(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182710
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】フォトレジスト組成物及びパターン形成方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/039 20060101AFI20231219BHJP
C08F 20/00 20060101ALI20231219BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
G03F7/039 601
C08F20/00
G03F7/20 501
G03F7/20 521
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023170469
(22)【出願日】2023-09-29
(62)【分割の表示】P 2021205178の分割
【原出願日】2021-12-17
(31)【優先権主張番号】63/131,899
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591016862
【氏名又は名称】ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Rohm and Haas Electronic Materials LLC
(71)【出願人】
【識別番号】519372065
【氏名又は名称】デュポン エレクトロニクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア・カイツ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・マルブレヒト
(72)【発明者】
【氏名】テヤン・ワン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ヘンリー・ハワード・ジュニア
(57)【要約】 (修正有)
【課題】フォトレジスト組成物及びパターン形成方法を提供する。
【解決手段】酸不安定基を有する第1の繰り返し単位を含む第1のポリマーと、式(4)の1種以上のモノマー由来の繰り返し単位を含む第2のポリマーと、光酸発生剤と、溶媒と、を含有するフォトレジスト組成物:
(式中、Z
1、Z
2、R
1、R
2、及びLは本明細書に記載の通りであり、Pは重合性基である)。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液浸リソグラフィーのためのフォトレジスト組成物であって、
酸不安定基を有する第1の繰り返し単位を含む第1のポリマーと、
前記第1のポリマーとは異なる第2のポリマーであって、式(4)の1種以上のモノマー由来の繰り返し単位を含む第2のポリマーと、
光酸発生剤と、
溶媒と、を含有するフォトレジスト組成物:
【化1】
(式(4)において、
Z
1及びZ
2は、それぞれ独立して、単結合であるか、又は置換若しくは無置換C
1~30アルキレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキレン、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C
6~30アリーレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリーレン、-O-、-C(O)-、-N(R
3)-、-S-、又は-S(O)
2-のうちの1つ以上を含む二価の連結基であり、R
3は、水素、置換若しくは無置換C
1~20アルキル、置換若しくは無置換C
1~20ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C
3~20シクロアルキル、又は置換若しくは無置換C
2~20ヘテロシクロアルキルであり、
任意選択的には、Z
1及びZ
2は、Z
1とZ
2との間の単結合又は二重結合を介して一緒に環を形成し、
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C
1~30アルキル、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C
2~30アルケニル、置換若しくは無置換C
6~30アリール、置換若しくは無置換C
7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C
7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロアリールアルキル、置換若しくは無置換C
2~30アルキルヘテロアリール、-OR
4、又は-N(R
5)
2であり、R
4及びR
5は、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C
1~30アルキル、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C
2~20ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C
6~30アリール、置換若しくは無置換C
7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C
7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロアリールアルキル、又は置換若しくは無置換C
2~30アルキルヘテロアリールであり、
任意選択的には、R
1及びR
2は、単結合又は二価の連結基を介して一緒に環を形成し、
Lは単結合又は多価の連結基であり、
任意選択的には、Lは、下記式:
【化2】
の追加の基を更に含む多価の連結基であり、
Pは重合性基である)。
【請求項2】
前記第1のポリマーの前記第1の繰り返し単位が、式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、又は(1e)のうちの1種以上のモノマーに由来する、請求項1に記載のフォトレジスト組成物:
【化3】
(式中、
R
aは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C
1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C
1~10フルオロアルキルであり;
R
7~R
12は、それぞれ独立して、水素、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキル、直鎖若しくは分岐C
2~20アルケニル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルケニル、単環式若しくは多環式C
3~20ヘテロシクロアルケニル、単環式若しくは多環式C
6~20アリール、又は単環式若しくは多環式C
1~20ヘテロアリールであり、そのそれぞれが置換若しくは無置換であるが、
R
7~R
9のうちの1つのみが水素であってよく、R
10~R
12のうちの1つのみが水素であってよいことを条件とし;
R
7~R
9のいずれか2つは、一緒に任意選択的に環を形成し、R
7~R
9のそれぞれは、構造の一部として、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-S-、-S(O)
2-、及び-N(R
19)-S(O)
2-から選択される1つ以上の基を任意選択的に更に含み、式中、R
19は、水素、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキルであり;
R
10~R
12のいずれか2つは、一緒に任意選択的に環を形成し、R
10~R
12のそれぞれは、構造の一部として、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-S-、-S(O)
2-、及び-N(R
20)-S(O)
2-から選択される1つ以上の基を任意選択的に更に含み、式中、R
20は、水素、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキルであり;
L
1は、少なくとも1つの炭素原子、少なくとも1つのヘテロ原子、又はこれらの組み合わせを含む二価連結基であり;
R
13~R
14は、それぞれ独立して、水素、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキル、単環式若しくは多環式C
6~20アリール、又は単環式若しくは多環式C
1~20ヘテロアリールであり、水素を除くこれらのそれぞれは置換若しくは無置換であり;
R
15は、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキルであり、これらのそれぞれは置換若しくは無置換であり、R
13又はR
14のうちの1つは、任意選択的に、R
15と一緒にヘテロ環を形成し;
R
16~R
18は、それぞれ独立して、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキル、単環式若しくは多環式C
6~20アリール、又は単環式若しくは多環式C
1~20ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは置換若しくは無置換であり、
R
16~R
18のいずれか2つは、一緒に任意選択的に環を形成し、R
16~R
18のそれぞれは、構造の一部として、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-S-、-S(O)
2-、及びN(R
21)-S(O)
2-から選択される1つ以上の基を任意選択的に更に含み、式中、R
21は、水素、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキルであり;
X
aは、ノルボルニル及びビニルから選択される重合性基であり;
nは、0又は1であり;
L
2は、単結合又は二価の連結基であり、但し、X
aがビニルである場合、L
2は単結合ではない)。
【請求項3】
前記第1のポリマーが、1種以上の式(2)のモノマーに由来する繰り返し単位を更に含む、請求項1又は2に記載のフォトレジスト組成物:
【化4】
(式中、
R
bは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C
1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C
1~10フルオロアルキルであり;
L
3は、単結合、又は置換若しくは無置換C
1~30アルキレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキレン、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C
6~30アリーレン、置換若しくは無置換C
7~30アリールアルキレン、又は置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリーレン、又は置換若しくは無置換C
2~30ヘテロアリールアルキレンのうちの1つ以上を含む二価連結基であり、式中、L
3は、任意選択的に、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-S-、-S(O)
2-、及び-N(R
23)-S(O)
2-から選択される1つ以上の基を更に含んでいてもよく、R
23は、水素、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキルであり;
R
22は、単環式、多環式、又は縮合多環式のC
4~20ラクトン含有基であるか、又は単環式、多環式、又は縮合多環式のC
4~20スルトン含有基である)。
【請求項4】
前記第1のポリマーが、1種以上の式(3)のモノマーに由来する繰り返し単位を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のフォトレジスト組成物:
【化5】
(式中、
R
cは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C
1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C
