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特開2023-182511無線充電装置、無線充電装置を制御する方法、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
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  • 特開-無線充電装置、無線充電装置を制御する方法、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182511
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】無線充電装置、無線充電装置を制御する方法、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/04 20060101AFI20231219BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231219BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20231219BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20231219BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20231219BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20231219BHJP
   H02J 50/80 20160101ALN20231219BHJP
【FI】
H02J7/04 L
H02J7/00 301D
H02J7/04 N
H02J7/10 L
H02J7/10 N
H02J7/04 C
H02J7/10 H
H02J7/10 J
H02J7/10 B
H02J50/10
H01M10/48 301
H01M10/48 P
H01M10/44 Q
H02J50/80
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202673
(22)【出願日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】10-2022-0072428
(32)【優先日】2022-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】508148079
【氏名又は名称】エスケイシー・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SKC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】102, Jeongja-ro, Jangan-gu Suwon-si Gyeonggi-do 16338 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、ナヨン
(72)【発明者】
【氏名】ゾ、ヨンジョン
(72)【発明者】
【氏名】イ、スンファン
(72)【発明者】
【氏名】キム、テキョン
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503CA02
5G503CB02
5G503CB06
5G503CB11
5G503GB08
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
5H030AA03
5H030AA10
5H030AS08
5H030AS11
5H030BB01
5H030FF22
5H030FF42
5H030FF43
5H030FF44
5H030FF52
(57)【要約】      (修正有)
【課題】バッテリーの充電中に発生する発熱および過充電による、基板回路の損傷およびバッテリーの爆発を未然に防止することができる無線充電装置およびこれを制御する方法を提供する。
【解決手段】無線充電装置10は、バッテリーBに電力を無線で送出する電力送出部と、電力送出部の温度を感知するための温度センサーと、温度に基づいて電力送出部の電流プロファイルを変更するコントローラを含む。コントローラは、温度が予め設定された基準温度未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御し、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーに電力を無線で送出する電力送出部;
前記電力送出部の温度、前記バッテリーの温度および電力受信機の温度のうち一つ以上を感知するための温度センサー;および
前記温度に基づいて前記電力送出部の電流プロファイルを変更するコントローラを含み、
前記コントローラは、
前記温度が予め設定された基準温度未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御し、前記温度が予め設定された前記基準温度以上であるとき、前記第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御する
ことを特徴とする無線充電装置。
【請求項2】
前記第1電流プロファイルは、
前記バッテリーの充電時間が経過しても電流が一定に流れる第1一定プロファイルと、前記充電時間に応じて前記第1一定プロファイルから電流が徐々に低くなる第1減少プロファイルとを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の無線充電装置。
