(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182169
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0633 20230101AFI20231219BHJP
【FI】
G06Q10/06 324
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095632
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三原 真
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA07
(57)【要約】
【課題】ワークフロー全体の処理の流れ及びワークフローを構成する各処理における設定内容を同一画面上に表示する際にいずれかの設定内容にエラーが含まれている場合、画面を切り替えることなくエラーを含む設定内容の設定箇所を特定できるユーザインタフェースを提供する。
【解決手段】ワークフローサーバは、画面30の左側は、ワークフロー全体の処理の流れを表示する第1領域31が左側に、ワークフローを構成する各処理における設定内容を表示する第2領域32が右側に、配置される画面30を、情報端末を使用して設定内容の修正等を行うユーザに提供する。設定内容にエラーが含まれている場合、ワークフローサーバは、第1領域31においては設定内容にエラーを含む処理に、第2領域32においては設定内容にエラーを含む項目に、それぞれエラーマーク35を対応付けして表示する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ワークフロー全体の処理の流れを表示する第1領域と、前記ワークフローを構成する各処理における設定内容を表示する第2領域と、を同一画面上に表示し、
前記ワークフローを構成するいずれかの処理における設定内容にエラーが含まれている場合、前記第1領域に表示されている当該設定内容にエラーを含む処理の特定情報に、エラーを含んでいることを示すエラー記号を対応付けして表示し、
前記エラー記号がユーザにより選択された場合、選択された前記エラー記号に対応する処理においてエラーを含む設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む処理が複数の小処理により構成される場合、前記第1領域に表示されている前記設定内容にエラーを含む処理の特定情報がユーザにより選択されると、選択された特定情報に対応する処理を構成する各小処理の特定情報を前記第1領域に表示すると共に、設定内容にエラーを含む小処理の特定情報に、前記エラー記号を対応付けして表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む小処理に対応する前記エラー記号がユーザによりマウスオーバーされると、当該エラーの内容を表示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む小処理に対応する前記エラー記号がユーザにより選択されると、選択された前記エラー記号に対応する小処理においてエラーを含む設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第2領域に表示されている前記エラーを含む設定内容の設定箇所に、前記エラー記号を対応付けして表示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む処理に含まれるエラーを含む設定内容の数がわかるように前記エラー記号を表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記エラー記号は、前記設定内容にエラーを含む処理に含まれるエラーを含む設定内容の数を数字にて示す記号であることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む処理に含まれるエラーを含む設定内容の数だけ前記エラー記号を当該処理の特定情報に対応付けして表示することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、いずれかの前記エラー記号がユーザにより選択されると、選択された前記エラー記号に対応する設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記第2領域に表示されている前記エラーを含む設定内容の設定箇所に、前記エラー記号を対応付けして表示する場合において、主従関係のある設定内容に対しては、主従関係に応じて前記エラー記号の表示を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、従となる設定内容の設定箇所には、前記エラー記号を表示させないように制御することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、従となる設定内容の設定箇所に対応付けして表示されている前記エラー記号がユーザにより選択されることに応じて、当該従となる設定内容に対応する主となる設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータに、
ワークフロー全体の処理の流れを表示する第1領域と、前記ワークフローを構成する各処理における設定内容を表示する第2領域と、を同一画面上に表示する機能、
