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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182852
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】減速機
(51)【国際特許分類】
   F16H 1/32 20060101AFI20231219BHJP
   F16C 33/34 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
F16H1/32 A
F16C33/34
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023184795
(22)【出願日】2023-10-27
(62)【分割の表示】P 2019192964の分割
【原出願日】2019-10-23
(71)【出願人】
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(74)【代理人】
【識別番号】100211122
【弁理士】
【氏名又は名称】白石 卓也
(72)【発明者】
【氏名】古田 和哉
(57)【要約】
【課題】減速機を高剛性化、高減衰化する。
【解決手段】内歯212を有する外径Dのケース210と、ケースの中心軸F0と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯430を有する複数のクランク軸410と、ケースの内歯に噛合う外歯を有するとともにクランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材300と、クランク軸を回転可能に支持してクランク軸によってケースに対して回転運動するキャリア220と、を有し、クランク軸が、直径dc1の偏心体と、直径dc2のクランクジャーナル411,412と、偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロ433,434と、クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロ431,432と、を有し、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
である減速機。
【請求項2】
外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0
である減速機。
【請求項3】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0
である減速機。
【請求項4】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0
である減速機。
【請求項5】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
6.0≦ D/dc2 ≦7.5
である減速機。
【請求項6】
外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5
である減速機。
【請求項7】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5
である減速機。
【請求項8】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0
である減速機。
【請求項9】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0
である減速機。
【請求項10】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9
である減速機。
【請求項11】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
15.3≦ n1 ≦28.3
である減速機。
【請求項12】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9
である減速機。
【請求項13】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
15.3≦ n2 ≦28.3
である減速機。
【請求項14】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体を備えたクランク軸と、
を有し、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
である減速機。
【請求項15】
外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し偏心体と直径dc2のクランクジャーナルとを備えたクランク軸と、
を有し、
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0
である減速機。
【請求項16】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体を備えたクランク軸と、
を有し、
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0
である減速機。
【請求項17】
内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲配置された径寸法dr1のコロと、
を備え
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0
である減速機。
【請求項18】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
6.0≦ D/dc2 ≦7.5
である減速機。
【請求項19】
外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc2のクランクジャーナルを備えたクランク軸と、
を有し、
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5
である減速機。
【請求項20】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc2のクランクジャーナルを備えたクランク軸と、
を有し、
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5
である減速機。
【請求項21】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲に配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0
である減速機。
【請求項22】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
を備え、
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0
である減速機。
【請求項23】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9
である減速機。
【請求項24】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
15.3≦ n1 ≦28.3
である減速機。
【請求項25】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9
である減速機。
【請求項26】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
15.3≦ n2 ≦28.3
である減速機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は減速機に用いて好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1において、外歯歯車と、該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車と、該内歯歯車が設けられたケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリアと、を備えた減速装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-109264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ねじり剛性が高く、減衰性能の高い減速機を提供したいという要求がある。
従来、クランクジャーナル部にはテーパ軸受を用いていたため、クランクジャーナル部径の拡大と高充填化ができず、減速機を高剛性化、高減衰化することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、減速機を高剛性化、高減衰化するという目的を達成しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
である。
【0007】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。これにより、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0008】
本発明の一態様に係る減速機は、外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、 前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0
である。
【0009】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0010】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0
である。
