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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182915
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】拍手装置
(51)【国際特許分類】
   A63H 5/00 20060101AFI20231220BHJP
   A63H 13/04 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
A63H5/00 H
A63H13/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096161
(22)【出願日】2022-06-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】517349854
【氏名又は名称】バイバイワールド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 征資
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150CA04
2C150DA27
2C150DF02
2C150DF03
2C150DF27
2C150DF33
(57)【要約】      (修正有)
【課題】よりコンパクト且つ簡易な構成とし、その動作性や利便性を向上させた拍手装置を提供する。
【解決手段】左手部lが連結された左腕部Lと、右手部rが連結された右腕部Rと、それぞれを往復回動させる腕部開閉動作を実行する腕部開閉ユニットと、該腕部開閉ユニットの動作を制御する制御手段と、該腕部開閉ユニットが格納される格納部と、を備え、該腕部開閉ユニットは、該左腕部L及び該右腕部Rそれぞれの基端を支持する支持部と、該左腕部L及び該右腕部Rそれぞれに設けられた腕部回動軸と、該支持部を該腕部回動軸の軸方向と略垂直方向に沿って往復摺動させる摺動手段と、を有し、該左手部l及び該右手部rは、該支持部の往復摺動でもって、該左腕部L及び該右腕部Rが該腕部回動軸周りに往復回動することで、互いに繰返し衝突して拍手音を発し、該摺動手段は復帰バネが設けられた単一のソレノイドからなる拍手装置Xとする。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左手部及び右手部を衝突させることにより拍手音を発する拍手装置であって、
前記左手部が連結された左腕部と、前記右手部が連結された右腕部と、前記左腕部及び前記右腕部それぞれを往復回動させる腕部開閉動作を実行する腕部開閉ユニットと、腕部開閉ユニットの動作を制御する制御手段と、前記腕部開閉ユニットが格納される格納部と、を備え、
前記腕部開閉ユニットは、前記左腕部及び前記右腕部それぞれの基端を支持する支持部と、前記左腕部及び前記右腕部それぞれに設けられた腕部回動軸と、前記支持部を前記各腕部回動軸の軸方向と略垂直方向に沿って往復摺動させる摺動手段と、を有し、
前記左手部及び前記右手部は、前記支持部の往復摺動でもって、前記左腕部及び前記右腕部が前記各腕部回動軸周りに往復回動することで、互いに繰返し衝突し、
前記摺動手段は、復帰バネが設けられた単一のソレノイドである、拍手装置。
【請求項2】
前記摺動手段は、そのプランジャが前記支持部に連結されたプルソレノイドであり、
前記復帰バネは、前記支持部を介して、前記左腕部及び前記右腕部を開状態となる方向に付勢する、請求項1に記載の拍手装置。
【請求項3】
前記支持部は、前記摺動手段が連結される支持部本体と、前記左腕部及び前記右腕部の基端にそれぞれ設けられた転動部と、前記支持部本体の左右端部に設けられ、前記各転動部が左右方向に沿って転動可能に格納される転動空間と、を含む、請求項1に記載の拍手装置。
【請求項4】
前記支持部本体の外周面には、前記腕部開閉動作により、前記格納部の内周面と衝突する緩衝部材が設けられている、請求項3に記載の拍手装置。
【請求項5】
前記支持部本体には、前記摺動手段におけるプランジャの先端部が格納される溝部が設けられている、請求項3又は4に記載の拍手装置。
【請求項6】
前記格納部を内包する筐体部を備え、
前記筐体部には、その前方側に開口部が設けられ、
前記開口部には、その開口端上縁から前方に向かって突設された第一突設部と、前記第一突設部に設けられた上唇部と、が設けられ、
前記格納部は、前記開口部に向かって突設され口部開閉ユニットを有し、
前記口部開閉ユニットは、左右方向に沿って延びる口部回動軸により軸支された下顎部と、前記制御手段により前記下顎部を前記口部回動軸周りに往復回動させる回動手段と、を含み、
前記下顎部には、前記口部回動軸が設けられた下顎部本体と、前記下顎部本体から前方に突設され、前記開口部を介して外側に突出する第二突設部と、前記第二突設部に設けられ、前記上唇部に当接可能に構成された下唇部と、が設けられている、請求項1に記載の拍手装置。
【請求項7】
