(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182957
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】コンタクトラバーの固定構造及びスイッチ装置
(51)【国際特許分類】
H01H 9/04 20060101AFI20231220BHJP
H01H 21/08 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
H01H9/04 F
H01H21/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096258
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久田 雅人
【テーマコード(参考)】
5G052
5G219
【Fターム(参考)】
5G052AA05
5G052AA11
5G052BB10
5G052HA01
5G052HA02
5G052HA05
5G219FU02
5G219FU17
5G219GS21
5G219HT01
5G219HU12
5G219KU73
5G219KU96
5G219KW29
5G219NS04
5G219NS21
(57)【要約】
【課題】防塵、防水構造のためにボデーを必要とせず、インシュレータとコンタクトラバーが密着固定された防塵、防水構造が可能なコンタクトラバーの固定構造及びその固定構造を有するスイッチ装置を提供する。
【解決手段】電気部品300が配置されるインシュレータ100と、インシュレータ100との間において電気部品が配置される空間部を形成するコンタクトラバー200と、を有し、コンタクトラバー200は、インシュレータ100の取り付け部110に挿入されて固定される抜け止めピン210を有してコンタクトラバーの固定構造を構成する。これにより、防塵、防水構造のためにボデーを必要とせず、インシュレータとコンタクトラバーとで密着固定できる防塵、防水構造が可能なコンタクトラバーの固定構造及びその固定構造を有するスイッチ装置を提供することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気部品が配置されるインシュレータと、
前記インシュレータとの間において前記電気部品が配置される空間部を形成するコンタクトラバーと、を有し、
前記コンタクトラバーは、前記インシュレータの取り付け部に挿入されて固定される抜け止めピンを有する、コンタクトラバーの固定構造。
【請求項2】
前記抜け止めピンが前記取り付け部に挿入された状態において、前記空間部は外部から防塵、防水構造とされる、請求項1に記載のコンタクトラバーの固定構造。
【請求項3】
前記コンタクトラバーは、前記空間部を取り囲むように、前記インシュレータに対して当接されて接触するシールリブを有する、請求項2に記載のコンタクトラバーの固定構造。
【請求項4】
前記電気部品は接点機能を備え、前記コンタクトラバーへの押圧操作によりスイッチ動作を行なう、請求項2または3に記載の固定構造を備えた、スイッチ装置。
【請求項5】
前記インシュレータは、取り付け対象物に直接取り付けられて固定される、請求項4に記載のスイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトラバーの固定構造及びその固定構造を有するスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント基板とコンタクトラバーであるラバーカバーで構成される防水構造と、この防水構造を有するスイッチ装置がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
この防水構造は、プリント基板の上面は上部ラバーカバーで覆われており、下面は下部カバーで覆われている。このため、プリント基板上の電子部品には水分が付着せず、電子部品の機能は維持される。上部ラバーカバー、プリント基板及び下部カバーには、それぞれ固定螺子が挿通可能な孔部が形成されており、固定螺子によって、上部ラバーカバー、プリント基板、下部カバー及び上部ラバーカバーは下部スイッチケースにしっかりと固定される。すなわち、プリント基板とラバーカバーは、固定螺子でサンドイッチされた状態でスイッチケースに固定される。
【0004】
