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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182460
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】トナー収容具及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20231219BHJP
【FI】
G03G15/08 348A
G03G15/08 343
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096076
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺島 賢人
(72)【発明者】
【氏名】酒向 潔
(72)【発明者】
【氏名】實方 啓二
(72)【発明者】
【氏名】萩原 千尋
(72)【発明者】
【氏名】下田 雅之
【テーマコード(参考)】
2H077
【Fターム(参考)】
2H077AA03
2H077AA05
2H077AA06
2H077AA09
2H077AD02
2H077AD06
(57)【要約】
【課題】支持部と容器との間に隙間がある構成と比較して、容器内の湿度の影響によるトナーの流動性の悪化を抑制するトナー収容具を得る。
【解決手段】トナーカットリッジ30Kは、内部にトナーを収容し、回転により回転軸方向の一端部へトナーを搬送するボトル部34と、ボトル部34の一端部側の周囲を覆い、ボトル部34を周方向に回転可能に支持すると共に、画像形成装置本体11に装着され、ボトル部34との間にシール部材38が介在されるヘッド部40と、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方へ相対的に回転させた場合に、シール部材38を圧縮させた状態でボトル部34とヘッド部40とを固定する固定部102と、を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にトナーを収容し、回転により回転軸方向の一端部に設けられた開口へ前記トナーを搬送する容器と、
前記容器における前記一端部の側の周囲を覆い、前記容器を周方向に回転可能に支持すると共に、画像形成装置本体に装着され、前記容器との間にシール部材が介在される支持部と、
前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた場合に、前記シール部材を圧縮させた状態で前記容器と前記支持部とを固定する固定部と、
を有するトナー収容具。
【請求項2】
前記シール部材は、通気性を備えている請求項1に記載のトナー収容具。
【請求項3】
前記固定部は、前記画像形成装置本体の駆動部からの回転力が伝達されて前記支持部を前記容器に対して周方向の他方へ相対的に回転させることで、前記容器と前記支持部とを前記シール部材の圧縮を解除する解放状態とする構成とされている請求項1に記載のトナー収容具。
【請求項4】
前記支持部を前記容器に対して周方向の他方へ相対的に回転させる方向は、前記容器の回転によるトナー搬送方向と一致する方向である請求項3に記載のトナー収容具。
【請求項5】
前記固定部は、
前記支持部及び前記容器の一方に形成されたねじ部と、
前記支持部及び前記容器の他方に形成され、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で前記ねじ部に締め付けられる凸部と、
を有する請求項1に記載のトナー収容具。
【請求項6】
前記固定部は、前記容器に形成された前記ねじ部と、前記支持部に形成された前記凸部と、を有する請求項5に記載のトナー収容具。
【請求項7】
前記凸部は、前記ねじ部の螺旋方向に複数に分割して形成されている請求項6に記載のトナー収容具。
【請求項8】
前記固定部は、
前記支持部の内周面に形成された被係止部と、
前記容器の外周面に形成され、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で前記被係止部に係止される係止部と、を有する請求項1に記載のトナー収容具。
【請求項9】
前記被係止部は、前記支持部の内周面から半径方向内側に突出する第1突出部であり、
前記係止部は、前記容器から半径方向外側に突出する第2突出部である請求項8に記載のトナー収容具。
【請求項10】
前記シール部材の厚さは、前記シール部材が圧縮した状態から復元すると、前記第1突出部と前記第2突出部の軸方向の位置が入れ替わり、前記第1突出部と前記第2突出部とが接触しなくなる寸法に設定されている請求項9に記載のトナー収容具。
【請求項11】
前記第1突出部及び第2突出部の一方には、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で、前記第1突出部及び前記第2突出部の他方に当たり、前記支持部の前記一方への回転を規制する規制部が設けられている請求項9に記載のトナー収容具。
【請求項12】
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に設けられ、潜像を形成する像保持体と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記潜像を現像する現像装置と、
前記現像装置に供給されるトナーを収容する請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のトナー収容具と、
を有する画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー収容具及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、トナーを収容するためのトナー収納容器を備え、該トナー収納容器の回転に伴って該トナー収納容器内のトナーを開口部方向に移送するトナーカートリッジにおいて、画像形成装置本体に固定された管部材を挿入するための管挿入部材が該トナー収納容器の開口部内に固定されているトナーカートリッジが開示されている。
【0003】
下記特許文献2には、トナーを収納し下面にトナー排出開口を備えたカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の下面に剥離可能に装着され該トナー排出開口を閉塞するシール部材とを有するトナーカートリッジにおいて、該シール部材は防湿性部材によって構成されており、該カートリッジ本体を構成する周壁には通気口が設けられ、該通気口を通気性部材によって構成された通気性シールにより閉塞するとともに、該通気口の周囲に防湿性を有する可撓性部材によって構成された袋体が装着されているトナーカートリッジが開示されている。
【0004】
下記特許文献3には、ガラス転移温度が0~46℃で、軟化点が75~110℃の樹脂を含有し、体積基準メディアン径(D50)が3.5~8.5μmのトナーを収容する収容容器を画像形成装置に嵌合させてトナー供給を行う画像形成方法において、該収容容器は、比重が0.1~0.3の物質で形成された外装容器に内包され、かつ、該収容容器を構成するトナー供給部を外装容器から露出させたうえ画像形成装置に嵌合させてトナー供給を可能にする画像形成方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009-276659号公報
【特許文献2】特開平10-213958号公報
【特許文献3】特開2007-316190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、支持部と容器との間に隙間がある構成と比較して、容器内の湿度の影響によるトナーの流動性の悪化を抑制するトナー収容具及び画像形成装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様に係るトナー収容具は、内部にトナーを収容し、回転により回転軸方向の一端部に設けられた開口へ前記トナーを搬送する容器と、前記容器における前記一端部の側の周囲を覆い、前記容器を周方向に回転可能に支持すると共に、画像形成装置本体に装着され、前記容器との間にシール部材が介在される支持部と、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた場合に、前記シール部材を圧縮させた状態で前記容器と前記支持部とを固定する固定部と、を有する。
