(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182509
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】ロック装置
(51)【国際特許分類】
E05B 65/46 20170101AFI20231219BHJP
A47B 88/49 20170101ALI20231219BHJP
A47B 88/50 20170101ALI20231219BHJP
E05B 47/00 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
E05B65/46
A47B88/49
A47B88/50
E05B47/00 R
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193663
(22)【出願日】2022-12-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-12
(31)【優先権主張番号】111122189
(32)【優先日】2022-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】劉 駿達
(72)【発明者】
【氏名】蘇 信誠
(72)【発明者】
【氏名】林 淑珍
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA03
3B160AC02
3B160AC04
3B160AC06
3B160EA14
3B160EB02
3B160EB75
3B160EB82
(57)【要約】 (修正有)
【課題】利便性に優れ、改善された美観を有するロック装置を提供すること。
【解決手段】第1の物体24と、該第1の物体24に対して可動な第2の物体26とに適合されたロック装置20であって、スライダーと、スライダーを駆動してロック位置とロック解除位置との間で動かすことができる駆動モジュールと、スライダーに対して可動であるラッチと、駆動モジュールに給電できる電源モジュールとを含む。第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込め位置に位置する場合、駆動モジュールは、ラッチが第2の物体26をブロックするように、スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成されている。駆動モジュールが電源モジュールによって駆動されていない場合、ラッチは、開方向に移動する第2の物体26によって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、スライダーを駆動してロック位置からロック解除位置に移動させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の物体と、該第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置であって、当該ロック装置は、
スライダーと、
前記スライダーを駆動して、ロック位置とロック解除位置との間で動かすように構成された駆動モジュールと、
前記スライダーに可動に配置されるラッチと、
前記駆動モジュールに給電するように構成された電源モジュールと、
を含み、
前記第2の物体が前記第1の物体に対して引っ込め位置に位置する場合、前記駆動モジュールは、前記ラッチが前記第2の物体をブロックするように、前記スライダーを駆動して前記ロック位置に動かすように構成され、
前記駆動モジュールが前記電源モジュールによって駆動されていない場合、前記ラッチは、前記第2の物体が所定の位置へと開方向に移動することによって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、前記スライダーを駆動して前記ロック位置から前記ロック解除位置に移動させる、ロック装置。
【請求項2】
第1の物体と、該第1の物体に対して直線移動可能な第2の物体とに適合されたロック装置であって、当該ロック装置は、
スライダーと、
前記スライダーを駆動して、ロック位置とロック解除位置との間で動かすように構成された駆動モジュールと、
前記スライダーに対して可動なラッチと、
前記駆動モジュールに給電するように構成された電源モジュールと、
を含み、
前記第2の物体が前記第1の物体に対して引っ込め位置に位置する場合、前記駆動モジュールは、前記スライダーを駆動して前記ロック位置に動かすように構成され、
前記駆動モジュールが前記電源モジュールによって駆動されていない場合、前記ラッチは、前記第2の物体が開方向に動かされることによって駆動され、所定の角度回転されて、前記スライダーを駆動し前記ロック位置から前記ロック解除位置に移動させる、ロック装置。
【請求項3】
前記駆動モジュールは、前記スライダーが前記ロック解除位置に位置する場合、前記スライダーを前記ロック解除位置で保持するように構成された磁気部品を含む、請求項2に記載のロック装置。
【請求項4】
弾力部品をさらに含み、前記スライダーが前記ロック解除位置で保持されている場合、前記第2の物体を引っ込め方向に動かすことで、前記弾力部品によって提供される弾性力に応答して、前記ラッチを元の状態に移動させて、前記第2の物体が伸長位置へと前記開方向に移動できるようにする、請求項3に記載のロック装置。
【請求項5】
前記ラッチは前記スライダーに枢結されている、請求項2乃至4のいずれか一項に記載のロック装置。
【請求項6】
第1の物体と、該第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置であって、当該ロック装置は通信装置と通信し、当該ロック装置は、
スライダーと、
前記スライダーを駆動する駆動モジュールと、
前記スライダーに対して可動なラッチと、
前記駆動モジュールに給電するように構成された電源モジュールと、
を含み、
前記第2の物体が前記第1の物体に対して引っ込め位置に位置し、当該ロック装置が前記通信装置からロック信号を受信した場合、前記駆動モジュールは、前記ラッチが前記第2の物体をブロックするように、前記スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成され、
当該ロック装置が前記通信装置からロック解除信号を受信した場合、前記駆動モジュールは、前記ラッチが前記第2の物体をブロックしないように、前記スライダーを駆動してロック解除位置に動かすように構成され、
前記駆動モジュールが前記電源モジュールによって駆動されていない場合、前記ラッチは、前記第2の物体が所定の位置へと開方向に移動することによって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、前記スライダーを駆動して前記ロック位置から前記ロック解除位置に移動させる、ロック装置。
【請求項7】
前記駆動モジュールは、前記スライダーが前記ロック解除位置に位置する場合、前記スライダーを前記ロック解除位置で保持するように構成された磁気部品を含む、請求項1又は6に記載のロック装置。
【請求項8】
弾力部品をさらに含み、前記スライダーが前記ロック解除位置で保持されている場合、前記第2の物体を前記所定の位置から引っ込め方向に動かすことで、前記弾力部品によって提供される弾性力に応答して、前記ラッチを元の状態に移動させて、前記第2の物体を伸長位置へと前記開方向に移動できるようにする、請求項7に記載のロック装置。
【請求項9】
前記第2の物体が前記引っ込め位置に位置しているかどうかを感知するように構成された第1のセンサと、前記スライダーが前記ロック位置に位置しているかどうかを感知するように構成された第2のセンサとをさらに含む、請求項1、2及び6のいずれか一項に記載のロック装置。
【請求項10】
前記第1の物体及び前記第2の物体のうちの一方に取り付けられたベースをさらに含み、前記スライダー及び前記駆動モジュールは該ベースに取り付けられている、請求項1、2及び6のいずれか一項に記載のロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1、2及び6の前提部に係るロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スライドレールアセンブリは、家庭、オフィス又は電子機器のラックシステムで用いることができる。スライドレールアセンブリは、第1の物体に配置される第1のレールと、第2の物体に配置される第2のレールを含む。例えば、第1の物体及び第2の物体はそれぞれキャビネット及び引き出しであり得る。引き出しは、第1のレールに対する第2のレールの動きにより、キャビネットに対して開けるか又は引っ込めることができる。しかしながら、異なる要件を満たすために、第1のレール及び第1の物体に対して、第2のレール及び第2の物体が所定の位置から自由に動くように構成することは望ましくない場合がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、ロック機構を有する引き出しスライドが開示されている。ロック機構は電子ロックである。特許文献1の
図1に示すように、引き出しスライドは外側スライド部材及び内側スライド部材を含む。内側スライド部材は、外側スライド部材に対して引っ込め位置に位置できる。内側スライド部材の後端にピンが配置されている。また、ロック機構にはラッチ受け、レバーアーム及びモータを含む。特許文献1の
図1及び
図2に示すように、ラッチ受けは第1の位置に位置することができ、ラッチ受けが第1の位置に位置する場合、ラッチ受けは内側スライド部材に配置されたピンを受容するように構成されている。内側スライド部材が引っ込められると、ラッチ受けはピンによって押されて、第1の位置から第2の位置に回転し内側スライド部材をロックする。特許文献1の
図11に示すように、モータが電気制御信号を受信すると、モータはレバーアームを駆動してロック解除位置に回転させることができるため、レバーアームの上部はラッチ受けをブロックしない。レバーアームの上部がラッチ受けをブロックしない場合、ラッチ受けはバネによって駆動されて、第2の位置から第1の位置に回転し、ピンがラッチ受けからリリースされるようにする。ラッチ受けからピンをリリースできるようにすることにより、内側スライド部材を外側スライド部材に対してリリースできる。すなわち、内側スライド部材は、外側スライド部材に対して引っ込め位置から離れることができる。
【0004】
なお、特許文献1では、手動リリースがさらに開示されている。手動リリースは、ロック機構のケースの拡張又は露出である。停電又は電子部品の破損が起こった場合、手動リリースを行い、レバーアームをロック解除位置に移動させることで、ラッチ受けがバネにより駆動させて第1の位置に戻りピンがリリースされるため、内側スライド部材を引っ込め位置から離すことができる。
【0005】
また、特許文献2には、モータを利用してラッチを駆動し、ロック位置とロック解除位置との間を移動させる電子ロックが開示されており、手動ランヤードリリース機構が引かれた場合、ラッチを駆動してロック位置からロック解除位置に動かす手動のランヤードリリース機構がさらに開示されている。
【0006】