1~10フルオロアルキルであり;
Q
1は、置換若しくは無置換C
1~30アルキレン、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C
6~30アリーレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリーレン、又は-C(O)-O-のうちの1つ以上であり;
Wは、-C(O)-OH;-C(CF
3)
2OH;アミド;イミド;又は-NH-S(O)
2-Y
1を含む塩基可溶性基であり、ここで、Y
1は、F又はC
1~4パーフルオロアルキルであり;
aは1~3の整数である)。
【請求項5】
前記第2のポリマーが、1種以上の式(4a)のモノマーに由来する繰り返し単位を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のフォトレジスト組成物:
【化6】
(式中、
R
aは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C
1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C
1~10フルオロアルキルであり;
Lは、単結合又は多価の連結基であり;
任意選択的には、Lは、下記式:
【化7】
の追加の基を更に含む多価の連結基であり;
Z
1及びZ
2は同じであり、Z
1及びZ
2は、単結合、-O-、式-C(O)-の基を含む二価連結基、又は式-C(O)-O-の基を含む二価連結基から選択され;
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C
1~30アルキルであり; 任意選択的には、R
1及びR
2は、単結合又は二価の連結基を介して一緒に環を形成する)。
【請求項6】
Lが式-C(O)-C1~10アルキレン-O-の基であり;
Z1及びZ2がそれぞれ-O-であり;
R1及びR2が、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C1~30アルキルである、請求項1~5のいずれか一項に記載のフォトレジスト組成物。
【請求項7】
前記光酸発生剤が非重合型である、請求項1~6のいずれか一項に記載のフォトレジスト組成物。
【請求項8】
光分解性失活剤、塩基性失活剤、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のフォトレジスト組成物。
【請求項9】
前記第1のポリマー対前記第2のポリマーの重量比が1:1~1,000:1である、請求項1~8のいずれか一項に記載のフォトレジスト組成物。
【請求項10】
パターン形成方法であって、
(a)請求項1~9のいずれか一項に記載のフォトレジスト組成物の層を基板に塗布すること;
(b)前記フォトレジスト組成物層を活性化放射にパターン状に露光すること;及び
(c)前記露光されたフォトレジスト組成物層を現像してレジストレリーフ画像を得ること;
を含むパターン形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光活性成分及び2つの異なるポリマーのブレンド物を含有するフォトレジスト組成物、並びにそのようなフォトレジスト組成物を用いるパターン形成方法に関する。本発明は、半導体製造産業におけるリソグラフィー用途に深く関わる。
【背景技術】
【0002】
フォトレジスト材料は、典型的には、半導体基板に配置された金属、半導体又は誘電体層などの1つ以上の下層に像を転写するために使用される感光性組成物である。半導体デバイスの集積密度を高め、ナノメートル範囲の寸法を有する構造の形成を可能にするために、高解像度性能を有するフォトレジスト及びフォトリソグラフィー処理ツールが開発され続けてきた。
【0003】
ポジ型の化学増幅フォトレジストは、従来、高解像度処理に使用されている。このようなレジストは、典型的には、酸不安定基を有するポリマーを光酸発生剤と共に使用する。フォトマスクを介した活性化照射へのパターン状の露光により、酸発生剤が酸を形成し、これは、露光後のベーク中、ポリマーの露光された領域において、酸不安定基の開裂を引き起こす。これにより、現像液中のレジストの露光領域及び非露光領域の溶解特性に差が生じる。ポジ型現像(PTD)プロセスでは、フォトレジスト層の露光領域が現像液に可溶になり、基板表面から除去されるが、現像液に不溶性である非露光領域は、現像後に残り、ポジ画像を形成する。得られるレリーフ像により、基板の選択的な処理が可能となる。例えば、(非特許文献1)及び(非特許文献2)を参照されたい。
【0004】
半導体デバイスにおいてナノメートルスケールの形状を達成するための1つのアプローチは、化学増幅フォトレジストの露光中に短波長、例えば193ナノメートル(nm)以下の光を使用することである。リソグラフィー性能を更に改善するために、液浸リソグラフィーツールが開発されており、例えばKrF(248nm)又はArF(193nm)光源を有するスキャナなど、イメージングデバイスのレンズの開口数(NA)を効果的に増加させる。これは、イメージングデバイスの最終面と、半導体ウェハーの上面との間において、屈折率の高い流体、典型的には水を使用することで達成される。ArF液浸ツールは、多重(二重又はより高次の)パターン形成を使用することで、現在、40nm未満の寸法までリソグラフィーの限界を押し上げている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Uzodinma Okoroanyanwu,Chemistry and Lithography,SPIE Press and John Wiley and Sons,Inc.,2010
【非特許文献2】Chris Mack,Fundamental Principles of Optical Lithography,John Wiley and Sons,Inc.,2007
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
レジスト技術が進化しているにも関わらず、従来技術に関連する1つ以上の課題に対処するフォトレジスト組成物に対する必要性が依然として存在する。特に、液浸リソグラフィーで使用される、増加したスキャン速度及びより少ない欠陥を有するフォトレジスト組成物が継続的に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
酸不安定基を有する第1の繰り返し単位を含む第1のポリマーと、式(4)の1種以上のモノマー由来の繰り返し単位を含む第2のポリマーと;光酸発生剤と;溶媒と、を含有するフォトレジスト組成物:
【化1】
(式(1)において、Z
1及びZ
2は、それぞれ独立して、単結合であるか、又は置換若しくは無置換C
1~30アルキレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキレン、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C
6~30アリーレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリーレン、-O-、-C(O)-、-N(R
3)-、-S-、又は-S(O)
2-のうちの1つ以上を含む二価の連結基であり、R
3は、水素、置換若しくは無置換C
1~20アルキル、置換若しくは無置換C
1~20ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C
3~20シクロアルキル、又は置換若しくは無置換C
2~20ヘテロシクロアルキルであり、任意選択的には、Z
1及びZ
2は、Z
1とZ
2との間の単結合又は二重結合を介して一緒に環を形成し、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C
1~30アルキル、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C
2~30アルケニル、置換若しくは無置換C
6~30アリール、置換若しくは無置換C
7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C
7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロアリールアルキル、置換若しくは無置換C
2~30アルキルヘテロアリール、-OR
4、又は-N(R
5)
2であり、R
4及びR
5は、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C
1~30アルキル、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C
2~20ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C
6~30アリール、置換若しくは無置換C
7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C
7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロアリールアルキル、又は置換若しくは無置換C
2~30アルキルヘテロアリールであり、任意選択的には、R
1及びR
2は、単結合又は二価の連結基を介して一緒に環を形成し、Lは単結合又は多価の連結基であり、任意選択的には、Lは、下記式:
【化2】
の追加の基を更に含む多価の連結基であり、
Pは重合性基である)。
【0008】
(a)本発明のフォトレジスト組成物の層を基板上に塗布すること;(b)フォトレジスト組成物層を活性化放射にパターン状に露光すること;及び(c)露光されたフォトレジスト組成物層を現像してレジストレリーフ画像を得ること、を含むパターン形成方法も提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以降で、その例が本明細書で示される例示的な実施形態を詳細に参照する。これに関連して、本例示的な実施形態は、異なる形態を有し得、本明細書に明記される記載に限定されると解釈されるべきではない。したがって、例示的な実施形態は、本記載の態様を説明するために、図に言及することによって以下に記載されるにすぎない。本明細書で使用される場合、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目の1つ以上のあらゆる組み合わせを包含する。「少なくとも1つ」などの表現は、要素のリストに先立つ場合、要素のリスト全体を修飾し、リストの個々の要素を修飾しない。
【0010】
本明細書で用いる場合、用語「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、量の制限を意味せず、本明細書で特に示さないか又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。「又は」は、特に明記しない限り、「及び/又は」を意味する。量に関連して使用される「約」という修飾語句は、状態値を含み、前後関係(例えば、特定の量の測定と関連したエラーの度合いを含む)によって決定される意味を有する。本明細書で開示される全ての範囲は、終点を含み、終点は、独立して、互いに合体できる。接尾辞「(s)」は、それが修飾する用語の単数形及び複数形の両方を含み、それによってその用語の少なくとも1つを含むことを意図する。「任意選択的な」又は「任意選択的に」は、その後、記載される事象又は状況が起き得るか又は起き得ないこと、並びに事象が起こる場合及び事象が起こらない場合をその記載が含むことを意味する。用語「第1」、「第2」等は、本明細書では、順番、量又は重要性を意味せず、むしろ1つの要素を別の要素から区別するために用いられる。要素が別の要素「上」にあると言われる場合、それは、他の要素と直接に接触し得るか、又は介在要素がそれらの間に存在し得る。対照的に、要素が別の要素の「直接上に」あると言われる場合、介在要素は存在しない。態様の記載される成分、要素、制限及び/又は特徴は、様々な態様において任意の好適な方法で組み合わされ得ることが理解されるべきである。
【0011】
別に定義しない限り、本明細書で用いられる全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。一般に使用される辞典において定義されるものなどの用語は、関連技術及び本開示との関連でのこれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明確にそのように定義しない限り、理想的な意味又は過度に形式的な意味で解釈されないことが更に理解されるであろう。
