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特開2023-182510充電管理装置、充電管理方法、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
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  • 特開-充電管理装置、充電管理方法、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182510
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】充電管理装置、充電管理方法、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20231219BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231219BHJP
   B60L 53/12 20190101ALI20231219BHJP
   B60L 53/67 20190101ALI20231219BHJP
   B60M 7/00 20060101ALI20231219BHJP
   B60L 5/00 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
H02J7/02 F
H02J7/00 301D
B60L53/12
B60L53/67
B60M7/00 X
B60L5/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202672
(22)【出願日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】10-2022-0072420
(32)【優先日】2022-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】508148079
【氏名又は名称】エスケイシー・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SKC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】102, Jeongja-ro, Jangan-gu Suwon-si Gyeonggi-do 16338 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、ナヨン
(72)【発明者】
【氏名】ゾ、ヨンジョン
(72)【発明者】
【氏名】イ、スンファン
(72)【発明者】
【氏名】キム、テキョン
【テーマコード(参考)】
5G503
5H105
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503CA02
5G503CA12
5G503DA04
5G503FA06
5G503GB08
5G503GD03
5G503GD06
5H105BA09
5H105BB10
5H105CC07
5H105CC19
5H105DD10
5H125AA20
5H125AC12
5H125AC25
5H125BE02
5H125CC06
5H125EE41
5H125EE61
(57)【要約】      (修正有)
【課題】多数のモビリティが1つの充電ステーションで同時に無線充電される場合、各モビリティに対する充電ステーションの充電負荷を適切に調整することができる、充電管理装置および充電管理方法を提供する。
【解決手段】充電管理システム10は、複数の充電対象客体(モビリティ20)がパーキング可能な複数の充電ドック120を含む充電ステーション100と、充電ステーションに積載された複数の充電対象客体を無線充電するために、複数の充電ドックに無線充電用電力を供給する電源供給機と、無線充電用電力が前記複数の充電ドックに供給されるとき、無線充電が進行される充電ドック比率に基づいて、電流一定モードおよび電圧一定モードのいずれの充電モードで複数の充電対象客体を充電するかを決定し、決定した充電モードで複数の充電対象客体を充電するように電源供給機を制御するコントローラと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の充電対象客体が積載可能な複数の充電ドックを含む充電ステーション;
前記充電ステーションに積載された前記複数の充電対象客体を無線充電するために、前記複数の充電ドックに無線充電用電力を供給する電源供給機;及び、
前記無線充電用電力が前記複数の充電ドックに供給されるとき、無線充電が進行する充電ドック比率に基づいて、電流一定モードおよび電圧一定モードのいずれの充電モードで前記複数の充電対象客体を充電するかを決定し、決定された充電モードで前記複数の充電対象客体を充電するように前記電源供給機を制御するコントローラを含む
ことを特徴とする充電管理装置。
【請求項2】
前記複数の充電対象客体が前記複数の充電ドックに積載されるとき、ユーザにより前記充電対象客体の充電に必要な情報の入力が可能な情報入出力器をさらに備え、
前記コントローラは、
前記情報入出力器に入力された前記複数の充電対象客体の情報に基づいて、前記複数の充電ドックのうち前記複数の充電対象客体が積載されて無線充電が進行する充電ドックの割合である前記充電ドック比率を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の充電管理装置 。
【請求項3】