さらに、特許文献3及び特許文献4には、それぞれナイロンロープを引っ張るか又はリンケージセットを操作すること等の付加的な機構で作用力を加えることにより手動ロック解除機能を実現する電子ロックが開示されている。付加的な機構はキャビネットの外面に配置され、装飾プレート又は任意の他の部品によって覆われているが、利用の利便性及び美観に悪影響を及ぼす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第8328299号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2019/0063113号明細書
【特許文献3】中国特許出願公開第112746774号明細書
【特許文献4】台湾特許第I702017号公報
【特許文献5】米国特許出願公開第2020/0018098号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
異なる要件又は異なる動作原理を考慮すると、上記の特許文献に開示されている方法のいずれかによりロック機能を実現することが望ましくない場合がある。さらに、前述の電子ロックのいずれも、停電や電子部品の破損が発生した場合に、手動解除などの手動による解錠機械装置が必要となる。そのため、異なるロック装置を開発することは、当該技術分野では重要なテーマとなる。
【0009】
上記に鑑み、本発明は、第1の物体と、第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置を提供することを目的とする。
【0010】
これは、請求項1、2及び6に記載のロック装置によって実現される。従属請求項は、対応する更なる発展及び改善に関する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下の詳細な説明からより明確にわかるように、本発明の、第1の物体と、該第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置は、スライダーと、駆動モジュールと、ラッチと、電源モジュールとを含む。駆動モジュールはスライダーを駆動して、ロック位置とロック解除位置との間で動かすように構成されている。ラッチはスライダーに可動に配置されている。電源モジュールは駆動モジュールに給電するように構成されている。第2の物体が第1の物体に対して引っ込め位置に位置する場合、駆動モジュールは、ラッチが第2の物体をブロックするように、スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成されている。駆動モジュールが電源モジュールによって駆動されていない場合、ラッチは、第2の物体が所定の位置へと開方向に移動することによって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、スライダーを駆動してロック位置からロック解除位置に移動させる。
【0012】
さらに、本発明の、第1の物体と、該第1の物体に対して直線移動可能な第2の物体とに適合されたロック装置は、スライダーと、駆動モジュールと、ラッチと、電源モジュールとを含む。駆動モジュールはスライダーを駆動して、ロック位置とロック解除位置との間で動かすように構成されている。ラッチはスライダーに対して可動である。電源モジュールは、駆動モジュールに給電するように構成されている。第2の物体が第1の物体に対して引っ込め位置に位置する場合、駆動モジュールは、スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成されている。駆動モジュールが電源モジュールによって駆動されていない場合、ラッチは、第2の物体が開方向に動かされることによって駆動され、所定の角度回転されて、スライダーを駆動しロック位置からロック解除位置に移動させる。
【0013】
さらに、本発明の、第1の物体と、該第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置は、通信装置と通信し、スライダーと、駆動モジュールと、ラッチと、電源モジュールとを含む。駆動モジュールはスライダーを駆動するためのものである。ラッチはスライダーに対して可動である。電源モジュールは駆動モジュールに給電するように構成されている。第2の物体が第1の物体に対して引っ込め位置に位置し、当該ロック装置が通信装置からロック信号を受信した場合、駆動モジュールは、ラッチが第2の物体をブロックするように、スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成されている。当該ロック装置が通信装置からロック解除信号を受信した場合、駆動モジュールは、ラッチが第2の物体をブロックしないように、スライダーを駆動してロック解除位置に動かすように構成されている。駆動モジュールが電源モジュールによって駆動されていない場合、ラッチは、第2の物体が所定の位置へと開方向に移動することによって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、スライダーを駆動してロック位置からロック解除位置に移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下では、添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る、家具に適合されたロック装置の図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る、家具に適合されたロック装置の部分図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る、家具の第1の物体及び第2の物体に適合されたロック装置の図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る、家具の第1の物体及び第2の物体に適合されたロック装置の分解図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る、家具から取り外されたロック装置の図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置の駆動モジュールの図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係る、通信装置と通信するロック装置の機能ブロック図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置によってロックされた家具を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置によってロックが解除された家具を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置のロックプロセスのフローチャートである。
【
図11】
図11は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置のロック解除プロセスの別のフローチャートである。
【
図12】
図12は、本発明の一実施形態に係る、第1の手動動作状態にあるロック装置の図である。
【
図13】
図13は、本発明の一実施形態に係る、第2の手動動作状態にあるロック装置の図である。
【
図14】
図14は、本発明の一実施形態に係る、第3の手動動作状態にあるロック装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明では、本願の一部を成し、本発明が実施され得る具体的な実施形態を例示する添付の図面を参照する。これに関連して、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後ろ」等の方向の用語は、説明されている図の向きに関連して用いられる。本発明の構成要素は、多数の異なる向きで配置できる。そのため、方向の用語は説明を目的に用いられ、決して限定をなすものではない。したがって、図面及び説明は、実質的に例示的なものとみなされ、限定的なものとはみなされない。また、特定されていない場合、「接続」という用語は、間接的又は直接的な機械的接続のいずれかを意味することを意図する。そのため、第1の装置が第2の装置に接続されている場合、その接続は直接的な機械的接続を通じて又は他の装置及び接続を介した間接的な機械的接続を通じたものであり得る。
【0016】
図1及び
図2に示すように、本発明の一実施形態では、ロック装置20は家具22に適合されている。例えば、ロック装置20はスマートロック又は電子ロックであり得る。家具22は第1の物体24と、第1の物体24に対して可動な第2の物体26とを含む。
【0017】
家具22は、第1の物体24と第2の物体26との間で可動に取り付けられた第3の物体28をさらに含むことが好ましい。例えば、第1の物体24、第2の物体26及び第3の物体28は、それぞれ第1のレール、例えば固定レール、第2のレール、例えば可動レール、第1のレールと第2のレールとの間の第3のレール、例えば固定レールと可動レールとの間の中間レールであり得る。しかしながら、本発明はこれに限定されない。第1の物体24、第2の物体26及び第3の物体28は、互いに対して長手方向又は直線的に移動可能であり、協調してアンダーマウント型のスライドレールアセンブリ29を形成する。さらに、別の実施形態では、家具は第1のレール及び第2のレールのみを含むことができ、第3のレールは省略できる。
【0018】
第1の物体24は、家具22のキャビネット30に配置、例えば固定的に配置され、第2の物体26は、家具22の引き出し32に配置、例えば固定的に配置され、引き出し32を支持するように構成されていることが好ましい。引き出し32は、第1の物体24に対する第2の物体26の動きによりキャビネット30に対して移動可能である。
【0019】
第1の物体24は延長部34を含むことが好ましい。第2の物体26は支持部36を含む。
【0020】
図3及び
図4に示すように、第2の物体26は、第1の物体24に対して引っ込め位置Rに位置することができ、第2の物体26が引っ込め位置Rに位置する場合、第2の物体26の支持部36は、第1の物体24の延長部34と実質的に対応する位置に位置する。
【0021】
ロック装置20は第1の物体24に取り付けられることが好ましい。具体的には、ロック装置20は取り付け部40を含む。第1の物体24の延長部34の側壁35は、取り付け部40と着脱可能に係合するための取り付け構造42を含む。ロック装置20は、取り付け部40及び取り付け構造42の協働により、第1の物体24に着脱可能に取り付けられる。例えば、取り付け部40及び取り付け構造42のうちの一方は突出部であり、取り付け部40及び取り付け構造42のうちの他方はスロットとすることができる。しかしながら、本発明はこれに限定されない。別の実施形態では、ロック装置20はねじ部品又は溶接プロセスを介して第1の物体24に取り付けることができる。
【0022】
ロック装置20は、ロック装置20のほとんどの関連部品を覆って保護するように構成されたケース44をさらに含むことが好ましい。
【0023】
