(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182730
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】印刷システムとその制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20231219BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20231219BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
B41J29/38 202
B41J29/38 201
G03G21/00 384
H04N1/00 912
H04N1/00 127B
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023172127
(22)【出願日】2023-10-03
(62)【分割の表示】P 2022198088の分割
【原出願日】2017-10-12
(31)【優先権主張番号】P 2017125594
(32)【優先日】2017-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金田 健
(57)【要約】
【課題】個々の印刷装置を使用するために設計されたプリンタドライバで提供できていた機能であっても、汎用のプリントサービスを介してプリンタを利用する場合には、その機能を使用できない場合がある。
【解決手段】印刷に関する設定情報を登録しておき、情報処理装置からの取得要求に応答して、前記登録されている設定情報の識別情報を情報処理装置に送信する。そして、その識別情報を含む印刷ジョブを情報処理装置から受信すると、当該印刷ジョブの印刷設定に、その識別情報に対応する設定情報を反映させて印刷する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷に関する設定情報を登録する登録手段と、
情報処理装置からの取得要求に応答して、前記登録手段に登録されている前記設定情報の識別情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、
前記識別情報を含む印刷ジョブを前記情報処理装置から受信すると、当該印刷ジョブの印刷設定に、前記識別情報に対応する設定情報を反映させて印刷する印刷制御手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システム、印刷装置と情報処理装置とその制御方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続され、ネットワークを介して情報処理装置から印刷データを受信して印刷を行う印刷装置がある。また情報処理装置において、個々の印刷装置を使用するために設計されたプリンタドライバ(又はプリントアプリケーション)を使用して、印刷装置に送信する印刷データを生成することが従来から知られている。
【0003】
また近年、情報処理装置において、個々の印刷装置を使用するために設計されたプリンタドライバ(又はプリントアプリケーション)を介さずに印刷データを生成することが知られている。例えば、情報処理装置のオペレーティングシステム(OS)の機能として提供される汎用のプリントサービスやクラウド上のプリントサーバなどが提供する汎用のプリントサービスによって印刷データを生成して印刷装置に送信することも行われている。このような汎用のプリントサービスでは、印刷装置に印刷データを送信して印刷を実行させるためのネットワークプロトコル(IPP:Internet Printing Protocol)が実装されており、このプロトコルに従って印刷装置と情報処理装置とが通信を行うことで印刷処理を実現している。
【0004】
例えば特許文献1には、携帯型通信端末装置の画面で画像を選択して印刷を指示すると近くにあるMFPをNFC通信で検索し、検索したMFPの一覧を表示する。そして選択されたMFPからのプロトコル情報に基づいて画像データの送信に適したプロトコルを選択して印刷用の画像データを送信することが記載されている。
【0005】
IPPなどの規格に準拠して汎用のプリントサービスを提供するプリントサーバや情報処理装置は、様々な種類の印刷装置に対応することが望まれる。そのため、印刷装置ごとに異なる機能や仕様に対応するため、汎用のプリントサービスを利用する情報処理装置が印刷装置の構成情報を管理する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
情報処理装置がIPPなどの汎用のプリントサービスによって印刷データを生成する場合、印刷装置の構成情報に基づいて印刷データを生成する。しかしながら、汎用のプリントサービスでは、様々な印刷装置に対応するために、種類の異なるプリンタ間で共通化された印刷ジョブの設定画面で印刷設定を行う。このため、必ずしもユーザが使用したい印刷設定を行えるとは限らない。特にプリンタのベンダーが個別に提供するフィニッシング処理(例えば、地域毎の独自色のあるパンチャー規格や折り処理の規格、特殊な綴じ処理の規格)等は、汎用のプリントサービスが提供する印刷設定画面から設定できない場合がある。従って、個々の印刷装置を使用するために設計されたプリンタドライバ(又はプリントアプリケーション)でユーザに提供できていた機能であっても、汎用のプリントサービスを介してプリンタを利用する場合には、その機能を使用できない可能性がある。また、従来プリンタドライバなどで提供されていた定型業務で使用するお気に入りの印刷設定などの機能についても、汎用のプリントサービスを介してプリンタを利用する場合には、その機能を使用できない可能性がある。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の課題の少なくとも1つを解決することにある。
【0009】
本発明の目的は、汎用のプリントサービスを介して印刷させる場合の利便性を高める仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る印刷装置は以下のような構成を備える。即ち、
印刷に関する設定情報を登録する登録手段と、
情報処理装置からの取得要求に応答して、前記登録手段に登録されている前記設定情報の識別情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、
前記識別情報を含む印刷ジョブを前記情報処理装置から受信すると、当該印刷ジョブの印刷設定に、前記識別情報に対応する設定情報を反映させて印刷する印刷制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、情報処理装置から汎用のプリントサービスを介して印刷させる場合でも、複雑な設定情報を適用した印刷物を得ることができるという効果がある。
【0012】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。尚、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
【
図1】本発明の実施形態1に係る印刷システムの構成を説明する図。
【
図2】実施形態1に係るMFPのハードウェア構成を説明するブロック図。
【
図3】本実施形態1に係るMFPのソフトウェア構成を説明する機能ブロック図。
【
