(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182531
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】仮想環境におけるインテリジェントUPSシャットダウンシーケンシングのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H02J 9/06 20060101AFI20231219BHJP
【FI】
H02J9/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】31
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023079222
(22)【出願日】2023-05-12
(31)【優先権主張番号】17/806,807
(32)【優先日】2022-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】501439828
【氏名又は名称】シュナイダー エレクトリック アイティー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100177426
【弁理士】
【氏名又は名称】粟野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド グレハン
【テーマコード(参考)】
5G015
【Fターム(参考)】
5G015GA02
5G015GB01
5G015HA02
5G015JA42
5G015JA52
5G015KA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】予備電源のエネルギー枯渇前にシャットダウン手順を実行することによってサーバを安全にシャットダウンする。
【解決手段】サーバに給電する無停電電源(UPS)を制御する方法であって、サービスがシャットダウン手順を開始しているとの指示を受信するステップと、シャットダウン手順の予測シャットダウン時間(PST)がシャットダウン手順をなすための、UPSの利用可能ランタイム未満であるベースラインシャットダウン時間(BST)を超えると決定するステップと、PSTが利用可能ランタイム未満であり且つPSTがBSTを超えるとの決定に応答してUPSを制御してサーバへの給電を継続するステップと、シャットダウン手順が実際のシャットダウン時間(AST)で成功裏に実行されたとの指示を受信するステップと、ASTがBSTとは異なるとの決定に応答して、BSTを更新するステップと、をなす。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のサービスを実行中の少なくとも1つのサーバに給電するように構成された少なくとも1つの無停電電源(UPS、uninterruptible power supply)システムを制御するためのコンピュータ実行可能命令が格納された非一時的コンピュータ可読媒体であって、該コンピュータ実行可能命令は少なくとも1つのプロセッサに:
前記1つ以上のサービスがシャットダウン手順を開始しているとの指示を受信するステップと、
前記シャットダウン手順の予測シャットダウン時間が前記シャットダウン手順をなすためのベースラインシャットダウン時間を超えるかを決定するステップであって、前記ベースラインシャットダウン時間は前記UPSシステムの利用可能ランタイム未満である、ステップと、
前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であるかを決定するステップと、
前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であるとの決定に応答して、前記UPSシステムを制御して前記少なくとも1つのサーバへの給電を継続するステップと、
前記シャットダウン手順が実際のシャットダウン時間で成功裏に実行されたとの指示を受信するステップであって、前記実際のシャットダウン時間は前記ベースラインシャットダウン時間とは異なる、ステップと、
前記シャットダウン手順の前記実際のシャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるとの決定に応答して、前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップと
をなすように命じる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項2】
請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記ベースラインシャットダウン時間はユーザによって設定される、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項3】
請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記予測シャットダウン時間がランタイム閾値未満であるとの決定に応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップをなすようにさらに命じる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項4】
請求項3に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムのエネルギー容量のパーセンテージに基づいて決定される、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項5】
請求項3に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムに基づいて前記ランタイム閾値を決定するステップをなすようにさらに命じ、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムのパーセンテージである、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項6】
請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、少なくとも1つのサービスが前記1つ以上のサービスに追加されるか前記1つ以上のサービスから除かれることに応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップをなすようにさらに命じる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項7】
請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記1つ以上のサービスの前記シャットダウン手順は1つ以上のステージを含み、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記1つ以上のステージの各ステージについてのステージシャットダウン時間を決定するステップと、
前記1つ以上のステージの各ステージについての前記ステージシャットダウン時間に基づいて、前記1つ以上のステージの各ステージについてのベースラインステージシャットダウン時間を決定するステップと
をなすようにさらに命じる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記1つ以上のステージの各ステージについての予測ステージシャットダウン時間を決定するステップと、
前記1つ以上のステージの第1のステージについての第1の予測ステージシャットダウン時間が前記第1のステージについての第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるかを決定するステップと
をなすようにさらに命じる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項9】
請求項8に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記第1の予測ステージシャットダウン時間が前記第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して、前記第1のステージの実行を反復するかを決定するステップをなすようにさらに命じ、
前記第1のステージの実行を反復するかを決定するステップは、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記第1のステージの反復の際に前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるかを決定することを含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
請求項9に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記第1のステージの反復の際に前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるとの決定に応答して、前記UPSシステムに前記1つ以上のサーバへの電力を無効にさせるステップをなすようにさらに命じる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記ベースラインシャットダウン時間は、前記1つ以上のステージの前記ベースラインステージシャットダウン時間の総和に基づいて決定される、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体において、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記UPSシステムのエネルギー容量を決定するステップと、
前記ベースラインシャットダウン時間がランタイム閾値を超えるかを決定するステップであって、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記エネルギー容量に基づいて決定される、ステップと、
前記ベースラインシャットダウン時間が前記ランタイム閾値を超えるとの決定に応答して、前記UPSシステムの前記エネルギー容量を増加させるために前記UPSシステムに追加すべきエネルギー貯蔵装置の推奨個数を出力するステップと
をなすようにさらに命じる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
1つ以上のサービスを実行中の少なくとも1つのサーバに給電するように構成された無停電電源(UPS、uninterruptible power supply)システムを制御する方法であって、該方法は、
前記1つ以上のサービスがシャットダウン手順を開始しているとの指示を受信するステップと、
予測シャットダウン時間が前記シャットダウン手順をなすためのベースラインシャットダウン時間を超えるかを決定するステップであって、前記ベースラインシャットダウン時間は前記UPSシステムの利用可能ランタイム未満である、ステップと、
前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であると決定するステップと、
前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であるとの決定に応答して、前記UPSシステムを制御して前記少なくとも1つのサーバへの給電を継続するステップと、
前記シャットダウン手順が実際のシャットダウン時間で成功裏に実行されたとの指示を受信するステップであって、前記実際のシャットダウン時間は前記ベースラインシャットダウン時間とは異なる、ステップと、
前記シャットダウン手順の前記実際のシャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるとの決定に応答して、前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップとを含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、さらに、前記予測シャットダウン時間がランタイム閾値未満であるとの決定に応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップを含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムのエネルギー容量のパーセンテージに基づいて決定される、方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法において、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムに基づいて決定され、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムのパーセンテージである、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法において、さらに、
少なくとも1つのサービスが前記1つ以上のサービスに追加されるか前記1つ以上のサービスから除かれることに応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップを含む、方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法において、前記1つ以上のサービスの前記シャットダウン手順は1つ以上のステージを含み、前記方法はさらに、