前記回動手段には、前記下顎部本体を上方から押圧することで、前記下顎部を前記上唇部から離間する方向に回動させるプッシュソレノイドと、前記下顎部を前記上唇部に近接する方向に付勢する付勢手段と、が設けられている、請求項6に記載の拍手装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械的に拍手を模した音を発する拍手装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、非特許文献1に示すように、本願の発明者により、機械的に拍手を模した音を発する拍手装置が開発された。
【0003】
この拍手装置は、本体に設けられた人感センサによる自律動作、或いは本体と連動するアプリケーションを用いた外部機器を介した操作により、両腕(両手)が開閉し、所定のリズムや速度でもって、拍手音を発する。
【0004】
このように動作する拍手装置は、例えば、店頭や競技会場等に、単体若しくは複数設置されることで、集客に寄与する、会場の雰囲気を盛り上げる、といった様々な用途に活用することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】[公式]拍手ロボット ビッグクラッピー<https://www.bigclappy.com/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図11に示す従来の拍手装置Zは、そのサイズが、高さ900mm×幅300mm×奥行340mmであり、その重さが7.7kgとなっていることから、一台であっても、その運搬作業に一定の労力が必要となる。
また、従来の拍手装置は、上記のような仕様から、机上や狭い空間等に複数配置することが困難であった。
【0007】
特に、従来の拍手装置Zは、図12に示すように、両腕(両手)を開くためのプッシュソレノイドZ1、及び両腕(両手)を開くためのプルソレノイドZ2が、前後方向に隣接して配置されている。
そして、従来の拍手装置Zは、不使用時(電源OFFの状態)において、両腕の自重により、両腕(両手)が閉じた状態を保持させる構成となされている。
【0008】
上記構成のため、従来の拍手装置Zは、上記のような大型化に伴う弊害に加え、拍手の速度(両腕(両手)の開閉速度)を高速化することが困難である他、開動作・閉動作が機械的であり、自然な拍手動作の表現力に欠けている、という問題点もあった。
【0009】
本発明は上記のような実状に鑑みてなされたものであり、よりコンパクト且つ簡易な構成とし、その動作性や利便性を向上させた拍手装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、左手部及び右手部を衝突させることにより拍手音を発する拍手装置であって、
前記左手部が連結された左腕部と、前記右手部が連結された右腕部と、前記左腕部及び前記右腕部それぞれを往復回動させる腕部開閉動作を実行する腕部開閉ユニットと、腕部開閉ユニットの動作を制御する制御手段と、前記腕部開閉ユニットが格納される格納部と、を備え、
前記腕部開閉ユニットは、前記左腕部及び前記右腕部それぞれの基端を支持する支持部と、前記左腕部及び前記右腕部それぞれに設けられた腕部回動軸と、前記支持部を前記各腕部回動軸の軸方向と略垂直方向に沿って往復摺動させる摺動手段と、を有し、
前記左手部及び前記右手部は、前記支持部の往復摺動でもって、前記左腕部及び前記右腕部が前記各腕部回動軸周りに往復回動することで、互いに繰返し衝突し、
前記摺動手段は、復帰バネが設けられた単一のソレノイドである。
【0011】
本発明によれば、摺動手段を、復帰バネが設けられた単一のソレノイドとすることで、スムーズな拍手動作を可能としつつ、本拍手装置全体として、コンパクト且つ簡易な構成とすることが可能となる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記摺動手段は、そのプランジャが前記支持部に連結されたプルソレノイドであり、前記復帰バネは、前記支持部を介して、前記左腕部及び前記右腕部を開状態となる方向に付勢する。
【0013】
このような構成とすることで、自然な拍手動作(左腕部及び右腕部における開状態から閉状態へ遷移する速度が、閉状態から開状態へ遷移する速度よりも速い動作態様)を、少ない電力でもって簡便に実現することができ、本拍手装置の動作性が向上する。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記支持部は、前記摺動手段が連結される支持部本体と、前記左腕部及び前記右腕部の基端にそれぞれ設けられた転動部と、前記支持部本体の左右端部に設けられ、前記各転動部が左右方向に沿って転動可能に格納される転動空間と、を含む。
【0015】
このような構成とすることで、支持部の構成が簡素化され、本拍手装置全体の軽量化や、スムーズな開閉動作を実現することが可能となる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記支持部本体の外周面には、前記腕部開閉動作により、前記格納部の内周面と衝突する緩衝部材が設けられている。
【0017】