【0011】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくして、クランク軸の配置を減速機の中心軸から離間した位置とする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くしてクランク軸を外側に位置することで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0012】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0
である。
【0013】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0014】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
6.0≦ D/dc2 ≦7.5
である。
【0015】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0016】
本発明の一態様に係る減速機は、外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、 前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5
である。
【0017】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0018】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5
である。
【0019】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくして、クランク軸の配置を減速機の中心軸から離間した位置とする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くしてクランク軸を外側に位置することで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0020】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0
である。
【0021】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0022】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0
である。
【0023】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクの偏心体の断面積とクランクジャーナルの断面積とをケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体とクランクジャーナルとの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、偏心体とクランクジャーナルとにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。さらに、偏心体とクランクジャーナルとコロの太さを適正範囲として、減衰特性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0024】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9
である。
【0025】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さおよび本数を適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0026】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
15.3≦ n1 ≦28.3
である。
【0027】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクの偏心体の周りに配置されたコロの本数を適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0028】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9
である。
【0029】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0030】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
15.3≦ n2 ≦28.3
である。
【0031】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0032】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体を備えたクランク軸と、
を有し、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
である。
【0033】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。これにより、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0034】
本発明の一態様に係る減速機は、外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、 前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し偏心体と直径dc2のクランクジャーナルとを備えたクランク軸と、
を有し、
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0
である。
【0035】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0036】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体を備えたクランク軸と、
を有し、
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0
である。
【0037】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくして、クランク軸の配置を減速機の中心軸から離間した位置とする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くしてクランク軸を外側に位置することで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0038】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲配置された径寸法dr1のコロと、
を備え
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0
である。
【0039】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0040】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
6.0≦ D/dc2 ≦7.5
である。
【0041】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0042】
本発明の一態様に係る減速機は、外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、 前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc2のクランクジャーナルを備えたクランク軸と、
を有し、
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5
である。
【0043】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0044】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc2のクランクジャーナルを備えたクランク軸と、
を有し、
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5
である。
【0045】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくして、クランク軸の配置を減速機の中心軸から離間した位置とする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くしてクランク軸を外側に位置することで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0046】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲に配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0
である。
【0047】
本発明の一態様に係る減速機によれば、ケースの軸方向に見て、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0048】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
を備え、
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0
である。
【0049】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクの偏心体の断面積とクランクジャーナルの断面積とをケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体とクランクジャーナルとの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、偏心体とクランクジャーナルとにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。さらに、偏心体とクランクジャーナルとコロの太さを適正範囲として、減衰特性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0050】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9