【0012】
本明細書で用いる場合、用語「炭化水素基」は、示される場合に1つ以上の置換基で任意選択的に置換された、少なくとも1つの炭素原子及び少なくとも1つの水素原子を有する有機化合物を意味し;「アルキル基」は、明記された数の炭素原子を有し、且つ一価である直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素を意味し;「アルキレン基」は、二価アルキル基を意味し;「ヒドロキシアルキル基」は、少なくとも1つのヒドロキシル基(-OH)で置換されたアルキル基を意味し;「アルコキシ基」は、「アルキル-O-」を意味し;「カルボン酸基」は、式「-C(=O)-OH」を有する基を意味し;「シクロアルキル基」は、全ての環員が炭素である1つ以上の飽和環を有する一価基を意味し;「シクロアルキレン基」は、二価シクロアルキル基を意味し;「アルケニル基」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖又は分岐鎖の一価炭化水素基を意味し;「アルケノキシ基」は「アルケニル-O-」を意味し;「アルケニレン基」は、二価アルケニル基を意味し;「シクロアルケニル基」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する、少なくとも3つの炭素原子を有する非芳香族環状炭化水素基を意味し;「アルキニル基」は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する一価炭化水素基を意味し;「芳香族基」という用語は、Huckel則を満足し、環内に炭素原子を有し、環内の炭素原子の代わりに、N、O及びSから選択される1つ以上のヘテロ原子を任意選択的に含み得る単環式又は多環式環系を意味し;「アリール基」は、環員が全て炭素である一価の芳香族単環式又は多環式環系を意味し、少なくとも1つのシクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環に縮合した芳香環を有する基を含み得;「アリーレン基」は、二価のアリール基を意味し;「アルキルアリール基」は、アルキル基で置換されているアリール基を意味し;「アリールアルキル基」は、アリール基で置換されているアルキル基を意味し;「アリールオキシ基」は、「アリール-O-」を意味し;「アリールチオ基」は、「アリール-S-」を意味する。
【0013】
接頭辞「ヘテロ」は、化合物又は基が、炭素原子の代わりに、ヘテロ原子である少なくとも1つの環員(例えば、1、2、3又は4つ以上のヘテロ原子)を含むことを意味し、ここで、ヘテロ原子は、それぞれ独立して、N、O、S、Si又はPであり;「ヘテロ原子含有基」は、少なくとも1つのヘテロ原子を有する置換基を意味し;「ヘテロアルキル基」は、炭素の代わりに1~4つ以上のヘテロ原子を有するアルキル基を意味し;「ヘテロシクロアルキル基」は、炭素の代わりに、環員として1~4つ以上のヘテロ原子を有するシクロアルキル基を意味し;「ヘテロシクロアルキレン基」は、二価のヘテロシクロアルキル基を意味し;「ヘテロアリール基」は、炭素の代わりに、環員として1~4つ以上のヘテロ原子を有するアリール基を意味し;「ヘテロアリーレン基」は、二価のヘテロアリール基を意味する。
【0014】
用語「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)、又はヨウ素(ヨード)である一価置換基を意味する。接頭辞「ハロ」は、水素原子の代わりにフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード置換基のうちの1つ以上を含む基を意味する。ハロ基の組み合わせ(例えば、ブロモ及びフルオロ)が存在していてもよく、或いは単一のハロ基(例えばフルオロ)のみが存在していてもよい。
【0015】
「フッ素化」は、基中に組み込まれた1つ以上のフッ素原子を有することを意味すると理解されるものとする。例えば、C1~18フルオロアルキル基が示されている場合、そのフルオロアルキル基は、1つ以上のフッ素原子、例えば単一のフッ素原子、2つのフッ素原子(例えば、1,1-ジフルオロエチル基として)、3つのフッ素原子(例えば、2,2,2-トリフルオロエチル基として)、又は炭素の各自由原子価におけるフッ素原子(例えばCF3、C2F5、C3F7、又はC4F9等のパーフルオロ基として)を含み得る。「置換フルオロアルキル基」は、更に別の置換基によって置換されたフルオロアルキル基を意味すると理解されるものとする。
【0016】
本明細書で用いる場合、「酸不安定基」は、酸の触媒的作用により、任意選択的に且つ典型的には熱処理を伴うことにより、結合が開裂し、その結果、カルボン酸基又はアルコール基などの極性基が生じる基を意味し、ポリマー上に形成され、任意選択的に且つ典型的には、開裂した結合に接続した部分がポリマーから切断される。そのような酸は、典型的には、露光後のベーキング中に生じる結合開裂を伴う、光によって生成する酸である。好適な酸不安定基には、例えば、三級アルキルエステル基、二級又は三級アリールエステル基、アルキル基とアリール基との組み合わせを有する二級又は三級エステル基、三級アルコキシ基、アセタール基又はケタール基が含まれる。酸不安定基は、当技術分野では、一般に「酸で切断可能な基」、「酸で切断可能な保護基」、「酸に不安定な保護基」、「酸で脱離する基」、「酸で分解可能な基」及び「酸に感受性である基」とも呼ばれる。
【0017】
「置換された」は、指定された原子の通常の価数を超えないという条件で、基上の少なくとも1つの水素原子が別の基で置き換えられていることを意味する。置換基がオキソ(すなわち=O)である場合、炭素原子上の2つの水素が置き換えられている。置換基又は変数の組み合わせが許容される。「置換」位置に存在し得る例示的な基は、ニトロ(-NO2)、シアノ(-CN)、ヒドロキシ(-OH)、オキソ(=O)、アミノ(-NH2)、モノ-又はジ-(C1~6)アルキルアミノ、アルカノイル(アシルなどのC2~6アルカノイル基など)、ホルミル(-C(=O)H)、カルボン酸又はこれらのアルカリ金属又はアンモニウム塩;C2~6アルキルエステル(-C(=O)O-アルキル又は-OC(=O)-アルキル)及びC7~13アリールエステル(-C(=O)O-アリール又は-OC(=O)-アリール)などのエステル(アクリレート、メタクリレート及びラクトンを含む);アミド(-C(=O)NR2(Rは、水素又はC1~6アルキルである))、カルボキサミド(-CH2C(=O)NR2(Rは水素又はC1~6アルキルである))、ハロゲン、チオール(-SH)、C1~6アルキルチオ(-S-アルキル)、チオシアノ(-SCN)、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C1~9アルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、C3~12シクロアルキル、C5~18シクロアルケニル、少なくとも1つの芳香環(例えば、フェニル、ビフェニル、又はナフチルなど、各環は、置換若しくは無置換芳香族である)を有するC6~12アリール、1~3つの分離又は縮合環及び6~18の環炭素原子を有するC7~19アリールアルキル、1~3つの分離又は縮合環及び6~18の環炭素原子を有するアリールアルコキシ、C7~12アルキルアリール、C2~12ヘテロシクロアルキル、C1~12ヘテロアリール、C1~6アルキルスルホニル(-S(=O)2-アルキル)、C6~12アリールスルホニル(-S(=O)2-アリール)、又はトシル(CH3C6H4SO2-)を含むが、これらに限定されない。基が置換されている場合、炭素原子の示されている数は、任意の置換基の炭素原子を除いた、基における炭素原子の総数である。例えば、基-CH2CH2CNは、シアノ基で置換されたC2アルキル基である。
【0018】
本発明は、第1のポリマー、第2のポリマー、光酸発生剤、溶媒を含有し、且つ付加的な任意選択的成分を含み得るフォトレジスト組成物に関する。本発明者らは、液浸走査中に高い接触角を実現し、且つTMAHなどの塩基性現像液に高度に溶解できるように極性を切り替えることができるフォトレジスト膜を作製するために、本発明の特定のフォトレジスト組成物を使用できることを発見した。
【0019】
第1のポリマーは、酸不安定基を含む繰り返し単位を含み、これは、露光後のベーク条件で光により生成された酸によって切断することができる。第1のポリマーは、任意選択的にラクトン基を含んでいてもよい。
【0020】
第1のポリマーの第1の繰り返し単位は、式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、又は(1e)のうちの1種以上のモノマーに由来し得る:
【化3】
【0021】
式(1a)~(1e)において、Raは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C1~10フルオロアルキルである。好ましくは、Raは、水素、フッ素又は置換若しくは無置換C1~5アルキルであり、典型的にはメチルである。
【0022】
式(1a)では、L1は、少なくとも1つの炭素原子、少なくとも1つのヘテロ原子又はこれらの組み合わせを含む二価連結基である。例えば、L1は、1~10の炭素原子及び少なくとも1つのヘテロ原子を含み得る。典型的な例では、L1は、-OCH2-、-OCH2CH2O-、又は-N(R1a)-(ここで、R1aは、水素又はC1~6アルキルである)であり得る。
【0023】
式(1a)及び(1b)では、R7~R12は、それぞれ独立して、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキル、直鎖若しくは分岐C2~20アルケニル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルケニル、単環式若しくは多環式C3~20ヘテロシクロアルケニル、単環式若しくは多環式C6~20アリール、又は単環式若しくは多環式C1~20ヘテロアリールであり、そのそれぞれが置換若しくは無置換であるが;R7~R9のうちの1つのみが水素であってよく、R10~R12のうちの1つのみが水素であってよいことを条件とする。好ましくは、R7~R12は、それぞれ独立して、直鎖若しくは分岐C1~6アルキル又は単環式若しくは多環式C3~10シクロアルキルであり、そのそれぞれが置換若しくは無置換である。
【0024】
式(1a)では、R7~R9のいずれか2つは、一緒に任意選択的に環を形成していてもよく、R7~R9のそれぞれは、その構造の一部として、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-S-、-S(O)2-、及びN(R19)-S(O)2-から選択される1つ以上の基を任意選択的に更に含んでいてもよく、式中、R19は、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキルである。式(1b)では、R10~R12のいずれか2つは、一緒に任意選択的に環を形成していてもよく、R10~R12のそれぞれは、その構造の一部として、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-S-、-S(O)2-、及びN(R20)-S(O)2-から選択される1つ以上の基を任意選択的に更に含み得、式中、R20は、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキルである。例えば、R7~R12のいずれか1つ以上は、独立して、式-CH2C(=O)CH(3-n)Ynの基であり得、式中、各Yは、独立して、置換若しくは無置換C2~10ヘテロシクロアルキルであり、nは、1又は2である。例えば、各Yは、独立して、式-O(Ca1)(Ca2)O-の基を含む置換若しくは無置換C2~10ヘテロシクロアルキルであり得、式中、Ca1及びCa2は、それぞれ独立して、水素又は置換若しくは無置換アルキルであり、Ca1及びCa2は、一緒に任意選択的に環を形成する。
【0025】
