(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182364
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】皮膚化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/44 20060101AFI20231219BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20231219BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
A61K8/44
A61K8/60
A61Q19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095917
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】弁理士法人アルガ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前田 さおり
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA032
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB032
4C083AC022
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC132
4C083AC172
4C083AC302
4C083AC352
4C083AC432
4C083AC442
4C083AC472
4C083AC482
4C083AC532
4C083AC581
4C083AC582
4C083AD042
4C083AD052
4C083AD092
4C083AD132
4C083AD162
4C083AD202
4C083AD242
4C083AD281
4C083AD282
4C083AD331
4C083AD332
4C083AD351
4C083AD352
4C083AD391
4C083AD392
4C083AD432
4C083AD492
4C083AD532
4C083AD572
4C083AD632
4C083AD642
4C083BB41
4C083CC02
4C083CC03
4C083CC04
4C083CC07
4C083EE06
4C083EE12
(57)【要約】
【課題】肌あたりがやわらかく、肌なじみが良く、塗布中にきしみ感がなく、塗布後の肌がべたつかず、保湿効果の持続性に優れた皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)トリメチルグリシン、
(B)エチルグルコシド、
(C)水
を含有する皮膚化粧料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)トリメチルグリシン、
(B)エチルグルコシド、
(C)水
を含有する皮膚化粧料。
【請求項2】
成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、1~400である請求項1記載の皮膚化粧料。
【請求項3】
成分(A)の含有量が、0.01~10質量%である請求項1又は2記載の皮膚化粧料。
【請求項4】
さらに、(D)水溶性多糖類を含有する、請求項1~3のいずれか1項記載の皮膚化粧料。
【請求項5】
成分(D)に対する成分(B)の質量割合(B)/(D)が、1~150である請求項4記載の皮膚化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、皮膚化粧料においては、保湿効果の高いことが求められている。
例えば、特許文献1には、コラーゲン、ヒアルロン酸又はその塩、トリメチルグリシンを保湿剤として配合した外用剤が、保湿性が非常に高いことが記載されている。
また、特許文献2には、スフィンゴ脂質、ムコ多糖類、アミノ酸を含有する外用剤が、肌荒れやアトピー性皮膚炎等の皮膚状態を改善することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-129337号公報
【特許文献2】特表2019-518734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の保湿効果の高い皮膚化粧料では、塗布時にぬめりがあって、肌なじみが悪く、塗布中にはきしみ感があり、塗布後にべたつきもあった。また、保湿効果はあるものの、その持続性は十分満足できるものではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、トリメチルグリシンとエチルグルコシドを組合わせて用いることにより、肌あたりがやわらかく、肌なじみが良く、塗布中にきしみ感がなく、塗布後の肌がべたつかず、保湿効果の持続性に優れた皮膚化粧料が得られることを見出した。
【0006】
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)トリメチルグリシン、
(B)エチルグルコシド、
(C)水
を含有する皮膚化粧料に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の皮膚化粧料は、肌あたりがやわらかく、肌なじみが良く、塗布中にきしみ感がなく、塗布後の肌がべたつかず、しっとりした仕上がりで、まろみ感が感じられるものである。また、保湿効果の持続性に優れている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明で用いる成分(A)のトリメチルグリシンは、グリシンベタインとも呼ばれる分子内塩化合物である。
