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特開2023-182990搬送ガイド、記録ユニット及び記録装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182990
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】搬送ガイド、記録ユニット及び記録装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20231220BHJP
   B65H 31/22 20060101ALI20231220BHJP
   B65H 29/52 20060101ALI20231220BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
B41J2/01 305
B65H31/22
B65H29/52
B41J29/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096324
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 克幸
(72)【発明者】
【氏名】岡澤 善行
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
3F054
3F101
【Fターム(参考)】
2C056FA02
2C056FA10
2C056HA28
2C056KD10
2C061AP10
2C061AQ04
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061AS11
2C061BB35
2C061CD03
2C061CD07
2C061CF07
2C061CQ04
2C061CQ23
3F054AA01
3F054AC01
3F054BA02
3F054BB12
3F054BC08
3F054BC11
3F054BJ02
3F054DA22
3F101FA02
3F101FB12
3F101FC11
3F101FE15
3F101LA01
3F101LB01
(57)【要約】
【課題】記録後の媒体の排出に関連して汎用性を高めることができる搬送ガイド、記録ユニット及び記録装置を提供する。
【解決手段】搬送ガイドは、記録ユニットに着脱可能である。記録ユニットは、媒体に記録を行う記録部と、記録部によって記録された媒体を排出する排出部と、排出部から排出される媒体を積載可能である積載部と、を有する。搬送ガイドは、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に案内する案内面を備える。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に記録を行う記録部と、前記記録部によって記録された媒体を排出する排出部と、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載部と、を有する記録ユニットに着脱可能である搬送ガイドであって、
前記排出部から排出される媒体を前記記録ユニットの外部に案内する案内面を備える、
ことを特徴とする搬送ガイド。
【請求項2】
請求項1に記載の搬送ガイドにおいて、
前記積載部に対して取り付け可能である取付面を備える、
ことを特徴とする搬送ガイド。
【請求項3】
請求項1に記載の搬送ガイドにおいて、
前記案内面は、第1領域を有し、
前記第1領域は、水平面と交差するように傾斜する面である、
ことを特徴とする搬送ガイド。
【請求項4】
請求項3に記載の搬送ガイドにおいて、
前記第1領域は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に対して下り傾斜である、
ことを特徴とする搬送ガイド。
【請求項5】
請求項4に記載の搬送ガイドにおいて、
前記案内面は、第2領域を有し、
前記第1領域は、前記第2領域よりも、前記排出方向に位置し、
前記第1領域は、前記第2領域よりも、前記排出方向に対して下り傾斜である、
ことを特徴とする搬送ガイド。
【請求項6】
請求項4に記載の搬送ガイドにおいて、
前記第1領域は、前記排出方向の上流における端部を有し、
前記端部は、前記排出部よりも前記排出方向に位置し、
前記端部と前記排出部との距離は、媒体の前記排出方向における長さの半分よりも短い、
ことを特徴とする搬送ガイド。
【請求項7】
請求項4に記載の搬送ガイドにおいて、
前記第1領域が水平面となす角度は、媒体の摩擦角よりも大きい、
ことを特徴とする搬送ガイド。
【請求項8】
請求項1に記載の搬送ガイドにおいて、
前記案内面は、媒体を搬送する回転体を有する、
ことを特徴とする搬送ガイド。
【請求項9】
請求項1~請求項8のうち何れか一項に記載の搬送ガイドと、
前記記録部と、
前記排出部と、
前記積載部と、
を備える、
ことを特徴とする記録ユニット。