【請求項3】
前記第2電流プロファイルは、
前記充電時間の経過に応じて前記第1一定プロファイルより低い電流で一定に流れる第2一定プロファイルと、前記充電時間に応じて前記第2一定プロファイルから電流が徐々に低くなる第2減少プロファイルとを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の無線充電装置。
【請求項4】
前記第2一定プロファイルにおいて前記電力送出部に流れる電流は、
前記第1一定プロファイルにおいて前記電力送出部に流れる電流より低い
ことを特徴とする請求項3に記載の無線充電装置。
【請求項5】
前記電力送出部は、
時間に関係なく一定の速度の電流を閉回路に流れるようにする電流一定モードまたは時間に関係なく一定の電圧を閉回路にかける電圧一定モードを提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線充電装置。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記電流一定モードにおいて、前記温度が予め設定された前記基準温度以上であるとき、前記第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御し、
前記電流一定モードから前記電圧一定モードに変更されるとき、前記第2電流プロファイルが前記第1電流プロファイルの元のプロファイルに変更されるように前記電力送出部の電力送出を制御する
ことを特徴とする請求項5に記載の無線充電装置。
【請求項7】
バッテリーに電力を無線で送出する段階;
温度を感知する段階;および
電力を送出する電力送出部の電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階を含み、
前記電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階は、
温度が予め設定された基準温度未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御し、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御する
ことを特徴とする無線充電装置の制御方法。
【請求項8】
前記バッテリーに電力を無線で送出する段階は、
時間に関係なく一定の速度の電流を閉回路に流れるようにする電流一定モードまたは 時間に関係なく一定の電圧を閉回路にかける電圧一定モードを提供する
ことを特徴とする請求項7に記載の無線充電装置の制御方法。
【請求項9】
前記電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階は、
前記電流一定モードにおいて、前記温度が予め設定された前記基準温度以上であるとき、前記第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御し、
前記電流一定モードから前記電圧一定モードに変更されるとき、前記第2電流プロファイルが前記第1電流プロファイルの元のプロファイルに変更されるように前記電力送出部の電力送出を制御する
ことを特徴とする請求項8に記載の無線充電装置の制御方法。
【請求項10】
前記第1電流プロファイルは、
前記バッテリーの充電時間が経過しても電流が一定に流れる第1一定プロファイルと、前記充電時間に応じて前記第1一定プロファイルから電流が徐々に低くなる第1減少プロファイルを含む
ことを特徴とする請求項7に記載の無線充電装置の制御方法。
【請求項11】
前記第2電流プロファイルは、
前記充電時間の経過に応じて前記第1一定プロファイルより低い電流で一定に流れる第2一定プロファイルと、前記充電時間に応じて前記第2一定プロファイルから電流が徐々に低くなる第2減少プロファイルを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の無線充電装置の制御方法。
【請求項12】
前記第2一定プロファイルにおいて前記電力送出部に流れる電流は、
前記第1一定プロファイルにおいて前記電力送出部に流れる電流より低い
ことを特徴とする請求項11に記載の無線充電装置の制御方法。
【請求項13】
コンピュータプログラムを格納しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、
バッテリーに電力を無線で送出する段階;
温度を感知する段階;および電力を送出する電力送出部の電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階を含む方法を前記プロセッサが行うようにするための命令語を含み、
前記電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階は、
温度が予め設定された基準温度未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御し、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御する
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
前記バッテリーに電力を無線で送出する段階は、
時間に関係なく一定の速度の電流を閉回路に流れるようにする電流一定モードまたは時間に関係なく一定の電圧を閉回路にかける電圧一定モードを提供する
ことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項15】
前記電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階は、