前記複数の充電対象客体の受信モジュールと無線接続のための信号を前記受信モジュールに送出する送出モジュールをさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の充電管理装置。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記充電ドック比率が予め設定された第1設定比率以上である場合、前記複数の充電ドックのうち、前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電圧一定モードの電圧より低い電圧が印加されるように制御し、前記複数の充電ドックのうち、前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流がそのまま維持されるように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の充電管理装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記充電ドック比率が前記第1設定比率よりも高い第2設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する無線充電用電力の供給が停止されるように制御し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流がそのまま維持されるように制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の充電管理装置。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記充電ドック比率が前記第2設定比率よりも高い第3設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する無線充電用電力の供給が停止されるように制御し、前記複数の充電ドックのうち、前記電流一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電流一定モードの電流より低い電流が印加されるように制御する
ことを特徴とする請求項5に記載の充電管理装置。
【請求項7】
前記充電対象客体は、
無線充電可能なバッテリーが内蔵された移動手段を含むモビリティ装置である
ことを特徴とする請求項1に記載の充電管理装置。
【請求項8】
前記充電ドック比率は、
前記複数の充電ドックのうち、前記複数の充電対象客体が積載されて無線充電が進行する充電ドックの比率である
ことを特徴とする請求項1に記載の充電管理装置。
【請求項9】
前記コントローラは、
前記複数の充電ドックを通じて供給される前記無線充電用電力の量をさらに反映して前記充電モードを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の充電管理装置。
【請求項10】
無線充電装置の充電管理方法において、
複数の充電対象客体に信号を送出する段階;
前記複数の充電対象客体と充電ステーションとの間に無線接続が行われると、前記複数の充電対象客体に無線充電用電力を無線伝送する段階;
前記充電ステーションの複数の充電ドックのうち、前記複数の充電対象客体と無線充電が進行する充電ドックとの比率である充電ドック比率を算出する段階;及び
前記充電ドック比率に基づいて前記充電ステーションの電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階を含む
ことを特徴とする充電管理方法。
【請求項11】
前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、
前記充電ドック比率が予め設定された第1設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電圧一定モードの電圧より低い電圧を印加し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流をそのまま維持する
ことを特徴とする請求項10に記載の充電管理方法。
【請求項12】
前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、
前記充電ドック比率が前記第1設定比率よりも高い第2設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する電力供給を停止し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流をそのまま維持する
ことを特徴とする請求項11に記載の充電管理方法。
【請求項13】
前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、
前記充電ドック比率が前記第2設定比率よりも高い第3設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する電力供給を停止し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電流一定モードの電流より低い電流を印加する
ことを特徴とする請求項12に記載の充電管理方法。
【請求項14】
前記充電ドック比率を算出する段階は、
前記複数の充電対象客体が積載されて無線充電が進行する充電ドックの数を確認する段階と、
前記複数の充電ドックの総数のうち、前記無線充電が進行する充電ドックの個数の割合を表す前記充電ドック比率を算出する段階を含む
ことを特徴とする請求項10に記載の充電管理方法。
【請求項15】
前記充電ステーションの電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、
前記複数の充電ドックを通じて供給される前記無線充電用電力の量をさらに反映して前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する
ことを特徴とする請求項10に記載の充電管理方法。
【請求項16】
コンピュータプログラムを格納しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、
複数の充電対象客体に信号を送出する段階;
前記複数の充電対象客体と充電ステーションとの間に無線接続が行われると、前記複数の充電対象客体に無線充電用電力を無線伝送する段階;
前記充電ステーションの複数の充電ドックのうち、前記複数の充電対象客体と無線充電が進行する充電ドックとの比率である充電ドック比率を算出する段階;及び
前記充電ドック比率に基づいて前記充電ステーションの電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する無線充電装置の充電管理方法を前記プロセッサが行うようにするための命令語を含む
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、