家具22は、ロック装置20と協働するために、第2の物体26の支持部36に着脱可能に取り付けられる付属部品46をさらに含むことが好ましい。具体的には、付属部品46は接続部48を含み、第2の物体26の支持部36は、接続部48と着脱可能に係合するための接続構造50を含む。付属部品46は、接続部48と接続構造50との協働により、第2の物体26の支持部36に着脱可能に取り付けられる。例えば、接続部48及び接続構造50のうちの一方は係合スロットであり、接続部48及び接続構造50のうちの他方は係合突起とすることができる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、付属部品46は、付属部品46が第2の物体26に取り付けられるときに、第2の物体26の延長部として構成できる。また、別の実施形態では、付属部品46は、ねじ部品により第2の物体26に取り付けられるか又は溶接プロセス又は射出成形プロセスを介して第2の物体26と一体的に形成することができる。
【0024】
付属部品46は、第1の所定部52と、第2の所定部54と、第1の所定部52及び第2の所定部54の間に定義された空間56とを含むことが好ましい。
【0025】
図5及び
図6に示すように、ロック装置20は、スライダー58、駆動モジュール60及びラッチ62を含む。
【0026】
例えば、ロック装置20は、ベース66、弾力部品68、第1のセンサ70、第2のセンサ72、固定座74及び制御回路基板76をさらに含むことが好ましい。
【0027】
取り付け部40は、ロック装置20が第1の物体24に着脱可能に取り付けるように構成するために取り付け構造42と協働するために、ベース66に配置されている。ベース66には、スライダー58、駆動モジュール60、ラッチ62、弾力部品68、第1のセンサ70、第2のセンサ72、固定座74及び制御回路基板76が配置されている。固定座74は、ベース66に垂直に又は直立に配置されている。少なくとも制御回路基板76の一部は固定座74に配置されている。
【0028】
駆動モジュール60は制御回路基板76に電気的に接続されている。例えば、駆動モジュール60は、第1の電線77a及び第2の電線77bによって制御回路基板76に電気的に接続できる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0029】
駆動モジュール60は磁気部品78を含む。例えば、磁気部品78は永久磁石であり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。駆動モジュール60は電磁モジュールであってもよく、収容シェル80、金属ロッド82、コイル84及び弾性部品86をさらに含むことが好ましい。例えば、金属ロッド82はフェライトコアであり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。磁気部品78及びコイル84は収容シェル80内に配置されている。コイル84に電流が流れると、コイル84により金属ロッド82を収容シェル80に対して伸長させるか又は引っ込めることができる。弾性部品86は、金属ロッド82に弾性力を与えるように構成されている。例えば、弾性部品86は、金属ロッド82の外側にスリーブされたバネであり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0030】
スライダー58は金属ロッド82に接続されている。例えば、スライダー58を金属ロッド82に固定接続できる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。ラッチ62は、スライダー58に対して可動である。具体的には、ラッチ62はスライダー58に可動に配置されている。例えば、ラッチ62は枢動軸88によってスライダー58に枢動可能に接続するできる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0031】
弾力部品68はラッチ62に弾性力を提供できる。第1のセンサ70及び第2のセンサ72は制御回路基板76に電気的に接続できる。
【0032】
図7に示すように、ロック装置20は電源モジュール90をさらに含む。電源モジュール90は、駆動モジュール60に電気92を供給するように構成されている。電源モジュール90は、制御回路基板76に電気的に接続されていることが好ましい。通信装置94は、駆動モジュール60を制御するために有線又は無線でロック装置20と通信する。例えば、通信装置94は携帯電話、タブレットコンピュータ又はスマートウォッチであってもよく、電源モジュール90はバッテリーモジュールであり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0033】
上述したように、付属部品46及びロック装置20は第2の物体26及び第1の物体24にそれぞれ取り付けられ、付属部品46及び第2の物体26は共に移動できる。
図8及び
図9に示すように、
図8は、第2の物体26が引っ込め位置Rに位置するため、第2の物体26、引き出し32、第1の物体24及びキャビネット30なしの付属部品46及びロック装置20のみを示し、
図9は、第2の物体26が伸長位置Eに位置するため、第2の物体26、引き出し32、第1の物体24及びキャビネット30なしの付属部品46及びロック装置20のみを示す。
【0034】
駆動モジュール60はスライダー58を駆動するように構成されている。具体的には、駆動モジュール60は、スライダー58を駆動して、
図8に示すロック位置X1と
図9に示すロック解除位置X2との間で移動させるようにように構成されている。スライダー58は金属ロッド82に接続されているため、電源モジュール90が、金属ロッド82を駆動して動かすために、駆動モジュール60に電気92を提供して、コイル84を流れる順方向電流又は逆方向電流等の電流を発生させると、スライダー58を金属ロッド82の移動により駆動して、
図8に示すロック位置X1又は
図9に示すロック解除位置X2に動かすことができる。
【0035】
図8に示すように、金属ロッド82がスライダー58を駆動してロック位置X1に動かす場合、スライダー58がロック位置X1で保持されるように弾性部品86が金属ロッド82に弾性力を提供することが好ましい。
図9に示すように、金属ロッド82がスライダー58を駆動してロック解除位置X2に動かすと、スライダー58がロック解除位置X2で保持されるように磁気部品78が金属ロッド82を磁気的に引き寄せる。
【0036】
金属ロッド82の移動方向及びスライダー58の移動方向は、第2の物体26の移動方向に対して垂直であることが好ましい。例えば、金属ロッド82の移動方向及びスライダー58の移動方向は横方向と平行にすることができ、第2の物体26の移動方向は長手方向、例えば開方向D1又は引っ込め方向D2と平行にすることができる。
【0037】
図8に示すように、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込め位置Rにある場合、駆動モジュール60は、ラッチ62が第2の物体26をブロックできるように、スライダー58を駆動して第1の横方向方向T1のロック位置X1に動かすことができる。例えば、スライダー58がロック位置X1にある場合、ラッチ62は付属部品46の空間56内に部分的に挿入されるため、ラッチ62は、
図8に示すように、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込め位置Rから離れて、開方向D1の伸長位置Eに移動するのを防止するために、付属部品46の第1の所定部52をブロックすることができる。
【0038】
図9に示すように、駆動モジュール60は、ラッチ62が第2の物体26をブロックすることができないように、スライダー58をさらに駆動して、第1の横方向T1と反対の第2の横方向T2のロック解除位置X2に動かすことができる。例えば、スライダー58がロック解除位置X2にある場合、ラッチ62は付属部品46の空間56内に挿入されていないため、ラッチ62は、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込め位置Rから離れるように開方向D1に移動できるように、例えば、
図8に示す引っ込め位置Rから
図9に示す伸長位置Eに移動できるようにするために、付属部品46の第1の所定部52をブロックすることができない。なお、第2の物体26は、第1の物体24に対して、伸長位置Eから引っ込め位置Rへと引っ込め方向D2に引っ込めることもできる。
【0039】
さらに、第1のセンサ70は、第2の物体26が引っ込め位置Rにあるかどうか感知するように構成されている。具体的には、第1のセンサ70は第1の信号又は第2の信号を生成できる。例えば、
図8のように第2の物体26が引っ込め位置Rにある場合、第1のセンサ70の第1の弾性感知部70aは、第2の物体26によって又は付属部品46によって押されることができるため、第1のセンサ70は、第2の物体26が引っ込め位置Rに位置することを示す第2の信号を生成する。第1のセンサ70の第1の弾性感知部70aが第2の物体26によって又は付属部品46によって押されていない場合、第1のセンサ70は、第2の物体26が引っ込め位置Rに位置せず、別の位置に、例えば、
図9に示す全開位置又は伸長位置Eに位置することを示す第1の信号を生成する。
【0040】
第2のセンサ72は、スライダー58がロック位置X1に位置するかどうかを感知するように構成されている。具体的には、第2のセンサ72は第3の信号又は第4の信号を生成できる。例えば、スライダー58が
図8に示すロック位置X1にある場合、第2のセンサ72の第2の弾性感知部72aはスライダー58によって押されないため、第2のセンサ72はスライダー58がロック位置X1に位置することを示す第4の信号を生成する。第2のセンサ72の第2の弾性感知部72aがスライダー58によって押されている場合、第2のセンサ72は、スライダー58が
図9に示すロック解除位置X2にあることを示す第3の信号を生成する。
【0041】
図10に示すように、ロック装置20は、以下のステップを含むロックプロセスを実行する。
【0042】
ステップ110:引き出し32をロックするために通信装置94から送信されるロック信号を受信する。
【0043】
ステップ120:第1のセンサ70が第2の信号を生成するかどうかを検出する。
【0044】
ステップ130:第1のセンサ70が第2の信号を生成することを検出した場合、電源モジュール90を利用して駆動モジュール60を駆動し、スライダー58をロック位置X1に駆動するために第1の電流を生成する。
【0045】
ステップ140:第1のセンサ70が第2の信号を生成していないことを検出した場合、通信装置94を利用して引き出し32が完全に閉まっていないことを示す。
【0046】
ステップ150:第2のセンサ72が第4の信号を生成するかどうかを検出する。
【0047】
ステップ160:通信装置94を利用して、引き出し32を開けることができないことを示す。
【0048】
ステップ170:通信装置94を利用して、第1のエラー通知を生成する。
【0049】
ステップ110では、例えば、通信装置94にアプリケーション(APP)をインストールすることができる。ロック信号は、ユーザによって操作される通信装置94にインストールされたアプリケーションを介してロック装置20に送信できる。
【0050】
ステップ120では、
