(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182224
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】板状舗装部材
(51)【国際特許分類】
E01C 5/06 20060101AFI20231219BHJP
【FI】
E01C5/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095704
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003609
【氏名又は名称】株式会社豊田中央研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牧野 浩明
(72)【発明者】
【氏名】辻 正男
(72)【発明者】
【氏名】猪飼 正道
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AA02
2D051AA03
2D051AF03
2D051DA01
2D051DB02
2D051DC09
(57)【要約】
【課題】舗装用の多孔質材料が積層される密実なコンクリートの上面を水平方向に沿った平面で形成する場合に比して、多孔質材料内の空隙を目詰まりさせにくくする板状舗装部材を提供する。
【解決手段】舗装ブロック2は、上層部4をポーラスコンクリートとし、下層部6を密実なコンクリートとする2層構造で形成される。下層部6の上面6aは、外側に向けて下り勾配を持たせて形成される。舗装ブロック2に雨が降ると、雨水は、上層部4を通過して下層部6の上面6aに到達し、下層部6の上面6aを速やかに流れて舗装ブロック2の外部に排水される。このとき、下層部6の上面6aに到達した塵埃等は、下層部6の上面6aを流れる雨水の勢いにのせて舗装ブロック2の外部に排出される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面を形成し、透水機能を発揮する舗装用の多孔質材料により形成される第1層と、
前記第1層の下に積層され、透水機能を有さない密実なコンクリートで形成される第2層と、
を備え、
前記第2層の上面を外側に向けて所定の角度の下り勾配で形成することを特徴とする板状舗装部材。
【請求項2】
前記第2層の上面が平面の場合、前記所定の角度は5°より大きいことを特徴とする請求項1に記載の板状舗装部材。
【請求項3】
前記第2層の上面には、下り勾配の方向に沿って溝が形成されることを特徴とする請求項1に記載の板状舗装部材。
【請求項4】
前記所定の角度は2.5°以上であることを特徴とする請求項3に記載の板状舗装部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状舗装部材、特に板状舗装部材の排水性に関する。
【背景技術】
【0002】
舗装道路の排水性を担保するために、道路をポーラスコンクリート舗装にて形成する場合がある。「ポーラスコンクリート舗装」とは、連続空隙を有したポーラスコンクリートを最表層の舗装に使用し、これにより排水機能や透水機能、車両騒音低減機能などを持たせた舗装のことを言う。例えば、特許文献1では、路面表層をポーラスコンクリートで形成し、ポーラスコンクリートの下部を密実なコンクリートで形成することで、雨水を路盤以下に浸透させない道路の構造が示されている。
【0003】
その一方、特許文献2では、ポーラスコンクリート舗装を施工して共用5年経過すると、透水量がほぼゼロとなってしまうことが報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】社団法人セメント協会、“車道用ポーラスコンクリートの舗装設計施工技術資料”、[online]、[令和4年4月18日]、インターネット(URL:https://www.jcassoc.or.jp/cement/4pdf/jj3c_37.pdf)
【非特許文献2】一般社団法人セメント協会、“舗装技術専門委員会報告 R-31”、[online]、[令和4年4月18日]、インターネット(URL:https://www.jcassoc.or.jp/cement/4pdf/jj3c_46.pdf)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ポーラスコンクリートに空隙を設けても透水量がほぼゼロとなってしまうのは、長年の使用により路上の塵埃やごみがポーラスコンクリートの中に形成される空隙に入りこみ、目詰まりを起こすためである。
【0006】
ポーラスコンクリートに代表される舗装用の多孔質材料は、透水機能を有しているので、多孔質材料に浸透された雨水は、多孔質材料の下層に配設される透水機能を有していない密実なコンクリートの上面に到達することになる。従来においては、密実なコンクリートの上面を、水平方向に沿った平面で形成するが、多孔質材料に浸透された雨水は、密実なコンクリートの上面に滞留することなく上面より更に低い位置に流出される。
【0007】