前記充電ドック比率が予め設定された第1設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電圧一定モードの電圧より低い電圧を印加し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流をそのまま維持する
ことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項18】
前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、
前記充電ドック比率が前記第1設定比率よりも高い第2設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する電力供給を停止し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流をそのまま維持する
ことを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、
前記充電ドック比率が前記第2設定比率よりも高い第3設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する電力供給を停止し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電流一定モードの電流より低い電流を印加する
ことを特徴とする請求項18に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項20】
前記充電ドック比率を算出する段階は、
前記複数の充電対象客体が積載されて無線充電が進行する充電ドックの数を確認する段階と、
前記複数の充電ドックの総数のうち、前記無線充電が進行する充電ドックの個数の割合を表す前記充電ドック比率を算出する段階を含む
ことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電管理装置及び充電管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境にやさしい交通手段への関心が高まり、環境にやさしい動力に基づいて移動が可能なモビリティ(Mobility)が注目されている。
【0003】
モビリティは人と物の移動をより便利にする移動手段で、短い距離だが多くの時間と努力が必要だった移動状況を満たしてくれている。モビリティには、電動キックボード、電動自転車、電動スケートボード、電動スクーターなどが含まれる。
【0004】
このようなモビリティは、隣接して配置された充電ステーションと通信を確立して、充電ステーションからの無線電力を供給してもら得る。例えば、無線充電のために、モビリティは、近距離通信(例えば、Wi-Fi)を用いた無線データリンクを介して充電ステーションと互いに通信することができる。モビリティは、「ペアリング(pairing)」プロセスを通じて充電ステーションを識別した後、充電ステーションから無線電力を供給してもらうことによって、無線充電を進めることができる。
【0005】
しかしながら、複数のモビリティが複数のドックを備えた1つの充電ステーションにパーキングして同時に無線充電される場合、複数のモビリティに対する同時無線充電のため、充電ステーションでは充電過負荷が発生する可能性がある。
【0006】
そのため、複数のモビリティが1つの充電ステーションを介して同時無線充電される場合であっても、充電ステーションでの充電過負荷なしに、同時無線充電がスムーズに進行できるように管理される技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一実施例は、上記のような背景に着目して発明されたものであり、多数のモビリティが1つの充電ステーションで同時に無線充電される場合、各モビリティに対する充電ステーションの充電負荷を適切に調整することができる、充電管理装置および充電管理方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、複数の充電対象客体が積載可能な複数の充電ドックを含む充電ステーション;充電ステーションに積載された前記複数の充電対象客体を無線充電するために、前記複数の充電ドックに無線充電用電力を供給する電源供給機;及び、前記無線充電用電力が前記複数の充電ドックに供給されるとき、無線充電が進行する充電ドック比率に基づいて、電流一定モードおよび電圧一定モードのいずれの充電モードで前記複数の充電対象客体を充電するかを決定し、決定された充電モードで前記複数の充電対象客体を充電するように前記電源供給機を制御するコントローラを含む充電管理装置を提供することができる。
【0009】
また、充電管理装置は、前記複数の充電対象客体が前記複数の充電ドックに積載されるとき、ユーザにより前記充電対象客体の充電に必要な情報の入力が可能な情報入出力器をさらに備え、前記コントローラは、前記情報入出力器に入力された前記複数の充電対象客体の情報に基づいて、前記複数の充電ドックのうち前記複数の充電対象客体が積載されて無線充電が進行する充電ドックの割合である前記充電ドック比率を算出することができる。
【0010】
また、充電管理装置は、前記複数の充電対象客体の受信モジュールと無線接続のための信号を前記受信モジュールに送出する送出モジュールをさらに含むことができる。
【0011】
また、前記コントローラは、前記充電ドック比率が予め設定された第1設定比率以上である場合、前記複数の充電ドックのうち、前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電圧一定モードの電圧より低い電圧が印加されるように制御し、前記複数の充電ドックのうち、前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流がそのまま維持されるように制御することができる。
【0012】
また、前記コントローラは、前記充電ドック比率が前記第1設定比率よりも高い第2設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する無線充電用電力の供給が停止されるように制御し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流がそのまま維持されるように制御することができる。
【0013】
