(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182400
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】エレベーターシステム、中継装置、ビルシステム、中継方法、および中継プログラム
(51)【国際特許分類】
B66B 1/18 20060101AFI20231219BHJP
【FI】
B66B1/18 E
B66B1/18 L
B66B1/18 S
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095985
(22)【出願日】2022-06-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 拓也
【テーマコード(参考)】
3F502
【Fターム(参考)】
3F502HC07
3F502JA73
3F502MA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】より多様な機種の群管理装置について、エレベーターの運用計画などの管理にかかる負担を抑えながらエレベーターおよびロボットの連携を可能にするエレベーターシステム、中継装置、ビルシステム、中継方法、および中継プログラムを提供する。
【解決手段】中継装置18は、ロボットサーバー2からの利用要求を受け、利用要求に含まれる呼びを割り当てる割当かごを選択する。中継装置18は、当該呼びの登録要求を、割当かごを制御する各台制御装置13に接続するプロコン17に送信する。当該プロコン17は、割当かごのかご操作盤15になりすまして、当該登録要求をかご呼びとして当該各台制御装置13に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置と、
前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、
を備え、
前記中継装置は、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、
を備え、
前記複数の介在装置の各々は、
前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、
を備える、
エレベーターシステム。
【請求項2】
前記順位設定部は、前記複数のかごの各々についての、当該かごの運転状態、当該かごの秤装置の計測値、当該かごに登録されているかご呼びの情報、または当該かごの位置の少なくともいずれかの情報に応じて、前記複数のかごの少なくともいずれかに候補かごとしての順位を設定する、
請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項3】
前記選択部は、前記複数のかごの平均移動速度、または前記複数のかごの利用者の平均乗降時間の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項4】
前記選択部は、前記ロボットについての、人である利用者との同乗可否、移動速度、または前記施設における位置の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項5】
前記選択部は、前記ロボットの乗車階の乗場混雑度または前記複数のかごの各々についてのかご内混雑度の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項6】
前記中継装置は、
前記複数のかごの少なくともいずれかについて前記ロボットの乗車階に到着するまでの時間を算出するかご到着時間算出部と、
前記複数のかごの少なくともいずれかについての乗車位置に前記ロボットが到着するまでの時間を算出するロボット移動時間算出部と、
を備え、
前記選択部は、前記かご到着時間算出部が算出する時間および前記ロボット移動時間算出部が算出する時間に基づいて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項7】
前記中継装置は、
前記複数のかごのいずれかが前記ロボットの乗車階に到着するときに前記ロボットの当該かごへの乗車可否を判定し、前記ロボットが当該かごに乗車不可と判定するときに前記施設を移動し前記ロボットの乗車階から他の階床に移動する他のロボットの当該かごへの乗車可否を判定するロボット乗車設定部
を備え、
前記第1送信部は、当該他のロボットが当該かごに乗車可能と前記ロボット乗車設定部が判定するときに、当該他のロボットを当該かごに乗車させる信号を当該他のロボットに対して送信する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項8】
前記中継装置は、
前記選択部は、前記ロボットの乗車希望かごに基づいて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項9】
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置であり、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信部と、
前記受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記選択部が選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信部と、
を備える、中継装置。
【請求項10】
施設を移動するロボットと、
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置と、
前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、
を備え、
前記中継装置は、
前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を前記ロボットまたは前記ロボットを制御するロボットサーバーから受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、
を備え、
前記複数の介在装置の各々は、
前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、
を備える、
ビルシステム。
【請求項11】
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置と前記施設を移動するロボットの間の要求を中継する中継方法であり、
前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、
前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、
を備える中継方法。
【請求項12】
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置に、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、
前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、
を実行させる、中継プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エレベーターシステム、中継装置、ビルシステム、中継方法、および中継プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、エレベーターの情報受送信装置の例を開示する。エレベーターが設けられた建物を移動するロボットからの呼び登録要求は、情報受送信装置を経由して、エレベーターの群管理装置に送信される。ロボットの呼びは、群管理装置においていずれかのかごに割り当てられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の情報受送信装置を適用するためには、エレベーターの群管理装置が受送信装置と通信できる必要がある。一方、群管理装置の機種などによっては、受送信装置などとの通信の機能が搭載されていないことがある。この場合、受送信装置を適用してロボットがエレベーターと連携できるようにするには、エレベーターのモダニゼーションまたは群管理装置のソフトウェア改造などの工程が必要になる。このような工程にかかる工期は長くなる場合があり、また、コストがかかる場合もある。このため、エレベーターの運用計画などの管理にかかる、費用面を含む負担が大きくなることがある。
【0005】