【請求項10】
請求項9に記載の記録ユニットにおいて、
前記記録部を収容するユニット筐体と、
媒体を排出する排出口と、
前記排出口を開閉可能である開閉カバーと、を備え、
前記積載部は、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載面を有し、
前記排出口は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に向かう前記ユニット筐体の前面に設けられ、
前記開閉カバーは、前記排出口を開放した状態で前記積載面の一部又は全部を構成する、
ことを特徴とする記録ユニット。
【請求項11】
請求項9に記載の記録ユニットにおいて、
前記記録部を収容するユニット筐体と、
媒体を収容する媒体収容部と、を備え、
前記媒体収容部は、前記記録部に搬送する記録前の媒体を収容する収容部と、前記積載部と、を有する、
ことを特徴とする記録ユニット。
【請求項12】
請求項11に記載の記録ユニットにおいて、
媒体を排出する排出口と、
前記排出口を開閉可能である開閉カバーと、を備え、
前記積載部は、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載面を有し、
前記排出口は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に向かう前記ユニット筐体の前面に設けられ、
前記開閉カバーは、前記排出口を開放した状態で前記積載面の一部又は全部を構成する、
ことを特徴とする記録ユニット。
【請求項13】
請求項11に記載の記録ユニットにおいて、
前記媒体収容部は、区画壁を有し、
前記区画壁は、前記排出部から媒体が排出される排出方向の上流における前記積載部の端部に位置し、
前記搬送ガイドは、前記区画壁と当接する当接面を有する、
ことを特徴とする記録ユニット。
【請求項14】
請求項9に記載の記録ユニットにおいて、
前記記録部を収容するユニット筐体を備え、
前記積載部の一部又は全部は、前記ユニット筐体の内部に設けられる、
ことを特徴とする記録ユニット。
【請求項15】
請求項9に記載の記録ユニットにおいて、
少なくとも前記記録部が搭載されるユニット本体と、
前記ユニット本体を収容するように構成されるユニット筐体と、を備え、
前記ユニット本体は、閉位置と開位置との間で変位可能であり、
前記閉位置は、前記ユニット本体が前記ユニット筐体に収容される位置であり、
前記開位置は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に前記ユニット本体が前記ユニット筐体から突出する位置である、
ことを特徴とする記録ユニット。
【請求項16】
請求項9に記載の記録ユニットにおいて、
前記積載部は、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載面を有し、
前記積載面は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に対して上り傾斜である、又は、水平面に沿った面である、
ことを特徴とする記録ユニット。
【請求項17】
請求項1~請求項8のうち何れか一項に記載の搬送ガイドと、
前記記録部と、
前記排出部と、
前記積載部と、
前記搬送ガイドによって案内された媒体を取り出し可能な状態で積載する取出部と、
を備え、
前記取出部は、前記搬送ガイドよりも下方に位置する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項18】
請求項17に記載の記録装置において、
前記搬送ガイドによって案内された媒体を前記取出部に案内する案内部を備える、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項19】
請求項9に記載の記録ユニットを複数備え、
複数の前記記録ユニットは、鉛直方向に積載され、
複数の前記記録ユニットのそれぞれにおいて前記搬送ガイドによって案内された媒体を取り出し可能な状態で積載する取出部を有し、
前記取出部は、前記搬送ガイドよりも下方に位置する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項20】
請求項19に記載の記録装置において、
複数の前記記録ユニットのそれぞれにおいて前記搬送ガイドによって案内された媒体を前記取出部に案内する案内部を備える、
