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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182431
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6553 20140101AFI20231219BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20231219BHJP
   H01M 10/651 20140101ALI20231219BHJP
   H01M 10/658 20140101ALI20231219BHJP
【FI】
H01M10/6553
H01M50/505
H01M10/651
H01M10/658
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096033
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】山根 久幸
(72)【発明者】
【氏名】川内 智弘
(72)【発明者】
【氏名】瀬山 幸隆
【テーマコード(参考)】
5H031
5H043
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031HH08
5H031KK02
5H043AA09
5H043AA13
5H043BA19
5H043CA04
5H043CA05
5H043FA04
5H043KA44F
5H043KA45F
5H043LA11F
5H043LA21F
(57)【要約】
【課題】バスバーにて接続される複数の蓄電素子間において効率的に伝熱させることができる蓄電装置を提供する。
【解決手段】蓄電装置は、複数の蓄電素子と、隣接する前記蓄電素子の端子を電気的に接続するバスバーと、前記バスバーによって接続されていない端子同士を接続する絶縁性の熱伝導体とを備え、前記バスバーと前記熱伝導体とは、接続されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の蓄電素子と、
隣接する前記蓄電素子の端子を電気的に接続するバスバーと、
前記バスバーによって接続されていない端子同士を接続する絶縁性の熱伝導体とを備え、
前記バスバーと前記熱伝導体とは、接続されている
蓄電装置。
【請求項2】
前記蓄電素子は、前記端子が外面に設けられた容器を有し、
隣接する前記蓄電素子の前記容器それぞれの間には、伝熱抑制部材が介在してある
請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
同じ端子に接続される前記バスバーと前記熱伝導体とは、接合されている
請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記バスバー及び前記熱伝導体が接続されることにより、伝熱経路が構成され、
前記バスバー及び前記熱伝導体は矩形板状を成し、
前記熱伝導体における前記伝熱経路での伝熱方向に交差する断面積は、前記バスバーの断面積よりも大きい
請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記バスバー及び前記熱伝導体が接続されることにより、伝熱経路が構成され、
前記伝熱経路を構成する前記バスバー及び前記熱伝導体は、前記伝熱経路に沿って交互に配置されている
請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記熱伝導体と前記端子との接触面積は、前記バスバーと前記端子との接触面積よりも広い
請求項1に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端子を有する蓄電素子と、当該端子に接続されるバスバーとを備える蓄電装置が広く知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、外部端子(端子)を備えた単電池(蓄電素子)と、当該外部端子に溶接されるバスバーとを備える組電池(蓄電装置)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-33661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の蓄電装置においては、バスバーにて接続される複数の蓄電素子間において効率的に伝熱させる点について考慮されていない。