本開示は、このような課題の解決に係るものである。本開示は、より多様な機種の群管理装置について、エレベーターの運用計画などの管理にかかる負担を抑えながらエレベーターおよびロボットの連携を可能にするエレベーターシステム、中継装置、ビルシステム、中継方法、および中継プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るエレベーターシステムは、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置と、前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、を備え、前記中継装置は、前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する第1受信部と、前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、を備え、前記複数の介在装置の各々は、前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、を備える。
【0007】
本開示に係る中継装置は、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置であり、前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信部と、前記受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、前記選択部が選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信部と、を備える。
【0008】
本開示に係るビルシステムは、施設を移動するロボットと、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置と、前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、を備え、前記中継装置は、前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を前記ロボットまたは前記ロボットを制御するロボットサーバーから受信する第1受信部と、前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、を備え、前記複数の介在装置の各々は、前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、を備える。
【0009】
本開示に係る中継方法は、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置と前記施設を移動するロボットの間の要求を中継する中継方法であり、前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、を備える。
【0010】
本開示に係る中継プログラムは、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置に、前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示に係るエレベーターシステム、中継装置、ビルシステム、中継方法、または中継プログラムによれば、より多様な機種の群管理装置について、エレベーターの運用計画などの管理にかかる負担を抑えながらエレベーターおよびロボットの連携が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施の形態1に係るビルシステムの構成図である。
【
図2】実施の形態1に係るビルシステムの機能を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1に係るエレベーターシステムの動作の例を示すフローチャートである。
【
図4】実施の形態1に係るビルシステムの主要部のハードウェア構成図である。
【
図5】実施の形態2に係るビルシステムの機能を示すブロック図である。
【
図6】実施の形態2に係るエレベーターシステムの動作の例を示すフローチャートである。
【
図7】実施の形態3に係るビルシステムの機能を示すブロック図である。
【
図8】実施の形態3に係るエレベーターシステムの動作の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の対象を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。なお、本開示の対象は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態の任意の構成要素の変形、または実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【0014】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るビルシステムの構成図である。
【0015】
ビルシステムは、施設に適用される。施設は、例えば、屋内施設もしくは屋外施設、またはこれらを複合した施設などである。施設は、例えば、1つまたは複数の建物などからなる。施設は、例えば、建物などの一部であってもよい。施設に適用されるビルシステムは、施設を移動するロボット1を含む。この例において、ロボット1は、ロボットサーバー2による制御に基づいて稼働する。ロボット1は、ロボットサーバー2と無線によって通信する。施設において、管理室3が設けられている。管理室3は、施設の管理者などが施設の管理などを行う場所である。ロボットサーバー2は、例えば管理室3に設けられる。ビルシステムは、内部システムとしてエレベーターシステムを含む。
【0016】
エレベーターシステムは、エレベーターを含む。施設において、エレベーターの昇降路4が設けられる。昇降路4は、上下方向を長手方向として複数の階床にわたる空間である。昇降路4の上部において、エレベーターの機械室5が設けられる。施設において、各々の階床に乗場6が設けられる。乗場6は、昇降路4に通じる場所である。
【0017】
エレベーターは、複数のユニットと、群管理装置7と、を備える。各々のユニットは、巻上機8と、反らせ車9と、主ロープ10と、かご11と、釣合い錘12と、各台制御装置13と、を備える。群管理装置7、ならびに各々のユニットの巻上機8、反らせ車9、および各台制御装置13は、機械室5に設けられる。かご11および釣合い錘12は、昇降路4に設けられる。巻上機8は、駆動力を発生させるモータ、およびモータが発生させる駆動力によって回転するシーブを含む。主ロープ10は、巻上機8のシーブおよび反らせ車9に巻き掛けられる。主ロープ10は、巻上機8のシーブの一方側において、かご11の荷重を支持する。主ロープ10は、巻上機8のシーブの他方側において、釣合い錘12の荷重を支持する。かご11および釣合い錘12は、巻上機8のモータが発生させる駆動力によって、巻上機8のシーブおよび主ロープ10を介して昇降路の上下方向の互いに反対側に走行する。かご11は、昇降路4を走行することで、かご11の内部に乗車している利用者またはロボットなどを施設の複数の階床の間で輸送する。
【0018】
各々のユニットの各台制御装置13は、同じユニットのかご11に対応する。各台制御装置13は、同じユニットの巻上機8に電気的に接続する。各台制御装置13は、かご伝送ケーブル16を通じて対応するかご11に接続される。各台制御装置13は、巻上機8の制御を通じて、かご11の走行を制御する。各々のユニットの各台制御装置13は、伝送ケーブル14を通じて群管理装置7に電気的に接続する。群管理装置7は、エレベーターの乗場6に設けられた図示されない乗場操作盤が受け付ける利用者の乗場呼びの情報を受け付ける。群管理装置7は、乗場呼びをいずれかのかご11に割り当てる。
【0019】
かご11は、かご操作盤15を備える。かご操作盤15は、エレベーターの利用者によるかご呼びの操作を受け付ける機器である。かご11のかご操作盤15が受け付けるかご呼びの情報は、かご伝送ケーブル16を通じて当該かご11に対応する各台制御装置13に送信される。
【0020】
エレベーターシステムは、複数のプロコン17と、中継装置18と、を含む。ここで、プロコンという用語を、プロセスコンピュータの略語として用いる。各々のプロコン17は、いずれかのユニットに対応する。プロコン17は、中継ケーブル19を介して対応するユニットの各台制御装置13に電気的に接続する。プロコン17に接続する中継ケーブル19は、プロコン17が対応するユニットにおいて各台制御装置13およびかご11を接続するかご伝送ケーブル16に電気的に接続されている。各々のプロコン17は、機械室5に設けられる。
【0021】