市販品として、例えば、アミノコート(旭化成ケミカルズ社製)、BETAFIN BP(Finnfeeds Finland Ltd.製)等を用いることができる。
【0009】
成分(A)の含有量は、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、塗布時の肌なじみを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、全組成中に0.01~10質量%であるのが好ましく、0.05~8質量%がより好ましく、0.08~3質量%がさらに好ましく、0.15~1質量%がよりさらに好ましい。
【0010】
成分(B)のエチルグルコシドは、日本酒などの醗酵物中に含まれる醗酵産物として知られているが、由来に関しては制限されず、合成品であってもよい。
肌荒れ時の経皮水分蒸散上昇抑制効果を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、荒れ肌改善作用が確認されているα体もしくはその構造異性体混合物を使用するのが好ましい。
【0011】
成分(B)の含有量は、塗布時の肌なじみを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌のべたつきを低減させ、塗布後の肌の保湿効果の持続性を向上させる観点から、全組成中に0.001~0.5質量%であるのが好ましく、0.0015~0.3質量%がより好ましく、0.01~0.1質量%がさらに好ましい。
【0012】
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、塗布時の肌なじみを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、1~400であるのが好ましく、3~300がより好ましく、13~140がさらに好ましい。
【0013】
本発明において、成分(C)の水の含有量は、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、化粧料としてのまろみ感を得る観点から、全組成中に65~97質量%であるのが好ましく、70~95質量%がより好ましく、75~90質量%がさらに好ましい。
【0014】
本発明の皮膚化粧料は、さらに、(D)水溶性多糖類を含有することができ、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌の保湿効果の持続性を向上させることができる。
成分(D)の水溶性多糖類としては、通常の化粧料に用いられるものであれば限定されず、天然物由来のものであっても、化学合成により得られたものであっても良い。
【0015】
また、多糖類の糖の一部に、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、ポリエチレンオキシド基やポリプロピレンオキシド基等のポリアルキレンオキシド基、グルコース、ラクトース、スクロース等の糖類又はこれら糖類を構成単位とする高分子を結合させることにより得られる多糖類の誘導体も多糖類に準ずるものとして、成分(D)の水溶性多糖類に含まれる。
【0016】
具体的には、例えば、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドガム、クインスシード由来ガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、カラギーナン、アルギン酸及びそれらの塩、ペクチン、ヒドロキシプロピルグアーガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、チューベロース多糖体、キサンタンガム、アルカリゲネス・レータス産生多糖体、ジェランガム、デキストラン、プルラン、ヒアルロン酸及びそれらの塩、コンドロイチン硫酸及びそれらの塩、デルマタン硫酸及びそれらの塩、キチン、キトサン等のムコ多糖類が挙げられる。
これらのうち、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌の保湿効果の持続性を向上させる観点から、ヒアルロン酸及びそれらの塩、カラギーナン、キサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、ヒアルロン酸及びそれらの塩、カラギーナン(α、γ、κの何れか)を含むのがより好ましく、ヒアルロン酸及びそれらの塩を含むのがさらに好ましい。
また、ヒアルロン酸塩のとしては、ヒアルロン酸とアルカリ金属との塩が好ましく、ナトリウムとの塩がより好ましい。
【0017】
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、塗布時の肌なじみを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌のべたつきを低減させ、塗布後の肌の保湿効果の持続性を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.0005~0.05質量%であるのが好ましく、0.0008~0.03質量%がより好ましく、0.0012~0.005質量%がさらに好ましい。
【0018】
本発明において、成分(D)に対する成分(B)の質量割合(B)/(D)は、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、塗布時の肌なじみを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌のべたつきを低減させ、塗布後の肌の保湿効果の持続性を向上させる観点から、1~150であるのが好ましく、1.6~75がより好ましく、7~17がさらに好ましい。
【0019】