【0005】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、バスバーにて接続される複数の蓄電素子間において効率的に伝熱させることができる蓄電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る蓄電装置は、複数の蓄電素子と、隣接する前記蓄電素子の端子を電気的に接続するバスバーと、前記バスバーによって接続されていない端子同士を接続する絶縁性の熱伝導体とを備え、前記バスバーと前記熱伝導体とは、接続されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の蓄電装置によれば、バスバーにて接続される複数の蓄電素子間において効率的に伝熱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態1に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。
図2】蓄電素子の外観を示す斜視図である。
図3】蓄電素子を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。
図4】蓄電素子間における伝熱に関する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(1)本発明の一実施形態に係る蓄電装置は、複数の蓄電素子と、隣接する前記蓄電素子の端子を電気的に接続するバスバーと、前記バスバーによって接続されていない端子同士を接続する絶縁性の熱伝導体とを備え、前記バスバーと前記熱伝導体とは、接続されている。
【0010】
本発明の一実施形態に係る蓄電装置によれば、蓄電装置が有する複数の蓄電素子の端子は、バスバー及び絶縁性の熱伝導体によって熱的に接続され、熱的に接続されたバスバー及び絶縁性の熱伝導体によって、伝熱経路を構成することができる。当該伝熱経路を用いることにより、複数の蓄電素子のうちのいずれかの蓄電素子の内部温度が、他の蓄電素子の内部温度よりも高い状態となっても、当該いずれかの蓄電素子にて発生した熱を、他の蓄電素子に伝熱し、これら複数の蓄電素子における温度差が増加することを抑制することができる。このようにバスバー及び絶縁性の熱伝導体により構成される伝熱経路を用いることにより、熱は、伝熱経路に熱的に接続される端子を介して、蓄電素子の集電体及び熱伝導体に伝わるものとなり、蓄電素子の内部における温度分布を比較的に均衡化させることができる。これにより、複数の蓄電素子における内部温度の平準化を図り、蓄電装置の安定稼働を促進することができる。
【0011】
(2)上記(1)に記載の蓄電装置において、前記蓄電素子は、前記端子が外面に設けられた容器を有し、隣接する前記蓄電素子の前記容器それぞれの間には、伝熱抑制部材が介在していてもよい。
【0012】
上記(2)に記載の蓄電装置によれば、隣接する蓄電素子の容器の間には、断熱性を有する伝熱抑制部材が介在して設けられているため、これら容器を介して伝熱される熱量を減少させることができる。仮に隣接する蓄電素子それぞれの容器を介して伝熱された場合、これら容器における伝熱面の局所間の温度差が大きくなり、蓄電素子の容器内にて温度分布の不均衡が増長されることが懸念されるところ、容器の間に介在する伝熱抑制部材によって、このような不均衡が増長されることを抑制することができる。その上で、バスバー及び熱伝導体による伝熱経路に熱的に接続される端子を介して、いずれかの蓄電素子にて発生した熱を、他の蓄電素子に伝熱することにより、これら複数の蓄電素子における温度差が増加することを効率的に抑制することができる。
【0013】
(3)上記(1)又は(2)に記載の蓄電装置において、同じ端子に接続される前記バスバーと前記熱伝導体とは、接合されていてもよい。
【0014】
上記(3)に記載の蓄電装置によれば、蓄電素子それぞれにおける同じ端子に熱的に接続されるバスバーと熱伝導体とは、接合されることにより構造的又は機械的に直接接続し、伝熱面積を増加させて熱伝達率を向上(伝熱抵抗を減少)させることができる。
【0015】
(4)上記(1)から(3)のいずれかひとつに記載の蓄電装置において、前記バスバー及び前記熱伝導体が接続されることにより、伝熱経路が構成され、前記バスバー及び前記熱伝導体は矩形板状を成し、前記熱伝導体における前記伝熱経路での伝熱方向に交差する断面積は、前記バスバーの断面積よりも大きくてもよい。
【0016】
上記(4)に記載の蓄電装置によれば、矩形板状を成すバスバー及び熱伝導体において、伝熱経路での伝熱方向に交差する断面積は、バスバーよりも熱伝導体のほうが大きい。これにより、熱伝導体の熱伝達率を向上(伝熱抵抗を減少)させることができる。熱伝導体の断面積を増加させるにあたり、当該熱伝導体の表面にフィン、リブ等を設けるものであってもよい。
【0017】
(5)上記(1)から(4)のいずれかひとつに記載の蓄電装置において、前記バスバー及び前記熱伝導体が接続されることにより、伝熱経路が構成され、前記伝熱経路を構成する前記バスバー及び前記熱伝導体は、前記伝熱経路に沿って交互に配置されていてもよい。
【0018】
