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特開2023-182345自動取引装置、自動取引方法、自動取引プログラム、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182345
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】自動取引装置、自動取引方法、自動取引プログラム、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/00 20190101AFI20231219BHJP
   G06Q 20/18 20120101ALI20231219BHJP
   G07F 19/00 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
G07D11/00
G06Q20/18
G07F19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095885
(22)【出願日】2022-06-14
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】保坂 康弘
【テーマコード(参考)】
3E141
5L055
【Fターム(参考)】
3E141AA01
3E141AA06
3E141AA08
3E141BA07
3E141CB04
3E141EA01
3E141FH05
3E141FJ02
3E141FK02
5L055AA38
(57)【要約】
【課題】取引を実行する装置の汎用性を高めることが可能な技術が提供されることが望まれる。
【解決手段】読取部によって読み取られて得られた情報コードを前記読取部から取得するコード取得部と、前記情報コードに含まれる第1の情報を少なくとも情報処理装置に提供し、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かが判定されて得られた結果を実行可否情報として前記情報処理装置から取得する情報取得部と、前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記取引を実行する取引処理部と、を備える、自動取引装置が提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取部によって読み取られて得られた情報コードを前記読取部から取得するコード取得部と、
前記情報コードに含まれる第1の情報を少なくとも情報処理装置に提供し、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かが判定されて得られた結果を実行可否情報として前記情報処理装置から取得する情報取得部と、
前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記取引を実行する取引処理部と、
を備える、自動取引装置。
【請求項2】
前記情報取得部は、
あらかじめ登録された実行可能な取引に対応する取引コードと前記第1の情報とが一致するか否かが判定されて得られた結果を、前記実行可否情報として前記情報処理装置から取得する、
請求項1に記載の自動取引装置。
【請求項3】
前記取引処理部は、
前記情報コードに含まれる収納番号と前記取引が実行された日付である取引日付とを含んだ取引履歴情報を前記情報処理装置に提供する、
請求項1に記載の自動取引装置。
【請求項4】
前記取引は、税公金の収納取引を含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載の自動取引装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、税区分に対応する税区分コードと、前記情報コードにおいて前記税区分コードが記述される第1の桁位置とが対応付けられた対応情報をあらかじめ記憶しており、
前記情報取得部は、
前記情報コードを前記情報処理装置に提供し、前記対応情報と前記情報コードとに基づいて前記情報処理装置によって取得された、前記情報コードに対応する税区分コードを、前記情報処理装置から取得し、
前記取引処理部は、
前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記税区分コードに基づく前記取引を実行する、
請求項4に記載の自動取引装置。
【請求項6】
前記情報処理装置は、前記情報コードにおいて納税者番号が記述される第2の桁位置をあらかじめ記憶しており、
前記情報取得部は、
前記対応情報と前記第2の桁位置と前記情報コードとに基づいて前記情報処理装置によって取得された、前記情報コードに対応する前記税区分コードと前記納税者番号とを前記情報処理装置から取得し、
前記取引処理部は、
前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記税区分コードと前記納税者番号とに基づく前記取引を実行する、
請求項5に記載の自動取引装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、前記情報コードにおいて納税対象期間が記述される第3の桁位置をあらかじめ記憶しており、
前記情報取得部は、
前記対応情報と前記第2の桁位置と前記第3の桁位置と前記情報コードとに基づいて前記情報処理装置によって取得された、前記情報コードに対応する前記税区分コードと前記納税者番号と前記納税対象期間とを前記情報処理装置から取得し、
前記取引処理部は、
前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記税区分コードと前記納税者番号と前記納税対象期間とに基づく前記取引を実行する、
請求項6に記載の自動取引装置。
【請求項8】
前記取引は、寄付金の収納取引を含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載の自動取引装置。
【請求項9】
読取部によって読み取られて得られた情報コードを前記読取部から取得することと、
前記情報コードに含まれる第1の情報を少なくとも情報処理装置に提供し、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かが判定されて得られた結果を実行可否情報として前記情報処理装置から取得することと、
前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記取引を実行することと、
を備える、自動取引方法。
【請求項10】
コンピュータを、
読取部によって読み取られて得られた情報コードを前記読取部から取得するコード取得部と、
前記情報コードに含まれる第1の情報を少なくとも情報処理装置に提供し、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かが判定されて得られた結果を実行可否情報として前記情報処理装置から取得する情報取得部と、
前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記取引を実行する取引処理部と、
を備える自動取引装置として機能させる自動取引プログラム。
【請求項11】
読み取られて得られた情報コードに含まれる第1の情報を自動取引装置から取得する取得部と、
前記第1の情報に基づいて、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かを判定する判定部と、
前記取引が実行可能であるか否かを示す実行可否情報を前記自動取引装置に提供する提供部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項12】
前記判定部は、
前記第1の情報があらかじめ登録された実行可能な取引に対応する取引コードと一致するか否かを判定することにより、前記取引が実行可能であるか否かを判定する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記提供部は、
前記情報コードに含まれる収納番号と前記取引が実行された日付である取引日付とを含んだ取引履歴情報が前記自動取引装置から提供されたことに基づいて、前記取引履歴情報を、自治体システムに提供する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項14】
税区分に対応する税区分コードと、前記情報コードにおいて前記税区分コードが記述される第1の桁位置とが対応付けられた対応情報を記憶する記憶部、
をさらに備える、請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記記憶部が記憶する前記対応情報は、前記情報処理装置の操作者によって作成される、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記記憶部は、前記対応情報を記憶する記憶媒体から取得された前記対応情報を記憶する、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記提供部は、前記取引履歴情報を記憶する記憶媒体から前記自治体システムに提供されるよう、前記記憶媒体に前記取引履歴情報を記憶させる、