図4】本実施形態1に係る印刷システムにおいて、情報処理装置からMFPに印刷させるときの処理手順を説明するシーケンス図。
【
図5】実施形態1に係るMFPの印刷プリセット保存部が保存する印刷プリセットの管理テーブルの具体例を説明する図。
【
図6】実施形態1に係る情報処理装置とMFPとの間のプリンタの能力情報、及び印刷プリセットの識別子に関する情報の取得要求と、その応答例を説明する図。
【
図7A】実施形態1に係るMFPで印刷プリセットを登録するときのUI画面例を示す図。
【
図7B】実施形態1に係るMFPで印刷プリセットを登録するときのUI画面例を示す図。
【
図8】
図7A,
図7BのUI画面を操作して情報処理装置のユーザがMFPに入力した印刷プリセットを保存するMFPの処理を説明するフローチャート。
【
図9】実施形態1に係る情報処理装置で表示される印刷設定画面の一例を示す図。
【
図10】実施形態1に係るMFPが印刷ジョブを受信して印刷する処理を説明するフローチャート。
【
図11】
図10のS1006の印刷プリセットを印刷データに反映する処理を説明するフローチャート。
【
図12】実施形態2に係る情報処理装置で表示される印刷設定画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0015】
図1は、本発明の実施形態1に係る印刷システムの構成を説明する図である。
【0016】
LAN(Local Area Network)100上には、複合機(MFP:Multifunction Peripheral)101、AP(アクセスポイント)102が互いに通信可能に接続されている。実施形態1では印刷装置の一例として、スキャン機能、印刷機能、ファクシミリの送受信機能、ボックス機能などを有するMFP101を例に説明する。また情報処理装置の一例として、タブレットやスマートフォンなどの携帯端末103,104を例に説明する。尚、以下の説明では、タブレット103とスマートフォン104などを総称して情報処理装置と呼ぶ。この情報処理装置は、AP102を介してLAN100上のMFP101と互いに通信することができる。尚、実施形態1では、印刷システムの一例として上記の構成例で説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも1つ以上の情報処理装置と印刷装置とがネットワークを介して通信可能に接続されていればよい。またネットワークは無線であっても有線であっても良い。
まずMFP101について説明する。このMFP101は、原稿上の画像を読み取る読取機能、シート(記録媒体)に画像を印刷する印刷機能を有する。MFP101は、ネットワークを介して受信した印刷データに基づく印刷処理を実行できる。
【0017】
図2は、実施形態1に係るMFP101のハードウェア構成を説明するブロック図である。
【0018】
MFP101はシート上の画像を読み取る読取機能、シートに画像を印刷する印刷機能を有する。他にもMFP101は、画像を外部の情報処理装置に送信するファイル送信機能などを有している。尚、実施形態1では印刷装置の一例としてMFP101を例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、読取機能を有さないSFP(Single Function Peripheral)等の印刷装置であってもよい。
【0019】
CPU(Central Processing Unit)211を含む制御部210は、MFP101全体の動作を制御する。CPU211は、ROM(Read Only Memory)212又はストレージ214に記憶されたプログラムをRAM213に展開し、それを実行して印刷制御や読取制御などの各種制御を行う。ROM212は、CPU211で実行可能な制御プログラムやブートプログラム等を格納する。RAM(Random Access Memory)213は、CPU211の主記憶メモリであり、ワークエリア又は各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ストレージ214は、印刷データ、画像データ、各種プログラム、及び各種設定情報を記憶する。本実施形態1ではストレージ214としてHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置を想定しているが、SSD(Solid State Drive)などの不揮発性メモリを用いても良い。
【0020】
尚、実施形態1に係るMFP101では、1つのCPU211が1つのメモリ(RAM213)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の様態であっても構わない。例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて、後述するフローチャートに示す各処理を実行しても良い。またASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
【0021】
操作部インタフェース(I/F)215は、操作部216と制御部210とを接続する。操作部216には、タッチパネル機能を有する表示部や各種ハードキーなどが備えられ、情報を表示する表示部や、ユーザの指示を受け付ける受付部として機能する。読取部I/F217は、読取部(スキャナ)218と制御部210とを接続する。読取部218は原稿を読み取って画像データを生成する。尚、生成された画像データは、ストレージ214又はRAM213に格納される。また読取部218によって生成された画像データは、情報処理装置に送信されたり、シートへの画像の印刷に用いられたりする。印刷部I/F219は、印刷部(プリンタエンジン)220と制御部210とを接続する。情報処理装置から受信した印刷ジョブを解析して生成された画像データは、印刷部I/F219を介して制御部210から印刷部220に転送される。印刷部220は制御部210を介して制御コマンド及び印刷すべき印刷ジョブを受信し、その印刷ジョブに基づいて給紙カセット(不図示)から給送されたシートに画像を印刷する。尚、印刷部220の印刷方式は、電子写真方式であってもよいし、インクジェット方式であってもよい。また熱転写方式などその他の印刷方式を適用することもできる。また制御部210は、通信部I/F223を介してLAN100に接続される。通信部I/F223は、LAN100上の情報処理装置に画像データや情報を送信したり、LAN100上の情報処理装置から印刷ジョブや情報を受信する。
【0022】
画像処理部224は、LAN100を介して受信した印刷ジョブを展開して印刷に用いる画像データを生成するRIP(Raster Image Processor)の機能を備えている。また画像処理部224は、印刷ジョブを展開して得られた画像データの解像度変換や補正処理を行うこともできる。尚、実施形態1では、画像処理部224がハードウェア回路(ASIC又はFPGAなど)で実現されることを想定しているが、これに限定されるものではない。例えば、MFP101が画像処理用途向けのプロセッサを更に備え、そのプロセッサが画像処理プログラムを実行することにより、画像処理や、印刷データへの展開処理を実現してもよい。この場合、このプロセッサとCPU211とが協働して後述するフローチャートを実現するものとする。更には、画像処理を行うためのプログラムをCPU211が実行し、画像処理や印刷データの展開処理を行うように構成することもできる。また、これらのいずれかの組み合わせにより画像処理を行うようにしてもよい。
【0023】