ことを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録部によって記録された媒体を案内する搬送ガイド、記録ユニット及び記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、媒体に記録を行う記録ユニットと、記録ユニットを収容する筐体と、記録後の媒体を筐体の外部から取り出し可能にする取出部とを備えた記録装置が開示されている。取出部は、記録ユニットの外部に設けられている。記録ユニットは、記録後の媒体を記録ユニットの外部に排出するように構成される。これにより、記録装置は、記録ユニットから取出部に記録後の媒体を落下させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-138469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような記録装置では、記録後の媒体を積載する積載部が設けられた記録ユニットを採用することができなかった。このため、このような記録装置では、記録後の媒体を記録ユニットの外部に排出するように構成された専用の記録ユニットを用いなければならなかった。このようなことから、記録後の媒体の排出に関連して汎用性を高めることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する搬送ガイドは、媒体に記録を行う記録部と、前記記録部によって記録された媒体を排出する排出部と、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載部と、を有する記録ユニットに着脱可能である搬送ガイドであって、前記排出部から排出される媒体を前記記録ユニットの外部に案内する案内面を備える。
【0006】
上記課題を解決する記録ユニットは、前記搬送ガイドと、前記記録部と、前記排出部と、前記積載部と、を備える。
上記課題を解決する記録装置は、前記搬送ガイドと、前記記録部と、前記排出部と、前記積載部と、前記搬送ガイドによって案内された媒体を取り出し可能な状態で積載する取出部と、を備え、前記取出部は、前記搬送ガイドよりも下方に位置する。
【0007】
上記課題を解決する記録装置は、前記記録ユニットを複数備え、複数の前記記録ユニットは、鉛直方向に積載され、複数の前記記録ユニットのそれぞれにおいて前記搬送ガイドによって案内された媒体を取り出し可能な状態で積載する取出部を有し、前記取出部は、前記搬送ガイドよりも下方に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】記録装置を示す斜視図である。
図2】記録装置を示す正面図である。
図3】記録ユニットを示す斜視図である。
図4】記録ユニットを示す斜視図である。
図5】記録ユニットを示す斜視図である。
図6】記録ユニットを示す斜視図である。
図7】記録ユニットを示す断面図である。
図8】排出部を示す上面図である。
図9】排出部を示す側面図である。
図10】記録ユニットを示す断面図である。
図11】記録装置を示す断面図である。
図12】搬送ガイドを示す斜視図である。
図13】搬送ガイドを示す斜視図である。
図14】記録装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
以下、記録装置の一実施形態について説明する。以下の説明では、鉛直方向Zと交差(例えば直交)する方向を幅方向Xとし、鉛直方向Z及び幅方向Xと交差する方向を前後方向Yとする。幅方向Xのうち一方を第1幅方向X1とし、幅方向Xのうち他方を第2幅方向X2とする。前後方向Yのうち一方を前方Y1とし、前後方向Yのうち他方を後方Y2とする。鉛直方向Zのうち上方を上方Z1とし、鉛直方向Zのうち下方を下方Z2とする。
【0010】
<記録装置10の構成>
図1及び図2に示すように、記録装置10は、媒体に記録を行う装置である。記録装置10は、自立式の小型情報端末であってもよい。記録装置10は、筐体11を備える。筐体11は、前面12を備える。前面12は、筐体11の前方Y1に向かう面である。
【0011】
筐体11は、開閉扉13を備える。開閉扉13は、筐体11の前面12の少なくとも一部を構成する。開閉扉13は、鉛直方向Zに沿う不図示の回転軸を中心として回転することにより開閉可能に構成されてもよい。
【0012】
筐体11は、取出口14を備える。取出口14は、記録された媒体を取り出し可能とする開口である。取出口14は、筐体11の前面12に設けられる。取出口14は、筐体11の開閉扉13に設けられてもよい。
【0013】
記録装置10は、表示部15を備える。表示部15は、記録に関する情報を表示する。表示部15は、タッチパネル16を兼ねてもよい。記録装置10は、不図示の硬貨投入口、硬貨返却口、紙幣挿入口、情報媒体挿入口及び近距離通信装置を備えてもよい。これにより、記録装置10は、記録に対する支払、及び、記録データの受信を行うことができる。
【0014】
図2に示すように、記録装置10は、筐体11の内部に記録ユニット20を備える。つまり、筐体11は、記録ユニット20を収容可能である。記録装置10は、開閉扉13を開放することにより、記録ユニット20を取り扱うことができる。
【0015】
記録ユニット20は、媒体に記録を行うユニットである。記録ユニット20は、液体を吐出することにより媒体に記録を行うユニットであってもよい。液体は、例えばインクであってもよい。液体は、例えば複数種類の色であっても1種類の色であってもよい。媒体は、例えば用紙であってもよい。