請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項18】
読み取られて得られた情報コードに含まれる第1の情報を自動取引装置から取得することと、
前記第1の情報に基づいて、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かを判定することと、
前記取引が実行可能であるか否かを示す実行可否情報を前記自動取引装置に提供することと、
を備える、情報処理方法。
【請求項19】
コンピュータを、
読み取られて得られた情報コードに含まれる第1の情報を自動取引装置から取得する取得部と、
前記第1の情報に基づいて、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かを判定する判定部と、
前記取引が実行可能であるか否かを示す実行可否情報を前記自動取引装置に提供する提供部と、
を備える情報処理装置として機能させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動取引装置、自動取引方法、自動取引プログラム、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、納付書に基づいて所定の取引(例えば、税公金の収納取引)を実行する収納システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、かかる収納システムに用いられる装置の例として、顧客によって操作される顧客操作型の現金処理機(以下、「セルフ型現金処理機」とも言う。)が知られている。
【0003】
一例として、税公金の収納取引を実行するセルフ型現金処理機は、顧客によって納付される現金を収納する現金処理を備える他、納付書の自治体側管理部分(以下、「自治体控え」とも言う。)を装置内に吸引する機能、納付書の顧客側管理部分(以下、「顧客控え」とも言う。)を納付書から切り離す機能などを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-203388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、かかる取引を実行する装置は、あらかじめ決められた取引に特化して製造されるのが一般的である。このことは、取引を実行する装置の汎用性が高くないことを意味し得る。さらに、取引を実行する装置の汎用性が高くないことによって、取引の種類ごとに装置を製造する必要が生じるため、取引を実行する装置の導入コストが高くなってしまうといった事情も生じ得る。
【0006】
そこで、取引を実行する装置の汎用性を高めることが可能な技術が提供されることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、読取部によって読み取られて得られた情報コードを前記読取部から取得するコード取得部と、前記情報コードに含まれる第1の情報を少なくとも情報処理装置に提供し、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かが判定されて得られた結果を実行可否情報として前記情報処理装置から取得する情報取得部と、前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記取引を実行する取引処理部と、を備える、自動取引装置が提供される。
【0008】
前記情報取得部は、あらかじめ登録された実行可能な取引に対応する取引コードと前記第1の情報とが一致するか否かが判定されて得られた結果を、前記実行可否情報として前記情報処理装置から取得してもよい。
【0009】
前記取引処理部は、前記情報コードに含まれる収納番号と前記取引が実行された日付である取引日付とを含んだ取引履歴情報を前記情報処理装置に提供してもよい。
【0010】
前記取引は、税公金の収納取引を含んでもよい。
【0011】
前記情報処理装置は、税区分に対応する税区分コードと、前記情報コードにおいて前記税区分コードが記述される第1の桁位置とが対応付けられた対応情報をあらかじめ記憶しており、前記情報取得部は、前記情報コードを前記情報処理装置に提供し、前記対応情報と前記情報コードとに基づいて前記情報処理装置によって取得された、前記情報コードに対応する税区分コードを、前記情報処理装置から取得し、前記取引処理部は、前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記税区分コードに基づく前記取引を実行してもよい。
【0012】
前記情報処理装置は、前記情報コードにおいて納税者番号が記述される第2の桁位置をあらかじめ記憶しており、前記情報取得部は、前記対応情報と前記第2の桁位置と前記情報コードとに基づいて前記情報処理装置によって取得された、前記情報コードに対応する前記税区分コードと前記納税者番号とを前記情報処理装置から取得し、前記取引処理部は、前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記税区分コードと前記納税者番号とに基づく前記取引を実行してもよい。
【0013】
前記情報処理装置は、前記情報コードにおいて納税対象期間が記述される第3の桁位置をあらかじめ記憶しており、前記情報取得部は、前記対応情報と前記第2の桁位置と前記第3の桁位置と前記情報コードとに基づいて前記情報処理装置によって取得された、前記情報コードに対応する前記税区分コードと前記納税者番号と前記納税対象期間とを前記情報処理装置から取得し、前記取引処理部は、前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記税区分コードと前記納税者番号と前記納税対象期間とに基づく前記取引を実行してもよい。
【0014】
前記取引は、寄付金の収納取引を含んでもよい。
【0015】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、読取部によって読み取られて得られた情報コードを前記読取部から取得することと、前記情報コードに含まれる第1の情報を少なくとも情報処理装置に提供し、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かが判定されて得られた結果を実行可否情報として前記情報処理装置から取得することと、前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記取引を実行することと、を備える、自動取引方法が提供される。
【0016】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、コンピュータを、読取部によって読み取られて得られた情報コードを前記読取部から取得するコード取得部と、前記情報コードに含まれる第1の情報を少なくとも情報処理装置に提供し、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かが判定されて得られた結果を実行可否情報として前記情報処理装置から取得する情報取得部と、前記取引が実行可能であることが前記実行可否情報によって示されることに基づいて、前記取引を実行する取引処理部と、を備える自動取引装置として機能させる自動取引プログラムが提供される。
【0017】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、読み取られて得られた情報コードに含まれる第1の情報を自動取引装置から取得する取得部と、前記第1の情報に基づいて、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かを判定する判定部と、前記取引が実行可能であるか否かを示す実行可否情報を前記自動取引装置に提供する提供部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0018】
前記判定部は、前記第1の情報があらかじめ登録された実行可能な取引に対応する取引コードと一致するか否かを判定することにより、前記取引が実行可能であるか否かを判定してもよい。
【0019】
前記提供部は、前記情報コードに含まれる収納番号と前記取引が実行された日付である取引日付とを含んだ取引履歴情報が前記自動取引装置から提供されたことに基づいて、前記取引履歴情報を、自治体システムに提供してもよい。
【0020】
税区分に対応する税区分コードと、前記情報コードにおいて前記税区分コードが記述される第1の桁位置とが対応付けられた対応情報を記憶する記憶部、をさらに備えてもよい。
【0021】
前記記憶部が記憶する前記対応情報は、前記情報処理装置の操作者によって作成されてもよい。