前記ワークフローを構成するいずれかの処理における設定内容にエラーが含まれている場合、前記第1領域に表示されている当該設定内容にエラーを含む処理の特定情報に、エラーを含んでいることを示すエラー記号を対応付けして表示する機能、
前記エラー記号がユーザにより選択された場合、選択された前記エラー記号に対応する処理においてエラーを含む設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示する機能、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、複数の処理で構成される業務上の手続きを電子化したワークフローにより、業務の進捗管理を行うワークフローシステムがある。ワークフローシステムでは、業務プロセスが可視化され、業務の進捗の状況が視覚化される。この電子化されたワークフローを作成するための技術が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、フロー全体をアイコンで表示させる領域と、各仕事の詳細設定を表示する領域に分けて全体像の把握を容易にするシステムが記載されている。また、特許文献1では、仕事の詳細設定をする際に不備があった場合、不備のあった仕事のアイコンにエラーマークを対応付けて表示させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ワークフローを構成する処理には、複数の設定すべき項目が含まれている場合が少なくない。いずれかの処理における設定内容にエラーが含まれている場合、従来においては、エラーが含まれている処理と共にその処理においてエラーを含む設定内容の設定箇所を、画面を切り替えることなく同一画面上で確認することができない。
【0006】
本発明は、ワークフロー全体の処理の流れ及びワークフローを構成する各処理における設定内容を同一画面上に表示する際にいずれかの設定内容にエラーが含まれている場合、画面を切り替えることなくエラーを含む設定内容の設定箇所を特定できるユーザインタフェースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ワークフロー全体の処理の流れを表示する第1領域と、前記ワークフローを構成する各処理における設定内容を表示する第2領域と、を同一画面上に表示し、前記ワークフローを構成するいずれかの処理における設定内容にエラーが含まれている場合、前記第1領域に表示されている当該設定内容にエラーを含む処理の特定情報に、エラーを含んでいることを示すエラー記号を対応付けして表示し、前記エラー記号がユーザにより選択された場合、選択された前記エラー記号に対応する処理においてエラーを含む設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示する、ことを特徴とする。
【0008】
また、前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む処理が複数の小処理により構成される場合、前記第1領域に表示されている前記設定内容にエラーを含む処理の特定情報がユーザにより選択されると、選択された特定情報に対応する処理を構成する各小処理の特定情報を前記第1領域に表示すると共に、設定内容にエラーを含む小処理の特定情報に、前記エラー記号を対応付けして表示することを特徴とする。
【0009】
また、前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む小処理に対応する前記エラー記号がユーザによりマウスオーバーされると、当該エラーの内容を表示することを特徴とする。
【0010】
また、前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む小処理に対応する前記エラー記号がユーザにより選択されると、選択された前記エラー記号に対応する小処理においてエラーを含む設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示することを特徴とする。
【0011】
また、前記プロセッサは、前記第2領域に表示されている前記エラーを含む設定内容の設定箇所に、前記エラー記号を対応付けして表示することを特徴とする。
【0012】
また、前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む処理に含まれるエラーを含む設定内容の数がわかるように前記エラー記号を表示することを特徴とする。
【0013】
また、前記エラー記号は、前記設定内容にエラーを含む処理に含まれるエラーを含む設定内容の数を数字にて示す記号であることを特徴とする。
【0014】
また、前記プロセッサは、前記設定内容にエラーを含む処理に含まれるエラーを含む設定内容の数だけ前記エラー記号を当該処理の特定情報に対応付けして表示することを特徴とする。
【0015】
また、前記プロセッサは、いずれかの前記エラー記号がユーザにより選択されると、選択された前記エラー記号に対応する設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示することを特徴とする。
【0016】
また、前記プロセッサは、前記第2領域に表示されている前記エラーを含む設定内容の設定箇所に、前記エラー記号を対応付けして表示する場合において、主従関係のある設定内容に対しては、主従関係に応じて前記エラー記号の表示を制御することを特徴とする。
【0017】
また、前記プロセッサは、従となる設定内容の設定箇所には、前記エラー記号を表示させないように制御することを特徴とする。
【0018】