式(1c)及び(1e)では、R13~R14は、それぞれ独立して、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキル、単環式若しくは多環式C6~20アリール、又は単環式若しくは多環式C1~20ヘテロアリールであり得、そのそれぞれは、置換若しくは無置換であり;R15は、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキルであり、そのそれぞれは、置換若しくは無置換である。任意選択的に、R13又はR14のうちの1つは、R15と共にヘテロ環を形成する。好ましくは、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキルであり得る。
【0026】
式(1d)では、R16~R18は、それぞれ独立して、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキル、単環式若しくは多環式C6~20アリール、又は単環式若しくは多環式C1~20ヘテロアリールであり得、そのそれぞれは、置換若しくは無置換であり、R16~R18のいずれか2つは、一緒に任意選択的に環を形成し、R16~R18のそれぞれは、その構造の一部として、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-S-、-S(O)2-、及びN(R21)-S(O)2-から選択される1つ以上の基を任意選択的に含んでいてもよく、式中、R21は、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキルであり得;Xaは、ビニル及びノルボルニルから選択される重合性基である。
【0027】
式(1d)及び(1e)では、各L2は、単結合又は二価の連結基であり、但し、Xaがビニルである場合には、L2は単結合ではない。好ましくは、L2は、単環式若しくは多環式C6~30アリーレン又は単環式若しくは多環式C6~30シクロアルキレンであり、そのそれぞれは、置換若しくは無置換であり得る。式(1d)及び(1e)において、nは0又は1である。nが0である場合、L2基は、酸素原子に直接接続されていることを理解されたい。
【0028】
モノマー(1a)の非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:
【化4】
【0029】
式(1b)のモノマーの非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:
【化5】
【化6】
【化7】
(式中、R
dは、R
aについて上記で定義した通りであり;R
’及びR
’’は、それぞれ独立して、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキル、直鎖若しくは分岐C
2~20アルケニル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルケニル、単環式若しくは多環式C
3~20ヘテロシクロアルケニル、単環式若しくは多環式C
6~20アリール、又は単環式若しくは多環式C
1~20ヘテロアリールであり、そのそれぞれは、置換若しくは無置換である)。
【0030】
式(1c)のモノマーの非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:
【化8】
(式中、R
dは、R
aについて上記で定義した通りである)。
【0031】
モノマー(1d)の非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:
【化9】
【0032】
モノマー(1e)の非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:
【化10】
【0033】
更に別の例では、第1のポリマーの酸不安定基を有する繰り返し単位は、例えば以下の式の環状アセタール基又は環状ケタール基を有する1種以上のモノマー由来であってよい:
【化11】
(式中、R
dは、R
aについて上記で定義した通りである)。
【0034】
更に別の例では、第1のポリマーの酸不安定基を有する繰り返し単位は、例えば以下の式の三級アルコキシ基を有する1種以上のモノマー由来であってよい:
【化12】
【0035】
酸不安定基を含む繰り返し単位は、典型的には、第1のポリマーにおける総繰り返し単位に基づいて10~80モル%、より典型的には20~75モル%、更により典型的には30~60モル%の量で第1のポリマー中に存在する。
【0036】
第1のポリマーは、任意選択的には1種以上の追加の繰り返し単位を含み得る。追加の繰り返し単位としては、例えば、エッチ速度及び溶解性など、フォトレジスト組成物の特性を調整する目的のための1つ以上の追加の単位が挙げられ得る。例示的な追加の単位は、(メタ)アクリレート、ビニル芳香族、ビニルエーテル、ビニルケトン、及びビニルエステルのうちの1種以上を含み得る。第1のポリマー内に1種以上の追加の繰り返し単位が存在する場合、第1のポリマーの総繰り返し単位を基準として90モル%以下、典型的には3~50モル%の量で使用され得る。
【0037】
第1のポリマーは、式(2)のモノマー由来のラクトン含有繰り返し単位を更に含み得る:
【化13】
(式中、R
bは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C
1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C
1~10フルオロアルキルである)。好ましくは、R
bは、水素、フッ素、又は置換若しくは無置換C
1~5アルキルであり、典型的にはメチルである。L
3は、単結合、又は置換若しくは無置換C
1~30アルキレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキレン、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C
6~30アリーレン、置換若しくは無置換C
7~30アリールアルキレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリーレン、又は置換若しくは無置換C
2~30ヘテロアリールアルキレンのうちの1つ以上を含む二価連結基であってよく、式中、L
3は、任意選択的に、例えば-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-S-、-S(O)
2-、及び-N(R
23)-S(O)
2-から選択される1つ以上の基を更に含んでいてもよく、R
23は、水素、直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル、単環式若しくは多環式C
3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C
2~20ヘテロシクロアルキルであってよい。R
22は、単環式、多環式、又は縮合多環式のC
4~20ラクトン含有基であるか、又は単環式、多環式、又は縮合多環式のC
4~20スルトン含有基である。
【0038】
式(2)のモノマーの非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:
【化14】
(式中、R
fは、R
bについて本明細書に開示されている通りである)。
【0039】
存在する場合、第1のポリマーは、典型的には、第1のポリマー中の繰り返し単位の総モル数を基準として5~60モル%、典型的には10~55モル%、より典型的には20~50モル%の量でラクトン繰り返し単位を含む。
【0040】
第1のポリマーは、12以下のpKaを有する塩基可溶性繰り返し単位を含み得る。例えば、塩基可溶性繰り返し単位は、式(3)のモノマーに由来し得る:
【化15】
(式中、R
cは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C
1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C
1~10フルオロアルキルである)。好ましくは、R
cは、水素、フッ素又は置換若しくは無置換C
1~5アルキルであり、典型的にはメチルである。Q
1は、置換若しくは無置換C
1~30アルキレン、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C
6~30アリーレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリーレン、又は-C(O)-O-のうちの1つ以上であってよい。Wは、-C(O)-OH;-C(CF
3)
2OH;アミド;イミド;又は-NH-S(O)
2-Y
1を含む塩基可溶性基であり、Y
1は、F又はC
1~4パーフルオロアルキルである。式(3)では、aは、1~3の整数である。
【0041】
式(3)のモノマーの非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:
【化16】
(式中、R
gは、上述したR
c及びY
1に関して定義した通りである)。
【0042】
存在する場合、第1のポリマーは、典型的には、第1のポリマーの総繰り返し単位を基準として5~60モル%、典型的には5~55モル%、より典型的には10~50モル%の量で塩基可溶性繰り返し単位を含む。
【0043】
第1のポリマーの重量平均分子量(Mw)は、典型的には1,000~50,000ダルトン(Da)、好ましくは2,000~30,000Da、より好ましくは3,000~20,000Da、更により好ましくは3,000~10,000Daである。Mwの、数平均分子量(Mn)に対する比である、第1のポリマーの多分散度(PDI)は、典型的には1.1~3、より典型的には1.1~2である。分子量は、ポリスチレン標準を使用するゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって決定される。
【0044】
フォトレジスト組成物は第2のポリマーを含有する。第2のポリマーは、1種以上の式(4)のモノマーに由来する繰り返し単位を含む:
【化17】
(式中、Z
1及びZ
2は、それぞれ独立して、単結合であるか、又は置換若しくは無置換C
1~30アルキレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアルキレン、置換若しくは無置換C
3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C
2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C
6~30アリーレン、置換若しくは無置換C
1~30ヘテロアリーレン、-O-、-C(O)-、-N(R
3)-、-S-、又は-S(O)
2-のうちの1つ以上を含む二価の連結基であり、R
3は、水素、置換若しくは無置換C
1~20アルキル、置換若しくは無置換C
1~20ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C
3~20シクロアルキル、又は置換若しくは無置換C
2~20ヘテロシクロアルキルである)。任意選択的には、Z
1及びZ
2は、Z
1とZ
2との間の単結合又は二重結合を介して一緒に環を形成する。
【0045】
式(4)において、R1及びR2は、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C2~30ヘテロアリールアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルキルヘテロアリール、-OR4、又は-N(R5)2であってよく、R4及びR5は、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~20ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C2~30ヘテロアリールアルキル、又は置換若しくは無置換C2~30アルキルヘテロアリールである。任意選択的には、R1及びR2は、単結合を介して、又は置換若しくは無置換C1~30アルキレン、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C6~30アリーレン、置換若しくは無置換二価C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアリーレン、又は置換若しくは無置換二価C2~30ヘテロアリールアルキル、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-C(O)-N(R2a)-、-S-、-S(O)2-、又はN(R2a)-S(O)2-のうちの1つ以上を含む二価の連結基を介して一緒に環を形成し、R2aは、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキルである。