上記(5)に記載の蓄電装置によれば、複数の蓄電素子が並設されている場合、2本の伝熱経路が構成される。複数の蓄電素子が直列接続される場合、2本の伝熱経路におけるバスバーは、千鳥状(左右交互)に配置されるものとなり、伝熱経路に沿って隣接するバスバーとバスバーとの間には、空間(空き空間)が存在するものとなる。これに対し、当該隣接するバスバーとバスバーとの間に位置する空間(空き空間)に熱伝導体を配置することにより、蓄電装置の実質的な筐体サイズを増加することなく、熱伝導体を設けることができる。
【0019】
(6)上記(1)から(5)のいずれかひとつに記載の蓄電装置において、前記熱伝導体と前記端子との接触面積は、前記バスバーと前記端子との接触面積よりも広くてもよい。
【0020】
上記(6)に記載の蓄電装置によれば、熱伝導体と端子との接触面積を、バスバーと当該端子の接触面積よりも広くすることにより、熱伝導体と端子との伝熱面積を増加させて熱伝達率を向上(伝熱抵抗を減少)させることができる。
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(及びその変形例)に係る蓄電装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、寸法等は必ずしも厳密に図示したものではない。更に、各図において、同一又は同様な構成要素については同じ符号を付している。
【0022】
また、以下の説明及び図面中において、1つの蓄電素子における端子(つまり、正極端子及び負極端子)の並び方向、1つの蓄電素子における集電体(つまり、正極集電体及び負極集電体)の並び方向、又は、蓄電素子の容器の短側面の対向方向をX軸方向と定義する。また、蓄電素子の並び方向、蓄電素子の容器の長側面の対向方向、当該容器の厚さ方向、又は、バスバーが延びる方向をY軸方向と定義する。また、蓄電装置の外装体本体と蓋との並び方向、蓄電素子の容器本体と蓋との並び方向、蓄電素子の容器の短側面の長手方向、又は、上下方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。
【0023】
(実施形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、実施形態1に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。なお、同図は、外装体5を透視して外装体5内方を示した図となっており、外装体5は破線で示している。
【0024】
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる装置である。例えば、蓄電装置1は、電力貯蔵用途や電源用途などに使用される電池モジュール(組電池)である。具体的には、蓄電装置1は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)又はプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、スノーモービル、農業機械、建設機械などの移動体の駆動用又はエンジン始動用のバッテリ等や、電子機器用電源、電力貯蔵用電源等として用いられる。蓄電装置1は、例えば、3A以上の電流が流れる大型の(小型ではない)蓄電装置1である。
【0025】
図1に示すように、蓄電装置1は、複数の蓄電素子10(本実施の形態では、5つの蓄電素子10)、バスバー2、熱伝導体3、及び伝熱抑制部材4と、これら蓄電素子10等を収容する外装体5とを備えている。なお、蓄電装置1は、蓄電素子10間に配置されるスペーサ、蓄電素子10を拘束する拘束部材(サイドプレート)やエンドプレート、バスバー2等の位置決めを行うバスバーフレーム、蓄電素子10の充電状態や放電状態を監視するための回路基板やリレー等の電気機器なども備えていてもよいが、これらの図示は省略し、詳細な説明も省略する。
【0026】
外装体5は、蓄電装置1の外装体5を構成する略直方体形状(箱形)の容器100(モジュールケース)である。外装体5は、蓄電素子10等の外方に配置され、これら蓄電素子10等を所定の位置に配置し、衝撃などから保護する。また、外装体5は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はABS樹脂等の絶縁材料により構成されている。外装体5は、これにより、蓄電素子10等が外部の金属部材などに接触することを回避する。
【0027】
具体的には、外装体5は、箱形の本体部分と蓋部分とを有しており、外装体5内に蓄電素子10、バスバー2、熱伝導体3及び伝熱抑制部材4等が収容される。外装体5には、2つの外部端子が設けられている。この2つの外部端子は、蓄電装置1の外部からの電気を充電し、また蓄電装置1の外部へ電気を放電するための正極側及び負極側の外部接続端子であり、アルミニウム、アルミニウム合金、銅又は銅合金等の金属製の導電部材等で形成されている。なお、外装体5は、蓄電素子10間を仕切る仕切板等を有していてもよい。また、外装体5の形状及び材質は、上記には限定されない。
