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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182221
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】車両価値予測装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231219BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095701
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】葛谷 佑介
(72)【発明者】
【氏名】山口 賢二
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC20
(57)【要約】
【課題】車両の所定期間先の車両価値を算出することができる車両価値予測装置を提供する。
【解決手段】車両情報の時系列変化を算出する車両情報価値算出部21と、装備価値の時系列変化を算出する装備価値算出部22と、機関価値の時系列変化を算出する機関価値算出部23と、骨格価値の時系列変化を算出する骨格価値算出部24と、外装価値の時系列変化を算出する外装価値算出部25と、内装価値の時系列変化を算出する内装価値算出部26と、車両の購入時から現在までの車両情報価値、装備価値、機関価値、骨格価値、外装価値および内装価値の時系列変化を統合して車両価値の時系列変化を算出する車両価値算出部27と、車両価値の時系列変化に基づいて所定期間先の車両価値を算出する車両価値予測部28とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の所定期間先の車両価値を予測する車両価値予測装置であって、
前記車両の車両情報の履歴を取得して車両情報による価値の時系列変化を算出する車両情報価値算出部と、
前記車両の装備の履歴を取得して装備価値の時系列変化を算出する装備価値算出部と、
前記車両の機関の履歴を取得して機関価値の時系列変化を算出する機関価値算出部と、
前記車両の骨格の履歴を取得して骨格価値の時系列変化を算出する骨格価値算出部と、
前記車両の外装の履歴を取得して外装価値の時系列変化を算出する外装価値算出部と、
前記車両の内装の履歴を取得して内装価値の時系列変化を算出する内装価値算出部と、
前記車両の購入時から現在までの前記車両情報価値、前記装備価値、前記機関価値、前記骨格価値、前記外装価値および前記内装価値の時系列変化を統合して前記車両価値の時系列変化を算出する車両価値算出部と、
前記車両価値の時系列変化に基づいて所定期間先の前記車両価値を算出する車両価値予測部と、
を備える、
車両価値予測装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両価値予測装置であって、
前記機関価値算出部は、前記車両からリアルタイムに前記機関の状態を取得して前記機関価値の時系列変化を算出する、
車両価値予測装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両価値予測装置であって、
前記外装価値算出部は、販売店または整備工場から前記車両の外装の傷、へこみ、塗装の劣化、前記傷またはへこみの修理の有無を取得して前記外装価値の時系列変化を算出する、
車両価値予測装置。
【請求項4】
請求項1に記載の車両価値予測装置であって、
前記内装価値算出部は、販売店または整備工場から前記車両の内装の汚れまたは劣化を取得して前記内装価値の時系列変化を算出する、
車両価値予測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の所定期間先の車両価値を算出する車両価値予測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる中古車の車両価値は、新車としての購入時からの経過年数、走行距離、車両状態等に応じて決定される。例えば、特許文献1には、運転状況データに基づいて決定した内的価値データと、車両の仕様等に基づいて決定した外的価値データとに基づいて、中古車としての総合的な価値を示す総合価値データを求める方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-366829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した方法では、車両の所定期間先の車両価値を求めることができない。車両の所定期間先の車両価値が分かれば、現在使用されている車両の先行仕分け、先行販売等を行うことができる。また、車両の所有時から買い手がつくことによってリアルタイムな取引が可能である。