【0016】
記録装置10は、複数台の記録ユニット20を備える。記録装置10は、2台の記録ユニット20として、第1記録ユニット20Aと第2記録ユニット20Bとを備えてもよい。記録装置10は、3台以上の記録ユニット20を含んでもよいし、1台のみの記録ユニット20を含んでもよい。
【0017】
図3に示すように、第1記録ユニット20Aと第2記録ユニット20Bとは、鉛直方向Zに積載される。第2記録ユニット20Bは、第1記録ユニット20Aの上方Z1に積載されている。詳しくは、第2記録ユニット20Bは、第1記録ユニット20Aの天面22A上に積載されている。
【0018】
<記録ユニット20の構成>
図4に示すように、記録ユニット20は、直方体状に構成される。記録ユニット20は、前面21を備える。前面21は、前方Y1に向かう平面である。記録ユニット20の前面21がユニット前面の一例に相当する。記録ユニット20は、天面22を備える。天面22は、上方Z1に向かう平面である。天面22は、積載対象物を積載可能である平面を含む。積載対象物としては、別の記録ユニット20であってもよい。
【0019】
記録ユニット20は、ユニット筐体23と、ユニット本体24とを備える。ユニット筐体23は、ユニット本体24を収容するように構成される。ユニット筐体23は、少なくとも記録ユニット20の天面22を構成する。ユニット本体24は、少なくとも記録ユニット20の前面12を構成する。つまり、ユニット本体24は、記録ユニット20の前面21を備える。
【0020】
ユニット本体24は、少なくとも後述する記録部40及び積載部49を搭載する。つまり、ユニット筐体23は、ユニット本体24を収容し、少なくとも後述する記録部40及び積載部49を収容する。ユニット本体24は、ユニット筐体23に対して前後方向Yに沿って変位可能に構成される。ユニット本体24は、閉位置に配置可能である。閉位置は、ユニット本体24がユニット筐体23に収容される位置である。
【0021】
図5に示すように、ユニット本体24は、第1開位置に変位可能である。第1開位置は、前方Y1に向かってユニット本体24がユニット筐体23から突出する開位置である。特に、第1開位置は、前方Y1に向かって第1距離D1だけユニット本体24がユニット筐体23から突出する位置である。このように、ユニット本体24が第1開位置に配置されるときに、ユニット本体24の内部の少なくとも一部がユニット筐体23から露出する。
【0022】
図6に示すように、ユニット本体24は、第2開位置に変位可能である。第2開位置は、前方Y1に向かってユニット本体24がユニット筐体23から突出する開位置である。特に、第2開位置は、前方Y1に向かって第2距離D2だけユニット本体24がユニット筐体23から突出する位置である。第2距離D2は、第1距離D1よりも長い距離である。ユニット本体24が第2開位置に配置されるときに、ユニット本体24の内部の少なくとも一部がユニット筐体23から露出する。
【0023】
このように、ユニット本体24は、ユニット筐体23に対して閉位置と開位置との間で変位可能である。これにより、記録装置10は、開閉扉13を開放し、ユニット本体24をユニット筐体23に対して開位置に変位させることにより、記録ユニット20の内部に対して取り扱いを行うことができる。ユニット本体24は、ユニット筐体23に対して、第1開位置と第2開位置との両方に変位可能であるが、何れか一方に変位可能であってもよく、それ以外の開位置に変位可能であってもよい。
【0024】
図4に示すように、記録ユニット20は、収容量視認部30を備える。収容量視認部30は、記録ユニット20の前面21に設けられる。収容量視認部30は、ユニット本体24に設けられる。収容量視認部30は、後述する液体収容部34における液体の収容量を視認可能である。収容量視認部30は、各色の液体にそれぞれ対応する複数の視認窓から構成される。
【0025】
記録ユニット20は、操作パネル31を備える。操作パネル31は、記録ユニット20の前面21に設けられる。操作パネル31は、ユニット本体24に設けられる。操作パネル31は、操作者によって操作可能である操作部と、記録ユニット20に関する情報を表示する表示部とを備える。なお、操作パネル31は、情報を表示するとともに操作者の触接を検知するタッチパネルを備えてもよい。
【0026】
図4図7に示すように、記録ユニット20は、開閉カバー32を備える。開閉カバー32は、記録ユニット20の前面21に設けられる。開閉カバー32は、ユニット本体24に設けられる。
【0027】
開閉カバー32は、下端部において幅方向Xに沿う回転軸32Aを中心として回転可能に構成される。これにより、開閉カバー32は、記録ユニット20の前面21に対して開閉可能に構成される。開閉カバー32は、後述する排出口33を開閉可能である。
【0028】