しかしながら、雨水と共に密実なコンクリートの上面に到達した塵埃等が雨水と共に流出されるとは限らない。つまり、従来の多孔質材料と密実なコンクリートの上記積層構造では、塵埃等が流出せずに多孔質材料内の空隙に徐々に滞留して蓄積されていく。この結果、上記のように、ポーラスコンクリート等の多孔質材料は、目詰まりを起こすことになる。
【0008】
目詰まりを解消するために、多孔質材料の空隙部分に高圧洗浄を施すことも考えられるが、高圧洗浄の届かない深いところでの目詰まりまで解消できるとは限らない。目詰まりの防止のために、多孔質材料内の空隙を、目詰まりを発生させないほどの大きさで設けることも考えられる。しかしながら、空隙が大きくなると、道路としての強度を担保できなくなる可能性がある。
【0009】
本発明は、プレキャストしたコンクリートから成る板状舗装部材において、板状舗装部材の表層は舗装用の多孔質材料から成り、下層はコンクリートから成る板状舗装部材であり、舗装用の多孔質材料が積層される密実なコンクリートの上面を、水平方向に沿った平面で形成する場合に比して、多孔質材料内の空隙を目詰まりさせにくくする板状舗装部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る板状舗装部材は、路面を形成し、透水機能を発揮する舗装用の多孔質材料により形成される第1層と、前記第1層の下に積層され、透水機能を有さない密実なコンクリートで形成される第2層と、を備え、前記第2層の上面を外側に向けて所定の角度の下り勾配で形成することを特徴とする。
【0011】
また、前記第2層の上面が平面の場合、前記所定の角度は7.5°以上であることを特徴とする。
【0012】
また、前記第2層の上面には、下り勾配の方向に沿って溝が形成されることを特徴とする。
【0013】
また、前記所定の角度は2.5°以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、舗装用の多孔質材料が積層される密実なコンクリートの上面を、水平方向に沿った平面で形成する場合に比して、多孔質材料内の空隙を目詰まりさせにくくする板状舗装部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る板状舗装部材の実施の形態1を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す板状舗装部材により形成される道路の一部を上方から見たときに模式的な平面図である。
【
図4】
図3に示す道路の一部を側方から見たときの側面図である。
【
図5】実施の形態1において、下層の上面の下り勾配角度と砂の流出との関係を示す図である。
【
図6】実施の形態1における板状舗装部材の変形例を示す斜視図である。
【
図7】
図6に示す板状舗装部材により形成される道路の一部を上方から見たときの模式的な平面図である。
【
図8】本発明に係る板状舗装部材の実施の形態2を示す斜視図である。
【
図9】実施の形態2において、下層の上面の下り勾配角度と砂の流出との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0017】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る板状舗装部材の一実施の形態を示す斜視図である。
図2は、
図1に示す板状舗装部材の側面図である。以下、これらの図を用いて、本実施の形態における板状舗装部材の構造について説明する。
【0018】
本実施の形態における舗装ブロック2は、
図1,2に示すように2層構造のブロック状の板状舗装部材である。本実施の形態における舗装ブロック2は、その上層部4はポーラスコンクリートで、下層部6は密実なコンクリートで形成される。上層部4は、舗装ブロック2の第1層に相当し、路面を形成する。下層部6は、第1層の下に積層される第2層に相当する。
【0019】
「ポーラスコンクリート」は、舗装用の多孔質材料の1つである。ポーラスコンクリートは、空隙を多く含むコンクリートであることから水分を通過させる透水性能を有している。また、ポーラスコンクリートは、多孔質であることから内部の孔(つまり、空隙)に水を貯めることができるコンクリートである。つまり、ポーラスコンクリートは、水分を保持する保水性能を有している。更に、ポーラスコンクリートは、空隙を持つので、音が当たると、その中で空気の粘性摩擦を生じ、音波のエネルギーの一部が熱エネルギーに変換され、減衰する。つまり、ポーラスコンクリートは、音を吸収する吸音性能を有している。本実施の形態では、ポーラスコンクリートが有する透水機能に着目して上層部4に採用している。
【0020】
なお、舗装用の多孔質材料としては、その他にポーラスアスファルト等がある。従って、ポーラスコンクリート以外の多孔質材料を上層部4に用いてもよい。ただし、ポーラスアスファルトは、ポーラスコンクリートより流動性があり、使用により目詰まりを起こし易いので、舗装道路には、一般にポーラスコンクリートを用いる方が望ましい。本実施の形態においてもポーラスコンクリートを用いる。