【0028】
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。本実施の形態では、5個の扁平な直方体形状(角形)の蓄電素子10が、直列に接続されて配置されている。蓄電素子10の個数は5個に限定されず、他の複数個数であってもよい。蓄電素子10の構成の詳細な説明については、後述する。
【0029】
バスバー2は、複数の蓄電素子10の上方に配置される部材である。バスバー2は、導電性の矩形状かつ平板状の部材であり、複数の蓄電素子10同士、及び、端部の蓄電素子10と外部端子とを電気的に接続する。例えば、バスバー2は、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属製の導電部材等で形成されている。具体的には、バスバー2は、隣接する2つの蓄電素子10において、一の蓄電素子10の端子200と、他の蓄電素子10の端子200とを電気的に接続する。並設される複数の蓄電素子10において、両端に位置する蓄電素子10の端子200それぞれに接合されるそれぞれのバスバー2は、ボルト締結等にて接合されることにより、対応する外部端子それぞれと電気的に接続する。本実施形態における図示においては、バスバー2と外部端子との接続部分を省略する。
【0030】
バスバー2は、隣接する2つの蓄電素子10において、一端が、一の蓄電素子10の正極端子に溶接等により接合され、他端が、他の蓄電素子10の負極端子に溶接等により接合されることで、一の蓄電素子10の正極端子と他の蓄電素子10の負極端子とを電気的に接続する。このように、バスバー2は、複数の蓄電素子10を直列に順次接続する。
【0031】
バスバー2は、複数の蓄電素子10を並列に接続するように配置されているものであってもよい。このように複数の蓄電素子10を並列に接続する場合、バスバー2は、隣接する2つの蓄電素子10において、同じ極性の端子200同士を電気的に接続する。また、バスバー2の材質は、特に限定されず、銅、銅合金、ステンレス鋼等の金属、又は、金属以外の導電性の部材等で形成されていてもよいが、溶接可能な部材で形成されているのが好ましい。また、バスバー2の形状も、特に限定されない。
【0032】
このようにアルミニウム又は銅等の金属製のバスバー2は、導電性を有すると共に伝熱性を有する。例えば、アルミニウム製のバスバー2の熱伝導率は200[W/m・K]程度であり、比較的に高い伝熱性を有する。これにより、バスバー2は、隣接する蓄電素子10それぞれの端子200間を電気的に接続すると共に、熱的にも接続する。すなわち、隣接する2つの蓄電素子10は、これら蓄電素子10に接続されるバスバー2によって、電気的及び熱的に接続される。
【0033】
熱伝導体3は、バスバー2と同様に、複数の蓄電素子10の上方に配置される部材である。熱伝導体3は、絶縁性及び伝熱性を有する。熱伝導体3は、矩形状かつ平板状の部材であり、外観上にて、バスバー2と同一形状であってもよい。熱伝導体3は、隣接する2つの蓄電素子10において、バスバー2によって接続されていない端子200同士を熱的に接続する。隣接する2つの蓄電素子10が例えば直列に接続される場合において、一の蓄電素子10の正極側の端子200と、他の蓄電素子10の負極側の端子200とがバスバー2にて接続される際、バスバー2によって接続されていない端子200は、一の蓄電素子10の負極側の端子200と、他の蓄電素子10の正極側の端子200とに相当する。バスバー2は、これら一の蓄電素子10の負極側の端子200と、他の蓄電素子10の正極側の端子200とを熱的に接続する。
【0034】
このように絶縁性及び伝熱性を有する熱伝導体3は、例えば、ポリイミド・エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、又はポリフェニレンサルファイド樹脂等に、窒化ホウ素等のセラミックのフィラー(無機フィラー)を配合した材料により成形されるものであってもよい。これら材料により成形された熱伝導体3の熱伝導率は、例えば10より大きく300以下[W/m・K]であってもよい。熱伝導体3は、隣接する2つの蓄電素子10において、バスバー2によって接続されていない端子200それぞれの上に、長手方向の端部が載置される。熱伝導体3と、これら端子200とは、例えば、熱伝導性エポキシ接着剤によって接着されるものであってもよい。熱伝導体3と端子200とを熱伝導性が高い接着剤によって接着することにより、端子200の上に熱伝導体3を載置した際、熱伝導体3と端子200との間に発生する空隙を当該接着剤にて埋めることができ、端子200と熱伝導体3との間の伝熱性(熱伝達率)を向上させることができる。
【0035】