【0022】
前記記憶部は、前記対応情報を記憶する記憶媒体から取得された前記対応情報を記憶してもよい。
【0023】
前記提供部は、前記取引履歴情報を記憶する記憶媒体から前記自治体システムに提供されるよう、前記記憶媒体に前記取引履歴情報を記憶させてもよい。
【0024】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、読み取られて得られた情報コードに含まれる第1の情報を自動取引装置から取得することと、前記第1の情報に基づいて、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かを判定することと、前記取引が実行可能であるか否かを示す実行可否情報を前記自動取引装置に提供することと、を備える、情報処理方法が提供される。
【0025】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、コンピュータを、読み取られて得られた情報コードに含まれる第1の情報を自動取引装置から取得する取得部と、前記第1の情報に基づいて、前記第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かを判定する判定部と、前記取引が実行可能であるか否かを示す実行可否情報を前記自動取引装置に提供する提供部と、を備える情報処理装置として機能させる情報処理プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明によれば、取引を実行する装置の汎用性を高めることが可能な技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係る収納システムの構成例を示す図である。
図2】同実施形態に係るセルフ型現金処理機の構成例を示す図である。
図3】同実施形態に係る情報処理端末の構成例を示す図である。
図4】同実施形態に係る自治体システムの構成例を示す図である。
図5】同実施形態に係る収納システムの動作例を示すフローチャートである。
図6】同実施形態に係る収納システムの動作例を示すフローチャートである。
図7】同実施形態に係る収納システムの動作例を示すフローチャートである。
図8】情報コードの例を示す図である。
図9】コード変換テーブルの例を示す図である。
図10】取引内容の例を示す図である。
図11】現金カウンタの例を示す図である。
図12】収納履歴情報の例を示す図である。
図13】利用明細票の例を示す図である。
図14】本発明の実施形態に係る情報処理端末の例としての情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字を付して区別する場合がある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素等の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。また、異なる実施形態の類似する構成要素については、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合がある。ただし、異なる実施形態の類似する構成要素等の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0030】
(0.概要)
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。上記したように、本発明の実施形態においては、取引を実行する装置の汎用性を高めることが可能な技術について主に説明する。
【0031】
さらに、納付書に付される情報コードの仕様は、自治体ごとに異なる場合があり得る。本実施の形態においては、「自治体」の用語を、自治の権能を与えられた公の団体、自治団体、地方公共団体を表す語として用いる。さらに本実施の形態においては、「自治体」の用語を、上述した団体に加えて、上述した団体が複数にまとまった団体や上述した複数の団体を統括する団体を表す語としても用いる。かかる場合には、情報コードに対応して装置によって実行される処理も、自治体ごとに個別に設計する必要が生じてしまうという事情も生じ得る。そこで、本発明の実施形態においては、自治体ごとに仕様が異なる複数の情報コードのいずれに対しても処理を実行可能な装置を提供することによって、情報コードに対する装置の汎用性を高めることが可能な技術についても説明する。
【0032】
以上、本発明の実施形態の概要について説明した。
【0033】
(1.実施形態の詳細)
本発明の実施形態の詳細について説明する。
【0034】
(1-1.収納システムの構成)
図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る収納システムの構成例について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る収納システムの構成例を示す図である。図1に示されるように、収納システム1は、セルフ型現金処理機10、情報処理端末20および自治体システム30を備える。セルフ型現金処理機10は、自動取引装置の例に該当し、情報処理端末20は、情報処理装置の例に該当する。
【0035】
セルフ型現金処理機10と情報処理端末20とは、通信ケーブル41を介して通信可能に構成されている。例えば、図1に示されたように、セルフ型現金処理機10と情報処理端末20とは、通信ケーブル41を介して直接的に接続されていてもよいし、無線通信ネットワーク回線(例えば、Wi-Fi(登録商標)による無線通信ネットワーク回線など)、または、自治体専用回線などを介して接続されていてもよい。
【0036】
情報処理端末20と自治体システム30とは、通信ケーブル42を介して通信可能に構成されている。例えば、図1に示されたように、情報処理端末20と自治体システム30とは、通信ケーブル42を介して直接的に接続されていてもよいし、WAN(Wide Area Network)などを介して接続されていてもよい。
【0037】
(セルフ型現金処理機10)
セルフ型現金処理機10は、コンピュータによって実現され、第1の利用者の例としての顧客によって操作される現金処理機である。ただし、セルフ型現金処理機10は、第2の利用者の例としての自治体職員によっても操作され得る。例えば、セルフ型現金処理機10は、自治体施設内の顧客が出入り可能なエリアに設置されてよい。
【0038】
セルフ型現金処理機10は、セルフ型現金処理機10の図示しない入金口に投入される現金の計数を行う機能と、セルフ型現金処理機10の図示しない出金口から排出される現金の計数を行う機能とを有する。セルフ型現金処理機10は、かかる現金の計数を行う図示しない計数部を有する。
【0039】
さらに、セルフ型現金処理機10は、現金を収納する図示しない現金収納部を有し、図示しない入金口から図示しない現金収納部への現金の搬送、および、図示しない現金収納部から図示しない出金口への現金の搬送を行う図示しない搬送部を有する。セルフ型現金処理機10は、かかる図示しない搬送部を制御することにより、現金の入金または出金を制御する。
【0040】
セルフ型現金処理機10は、顧客が自治体施設に持参した納付書などに記載された情報コードを読取部120(図2)によって読み取る。そして、セルフ型現金処理機10は、読み取った情報コードに基づく取引を実行する。ここでは、取引の例として税公金の収納取引がセルフ型現金処理機10によって実行される場合を主に想定する。なお、税公金の例として、自動車税、軽自動車税、住民税、介護保険料、不動産取得税、事業所税、水道料金、固定資産税、個人事業税、法人市民税、市たばこ税、使用料、利用料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、放送受信料などがある。しかし、後にも説明するように、セルフ型現金処理機10によって実行される取引は、税公金の収納取引に限定されない。また、後にも説明するように、読取部120によって読み取られるものは納付書に限定されない。
【0041】
さらに、セルフ型現金処理機10は、取引結果を所定の媒体(例えば、紙媒体など)に印字し、取引結果が印字された媒体を出力する図示しない取引結果出力部を有する。セルフ型現金処理機10は、かかる図示しない取引結果出力部を制御する。
【0042】
(情報処理端末20)
情報処理端末20は、コンピュータによって実現され、自治体職員によって操作される端末である。例えば、情報処理端末20は、自治体施設内の自治体職員が存在するエリアに設置されてよい。情報処理端末20は、情報コードに基づいて取引種別を判断する。情報処理端末20は、図示しないサーバと接続され、図示しないサーバと連携して処理を行ってもよい。
【0043】
(自治体システム30)
自治体システム30は、コンピュータによって実現され、自治体に関する情報を管理するサーバである。例えば、自治体システム30は、自治体施設内に設置されてもよいし、他の場所に設置されてもよい。一例として、自治体システム30は、セルフ型現金処理機10によって実行された取引の履歴情報(以下、「収納履歴情報」とも言う。)を管理する。