中継装置18は、群管理装置7と別体の装置である。中継装置18は、管理室3に設けられる。中継装置18は、ケーブル20を介してロボットサーバー2に電気的に接続する。中継装置18は、無線によってロボットサーバー2に接続してもよい。中継装置18は、昇降路伝送ケーブル21を介して各々のプロコン17に電気的に接続する。中継装置18は、各々のユニットについて、プロコン17を介して各台制御装置13に接続している。すなわち、各々のプロコン17は、対応する各台制御装置13および中継装置18の間に介在している。各々のプロコン17は、介在装置の例である。
【0022】
中継装置18は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、当該プログラムに従って動作することで各機能を実行する。当該プログラムを記録する記録媒体は、例えば中継装置18に内蔵されるもの、または中継装置18に接続されるものなどであってもよい。当該プログラムは、例えばインターネットなどの通信網を通じて中継装置18にインストールされるものであってもよいし、当該プログラムを記録した外部の可搬な記録媒体から読み込ませることで中継装置18にインストールされるものであってもよい。
【0023】
ビルシステムにおいて、ロボット1は、エレベーターを利用して施設の複数の階床の間を利用する。ロボット1がエレベーターを利用するときに、呼びの情報を含む利用要求が送信される。利用要求は、例えばロボット1を制御するロボットサーバー2から送信される。あるいは、利用要求は、ロボット1から送信されてもよい。ロボット1の呼びの情報は、ロボット1の乗車階または降車階の情報を含む。利用要求は、中継装置18に送信される。中継装置18は、ロボット1の呼びをいずれかのかご11に割り当てる処理を行う。ロボット1の呼びの割当ては、例えばエレベーター情報に基づいて行われる。エレベーター情報は、例えば各々プロコン17などから中継装置18に送信される。この例において、群管理装置7は、ロボット1の呼びをいずれかのかご11に割り当てる処理を行わない。中継装置18は、ロボット1の呼びを割り当てたかご11に対応するプロコン17に、当該呼びの情報を含む登録要求を送信する。中継装置18は、ロボット1の呼びを割り当てたかご11を特定する情報を、当該ロボット1を制御するロボットサーバー2に送信する。
【0024】
中継装置18から呼びの登録要求を受け付けたプロコン17は、対応するかご11のかご操作盤15になりすまして、当該かご11のかご呼びとして当該呼びの情報を、当該かご11を制御する各台制御装置13に送信する。
【0025】
図2は、実施の形態1に係るビルシステムの機能を示すブロック図である。
【0026】
ロボットサーバー2は、送信部2aと、受信部2bと、を備える。中継装置18は、受信部18aと、エレベーター情報記憶部18bと、順位設定部18cと、選択部18dと、送信部18eと、を備える。各々のプロコン17は、受信部17aと、送信部17bと、を備える。
【0027】
ロボットサーバー2の送信部2aは、ロボット1の呼びの情報を含む利用要求を、中継装置18の受信部18aに送信する機能を有する。ロボットサーバー2の受信部2bは、ロボット1の呼びが割り当てられたかご11を特定する情報を、中継装置18の送信部18eから受信する機能を有する。
【0028】
中継装置18の受信部18aは、ロボットサーバー2の送信部2aからの利用要求を受信する機能と、プロコン17の送信部17bからのエレベーター情報と、を受信する機能を有する。
【0029】
エレベーター情報記憶部18bは、エレベーター情報を記憶する機能を有する。エレベーター情報は、エレベーターにおける、かご11の平均移動速度、またはかご11の利用者の平均乗降時間などの情報を含む。これらの情報は、予め設定された想定値であってもよいし、計測に基づいて設定される実測値であってもよい。また、エレベーター情報は、各々のユニットについて、当該ユニットのかご11の運転状態、当該かご11の秤装置による積載重量の計測値、当該かご11に登録されているかご呼びの情報、または当該かごの昇降路4における位置などの情報を含む。
【0030】
順位設定部18cは、ロボット1の呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、複数のかご11の一部または全部に設定する機能を有する。順位設定部18cは、エレベーター情報記憶部18bが記憶するエレベーター情報に基づいて、各々のかご11の順位を設定する。
【0031】
選択部18dは、順位設定部18cが順位を設定した候補かごから、ロボット1の呼びを割り当てる割当かごを選択する機能を有する。選択部18dは、順位設定部18cが設定した順位に基づいて割当かごを選択する。選択部18dは、例えば、設定された順位が1位の候補かごを割当かごとして選択する。
【0032】
中継装置18の送信部18eは、選択部18dが選択した割当かごへの呼びの登録要求をプロコン17の受信部17aに送信する機能を有する。また、中継装置18の送信部18eは、選択部18dが選択した割当かごを特定する情報をロボットサーバー2の受信部2bに送信する機能を有する。
【0033】
プロコン17の受信部17aは、中継装置18の送信部18eからの呼びの登録要求などを受信する機能を有する。プロコン17の受信部17aは、対応するユニットについてのエレベーター情報が変化するたびに、当該ユニットの各台制御装置13からエレベーター情報を受信する機能を有する。
【0034】
プロコン17の送信部17bは、中継装置18の送信部18eが送信した呼びの登録要求を、対応するユニットのかご11のかご呼びとして、当該かご11を制御する各台制御装置13に送信する機能を有する。プロコン17の送信部17bは、対応するユニットについてのエレベーター情報が変化するたびに、中継装置18の受信部18aにエレベーター情報を送信する機能を有する。
【0035】
図3は、実施の形態1に係るエレベーターシステムの動作の例を示すフローチャートである。
【0036】
ステップS101Aにおいて、中継装置18は、ロボットサーバー2の送信部2aからロボット1の呼びの情報を含む利用要求を、受信部18aが受信したかを判定する。判定結果がNoの場合に、中継装置18の処理は、ふたたびステップS101Aに進む。判定結果がYesの場合に、中継装置18の処理は、ステップS102Aに進む。
【0037】
ステップS102Aにおいて、順位設定部18cは、エレベーター情報記憶部18bに記憶されている情報に基づいて、複数のかご11について候補かごとしての順位を設定する。その後、中継装置18の処理は、ステップS103Aに進む。
【0038】
ステップS103Aにおいて、選択部18dは、順位設定部18cが順位を1位に設定した候補かごを、割当かごとして選択する。その後、中継装置18の処理は、ステップS104Aに進む。
【0039】
ステップS104Aにおいて、送信部18eは、選択部18dが選択した割当かごへの呼びの登録要求を、割当かごに対応するプロコン17の受信部17aに送信する。また、送信部18eは、選択部18dが選択した割当かごを特定する情報を、ロボットサーバー2の受信部2bに送信する。その後、中継装置18の処理は、終了する。
【0040】
続いて、表1を用いて、実施の形態1に係る中継装置18による割当かごの選択の例を説明する。
表1は、実施の形態1に係る中継装置18による割当かごの選択の例を示している。
【0041】
【0042】
この例において、エレベーターは、A号機からH号機の8つのユニットを備えている。ロボットサーバー2などを通じて中継装置18に送信されるロボット1の利用要求は、当該ロボット1が乗車階から行先階に移動するときに送信される。順位設定部18cは、エレベーター情報に基づいて、各々のユニットについてエレベーター状態を取得する。各々のユニットについてのエレベーター状態は、当該ユニットのかご11の運転状態、当該かご11の秤装置の計測値、当該かご11に登録されているかご呼び数、および、ロボット1の乗車階から当該かご11までの距離の情報を含む。エレベーター状態に含まれる各々の情報について、順位の設定についての優先度が設定される。この例において、運転状態、秤装置の計測値、登録されているかご呼び数、および、乗車階からの距離の順に高くなるように優先度が設定されている。この例において、かご11の運転状態は、当該かご11が運転中であるか、または休止中であるかを表す。かご11の秤装置の計測値は、当該かご11の秤装置が重さを検出しているか否かを表す。
【0043】