このような構成とすることで、腕部開閉動作を実行した際、格納部内部から不要な音が発せられることがなく、本拍手装置の内部の劣化や動作時のノイズの発生を抑制することが可能となる。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記支持部本体には、前記摺動手段におけるプランジャの先端部が格納される溝部が設けられている。
【0019】
このような構成とすることで、摺動手段及び支持部全体をよりコンパクトな形態とすることができ、これにより、格納部全体のコンパクト化、ひいては本拍手装置全体のコンパクト化に寄与する。
【0020】
本発明の好ましい形態では、前記格納部を内包する筐体部を備え、
前記筐体部は、その前方側に開口部を有し、
前記開口部には、その開口端上縁から前方に向かって突設された第一突設部と、前記第一突設部に設けられた上唇部と、が設けられ、
前記格納部は、前記開口部に向かって突設された口部開閉ユニットを有し、
前記口部開閉ユニットは、左右方向に沿って延びる口部回動軸により軸支された下顎部と、前記制御手段により前記下顎部を前記口部回動軸周りに往復回動させる回動手段と、を含み、
前記下顎部には、前記口部回動軸が設けられた下顎部本体と、前記下顎部本体から前方に突設され、前記開口部を介して外側に突出する第二突設部と、前記第二突設部に設けられ、前記上唇部に当接可能に構成された下唇部と、が設けられている。
【0021】
このような構成とすることで、左腕部及び右腕部の開閉動作に基づく拍手音の発音に加え、下唇部の動作に基づく口部開閉動作により、本拍手装置を、よりキャラクター性を持たせた、他者の目を引くロボットとすることが可能となる。
【0022】
本発明の好ましい形態では、前記回動手段には、前記下顎部本体を上方から押圧することで、前記下顎部を前記上唇部から離間する方向に回動させるプッシュソレノイドと、前記下顎部を前記上唇部に近接する方向に付勢する付勢手段と、が設けられている。
【0023】
このような構成とすることで、電気的な駆動部材の使用を極力抑えつつ、スムーズな下顎部の回動動作(口部回動動作)を実行することが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、よりコンパクト且つ簡易な構成とし、その動作性や利便性を向上させた拍手装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態に係る拍手装置の全体斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る拍手装置を示す図であって、(a)背面図、(b)底面図である。
図3】本発明の実施形態に係る拍手装置のPP´線断面図である。
図4】本発明の実施形態に係る拍手装置の前方側内部を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る拍手装置の、制御手段及び筐体部を除外した状態における斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係る拍手装置のPP´線断面図であって、口部開閉ユニットのみを示した拡大図である。
図7】本発明の実施形態に係る拍手装置のQQ´線断面図である。
図8】本発明の実施形態に係る拍手装置における腕部開閉動作の動作態様を説明するための図である。
図9】本発明の実施形態に係る拍手装置における口部開閉動作の動作態様を説明するための図である。
図10】本発明の実施形態に係る拍手装置の実用上の動作態様を説明するための図である。
図11】従来の拍手装置を示す正面図である。
図12】従来の拍手装置の内部構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る拍手装置について説明する。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。
また、これらの図において、符号Xは、本実施形態に係る拍手装置を示す。
【0027】
<構成>
図1図7を用いて、拍手装置Xの構成について説明する。
【0028】
<<全体構成>>
図1図4に示すように、拍手装置Xは、左手部l及び右手部rを衝突させることにより拍手音を発する装置であって、左手部lが連結された左腕部Lと、右手部rが連結された右腕部Rと、左腕部L及び右腕部Rそれぞれを往復回動させる腕部開閉動作を実行する腕部開閉ユニットAと、腕部開閉ユニットAの動作を制御する制御手段Bと、腕部開閉ユニットAが格納される格納部Cと、格納部Cを内包する筐体部Dと、を備えている。
なお、以下説明の便宜上、図1に示すx軸方向を前後方向、y軸方向を左右方向、z軸方向を鉛直方向と称し、x軸方向における矢印側を前方、y軸方向における矢印側を左方、z軸方向における矢印側を上方と称する。
【0029】
左手部l及び右手部rは、人の手を模した形態を有しており、硬質の薄板状体を、弾性素材のシートで被覆することにより構成されている。
また、左手部l及び右手部rの内側表面には、略円形状の窪みが設けられており、これにより、衝突時によりリアルな拍手音が発音される。
【0030】
左腕部L及び右腕部Rは、筐体部Dの内部から、後述する各挿通孔D12を通って上方に向かって延びており、正面視で略くの字状を呈している。
また、左腕部L及び右腕部Rには、腕部開閉動作の実行時において、各挿通孔D12を閉塞しておくための、閉塞部L1、R1が設けている。