【0008】
第2態様に係るトナー収容具は、第1態様に記載のトナー収容具において、前記シール部材は、通気性を備えている。
【0009】
第3態様に係るトナー収容具は、第1態様に記載のトナー収容具において、前記固定部は、前記画像形成装置本体の駆動部からの回転力が伝達されて前記支持部を前記容器に対して周方向の他方へ相対的に回転させることで、前記容器と前記支持部とを前記シール部材の圧縮を解除する解放状態とする構成とされている。
【0010】
第4態様に係るトナー収容具は、第3態様に記載のトナー収容具において、前記支持部を前記容器に対して周方向の他方へ相対的に回転させる方向は、前記容器の回転によるトナー搬送方向と一致する方向である。
【0011】
第5態様に係るトナー収容具は、第1態様に記載のトナー収容具において、前記固定部は、前記支持部及び前記容器の一方に形成されたねじ部と、前記支持部及び前記容器の他方に形成され、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で前記ねじ部に締め付けられる凸部と、を有する。
【0012】
第6態様に係るトナー収容具は、第5態様に記載のトナー収容具において、前記固定部は、前記容器に形成された前記ねじ部と、前記支持部に形成された前記凸部と、を有する。
【0013】
第7態様に係るトナー収容具は、第6態様に記載のトナー収容具において、前記凸部は、前記ねじ部の螺旋方向に複数に分割して形成されている。
【0014】
第8態様に係るトナー収容具は、第1態様に記載のトナー収容具において、前記固定部は、前記支持部の内周面に形成された被係止部と、前記容器の外周面に形成され、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で前記被係止部に係止される係止部と、を有する。
【0015】
第9態様に係るトナー収容具は、第8態様に記載のトナー収容具において、前記被係止部は、前記支持部の内周面から半径方向内側に突出する第1突出部であり、前記係止部は、前記容器から半径方向外側に突出する第2突出部である。
【0016】
第10態様に係るトナー収容具は、第9態様に記載のトナー収容具において、前記シール部材の厚さは、前記シール部材が圧縮した状態から復元すると、前記第1突出部と前記第2突出部の軸方向の位置が入れ替わり、前記第1突出部と前記第2突出部とが接触しなくなる寸法に設定されている。
【0017】
第11態様に係るトナー収容具は、第9態様に記載のトナー収容具において、前記第1突出部及び第2突出部の一方には、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で、前記第1突出部及び前記第2突出部の他方に当たり、前記支持部の前記一方への回転を規制する規制部が設けられている。
【0018】
第12態様に係る画像形成装置は、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に設けられ、潜像を形成する像保持体と、前記画像形成装置本体に設けられ、前記潜像を現像する現像装置と、前記現像装置に供給されるトナーを収容する第1態様から第11態様までのいずれか1項に記載のトナー収容具と、を有する。
【発明の効果】
【0019】
第1態様に係るトナー収容具によれば、支持部と容器との間に隙間がある構成と比較して、容器内の湿度の影響によるトナーの流動性の悪化を抑制することができる。
【0020】
第2態様に係るトナー収容具によれば、容器と支持部との間に介在される非通気性のシール部材を用いる構成と比較して、容器内外の気圧差によるトナー排出不良を抑制することができる。
【0021】
第3態様に係るトナー収容具によれば、手動により支持部を容器に対して周方向の他方へ回転させる構成と比較して、操作の手間が軽減される。
【0022】
第4態様に係るトナー収容具によれば、支持部が容器に対して、容器の回転によるトナー搬送方向と逆方向に回転する場合と比較して、画像形成装置本体の駆動部からの回転力の伝達により、支持部を介して容器をトナー搬送方向に回転させることができる。
【0023】
第5態様に係るトナー収容具によれば、固定部が1つの突起と1つの溝部とを備える構成と比較して、支持部と容器との固定が容易である。
【0024】
第6態様に係るトナー収容具によれば、容器に形成された凸部と支持部に形成されたねじ部とを備える場合と比較して、ねじ部と凸部の製造が容易である。
【0025】
第7態様に係るトナー収容具によれば、凸部が1つ形成されている場合と比較して、シール部材の圧縮時の容器と支持部との固定状態の安定性を確保することができる。
【0026】
第8態様に係るトナー収容具によれば、ねじ構造により支持部と容器とを固定する構成と比較して、固定部の製造が容易である。
【0027】
第9態様に係るトナー収容具によれば、支持部の内周面から窪んだ溝と容器の外周面から突出する突起とを係止させる場合と比較して、固定部の製造が容易である。
【0028】
第10態様に係るトナー収容具によれば、シール部材の厚さが解放状態の第1突出部と第2突出部との間隔よりも厚い場合と比較して、支持部と容器とをシール部材の圧縮状態から解放状態とするときの調整が容易となる。
【0029】
第11態様に係るトナー収容具によれば、第1突出部と第2突出部が支持部の軸方向と直交する面のみで接触する場合と比較して、第1突出部と第2突出部との係止が外れることが抑制される。
【0030】
第12態様に係る画像形成装置によれば、支持部と容器との間に隙間がある構成と比較して、湿度の影響によるトナーの流動性の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】第1実施形態に係るトナーカートリッジを備えた画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図2】第1実施形態に係るトナーカートリッジ、装着部及びモータの構成を示す略略構成図である。
図3】第1実施形態に係るトナーカートリッジを示す側面図である。
図4】第1実施形態に係るトナーカートリッジの構成の一部を示す側面図である。
図5】第1実施形態に係るトナーカートリッジの構成の一部を示す断面図であって、ボトル部に対してヘッド部を周方向の一方に相対的に回転させたときのシール部材付近を示す図である。
図6】第1実施形態に係るトナーカートリッジの構成の一部を示す断面図であって、ボトル部に対してヘッド部を周方向の他方に相対的に回転させたときのシール部材付近を示す図である。
図7】第2実施形態に係るトナーカートリッジの構成の一部を示す側面図であって、ボトル部に対してヘッド部を周方向の一方に相対的に回転させたときの固定部付近を示す図である。
図8】(A)は、第2実施形態に係るトナーカートリッジの固定部を示す図であって、ヘッド部の第1突出部とボトル部の第2突出部とを係合させた状態を示す断面図であり、(B)は、ヘッド部の第1突出部とボトル部の第2突出部とを係合させた状態を示す斜視図である。
図9】第2実施形態に係るトナーカートリッジの構成の一部を示す断面図であって、ボトル部に対してヘッド部を周方向の一方に相対的に回転させたときのシール部材付近を示す図である。
図10】第2実施形態に係るトナーカートリッジの構成の一部を示す側面図であって、ボトル部に対してヘッド部を周方向の他方に相対的に回転させたときの固定部付近を示す図である。
図11】(A)は、第2実施形態に係るトナーカートリッジの固定部を示す図であって、ヘッド部の第1突出部とボトル部の第2突出部との係合が外れた状態を示す断面図であり、(B)は、ヘッド部の第1突出部とボトル部の第2突出部との係合が外れた状態を示す斜視図である。