また、前記プロセッサは、従となる設定内容の設定箇所に対応付けして表示されている前記エラー記号がユーザにより選択されることに応じて、当該従となる設定内容に対応する主となる設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示することを特徴とする。
【0019】
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、ワークフロー全体の処理の流れを表示する第1領域と、前記ワークフローを構成する各処理における設定内容を表示する第2領域と、を同一画面上に表示する機能、前記ワークフローを構成するいずれかの処理における設定内容にエラーが含まれている場合、前記第1領域に表示されている当該設定内容にエラーを含む処理の特定情報に、エラーを含んでいることを示すエラー記号を対応付けして表示する機能、前記エラー記号がユーザにより選択された場合、選択された前記エラー記号に対応する処理においてエラーを含む設定内容の設定箇所を、前記第2領域における特定箇所に表示する機能、を実現させる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の発明によれば、ワークフロー全体の処理の流れ及びワークフローを構成する各処理における設定内容を同一画面上に表示する際にいずれかの設定内容にエラーが含まれている場合、画面を切り替えることなくエラーを含む設定内容の設定箇所を特定できるユーザインタフェースを提供することができる。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、設定内容にエラーを含む処理を構成する小処理のうちどの小処理にエラーが含まれているかをユーザに知らせることができる。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、エラーの内容をユーザに知らせることができる。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、エラーを含む設定内容の設定箇所をユーザに知らせることができる。
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、エラーを含む設定内容が複数存在することによって、エラーを含む設定内容の設定箇所を第2領域における特定箇所に表示できない場合でも、エラーを含む設定内容の設定箇所をエラー記号によってユーザに知らせることができる。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、処理に含まれるエラーを含む設定内容の数をユーザに知らせることができる。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、エラーを含む設定内容の数を一目瞭然にユーザに知らせることができる。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、エラー記号とエラーのある設定箇所とを紐付けることができる。
【0028】
請求項9に記載の発明によれば、第2領域における特定箇所に表示させるエラーを含む設定内容を、ユーザに選択させることができる。
【0029】
請求項10に記載の発明によれば、エラーを含む設定内容に主従関係がある場合、主従関係に応じてエラー記号の表示を制御することができる。
【0030】
請求項11に記載の発明によれば、主となる設定内容のエラーが解消することで従となる設定内容のエラーも合わせて解消する場合には、従となる設定内容の設定箇所をあえてユーザに知らせないようにすることができる。
【0031】
請求項12に記載の発明によれば、主となる設定内容の設定箇所をユーザに知らせることができる。
【0032】
請求項13に記載の発明によれば、ワークフロー全体の処理の流れ及びワークフローを構成する各処理における設定内容を同一画面上に表示する際にいずれかの設定内容にエラーが含まれている場合、画面を切り替えることなくエラーを含む設定内容の設定箇所を特定できるユーザインタフェースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本実施の形態におけるワークフローシステムを示すブロック構成図である。
【
図2】本実施の形態における情報端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図3】本実施の形態において第1領域に表示されている処理名が選択された場合の画面表示例を示す図である。
【
図4】本実施の形態において第1領域に表示されている小処理名が選択された場合の画面表示例を示す図である。
【
図5】本実施の形態における設定内容にエラーが含まれているときに表示される画面の一例を示す図である。
【
図6】
図5において、第1領域に表示されている処理名がユーザにより選択された場合の画面表示例を示す図である。
【
図7】
図6において、第1領域に表示されているエラーマークがユーザによりマウスオーバーされた場合の画面表示例を示す図である。
【
図8】
図6において、第1領域に表示されているエラーマークがユーザにより選択された場合の画面表示例を示す図である。
【
図9】
図5において、第1領域に表示されているエラーマークがユーザにより最初に選択された場合の画面表示例を示す図である。
【
図10】
図5において、第1領域に表示されているエラーマークがユーザにより2回目に選択された場合の画面表示例を示す図である。
【
図11】本実施の形態において、第1領域に表示される他のエラーマークの画面表示例を示す図である。