【0044】
以上、本発明の実施形態に係る収納システム1の構成例について説明した。
【0045】
(1-2.セルフ型現金処理機10の構成)
図2を参照しながら、本発明の実施形態に係るセルフ型現金処理機10の構成例について説明する。図2は、本発明の実施形態に係るセルフ型現金処理機10の構成例を示す図である。図2に示されるように、セルフ型現金処理機10は、操作部110、読取部120、制御部130、記憶部140、通信部150および表示部160を備える。
【0046】
(操作部110)
操作部110は、顧客からの操作の入力を受け付ける。あるいは、操作部110は、自治体職員からの操作の入力を受け付ける。本発明の実施形態においては、操作部110がタッチパネルによって構成される場合を主に想定する。しかし、操作部110は、タッチパネル以外の入力装置(例えば、マイクロフォン、キーボード、マウスなど)によって構成されてもよい。
【0047】
(読取部120)
読取部120は、顧客によって持参された納付書に付された情報コードを読み取るスキャナによって構成される。本発明の実施形態では、情報コードが一次元コードによって構成される場合を主に想定する。しかし、後に説明するように、情報コードは、二次元コードによって構成されていてもよい。また、読取部120は、情報コードを読み取ることができればスキャナによって構成されていなくてもよく、例えば、バーコードリーダによって構成されていてもよく、二次元コードリーダによって構成されていてもよく、AI(Artificial Intelligence)が搭載されたAIカメラによって構成されていてもよい。より詳細に、読取部120は、納付書の読み取りによって生成された画像データの情報コード領域をデコードすることによって情報コードを得る。
【0048】
(制御部130)
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置を含み、ROM(Read Only Memory)により記憶されているプログラム(自動取引プログラム)が演算装置によりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、これらのブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。演算装置による演算に必要なデータは、記憶部140によって適宜記憶される。
【0049】
制御部130は、コード取得部131と、情報取得部132と、取引処理部133とを備える。
【0050】
コード取得部131は、顧客が持参した納付書から読取部120によって読み取られて得られた情報コードを読取部120から取得する。
【0051】
情報取得部132は、情報コードに含まれる第1の情報を少なくとも情報処理端末20に提供する。さらに、情報取得部132は、第1の情報に対応する取引が実行可能であるか否かが情報処理端末20によって判定されて得られた結果を、実行可否情報として情報処理端末20から取得する。
【0052】
より詳細に、情報取得部132は、あらかじめ登録された実行可能な取引に対応する取引コードと第1の情報とが一致するか否かが情報処理端末20によって判定されて得られた結果を、実行可否情報として情報処理端末20から取得する。なお、第1の情報は、取引を識別するためのコード(取引コード)に該当し得る。したがって、以下では、第1の情報を情報コードに含まれる「取引コード」とも言う。
【0053】
取引処理部133は、取引が実行可能であることが実行可否情報によって示されることに基づいて、取引を実行する。なお、本発明の実施形態においては、取引が、税公金の収納取引を含む場合を主に想定する。しかし、取引は、かかる例に限定されない。例えば、取引は、寄付金の収納取引を含んでもよい。あるいは、取引は、学校の授業料の収納取引、宗教法人へのお布施の収納取引、学会の会費の収納取引などの他の収納取引を含んでもよい。
【0054】
かかる構成によれば、情報コードに含まれる第1の情報によって取引の種類が判断され、判断された種類の取引が実行されるため、セルフ型現金処理機10の汎用性を高めることが可能となる。さらに、セルフ型現金処理機10の汎用性が高まることによって、取引の種類ごとにセルフ型現金処理機10を製造する必要がなくなるため、セルフ型現金処理機10の導入コストを抑制することが可能となる。
【0055】
より詳細に、情報処理端末20は、税区分に対応する税区分コードと、情報コードにおいて税区分コードが記述される桁位置(第1の桁位置)とが対応付けられた対応情報をあらかじめ記憶していてもよい。
【0056】
このとき、情報取得部132は、情報コードを情報処理端末20に提供し、対応情報と情報コードとに基づいて情報処理端末20によって取得された、情報コードに対応する税区分コードを、情報処理端末20から取得してもよい。取引処理部133は、取引が実行可能であることが実行可否情報によって示されることに基づいて、税区分コードに基づく取引を実行してもよい。
【0057】
さらに詳細に、情報処理端末20は、情報コードにおいて納税者番号が記述される桁位置(第2の桁位置)をあらかじめ記憶していてもよい。
【0058】
このとき、情報取得部132は、対応情報と納税者番号が記述される桁位置と情報コードとに基づいて情報処理端末20によって取得された、情報コードに対応する税区分コードと納税者番号とを情報処理端末20から取得してもよい。取引処理部133は、取引が実行可能であることが実行可否情報によって示されることに基づいて、税区分コードと納税者番号とに基づく取引を実行してもよい。
【0059】
さらに詳細に、情報処理端末20は、情報コードにおいて納税対象期間(以下、「期別」とも言う。)が記述される桁位置(第3の桁位置)をあらかじめ記憶していてもよい。
【0060】
このとき、情報取得部132は、対応情報と納税者番号が記述される桁位置と期別が記述される桁位置と情報コードとに基づいて情報処理端末20によって取得された、情報コードに対応する税区分コードと納税者番号と期別とを情報処理端末20から取得してもよい。取引処理部133は、取引が実行可能であることが実行可否情報によって示されることに基づいて、税区分コードと納税者番号と期別とに基づく取引を実行してもよい。
【0061】
さらに詳細に、情報処理端末20は、情報コードにおいて収納を識別するための番号(以下、「収納番号」とも言う。)が記述される桁位置(第4の桁位置)をあらかじめ記憶していてもよい。
【0062】
このとき、情報取得部132は、対応情報と納税者番号が記述される桁位置と期別が記述される桁位置と収納番号が記述される桁位置と情報コードとに基づいて情報処理端末20によって取得された、情報コードに対応する税区分コードと納税者番号と期別と収納番号とを情報処理端末20から取得してもよい。取引処理部133は、取引が実行可能であることが実行可否情報によって示されることに基づいて、税区分コードと納税者番号と期別と収納番号とに基づく取引を実行してもよい。
【0063】
本発明の実施形態においては、税区分に対応する税区分コードと、情報コードにおいて税区分コードが記述される桁位置とが対応付けられた対応情報の他、情報コードにおいて期別、納税者番号および収納番号それぞれが記述される桁位置が、あらかじめコード変換テーブル242(図3)として自治体ごとに作成され、情報処理端末20によって記憶されている。
【0064】
かかるコード変換テーブル242(図3)があらかじめ自治体ごとに作成されることによって、自治体ごとに仕様が異なる複数の情報コードのいずれに対しても処理を実行可能なセルフ型現金処理機10が提供され得る。これによって、自治体ごとに仕様が異なる情報コードに対するセルフ型現金処理機10の汎用性を高めることが可能となる。
【0065】
例えば、コード変換テーブル242(図3)は、情報処理端末20を用いて操作者の例としての自治体職員の操作によって作成されてもよい。このとき、コード変換テーブル作成ツールは、情報処理端末20にダウンロードされて用いられるアプリケーションとしてあらかじめ用意されていてもよいし、ブラウザ上において動作するWebアプリケーションとしてあらかじめ用意されていてもよい。あるいは、コード変換テーブル242(図3)は、図示しない記憶媒体によって記憶されており、当該記憶媒体から情報処理端末20の制御部230によって取得されてもよい。そして、制御部230は、取得したコード変換テーブル242(図3)を記憶部240に記憶させてもよい。
【0066】
(記憶部140)
記憶部140は、制御部130を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能なメモリである。また、記憶部140は、制御部130の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性メモリであってよい。
【0067】