開閉カバー32は、第1面32Bと、第2面32Cとを備える。第1面32Bと第2面32Cとは、相反する方向に向かう面である。第1面32Bは、開閉カバー32が閉鎖している状態において、記録ユニット20の前面21の一部を構成する面である。第2面32Cは、開閉カバー32が開放している状態において、記録後の媒体が積載可能な積載面49Aの一部を構成する面である。このように、開閉カバー32の第2面32Cは、開閉カバー32が後述する排出口33を開放した状態で積載面49Aの一部を構成する。言い換えると、開閉カバー32は、後述する排出口33を開放した状態で積載部49の一部を構成する。第2面32Cは、開閉カバー32が後述する排出口33を開放した状態でユニット筐体23の外部に位置する。第2面32Cは、前後方向Yに伸縮可能に構成されてもよい。つまり、積載部49は、前後方向Yに伸縮可能に構成されてもよい。
【0029】
図5図7に示すように、記録ユニット20は、排出口33を備える。排出口33は、ユニット本体24に設けられる。排出口33は、記録ユニット20の前面21に設けられる。排出口33は、記録ユニット20の前方Y1に開口する。排出口33は、記録ユニット20の前面21において記録後の媒体を排出する。
【0030】
排出口33は、開閉カバー32が開放している状態において、記録ユニット20の前方Y1において露出する。本実施形態の排出口33は、開閉カバー32が閉鎖している状態においては露出しないが、開閉カバー32が閉鎖している状態においても露出してもよい。
【0031】
図5に示すように、記録ユニット20は、液体収容部34を備える。液体収容部34は、ユニット本体24に搭載されている。液体収容部34は、媒体への記録に用いる液体を収容するように構成される。液体収容部34は、液体が注入可能なタンク型の収容部であってもよい。
【0032】
液体収容部34は、収容室を備える。収容室は、液体を収容するように構成される。液体収容部34は、各色の液体にそれぞれ対応する複数の収容室を備えてもよい。液体収容部34は、液体注入口から収容室に液体を注入可能に構成される。
【0033】
液体収容部34は、ユニット本体24が閉位置に配置されるときにユニット筐体23から露出しない。一方、液体収容部34は、ユニット本体24が第1開位置に配置されるときに、ユニット筐体23から露出し、液体注入口から収容室への液体の注入が可能となる。
【0034】
記録ユニット20は、廃液収容部35を備える。廃液収容部35は、廃液収容体36を装着可能に構成される。廃液収容体36は、後述する記録部40から廃液として排出された液体を、不図示のメンテナンス装置を介して回収可能に構成される。このように、廃液収容部35は、記録部40から廃液として排出された液体を収容可能である。廃液収容部35は、ユニット本体24に搭載されている。
【0035】
廃液収容部35は、ユニット本体24が閉位置に配置されるときにユニット筐体23から露出しない。一方、廃液収容部35は、ユニット本体24が第1開位置に配置されるときに、ユニット筐体23から露出し、廃液収容部35における廃液収容体36の着脱が可能となる。
【0036】
図6及び図7に示すように、記録ユニット20は、記録部40を備える。記録部40は、媒体に記録を行うように構成される。記録部40は、ユニット本体24に搭載されている。
【0037】
記録部40は、ユニット本体24が閉位置及び第1開位置に配置されるときにユニット筐体23から露出しない。一方、記録部40は、ユニット本体24が第2開位置に配置されるときにユニット筐体23から露出する。
【0038】
記録ユニット20は、搬送経路TRを備える。搬送経路TRは、媒体を搬送する経路である。搬送経路TRは、ユニット本体24に設けられる。搬送経路TRは、記録部40により媒体への記録が行われる記録領域RAを含む。
【0039】
搬送経路TRの一部は、ユニット本体24が閉位置及び第1開位置に配置されるときにユニット筐体23から露出しない。一方、搬送経路TRの一部は、ユニット本体24が第2開位置に配置されるときにユニット筐体23から露出する。特に、記録領域RAの少なくとも一部は、ユニット本体24が第2開位置に配置されるときに、ユニット筐体23から露出する。これにより、紙ジャムの除去などの取り扱いが可能となる。
【0040】
図7に示すように、記録部40は、キャリッジ41と、液体吐出ヘッド42とを備える。キャリッジ41は、液体吐出ヘッド42を上方Z1から支持する。液体吐出ヘッド42は、キャリッジ41の下方Z2に設けられる。つまり、液体吐出ヘッド42は、キャリッジ41に搭載される。
【0041】
液体吐出ヘッド42は、不図示の複数のノズルを備える。複数のノズルのそれぞれは、後述する支持部43に支持された媒体に向けて開口する。複数のノズルのそれぞれは、液体を吐出する。液体吐出ヘッド42は、支持部43に支持された媒体に向けて複数のノズルから液体を吐出する。このように、記録部40は、媒体への液体の吐出により媒体に記録を行うように構成される。液体吐出ヘッド42は、キャリッジ41の幅方向Xへの移動に伴って液体を吐出するシリアルヘッド型である。つまり、記録部40は、幅方向Xに往復移動しながら媒体に記録を行う。液体吐出ヘッド42は、ラインヘッド型であってもよい。