前記1つ以上のステージの各々についてのステージシャットダウン時間を決定するステップと、
前記1つ以上のステージの各ステージについての前記各々のステージシャットダウン時間に基づいて、前記1つ以上のステージの各ステージについての各々のベースラインステージシャットダウン時間を決定するステップと、
前記1つ以上のステージの各ステージについての予測ステージシャットダウン時間を決定するステップと、
前記1つ以上のステージの各々のステージについての前記予測ステージシャットダウン時間が、前記1つ以上のステージの各々のステージについての前記ベースラインステージシャットダウン時間を超えると決定するステップとを含む、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、さらに、第1の予測ステージシャットダウン時間が第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して、第1のステージを反復するかを決定するステップを含み、
前記第1のステージを反復するかを決定するステップは、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるかを決定することを含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、さらに、前記ベースラインシャットダウン時間を前記1つ以上のステージの前記ベースラインステージシャットダウン時間に基づいて決定するステップを含む、方法。
【請求項21】
請求項13に記載の方法において、さらに、前記UPSシステムの前記エネルギー容量を増加させるために前記UPSシステムに追加すべきエネルギー貯蔵装置の推奨個数を出力するステップを含む、方法。
【請求項22】
無停電電源(UPS、uninterruptible power supply)システムであって、該システムは、
1つ以上のサービスを実行中の少なくとも1つのサーバに給電するように構成された出力と、
主電源からの主電力を受けるように構成された第1の入力と、
エネルギー貯蔵装置からの予備電力を受けるように構成された第2の入力と、
少なくとも1つのコントローラであって、
前記1つ以上のサービスがシャットダウン手順を開始しているとの指示を受信するステップと、
前記シャットダウン手順の予測シャットダウン時間が前記シャットダウン手順をなすためのベースラインシャットダウン時間を超えるかを決定するステップであって、前記ベースラインシャットダウン時間は前記UPSシステムの利用可能ランタイム未満である、ステップと、
前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であると決定するステップと、
前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であるとの決定に応答して、前記UPSシステムを制御して前記少なくとも1つのサーバへの給電を継続するステップと、
前記シャットダウン手順が実際のシャットダウン時間で成功裏に実行されたとの指示を受信するステップであって、前記実際のシャットダウン時間は前記ベースラインシャットダウン時間とは異なる、ステップと、
前記シャットダウン手順の前記実際のシャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるとの決定に応答して、前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップと
をなすように構成されている少なくとも1つのコントローラとを備える、UPSシステム。
【請求項23】
請求項22に記載のUPSシステムにおいて、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムのランタイム閾値未満である場合、前記ベースラインシャットダウン時間を更新するように構成されている、UPSシステム。
【請求項24】
請求項23に記載のUPSシステムにおいて、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムのエネルギー容量のパーセンテージに基づいて決定される、UPSシステム。
【請求項25】
請求項22に記載のUPSシステムにおいて、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、少なくとも1つのサービスが前記1つ以上のサービスに追加されるか前記1つ以上のサービスから除かれることに応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するように構成されている、UPSシステム。
【請求項26】
請求項22に記載のUPSシステムにおいて、前記1つ以上のサービスの前記シャットダウン手順は1つ以上のステージを含み、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、
前記1つ以上のステージの各ステージについてのステージシャットダウン時間を決定するステップと、
前記1つ以上のステージの各ステージについての前記ステージシャットダウン時間に基づいて、前記1つ以上のステージの各ステージについてのベースラインステージシャットダウン時間を決定するステップとをなすように構成されている、UPSシステム。
【請求項27】
請求項26に記載のUPSシステムにおいて、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、
前記1つ以上のステージの各ステージについての予測ステージシャットダウン時間を決定するステップと、
前記1つ以上のステージの第1のステージについての第1の予測ステージシャットダウン時間が前記第1のステージについての第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるかを決定するステップとをなすように構成されている、UPSシステム。
【請求項28】
請求項27に記載のUPSシステムにおいて、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記第1の予測ステージシャットダウン時間が前記第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して、前記第1のステージの実行を反復するかを決定するステップをなすように構成されており、
前記第1のステージの実行を反復するかを決定するステップは、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記第1のステージの反復の際に前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるかを決定することを含む、UPSシステム。
【請求項29】
請求項28に記載のUPSシステムにおいて、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記第1のステージの反復の際に前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるとの決定に応答して、前記UPSシステムに前記1つ以上のサーバへの電力を無効にさせるステップをなすように構成されている、UPSシステム。
【請求項30】
請求項26に記載のUPSシステムにおいて、前記ベースラインシャットダウン時間は、前記1つ以上のステージの前記ベースラインステージシャットダウン時間の総和に基づいて決定される、UPSシステム。
【請求項31】
請求項22に記載のUPSシステムにおいて、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、
前記UPSシステムのエネルギー容量を決定するステップと、
前記ベースラインシャットダウン時間がランタイム閾値を超えるかを決定するステップであって、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記エネルギー容量に基づいて決定される、ステップと、
前記ベースラインシャットダウン時間が前記ランタイム閾値を超えるとの決定に応答して、前記UPSシステムの前記エネルギー容量を増加させるために前記UPSシステムに追加すべきエネルギー貯蔵装置の推奨個数を出力するステップとをなすように構成されている、UPSシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示による少なくとも1つの例は無停電電源(UPS、uninterruptible power supply)に一般的に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータシステムや他のデータ処理システム等のセンシティブ及び/又はクリティカルな負荷に関して制御されており無停電な電力を供給するために、無停電電源(UPS)等のパワー装置を用い得る。既存のUPSには、オンラインUPSやオフラインUPSやライン対話型UPSやその他のものが含まれる。UPSは、負荷に対して出力電力を供給し得る。出力電力は、公益事業系主幹電源(主電源)等のプライマリ電源から得るか、及び/又は、エネルギー貯蔵装置等のバックアップ電源から得ることができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、1つ以上のサービスを実行中の少なくとも1つのサーバに給電するように構成された少なくとも1つの無停電電源(UPS、uninterruptible power supply)システムを制御するためのコンピュータ実行可能命令が格納された非一時的コンピュータ可読媒体が提供されるのであり、該コンピュータ実行可能命令は少なくとも1つのプロセッサに:前記1つ以上のサービスがシャットダウン手順を開始しているとの指示を受信するステップと、前記シャットダウン手順の予測シャットダウン時間が前記シャットダウン手順をなすためのベースラインシャットダウン時間を超えると決定するステップであって前記ベースラインシャットダウン時間は前記UPSシステムの利用可能ランタイム未満であるステップと、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であるかを決定するステップと、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であるとの決定に応答して前記UPSシステムを制御して前記少なくとも1つのサーバへの給電を継続するステップと、前記シャットダウン手順が実際のシャットダウン時間で成功裏に実行されたとの指示を受信するステップであって前記実際のシャットダウン時間は前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるステップと、前記シャットダウン手順の前記実際のシャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるとの決定に応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップとをなすように命じる命令を含む。
【0004】
一部の例では、ベースラインシャットダウン時間はユーザによって設定される。少なくとも1つの例では、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記予測シャットダウン時間がランタイム閾値未満であるとの決定に応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップをなすようにさらに命じる。様々な例では、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムのエネルギー容量のパーセンテージに基づいて決定される。一部の例では、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムに基づいて前記ランタイム閾値を決定するステップをなすようにさらに命じ、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムのパーセンテージとされる。様々な例では、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、少なくとも1つのサービスが前記1つ以上のサービスに追加されるか前記1つ以上のサービスから除かれることに応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップをなすようにさらに命じる。
【0005】