前記電流一定モードにおいて、前記温度が予め設定された前記基準温度以上であるとき、前記第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御し、
前記電流一定モードから前記電圧一定モードに変更されるとき、前記第2電流プロファイルが前記第1電流プロファイルの元のプロファイルに変更されるように前記電力送出部の電力送出を制御する
ことを特徴とする請求項14に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項16】
前記第1電流プロファイルは、
前記バッテリーの充電時間が経過しても電流が一定に流れる第1一定プロファイルと、前記充電時間に応じて前記第1一定プロファイルから電流が徐々に低くなる第1減少プロファイルを含む
ことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
前記第2電流プロファイルは、
前記充電時間の経過に応じて前記第1一定プロファイルより低い電流で一定に流れる第2一定プロファイルと、前記充電時間に応じて前記第2一定プロファイルから電流が徐々に低くなる第2減少プロファイルを含む
ことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項18】
前記第2一定プロファイルにおいて前記電力送出部に流れる電流は、
前記第1一定プロファイルにおいて前記電力送出部に流れる電流より低い
ことを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線充電装置及びこれを制御する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、モビリティ、携帯電子機器及び電気自動車の開発及び普及が拡大しており、これらのモビリティ、携帯電子機器及び電気自動車の電源として使用できるように再充電が可能であるとともに、高エネルギー密度を有する二次電池の開発が活発に行われている。
【0003】
二次電池のうち、1つの電池セルがパック状に包装された低容量電池の場合、モビリティや携帯電子機器などの電子機器に使用され、電池セルが数十個接続された電池パック単位の大容量電池の場合、電気自動車などのモータ駆動用電源として広く使われている。
【0004】
二次電池の種類としては、Ni/Cd電池、Ni/MH電池、リチウムイオン電池などがあるが、このうちリチウムイオン電池がNi/Cd電池やNi/MH電池などに比べてエネルギー密度がはるかに高いという利点がある。また、リチウムイオン電池は小型および軽量に作製されることができ、モビリティおよび携帯電子機器などの電源として有用であるだけでなく、電気自動車の電源として使用範囲が拡大するなど、次世代エネルギー記憶媒体として注目を集めている。
【0005】
上記のような利点にもかかわらず、リチウムイオン電池は発熱や過充電に脆弱であるという欠点を持っている。 二次電池が発熱と過充電に対する保護装置なしで放置されると、二次電池はもちろん、二次電池を充電する充電装置も発火または爆発し、人命事故または財産上の損失を招く可能性がある。
【0006】
そのため、バッテリーの発熱または過充電を防止し、発熱または過充電によって発生する問題を解消することができる技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一実施例は、上記のような背景に着目して発明されたものであり、バッテリーの充電中に発生する発熱および過充電による、基板回路の損傷およびバッテリーの爆発を未然に防止することができる無線充電装置およびこれを制御する方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、バッテリーに電力を無線で送出する電力送出部;前記電力送出部の温度、前記バッテリーの温度および電力受信機の温度のうち一つ以上を感知するための温度センサー;および前記温度に基づいて前記電力送出部の電流プロファイルを変更するコントローラを含み、、前記コントローラは前記温度が予め設定された基準温度未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御し、前記温度が予め設定された前記基準温度以上であるとき、前記第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御する無線充電装置が提供され得る。
【0009】
このとき、前記第1電流プロファイルは、前記バッテリーの充電時間が経過しても電流が一定に流れる第1一定プロファイルと、前記充電時間に応じて前記第1一定プロファイルから電流が徐々に低くなる第1減少プロファイルとを含むことができる。
【0010】
また、前記第2電流プロファイルは、前記充電時間の経過に応じて前記第1一定プロファイルより低い電流で一定に流れる第2一定プロファイルと、前記充電時間に応じて前記第2一定プロファイルから電流が徐々に低くなる第2減少プロファイルとを含み得る。
【0011】
また、前記第2一定プロファイルにおいて前記電力送出部に流れる電流は、前記第1一定プロファイルにおいて前記電力送出部に流れる電流より低くてもよい。
【0012】
また、前記電力送出部は、電流一定モードまたは電圧一定モードを提供することができる。
【0013】
また、前記コントローラは、前記電流一定モードにおいて、前記温度が予め設定された前記基準温度以上であるとき、前記第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御し、前記電流一定モードから前記電圧一定モードに変更されるとき、前記第2電流プロファイルが前記第1電流プロファイルの元のプロファイルに変更されるように前記電力送出部の電力送出を制御することができる。