図8に示すように、ロック装置20は、第1のセンサ70が第2の信号を生成するかどうか検出することができる。例えば、ロック装置20は、第2の物体26又は付属部品46によって第1の弾性感知部70aが押されている場合に、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込め位置Rに位置することを示す第2の信号を第1のセンサ70が生成することを検出することができる。
【0051】
ステップ130では、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込め位置Rに位置する場合、すなわち、第1のセンサ70が第2の信号を生成していることをロック装置20が検出し、ロック装置20が通信装置94から送信されたロック信号を受信した場合、ロック装置20は電源モジュール90を利用して駆動モジュール60を駆動し、スライダー58を駆動してロック位置X1に移動させるための第1の電流を生成するため、ラッチ62は第2の物体26をブロックできる。具体的には、コイル84を流れる第1の電流にしたがって金属ロッド82を駆動して動かすことができるため、金属ロッド82の第1の横方向T1への移動に応答して、スライダー58を駆動しロック位置X1に動かし、スライダー58に対して
図8に示す元の状態S1にあるラッチ62が第2の物体26をブロックできるようにする第1の電流は逆方向電流であり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0052】
ステップ140では、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込め位置Rに位置していない場合、すなわち、第1のセンサ70が第2の信号を生成していないことをロック装置20が検出した場合、通信装置94は、第2の物体26が引っ込め位置Rに位置していないこと、すなわち、引き出し32が完全に閉じられていないことをユーザに通知する通知音又はメッセージを生成できる。
【0053】
さらに、ステップ150はステップ130の後に実行することもできる。ステップ150では、駆動モジュール60がスライダー58を駆動してロック位置X1に動かすための第1電流を生成すると、ロック装置20は第2のセンサ72が第4の信号を生成するかどうかを検出できる。例えば、ロック装置20は、第2のセンサ72の第2の弾性感知部72aがスライダー58によって押されていない場合に、スライダー58がロック位置X1に位置することを示す第4の信号を第2のセンサ72が生成することを検出できる。
【0054】
ステップ160では、スライダー58がロック位置X1に位置し、第2の物体26が第1の物体24に対して
図8に示す引っ込め位置Rから開方向D1に離れるのを防止するためにラッチ62が第2の物体26をブロックすることを意味する、第2のセンサ72が第4の信号を生成することをロック装置20が検出した場合、ロック装置20は通信装置94を利用して、引き出し32を開けることができないことを示す。
【0055】
ステップ170では、スライダー58がロック位置X1に位置していないことを意味する、第2のセンサ72が第4の信号を生成していないことロック装置20が検出すると、ロック装置20は通信装置94を利用して、スライダー58がロック位置X1に適切に位置していないことをユーザに通知するために、エラー通知音又はメッセージ等の第1のエラー通知を生成する。
【0056】
図11に示すように、ロック装置20は、以下のステップを含むロック解除プロセスを実行する。
【0057】
ステップ210:引き出し32のロックを解除するために、通信装置94から送信されるロック解除信号を受信する。
【0058】
ステップ220:電源モジュール90を利用して、駆動モジュール60を駆動し、スライダー58をロック解除位置X2に駆動するために第2の電流を生成する。
【0059】
ステップ230:第2のセンサ72が第3の信号を生成するかどうか検出する。
【0060】
ステップ240:通信装置94を利用して、引き出し32を開けることができることを示す。
【0061】
ステップ250:通信装置94を利用して、第2のエラー通知を生成する。
【0062】
ステップ210では、ユーザによって操作される通信装置94にインストールされたアプリケーションを介して、ロック装置20にロック解除信号を送信できる。
【0063】
ステップ220では、引き出し32のロックを解除するために通信装置94から送信されたロック解除信号をロック装置20が受信すると、ロック装置20は電源モジュール90を利用して駆動モジュール60を駆動し、スライダー58を駆動してロック解除位置X2に移動させるための第2の電流を生成するため、ラッチ62は第2の物体26をブロックするこことができない。具体的には、コイル84を流れる第2の電流にしたがって金属ロッド82を駆動して動かすことができるため、金属ロッド82の第2の横方向T2への移動に応答してスライダー58を駆動してロック解除位置X2に動かして、スライダー58に対して
図9に示す元の状態S1にあるラッチ62が第2の物体26をブロックできないようにする。なお、ロック装置20が
図8に示す状態から
図9に示す状態に切り替わると、ラッチ62はスライダー58に対して元の状態S1で保持される。すなわち、スライダー58に対するラッチ62の位置は変化しないが、第2の物体26に対して係合位置から係合解除位置に動かされる。第2の電流は順方向電流であり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0064】
ステップ230では、
図9に示すように、ロック装置20は、第2のセンサ72が第3の信号を生成するかどうか検出できる。例えば、ロック装置20は、第2のセンサ72の第2の弾性感知部72aがスライダー58によって押されている場合に、スライダー58がロック解除位置X2にあることを示す第3の信号を第2のセンサ72が生成することを検出できる。
【0065】
ステップ240では、スライダー58がロック解除位置X2に位置し、ラッチ62が第2の物体26をブロックしないことを意味する、第2のセンサ72が第3の信号することをロック装置20が検出すると、ロック装置20は通信装置94を利用して引き出し32を開けることができることを示す。
【0066】
ステップ250では、スライダー58がロック解除位置X2に位置していないことを意味する、第2のセンサ72が第3の信号を生成していないことをロック装置20が検出すると、ロック装置20は通信装置94を利用して、スライダー58がロック解除位置X2に適切に位置していないことをユーザに通知するために、別のエラー通知音又はメッセージ等の第2のエラー通知を生成する。
【0067】
駆動モジュール60が電源モジュール90によって駆動されていない場合、例えば、電源モジュール90の損傷又は電源モジュール90の電力が空であるか又は不足することにより、電源モジュール90が駆動モジュール60を駆動できず、スライダー58がロック位置X1に位置する場合、ラッチ62は、第2の物体26を
図12に示す引っ込め位置Rから
図13に示す所定の位置Yへと開方向D1に動かし、スライダー58に対して
図12に示す元の状態S1から
図13に示す非元の状態S2に動かすことにより、スライダー58を
図12に示すロック位置X1から
図13に示すロック解除位置X2に駆動するために駆動できる。例えば、ラッチ62は、付属部品46の第1の所定部52によって当接されて、所定角度所定の方向Kに回転し、スライダー58が
図12に示すロック位置X1から
図13に示すロック解除位置X2に第2の横方向T2に移動するよう駆動又は押すことができる。さらに、ラッチ62がスライダー58に対して非元の状態S2で位置する場合、弾力部品68が弾性変形して弾性力が発生する。
【0068】
付属部品46は、空間56に位置し、第1の所定部52に隣接する当接部96をさらに含むことが好ましい。当接部96は凹溝構造であってもよい。しかしあがら、本発明はこのような構成に限定されない。当接部96は、ラッチ62がスライダー58に対して元の状態S1から非元の状態S2に回転した場合に弾性部品86によって提供される弾性力に打ち勝っつこよとにより、ラッチ62がスライダー58を駆動してロック位置X1からロック解除位置X2に動かすのを促進するためにラッチ62と係合できる。
【0069】
図13に示すように、スライダー58がロック解除位置X2に位置する場合、スライダー58は駆動モジュール60の磁気部品78によってロック解除位置X2で保持できることが好ましい。例えば、磁気部品78は金属ロッド82を磁気的に引き寄せて、スライダー58をロック解除位置X2で保持することができる。スライダー58はガイド部98を含む。ガイド部98は傾斜面を含むことができる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。ラッチ62は、回転してスライダー58のガイド部98に当接できる。したがって、引き出し32を開けるために引き出し32に作用する作用力は、ガイド部98によってスライダー58に伝達され、第2の物体26が
図13に示す所定の位置Yから開方向D1に移動するのを抑制することができる。
【0070】
図13及び
図14に示すように、第2の物体26は、所定の位置Yから開方向D1に離れることはできないが、引っ込め方向D2に動かすことができる。具体的には、スライダー58がロック解除位置X2で保持され、第2の物体26が
図13に示す所定の位置Yから
図14に示す位置まで引っ込め方向D2に動かされると、ラッチ62は駆動されて、スライダー58に対して非元の位置S2から
図14に示す元状態S1に動かされる。すなわち、ラッチ62は、弾力部品68によって提供される弾性力に応答して、第2の物体26に対して動かされて係合解除位置に戻るため、ラッチ62は付属部品46の第1の所定部52をブロックせず、第2の物体26を
図9に示す伸長位置Eに又は開方向D1における全開方向に動かすことができる。
【0071】
しかしながら、本発明は上記の実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、第1の物体及び第2の物体は、それぞれキャビネット及び引き出しであってもよく、ロック装置をキャビネットに取り付けることができ、ラッチを利用して、引き出しと一体形成されるか又は着脱可能に引き出しに取り付けることができる付属部品と着脱可能に係合して、引き出しをロックすることができる。別の実施形態では、引き出しをロックするために通信装置から送信されるロック信号を受信する必要はない。例えば、ロック装置は、第1の物体に対して第2の物体が引っ込め位置に位置することを示すための第2の信号を第1のセンサが生成することをロック装置が検出した場合に、電源モジュールを利用して駆動モジュールを駆動し、スライダーをロック位置に移動させるための第1の電流を生成できる。別の実施形態では、第1のセンサ及び第2のセンサは、第1の非接触センサ及び第2の非接触センサであり得る。第1の非接触センサは、第1の物体に配置される第1の発光部品と、第1の物体に配置される第1の受光部品と、第2の物体に配置され、第2の物体が引っ込め位置に位置する場合に第1の発光部品により放射された光を第1の受光部品に反射するための第1の光反射部品とを含む第1の光センサであり、第2の非接触センサは、第1の物体に配置される第2の発光部品と、第1の物体に配置される第2の受光部品と、スライダーに配置され、スライダーがロック位置に位置する場合に第2の発光部品により放射された光を第2の受光部品に反射するための第2の光反射部品とを含む第2の光センサであり得る。