少なくとも1つの例では、前記1つ以上のサービスの前記シャットダウン手順は1つ以上のステージを含み、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記1つ以上のステージの各ステージについてのステージシャットダウン時間を決定するステップと、前記1つ以上のステージの各ステージについての前記ステージシャットダウン時間に基づいて前記1つ以上のステージの各ステージについてのベースラインステージシャットダウン時間を決定するステップとをなすようにさらに命じる。様々な例では、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記1つ以上のステージの各ステージについての予測ステージシャットダウン時間を決定するステップと、前記1つ以上のステージの第1のステージについての第1の予測ステージシャットダウン時間が前記第1ステージについての第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるか決定するステップとをなすようにさらに命じる。少なくとも1つの例では、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記第1の予測ステージシャットダウン時間が前記第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して、前記第1のステージの実行を反復するかを決定するステップをなすようにさらに命じ、前記第1のステージの実行を反復するかを決定するステップは、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記第1のステージの反復の際に前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるかを決定することを含む。
【0006】
様々な例では、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記第1のステージの反復の際に前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるとの決定に応答して、前記UPSシステムに前記1つ以上のサーバへの電力を無効にさせるステップをなすようにさらに命じる。少なくとも1つの例では、前記ベースラインシャットダウン時間は、前記1つ以上のステージの前記ベースラインステージシャットダウン時間の総和に基づいて決定される。一部の例では、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサに、前記UPSシステムのエネルギー容量を決定するステップと、前記ベースラインシャットダウン時間がランタイム閾値を超えるかを決定するステップであって前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記エネルギー容量に基づいて決定されるステップと、前記ベースラインシャットダウン時間が前記ランタイム閾値を超えるとの決定に応答して前記UPSシステムの前記エネルギー容量を増加させるために前記UPSシステムに追加すべきエネルギー貯蔵装置の推奨個数を出力するステップとをなすようにさらに命じる。
【0007】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、1つ以上のサービスを実行中の少なくとも1つのサーバに給電するように構成された少なくとも1つの無停電電源(UPS、uninterruptible power supply)システムを制御するための方法が提供されるのであり、該方法は:前記1つ以上のサービスがシャットダウン手順を開始しているとの指示を受信するステップと、予測シャットダウン時間が前記シャットダウン手順をなすためのベースラインシャットダウン時間を超えると決定するステップであって前記ベースラインシャットダウン時間は前記UPSシステムの利用可能ランタイム未満であるステップと、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であると決定するステップと、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であるとの決定に応答して前記UPSシステムを制御して前記少なくとも1つのサーバへの給電を継続するステップと、前記シャットダウン手順が実際のシャットダウン時間で成功裏に実行されたとの指示を受信するステップであって前記実際のシャットダウン時間は前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるステップと、前記シャットダウン手順の前記実際のシャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるとの決定に応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップとを含む。
【0008】
一部の例では、方法は、前記予測シャットダウン時間がランタイム閾値未満であるとの決定に応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップを含む。様々な例では、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムのエネルギー容量のパーセンテージに基づいて決定される。少なくとも1つの例では、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムに基づいて決定され、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムのパーセンテージとされる。一部の例では、方法は、少なくとも1つのサービスが前記1つ以上のサービスに追加されるか前記1つ以上のサービスから除かれることに応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップを含む。
【0009】
様々な例では、前記1つ以上のサービスの前記シャットダウン手順は1つ以上のステージを含み、方法は、前記1つ以上のステージの各々についてのステージシャットダウン時間を決定するステップと、前記1つ以上のステージの各ステージについての前記各々のステージシャットダウン時間に基づいて前記1つ以上のステージの各ステージについての各々のベースラインステージシャットダウン時間を決定するステップと、前記1つ以上のステージの各ステージについての予測ステージシャットダウン時間を決定するステップと、前記1つ以上のステージの各々のステージについての前記予測ステージシャットダウン時間が前記1つ以上のステージの各々のステージについての前記ベースラインステージシャットダウン時間を超えると決定するステップとを含む。
【0010】
少なくとも1つの例では、方法は、第1の予測ステージシャットダウン時間が第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して第1のステージを反復するかを決定するステップを含み、前記第1のステージを反復するかを決定するステップは前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるかを決定することを含む。一部の例では、方法は、前記ベースラインシャットダウン時間を前記1つ以上のステージの前記ベースラインステージシャットダウン時間に基づいて決定するステップを含む。様々な例では、方法は、前記UPSシステムの前記エネルギー容量を増加させるために前記UPSシステムに追加すべきエネルギー貯蔵装置の推奨個数を出力するステップを含む。
【0011】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、無停電電源(UPS、uninterruptible power supply)システムが提供され、該システムは、1つ以上のサービスを実行中の少なくとも1つのサーバに給電するように構成された出力と、主電源からの主電力を受けるように構成された第1の入力と、エネルギー貯蔵装置からの予備電力を受けるように構成された第2の入力と、少なくとも1つのコントローラであって、前記1つ以上のサービスがシャットダウン手順を開始しているとの指示を受信するステップと、前記シャットダウン手順の予測シャットダウン時間が前記シャットダウン手順をなすためのベースラインシャットダウン時間を超えるかを決定するステップであって前記ベースラインシャットダウン時間は前記UPSシステムの利用可能ランタイム未満であるステップと、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であると決定するステップと、前記シャットダウン手順の前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムの前記利用可能ランタイム未満であるとの決定に応答して前記UPSシステムを制御して前記少なくとも1つのサーバへの給電を継続するステップと、前記シャットダウン手順が実際のシャットダウン時間で成功裏に実行されたとの指示を受信するステップであって前記実際のシャットダウン時間は前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるステップと、前記シャットダウン手順の前記実際のシャットダウン時間が前記ベースラインシャットダウン時間とは異なるとの決定に応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するステップとをなすように構成されているコントローラとを備える。
【0012】
様々な例では、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記予測シャットダウン時間が前記UPSシステムのランタイム閾値未満である場合、前記ベースラインシャットダウン時間を更新するように構成されている。一部の例では、前記ランタイム閾値は前記UPSシステムのエネルギー容量のパーセンテージに基づいて決定される。少なくとも1つの例では、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、少なくとも1つのサービスが前記1つ以上のサービスに追加されるか前記1つ以上のサービスから除かれることに応答して前記ベースラインシャットダウン時間を更新するように構成されている。一部の例では、前記1つ以上のサービスの前記シャットダウン手順は1つ以上のステージを含み、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記1つ以上のステージの各ステージについてのステージシャットダウン時間を決定するステップと、前記1つ以上のステージの各ステージについての前記ステージシャットダウン時間に基づいて、前記1つ以上のステージの各ステージについてのベースラインステージシャットダウン時間を決定するステップとをなすように構成されている。
【0013】
一部の例では、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記1つ以上のステージの各ステージについての予測ステージシャットダウン時間を決定するステップと、前記1つ以上のステージの第1のステージについての第1の予測ステージシャットダウン時間が前記第1ステージについての第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるか決定するステップとをなすようにさらに構成されている。様々な例では、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記第1の予測ステージシャットダウン時間が前記第1のベースラインステージシャットダウン時間を超えるとの決定に応答して前記第1のステージの実行を反復するかを決定するステップをなすように構成されており、前記第1のステージの実行を反復するかを決定するステップは、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記第1のステージの反復の際に前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるかを決定することを含む。
【0014】
少なくとも1つの例では、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記1つ以上のサービスの前記予測シャットダウン時間が前記第1のステージの反復の際に前記UPSシステムの前記利用可能ランタイムを超えるとの決定に応答して前記UPSシステムに前記1つ以上のサーバへの電力を無効にさせるステップをなすように構成されている。一部の例では、前記ベースラインシャットダウン時間は、前記1つ以上のステージの前記ベースラインステージシャットダウン時間の総和に基づいて決定される。様々な例では、前記少なくとも1つのコントローラはさらに、前記UPSシステムのエネルギー容量を決定するステップと、前記ベースラインシャットダウン時間がランタイム閾値を超えるかを決定するステップであって前記ランタイム閾値は前記UPSシステムの前記エネルギー容量に基づいて決定されるステップと、前記ベースラインシャットダウン時間が前記ランタイム閾値を超えるとの決定に応答して前記UPSシステムの前記エネルギー容量を増加させるために前記UPSシステムに追加すべきエネルギー貯蔵装置の推奨個数を出力するステップとをなすように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
少なくとも1つの実施形態の様々な態様について添付の図面を参照して後述しており、これらは縮尺通りに描かれているものと意図されているとは限らない。図面は例をもたらすために、また、様々な態様及び実施形態について更なる理解をもたらすために含められているのであり、この明細書の一部として組み込まれているのでありまたこれを構成するのであるが、任意の特定の実施形態の限界を画定するものとしては意図されていない。明細書のその余の部分と共に、図面は、説明及び権利請求された態様及び実施形態の原理及び働きについて解説する役割を果たす。これらの図面では、様々の図面内の同一の又はおよそ同一のコンポーネントは、同様の参照番号を伴って表されている。明確性のため、全図にて全てのコンポーネントがラベル付けされているとは限らない。図面に関しては次の通りとなる:
【0016】