上記示したプリント基板上には回路パターン、電子部品が配設されて、ラバーカバー、スイッチケースに組付けられることによりスイッチ装置が構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に示す防水構造は、プリント基板等のインシュレータとラバーカバー等のコンタクトラバーとを密着させて固定するためのスイッチケース等のボデーを必要としていた。また、この防水構造を有するスイッチ装置を取り付け対象物に取り付けるためには、ボデーを介して取り付け対象物に取り付け固定する必要があった。
【0007】
したがって、本発明の目的は、防塵、防水構造のためにボデーを必要とせず、インシュレータとコンタクトラバーが密着固定された防塵、防水構造が可能なコンタクトラバーの固定構造及びその固定構造を有するスイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明は、電気部品が配置されるインシュレータと、前記インシュレータとの間において前記電気部品が配置される空間部を形成するコンタクトラバーと、を有し、前記コンタクトラバーは、前記インシュレータの取り付け部に挿入されて固定される抜け止めピンを有する、コンタクトラバーの固定構造を提供する。
(2)前記抜け止めピンが前記取り付け部に挿入された状態において、前記空間部は外部から防塵、防水構造とされる、上記(1)に記載のコンタクトラバーの固定構造であってもよい。
(3)また、前記コンタクトラバーは、前記空間部を取り囲むように、前記インシュレータに対して当接されて接触するシールリブを有する、上記(2)に記載のコンタクトラバーの固定構造であってもよい。
(4)また、前記電気部品は接点機能を備え、前記コンタクトラバーへの押圧操作によりスイッチ動作を行なう、上記(2)または(3)に記載の固定構造を備えた、スイッチ装置であってもよい。
(5)また、前記インシュレータは、取り付け対象物に直接取り付けられて固定される、上記(4)に記載の固定構造を備えた、スイッチ装置であってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のスイッチ装置によれば、防塵、防水構造のためにボデーを必要とせず、インシュレータとコンタクトラバーが密着固定された防塵、防水構造が可能なコンタクトラバーの固定構造及びその固定構造を有するスイッチ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1(a)は、本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーの固定構造を説明するための、インシュレータとコンタクトラバーが一体となった斜視図であり、
図1(b)は、インシュレータとコンタクトラバーを分解して示す分解斜視図である。
【
図2】
図2(a)は、本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーを
図1(b)のC方向から見た斜視図であり、
図2(b)は、コンタクトラバーを
図1(b)のD方向から見た斜視図である。
【
図3】
図3(a)は、インシュレータとコンタクトラバーの
図1(a)で示すA-A断面図であり、
図3(b)は、インシュレータとコンタクトラバーの
図1(a)で示すB-B断面図であり、
図3(c)は、
図3(a)で示すE部詳細図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーの固定構造を有するスイッチ装置の分解斜視図である。
【
図5】
図5(a)は、本発明の実施の形態に係るスイッチ装置を車両のステアリングに装着した場合の側面図(車両の進行方向Kの右側から見た側面図)であり、
図5(b)は、ステアリングのスポーク部に装着されるスイッチ装置を示す分解斜視図であり、
図5(c)は、ステアリングのスポーク部に装着されたスイッチ装置を有するステアリングを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーの固定構造は、電気部品が配置されるインシュレータと、インシュレータとの間において電気部品が配置される空間部を形成するコンタクトラバーとを有して構成されている。また、本発明の実施の形態に係るスイッチ装置は、上記示した固定構造を備え、電気部品は接点機能を備え、コンタクトラバーへの押圧操作によりスイッチ動作を行なうように構成されている。
【0012】
なお、インシュレータは、絶縁樹脂に回路部品、リード等の電気部品等が実装、配置される絶縁部材である。インシュレータは、電子部品の実装基板(PCB)や回路部品、リード等の電気部品等が実装、配置される絶縁性樹脂の成型体を意味するが、本実施の形態では、回路部品、リード等の電気部品等が実装、配置される絶縁性樹脂の成型体として説明する。
【0013】