順位設定部18cは、まず、最も優先度の高い、運転状態の情報に基づく処理を行う。順位設定部18cは、運転状態が運転中のかご11をより上位に設定し、運転状態が休止中のかご11を候補かごから除外する。順位設定部18cは、例えば、運転中のA号機からG号機を暫定的に同率1位に設定し、休止中のH号機を候補かごから除外する。順位が同率の候補かごがある場合に、順位設定部18cは、順位の設定を継続する。なお、順位設定部18cは、例えば、候補かごから除外されたかご11について、以降の順位の設定の処理を省略してもよい。
【0044】
続いて、順位設定部18cは、次に優先度の高い、秤装置の計測値の情報に基づく処理を行う。順位設定部18cは、重さ検出のないかご11をより上位に設定し、重さ検出のないかご11をより下位に設定する。順位設定部18cは、例えば、重さ検出のないA号機からD号機を暫定的に同率1位に設定し、重さ検出のないE号機からG号機を暫定的に同率5位に設定する。順位が同率の候補かごがある場合に、順位設定部18cは、順位の設定を継続する。
【0045】
続いて、順位設定部18cは、次に優先度の高い、登録されているかご呼び数の情報に基づく処理を行う。順位設定部18cは、登録されているかご呼び数のより少ないかご11をより上位に設定する。順位設定部18cは、暫定的に同率1位のA号機からD号機に対して、例えば、登録されているかご呼び数が2個であるA号機およびB号機を暫定的に同率1位に設定し、登録されているかご呼び数が4個であるC号機およびD号機を暫定的に同率3位に設定する。また、順位設定部18cは、暫定的に同率5位のE号機からG号機に対して、例えば、登録されているかご呼び数が2個であるE号機およびF号機を暫定的に同率5位に設定し、登録されているかご呼び数が2個であるG号機を暫定的に7位に設定する。順位が同率の候補かごがある場合に、順位設定部18cは、順位の設定を継続する。
【0046】
続いて、順位設定部18cは、次に優先度の高い、乗車階からの距離に基づく処理を行う。順位設定部18cは、乗車階からの距離がより短いかご11をより上位に設定する。順位設定部18cは、暫定的に同率1位のA号機およびB号機に対して、例えば、乗車階からの距離が1階床分であるA号機を1位に設定し、乗車階からの距離が2階床分であるB号機を2位に設定する。また、順位設定部18cは、暫定的に同率3位のC号機およびD号機に対して、例えば、乗車階からの距離が1階床分であるC号機を3位に設定し、乗車階からの距離が2階床分であるD号機を4位に設定する。また、順位設定部18cは、暫定的に同率5位のE号機およびF号機に対して、例えば、乗車階からの距離が1階床分であるE号機を5位に設定し、乗車階からの距離が2階床分であるF号機を6位に設定する。
【0047】
エレベーター状態に基づく順位の設定を行った上で順位が同率の候補かごがある場合に、順位設定部18cは、ユニットの番号の若いかご11などをより上位に設定し、順位が同率の候補かごが無いように設定する。
【0048】
選択部18dは、順位設定部18cが1位に順位を設定したA号機を、割当かごとして選択する。
【0049】
続いて、実施の形態1に係るエレベーターシステム、ビルシステム、および中継装置18、中継装置18を動作させる中継プログラム、ならびに中継装置18による中継方法の効果を説明する。
【0050】
中継装置18は、ロボットサーバー2からの利用要求を受け、利用要求に含まれる呼びを割り当てる割当かごを選択する。中継装置18は、昇降路伝送ケーブル21を介して、当該呼びの登録要求を、割当かごを制御する各台制御装置13に接続するプロコン17に送信する。当該プロコン17は、割当かごのかご操作盤15になりすまして、当該登録要求をかご呼びとして当該各台制御装置13に送信する。このように、群管理装置7が中継装置18などと通信する機能を必要としないので、通信機能を搭載しない群管理装置7についてもエレベーターおよびロボット1の連携が可能になる。また、エレベーターのモダニゼーションおよび群管理装置7のソフトウェア改造などが必要にならないので、エレベーターの管理を行う管理者などの費用面および管理作業面などの負担が抑えられる。
【0051】
また、順位設定部18cは、エレベーター情報記憶部18bに記憶している情報を基に、割当候補としての順位を設定する。選択部18dは、順位設定部18cが1位に設定した候補かごを割当かごとして選択する。これにより、中継装置18は、ロボット1が乗車可能で、かつ、乗車階に早くに到着するかご11の割当てができるようになる、という効果が得られる。また、中継装置18が割当かごを選択するため、群管理装置7の処理負荷が低減できるというさらなる効果が得られる。
【0052】
なお、ロボット1は、中継装置18との通信を、ロボットサーバー2を介さずに行ってもよい。
【0053】
また、ロボットサーバー2および中継装置18の機能の一部または全部は、施設の外部に設けられた装置に搭載されていてもよい。ロボットサーバー2および中継装置18の機能の一部または全部は、複数のハードウェアにわたって実装されていてもよい。このとき、各ハードウェアは、インターネットなどの通信ネットワークを通じて互いに通信可能に接続される。また、ロボットサーバー2および中継装置18の機能の一部または全部は、クラウドサービス上の処理および記憶のリソースによって実装されていてもよい。
【0054】
続いて、
図4を用いて、ビルシステムのハードウェア構成の例について説明する。
図4は、実施の形態1に係るビルシステムの主要部のハードウェア構成図である。
【0055】
ビルシステムの各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える。処理回路は、プロセッサ100aおよびメモリ100bと共に、あるいはそれらの代用として、少なくとも1つの専用ハードウェア200を備えてもよい。
【0056】
処理回路がプロセッサ100aとメモリ100bとを備える場合、ビルシステムの各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ100bに格納される。プロセッサ100aは、メモリ100bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、ビルシステムの各機能を実現する。
【0057】
プロセッサ100aは、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。メモリ100bは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROMなどの、不揮発性または揮発性の半導体メモリなどにより構成される。
【0058】
処理回路が専用ハードウェア200を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。
【0059】
ビルシステムの各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、ビルシステムの各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。ビルシステムの各機能について、一部を専用ハードウェア200で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、専用ハードウェア200、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせでビルシステムの各機能を実現する。
【0060】
実施の形態2.
実施の形態2において、実施の形態1で開示される例と相違する点について特に詳しく説明する。実施の形態2で説明しない特徴については、実施の形態1で開示される例のいずれの特徴が採用されてもよい。
【0061】
図5は、実施の形態2に係るビルシステムの機能を示すブロック図である。
【0062】
ロボットサーバー2は、送信部2aと、受信部2bと、を備える。中継装置18は、受信部18aと、エレベーター情報記憶部18bと、ロボット情報記憶部18fと、順位設定部18cと、選択部18dと、送信部18eと、かご到着時間算出部18gと、ロボット移動時間算出部18hと、ロボット乗車設定部18iと、を備える。各々のプロコン17は、受信部17aと、送信部17bと、を備える。
【0063】
ロボットサーバー2の送信部2aは、ロボット1のロボット情報を中継装置18の受信部18aに送信する機能を有する。
【0064】
中継装置18の受信部18aは、ロボットサーバー2の送信部2aからのロボット情報を受信する機能を有する。
【0065】