また、前記コントローラは、前記充電ドック比率が前記第2設定比率よりも高い第3設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する無線充電用電力の供給が停止されるように制御し、前記複数の充電ドックのうち、前記電流一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電流一定モードの電流より低い電流が印加されるように制御することができる。
【0014】
前記充電対象客体は、無線充電可能なバッテリーが内蔵された移動手段を含むモビリティ装置であってもよい。
【0015】
前記充電ドック比率は、前記複数の充電ドックのうち、前記複数の充電対象客体が積載されて無線充電が進行する充電ドックの比率を含むことができる。
【0016】
本発明の別の態様によれば、複数の充電対象客体に信号を送出する段階;前記複数の充電対象客体と充電ステーションとの間に無線接続が行われると、前記複数の充電対象客体に無線充電用電力を無線伝送する段階;前記充電ステーションの複数の充電ドックのうち、前記複数の充電対象客体と無線充電が進行する充電ドックとの比率である充電ドック比率を算出する段階;及び前記充電ドック比率に基づいて前記充電ステーションの電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階を含む無線充電装置の充電管理方法が提供され得る。
【0017】
また、前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、前記充電ドック比率が予め設定された第1設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電圧一定モードの電圧より低い電圧を印加し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流をそのまま維持することができる。
【0018】
また、前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、前記充電ドック比率が前記第1設定比率よりも高い第2設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する電力供給を停止し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに対して電流をそのまま維持することができる。
【0019】
また、前記電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階は、前記充電ドック比率が前記第2設定比率よりも高い第3設定比率以上である場合、複数の充電ドックのうち前記電圧一定モードで充電中の充電ドックに対する電力供給を停止し、前記複数の充電ドックのうち前記電流一定モードで充電中の充電ドックに予め設定された電流一定モードの電流より低い電流を印加することができる。
【0020】
前記充電ドック比率を算出する段階は、前記複数の充電対象客体が積載されて無線充電が進行する充電ドックの数を確認する段階と、前記複数の充電ドックの総数のうち、前記無線充電が進行する充電ドックの個数の割合を表す前記充電ドック比率を算出する段階を含むことができる。
【0021】
本発明の他の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を含むことができる。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータプログラムを格納しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、複数の充電対象客体に信号を送出する段階;前記複数の充電対象客体と充電ステーションとの間に無線接続が行われると、前記複数の充電対象客体に無線充電用電力を無線伝送する段階;前記充電ステーションの複数の充電ドックのうち、前記複数の充電対象客体と無線充電が進行する充電ドックとの比率である充電ドック比率を算出する段階;及び前記充電ドック比率に基づいて前記充電ステーションの電流一定モードまたは電圧一定モードを調整する段階を含む無線充電装置の充電管理方法をプロセッサが行うようにするための命令語を含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施例によれば、複数のモビリティが1つの充電ステーションにパーキングされて同時に無線充電されるとき、無線電力伝送が進行する充電ステーションの充電ドック比率に基づいて電流一定モードまたは電圧一定モードを調整することにより、充電過剰化のない効果的な無線充電を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施例による充電管理システムを示す構成図である。
図2】本発明の一実施例による充電管理システムの制御フローを示すブロック図である。
図3】本発明の一実施例による充電管理システムにおいて、電流一定モードと電圧一定モードを示すグラフである。
図4】本発明の一実施例による充電管理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための具体的な内容】
【0024】
以下では、本発明の技術的思想を具現するための具体的な実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
なお、本発明の説明において、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0026】
さらに、ある構成要素が他の構成要素に「接続」、「供給」されると言及されるときは、該当する他の構成要素に直接的に接続、供給されることもあるが、中間にまた他の構成要素が存在することもあると理解すべきである。
【0027】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定するために使用されたのではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0028】