図12】第2実施形態に係るトナーカートリッジの構成の一部を示す断面図であって、ボトル部に対してヘッド部を周方向の他方に相対的に回転させたときのシール部材付近を示す図である。
図13】比較例に係るトナーカートリッジの構成の一部を示す断面図を示す図である。
図14】温度及び湿度とトナーの流動性との関係を示すグラフである。
図15】トナーカートリッジを高温高湿のチャンバー内に配置した時間に対するトナーカートリッジ内の温度及び湿度の推移を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本開示の実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態のトナー収容具を備えた画像形成装置の一例について説明する。
【0033】
(画像形成装置10)
図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の一例を示す概略構成図である。なお、以下の説明では、図1に矢印Yで示す方向を装置高さ方向、矢印Xで示す方向を装置幅方向とする。また、装置高さ方向及び装置幅方向のそれぞれに直交する方向(Zで示す)を装置奥行き方向とする。そして、画像形成装置10を正面視して、装置高さ方向、装置幅方向、装置奥行き方向をY方向、X方向、Z方向と記載する。さらに、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置10を正面視して、上側をY側、下側を-Y側、右側をX側、左側を-X側、奥側をZ側、前側を-Z側と記載する。
【0034】
画像形成装置10は、各構成部品が設けられる画像形成装置本体11を有している。また、画像形成装置10は、画像形成装置本体11内に、一例として、搬送部12と、画像形成部14と、定着部16と、制御部18と、を有している。搬送部12は、記録媒体の一例としての用紙Pを搬送する。
【0035】
画像形成部14は、一例として、4つの画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kと、転写装置15とを含んで構成されている。また、画像形成部14は、搬送部12により搬送される用紙P上にトナーTを用いてトナー像Gを形成する。定着部16は、トナー像Gを加熱及び加圧して用紙Pに定着させる。制御部18は、画像形成装置10の各部の動作を制御する。
【0036】
画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kは、使用されるトナーT(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を除いて同様の構成とされているため、以下、画像形成ユニット14Kについて説明し、画像形成ユニット14Y、14M、14Cの説明を省略する。
【0037】
画像形成ユニット14Kは、像保持体の一例としての感光体17Aと、帯電ロール17Bと、露光部17Cと、現像装置19と、を有している。感光体17Aは、帯電ロール17Bにより帯電され露光部17Cにより露光されることで形成された潜像を外周面に保持する。
【0038】
現像装置19は、箱状の本体部19Aと、本体部19A内に回転可能に設けられた現像ロール19Bとを有している。本体部19A内には、トナーTを含む現像剤が貯留されている。そして、現像装置19は、現像ロール19Bが回転されることで、感光体17Aの潜像をトナーTにより現像するようになっている。なお、本体部19A内には、後述するトナーカートリッジ30KからトナーTが供給される。
【0039】
転写装置15は、矢印Aの方向に周回移動する中間転写ベルト15Aと、感光体17Aから中間転写ベルト15Aにトナー像Gを転写させる4本の1次転写ロール15Bと、中間転写ベルト15Aのトナー像Gを用紙Pに転写させる1本の2次転写ロール15Cとを含んで構成されている。そして、転写装置15は、現像された感光体17Aのトナー像Gを用紙Pに転写させる。
【0040】
ここで、画像形成装置10は、図1に示されるように、トナー収容具の一例としてのトナーカートリッジ30Y、30M、30C、30K(以下、30Y~30Kという)を有している。各トナーカートリッジ30Y~30Kは、それぞれ、使用されるトナーT(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応して、画像形成装置本体11に設けられている。
【0041】
また、画像形成装置10は、図2に示されるように、各トナーカートリッジ30Y~30Kが装着される装着部22と、各トナーカートリッジ30Y~30Kの後述のボトル部34を回転駆動する駆動部の一例としてのモータ28と、を有している。
【0042】
なお、各トナーカートリッジ30Y~30K、各装着部22、及び各モータ28は、それぞれ、同様の構成とされているので、以下、トナーカートリッジ30K、トナーカートリッジ30Kが装着される装着部22、及び、トナーカートリッジ30Kのモータ28について説明する。
【0043】
(装着部22)
装着部22は、トナーカートリッジ30Kが装着される機能を有しており、画像形成装置本体11の内部に固定されている。具体的には、装着部22は、一例として、図2に示されるように、底板24と、底板24のX方向両端部からY側(上側)に直立する一対の側板(図示省略)と、を有しており、Z方向に見て断面U字状に形成されている。
【0044】
底板24は、X-Z面に沿って延びている。底板24の表面(Y側の面)は、トナーカートリッジ30KがZ方向を軸方向として載せられる面とされている。底板24のZ側端部には、モータ28が取付けられている。
【0045】
底板24におけるモータ28が取付けられた部位よりも-Z側には、トナーカートリッジ30Kから排出されたトナーTを通過させる開口27が形成されている。開口27は、底板24を上下方向(Y方向)に貫通している。開口27は、Y方向(上下方向)に見て、トナーカートリッジ30Kの後述のシャッター43が開放された状態で露出する排出路(図示省略)と重なっている。
【0046】
さらに、底板24における開口27よりも-Z側には、トナーカートリッジ30Kのシャッター43を開放するための凹部26が形成されている。画像形成装置10では、画像形成装置本体11の奥行方向にトナーカートリッジ30Kが挿入されることで、トナーカートリッジ30Kが装着部22に装着される。すなわち、装着部22では、底板24に対する-Z側からトナーカートリッジ30Kが底板24上をZ側へ移動されて装着部22の底板24に装着される。
【0047】
(モータ28)
モータ28は、図2に示されるように、本体28Aと、自身の駆動力によって回転する駆動軸28Bと、を有している。駆動軸28Bは、本体28AからZ方向を軸方向として-Z側に延びている。駆動軸28Bの先端には、トナーカートリッジ30Kの後述のカップリング48と軸方向に噛み合うカップリング28Cが設けられている。カップリング28Cは、トナーカートリッジ30Kの装着部22への装着状態において、カップリング48と噛み合い、モータ28の回転力(駆動力)がカップリング48に伝達される。
【0048】
(トナーカートリッジ30K)
図2及び図3に示されるように、トナーカートリッジ30Kは、全体として、Z方向に長さを有している。具体的には、トナーカートリッジ30Kは、容器の一例としてのボトル部34と、支持部の一例としてのヘッド部40と、を備えている。さらに、トナーカートリッジ30Kは、ボトル部34とヘッド部40とを固定する固定部80を備えている(図4参照)。なお、図3では、トナーカートリッジ30Kの構成を分かりやすくするため、トナーカートリッジ30Kが装着部22に装着された状態で装着部22の図示を省略している。
【0049】
(ボトル部34)