ロボット情報記憶部18fは、ロボット情報を記憶する機能を有する。施設において複数のロボットが稼働している場合に、ロボット情報は、各々のロボットについての情報を含む。ロボット1についてのロボット情報は、当該ロボット1の人である利用者とのかご11への同乗可否、当該ロボット1の施設における移動速度、または当該ロボット1の施設における現在位置などの情報を含む。施設における移動速度は、予め設定された想定値であってもよいし、計測に基づいて設定される実測値であってもよい。また、ロボット情報は、ロボット1によって計測される情報を含んでもよい。例えば、ロボット1が混雑度を計測するセンサーなどを搭載している場合に、ロボット情報は、ロボット1が計測したエレベーターの乗場6またはかご11の内部の混雑度を含んでもよい。ロボット1は、例えば、カメラ、距離センサー、または障害物センサーなどによって混雑度を計測する。なお、乗場6またはかご11の内部の混雑度は、エレベーターに設けられたカメラまたは秤装置などによって計測されてもよい。この場合に、計測される混雑度の情報は、中継装置18に記憶される。
【0066】
順位設定部18cは、ロボット1の呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、複数のかご11の一部または全部に設定する機能を有する。順位設定部18cは、中継装置18が記憶する情報に基づいて、各々のかご11の順位を設定する。順位設定部18cは、順位の設定に、例えば、エレベーター情報記憶部18bが記憶するエレベーター情報、およびロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報などを用いる。
【0067】
選択部18dは、順位設定部18cが順位を設定した候補かごから、ロボット1の呼びを割り当てる割当かごを選択する機能を有する。選択部18dは、順位設定部18cが設定した順位を用いて割当かごを選択する。選択部18dは、割当かごの選択に、例えば、エレベーター情報記憶部18bが記憶するエレベーター情報、およびロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報などを用いてもよい。
【0068】
かご到着時間算出部18gは、各々のかご11についてロボット1の乗車階に到着するまでの時間を算出する機能を有する。かご到着時間算出部18gは、かご11の到着時間の算出に、エレベーター情報記憶部18bが記憶するエレベーター情報などを用いる。
【0069】
ロボット移動時間算出部18hは、ロボット1が各々のかご11の乗車位置に到着するまでの移動時間を算出する機能を有する。かご11の乗車位置は、ロボット1が当該かご11に乗車するために移動する位置である。かご11の乗車位置は、例えばロボット1の乗車階の乗場6などである。また、かご11の乗車位置は、当該かご11に乗車するための待機位置などであってもよい。各々のかご11の乗車位置は、共通の位置であってもよいし、互いに異なる位置であってもよい。ロボット移動時間算出部18hは、ロボット1の移動時間の算出に、例えば、ロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報などを用いる。ロボット移動時間算出部18hは、ロボット1の移動時間の算出に、例えば、中継装置18が記憶する混雑度の情報などを用いる。
【0070】
ロボット乗車設定部18iは、ロボット1の乗車階に到着したかご11に乗車させるロボットを設定する機能を有する。ロボット乗車設定部18iは、かご11に乗車させるロボットの設定に、例えば、ロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報などを用いる。ロボット乗車設定部18iは、かご11に乗車させるロボットの設定に、例えば、中継装置18が記憶する混雑度の情報などを用いる。
【0071】
図6は、実施の形態2に係るエレベーターシステムの動作の例を示すフローチャートである。
【0072】
ステップS101Aにおいて、中継装置18は、ロボットサーバー2の送信部2aからロボット1の呼びの情報を含む利用要求を、受信部18aが受信したかを判定する。判定結果がNoの場合に、中継装置18の処理は、ふたたびステップS101Aに進む。判定結果がYesの場合に、中継装置18の処理は、ステップS105Bに進む。
【0073】
ステップS105Bにおいて、順位設定部18cは、ロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報に基づいて、人である利用者とのかご11への同乗可否を判定する。利用者との同乗が不可の場合に、順位設定部18cは、利用者がすでに乗車しているかご11を候補かごから除外する。順位設定部18cは、例えば、エレベーター情報記憶部18bが記憶するエレベーター情報に基づいて、秤装置の計測値によって重さ検出ありのかご11を、利用者がすでに乗車しているかご11と判定する。また、順位設定部18cは、エレベーター情報記憶部18bに記憶されている情報に基づいて、複数のかご11について候補かごとしての順位を設定する。その後、中継装置18の処理は、ステップS106Bに進む。
【0074】
ステップS106Bにおいて、かご到着時間算出部18gは、エレベーター情報記憶部18bが記憶するエレベーター情報に基づいて、各々のかご11がロボット1の乗車階に到着するまでの時間を算出する。かご到着時間算出部18gは、例えば、候補かごから除外されたかご11について、到着時間の算出を省略してもよい。かご到着時間算出部18gは、例えば、各々のかご11について、当該かご11の平均移動速度、およびロボット1の乗車階から当該かご11までの距離に基づいて、到着時間を算出する。かご到着時間算出部18gは、当該かご11の現在位置からロボット1の乗車階までの間の階床を行先階とするかご呼びが当該かごに登録されている場合に、行先階における利用者の平均乗降時間を当該かご11の到着時間に加算する。その後、中継装置18の処理は、ステップS107Bに進む。
【0075】
ステップS107Bにおいて、ロボット移動時間算出部18hは、ロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報などに基づいて、ロボット1が各々のかご11の乗車位置に移動するまでの時間を算出する。ロボット移動時間算出部18hは、例えば、候補かごから除外されたかご11の乗車位置への移動時間の算出を省略してもよい。ロボット移動時間算出部18hは、例えば、各々のかご11の乗車位置、ならびにロボット1の施設における現在位置および移動速度に基づいて、ロボット1の移動時間を算出する。ロボット移動時間算出部18hは、混雑度の情報に応じて、ロボット1の移動時間を補正してもよい。例えば、ロボット移動時間算出部18hは、乗場6の混雑度の情報を多段階で評価し、混雑度の段階に応じた時間を移動時間に加算する。より具体的な例として、ロボット移動時間算出部18hは、乗場6の混雑度の情報を「低」「中」「高」の3段階で評価する。ロボット移動時間算出部18hは、混雑度「低」の場合に、ロボット1の移動時間への加算を行わない。ロボット移動時間算出部18hは、混雑度「中」の場合に、ロボット1の移動時間に30秒を加算する。ロボット移動時間算出部18hは、混雑度「中」の場合に、ロボット1の移動時間に60秒を加算する。なお、加算される時間は、ここで例示した時間に限定されない。その後、中継装置18の処理は、ステップS108Bに進む。
【0076】
ステップS108Bにおいて、選択部18dは、順位設定部18cが設定した順位の高い候補かごから順に、次のように選択の処理を行う。候補かごについてかご到着時間算出部18gの算出した到着時間が、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間より長い場合に、選択部18dは、候補かごを割当かごとして選択する。一方、候補かごについてかご到着時間算出部18gの算出した到着時間が、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間より短い場合に、選択部18dは、候補かごを割当かごとして選択せず、次の順位の候補かごについて同様に処理を行う。全ての候補かごについてかご到着時間算出部18gの算出した到着時間が、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間より短い場合に、選択部18dは、例えば、順位設定部18cが1位に設定した候補かごを割当かごとして選択する。割当かごを選択した後に、中継装置18の処理は、ステップS104Aに進む。
【0077】
ステップS104Aにおいて、送信部18eは、選択部18dが選択した割当かごへの呼びの登録要求を、割当かごに対応するプロコン17の受信部61Aに送信する。また、送信部18eは、選択部18dが選択した割当かごを特定する情報を、ロボットサーバー2の受信部2bに送信する。その後、中継装置18の処理は、ステップS109Bに進む。
【0078】