【0042】
記録ユニット20は、支持部43を備える。支持部43は、ユニット本体24に搭載される。支持部43は、媒体を支持するように構成される。特に、支持部43は、記録部40によって媒体に記録が行われる記録領域RAにおいて、媒体を支持する。
【0043】
記録ユニット20は、読取経路RRを備える。読取経路RRは、媒体を搬送する経路である。読取経路RRは、ユニット本体24に設けられる。読取経路RRは、記録領域RAの上流において搬送経路TRから分岐する経路である。
【0044】
記録ユニット20は、読取部44を備える。読取部44は、ユニット本体24に搭載される。読取部44は、読取経路RRに設けられる。読取部44は、記録部40よりも上流に設けられてもよい。読取部44は、読取経路RRを搬送される媒体から画像を読み取る。読取部44は、例えばノズルチェックパターンが記録された媒体から画像を読み取る。読取部44は、搬送経路TRに設けられてもよく、記録ユニット20は、読取経路RRを備えなくてもよい。
【0045】
記録ユニット20は、媒体収容部45を備える。媒体収容部45は、媒体を収容可能に構成される。特に、媒体収容部45は、記録前の媒体を収容可能に構成される。媒体収容部45は、記録後の媒体を載置可能に構成される。媒体収容部45は、ユニット本体24に搭載される。
【0046】
媒体収容部45は、前後方向Yに沿って変位可能である。媒体収容部45は、前後方向Yに沿って変位されることにより、ユニット本体24に対して着脱可能に構成される。また、ユニット本体24がユニット筐体23に収容されていることから、媒体収容部45は、ユニット筐体23に対して着脱可能に構成されるともいえる。
【0047】
媒体収容部45は、第1収容部46と、第2収容部47と、区画壁48とを備える。第1収容部46は、記録部40に搬送する記録前の媒体を収容可能である収容部である。第1収容部46は、第1収容面46Aを備える。第1収容面46Aは、記録前の媒体を収容可能な面である。第1収容部46は、媒体収容部45が前後方向Yに沿ってユニット本体24から引き出されることにより、記録前の媒体の載置及び記録前の媒体の取出が可能な状態となる。
【0048】
第2収容部47は、記録部40によって記録された記録後の媒体を積載可能に構成される。第2収容部47は、区画壁48を挟んで、第1収容部46の前方Y1に位置する。第2収容部47は、記録部40によって記録された記録後の媒体を積載可能である。第2収容部47は、積載部49の一部を構成する。第2収容部47は、第2収容面47Aを備える。第2収容面47Aは、記録後の媒体を積載可能な面である。このように、第2収容面47Aは、ユニット本体24が閉位置にあり、かつ、媒体収容部45がユニット本体24に対して装着されている状態で、積載面49Aの一部を構成する。言い換えると、第2収容部47は、ユニット本体24が閉位置にあり、かつ、媒体収容部45がユニット本体24に対して装着されている状態で、積載部49の一部を構成する。第2収容部47は、ユニット本体24が閉位置にあり、かつ、媒体収容部45がユニット本体24に対して装着されている状態で、ユニット筐体23の内部に位置する。つまり、積載部49の一部は、ユニット筐体23の内部に設けられる。
【0049】
このように、記録ユニット20は、積載部49を備える。積載部49は、開閉カバー32と第2収容部47とを含む。積載部49は、積載面49Aを備える。積載面49Aは、開閉カバー32の第2面32Cと第2収容部47の第2収容面47Aとを含む。積載面49Aは、前方Y1に対して上り傾斜である。ここで、第2収容面47Aは、記録ユニット20のユニット筐体23の内部に位置する。
【0050】
区画壁48は、第1収容部46と第2収容部47とを区画する。区画壁48は、第2収容部47の後方Y2の端部に位置する。つまり、区画壁48は、積載部49の後方Y2の端部に位置する。区画壁48は、区画面48Aを備える。区画面48Aは、前方Y1に向かう面である。区画壁48は、前後方向Yに変位可能であってもよい。
【0051】
記録ユニット20は、搬送部51を備える。搬送部51は、媒体を搬送するように構成される。搬送部51は、ユニット本体24に搭載される。搬送部51は、第1収容部46に載置されている媒体を1枚ずつ給紙する。搬送部51は、給紙した媒体を搬送経路TRに沿って搬送する。
【0052】
搬送部51は、複数のローラーと、駆動源となる複数のモーターとを備える。特に、搬送部51は、反転部52を備えてもよい。反転部52は、記録前の媒体の搬送方向を後方Y2から前方Y1に反転させる。
【0053】
搬送部51は、搬送ローラー対53を備える。搬送ローラー対53は、支持部43の搬送経路TRの上流に位置する。搬送ローラー対53は、搬送経路TRに沿って媒体を支持部43に搬送する。
【0054】