これにより、使用者が、腕部開閉動作の実行時に、誤って自身の指等を挿通孔D12に挿通することによる怪我の発生を、未然に防止することができる。
【0031】
以下、制御手段B及び筐体部Dの具体的な構成について詳述する。
なお、腕部開閉ユニットA及び格納部Cの具体的な構成については、図5図7を用いて詳述する
【0032】
<<制御手段B>>
制御手段Bは、筐体部Dの内部であって、格納部Cの背面側、底面側、左右側面、及び後述する各眼球部e2の裏面に、それぞれ設けられた電子基板B1と、底面の電子基板B1に接続され、筐体部Dの底面から露出した操作部B2と、底面の電子基板B1に接続され、筐体部Dの背面下部から露出した接続端子B3と、を有している。
なお、各電子基板B1における、配線等の具体的な実装態様については簡略化、或いは省略する。
【0033】
各電子基板B1は、相互に電気的に接続され、背面の電子基板B1は、例えば、CPU等が搭載され、スマートフォンやタブレット端末等の外部機器と通信可能に構成された、シングルコンピュータボードとして用いられる。
また、底面の電子基板B1は、例えば、上記したように操作部B2や接続端子B3が接続されることで、インターフェース用途として用いられる。
【0034】
また、左側面の電子基板B1は、例えば、後述するスピーカSに接続され、アンプ(図示せず)や録音用マイク(図示せず)、DC/DCコンバータ(図示せず)等が搭載され、主に音声の入力・出力制御に用いられる。
また、右側面の電子基板B1(図示せず)は、例えば、後述する摺動手段A3や回動手段C23、冷却ファンFに接続され、主にこれらの動作制御に用いられる。
【0035】
また、各眼球部e2の裏面の電子基板B1には、眼球部e2の周方向に沿って、眼球部e2を透過して発光する小型LEDライト(図示せず)が搭載されており、各小型LEDライトは、その発色や点灯タイミングが制御される。
これにより、例えば、電源をONにした後、隣接する小型LEDライトを順次点灯させ、ロード中であることを示す、後述する図10に示すように、下方の小型LEDライトのみを青色で点灯させ、泣いているような表情を演出する、といった活用が可能となる。
【0036】
操作部B2は、特に図2(b)に示すように、電源のON/OFFを制御する電源ボタンB21と、使用環境に応じて拍手装置Xの動作態様を変更するシーン切替えボタンB22と、使用者の所望の音声を拍手装置Xに録音するためのレコードボタンB23と、スピーカから発せられる音声のボリュームを調整するボリューム調整スライダB24と、拍手の強弱(摺動手段A3の摺動速度)を調整する速度調整スライダB25と、を含む。
【0037】
接続端子B3は、特に図2(a)に示すように、ACアダプタ端子B31と、LANケーブルを接続可能なLAN端子B32と、を含む。
【0038】
ACアダプタ端子B31には、付属のACアダプタが接続され、これにより、拍手装置Xに電力が供給される。
【0039】
LAN端子B32は、例えば、音声情報や後述する動作パターン情報の追加、複数の拍手装置Xを連動させる、拍手装置Xを回転させる載置台(図示せず)と連動させる、PC等の外部機器との接続によりプログラミング環境と連動させる、といった、様々な用途に用いることができる。
【0040】
<<筐体部D>>
筐体部Dは、略球形状の上部筐体D1と、上部筐体D1の下部に滑らかに連接された下部筐体D2と、を有している。
また、特に図3に示すように、筐体部Dには、制御手段Bや格納部Cの他、その内部前方にスピーカSが設けられ、その内部後方には冷却ファンFが内包されている。
なお、筐体部Dは、前後方向に二分割することが可能であり、図4は、後方側の筐体部Dを取外し、前方側の筐体部Dの内部を示した背面図である。
【0041】
図4に示すように、筐体部Dには、各眼球部e2それぞれの下方に、人感センサHが内包されている。
また、前方側の筐体部Dと後方側の筐体部Dとは、その外周に配置された複数の連結孔部Daに後方から留めネジが挿通されることで、連結される。
さらに、前方側の筐体部Dには、後述する格納部Cの各ネジ孔部C14と連通する複数の連結孔部Dbが設けられている。
なお、図4では、ボリューム調整スライダB24や速度調整スライダB25、後述する操作部露出面D23を省略している。
【0042】
上部筐体D1には、その前方に設けられた開口部D11と、その左右側方に設けられ、左腕部L及び右腕部Rがそれぞれ挿通される一対の挿通孔D12と、その前方に設けられた一対の眼部D13と、その後方に設けられた通気孔D14と、が設けられている。
【0043】
開口部D11は、上部筐体D1の外部と内部とを連通する略四角形状の孔であり、その開口端上縁から前方に向かって突設された第一突設部j1と、第一突設部j1に設けられた上唇部r1と、が設けられている。
【0044】
上唇部r1は、シリコンゴム等の弾性素材で形成されており、第一突設部j1に貫入可能な長孔が設けられていることで、第一突設部j1に対して着脱可能に構成されている。
【0045】
各挿通孔D12は、上部筐体D1の外周形状に沿って延びる、略小判型の長孔である。
【0046】