(通信部150)
通信部150は、通信インタフェースによって構成され、情報処理端末20と通信を行う。通信部150は、通信ケーブル41を介して直接的に情報処理端末20と通信を行ってもよいし、無線通信ネットワーク回線、または、自治体専用回線などを介して情報処理端末20と通信を行ってもよい。ここで、通信はTLS(Transport Layer Security)やSSL(Secure Socket Layer)を用いた暗号通信で行ってもよい。
【0068】
(表示部160)
表示部160は、制御部130による制御に従って表示を行う機能を有する。ここで、表示部160の形態は特に限定されない。例えば、表示部160は、液晶ディスプレイ(LCD)装置であってもよいし、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置であってもよいし、ランプなどの表示装置であってもよい。
【0069】
以上、本発明の実施形態に係るセルフ型現金処理機10の構成例について説明した。
【0070】
(1-3.情報処理端末20の構成)
図3を参照しながら、本発明の実施形態に係る情報処理端末20の構成例について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る情報処理端末20の構成例を示す図である。図3に示されるように、情報処理端末20は、操作部210、制御部230、記憶部240、通信部250および表示部260を備える。
【0071】
(操作部210)
操作部210は、自治体職員からの操作の入力を受け付ける。本発明の実施形態においては、操作部110がマウスおよびキーボードによって構成される場合を主に想定する。しかし、操作部110は、マウスおよびキーボード以外の入力装置(例えば、マイクロフォン、タッチパネルなど)によって構成されてもよい。
【0072】
(制御部230)
制御部230は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置を含み、ROM(Read Only Memory)により記憶されているプログラム(情報処理プログラム)が演算装置によりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、これらのブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。演算装置による演算に必要なデータは、記憶部240によって適宜記憶される。
【0073】
制御部230は、取得部231と、判定部232と、提供部233とを備える。
【0074】
取得部231は、顧客が持参した納付書から読み取られて得られた情報コードに含まれる取引コードをセルフ型現金処理機10から取得する。判定部232は、情報コードに含まれる取引コードに基づいて、情報コードに含まれる取引コードに対応する取引が実行可能であるか否かを判定する。提供部233は、取引が実行可能であるか否かを示す実行可否情報をセルフ型現金処理機10に提供する。
【0075】
より詳細に、判定部232は、情報コードに含まれる取引コードがあらかじめ登録された実行可能な取引に対応する取引コードと一致するか否かを判定することにより、取引が実行可能であるか否かを判定してもよい。
【0076】
(記憶部240)
記憶部240は、制御部230を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能なメモリである。一例として、記憶部240は、制御部230を動作させるためのデータの例として、コード変換テーブル242を記憶する。また、記憶部240は、制御部230の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性メモリであってよい。
【0077】
(通信部250)
通信部250は、通信インタフェースによって構成され、セルフ型現金処理機10および自治体システム30と通信を行う。通信部250は、通信ケーブル41を介して直接的にセルフ型現金処理機10と通信を行ってもよいし、無線通信ネットワーク回線、または、自治体専用回線などを介してセルフ型現金処理機10と通信を行ってもよい。また、通信部250は、通信ケーブル42を介して直接的に自治体システム30と通信を行ってもよいし、WANなどを介して自治体システム30と通信を行ってもよい。ここで、通信はTLS(Transport Layer Security)やSSL(Secure Socket Layer)を用いた暗号通信で行ってもよい。
【0078】
(表示部260)
表示部260は、制御部230による制御に従って表示を行う機能を有する。ここで、表示部260の形態は特に限定されない。例えば、表示部260は、液晶ディスプレイ(LCD)装置であってもよいし、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置であってもよいし、ランプなどの表示装置であってもよい。
【0079】
以上、本発明の実施形態に係る情報処理端末20の構成例について説明した。
【0080】
(1-4.自治体システム30の構成)
図4を参照しながら、本発明の実施形態に係る自治体システム30の構成例について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る自治体システム30の構成例を示す図である。図4に示されるように、自治体システム30は、制御部330、記憶部340および通信部350を備える。
【0081】
(制御部330)
制御部330は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置を含み、ROM(Read Only Memory)により記憶されているプログラムが演算装置によりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、これらのブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。演算装置による演算に必要なデータは、記憶部340によって適宜記憶される。
【0082】
(記憶部340)
記憶部340は、制御部330を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能なメモリである。また、記憶部340は、制御部330の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性メモリであってよい。
【0083】
(通信部350)
通信部350は、通信インタフェースによって構成され、情報処理端末20と通信を行う。通信部350は、通信ケーブル42を介して直接的に情報処理端末20と通信を行ってもよいし、WANなどを介して情報処理端末20と通信を行ってもよい。ここで、通信はTLS(Transport Layer Security)やSSL(Secure Socket Layer)を用いた暗号通信で行ってもよい。
【0084】
以上、本発明の実施形態に係る自治体システム30の構成例について説明した。
【0085】
(1-5.収納システムの動作)
続いて、図5図13を参照しながら、本発明の実施形態に係る収納システム1の動作例について説明する。図5図7は、本発明の実施形態に係る収納システム1の動作例を示すフローチャートである。まず、セルフ型現金処理機10による取引開始前に、コード変換テーブル242が作成され、情報処理端末20が備える記憶部240によってコード変換テーブル242が記憶される。
【0086】
図8は、情報コードの例を示す図である。図8に示されるように、情報コード241には、「固定欄」と「自由使用欄」とが含まれていてもよい。「固定欄」は、情報コードにおいて、情報の項目と情報が記述される桁位置とが、複数の自治体間において統一されている箇所である。一方、「自由使用欄」は、情報コードにおいて、情報の項目と情報が記述される桁位置とを、自治体ごとに自由に定めてよい箇所である。
【0087】
図9は、コード変換テーブル242の例を示す図である。図9に示されるように、コード変換テーブル242は、情報の「項目」と情報が記述される「桁位置」とが対応付けられてなる。さらに、図9に示されるように、情報の「項目」には、「定義」が対応付けられてよい。「定義」は、記述される情報の具体例と、そのコードの意味とを含んでよい。例えば、項目「税区分」の情報の具体例である税区分コード「01」は「自動車税」を意味してよい。また、例えば、項目「税区分」の情報の具体例である税区分コード「02」は「固定資産税」を意味してよく、税区分コード「03」は「住民税」を意味してよい。また、項目「税区分」の定義として、所定の税区分コードに「軽自動車税」、「都市計画税」、「国民健康保険税」などを意味するようにしてよい。
【0088】
本発明の実施形態では、「税区分」、「期別」、「納税者番号」および「収納番号」それぞれが記述される桁位置が、情報コード241(図8)の「自由使用欄」の内部である場合を主に想定する。しかし、「税区分」、「期別」、「納税者番号」、「収納番号」それぞれが記述される桁位置は、情報コード241(図8)の「固定欄」の内部であってもよい。