搬送部51は、排出部54を備える。排出部54は、支持部43の搬送経路TRの下流に位置する。排出部54は、搬送経路TRに沿って、記録部40によって記録された記録後の媒体を排出する。
【0055】
<排出部54の構成>
図8及び図9に示すように、排出部54は、排出駆動ローラー55と、排出従動ローラー56とを備える。排出駆動ローラー55は、不図示の駆動源からの駆動力により回転する。排出駆動ローラー55は、下方Z2側から媒体Mと当接する。排出従動ローラー56は、上方Z1側から媒体Mと当接する。このように、排出部54は、排出駆動ローラー55と排出従動ローラー56とにニップされた状態で記録後の媒体Mを前方Y1に排出する。前方Y1が排出方向の一例に相当する。また、排出駆動ローラー55は、上方Z1側から媒体Mと当接し、排出従動ローラー56は、下方Z2側から媒体Mと当接してもよい。
【0056】
排出駆動ローラー55は、第1排出駆動ローラー55Aと、第2排出駆動ローラー55Bと、駆動軸55Cとを備えてもよい。第1排出駆動ローラー55Aは、幅方向Xに延びる。第2排出駆動ローラー55Bは、幅方向Xに延びる。駆動軸55Cは、幅方向Xに沿って延びる。第1排出駆動ローラー55A及び第2排出駆動ローラー55Bは、幅方向Xに並ぶように駆動軸55Cに支持される。
【0057】
第1排出駆動ローラー55A及び第2排出駆動ローラー55Bは、下方Z2側から記録後の媒体と当接する。第1排出駆動ローラー55A及び第2排出駆動ローラー55Bは、駆動軸55Cを中心に回転するように構成される。
【0058】
第1排出駆動ローラー55A及び第2排出駆動ローラー55Bのそれぞれは、幅方向Xにおいて、媒体Mの媒体幅MWの範囲内に配置される。第1排出駆動ローラー55A及び第2排出駆動ローラー55Bのそれぞれは、幅方向Xにおいて従来の駆動ローラーの数個分の長さとなっている。これにより、排出駆動ローラー55は、駆動ローラーの個数を少なくするとともに、記録後の媒体Mとの接触面積を大きくすることができる。これにより、搬送精度の向上を抑制することができる。
【0059】
また、駆動ローラーの個数が多くなると、駆動ローラーの幅方向Xにおける端面が多くなる。駆動ローラーの切削と研磨とを行うときに、駆動ローラーの端面が跳ね上がる場合がある。駆動ローラーの端面が跳ね上がることにより搬送精度が低下してしまう。そこで、本実施形態では、駆動ローラーの個数を少なくすることにより、駆動ローラーの端面を少なくすることができる。したがって、搬送精度の低下を抑制することができる。
【0060】
排出従動ローラー56は、複数の従動ローラー56A~56Gを備える。複数の従動ローラー56A~56Gのそれぞれは、幅方向Xに並ぶように配置される。複数の従動ローラー56A~56Cのそれぞれは、第1排出駆動ローラー55Aと対向する位置に配置される。複数の従動ローラー56E~56Gのそれぞれは、第2排出駆動ローラー55Bと対向する位置に配置される。
【0061】
複数の従動ローラー56A~56Gのそれぞれは、従動軸を備える。複数の従動ローラー56A,56C,56E,56Gのそれぞれは、駆動軸55Cの上方Z1に従動軸が位置するように配置される。一方、複数の従動ローラー56B,56D,56Fのそれぞれは、駆動軸55Cよりも後方Y2に従動軸が位置するように配置される。言い換えると、複数の従動ローラー56B,56D,56Fのそれぞれは、複数の従動ローラー56A,56C,56E,56Gのそれぞれと比較して、従動軸と駆動軸55Cとの距離が同じであるが、従動軸と駆動軸55Cとの角度が異なるように配置される。
【0062】
これにより、前後方向Yに対して、複数の従動ローラー56A,56Cのそれぞれが第1排出駆動ローラー55Aと接触する点と、従動ローラー56Bが第1排出駆動ローラー55Aと接触する点とを異ならせることができる。また、前後方向Yに対して、複数の従動ローラー56E,56Gのそれぞれが第2排出駆動ローラー55Bと接触する点と、従動ローラー56Fが第2排出駆動ローラー55Bと接触する点とを異ならせることができる。これにより、排出駆動ローラー55と排出従動ローラー56とは、前後方向Yに対して面接触し易くなる。このように、本実施形態では、排出部54は、記録後の媒体Mとの接触面積を大きくすることができる。これにより、搬送精度の向上を抑制することができる。更に、この構成によって、媒体Mの先端が排出従動ローラー56に突入する際の負荷を分散低減させることになり、搬送精度を向上させることができる。
【0063】
また、複数の従動ローラー56B,56D,56Fのそれぞれは、駆動軸55Cよりも後方Y2に従動軸が位置することにより、記録領域RAにおいて媒体Mを支持部43に押し付けることができる。これにより、記録部40による記録精度を向上させることができる。
【0064】
<記録ユニット20の機能>
図10及び図11に示すように、記録ユニット20は、記録装置10に搭載される場合と記録装置10に搭載されない場合とで兼用可能である。図10に示すように、記録ユニット20は、記録装置10に搭載されない場合であっても、記録後の媒体を積載部49に積載可能に構成されている。