【0014】
本発明の一態様によれば、バッテリーに電力を無線で送出する段階;温度を感知する段階;および電力を送出する電力送出部の電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階を含み、前記電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階は、温度が予め設定された基準温度未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御し、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御する無線充電装置の制御方法を提供することができる。
【0015】
また、前記バッテリーに電力を無線で送出する段階は、電流一定モードまたは電圧一定モードを提供することができる。
【0016】
また、前記電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階は、前記電流一定モードにおいて、前記温度が予め設定された前記基準温度以上であるとき、前記第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて前記電力送出部の電力送出を制御し、前記電流一定モードから前記電圧一定モードに変更されるとき、前記第2電流プロファイルが前記第1電流プロファイルの元のプロファイルに変更されるように前記電力送出部の電力送出を制御することができる。
【0017】
本発明の一態様によれば、コンピュータプログラムを格納しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、バッテリーに電力を無線で送出する段階;温度を感知する段階;および電力を送出する電力送出部の電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階を含む方法を前記プロセッサが行うようにするための命令語を含むことができる。
【0018】
前記電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階は、温度が予め設定された基準温度未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御し、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて電力送出部の電力送出を制御することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一実施例によれば、 バッテリーに電力を送出する温度を測定し、温度が予め設定された基準温度以上である場合、予め設定された第1電流プロファイルより低い電流を有する第2電流プロファイルに基づいて電力の送出を制御することにより、バッテリーの充電中に発生する発熱や過充電によるバッテリーの損傷や爆発を未然に防止することができるという効果がある
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の無線充電装置を示す構成図である。
図2】本発明の一実施例による無線充電装置において、電流一定モードと電圧一定モードを示すグラフである。
図3A】本発明の一実施例による無線充電装置において、電流一定区間と電流減少区間における電流変化を示すフラフである。
図3B】本発明の一実施例による無線充電装置において、電圧上昇区間と電圧一定区間における電圧変化を示すフラフである。
図4】本発明の充電管理方法を示すフローチャートである。
図5】本発明の他の実施例による無線充電装置において、電流一定モードと電圧一定モードを示すフラフである。
【発明を実施するための具体的な内容】
【0021】
以下では、本発明の技術的思想を具現するための具体的な実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
なお、本発明の説明において、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0023】
さらに、ある構成要素が他の構成要素に「接続」、「供給」されると言及されるときは、該当する他の構成要素に直接的に接続、供給されることもあるが、中間にまた他の構成要素が存在することもあると理解すべきである。
【0024】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定するために使用されたのではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0025】
さらに、第1、第2などの序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するために使用されることができるが、該当構成要素はこのような用語によって限定されない。これらの用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0026】
本明細書で使用される「含む」の意味は、特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素、成分および/または群れの存在や付加を除外するのではない。
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の一実施例に係る無線充電装置の具体的な構成について説明する。
【0028】
図1は、本発明の無線充電装置を示す構成図である。
【0029】