各眼部D13は、それぞれ、開口部D11の上方に設けられた貫通孔e1と、貫通孔e1に対して、着脱可能に内部から嵌め込まれる眼球部e2と、貫通孔e1に対して、着脱可能に外部から嵌め込まれるカバー部e3と、により構成されている。
【0047】
各貫通孔e1は、略円形状の孔であり、各眼球部e2は、中央の黒目部と白半透明の白目部とからなる略円盤状体である。
また、各カバー部e3は、半透明の素材により形成された、略ドーム状体である。
【0048】
通気孔D14は、冷却ファンFの作動時における内気循環のための孔である。
【0049】
下部筐体D2には、その前方に設けられた通音孔D21と、その後方に設けられ、接続端子B3が露出する端子孔D22と、操作部B2が露出する操作部露出面D23と、底面の外縁から下方に突設された4つの脚部D24と、が設けられている。
また、下部筐体D2の上部が、内方に向かってやや窄まるように形成されていることで、筐体部Dに括れが形成されている。
これにより、使用者は、この括れに自身の手を引掛けるようにして、安定的に拍手装置Xを運搬することができる。
【0050】
通音孔D21は、スピーカSから発せられる音を通過させるための孔である。
【0051】
端子孔D22は、下部筐体D2の後方に形成された部分的な窪みに設けられ、各接続端子B3(充電端子B31及びLAN端子B32)がフィットする貫通孔である。
【0052】
操作部露出面D23は、下部筐体D2の底面の一部を構成し、ボリューム調整スライダB24や速度調整スライダB25が突出する空間を確保するために、やや上方に向かって窪んだ板状体である。
また、操作部露出面D23には、電源ボタンB21、シーン切替えボタンB22及びレコードボタンB23がそれぞれ露出する円孔h1と、ボリューム調整スライダB24及び速度調整スライダB25が突出する、左右方向に延びる長孔h2と、が設けられている。
さらに、操作部露出面D23には、底面の電子基板B1に接続され、電源のON/OFF状態を表示するLEDランプvが、電源ボタンB21に隣接して設けられている。
【0053】
各脚部D24は、略円柱状のゴム脚である。
【0054】
なお、図3では、筐体部D、後述する格納部本体C1、口部開閉ユニットC2、上唇部r1及び下唇部r2を、ハッチングを施した断面図で示しており、各電子基板B1やスピーカS、冷却ファンF、後述するプッシュソレノイドp1については、断面図で示していない。
また、図3では、後述する支持部本体A11及びプランジャA32を、ハッチングを施した断面図で示している。支持部本体A11とプランジャA32とは、プランジャA32の上端面に設けられた溝に、支持部本体A11の突起が挿通され、この溝と突起に連結ネジnが貫入されることで、連結されている。
【0055】
以下、格納部C及び腕部開閉ユニットAの具体的な構成について詳述する。
【0056】
<<格納部C>>
図5に示すように、格納部Cは、腕部開閉ユニットAが格納される格納部本体C1と、格納部本体C1から開口部D11に向かって突設された口部開閉ユニットC2と、を有している。
なお、図5において、後述する下唇部r2の図示は省略している。
【0057】
格納部本体C1は、略直方体状の筐体である。
また、格納部本体C1の左右側方には、左腕部L及び右腕部Rが挿通される挿通孔C11と、左右側方の電子基板B1を取付けるための留めネジが挿通される複数のネジ孔部C12と、が設けられている。
さらに、格納部本体C1背面には、後方の電子基板B1を取付けるための留めネジが挿通されるネジ孔部C13(図3参照)が設けられ、の前方上部及び下部には、格納部C全体を筐体部Dに取付けるための留めネジが挿通されるネジ孔部C14が設けられている。
なお、格納部本体C1は、前後方向に二分割することが可能であり、ネジ孔部C15(図7参照)に、後方から留めネジが挿通されることで、連結される。
【0058】
口部開閉ユニットC2は、特に図6に示すように、格納部本体C1に連結される口部開閉ユニット本体C21と、左右方向に沿って延びる口部回動軸mにより軸支された下顎部C22と、制御手段Bにより下顎部C22を口部回動軸m周りに往復回動させる回動手段C23と、を含む。
なお、口部回動軸mは、その両端が口部開閉ユニット本体C21の左右内壁を貫通して設けられている。
【0059】
口部開閉ユニット本体C21は、側面視で略L字状を呈す筐体であり、その内部に後述するプッシュソレノイドp1が格納されている。
なお、口部開閉ユニット本体C21は、図5に示すように、格納部本体C1に対して、留めネジsを用いて着脱可能に連結されている。
【0060】
下顎部C22には、口部回動軸mが設けられた下顎部本体Jと、下顎部本体Jから前方に突設され、開口部D11を介して外側に突出する第二突設部j2と、第二突設部j2に設けられ、上唇部r1に当接可能に構成された下唇部r2と、が設けられている。
【0061】
下顎部本体Jは、一段の段付き形状を有し、上方に開口した容器状に構成されている。
また、下顎部本体Jにおいて、後述するプッシュバーp14の先端面が当接する箇所には、緩衝部材cが設けられている。
なお、緩衝部材cは、フェルトやゴムシート等により形成され、下顎部本体Jに形成された窪みに嵌め込まれて固定されている。
【0062】