ボトル部34は、トナーが収容されるボトル本体50と、ボトル本体50の軸方向の一端部の一例としてのZ側の端部に取り付けられる取付部60(図5参照)と、を備えている。ボトル本体50は、樹脂製でZ方向を軸方向とする円筒状に形成されており、-Z側が閉じられ、Z側が開口された有底の部材で構成されている。すなわち、ボトル本体50は、Z側の端部(一端部の一例)に開口56D(図5及び図6参照)が設けられ、-Z側の端部が閉じられている。このボトル本体50は、内部にトナーTを収容している。
【0050】
具体的には、ボトル本体50は、図2及び図3に示されるように、底壁55と、周壁56と、把持部57と、を有している。底壁55は、Z方向に見て円形に形成されている。周壁56は、底壁55の外周部からZ方向に沿ってZ側に延びており、円筒状に形成されている。詳細には、周壁56は、予め定められた外径を有する胴部56Aと、胴部56AのZ側の端部からZ側に延び出て徐々に縮径された縮径部56Bと、を有している。胴部56Aは、具体的には、周壁56の-Z方向側部分を構成し、且つ外径が一定とされている。
【0051】
また、図5及び図6に示されるように、周壁56におけるZ側の開口56Dの周縁部には、取付部60を取り付けるための雄ネジ部56Eが形成されている。
【0052】
さらに、周壁56には、図2及び図3に示されるように、らせん状でかつ周壁56の内側に向けて突出された案内部51が形成されている。ボトル本体50は、自らが回転することで、内部に収容されたトナーTが案内部51によって、開口56D側(-Z側)に搬送される。
【0053】
トナーカートリッジ30Kは、ボトル本体50のZ側の端部側から画像形成装置本体11の装着部22に対して装着される(図2参照)。すなわち、ボトル本体50はZ側へ移動されて装着部22に対して装着される。
【0054】
把持部57は、トナーカートリッジ30Kを装着部22に装着する際に、作業者が把持する部分である。この把持部57は、図2に示されるように、底壁55から-Z側に突出している。すなわち、把持部57は、ボトル本体50の-Z側の端部に設けられている。
【0055】
取付部60は、ボトル本体50と一体となるように取付けられている。取付部60は、Y方向に沿って対称とされており、図5では、-Y側の図示を省略している。取付部60は、一例として、周壁62と、仕切壁64と、軸部66と、撹拌突起68と、を有している。周壁62は、Z方向に沿って延びる円筒状に形成されている。周壁62の内周面には、雄ネジ部56Eと噛み合う雌ネジ部62Eが形成されている。この雌ネジ部62Eが、ボトル本体50の雄ネジ部56Eと噛み合うことで、取付部60は、ボトル本体50のZ側の端部にボトル本体50と一体回転可能に取り付けられる。
【0056】
仕切壁64は、Y方向に沿って延びている。一例として、仕切壁64の中心部は、Z側に屈曲されている。図示を省略するが、仕切壁64には、ボトル本体50のトナーTをZ側に通過させる複数の開口が設けられている。
【0057】
軸部66は、仕切壁64の屈曲部からZ方向を軸方向としてZ側に延びている。また、軸部66には、図2に示されるように、モータ28のカップリング28Cと軸方向に噛み合うカップリング48が固定されている。カップリング48がカップリング28Cと噛み合うことで、モータ28の回転力(駆動力)が取付部60に伝達される。これにより、取付部60は、ボトル本体50と共に、自らの軸方向(Z方向)を回転軸方向として回転する。
【0058】
撹拌突起68は、図5に示されるように、仕切壁64の半径方向の中間部からZ方向を軸方向としてZ側に延びている。撹拌突起68における仕切壁64側には、Y方向に沿って半径方向外側に延びる円環状壁61が設けられている。例えば、撹拌突起68は、仕切壁64に複数設けられることで、ヘッド部40内に移動したトナーTを撹拌して排出する。
【0059】
(ヘッド部40)
ヘッド部40は、Z方向を軸方向とする円筒状に形成されており、Z側が閉じられ、-Z側が開口された有底の部材で構成されている。なお、ヘッド部40は、一例として、樹脂製とされている。
【0060】
ヘッド部40は、図5に示されるように、円形壁42と、外周壁44と、内周壁41と、筒状部49と、を有している。円形壁42は、Z方向に見て円形状に形成されている。円形壁42におけるZ方向に見た中央部には、Z方向に貫通する円孔42Aが形成されている。円形壁42は円孔42Aにおいてカップリング48を回転可能に支持している。これにより、カップリング48が固定された取付部60と、取付部60が取り付けられたボトル本体50とを備えたボトル部34が、ヘッド部40に回転可能に支持されている。このように、ヘッド部40は、軸方向一方側(Z側)の端部で、カップリング48を介してボトル部34を支持している。言い換えると、ヘッド部40は、ボトル部34に対して周方向に回転可能に取り付けられている。
【0061】
筒状部49は、Z方向を軸方向として円形壁42からZ側に延びている。この筒状部49は、Z方向に見て円孔42Aの周囲を囲むように配置されている。カップリング48におけるカップリング28Cとの噛み合い部分は、筒状部49内に配置されている。
【0062】
外周壁44は、円形壁42の外周部からZ方向に沿って-Z側へ延びており、円筒状に形成されている。外周壁44は、取付部60のボトル本体50への取り付け位置(雄ネジ部56Eと雌ネジ部62Eとの噛み合い位置)よりも、-Z側(ボトル本体50の-Z側の端部側)へ延びている。外周壁44は、ボトル本体50との間に隙間を有した状態で、ボトル本体50の一端部側及び取付部60の周囲を覆っている。
【0063】
内周壁41は、外周壁44の内周側で円形壁42からZ方向に沿って-Z側に延びており、円筒状に形成されている。図示を省略するが、内周壁41の内部空間は、ボトル本体50から排出されたトナーTが流入する流入空間とされている。
【0064】
ボトル部34とヘッド部40との間にはシール部材38が介在されている。第1実施形態では、ヘッド部40における内周壁41における-Z側の端部41Bと、ボトル部34における取付部60の円環状壁61との間に、シール部材38が挟まれている。シール部材38は、Z方向に見て円環状に形成されており、内周壁41における-Z側の端部41Bと、取付部60の円環状壁61との間に連続して配置されている。また、シール部材38は、一例として、内周壁41の端部41Bが挿入される凹状部を備えている。
【0065】
シール部材38は、一例として、発泡性を有する弾性部材(例えば、ウレタンフォームなど)で形成されており、圧縮変形が可能とされている。シール部材38は、一例として、発泡部分の少なくとも一部が繋がった連続気泡であることで、通気性を有している。図5では、シール部材38は、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61との間で圧縮された状態となっている。シール部材38が圧縮された状態では、シール部材38内の発泡部分の空間が潰れ、シール部材38の通気性が抑制されるようになっている。
【0066】
図示を省略するが、内周壁41の底部(-Y側部分)には、トナーTを外周壁44の外側へ排出するための排出路が形成されている。外周壁44における排出路の外側(-Y側)には、シャッター43が開閉可能に設けられている(図2参照)。シャッター43は、外周壁44の外側にZ方向に沿って移動可能に取り付けられている。そして、シャッター43は、図2に示されるように、トナーカートリッジ30KをZ側に移動させる装着動作において、装着部22の凹部26に嵌り、その嵌った状態でさらにトナーカートリッジ30KがZ側へ移動することで、開位置へ移動する。一例として、トナーカートリッジ30Kでは、内周壁41の端部41Bと円環状壁61との間隔は、シャッター43が開放された位置(図3に示す位置P1)と閉じた位置(図3に示す位置P2)とで変化しない(図5参照)。
【0067】
さらに、トナーカートリッジ30KをZ側に移動させる動作により、カップリング48がカップリング28Cと噛み合う。カップリング48がカップリング28Cと噛み合うことで、ヘッド部40が装着部22を介して画像形成装置本体11に位置決めされる。
【0068】
(固定部80)
