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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182407
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/16 20060101AFI20231219BHJP
   E06B 1/18 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
E06B5/16
E06B1/18 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095998
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樹下 誠
(72)【発明者】
【氏名】植田 英範
【テーマコード(参考)】
2E239
【Fターム(参考)】
2E239CA02
2E239CA12
2E239CA26
2E239CA32
2E239CA53
2E239CA55
2E239CA62
(57)【要約】
【課題】防火性の向上を図ること。
【解決手段】枠体10を構成する縦枠11には、躯体3の表面3aを覆うようにカバー板部32が設けられ、カバー板部32において躯体3に対向する表面に熱膨張性部材60が配設されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体を構成する枠材において躯体の表面よりも突出する部分の内側部分に熱膨張性部材が配設されていることを特徴とする建具。
【請求項2】
前記枠材には、躯体の表面を覆うようにカバー部が設けられ、前記カバー部において躯体に対向する表面に前記熱膨張性部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記枠材には、中空部が設けられ、
前記中空部は、一部が躯体の表面よりも突出するように配設され、
前記中空部の内側表面に前記熱膨張性部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項4】
前記枠体は、左右の縦枠及び上枠を備えたものであり、
前記左右の縦枠の少なくとも一方において上端部及び下端部の少なくとも一方に前記熱膨張性部材が配設されていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一つに記載の建具。
【請求項5】
前記枠体は、左右の縦枠及び上枠を備えたものであり、
前記上枠の端部の少なくとも一方に前記熱膨張性部材が配設されていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一つに記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
枠体及び障子を備える建具は、建築物の躯体に設けられた開口の内部に枠体を介して取り付けられた状態となる。躯体に対する枠体の見込み方向に沿った取付位置は様々であり、枠体の一部が躯体の表面よりも室外側に突出した状態で取り付けられる場合もある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-47151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常、躯体の表面において枠体の周囲となる部分には外壁材が設けられており、枠体の外周側となる見込み面が外壁材によって覆われた状態にある。しかしながら、例えば室外において火災が発生した場合には、躯体から外壁材が剥がれ落ちる事態が発生し、縦枠の小口端面が外部に露出する事態が生じ得る。このような状況下にあっては、縦枠の小口端面から火炎や熱風が内部に進入して通過する事態が発生し、高温に晒されることに起因して枠体に損傷を来すおそれがある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みて、防火性の向上を図ることのできる建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る建具は、枠体を構成する枠材において躯体の表面よりも突出する部分の内側部分に熱膨張性部材が配設されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、火災が発生した場合、枠材において躯体の表面よりも突出する部分の内側部分に配設した熱膨張性部材が膨張することで枠材の内側部分が塞がれた状態となる。従って、枠材の内側部分を火炎や熱風が通過する事態が防止され、枠材に損傷を来す事態を防止することができ、防火性の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態である建具を室外側から見た姿図である。
図2図1に示した建具の縦断面図である。
図3図1に示した建具の横断面図である。
図4図1に示した建具の要部を拡大して示す横断面図である。
図5図1に示した建具の要部を拡大して示す縦断面図である。
図6図1に示した建具を室内側から見た姿図である。