さらに、第1、第2などの序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するために使用されることができるが、該当構成要素はこのような用語によって限定されない。これらの用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0029】
本明細書で使用される「含む」の意味は、特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素、成分および/または群れの存在や付加を除外するのではない。
【0030】
以下、図面を参照して、本発明の一実施例に係る充電管理システムの具体的な構成について説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施例による充電管理システムを示す構成図である。
【0032】
本発明の一実施例による充電管理システム10は、複数のモビリティを充電ステーションに同時に無線充電することができる。充電管理システム10は、充電ステーションの充電ドック比率に応じて各モビリティに対する充電負荷を調整することにより、充電過剰化なしに複数のモビリティが1つの充電ステーションで効果的な同時無線充電が実現されるように管理することができる。
【0033】
ここで、モビリティ(Mobility)20は、無線充電可能なバッテリーが内蔵された移動手段であってもよい。本実施例において、モビリティ20は電動キックボードであると説明したが、モビリティ20は電動キックボードに加えて様々な形態の移送手段を含むことができる。一例として、モビリティは、電動自転車、電動スケートボード、電動スクーター、または電気自動車であってもよい。
【0034】
このようなモビリティ20は、充電が必要な場合、例えば、モビリティのバッテリー容量が30%以下の場合、ユーザのモバイル装置(一例として携帯電話)にアラーム機能を提供したり、モビリティに備えられたディスプレイを介してユーザにバッテリーの不足状態を知らせることができる。このとき、モビリティは充電ステーションの位置する地点に最短経路を案内するナビゲーション機能を提供することができる。
【0035】
以下、本発明の一実施例による充電ステーションについて具体的に説明する。
【0036】
図1図3を参照すると、充電ステーション100は電源供給機300から電力を供給してもらい、モビリティ20を無線充電することができる。充電管理システム10は、充電ステーション100、コントローラ200、電源供給機300、および通信機(図示せず)を含むことができ、モビリティ20は受信コイル21、このような受信コイル21に回路的に接続されたバッテリーおよび充電管理システム10の通信機と通信することができるモビリティ通信モジュールを含むことができる。
【0037】
充電ステーション100は、ステーション本体110、充電ドック120、および送出モジュール130を含むことができる。
【0038】
ステーション本体110には、複数の充電ドック120が長手方向に離隔して設けられてもよい。本実施例に係る図面においては、複数の充電ドック120がステーション本体110に長手方向に離隔して配置されるが、これに限定されない。ステーション本体110に対する充電ドック120の配置構造は、モビリティ20のパーキングおよび無線充電が効率的に実現され得る最適な配置形態に変更されることができる。
【0039】
充電ドック120は、モビリティ20がパーキング可能な空間の概念として理解されてもよい。充電ドック120はステーション本体110に複数設けられるため、複数の充電ドック120には複数のモビリティ20がそれぞれパーキングされ得る。モビリティ20が充電ステーション100の充電ドック120に隣接して位置すると、充電ステーションでは、送出モジュール130を介して所定の送出電圧(Vout)と送出電流(lout)がかかることにより、モビリティ20に電力を送出することができる。
【0040】
送出モジュール130は充電ドック120に備えられて電磁場を発生させることにより、パーキング状態のモビリティ20を無線充電することができる。このために、送出モジュール130は、電源供給機300から電源を供給してもらい電磁場を発生させる無線充電コイル(一次コイル)と、無線充電コイルをカバーする充電パッドとを含むことができる。
【0041】
送出モジュール130は、パーキング状態のモビリティ20を無線充電することができる複数個(一例として、第1送出モジュール131、第2送出モジュール132、およびジャック送出モジュール133)として提供され得る。モビリティ20が充電ドック120にパーキングされた状態で、電源供給機300から無線充電コイルに電源が供給されると、無線充電コイルでは電磁場による電磁誘導現象が発生し、モビリティ20の電力受信機(二次コイル)は、電磁誘導現象によって発生した誘導電流を用いてモビリティ20のバッテリーを充電することができる。
【0042】
送出モジュール130は充電ドック120に備えられ、充電ドックに所定の電圧(Vout)と電流(Iout)がかかるようにしてモビリティ20の受信コイル21に電力を送出することができる。モビリティ20が充電ドック120にパーキングされていない場合、送出モジュール130における電圧(Vout)および電流(Iout)はそれぞれゼロであり得る。
【0043】
本実施例において、送出モジュール130は無線充電コイルと充電パッドとから構成されるものと説明したが、送出モジュール130の主な構成が無線充電コイルと充電パッドに限定されるのではなく、送出モジュール130は、モビリティ20の安定したパーキングと共に、効率的な無線充電に必要な他の構成をさらに含むことができるだろう。
【0044】
また、モビリティ20は、近距離無線通信(一例として、ブルートゥースペアリング)やGPS(Global Positioning System)などを用いて充電ステーション100の複数の充電ドック120のうち、充電可能な充電ドック120を把握することができる。
【0045】
また、モビリティ20は、充電ステーション100に備えられる複数の充電ドック120が全て無線充電中である場合、充電ステーション100との近距離無線通信を介して、各充電ドック120において充電中のモビリティ20の充電完了時間(待機予想時間)を把握することができる。また、モビリティ20が充電ドック120に充電される場合を仮定して、モビリティ20は、当該充電ドック120を介した充電完了予想時間を予め把握することができる。
【0046】