本発明の皮膚化粧料は、さらに、(E)多価アルコールを含有することができ、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌の保湿効果の持続性を向上させることができ、また、化粧料の保存安定性を高め、有効成分の機能向上を可能とすることができる。
多価アルコールは、分子内に2個以上の水酸基をもつ化合物であり、通常の皮膚外用剤に用いられるものであればいずれでも良い。
2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、プロパンジオール等が挙げられる。3価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。4価アルコールとしては、ジグリセリン、エリスリトール等が挙げられる。5価以上の多価アルコールとしては、トリグリセリン等のポリグリセリン;グルコース、マルトース、マルチトース、ショ糖、キシリトール、ソルビトール、マルビトール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンエチルグルコシド、ポリオキシエチレンプロピレングルコシド等の糖類及び糖アルコールが挙げられる。
【0020】
成分(E)の多価アルコールとしては、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させ、塗布後の肌の保湿効果の持続性を向上させる観点から、2価アルコール、3価アルコールから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、プロパンジオール、グリセリンから選ばれる1種又は2種以上を含むのがより好ましく、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリンから選ばれる1種又は2種以上を含むのがさらに好ましく、ジプロピレングリコール、グリセリンから選ばれる1種以上を含むのがよりさらに好ましい。
また、2価アルコール、3価アルコールを同時に含むことが好ましく、ジプロピレングリコール、グリセリンを同時に含むことがさらに好ましい。
【0021】
成分(E)の多価アルコールは、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、塗布中のきしみ感を低減させる観点から、含有量は、全組成中に1~35質量%であるのが好ましく、4~30質量%がより好ましく、7~25質量%がさらに好ましく、8~20質量%がよりさらに好ましい。
【0022】
本発明の皮膚化粧料は、塗布時の肌あたりのやわらかさを適度に向上させ、塗布中のきしみ感をより緩和し、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、まろみ感を損なわない範囲で油剤を配合することも可能である。油剤の含有量は、全組成中に3質量%以下であるのが好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましく、0.2質量%以下がよりさらに好ましい。
【0023】
本発明の皮膚化粧料は、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調整剤、金属封鎖剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
【0024】
本発明の皮膚化粧料は、通常の方法に従って製造することができる。
本発明の皮膚化粧料が、成分(D)及び(E)を含有する場合、例えば、成分(E)に成分(D)を分散させ、分散液を調製し、この分散液と、成分(A)、(B)、(C)、その他成分を混合することにより、皮膚化粧料を製造することができる。
【0025】
本発明の皮膚化粧料は、塗布時の肌あたりのやわらかさを向上させ、まろみ感を実感し易い剤型とする観点から、25℃における粘度が、0~3000mPa・sであるのが好ましく、0.5~2000mPa・sがより好ましく、1~1500mPa・sがさらに好ましく、1.5~1000mPa・sがよりさらに好ましい。
本発明において、粘度は、25℃にて、B型粘度計(ビスメトロン粘度計:型式VDA2型(芝浦セムテック社製)を用いて測定される。なお、以下の各粘度範囲にて、以下の条件で測定する。
・2,500mPa・s以上10000mPa・s未満の場合:ローターNo.3、回転数12rpm、30秒、
・500mPa・s以上2,500mPa・s未満の場合、ローターNo.2、回転数12rpm、30秒、
・500mPa・s未満の場合、ローターNo.1、回転数12rpm、30秒
【0026】
本発明の皮膚化粧料は、可溶化系、水系の化粧料として好適であり、水系化粧料が好ましく、水性液状化粧料がより好ましく、化粧水がよりさらに好ましい。
【実施例0027】
実施例1~10、比較例1~2
表1に示す組成の皮膚化粧料(化粧水)を製造し、肌あたりのやわらかさ、肌なじみの良さ、塗布中のきしみ感のなさ、塗布後の肌のべたつきのなさ、保湿効果の持続性を評価した。結果を表1に併せて示す。
【0028】
(製造方法)
成分(E)に成分(D)を分散させ、分散液を調製した。この分散液と、成分(A)、(B)、(C)、その他成分を混合して、皮膚化粧料(化粧水)を製造した。
【0029】
(評価方法)
(1)肌あたりのやわらかさ:
化粧を施していない専門評価パネル3名により、各皮膚化粧料1.5mLを洗顔後の顔面に塗布したときの「肌あたりのやわらかさ」を、以下の評価で官能評価した。結果を3名の合計点で示した。
なお、塗布時の「肌あたりのやわらかさ」とは、塗布したときに水とは異なるまろやかな肌あたりを感じ、且つ皮膚化粧料のとろみが強くないことを示す。
5点:非常にやわらかい。
4点:やわらかい。
3点:やややわらかい。