【0046】
式(4)において、Lは、単結合であるか、又は二価連結基、三価連結基、又は四価連結基などの多価連結基である。例えば、Lは、単結合であるか、又は置換若しくは無置換C1~30アルキレン、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C6~30アリーレン、置換若しくは無置換の二価のC7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアリーレン、又は置換若しくは無置換の二価のC2~30ヘテロアリールアルキル、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-C(O)-N(R2b)-、-S-、-S(O)2-、又はN(R2b)-S(O)2-のうちの1つ以上から選択される二価の連結基であってよく、R2bは、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキルである。
【0047】
式(4)において、Pは重合性基である。典型的には、重合性基は、(メタ)アクリル、ビニル、及びノルボルニルから選択される。
【0048】
式(4)において、Lは、任意選択的に以下の式の追加の基を更に含む多価連結基である:
【化18】
(式中、Z
1、Z
2、R
1、及びR
2は上で定義した通りである)。
【0049】
いくつかの実施形態では、第2のポリマーは、1種以上の式(4a)のモノマーに由来する繰り返し単位を含み得る:
【化19】
【0050】
式(4a)において、Raは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C1~10フルオロアルキルである。Lは、式(4)に関して定義した通りである。例えば、Lは、単結合であるか、又は置換若しくは無置換C1~30アルキレン、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C6~30アリーレン、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアリーレン、-O-、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-N(R25)-、-S-、又は-S(O)2-から選択される1つ以上の基を含む二価の連結基であり、R25は、水素、直鎖若しくは分岐C1~20アルキル、単環式若しくは多環式C3~20シクロアルキル、又は単環式若しくは多環式C2~20ヘテロシクロアルキルである。
【0051】
式(4a)において、Z1とZ2は同じであり、Z1及びZ2は、単結合、-O-、式-C(O)-の基を含む二価の連結基、又は式-C(O)-O-の基を含む二価の連結基から選択される。R1及びR2は、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C1~30アルキルであり;任意選択的には、R1及びR2は、単結合又は二価の連結基を介して一緒に環を形成する。
【0052】
式(4)及び/又は(4a)のモノマーの非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:
【化20】
【化21】
【0053】
単一のジ(Boc)アミド部位を含む上のモノマーは、シングルアームドモノマーと呼ばれることがある。別の例示的なモノマーは、2つ以上のジ(Boc)アミド部位を含み、ダブルアームドモノマーと呼ばれることがある。シングルアームドモノマーに由来する構造単位を含むポリマーでは、シングルアームドモノマーに由来する構造単位上に加水分解後に1つのカルボキシル官能基を生成することができる。ダブルアームドモノマーに由来する構造単位を含むポリマーでは、ダブルアームドモノマーに由来する各構造単位上に加水分解後に2つのカルボキシル官能基を生成することができる。同様に、トリプルアームドモノマーに由来する構造単位を含むポリマーでは、トリプルアームドモノマーに由来する各構造単位上に加水分解後に3つのカルボキシル官能基を生成することができる。これは、水性アルカリ性現像液と接触した際にポリマーをより親水性にするのに有益である場合がある。ダブルアームドモノマーの例としては、以下に記載されるものが挙げられる(例えば実施例のモノマー17)。
【0054】
第2のポリマーは、式(4)の1種以上のモノマーに由来する繰り返し単位とは異なる1種以上の追加の繰り返し単位を任意選択的に更に含み得る。例えば、第2のポリマーは、第1のポリマーの任意選択的な追加の繰り返し単位に関して上述した、酸不安定基を有する繰り返し単位などの1種以上の追加の繰り返し単位を任意選択的に含み得る。第2のポリマー中に1種以上の追加の単位が存在する場合、第2のポリマー中の総繰り返し単位を基準として最大70モル%、典型的には3~50モル%の量で用いることができる。
【0055】
いくつかの態様では、第2のポリマーは、以下に記載される式E1、E2、又はE3の「塩基に不安定な」モノマーに由来する1種以上の繰り返し単位を含み得る。
【0056】
第2のポリマーは、典型的には、1,000~50,000Da、好ましくは2,000~30,000Da、より好ましくは3,000~20,000Da、更により好ましくは3,000~10,000DaのMwを有する。ポリマーのPDIは、典型的には、1.1~3であり、より典型的には1.1~2である。分子量は、ポリスチレン標準を使用してGPCにより決定される。
【0057】
第1及び第2のポリマーは、当技術分野における好適な方法を用いて調製され得る。例えば、本明細書で記載される繰り返し単位に対応する1種以上のモノマーは、好適な溶媒及び開始剤を使用して組み合わされるか又は別々に供給され、反応器中で重合され得る。例えば、第1及び第2のポリマーは、有効な温度での加熱、有効な波長での化学線による放射又はこれらの組み合わせなどの任意の適切な条件下でのそれぞれのモノマーの重合によって得ることができる。
【0058】
フォトレジスト組成物は、光酸発生剤(PAG)を更に含む。好適なPAGは、露光後ベーク(PEB)中、フォトレジスト組成物のポリマー上に存在する酸不安定基の開裂を引き起こす酸を生成することができる。PAGは、非重合性PAG化合物(後述)として、重合性PAG化合物に由来するPAG部分を有するポリマーの繰り返し単位として又はその組み合わせで含まれ得る。例えば、第1のポリマーは、PAGを含む繰り返し単位、例えば式(5)の1種以上のモノマーに由来する繰り返し単位を任意選択的に含み得る:
【化22】
【0059】
式(5)において、Rhは、水素、フッ素、シアノ、置換若しくは無置換C1~10アルキル、又は置換若しくは無置換C1~10フルオロアルキルである。好ましくは、Rhは、水素、フッ素又は置換若しくは無置換C1~5アルキルであり、典型的にはメチルである。Q2は、単結合、又はヘテロ原子、置換若しくは無置換C1~30アルキレン、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C6~30アリーレン、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアリーレンのうちの1つ以上から選択される二価の連結基、又はそれらの組み合わせである。好ましくは、Q2は、1~10の炭素原子及び少なくとも1つのヘテロ原子、より好ましくは-C(O)-O-を含み得る。
【0060】
式(5)において、Aは、置換若しくは無置換C1~30アルキレン、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキレン、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキレン、置換若しくは無置換C6~30アリーレン、又は置換若しくは無置換C1~30ヘテロアリーレンのうちの1つ以上である。好ましくは、Aは、任意選択的に置換される二価のC1~30パーフルオロアルキレン基である。Z-は、スルホネート、カルボキシレート、スルホンアミドのアニオン、スルホンイミドのアニオン、又はメチドアニオンを含むアニオン性部位である。G+は、後述の有機カチオンである。
【0061】
例示的な式(5)のモノマーは、以下を含む:
【化23】
(式中、G
+は、有機カチオンである)。有機カチオンには、例えば、2つのアルキル基、アリール基若しくはアルキル及びアリール基の組み合わせで置換されたヨードニウムカチオン;並びに3つのアルキル基、アリール基若しくはアルキル及びアリール基の組み合わせで置換されたスルホニウムカチオンが含まれる。いくつかの実施形態では、G
+は、2つのアルキル基、アリール基若しくはアルキル及びアリール基の組み合わせで置換されたヨードニウムカチオン;又は3つのアルキル基、アリール基若しくはアルキル及びアリール基の組み合わせで置換されたスルホニウムカチオンである。いくつかの実施形態では、G
+は、式(5A)を有する置換スルホニウムカチオン又は式(5B)を有するヨードニウムカチオンのうちの1種以上であってよい:
【化24】
(式中、各R
aaは、独立して、C
1~20アルキル基、C
1~20フルオロアルキル基、C
3~20シクロアルキル基、C
3~20フルオロシクロアルキル基、C
2~20アルケニル基、C
2~20フルオロアルケニル基、C
6~30アリール基、C
6~30フルオロアリール基、C
6~30ヨードアリール基、C
1~30ヘテロアリール基、C
7~20アリールアルキル基、C
7~20フルオロアリールアルキル基、C
2~30ヘテロアリールアルキル基、又はC
2~30フルオロヘテロアリールアルキル基であり、これらのそれぞれは、置換若しくは無置換であり、各R
aaは、別のR
aa基と離れているか、又は単結合若しくは二価の連結基を介して連結して環を形成する)。各R
aaは、任意選択的に、その構造の一部として、-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-C
1~12ヒドロカルビレン-、-O-(C
1~12ヒドロカルビレン)-、-C(O)-O-(C
1~12ヒドロカルビレン)-、及び-C(O)-O-(C
1~12ヒドロカルビレン)-O-から選択される1つ以上の基を含み得る。各R
aaは、独立して、例えば三級アルキルエステル基、二級若しくは三級アリールエステル基、アルキル基とアリール基との組み合わせを有する二級若しくは三級エステル基、三級アルコキシ基、アセタール基、又はケタール基から選択される酸不安定基を任意選択的に含み得る。R
aa基の連結に適した二価連結基としては、例えば、-O-、-S-、-Te-、-Se-、-C(O)-、-C(S)-、-C(Te)、S(O)-、S(O)
2-、-N(R)-、又は-C(Se)-、置換若しくは無置換C
1~5アルキレン、及びこれらの組み合わせが挙げられ、Rは、水素、C
1~20アルキル、C
1~20ヘテロアルキル、C
6~30アリール、又はC
1~30ヘテロアリールであり、水素を除くこれらのそれぞれは、置換されていても又は無置換であってもよい。
【0062】
式(5A)の例示的なスルホニウムカチオンには、以下が含まれる:
【化25】
【化26】
【0063】
式(5B)の例示的なヨードニウムカチオンには、以下が含まれる:
【化27】
【0064】
オニウム塩であるPAGは、典型的には、スルホンアミデート基、スルホンイミデート基、メチド基、又はボレート基等のスルホネート基又は非スルホネート型基を有する有機アニオンを含む。
【0065】
スルホネート基を有する例示的な有機アニオンには、以下が含まれる:
【化28】
【0066】
例示的な非スルホネート化アニオンには、以下が含まれる:
【化29】
【0067】
フォトレジスト組成物は、任意選択的に、複数のPAGを含有し得る。複数のPAGは、重合体型であるか、非重合体型であり得るか、又は重合体型PAGと非重合体型PAGとの両方を含み得る。好ましくは、複数のPAGのそれぞれは、非重合体型である。
【0068】
1つ以上の態様において、フォトレジスト組成物は、アニオン上にスルホネート基を含む第1の光酸発生剤を含み得、フォトレジスト組成物は、非重合体型の第2の光酸発生剤を含み得、第2の光酸発生剤は、スルホネート基を含まないアニオンを含み得る。
【0069】