である
【0051】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクの偏心体の断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、偏心体の周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さおよび本数を適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0052】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
15.3≦ n1 ≦28.3
である。
【0053】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクの偏心体の周りに配置されたコロの本数を適正範囲として、偏心体におけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0054】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9
である。
【0055】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクジャーナルの断面積をケースの断面積に対して大きくする、つまり、減速機のバランスとしてクランク軸を太くすることで、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を増やすことができる。同時に、コロの太さを適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【0056】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
15.3≦ n2 ≦28.3
である。
【0057】
本発明の一態様に係る減速機によれば、クランクジャーナルの周りに配置されたコロの本数を適正範囲として、クランクジャーナルにおけるコロ(ニードル)との接触本数を増やし、一本のコロに印加される加重を減少して、減速機における減衰性を向上することができる。また、複数本のコロに印加される加重のバラツキを減少して、同時に、クランク軸を太くすることで、剛性を向上することができる。
つまり、この減速機では、クランクシャフトを太くするとともに、軸受に小径のコロを多数配置して、物理的な接触数を増やして、剛性・減衰特性を向上することができる。
【発明の効果】
【0058】
本発明によれば、減速機を高剛性化、高減衰化することができるという効果を奏することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】本発明に係る減速機の第1実施形態を示すクランク軸線に沿った断面図である。
図2図1におけるII-II線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
以下、本発明に係る減速機の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における減速機を示す断面図であり、図2は、図1におけるII-II線に沿った減速機を示す断面図であり、図において、符号100は、減速機である。
【0061】
本実施形態に係る減速機100は、図1図2に示すように、筐体筒200と、歯車部(外歯部材)300と、3つのクランク組立体400と、を備える。筐体筒200は、歯車部300と、3つのクランク組立体400と、を収容する。
本実施形態において、減速機100は、偏心揺動減速機とされる。
【0062】
筐体筒200は、外筒部(ケース)210と、キャリア部(キャリア)220と、2つの主軸受230と、を含む。キャリア部220は、外筒部210内に配置される。2つの主軸受230は、外筒部210とキャリア部220との間に配置される。2つの主軸受230は、外筒部210と、キャリア部220と、の間の相対的な回転運動を可能にする。本実施形態における減速機100の出力部は、外筒部210及びキャリア部220のうち一方によって例示される。
【0063】
図1には、2つの主軸受230の回転中心軸として規定される減速機100の中心軸(主軸)F0を示す。外筒部210が固定されている場合には、キャリア部220が、主軸F0周りに回転する。キャリア部220が固定されている場合には、外筒部210が、主軸F0周りに回転する。すなわち、外筒部210及びキャリア部220のうち一方は、外筒部210及びキャリア部220のうち他方に対して、主軸F0周りに相対的に回転することができる。
【0064】
円筒状である外筒部210の外周には、取付フランジ215が周設されている。取付フランジ215の周縁には、取付穴216が互いに間隔を有して複数形成されている。取付フランジ215は、たとえば、インローとして減速機100を取り付ける際に用いられる。
【0065】
外筒部210は、外筒211と、複数の内歯ピン(内歯)212と、を含む。外筒211は、キャリア部220、歯車部300及びクランク組立体400が収容される円筒状の内部空間を規定する。各内歯ピン212は、主軸F0に略平行に延びる円柱状の部材である。各内歯ピン212は、外筒211の内壁に形成された溝部に嵌入される。したがって、各内歯ピン212は、外筒211によって適切に保持される。
【0066】
複数の内歯ピン212は、主軸F0周りに略一定間隔で配置される。各内歯ピン212の半周面は、外筒211の内壁から主軸F0に向けて突出する。したがって、複数の内歯ピン212は、歯車部300と噛み合う内歯として機能する。
【0067】
キャリア部220は、基部221と、端板部222と、位置決めピン223と、固定ボルト224と、を含む。キャリア部220は、全体的に、円筒形状をなす。キャリア部220には、主軸F0と同心となる貫通孔229が形成される。
基部221は、基板部225と、3つのシャフト部226と、を含む。3つのシャフト部226それぞれは、基板部225から端板部222に向けて延びる。3つのシャフト部226それぞれの先端面には、ネジ孔227及びリーマ孔228が形成される。位置決めピン223は、リーマ孔228へ挿入される。この結果、端板部222は、基部221に対して精度よく位置決めされる。固定ボルト224は、ネジ孔227に螺合する。この結果、端板部222は、基部221に適切に固定される。
【0068】
歯車部300は、基板部225と端板部222との間に配置される。3つのシャフト部226は、歯車部300を貫通し、端板部222に接続される。
【0069】
歯車部300は、2つの歯車310,320を含む。歯車310は、基板部225と歯車320との間に配置される。歯車320は、端板部222と歯車310との間に配置される。
【0070】
歯車310は、形状及び大きさにおいて、歯車320と略等しい。歯車310,320は、内歯ピン212に噛み合いながら、外筒211内を周回移動する。したがって、歯車310,320の中心は、主軸F0周りを周回することとなる。
【0071】
歯車310の周回位相は、歯車320の周回位相から略180°ずれている。歯車310は、外筒部210の複数の内歯ピン212のうち半数に噛み合う間、歯車320は、複数の内歯ピン212のうち残りの半数に噛み合う。したがって、歯車部300は、外筒部210又はキャリア部220を回転させることができる。
【0072】
本実施形態において、歯車部300は、2つの歯車310,320を含む。あるいは、歯車部として、2を超える数の歯車を用いてもよい。更に代替的に、歯車部として、1つの歯車を用いてもよい。
【0073】
3つのクランク組立体400それぞれは、クランク軸410と、4つの軸受421,422,423,424と、伝達歯車(外歯)430と、を含む。伝達歯車430は、一般的なスパーギアであってもよい。本実施形態の減速機100において、伝達歯車430は特定の種類に限定されない。
【0074】
伝達歯車430は、駆動源(例えば、モータ)が発生させた駆動力を直接的又は間接的に受ける。減速機100は、その使用環境や使用条件に応じて駆動源から伝達歯車430までの駆動力の伝達経路を適宜設定することができる。したがって、本実施形態は、駆動源から伝達歯車430までの特定の駆動伝達経路に限定されない。
【0075】
図1には、クランク軸線(伝達軸)F2を示す。伝達軸F2は、主軸F0に対して略平行である。クランク軸410は、伝達軸F2周りに回転する。図1は、伝達軸F2と主軸F0との間の距離を記号「D2h」で示す。
【0076】
クランク軸410は、2つのジャーナル(クランクジャーナル)411,412と、2つの偏心部(偏心体)413,414と、を含む。ジャーナル411,412は、伝達軸F2に沿って延びる。ジャーナル411,412の中心軸は、伝達軸F2に一致する。偏心部413,414は、ジャーナル411,412間に形成される。偏心部413,414それぞれは、伝達軸F2から偏心している。
【0077】
ジャーナル411は、軸受421に挿入される。軸受421は、ジャーナル411と端板部222との間に配置される。したがって、ジャーナル411は、端板部222と軸受421とによって支持される。ジャーナル412は、軸受422に挿入される。軸受422は、ジャーナル412と基部221との間に配置される。したがって、ジャーナル412は、基部221と軸受422とによって支持される。
本実施形態において、軸受421は、ニードル軸受とされ、複数のコロ431がジャーナル411の周囲に配置される。軸受422は、ニードル軸受とされ、複数のコロ432がジャーナル412の周囲に配置される。
【0078】
偏心部413は、軸受423に挿入される。軸受423は、偏心部413と歯車310との間に配置される。偏心部414は、軸受424に挿入される。軸受424は、偏心部414と歯車320との間に配置される。