また、本実施の形態では、スイッチ装置は、一例として、車両のステアリングに装着されてステアリングホイールを把持した状態の指先でシフト操作等を行なうことができるパドルスイッチとして説明する。
【0014】
図1(a)は、本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーの固定構造を説明するための、インシュレータとコンタクトラバーが一体となった斜視図であり、
図1(b)は、インシュレータとコンタクトラバーを分解して示す分解斜視図である。
【0015】
本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーの固定構造は、電気部品が配置されるインシュレータ100と、インシュレータ100との間において電気部品が配置される空間部203を形成するコンタクトラバー200と、を有し、コンタクトラバー200は、インシュレータ100の取り付け部110に挿入されて固定される抜け止めピン210を有して構成されている。
【0016】
(インシュレータ100)
図1(a)、(b)に示すように、インシュレータ100は、一例として、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド、ポリ塩化ビニルなどの絶縁性を有する難燃性樹脂により形成されている。インシュレータ100には、インシュレータ100との間において電気部品が配置される空間部を形成するコンタクトラバー200が防塵、防水性を有して取り付けられる。また、電気部品として、本実施の形態では、後述するリード部やコネクタ部を備えて一体にプレス曲げ加工が施された金属部材のターミナル300が装着されている。
【0017】
インシュレータ100は、
図1(a)、(b)に示すように、概略、有底の箱形状に形成されている。インシュレータ100は、底部101には、表面にコンタクトラバー200が当接して防塵、防水性を確保するための底面102が形成され、コンタクトラバー200の抜け止めピン210が挿入される取り付け部110が貫通穴として形成されている。
図1(b)に示すように、コンタクトラバー200の抜け止めピン210がC方向からインシュレータ100の取り付け部110に挿入されて、
図1(a)に示すように組付けられる。本実施の形態では、取り付け部110が貫通穴として六ヶ所形成されているが、詳細は後述する。
【0018】
また、底部101の周囲には、壁部103が形成されて剛性を確保すると共に、壁部103の一部には、パドルスイッチ本体部400がピン450により回動可能に取り付けられるためのピン穴104が二カ所に形成されている。
【0019】
なお、本実施の形態では、インシュレータ100は、ターミナル300をインサート部品として、一体成型されている。
図4に示すように、ターミナル300は、リード部310、コネクタ部312、ネジ止め部314が一体となってプレス曲げ加工が施されており、インシュレータ100と一体成型される。一体成型後に、所定の箇所を切断、除去することにより、必要な電気配線状態とすることができる。
【0020】
図1(b)に示すように、インシュレータ100の底部101には、上記したターミナル300のリード部310が露出するように、開口部105が設けられている。これにより、後述するコンタクトラバー200に装着されたコンタクト部材250が押圧操作により接触することで、導通のオンオフでスイッチ動作を可能とすることができる。
【0021】
(コンタクトラバー200)
図2(a)は、本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーを
図1(b)のC方向から見た斜視図であり、
図2(b)は、コンタクトラバーを
図1(b)のD方向から見た斜視図である。また、
図3(a)は、インシュレータとコンタクトラバーの
図1(a)で示すA-A断面図であり、
図3(b)は、インシュレータとコンタクトラバーの
図1(a)で示すB-B断面図であり、
図3(b)は、
図3(a)で示すE部詳細図であり、
図3(c)は、
図3(a)で示すE部詳細図である。
【0022】
コンタクトラバー200は、上記したように、コンタクト部材250を装着して、押圧操作によりスイッチ動作を行なうためのコンタクトラバーであって、シリコン等のエラストマ(ゴム)により成型されて形成されている。また、コンタクトラバー200は、電気部品が配置される空間部を外部から防塵、防水するシール部材、カバー部材として機能する。
【0023】
図2(a)、