図4及び図5に示されるように、固定部80は、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方へ相対的に回転させた場合に、ボトル部34とヘッド部40とを固定する構成である。すなわち、固定部80は、ボトル部34とヘッド部40とを固定状態に保持する。そのとき、固定部80は、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61との間でシール部材38を圧縮させた状態で、取付部60とヘッド部40とを固定する(図5参照)。
【0069】
具体的には、固定部80は、ボトル部34における取付部60の周壁62の外周面から半径方向外側に突出するねじ部82と、ヘッド部40の外周壁44の内周面から半径方向内側に突出する凸部86と、を備えている。凸部86は、ねじ部82に噛み合う。一例として、ねじ部82は、螺旋状に形成された2本のねじ山82Aと、ねじ山82Aの間に形成された1本のねじ溝82Bとを備えている。ねじ溝82Bは、一例として、三角形状とされている。
【0070】
凸部86は、ねじ部82の螺旋方向に複数に分割して形成されている。言い換えると、凸部86は、一例として、ねじ部82のねじ溝82Bに噛み合う位置に複数に分割して設けられている(図4参照)。凸部86は、分割数が多いとボトル部34とヘッド部40とを解放状態にしにくくなるため、2つ又は3つに分割して形成されていることが好ましい。第1実施形態では、凸部86は、2つに分割して形成されている。一例として、ねじ溝82Bは、三角形状の溝であり、凸部86は、ねじ溝82Bと噛み合う三角形状の突起である。
【0071】
ヘッド部40をボトル部34の取付部60に押付ながら、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R1方向)へ相対的に回転させることで、ヘッド部40の凸部86が取付部60のねじ部82に締め付けられる。一例として、矢印R1方向は、ボトル部34に対してヘッド部40を右回りに回転させる方向である。凸部86がねじ部82に締め付けられることで、ヘッド部40は、ボトル部34の取付部60に対して-Z方向(矢印D方向)に相対的に移動し、シール部材38を圧縮させた状態でボトル部34とヘッド部40とが固定される。ここで、「ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R1方向)へ相対的に回転させる」とは、例えば、ヘッド部40を固定した状態で、取付部60を矢印R1と逆方向に回転させる場合も含まれる。
【0072】
図5に示されるように、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R1方向)へ相対的に回転させると、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61との間隔が小さくなることで、シール部材38が圧縮された状態となる。これにより、ボトル部34の内部を密閉状態とし、外部からボトル部34の内部への空気の流入を抑制している。ここで、密閉状態とは、シール部材38を圧縮しない場合と比較して、シール部材38からの空気の通過が抑制され、内周壁41の端部41Bと円環状壁61との間がシール部材38の圧縮により隙間のないようにぴったりと閉じること、すなわち、内周壁41の端部41Bと円環状壁61との間がシール部材38の圧縮により封止されることをいう。例えば、シール部材38が圧縮された状態でシール部材38の厚みは、シール部材38が圧縮されていない場合の厚みに対して、2/3以下であることが好ましく、半分以下であることがより好ましく、1/3以下であることがさらにこのましい。
【0073】
例えば、トナーカットリッジ30Kの輸送時に、固定部80によりシール部材38を圧縮させた状態でボトル部34とヘッド部40とを固定する。
【0074】
図6に示されるように、固定部80は、ヘッド部40をボトル部34に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させることで、取付部60とヘッド部40とをシール部材38の圧縮を解除する解放状態とする(図4参照)。すなわち、ヘッド部40をボトル部34に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させることで、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61との間隔が大きくなり、シール部材38の圧縮が解除される。シール部材38は、通気性を有しているため、シール部材38の圧縮が解除されることで、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61の間のシール部材38を通して空気の通過が可能となる。
【0075】
トナーカートリッジ30Kを画像形成装置本体11の装着部22に装着した状態では、カップリング48がカップリング28Cと噛み合うことで、モータ28の回転力(駆動力)がボトル部34の取付部60に伝達される。第1実施形態では、ヘッド部40が装着部22に固定された状態で、モータ28の回転力(駆動力)をボトル部34に伝達することで、ボトル部34(すなわち、取付部60)を矢印R1と同方向に回転させる。これにより、ヘッド部40をボトル部34(すなわち、取付部60)に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させることができる。ここで、「ヘッド部40をボトル部34に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させる」とは、ヘッド部40を固定した状態で、ボトル部34を矢印R2と逆方向に回転させる場合も含まれる。ヘッド部40を取付部60に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させる方向は、ボトル部34の回転によるトナー搬送方向と一致する方向である。
(比較例のトナーカートリッジ)
ここで、比較例のトナーカートリッジ200の構成及び課題について説明する。
【0076】
図13には、比較例のトナーカートリッジ200の一部が示されている。図13に示されるように、トナーカートリッジ200は、ボトル部202と、ボトル部202のZ側の端部に取り付けられるヘッド部204と、を備えている。ボトル部202は、ボトル本体50と、ボトル本体50のZ側の端部に取り付けられる取付部210と、を備えている。
【0077】
取付部210は、周壁212と、円環状壁61とを備えている。周壁212の内周面には、ボトル本体50の雄ネジ部56Eと噛み合う雌ネジ部62Eが形成されている。周壁212の外周面は、-Z側の外径がZ側の外径よりも大きい滑らかな形状とされている。
【0078】
ヘッド部204は、内周壁41と、外周壁220とを備えている。外周壁220の内周面は、軸方向に沿って一様な形状とされており、外周壁220の内径は軸方向に沿って等しい。ヘッド部204の外周壁220と取付部210の周壁212とは、間隔をおいて配置されている。ヘッド部204の外周壁220と取付部210の周壁212との間には、軸方向に沿って隙間が形成されている。すなわち、ヘッド部204の外周壁220と取付部210の周壁212には、第1実施形態のような固定部は設けられていない。
【0079】
ヘッド部204の内周壁41における-Z側の端部41Bと、取付部210の円環状壁61との間には、シール部材38が挟まれている。ヘッド部204は、取付部210に対して周方向に回転可能に支持されている。この状態で、内周壁41の端部41Bと円環状壁61との間隔は、図6に示す第1実施形態のトナーカートリッジ30Kの解放状態の間隔と等しい。このため、シール部材38は、ほとんど圧縮されておらず、シール部材38から空気が通過することが可能である。内周壁41の端部41Bと円環状壁61との間隔は、シャッター43が開放された位置(図13に示す位置P1)と閉じた位置(図13に示す位置P2)とで変化しない。トナーカートリッジ200の他の構成は、第1実施形態のトナーカートリッジ30Kと同様である。
【0080】