本実施形態において、軸受423は、ニードル軸受とされ、複数のコロ433が偏心部(偏心体)413の周囲に配置される。軸受424は、ニードル軸受とされ、複数のコロ434が偏心部(偏心体)414の周囲に配置される。
【0079】
伝達歯車430に駆動力が入力されると、クランク軸410は、伝達軸F2周りに回転する。この結果、偏心部413,414は、伝達軸F2周りに偏心回転する。軸受423,424を介して偏心部413,414に接続された歯車310,320は、外筒部210によって規定された円形空間内で揺動する。歯車310,320は、内歯ピン212に噛み合うので、外筒部210とキャリア部220との間で相対的な回転運動が引き起こされる。
【0080】
本実施形態における減速機100では、次のように、その寸法、大きさの関係が設定される。
【0081】
取付フランジ215の外径D
外筒部(ケース)210の外径D1
クランク軸線(伝達軸)F2の配置される主軸F0と同心の半径D2hである円の直径D2
偏心部(偏心体)413,414の直径dc1
ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の直径dc2
偏心部(偏心体)413,414周囲のコロ433,434の径寸法dr1
ジャーナル(クランクジャーナル)411,412周囲のコロ431,432の径寸法dr2
【0082】
5.5≦ D/dc1 ≦7.0 ・・・(式1)
【0083】
式1のように設定することで、クランク軸410をケース210の最外径に対して太くすることになる。つまり、従来用いられてきた減速機に対して、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、偏心部(偏心体)413,414の直径dc1を大きく、コロ径dr1を小さくすることで、偏心部(偏心体)413,414の周囲に配置されるコロ433,434の本数n1を大きくする。
ここで、減速機100のサイズ感に合致したクランク軸410の径寸法比率とすることができる。
【0084】
これにより、コロ433による偏心部(偏心体)413との線接触の数を増やす。コロ433と偏心部413との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ433が偏心部413から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受423としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr1が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0085】
同様に、コロ434による偏心部(偏心体)414との線接触の数を増やす。コロ434と偏心部414との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ434が偏心部414から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr1が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0086】
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0 ・・・(式2)
【0087】
式2のように設定することで、クランク軸410をケース210に対して太くすることになる。つまり、従来用いられてきた減速機に対して、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、偏心部(偏心体)413,414の直径dc1を大きく、コロ径dr1を小さくすることで、偏心部(偏心体)413,414の周囲に配置されるコロ433,434の本数n1を大きくする。
【0088】
これにより、コロ433による偏心部(偏心体)413との線接触の数を増やす。コロ433と偏心部413との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ433が偏心部413から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受423としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr1が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0089】
同様に、コロ434による偏心部(偏心体)414との線接触の数を増やす。コロ434と偏心部414との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ434が偏心部414から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr1が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0090】
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0 ・・・(式3)
【0091】
式3のように設定することで、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、従来用いられてきた減速機に対して、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、偏心部(偏心体)413,414の直径dc1を大きく、コロ径dr1を小さくすることで、偏心部(偏心体)413,414の周囲に配置されるコロ433,434の本数n1を大きくする。また、クランク軸410、コロ433,434およびキャリア220が必要以上に小さくならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0092】
これにより、コロ433による偏心部(偏心体)413との線接触の数を増やす。コロ433と偏心部413との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ433が偏心部413から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受423としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr1が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0093】
同様に、コロ434による偏心部(偏心体)414との線接触の数を増やす。コロ434と偏心部414との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ434が偏心部414から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr1が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0094】
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0 ・・・(式4)
【0095】
式4のように設定することで、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、偏心部(偏心体)413,414の直径dc1に対して、偏心部(偏心体)413,414の周囲に配置されるコロ433,434の太さを所定範囲とすることで、従来用いられてきた減速機に対して、コロ433,434の本数n1を大きくする。また、クランク軸410、コロ433,434およびキャリア220が必要以上に小さくならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0096】
これにより、コロ433による偏心部(偏心体)413との線接触の数を増やす。コロ433と偏心部413との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ433が偏心部413から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受423としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr1が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0097】
同様に、コロ434による偏心部(偏心体)414との線接触の数を増やす。コロ434と偏心部414との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ434が偏心部414から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr1が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0098】
6.0≦ D/dc2 ≦7.5 ・・・(式5)
【0099】
式5のように設定することで、クランク軸410をケース210の最外径に対して太くすることになる。つまり、従来用いられてきた減速機に対して、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の直径dc2を大きく、コロ径dr2を小さくすることで、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の周囲に配置されるコロ431,432の本数n2を大きくする。 ここで、減速機100のサイズ感に合致したクランク軸410の径寸法比率とすることができる。
【0100】
これにより、コロ431によるジャーナル(クランクジャーナル)411との線接触の数を増やす。コロ431とジャーナル411との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ431がジャーナル411から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受421としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr2が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0101】