図1を参照すると、本発明の一実施例による無線充電装置10は、電子機器のバッテリーBを無線で充電することができる。ここで、電子機器は、携帯電話、ノートブック、コンピュータ、カムコーダなどの携帯可能な小型電子機器であってもよいが、これに限定されず、電子機器は、バッテリーBを備えた様々な種類のモビリティ(一例として、電動クイックボード、電動自転車、電動スケートボード、または電動スクーター)を含むことができる。
【0030】
無線充電装置10は無線充電ステーションに配置され得る。無線充電ステーションは、バッテリーBを充電するための無線電力を無線充電装置10に供給することができる。無線充電装置10は、バッテリーの充電温度が予め設定された基準温度以上である場合、充電中のバッテリーに印加される電流プロファイルを変更することにより、バッテリーの過熱を防止することができる。
【0031】
このような無線充電装置10は、電力送出部100、温度センサー200、及びコントローラ300を含むことができる。
【0032】
電力送出部100は、電子機器に備えられた電力受信機に電力を無線で送出することができる。電力送出部100は、磁場を形成することができるコイル形状を有する無線充電コイルと、無線充電コイル(一次コイル)と回路接続される回路基板とを含むことができる。電力送出部100と電子機器の電力受信機と対向するように配置されるとき、電力送出部100では電磁場による電磁誘導現象が発生し、モビリティの電力受信機(二次コイル)は電磁誘導現象によって発生した誘導電流を利用してモビリティのバッテリーを充電することができる。
【0033】
温度センサー200は、電力送出部100の温度、バッテリーの温度、および電力受信機の温度のうち1つ以上を感知することができる熱感知センサーであってもよい。例えば、温度センサー200は電力送出部100の温度を感知することができる。このような温度センサー200は、温度を感知することができる複数個で提供され得る。複数の温度センサーは、発熱が最も大きく発生すると予想されるいくつかの地点に配置され得る。
【0034】
コントローラ300は、温度が予め設定された基準温度(一例として、70℃)未満であるとき、予め設定された電流プロファイルに基づいて電力送出部100の電力送出を制御することができる。
【0035】
以下、図2図3A図3Bを参照して、コントローラ300が温度に基づいて電力送出部100の電力送出制御動作を詳細に説明する。
【0036】
無線充電装置10は、電流一定モードと電圧一定モードの両方をサポートすることができ、コントローラ300は、電流一定モードおよび電圧一定モードのうちいずれかの充電モードで電力送出部100の出力を制御することができる。
【0037】
図2は、本発明の一実施例による無線充電装置において、電流一定モードと電圧一定モードを示すグラフである。
【0038】
図2を参照すると、温度が予め設定された基準温度(一例として、70℃)未満の状態(a)において、無線充電装置10が電流一定モードでバッテリーBの充電を行う場合、バッテリーBが所定の容量だけ充電されるまで一定の電流(例えば、Imax)が供給されて充電されることができ、所定の容量だけ充電された後には徐々に充電電流が減少されることができる。一方、無線充電装置10が電圧一定モードでバッテリーBの充電を行う場合、バッテリーBが所定の容量だけ充電されるまで徐々に充電電圧が上昇されることができ、所定の容量だけ充電された後は、充電電圧が一定に維持されることができる。
【0039】
温度が予め設定された基準温度(一例として70℃)以上の状態(b)において、コントローラ300は、予め設定された基準温度(一例として70℃)未満の状態(a)より少なく設定された電流(例えば、Ilow)または電圧(例えば、Vlow)で電流一定モードおよび電圧一定モードのいずれか一方の充電モードを運営してバッテリーBの充電を行うことができる。
【0040】
図3Aは、本発明の一実施例による無線充電装置において、電流一定区間と電流減少区間における電流変化を示すグラフであり、図3Bは、本発明の一実施例による無線充電装置において、電圧上昇区間と電圧一定区間における電圧変化を示すグラフである。
【0041】
まず、図3Aを参照すると、コントローラ300は、温度が予め設定された基準温度(一例として70℃)未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルPI1に基づいて電力送出部100の電力送出を制御することができる。ここで、第1電流プロファイルPI1は、第1電流一定プロファイルPIC1および第1電流減少プロファイルPID1を含むことができる。
【0042】
第1電流一定プロファイルPIC1は、バッテリーBの充電時間(又はバッテリーBの充電量)が増加しても電流Imaxが一定に流れる区間(以下、「第1一定電流区間」という) 301のプロファイルとして理解され得る。第1電流減少プロファイルPID1は、充電時間(又はバッテリーBの充電量)が増加するにつれて第1電流一定プロファイルPIC1から電流が徐々に低くなる区間(以下、「第1電流減少区間」)という)303のプロファイルとして理解され得る。
【0043】
コントローラ300は、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電流プロファイルPI1の電流Imaxより低い電流Ilowを有する第2電流プロファイルPI2に基づいて電力送出部100の電力送出を制御することができる。第2電流プロファイルPI2は、第2電流一定プロファイルPIC2および第2電流減少プロファイルPID2を含むことができる。
【0044】