シート処理部I/F221は、制御部210とシート処理部222とを接続する。シート処理部222は、制御部210から制御コマンドを受信し、その制御コマンドに従って印刷部220により印刷されたシートに後処理を施す。例えば、複数のシートを揃える、シートにパンチ穴を開ける、複数のシートを綴じる、等の後処理を実行する。実施形態1に係るシート処理部222は、2つの方式の綴じ処理を行うことができる。1つは、針を使用してシートを綴じる綴じ処理(以降、針綴じ)であり、この針綴じでは、針を使用して複数のシートを綴じることができる。他方は、針を使用せずにシートを綴じる綴じ処理(以降、針無し綴じ)である。針無し綴じ処理では、特殊な刃をシートに押しつけて複数のシートを圧着することで複数のシートを綴じたり、複数のシート束に穴を空け、折り返して綴じたりする。針なし綴じ処理は、針などの消耗品を必要としないため、消耗材のコストを意識することなく綴じ処理を行うことができる。しかしながら、針なし綴じ処理は、針を使用してシートを綴じる綴じ処理に比べて、綴じることができるシートの上限枚数が少ない(例えば5~10枚程度)。シート処理部222が備える後処理の機能や後処理の能力は、予め(例えば、MFP101の起動時など)シート処理部I/F221を介して制御部210に通知され、ストレージ214又はRAM213に格納される。
【0024】
図3は、本実施形態1に係るMFP101のソフトウェア構成を説明する機能ブロック図である。尚、この
図3に示す各機能ブロックは、本実施形態1では、CPU211がRAM213に展開したプログラムを実行することにより達成されるものとする。
【0025】
IPPプリントサービス制御部315は、印刷プリセット保存部304に保存されている印刷プリセットを検索する検索用の識別子と、エンジン制御部314から取得するプリンタの構成情報とをまとめて「プリンタ情報」として情報処理装置に通知する。ここで印刷プリセットは、カラーやモノクロ、片面/両面、N-up等の印刷仕様や綴じやパンチ、折りなどの後処理の仕様を含む。また検索用の識別子は、その印刷プリセットをMFP101に登録したユーザの識別子(オーナー識別情報)である。またプリンタの構成情報は、プリンタ(ここではMFP101)の機能情報である。複数人で共有するMFPの場合、印刷プリセットは、そのMFPに多数登録されることになる。そして情報処理装置のプリンタ検索・能力取得要求を受信すると、その要求に含まれる情報処理装置のオーナー識別情報に基づいて、通知する印刷プリセットの識別子を検索する。そして一致する印刷プリセットを、その要求してきた情報処理装置に通知する。オーナー識別情報で抽出した印刷プリセットの通知方法は、IPPのプリンタの検索・応答プロトコルで実現する。更にIPPプリントサービス制御部315は、ネットワークを介して情報処理装置からIPP規格に基づく印刷ジョブを受信すると、その印刷ジョブを印刷ジョブ生成部302に渡す。
【0026】
UI制御部301は、
図7A,
図7Bを参照して後述する印刷プリセットの登録UI画面を表示する。そしてユーザがログインした後、そのユーザが、所望の印刷プリセット情報を印刷プリセット保存部304に保存したり、その表示、編集、削除等を可能にする。またUI制御部301は、処理中の印刷ジョブの状態に関する情報をジョブ制御部307から取得し、印刷ジョブの処理状況をUI画面に表示する。印刷ジョブ生成部302は、情報処理装置からの印刷ジョブをIPPプリントサービス制御部315経由で受信し、データ受信制御部305に書き込むと共に、ジョブ制御部307に新規ジョブとしてジョブを登録し、印刷処理の開始を要求する。受信した印刷ジョブがIPPの印刷ジョブの場合、印刷ジョブ生成部302は、その印刷ジョブに適用する印刷設定情報をモバイルジョブ設定更新部303経由でジョブ属性保存部308に渡す。またIPP以外の印刷ジョブのデータは、印刷ジョブ生成部302が直接、ジョブ属性保存部308に書き込む。
【0027】
モバイルジョブ設定更新部303は、印刷ジョブ生成部302を経由して呼び出され、受信した印刷ジョブのIPPヘッダに含まれる印刷プリセットの識別子を検索する。IPPヘッダに印刷プリセットの識別子が埋め込まれている場合は、その識別子用いて印刷プリセット保存部304のデータを検索し、その識別子に対応した印刷プリセットを取得する。モバイルジョブ設定更新部303は、印刷プリセットの識別子から、該当する印刷設定情報を取得すると、その取得した印刷プリセットをジョブ属性保存部308に設定する。
【0028】
印刷プリセット保存部304は、情報処理装置のユーザが、
図7A,
図7BのUI画面を通して設定した印刷プリセットをストレージ214に保存する。また保存していた印刷プリセットが更新された場合、その更新内容をIPPプリントサービス制御部315に通知する。IPPプリントサービス制御部315は、印刷プリセットの更新通知を受信すると、IPPプロトコルでネットワーク上の情報処理装置にプリンタ情報(印刷プリセット、及びプリセットの識別子)の更新を通知する。
【0029】
データ受信制御部305は、印刷ジョブ生成部302が受信した印刷ジョブのバッファ領域であり、印刷ジョブ毎にストレージ214に一時保存する。ジョブ制御部307が、PDL解析部306に印刷ジョブのPDL解析処理を指示すると、PDL解析部306が、その印刷ジョブをデータ受信制御部305に要求する。これによりデータ受信制御部305は、その印刷ジョブのデータをPDL解析部306に渡す。
【0030】
ジョブ制御部307は、印刷ジョブ生成部302からの印刷ジョブの登録を受けると、ジョブ属性保存部308に、その印刷ジョブの属性情報を保存する。またジョブ制御部307は、PDL解析部306に印刷ジョブの解析指示を行うと共に、ページ制御部309とページ属性保存部311により、ページ単位のページデータを保存させる。PDL解析部306が作成したページデータは、逐次、ページ毎にページ制御部309とページ属性保存部311に保存される。
【0031】
ジョブ属性保存部308は、印刷ジョブの属性情報を保存する。この属性情報は「部数」などIPPのジョブ属性として設定されるもの、「Nup(集約印刷)」、「印刷面(片面/両面)設定」、「カラー/モノクロモード」、「フィニッシング設定」など、印刷プリセットをベースに設定されるものを含む。更には、ページ内のテキストオブジェクトの情報など、PDL解析部306によって設定されるものを含む。これらは、いずれもジョブ属性保存部308でジョブIDと紐付けて管理される。ページ制御部309は、PDL解析部306のページ解析処理、RIP制御部313のRIP処理、印刷制御部312の印刷制御処理を制御する。印刷制御部312は、ページ保存部310からRIP済みの画像データを取得し、CMYKに色分解してエンジン制御部314に転送する。エンジン制御部314は、印刷制御部312からのページ単位でCMYK別の画像データを受け取り、印刷部220を制御して各ページの印刷処理を行う。
【0032】
図4は、本実施形態1に係る印刷システムにおいて、情報処理装置からMFP101に印刷させるときの処理手順を説明するシーケンス図である。
【0033】
S401で情報処理装置のユーザは、MFP101の操作部216のUI画面(
図7A,
図7B)を介して印刷プリセットを登録する。実施形態1に係るMFP101には、ユーザ毎に個別の印刷プリセットを登録できるものとする。このときの登録内容は、印刷プリセット保存部304にユーザを識別するためのオーナー名(オーナー識別情報)とともに保存される。この登録された具体例を
図5の管理テーブルで示す。