図3(b)に示すように、コンタクトラバー200は、概略平坦な板状の基部201を有し、基部201には、内部に空間部203を有するドーム状のドーム部202が形成されている。また、
図2(b)に示すように、基部201の反対の側には、六カ所に抜け止めピン210が突設して形成されている。なお、抜け止めピン210の個数は、任意に設定することが可能である。
【0024】
図3(a)に示すように、コンタクトラバー200は、2つのドーム部202の空間部203を繋ぐ溝形状の連通部204が形成されている。また、
図3(b)に示すように、ドーム部202は、弾性変形部205により支持されて形成されている。ドーム部202の天井部206には、金属製のコンタクト部材250が装着されている。押圧操作部207を押圧することにより、弾性変形部205が変形してコンタクト部材250がリード部310に接触することができる。コンタクト部材250とリード部310は接点機能を発揮し、スイッチ動作を行なうことができる。
【0025】
図3(a)、(b)に示すように、基部201の表面は平坦な当接面222とされている。複数の抜け止めピン210で囲まれた内側の領域には、当接面222において、2か所の溝部224が形成され、溝部224で挟まれた領域としてシールリブ220が形成されている。シールリブ220は閉じた曲線状に形成されている。シールリブ220で囲まれた内側には、ドーム部202の空間部203が形成されている。シールリブ220は、空間部203を取り囲むように、インシュレータ100に対して当接されて接触する。
【0026】
図2(b)、
図3(a)に示すように、シールリブ220の外側には、抜け止めピン210が形成されている。コンタクトラバー200の抜け止めピン210は、インシュレータ100の貫通穴である取り付け部110に挿入されて取り付けられる。ここで、抜け止めピン210は、先端部211、フランジ部212、嵌合軸部213で構成されている。先端部211は、抜け止めピン210を取り付け部110に挿入するための誘導部として機能する。フランジ部212は、その外径Jが、嵌合軸部213の軸径Iよりも大きく形成されている。これにより、フランジ部212の当接面214とインシュレータ100の取り付け部110の端部111が接触することにより、抜け止め機能を発揮する。
【0027】
嵌合軸部213は、貫通穴である取り付け部110に挿入されて嵌合する。
図3(a)に示すように、インシュレータ100の貫通穴である取り付け部110は、穴径H、穴の長さFに形成されている。嵌合軸部213の軸径Iと取り付け部110の穴径Hによる嵌合は、すきまばめ、しまりばめ、中間ばめのいずれでもよいが、本実施の形態では、抜け止め機能はフランジ部212によるので、挿入の容易さから、すきまばめとしている。なお、
図3(a)に示す空洞部225は、シールリブ220の抜け止めピン210の肉厚を略一定にして成型性をよくするものであって、なくてもよい。
【0028】
図3(c)のE部詳細図に示すように、コンタクトラバー200がインシュレータ100に取り付けられていない状態では、シールリブ220の当接面221は、当接面222からΔだけ突出して形成されている。この突出量Δは、コンタクトラバー200とインシュレータ100の当接時において、つぶし代として機能する。この突出量Δ(つぶし代)は、一例として、0.05~0.3mm程度に設定することができる。フランジ部212の当接面214とシールリブ220の当接面221との間の寸法Gに突出量Δを加えた寸法は、取り付け部110の端部111と底面102の間の寸法、すなわち、取り付け部110の穴の長さFと同じに設定されている。
【0029】
コンタクトラバー200がインシュレータ100に取り付けられた状態において、シールリブ220はつぶし代Δだけ弾性変形をした状態でインシュレータ100の底面102に当接する。すなわち、コンタクトラバー200の抜け止めピン210をインシュレータ100の取り付け部110に挿入するコンタクトラバーの固定構造により、コンタクトラバー200とインシュレータ100の間で挟まれシールリブ220で囲まれた空間部203は外部から防塵、防水構造とされる。
【0030】
(スイッチ装置10)
図4は、本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーの固定構造を有するスイッチ装置の分解斜視図である。本発明の実施の形態に係るスイッチ装置10は、一例として、車両のステアリングに装着されてステアリングホイールを把持した状態の指先でシフト操作等を行なうことができるパドルスイッチとして説明する。
【0031】