【
図12】
図11において、第1領域に表示されているエラーマークがユーザにより選択された場合の画面表示例を示す図である。
【
図13】本実施の形態における修正用画面表示例を示す図である。
【
図14】本実施の形態における情報端末に表示される画面の他の例を示す図である。
【
図15】本実施の形態における情報端末に表示される画面の他の例を示す図である。
【
図16】本実施の形態において、項目間の主従関係を設定するための設定画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0035】
図1は、本実施の形態におけるワークフローシステムを示すブロック構成図である。
図1には、ワークフローとして定義された業務の処理の流れを管理するワークフローサーバ10と、ワークフローをワークフローサーバ10に設定するユーザが使用する情報端末20と、が示されている。ワークフローサーバ10と情報端末20は、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)等のネットワークを介して双方向に通信可能に接続されている。
【0036】
本実施の形態において、「ワークフロー」というのは、複数のユーザが関与する業務の処理の流れのことである。従って、ワークフローサーバ10は、複数のユーザにより利用されるかもしれないが、複数のユーザがそれぞれ使用する情報端末20には、後述する処理を実施するために必要なアプリケーションが搭載されていることから、
図1では、便宜的に1台の情報端末20のみ図示している。
【0037】
情報端末20は、パーソナルコンピュータPC(Personal Computer)等、従前から存在する汎用的なコンピュータで実現する。すなわち、情報端末20は、CPU、ROM、RAM、ハードディスクドライブ等の記憶手段、ネットワークインタフェース、マウスやキーボード等の入力手段及びディスプレイ等の表示手段を含むユーザインタフェース等を有する。
【0038】
ワークフローサーバ10は、ワークフロー上における電子文書の受け渡しや処理の進捗を管理するサーバである。本実施の形態におけるワークフローサーバ10は、本発明に係る情報処理装置の一例である。ワークフローサーバ10は、1台のサーバにより構成される場合を想定するが、互いに連携する複数台のサーバにより構成されてもよい。
【0039】
本実施の形態におけるワークフローサーバ10は、ワークフロー(WF)情報管理部11、ユーザインタフェース(UI)制御部12、ワークフロー構成情報記憶部13、ワークフロー設定情報記憶部14、エラー表示情報記憶部15、レイアウト情報記憶部16及び主従関係情報記憶部17を有している。なお、本実施の形態において説明に用いない構成要素は、図から省略している。また、
図1に示すブロック構成は一例である。従って、例えば、本実施の形態において用いる各種情報を統合あるいは分割して保持するように構成してもよい。
【0040】
ワークフロー情報管理部11は、ワークフロー自体の設定、ワークフローを構成する各処理に含まれる各項目への設定、各項目への設定内容の正誤判定等、ワークフローに関する各種情報の管理を行う。ユーザインタフェース制御部12は、ワークフローに関連する情報の情報端末20における画面の表示制御及び情報端末20において表示画面から入力された情報の受付等、情報端末20との間の情報の入出力制御を行う。
【0041】
ワークフロー構成情報記憶部13には、ワークフロー全体に関連する情報が定義され、記憶される。具体的には、ワークフロー全体の処理の流れ、各処理に含まれる設定項目等の情報が登録される。ワークフロー設定情報記憶部14には、各処理に含まれる設定項目に対する設定内容(「項目値」ともいう)が記憶される。設定内容は、ユーザによる入力や、所定の用紙上の各項目の設定領域から自動的に読み取るなどして取得される。エラー表示情報記憶部15には、設定内容にエラーが含まれている場合に情報端末20に表示されるエラーメッセージやエラー記号等を含むエラー表示情報が記憶される。レイアウト情報記憶部16には、ワークフローに関連する情報を情報端末20に表示させるための各種画面のレイアウト情報が記憶される。各記憶部13~16に記憶される上記各種情報の構成は、従前と同じでよい。主従関係情報記憶部17に記憶される主従関係情報に関しては、動作の説明と合わせて説明する。
【0042】
ワークフローサーバ10における各構成要素11,12は、ワークフローサーバ10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部13~17は、ワークフローサーバ10に搭載されたHDDにて実現される。あるいは、RAM又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0043】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0044】
次に、本実施の形態における動作について、以下に示す画面例を用いて説明する。以降の説明では、ワークフローに関連する情報は、各記憶部13~17にすでに設定されているものとする。そして、ワークフロー全体の処理の流れ及び各処理において設定すべき項目に関しては、誤りなく定義されているものの、各項目に設定する項目値、つまり設定内容にはエラーが含まれている可能性がある状態である。但し、各図面において、設定内容は省略、すなわち図示しない場合がある。本実施の形態では、設定内容にエラーが含まれている場合の処理やユーザインタフェースに特徴があり、設定内容の表示形態や修正方法に関しては、特に説明しない限り、従前からある手法を利用してよい。