【0034】
そして、この登録の後S402で、そのユーザは、情報処理装置からプリンタの探索要求をIPPプロトコルで送信させる。この探索要求には、そのユーザの識別子であるオーナー識別情報(
図6の601)が含まれている。
【0035】
この探索要求を受信するとMFP101は、S403で、その探索要求に含まれているオーナー識別情報で、登録している印刷プリセットを検索する。そしてS404でMFP101は、その検索結果(オーナー識別情報が一致する印刷プリセットの識別子)とMFP101の構成情報をIPPプロトコルで情報処理装置に返信する(
図6の610)。これにより情報処理装置はS405で、MFP101からIPPプロトコルで送付されたユーザ毎に個別の印刷プリセットの識別子とプリンタの構成情報を保持する。この詳細は
図6を参照して後述する。
【0036】
次にS406で情報処理装置のユーザは、その情報処理装置で印刷画面(
図9の901)を表示すると、印刷ダイアログ内に、S405で保存した印刷プリセットの識別子(
図9の921)が表示される。この印刷プリセットの識別子リストはユーザ毎に異なる。この詳細は
図9を参照して後述する。
【0037】
次にS407で情報処理装置のユーザは、MFP101に登録されている印刷プリセットの識別子を選択して印刷ボタン(
図9の905)を押下する。これによりS408で情報処理装置は、印刷プリセットの識別子付きの印刷ジョブをMFP101に送信する。
【0038】
これによりMFP101はS409で、その印刷ジョブに付与された印刷プリセットの識別子から、S401で登録した印刷プリセットの設定情報を取得し、その印刷プリセットの設定情報に従って、その印刷ジョブの印刷設定を求める。そしてS410で、その印刷設定に従って印刷ジョブに基づく印刷を実行する。
【0039】
次のS411~S417は、一定時間後に情報処理装置のユーザが、MFP101の印刷プリセットを更新した場合の処理工程を示す。S411でMFP101は、そのユーザによる印刷プリセットの更新を検知するとS412で、オーナー識別子を含む印刷プリセットの更新通知を情報処理装置に送信する。そしてS413で情報処理装置は、その更新された印刷プリセットのオーナー識別情報と情報処理装置のオーナー情報とを比較する。その更新された印刷プリセットのオーナー識別情報と情報処理装置のオーナー情報とが一致する場合はS414に進む。一方、更新された印刷プリセットのオーナー識別情報と情報処理装置のオーナー情報とが一致しない場合、情報処理装置は、自身に向けられた更新でないと判断し、印刷プリセットの更新処理を行わない。
【0040】
続いて、S414で情報処理装置は、印刷用プリセットの識別子を取得する要求をMFP101に送信する。この取得要求には、情報処理装置のオーナー識別子が含まれている。印刷用プリセットの識別子を取得する要求を受信したMFP101は、S415で、印刷用プリセットの識別子を取得する要求に含まれるオーナー識別子に対応する印刷プリセットを検索する。S416でMFP101は、S415の検索で見つかったオーナー識別子に対応する印刷プリセットの識別子を、情報処理装置に送信する。これによりS417で、情報処理装置は、印刷設定として記憶している印刷プリセットの識別子をMFP101から受信した印刷プリセットの識別子で更新する。
【0041】
以上説明したS411~S417の処理により、MFP101で印刷プリセットが更新されると、MFP101から情報処理装置に更新されたことが通知される。そして情報処理装置の汎用のプリントサービスは、その更新された印刷プリセットが、自身が必要な印刷プリセットであると判断すると、その印刷プリセットを再取得することができる。
【0042】
図5は、実施形態1に係るMFP101の印刷プリセット保存部304がストレージ214に保存する印刷プリセットの具体例を説明する図である。
【0043】
501は、印刷プリセットの識別子である項目を示し、ここでは「見積書」「申告書」「経理」「図面」「カタログ」「DM(ダイレクトメール)」が含まれている。502は、印刷プリセットを登録したオーナー識別情報(オーナー名)を示す。いまユーザが、MFP101の操作部216のUI画面を操作して1件のプリセット情報を登録すると、この管理テーブルの1行分のデータが保存される。
【0044】
図5の例では、印刷プリセットとして、カラー/モノクロ印刷、印刷面(片面/両面)、Nup、綴じの有無(針綴じ、針無し綴じ)、パンチ、折り等の設定情報が含まれている。更に、Nupにはその種類、綴じには、それぞれの綴じ位置、パンチには、パンチの有無、穴の個数と位置、折りには、折りの有無、その折りの種類等が含まれている。尚、
図5の505~510に示す各設定は一例であり、MFP101が備える印刷能力や後処理能力に基づき適宜異ならせることができる。例えば、モノクロのMFPであれば、印刷プリセットとしてカラーを登録できないようにすることもできる。
【0045】
図7A,
図7Bは、実施形態1に係るMFP101で印刷プリセットを登録するときのUI画面例を示す図である。この画面はUI制御部301が操作部216の画面に表示され、この画面を介してユーザが設定した値を取得する。
【0046】
まず、ユーザが印刷プリセットをMFP101に登録するときの処理を説明する。最初に、
図7Aのプリセットの一覧画面710で、ユーザがログインボタン712を押下するログイン画面700が操作部216に表示される。この画面を介してユーザが、ユーザ名701とパスワード702を入力してOKボタン703を押下する。ここで入力された情報が、MFP101に予め登録されている情報と一致すると、そのユーザはMFP101にログインできる。ログイン後、ユーザは一覧画面710を介して、印刷プリセットの追加、編集、削除等が可能になる。そのユーザがログインした後に登録した印刷プリセットは、ログインしたユーザが、その印刷プリセットのオーナーとなり、その印刷プリセットは、そのオーナーのみが情報処理装置から利用可能となる。尚、印刷プリセットのオーナー名は、
図5のテーブルのオーナー識別子504に保持される。
【0047】
図8は、
図7A,
図7BのUI画面を操作して情報処理装置のユーザがMFP101に入力した印刷プリセットを保存するMFP101の処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、CPU211がRAM213に展開したプログラムを実行することにより達成される。従って、
図8の以下の説明では、各工程の主体はCPU211として説明する。
【0048】
【0049】
まずS801でCPU211は、ユーザが一覧画面710の追加ボタン711を押下したことを検知するとS802に進み、CPU211は、
図7Aのプリセット登録画面720を操作部216に表示する。このプリセット登録画面720は、印刷プリセットの識別子となる「登録名」を入力する画面である。全てのユーザが共有する印刷プリセットの場合は、ユーザは、登録名を入力して「次へ」ボタン721を押下する。このプリセット登録画面720で入力される印刷プリセットの名称とユーザの識別情報は、
図5の管理テーブルのプリセット識別子503とオーナー識別子504に対応している。ここでユーザが登録名を入力した後、「次へ」ボタン721を押下するとS803に進みCPU211は、
図7Bのプリセット登録画面730を操作部216に表示する。以下のS803~S810の処理は、
図7Bのプリセット登録画面730,740,750,760,770,780を介してユーザが選択した印刷プリセットの各項目の設定内容を取得する処理である。