【0005】
そこで、本発明は、車両の所定期間先の車両価値を算出することができる車両価値予測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る車両価値予測装置は、車両の所定期間先の車両価値を予測する車両価値予測装置であって、車両の車両情報の履歴を取得して車両情報による価値の時系列変化を算出する車両情報価値算出部と、車両の装備の履歴を取得して装備価値の時系列変化を算出する装備価値算出部と、車両の機関の履歴を取得して機関価値の時系列変化を算出する機関価値算出部と、車両の骨格の履歴を取得して骨格価値の時系列変化を算出する骨格価値算出部と、車両の外装の履歴を取得して外装価値の時系列変化を算出する外装価値算出部と、車両の内装の履歴を取得して内装価値の時系列変化を算出する内装価値算出部と、車両の購入時から現在までの車両情報価値、装備価値、機関価値、骨格価値、外装価値および内装価値の時系列変化を統合して車両価値の時系列変化を算出する車両価値算出部と、車両価値の時系列変化に基づいて所定期間先の車両価値を算出する車両価値予測部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る車両価値予測装置において、機関価値算出部は、車両からリアルタイムに機関の状態を取得して機関価値の時系列変化を算出することが好ましい。
【0008】
本発明に係る車両価値予測装置において、外装価値算出部は、販売店または整備工場から車両の外装の傷、へこみ、塗装の劣化、傷またはへこみの修理の有無を取得して外装価値の時系列変化を算出することが好ましい。
【0009】
本発明に係る車両価値予測装置において、内装価値算出部は、販売店または整備工場から車両の内装の汚れまたは劣化を取得して内装価値の時系列変化を算出することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の車両価値予測装置によれば、車両の所定期間先の車両価値を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態の一例である車両価値予測装置の概念を示す模式図である。
図2】実施形態の一例である車両価値予測装置の構成および車両価値予測装置に情報を送る各サーバを示すブロック図である。
図3】実施形態の一例である車両価値予測装置の構成を示すブロック図である。
図4】実施形態の一例である車両価値予測装置の動作の流れを示すフロー図である。
図5】実施形態の一例である車両価値予測装置の動作の流れを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。以下の説明において、具体的な形状、材料、方向、数値等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができる。
【0013】
「車両価値予測装置」
図1から図3を用いて、車両価値予測装置10について説明する。
【0014】
車両価値予測装置10は、詳細は後述するが、車両30についての車両価値を車両情報による価値、装備価値、機関価値、骨格価値、外装価値、内装価値に分け、それぞれの価値の時系列変化を算出し、それぞれの価値の時系列変化を統合して車両価値の時系列変化を算出し、所定期間先の車両価値を予測することができる。
【0015】
車両価値予測装置10によれば、車両30の所定期間先の車両価値を求めることができるため、現在使用されている車両30の先行仕分け、先行販売等を行うことができる。また、車両30の所有時から買い手がつくことによってリアルタイムな取引が可能である。
【0016】
本実施形態では、車両価値とは、車両30を新車として購入した時点を基準とした車両30の価値であって、市場における中古車としての車両30の価格であってもよい。また、本実施形態では、車両30を4輪のエンジン車両とするが、これに限定されない。車両30は、電動車両またはハイブリッド車両であってもよい。また、車両30は、インターネットへの常時接続機能を有するコネクテッドカーであることが好ましい。
【0017】
本実施形態では、車両価値予測装置10は、中古車の販売を行う中古車販売店が所有するが、これに限定されない。車両価値予測装置10は、例えば、車両30の所有者が所有してもよく、車両30を製造する自動車メーカが所有してもよく、車両30の販売を行う販売店が所有してもよい。