【0045】
図2は、本実施の形態における情報端末20に表示される画面であって、ワークフローに関する情報をユーザに提供するための表示画面の一例を示す図である。
図2に示す画面30は、ワークフローを構成する各処理における設定内容の確認画面であり、設定内容にエラーが含まれている場合には、そのエラーを含む設定内容の設定箇所を画面表示させ、ユーザに修正させることができる作業画面でもある。画面30の左側は、ワークフロー全体の処理の流れを表示する第1領域31である。画面の右側は、ワークフローを構成する各処理における設定内容を表示する第2領域32である。設定内容全体が第2領域32に収まらない場合、所望する設定内容は、スクロールにより表示可能である。本実施の形態では、ユーザに、ワークフロー全体を提示する第1領域31と、各処理における設定内容を提示する第2領域32と、を同一画面上に構成することによって、ワークフロー全体の処理の流れと各所における設定内容を、画面を切り替えることなく同一画面で確認できるようにしている。
【0046】
図2では、その画面の基本なレイアウト構成を示している。第1領域31では、ワークフローを構成する「文書の登録」、「文書のレビュー1」、「送る」及び「文書のレビュー1」という処理の実施順、いわゆる処理の流れがわかるように処理名が表示される。処理名は、処理を特定する情報の一例である。
【0047】
第1領域31に表示される処理名は、ユーザにより選択可能に表示される。第1領域31に表示されている処理の中からいずれかの処理に対して、ユーザによる所定の第1選択操作、例えばシングルクリック操作などの操作が行われると、ユーザにより選択された処理に対応する設定内容は、第2領域32の特定箇所に合わせて表示される。本実施の形態では、特定箇所を第2領域32の先頭、つまり画面上の一番上とする。もちろん、特定箇所はこれに限る必要はなく、例えば第2領域32における画面の中央としてもよい。
図2には、処理の並びのうち先頭の処理「文書の登録」33がユーザにより選択された場合の状態で示されている。このように、ユーザによるシングルクリック操作により選択された処理「文書の登録」33に対応する設定内容は、第2領域32の先頭に表示されることになる。また、
図2は、情報端末20においてアプリが起動されることで表示される初期画面の例でもある。なお、ユーザは、第1領域31に表示される処理名をマウス等で選択するが、以降の説明では、説明の便宜上、第1領域31に表示される語句を「処理名」と記載する場合や単に「処理」と記載する場合がある。
【0048】
ところで、前述した画面30の表示に関し、ワークフローサーバ10は、次のように動作する。すなわち、情報端末20において、ユーザがいずれかの処理をシングルクリック操作により選択すると、ユーザインタフェース制御部12は、その選択操作をユーザからの指示として受け付ける。そして、ユーザインタフェース制御部12は、選択された処理に対応する設定内容の表示範囲、上記例に従うと処理「文書の登録」33に対応する設定内容が第2領域32の先頭に位置するように移動して表示させる。
【0049】
図2において、第1領域31に表示されている処理の中からいずれかの処理に対して、ユーザによる所定の第2選択操作、例えばダブルクリック操作などの操作が行われると、ユーザにより選択された処理に含まれている処理(以下、「小処理」)が第1領域31に表示される。
【0050】
図3は、
図2において処理「文書の登録」33がダブルクリック操作により選択された場合の画面30の表示例を示す図である。
図3に例示する画面30から、「文書の登録」処理には、「入力処理設定」、「DW変換設定」及び「登録先設定」という小処理34が含まれることが確認できる。また、画面30には、「文書の登録」処理における小処理の実施順、いわゆる処理の流れがわかるように小処理名が表示される。
【0051】
この小処理の表示に関し、ワークフローサーバ10は、次のように動作する。すなわち、情報端末20において、ユーザがいずれかの処理をダブルクリック操作により選択すると、ユーザインタフェース制御部12は、その選択操作をユーザからの指示として受け付ける。そして、ワークフロー情報管理部11は、この指示に応じてワークフロー構成情報記憶部13を検索し、該当する処理を構成する小処理、上記例に従うと処理「文書の登録」33を構成する小処理「入力処理設定」、「DW変換設定」及び「登録先設定」を取得する。そして、ユーザインタフェース制御部12は、ワークフロー情報管理部11により取得された小処理を第1領域31に表示させる。
【0052】
図3において、第1領域31に表示されている小処理の中からいずれかの小処理に対して、ユーザによる所定の第3選択操作、例えばシングルクリック操作などの操作が行われると、ユーザにより選択された小処理に対応する設定内容は、第2領域32の特定箇所に合わせて表示する。
図4は、
図3において小処理「登録先設定」34aがシングルクリック操作により選択された場合の画面表示例を示す図である。
図4に例示するように、第2領域32には、処理「文書の登録」33のうちユーザにより選択された小処理「登録先設定」34aに対応する設定内容が第2領域32の先頭に合わせて表示される。
【0053】
本実施の形態においては、第1領域31に表示されている処理に対するユーザによる選択操作に応じて選択された処理に対応する設定内容を、第2領域32の特定箇所に移動させて表示させることができる。このため、ユーザは、第2領域32において表示させたい処理の設定内容をスクロールさせながら探す必要はない。なお、ワークフローサーバ10における処理内容は、前述しているので省略する。