【0072】
上記から、ロック装置20は、停電又はロック装置20の電子部品の損傷が起きた場合に、ユーザは、第2の物体26を引いて、開方向D1に所定の距離動かすだけで、スライダー58をロック位置X1からロック解除位置X2に動かすことができるため、手動によるロック解除機能を行うことができるという特徴を含む。本発明は追加の手動機構を必要としない。したがって、本発明はより良い利用利便性及び改善された美観を有する。
【0073】
当業者であれば、発明の教示を保持しながら、装置及び方法の多数の修正及び変更が行われ得ることを容易に理解する。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されると解釈すべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
さらに、中国特許出願公開第112746774号及び台湾特許第I702017号には、それぞれナイロンロープを引っ張るか又はリンケージセットを操作すること等の付加的な機構で作用力を加えることにより手動ロック解除機能を実現する電子ロックが開示されている。付加的な機構はキャビネットの外面に配置され、装飾プレート又は任意の他の部品によって覆われているが、利用の利便性及び美観に悪影響を及ぼす。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
【特許文献1】米国特許第8328299号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2019/0063113号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2020/0018098号明細書
【手続補正書】
【提出日】2023-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の物体と、該第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置であって、当該ロック装置は、
スライダーと、
前記スライダーを駆動して、ロック位置とロック解除位置との間で動かすように構成された駆動モジュールと、
前記スライダーに可動に配置されるラッチと、
前記駆動モジュールに給電するように構成された電源モジュールと、
を含み、
前記第2の物体が前記第1の物体に対して引っ込み位置に位置する場合、前記駆動モジュールは、前記ラッチが前記第2の物体をブロックするように、前記スライダーを駆動して前記ロック位置に動かすように構成され、
前記駆動モジュールが前記電源モジュールによって駆動されていない場合、前記ラッチは、前記第2の物体が所定の位置へと開方向に移動することによって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、前記スライダーを駆動して前記ロック位置から前記ロック解除位置に移動させる、ロック装置。
【請求項2】
第1の物体と、該第1の物体に対して直線移動可能な第2の物体とに適合されたロック装置であって、当該ロック装置は、
スライダーと、
前記スライダーを駆動して、ロック位置とロック解除位置との間で動かすように構成された駆動モジュールと、
前記スライダーに対して可動なラッチと、
前記駆動モジュールに給電するように構成された電源モジュールと、
を含み、
前記第2の物体が前記第1の物体に対して引っ込み位置に位置する場合、前記駆動モジュールは、前記スライダーを駆動して前記ロック位置に動かすように構成され、
前記駆動モジュールが前記電源モジュールによって駆動されていない場合、前記ラッチは、前記第2の物体が開方向に動かされることによって駆動され、所定の角度回転されて、前記スライダーを駆動し前記ロック位置から前記ロック解除位置に移動させる、ロック装置。
【請求項3】
前記駆動モジュールは、前記スライダーが前記ロック解除位置に位置する場合、前記スライダーを前記ロック解除位置で保持するように構成された磁気部品を含む、請求項2に記載のロック装置。
【請求項4】
弾力部品をさらに含み、前記スライダーが前記ロック解除位置で保持されている場合、前記第2の物体を引っ込み方向に動かすことで、前記弾力部品によって提供される弾性力に応答して、前記ラッチを元の状態に移動させて、前記第2の物体が伸長位置へと前記開方向に移動できるようにする、請求項3に記載のロック装置。
【請求項5】
前記ラッチは前記スライダーに枢結されている、請求項2乃至4のいずれか一項に記載のロック装置。
【請求項6】
第1の物体と、該第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置であって、当該ロック装置は通信装置と通信し、当該ロック装置は、
スライダーと、
前記スライダーを駆動する駆動モジュールと、
前記スライダーに対して可動なラッチと、
前記駆動モジュールに給電するように構成された電源モジュールと、
を含み、
前記第2の物体が前記第1の物体に対して引っ込み位置に位置し、当該ロック装置が前記通信装置からロック信号を受信した場合、前記駆動モジュールは、前記ラッチが前記第2の物体をブロックするように、前記スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成され、
当該ロック装置が前記通信装置からロック解除信号を受信した場合、前記駆動モジュールは、前記ラッチが前記第2の物体をブロックしないように、前記スライダーを駆動してロック解除位置に動かすように構成され、
前記駆動モジュールが前記電源モジュールによって駆動されていない場合、前記ラッチは、前記第2の物体が所定の位置へと開方向に移動することによって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、前記スライダーを駆動して前記ロック位置から前記ロック解除位置に移動させる、ロック装置。
【請求項7】
前記駆動モジュールは、前記スライダーが前記ロック解除位置に位置する場合、前記スライダーを前記ロック解除位置で保持するように構成された磁気部品を含む、請求項1又は6に記載のロック装置。
【請求項8】
弾力部品をさらに含み、前記スライダーが前記ロック解除位置で保持されている場合、前記第2の物体を前記所定の位置から引っ込み方向に動かすことで、前記弾力部品によって提供される弾性力に応答して、前記ラッチを元の状態に移動させて、前記第2の物体を伸長位置へと前記開方向に移動できるようにする、請求項7に記載のロック装置。
【請求項9】
前記第2の物体が前記引っ込み位置に位置しているかどうかを感知するように構成された第1のセンサと、前記スライダーが前記ロック位置に位置しているかどうかを感知するように構成された第2のセンサとをさらに含む、請求項1、2及び6のいずれか一項に記載のロック装置。
【請求項10】
前記第1の物体及び前記第2の物体のうちの一方に取り付けられたベースをさらに含み、前記スライダー及び前記駆動モジュールは該ベースに取り付けられている、請求項1、2及び6のいずれか一項に記載のロック装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1、2及び6の前提部に係るロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スライドレールアセンブリは、家庭、オフィス又は電子機器のラックシステムで用いることができる。スライドレールアセンブリは、第1の物体に配置される第1のレールと、第2の物体に配置される第2のレールを含む。例えば、第1の物体及び第2の物体はそれぞれキャビネット及び引き出しであり得る。引き出しは、第1のレールに対する第2のレールの動きにより、キャビネットに対して開けるか又は引っ込めることができる。しかしながら、異なる要件を満たすために、第1のレール及び第1の物体に対して、第2のレール及び第2の物体が所定の位置から自由に動くように構成することは望ましくない場合がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、ロック機構を有する引き出しスライドが開示されている。ロック機構は電子ロックである。特許文献1の
図1に示すように、引き出しスライドは外側スライド部材及び内側スライド部材を含む。内側スライド部材は、外側スライド部材に対して引っ込
み位置に位置できる。内側スライド部材の後端にピンが配置されている。また、ロック機構にはラッチ受け、レバーアーム及びモータを含む。特許文献1の
図1及び
図2に示すように、ラッチ受けは第1の位置に位置することができ、ラッチ受けが第1の位置に位置する場合、ラッチ受けは内側スライド部材に配置されたピンを受容するように構成されている。内側スライド部材が引っ込められると、ラッチ受けはピンによって押されて、第1の位置から第2の位置に回転し内側スライド部材をロックする。特許文献1の
図11に示すように、モータが電気制御信号を受信すると、モータはレバーアームを駆動してロック解除位置に回転させることができるため、レバーアームの上部はラッチ受けをブロックしない。レバーアームの上部がラッチ受けをブロックしない場合、ラッチ受けはバネによって駆動されて、第2の位置から第1の位置に回転し、ピンがラッチ受けからリリースされるようにする。ラッチ受けからピンをリリースできるようにすることにより、内側スライド部材を外側スライド部材に対してリリースできる。すなわち、内側スライド部材は、外側スライド部材に対して引っ込
み位置から離れることができる。
【0004】
なお、特許文献1では、手動リリースがさらに開示されている。手動リリースは、ロック機構のケースの拡張又は露出である。停電又は電子部品の破損が起こった場合、手動リリースを行い、レバーアームをロック解除位置に移動させることで、ラッチ受けがバネにより駆動させて第1の位置に戻りピンがリリースされるため、内側スライド部材を引っ込み位置から離すことができる。
【0005】
また、特許文献2には、モータを利用してラッチを駆動し、ロック位置とロック解除位置との間を移動させる電子ロックが開示されており、手動ランヤードリリース機構が引かれた場合、ラッチを駆動してロック位置からロック解除位置に動かす手動のランヤードリリース機構がさらに開示されている。
【0006】
さらに、中国特許出願公開第112746774号及び台湾特許第I702017号には、それぞれナイロンロープを引っ張るか又はリンケージセットを操作すること等の付加的な機構で作用力を加えることにより手動ロック解除機能を実現する電子ロックが開示されている。付加的な機構はキャビネットの外面に配置され、装飾プレート又は任意の他の部品によって覆われているが、利用の利便性及び美観に悪影響を及ぼす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第8328299号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2019/0063113号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2020/0018098号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