【0021】
多孔質材料は、空隙が内部に形成されるため、強度の点では、例えば、密実なコンクリートと比較して強くない。つまり、本実施の形態では、舗装ブロック2を車両が走行する車道等に適合させるために、下層部6に密実なコンクリートを採用することで、舗装ブロック2に十分な強度を持たせるようにしている。「密実なコンクリート」とは、密度の高いコンクリートのことである。密実なコンクリートは、多孔質材料のコンクリートより強度がある一方、多孔質材料のコンクリートのような透水機能を有していない。
【0022】
そして、本実施の形態における舗装ブロック2の下層部6は、
図1,2に示すように切妻屋根の形状を有している。すなわち、下層部6の上面6aは、切妻側(
図1における上下方向、
図2における奥行き方向、切妻屋根の両端部)ではなく外側(
図1,2における左右方向)に向けて所定の角度の下り勾配で形成される。下り勾配に設定する所定の角度については後述する。
【0023】
図2に示すように、本実施の形態における舗装ブロック2の上に雨(
図2では破線で示す)が降ると、雨水は、上層部4のポーラスコンクリートの中の空隙を通過して下層部6の上面6aに到達する。下層部6は、透水機能を有していないので、下層部6の上面6aに到達した雨水は、下層部6に浸透されることなく、
図2において太線矢印で示すように下り勾配で形成されている下層部6の上面6aを速やかに流れて舗装ブロック2の外部に排水される。
【0024】
このように、本実施の形態における舗装ブロック2は、下層部6の上面6aが下り勾配のない水平方向に沿って形成される従来の舗装ブロックの構造に比して、下層部6の上面6aの雨水の横方向への排水速度を早めることができる。従って、本実施の形態によれば、下層部6の上面6aを流れる雨水の勢いにのせて下層部6の上面6aに到達した塵埃やごみ等(以下、「塵埃等」と総称する)を雨水と共に舗装ブロック2の外部に排出することができる。
【0025】
このように、本実施の形態によれば、下層部6の上面6a付近の塵埃等を、上面6a付近にある空隙に滞留させることなく外部に排出することができるので、上層部4を形成するポーラスコンクリート内に塵埃等が蓄積されにくい。換言すると、本実施の形態における舗装ブロック2は、目詰まりを起こしにくい。
【0026】
図3は、
図1に示す舗装ブロック2により形成される道路8の一部を上方から見たときの模式的な平面図である。また、
図4は、
図3に示す道路8の一部を側方から見たときの側面図である。以下、
図1~4を用いて雨水の流れについて説明する。
【0027】
道路8は、
図3に例示するように舗装ブロック2を、所定の間隔の目地12を設けて、縦横に並べて敷設されることで形成される。所定の間隔の目地12を長期的に保持するためには、舗装ブロック2と舗装ブロック2とを隔てる部材を設けることが望ましい(
図3には図示せず)。舗装ブロック2上の雨水は、上記の通り、路面に滞留することなく上層部4に浸透され、そして下層部6の上面6aを速やかに流れる。舗装ブロック2の、側溝10に対向する上面6a-1を流れる雨水は、実線の矢印のように下り勾配を流れて側溝10に直接排水される。舗装ブロック2の、側溝10に対向していない上面6a-2を流れる雨水は、破線の矢印のように舗装ブロック2間の目地12にいったん排水される。目地12内の雨水を、舗装ブロック2を載置する路盤14に排水してもよいが、本実施の形態においては、
図4に示すように路盤14の上に、透水機能を有していない基盤16を形成し、その基盤16の上に舗装ブロック2を載置するようにした。基盤16は、透水機能を有していないため、雨水が路盤14に流出されない。これにより、路盤14を雨水により浸食させずにすむ。路盤14が浸食されると、舗装ブロック2のがたつきを生じる。すなわち、路盤14へ雨水の流出を防ぐことで、舗装ブロック2のがたつきを防止できる。
【0028】
また、基盤16は、目地12を排水溝として機能させる。すなわち、舗装ブロック2の側面は、排水溝の内側面となり、基盤16は、排水溝の底面となる。これにより、目地12に流入される雨水は、破線の矢印のように目地12を流れて、一点鎖線の矢印のように、舗装ブロック2より下方に位置する側溝10に排水される。
【0029】
ここで、下り勾配として設定する所定の角度について説明する。
【0030】
本実施の形態において、上層部4を形成するポーラスコンクリートの内部に侵入した塵埃等は、雨水によって下層部6を形成する密実なコンクリートの上面6aに到達すると、雨水にのって上面6aを横に流れて排出される。この塵埃等を横に流す能力は、勾配に相関する。
【0031】
そこで、砂を流出させる能力と勾配の大きさとの関係を明らかにした実施例の結果を表形式にてまとめて
図5に示す。この実施例では、塵埃等を想定した物質として砂を用いている。
図5では、各実施例に通し番号をつけ、各実施例において採用した角度と当該角度における砂の流出の有無を示している。ここで、