【0054】
続いて、本実施の形態において特徴的な、設定内容にエラーが含まれている場合の画面30の表示及び処理について説明する。
【0055】
前述したように、ワークフロー設定情報記憶部14には、各項目への設定内容が記憶される。ワークフロー情報管理部11は、各項目に対する設定条件等を参照して、ワークフロー設定情報記憶部14に設定されている項目値、すなわち設定内容に対して正誤判定を行い、エラーを検出する。そして、設定内容にエラーが含まれている場合、その設定内容にエラーが含まれていることを管理する情報を紐付けて管理する。つまり、ワークフロー情報管理部11は、どの項目の設定内容にエラーが含まれており、また、その設定内容に含まれているエラーの内容を保持管理する。なお、ワークフロー情報管理部11におけるエラーの取扱自体に関しては、従前と同じでよい。
【0056】
図5は、いずれかの処理の設定内容にエラーが含まれているときの画面30の表示例を示す図であり、エラーが含まれていないときの画面30の表示例を示す
図2に対応する図である。
図5に例示するように、第1領域31において、設定内容にエラーが含まれている処理に対して、エラーマーク35が対応付けして表示される。エラーマーク35は、対応付けして表示される処理に、エラーを含んでいることを示すエラー記号である。
図5に示す画面30では、処理「文書の登録」33と処理「文書のレビュー1」36の近傍にエラーマーク35が表示されていることから、この2つの処理にエラーを含む設定内容があることがわかる。なお、第2領域32の表示例を参照すると、小処理「登録先設定」で設定する項目「登録先URL」37に対応付けしてエラーマーク35が表示されていることから、「文書の登録」においては、項目「登録先URL」37に対する設定内容にエラーが含まれていることがわかる。
【0057】
画面30が表示される際、ワークフロー情報管理部11は、エラーに関する情報を参照する。そして、エラーを含む設定内容がある場合、ユーザインタフェース制御部12は、ワークフロー情報管理部11により特定された処理及び小処理にエラーマーク35を対応付けして表示する。なお、厳密には、ユーザインタフェース制御部12は、情報端末20からの要求に応じてウェブページ等画面30を表示するための情報を情報端末20へ送信することで、情報端末20に画面30を表示させるが、以降の説明では、説明の便宜上、ユーザインタフェース制御部12が画面30に表示するという表現を用いる場合がある。
【0058】
図6は、
図5において処理「文書の登録」33がユーザによる所定の第4選択操作、例えばダブルクリック操作により選択された場合の画面30の表示例を示す図である。ユーザインタフェース制御部12は、
図6に示すように、処理「文書の登録」33に対応付けしていたエラーマーク35を消去し、小処理「登録先設定」34aにエラーマーク35aを対応付けして表示する。これは、第1領域31において、エラーマーク35の付加対象とする処理を、全体的な流れの処理から詳細な流れの小処理に移動させたと言うことができる。
【0059】
図7は、
図6において小処理「登録先設定」34aに対応するエラーマーク35aがユーザによりマウスオーバーされたときの画面30の表示例を示す図である。設定内容にエラーが含まれている場合、ワークフロー情報管理部11は、そのエラーの内容を示すエラーメッセージをエラー表示情報記憶部15から取得する。エラーマーク35aがユーザによりマウスオーバーされると、ユーザインタフェース制御部12は、ワークフロー情報管理部11により取得されたエラーメッセージを、例えばエラーマーク35aに対応付けしてポップアップ51にて画面30に表示する。
【0060】
図8は、
図6において小処理「登録先設定」34aに対応するエラーマーク35aがユーザによる所定の第5選択操作、例えばシングルクリック操作されたときの画面30の表示例を示す図である。エラーマーク35aがユーザによりシングルクリック操作されると、ユーザインタフェース制御部12は、
図8に例示するように、第2領域32に表示される範囲をスクロールさせて、選択された小処理「登録先設定」34aに対応する設定内容の設定箇所を第2領域32における特定箇所、本実施の形態の場合、第2領域32の先頭に合わせて表示する。なお、第2領域32の表示例を参照すると、表示範囲をスクロールさせたことから、処理「文書のレビュー1」36においては、項目「納期」41に対する設定内容にエラーが含まれていることがわかる。つまり、第2領域32において、設定内容にエラーを含む項目にエラーマーク35を対応付けして表示することで、ユーザは、第2領域32における特定箇所に表示されていなくても当該項目にエラーが含まれていることを認識できる。
【0061】
図9は、
図8と同様に、処理「文書の登録」33と処理「文書のレビュー1」36における設定内容にエラーが含まれている場合の画面30の表示例を示す図である。但し、
図9では、
図5と同様に処理「文書の登録」33にエラーマーク35を対応して表示されていることから、この点で
図8と異なる。また、第2領域32を参照すると明らかなように、小処理「登録先設定」の中の2つの設定項目、すなわち項目「登録先URL」37と「説明」39に対応してエラーマーク35が表示されていることから、この2つの項目の設定内容にエラーが含まれていることがわかる。この場合、処理「文書の登録」33に対応するエラーマーク35に対して所定の第6選択操作、例えばシングルクリック操作が行われると、処理「文書の登録」33においてエラーを含む設定内容のうち先頭に位置する項目「登録先URL」37の設定内容の設定箇所は、第2領域32における特定箇所、つまり第2領域32の先頭に合わせて表示される。