モビリティ20は充電ステーション100から無線電力を送信してもらうことができる。例えば、モビリティ20が充電ステーション100の充電ドック120にドッキングされ、モビリティ20と充電ドック120とが対向するように配置されたときに、充電ドック120の無線充電コイル(一次コイル)は、モビリティ20の電力受信機(二次コイル)との電磁誘導により電気エネルギーを無線伝送することができる。モビリティ20に受信された電気エネルギーは、モビリティ20のバッテリーの充電に使用され得る。
【0047】
コントローラ200は、複数のモビリティ20と充電ドック120との間で無線電力伝送が行われるとき、無線電力伝送が進行する充電ステーション100の充電ドック比率を算出することができる。
【0048】
ここで、「充電ドック比率」とは、複数の充電ドック120のうち、複数のモビリティ20がパーキングされて無線電力伝送が行われる割合、言い換えれば、複数の充電ドック120に対する無線電力伝送が行われる複数のモビリティ20の割合として理解することができる。例えば、10個の充電ドック120を備えた充電ステーション100に、7個のモビリティ20がパーキングされて無線電力が伝送される場合、充電ドック比率は70%であり得る。
【0049】
また、充電ステーション100には、複数の充電ドック120のうち、モビリティ20が充電ステーション100にパーキングされたか否かに関する情報を表示する情報入出力器が備えられてもよい。このような情報入出力器は、ユーザがモビリティ20の充電に必要な情報を入力することができる端末として理解することができる。一例として、情報入出力器はタッチディスプレイ端末であり得る。複数の充電ドックが全て充電進行中の場合、情報入出力器には、各充電ドック120に対するモビリティ20の充電完了予想時間などが表示されてもよい。
【0050】
ただし、本発明はこれに必ずしも限定されるものではなく、ユーザは前述した情報入出力器だけでなく、携帯電話などの端末にインストール可能な、アプリケーションを用いてモビリティ20の充電に必要な情報を充電ステーション100に提供することができる。
【0051】
コントローラ200は、送出モジュール130が電流一定モードまたは電圧一定モードでモビリティ20を無線充電するように電源供給機300を制御することができる。電流一定モードは、時間に関係なく一定の電流の電気エネルギーを送出モジュール130にかけるモードであると理解することができる。電流一定モードにおいて電流は一定であるが、バッテリーの充電量(充電時間)が増加するほど無線充電コイルに流れる電圧は増加することができる。コントローラ200は、通信機を介してモビリティ通信モジュールと交信し、モビリティ20のバッテリーがどの程度充電されたかに関する情報を取得し、バッテリーの充電量が第1基準以下であれば電流一定モードで充電するように送出モジュール130を制御することができ、バッテリーの充電量が第2基準よりも大きい場合、電圧一定モードで充電するように送出モジュール130を制御することができる。
【0052】
本実施例に係る図面では、第1基準と第2基準とが同一のものとして示されているが、本発明の思想がこれに限定されるものではないので、第2基準が第1基準よりも大きくてもよい。第2基準が第1基準よりも大きい場合、バッテリーの充電量が第1基準と第2基準との間である場合、第1基準より充電量が多いほど、電流一定モードにおける電流より比例して電流が減少し、第1基準における電圧より比例して電圧が大きくなるように制御することができる。充電量が第1基準と第2基準の間で比例して増加する電流は、第2基準における電流に徐々に減少し、充電量が第1基準と第2基準の間で比例して増加する電圧は、第2基準における電圧(電圧一定モードでの電圧)まで徐々に増加することができる。
【0053】
コントローラ200は、複数の充電ステーション100において充電中の充電ステーション100が相対的に少ない場合には、一般電流値で電流が一定に電流一定モードで送出モジュール130に電気エネルギーがかかり、充電中の充電ステーション100が相対的に多い場合、減少電流値で電流が一定に電流一定モードで送出モジュール130に電気エネルギーがかかるように 電源供給機300を制御することができる。このような減少電流値は1つであってもよいが、複数入力されてもよい。
【0054】
電圧一定モードは、時間に関係なく一定の電圧の電気エネルギーを送出モジュール130にかけるモードと理解することができる。電圧一定モードで電圧は一定であるが、バッテリーの充電量(充電時間)が増加するほど無線充電コイルに流れる電流が減少することができる。また、コントローラ200は、複数の充電ステーション100において充電中の充電ステーション100が相対的に少ない場合には、一般電圧値で電圧が一定に電圧一定モードで送出モジュール130に電気エネルギーがかかり、充電中の充電ステーション100が相対的に多い場合、減少電圧値で電圧が一定に電圧一定モードで送出モジュール130に電気エネルギーがかかるように、電源供給機300を制御することができる。このような減少電圧値は1つであってもよいが、複数入力されてもよい。
【0055】
また、コントローラ200は、複数の充電ドック120のうち、モビリティ20がパーキングされた充電ドック120が多いほど、各充電ドック120に備えられる送出モジュール130の電圧出力(Vout)と電流出力(Iout)が低くなるように電源供給機300を制御することができる。
【0056】
コントローラ200は、送出モジュール130の電力送出を制御することができるため、複数の充電ドック120に設けられる送出モジュール130のうち、モビリティ20に電力を送出する送出モジュール130の個数を把握することもできる。すなわち、コントローラ200は、情報入出力器に入力されたモビリティ20の充電に必要な情報に基づいて、全体の充電ドック120のうち充電中の充電ドックの割合を算出することができ、算出した充電ドック比率を利用して充電ドック120が電流一定モードまたは電圧一定モードのうちどのモードで充電するようにするかを決めることができる。
【0057】