下唇部r2は、上唇部r1と同様に、シリコンゴム等の弾性素材で形成されており、第二突設部j2に貫入可能な長孔が設けられていることで、第二突設部j2に対して着脱可能に構成されている。
【0063】
回動手段C23には、下顎部本体Jを上方から押圧することで、下顎部C22を上唇部r1から離間する方向に回動させるプッシュソレノイドp1と、下顎部C22を上唇部r1に近接する方向に付勢する付勢手段p2と、が設けられている。
【0064】
プッシュソレノイドp1は、コイル等が内蔵されたフレームp11や、プランジャp12、プランジャp12に巻回される復帰バネp13、プッシュバーp14といった構成要素を含む、一般的な電気部品である。
また、プッシュソレノイドp1において、上方に向かって延びるプランジャp12のみ、下顎部本体Jから外部に露出している。
【0065】
付勢手段p2は、引きバネであり、その両端が、下顎部本体Jの下段部及び口部開閉ユニット本体C21の前方内面にそれぞれ設けられた係止突起kに係止されている。
【0066】
<<腕部開閉ユニットA>>
図7(a)に示すように、腕部開閉ユニットAは、左腕部L及び右腕部Rそれぞれの基端を支持する支持部A1と、左腕部L及び右腕部Rそれぞれに設けられた腕部回動軸A2と、支持部A1を各腕部回動軸A2の軸方向と略垂直方向に沿って往復摺動させる摺動手段A3と、を有している。
なお、図7(a)において、後述するフレームA31、左手部l及び右手部rについては、断面で図示していない。
【0067】
支持部A1は、摺動手段A3が連結される、略四角柱状体の支持部本体A11と、左腕部L及び右腕部Rの基端にそれぞれ設けられた転動部A12と、支持部本体A11の左右端部に設けられ、各転動部A12が左右方向に沿って転動可能に格納される転動空間A13と、を含む。
【0068】
支持部本体A11には、その下部中央に、摺動手段A3におけるプランジャA32の先端部が格納される溝部w1が設けられている。
また、支持部本体A11には、その上面に、腕部開閉動作により、格納部Cの上部内周面と衝突する一対の緩衝部材w2が設けられている。
なお、各緩衝部材w2は、例えば、フェルトやゴム等の弾性素材により形成される。
【0069】
各転動部A12は、例えば、その軸方向が腕部回動軸A2の軸方向と略平行となされたボールベアリングであり、その表面が転動空間A13の上下面に当接している。
なお、各転動部A12は、左腕部L及び右腕部Rの基端にそれぞれ軸支されたローラ等であっても良い。
【0070】
各転動空間A13は、左腕部L或いは右腕部Rが挿通されるように、左方或いは右方に向かって開口された、略直方体状の空間である。
【0071】
各腕部回動軸A2は、左腕部L及び右腕部Rそれぞれを軸支するピンであり、格納部Cの内部で、前後方向に沿って延びて、懸架されている。
【0072】
摺動手段A3は、本実施形態においては、単一のプルソレノイドである。
即ち、摺動手段A3は、コイル等が内蔵されたフレームA31、プランジャA32、プランジャA32に巻回される復帰バネA33、といった構成要素を含む、一般的な電気部品である。
【0073】
図7(b)は、図7(a)における点線枠内の右腕部R、腕部回動軸A2及び転動部A12の上面図であり、転動空間A13は破線で示している。
図7(b)に示すように、右腕部R(及び左腕部L)の基端は、一対の薄板状体uにより構成されており、転動部A12は、各薄板状体uに挟持されて、右腕部R(及び左腕部L)と連結されている。
【0074】
<動作態様>
図8図10を用いて、拍手装置Xの動作態様について説明する。
なお、図8では、図6に示す口部開閉ユニットC2のPP´線断面図に加え、上部筐体D1の一部及び上唇部r1のPP´線端面図を示している。
【0075】
<<口部開閉動作>>
口部開閉動作は、図8に示すように実行される。
即ち、図6に示す状態から、電子基板B1によりプッシュソレノイドp1が駆動され、プッシュバーp14が下方に摺動する。
これにより、下顎部本体Jが押圧され、下顎部C22が口部回動軸m周りに、左側面視で反時計回りに回動することで、図8(a)に示す開状態となる。
【0076】
次に、図8(a)に示す状態から、電子基板B1とプッシュソレノイドp1との通電が解除されると、付勢手段p2の付勢力により、プッシュバーp14が上方に摺動しつつ、下顎部C22が口部回動軸m周りに、左側面視で時計回りに回動する。
これにより、上唇部r1と下唇部r2が当接し、図8(b)に示す閉状態となる。
【0077】
このように、プッシュソレノイドp1の駆動及び付勢手段p2の付勢力でもって、下顎部C22が口部回動軸m周り回動させられることで、口部開閉動作が実行される。
そして、音声情報を出力する際に、この口部開閉動作が繰返し実行されることで、拍手装置Xが喋っている(或いは歌っている)かのような演出を行うことができる。
【0078】
なお、互いに当接する上唇部r1及び下唇部r2は、上記した通り弾性素材により形成されているため、口部開閉動作時において、これらが緩衝作用を発揮し、不要なノイズの発生が抑制される
また、プッシュバーp14の押圧力を受ける緩衝部材cも、口部開閉動作時における不要なノイズの発生の抑制に寄与する。
【0079】
<<腕部開閉動作>>