【0050】
S803では、印刷モード731が選択された場合のプリセット登録画面730を操作部216に表示する。ここでユーザがプリセット登録画面730で選択した、カラー印刷、或いはモノクロ印刷の印刷モードを取得する。ここで選択された印刷モードの設定値は、
図5の管理テーブルのカラー印刷505に対応している。
【0051】
次に印刷面741が選択されるとS804に進みCPU211は、プリセット登録画面740を操作部216に表示する。このプリセット登録画面740では、印刷面の設定として、片面或いは両面のいずれかを選択でき、CPU211は、ここで選択された印刷面の設定値を取得する。この設定値は、管理テーブルの印刷面506に対応している。
【0052】
次にNup751が選択されるとS805に進みCPU211は、プリセット登録画面750を操作部216に表示する。そしてCPU211は、このプリセット登録画面750により設定された、1枚の用紙に印刷ページを何ページ縮小して印刷するかを示すNup設定を取得する。この設定値は、管理テーブルのNup507に対応している。
【0053】
次にS806~S808では綴じ設定を行う。ここでユーザは、綴じ処理を、針無し綴じで行うか、針綴じを行うか、また綴じ位置とその綴じ数を選択できる。綴じ761が選択されるとS806に進みCPU211は、プリセット登録画面760を操作部216に表示する。プリセット登録画面760では、綴じを行うかどうか、綴じを行うときは針綴じか、針無し綴じかを選択できる。また綴じを行う場合はその閉じ位置を、例えば左上、左下、右上、右下などと選択でき、CPU211はそれら設定値を取得する。この設定値は、管理テーブルの綴じ508に対応している。S806で針綴じが選択されるとS807に進みCPU211は、ユーザにより選択された針綴じと、その綴じ位置を取得してS809に処理を進める。一方S806で針無し綴じが選択されるとS808に進みCPU211は、ユーザにより選択された針無し綴じと、その閉じ位置を取得してS809に処理を進める。これらの設定値は、管理テーブルの綴じ508に対応している。尚、フローチャートでは示していないが、ユーザが綴じを行わないと選択したときはS806からS809に進む。
【0054】
次にパンチ771が選択されるとS809でCPU211は、プリセット登録画面770を操作部216に表示する。ここでユーザは、パンチを行うか否か、パンチを行うときはその穴の数と位置を指定できる。CPU211はプリセット登録画面770で設定された設定情報を取得する。ここで設定された値は、管理テーブルのパンチ509に対応している。
【0055】
次に折り781が選択されるとS810でCPU211は、プリセット登録画面780を操作部216に表示する。ここでユーザは、折りを行うかどうかと、その折りの種類を設定できる。こうしてCPU211は、その設定された折りの情報を取得する。ここで設定された値は、管理テーブルの折り510に対応している。
【0056】
尚、S803~S810の処理は、プリセット登録画面のタブボタン731,741,751,761,771,781を押下することにより、設定中は自由に往来できる。また設定が完了して、そのプリセット登録画面で保存ボタン732が押下されるとS811に進みCPU211は、それら設定項目間の排他チェックを行う。この排他チェックで問題がなければS812に進みCPU211は、それら設定値を
図5の管理テーブル(ストレージ214に保存)に保存する。尚、S811の排他チェックで問題がある場合は、その旨をプリセット登録エラー画面790のように表示する。これによりユーザは、再度、S803~S810の処理を行って設定をやり直す。これにより、ユーザが誤った印刷プリセットを設定しないようにしている。尚、S812で選択内容を保存する前に、印刷の仕上がりを確認するイラストなどを含む確認画面を表示するようにしてもよい。この場合、MFP101は、確認画面でこの設定でOKであることを示すユーザ指示を受け付けた場合にS812に進む。一方、MFP101は、設定をやり直すことを示すユーザ指示を受け付けた場合にS803に進み、各設定をやり直すことができるようにする。
【0057】
図6は、実施形態1に係る情報処理装置とMFP101との間のプリンタの能力情報、及び印刷プリセットの識別子に関する情報の取得要求と、その応答例を説明する図である。
情報処理装置からMFP101に送信される取得要求のメッセージ600では、要求の発行元である情報処理装置のユーザが登録した印刷プリセットの識別子に関する情報のみを取得したい。このため、印刷プリセットのオーナーとして、情報処理装置のユーザを表すオーナー識別子601に関する情報を含んでいる。このメッセージ600では、オーナー識別子「suzuki」に該当する印刷プリセットの識別子に関する情報を要求している。
【0058】
メッセージ610は、MFP101から情報処理装置へ送信する、プリンタの能力応答と、その能力応答に含まれる、印刷プリセットの識別子に関する情報を含んでいる。611は、リスト構造の複数の印刷プリセットを示しており、個々の印刷プリセットの識別子612、その印刷プリセットのオーナー情報613を含んでいる。メッセージ610は、メッセージ600に対する能力応答を例示している。このメッセージ610では、オーナー識別子「suzuki」で指定された印刷プリセットがMFP101に3件登録されており、各印刷プリセットの識別子は、「見積書」、「申請書」、「図面」であることがわかる。
メッセージ620は、情報処理装置が生成してMFP101に送信する印刷ジョブのデータ例を示す。ここでジョブ属性の中に、印刷プリセットの識別子621と印刷プリセットのオーナー識別子622を含んでいる。
【0059】
MFP101のモバイルジョブ設定更新部303は、この印刷ジョブを受信すると、この印刷プリセットの識別子621を検索キーとして、印刷プリセット保存部304を検索し、オーナー識別子が「suzuki」であるプリセット識別子621(ここでは「見積書」)に対応する印刷プリセットを取得して印刷処理を行う。
【0060】
例えば、
図5の管理テーブルが登録されているとすると、この見積書は、カラーで、1in1で片面印刷され、印刷された用紙の左上が針無し綴じされ、パンチ無しや折り無しで排紙されることになる。
【0061】
続いて、汎用のプリントサービスにおける印刷設定について説明する。
図9は、実施形態1に係る情報処理装置で表示される印刷設定画面の一例を示す図である。
【0062】
画面901は、情報処理装置のアプリケーションから呼び出された、印刷ダイアログを示す。この画面901を最初に表示した段階では、印刷に使用するプリンタ(MFP)を選択していないため、プリンタ表示欄906や印刷プリセットの識別子902の内容は表示されない。次にユーザは、この画面のプリンタ検索ボタン903を押下すると、印刷装置の選択画面910に遷移する。この選択画面910を表示している間、情報処理装置はLAN100上の印刷装置(MFP)を検索する検索パケットを送信(
図4のS402)している。ここでMFP101が
図4のS404で応答を返すと、その情報処理装置の画面に、情報処理装置に対して応答(S404)を返したMFP101の情報が表示される。画面910では、3つの印刷装置が見つかった場合を例示している。ここでは、説明のため911が、MFP101に対応する印刷装置であるものとして説明する。
【0063】