【
図1】例による電力システムについてのブロック図である。
【
図2】例による無停電電源システムについてのブロック図である。
【
図3】例によるシャットダウン手順の実行処理について示す図である。
【
図4】例によるステージシャットダウン手順の実行処理について示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書で述べられている方法及びシステムの例は、後述されているか或いは添付の図面にて例示されている構成の詳細及びコンポーネントの配置に関しての適用に限定されはしない。方法及びシステムは、他の実施形態にて実装可能であり、様々な方法で実践又は実施可能である。具体的実施形態についての例は例示目的のみで提供されており、限定的なものとしては意図されていない。任意の1つ以上の実施例との関連で論じられた行為、コンポーネント、要素、及び特徴は、他の実施例にて類似の役割から排除されることは意図されていない。
【0018】
本明細書にて用いられる言い回し及び用語は、説明のために選ばれており、限定的なものと解されるべきではない。本明細書で単数形で言及されるシステム及び方法に関する例、実施形態、コンポーネント、要素、若しくは行為へのいかなる言及も、複数を含む実施形態を包括し得るのであり、また、本明細書で任意の実施形態、コンポーネント、要素、若しくは行為への複数形での言及は、単数のみを含む実施形態を包括することもできる。単数形又は複数形での言及は、現に開示されているシステム若しくは方法、それらのコンポーネント、行為、又は要素を限定することを意図はしていない。本明細書における「含む」、「備える」、「有する」、「含有する」、「伴う」、及びその変種を用いる場合、その後に列挙された項目及びその等価物並びに追加の項目を包括するものと意図されている。
【0019】
「又は」に言及する場合、包括的に解釈されるものとして解され得るのであり、「又は」を伴って説明された任意の語については、説明された語のうちの任意の単一のもの、1つ以上のもの、及び全てのものを指し得る。また、本開示と参照によって本開示に取り込まれた文書との間で用語の用法に一貫性を欠く場合、組み込まれた特徴に関しての用語の用法は本書のそれを補足するのであり、整合不能な差違については本開示における用語の用法が優先する。
【0020】
無停電電源(UPS)は、1つ以上の負荷に対して無停電の電力を供給するように構成されていることができる。UPSは主電源及び電池等の予備電源に結合されていることができ、また、主電源及び/又は予備電源から得られた電力を1つ以上の負荷に対して供給できる。例えば、UPSは、主電源が利用可能の場合には主電源からの負荷用電力を供給し、また、主電源が利用不能の場合には予備電源からの負荷用電力を供給することができる。
【0021】
UPSは、電力を、サーバ、クラウドインフラストラクチャを含む分散型演算ネットワーク、コンピュータ、又は多の電子装置等の1つ以上の負荷に対して、供給できる。説明のために述べるに、UPSが電力を1つ以上のサーバに供給する類いの例を供し得るのであり、これには1つ以上のコンピューティングオペレーション又はコンピュテーションを遂行するように構成されたコンピューティング装置が含まれ得る。例えば、1つ以上のアプリケーション又はサービスをホスティングする等を含む様々な機能を、サーバはなし得る。一部のサーバは、UPSに結合されていることができ、また、これから無停電電力を受電するように構成されていることができる。主電源が故障した場合、UPSは、サーバが1つ以上のアプリケーション又はサービスを実行し続けることができるように、予備電源からの電力によって1つ以上のサーバに給電し続けることができる。
【0022】
しかし、様々な例では、予備電源の貯蔵エネルギーが有限の場合がある。主電源が長期間利用不能な場合、主電源復帰前に予備電源のエネルギーが枯渇し得る。したがって、予備電源のエネルギー枯渇前にシャットダウン手順を実行することによってサーバを安全にシャットダウンすることが有理となり得る。サーバへの給電を単に無効化するよりは計画的シャットダウン手順を実行することの方がサーバにとっては良い場合がある。なぜならば、少なくとも部分的には、シャットダウン前にデータが保存されるようにサーバが取り計らい得るからである。一部の例では、サーバは、1つ以上のアプリケーション又はサービスの中断を回避するために、シャットダウン前に1つ以上のアプリケーション又はサービスの実行を他のサーバへとマイグレーションさせることもできる。
【0023】
より詳しく後述するように、例示的UPSは、サーバによって実行される1つ以上のアプリケーション又はサービスに関する情報をサーバから受信するように構成されていることができる。一部の例では、サーバが、サーバによって実行される1つ以上のアプリケーション又はサービスを安全にシャットダウンすることに関して十分な電力がUPSにとって利用可能のままであるか否かをUPSが決定できるようにすることが望ましい場合がある。
【0024】
本開示にて説明される例としては、主電源と予備電源と1つ以上の負荷(サーバ、コンピュータ、及び/又は演算関数をこなしたりソフトウェアプログラムを実行したりできる他の装置等)とに結合されたUPSを伴う。様々な例では、UPSは、1つ以上の負荷で実行中のサービスについてのシャットダウン時間についての指示値を受信できる。例えば、シャットダウン時間についての指示値は、1つ以上の負荷で実行中のサービスがシャットダウン手順を実行するために要する時間を示し得る。UPSは格納されているベースラインシャットダウン時間を更新できるのであり、これは、1つ以上の負荷がシャットダウン手順を実行するために要すると期待される時間を示すのでありシャットダウン時間の指示値に基づいている。一部の例では、安全にシャットダウンするために明確なステップのセットを実行するハイパーコンバージド環境をホスティングしているサーバが、負荷に含まれ得る。説明される本開示の例には、シャットダウン時間を自動的に決定し、また、(シャットダウン時間の変更に応じて、サーバ又はハイパーコンバージド環境からサービスが追加又は削除されることに応じて、又は他の変更に応じて)ベースラインシャットダウン時間を自動的に更新するシステム又はソフトウェアが含まれ得る。
【0025】
一部の例では、ハイパーコンバージドインフラストラクチャは複数のサーバを備え得るのであり、これらは様々な機能を担い、また、単一のインタフェースを介してアクセスされ得る。一部の例では、ハイパーコンバージドインフラストラクチャは、完全に仮想化の下で実行されているコンピュテーショナルシステムとされ得るのであり、コンピューティングとストレージとネットワーキングとが全てソフトウェア定義されており且つ基礎にあるハードウェアとは少なくとも部分的に分離されているものとされ得る。一部の例では、ハイパーコンバージドインフラストラクチャは、ハイパーバイザと、ソフトウェア定義ストレージとソフトウェア定義ネットワーキングとを含み得る。一部の例では、ハイパーコンバージドインフラストラクチャは、コンテナ化を含むクラウドコンピューティング的手法を活用できる。一部の例では、ハイパーバイザは、ハイパーコンバージドインフラストラクチャが実行可能な機能に関してのアクセス及び/又は制御を可能とする共通の又は標準化されたインタフェースである。ハイパーコンバージド環境にて用いられる人気のある仮想化技術としては、vSAN、HyperFlex、Nutanix、Simplivity、Hyper-V、及び他のものが含まれる。
【0026】
図1は、例による電力システムについてのブロック図である。電力システム100は、UPSシステム102と、送電線104と、第1のサーバ106aと、第2のサーバ106bと、第3のサーバ106c(サーバ106と総称)とを含む。各々のサーバ106は、1つ以上のサービス108を実行できる。例えば、第1のサーバ106aは1つ以上のサービスの第1の群108aを実行でき、第2のサーバ106bは1つ以上のサービスの第2の群108bを実行でき、第3のサーバ106cは1つ以上のサービスの第3の群108cを実行できる。サービス108a,108b,108cは、一部の例では同じサービスを含み得るのであり、また、異なる例では異なるサービスを含み得る。一部の例では、サーバ106は、サービス108を分散された態様で集合的に実行する。説明の目的で述べるに、サービス108a,108b,108cは「サービス108」と総称され得る。サーバ106が3台のサーバを含む例は、例示目的のみで提供されているものと理解されたいのであり、他の例ではサーバ106は3台より少ない又はそれより多い台数のサーバを含み得るのであり例えば1台、10台等とし得る。
【0027】
送電線104はUPSシステム102及びサーバ106に結合されている。送電線104は導線等の送電媒体を含み得るのであり、これはUPSシステム102を1つ以上のサーバ106へと接続し、また、電力をUPSシステム102から1つ以上のサーバ106へと給電する。一部の例では、送電線104は複数の送電媒体を含み得るのであり、各々はUPSシステム102とサーバ106のそれぞれの1つとの間で結合されていることができる。様々な例では、送電線104は、UPSシステム102及びサーバ106の2つ以上に結合されている送電媒体を含む。送電線104は、一部の例では、物理的な導線である。例えば、送電線104は電導性のワイヤを含み得る。他の例では、送電線104はワイヤレス送電装置等の他のタイプの送電装置を含み得る。
【0028】
様々な例では、UPSシステム102は、1つ以上の有線及び/又は無線接続を介してサーバ106と通信可能に結合されていることができる。例えば、UPSシステム102は、イーサネット(登録商標)や同軸ケーブル等のデータ搬送可能な1つ以上の物理的な導線を介してサーバ106と通信可能に結合されていることができる。一部の例では、UPSシステム102は、1つ以上の無線型の送信機、受信機、送受信機、又は他の無線型データ送信装置を含み得る。通信結合により、サーバ106は、集団的に及び/又は個別的にUPSシステム102と通信できるようになり得る。
【0029】
サーバ106の各々は、1つ以上の各々のサービス108をホスティングしている。1つ以上のサービス108は、ハイパーコンバージド環境又はハイパーバイザを支援するサービスを含む様々なサービスの任意のものを含み得る。サーバ106は、クラウドコンピュテーションサービス等のクラウドサービスを提供するようにも構成されていることができる。サービス108は、コンテナ化環境、仮想化環境、ハイパーコンバージド環境、及び任意の他のタイプのソフトウェアアプリケーションを含み得る。サーバ106及びサービス108は、互いに、並びに/又は、専用設計の制御システム、ラップトップ機、スマートフォン、他のサーバ(サーバ106からリモートであってもよく、及び/又は、サーバ106に対してローカルであってもよい)、或いは、任意の他のタイプのコンピューティング装置、或いは、任意のタイプの装置(例えば、Bluetooth(登録商標)、無線、又は、ワイヤレスインターネット送受信機を備える電子機器)等の他のコンピュータシステムと通信するように構成され得る。一部の例では、サービス108は、上述したようなサードパーティコンピューティング装置によって制御されるように構成されている。
【0030】
図2は、例によるUPS200についてのブロック図である。UPS200は、入力202(入力部)と、AC/DCコンバータ204と、1つ以上のDCバス206と、DC/DCコンバータ208と、エネルギー貯蔵装置インタフェース210と、少なくとも1つのコントローラ212(「コントローラ212」)と、DC/ACインバータ214と、出力216(出力部)と、メモリ及び/又はストレージ218と、1つ以上の通信インタフェース220(「通信インタフェース220」)とを含み、これらは1つ以上の外部システム222(「外部システム222」)と通信可能に結合され得る。入力202は、AC/DCコンバータ204とAC主幹電源等のAC電源(不図示)とに結合されている。AC/DCコンバータ204は、入力202と1つ以上のDCバス206とに結合されており、また、コントローラ212と通信可能に結合されている。1つ以上のDCバス206は、AC/DCコンバータ204とDC/DCコンバータ208とDC/ACインバータ214とに結合されており、また、コントローラ212と通信可能に結合されている。DC/DCコンバータ208は、1つ以上のDCバス206とエネルギー貯蔵装置インタフェース210とに結合されており、また、コントローラ212と通信可能に結合されている。エネルギー貯蔵装置インタフェース210は、DC/DCコンバータ208に結合されており、また、少なくとも1つのエネルギー貯蔵装置224及び/又は別のエネルギー貯蔵装置に結合されているように構成されている。一部の例では、UPS200は、1つ以上のエネルギー貯蔵装置を含み得るのであり、これはエネルギー貯蔵装置224を含み得る。様々な例では、エネルギー貯蔵装置224は1つ以上の電池、キャパシタ、フライホイール、又は他のエネルギー貯蔵装置を含み得る。
【0031】
DC/ACインバータ214は、1つ以上のDCバス206と出力216とに結合されており、また、コントローラ212と通信可能に結合されている。出力216は、DC/ACインバータ214と外部負荷(不図示)とに結合されている。コントローラ212は、AC/DCコンバータ204と、1つ以上のDCバス206と、DC/DCコンバータ208と、エネルギー貯蔵装置インタフェース210と、DC/ACインバータ214と、メモリ及び/若しくはストレージ218と、通信インタフェース220と通信可能に結合されている。
【0032】