2点:あまりやわらかくない。
1点:やわらかくない。
【0030】
(2)肌なじみの良さ:
化粧を施していない専門評価パネル3名により、各皮膚化粧料1.5mLを洗顔後の顔面に塗布したときの「肌なじみの良さ」を、以下の基準で官能評価した。結果を3名の合計点で示した。
5点:非常になじみがよい。
4点:なじみがよい。
3点:ややなじみがよい。
2点:あまりなじみがよくない。
1点:なじみがよくない。
【0031】
(3)塗布中のきしみ感のなさ:
化粧を施していない専門評価パネル3名により、各皮膚化粧料1.5mLを洗顔後の顔面に塗布したとき、塗布中のきしみ感のなさについて、以下の基準で官能評価した。結果を3名の合計点で示した。
なお、塗布中にきしみ感がないとは、塗布した際に、指が肌に対して抵抗感がなく、なじみ終わるまで肌上でなめらかにのび広がることを示す。
5点:明らかにきしみ感がない。
4点:きしみ感がない。
3点:あまりきしみ感がない。
2点:ややきしみ感がある。
1点:きしみ感がある。
【0032】
(4)塗布後の肌のべたつきのなさ:
化粧を施していない専門評価パネル3名により、各皮膚化粧料1.5mLを洗顔後の顔面に塗布した後、肌のべたつきのなさを、以下の基準で官能評価した。結果を3名の合計点で示した。
5点:明らかにべたつきがない。
4点:べたつきがない。
3点:あまりべたつきがない。
2点:ややべたつきがある。
1点:べたつきがある。
【0033】
(5)保湿効果の持続性:
化粧を施していない専門評価パネル3名により、各皮膚化粧料1.5mLを洗顔後の顔面に塗布した後、1時間経過後の保湿感を、以下の基準で評価した。結果を3名の合計点で示した。
5点:明らかに保湿感がある。
4点:保湿感がある。
3点:やや保湿感がある。
2点:あまり保湿感がない。
1点:保湿感がない。
【0034】
【0035】
<処方例1:保湿化粧水>
1.トリメチルグリシン 0.5(質量%)
2.エチルグルコシド 0.02
3.ジプロピレングリコール 6.0
4.1,3-ブチレングリコール 5.0
5.濃グリセリン 4.0
6.PEG-75(*1) 0.5
7.PEG-20(*2) 0.5
8.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
9.ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(*3) 0.05
10.ヒアルロン酸ナトリウム(2) 0.002
11.豆乳発酵液 0.1
12.トウヒエキス 0.1
13.オランダカラシエキス 0.1
14.アンズ果汁 0.1
15.クエン酸 0.05
16.クエン酸ナトリウム 0.05
17.フェノキシエタノール 0.5
18.香料 0.005
19.精製水 残 部
合計 100.0
(*1)ポリエチレングリコール4000(日油社製)
(*2)ポリエチレングリコール1000(日油社製)
(*3)シリコーン KF-6011(信越化学工業社製)
【0036】
<処方例2:白濁保湿化粧水>
1.トリメチルグリシン 0.5(質量%)
2.エチルグルコシド 0.02
3.エタノール 8.0
4.水素添加大豆リン脂質 0.5
5.コレステロール 0.25
6.ジプロピレングリコール 5.0
7.濃グリセリン 3.0
8.ジクリセリン(*4) 1.0
9.ポリクオタニウム-51(*5) 0.5
10.キサンタンガム 0.002
11.アルカリゲネス産生多糖体 0.003
12.酵母エキス 0.1
13.オクテニルコハク酸デンプンAl(*6) 0.5
14.フェノキシエタノール 0.2
15.精製水 残 部
合計 100.0
(*4)ジグリセリン801(阪本薬品工業社製)
(*5)LIPIDURE-PMB(PH10)(日本精化社製)
(*6)DRY-FLO PURE(Nouryon社製)
【0037】
<処方例3:シートマスク含浸液>
1.トリメチルグリシン 1.0(質量%)
2.エチルグルコシド 0.05
3.濃グリセリン 5.0
4.ソルビット液 4.0
5.1,3-ブチレングリコール 4.0
6.PEG-20 1.0
7.グリコシルトレハロース(*7) 1.0
8.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.3
9.ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.) 0.2
10.シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール(*8)
0.1
11.ポリクオタニウム-51 0.5
12.カラギーナン 0.01
13.キサンタンガム 0.02
14.L-アスコルビン酸 2-グルコシド 0.5
15.ナイアシンアミド 0.1
16.グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
17.水酸化カリウム 0.1
18.クエン酸 0.05
19.クエン酸ナトリウム 0.05
20.EDTA-2Na 0.01
21.メチルパラベン 0.1
22.フェノキシエタノール 0.3
23.香料 0.01
24.精製水 残 部
合計 100.0
(*7)トルナーレ(林原社製)
(*8)NEOSOLUE-AQULIO(日本精化社製)
【0038】
<処方例4:アフターシェイブローション>
1.トリメチルグリシン 0.7(質量%)
2.エチルグルコシド 0.03
3.エタノール 12.0
4.ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.)(*9) 0.5
5.濃グリセリン 3.0
6.1,3-ブチレングリコール 4.0
7.シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 5.0