比較例のトナーカートリッジ200では、矢印Eに示すようにヘッド部204の外周壁220と取付部210の周壁212との間から外気が入り込み、外気は円環状壁61と外周壁220との隙間からヘッド部204内に侵入する。さらに、外気は、矢印Eに示すように内周壁41の-Z側の端部41Bと円環状壁61との間のシール部材38を通ってボトル部202の内部に侵入する。このため、トナーカートリッジ200の製造から客先までの輸送工程において高温湿度な環境にさらされると、トナーカートリッジ200内のトナーが劣化し、トナーの流動性が悪化するという懸念がある。
【0081】
図14は、湿度及び温度とトナーの流動性との関係を示すグラフである。図14に示されるように、温度が高いだけでもトナーの流動性はわずかに悪化するが、湿度が高くなるとトナーの劣化を加速させ、トナーの流動性を悪化させる。
【0082】
図15は、トナーカートリッジ200を高温高湿のチャンバー内に配置した時間に対するトナーカートリッジ200内の温度及び湿度の推移を示すグラフである。図15に示されるように、トナーカートリッジ200内の温度は、即座にチャンバーの設定温度まで上昇する一方で、トナーカートリッジ200内の湿度は、徐々にチャンバーの設定湿度付近に上昇している。例えば、外部からトナーカートリッジ200の内部に湿度は数時間で侵入する。このため、トナーカートリッジ内の温度の影響を抑制することは難しいが、トナーカートリッジ内の湿度は、トナーカートリッジの構成により差異が生じることが分かる。
【0083】
例えば、トナーカートリッジ内のトナーの湿度の影響を回避するために、トナーカートリッジ自体の気密性を高めることが考えられる。しかし、トナーカートリッジ自体の気密性を高めると、トナーカートリッジを画像形成装置本体の装着部に装着したときに気圧差が生じ、トナーカートリッジから正常にトナーが排出されない場合がある。このため、トナーカートリッジの輸送時に湿度の影響を抑制することと、トナーカートリッジの画像形成装置本体への装着時に気圧差の発生を抑制することが必要となる。
【0084】
(第1実施形態の作用及び効果)
次に、第1実施形態の作用及び効果について説明する。
【0085】
トナーカートリッジ30Kは、ボトル部34とヘッド部40との間に介在されるシール部材38を圧縮させた状態で、ボトル部34とヘッド部40とを固定する固定部80を備えている。図4及び図5に示されるように、固定部80は、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R1方向)へ相対的に回転させた場合に、ボトル部34とヘッド部40とを固定する。このとき、固定部80は、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61との間のシール部材38を圧縮させた状態で、取付部60とヘッド部40とを固定する(図5参照)。
【0086】
第1実施形態では、固定部80は、ボトル部34における取付部60の周壁62の外周面から半径方向外側に突出するねじ部82と、ヘッド部40の外周壁44の内周面から半径方向内側に突出すると共にねじ部82と噛み合う凸部86と、を備えている。ヘッド部40をボトル部34の取付部60に押付ながら、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R1方向)へ相対的に回転させることで、ヘッド部40の凸部86が取付部60のねじ部82に締め付けられる。これにより、ヘッド部40における内周壁41の端部41Bとボトル部34における取付部60の円環状壁61との間隔が小さくなり、シール部材38が圧縮された状態となる。このため、ボトル部34の内部が密閉状態とされ、外部からトナーカートリッジ30Kの内部への空気の流入が抑制される。
【0087】
また、トナーカットリッジ30Kを画像形成装置本体11の装着部22に装着したときは、図4及び図6に示されるように、ヘッド部40をボトル部34に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させることで、取付部60とヘッド部40とをシール部材38の圧縮を解除する解放状態とする。すなわち、ヘッド部40をボトル部34に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させることで、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61との間隔が大きくなり、シール部材38の圧縮が解除される。
【0088】
第1実施形態では、ヘッド部40が装着部22に固定された状態で、モータ28の回転力(駆動力)をボトル部34に伝達することで、ボトル部34(すなわち、取付部60)を矢印R1と同方向に回転させる。これにより、ヘッド部40をボトル部34(すなわち、取付部60)に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させる。
【0089】
シール部材38は、通気性を有しているため、シール部材38の圧縮が解除されることで、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61の間のシール部材38を通して空気の通過が可能となる。これにより、トナーカットリッジ30Kを画像形成装置本体11の装着部22に装着したときに気圧差が生じにくくなる。
【0090】
上記のトナーカートリッジ30Kでは、固定部80により、シール部材38を圧縮させた状態でボトル部34とヘッド部40とを固定する。このため、トナーカートリッジ30Kでは、ヘッド部とボトル部との間に隙間がある構成と比較して、ボトル部34内の湿度の影響によるトナーの流動性の悪化を抑制することができる。
【0091】
また、トナーカートリッジ30Kでは、シール部材38は、通気性を備えている。このため、トナーカートリッジ30Kでは、ボトル部とヘッド部との間に介在される非通気性のシール部材を用いる構成と比較して、ボトル部34内外の気圧差によるトナー排出不良を抑制することができる。
【0092】
また、トナーカートリッジ30Kでは、固定部80は、画像形成装置本体11のモータ28からの回転力が伝達されてヘッド部40をボトル部34に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させる。第1実施形態では、ヘッド部40が装着部22に固定された状態で、モータ28の回転力をボトル部34に伝達することで、ボトル部34(すなわち、取付部60)を矢印R1と同方向に回転させる。これにより、ボトル部34(すなわち、取付部60)に対してヘッド部40を周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させる。これにより、ボトル部34とヘッド部40とをシール部材38の圧縮を解除する解放状態とする。このため、トナーカートリッジ30Kでは、手動によりヘッド部をボトル部に対して周方向の他方へ回転させる構成と比較して、操作の手間が軽減される。
【0093】
また、トナーカートリッジ30Kでは、ヘッド部40をボトル部34(すなわち、取付部60)に対して周方向の他方(矢印R2方向)へ相対的に回転させる方向は、ボトル部34の回転によるトナー搬送方向と一致する方向である。このため、トナーカートリッジ30Kでは、ヘッド部がボトル部に対して、ボトル部の回転によるトナー搬送方向と逆方向に回転する場合と比較して、画像形成装置本体11のモータ28からの回転力の伝達により、ヘッド部40を介してボトル部34をトナー搬送方向に回転させることができる。
【0094】
また、トナーカートリッジ30Kでは、固定部80は、ボトル部34における取付部60の周壁62に形成されたねじ部82と、ヘッド部40の外周壁44に形成された凸部86と、を備えている。そして、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R1方向)へ相対的に回転させた状態で凸部86がねじ部82に締め付けられる。このため、トナーカートリッジ30Kでは、固定部が1つの突起と1つの溝部とを備える構成と比較して、ヘッド部40とボトル部34との固定が容易である。