同様に、コロ432によるジャーナル(クランクジャーナル)412との線接触の数を増やす。コロ432とジャーナル412との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ432がジャーナル412から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr2が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0102】
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5 ・・・(式6)
【0103】
式6のように設定することで、クランク軸410をケース210に対して太くすることになる。つまり、従来用いられてきた減速機に対して、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の直径dc2を大きく、コロ径dr2を小さくすることで、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の周囲に配置されるコロ431,432の本数n2を大きくする。
【0104】
これにより、コロ431によるジャーナル(クランクジャーナル)411との線接触の数を増やす。コロ431とジャーナル411との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ431がジャーナル411から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受421としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr2が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0105】
同様に、コロ432によるジャーナル(クランクジャーナル)412との線接触の数を増やす。コロ432とジャーナル412との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ432がジャーナル412から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr2が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0106】
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5 ・・・(式7)
【0107】
式7のように設定することで、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、従来用いられてきた減速機に対して、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の直径dc2を大きく、コロ径dr2を小さくすることで、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の周囲に配置されるコロ431,432の本数n2を大きくする。また、クランク軸410、コロ431,432およびキャリア220が必要以上に小さくならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0108】
これにより、コロ431によるジャーナル(クランクジャーナル)411との線接触の数を増やす。コロ431とジャーナル411との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ431がジャーナル411から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受421としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr2が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0109】
同様に、コロ432によるジャーナル(クランクジャーナル)412との線接触の数を増やす。コロ432とジャーナル412との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ432がジャーナル412から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr2が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0110】
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0 ・・・(式8)
【0111】
式8のように設定することで、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の直径dc2に対して、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の周囲に配置されるコロ431,432の太さを所定範囲とすることで、従来用いられてきた減速機に対して、コロ431,432の本数n2を大きくする。また、クランク軸410、コロ431,432およびキャリア220が必要以上に小さくならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0112】
これにより、コロ431によるジャーナル(クランクジャーナル)411との線接触の数を増やす。コロ431とジャーナル411との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ431がジャーナル411から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受421としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr2が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0113】
同様に、コロ432によるジャーナル(クランクジャーナル)412との線接触の数を増やす。コロ432とジャーナル412との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ432がジャーナル412から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるとともに、コロ径dr2が小さくなり過ぎて耐久性が低下するため、好ましくない。
【0114】
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0 ・・・(式9)
【0115】
式9のように設定することで、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、偏心部(偏心体)413,414の太さとジャーナル(クランクジャーナル)411,412の太さとのバランスを調整して、クランク軸410軸における荷重バランスを最適化する。また、偏心部(偏心体)413,414とジャーナル(クランクジャーナル)411,412とにおいて、周囲に配置されるコロ433,434およびコロ431,432の本数と太さとの関係を所定範囲とすることで、従来用いられてきた減速機に対して、コロ433,434の本数n1およびコロ431,432の本数n2を適正化しつつ大きくする。また、クランク軸410、コロ431~434が必要以上に小さく、またキャリア220が薄肉形状にならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0116】
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9 ・・・(式10)
【0117】
式10のように設定することで、偏心部(偏心体)413,414の周囲の長さに対する、本数n1で配置されるコロ433,434の占める周方向の長さの比、つまり、偏心部(偏心体)413,414におけるコロ433,434の占有率を所定範囲に設定することができる。
したがって、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、偏心部(偏心体)413,414の太さに対して、偏心部(偏心体)413,414の周囲に配置されるコロ433,434の太さを所定範囲とすることで、従来用いられてきた減速機に対して、コロ433,434の本数n1を大きくする。また、クランク軸410、コロ433,434が必要以上に小さく、またキャリア220が薄肉形状にならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0118】
これにより、コロ433による偏心部(偏心体)413との線接触の数を増やす。コロ433と偏心部413との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ433が偏心部413から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受423としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、軸受の保持器強度を確保できず好ましくない。
【0119】
同様に、コロ434による偏心部(偏心体)414との線接触の数を増やす。コロ434と偏心部414との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ434が偏心部414から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、軸受の保持器強度を確保できず好ましくない。
【0120】
15.3≦ n1 ≦28.3 ・・・(式11)
【0121】
式11のように設定することで、偏心部(偏心体)413,414におけるコロ433,434の占有率を本数n1として所定範囲に設定することができる。