腕部開閉動作は、図9に示すように実行される。
即ち、図7に示す状態から、電子基板B1により摺動手段A3が駆動され、プランジャA32が下方に摺動することで、支持部A1が下方に移動する。
すると、左腕部Lは、左方の転動部A12が転動空間A13内で左方に転動しつつ、腕部回動軸A2周りに、時計周りに回動する。
また、右腕部Rは、右方の転動部A12が転動空間A13内で右方に転動しつつ、腕部回動軸A2周りに、反時計周りに回動する。
【0080】
これにより、左手部l及び右手部rが衝突し、左腕部L及び右腕部Rは、図9(a)に示す閉状態となる。
このとき、左手部l及び右手部rの衝突でもって、拍手音が発せられる。
【0081】
次に、図9(a)に示す状態から、電子基板B1と摺動手段A3との通電が解除されると、復帰バネA33の付勢力により、プランジャA32が上方に摺動することで、支持部A1が上方に移動する。
すると、左腕部Lは、左方の転動部A12が転動空間A13内で右方に転動しつつ、腕部回動軸A2周りに、反時計周りに回動する。
また、右腕部Rは、右方の転動部A12が転動空間A13内で左方に転動しつつ、腕部回動軸A2周りに、時計周りに回動する。
【0082】
これにより、左手部l及び右手部rが離間し、左腕部L及び右腕部Rは、図9(a)に示す開状態となる。
【0083】
このように、摺動手段A3の上下方向に沿った摺動動作が、左腕部L及び右腕部Rの回動動作に変換されることで、腕部開閉動作が実行される。
そして、この腕部開閉動作が繰返し実行されることで、開状態から閉状態となる毎に、左手部l及び右手部rの衝突による拍手音が発せられることとなる。
【0084】
<<実用上の動作態様>>
上記した口部開閉動作及び腕部開閉動作は、図10に示すように、同時に実行することが可能であり、拍手装置Xは、シーン切替えボタンB22やレコードボタンB23を用いて、様々な環境で使用可能である。
【0085】
詳述すれば、拍手装置Xには、プリセットとして、例えば「いらっしゃいませ!」や「お疲れ様です!」、「お誕生日おめでとう!」といった、特定のシーンに対応した音声情報が記録されている
また、記録されている上記各音声情報には、腕部開閉動作及び口部開閉動作の所定の動作パターン情報が紐づけられている。
動作パターン情報とは、腕部開閉動作及び口部開閉動作、それぞれにおける開閉速度や、開閉タイミング(反復されるリズム)のことである。
【0086】
そして、使用者は、シーン切替えボタンB22を押圧操作することで、使用環境に適切な音声情報を選択する。
これにより、拍手装置Xは、人感センサHの反応や、外部機器の操作でもって、スピーカSから上記の音声情報を出力しつつ、この音声情報に紐づいた動作パターン情報でもって、腕部開閉動作及び口部開閉動作が実行される。
【0087】
また、使用者は、レコードボタンB23を押圧した後、拍手装置Xに向かって声を発することで、所望の台詞を、音声情報として録音することができる。
さらにこの際、使用者は、所望のリズムで拍手することで、このリズムが、録音した音声情報に紐づけられる動作パターン情報として記録される。
なお、録音された音声情報は、内蔵されたボイスチェンジャーにより、プリセットの音声情報と同様の声色に変換される。
これにより、拍手装置Xは、人感センサHの反応や、外部機器の操作でもって、スピーカSから上記の録音した音声情報を出力しつつ、この音声情報に紐づいた動作パターン情報でもって、腕部開閉動作及び口部開閉動作が実行される。
【0088】
なお、外部機器による拍手装置Xの操作は、従来の拍手装置Zと同様に、専用のアプリケーションを介して行われる。
これにより、使用者は、拍手装置Xを遠隔操作することが可能であり、例えば、使用者が外部機器に向かって所望の台詞を発すると、この台詞が、上記同様、声色が変換された音声情報として、リアルタイムで、拍手装置Xから出力される。この際、出力された音声情報に合わせて、自動で口部開閉動作が実行される。
また、使用者は、外部機器を用いた遠隔操作により、任意の音声情報に紐づいた動作パターン情報に基づく腕部開閉動作を、拍手装置Xに実行させることができる。
さらに、使用者は、専用のアプリケーションを介して、拍手装置Xへの音声情報の録音、動作パターン情報の記録を行うことも可能である。
【0089】
この他、使用者は、上記した各音声情報のボリュームについて、ボリューム調整スライダB24の操作により、リアルタイムで変更可能である。
また、使用者は、上記した各音声情報に紐づいた動作パターン情報の、開閉速度(拍手の強弱)について、速度調整スライダB25の操作により、リアルタイムで変更可能である。
【0090】
以上より、上記した実施形態の拍手装置Xは、以下のような効果を奏する。
【0091】
即ち、本実施形態によれば、摺動手段A3を、復帰バネA33が設けられた単一のソレノイドとすることで、スムーズな拍手動作を可能としつつ、拍手装置X全体として、コンパクト且つ簡易な構成とすることが可能となる。
【0092】
また、復帰バネA33が、支持部A1を介して、左腕部L及び右腕部Rを開状態となる方向に付勢することで、自然な拍手動作(左腕部及び右腕部における開状態から閉状態へ遷移する速度が、閉状態から開状態へ遷移する速度よりも速い動作態様)を、少ない電力でもって簡便に実現することができ、拍手装置Xの動作性が向上する。