図7】本発明の変形例である建具の要部を示す横断面図である。
図8図7に示した建具を室内側から見た姿図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下においては便宜上、見込み方向及び見付け方向という用語を用いる場合がある。見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については見込み面と称する場合がある。見付け方向とは、下枠等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面については、見付け面と称する場合がある。
【0010】
図1図3は、本発明の実施の形態である建具を示すものである。ここで例示する建具は、片開き戸と称されるもので、扉体1及び枠体10を備えている。扉体1は、長方形状を成すパネルによって構成したものである。枠体10は、左右の縦枠(枠材)11の端部間に上枠12(枠材)及び下枠(枠材)13を設けることによって構成したものである。この枠体10には、一方の縦枠11と扉体1の一方の側縁部との間に介在させたヒンジ2により、扉体1が開閉可能に支持してある。
【0011】
枠体10を構成する下枠13は、アルミニウム合金等の金属によって一体に成形した押し出し形材であり、長手に沿った全長にわたる部分がほぼ一様の断面形状を有するように構成したものである。これに対して左右の縦枠11及び上枠12は、いずれもアルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材からなる室外側形材11A,12A及び室内側形材11B,12Bを有し、かつこれら室外側形材11A,12A及び室内側形材11B,12Bの間が断熱性を有した樹脂製のブリッジ材11C,12Cによって連結してある。以下、縦枠11及び上枠12の構成について詳述し、併せて本願発明の特徴部分について説明する。なお、実施の形態で適用する左右の縦枠11は互いに対称形状となるように構成してある。従って、以下においては一方の縦枠11についてのみ説明を行い、他方の縦枠11については同一の符号を付すこととする。
【0012】
図4に示すように、縦枠11の室外側形材11Aは、外方枠基部(中空部)31、カバー板部(カバー部)32、外方収容溝部33を一体に成形したものである。外方枠基部31は、断面が長方形の中空状を成すもので、見込み方向に沿った寸法が見付け方向に沿った寸法よりも大きく構成してある。カバー板部32は、外方枠基部31の外周側、かつ室外側となる隅部から外周に向けて見付け方向に延在した第1板部32aと、第1板部32aから室内側に向けて延在した第2板部32bと、第2板部32bから外周側に向けて延在した第3板部32cとを有したものである。このカバー板部32の第3板部32cは、柱等の躯体3の室外に臨む表面3aに当接させることにより、躯体3に対する縦枠11の見込み方向に沿った位置を規定するものである。図示の例では、カバー板部32の第3板部32cを介して躯体3に外方ネジ部材34を螺合するようにしている。外方収容溝部33は、ブリッジ材11Cが収容される溝状の凹部であり、外方枠基部31の室内に臨む見付け面において内周側となる部分に室外側形材11Aの長手に沿って形成してある。
【0013】
縦枠11の室内側形材11Bは、内方枠基部35、内方収容溝部36、戸当り部37、支持板部38を一体に成形したものである。内方枠基部35は、見込み方向に沿って延在する平板状を成すものである。内方収容溝部36は、室外側形材11Aに設けた外方収容溝部33との間にブリッジ材11Cが収容される溝状の凹部であり、内方枠基部35の室外側に位置する縁部において室内側形材11Bの長手に沿って形成してある。図からも明らかなように、ブリッジ材11Cは、室内側形材11Bと室外側形材11Aとの間に隙間が設けられる状態で内方収容溝部36及び外方収容溝部33に収容してある。ブリッジ材11Cを介して互いに連結された室内側形材11B及び室外側形材11Aは、内方枠基部35の内周側に位置する見込み面と、外方枠基部31の内周側に位置する見込み面とがほぼ同一の平面上に位置している。戸当り部37は、内方枠基部35の室外側に位置する縁部から内周側に向けて突出した断面が長方形状の中空部であり、室外に臨む見付け面が溝状に開口している。この戸当り部37の室外に臨む見付け面には、溝状に開口する部分を介してタイト材37aが装着してある。支持板部38は、内方枠基部35の室内側に位置する縁部から外周側に向けて見付け方向に延在したものである。内方枠基部35からの支持板部38の突出寸法は、室外側形材11Aにおける外方枠基部31の見付け方向に沿った寸法とほぼ等しい。
【0014】