8.水素添加大豆リン脂質 0.5
9.ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシル
テトラデシルエーテル(30E.O.)(6P.O.)(*10) 0.4
10.ヒアルロン酸ナトリウム(2) 0.002
11.ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.003
12.グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
13.イソプロピルメチルフェノール 0.01
14.l-メントール 0.05
15.乳酸 0.02
16.水酸化ナトリウム 適 量
17.精製水 残 部
合計 100.0
(*9)マクビオブライド MG-20E(日油社製)
(*10)NIKKOL SG-DTD630(日本サーファクタント工業社製)
【0039】
<処方例5:乳液>
1.トリメチルグリシン 3.0(質量%)
2.エチルグルコシド 0.05
3.エタノール 5.0
4.1,3-ブチレングリコール 5.0
5.ジプロピレングリコール 5.0
6.濃グリセリン 2.0
7.ミリスチン酸オクチルドデシル 1.0
8.マカデミアナッツ油 0.5
9.スクワラン 0.5
10.水素添加大豆リン脂質 0.3
11.コレステロール 0.2
12.PEG-75 0.2
13.N-メチル-L-セリン 0.15
14.アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(*11) 0.1
15.ポリクオタニウム-51 0.1
16.キサンタンガム 0.02
17.ヒアルロン酸ナトリウム(2) 0.005
18.豆乳発酵液 0.1
19.トウヒエキス 0.1
20.オリーブ葉エキス 0.1
21.水溶性コラーゲン 0.1
22.N-アセチルグルコサミン 0.01
23.EDTA-2Na 0.02
24.フェノキシエタノール 0.3
25.香料 0.05
26.精製水 残 部
合計 100.0
(*11) PEMULEN TR-1(ルーブリゾール社製)
【0040】
なお、処方例で用いた香料は、以下のフローラル系調合香料である。成分名中に記載される1%DPG、5%DPG、10%DPGとは、香料の有効成分含量がそれぞれ1質量%、5質量%、10質量%のジプロピレングリコール溶液であることを示す。
【0041】
フローラル系調合香料処方 含有量(質量%)
ベルガモットオイル(天然香料) 2.0
レモンオイル(天然香料) 3.5
グレープフルーツオイル(天然香料) 1.0
リナリールアセテート 1.5
メチルアンスラニレート 0.2
ペチグレインオイル(天然香料) 0.5
オーランチオール 10%DPG
(別名:ヒドロキシシトロネラールとメチルアンスラニレートとのシッフ塩基)
1.0
アミルアリルグリコレート 1%DPG 0.5
ガルバナムオイル 1%DPG(天然香料) 0.1
ブラックカラントバズアブソリュート 10%DPG(天然香料) 1.5
タジェットオイル 10%DPG(天然香料) 0.8
イランイランオイルエキストラ(天然香料) 2.0
ベンジールアセテート 5.0
メチルジヒドロジャスモネート 13.0
シスジャスモン 10%DPG 1.0
ジャスミンアブソリュート(天然香料) 0.5
インドール 5%DPG 0.5
アルファヘキシルシンナミックアルデヒド 1.5
L-シトロネロール 0.5
ゼラニウムオイル(天然香料) 0.5
ローズオイル(天然香料) 0.5
ローズアブソリュート(天然香料) 0.5
ダマセノン 1%DPG 0.5
L-ローズオキサイド 1%DPG 0.5
ジメチルベンジルカーボニルアセテート 1.0
ヒドロキシシトロネラール 3.0
アルファイソメチルヨノン
(別名:5-(2,2,6-トリメチル-2-シクロヘキセニル)-3-メチル-3-ブテン-2-オン) 4.0
オリスコンクリート 10%DPG(天然香料) 0.8
メチルオイゲノール 0.5
イソEスーパー
(別名:7-アセチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタハイドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン) 2.5
ベルトフィックスクール
(別名:4-アセチル-トリメチル-6,8α-エタノ-1,2,3,5,6,7,8,8α-オクタヒドロナフタレノン) 4.0
ベチバーアセテート 2.0
サンダルウッドオイル(天然香料) 1.5
バグダノール 10%DPG
(別名:2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール) 1.0
パチュリーオイル 10%DPG(天然香料) 0.2
エベルニール 10%DPG
(別名:メチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート)
1.5
ガラクソリッド 50%ベンジールベンゾエート
(別名:4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロシクロペンタベンゾピラン) 10.0
シクロペンタデカノリッド 4.0
クマリン 0.5
バニリン 10%DPG 0.5
エチルバニリン 10%DPG 2.5
ガンマウンデカラクトン 10%DPG 1.5
ガンマデカラクトン 10%DPG 1.5
ラブダナム アブソリュート 10%DPG(天然香料) 0.5
ジプロピレングリコール 残 量
合計 100
【0042】
処方例1~5の皮膚化粧料はいずれも、肌あたりがやわらかく、肌なじみが良く、塗布中にきしみ感がなく、塗布後の肌がべたつかず、しっとりした仕上がりで、まろみ感が感じられるものであり、保湿効果の持続性に優れている。