上述のとおり、複数の蓄電素子10がバスバー2により、電気的に直列接続される場合、これらバスバー2は、蓄電素子10の並設方向に対し、千鳥状(左右交互)に配置されるものとなる。熱伝導体3は、隣接する2つの蓄電素子10において、バスバー2によって接続されていない端子200同士を熱的に接続するように配置されるため、蓄電素子10の並設方向に沿って隣接するバスバー2とバスバー2との間に設けられるものとなる。これにより、蓄電素子10の並設方向に沿って、バスバー2と熱伝導体3とが交互に配置されることによる伝熱経路が、2本形成される。当該伝熱経路による複数の蓄電素子10間における伝熱については、後述する。
【0036】
隣接するバスバー2とバスバー2との間に介在する熱伝導体3と、これらバスバー2とは、蓄電素子10の並設方向(伝熱経路の方向)に対し垂直となる端面同士が接触し、これらバスバー2と熱伝導体3とが熱的に接続されているものであってもよい。又は、熱伝導体3の端面と、バスバー2の端面とが、例えば熱伝導性エポキシ接着剤等、熱伝導性が高い接着剤によって接着され、これら熱伝導体3及びバスバー2とが構造的に接合されるものであってもよい。熱伝導体3とバスバー2とを熱伝導性が高い接着剤によって接着することにより、それぞれの端面を接触(当接)した際、熱伝導体3とバスバー2との間に発生する空隙を当該接着剤にて埋めることができ、熱伝導体3とバスバー2との間の伝熱性(熱伝達率)を向上させることができる。又は、熱伝導体3の端面には例えば凹状の係合部が設けられ、バスバー2の端面には例えば凸部等の被係合部が設けられ、熱伝導体3の係合部と、バスバー2の被係合部とが係合(篏合)することより、これら熱伝導体3及びバスバー2とを構造的に接合するものであってもよい。このような接合構成とすることにより、熱伝導体3と被係合部との間の伝熱面積を増加させて伝熱性(熱伝達率)を向上させることができる。
【0037】
熱伝導体3は、矩形状かつ平板状の部材であり、外観上にてバスバー2と同一形状であるとしたが、これに限定されず、バスバー2よりも板厚、板幅、又は、これらが共に大きい形状であってもよい。すなわち、矩形板状等を成すバスバー2及び熱伝導体3において、伝熱経路での伝熱方向に交差する断面積は、バスバー2よりも熱伝導体3のほうが大きいものであってもよい。熱伝導体3の板厚等をバスバー2よりも大きくすることにより、熱伝導体3の伝熱性(熱伝導率)を向上させることができる。熱伝導体3と端子200との接触面積は、バスバー2と端子200との接触面積よりも大きいものであってもよい。例えば、端子200の上に載置される熱伝導体3の端部は、当該端子200においてバスバー2が接触していない全ての領域を覆うようにC字状に形成されているものであってもよい。このように熱伝導体3と端子200との接触面積を大きくすることにより、端子200と熱伝導体3との間の伝熱性(熱伝達率)を向上させることができる。熱伝導体3の外面には、例えばフィン等の放熱促進部が形成されているものであってもよい。熱伝導体3が放熱促進部を有することにより、熱伝導体3と、当該熱伝導体3の周辺空気(雰囲気)との熱交換率を向上させ、熱伝導体3を介して蓄電素子10の温度上昇を抑制することができる。
【0038】
隣接するバスバー2とバスバー2との間に介在する熱伝導体3は、これらバスバー2それぞれの上面とも接触する上面接触部を含むものであってもよい。この場合、これらバスバー2と熱伝導体3とは、例えばインサート成形等により一体化して成形されるものであってもよい。
【0039】
上述のとおり、バスバー2と熱伝導体3とが交互に配置されることによる伝熱経路が、蓄電素子10の長手方向(長側面)に対し垂直となるように2本、形成される。これら伝熱経路において、一の伝熱経路を構成する熱伝導体3と、他の伝熱経路を構成する熱伝導体3とを熱的に接続するにように、これら熱伝導体3間において設けられた延設部が、配置されるものであってもよい。当該延設部により、一の伝熱経路を構成する熱伝導体3と、他の伝熱経路を構成する熱伝導体3とが、架け渡されるものとなり、これら2つの伝熱経路における伝熱を促進し、並設される複数の蓄電素子10における温度分布の均衡を向上させることができる。
【0040】
並設される複数の蓄電素子10において、隣接する蓄電素子10の間には、伝熱抑制部材4が介在して設けられている。伝熱抑制部材4は、薄板状を成し、一面を一の蓄電素子10の長側面に対向させ、他面を他の蓄電素子10の長側面に対向させて、固定されている。伝熱抑制部材4は、隣接する蓄電素子10のそれぞれの長側面によって挟持されているものであってもよく、又は伝熱抑制部材4と、これら蓄電素子10との間には空隙が形成されているものであってもよい。
【0041】
伝熱抑制部材4は、例えば、集成マイカをシリコーン接着剤で一体化された部材、又は化学結合セラミックスにより形成されたものであってもよい。これら材料により形成された伝熱抑制部材4の熱伝導率は0.01以上10以下[W/m・K]が好ましく、高い断熱性を有し、更に絶縁性を持つものであってもよい。