図5における角度というのは、上面6aの下り勾配の角度であり、水平方向に対して下方に傾斜している角度を意味する。砂の流出は、流出がある場合は “○”で、流出がない場合は “×”で示している。ここでの流出の有無というのは、砂が流出するという効果が得られるという意味である。より具体的には、砂の流出があるというのは、舗装ブロック2を長年使用しても目詰まりを起こさないように砂が流出していることを意味する。
【0032】
この実施例の結果によると、勾配の角度が5°以下(実施例1,2)では、砂の流出が認められなかったが、7.5°以上の勾配の角度では、砂の流出が認められた。従って、本実施の形態の場合、下層部6の上面6aの下り勾配の角度、すなわち上記所定の角度は、5°より大きくすることが望ましい。所定の角度を5°より大きくする場合、角度を大きくするほど顕著な塵埃等の流出効果を得ることができる一方、舗装ブロック2が厚くなる。
【0033】
ところで、本実施の形態では、
図1等に示すように下層部6の上面6aを切妻屋根形状で形成する例を示したが、切妻屋根形状に限定する必要はない。例えば、
図6に示すように、下層部6の上面6aを四角錐型としてもよい。
【0034】
図7は、
図6に示す舗装ブロック2により形成される道路の一部を上方から見たときに模式的な平面図であり、
図3に対応する図である。基本的には、
図3,4を用いて説明したように、側溝10に対向する上面6a-3を流れる雨水は、側溝10に直接排水される。上面6a-3以外の面の雨水は、目地12にいったん落ちてから側溝10に排水される。
【0035】
ところで、下層部6の上面6aを下り勾配で形成する形状として、
図1では、大棟から相反する二方向に対して下り勾配を形成する例を、
図6では、舗装ブロック2の中心から四方向に対して下り勾配を形成する例を示している。このように、上面6aに対し下り勾配を多方向に形成する形状としてもよい。あるいは、片流れ屋根のように一方向に対してのみ下り勾配を形成してもよい。
【0036】
また、本実施の形態では、水平方向に平らな部分を下層部6の上面6aに形成しないようにした。塵埃等が滞留しにくく、そして上面6aを流れる雨水にのせて塵埃等を効果的に流出しやすくするためである。ただ、下り勾配を流れる雨水にのせて塵埃等を流出することが可能であれば、上面6aに水平方向に平らな部分を部分的に設けるように形成してもよい。つまり、上面6a全体として下り勾配が形成されていれば、必ずしも下層部6の上面6aに部分的に下り勾配が形成されていない箇所があってもよい。なお、上面6aの下り勾配角度を急にして雨水の流れる速度を速くし、その雨水の勢いで平らな部分の塵埃等を押し流すことが可能であれば、水平方向に平らな部分の数や面積を増やすことは可能である。
【0037】
実施の形態2.
図8は、本実施の形態における舗装ブロック20を示す斜視図である。本実施の形態における舗装ブロック20は、
図1に示す舗装ブロック2と比較すれば明らかなように、下層部6の上面6aに、下り勾配の方向に沿って溝6bを形成している。なお、
図8では、上層部4を省略している。本実施の形態では、溝6bを、断面をV字形状としたV字溝で形成する。本実施の形態における舗装ブロック20は、下層部6の上面6aに溝6bを形成したこと以外は、実施の形態1と同じでよい。
【0038】
図9は、本実施の形態において、砂を流出させる能力と勾配の大きさとの関係を明らかにした実施例の結果を表形式にてまとめた図であり、実施の形態1における
図5に対応する図である。本実施の形態においても、塵埃等を想定した物質として砂を用いている。
【0039】
この実施例の結果によると、勾配の角度が2.5°以下(実施例7,8)では、砂の流出が認められなかったが、5.0°以上の勾配の角度では、砂の流出が認められた。従って、本実施の形態の場合、舗装ブロック20における下層部6の上面6aの下り勾配の角度、すなわち上記所定の角度は、2.5°より大きくすることが望ましい。この実施例の結果から、下層部6の上面6aに溝を形成した方が、溝を形成しない場合に比して上面6aの下り傾斜角度を小さくすることができる。つまり、上面6aに溝を形成しない場合に比して、舗装ブロック20を薄く形成することが可能となる。
【0040】
なお、本実施の形態では、上面6aに設ける溝の断面をV字形状としたが、溝の形状はこれに限る必要はない。また、溝の幅や溝の部分の間隔は、舗装ブロック20が使用される環境等に応じて適宜設定すればよい。
【0041】
上記各実施の形態においては、上層部4を通過して下層部6の下り勾配で形成された上面6aに到達した雨水と共に塵埃等を舗装ブロック2,20の外部に流出できるようにしている。従って、このような雨水及び塵埃等の流れを担保できれば、舗装ブロック2,20の積層構造は、上記上層部4と下層部6のみからなる2層構造に限定する必要はない、例えば、上層部4の上層に、若しくは下層部6の下層に、あるいは、上層部4と下層部6との間に上層部4とは異なる仕様のポーラスコンクリートを積層させて、舗装ブロック2,20を3層以上で形成してもよい。
【符号の説明】
【0042】
2,20 舗装ブロック、4 上層部、6 下層部、6a,6a-1,6a-2,6a-3 上面、6b 溝、8 道路、10 側溝、12 目地、14 路盤、16 基盤。