図9には、処理「文書の登録」33に対応するエラーマーク35が1回操作されたことで、項目「登録先URL」37の設定箇所が第2領域32に先頭に表示される。
【0062】
続いて、処理「文書の登録」33に対応するエラーマーク35に対して2回目のシングルクリック操作が行われると、処理「文書の登録」33においてエラーを含む設定内容のうち2番目の項目の設定内容、すなわち項目「説明」39の設定箇所が第2領域32に先頭に表示される。このように、第2領域32における表示範囲がスクロールされて、2番目の項目「説明」39の設定箇所が第2領域32の先頭に表示される。このときの画面30の表示例を
図10に示す。
【0063】
図11は、エラーマークの表示の変形例を示す図であり、
図9に示す画面30の表示例に対応する図である。前述した説明では、設定内容にエラーを含む処理や小処理に対応させてエラーマーク35を表示させているが、その表示させるエラーマーク35は、全て同じ記号を用いていた。例えば、項目に複数のエラーを含む設定内容があったとしても、その設定内容の数に関係なく同じエラーマーク35を用いていた。そこで、
図11には、設定内容にエラーを含む処理に含まれるエラーを含む設定内容の数がわかるようにエラー記号を表示する一例が示されている。すなわち、例えば処理「文書の登録」33においてエラーを含む設定内容の数が2つであると、数字“2”にて示すエラーマーク40を用いている。これにより、
図9では、処理「文書の登録」33においてエラーを含む設定内容の数は、第2領域32を参照することで2つと把握することは可能であるものの、第1領域31を参照する限りわからない。これに対し、
図11に示す画面30の表示例では、第1領域31を参照することで、処理「文書の登録」33においてエラーを含む設定内容の数は2つと明らかである。
【0064】
ここで、
図11に示す数字のエラーマーク40が選択された場合、
図9を用いて説明したように、第2領域32においてエラーを含む設定内容の設定箇所を第2領域32の先頭に表示させるようにしてもよい。ただ、
図9と異なるように処理してもよい。この場合の変形例を
図12に示す。
【0065】
例えば、
図11において、数字のエラーマーク40が選択されると、
図12に示すように、ユーザインタフェース制御部12は、エラーを含む設定内容の数だけ、前述した図形“!”を含むエラーマーク35b,35cを、処理「文書の登録」33に対応付けして表示する。
図12では、エラーマーク35b,35cは、数字を示すエラーマーク40の横に並べて表示されている。ここで表示されるエラーマーク35b,35cには、第2領域32に表示されるエラーを含む設定内容の設定箇所に紐付けられている。従って、ユーザインタフェース制御部12は、いずれかのエラーマーク35b,35cがユーザにより選択されると、選択されたエラーマーク35b,35cに対応する設定内容の設定箇所を、第2領域32における特定箇所に表示する。具体的には、エラーマーク35bがユーザにより選択されると、
図9及び
図12に示すように、エラーマーク35bに紐付く設定内容の設定箇所、具体的には項目「登録先URL」37が第2領域32の先頭に表示される。また、エラーマーク35cがユーザにより選択されると、
図10に示すように、エラーマーク35cに紐付く設定内容の設定箇所、具体的には項目「説明」39が第2領域32の先頭に表示される。
【0066】
ところで、前述したように、エラーを含む設定内容の設定箇所を第2領域32における特定箇所、本実施の形態においては第2領域32の先頭に表示するようにしたので、ユーザは、第2領域32の先頭において、エラーを含む設定内容を修正することができる。ただ、修正を要することが明らかなので、例えば、エラーを含む設定内容をまとめて、画面表示するようにしてもよい。
【0067】
図13は、画面30に重畳させて修正用画面52を表示させたときの画面表示例を示す図である。修正用画面52には、各処理に含まれるエラーを含む設定内容が抽出されて表示される。修正用画面52を用いることで、ユーザは、エラーマーク35を選択するなどしてエラーを含む設定内容を第2領域32の先頭に表示させなくても、修正対象とする設定内容を容易に認識できる。
【0068】
続いて、設定する項目間に主従関係がある場合のエラーマーク35の表示について説明する。なお、説明の便宜上、特に断らない限り主と従が1対1の関係にあるものとして説明する。
【0069】
本実施の形態において項目間の主従関係というのは、主従関係にある一方の項目における設定内容が決まると、他方の項目における設定内容が自動的に設定される関係にある場合をいう。なお、各項目に同値が設定されるとは限らない。以降の説明では、上記一方の項目、すなわち主となる項目を「主項目」と、他方の項目、すなわち従となる項目を「従項目」と称することにする。主項目の設定内容にエラーが含まれている場合、従項目の設定内容にもエラーが含まれることになる。そして、主項目に含まれるエラーが解消されると、従項目に含まれていたエラーも自動的に解消されることになる。
【0070】
図14は、情報端末20に表示される画面30の一例を示す図であるが、説明の便宜上、上記説明において用いた画面例に対し、小処理の構成を若干変更している。
図14において、処理「文書の登録」33に含まれる小処理「属性登録」の項目「納期」41と、処理「文書のレビュー1」39に含まれる小処理「レビュー設定」の項目「納期」38とは主従関係にあり、項目「納期」41を主項目、項目「納期」38を従項目とする。すなわち、項目「納期」41に項目値(上記「設定内容」)が設定されると、項目「納期」38にも項目値が自動的に設定される。