【0042】
蓄電素子10間における伝熱については後述するが、隣接する蓄電素子10の容器100の間には、断熱性を有する伝熱抑制部材4が介在することにより、これら容器100を介して伝熱される熱量を減少させることができる。その上で、端子200に熱的に接続されるバスバー2及び熱伝導体3による伝熱経路を介して、いずれかの蓄電素子10にて発生した熱を、当該いずれかの蓄電素子10に隣接する蓄電素子10のみならず、他の複数の蓄電素子10に一気に伝熱することができる。これにより、蓄電装置1に含まれる複数の蓄電素子10における温度分布の均衡を図り、これら複数の蓄電素子10間の温度差が増加することを効率的に抑制することができる。
【0043】
図2は、蓄電素子の外観を示す斜視図である。図3は、蓄電素子を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)又はプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車用電源や、電子機器用電源、電力貯蔵用電源などに使用される。なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、一次電池であってもよい。更に、蓄電素子10は、固体電解質を用いた電池であってもよい。また、本実施の形態では、直方体形状(角型)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、円柱形状、長円柱形状又は直方体以外の多角柱形状等であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子であってもよい。
【0044】
本実施形態における図示のとおり、蓄電素子10は、容器100と、正極及び負極の端子200と、正極及び負極の上部ガスケット300とを備えている。また、容器100の内方には、正極及び負極の絶縁部材400と、正極及び負極の集電体500と、電極体600とが収容されている。絶縁部材400は、絶縁性を有する樹脂プレートから成り、下部ガスケットとして機能するものであってもよい。
【0045】
容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、正極及び負極の集電体500の側方に配置されるスペーサ、電極体600等を包み込む絶縁フィルムなどが配置されていてもよい。
【0046】
容器100は、矩形筒状で底を備える容器本体110と、容器本体110の開口部111を閉塞する板状部材である蓋体120とで構成されている。また、容器100は、電極体600等を内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等されることにより、内部を密封することができるものとなっている。なお、容器本体110及び蓋体120の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金など溶接可能な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。また、蓋体120には、容器100内方の圧力が上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁121、及び、容器100内方に電解液を注液するための注液部(図示せず)等も設けられている。
【0047】
電極体600は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムやアルミニウム合金などからなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成された極板である。負極板は、銅や銅合金などからなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成された極板である。なお、上記集電箔として、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al-Cd合金など、適宜公知の材料を用いることもできる。また、正極活物質層及び負極活物質層に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。また、セパレータは、例えば樹脂からなる微多孔性のシートや、不織布を用いることができる。
【0048】