第2電流一定プロファイルPIC2は、充電時間の増加に伴って第1電流一定プロファイルPIC1の電流Imaxより低い電流Ilowで一定に流れる区間(以下、「第2一定電流区間」という)311のプロファイルであってもよい。第2電流減少プロファイルPID2は、充電時間(充電量)が増加するにつれて第2電流一定プロファイルPIC2から電流が徐々に低くなる区間(以下、「第2電流減少区間」という)313のプロファイルであってもよい。バッテリーの充電量が同じ条件で、第2電流減少プロファイルPID2において電力送出部100に流れる電流は、第1電流減少プロファイルPID1において電力送出部100に流れる電流より低くてもよい。
【0045】
第2電流一定プロファイルPIC2において電力送出部100に流れる電流は、第1電流一定プロファイルPIC1において電力送出部100に流れる電流より低いため、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、バッテリーBに加わる電気エネルギーが減少し、バッテリーBおよび電力送出部の発熱が低減され得る。
【0046】
図3Bを参照すると、コントローラ300は、温度が予め設定された基準温度(例えば、70℃)未満であるとき、予め設定された第1電圧プロファイルPV1に基づいて電力送出部100の電力送出を制御することができる。ここで、第1電圧プロファイルPV1は、第1電圧上昇プロファイルPVI1および第1電圧一定プロファイルPVC1を含むことができる。
【0047】
第1電圧上昇プロファイルPVI1は、バッテリーBの充電時間(またはバッテリーBの充電量)が増加するにつれて、電圧が徐々に上昇する区間(以下、「第1電圧上昇区間」という)321のプロファイルとして理解され得る。第1電圧一定プロファイルPVC1は、充電時間(又はバッテリーBの充電量)が増加しても電圧が一定のレベルVmaxに維持される区間(以下、「第1電圧一定区間」という)323のプロファイルとして理解され得る。
【0048】
一方、コントローラ300は、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電圧プロファイルPV1の電圧より低い電圧を有する第2電圧プロファイルPV2に基づいて電力送出部100の電力送出を制御することができる。ここで、第2電圧プロファイルPV2は、第2電圧一定プロファイルPVC2、および第2電圧上昇プロファイルPVI2を含むことができる。
【0049】
第2電圧一定プロファイルPVC2は、充電時間(又は充電量)が増加しても第1電圧一定プロファイルPVC1より低いレベルの電圧Vlowで一定にかかる区間(以下、「第2電圧一定区間」という)333のプロファイルであってもよい。これにより、コントローラ300は、第2電圧一定プロファイルPVC2において電力送出部100にかかる電圧を、第1電圧一定プロファイルPVC1において電力送出部100にかかる電圧より低く印加されるように制御することができる。
【0050】
同様に、第2電圧上昇プロファイルPVI2は、充電時間(または充電量)が増加するにつれて電圧が徐々に上昇する区間(以下、「第2電圧上昇期間」という)331のプロファイルであってもよい。このとき、第2電圧上昇プロファイルPVI2は、第1電圧上昇プロファイルPVI1より低いレベルの電圧Vlowに設定されてもよい。これにより、温度が予め設定された基準温度以上であり、第2電圧上昇区間331において、コントローラ300は、第2電圧上昇プロファイルPVI2に従って電力送出部100に印加される電圧を制御することができる。
【0051】
上述したように、電力送出部100の温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第2電圧プロファイルPV2によってバッテリーBに加わる電気エネルギーが減少するため、バッテリーB及び電力送出部100の発熱を低減することができる。
【0052】
コントローラ300は、送出モジュール130がバッテリーの充電量(充電時間)に応じて電流一定プロファイルまたは電圧一定プロファイルに基づいてモビリティを無線充電するように電源供給機を制御することができる。
【0053】
電流一定プロファイルに基づいて充電することを電流一定モード、電圧一定プロファイルに基づいて充電することを電圧一定モードと呼ぶことができる。
【0054】
電流一定モードは、時間に関係なく一定の電流の電気エネルギーを送出モジュール130にかけるモードと理解され得る。電流一定モードで電流は一定であるが、バッテリーの充電量が増加するほど無線充電コイルにかかる電圧が増加することができる。
【0055】
電圧一定モードは、時間に関係なく一定の電圧の電気エネルギーを送出モジュール130に掛けるモードと理解され得る。電圧一定モードで電圧は一定であるが、バッテリーの充電量が増加するほど無線充電コイルに流れる電流が減少することができる。
【0056】
コントローラ300は、通信機を介してモビリティ通信モジュールと交信し、モビリティのバッテリーがどの程度充電されたかに関する情報を取得し、バッテリーの充電量が第1基準以下であれば電流一定モードで充電するように送出モジュール130を制御することができ、バッテリーの充電量が第2基準より大きいと、電圧一定モードで充電するように送出モジュール130を制御することができる。
【0057】
本実施例による図面では、第1基準と第2基準とが同一であると示されているが、本発明の思想がこれに限定されるのではないので、第2基準が第1基準よりも大きくてもよい。第2基準が第1基準よりも大きい場合、バッテリーの充電量が第1基準と第2基準との間である場合、第1基準より充電量が多いほど、電流一定モードにおける電流より比例して電流が減少し、第1基準における電圧より比例して電圧が大きくなるように制御され得る。充電量が第1基準と第2基準の間で比例して増加する電流は、第2基準における電流に徐々に減少し、充電量が第1基準と第2基準の間で比例して増加する電圧は、第2基準における電圧(電圧一定モードにおける電圧)まで徐々に増加することができる。