コントローラ200は、全体の充電ドック120のうち充電中の充電ドックの割合に応じて、送出モジュール130に加わる電流と電圧を制御することができる。例えば、複数の充電ステーション100のうち、モビリティ20に充電中の充電ステーション100が比較的少ない場合には、複数の送出モジュール130の全部又は一部の送出モジュール130に多量の電気エネルギーをかけることによって充電速度を速くし、複数の充電ステーション100に充電中の充電ステーション100が相対的に多い場合には、複数の送出モジュール130の全部又は一部の送出モジュール130に相対的に少量の電気エネルギーをかけることによって充電速度を遅くする代わりに、充電管理システム10全体の電気的負荷を下げることができる。
【0058】
例えば、コントローラ200は、充電中の送出モジュール130が多い場合、電流一定モードにある送出モジュール130に第1減少電流値で一定の電流を流す制御と、電圧一定モードに置かれた送出モジュール130に第1減少電圧値で一定の電圧がかかるようにする制御を選択的にまたは並行して行うことにより、充電ドック120で駐車された全てのモビリティ20の充電速度を調節することができる。したがって、コントローラ200は、相対的に少なく充電されたモビリティ20は急速に充電されるようにし、相対的に多く充電されたモビリティ20はゆっくり充電されるようにすることができる。
【0059】
より詳細な例として、コントローラ200に第1制限条件が予め入力され、このような第1制限条件が、充電ドック比率が予め設定された第1設定比率(一例として60%)より大きいものとするとき、第1制限条件を満たさない場合(すなわち、充電ドック比率が第1設定比率以下である場合)、コントローラ200は、電流一定モードにある送出モジュール130に一般電流値の一定の電流が流れ、電圧一定モードにある送出モジュール130に一般電圧値で一定の電圧がかかることにより、充電ドック120において駐車された全てのモビリティ20を高速で充電することができる。
【0060】
また、第1制限条件を満たす場合(すなわち、充電ドック比率が第1設定比率より大きい場合)、コントローラ200は、バッテリーの充電量が第1基準以下のモビリティ20が第1減少電流値で電流一定モードで充電され、バッテリーの充電量が第2基準よりも大きいモビリティ20が一般の電圧値で電圧一定モードで充電されるようにすることができる。
【0061】
さらに、コントローラ200には第2制限条件がさらに予め入力され得る。第2制限条件が、充電ドック比率が第1設定比率より大きく設定された第2設定比率(一例として70%)より大きいものとするとき、第2制限条件を満たす場合(すなわち、充電ドック比率が第2設定比率よりも大きい場合)、コントローラ200は、バッテリーの充電量が第1基準以下のモビリティ20が第1減少電流値よりも小さく設定された第2減少電流値で一定電流モードで充電され、バッテリーの充電量が第2基準より大きいモビリティ20が第1減少電圧値で電圧一定モードで充電されるようにすることができる。第2制限条件が設定された場合、第1制限条件は充電ドック比率が予め設定された第1設定比率より大きく、第2設定比率以下のものと変更される。
【0062】
さらに、コントローラ200には第3制限条件が予めさらに入力され得る。第3制限条件が、充電ドック比率が第2設定比率より大きく設定された第3設定比率(一例として80%)より大きいものとするとき、第3制限条件を満たす場合(すなわち、充電ドック比率が第3設定比率より大きい場合)、コントローラ200は、バッテリーの充電量が第1基準以下のモビリティ20が第2減少電流値よりもさらに小さく設定された第3減少電流値で一定電流モードで充電され、バッテリーの充電量が第2基準より大きいモビリティ20が第1減少電圧値より小さく設定された第2減少電圧値で電圧一定モードで充電されるようにすることができる。
【0063】
一方、以上の実施例では、コントローラ200が、充電ドック120全体のうち充電中の充電ドックの割合に応じて送出モジュール130に加わる電流と電圧を制御するものとして説明したが、本発明の思想が必ずしもこれに限定されるのではない。別の例として、コントローラ200は、充電ドック120全体にかかる電気エネルギーに基づいて、送出モジュール130に加わる電流および電圧を制御することもできる。この場合、上述の第1制限条件は、複数の充電ドック120全体で使用される電気エネルギーが第1閾値より大きいものと変更され、第2及び第3制限条件は複数の充電ドック120全体で使用される電気エネルギーが第2および第3閾値より大きいものと変更され得る。
【0064】
このようなコントローラ200は、マイクロプロセッサを含む演算装置によって実現されることができ、その実現方式は当業者にとって自明であるので、さらなる詳細な説明を省略する。そして、コントローラ200は充電ステーション100の内部に設けられてもよいが、本発明の思想が必ずしもこれに限定されるわけではなく、コントローラ200は充電ステーションとは別に構成され、充電ステーションを外部から遠隔制御する形態で提供されてもよい。
【0065】
以下では、本発明の一実施例による充電管理システムの充電管理方法について説明する。
【0066】
図4は、本発明の一実施例による充電管理システムの充電管理方法を示すフローチャートである。
【0067】
図4を参照すると、充電管理システムの充電管理方法は、複数のモビリティに信号を送出する段階(S100)、モビリティに電力を無線伝送する段階(S200)、充電ステーションの充電ドック比率を算出するステップ(S300)、および電流一定モードまたは電圧一定モードを決定する段階(S400)を含むことができる。
【0068】
前記複数のモビリティに信号を送出する段階(S100)では、充電ステーションの送出モジュールが複数のモビリティに信号を送出することができる。送出モジュールで送出される信号は、電圧出力(Vout)または電流出力(Iout)のうち少なくともいずれかであり得る。
【0069】
モビリティがパーキングされていない充電ドックの送出モジュールから送出される電圧出力(Vout)または電流出力(Iout)の送出値は、それぞれ0であってもよい。そして、モビリティがパーキングされた充電ドックが多いほど、充電ステーションの送出モジュールから送出される電圧出力(Vout)または電流出力(Iout)の送出値はさらに大きくなり得る。
【0070】