異なる要件又は異なる動作原理を考慮すると、上記の特許文献に開示されている方法のいずれかによりロック機能を実現することが望ましくない場合がある。さらに、前述の電子ロックのいずれも、停電や電子部品の破損が発生した場合に、手動解除などの手動による解錠機械装置が必要となる。そのため、異なるロック装置を開発することは、当該技術分野では重要なテーマとなる。
【0009】
上記に鑑み、本発明は、第1の物体と、第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置を提供することを目的とする。
【0010】
これは、請求項1、2及び6に記載のロック装置によって実現される。従属請求項は、対応する更なる発展及び改善に関する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下の詳細な説明からより明確にわかるように、本発明の、第1の物体と、該第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置は、スライダーと、駆動モジュールと、ラッチと、電源モジュールとを含む。駆動モジュールはスライダーを駆動して、ロック位置とロック解除位置との間で動かすように構成されている。ラッチはスライダーに可動に配置されている。電源モジュールは駆動モジュールに給電するように構成されている。第2の物体が第1の物体に対して引っ込み位置に位置する場合、駆動モジュールは、ラッチが第2の物体をブロックするように、スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成されている。駆動モジュールが電源モジュールによって駆動されていない場合、ラッチは、第2の物体が所定の位置へと開方向に移動することによって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、スライダーを駆動してロック位置からロック解除位置に移動させる。
【0012】
さらに、本発明の、第1の物体と、該第1の物体に対して直線移動可能な第2の物体とに適合されたロック装置は、スライダーと、駆動モジュールと、ラッチと、電源モジュールとを含む。駆動モジュールはスライダーを駆動して、ロック位置とロック解除位置との間で動かすように構成されている。ラッチはスライダーに対して可動である。電源モジュールは、駆動モジュールに給電するように構成されている。第2の物体が第1の物体に対して引っ込み位置に位置する場合、駆動モジュールは、スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成されている。駆動モジュールが電源モジュールによって駆動されていない場合、ラッチは、第2の物体が開方向に動かされることによって駆動され、所定の角度回転されて、スライダーを駆動しロック位置からロック解除位置に移動させる。
【0013】
さらに、本発明の、第1の物体と、該第1の物体に対して可動な第2の物体とに適合されたロック装置は、通信装置と通信し、スライダーと、駆動モジュールと、ラッチと、電源モジュールとを含む。駆動モジュールはスライダーを駆動するためのものである。ラッチはスライダーに対して可動である。電源モジュールは駆動モジュールに給電するように構成されている。第2の物体が第1の物体に対して引っ込み位置に位置し、当該ロック装置が通信装置からロック信号を受信した場合、駆動モジュールは、ラッチが第2の物体をブロックするように、スライダーを駆動してロック位置に動かすように構成されている。当該ロック装置が通信装置からロック解除信号を受信した場合、駆動モジュールは、ラッチが第2の物体をブロックしないように、スライダーを駆動してロック解除位置に動かすように構成されている。駆動モジュールが電源モジュールによって駆動されていない場合、ラッチは、第2の物体が所定の位置へと開方向に移動することによって駆動されて、元の状態から非元の状態に移動し、スライダーを駆動してロック位置からロック解除位置に移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下では、添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る、家具に適合されたロック装置の図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る、家具に適合されたロック装置の部分図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る、家具の第1の物体及び第2の物体に適合されたロック装置の図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る、家具の第1の物体及び第2の物体に適合されたロック装置の分解図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る、家具から取り外されたロック装置の図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置の駆動モジュールの図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係る、通信装置と通信するロック装置の機能ブロック図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置によってロックされた家具を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置によってロックが解除された家具を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置のロックプロセスのフローチャートである。
【
図11】
図11は、本発明の一実施形態に係る、ロック装置のロック解除プロセスの別のフローチャートである。
【
図12】
図12は、本発明の一実施形態に係る、第1の手動動作状態にあるロック装置の図である。
【
図13】
図13は、本発明の一実施形態に係る、第2の手動動作状態にあるロック装置の図である。
【
図14】
図14は、本発明の一実施形態に係る、第3の手動動作状態にあるロック装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明では、本願の一部を成し、本発明が実施され得る具体的な実施形態を例示する添付の図面を参照する。これに関連して、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後ろ」等の方向の用語は、説明されている図の向きに関連して用いられる。本発明の構成要素は、多数の異なる向きで配置できる。そのため、方向の用語は説明を目的に用いられ、決して限定をなすものではない。したがって、図面及び説明は、実質的に例示的なものとみなされ、限定的なものとはみなされない。また、特定されていない場合、「接続」という用語は、間接的又は直接的な機械的接続のいずれかを意味することを意図する。そのため、第1の装置が第2の装置に接続されている場合、その接続は直接的な機械的接続を通じて又は他の装置及び接続を介した間接的な機械的接続を通じたものであり得る。
【0016】
図1及び
図2に示すように、本発明の一実施形態では、ロック装置20は家具22に適合されている。例えば、ロック装置20はスマートロック又は電子ロックであり得る。家具22は第1の物体24と、第1の物体24に対して可動な第2の物体26とを含む。
【0017】
家具22は、第1の物体24と第2の物体26との間で可動に取り付けられた第3の物体28をさらに含むことが好ましい。例えば、第1の物体24、第2の物体26及び第3の物体28は、それぞれ第1のレール、例えば固定レール、第2のレール、例えば可動レール、第1のレールと第2のレールとの間の第3のレール、例えば固定レールと可動レールとの間の中間レールであり得る。しかしながら、本発明はこれに限定されない。第1の物体24、第2の物体26及び第3の物体28は、互いに対して長手方向又は直線的に移動可能であり、協調してアンダーマウント型のスライドレールアセンブリ29を形成する。さらに、別の実施形態では、家具は第1のレール及び第2のレールのみを含むことができ、第3のレールは省略できる。
【0018】
第1の物体24は、家具22のキャビネット30に配置、例えば固定的に配置され、第2の物体26は、家具22の引き出し32に配置、例えば固定的に配置され、引き出し32を支持するように構成されていることが好ましい。引き出し32は、第1の物体24に対する第2の物体26の動きによりキャビネット30に対して移動可能である。
【0019】
第1の物体24は延長部34を含むことが好ましい。第2の物体26は支持部36を含む。
【0020】
図3及び
図4に示すように、第2の物体26は、第1の物体24に対して引っ込
み位置Rに位置することができ、第2の物体26が引っ込
み位置Rに位置する場合、第2の物体26の支持部36は、第1の物体24の延長部34と実質的に対応する位置に位置する。
【0021】
ロック装置20は第1の物体24に取り付けられることが好ましい。具体的には、ロック装置20は取り付け部40を含む。第1の物体24の延長部34の側壁35は、取り付け部40と着脱可能に係合するための取り付け構造42を含む。ロック装置20は、取り付け部40及び取り付け構造42の協働により、第1の物体24に着脱可能に取り付けられる。例えば、取り付け部40及び取り付け構造42のうちの一方は突出部であり、取り付け部40及び取り付け構造42のうちの他方はスロットとすることができる。しかしながら、本発明はこれに限定されない。別の実施形態では、ロック装置20はねじ部品又は溶接プロセスを介して第1の物体24に取り付けることができる。
【0022】
ロック装置20は、ロック装置20のほとんどの関連部品を覆って保護するように構成されたケース44をさらに含むことが好ましい。
【0023】
家具22は、ロック装置20と協働するために、第2の物体26の支持部36に着脱可能に取り付けられる付属部品46をさらに含むことが好ましい。具体的には、付属部品46は接続部48を含み、第2の物体26の支持部36は、接続部48と着脱可能に係合するための接続構造50を含む。付属部品46は、接続部48と接続構造50との協働により、第2の物体26の支持部36に着脱可能に取り付けられる。例えば、接続部48及び接続構造50のうちの一方は係合スロットであり、接続部48及び接続構造50のうちの他方は係合突起とすることができる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、付属部品46は、付属部品46が第2の物体26に取り付けられるときに、第2の物体26の延長部として構成できる。また、別の実施形態では、付属部品46は、ねじ部品により第2の物体26に取り付けられるか又は溶接プロセス又は射出成形プロセスを介して第2の物体26と一体的に形成することができる。
【0024】
付属部品46は、第1の所定部52と、第2の所定部54と、第1の所定部52及び第2の所定部54の間に定義された空間56とを含むことが好ましい。
【0025】