したがって、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、偏心部(偏心体)413,414の太さに対して、偏心部(偏心体)413,414の周囲に配置されるコロ433,434の太さを所定範囲とすることで、従来用いられてきた減速機に対して、コロ433,434の本数n1を大きくする。また、クランク軸410、コロ433,434が必要以上に小さく、またキャリア220が薄肉形状にならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0122】
これにより、コロ433による偏心部(偏心体)413との線接触の数を増やす。コロ433と偏心部413との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ433が偏心部413から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受423としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるため好ましくない。
【0123】
同様に、コロ434による偏心部(偏心体)414との線接触の数を増やす。コロ434と偏心部414との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ434が偏心部414から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるため好ましくない。
【0124】
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9 ・・・(式12)
【0125】
式12のように設定することで、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の周囲の長さに対する、本数n2で配置されるコロ431,432の占める周方向の長さの比、つまり、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412におけるコロ431,432の占有率を所定範囲に設定することができる。
したがって、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の太さに対して、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の周囲に配置されるコロ431,432の太さを所定範囲とすることで、従来用いられてきた減速機に対して、コロ431,432の本数n2を大きくする。また、クランク軸410、コロ431,432が必要以上に小さく、またキャリア220が薄肉形状にならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0126】
これにより、コロ431によるジャーナル(クランクジャーナル)411との線接触の数を増やす。コロ431とジャーナル411との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ431がジャーナル411から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受421としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、軸受の保持器強度を確保できず好ましくない。
【0127】
同様に、コロ432によるジャーナル(クランクジャーナル)412との線接触の数を増やす。コロ432とジャーナル412との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ432がジャーナル412から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、軸受の保持器強度を確保できず好ましくない。
【0128】
15.3≦ n2 ≦28.3 ・・・(式13)
【0129】
式13のように設定することで、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412におけるコロ431,432の占有率を本数n2として所定範囲に設定することができる。 したがって、クランク軸410をケース210に対して太くするとともに、その配置を考慮した状態として設定する。つまり、クランク軸410を太くして、その剛性を向上する。同時に、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の太さに対して、ジャーナル(クランクジャーナル)411,412の周囲に配置されるコロ431,432の太さを所定範囲とすることで、従来用いられてきた減速機に対して、コロ431,432の本数n2を大きくする。また、クランク軸410、コロ431,432が必要以上に小さく、またキャリア220が薄肉形状にならずに、これらの剛性が低下しない配置とすることができる。
【0130】
これにより、コロ431によるジャーナル(クランクジャーナル)411との線接触の数を増やす。コロ431とジャーナル411との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ431がジャーナル411から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受421としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるため好ましくない。
【0131】
同様に、コロ432によるジャーナル(クランクジャーナル)412との線接触の数を増やす。コロ432とジャーナル412との接触数を増やして、剛性を上げるとともに、一本当たりのコロ432がジャーナル412から受ける荷重に生じるムラを削減して、軸受424としての減衰の落ち込みを抑えることができる。
また、上記の範囲に設定することで、この範囲より小さい場合に比べてねじり剛性を向上することができる。また、この範囲より大きいと、貫通孔229が必要な径寸法を有することができなくなるため好ましくない。
【0132】
本実施形態における減速機100は、クランク軸410を太くして、剛性を向上し、コロ431~434を所定の太さとして、本数n1,n2を大きく設定することで、減速機100のサイズ感に対応して、コロ431~434での荷重ムラを低減して減衰の落ち込みを防止して、耐久性を維持しつつ、高剛性化、高減衰化することが可能となる。
【0133】
さらに、本実施形態においては、減速機の剛性・減衰性能が向上するため、ロボット等の用途において、動作速度アップや動作停止時の振動抑制に繋がる。また同時に減速機内部の摩擦も増加することで制御性も向上するという効果を奏することができる。
【0134】
上述の様々な実施形態の原理は、減速機に対する要求に適合するように、組み合わされてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明の活用例として、クランク軸と円筒コロ軸受を有する歯車装置全てを挙げることができる。
【符号の説明】
【0136】
100…減速機
200…筐体筒
210…外筒部(ケース)
211…外筒
212…内歯ピン(内歯)
215…取付フランジ
216…取付穴
220…キャリア部(キャリア)
221…基部
222…端板部
223…ピン
224…固定ボルト
225…基板部
226…シャフト部
227…ネジ孔
228…リーマ孔
229…貫通孔
230…主軸受
300…歯車部(外歯部材)
310…歯車
320…歯車
400…クランク組立体
410…クランク軸
411…ジャーナル(クランクジャーナル)
412…ジャーナル(クランクジャーナル)
413…偏心部(偏心体)
414…偏心部(偏心体)
421~424…軸受
430…伝達歯車(外歯)
431~434…コロ
D…外径
D1…外径
D2…直径
D2h…半径
dc1…直径
dc2…直径
dr1…径寸法
dr2…径寸法
F0…中心軸(主軸)
F2…クランク軸線(伝達軸)
n1…本数
n2…本数
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-11-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr1を小さくすることで、前記コロの本数n1を大きくして、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
とする減速機。
【請求項2】
外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの外径D1に対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr1を小さくすることで、前記コロの本数n1を大きくして、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0
とする減速機。
【請求項3】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr1を小さくすることで、前記コロの本数n1を大きくして、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0
とする減速機。
【請求項4】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1に対して前記コロの径寸法dr1を設定することで、前記コロの本数n1を大きくして、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0
とする減速機。
【請求項5】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr2を小さくすることで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ D/dc2 ≦7.5
とする減速機。
【請求項6】
外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの外径D1に対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr2を小さくすることで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5