図4に示すように、スイッチ装置10は、インシュレータ100、コンタクトラバー200、電気部品としてのターミナル300、パドルスイッチ本体部400等を有して構成されている。コンタクトラバー200がインシュレータ100に組み付けられて防塵、防水構造とされたユニットを、インシュレータ100のピン穴とパドルスイッチ本体部400の取付穴405とを位置合わせして、ピン450により回動可能に組み立てる。これにより、パドルスイッチ本体部400のパドルレバー410をインシュレータ100に対して回動操作することができる。
【0032】
なお、
図4において、ターミナル300を独立して図示しているが、ターミナル300はインサート部品としてインシュレータ100に一体成型されるので、ターミナル300はインシュレータ100と同一部品である。また、ターミナル300の一部は可能されてネジ止め部314に加工されている。これにより、スイッチ装置10をステアリング500へ取り付け固定することができる。
【0033】
図5(a)は、本発明の実施の形態に係るスイッチ装置を車両のステアリングに装着した場合の側面図(車両の進行方向Kの右側から見た側面図)であり、
図5(b)は、ステアリングのスポーク部に装着されるスイッチ装置を示す分解斜視図であり、
図5(c)は、ステアリングのスポーク部に装着されたスイッチ装置を有するステアリングを示す斜視図である。
【0034】
図5(a)に示すように、上記のように組み立てられたスイッチ装置10としてのパドルスイッチは、車両のステアリング500へ取り付けられる。
【0035】
図5(b)に示すように、スイッチ装置10(パドルスイッチ)を、ステアリング500のスポーク部530に、図示したL方向に組みつける。この場合において、取り付けのためのボデー等を必要とせずに、インシュレータ100を、取り付け対象物であるステアリング500に直接取り付け固定できる。
【0036】
インシュレータ100に装着されたネジ止め部314とスポーク部530の取付穴部535を合わせた状態で、ネジ535により固定できる。これにより、
図5(a)、(c)に示すように、インシュレータ100を、取り付け対象物であるステアリング500に直接取り付け固定することで、スイッチ装置10(パドルスイッチ)をステアリング500に取り付けることができる。
【0037】
車両の運転者は、このスイッチ装置10(パドルスイッチ)により、
図5(a)に示すステアリングホイール510を把持した状態の指先でパドルレバー410を操作して、シフト操作等を行なうことができる。
【0038】
(本発明の実施の形態の効果)
(1)本発明の実施の形態に係るコンタクトラバーの固定構造は、電気部品が配置されるインシュレータ100と、インシュレータ100との間において電気部品が配置される空間部203を形成するコンタクトラバー200と、を有し、コンタクトラバー200は、インシュレータ100の取り付け部110に挿入されて固定される抜け止めピン210を有して構成されている。これにより、ボデー等を必要とせず、インシュレータとコンタクトラバーを密着固定でき、コンタクトラバー200とインシュレータ100の間で挟まれシールリブ220で囲まれた空間部203を外部からの防塵、防水構造とすることができる。
(2)本発明の実施の形態に係るスイッチ装置10は、インシュレータ100、コンタクトラバー200、電気部品としてのターミナル300、パドルスイッチ本体部400等を有して構成されている。インシュレータ100が取り付け対象物に直接取り付け固定できる構造とする。これにより、取り付けのためのボデー等を必要とせずに、スイッチ装置10を、取り付け対象物であるステアリング500等に直接取り付け固定することができる。
【0039】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0040】
10…スイッチ装置
100…インシュレータ、101…底部、102…底面、103…壁部、104…ピン穴、105…開口部、110…取り付け部、111…端部
200…コンタクトラバー、201…基部、202…ドーム部、203…空間部、204…連通部、205…弾性変形部、206…天井部、207…押圧操作部、210…抜け止めピン、211…先端部、212…フランジ部、213…嵌合軸部、214…当接面、220…シールリブ、221…当接面、222…当接面、224…溝部、225…空洞部、250…コンタクト部材
300…ターミナル、310…リード部、312…コネクタ部、314…ネジ止め部
400…パドルスイッチ本体部、405…取付穴、410…パドルレバー、450…ピン
500…ステアリング、510…ステアリングホイール、530…スポーク部、535…取付穴部、550…ネジ
Δ…突出量