電極体600は、正極板と負極板との間にセパレータが配置され巻回されて形成されている。具体的には、電極体600は、正極板と負極板とが、セパレータを介して、巻回軸(本実施の形態ではX軸方向に平行な仮想軸)の方向に互いにずらして巻回されている。そして、正極板及び負極板は、それぞれのずらされた方向の端部に、活物質が塗工されず(活物質層が形成されず)基材層が露出した部分(活物質層非形成部)を有している。つまり、電極体600は、一方の端部610に、正極板の活物質層非形成部が積層されて束ねられた正極集束部を有し、他方の端部610に、負極板の活物質層非形成部が積層されて束ねられた負極集束部を有している。なお、本実施の形態では、電極体600の断面形状として長円形状を図示しているが、円形状又は楕円形状等でもよい。また、巻回された電極体600に限らず、正極板と負極板とがセパレータを介して積層された電極体600や正極板又は負極板がつづら折りに形成された電極体600であってもよい。
【0049】
端子200は、集電体500を介して、電極体600の正極板及び負極板に電気的に接続される端子(正極端子及び負極端子)である。つまり、端子200は、電極体600に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体600に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。また、端子200は、電極体600の上方に配置された蓋体120に取り付けられている。具体的には、図2に示すように、端子200は、軸部210が、上部ガスケット300の貫通孔300aと、蓋体120の貫通孔120aと、絶縁部材400(下部ガスケット)の貫通孔410aと、集電体500の貫通孔510aとに挿入されて、かしめられることにより、集電体500と共に蓋体120に固定される。なお、端子200は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などで形成されている。
【0050】
集電体500は、電極体600のX軸方向両側に配置され、電極体600の端部610に接続される部材(正極集電体及び負極集電体)である。具体的には、集電体500は、電極体600の端部610と容器本体110の側壁との間に配置され、電極体600の端部610の正極集束部及び負極集束部と端子200とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。また、集電体500は、蓋体120と電極体600の端部610とに固定的に接続(接合)されており、この構成により、電極体600が、集電体500によって蓋体120から吊り下げられた状態で保持(支持)され、振動や衝撃などによる揺れが抑制される。なお、集電体500の材質は限定されないが、例えば、正極側の集電体500は、電極体600の正極基材層と同様、アルミニウム又はアルミニウム合金などで形成され、負極側の集電体500は、電極体600の負極基材層と同様、銅又は銅合金などで形成されている。
【0051】
上部ガスケット300は、容器100の蓋体120と端子200との間に配置され、蓋体120と端子200との間を絶縁し、かつ封止する部材(正極上部ガスケット及び負極上部ガスケット)である。具体的には、上部ガスケット300は、矩形状の略板状部材の中央部分に、端子200の軸部210が挿入される貫通孔300aが形成された形状を有しており、貫通孔300aに軸部210が挿入されてかしめられることにより、上部ガスケット300が蓋体120に固定される。上部ガスケット300は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、又は、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等の樹脂などによって形成されている。
【0052】
絶縁部材400(下部ガスケット)は、容器100の蓋体120と集電体500との間に配置され、蓋体120と集電体500との間を絶縁する部材(正極絶縁部材及び負極絶縁部材)である。具体的には、絶縁部材400は、矩形状の略板状部材の略中央部分に、端子200の軸部210が挿入される貫通孔410aが形成された形状を有しており、貫通孔410aに軸部210が挿入されてかしめられることにより、絶縁部材400が蓋体120に固定される。絶縁部材400は、例えば、PC、PP、PE、又は、PPS等の樹脂などによって形成されている。
【0053】
図4は、蓄電素子10間における伝熱に関する説明図である。本図は、図1で示した蓄電装置1において、いずれかの蓄電素子10にて発生した熱の伝達方向(伝熱方向)を破線矢印にて模式的に示すものである。本実施形態の図示のとおり、並設される複数の蓄電素子10において、いずれかの蓄電素子10(図示にて最も手前に位置する蓄電素子10)にて高温となる状態が生じた場合、他の正常な蓄電素子10との間で温度差が発生する。
【0054】
高温となる状態が生じた蓄電素子10と、当該蓄電素子10に隣接する他の蓄電素子10とは、隣り合う端子200同士がバスバー2又は熱伝導体3にて熱的に接続される。これら隣接する蓄電素子10同士が電気的に直列接続される場合、バスバー2及び熱伝導体3は、共に異なる極性の端子200同士を熱的に接続する。更に、隣接する正常な蓄電素子10同士もバスバー2及び熱伝導体3により、これら蓄電素子10における端子200同士が熱的に接続される。