図5に示すように、上枠12の室外側形材12Aは、外方枠基部(中空部)41、カバー板部(カバー部)42、外方収容溝部43を一体に成形したものである。外方枠基部41は、縦枠11の外方枠基部31とほぼ同じ寸法の中空状を成すものである。上枠12の外方枠基部41には、面取り部41a及び上方ポケット部41bが設けてある。面取り部41aは、外方枠基部41の外周側、かつ室内側に位置する隅部に設けたもので、室内に向けて漸次内周側となるように傾斜している。上方ポケット部41bは、外方枠基部41の内周側となる見込み面において室外側に位置する部分に設けた溝状の凹部であり、室外側形材12Aの長手に沿って形成してある。カバー板部42は、外方枠基部41の外周側、かつ室外側となる隅部から外周に向けて見付け方向に延在した第1板部42aと、第1板部42aから室内側に向けて延在した第2板部42bと、第2板部42bから外周側に向けて延在した第3板部42cとを有したものである。このカバー板部42の第3板部42cは、まぐさ等の躯体3の室外に臨む表面3aに当接させることにより、躯体3に対する上枠12の見込み方向に沿った位置を規定するものである。図示の例では、カバー板部42の第3板部42cを介して躯体3に外方ネジ部材44を螺合するようにしている。外方収容溝部43は、ブリッジ材12Cが収容される溝状の凹部であり、外方枠基部41の室内に臨む見付け面において内周側となる部分に室外側形材12Aの長手に沿って形成してある。図中の符号41cは、外方枠基部41の中空部に設けたビスホールである。
【0015】
上枠12の室内側形材12Bは、内方枠基部45、内方収容溝部46、戸当り部47、支持板部48を一体に成形したものである。内方枠基部45は、見込み方向に沿って延在する平板状を成すものである。内方収容溝部46は、室外側形材12Aに設けた外方収容溝部43との間にブリッジ材12Cが収容される溝状の凹部であり、内方枠基部45の室外側に位置する縁部において室内側形材12Bの長手に沿って形成してある。図からも明らかなように、ブリッジ材12Cは、室内側形材12Bと室外側形材12Aとの間に隙間が設けられる状態で内方収容溝部46及び外方収容溝部43に収容してある。ブリッジ材12Cを介して互いに連結された室内側形材12B及び室外側形材12Aは、内方枠基部45の内周側に位置する見込み面と、外方枠基部41の内周側に位置する見込み面とがほぼ同一の平面上に位置している。戸当り部47は、内方枠基部45の室外側に位置する縁部から内周側に向けて突出した戸当り板部47aと、戸当り板部47aの室外に臨む面に設けた装着部47bとを有したものである。装着部47bは、断面が長方形状の中空部であり、室外に臨む見付け面が溝状に開口している。この装着部47bの室外に臨む見付け面には、溝状に開口する部分を介してタイト材47cが装着してある。支持板部48は、内方枠基部45の室内側に位置する縁部から外周側に向けて見付け方向に延在したものである。内方枠基部45からの支持板部48の突出寸法は、室外側形材12Aにおける外方枠基部41の見付け方向に沿った寸法とほぼ等しい。図中の符号45aは、内方枠基部45の外周側となる見込み面に設けたビスホールである。
【0016】
上述の縦枠11及び上枠12を躯体3に取り付けるには、例えば下枠13とともに四周組して予め枠体10を構成する。このとき、図6に示すように、縦枠11と上枠12との間には、それぞれの小口端面を覆うように樹脂製のキャップ部材50を装着するようにしている。左右の縦枠11、上枠12、下枠13によって構成した枠体10は、躯体3の開口部に対して室外側から内部に配置する。躯体3の内周面と枠体10の外周面との間には、互いの間に生じた隙間を埋めるため、図2及び図3に示すように、適宜の板厚を有したスペーサ4を室内側から挿入する。その後、カバー板部32,42の第3板部32c,42cを介して躯体3に外方ネジ部材34,44を螺合し、かつ内方枠基部35,45を介して躯体3に内方ネジ部材39,49を螺合すれば、躯体3に枠体10を取り付けることができる。
【0017】
上記のようにして躯体3に取り付けた枠体10にあっては、カバー板部32,42及び外方枠基部31,42の室外側に位置する一部分がそれぞれ躯体3の室外に臨む表面3aよりも室外側に突出した状態となる。そこで、躯体3において枠体10の周囲となる部分には、それぞれ外壁材5を取り付けることにより、外壁材5によって枠体10の外周側となる見込み面を覆うようにしている。これにより、上述の建具では、枠体10の外周側となる見込み面が直接外部に露出する事態が防止されている。
【0018】
一方、躯体3の表面3aよりも室外に突出するカバー板部32,42には、それぞれの内側部分に熱膨張性部材60が配設してある。熱膨張性部材60は、熱により膨張する不燃性または難燃性の耐火部材である。この種の熱膨張性部材60としては、例えば熱膨張性を有した黒鉛含有の発泡材を適用することができる。本実施の形態では、図2図6に示すように、カバー板部32,42において第1板部32a,42aの内側表面、つまり躯体3の表面3aに対向する部分に熱膨張性部材60が配設してある。熱膨張性部材60を配設する位置は、縦枠11の上下両端部及び上枠12の左右両端部のみである。但し、縦枠11の上端部については、キャップ部材50の挿入突部51との干渉を避けるため、挿入突部51の先端に対して適宜の間隔を確保した位置に熱膨張性部材60が配設してある。
【0019】