ステップS109Bにおいて、ロボット乗車設定部18iは、呼びの利用要求をロボットサーバー2が出力したロボット1について、乗車階に到着した割当かごへの乗車可否を判定する。例えば、ロボット乗車設定部18iは、ロボット1が計測するかご11の内部の混雑度の情報を多段階で評価し、混雑度の段階に応じて乗車可否を判定する。より具体的な例として、ロボット乗車設定部18iは、乗場6の混雑度の情報を「低」「高」の2段階で評価する。ロボット乗車設定部18iは、混雑度「低」の場合に、ロボット1が乗車可能と判定する。ロボット乗車設定部18iは、混雑度「高」の場合に、ロボット1が乗車不可と判定する。ロボット1が乗車不可と判定される場合に、中継装置18の処理は、ステップS110Bに進む。一方、ロボット1が乗車可能と判定される場合に、ロボット乗車設定部18iは、当該ロボット1を乗車階に到着した割当かごに乗車させるロボットに設定する。その後、中継装置18の処理は、ステップS111Bに進む。
【0079】
ステップS110Bにおいて、ロボット乗車設定部18iは、呼びの利用要求をロボットサーバー2が出力したロボット1の他のロボットについて、乗車階に到着した割当かごへの乗車可否を判定する。ロボット乗車設定部18iは、乗車可否の判定に、当該他のロボットについてのロボット情報、例えば当該他のロボットの現在位置などの情報を用いてもよい。この例において、ロボット乗車設定部18iは、当該他のロボットが計測するかご11の内部の混雑度の情報を多段階で評価し、混雑度の段階に応じて乗車可否を判定する。当該他のロボットが乗車不可と判定される場合に、中継装置18の処理は、ステップS101Aに進む。一方、当該他のロボットが乗車可能と判定される場合に、ロボット乗車設定部18iは、当該他のロボットを乗車階に到着した割当かごに乗車させるロボットに設定する。その後、中継装置18の処理は、ステップS111Bに進む。
【0080】
ステップS111Bにおいて、中継装置18の送信部18eは、ロボット乗車設定部18iが設定したロボットに対して、乗車階に到着した候補かごに乗車させるための信号を送信する。送信部18eは、当該ロボットを制御するロボットサーバー2に当該信号を送信してもよいし、当該ロボットに当該信号を直接送信してもよい。その後、中継装置18の処理は、終了する。
【0081】
続いて、表2を用いて、実施の形態2に係る中継装置18による割当かごの選択の例を説明する。
表2は、実施の形態2に係る中継装置18による割当かごの選択の例を示している。
【0082】
【0083】
この例において、エレベーターは、A号機からH号機の8つのユニットを備えている。ロボットサーバー2などを通じて中継装置18に送信されるロボット1の利用要求は、当該ロボット1が乗車階から行先階に移動する場合に、当該ロボット1が乗車階の乗場6にいるときに送信される。ロボット1は、人である利用者との同乗が可能なロボットである。
【0084】
順位設定部18cは、実施の形態1の順位設定部18cと同様に、各々のかご11に候補かごとしての順位を設定する。かご到着時間算出部18gは、各候補かごがロボット1の乗車階に到着するまでの時間を算出する。ロボット移動時間算出部18hは、ロボット1が各候補かごの乗車位置に移動するまでの時間を算出する。
【0085】
選択部18dは、順位設定部18cが順位を設定した候補かごから割当かごを選択する。この例において、1位に設定されたA号機についてかご到着時間算出部18gの算出した到着時間は10秒であり、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間の30秒より短い。このため、選択部18dは、A号機を割当かごとして選択せず、次の順位のB号機かごについて選択の処理を行う。2位に設定されたB号機についてかご到着時間算出部18gの算出した到着時間は20秒であり、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間の10秒より長い。このため、選択部18dは、B号機を割当かごとして選択する。
【0086】
続いて、表3を用いて、実施の形態2に係る中継装置18による割当かごの選択の他の例を説明する。
表3は、実施の形態2に係る中継装置18による割当かごの選択の他の例を示している。
【0087】
【0088】
この例において、エレベーターは、A号機からH号機の8つのユニットを備えている。ロボットサーバー2などを通じて中継装置18に送信されるロボット1の利用要求は、当該ロボット1が乗車階から行先階に移動する場合に、当該ロボット1が乗車階の乗場6にいるときに送信される。ロボット1は、人である利用者との同乗が不可なロボットである。
【0089】
順位設定部18cは、秤装置の計測値によって重さ検出ありのかご11を、利用者がすでに乗車しているかご11として候補かごから除外する。順位設定部18cは、かご呼び数および乗車階からの距離などに関して、実施の形態1の順位設定部18cと同様にして、各々のかご11に候補かごとしての順位を設定する。かご到着時間算出部18gは、各候補かごがロボット1の乗車階に到着するまでの時間を算出する。ロボット移動時間算出部18hは、ロボット1が各候補かごの乗車位置に移動するまでの時間を算出する。
【0090】
選択部18dは、順位設定部18cが順位を設定した候補かごから割当かごを選択する。この例において、1位に設定されたA号機についてかご到着時間算出部18gの算出した到着時間は10秒であり、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間の30秒より短い。このため、選択部18dは、A号機を割当かごとして選択せず、次の順位のB号機かごについて選択の処理を行う。2位に設定されたB号機についてかご到着時間算出部18gの算出した到着時間は20秒であり、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間の10秒より長い。このため、選択部18dは、B号機を割当かごとして選択する。
【0091】
続いて、実施の形態2に係るエレベーターシステム、ビルシステム、および中継装置18、中継装置18を動作させる中継プログラム、ならびに中継装置18による中継方法の効果を説明する。実施の形態2に係るエレベーターシステムなどによれば、実施の形態1に係るエレベーターシステムなどによる効果と同様の効果を得ることができる。それに加えて、次のような新たな効果を得ることができる。
【0092】
順位設定部18cは、ロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報などに基づいて、ロボット1の人との同乗の可否を判定する。人との同乗が可能な場合に、順位設定部18cは、実施の形態1における順位設定部18cと同様に動作する。人との同乗が不可の場合に、順位設定部18cは、エレベーター情報記憶部18bが記憶するエレベーター情報などに基づいて、秤装置の計測値によって重さ検出ありのかご11を候補かごから除外する。このように、ロボット毎に人との同乗の可否を区別した上で適切にかご11を割り当てることで、エレベーターシステムの運行効率が高められる。
【0093】
また、選択部18dは、設定された順位の高い候補かごについて、かご到着時間算出部18gの算出した到着時間が、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間より長い場合に、当該候補かごを割当かごとして選択する。一方、選択部18dは、設定された順位の高い候補かごについて、かご到着時間算出部18gの算出した到着時間が、ロボット移動時間算出部18hの算出した移動時間より短い場合に、当該候補かごを割当かごとして選択しない。このとき、選択部18dは、次に順位の高い候補かごについて、同様に割当かごとして選択するか否かを判定する。これにより、かご11が乗車階に到着する前にロボット1がそのかご11の乗車位置まで移動可能なかご11が、ロボット1の呼びに割り当てられる。このため、ロボット1が乗車できる可能性が高められ、無駄な呼びの発生が抑えられる。これにより、エレベーターシステムの運行効率が高められる。
【0094】
また、ロボット乗車設定部18iは、ロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報に基づいて、割当かごに呼びが割り当てられたロボット1の割当かごへの乗車可否を判定する。ロボット1が割当かごに乗車できないときに、ロボット乗車設定部18iは、ロボット情報記憶部18fが記憶するロボット情報に基づいて、ロボット1の代わりとして、ロボット1の他のロボットの割当かごへの乗車可否を判定する。これにより、代わりの他のロボットが割当かごに乗車することで、呼びが無駄にならず、エレベーターシステムの運行効率が高められる。
【0095】
実施の形態3.