この選択画面910を介してユーザが、いずれかの印刷装置(ここでは「Printer(1)」)を選択すると画面901に戻り、プリンタの識別子「Printer(1)」をプリンタ表示欄906に表示する。またMFP101から受信した印刷プリセットの識別子の情報を基に、識別子選択画面920への誘導ボタン904が表示される(S405/406)。そして、この選択画面901で誘導ボタン904が押下されると画面920に遷移し、選択した印刷装置(MFP)で利用可能な印刷プリセットの識別子の一覧921が表示される。
【0064】
仮にユーザ識別子が「suzuki」とすると、印刷プリセット保存部304の管理テーブル(
図5)に保存されているオーナー識別子504が「suzuki」の印刷プリセットとして、「見積書」521、「申告書」522、「図面」524が保存されている。従って、プリセット識別子による印刷プリセット選択画面920の一覧921で示すように、「見積書」、「申告書」、「図面」が表示される。
【0065】
ここでユーザは、印刷プリセット選択画面920で、1つの印刷プリセットの識別子(ここでは「見積書」)を選択する(S407)と情報処理装置の画面は画面901に戻る。このとき画面901では、プリンタ表示欄906には選択されたプリンタの識別子「Printer(1)」と、印刷プリセットとして「見積書」が表示される。この状態でユーザが印刷ボタン905を押下すると、情報処理装置からMFP101へ印刷プリセットの識別子を埋め込んだ印刷ジョブが送信される(S408)。そしてMFP101では、その見積書は、カラー、1in1で、片面印刷され、印刷された用紙の左上が針無し綴じされ、パンチ無しや折り無しで排紙されることになる。
【0066】
図10は、実施形態1に係るMFP101が印刷ジョブを受信して印刷する処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、CPU211がRAM213に展開したプログラムを実行することにより達成される。従って、
図8の以下の説明では、各工程の主体はCPU211として説明する。
【0067】
先ずS1001でCPU211は、情報処理装置から送信された印刷ジョブを受信し、S1002で、その受信した印刷ジョブをストレージ214に保存する。次にS1003に進みCPU211は、その印刷ジョブのIPPヘッダを解析し、印刷プリセットの識別子が含まれているか否か判定する。ここで印刷プリセットの識別子を含むと判定するとS1004に進み、そうでないときはS1007に進む。
【0068】
S1004でCPU211は、その印刷ジョブに含まれている印刷プリセットの識別子と、その印刷ジョブのオーナー識別情報とを基に、ストレージ214に登録されている、例えば
図5の管理テーブルに登録されている印刷プリセットを検索する。そしてS1005に進みCPU211は、印刷ジョブに含まれている印刷プリセットの識別子と、その印刷ジョブのオーナー識別情報に一致する印刷プリセットが登録されているかどうか判定する。ここで一致する印刷プリセットが登録されていると判定するとS1006に進むが、そうでないときはS1010に進み、エラー処理を行って、この処理を終了する。このエラー処理では、例えば操作部216に、対応する印刷プリセットが存在しないことを示すメッセージなどを表示し、また、印刷ジョブの発信元である情報処理装置にエラー応答を返す。
【0069】
S1006でCPU211は、一致する印刷プリセットを反映した印刷設定情報を作成する。この処理は
図11のフローチャートを参照して後述する。
【0070】
次にS1007に進みCPU211は、印刷ジョブに含まれるPDLデータを解析し、S1008でRIP処理を実行してビットマップデータに展開する。そしてS1009に進み、展開済みのページデータを印刷部220に出力して印刷を行わせる。この印刷処理では、S1006で印刷プリセットが反映された印刷仕様に従って印刷される。そしてS1010に進みCPU211は、最終ページまでの印刷が完了したか否か判定し、完了していないS1007に戻って、前述の処理を繰り返す。こうして、その印刷ジョブで指定された印刷データの印刷が完了すると、この処理を終了する。尚、印刷物に対する綴じ処理やパンチ処理、折処理などの後処理が設定されている場合は、CPU211は、S1009の処理の印刷処理に加えて、印刷されたシートに対する後処理を実行するものとする。この場合、CPU211は、印刷部220及びシート処理部222と協働してシートに対する後処理を実行する。
【0071】
図11は、
図10のS1006の印刷プリセットを印刷データに反映する処理を説明するフローチャートである。
【0072】
まずS1101でCPU211は、オーナー識別情報と印刷プリセットの識別子に対応するカラー印刷設定505(
図5)を反映させる。例えば前述の印刷プリセットの識別子が「見積書」でオーナー識別情報が「suzuki」の場合は、
図5より「カラー」が設定される。次にS1102に進みCPU211は、オーナー識別情報と印刷プリセットの識別子に対応する印刷面設定506を反映させる。例えば前述の印刷プリセットの識別子が「見積書」でオーナー識別情報が「suzuki」の場合は、
図5より「片面」が設定される。次にS1103に進みCPU211は、オーナー識別情報と印刷プリセットの識別子に対応するNup設定507を反映させる。例えば前述の印刷プリセットの識別子が「見積書」でオーナー識別情報が「suzuki」の場合は、
図5より「1in1」が設定される。次にS1104に進みCPU211は、オーナー識別情報と印刷プリセットの識別子に対応する綴じ設定508を反映させる。例えば前述の印刷プリセットの識別子が「見積書」でオーナー識別情報が「suzuki」の場合は、
図5より「針無し綴じ」で、綴じ位置が「左上」に設定される。次にS1105に進みCPU211は、オーナー識別情報と印刷プリセットの識別子に対応するパンチ設定509を反映させる。例えば前述の印刷プリセットの識別子が「見積書」でオーナー識別情報が「suzuki」の場合は、
図5より「パンチなし」が設定される。次にS1106に進みCPU211は、オーナー識別情報と印刷プリセットの識別子に対応する折り設定510を反映させる。例えば前述の印刷プリセットの識別子が「見積書」でオーナー識別情報が「suzuki」の場合は、
図5より「折りなし」が設定される。そして最後にS1107に進みCPU211は、印刷部数など、IPPジョブの設定値と、印刷プリセットで上書きした設定値の組み合わせによる不整合が発生していないかチェックし、問題がなければ、その更新した印刷設定を上書きしてストレージ214に保存する。ここでもし不整合が発生していれば、その旨を操作部216に表示したり、送信元の情報処理装置に通知するようにしても良い。
【0073】
以上説明したように本実施形態1によれば、ユーザが予め印刷プリセットをMFP101に登録しておき、その登録している印刷プリセットの識別子をIPPプロトコルのプリンタ能力情報とともに、そのユーザが操作している情報処理装置に通知する。これにより情報処理装置のユーザは、UI画面から印刷プリセットの識別子を選択して印刷指示を行うだけで、複雑な印刷プリセットを設定することなく印刷ジョブに反映して印刷させることができる。これにより、例えばタブレット103やスマートフォン104などのモバイル端末からでも、複雑な印刷仕様の印刷物を簡単に得ることができる。
【0074】
続いて、本発明の実施形態2について説明する。前述の実施形態1では、印刷プリセットの識別子をIPPプロトコルのプリンタ能力情報として情報処理装置に通知する場合について説明した。これに対して実施形態2では、MFP101は、印刷プリセットの識別子に加え、