上述の枠体10を備える建具においては、火災発生時等のように建築物が高温状態となり、躯体3に設けた外壁材5が剥がれ落ちる事態が発生した場合、枠体10において外周側の見込み面が外部に露出する事態が生じ得る。また、上枠12と縦枠11との接続部分に設けたキャップ部材50が溶融もしくは焼失する事態が生じ得る。外壁材5やキャップ部材50が無くなった状況下では、カバー板部32,42の内側部分と躯体3の表面3aとの間の空間が火炎や熱風の進入通過領域となる懸念がある。しかしながら、上述の建具によれば、カバー板部32,42の第1板部32a,42aに配設した熱膨張性部材60が膨張することにより、縦枠11の上下両端部及び上枠12の左右両端部においてカバー板部32,42と躯体3の表面3aとの間の空間が塞がれることになる。このため、火炎や熱風が縦枠11や上枠12の内部に進入したり、縦枠11や上枠12の内部を通過する事態を防止することができ、枠体10に損傷を来すおそれがなくなる。
【0020】
縦枠11において熱膨張性部材60を配設する箇所は、カバー板部32のみならず、図7図8に示す変形例のように、中空部となる外方枠基部31の内側部分に設けても良い。この変形例によれば、外方枠基部31の内部に対しても火炎や熱風が通過する事態が招来されるおそれがなく、防火性の点でさらに有利となる。図7図8の変形例において実施の形態と同様の構成については同一の符号が付してある。外方枠基部31に熱膨張性部材60を設ける場合には、内部空間を塞ぐことができる位置であれば良く、必ずしも躯体3の表面3aよりも室外側となる部分に配設しなくても構わない。
【0021】
なお、上述した実施の形態は、扉体1と枠体10とを備えた建具を例示しているが、本発明はこれに限定されず、例えばガラス等の面材の四周に框を備えた障子が枠体10に対して開閉可能に配設された建具や、枠体10にガラス等の面材を支持させたFIX窓と称される建具にも適用することが可能である。また枠体10としては、必ずしも下枠13を備えたものである必要はない。さらに、枠体10を構成する縦枠11、上枠12としてそれぞれ室外側形材と室内側形材との間がブリッジ材によって連結されたものを例示しているが、必ずしもブリッジ材を備えたものである必要はない。
【0022】
また、上述した実施の形態及び変形例では、いずれもカバー板部32,42の内側部分に熱膨張性部材60を配設するようにしているが、中空部となる外方枠基部31,41にのみ熱膨張性部材を設けても良い。さらに、躯体において枠体の周囲となる部分に外壁材を設けるようにしているが、必ずしも外壁材が設けられている必要はない。またさらに、縦枠11及び上枠12にのみ熱膨張性部材60を配設しているが、下枠13において躯体3の表面3aよりも室外に突出する部分があれば、その内側部分に熱膨張性部材を設けても良い。なお、熱膨張性部材は、左右の縦枠のいずれか一方にのみ設けるようにしても良いし、縦枠の上端部及び下端部の少なくとも一方にのみ設けるようにしても良い。上枠に設ける場合にも同様であり、左右の端部のいずれか一方にのみ熱膨張性部材を設けるようにしても良い。
【0023】
以上のように、本発明に係る建具は、枠体を構成する枠材において躯体の表面よりも突出する部分の内側部分に熱膨張性部材が配設されていることを特徴としている。
この発明によれば、火災が発生した場合、枠材において躯体の表面よりも突出する部分の内側部分に配設した熱膨張性部材が膨張することで枠材の内側部分が塞がれた状態となる。従って、枠材の内側部分を火炎や熱風が通過する事態が防止され、枠材に損傷を来す事態を防止することができ、防火性の向上を図ることが可能となる。
【0024】
また本発明は、上述した建具において、前記枠材には、躯体の表面を覆うようにカバー部が設けられ、前記カバー部において躯体に対向する表面に前記熱膨張性部材が配設されていることを特徴としている。
この発明によれば、火災発生時にはカバー部と躯体との間の空間が熱膨張性部材によって塞がれるため、火炎や熱風がこの空間を通過する事態を防止することができる。
【0025】
また本発明は、上述した建具において、前記枠材には、中空部が設けられ、前記中空部は、一部が躯体の表面よりも突出するように配設され、前記中空部の内側表面に前記熱膨張性部材が配設されていることを特徴としている。
この発明によれば、火災発生時には中空部が熱膨張性部材によって塞がれるため、火炎や熱風がこの空間を通過する事態を防止することができる。
【0026】
また本発明は、上述した建具において、前記枠体は、左右の縦枠及び上枠を備えたものであり、前記左右の縦枠の少なくとも一方において上端部及び下端部の少なくとも一方に前記熱膨張性部材が配設されていることを特徴としている。
この発明によれば、長尺となる縦枠の端部にのみ熱膨張性部材を配設しているため、建具の製造コストが増大する事態を抑えることが可能となる。
【0027】
また本発明は、上述した建具において、前記枠体は、左右の縦枠及び上枠を備えたものであり、前記上枠の端部の少なくとも一方に前記熱膨張性部材が配設されていることを特徴としている。
この発明によれば、長尺となる上枠の端部にのみ熱膨張性部材を配設しているため、建具の製造コストが増大する事態を抑えることが可能となる。
【符号の説明】
【0028】
3 躯体、3a 表面、5 外壁材、10 枠体、11 縦枠、12 上枠、13 下枠、31 外方枠基部、32 カバー板部、41 外方枠基部、42 カバー板部、60 熱膨張性部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8