入力202は、AC主幹電源に結合されているように構成されており、また、入力電圧レベルを伴う入力AC電力を受けるように構成されている。UPS200は、入力202に提供されているAC電力の入力電圧に基づいて異なる動作モードで動作するように構成されている。コントローラ212は、AC電力の入力電圧が許容可能かに基づいて、UPS200を動作させるべき動作モードを決定できる。コントローラ212は、入力電圧のパラメータをセンシングするように構成された1つ以上のセンサを含むかそれらと結合されていることができる。例えば、コントローラ212は、入力202にて受けたAC電力の電圧レベルをセンシングするように構成された1つ以上のセンサを含むかそれらと結合されていることができる。
【0033】
入力202に提供されたAC電力が許容可能である場合(例えば、許容可能入力電圧値の範囲内に収まる等の、指定された値を充足する入力電圧値等のパラメータを伴う場合)、コントローラ212はUPS200のコンポーネントを制御して通常動作モードで動作させる。通常動作モードでは、入力202で受けたAC電力は、AC/DCコンバータ204に提供される。AC/DCコンバータ204は、AC電力をDC電力に変換するのであり、また、DC電力を1つ以上のDCバス206に提供する。1つ以上のDCバス206は、DC電力を、DC/DCコンバータ208及びDC/ACインバータ214に分配する。DC/DCコンバータ208は、受電したDC電力を変換するのであり、また、変換されたDC電力をエネルギー貯蔵装置インタフェース210に提供する。エネルギー貯蔵装置インタフェース210は、変換されたDC電力を受電し、また、変換されたDC電力をエネルギー貯蔵装置224に提供して、エネルギー貯蔵装置224を充電する。DC/ACインバータ214は、DC電力を1つ以上のDCバス206から受電し、DC電力を安定化AC電力に変換し、また、安定化AC電力を負荷に届けるべく出力216に提供する。
【0034】
AC主幹電源から入力202に提供されたAC電力が許容できない場合(例えば、許容可能入力電圧値の範囲外に及ぶ等の、指定された値を充足しない入力電圧値等のパラメータを伴う場合)、コントローラ212はUPS200のコンポーネントを制御して予備動作モードで動作させる。予備動作モードでは、DC電力はエネルギー貯蔵装置224からエネルギー貯蔵装置インタフェース210へと放電されるのであり、また、エネルギー貯蔵装置インタフェース210は放電されたDC電力をDC/DCコンバータ208に提供する。DC/DCコンバータ208は、受電したDC電力を変換して、DC電力を1つ以上のDCバス206の間で分配する。例えば、DC/DCコンバータ208は、電力を1つ以上のDCバス206の間で均等に分配できる。1つ以上のDCバス206は、受電した電力をDC/ACインバータ214に提供する。DC/ACインバータ214は、DC電力を1つ以上のDCバス206から受電し、DC電力を安定化AC電力に変換し、また、安定化AC電力を出力216に提供する。
【0035】
コントローラ212は、メモリ及び/若しくはストレージ218内に情報を格納し、並びに/又は、メモリ及び/若しくはストレージ218から情報を検索できる。例えば、コントローラ212は、センシングされたパラメータ(例えば、入力202にて受電されたAC電力の入力電圧値)を示す情報をメモリ及び/又はストレージ218内に格納できる。コントローラ212はさらに、通信インタフェース220から情報を受信するか、通信インタフェース220に情報を提供する通信インタフェース220は、1つ以上の通信インタフェースであって、これには例えば、ユーザインタフェース(ディスプレイ画面、タッチ感応式画面、キーボード、マウス、トラックパッド、ダイヤル、ボタン、スイッチ、スライダ、LED等の発光コンポーネント、人間にとって可聴な周波数範囲内及び/又は範囲外の音を出力するように構成されたスピーカやブザー等の発音コンポーネント等)や、有線通信インタフェース(有線ポート等)や、無線通信インタフェース(アンテナ等)等が含まれ、これらは外部システム222等の1つ以上のシステム、又は人間等の他のエンティティと情報を交換するように構成されている。外部システム222は、UPS200にとって外部的な任意の装置やコンポーネントやモジュール等を含み得るのであり、1つ以上のサーバ、データベース、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、中央コントローラ若しくはデータアグレゲーションシステム、他のUPS、及びそれらのようなものが含まれ得る。
【0036】
上述のように、エネルギー貯蔵装置224は、有限量のエネルギーを貯蔵できる。したがって、入力202にて主電源が利用不能である場合、UPS200は、電力が出力216に提供されることとなる利用可能ランタイムが有限となり得る。利用可能ランタイムは、少なくともエネルギー貯蔵装置224によって貯蔵されたエネルギー量及び出力216に結合された負荷によって使用される電力量に依存し得る。例えば、UPSシステム102がUPS200を含む場合、出力216と結合された負荷には、1つ以上のサーバ106が含まれ得る。サービス108がまだ実行中の最中にサーバ106への電力が突然中断されることを回避するために、1つ以上のサーバ106がサーバ106にて電力が利用可能な間にサービス108をシャットダウンするシャットダウン手順を実行することが有利となり得る。そのようなシャットダウン手順によって、サーバ106は、関連性を有するデータをセーブしたり、サービス108の実行を他のサーバへマイグレートさせたり等できるようになり得る。
【0037】
一部の例では、サーバ106の所与の1つがシャットダウン手順を完了するのに要する時間をUPS200が推定することが望ましいこととなり得る。例えば、1つ以上のサービス108がシャットダウン手順を開始できる。シャットダウン手順は、完全に実行されるためには特定の時間を要し得る。例えば、一部の場合では、1つ以上のサービス108は、1つ以上のシャットダウンステージを含むシャットダウン手順を実行できる。1つ以上のシャットダウンステージの各シャットダウンステージは完了するために各々の時間を要し得るのであり、したがって、例えばエネルギー貯蔵装置224から取られたUPS200にて利用可能なエネルギーの一部を消費する。一部の場合では、シャットダウンステージの完了に要する時間がUPS200のランタイムよりも長いということが起こり得るのであり、例えばエネルギー貯蔵装置224の貯蔵エネルギーが枯渇していることにこれが起因し得る。これらの場合、サービス108が正しくシャットダウンされることを可能とすることに関しては、UPS200の利用可能ランタイムが不十分となり得る。
【0038】
したがって、本開示で提供する一部の例では、サーバ106のシャットダウン手順を管理するためのシステム及び方法を提供するのであり、サービス108及び/若しくはサーバ106のシャットダウン時間を監視すること並びに/又はサービス108及び/若しくはサーバ106のシャットダウン時間を予測することによってこれがなされる。
【0039】
図3は、例によるUPSを動作させる処理300について示す図である。1つの例では、処理300は、少なくとも部分的にコントローラ212によって実行され得る。説明の目的において、処理300がUPS200を動作させることを伴いまたUPS200がサーバ106に給電する際の例を提供する。
【0040】
随意的なS302では、コントローラ212はUPS200の初期構成をなし得る。一部の例では、随意的なS302は実行されずに、また、処理300はS304にて開始され得る。コントローラ212は、UPS200の1つ以上のパラメータを構成でき、また、これを自動的に及び/又はユーザ入力に応答してなし得る。例えば、コントローラ212は、UPS200の種類又は型式に関する動作パラメータを設定できる。一部の例では、コントローラ212は、ベースラインシャットダウン時間、ベースラインステージシャットダウン時間、予測シャットダウン時間、予測ステージシャットダウン時間、シャットダウン遅延等を指定又は構成できる。一部の例では、コントローラ212は、仮想化技術の種類、仮想マシン(VM)のプライオリタイゼーション、VMマイグレーション、VMシャットダウン、ハイパーコンバージドインフラストラクチャシャットダウン等を指定又は構成できる。一部の例では、ユーザは、上述の設定の任意のもの及び/又は全てを手動的に指定できるのであり、設定情報をコントローラ212に(例えば、1つ以上のユーザインタフェースを介して)提供することによってこれをなし得る。
【0041】
随意的なS302の一部の例では、コントローラ212は、UPS200及びサーバ106及び/又はサービス108を制御して、テストシャットダウン手順を行い得る。コントローラ212は、テストシャットダウン手順を、自動的に及び/又はテストシャットダウン手順を行えとの要求(例えば、テストシャットダウン手順を行えとのユーザからの要求)に応答して開始できる。テストシャットダウン手順に際しては、コントローラ212は、シャットダウン信号をサーバ106へと送ることができる。コントローラ212は、サーバ106のシャットダウン手順を監視でき、また、シャットダウン手順についてのデータを受信できる。UPSは次の事項を収集できる:履歴データ、シャットダウン時間データ、環境条件(温度等)、電流及び電圧レベル、負荷活用度、エネルギー容量、エネルギー貯蔵装置224の現在の及び/及び最大のエネルギー容量、ランタイム情報等。ベースラインシャットダウン時間とはシャットダウン手順を完了するのに実際に要した時間を示すものであることができ、また、予測シャットダウン時間とはシャットダウン手順を完了するのに要することになろう及び/又は要するかもしれない予測時間を示すものであることができる。コントローラ212は、受信されたデータを用いて、ベースラインシャットダウン時間やベースラインステージシャットダウン時間や予測シャットダウン時間や予測ステージシャットダウン時間等を決定できる。コントローラ212は、受信されたデータを、例えば外部の機械学習アルゴリズム等のデータ分析システムに提供できる。随意的なS302は、一部の例では省略(omit)され、及び/又は他の時では処理300の最中、その前、若しくはその後に実行され得るのであり処理300の1つ以上のステップの実行中も含まれる。さらに、一部の例では、ユーザはテストシャットダウン手順をスキップ(skip)でき、代わりにコントローラ212は、1つ以上のデフォルト構成設定を指定できる。
【0042】
S304では、コントローラ212は、UPS200を制御して、出力216にて電力を供給する。一部の例では、出力216は、サーバ106に結合されていることができ、コントローラ212がUPS200を制御してサーバ106に給電するようにできる。
図2に関して上述したように、UPS200は、主電源(例えば、入力202に結合された電力グリッド)又は予備電源(例えば、エネルギー貯蔵装置224)の少なくとも1つから得られた電力を提供できる。コントローラ212は、UPS200を制御して入力202から得られた再充電用電力をエネルギ貯蔵装置インタフェース210に提供してエネルギー貯蔵装置224を再充電することもできる。
図2との関連で上述したように、UPS200を制御して入力202から得られた電力を提供することは、入力202にて受電された主電源を監視して主電源が許容可能(例えば、指定された範囲内の電圧レベルを伴っていること等)であるかを決定することを含み得る。
【0043】
S306では、コントローラ212は、許容可能な主電源があるかを決定する。記述のように、UPS200はコントローラ212に電源の質について示すセンシングされた情報を提供するように構成された1つ以上の電圧及び/又は電流センサを含み得る。コントローラ212は、例えば主電源の電圧レベルが特定の範囲内にあるかを決定する等によって許容可能な電源が利用可能であるかを決定し得る。UPS200が許容可能な主電源が利用可能であると決定した場合(S306:はい)、処理300は随意的なS308へと進み得る。一部の例では、随意的なS308は実行されずに、また、処理300はS304へと進む。
【0044】
随意的なS308では、コントローラ212は、UPS200を動作させて再充電用電力をエネルギー貯蔵装置224に提供できる。随意的なS308は、例えばエネルギー貯蔵装置224が完全に充電されていない場合等(例えば、充電状態(SoC)が例えば99%等の閾値未満の場合等)に、実行され得る。例えば、コントローラ212はエネルギー貯蔵装置224又はそれと結合された1つ以上のセンサと通信して、エネルギー貯蔵装置224が完全充電されているかを決定できる。エネルギー貯蔵装置224が完全充電されていない場合、コントローラ212はUPS200を動作させて、
図2に関して上述したように、再充電用電力をエネルギー貯蔵装置224に提供できる。エネルギー貯蔵装置224が完全に充電されている場合随意的なS308は実行されないことがあり、また、処理300はS304へと進むことができる。
【0045】
S306に戻るに、許容可能な主電源が利用可能でなければ(not available)、(S306:いいえ)、処理300はS310へと進む。
【0046】
S310では、コントローラ212は、UPS200を制御してエネルギー貯蔵装置224から得られた出力電力をサーバ106に提供する。
図2に関して上述したように、コントローラ212はUPS200を制御して、予備動作モードにてエネルギー貯蔵装置224から予備電力を取って予備電力から取られた電力を出力216に提供できる。例えば、コントローラ212は、主幹電力が利用不能(unavailable)である場合(S306:いいえ)、UPS200を予備動作モードにて動作させ得る。