【0095】
また、トナーカートリッジ30Kでは、固定部80は、ボトル部34における取付部60の周壁62に形成されたねじ部82と、ヘッド部40の外周壁44に形成された凸部86と、を備えている。このため、トナーカートリッジ30Kでは、ボトル部に形成された凸部とヘッド部に形成されたねじ部とを備える場合と比較して、ねじ部82と凸部86の製造が容易である。
【0096】
また、トナーカートリッジ30Kでは、凸部86は、ねじ部82の螺旋方向に複数に分割して形成されている。このため、トナーカートリッジ30Kでは、凸部が1つ形成されている場合と比較して、シール部材38の圧縮時のボトル部34とヘッド部40との固定状態(すなわち、ボトル部34とヘッド部40との姿勢)の安定性を確保することができる。
【0097】
さらに、画像形成装置10では、画像形成装置本体11と、画像形成装置本体11内で潜像を形成する感光体17Aと、画像形成装置本体11内で潜像を現像する現像装置19と、現像装置19に供給されるトナーを収容するトナーカートリッジ30K~30Yと、を有している。このため、画像形成装置10では、ヘッド部とボトル部との間に隙間がある構成と比較して、湿度の影響によるトナーの流動性の悪化を抑制し、ひいては画質の低下を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のトナー収容具について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0098】
図7に示されるように、第2実施形態のトナー収容具の一例としてのトナーカートリッジ100は、第1実施形態のトナーカートリッジ30Kの固定部80に代えて、固定部102を備えている。一例として、トナーカートリッジ100は、ブラックのトナーを収容しているが、他の色のトナーを収容するものでもよい。
【0099】
固定部102は、ヘッド部40における外周壁44の内周面に形成された第1突出部104と、ボトル部34の取付部60の外周面に形成されると共に第1突出部104が係止される第2突出部108と、を備えている。第1突出部104は、被係止部の一例であり、第2突出部108は、係止部の一例である。
【0100】
図8(A)、(B)に示されるように、第1突出部104は、ヘッド部40における外周壁44の内周面から半径方向内側に突出している。一例として、第1突出部104は、ヘッド部40の軸方向と直交する方向から見て、周方向に沿って長さを有する矩形状に形成されている。
【0101】
第2突出部108は、取付部60の周壁62の外周面から半径方向外側に突出している。一例として、第2突出部108は、取付部60の軸方向と直交する方向から見て、L字状に形成されている。具体的には、第2突出部108は、取付部60の周方向に沿って形成される本体部108Aと、本体部108Aの一端部からボトル本体50側に向かって延びた規制部108Bと、を備えている(図7参照)。本体部108Aは、第1突出部104の側面と面接触が可能とされている。図7に示されるように、規制部108Bは、本体部108Aにおいて、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R3方向)へ相対的に回転させる方向の下流側の端部に設けられている。
【0102】
本体部108Aにおける先端側(規制部108Bと反対側)には、先端側に向かってボトル本体50から遠ざかる方向に傾斜したテーパ部108Cが形成されている。規制部108Bにおける先端側(本体部108Aと反対側)には、先端側に向かって本体部108Aの延びる方向と逆方向に傾斜したテーパ部108Dが形成されている。
【0103】
図7に示されるように、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R3方向)へ相対的に回転させた状態で、第1突出部104が第2突出部108の本体部108Aに面接触することで、第1突出部104が第2突出部108に係止されている(図8参照)。これにより、ボトル部34とヘッド部40は、互いに軸方向の離れる方向に移動しないように固定される。また、第2突出部108の規制部108Bは、第1突出部104の長手方向の端面が当たることで、第1突出部104の周方向の一方(矢印R3方向)の回転を規制するストッパとして機能する。
【0104】
例えば、ヘッド部40をボトル部34の取付部60に押付ながら、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R3方向)へ相対的に回転させた場合に、第1突出部104が第2突出部108に係止される。一例として、矢印R3方向は、ボトル部34に対してヘッド部40を右回りに回転させる方向である。このとき、第2突出部108における本体部108Aにテーパ部108Dが設けられていることで、第1突出部104がテーパ部108Dと摺動しながら本体部108Aに係止される位置に案内される。
【0105】
第1突出部104が第2突出部108に係止されることで、図9に示されるように、ヘッド部40における内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61との間に介在されるシール部材38が圧縮された状態、ボトル部34とヘッド部40とが固定される。
【0106】
トナーカートリッジ100を画像形成装置本体11の装着部22に装着したときは、図10に示されるように、ヘッド部40をボトル部34に対して周方向の他方(矢印R4方向)へ相対的に回転させることで、第1突出部104と第2突出部108との係止が外れる(図11(A)、(B)参照)。これにより、図12に示されるように、固定部102は、ボトル部34とヘッド部40とをシール部材38の圧縮を解除する解放状態とする。具体的には、第1突出部104と第2突出部108との係止が外れることで、ヘッド部40とボトル部34とが軸方向に重なる範囲が少なくなる方向に相対的に移動し、第1突出部104と第2突出部108の軸方向の位置が入れ替わる(図10参照)。これにより、図12に示されるように、内周壁41の端部41Bと取付部60の円環状壁61との間隔が大きくなり、シール部材38の圧縮が解除される。
【0107】
トナーカートリッジ100を画像形成装置本体11の装着部22に装着した状態では、モータ28(図2参照)の回転力がボトル部34の取付部60に伝達される。第2実施形態では、ヘッド部40が装着部22に固定された状態で、モータ28の回転力をボトル部34に伝達することで、ボトル部34(すなわち、取付部60)を矢印R3と同方向に回転させる。これにより、ヘッド部40をボトル部34(すなわち、取付部60)に対して周方向の他方(矢印R4方向)へ相対的に回転させることができる。すなわち、ヘッド部40を取付部60に対して周方向の他方(矢印R4方向)へ相対的に回転させる方向は、ボトル部34の回転によるトナー搬送方向と一致する方向である。
【0108】
シール部材38の厚さは、シール部材38が圧縮した状態から復元すると、第1突出部104と第2突出部108の軸方向の位置が入れ替わり、第1突出部104と第2突出部108とが接触しなくなる寸法に設定されている。
【0109】
なお、トナーカートリッジ100の他の構成は、第1実施形態のトナーカートリッジ30Kの構成と同様である。
【0110】
第2実施形態のトナーカートリッジ100では、第1実施形態のトナーカートリッジ30Kと同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0111】
上記のトナーカートリッジ100では、固定部102は、ヘッド部40における外周壁44の内周面に形成された第1突出部104と、ボトル部34の取付部60の外周面に形成されると共に第1突出部104が係止される第2突出部108と、を備えている。このため、トナーカートリッジ100では、ねじ構造によりヘッド部とボトル部とを固定する構成と比較して、固定部102の製造が容易である。
【0112】