図5で例示した当該プリセットに対応する印刷設定を示す情報(印刷属性とも呼ぶ)についても情報処理装置に通知する。また、情報処理装置は、印刷プリセットの識別子が印刷ダイアログ中から選択されると当該プリセットの内容を示す情報を現在の印刷設定に反映する。即ち、実施形態2の印刷システムでは、印刷ダイアログを介してプリセットを選択するユーザ操作を受け付けたことに応じて、情報処理装置側の印刷設定画面に当該プリセットに対応する内容を反映する仕組みを提供する。この処理により、情報処理装置上の印刷ダイアログから印刷プリセットの内容を確認できるようにする。なお、実施形態2において、前提となる装置のハードウェア構成は実施形態1と同様である。実施形態1と同様の構成については、詳細な説明は省略する。
【0075】
以下、実施形態2における具体的な制御方法について説明する。MFP101は、情報処理装置に対して、
図4のS404で例示した構成情報及び識別情報を含む能力応答を送信する場合に、プリセットの識別情報に対応する印刷設定(印刷属性とも呼ぶ)を付加した能力応答を送信する。
図6を用いて実施形態1における能力応答と実施形態2における能力応答の差異について説明する。
【0076】
実施形態2に係るMFP101は、印刷プリセットの識別子612、印刷プリセットのオーナー情報613に加えて、
図5に例示した各プリセットの印刷属性を含む印刷プリセットを情報処理装置に通知する。即ち、nameが「見積書」の印刷プリセットには
図5の521に例示する「カラー、1in1、片面印刷、用紙の左上に針無し綴じする」といった属性が付加されることになる。また、nameが「申請書」の印刷プリセットには、
図5の522で説明した「モノクロ、2in1、両面印刷」といった属性が付加されることになる。また、nameが「図面」の印刷プリセットには
図5の524に例示する「モノクロ、1in1、片面、用紙の左を2か所綴じる、Z折りする」といった属性が付加されることになる。
【0077】
続いて、情報処理装置が、印刷ダイアログを介してプリセットを選択するユーザ操作を受け付けた場合の設定反映処理について
図12を用いて説明する。
【0078】
図12は、情報処理装置103や104のプロセッサが情報処理装置の操作部に表示する画面の一例を示している。画面1210は、情報処理装置のアプリケーションから呼び出された印刷ダイアログを示している。プリンタ検索や印刷ボタン押下時の処理は、実施形態1の
図9で説明した処理と同様であるため説明を省略する。ここでは、説明のためユーザ操作により「Printer(1)」が選択されているが、印刷プリセットについては選択されていない場合を例として説明する。
【0079】
ユーザ操作によりプリンタが選択されると、情報処理装置のプロセッサは、誘導ボタン1211を画面1210上に表示する。誘導ボタン1211がユーザ操作により選択されると、情報処理装置のプロセッサは、情報処理装置の操作部上に表示する画面を画面1230に遷移させる。画面1230は、実施形態1における画面910と同様の画面であり、プリセットの一覧の中から使用するプリセットを選択するための画面である。画面1230に表示するプリセットの一覧の中から、いずれかの項目を選択するユーザ操作を受け付けると、情報処理装置のプロセッサは、情報処理装置の操作部に表示する画面を画面1240に遷移させる。ここでは、説明のため、一覧の中から「図面」が選択された場合を例に説明する。情報処理装置のプロセッサは、「図面」の印刷プリセットに対応する「モノクロ、1in1、片面印刷、用紙の左を2か所綴じる、Z折りする」といった属性に基づき印刷ダイアログに表示する印刷設定を変更する。
【0080】
図12の説明に戻り、情報処理装置のプロセッサはプリセットに基づく印刷設定を反映したことを示す情報1241を画面1240上に表示する。情報1241は、画面1240に遷移してから所定の時間(例えば5秒など)表示される。プロセッサは、所定の時間が経過すると情報1241の表示を画面1240からフェードアウトさせる。
【0081】
オプションボタン1242は、現在の印刷設定を確認、変更する場合に使用するボタンである。オプションボタン1242がユーザ操作により選択されると、情報処理装置のプロセッサは、情報処理装置の操作部上に表示する画面を設定画面1250に遷移させる。設定画面1250の領域1251は現在の印刷設定を確認、変更するための領域である。ここでは、「図面」の印刷プリセットを反映した印刷設定を例示している。前述の反映処理によりカラーモード設定1252にはモノクロがセットされ、両面印刷設定1253にはOFFがセットされている。また、Nup設定1254には1in1が設定され、綴じ設定1255には2か所綴じを示すダブルがセットされている。更に、パンチ設定1256にはOFFがセットされ、折り設定1257にはONがセットされている。
【0082】
このように実施形態2では、ユーザにより選択されたプリセットの内容を印刷設定に反映し、ユーザがプリセットの設定内容を確認できる仕組みを提供することができる。以降、プリセットが選択された後の印刷処理は実施形態1における
図4のS407~S410と同様であるため、説明は省略する。
【0083】
尚、実施形態2では、領域1251を介したユーザ操作により選択された印刷プリセットに基づき反映した印刷設定を変更可能に構成する場合を例示したがこれに限定されるものではない。例えば、印刷プリセットが選択されている場合、情報処理装置は印刷設定の変更を禁止するようにしてもよい。また、印刷プリセットごとに設定変更を許容するか否かを示す属性情報を付与することもできる。例えば、印刷プリセットの属性として、プリントサービスが解釈できない属性(例えば、針無し綴じ)がセットされている場合は、MFP101のCPU211は、設定変更を許容しないことを示す情報を付加した印刷プリセットを記憶する。また、情報処理装置に対する能力応答に対しても上述の情報を含めた印刷プリセットを送信する。
【0084】
この場合、情報処理装置のプロセッサは、印刷プリセットが指定されている場合であって、当該印刷プリセットにプリセットした設定の変更を許容しない設定がなされている場合は、領域1251を介した設定変更を禁止する。この処理により、情報処理装置のプリントサービスが対応していない属性が印刷プリセットにセットされている場合などにおいて、プリントサービス側での設定変更が行われることを抑制することができる。また、この場合、情報1241に加えて、当該印刷プリセットの設定変更が禁止されていることを示す情報などを表示するようにしてもよい。一方、印刷プリセットが指定されている場合であって、プリセットした設定の変更を許容する設定がなされている場合は、情報処理装置のプロセッサは領域1251を介した設定変更を受け付け可能に制御する。
【0085】
<変形例>
上記の実施形態では、印刷プリセットとその識別子を予めMFPに登録しておくことで、汎用のプリントサービスからでも、ユーザが所望する印刷設定で印刷を実現できる例を説明した。本発明はこれに限定されるものではない。例えば、印刷設定付きのホットフォルダ(MFPが提供する印刷ジョブの待ち受け共有フォルダ)を有するMFPでは、
図6のメッセージ610に含まれるプリンタの能力応答の識別子に、ホットフォルダの「フォルダ名」を送信してもよい。この場合、MFPは、IPPで受信した印刷ジョブがホットフォルダの識別子を含んでいると判定すると、その受信した印刷ジョブを、その識別子で指定されたホットフォルダに格納する。そしてMFPは、印刷ジョブが格納されたホットフォルダに設定された印刷設定を、その印刷ジョブの印刷設定に上書きした後、S1007以降の印刷処理を実行するようにしても良い。