【0047】
S312では、コントローラ212は、(例えば、サーバ106から)シャットダウン信号が受信されたかを決定するのであり、シャットダウン信号はサーバ106がシャットダウン手順を実行することを示している。サーバ106は、主幹電力が利用不能であることに応答してシャットダウン手順を実行して、(例えば、エネルギー貯蔵装置224が充電切れとなった故に)UPS200からの電力を喪失する前に安全にシャットダウンすることを試みることができる。一部の例では、コントローラ212は、シャットダウン信号が受信されていないと決定した場合(S312:いいえ)(或いは、一部の例では、コントローラ212が主電源が利用不能であることを示す1つ以上の信号をサーバ106へと送っていた場合)、処理300はS304へと戻る。S304では、出力に提供される電力は、主電源ではなくエネルギー貯蔵装置224から得られた予備電力から得られることができる。そして、処理300は、説明する様にS304、S306、S310、及び/又はS312を反復でき、主電源が利用可能になった場合(例えば、S306:はい)、エネルギー貯蔵装置224から主電源へと切り替えて戻ることも含まれる。
【0048】
S312の様々な例では、コントローラ212は、シャットダウン手順の開始を示す信号をサーバ106から受信できる。例えば、サーバ106の1つ以上が、サーバ106の1つ以上がシャットダウンするということを示す信号をコントローラ212へと送ることができる。シャットダウン信号は、サーバが例えば1つ以上のサービス108等についてシャットダウン手順が開始された又は開始されるということを示し得る。一部の例では、コントローラ212は、S306で主幹電力が利用不能であると決定されたことに応答して、主幹電力が利用不能であることを示す1つ以上の信号をサーバ106へと送ることができる。サーバ106は、1つ以上の信号を受信したことに応答してシャットダウン手順を開始できる。一部の例では、S312は、シャットダウン手順が実行されるべきであると示す1つ以上の信号をコントローラ212がサーバ106へと送ることを伴い得るのであり、また、コントローラ212はサーバ106からシャットダウン信号を受信するかもしれないし受信しないかもしれない。シャットダウン信号が受信されたとコントローラ212が決定した場合(S312:はい)(或いは、一部の例では、コントローラ212が、主電源が利用不能であると示す1つ以上の信号をサーバ106へと送った場合)、処理300はS314へと進む。
【0049】
S314では、コントローラ212は、サーバ106によって実行されたシャットダウン手順を監視する。シャットダウン手順の監視には、利用可能ランタイム(例えば、エネルギー貯蔵装置224が充電切れとなる迄にUPS200がサーバ106に給電できる時間)を決定することと、シャットダウン手順を完了するために残されている時間を推定することと、利用可能ランタイムがシャットダウン手順にとって十分であるか(例えば、シャットダウン手順が完了する迄サーバ106に給電するのに十分な電力UPS200が有しているのか等が示されているか)を決定することとが含まれ得る。シャットダウン手順の監視には、シャットダウン手順又はその一部を実行するのに要する時間を含むシャットダウン手順に関する情報を受信及び/又は決定することと、UPS200が提供する又は受ける電力の電圧及び/又は電流レベルを決定することと、1つ以上の環境条件(例えば、周囲温度)を決定することと、負荷の活用度を決定することと、エネルギー貯蔵装置224の残存エネルギー及び/又はエネルギー貯蔵装置224の予備エネルギー容量を決定すること等がさらに含まれ得る。
【0050】
S316では、コントローラ212は、シャットダウン手順が完了しているかを決定する。例えば、サーバ106によって送られた確認信号等のシャットダウン手順が完了したことを示す情報がサーバ106から受信されたかをコントローラ212が決定できる。一部の例では、シャットダウン手順は複数のステージを含み得る。サーバ106は、シャットダウン手順の1つ以上のステージが完了しているがシャットダウン手順の1つ以上の追加的ステージが残っていることを示す情報を、コントローラ212に提供できる。コントローラ212がシャットダウン手順が完了していないと決定した場合(S316:いいえ)、処理300はS314へと戻る。例えば、コントローラ212は、シャットダウン手順が完了していないことを示す信号をサーバ106から受信するかもしれないし、或いは、シャットダウン手順が完了していることを示す信号をサーバ106から受信しないかもしれない。コントローラ212が、シャットダウン手順が完了したものと決定した場合(S316:はい)、処理300はS318へと進む。
【0051】
S318では、コントローラ212は、シャットダウン手順の監視を完了する。例えば、コントローラ212は、シャットダウン手順について事柄を示し得る情報を決定及び/又は記憶できるのであり、シャットダウン手順又はその一部を実行するのに要した時間、シャットダウン手順によって消費された電力量、エネルギー貯蔵装置224内の残存エネルギー量等が挙げられる。一部の例では、コントローラ212はUPS200を制御して省電力状態に入ることができるのであり、その理由としては、サーバ106がパワーダウンされており、また、UPS200が出力216にて出力電力を提供していないことが挙げ得る。例えば、コントローラ212は、UPS200の1つ以上のコンポーネント(例えば、コンポーネント204,208,214のいずれか内のスイッチング装置)への電力を無効化又は削減したり、センサのポーリング頻度を削減したり、通信インタフェースを無効化等することができる。
【0052】
図4は、例によるステージシャットダウン処理400について示す。ステージシャットダウン処理400は、処理300のS314の例たり得る。例えば、処理300の実行に際して、コントローラ212は、S314の実行の各インスタンスにて処理400を実行できる。
【0053】
S402では、処理400が始まる。
【0054】
S404では、コントローラ212はベースラインステージシャットダウン時間を取得する。上述のように、サーバ106はシャットダウン手順を実行でき、これには1つ以上のステージが含まれ得る。そのようなステージの例は実行されているサービスに応じて様々とされ得るのであり、次のような例を含み得る:コンピュータ資源の無効化、ネットワーク資源の無効化、ストレージ資源の無効化、ホスト及び/又はアプリケーションの無効化、仮想マシンの無効化等。1つ以上のステージの各ステージは、完了するのに特定の時間以上を要し得る。ベースラインステージシャットダウン時間は、各々のステージがシャットダウンオペレーションを完了するのに過去に要してきたベースライン時間を表し得る。例えば、処理400が初回に実行された場合、コントローラ212は、サービスについてのマルチステージシャットダウン手順の第1のステージについてのベースラインステージシャットダウン時間を取得できる。したがって、マルチステージシャットダウン手順の全体的なベースラインシャットダウン時間或いは単に「ベースラインシャットダウン時間」は、複数のステージの各々についてのベースラインステージシャットダウン時間の総和とされ得る。例えば、2ステージシャットダウン手順の第1のステージを完了するのにこれまで平均で1分を要してきた場合(即ち、第1のステージについてのベースラインステージシャットダウン時間が1分の場合)、且つ、2ステージシャットダウン手順の第2のステージを完了するのにこれまで平均で30秒を要してきた場合(即ち、第1のステージについてのベースラインステージシャットダウン時間(baseline stage shutdown time)が30秒の場合)、シャットダウン手順についてのベースラインシャットダウン時間(baseline shutdown time)は1分30秒、即ちベースラインステージシャットダウン時間の合計、とされ得る。一部の例では、ベースラインステージシャットダウン時間の取得は、コントローラ212がアクセス可能なメモリ又はストレージからそれを取ってくることを含み得る。
【0055】
一部の例では、コントローラ212は、コントローラ212がアクセス可能なメモリ又はストレージからベースラインステージシャットダウン時間を取得するのであり、そこにベースラインステージシャットダウン時間、ベースラインシャットダウン時間、及び/又は他のベースライン情報が格納されている。ベースラインステージシャットダウン時間は、コントローラ212によって(例えば、メモリ及び/又はストレージ内に)格納され得るのであり、また、コントローラ212が追加のシャットダウン手順を観測しまたシャットダウン手順の実行に要する時間を示す更なる情報を取得するに従ってこれを精緻化できる。一部の例では、コントローラ212は、サービス108のテストシャットダウン手順又はサービス108の正規(即ち、テストではない)シャットダウン手順を監視することによって、初期ベースラインステージシャットダウン時間を決定できる。様々な例では、コントローラ212は、初期ベースラインステージシャットダウン時間を事前プログラミングされていることができ、又は、サーバ106はサーバ106に事前プログラミングされた初期ベースラインステージシャットダウン時間を提供できる。さらに別の例では、コントローラ212は、ユーザから初期ベースラインステージシャットダウン時間を受信できる。他の例では、コントローラ212は、1つ以上の追加の又は代替的な方法を介してベースラインステージシャットダウン時間を取得できる。
【0056】
S406では、コントローラ212は、シャットダウン手順及び/又はその1つ以上のステージの成功裏な完了を可能とするのに十分な利用可能ランタイムをエネルギー貯蔵装置224が有しているかを決定する。コントローラ212は、エネルギー貯蔵装置224にて利用可能なエネルギー量及びサーバ106にとって求められる負荷に基づいて、UPS200がどの程度の時間負荷を支えることができるか即ち利用可能ランタイムを決定できる。シャットダウン手順がベースラインシャットダウン時間を超えない場合、コントローラ212は、シャットダウン手順の成功裏な完了を可能とするのに十分な利用可能ランタイムをエネルギー貯蔵装置224が有していると決定(或いは予測)していることができる。したがって、コントローラ212は、エネルギー貯蔵装置224にて利用可能なエネルギーが、シャットダウン手順の成功裏な完了を可能とするのに十分な利用可能ランタイムを提供するかを決定できる。コントローラ212が十分な予備エネルギーが利用可能であると予測されない場合(S406:はい)、処理400はS408へと進む。
【0057】
S408では、コントローラ212は、予測ステージシャットダウン時間に基づいてシャットダウン手順が完了されることを可能とするのに足りるエネルギーがエネルギー貯蔵装置224にあると予測されないとの指示を出力する。指示の出力に関しては次の態様が含まれ得る:1つ以上のディスプレイを制御して不十分なエネルギーについて示す情報を出力すること、1つ以上の通信信号を他の装置へと送って不十分なエネルギーについて示す情報を表示すること、利用できるのが不十分なエネルギーに留まることを示す信号をサーバ106へと送ること、これらの組合せ等。随意的には処理400は、S408を中止できるのであり、或いは、例えばS410等の処理400の他のステップへと進み得る。
【0058】
S410では、コントローラ212は予測ステージシャットダウン時間を決定する。予測(predicted)ステージシャットダウン時間には、1つ以上の各々のステージを完全にシャットダウンするのに要すると見込まれる(anticipated)かについての予測(prediction)が含まれ得る。予測ステージシャットダウン時間は様々な態様で決定され得る。一部の例では、予測ステージシャットダウン時間はベースラインステージシャットダウン時間に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。予測ステージシャットダウン時間の決定に際しては、予測ステージシャットダウン時間をベースラインステージシャットダウン時間と等しく設定することと、ベースラインステージシャットダウン時間が決定された際のとS410にてステージが現に実行されている際のとの間での実行中ステージの差違に基づいて予測ステージシャットダウン時間を変更することとが含まれ得る。
【0059】
例えば、コントローラ212は、特定のステージについてのベースラインステージシャットダウン時間は100秒であると決定できる。もっとも、150秒の後、コントローラ212は、ステージでエラーが出ていると決定して再度の開始を要すると決定できるのであり、これについてはS416の箇所でより詳しく論じる。したがって、コントローラ212は、ステージについての予測ステージシャットダウン時間は250秒であると決定できるのであり、即ち、第1の時間にてステージを実行するに関しての失敗した試行に要した150秒と、第1の時間の後に該ステージを再実行するのに要すると見込まれる追加の100秒とが含まれる。もっとも、予測ステージシャットダウン時間は、他の方法を用いて決定されることもできる。例えば、コントローラ212は、データをデータ分析システム等の外部データ分析システムに提供でき、これには機械学習アルゴリズムを用いる。そして、コントローラ212は予測ステージシャットダウン時間をデータ分析システムから受信でき、これはデータ分析システムに提供された任意のデータに基づいていることができ、これにはUPS200、サーバ106、サービス108等の現在の動作状態が反映されているデータが含まれ得る。したがって、予測ステージシャットダウン時間は、一部の例では、各々のシャットダウンステージを完了させるのに要するとコントローラ212が予測する時間を示し得る。