【0018】
図1に示すように、車両価値予測装置10は、車両30と、それぞれ詳細は後述する、例えば販売店に設けられる購入サーバ40と、例えば整備工場に設けられる点検サーバ50と、例えば保険会社に設けられる補償サーバ60と、通信回線5(図2参照)を介して接続されている。車両価値予測装置10は、車両30、購入サーバ40、点検サーバ50、補償サーバ60から、上述した車両情報による価値、装備価値、機関価値、骨格価値、外装価値、内装価値の時系列変化を算出するための情報を取得する。
【0019】
図2に示すように、車両価値予測装置10は、情報処理を行うCPUを有するプロセッサ11と、プロセッサ11が実行するソフトウェア、プログラムまたはデータを格納するメモリ12と、通信回線5と接続可能なネットワークインターフェース13とを有するコンピュータである。
【0020】
車両30は、通信回線5と接続可能なネットワークインターフェース33とを有する。
【0021】
購入サーバ40は、車両価値予測装置10に対し車両30の購入時の情報を提供する。購入サーバ40は、自動車メーカに設けられてもよく、販売店に設けられてもよい。購入サーバ40は、情報処理を行うCPUを有するプロセッサ41と、プロセッサ41が実行するソフトウェア、プログラムまたはデータを格納するメモリ42と、通信回線5と接続可能なネットワークインターフェース43とを有するコンピュータである。
【0022】
点検サーバ50は、車両価値予測装置10に対し車両30の点検時の情報を提供する。点検サーバ50は、点検を行う販売店に設けられてもよく、整備工場に設けられてもよい。点検サーバ50は、情報処理を行うCPUを有するプロセッサ51と、プロセッサ51が実行するソフトウェア、プログラムまたはデータを格納するメモリ52と、通信回線5と接続可能なネットワークインターフェース53とを有するコンピュータである。
【0023】
補償サーバ60は、車両価値予測装置10に対し車両30の補償時の情報を提供する。補償サーバ60は、整備工場に設けられてもよく、保険会社に設けられてもよい。補償サーバ60は、情報処理を行うCPUを有するプロセッサ61と、プロセッサ61が実行するソフトウェア、プログラムまたはデータを格納するメモリ62と、通信回線5と接続可能なネットワークインターフェース63とを有するコンピュータである。
【0024】
図3に示すように、車両価値予測装置10は、それぞれ詳細は後述する、車両情報価値算出部21と、装備価値算出部22と、機関価値算出部23と、骨格価値算出部24と、外装価値算出部25と、内装価値算出部26と、車両価値算出部27と、車両価値予測部28とを有している。車両情報価値算出部21、装備価値算出部22、機関価値算出部23、骨格価値算出部24、外装価値算出部25、内装価値算出部26、車両価値算出部27および車両価値予測部28は、プロセッサ11がメモリ12に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0025】
車両情報価値算出部21は、購入時から現在までにおける車両30の車両情報の履歴を取得し、車両情報の履歴に基づいて車両情報による価値の時系列変化を算出する。車両情報価値算出部21は、購入サーバ40および点検サーバ50から車両情報の履歴を取得する。
【0026】
車両情報とは、車両30の基本的な情報であって、車両30の車種およびグレード、車両30の使用地域、車両30の使用者の特性等を含む。車両情報の履歴とは、車両30の使用地域、車両30の使用者の変更の記録である。
【0027】
車両情報による価値とは、車種、グレード、車両30の使用地域、車両30の使用者の特性等を価値として定量化したものである。車両情報による価値の時系列変化とは、車両情報の履歴に基づいて車両情報による価値の時系列変化を定量的に表したものである。車両情報による価値の時系列変化は、経過年数に従って下降する時系列グラフであって、数式で表せることが好ましい。
【0028】
車種およびグレードによる車両情報による価値の時系列変化は、購入時の価格と、それ以降の中古車市場の価格とに基づいて算出してもよい。使用地域による車両情報による価値の時系列変化は、例えば海に近い地域では塩害による経年劣化が予想されるので、その他の地域よりも車両情報による価値が速やかに低下するものとして算出してもよい。使用者による車両情報による価値の時系列変化は、例えば使用者が高齢者であれば、穏やかに運転されることが予測されるので、その他の使用者よりも車両情報による価値が緩やかに低下するものとして算出してもよい。
【0029】