【0089】
その他、情報処理端末20が備える記憶部240には、セルフ型現金処理機10によって実行可能な取引に対応する取引コード、支払金額および支払期限それぞれが記述される桁位置があらかじめ記憶されていてもよい。
【0090】
本発明の実施形態では、取引コード、支払金額および支払期限それぞれが記述される桁位置が、情報コード241(図8)の「固定欄」の内部である場合を主に想定する。しかし、取引コード、支払金額および支払期限それぞれが記述される桁位置は、情報コード241(図8)の「自由使用欄」の内部であってもよい。例えば、税公金の収納取引に対応する取引コードは「91」であってもよい。また、寄付金の収納取引に対応する取引コードは「50」であってもよい。
【0091】
図5に戻って説明を続ける。顧客が税公金の支払いをしようとし、税公金の納付をするための納付書を自治体施設に持参した場合を想定する。一例として、顧客が、自治体施設に設置されたセルフ型現金処理機10の操作部110をタッチすると、セルフ型現金処理機10による取引が開始される(S11)。
【0092】
顧客が、納付書に付された情報コードをセルフ型現金処理機10の読取部120に近づけると、読取部120は、納付書に付された情報コードを読み取る(S12)。コード取得部131は、読取部120によって読み取られて得られた情報コードを読取部120から取得する。
【0093】
続いて、情報取得部132は、情報コードチェック要求を情報処理端末20に提供する(S13)。情報コードチェック要求には、情報取得部132によって取得された情報コードが含まれてよい。情報処理端末20において、取得部231は、情報コードチェック要求を取得する。判定部232は、情報コードチェック要求に基づいて情報コードのチェックを行う(S14)。
【0094】
例えば、情報コードのチェックは、情報コードに含まれる取引コードに基づいて、情報コードに含まれる取引コードに対応する取引がセルフ型現金処理機10によって実行可能であるか否かを判定することにより実行される。より詳細に、判定部232は、情報コードに含まれる取引コードが、あらかじめ登録された実行可能な取引に対応する取引コードと一致するか否かを判定することにより、情報コードに含まれる取引コードに対応する取引がセルフ型現金処理機10によって実行可能であるか否かを判定してもよい。
【0095】
提供部233は、取引が実行可能であるか否かを示す実行可否情報を含んだ情報コードチェック応答をセルフ型現金処理機10に提供する(S15)。例えば、実行可否情報は、実行可能な取引に対応する取引コード、または、取引が実行不可能であることを示す情報であってもよい。その他、情報コードチェック応答には、情報コードとコード変換テーブル242とに基づいて取得された、税区分コード、期別、納税者番号、収納番号、支払金額、支払期限などが含まれる。
【0096】
セルフ型現金処理機10において、情報取得部132は、情報コードチェック応答を情報処理端末20から取得する。
【0097】
既に情報コードが読み取られた納付書に連続して、これから情報コードを読み取るべき納付書がある場合には(S16において「あり」)、セルフ型現金処理機10は、S12に戻って、納付書に付された情報コードの読み取りを再度行う。一方、これから情報コードを読み取るべき納付書がない場合には(S16において「なし」)、セルフ型現金処理機10は、S17に動作を移行させる。
【0098】
取引処理部133は、取引が実行可能であることが実行可否情報によって示されることに基づいて、取引を実行する。例えば、取引処理部133は、取引が実行不可能であることを示す情報を実行可否情報が示す場合には、取引を実行しない。一方、取引処理部133は、実行可否情報が実行可能な取引に対応する取引コードである場合には、その取引コードに対応する取引を実行する。なお、取引処理部133は、取引が実行不可能であることを示す情報を実行可否情報が示す場合には、取引を実行しない旨の表示を表示部160に表示させてもよく、セルフ型現金処理機10が図示しない音声出力部を有する場合は取引を実行しない旨の音声を当該図示しない音声出力部に出力させてもよく、セルフ型現金処理機10が図示しないLED(Light Emitting Diode)回転灯などの警告灯を有する場合は取引を実行しない旨を警告灯に点灯させてもよく、情報処理端末20などの他の端末装置に取引を実行しない旨の通知を送信してもよい。情報処理端末20などの他の端末装置は、当該取引を実行しない旨の通知を受信した場合に、表示部を有していれば取引を実行しない旨を表示部に表示させてもよく、音声出力部を有していれば取引を実行しない旨を音声出力部に出力させてもよく、警告灯を有していれば取引を実行しない旨を警告灯に点灯させてもよい。
【0099】
まず、取引処理部133は、情報コードチェック応答に基づいて、取引内容を確定させる(S17)。一例として、取引処理部133は、情報コードチェック応答に含まれる、取引コード、税区分コード、期別、納税者番号、収納番号、支払金額、支払期限などを表示部160に表示させ、所定の確定操作(例えば、確定ボタンを押下する操作など)が顧客によって入力された場合に、取引内容を確定させてもよい。
【0100】
取引処理部133は、取引内容登録要求を情報処理端末20に提供する(S18)。取引内容登録要求には、取引コード、税区分コード、期別、納税者番号、支払金額などが含まれてよい。情報処理端末20において、取得部231は、取引内容登録要求に基づいて取引内容を記憶部240に登録する(S19)。取引内容は、取引コード、税区分コード、期別、納税者番号、支払金額などを含んでよい。
【0101】
図10は、取引内容の例を示す図である。図10に示されるように、取引内容243は、取引コード、税区分コード、期別、納税者番号および支払金額を含んでよい。
【0102】
図5に戻って説明を続ける。情報処理端末20において、提供部233は、取引内容登録応答をセルフ型現金処理機10に提供する(S20)。一例として、取引内容登録応答は、取引内容の登録が成功したか否かを示す情報を含んでよい。セルフ型現金処理機10において、取引処理部133は、情報処理端末20から取引内容登録応答を取得する。
【0103】
図6に進んで説明を続ける。情報処理端末20において、提供部233は、情報コードに含まれる支払金額の合計金額を算出する。提供部233は、支払金額の合計金額を含んだ入金依頼をセルフ型現金処理機10に提供する(S31)。セルフ型現金処理機10において、取引処理部133は、入金依頼を情報処理端末20から取得する。そして、取引処理部133は、入金依頼に含まれる合計金額を表示部160に表示させる。
【0104】
顧客は、表示部160に表示された合計金額以上の現金をセルフ型現金処理機10の図示しない入金口に投入する(S32)。セルフ型現金処理機10においては、図示しない計数部が、顧客によって投入された現金の計数を行う。そして、合計金額を上回る金額の現金が投入された場合には、図示しない出金口から、合計金額を上回る金額の現金が釣銭として排出される(S33)。釣銭は顧客によって受け取られる。
【0105】
セルフ型現金処理機10においては、合計金額に相当する金額の現金が図示しない現金収納部に収納される。そして、取引処理部133は、合計金額の支払いが行われた時刻(現在時刻)と、入金を示す入金種別と、支払いが行われた合計金額と、セルフ型現金処理機10の装置名とを含んだ入金応答を、情報処理端末20に提供する(S34)。
【0106】
情報処理端末20において、取得部231は、セルフ型現金処理機10から入金応答を取得し、判定部232は、取得部231によって取得された入金応答に基づいて、記憶部240に記憶されている現金カウンタを更新する(S35)。
【0107】
図11は、現金カウンタの例を示す図である。図11に示されるように、現金カウンタ244は、「入出金時刻」、「入出金種別」、「現金金額」、「装置名」を含んでよい。例えば、現金カウンタ244に含まれる、「入出金時刻」、「入出金種別」、「現金金額」、「装置名」は、入金応答に含まれる、合計金額の支払いが行われた時刻(現在時刻)、入金を示す入金種別、支払いが行われた合計金額、セルフ型現金処理機10の装置名によって更新されてよい。
【0108】
情報処理端末20において、提供部233は、現金カウンタの更新が行われたことに基づいて、入金完了をセルフ型現金処理機10に提供する(S36)。セルフ型現金処理機10において、コード取得部131は、情報処理端末20から入金完了を取得する。判定部232は、コード取得部131によって情報処理端末20から入金完了が取得されたことに基づいて、収納履歴情報を生成する(S37)。
【0109】
図12は、収納履歴情報の例を示す図である。図12に示されるように、収納履歴情報245は、「収納番号」、「受付番号」、「収納日付」、「収納時刻」、「収納種別」、「支払期日」、「支払金額」を含んでよい。