【0060】
S412では、コントローラ212は、ベースラインステージシャットダウン時間が予測ステージシャットダウン時間を上回るかを決定する。S406との関連で述べたように、コントローラ212は、シャットダウンステージがベースラインステージシャットダウン時間程度を要する場合には十分な利用可能ランタイムが利用可能であるとS406にて決定していたかもしれない。コントローラ212が、予測ステージシャットダウン時間はベースラインステージシャットダウン時間未満であると決定した場合、予測ステージシャットダウン時間も利用可能ランタイム未満であるかもしれない。もっとも、予測ステージシャットダウン時間がベースラインステージシャットダウン時間を超える場合、コントローラ212は追加的な措置を講じて十分な利用可能エネルギーが利用可能となると予測されるかを決定し得る。したがって、ベースラインステージシャットダウン時間が予測シャットダウン時間を上回らない場合(S412:いいえ)、処理400はS414へと進み得る。
【0061】
S414では、コントローラ212は、予測ステージシャットダウン時間がUPS200の利用可能ランタイムを超えるかを決定する。コントローラ212はこの決定を例えば、ベースラインステージシャットダウン時間がエネルギー貯蔵装置224の利用可能エネルギーを超える又はUPS200の利用可能ランタイムを超えると決定するのにコントローラ212が用いるのと類似の態様でなし得るのであり、ただベースラインステージシャットダウン時間の代わりに予測ステージシャットダウン時間が用いられる。コントローラ212が予測ステージシャットダウン時間はUPS200の利用可能ランタイムを超えると決定した場合、処理400はS416へと進む。
【0062】
S416では、コントローラ212は、予測ステージシャットダウン時間がUPS200の利用可能ランタイム及び/又はエネルギー容量を超えるとの指示を出力する。指示の出力に関しては次の態様が含まれ得る:1つ以上のディスプレイを制御して不十分なエネルギーについて示す情報を出力すること、1つ以上の通信信号を他の装置へと送って不十分なエネルギーについて示す情報を表示すること、利用できるのが不十分なエネルギーに留まることを示す信号をサーバ106へと送ること、これらの組合せ等。一部の例では、処理400はS416で終わる。
【0063】
S414に戻るに、コントローラ212が予測ステージシャットダウン時間がUPS200の利用可能ランタイムを超えないと決定した場合(S414:いいえ)、処理400はS418へと進む。同様に、S412に戻るに、ベースラインステージシャットダウン時間が予測ステージシャットダウン時間を超える場合(S412:はい)、処理はS418へと進む。どちらの場合においても、コントローラ212は、予測ステージシャットダウン時間がUPS200の利用可能ランタイムを超えないと決定していたかもしれないのであり、また、UPS200はそれ故に、サーバ106がサービス108をシャットダウンするのに十分な程長くサーバ106に給電できるものと予測されたかもしれない。
【0064】
S418では、コントローラ212は、シャットダウン手順の現在のステージの実行でエラーが発生したかを決定する。エラーが発生したかの決定は、サーバ106からステージエラーを示す事柄が受信されたかを決定することを伴い得る。例えば、サーバ106は、ステージエラーが発生したとの指示をコントローラ212へと送ることができる。ステージエラーが発生した場合、サーバ106はステージを再度開始することを要し得る。エラーには様々な状態が含まれ得るのであり、例えば、ステージを実行するのに閾値となる期間以上を要した場合(「タイムアウト」)、認証エラーが発生したものと決定した場合、ドメイン名サービス(DNS)構成間違いを検出した場合、又はステージの成功裏な実行を阻害する別の状態若しくは状態の組合せがある場合等が挙げられる。
【0065】
コントローラ212がエラーが発生したと決定してそれ故にステージを再度開始することを要すると決定した場合(例えば、そのことについての指示をサーバ106から受信した場合)、処理400はS410へと戻り、シャットダウン手順の予測シャットダウン時間を再度決定する。ステージの再度の開始が必要となる故に追加の時間が必要となり、シャットダウン手順はコントローラ212が以前推定した時より長くかかり得る。例えば、エラー発生によって再度の開始が必要となったステージがベースラインステージシャットダウン時間として1分を要している場合、シャットダウン手順は当初推定された時よりも実行するのに1分長くかかり得る。したがって、コントローラ212は、S410にて新たな予測シャットダウン時間を決定できる。
【0066】
S418に戻るに、例えば、ステージが正常に実行されているとの指示をサーバ106から受信したり或いはステージエラーが発生したとの指示を受信しなかったり等してコントローラ212がエラーが発生したと決定しなかった場合(S418:いいえ)、処理400はS420へと進む。
【0067】
S420では、コントローラ212は、シャットダウンステージが完了しているかを決定する。例えば、コントローラ212は、シャットダウンステージが成功裏に完了されたことを示す信号がサーバ106から受信されたかを決定できる。コントローラ212が、例えばシャットダウンステージが未だ進行中であることを示す信号をサーバから受信するかシャットダウンステージが完了していることを示す信号を受信していないこと等によってシャットダウンステージが完了されていないと決定した場合(S420:いいえ)、処理400はS422へと進む。
【0068】
S422では、コントローラ212はUPS200を制御してサーバ106への給電を継続させる。例えば、電力はエネルギー貯蔵装置224から得られ得る。そして、処理400はS418へと戻る。
【0069】
S418、S420、及びS422は、ステージエラーが発生したと決定された場合(S418:はい)又はステージが成功裏に完了された場合(S420:はい)迄反復され得る。コントローラ212が、シャットダウンステージが完了していることを示す信号をサーバ106から受信する等してシャットダウンステージが完了されたと決定した場合(S420:はい)、処理400は随意的なS424へと進む。
【0070】
随意的なS424では、コントローラ212がベースラインステージシャットダウン時間を更新する。シャットダウンステージが完了されたことを受けて(S420:はい)、コントローラ212は、シャットダウンステージの実際のシャットダウン時間(即ち、実際にシャットダウンをなすのにシャットダウンステージが要した時間)がベースラインステージシャットダウン時間と異なるかを決定でき、そうである場合、ベースラインステージシャットダウン時間を更新(update)できる。コントローラ212は、様々な方法を用いてベースラインステージシャットダウン時間について精緻化できる。一部の例では、コントローラ212は、シャットダウンステージの実際のシャットダウン時間について示す情報を受信し、そして実際のステージシャットダウン時間に基づいてベースラインステージシャットダウン時間を変更(modify)する。例えば、コントローラ212は以下のことをなし得る:ベースラインステージシャットダウン時間を実際のステージシャットダウン時間との平均を取ること、ベースラインステージシャットダウン時間が実際のステージシャットダウン時間と等しくなるように設定すること、他の統計的手法を用いてベースラインステージシャットダウン時間を更新すること、ベースラインステージシャットダウン時間が実際のステージシャットダウン時間と少なくとも閾値量異なる場合のみに上述のいずれかを実行すること等。
【0071】
一部の例では、コントローラ212は、後述のデータを含むコントローラ212によって収集されたデータを用いることによってベースラインステージシャットダウン時間を精緻化するのであり、データを例えば機械学習アルゴリズムや他のアルゴリズムを活用するデータ分析システム等のデータ分析システムに提供することによってそれがなされ得る。そして、コントローラ212は、精緻化されたベースラインステージシャットダウン時間をデータ分析システムから受信できる。一部の例では、コントローラ212は、ベースラインステージシャットダウン時間(baseline stage shutdown time)をコントローラ212がアクセス可能なメモリ又はストレージ内に格納できる。一部の例では、ベースラインシャットダウン時間(baseline shutdown time)の精緻化は、所与のシャットダウンステージ及び/又は全体としてのシャットダウン手順についてシャットダウンステージ及び/又は全体としてのシャットダウン手順が完了することを可能とするためにUPS200及び/又はコントローラ212が提供することを要する最低量の先延ばしを示すこととなるようになされる。一部の例では、ベースラインステージシャットダウン時間の精緻化は、例えばサーバ106及び/又はサービス108のダウンタイムを最小化する等の最適化効率化メトリックをベースラインシャットダウン時間が反映するようになされる。一部の例では、ベースラインシャットダウン時間及び/又はベースラインステージシャットダウン時間を精緻化するために1つ以上のメトリックを用い得る。ベースラインシャットダウン時間に適用される方法と同じものがベースラインステージシャットダウン時間にも適用可能であり、その逆もまた可能であることに留意されたい。
【0072】
様々な例では、ベースラインステージシャットダウン時間を更新することは、ベースラインシャットダウン時間を更新すること含む。例えば、ベースラインシャットダウン時間は、シャットダウン手順についてのベースラインステージシャットダウン時間の総和とされ得る。したがって、ベースラインステージシャットダウン時間のいずれか1つが更新された場合、総合的なベースラインシャットダウン時間も更新され得る。様々な例では、コントローラ212は、ベースラインステージシャットダウン時間を更新する代わりに又はそれに加えて、ベースラインシャットダウン時間を個別的に更新できる。
【0073】
S426では、処理400は終了する。上述のように、処理400はS314の例とされ得る。処理400が終了すると、処理300はS314からS316へと進むことができる。S316では、上述のように、コントローラ212は、シャットダウン手順が完了したかを決定する。例えば、コントローラ212は、シャットダウン手順の追加的なステージが未だ残っているかを決定できる。そうである場合(S314:はい)、処理300はS314に戻り、また、処理400はシャットダウン手順の次のステージとの関係で再度実行される。一部の例ではシャットダウン手順は複数のステージを含むも、他の例ではシャットダウン手順は1つのステージのみを含む。
【0074】
上述のように、一部の例では、UPS200は利用可能ランタイムを有している。利用可能ランタイムはUPS200が負荷に給電できる時間を指し得るのであり、それ故に任意の時点においてUPS200にて利用可能な電力量に基づいて変化し得る。利用可能ランタイムは、UPS200にとって主電源が利用不能であり、また、UPS200がエネルギー貯蔵装置224から電力をとっている場合に、特に重要となり得る。エネルギー貯蔵装置224の貯蔵エネルギーは有限たり得るのであり、それ故に、再充電前にもたらし得るUPS200のランタイムは有限に過ぎないこととなり得る。エネルギー貯蔵装置224にて放電がなされていくと、UPS200の利用可能ランタイムは減少し得る。したがって、利用可能ランタイムは、少なくとも部分的には、エネルギー貯蔵装置224に貯蔵されたエネルギー量に基づき、また、UPS200から負荷によって取られる電力量に基づいて変わり得る。
【0075】
例えば、一定の負荷活用度の下では(即ち、負荷が一定の電力量を使用する場合)、UPS200の利用可能ランタイムは、負荷が一定の電力を使用するにつれて定率で減少し得る。もっとも、一部の例では、負荷活用度は一定ではなく、UPS200は異なる時に変動する電力えお提供することを必要とされ得る。UPS200が変動する電力量を異なる時に提供している場合、利用可能ランタイムは所定時に提供される電力量に基づいて変動し得る。例えば、負荷の高活用度の期間中においては、より多くの電力が消費される故に利用可能ランタイムはより速く減少していく。反対に、負荷の低活用度の期間中においては、より少ない電力が消費される故に利用可能ランタイムはより遅く減少していく。よって、一部の例では、UPS200によって提供される電力量は可変であり、利用可能ランタイムは可変レートで減少し得る。一部の例では、エネルギー貯蔵装置224が再充電中の場合、利用可能ランタイムは定率及び/又は可変レートで増大し得る。
【0076】
一部の例では、コントローラ212は、エネルギー貯蔵装置224のエネルギー容量を変更することについて提案すべきか決定することができる。例えば、コントローラ212は、ユーザが追加の電池をエネルギー貯蔵装置224に加えてエネルギー貯蔵装置224のエネルギー容量を拡張すべきかについて決定できる。コントローラ212が、追加的電池モジュールがエネルギー貯蔵装置224に加えられるべきと決定する場合、コントローラ212は、UPS200に加えるためのエネルギー貯蔵装置224に追加すべき追加的電池モジュールの個数を示す情報を出力できるのであり、UPS200のエネルギー容量を増大させるためにUPS200に結合する電池モジュール又は他のエネルギー貯蔵モジュールの推奨個数を表示するようにディスプレイを制御する等によってこれをなし得る。一部の例では、コントローラ212は、加えるべき電池モジュールの推奨個数を出力することに加えて、又はその代わりに、エネルギー貯蔵装置224に追加すべき追加エネルギー容量の推奨量を出力できる。