典型的には、フォトレジスト組成物は、1種以上の非重合体型光酸発生剤を含む場合、これらは、フォトレジスト組成物の総固形分を基準として合わせて1~65重量%、より典型的には5~55重量%、更により典型的には8~30重量%の量でフォトレジスト組成物の中に存在する。
【0070】
第1のポリマーは、光酸発生剤を含む1種以上の繰り返し単位を含み得る。第1のポリマー中で使用される場合、そのような単位は、典型的には、第1のポリマー中の総繰り返し単位を基準として1~15モル%、より典型的には1~10モル%、更により典型的には2~6モル%の量で存在する。
【0071】
第2のポリマーは、上で開示したような式(5)の1種以上のモノマーに由来するPAGを含む繰り返し単位を任意選択的に含み得る。第2のポリマーは、PAGを含む1種以上の繰り返し単位を、第2のポリマー中の総繰り返し単位を基準として典型的には1~10モル%、より典型的には1~8モル%、更により典型的には2~6モル%の量で含み得る。
【0072】
フォトレジスト組成物は、組成物の成分を溶解し、基板におけるそのコーティングを容易にするための溶媒を更に含む。好ましくは、溶媒は、電子デバイスの製造に従来使用される有機溶媒である。好適な溶媒には、例えば、ヘキサン及びヘプタンなどの脂肪族炭化水素;トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン及び1-クロロヘキサン等のハロゲン化炭化水素;メタノール、エタノール、1-プロパノール、iso-プロパノール、tert-ブタノール、2-メチル-2-ブタノール、4-メチル-2-ペンタノール、及びジアセトンアルコール(4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン)等のアルコール;プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME);ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン及びアニソール等のエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ-ブチルケトン、2-ヘプタノン及びシクロヘキサノン(CHO)等のケトン;酢酸エチル、酢酸n-ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、乳酸エチル(EL)、ヒドロキシイソブチレートメチルエステル(HBM)及びアセト酢酸エチル等のエステル;γ-ブチロラクトン(GBL)及びε-カプロラクトン等のラクトン;N-メチルピロリドン等のラクタム;アセトニトリル及びプロピオニトリル等のニトリル;炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジフェニル、及び炭酸プロピレン等の環状又は非環状の炭酸エステル;ジメチルスルホキシド及びジメチルホルムアミド等の極性非プロトン性溶媒;水;並びにこれらの組み合わせが含まれる。これらのうち、好ましい溶媒は、PGME、PGMEA、EL、GBL、HBM、CHO、及びこれらの組み合わせである。フォトレジスト組成物中の総溶媒含量(すなわち全ての溶媒の累積溶媒含有量)は、フォトレジスト組成物の総固形分を基準として典型的には40~99重量%、例えば70~99重量%、又は85~99重量%である。所望の溶媒含有量は、例えば、コーティングされたフォトレジスト層の所望の厚さ及びコーティング条件に依存する。
【0073】
フォトレジスト組成物は、典型的には、第1のポリマー及び第2のポリマーを1:1~1,000:1、例えば1:1~100:1、又は1:1~20:1、又は1:1~10:1の重量比で含む。
【0074】
本発明のフォトレジスト組成物において、第1のポリマー及び第2のポリマーは、典型的には、フォトレジスト組成物の総固形分を基準として合わせて10~99.9重量%、典型的には25~99重量%、より典型的には50~95重量%の量でフォトレジスト組成物中に存在する。総固形分には、第1及び第2のポリマー、PAG及び他の非溶媒成分が含まれると理解されるであろう。
【0075】
フォトレジスト組成物は、典型的には、フォトレジスト組成物の総固形分を基準として0.1~20重量%の第2のポリマーを含む。例えば、フォトレジスト組成物は、好ましくは、0.1~10重量%の第2のポリマーを含み、或いは0.1~5重量%の第2のポリマーを含み、これらはそれぞれフォトレジスト組成物の総固形分を基準とする。
【0076】
いくつかの態様では、フォトレジスト組成物は、1つ以上の塩基不安定基を含む物質(「塩基不安定物質」)を更に含み得る。本明細書で言及される塩基不安定基は、露光ステップ及び露光後ベーキングステップ後、水性アルカリ性現像液の存在下において、開裂反応を経てヒドロキシル、カルボン酸、スルホン酸などの極性基を提供することができる官能基である。塩基不安定基は、塩基不安定基を含むフォトレジスト組成物の現像ステップ前に大きく反応しない(例えば、結合切断反応が起こらない)。そのため、例えば、塩基不安定基は、露光前ソフトベーク、露光ステップ及び露光後ベークステップ中、実質的に不活性であろう。「実質的に不活性」とは、塩基不安定基(又は部位)の5%以下、典型的には1%以下が露光前のソフトベーク、露光及び露光後のベークステップ中に分解、切断又は反応することを意味する。塩基不安定基は、例えば、0.26規定(N)のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液などの水性アルカリ性フォトレジスト現像液を用いた典型的なフォトレジスト現像条件下で反応性を有する。例えば、TMAHの0.26N水溶液を、単一パドル現像又は動的現像に使用することができ、例えば、0.26NのTMAH現像液は、画像化されたフォトレジスト層に10~120秒(s)などの適切な時間で分配される。例示的な塩基不安定基は、エステル基、典型的にはフッ素化エステル基である。好ましくは、塩基不安定物質は、第1及び第2のポリマー並びにフォトレジスト組成物の他の固形成分と実質的に混和せず、第1及び第2のポリマー並びにフォトレジスト組成物の他の固形成分よりも表面エネルギーが低い。基板上にコーティングされた場合、塩基不安定物質は、それによりフォトレジスト組成物の他の固形成分から、形成されたフォトレジスト層の上面に分離し得る。
【0077】
いくつかの態様では、塩基不安定物質は、ポリマー系材料であり、本明細書では塩基不安定ポリマーとも呼ばれ、塩基不安定ポリマーは、1つ以上の塩基不安定基を含む1種以上の繰り返し単位を含み得る。例えば、塩基不安定ポリマーは、同一又は異なる2つ以上の塩基不安定基を含む繰り返し単位を含み得る。好ましい塩基不安定ポリマーは、2つ以上の塩基不安定基を含む少なくとも1つの繰り返し単位、例えば2つ又は3つの塩基不安定基を含む繰り返し単位を含む。
【0078】
塩基不安定ポリマーは、1種以上の式(E1)のモノマーに由来する繰り返し単位を含むポリマーであってよい:
【化30】
(式中、X
bは、ビニル及びアクリルから選択される重合性基であり、L
5は、置換若しくは無置換の直鎖若しくは分岐C
1~20アルキレン、置換若しくは無置換C
3~20シクロアルキレン、-C(O)-、又は-C(O)O-のうちの1つ以上を含む二価の連結基であり;R
kは、置換若しくは無置換C
1~20フルオロアルキル基であり、但し、式(E1)のカルボニル(C=O)に結合した炭素原子は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されている)。
【0079】
例示的な式(E1)のモノマーとしては、以下のものが挙げられる:
【化31】
【0080】
塩基不安定ポリマーは、2つ以上の塩基不安定基を含む繰り返し単位を含み得る。例えば、塩基不安定ポリマーは、式(E2)の1種以上のモノマーに由来する繰り返し単位を含み得る:
【化32】
(式中、X
b及びR
kは、式(E1)で定義した通りであり;L
6は、置換若しくは無置換の直鎖若しくは分岐C
1~20アルキレン、置換若しくは無置換C
3~20シクロアルキレン、-C(O)-、又は-C(O)O-のうちの1つ以上を含む多価連結基であり
;nは、2以上の整数、例えば2又は3である)。
【0081】
例示的な式(E2)のモノマーとしては、以下のものが挙げられる:
【化33】
【0082】
塩基不安定ポリマーは、1つ以上の塩基不安定基を含む繰り返し単位を含み得る。例えば、塩基不安定ポリマーは、1種以上の式(E3)のモノマーに由来する繰り返し単位を含み得る:
【化34】
(式中、X
bは式(E1)において定義した通りであり;L
7は、置換若しくは無置換の直鎖若しくは分岐C
1~20アルキレン、置換若しくは無置換C
3~20シクロアルキレン、-C(O)-、又は-C(O)O-のうちの1つ以上を含有する二価の連結基であり;L
fは、置換若しくは無置換C
1~20フルオロアルキレン基であり、式(E1)のカルボニル(C=O)に結合した炭素原子は少なくとも1つのフッ素原子で置換されており;R
mは、置換若しくは無置換の直鎖若しくは分岐C
1~20アルキル又は置換若しくは無置換C
3~20シクロアルキルである)。
【0083】
例示的な式(E3)のモノマーとしては、以下のものが挙げられる:
【化35】
【0084】
本発明の更に好ましい態様では、塩基不安定ポリマーは、1つ以上の塩基不安定基及び1つ以上の酸不安定基、例えば1つ以上の酸不安定エステル部位(例えば、t-ブチルエステル)又は酸不安定アセタール基を含み得る。例えば、塩基不安定ポリマーは、塩基不安定基及び酸不安定基を含む繰り返し単位、すなわち塩基不安定基及び酸不安定基の両方が同一の繰り返し単位上に存在する繰り返し単位を含み得る。他の例では、塩基不安定ポリマーは、塩基不安定基を含む第1の繰り返し単位及び酸不安定基を含む第2の繰り返し単位を含み得る。本発明の好ましいフォトレジストは、フォトレジスト組成物から形成されたレジストレリーフ像に伴う欠陥を減少させることができる。
【0085】
塩基不安定ポリマーは、第1及び第2のポリマーに対して本明細書で述べたものを含む、当技術分野におけるいずれかの好適な方法を用いて調製され得る。例えば、塩基不安定ポリマーは、有効な温度での加熱、有効な波長での化学線による放射又はこれらの組み合わせなどの任意の適切な条件下でのそれぞれのモノマーの重合によって得ることができる。追加的に又は代わりに、1つ以上の塩基不安定基を、好適な方法を用いてポリマーの骨格にグラフト化し得る。
【0086】
いくつかの態様では、塩基不安定物質は、1つ以上の塩基不安定エステル基、好ましくは1つ以上のフッ素化エステル基を含む単一の分子である。単一分子である塩基不安定は、典型的には、50~1,500Daの範囲のM
Wを有する。例示的な塩基不安定物質としては、以下のものが挙げられる:
【化36】
【0087】
塩基不安定ポリマーに加えて又はその代わりに、フォトレジスト組成物は、上述の第1及び第2のポリマーに加えて、並びに第1及び第2のポリマーと異なる1つ以上のポリマーを更に含み得る。例えば、フォトレジスト組成物は、上記で説明した通りであるが、組成が異なる追加のポリマー又は上記で説明したものと類似しているが、必須繰り返し単位のそれぞれを含まないポリマーを含み得る。更に又は代わりに、1つ以上の更なるポリマーは、フォトレジスト技術で周知のもの、例えばポリアクリレート、ポリビニルエーテル、ポリエステル、ポリノルボルネン、ポリアセタール、ポリエチレングリコール、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリフェノール、ノボラック、スチレン系ポリマー、ポリビニルアルコール又はこれらの組み合わせから選択されるものを含み得る。
【0088】
フォトレジスト組成物は、1種以上の追加の任意選択的な添加剤を更に含み得る。例えば、任意選択的な添加剤としては、化学染料及び造影染料、ストリエーション防止剤、可塑剤、速度促進剤、増感剤、光分解性失活剤(PDQ)(光分解性塩基としても知られる)、塩基性失活剤、熱酸発生剤、界面活性剤など、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。存在する場合、任意選択的な添加剤は、典型的には、フォトレジスト組成物の総固形分を基準として0.01~10重量%の量でフォトレジスト組成物中に存在する。
【0089】