【0093】
また、支持部A1が、支持部本体A11と、転動部A12と、転動空間A13と、を含むことで、支持部A1の構成が簡素化され、拍手装置X全体の軽量化や、スムーズな開閉動作を実現することが可能となる。
【0094】
また、支持部本体A11の外周面に設けられた緩衝部材w2により、腕部開閉動作を実行した際、格納部C内部から不要な音が発せられることがなく、拍手装置Xの内部の劣化や動作時のノイズの発生を抑制することが可能となる。
【0095】
また、支持部本体A11に、摺動手段A3におけるプランジャA32の先端部が格納される溝部w1が設けられていることで、摺動手段A3及び支持部A1全体をよりコンパクトな形態とすることができ、これにより、格納部C全体のコンパクト化、ひいては拍手装置X全体のコンパクト化に寄与する。
【0096】
また、口部開閉ユニットC2により、左腕部L及び右腕部Rの開閉動作に基づく拍手音の発音に加え、下唇部r2の動作に基づく口部開閉動作により、拍手装置Xを、よりキャラクター性を持たせた、他者の目を引くロボットとすることが可能となる。
【0097】
また、回動手段C23に、プッシュソレノイドp1と、付勢手段p2と、が設けられていることで、電気的な駆動部材の使用を極力抑えつつ、スムーズな下顎部C22の回動動作(口部回動動作)を実行することが可能となる。
【0098】
なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0099】
例えば、本実施形態においては、摺動手段A3をプルソレノイドとしたが、口部開閉ユニットC2に用いられるようなプッシュソレノイドであっても良い。
【符号の説明】
【0100】
X 拍手装置
l 左手部
r 右手部
L 左腕部
R 右腕部
A 腕部開閉ユニット
A1 支持部
A2 腕部回動軸
A3 摺動手段
B 制御手段
B1 電子基板
B2 操作部
B3 接続端子
C 格納部
C1 格納部本体
C2 口部開閉ユニット
D 筐体部
D1 上部筐体
D2 下部筐体
Z 従来の拍手装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左手部及び右手部を衝突させることにより拍手音を発する拍手装置であって、
前記左手部が連結された左腕部と、前記右手部が連結された右腕部と、前記左腕部及び前記右腕部それぞれを往復回動させる腕部開閉動作を実行する腕部開閉ユニットと、腕部開閉ユニットの動作を制御する制御手段と、前記腕部開閉ユニットが格納される格納部と、を備え、
前記腕部開閉ユニットは、前記左腕部及び前記右腕部それぞれの基端を支持する支持部と、前記左腕部及び前記右腕部それぞれに設けられた腕部回動軸と、前記支持部を前記各腕部回動軸の軸方向と略垂直方向に沿って往復摺動させる摺動手段と、を有し、
前記左手部及び前記右手部は、前記支持部の往復摺動でもって、前記左腕部及び前記右腕部が前記各腕部回動軸周りに往復回動することで、互いに繰返し衝突し、
前記摺動手段は、復帰バネが設けられた単一のソレノイドであり、
前記支持部は、前記摺動手段が連結される支持部本体と、前記左腕部及び前記右腕部の基端にそれぞれ設けられた転動部と、前記支持部本体の左右端部に設けられ、前記各転動部が左右方向に沿って転動可能に格納される転動空間と、を含み、
前記各腕部回動軸は、前記格納部の内部で、前後方向に沿って延びて懸架され、
前記各転動部は、その転動面が、前記転動空間の内周面に当接している、拍手装置。
【請求項2】
前記摺動手段は、そのプランジャが前記支持部に連結されたプルソレノイドであり、
前記復帰バネは、前記支持部を介して、前記左腕部及び前記右腕部を開状態となる方向に付勢する、請求項1に記載の拍手装置。
【請求項3】
前記支持部本体の外周面には、前記腕部開閉動作により、前記格納部の内周面と衝突する緩衝部材が設けられている、請求項1に記載の拍手装置。
【請求項4】
前記支持部本体には、前記摺動手段におけるプランジャの先端部が格納される溝部が設けられている、請求項1又は3に記載の拍手装置。
【請求項5】
前記格納部を内包する筐体部を備え、
前記筐体部には、その前方側に開口部が設けられ、
前記開口部には、その開口端上縁から前方に向かって突設された第一突設部と、前記第一突設部に設けられた上唇部と、が設けられ、
前記格納部は、前記開口部に向かって突設され口部開閉ユニットを有し、
前記口部開閉ユニットは、左右方向に沿って延びる口部回動軸により軸支された下顎部と、前記制御手段により前記下顎部を前記口部回動軸周りに往復回動させる回動手段と、を含み、
前記下顎部には、前記口部回動軸が設けられた下顎部本体と、前記下顎部本体から前方に突設され、前記開口部を介して外側に突出する第二突設部と、前記第二突設部に設けられ、前記上唇部に当接可能に構成された下唇部と、が設けられている、請求項1に記載の拍手装置。
【請求項6】
前記回動手段には、前記下顎部本体を上方から押圧することで、前記下顎部を前記上唇部から離間する方向に回動させるプッシュソレノイドと、前記下顎部を前記上唇部に近接する方向に付勢する付勢手段と、が設けられている、請求項5に記載の拍手装置。