【0110】
なお、「収納番号」は、情報コードチェック応答に含まれる収納番号に該当する。「受付番号」は、実行された取引(1または複数の納付書による一つの取引)に対して付される番号である。「収納日付」は、現在の日付である。「収納時刻」は、入金応答に含まれる時刻に該当する。「収納種別」は、実行された取引を示す取引コードに該当する。「支払期日」は、情報コードチェック応答に含まれる支払期限に該当する。「支払金額」は、入金応答に含まれる「現金金額」に該当する。
【0111】
図6に戻って説明を続ける。セルフ型現金処理機10において、取引処理部133は、生成した収納履歴情報を含んだ収納履歴情報登録要求として情報処理端末20に提供する(S38)。情報処理端末20において、コード取得部131は、セルフ型現金処理機10から収納履歴情報登録要求を取得し、判定部232は、収納履歴情報要求に含まれる収納履歴情報を記憶部240に登録する(S39)。そして、提供部233は、収納履歴情報登録応答をセルフ型現金処理機10に提供する(S40)。
【0112】
図7に進んで説明を続ける。セルフ型現金処理機10において、図示しない取引結果出力部は、取引結果を所定の媒体(例えば、紙媒体など)に印字し、取引結果が印字された媒体を利用明細票として出力する(S51)。顧客は、図示しない取引結果出力部から出力された利用明細票を受け取る。
【0113】
図13は、利用明細票の例を示す図である。図13に示されるように、利用明細票には、取扱年月日、取扱時刻、取扱店舗、取扱機番、受付番号、合計金額などが印字されてもよい。さらに、利用明細票には、利用種別、年度、期、収納番号、領収金額などが印字されてもよい。なお、利用種別は、情報コードに含まれる税区分コードに対応する税区分に該当する。さらに、年度および期は、情報コードに含まれる期別に該当する。
【0114】
図7に戻って説明を続ける。セルフ型現金処理機10において、取引処理部133は、取引完了登録要求を、情報処理端末20に提供する(S52)。情報処理端末20において、取得部231は、セルフ型現金処理機10から取引完了登録要求を取得する。判定部232は、取引完了を記憶部240に登録する(S53)。提供部233は、取引完了登録の完了を示す取引完了登録応答をセルフ型現金処理機10に提供する(S54)。
【0115】
セルフ型現金処理機10において、取引処理部133は、情報処理端末20から取引完了登録応答を取得する。取引処理部133は、取引完了登録応答を取得すると、取引を終了する(S55)。
【0116】
情報処理端末20において、提供部233は、日次運用が終了すると(S56)、記憶部240に登録された収納履歴情報を自治体システム30に提供する(S57)。なお、提供は情報処理端末20が有する通信部250で収納履歴情報を送信し、自治体システム30が有する通信部350が収納履歴情報を受信するようにしてもよいし、情報処理端末20に図示しないUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの可搬型の記憶媒体を接続させると、提供部233は、記憶部240に記憶された収納履歴情報を当該可搬型の記憶媒体に記憶させ、自治体システム30に当該可搬型の記憶媒体を接続させると、制御部330は、当該可搬型の記憶媒体から当該収納履歴情報を読み取って記憶部340に記憶させるようにしてもよい。なお、可搬型の記憶媒体はUSBメモリに限らず、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)やFD(Floppy Disk)やCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)といった他の可搬型の記憶媒体でもよい。自治体システム30において、通信部350は、収納履歴情報を受信し、制御部330は、通信部350によって受信された収納履歴情報を記憶部240に登録する(S58)。収納履歴情報が情報処理端末20と自治体システム30との間で連携される。なお、収納履歴情報が自治体システム30に提供されるタイミングは、日次運用が終了したタイミングでなくてもよく、所定の周期ごとであってもよい。なお、通信部350が収納履歴情報を受信した際、制御部330は、自治体システム30における図示しない表示部に収納履歴情報を受信した旨を伝えるアラートを表示させてもよいし、図示しない報知部に収納履歴情報を受信した旨を伝えるアラートを報知させるようにしてもよい。
【0117】
情報処理装置20にUSBメモリを接続させて収納履歴情報を記憶させる場合は、例えば、USBメモリの情報処理装置20への接続後、情報処理端末20にダウンロードされて用いられるアプリケーションの書き込み機能を用いて、当該アプリケーション画面に表示される書き込みボタンの選択があった際に収納履歴情報をUSBメモリに書き込むようにすることで実現してもよい。なお、USBメモリに書き込む収納履歴情報は、セキュリティの観点から暗号化機能のあるアプリケーション等を用いて暗号化してもよい。この場合、自治体システム30は、USBメモリの自治体システム30への接続後、復号機能のあるアプリケーション等を用いて暗号化された収納履歴情報を復号した後、収納履歴情報を記憶する。
【0118】
また、情報処理装置20にUSBメモリを接続させて収納履歴情報を記憶させる場合は、例えば、USBメモリの情報処理装置20への接続後、ブラウザ上で動作するWebアプリケーションの書き込み機能を用いて、当該Webアプリケーション画面に表示される書き込みボタンの選択があった際に収納履歴情報をUSBメモリに書き込むようにすることで実現してもよい。なお、USBメモリに書き込む収納履歴情報は、セキュリティの観点から暗号化機能のあるアプリケーション等を用いて暗号化してもよい。この場合、自治体システム30は、USBメモリの自治体システム30への接続後、復号機能のあるアプリケーション等を用いて暗号化された収納履歴情報を復号した後、収納履歴情報を記憶する。
【0119】
以上、本発明の実施形態に係る収納システム1の動作例について説明した。
【0120】
(1-6.効果)
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、納付書から読取部120によって読み取られて得られた情報コードを読取部120から取得するコード取得部131と、情報コードに含まれる取引コードを少なくとも情報処理端末20に提供し、取引コードに対応する取引が実行可能であるか否かが判定されて得られた結果を実行可否情報として情報処理端末20から取得する情報取得部132と、取引が実行可能であることが実行可否情報によって示されることに基づいて、取引を実行する取引処理部133と、を備える、セルフ型現金処理機10が提供され得る。
【0121】
かかる構成によれば、情報コードに含まれる取引コードによって取引の種類が判断され、判断された種類の取引が実行されるため、セルフ型現金処理機10の汎用性を高めることが可能となる。さらに、セルフ型現金処理機10の汎用性が高まることによって、取引の種類ごとにセルフ型現金処理機10を製造する必要がなくなるため、セルフ型現金処理機10の導入コストを抑制することが可能となる。
【0122】
さらに、コード変換テーブル作成ツールを用いてコード変換テーブルがあらかじめ自治体ごとに作成されることによって、自治体ごとに仕様が異なる複数の情報コードのいずれに対しても処理を実行可能なセルフ型現金処理機10が提供され得る。これによって、自治体ごとに仕様が異なる情報コードに対するセルフ型現金処理機10の汎用性を高めることが可能となる。
【0123】
また、セルフ型現金処理機10において、取引処理部133は、情報コードに含まれる収納番号と取引が実行された日付である取引日付とを含んだ取引履歴情報を情報処理端末20に提供する。情報処理端末20において、提供部233は、収納番号と取引日付とを含んだ取引履歴情報がセルフ型現金処理機10から提供されたことに基づいて、取引履歴情報を、自治体システム30に提供する。これによって、収納履歴情報が情報処理端末20と自治体システム30との間で連携される。
【0124】
(2.ハードウェア構成例)
続いて、本発明の実施形態に係る情報処理端末20のハードウェア構成例について説明する。
【0125】
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理端末20のハードウェア構成例として、情報処理装置900のハードウェア構成例について説明する。なお、以下に説明する情報処理装置900のハードウェア構成例は、情報処理端末20のハードウェア構成の一例に過ぎない。したがって、情報処理端末20のハードウェア構成は、以下に説明する情報処理装置900のハードウェア構成から不要な構成が削除されてもよいし、新たな構成が追加されてもよい。セルフ型現金処理機10および自治体システム30のハードウェア構成も、情報処理端末20のハードウェア構成と同様に実現されてよい。
【0126】