また、トナーカートリッジ100では、第1突出部104は、ヘッド部40における外周壁44の内周面から半径方向内側に突出しており、第2突出部108は、取付部60の周壁62の外周面から半径方向外側に突出している。このため、トナーカートリッジ100では、ヘッド部の内周面から窪んだ溝とボトル部の外周面から突出する突起とを係止させる場合と比較して、固定部102の製造が容易である。
【0113】
また、トナーカートリッジ100では、シール部材38の厚さは、シール部材38が圧縮した状態から復元すると、第1突出部104と第2突出部108の軸方向の位置が入れ替わり、第1突出部104と第2突出部108とが接触しなくなる寸法に設定されている。このため、トナーカートリッジ100では、シール部材の厚さが解放状態の第1突出部と第2突出部との間隔よりも厚い場合と比較して、ヘッド部とボトル部とをシール部材38の圧縮状態から解放状態とするときの調整が容易となる。
【0114】
また、トナーカートリッジ100では、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R3方向)へ相対的に回転させた状態で、第2突出部108には、第1突出部104に当たり、ヘッド部40の周方向の一方への回転を規制する規制部108Bが設けられている。このため、トナーカートリッジ100では、第1突出部と第2突出部が支持部の軸方向と直交する面のみで接触する場合と比較して、第1突出部104と第2突出部108との係止が外れることが抑制される。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更、改良が可能である。
【0115】
第1実施形態では、固定部80は、ボトル部34に形成されたねじ部82と、ヘッド部40に形成されると共にねじ部82に締め付けられる凸部86と、を備えていたが、本開示は、この構成に限定されるものではない。例えば、ヘッド部に形成されたねじ部と、ボトル部に形成されると共にねじ部に締め付けられる凸部と、を備える構成でもよい。
【0116】
また、第1実施形態では、凸部86は、ねじ部82の螺旋方向に複数に分割して形成されていたが、本開示は、この構成に限定されるものではない。例えば、凸部は、ねじ部の螺旋方向に沿って連続して形成されていてもよい。
【0117】
第2実施形態では、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R3方向)へ相対的に回転させた状態で、第2突出部108には、第1突出部104に当たり、ヘッド部40の周方向の一方への回転を規制する規制部108Bが設けられていたが、本開示は、この構成に限定されるものではない。例えば、第1突出部に規制部を設けてもよい。この場合は、ボトル部34に対してヘッド部40を周方向の一方(矢印R3方向)へ相対的に回転させた状態で、規制部が第2突出部に当たることで、ヘッド部40の周方向の一方への回転を規制するストッパとして機能させることができる。
【0118】
第1及び第2実施形態では、画像形成装置本体11のモータ28により、ボトル部34を回転させたが、本開示は、この構成に限定されるものではない。例えば、画像形成装置本体のモータにより、ヘッド部を回転させる構成でもよい。この場合は、ヘッド部がボトル部に対して周方向の他方に定められた回転量を回転した状態で、ヘッド部がボトル部のストッパに接触し、ヘッド部とボトル部が一体でトナー搬送方向に回転するような構成としてもよい。
<付記>
(((1)))
内部にトナーを収容し、回転により回転軸方向の一端部に設けられた開口へ前記トナーを搬送する容器と、
前記容器における前記一端部の側の周囲を覆い、前記容器を周方向に回転可能に支持すると共に、画像形成装置本体に装着され、前記容器との間にシール部材が介在される支持部と、
前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた場合に、前記シール部材を圧縮させた状態で前記容器と前記支持部とを固定する固定部と、
を有するトナー収容具。
(((2)))
前記シール部材は、通気性を備えている(((1)))に記載のトナー収容具。
(((3)))
前記固定部は、前記画像形成装置本体の駆動部からの回転力が伝達されて前記支持部を前記容器に対して周方向の他方へ相対的に回転させることで、前記容器と前記支持部とを前記シール部材の圧縮を解除する解放状態とする構成とされている(((1)))又は(((2)))請求項1に記載のトナー収容具。
(((4)))
前記支持部を前記容器に対して周方向の他方へ相対的に回転させる方向は、前記容器の回転によるトナー搬送方向と一致する方向である(((3)))に記載のトナー収容具。
(((5)))
前記固定部は、
前記支持部及び前記容器の一方に形成されたねじ部と、
前記支持部及び前記容器の他方に形成され、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で前記ねじ部に締め付けられる凸部と、
を有する(((1)))から(((4)))までのいずれか1つに記載のトナー収容具。
(((6)))
前記固定部は、前記容器に形成された前記ねじ部と、前記支持部に形成された前記凸部と、を有する(((5)))に記載のトナー収容具。
(((7)))
前記凸部は、前記ねじ部の螺旋方向に複数に分割して形成されている(((5)))又は(((6)))に記載のトナー収容具。
(((8)))
前記固定部は、
前記支持部の内周面に形成された被係止部と、
前記容器の外周面に形成され、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で前記被係止部に係止される係止部と、を有する(((1)))から(((4)))までのいずれか1つに記載のトナー収容具。
(((9)))
前記被係止部は、前記支持部の内周面から半径方向内側に突出する第1突出部であり、
前記係止部は、前記容器から半径方向外側に突出する第2突出部である(((8)))請求項8に記載のトナー収容具。
(((10)))
前記シール部材の厚さは、前記シール部材が圧縮した状態から復元すると、前記第1突出部と前記第2突出部の軸方向の位置が入れ替わり、前記第1突出部と前記第2突出部とが接触しなくなる寸法に設定されている(((9)))に記載のトナー収容具。
(((11)))
前記第1突出部及び第2突出部の一方には、前記容器に対して前記支持部を周方向の一方へ相対的に回転させた状態で、前記第1突出部及び前記第2突出部の他方に当たり、前記支持部の前記一方への回転を規制する規制部が設けられている(((9)))又は(((10)))
(((12)))
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に設けられ、潜像を形成する像保持体と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記潜像を現像する現像装置と、
前記現像装置に供給されるトナーを収容する(((1)))から(((11)))までのいずれか1つに記載のトナー収容具と、
を有する画像形成装置。
【符号の説明】
【0119】
10 画像形成装置
11 画像形成装置本体
17A 感光体(像保持体の一例)
19 現像装置
22 装着部
28 モータ(駆動部の一例)
30K、30C、30M,30Y トナーカートリッジ(トナー収容具の一例)
34 ボトル部(容器の一例)
38 シール部材
40 ヘッド部(支持部の一例)
41 内周壁
41B 端部
42 円形壁
50 ボトル本体(容器の一例)
60 取付部(容器の一例)
80 固定部
82 ねじ部
86 凸部
100 トナーカートリッジ(トナー収容具の一例)
102 固定部
104 第1突出部(被係止部の一例)
108 第2突出部(係止部の一例)
108A 本体部
108B 規制部
C1 周方向の一方の一例
C2 周方向の他方の一例
C3 周方向の一方の一例
C4 周方向の他方の一例
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15