図5及び
図6に示すように、ロック装置20は、スライダー58、駆動モジュール60及びラッチ62を含む。
【0026】
例えば、ロック装置20は、ベース66、弾力部品68、第1のセンサ70、第2のセンサ72、固定座74及び制御回路基板76をさらに含むことが好ましい。
【0027】
取り付け部40は、ロック装置20が第1の物体24に着脱可能に取り付けるように構成するために取り付け構造42と協働するために、ベース66に配置されている。ベース66には、スライダー58、駆動モジュール60、ラッチ62、弾力部品68、第1のセンサ70、第2のセンサ72、固定座74及び制御回路基板76が配置されている。固定座74は、ベース66に垂直に又は直立に配置されている。少なくとも制御回路基板76の一部は固定座74に配置されている。
【0028】
駆動モジュール60は制御回路基板76に電気的に接続されている。例えば、駆動モジュール60は、第1の電線77a及び第2の電線77bによって制御回路基板76に電気的に接続できる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0029】
駆動モジュール60は磁気部品78を含む。例えば、磁気部品78は永久磁石であり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。駆動モジュール60は電磁モジュールであってもよく、収容シェル80、金属ロッド82、コイル84及び弾性部品86をさらに含むことが好ましい。例えば、金属ロッド82はフェライトコアであり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。磁気部品78及びコイル84は収容シェル80内に配置されている。コイル84に電流が流れると、コイル84により金属ロッド82を収容シェル80に対して伸長させるか又は引っ込めることができる。弾性部品86は、金属ロッド82に弾性力を与えるように構成されている。例えば、弾性部品86は、金属ロッド82の外側にスリーブされたバネであり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0030】
スライダー58は金属ロッド82に接続されている。例えば、スライダー58を金属ロッド82に固定接続できる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。ラッチ62は、スライダー58に対して可動である。具体的には、ラッチ62はスライダー58に可動に配置されている。例えば、ラッチ62は枢動軸88によってスライダー58に枢動可能に接続するできる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0031】
弾力部品68はラッチ62に弾性力を提供できる。第1のセンサ70及び第2のセンサ72は制御回路基板76に電気的に接続できる。
【0032】
図7に示すように、ロック装置20は電源モジュール90をさらに含む。電源モジュール90は、駆動モジュール60に電気92を供給するように構成されている。電源モジュール90は、制御回路基板76に電気的に接続されていることが好ましい。通信装置94は、駆動モジュール60を制御するために有線又は無線でロック装置20と通信する。例えば、通信装置94は携帯電話、タブレットコンピュータ又はスマートウォッチであってもよく、電源モジュール90はバッテリーモジュールであり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0033】
上述したように、付属部品46及びロック装置20は第2の物体26及び第1の物体24にそれぞれ取り付けられ、付属部品46及び第2の物体26は共に移動できる。
図8及び
図9に示すように、
図8は、第2の物体26が引っ込
み位置Rに位置するため、第2の物体26、引き出し32、第1の物体24及びキャビネット30なしの付属部品46及びロック装置20のみを示し、
図9は、第2の物体26が伸長位置Eに位置するため、第2の物体26、引き出し32、第1の物体24及びキャビネット30なしの付属部品46及びロック装置20のみを示す。
【0034】
駆動モジュール60はスライダー58を駆動するように構成されている。具体的には、駆動モジュール60は、スライダー58を駆動して、
図8に示すロック位置X1と
図9に示すロック解除位置X2との間で移動させるようにように構成されている。スライダー58は金属ロッド82に接続されているため、電源モジュール90が、金属ロッド82を駆動して動かすために、駆動モジュール60に電気92を提供して、コイル84を流れる順方向電流又は逆方向電流等の電流を発生させると、スライダー58を金属ロッド82の移動により駆動して、
図8に示すロック位置X1又は
図9に示すロック解除位置X2に動かすことができる。
【0035】
図8に示すように、金属ロッド82がスライダー58を駆動してロック位置X1に動かす場合、スライダー58がロック位置X1で保持されるように弾性部品86が金属ロッド82に弾性力を提供することが好ましい。
図9に示すように、金属ロッド82がスライダー58を駆動してロック解除位置X2に動かすと、スライダー58がロック解除位置X2で保持されるように磁気部品78が金属ロッド82を磁気的に引き寄せる。
【0036】
金属ロッド82の移動方向及びスライダー58の移動方向は、第2の物体26の移動方向に対して垂直であることが好ましい。例えば、金属ロッド82の移動方向及びスライダー58の移動方向は横方向と平行にすることができ、第2の物体26の移動方向は長手方向、例えば開方向D1又は引っ込み方向D2と平行にすることができる。
【0037】
図8に示すように、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込
み位置Rにある場合、駆動モジュール60は、ラッチ62が第2の物体26をブロックできるように、スライダー58を駆動して第1の横方向方向T1のロック位置X1に動かすことができる。例えば、スライダー58がロック位置X1にある場合、ラッチ62は付属部品46の空間56内に部分的に挿入されるため、ラッチ62は、
図8に示すように、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込
み位置Rから離れて、開方向D1の伸長位置Eに移動するのを防止するために、付属部品46の第1の所定部52をブロックすることができる。
【0038】
図9に示すように、駆動モジュール60は、ラッチ62が第2の物体26をブロックすることができないように、スライダー58をさらに駆動して、第1の横方向T1と反対の第2の横方向T2のロック解除位置X2に動かすことができる。例えば、スライダー58がロック解除位置X2にある場合、ラッチ62は付属部品46の空間56内に挿入されていないため、ラッチ62は、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込
み位置Rから離れるように開方向D1に移動できるように、例えば、
図8に示す引っ込
み位置Rから
図9に示す伸長位置Eに移動できるようにするために、付属部品46の第1の所定部52をブロックすることができない。なお、第2の物体26は、第1の物体24に対して、伸長位置Eから引っ込
み位置Rへと引っ込
み方向D2に引っ込めることもできる。
【0039】
さらに、第1のセンサ70は、第2の物体26が引っ込
み位置Rにあるかどうか感知するように構成されている。具体的には、第1のセンサ70は第1の信号又は第2の信号を生成できる。例えば、
図8のように第2の物体26が引っ込
み位置Rにある場合、第1のセンサ70の第1の弾性感知部70aは、第2の物体26によって又は付属部品46によって押されることができるため、第1のセンサ70は、第2の物体26が引っ込
み位置Rに位置することを示す第2の信号を生成する。第1のセンサ70の第1の弾性感知部70aが第2の物体26によって又は付属部品46によって押されていない場合、第1のセンサ70は、第2の物体26が引っ込
み位置Rに位置せず、別の位置に、例えば、
図9に示す全開位置又は伸長位置Eに位置することを示す第1の信号を生成する。
【0040】
第2のセンサ72は、スライダー58がロック位置X1に位置するかどうかを感知するように構成されている。具体的には、第2のセンサ72は第3の信号又は第4の信号を生成できる。例えば、スライダー58が
図8に示すロック位置X1にある場合、第2のセンサ72の第2の弾性感知部72aはスライダー58によって押されないため、第2のセンサ72はスライダー58がロック位置X1に位置することを示す第4の信号を生成する。第2のセンサ72の第2の弾性感知部72aがスライダー58によって押されている場合、第2のセンサ72は、スライダー58が
図9に示すロック解除位置X2にあることを示す第3の信号を生成する。
【0041】
図10に示すように、ロック装置20は、以下のステップを含むロックプロセスを実行する。
【0042】
ステップ110:引き出し32をロックするために通信装置94から送信されるロック信号を受信する。
【0043】
ステップ120:第1のセンサ70が第2の信号を生成するかどうかを検出する。
【0044】
ステップ130:第1のセンサ70が第2の信号を生成することを検出した場合、電源モジュール90を利用して駆動モジュール60を駆動し、スライダー58をロック位置X1に駆動するために第1の電流を生成する。
【0045】
ステップ140:第1のセンサ70が第2の信号を生成していないことを検出した場合、通信装置94を利用して引き出し32が完全に閉まっていないことを示す。
【0046】
ステップ150:第2のセンサ72が第4の信号を生成するかどうかを検出する。
【0047】
ステップ160:通信装置94を利用して、引き出し32を開けることができないことを示す。
【0048】
ステップ170:通信装置94を利用して、第1のエラー通知を生成する。
【0049】
ステップ110では、例えば、通信装置94にアプリケーション(APP)をインストールすることができる。ロック信号は、ユーザによって操作される通信装置94にインストールされたアプリケーションを介してロック装置20に送信できる。
【0050】
ステップ120では、
図8に示すように、ロック装置20は、第1のセンサ70が第2の信号を生成するかどうか検出することができる。例えば、ロック装置20は、第2の物体26又は付属部品46によって第1の弾性感知部70aが押されている場合に、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込
み位置Rに位置することを示す第2の信号を第1のセンサ70が生成することを検出することができる。
【0051】
ステップ130では、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込
み位置Rに位置する場合、すなわち、第1のセンサ70が第2の信号を生成していることをロック装置20が検出し、ロック装置20が通信装置94から送信されたロック信号を受信した場合、ロック装置20は電源モジュール90を利用して駆動モジュール60を駆動し、スライダー58を駆動してロック位置X1に移動させるための第1の電流を生成するため、ラッチ62は第2の物体26をブロックできる。具体的には、コイル84を流れる第1の電流にしたがって金属ロッド82を駆動して動かすことができるため、金属ロッド82の第1の横方向T1への移動に応答して、スライダー58を駆動しロック位置X1に動かし、スライダー58に対して