【0071】
ユーザインタフェース制御部12は、前述したようにエラーを含む設定内容の設定箇所に、エラー記号を対応付けして表示する場合において、主従関係にある項目が存在する場合、以下に説明するように主従関係に応じてエラー記号の表示を制御する。例えば、前述したように項目41,38に主従関係がある場合であって項目41,38にエラーが含まれている場合、ユーザが主項目に相当する項目41の設定内容を修正すれば、従項目に相当する項目38の設定内容にもその修正が反映されて、項目38におけるエラーが自動的に解消することになる。つまり、ユーザは、従項目に相当する項目38に対して何の対応を取らなくてもエラーを解消することができる。このため、ユーザインタフェース制御部12は、
図14に例示するように、項目41が修正すべき項目であることをユーザに知らせることができるよう、エラーマーク35dを項目41に対応付けして表示する一方、ユーザが直接修正しなくてもよいことから項目38に対応付けてエラーマークを表示しないようにした。
【0072】
しかしながら、その一方で、従項目の設定内容にエラーが含まれていること、そして主項目を修正すれば、従項目の設定内容に含まれているエラーが解消すること、をユーザが知りたい場合もある。従って、これらのことをユーザに知らせるようにしてもよい。
【0073】
図15は、
図14と同様に、情報端末20に表示される画面30の一例を示す図である。そして、
図14と同様に処理「文書の登録」33に含まれる小処理「属性登録」の項目「納期」41と、処理「文書のレビュー1」36に含まれる小処理「レビュー設定」の項目「納期」38とは主従関係にあり、項目「納期」41が主項目であり、項目「納期」38が従項目であるとする。
【0074】
この場合、ユーザインタフェース制御部12は、
図15に例示するように、主項目に対応付けして表示するエラーマーク35dとは表示形態の異なるエラーマーク35e、すなわち従項目専用のエラーマーク35eを、エラーの従項目を含む処理「文書のレビュー1」36に対応付けして表示すると共に、エラーマーク35eと同じ従項目専用のエラーマーク35fを項目「納期」38に対応付けして表示する。更に、項目「納期」38に対応付けして表示されているエラーマーク35fに対して、ユーザによる所定の第7選択操作、例えば右クリック操作などの操作が行われると、ユーザインタフェース制御部12は、ワークフロー情報管理部11から取得した情報に基づき、主項目が存在すること、及び主項目のエラーを解消することによって従項目の設定内容に含まれているエラーも解消することを知らせるメッセージを、例えばポップアップ53により表示させる。このメッセージが含まれている主項目に対し、リンク54を設定してもよい。ユーザによりリンク54が選択されると、主項目の設定箇所が第2領域32の先頭に表示される。このように、ユーザインタフェース制御部12は、従項目38に対応付けして表示されているエラーマーク35fがユーザにより選択されることに応じて、主項目41の設定箇所を第2領域32の先頭に表示する。
【0075】
図16は、前述した項目間の主従関係を設定するための画面例を示す図である。例えば、
図16において、従項目に相当する項目「納期」38に対してユーザにより所定の操作、例えば右クリック操作がされると、ユーザインタフェース制御部12は、ポップアップ55により従項目38に対して主項目を紐付ける情報の取得先を特定する項目を表示する。そして、ユーザによりいずれかの項目が選択されると、その選択された項目に合致した選択肢をポップアップ56で表示する。このように、ユーザは、ポップアップ55,56により表示された項目リストの中から所望の項目を選択するなどして従項目と主項目を紐付ける。このようにして主項目及び従項目として紐付けられた項目に関する主従関係に関する情報、具体的には、項目、当該項目を含む小処理、当該項目が主項目か従項目かの別等の各項目値がユーザにより指定されると、ワークフロー情報管理部11は、ユーザインタフェース制御部12を介して取得した各項目値を含む主従関係情報を主従関係情報記憶部17に登録する。
【0076】
なお、上記説明では、主従関係は、便宜的に1対1の関係にあるものとして説明した。ただ、主従は、1対多、若しくは多対1の関係であってもよい。1対多の関係としては、例えば、主項目としての文書登録日が設定されることによって、文書レビュー1の納期及び文書レビュー2の納期という複数の従項目に対して項目値が自動的に設定される。また、多対1の関係としては、例えば文書登録日及び期間という複数の主項目に対して項目値が設定されることによって、従項目としての文書レビュー1の納期(=文書登録日+期間)が自動的に設定される。
【0077】
上記実施の形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0078】
また上記実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施の形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0079】
10 ワークフローサーバ、11 ワークフロー(WF)情報管理部、12 ユーザインタフェース(UI)制御部、13 ワークフロー(WF)構成情報記憶部、14 ワークフロー(WF)設定情報記憶部、15 エラー表示情報記憶部、16 レイアウト情報記憶部、17 主従関係情報記憶部、20 情報端末。