また、送出モジュールから送出される電圧出力(Vout)または電流出力(Iout)の送出値が他の充電ステーションの電圧出力(Vout)または電流出力(Iout)の送出値より相対的に大きい場合、電圧出力(Vout)または電流出力Ioutの送出値が相対的に大きい充電ステーションは、モビリティがパーキングされていない充電ドックが相対的に多い充電ステーション(モビリティ20に対する無線充電が可能な充電ドックが相対的にさらに多い充電ステーション)であってもよい。したがって、モビリティは、送出モジュールから送出される電圧出力または電流出力の送出値を比較した後、電圧出力(Vout)または電流出力(Iout)の送出値が大きい充電ステーションを選択することができる。
【0071】
以後、複数の充電ドックのうち、モビリティ20がパーキングされたか否かは、ユーザによってモビリティの充電に必要な情報入力が行われる情報入出力器等を通じて確認され得る。
【0072】
前記モビリティに電力を無線伝送する段階(S200)においては、モビリティが充電ステーションにパーキングされると、充電ステーションと複数のモビリティとの間に無線接続が行われることができる。充電ステーションとモビリティとの間に無線通信リンクが完了すると、モビリティと充電ステーションとの間で無線電力が伝送され得る。
【0073】
前記充電ステーションの充電ドック比率を算出する段階(S300)においては、モビリティと充電ステーションとの間での無線電力伝送中に、無線電力伝送が進行される充電ステーションの充電ドック比率が算出され得る。充電ドック比率は、複数の充電ドックのうち複数のモビリティがパーキングされて無線電力伝送が行われる割合として理解され得る。
【0074】
前記電流一定モードまたは電圧一定モードを決定する段階(S400)において、コントローラ200は、算出された充電ドック比率に基づいて充電ステーションの電流一定モードで充電するか電圧一定モードで充電するかを決定することができる。
【0075】
より詳細には、前記電流一定モードまたは電圧一定モードを決定する段階(S400)において、充電ドック比率が予め設定された第1設定比率(例えば60%)より大きい場合、コントローラ200は複数の充電ドックのうち電流一定モードで充電中の充電ドックに第1減少電流値の電流を印加し、電圧一定モードで充電中のドックに一般電圧値の電圧を印加することができる。また、第1設定比率より大きく設定された第2設定比率(一例として70%)よりも大きい場合、コントローラ200は、複数の充電ドックのうち電流一定モードで充電中の充電ドックに第2減少電流値の電流を印加し、電圧一定モードで充電中のドックに第1減少電圧値の電圧を印加して充電することができる。また、充電ドック比率が第2設定比率よりも高い第3設定比率(一例として80%)よりも大きい場合、コントローラ200は、複数の充電ドックのうち電流一定モードで充電中の充電ドックに第3減少電流値の電流を印加し、電圧一定モードで充電中のドックに第2減少電圧値の電圧を印加して充電することができる。
【0076】
上述したように、本発明は、複数のモビリティを1つの充電ステーションにパーキングして無線充電するとき、無線電力伝送が進行される充電ステーションの充電ドック比率に基づいて電流一定モードまたは電圧一定モードを選択して充電することにより、効果的な無線充電を実現することができるという優れた利点を提供することができる。
【0077】
本発明に添付されたブロック図の各ブロックとフローチャートの各段階との組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって行われてもよい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、特殊コンピュータ、またはその他のプログラマブルデータ処理装置の符号化プロセッサに搭載され得るため、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置の符号化プロセッサを介して行われるその命令が、ブロック図の各ブロック、またはフローチャートの各段階で説明された機能を行う手段を生成する。これらのコンピュータプログラム命令は、特定の方法で機能を実現するためにコンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置を指向することができるコンピュータ利用可能またはコンピュータ読み取り可能なメモリに格納されることも可能であるため、そのコンピュータ利用可能またはコンピュータ読み取り可能なメモリに格納された命令は、ブロック図の各ブロックまたはフローチャートの各段階で説明された機能を行う命令手段を含む製造品目を生産することも可能である。コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置上に搭載されることも可能であるため、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置上で一連の動作段階が行われ、コンピュータで実行されるプロセスを生成してコンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置を行う命令は、ブロック図の各ブロックおよびフローチャートの各段階で説明された機能を行うための段階を提供することも可能である。
【0078】
さらに、各ブロックまたは各段階は、特定の論理機能を実行するための1つ以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表すことができる。また、いくつかの代替実施例では、ブロックまたは段階で言及された機能が順序外で発生することも可能であることに注目すべきである。例えば、続いて示されている2つのブロックまたは段階は、事実上、実質的に同時に行われてもよく、またはそのブロックまたは段階が時々該当する機能に従って逆順に行われてもよい。
【0079】
以上、本発明の実施例を具体的な実施形態として説明したが、これは例示に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、本明細書に開示された技術的思想に従う最も広い範囲を有するものと解釈されるべきである。当業者は、開示された実施形態を組合せ/置換して適示されていない形状のパターンを実施することができるが、これも本発明の範囲から逸脱しないものであろう。さらに、当業者は本明細書に基づいて開示された実施形態を容易に変更または変形することができ、そのような変更または変形も本発明の権利範囲に属することは明らかである。
図1
図2
図3
図4