図8に示す元の状態S1にあるラッチ62が第2の物体26をブロックできるようにする第1の電流は逆方向電流であり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0052】
ステップ140では、第2の物体26が第1の物体24に対して引っ込み位置Rに位置していない場合、すなわち、第1のセンサ70が第2の信号を生成していないことをロック装置20が検出した場合、通信装置94は、第2の物体26が引っ込み位置Rに位置していないこと、すなわち、引き出し32が完全に閉じられていないことをユーザに通知する通知音又はメッセージを生成できる。
【0053】
さらに、ステップ150はステップ130の後に実行することもできる。ステップ150では、駆動モジュール60がスライダー58を駆動してロック位置X1に動かすための第1電流を生成すると、ロック装置20は第2のセンサ72が第4の信号を生成するかどうかを検出できる。例えば、ロック装置20は、第2のセンサ72の第2の弾性感知部72aがスライダー58によって押されていない場合に、スライダー58がロック位置X1に位置することを示す第4の信号を第2のセンサ72が生成することを検出できる。
【0054】
ステップ160では、スライダー58がロック位置X1に位置し、第2の物体26が第1の物体24に対して
図8に示す引っ込
み位置Rから開方向D1に離れるのを防止するためにラッチ62が第2の物体26をブロックすることを意味する、第2のセンサ72が第4の信号を生成することをロック装置20が検出した場合、ロック装置20は通信装置94を利用して、引き出し32を開けることができないことを示す。
【0055】
ステップ170では、スライダー58がロック位置X1に位置していないことを意味する、第2のセンサ72が第4の信号を生成していないことロック装置20が検出すると、ロック装置20は通信装置94を利用して、スライダー58がロック位置X1に適切に位置していないことをユーザに通知するために、エラー通知音又はメッセージ等の第1のエラー通知を生成する。
【0056】
図11に示すように、ロック装置20は、以下のステップを含むロック解除プロセスを実行する。
【0057】
ステップ210:引き出し32のロックを解除するために、通信装置94から送信されるロック解除信号を受信する。
【0058】
ステップ220:電源モジュール90を利用して、駆動モジュール60を駆動し、スライダー58をロック解除位置X2に駆動するために第2の電流を生成する。
【0059】
ステップ230:第2のセンサ72が第3の信号を生成するかどうか検出する。
【0060】
ステップ240:通信装置94を利用して、引き出し32を開けることができることを示す。
【0061】
ステップ250:通信装置94を利用して、第2のエラー通知を生成する。
【0062】
ステップ210では、ユーザによって操作される通信装置94にインストールされたアプリケーションを介して、ロック装置20にロック解除信号を送信できる。
【0063】
ステップ220では、引き出し32のロックを解除するために通信装置94から送信されたロック解除信号をロック装置20が受信すると、ロック装置20は電源モジュール90を利用して駆動モジュール60を駆動し、スライダー58を駆動してロック解除位置X2に移動させるための第2の電流を生成するため、ラッチ62は第2の物体26をブロックするこことができない。具体的には、コイル84を流れる第2の電流にしたがって金属ロッド82を駆動して動かすことができるため、金属ロッド82の第2の横方向T2への移動に応答してスライダー58を駆動してロック解除位置X2に動かして、スライダー58に対して
図9に示す元の状態S1にあるラッチ62が第2の物体26をブロックできないようにする。なお、ロック装置20が
図8に示す状態から
図9に示す状態に切り替わると、ラッチ62はスライダー58に対して元の状態S1で保持される。すなわち、スライダー58に対するラッチ62の位置は変化しないが、第2の物体26に対して係合位置から係合解除位置に動かされる。第2の電流は順方向電流であり得る。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0064】
ステップ230では、
図9に示すように、ロック装置20は、第2のセンサ72が第3の信号を生成するかどうか検出できる。例えば、ロック装置20は、第2のセンサ72の第2の弾性感知部72aがスライダー58によって押されている場合に、スライダー58がロック解除位置X2にあることを示す第3の信号を第2のセンサ72が生成することを検出できる。
【0065】
ステップ240では、スライダー58がロック解除位置X2に位置し、ラッチ62が第2の物体26をブロックしないことを意味する、第2のセンサ72が第3の信号することをロック装置20が検出すると、ロック装置20は通信装置94を利用して引き出し32を開けることができることを示す。
【0066】
ステップ250では、スライダー58がロック解除位置X2に位置していないことを意味する、第2のセンサ72が第3の信号を生成していないことをロック装置20が検出すると、ロック装置20は通信装置94を利用して、スライダー58がロック解除位置X2に適切に位置していないことをユーザに通知するために、別のエラー通知音又はメッセージ等の第2のエラー通知を生成する。
【0067】
駆動モジュール60が電源モジュール90によって駆動されていない場合、例えば、電源モジュール90の損傷又は電源モジュール90の電力が空であるか又は不足することにより、電源モジュール90が駆動モジュール60を駆動できず、スライダー58がロック位置X1に位置する場合、ラッチ62は、第2の物体26を
図12に示す引っ込
み位置Rから
図13に示す所定の位置Yへと開方向D1に動かし、スライダー58に対して
図12に示す元の状態S1から
図13に示す非元の状態S2に動かすことにより、スライダー58を
図12に示すロック位置X1から
図13に示すロック解除位置X2に駆動するために駆動できる。例えば、ラッチ62は、付属部品46の第1の所定部52によって当接されて、所定角度所定の方向Kに回転し、スライダー58が
図12に示すロック位置X1から
図13に示すロック解除位置X2に第2の横方向T2に移動するよう駆動又は押すことができる。さらに、ラッチ62がスライダー58に対して非元の状態S2で位置する場合、弾力部品68が弾性変形して弾性力が発生する。
【0068】
付属部品46は、空間56に位置し、第1の所定部52に隣接する当接部96をさらに含むことが好ましい。当接部96は凹溝構造であってもよい。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。当接部96は、ラッチ62がスライダー58に対して元の状態S1から非元の状態S2に回転した場合に弾性部品86によって提供される弾性力に打ち勝つことにより、ラッチ62がスライダー58を駆動してロック位置X1からロック解除位置X2に動かすのを促進するためにラッチ62と係合できる。
【0069】
図13に示すように、スライダー58がロック解除位置X2に位置する場合、スライダー58は駆動モジュール60の磁気部品78によってロック解除位置X2で保持できることが好ましい。例えば、磁気部品78は金属ロッド82を磁気的に引き寄せて、スライダー58をロック解除位置X2で保持することができる。スライダー58はガイド部98を含む。ガイド部98は傾斜面を含むことができる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。ラッチ62は、回転してスライダー58のガイド部98に当接できる。したがって、引き出し32を開けるために引き出し32に作用する作用力は、ガイド部98によってスライダー58に伝達され、第2の物体26が
図13に示す所定の位置Yから開方向D1に移動するのを抑制することができる。
【0070】
図13及び
図14に示すように、第2の物体26は、所定の位置Yから開方向D1に離れることはできないが、引っ込
み方向D2に動かすことができる。具体的には、スライダー58がロック解除位置X2で保持され、第2の物体26が
図13に示す所定の位置Yから
図14に示す位置まで引っ込
み方向D2に動かされると、ラッチ62は駆動されて、スライダー58に対して非元の位置S2から
図14に示す元状態S1に動かされる。すなわち、ラッチ62は、弾力部品68によって提供される弾性力に応答して、第2の物体26に対して動かされて係合解除位置に戻るため、ラッチ62は付属部品46の第1の所定部52をブロックせず、第2の物体26を
図9に示す伸長位置Eに又は開方向D1における全開方向に動かすことができる。
【0071】
しかしながら、本発明は上記の実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、第1の物体及び第2の物体は、それぞれキャビネット及び引き出しであってもよく、ロック装置をキャビネットに取り付けることができ、ラッチを利用して、引き出しと一体形成されるか又は着脱可能に引き出しに取り付けることができる付属部品と着脱可能に係合して、引き出しをロックすることができる。別の実施形態では、引き出しをロックするために通信装置から送信されるロック信号を受信する必要はない。例えば、ロック装置は、第1の物体に対して第2の物体が引っ込み位置に位置することを示すための第2の信号を第1のセンサが生成することをロック装置が検出した場合に、電源モジュールを利用して駆動モジュールを駆動し、スライダーをロック位置に移動させるための第1の電流を生成できる。別の実施形態では、第1のセンサ及び第2のセンサは、第1の非接触センサ及び第2の非接触センサであり得る。第1の非接触センサは、第1の物体に配置される第1の発光部品と、第1の物体に配置される第1の受光部品と、第2の物体に配置され、第2の物体が引っ込み位置に位置する場合に第1の発光部品により放射された光を第1の受光部品に反射するための第1の光反射部品とを含む第1の光センサであり、第2の非接触センサは、第1の物体に配置される第2の発光部品と、第1の物体に配置される第2の受光部品と、スライダーに配置され、スライダーがロック位置に位置する場合に第2の発光部品により放射された光を第2の受光部品に反射するための第2の光反射部品とを含む第2の光センサであり得る。
【0072】
上記から、ロック装置20は、停電又はロック装置20の電子部品の損傷が起きた場合に、ユーザは、第2の物体26を引いて、開方向D1に所定の距離動かすだけで、スライダー58をロック位置X1からロック解除位置X2に動かすことができるため、手動によるロック解除機能を行うことができるという特徴を含む。本発明は追加の手動機構を必要としない。したがって、本発明はより良い利用利便性及び改善された美観を有する。
【0073】
当業者であれば、発明の教示を保持しながら、装置及び方法の多数の修正及び変更が行われ得ることを容易に理解する。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されると解釈すべきである。