【0058】
また、コントローラ300は、バッテリーの充電量が第1基準以下でありながら、電力送出部100の温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電圧プロファイルPV1の第1電圧一定プロファイルPVC1より低い電圧を有する第2電圧プロファイルPV2の第2電圧一定プロファイルPVC2に基づいて電力送出部100の電力送出を制御することができる。
【0059】
コントローラ300は、電力送出部100の温度が予め設定された基準温度未満であるとき、第1電流プロファイルPI1と第1電圧プロファイルPV1に基づいてバッテリーを充電し、基準温度以上であるときに第1電流プロファイルPI1より低い電流が流れる第2電流プロファイルPI2、および第1電圧プロファイルPV1より低い電圧がかかる第2電圧プロファイルPV2に基づいてバッテリーを充電するように電力送出部100の電力送出を制御することができる。
【0060】
コントローラ300は、マイクロプロセッサを含む演算装置によって具現されることができ、その具現方式は当業者にとって自明であるので、さらなる詳細な説明は省略する。そして、コントローラ300は無線充電ステーションの内部に提供され得るが、本発明の思想が必ずしもこれに限定されるのではなく、コントローラ300は無線充電ステーションとは別途配置され、充電ステーションを外部から遠隔制御する形態で提供されてもよい。
【0061】
一方、本実施例では予め設定された基準温度が70℃であると説明したが、この基準温度は本発明の理解を助けるための一例に過ぎず、基準温度はバッテリー及び電力送出部の発熱に影響を与え得る様々な環境(温度、湿度、圧力など)を考慮して変更され得る。
【0062】
以下では、本発明の一実施例による無線充電装置の制御方法について説明する。
【0063】
図4を参照すると、本発明の一実施例による無線充電装置の制御方法20は、バッテリーに電力を無線で送出する段階(S100)、電力送出部100の温度を感知する段階(S200)、および電流プロファイルを測定された温度に基づいて変更する段階(S300)を含むことができる。
【0064】
バッテリーに電力を無線で送出する段階(S100)において、無線充電装置の電力送出部と電子機器の電力受信機と対向するように配置された状態で、無線充電装置の電力が電子機器のバッテリーに無線で送出されることができる。
【0065】
温度を感知する段階(S200)においては、温度センサーによって、電力送出部の温度、バッテリーの温度、および電力受信機の温度のうち1つ以上が感知され得る。さらに、温度センサーは、電力送出部、バッテリー、および電力受信機のうち1つ以上に配置されることができ、温度センサーは、発熱が最も大きく発生すると予想される地点に配置されることによって、最高温度の発熱を感知することができる。
【0066】
電流プロファイルを温度に基づいて変更する段階(S300)においては、電力送出部の電流プロファイルが温度に基づいて変更され得る。例えば、温度が予め設定された基準温度未満であるとき、予め設定された第1電流プロファイルPI1に基づいて電力送出部の電力送出が制御されるため、第1電流プロファイルPI1に該当する充電電流により、バッテリーの充電が持続的に維持され得る。
【0067】
しかしながら、温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第1電流プロファイルPI1より低い電流を有する第2電流プロファイルPI2に基づいて電力送出部の電力送出が制御されることにより、第2電流プロファイルPI2に該当する充電電流に変更され得る。
【0068】
第1電流プロファイルPI1から第2電流プロファイルPI2に変更されるように電力送出が制御されると、第2一定プロファイルにおいて電力送出部100に流れる電流は、第1一定プロファイルにおいて電力送出部100に流れる電流より低いため、第2電流プロファイルPI2におけるバッテリーの充電効率は、第1電流プロファイルPI1におけるバッテリーの充電効率より低減されることができる。
【0069】
上述の実施例によれば、基準温度以上のときに第1電流プロファイルPI1および第1電圧プロファイルPV1より低い電流と電圧がかかる第2電流プロファイルPI2および第2電圧プロファイルPV2に基づいてバッテリーが充電されるため、過度に温度が上昇しないで済む。
【0070】
一方、図5を参照すると、本発明の他の実施例によれば、第2電流プロファイルPI2および第2電圧プロファイルPV2に基づいてバッテリーが充電されるとき、温度センサーにおいて基準温度よりも高い温度である予備臨界温度に達したことが感知されると、コントローラ300は充電を継続するか中断するかを判断することができる。
【0071】
コントローラ300は、基準温度に達した時点と予備臨界温度に達した時点とを認識し、基準温度に達してから予備臨界温度に達した時間が基準時間以下である場合、第3電流プロファイルPI3及び第3電圧プロファイルに基づいてバッテリーが充電されるように電力送出部100の電力送出を制御することができる。
【0072】
第3電流プロファイルPI3では、第2電流プロファイルPI2の電流より低い電流に基づいて電力送出部100の電力送出が制御される。第3電流プロファイルPI3は、第3電流一定プロファイルPIC3および第3電流減少プロファイルPID3を含むことができる。
【0073】
第3電流一定プロファイルPIC3は、充電時間の増加に伴って第2電流一定プロファイルPIC2の電流より低い電流で一定に流れる区間のプロファイルであってもよい。第3電流減少プロファイルPID3は、充電時間(充電量)が増加するにつれて第3電流一定プロファイルPIC3から電流が徐々に低くなる区間のプロファイルであってもよい。バッテリーの充電量が同じ条件で、第3電流減少プロファイルPID3において電力送出部100に流れる電流は、第2電流減少プロファイルPID2において電力送出部100に流れる電流より低くてもよい。