装備価値算出部22は、購入時から現在までにおける車両30の装備の履歴を取得し、装備の履歴に基づいて装備価値の時系列変化を算出する。装備価値算出部22は、購入サーバ40および点検サーバ50から装備の履歴を取得する。
【0030】
装備とは、車両30の標準装備以外の追加費用で設定する装備品(オプション品)であって、例えば、サンルーフ、カーナビゲーション装置、バックカメラ等が含まれる。装備の履歴とは、車両30の購入時に決定された装備、その後の装備の追加の記録である。装備の追加には、例えばカーナビゲーション装置の更新も含まれる。
【0031】
装備価値とは、車両30の標準装備以外の装備の有無を定量化したものである。装備価値の時系列変化とは、装備の履歴に基づいて装備価値の時系列変化を定量的に表したものである。例えば、装備価値の時系列変化は、カーナビゲーションシステムのソフトウェアを更新したことによって、装備価値の時系列変化がステップ状に上がるように算出してもよい。
【0032】
機関価値算出部23は、購入時から現在までにおける車両30の機関の履歴を取得し、機関の履歴に基づいて機関価値の時系列変化を算出する。機関価値算出部23は、車両30から通信回線5を介して機関の履歴をリアルタイムに取得する。
【0033】
機関とは、エンジン車両であればエンジンであって、電動車両であれば電動機およびバッテリである。機関の履歴とは、機関の状態の記録である。機関の状態とは、エンジンであれば、走行距離、走行状況等が含まれる。走行状況とは、アクセルの踏み込み時間、エンジンの空ぶかし時間等が含まれる。また、機関状態とは、電動機であれば、バッテリの充電状況も含まれる。バッテリの充電状況とは、バッテリが空の状態の時間、充電時のバッテリ温度等も含まれる。
【0034】
機関価値とは、機関の状態を定量化したものである。機関価値の時系列変化とは、機関の履歴に基づいて機関価値の時系列変化を定量的に表したものである。機関価値の時系列変化は、経過年数に従って下降する時系列グラフであって、数式で表せることが好ましい。
【0035】
機関価値の時系列変化は、例えば、エンジンであればアクセルの踏み込み時間が長い、エンジンの空ぶかし時間が長い場合には、機関価値が速やかに低下するものとして算出してもよい。例えば、バッテリであれば、バッテリが空の状態の時間が長く、充電時のバッテリ温度が低い場合には、機関価値が速やかに低下するものとして算出してもよい。
【0036】
骨格価値算出部24は、車両30の購入時から現在までにおける車両30の骨格の履歴を取得して骨格の履歴に基づいて骨格価値の時系列変化を算出する。骨格価値算出部24は、点検サーバ50および補償サーバ60から骨格の履歴を取得する。
【0037】
骨格とは車両30の強度を保つフレーム部分である。骨格の履歴とは、骨格の修理の記録である。骨格価値とは、骨格の修理の有無を定量化したものである。骨格価値の時系列変化とは、骨格の履歴に基づいて骨格価値の時系列変化を定量的に表したものである。例えば、骨格の修理をすることによって、骨格価値の時系列変化がステップ状に下がるように算出してもよい。
【0038】
外装価値算出部25は、車両30の購入時から現在までにおける車両30の外装の履歴を取得して外装の履歴に基づいて外装価値の時系列変化を算出する。外装価値算出部25は、点検サーバ50から外装の履歴を取得する。
【0039】
外装とは、車両30の車体外側の装飾および部品である。外装の履歴とは、外装の傷、凹み、塗装の色褪せ、これらの修理等の記録である。外装価値とは、外装の傷、凹み、塗装の色褪せ、これらの修理等を定量化したものである。外装価値の時系列変化とは、外装の履歴に基づいて外装価値の時系列変化を定量的に表したものである。例えば、バンパーの傷を補修した場合には、外装価値の時系列変化がステップ状に下がるように算出してもよい。また、ボディの塗装の色褪せ具合を定量化して、外装価値の時系列変化が次第に下がるように算出してもよい。
【0040】
内装価値算出部26は、車両30の購入時から現在までにおける車両30の内装の履歴を取得して内装の履歴に基づいて内装価値の時系列変化を算出する。内装価値算出部26は、点検サーバ50から内装の履歴を取得する。
【0041】
内装とは、車両30の車内側の装飾および部品である。内装の履歴とは、内装の劣化、汚れ等の記録である。内装価値とは、内装の劣化、汚れ等を定量化したものである。内装価値の時系列変化とは、内装の履歴に基づいて内装価値の時系列変化を定量的に表したものである。例えば、座席のシートを張り替えた場合には、内装価値の時系列変化がステップ状に上がるように算出してもよい。また、内装の汚れ具合を定量化して、内装価値の時系列変化が次第に下がるように算出してもよい。