図14は、本発明の実施形態に係る情報処理端末20の例としての情報処理装置900のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置900は、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only Memory)902と、RAM(Random Access Memory)903と、ホストバス904と、ブリッジ905と、外部バス906と、インタフェース907と、入力装置908と、出力装置909と、ストレージ装置910と、通信装置911と、を備える。
【0127】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置900内の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス904により相互に接続されている。
【0128】
ホストバス904は、ブリッジ905を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バス906に接続されている。なお、必ずしもホストバス904、ブリッジ905および外部バス906を分離構成する必要はなく、1つのバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0129】
入力装置908は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバー等ユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路等から構成されている。情報処理装置900を操作するユーザは、この入力装置908を操作することにより、情報処理装置900に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0130】
出力装置909は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置、ランプ等の表示装置およびスピーカ等の音声出力装置を含む。
【0131】
ストレージ装置910は、データ格納用の装置である。ストレージ装置910は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置等を含んでもよい。ストレージ装置910は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置910は、ハードディスクを駆動し、CPU901が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0132】
通信装置911は、例えば、ネットワークに接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置911は、無線通信または有線通信のどちらに対応してもよい。
【0133】
以上、本発明の実施形態に係る情報処理端末20のハードウェア構成例について説明した。
【0134】
(3.まとめ)
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0135】
例えば、上記では、セルフ型現金処理機10および情報処理端末20を用いた業務が自治体によって行われる場合を主に想定した。しかし、かかる業務は、自治体以外によって行われてもよい。例えば、セルフ型現金処理機10および情報処理端末20を用いた業務は、収納業務(例えば、税公金の収納業務など)を取り扱うことが可能なあらゆる機関(例えば、金融機関など)によって行われてもよい。
【0136】
上記では、情報コードが一次元コードによって構成される場合を主に想定した。しかし、情報コードは、二次元コードによって構成されていてもよい。
【0137】
上記において、情報処理端末20が実行するとして説明した処理の一部は、情報処理端末20の代わりに、図示しないサーバによって実行されてもよい。一例として、情報処理端末20が実行するとして説明した処理のうち、顧客からの操作を受け付ける処理、顧客に情報を表示する処理などは、引き続き情報処理端末20が実行し、他の処理は、図示しないサーバが実行してもよい。
【0138】
また、上記において説明したセルフ型現金処理機10は、収納取引を実行する他、追加的に収納取引以外の処理を実行することが可能であってもよい。例えば、セルフ型現金処理機10には、自治体によって管理される現金が自治体職員によって装填されてもよい。また、セルフ型現金処理機10に装填された自治体によって管理される現金は、自治体職員によって回収されてもよい。さらに、セルフ型現金処理機10は、自治体によって管理される現金の在高管理にも用いられ得る。
【0139】
また、上記において説明したセルフ型現金処理機10の読取部120によって読み取るものは納付書に記載された情報コードの他、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末に表示された情報コードであってもよい。加えて、読取部120は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)といった無線通信によって情報コードを読み取ってもよい。
【0140】
また、本実施形態では、顧客は、セルフ型現金処理機10の図示しない入金口に現金を投入することで入金を行ったが、入金の仕方はこれに限定されない。例えば、収納システム1がICカードや携帯端末を利用した電子マネーや仮想通貨による決済処理に対応し、決済処理を行うことで、顧客は、現金を用いずに入金を行ってもよい。
【0141】
顧客が電子マネーによる決済処理を行い入金を行う場合、顧客は、顧客が所有するスマートフォンなどの図示しない顧客側情報処理端末における電子マネー決済を行うアプリケーションなどを利用し、入金を行ってもよい。また、顧客は、収納システム1が有する図示しない決済端末に顧客がICカードをかざしたり、顧客側情報処理端末における電子マネー決済を行うアプリケーションに表示されるQRコードをかざしたり、NFC等による近距離無線通信を顧客側情報処理端末と決済端末間で行うことで入金を行ったりしてもよい。
【0142】
顧客が仮想通貨による決済処理行い入金を行う場合、例えば、顧客は、顧客が所有するスマートフォンなどの図示しない顧客側情報処理端末における仮想通貨決済を行うアプリケーションなどを利用し、入金を行ってもよい。
【0143】
また、コード変換テーブル242は更新を行ってもよい。更新の際は更新後のコード変換テーブル242をUSBメモリに保存しておき、USBメモリを情報処理端末20に接続後、情報処理端末20にダウンロードされて用いられるアプリケーションの更新機能やブラウザ上で動作するWebアプリケーションの更新機能を用いて、当該アプリケーション画面や当該Webアプリケーション画面に表示される更新ボタンの選択があった際に情報処理端末20に保存された更新前のコード変換テーブル242を更新後のコード変換テーブル242に書き換えることで更新を行ってもよい。また、コード変換テーブル242の新規作成も同様の方法で行ってもよい。この場合、更新前のコード変換テーブル242が空であり、これが更新後のコード変換テーブル242に書き換わることでコード変換テーブル242が実現される。なお、USBメモリに保存されるコード変換テーブル242は、セキュリティの観点から暗号化機能のあるアプリケーション等を用いて暗号化されていてもよい。この場合、情報処理端末20は、USBメモリの情報処理端末20への接続後、復号機能のあるアプリケーション等を用いて暗号化されたコード変換テーブル242を復号した後、上記更新を行う。また、更新は更新ボタンの選択があった直後に更新されるようにしてもよいし、運用開始日を情報処理端末20で設定できるようにしておき、更新ボタンの選択があった後、当該運用開始日になると更新されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0144】
1 収納システム
10 セルフ型現金処理機
110 操作部
120 読取部
130 制御部
131 コード取得部
132 情報取得部
133 取引処理部
140 記憶部
150 通信部
160 表示部
20 情報処理端末
210 操作部
230 制御部
231 取得部
232 判定部
233 提供部
240 記憶部
241 情報コード
242 コード変換テーブル
243 取引内容
244 現金カウンタ
245 収納履歴情報
250 通信部
260 表示部
30 自治体システム
330 制御部
340 記憶部
350 通信部
図1
図2
図3
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図5
図6
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図10
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