【0074】
第3電圧プロファイルPV3においては、第2電圧プロファイルPV2の電圧より低い電圧に基づいて電力送出部100の電力送出が制御される。第3電圧プロファイルPV3は、第3電圧上昇プロファイルPVI3および第3電圧一定プロファイルPVC3を含むことができる。
【0075】
第3電圧一定プロファイルPVC3は、充電時間(充電量)が増加しても第2電圧一定プロファイルPVC2より低い電圧で一定にかかる区間のプロファイルであってもよい。すなわち、バッテリーの充電量が同じ条件で、第3電圧上昇プロファイルPVI3において電力送出部100にかかる電圧は、第2電圧上昇プロファイルPVI2において電力送出部100にかかる電圧より低くてもよい。したがって、電力送出部100の温度が予め設定された基準温度以上であるとき、第3電圧プロファイルPV3によってバッテリーBに加わる電気エネルギーが減少し、バッテリーBおよび電力送出部の発熱が低減され得る。第3電圧上昇プロファイルPVI3は、充電時間(充電量)が増加するにつれて初期状態(例えば充電時間(充電量)が0のとき)から第3電流一定プロファイルPIC3の電圧まで、電圧が徐々に増加するプロファイルであってもよい。
【0076】
一方、コントローラ300は、基準温度に達した時点と予備臨界温度に達した時点とを認識し、基準温度に達してから予備臨界温度に達した時間が基準時間を超過する場合、バッテリーが損傷したり爆発する危険があるため、電力送出部100への電気エネルギーを遮断してバッテリーBの充電を中断する。
【0077】
基準温度以上のときに予備臨界温度に達しないことがバッテリーの充電に有利であるが、基準温度に達した後に予備臨界温度に達してもバッテリーの充電を持続するか否かを判断することによりバッテリーが損傷したり、爆破することが防止され得る。基準温度に達した後、予備臨界温度に達した時間が基準時間以下である場合、温度上昇速度が緩やかで過度の温度上昇がないと判断されるため、より低い電圧と電流で充電を持続することが可能である。基準温度に達した後、予備臨界温度に達した時間が基準時間を超過する場合、温度上昇速度が急峻で過度の温度上昇が予想されるため、充電を中断することになる。
【0078】
本発明に添付されたブロック図の各ブロックとフローチャートの各段階との組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって行われてもよい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、特殊コンピュータ、またはその他のプログラマブルデータ処理装置の符号化プロセッサに搭載され得るため、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置の符号化プロセッサを介して行われるその命令が、ブロック図の各ブロック、またはフローチャートの各段階で説明された機能を行う手段を生成する。これらのコンピュータプログラム命令は、特定の方法で機能を実現するためにコンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置を指向することができるコンピュータ利用可能またはコンピュータ読み取り可能なメモリに格納されることも可能であるため、そのコンピュータ利用可能またはコンピュータ読み取り可能なメモリに格納された命令は、ブロック図の各ブロックまたはフローチャートの各段階で説明された機能を行う命令手段を含む製造品目を生産することも可能である。コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置上に搭載されることも可能であるため、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置上で一連の動作段階が行われ、コンピュータで実行されるプロセスを生成してコンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置を行う命令は、ブロック図の各ブロックおよびフローチャートの各段階で説明された機能を行うための段階を提供することも可能である。
【0079】
さらに、各ブロックまたは各段階は、特定の論理機能を実行するための1つ以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表すことができる。また、いくつかの代替実施例では、ブロックまたは段階で言及された機能が順序外で発生することも可能であることに注目すべきである。例えば、続いて示されている2つのブロックまたは段階は、事実上、実質的に同時に行われてもよく、またはそのブロックまたは段階が時々該当する機能に従って逆順に行われてもよい。
【0080】
以上、本発明の実施例を具体的な実施形態として説明したが、これは例示に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、本明細書に開示された技術的思想に従う最も広い範囲を有するものと解釈されるべきである。当業者は、開示された実施形態を組合せ/置換して適示されていない形状のパターンを実施することができるが、これも本発明の範囲から逸脱しないものであろう。さらに、当業者は本明細書に基づいて開示された実施形態を容易に変更または変形することができ、そのような変更または変形も本発明の権利範囲に属することは明らかである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5