【0086】
また上述の実施形態では、
図4のS402~S404で説明した汎用のプリントサービスでプリンタ能力通知を行う場合に、S402で汎用のプリントサービスから受信したオーナー識別情報に基づいて、印刷プリセットの絞込みを行う例で説明した。しかし本発明は、これに限定されるものではない。例えば登録されている全ての印刷プリセットの識別子を含むプリンタ能力応答を返信しても良い。この場合、
図9の印刷プリセット選択画面920に、多くの印刷プリセットが表示されることを抑制するために、例えばMFPが記憶できる印刷プリセット数に制限(例えば、上限を10個)を設けても良い。
【0087】
また、汎用のプリントサービスが送信するオーナー識別情報と、印刷プリセットを登録するユーザの識別情報(MFPのユーザを識別するための情報)が異なる場合にも適用することができる。この場合、MFPの管理者は、汎用のプリントサービスが送信するオーナー識別情報と、MFP101を使用するユーザの識別情報の対応関係を図示省略のユーザ管理画面を介して登録する。ユーザ管理画面を介して登録された対応関係は、ユーザDBやテーブルなどに記憶される。この場合、汎用のプリントサービスは、S402やS413でMFPに対して送信するオーナー識別情報の代わりに、情報処理装置が有するユニークな識別子(例えば、デバイスのシリアル番号や無線LANのMACアドレスなど)を送信する。MFP101は、S403やS415の処理でユーザDBやテーブルなどに記憶された対応関係を使用して、情報処理装置から受信したユニークな識別子に対応付けられたMFP101のユーザを特定する。MFP101は、当該特定されたユーザが登録した印刷プリセットの識別子の一覧を情報処理装置に対して返信する。
【0088】
尚、上述の実施形態の汎用のプリントサービスとは、例えば、IPPに準拠するプリントサービスや、IPPの仕組みをベースとして独自の拡張などを加えたプリントサービスなどを想定している。例えば、情報処理装置のOS上にプリンインストールされた汎用のプリントアプリケーション、プリントサービスなどに適用することができる。また、例えば、複数ベンダーの印刷装置をサポートするプリントサービスや、プリントアプリケーションなどに適用することができる。
【0089】
また、上述の実施形態では、印刷プリセットの識別子を含む印刷ジョブをMFP101が受信した場合、当該印刷ジョブの印刷設定を対応する印刷プリセットの属性で上書きする場合を例示したがこれに限定されるものでない。対応する印刷プリセットの属性と受信した印刷ジョブに含まれる印刷設定とを比較して、印刷設定のオーバーライドを可能に構成することもできる。例えば、ユーザにより選択された印刷プリセットの属性として片面印刷がセットされている場合あっても、印刷ダイアログを介して両面印刷を行うことが明示的に指定された場合は、ユーザにより指定された両面印刷を優先させるよう制御することもできる。この場合、S1101乃至S1106で説明した反映処理において、印刷ジョブに明示的に指定された印刷設定があれば、当該印刷設定を優先させるようにすればよい。
【0090】
本実施形態によれば、モバイル機器などの通信端末からのプリントの操作性を損なうことなく、複雑な印刷設定を適用した印刷物を取得できる。
【0091】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0092】
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
【符号の説明】
【0093】
101…MFP,103…タブレット、104…スマートフォン、211…CPU、213…RAM、214…ストレージ、216…操作部
【手続補正書】
【提出日】2023-10-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷に関する複数の設定項目の設定値を一つの識別子と対応づけて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された前記一つの識別子と前記複数の設定項目の設定値を送信する送信手段と、
前記記憶手段に前記一つの識別子と対応づけて登録される前記複数の設定項目の設定値に所定の設定値の組が含まれないよう制御する制御手段と、
を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記送信手段は、所定のプロトコルに従って前記一つの識別子と前記複数の設定項目の設定値を送信することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記所定のプロトコルは、Internet Printing Protocolであることを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記複数の設定項目の設定値の少なくとも一つは、情報処理装置にて動作する所定のプリントサービスが解釈することのできない設定値であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記所定のプリントサービスが解釈することのできない設定値は、針を用いずに用紙を綴じる機能を有効に設定する設定値であることを特徴とする請求項4に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記一つの識別子は、ユーザにより設定される文字列を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記所定の設定値の組は、1つの印刷ジョブに対する処理に利用することができない設定値の組であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記複数の設定項目の設定値の設定を受け付ける画面を表示させる表示制御手段を、さらに有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項9】
印刷システムの制御方法であって、
印刷に関する複数の設定項目の設定値を一つの識別子と対応づけて記憶する記憶工程と、
前記記憶工程において記憶された前記一つの識別子と前記複数の設定項目の設定値を送信する送信工程と、
前記記憶工程において前記一つの識別子と対応づけて登録される前記複数の設定項目の設定値に所定の設定値の組が含まれないよう制御する制御工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、印刷システムとその制御方法、及びプログラムに関するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る印刷システムは以下のような構成を備える。即ち、
印刷に関する複数の設定項目の設定値を一つの識別子と対応づけて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された前記一つの識別子と前記複数の設定項目の設定値を送信する送信手段と、
前記記憶手段に前記一つの識別子と対応づけて登録される前記複数の設定項目の設定値に所定の設定値の組が含まれないよう制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明によれば、汎用のプリントサービスを介して印刷させる場合の利便性を高めることができるという効果がある。