光分解性失活剤は、照射により弱酸を生成する。光分解性失活剤から生成する酸は、レジストマトリックスに存在する酸不安定基と迅速に反応するほど強力ではない。例示的な光分解性失活剤には、例えば、光分解性カチオン、好ましくは、例えばC1~20カルボン酸又はC1~20スルホン酸のアニオン等の弱酸(pKa>-1)のアニオンと対になった強酸発生剤化合物を調製するためにも有用なものが含まれる。例示的なカルボン酸には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、コハク酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、サリチル酸などが含まれる。例示的なスルホン酸には、p-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等が含まれる。好ましい実施形態では、光分解性失活剤は、ジフェニルヨードニウム-2-カルボキシレート等の光分解性有機双性イオン化合物である。
【0090】
光分解性失活剤は、非ポリマー形態であっても又はポリマー結合形態であってもよい。ポリマー形態の場合、光分解性失活剤は、第1のポリマー又は第2のポリマー上の重合単位に存在する。光分解性失活剤を含む重合単位は、典型的には、ポリマーの総繰り返し単位を基準として、0.1~30モル%、好ましくは1~10モル%、より好ましくは1~2モル%の量で存在する。
【0091】
例示的な塩基性失活剤には、例えば、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリイソパノールアミン、テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン;n-tert-ブチルジエタノールアミン、トリス(2-アセトキシ-エチル)アミン、2,2’,2’’,2’’’-(エタン-1,2-ジイルビス(アザントリイル))テトラエタノール、2-(ジブチルアミノ)エタノール、及び2,2’,2’’-ニトリロトリエタノールなどの直鎖脂肪族アミン;1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシピペリジン、tert-ブチル1-ピロリジンカルボキシレート、tert-ブチル2-エチル-1H-イミダゾール-1-カルボキシレート、ジ-tert-ブチルピペラジン-1,4-ジカルボキシレート、及びN-(2-アセトキシ-エチル)モルホリンなどの環状脂肪族アミン;ピリジン、ジ-tert-ブチルピリジン、及びピリジニウムなどの芳香族アミン;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)ピバルアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N1,N1,N3,N3-テトラブチルマロンアミド、1-メチルアゼパン-2-オン、1-アリルアゼパン-2-オン、及びtert-ブチル1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-イルカルバメートなどの直鎖及び環状アミド並びにその誘導体;スルホネート、スルファメート、カルボキシレート、及びホスホネートの四級アンモニウム塩などのアンモニウム塩;一級及び二級アルジミン及びケチミンなどのイミン;任意選択的に置換されたピラジン、ピペラジン及びフェナジンなどのジアジン;任意選択的に置換されたピラゾール、チアジアゾール及びイミダゾールなどのジアゾール;並びに2-ピロリドン及びシクロヘキシルピロリジンなどの任意選択的に置換されたピロリドンが含まれる。
【0092】
塩基性失活剤は、非ポリマー形態であっても又はポリマー結合形態であってもよい。ポリマー形態の場合、失活剤は、第1のポリマー又は第2のポリマー上の重合単位に存在する。失活剤を含む重合単位は、典型的にはポリマーの総繰り返し単位を基準として、0.1~30モル%、好ましくは1~10モル%、より好ましくは1~2モル%の量で存在する。
【0093】
例示的な界面活性剤としては、フッ素化及び非フッ素化界面活性剤が挙げられ、イオン性であっても又は非イオン性であってもよく、非イオン性界面活性剤が好ましい。例示的なフッ素化非イオン性界面活性剤には、3M Corporationから入手可能なFC-4430及びFC-4432界面活性剤などのペルフルオロC4界面活性剤;並びにOmnovaのPOLYFOX PF-636、PF-6320、PF-656、及びPF-6520フルオロ界面活性剤などのフルオロジオールが含まれる。一態様では、フォトレジスト組成物は、フッ素含有繰り返し単位を含む界面活性剤ポリマーを更に含む。
【0094】
本発明のフォトレジスト組成物を用いるパターン形成方法について述べる。フォトレジスト組成物をその上にコーティングすることができる適切な基板は、電子デバイス基板を含む。本発明では、半導体ウェハー;多結晶シリコン基板;マルチチップモジュール等のパッケージング基板;フラットパネルディスプレイ基板;有機発光ダイオード(OLED)等の発光ダイオード(LED)のための基板等の多様な電子デバイス基板が使用され得、半導体ウェハーが典型的である。このような基板は、典型的には、シリコン、ポリシリコン、酸化シリコン、窒化シリコン、オキシ窒化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、アルミニウム、サファイア、タングステン、チタン、チタン-タングステン、ニッケル、銅及び金の1つ以上から構成される。適切な基板は、集積回路、光センサー、フラットパネルディスプレイ、光集積回路、及びLEDの製造において使用されるものなどのウェハーの形態であり得る。このような基板は、任意の適切なサイズであり得る。典型的なウェハー基板の直径は、200~300ミリメートル(mm)であるが、本発明によれば、より小さい直径及びより大きい直径を有するウェハーを適切に使用することができる。基板は、形成されているデバイスの動作中の又は動作可能な部分を任意選択的に含み得る1つ以上の層又は構造を含み得る。
【0095】
典型的には、ハードマスク層、例えば、スピンオンカーボン(SOC)、非晶質炭素若しくは金属ハードマスク層などの1つ以上のリソグラフィー層、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ素(SiO)若しくは酸窒化ケイ素(SiON)層などのCVD層、有機若しくは無機の下層又はこれらの組み合わせは、本発明のフォトレジスト組成物をコーティングする前に基板の上表面に提供される。このような層は、上塗りされたフォトレジスト層と共にリソグラフィー材料スタックを形成する。
【0096】
任意選択的に、フォトレジスト組成物をコーティングする前に接着促進剤の層を基板表面に塗布することができる。接着促進剤が望ましい場合、例えばシラン、典型的にはトリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのオルガノシラン、又はγ-アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノシランカップリング剤など、ポリマーフィルムのための任意の適切な接着促進剤が使用され得る。特に適切な接着促進剤は、DuPont Electronics & Imaging(Marlborough,Massachusetts)から入手可能なAP 3000、AP 8000及びAP 9000Sの名称で販売されているものを含む。
【0097】
フォトレジスト組成物は、スピンコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、又はドクターブレードなどを含む任意の適切な方法によって基板にコーティングすることができる。例えば、フォトレジストの層の塗布は、コーティングトラックを使用して溶媒中でフォトレジストをスピンコーティングすることによって達成され得、この場合、フォトレジストは、回転するウェハー上に分配される。分配中、ウェハーは、典型的には、最大4,000回転/分(rpm)、例えば200~3,000rpm、例えば1,000~2,500rpmの速度で、15~120秒の期間回転され、基板上にフォトレジスト組成物の層が得られる。コートされる層の厚さが、スピン速度及び/又は組成物の固形分を変えることによって調整され得ることは、当業者によって理解されるであろう。本発明の組成物から形成されるフォトレジスト層は、典型的には、乾燥層厚みが10~500ナノメートル(nm)、好ましくは15~200nm、より好ましくは20~120nmである。
【0098】
フォトレジスト組成物は、典型的には、次に、層中の溶媒含有量を最小限にするためにソフトベークされ、それによって不粘着性コーティングが形成され、基板への層の接着性が改善される。ソフトベークは、例えば、ホットプレート上又はオーブン中で行われ、ホットプレートが典型的である。ソフトベークの温度及び時間は、例えばフォトレジスト組成物及び厚さに依存する。ソフトベーク温度は、典型的には、80~170℃、より典型的には90~150℃である。ソフトベーク時間は、典型的には、10秒~20分、より典型的には1分~10分、更により典型的には1分~2分である。加熱時間は、組成物の成分に基づいて当業者により容易に決定され得る。
【0099】
フォトレジスト層は、次に、露光領域と非露光領域との間で溶解度の差を生じさせるために活性化放射にパターン状に露光される。組成物のために活性化する放射にフォトレジスト組成物を露光することへの本明細書での言及は、放射がフォトレジスト組成物に潜像を形成できることを表す。露光は、典型的には、レジスト層の露光領域と非露光領域とにそれぞれ対応する、光学的に透明な領域と光学的に不透明な領域とを有するパターンフォトマスクを通して行われる。代わりに、そのような露光は、直接描画法、典型的には電子ビームリソグラフィーに用いられる方法において、フォトマスクを用いずに行われ得る。活性化放射は、典型的には、400nm未満、300nm未満、又は200nm未満の波長を有し、248nm(KrF)、13.5nm(EUV)の波長、又は電子ビームリソグラフィーが好ましい。この方法は、液浸又は乾式(非液浸)リソグラフィー技術に利用される。露光エネルギーは、露光ツール及びフォトレジスト組成物の成分に依存して、典型的には1平方センチメートルあたり1~200ミリジュール(mJ/cm2)、好ましくは10~100mJ/cm2、より好ましくは20~50mJ/cm2である。
【0100】
フォトレジスト層の露光後、露光されたフォトレジスト層の露光後ベーク(PEB)が行われる。PEBは、例えば、ホットプレート上又はオーブン中で行うことができ、ホットプレートが典型的である。PEBの条件は、例えば、フォトレジスト組成物及び層の厚さに依存するであろう。PEBは、典型的には、80~150℃の温度で30~120秒間行う。極性切り替え領域(露光領域)及び極性非切り替え領域(非露光領域)によって定義される潜像がフォトレジスト内に形成される。
【0101】
露光されたフォトレジスト層を、次に好適な現像液で現像して、現像液に可溶な層の領域を選択的に除去する一方、残った不溶領域は、結果として得られるフォトレジストパターンレリーフ像を形成する。ポジティブトーン現像(PTD)プロセスの場合、フォトレジスト層の露光領域が現像中に除去され、非露光領域が残る。逆に、ネガティブトーン現像(NTD)プロセスでは、フォトレジスト層の露光領域が残り、非露光領域が現像中に除去される。現像液の塗布は、フォトレジスト組成物の塗布に関して上述したような任意の適切な方法によって行われ得、スピンコーティングが典型的である。現像時間は、フォトレジストの可溶領域を除去するのに効果的な時間であり、5~60秒間が典型的である。現像は、典型的には、室温で行われる。
【0102】
PTDプロセスの好適な現像液には、水性塩基現像液、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)などの四級水酸化アンモニウム溶液、好ましくは0.26規定(N)のTMAH、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが含まれる。NTDプロセスに好適な現像液は、有機溶媒系である。これは、現像液の総重量を基準として、現像液における有機溶媒の累積含有量が50重量%以上、典型的には95重量%以上、98重量%以上、又は100重量%であることを意味する。NTD現像液用に好適な有機溶媒には、例えば、ケトン、エステル、エーテル、炭化水素、及びその混合物から選択されるものが含まれる。現像液は、典型的には、2-ヘプタノン又は酢酸n-ブチルである。
【0103】