とする減速機。
【請求項7】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr2を小さくすることで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5
とする減速機。
【請求項8】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2に対して前記コロの径寸法dr2を設定することで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0
とする減速機。
【請求項9】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記偏心体の直径dc1とを設定することで、前記コロの本数n1および前記コロの本数n2を大きくして、前記クランク軸における荷重バランスを最適化する条件として、
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0
とする減速機。
【請求項10】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1と前記コロの直径dr1とを設定することで、前記コロの本数n1を大きくし、前記偏心体における前記コロの占有率を設定して、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9
とする減速機。
【請求項11】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記偏心体に対応した配置として前記コロの本数n1を設定して、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
15.3≦ n1 ≦28.3
とする減速機。
【請求項12】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記コロの直径dr2とを設定することで、前記コロの本数n2を大きくし、前記クランクジャーナルにおける前記コロの占有率を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9
とする減速機。
【請求項13】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記クランクジャーナルに対応した配置として前記コロの本数n2を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
15.3≦ n2 ≦28.3
とする減速機。
【請求項14】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体を備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくする条件として、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
とする減速機。
【請求項15】
外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体と直径dc2のクランクジャーナルとを備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースの外径D1に対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくする条件として、
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0
とする減速機。
【請求項16】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体を備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくする条件として、
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0
とする減速機。
【請求項17】
内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1と前記コロの径寸法dr1とを設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0
とする減速機。
【請求項18】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr2を小さくすることで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ D/dc2 ≦7.5
とする減速機。
【請求項19】
外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc2のクランクジャーナルを備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースの外径D1に対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくする条件として、
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5
とする減速機。
【請求項20】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc2のクランクジャーナルを備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくする条件として、
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5
とする減速機。
【請求項21】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲に配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2に対して前記コロの径寸法dr2を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0
とする減速機。
【請求項22】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
を備え、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記偏心体の直径dc1とを設定して、前記クランク軸における荷重バランスを最適化する条件として、
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0
とする減速機。
【請求項23】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1と前記コロの直径dr1とを設定することで、前記コロの本数n1を大きくし、前記偏心体における前記コロの占有率を設定して、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9
とする減速機。
【請求項24】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
前記偏心体に対応した配置として前記コロの本数n1を設定して、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
15.3≦ n1 ≦28.3
とする減速機。
【請求項25】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記コロの直径dr2とを設定することで、前記コロの本数n2を大きくし、前記クランクジャーナルにおける前記コロの占有率を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9
とする減速機。
【請求項26】
内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
前記クランクジャーナルに対応した配置として前記コロの本数n2を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
15.3≦ n2 ≦28.3
とする減速機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr1を小さくすることで、前記コロの本数n1を大きくして、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の一態様に係る減速機は、外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、 前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの外径D1に対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr1を小さくすることで、前記コロの本数n1を大きくして、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0
とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr1を小さくすることで、前記コロの本数n1を大きくして、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0
とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1に対して前記コロの径寸法dr1を設定することで、前記コロの本数n1を大きくして、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0
とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr2を小さくすることで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ D/dc2 ≦7.5
とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
本発明の一態様に係る減速機は、外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、 前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースの外径D1に対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr2を小さくすることで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5
とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr2を小さくすることで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5
とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2に対して前記コロの径寸法dr2を設定することで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0
とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記偏心体の直径dc1とを設定することで、前記コロの本数n1および前記コロの本数n2を大きくして、前記クランク軸における荷重バランスを最適化する条件として、
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0
とする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1と前記コロの直径dr1とを設定することで、前記コロの本数n1を大きくし、前記偏心体における前記コロの占有率を設定して、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9
とする。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記偏心体に対応した配置として前記コロの本数n1を設定して、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
15.3≦ n1 ≦28.3
とする。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記コロの直径dr2とを設定することで、前記コロの本数n2を大きくし、前記クランクジャーナルにおける前記コロの占有率を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9
とする。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸と同心で直径D2だけ離間するとともに周方向に互いに離間して外歯を有する複数のクランク軸と、
前記ケースの前記内歯に噛合う外歯を有するとともに前記クランク軸によって偏心運動する複数の外歯部材と、
前記クランク軸を回転可能に支持して前記クランク軸によって前記ケースに対して回転運動するキャリアと、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を有し、
前記クランクジャーナルに対応した配置として前記コロの本数n2を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
15.3≦ n2 ≦28.3
とする。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体を備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくする条件として、
5.5≦ D/dc1 ≦7.0
とする。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
本発明の一態様に係る減速機は、外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、 前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し偏心体と直径dc2のクランクジャーナルとを備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースの外径D1に対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくする条件として、
4.5≦ D1/dc1 ≦6.0
とする。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc1の偏心体を備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1を大きくする条件として、
2.0≦ D2/dc1 ≦3.0
とする。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有するケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲配置された径寸法dr1のコロと、
を備え
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1と前記コロの径寸法dr1とを設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ dc1/dr1 ≦9.0
とする。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
前記ケースの最外径Dに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくするとともに、前記コロの径寸法dr2を小さくすることで、前記コロの本数n2を大きくして、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
6.0≦ D/dc2 ≦7.5
とする。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
本発明の一態様に係る減速機は、外径D1を有する円筒形で内歯を有するケースと、 前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc2のクランクジャーナルを備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースの外径D1に対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくする条件として、
5.0≦ D1/dc2 ≦6.5
とする。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間し直径dc2のクランクジャーナルを備えたクランク軸と、
を有し、
前記ケースに対して直径D2で離間する前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2を大きくする条件として、
2.5≦ D2/dc2 ≦3.5
とする。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲に配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記偏心体の直径dc1とを設定して、前記クランク軸における荷重バランスを最適化する条件として、
6.0≦ dc2/dr2 ≦9.0
とする。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
直径dc2のクランクジャーナルと、
を備え、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記偏心体の直径dc1とを設定して、前記クランク軸における荷重バランスを最適化する条件として、
0.85≦ dc2/dc1 ≦1.0
とする。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記偏心体の直径dc1と前記コロの直径dr1とを設定することで、前記コロの本数n1を大きくし、前記偏心体における前記コロの占有率を設定して、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
0.7≦ n1・dr1/π(dc1+dr1) ≦0.9
とする。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc1の偏心体と、
前記偏心体の周囲にn1本が配置された径寸法dr1のコロと、
を備え、
前記偏心体に対応した配置として前記コロの本数n1を設定して、前記コロと前記偏心体との接触数を増やす条件として、
15.3≦ n1 ≦28.3
とする。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
前記ケースに対して前記クランク軸を太くし、前記クランクジャーナルの直径dc2と前記コロの直径dr2とを設定することで、前記コロの本数n2を大きくし、前記クランクジャーナルにおける前記コロの占有率を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
0.7≦ n2・dr2/π(dc2+dr2) ≦0.9
とする。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
本発明の一態様に係る減速機は、内歯を有する外径Dのケースと、
前記ケースの中心軸から直径D2だけ離間するクランク軸と、
を有し、
前記クランク軸が、
直径dc2のクランクジャーナルと、
前記クランクジャーナルの周囲にn2本が配置された径寸法dr2のコロと、
を備え、
前記クランクジャーナルに対応した配置として前記コロの本数n2を設定して、前記コロと前記クランクジャーナルとの接触数を増やす条件として、
15.3≦ n2 ≦28.3
とする。