実施の形態3において、実施の形態1または実施の形態2で開示される例と相違する点について特に詳しく説明する。実施の形態3で説明しない特徴については、実施の形態1または実施の形態2で開示される例のいずれの特徴が採用されてもよい。
【0096】
図7は、実施の形態3に係るビルシステムの機能を示すブロック図である。
【0097】
ロボットサーバー2は、送信部2aと、受信部2bと、を備える。中継装置18は、受信部18aと、エレベーター情報記憶部18bと、順位設定部18cと、選択部18dと、送信部18eと、を備える。各々のプロコン17は、受信部17aと、送信部17bと、を備える。
【0098】
ロボットサーバー2の送信部2aは、ロボット1からの乗車希望かごの情報を中継装置18の受信部18aに送信する機能を有する。ロボット1の乗車希望かごは、例えば、ロボット1が計測する乗場6の混雑度などに基づいて、乗車位置までの移動のしやすさなどに応じてロボット1またはロボットサーバー2によって選択される。乗車希望かごは、複数のかご11のうちから複数選択されてもよい。
【0099】
中継装置18の受信部18aは、ロボットサーバー2の送信部2aからの乗車希望かごの情報を受信する機能を有する。
【0100】
選択部18dは、順位設定部18cが順位を設定した候補かごから、ロボット1の呼びを割り当てる割当かごを選択する機能を有する。選択部18dは、例えば、ロボット1の乗車希望かごのうちから、順位設定部18cが設定した順位を用いて割当かごを選択する。例えば、選択部18dは、ロボット1の乗車希望かごのうちから、順位設定部18cが設定した順位の最も高い候補かごを割当かごとして選択する。
【0101】
図8は、実施の形態3に係るエレベーターシステムの動作の例を示すフローチャートである。
【0102】
ステップS101Cにおいて、中継装置18は、ロボットサーバー2の送信部2aからロボット1の呼びの情報を含む利用要求、およびロボット1の乗車希望かごの情報を、受信部18aが受信したかを判定する。判定結果がNoの場合に、中継装置18の処理は、ふたたびステップS101Cに進む。判定結果がYesの場合に、中継装置18の処理は、ステップS102Aに進む。
【0103】
ステップS102Aにおいて、順位設定部18cは、エレベーター情報記憶部18bに記憶されている情報に基づいて、複数のかご11について候補かごとしての順位を設定する。その後、中継装置18の処理は、ステップS112Cに進む。
【0104】
ステップS112Cにおいて、選択部18dは、乗車希望かごの中から、順位設定部18cが設定した順位の最も高い候補かごを、割当かごとして選択する。その後、中継装置18の処理は、ステップS104Aに進む。
【0105】
ステップS104Aにおいて、送信部18eは、選択部18dが選択した割当かごへの呼びの登録要求を、割当かごに対応するプロコン17の受信部61Aに送信する。また、送信部18eは、選択部18dが選択した割当かごを特定する情報を、ロボットサーバー2の受信部2bに送信する。その後、中継装置18の処理は、終了する。
【0106】
続いて、表4を用いて、実施の形態3に係る中継装置18による割当かごの選択の例を説明する。
表4は、実施の形態1に係る中継装置18による割当かごの選択の例を示している。
【0107】
【0108】
この例において、エレベーターは、A号機からH号機の8つのユニットを備えている。ロボットサーバー2などを通じて中継装置18に送信されるロボット1の利用要求は、当該ロボット1が乗車階から行先階に移動する場合に、当該ロボット1が乗車階の乗場6にいるときに送信される。ロボット1は、C号機およびD号機を乗車希望かごとして選択している。
【0109】
順位設定部18cは、実施の形態1の順位設定部18cと同様に、各々のかご11に候補かごとしての順位を設定する。
【0110】
選択部18dは、順位設定部18cが順位を設定した候補かごから割当かごを選択する。この例において、選択部18dは、ロボット1の乗車希望かごであるC号機およびD号機のうち、順位設定部18cが設定した順位の最も高いC号機を、割当かごとして選択する。
【0111】
続いて、実施の形態3に係るエレベーターシステム、ビルシステム、および中継装置18、中継装置18を動作させる中継プログラム、ならびに中継装置18による中継方法の効果を説明する。実施の形態3に係るエレベーターシステムなどによれば、実施の形態1に係るエレベーターシステムなどによる効果と同様の効果を得ることができる。それに加えて、次のような新たな効果を得ることができる。
【0112】
中継装置18は、ロボット1の乗車希望かごをロボット1の呼びに割り当てるので、ロボット1が乗場6の混雑などによって割当かごまで移動できずに乗車できない可能性が抑えられるという効果が得られる。
【0113】
以上の説明をまとめると、本開示に係る技術の取りうる構成は、以下に付記として示す各構成などを含む。
(付記1)
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置と、
前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、
を備え、
前記中継装置は、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、
を備え、
前記複数の介在装置の各々は、
前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、
を備える、
エレベーターシステム。
(付記2)
前記順位設定部は、前記複数のかごの各々についての、当該かごの運転状態、当該かごの秤装置の計測値、当該かごに登録されているかご呼びの情報、または当該かごの位置の少なくともいずれかの情報に応じて、前記複数のかごの少なくともいずれかに候補かごとしての順位を設定する、
付記1に記載のエレベーターシステム。
(付記3)
前記選択部は、前記複数のかごの平均移動速度、または前記複数のかごの利用者の平均乗降時間の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
付記1または付記2に記載のエレベーターシステム。
(付記4)
前記選択部は、前記ロボットについての、人である利用者との同乗可否、移動速度、または前記施設における位置の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
付記1から付記3のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
(付記5)
前記選択部は、前記ロボットの乗車階の乗場混雑度または前記複数のかごの各々についてのかご内混雑度の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
付記1から付記4のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
(付記6)
前記中継装置は、
前記複数のかごの少なくともいずれかについて前記ロボットの乗車階に到着するまでの時間を算出するかご到着時間算出部と、
前記複数のかごの少なくともいずれかについての乗車位置に前記ロボットが到着するまでの時間を算出するロボット移動時間算出部と、
を備え、
前記選択部は、前記かご到着時間算出部が算出する時間および前記ロボット移動時間算出部が算出する時間に基づいて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
付記1から付記5のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
(付記7)
前記中継装置は、
前記複数のかごのいずれかが前記ロボットの乗車階に到着するときに前記ロボットの当該かごへの乗車可否を判定し、前記ロボットが当該かごに乗車不可と判定するときに前記施設を移動し前記ロボットの乗車階から他の階床に移動する他のロボットの当該かごへの乗車可否を判定するロボット乗車設定部
を備え、
前記第1送信部は、当該他のロボットが当該かごに乗車可能と前記ロボット乗車設定部が判定するときに、当該他のロボットを当該かごに乗車させる信号を当該他のロボットに対して送信する、
付記1から付記6のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
(付記8)
前記中継装置は、
前記選択部は、前記ロボットの乗車希望かごに基づいて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
付記1から付記7のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
(付記9)
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置であり、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信部と、
前記受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記選択部が選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信部と、
を備える、中継装置。
(付記10)
施設を移動するロボットと、
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置と、
前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、
を備え、
前記中継装置は、
前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を前記ロボットまたは前記ロボットを制御するロボットサーバーから受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、
を備え、
前記複数の介在装置の各々は、
前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、
を備える、
ビルシステム。
(付記11)
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置と前記施設を移動するロボットの間の要求を中継する中継方法であり、
前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、
前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、
を備える中継方法。
(付記12)
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の中継装置に、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、
前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、
を実行させる、中継プログラム。
【符号の説明】
【0114】
1 ロボット、 2 ロボットサーバー、 3 管理室、 4 昇降路、 5 機械室、 6 乗場、 7 群管理装置、 8 巻上機、 9 反らせ車、 10 主ロープ、 11 かご、 12 釣合い錘、 13 各台制御装置、 14 伝送ケーブル、 15 かご操作盤、 16 かご伝送ケーブル、 17 プロコン、 18 中継装置、 19 中継ケーブル、 20 ケーブル、 21 昇降路伝送ケーブル、 2a 送信部、 2b 受信部、 18a 受信部、 18b エレベーター情報記憶部、 18c 順位設定部、 18d 選択部、 18e 送信部、 19a 受信部、 19b 送信部、 18f ロボット情報記憶部、 18g かご到着時間算出部、 18h ロボット移動時間算出部、 18i ロボット乗車設定部、 100a プロセッサ、 100b メモリ、 200 専用ハードウェア