コーティングされた基板は、本発明のフォトレジスト組成物から形成され得る。このようなコーティングされた基板は、(a)その表面上にパターン化される1つ以上の層を有する基板;及び(b)パターン化される1つ以上の層の上のフォトレジスト組成物の層を含む。
【0104】
フォトレジストパターンは、例えば、エッチマスクとして使用して、公知のエッチング技術、典型的には反応性イオンエッチング等のドライ-エッチングにより、パターンを1つ以上の連続した下位の層に転写し得る。フォトレジストパターンは、例えば、下位のハードマスク層へのパターン転写に使用され得、次にハードマスク層の下位の1つ以上の層へのパターン転写のためのエッチマスクとして使用される。フォトレジストパターンがパターン転写で消費されない場合、それは、公知の技術、例えば酸素プラズマ灰化によって基板から除去され得る。フォトレジスト組成物は、1つ以上のこうしたパターン形成プロセスで使用される場合、メモリデバイス、プロセッサチップ(CPU)、グラフィックチップ、オプトエレクトロニクスチップ、LED、OLEDなどの半導体デバイス及び他の電子デバイスを製造するために使用され得る。
【0105】
本発明を以下の実施例によって更に例証する。
【実施例0106】
モノマー1の合成:メタクリルアミド(10.0g、1.0当量)及びジメチルアミノピリジン(1.45g、0.1当量)を250mLのジクロロメタンに溶解する。ジ-tert-ブチルジカーボネート(53.9g、2.1当量)をゆっくりと添加し、反応を室温で16時間撹拌したままにする。その後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム、水、及び食塩水で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧下で除去することで、モノマー1を得る。
【化37】
【0107】
モノマー2の合成:N-ヒドロキシ-5-ノルボルナン-2,3-ジカルボン酸イミド(15.8g、1.0当量)及びトリエチルアミン(13.2g、1.5当量)を200mLのジクロロメタンに溶解する。反応混合物を0℃に冷却し、塩化メタクリロイル(10.0g、1.1当量)をゆっくりと添加する。反応混合物を23~25℃で16時間撹拌し続ける。その後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム、水、及び食塩水で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧下で除去することで、モノマー2を得る。
【化38】
【0108】
モノマー13A、13B、13C、及び13Dの合成:モノマー13Aは、スキーム1に示す通りに調製した:
スキーム1
【化39】
上のスキームにおいて、R=CH
3であり、n=2であり、(Boc)
2Oはジ-tert-ブチルジカーボネートであり、DMAPは4-ジメチルアミノピリジンである。
【0109】
同様に、モノマー13B(R=CH3、n=1)、モノマー13C(R=H、n=2)、及びモノマー13D(R=H、n=1)をスキーム1に示す通りに調製する。(Boc)2O及びDMAPは上で定義した通りである。
【0110】
5-ヒドロキシペンタンアミドの合成:2Lのオートクレーブに、エタノール(200mL、2.5vol)中のテトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン(80.0g、799.04mmol)を入れ、オートクレーブの内容物を-30℃未満まで冷却し、これに液体アンモニア(400mL、5vol)を添加した。オートクレーブを密閉し、反応混合物を500~575psiで90~100℃に24時間加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、得られた固体を混合物から濾過した。得られた固体のウェットケーキを酢酸エチル(300mL、3.75vol)で洗浄し、真空下で乾燥することで、5-ヒドロキシペンタンアミド(64.0g、68%)を白色固体として得た。
1H NMR δ(ppm):7.20(bs,1H),6.67(bs,1H),4.36(t,J=8.0Hz,1H);3.39(t,J=12Hz,2H),1.53-1.47(m,2H),及び1.46-1.39(m,2H);FT-IR:3400.56 cm
-1(-OH,強),1643.3 cm
-1(-C=O,アミド),及び3183.57 cm
-1(-N-H,アミド);UPLC-ELSD:99.84% 純度(1.49 RT);MS:m/z=118.13[M+H]
+.
【化40】
【0111】
5-アミノ-5-オキソペンチルメタクリレートの合成:磁気撹拌子と、内部温度計と、窒素バブラーとを備えた250mLの三口丸底フラスコに、乾燥ジクロロメタン(100mL)中の5-ヒドロキシペンタンアミド(5.0g、42.68mmol)を室温で入れた。N,N-ジメチル-4-アミノピリジン(521mg、4.27mmol)及びトリエチルアミン(11.9mL、85.36mmol)をこれに添加し、得られた懸濁液を15分間撹拌した。その後、メチルアクリロイルクロリド(5mL、51.21mmol)を滴下し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応生成物の混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、冷水(100mL)及び食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物質をヘキサン中の10%ジクロロメタンでトリチュレーションすることで、5-アミノ-5-オキソペンチルメタクリレート(6.0g、75%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR δ(ppm):7.25(bs,1H),6.71(bs,1H),6.02-6.01(m,1H),5.67-5.66(m,1H);4.13-4.07(m,2H),1.88(s,3H),1.64-1.57(m,4H);FT-IR:2955.0 cm
-1(-C=C-H 伸縮)1649.17 cm
-1(-C=O,アミド),1717.64 cm
-1(-C=O,エステル)及び3193.21 cm
-1(-N-H,アミド);LCMS-ELSD:92.7% 純度(1.40 RT);MS:m/z=186.23 [M+H]
+.
【化41】
【0112】
[5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-5-オキソ-ペンチル]2-メチルプロプ-2-エノエート(モノマー13A)の合成:磁気撹拌子と窒素バブラーとを備えた25mLの三口丸底フラスコに、5-アミノ-5-オキソペンチルメタクリレート(200mg、1.08mmol)、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン(26.5mg、0.21mmol)、及びアセトニトリル(4mL)を室温で入れた。(Boc)
2O(0.99mL、4.32mmol)をこれに添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌し、酢酸エチル(4mL)で希釈し、水(2mL)及び食塩水(2mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物質を、ヘキサン中の0~3vol%の酢酸エチルの溶出グラジエントを使用するシリカゲル(100~200メッシュ)上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製することで、[5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-5-オキソ-ペンチル]2-メチルプロプ-2-エノエート(13.50mg、12%)を淡黄色液体として得た。
1H NMR δ(ppm):6.02(t,J=1.6Hz,1H),5.67(t,J=3.2Hz,1H),4.11(t,J=12Hz,2H),2.82(t,J=14Hz,2H),1.88(s,3H),1.66-1.61(m,4H),1.60(s,18H);FT-IR:2982.9 cm
-1(-C=C-H 伸縮),1711.8 cm
-1(-C=O,アミド),1787.0 cm
-1(-C-C=O,エステル);UPLC-ELSD:99.55% 純度(2.85 RT).LCMS又はGCMSのいずれでもイオン化は観察されなかった。モノマー13Aの構造は2D NMRによって確認された。
【化42】
【0113】
モノマー17の合成:ダブルアームドモノマー17は、スキーム2に示す通りに調製される:
スキーム2
【化43】
【0114】
ポリマーの合成:例示的なポリマーA2は、以下のように調製される。23.4gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、10.0gのモノマー1、及び1.6gのモノマー4を使用してモノマー供給溶液を調製する。別途、8.3gのPGMEA及び0.84gのV-601を使用して開始剤供給溶液を調製する。反応器内で、9.4gのPGMEAを80℃まで温め、次いでモノマー供給溶液を240分かけて滴下し、開始剤供給溶液を90分かけて滴下する。4時間後、反応混合物を1℃/分で室温まで冷却し、次いで1Lの9/1メタノール/水(v/v)に直接添加することによりポリマーを析出させる。ポリマーを濾過によって回収し、真空中で乾燥することで、ポリマーA2を得る。
【0115】
表1の各ポリマーは、同様の手順を使用して、それぞれのモノマー供給溶液を用いて調製される。表1の量は、ポリマーの繰り返し単位の総モルを基準とした、それぞれの指定されたモノマーに由来する繰り返し単位のモルパーセント(mol%)である。
【0116】
【0117】
モノマー1~10及び13Aの構造は以下の通りである:
【化44】
【0118】
光活性化合物C1及びC2、並びに失活剤化合物D1及びD2の構造を以下に示す。
【化45】
【0119】
フォトレジスト配合物。フォトレジスト組成物(R1~R6)は、表2に記載の材料及び量を使用して、固体成分を溶媒に溶解することによって調製される。14~30gのスケールで製造された得られた混合物を、メカニカルシェーカーで3~24時間振とうし、その後孔径0.2μmのPTFEディスク型フィルターを通して濾過する。ポリマー1、ポリマー2、PAG、失活剤、及び溶媒の量は、溶媒を含むフォトレジスト組成物の総重量に基づいた重量%として報告されている。
【0120】
【0121】
液浸パターニング。液浸リソグラフィーは、1.3NA、0.86/0.61内部/外部シグマ、及び35Y偏光のダイポール照明でTEL Lithius 300mmウェハートラック及びASML 1900i液浸スキャナーを用いて実行される。フォトリソグラフィー試験用のウェハーを、AR40A(商標)下部反射防止コーティング(BARC)(DuPont Electronics & Imaging)でコーティングし、205℃で60秒間硬化することで800Åの膜を得る。次いで、AR104 BARC(商標)(DuPont Electronics & Imaging)のコーティングをAR40A(商標)層上に配置し、175℃で60秒間硬化させることで、デュアルBARCスタックの上部に400Åの膜を得る。その後、フォトレジスト組成物をデュアルBARCスタック上にコーティングし、90℃で60秒間ベークすることで、900Åのレジスト膜を得る。ウェハーを、焦点露光マトリックスを使用して、55nm/110nmピッチ及び43nm/86nmピッチで1:1ライン/スペース(L/S)パターンをターゲットに露光し、100℃で60秒間PEBを行う。PEBに続き、ウェハーを0.26NのTMAH溶液中で12秒間現像し、脱イオン水ですすぎ、回転乾燥する。Hitachi CG4000 CD-SEMを使用して走査電子顕微鏡観察(SEM)を行って像を収集し、プリントされたパターンを分析する。
【0122】
本発明のフォトレジスト組成物R1~R6は、優れたパターン形成性及びより低い欠陥率を実現することが見込まれる。
【0123】
本開示は、実用的で例示的な実施形態であると現在考えられるものと併せて記載されてきたが、本発明は、開示された実施形態に限定されず、むしろ添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内に含まれる様々な修正形態及び均等な構成を包含することを意図することが理解されるべきである。