【0055】
このように蓄電素子10の並設方向に沿って、バスバー2と熱伝導体3とが交互に配置され、バスバー2の端面と熱伝導体3の端面とが接触した状態にて端子200上に載置されることにより、これらバスバー2、熱伝導体3及び端子200は接合され、熱的に接続される。交互に配置されるバスバー2と熱伝導体3とにより、蓄電素子10の並設方向に沿って並ぶ複数の端子200間を熱的に接続する伝熱経路が形成される。当該伝熱経路は、蓄電素子10の並設方向に沿って、2本形成される。
【0056】
高温となる状態が生じた蓄電素子10の容器100内の熱は、正極側及び負極側の集電体500それぞれから、正極側及び負極側の端子200それぞれに伝熱(伝達)し、これら端子200それぞれに接合されているバスバー2及び熱伝導体3に伝熱(伝達)される。バスバー2に伝達された熱は、当該バスバー2を含む伝熱経路を介して、他の複数の蓄電素子10の端子200に伝達される。熱伝導体3に伝達された熱は、当該熱伝導体3を含む伝熱経路を介して、他の複数の蓄電素子10の端子200に伝達される。すなわち、高温となる状態が生じた蓄電素子10からの熱は、2つの伝熱経路を介して、他の複数の蓄電素子10に伝達されるものとなる。これにより、これら他の複数の蓄電素子10それぞれには、正極側及び負極側の両極(双方)の端子200から、実質的に同時に熱が伝達される。
【0057】
2つの伝熱経路を介して、両極の端子200から伝達された熱は、これら端子200それぞれに接続される端子200を介して、容器100内の電解液及び電極体600に伝達され、蓄電素子10の容器100内における温度分布が比較的に均衡された状態にて、容器100の内部温度を上昇させる。これにより、高温となる状態が生じた蓄電素子10の熱を、他の正常な複数の蓄電素子10によって効率的に吸収(熱吸収)することができる。
【0058】
仮に蓄電装置1が熱伝導体3を有さない場合、高温となる状態が生じた蓄電素子10からの熱は、バスバー2のみを介して他の複数の蓄電素子10に伝達されるものとなる。この場合、当該バスバー2を介して、高温となる状態が生じた蓄電素子10から、正常な蓄電素子10へ伝達された熱は、当該正常な蓄電素子10の端子200及び集電体500を介して容器100の内部に伝達され、他方の集電体500及び端子200を介して、当該他方の端子200に接合されるバスバー2に伝達されるものとなる。従って、正常な蓄電素子10間における伝熱は、容器100の内部を介して行われるものとなり、伝熱速度が遅くなる。これに対し、本実施形態においては、蓄電素子10の並設方向に沿って、バスバー2及び熱伝導体3を交互に配置することにより、2本の伝熱経路を構成し、当該2本の伝熱経路を用いることにより、高温となる状態が生じた蓄電素子10から、他の複数の蓄電素子10に対し一気に伝熱でき、伝熱速度を向上させることができる。
【0059】
隣接する蓄電素子10の間には、断熱性を有する薄板状の伝熱抑制部材4が設けられている。これにより、隣接する2つの蓄電素子10において、それぞれの容器100の長側面を介して、これら蓄電素子10間における伝熱が抑制される。このように、隣接する蓄電素子10それぞれの容器100の間の伝熱を抑制することにより、これら容器100における伝熱面の局所間の温度差が大きくなることを抑制し、蓄電素子10の容器100内にて温度分布の不均衡が増長されることを緩和することができる。
【0060】
その上で、高温となる状態が生じた蓄電素子10からの熱は、バスバー2及び熱伝導体3による伝熱経路を介して、並設される複数の蓄電素子10それぞれの端子200に伝達されるため、蓄電素子10の容器100内における温度分布が比較的に均衡された状態にて、容器100の内部温度を上昇させることができる。これにより、高温となる状態が生じた蓄電素子10の熱を、他の複数の正常な蓄電素子10に伝達することで熱吸収しつつ、熱吸収を行ったこれら正常な蓄電素子10においても、容器100内における温度分布を比較的に均衡した状態に維持することができ、蓄電装置1における更なる安定性の向上及び製品寿命の増加を図ることができる。
【0061】
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更及び組み合わせが含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0062】
1 蓄電装置
2 バスバー
3 熱伝導体
4 伝熱抑制部材
5 外装体
10 蓄電素子
100 容器
110 容器本体
111 開口部
120 蓋体
121 ガス排出弁
200 端子
300 上部ガスケット
400 絶縁部材(下部ガスケット)
500 集電体
600 電極体
610 端部
図1
図2
図3
図4