【0042】
車両価値算出部27は、上述した車両情報による価値の時系列変化、装備の価値の時系列変化、機関の価値の時系列変化、骨格の価値の時系列変化、外装の価値の時系列変化、内装の価値の時系列変化を統合して車両価値の時系列変化を算出する。車両価値の時系列変化は、経過年数に従って下降する時系列グラフであって、数式で表せることが好ましい。
【0043】
車両価値予測部28は、上述した車両価値の時系列変化に基づいて所定期間先の車両価値を算出する。車両価値予測部28によれば、車両30の所定期間先の車両価値を求めることができる。このようにして、車両30の所定期間先の車両価値が分かれば、現在使用されている車両30の先行仕分け、先行販売等を行うことができる。また、車両30の所有時から買い手がつくことによってリアルタイムな取引が可能である。
【0044】
購入サーバ40は、上述した車両情報の履歴を送信する車両情報送信部44を有している。車両情報送信部44は、プロセッサ41がメモリ42に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0045】
点検サーバ50は、上述した車両情報の履歴を送信する車両情報送信部54と、上述した装備の履歴を送信する装備履歴送信部55と、上述した骨格の履歴を送信する骨格履歴送信部56と、上述した外装の履歴を送信する外装履歴送信部57と、上述した内装の履歴を送信する内装履歴送信部58とを有している。車両情報送信部54、装備履歴送信部55、骨格履歴送信部56、外装履歴送信部57および内装履歴送信部58は、プロセッサ51がメモリ52に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0046】
補償サーバ60は、上述した骨格の履歴を送信する骨格履歴送信部64を有している。骨格履歴送信部64は、プロセッサ61がメモリ62に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0047】
「車両価値予測装置の動作の流れ」
図4および図5を用いて、車両価値予測装置10の動作の流れについて説明する。
【0048】
ステップS11において、車両30の購入時には、車両情報価値算出部21は、車両30の車種およびグレードを取得する。また、装備価値算出部22は、車両30の初期装備を取得する。
ステップS12において、車両30の走行時には、機関価値算出部23は、車両30のエンジンの状態を車両30からリアルタイムに取得する。
【0049】
ステップS13において、車両30の点検時には、車両情報価値算出部21は、車両30の使用者または使用地域の変更を取得する。装備価値算出部22は、車両30の装備の追加を装備の履歴として取得する。機関価値算出部23は、エンジンの点検結果を機関の履歴として取得する。骨格価値算出部24は、フレームの修理があった場合には骨格の履歴として取得する。外装価値算出部25は、外装の傷、凹み、塗装の色褪せ、これらの修理等を外装の履歴として取得する。内装価値算出部26は、内装の汚れ、劣化を内装の履歴として取得する。
【0050】
ステップS14において、車両30の事故修理時には、骨格価値算出部24は、骨格の修理の有無を骨格の履歴として取得する。
【0051】
ステップS15において、車両30の所定期間先の価値を算出したい場合には、車両価値算出部27は、上述した車両情報による価値の時系列変化、装備の価値の時系列変化、機関の価値の時系列変化、骨格の価値の時系列変化、外装の価値の時系列変化、内装の価値の時系列変化を統合して車両価値の時系列変化を算出する。
【0052】
ステップS16において、車両価値予測部28は、上述した車両価値の時系列変化に基づいて所定期間先の車両価値を算出する。
【0053】
なお、本発明は上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0054】
10 車両価値予測装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 通信部、21 車両情報価値算出部、22 装備価値算出部、23 機関価値算出部、24 骨格価値算出部、25 外装価値算出部、26 内装価値算出部、27 車両価値算出部、28 車両価値予測部、30 車両、40 購入サーバ、41 プロセッサ、42 メモリ、43 ネットワークインターフェース、50 点検サーバ、51 プロセッサ、52 メモリ、53 ネットワークインターフェース、60 補償サーバ、61 プロセッサ、62 メモリ、63 ネットワークインターフェース
図1
図2
図3
図4
図5