【手続補正書】
【提出日】2023-01-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の、中継装置と、
前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、
を備え、
前記中継装置は、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、
を備え、
前記複数の介在装置の各々は、
前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、
を備える、
エレベーターシステム。
【請求項2】
前記順位設定部は、前記複数のかごの各々についての、当該かごの運転状態、当該かごの秤装置の計測値、当該かごに登録されているかご呼びの情報、または当該かごの位置の少なくともいずれかの情報に応じて、前記複数のかごの少なくともいずれかに候補かごとしての順位を設定する、
請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項3】
前記選択部は、前記複数のかごの平均移動速度、または前記複数のかごの利用者の平均乗降時間の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項4】
前記選択部は、前記ロボットについての、人である利用者との同乗可否、移動速度、または前記施設における位置の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項5】
前記選択部は、前記ロボットの乗車階の乗場混雑度または前記複数のかごの各々についてのかご内混雑度の少なくともいずれかの情報に応じて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項6】
前記中継装置は、
前記複数のかごの少なくともいずれかについて前記ロボットの乗車階に到着するまでの時間を算出するかご到着時間算出部と、
前記複数のかごの少なくともいずれかについての乗車位置に前記ロボットが到着するまでの時間を算出するロボット移動時間算出部と、
を備え、
前記選択部は、前記かご到着時間算出部が算出する時間および前記ロボット移動時間算出部が算出する時間に基づいて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項7】
前記中継装置は、
前記複数のかごのいずれかが前記ロボットの乗車階に到着するときに前記ロボットの当該かごへの乗車可否を判定し、前記ロボットが当該かごに乗車不可と判定するときに前記施設を移動し前記ロボットの乗車階から他の階床に移動する他のロボットの当該かごへの乗車可否を判定するロボット乗車設定部
を備え、
前記第1送信部は、当該他のロボットが当該かごに乗車可能と前記ロボット乗車設定部が判定するときに、当該他のロボットを当該かごに乗車させる信号を当該他のロボットに対して送信する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項8】
前記中継装置は、
前記選択部は、前記ロボットの乗車希望かごに基づいて、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項9】
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の、中継装置であり、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信部と、
前記受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記選択部が選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信部と、
を備える、中継装置。
【請求項10】
施設を移動するロボットと、
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の、中継装置と、
前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、
を備え、
前記中継装置は、
前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を前記ロボットまたは前記ロボットを制御するロボットサーバーから受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、
前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、
前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、
を備え、
前記複数の介在装置の各々は、
前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、
を備える、
ビルシステム。
【請求項11】
施設に設けられた複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを群管理装置が行うエレベーターと前記施設を移動するロボットとの間の要求を中継する中継方法であり、
前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、
前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、
を備える中継方法。
【請求項12】
施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の、中継装置に、
前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、
前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、
を実行させる、中継プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示に係るエレベーターシステムは、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の、中継装置と、前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、を備え、前記中継装置は、前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する第1受信部と、前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、を備え、前記複数の介在装置の各々は、前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示に係る中継装置は、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の、中継装置であり、前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信部と、前記受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、前記選択部が選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信部と、を備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示に係るビルシステムは、施設を移動するロボットと、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の、中継装置と、前記中継装置と通信しうるように各々が接続され、前記複数のかごのうちのいずれかに各々が対応し、対応するかごの走行を制御する各台制御装置と通信しうるように各々が接続される複数の介在装置と、を備え、前記中継装置は、前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を前記ロボットまたは前記ロボットを制御するロボットサーバーから受信する第1受信部と、前記第1受信部が受信する利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定部と、前記順位設定部が順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択部と、前記複数の介在装置のうち前記選択部が選択した割当かごに対応する介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を送信する第1送信部と、を備え、前記複数の介在装置の各々は、前記第1送信部が送信する前記ロボットの呼びの登録要求を受信する第2受信部と、前記第2受信部が受信した前記ロボットの呼びの登録要求を、前記複数のかごのうちの対応するかごのかご呼びとして当該かごの走行を制御する各台制御装置に送信する第2送信部と、を備える。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本開示に係る中継方法は、施設に設けられた複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを群管理装置が行うエレベーターと前記施設を移動するロボットとの間の要求を中継する中継方法であり、前記ロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、を備える。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本開示に係る中継プログラムは、施設に設けられたエレベーターの複数のかごのいずれかへの乗場呼びの割当てを行う群管理装置とは別体の、中継装置に、前記施設を移動するロボットの呼びの情報を含む利用要求を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信した利用要求に含まれる前記ロボットの呼びを割り当てる候補かごとしての順位を、前記複数のかごの少なくともいずれかに設定する順位設定ステップと、前記順位設定ステップにおいて順位を設定した候補かごから、前記ロボットの呼びを割り当てる割当かごを選択する選択ステップと、前記選択ステップにおいて選択した割当かごの走行を制御する各台制御装置に接続される介在装置に、前記ロボットの呼びの登録要求を、前記介在装置が割当かごのかご呼びとして前記各台制御装置に送信しうるように送信する送信ステップと、を実行させる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
続いて、順位設定部18cは、次に優先度の高い、秤装置の計測値の情報に基づく処理を行う。順位設定部18cは、重さ検出のないかご11をより上位に設定し、重さ検出のないかご11をより下位に設定する。順位設定部18cは、例えば、重さ検出のないA号機からD号機を暫定的に同率1位に設定し、重さ検出のあるE号機からG号機を暫定的に同率5位に設定する。順位が同率の候補かごがある場合に、順位設定部18cは、順位の設定を継続する。