【0077】
エネルギー貯蔵装置224に追加エネルギー容量を追加すべきかを決定することは、シャットダウン手順を支援する際に消費されるエネルギー量とエネルギー貯蔵装置224のエネルギー容量とを比較することを伴い得る。例えば、シャットダウン手順を支援する際に消費されるエネルギー量がエネルギー貯蔵装置224のエネルギー容量の閾値量(例えば、エネルギー貯蔵装置224のエネルギー容量の80%)を超える場合、コントローラ212は、エネルギー貯蔵装置224に追加の電池モジュールを追加すべきと決定できる。一部の例では、コントローラ212は、異なる提案に対応する複数の閾値を実装できる。例えば、第1の閾値(例えば、80%)を上回ると、コントローラ212は、ユーザが追加の電池モジュールを加えることを推奨できる。第2の閾値(例えば、85%)を上回ると、コントローラ212は、ユーザが複数の追加の電池モジュール及び/又はより大きな電池モジュールを加えることを推奨できる。第3の閾値(例えば、90%)を上回ると、コントローラ212は、ユーザが更に多くの及び/又はより大きな電池モジュールを加えること等を推奨できる。エネルギー容量に関する例が提供されているも、一部の例では類似の閾値が、シャットダウン手順の総持続時間との比較でのエネルギー貯蔵装置の総ランタイム容量に関して適用され得る。
【0078】
処理300及び処理400は例示的である。処理300及び処理400の諸ステップは、異なる順序で遂行され得る。また、UPS200は、時間データ、環境条件、負荷利用率、電流レベル、電圧レベル、予備エネルギー容量等の関連するタイプの情報を収集できるセンサを備えている及び/又はそのようなセンサと通信可能に結合されていることができる。同様に、ベースラインステージシャットダウン時間及び予測ステージシャットダウン時間の代わりに及び/又はそれらに加えて、処理400は、ベースラインシャットダウン時間及び予測シャットダウン時間に関してなされてもよいと理解されたい。
【0079】
上述のように、一部の例では、テストシャットダウン手順を実行してベースラインシャットダウン時間及び/又はベースラインステージシャットダウン時間を決定できる。一部の例では、テストシャットダウン手順は、サーバ106が通常運転でサービス108を実行する前になされる。様々な例について述べるに、テストシャットダウン手順は、任意の時点(例えば、サーバ106によって実行される任意の他のシャットダウン手順又は他のオペレーションの前、その最中、又はその後)にてなされたり、或いはオンデマンドにてなされたりすることができる。他の例では、テストシャットダウン手順は実行されなくてもよく、コントローラ212は、実際のテストではないシャットダウン手順に基づいて初期のベースラインシャットダウン時間及び/又はベースラインステージシャットダウン時間を決定できる。一部の例では、ユーザはデフォルトの遅延を設定でき、ベースラインシャットダウン時間及び/又はベースラインステージシャットダウン時間を決定するかそれらを反映する値についての設定行為が含まれ得る。
【0080】
一部の例では、テストシャットダウン手順は、サーバ106がサービス108(及び/又はサーバ106の追加的機能)をシャットダウンすることを伴い、この間にコントローラ212は、シャットダウン手順全体を完了するのに要した時間、及び/又はシャットダウン手順が複数のステージを含む場合にはシャットダウン手順の個々のステージごとの完了に要した時間を記録できる。例えば、コントローラ212は、シャットダウン手順の各ステージの開始時刻及び/又は終了時刻を示すタイムスタンプや、各々のステージのシャットダウンに要するとサーバ106が決定する総時間を示す持続時間情報(duration information indicating a total time)等のシャットダウン手順の各ステージについての持続時間について示す情報(information indicative of a duration)をサーバ106から受信できる(単一ステージシャットダウン手順も含む)。テストシャットダウン手順には、コントローラ212が、本明細書で説明するデータ分析にて使用される任意のデータ又は処理300,400の説明にて説明された任意のデータ等の任意の関連するデータを収集することも含まれ得る。
【0081】
一部の例では、開示のシステム及び方法の動作中にコントローラ212によって受信された及び/又は決定されたデータは、データ分析に用いられ得る。一部の例では、データ分析に使用されるデータには次のものが含まれる:ベースラインシャットダウン時間、ベースラインステージシャットダウン時間、予測シャットダウン時間、予測ステージシャットダウン時間、電流レベル、電圧レベル、予備エネルギー容量、利用可能ランタイムデータ、環境条件(温度等)、履歴オペレーションデータ(主電源停止がどの程度の時間継続するのか、シャットダウン手順又はステージシャットダウン手順にどの程度の時間がかかるのか、何個の仮想化環境が実行されているのか、及び/又はいつ新しいVMが追加又は除去されるか等)、電力クオリティデータ、実行中のサーバ106及び/又はサービス108の個数及び性質に関する情報、仮想化ソフトウェアに関する情報(仮想化技術タイプデータ、VM優先順位付けデータ等)、ユーザ設定または機能(VMマイグレーション、VMシャットダウン、ハイパーコンバージドインフラストラクチャクラスタシャットダウン等)、UPS構成データ、ハイパーコンバージドインフラストラクチャデータ、ハイパーバイザデータ等。
【0082】
一部の例では、コントローラ212はデータを計算乃至は他の態様で決定できる。様々な例では、UPS200は、情報を外部システムへと送信でき、これにはコンピュータ及びデータ分析システムが含まれ、これらは情報を分析してデータをUPS200に提供できる。データを分析して、予測シャットダウン時間の予測を向上させる及び/又はシステムの効率性及びをオペレーションを向上させることができる。データは、例えば機械学習、統計分析、及びそれらに類する複数の方法のいずれかを用いて分析され得る。コントローラ212は任意の時点にてデータを収集でき、これは連続的に、周期的に、及び/又は非周期的になされ得るのであり、これは処理300,400のいずれかのいずれかのステップの最中、前、又は後になされ得る。また、データは、本明細書にて説明したようにUPS200が任意の他のデータを用いる任意の用途のためにも用いられ得る。
【0083】
一部の例では、UPS200は、処理300,400にて説明されたのとは別の他の基準に従ってベースラインシャットダウン時間及び/又はベースラインステージシャットダウン時間を更新できる。例えば、処理400では、予測ステージシャットダウン時間がベースラインステージシャットダウン時間よりも長ければ、ベースラインステージシャットダウン時間が更新され得る。一部の例では、予測ステージシャットダウン時間がベースラインシャットダウン時間と等しい及び/又はそれより少ない場合であっても、ベースラインステージシャットダウン時間は更新され得る。一部の例では、ベースラインシャットダウン時間又はベースラインステージシャットダウン時間の決定後、コントローラ212は、ベースラインシャットダウン時間又はベースラインステージシャットダウン時間を更新できる。一部の例では、コントローラ212は、ベースラインシャットダウン時間又はベースラインステージシャットダウン時間を更新できるのであり、その際は:実際のシャットダウン時間又は実際のステージシャットダウン時間に基づいたり、UPS200のエネルギー容量に基づいたり、UPS200のエネルギー容量の一部(閾値)のエネルギー容量に基づいたり、UPS200の利用可能ランタイムに基づいたり、UPS200のランタイム閾値に基づいたり(ランタイム閾値はUPS200の利用可能ランタイムの一部及び/又はパーセンテージとされる)、及び/又は本明細書で説明されるデータのタイプのいずれかに基づいたりして決定されるのであり、それらとしては例えば、アクティブ又は既存の仮想化環境の個数、アクティブ又は既存のコンテナの個数、負荷活用率、温度、電流レベル、電圧等が挙げられる。本開示の態様および実施例では、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ又は仮想化環境やサービス108の任意の変更、又は、UPS200に接続されているサーバ106等の物理ハードウェアにおける任意の変更に応答して、任意の(ベースライン、予測、及び/又はステージ)シャットダウン時間を更新できる。
【0084】
コントローラ212等の様々なコントローラが、上述した様々なオペレーションを実行できる。関連するメモリ及び/又はストレージに格納されたデータを使用して、コントローラ212は、コントローラ212が含み得る及び/又はそれが結合されていることのできる1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体に格納された1つ以上の命令を実行するのであり、その結果として操作されたデータを得ることができる。一部の例では、コントローラ212は1つ以上のプロセッサ又は他のタイプのコントローラを含み得る。1つの例では、コントローラ212は少なくとも1つのプロセッサであるかこれを含む。別の例では、コントローラ212は、汎用プロセッサに加えて又は汎用プロセッサの代わりに、特定のオペレーションを実行するように調整されたASICを用いて、上述のオペレーションの少なくとも一部を実行する。これらの実施例によって例示されているように、本開示に従った実施例は、ハードウェア及びソフトウェアの多くの具体的組合せを用いて本明細書に記載のオペレーションを行い得るのであり、また、本開示はハードウェア及びソフトウェアコンポーネントの特定の組合せには限定されない。本開示の例には、上述の方法、処理、及び/又はオペレーションを実行するように構成されたコンピュータプログラム製品が含まれ得る。コンピュータプログラム製品は、上述の方法、処理、及び/又はオペレーションを行わせる命令を実行するように構成された1つ以上のコントローラ及び/又はプロセッサとされるか或いはそれらを含み得る。
【0085】
上述のように、処理300,400の1つ以上のステップは、UPS200によって(コントローラ212等によって)実行されることができる。一部の例では、処理300,400の1つ以上のステップは、コントローラ212以外の及び/又はそれに加えての1つ以上の装置によって実行され得る。UPS200の内部又は外部の1つ以上のコンピューティング装置は、処理300,400の1つ以上のステップを実行することができ、本明細書ではシャットダウンエージェントと呼ばれることがある。そのようなシャットダウンエージェントは、UPS200及び/又はサーバ106等のそこに結合された負荷と通信可能に結合され得る。したがって、様々な実施例では、例えば、ベースラインシャットダウン時間、実際のシャットダウン時間、予測シャットダウン時間、ステージエラーの存否等に関する決定は、UPS200の外部にある及び/又はコントローラ212と通信可能に結合され得る1つ以上のシャットダウンエージェントによって実行され得る。
【0086】
電源のコンピューティング装置(例えば、コントローラ212)が、シャットダウン手順についてのベースラインシャットダウン時間を繰り返し改良できる例を提供している。シャットダウン手順は、電源が給電する1つ以上のサーバによって実行される1つ以上のサービスによって実行されることができる。いくつかの例では、シャットダウン手順は複数のステージを含み、また、コンピューティング装置は、各ステージ及び/又はシャットダウン手順全体についてベースラインシャットダウン時間を決定できる。ベースラインシャットダウン時間によって、コンピューティング装置は、電源の利用可能ランタイムがシャットダウン手順を支援するのに十分であるかを正確に推定できるようにし得る。例えば、シャットダウンステージでエラーが発生し、また、再度の開始を要する場合、コンピューティング装置は、電源の利用可能ランタイムがシャットダウン手順(シャットダウンステージの再度の開始によって持続時間が延長される)を支援するのに十分であるかを決定できる。さらに、コンピューティング装置は、電源の貯蔵エネルギー容量の拡大のために、電源に追加又は結合すべき追加の電池モジュールの推奨個数に関する提案を提供できる。例えば、コンピューティング装置は、電源の利用可能ランタイムがシャットダウン手順の見込み持続時間の閾値内であると決定したことに応答して、追加すべき電池モジュールの推奨個数を出力できる。したがって、本明細書で提供される実施例は、電源の利用可能ランタイムが、電源によって給電されている1つ以上のサーバによって実行されている1つ以上のソフトウェアサービスのシャットダウン手順を支援できるかどうかを見極めることによって少なくとも部分的にはよりインテリジェントな電源を実現する。
【0087】
このようにして、少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様について説明したのであり、当業者にとっては様々な変更、修正、及び改良が容易に想起されることを理解されたい。このような変更、修正、及び改良は、本開示の精神及び範囲に属するものとして扱われることが意図されている。よって、上述の説明及び図面は例示に過ぎない。
【0088】
特許請求の範囲が続く:
【外国語明細書】