【0065】
一方、図11に示すように、記録ユニット20は、記録装置10に搭載される場合には、搬送ガイド60を装着することにより、記録後の媒体を積載部49に積載させずに、記録後の媒体を記録ユニット20の外部に排出可能に構成される。記録ユニット20の外部としては、例えば、記録ユニット20の積載部49の外部であればよく、記録ユニット20により媒体が積載されない位置である。また、記録ユニット20の外部としては、記録装置10の内部であるか外部であるかを問わない。特に、記録ユニット20は、記録装置10に搭載される場合には、搬送ガイド60を装着することにより、記録後の媒体を記録装置10の取出部70に排出可能に構成される。図11では、第1記録ユニット20Aについての符号を付し、第2記録ユニット20Bについての符号を省略している。
【0066】
<搬送ガイド60の構成>
図11及び図12に示すように、記録装置10は、搬送ガイド60を備える。搬送ガイド60は、記録ユニット20に着脱可能である。本実施形態において、搬送ガイド60は、第1記録ユニット20Aと第2記録ユニット20Bとのそれぞれに着脱可能である。このように、記録ユニット20は、搬送ガイド60を備えてもよい。
【0067】
搬送ガイド60は、取付面61を備える。取付面61は、搬送ガイド60の底面である。取付面61は、積載面49Aに当接するように積載部49に対して取り付け可能である。
【0068】
搬送ガイド60は、当接面62を備える。当接面62は、後方Y2に向かう面である。搬送ガイド60が記録ユニット20に装着されたときに、当接面62は、区画壁48の区画面48Aと当接する面である。
【0069】
搬送ガイド60は、案内面63を備える。案内面63は、搬送ガイド60の天面である。案内面63は、排出部54により前方Y1に排出された記録後の媒体を記録ユニット20の外部に案内する面である。
【0070】
案内面63は、第1領域64と、第2領域65とを備える。第1領域64は、第2領域65よりも前方Y1に位置する。以降、搬送ガイド60が記録ユニット20に装着された場合の第1領域64及び第2領域65について説明する。
【0071】
第1領域64は、水平面と交差するように傾斜する面である。特に、第1領域64は、前方Y1に対して下り傾斜である。特に、第1領域64は、媒体の摩擦角よりも大きい角度となる。つまり、第1領域64が水平面となす角度は、媒体の摩擦角よりも大きくなる。
【0072】
第1領域64は、後方Y2における端部64Aを備える。端部64Aは、排出部54によって記録後の媒体が排出される排出方向の上流における端部でもある。端部64Aは、排出部54よりも前方Y1に位置する。前後方向Yにおける端部64Aと排出部54との距離は、媒体の前後方向Yにおける長さの半分よりも短い。なお、前後方向Yにおける端部64Aと排出部54との距離が0であってもよい。すなわち、案内面63の全体が第1領域であり、第2領域が設けられなくてもよい。
【0073】
第2領域65は、第1領域64よりも後方Y2に位置する。第2領域65は、取付面61と水平な面であってもよい。第2領域65は、積載部49に装着されている場合、後方Y2に対して下り傾斜であってもよいが、水平面と並行な面であってもよい。また、第2領域65は、積載部49に装着されている場合、前方Y1に対して下り傾斜であってもよく、第1領域64のほうが、第2領域65よりも、前方Y1に対して下り傾斜であると好ましい。このように、第1領域64は、第2領域65よりも、前方Y1に対して下り傾斜である。
【0074】
<記録後の媒体の排出構成>
図11に示すように、記録装置10は、取出部70を備える。取出部70は、筐体11の内部に設けられてもよい。取出部70は、筐体11に含まれるが、筐体11に含まれなくてもよい。このように、筐体11は、取出部70を備える。取出部70は、搬送ガイド60よりも下方Z2に位置する。
【0075】
取出部70は、載置面71を備える。載置面71は、記録ユニット20から排出された記録後の媒体を載置可能に構成される。取出部70は、取出領域72を備える。取出領域72は、取出口14を備える。取出口14は、取出領域72の前方Y1の端部に位置する。取出領域72は、載置面71に載置された記録後の媒体Mを取出口14から取出し可能とする空間領域である。このように、取出部70は、取出領域72を区分するように構成される。
【0076】
取出部70は、受取口73を備える。受取口73は、上方Z1に向かう開口である。受取口73は、記録ユニット20から排出された記録後の媒体を受け取るための開口である。
【0077】
記録装置10は、案内部80を備える。案内部80は、筐体11に含まれないが、筐体11に含まれてもよい。案内部80は、案内通路81を備える。案内通路81は、記録後の媒体を取出部70に案内する通路である。案内部80は、案内排出口82を備える。案内排出口82は、案内通路81の下流に位置する。案内排出口82は、記録後の媒体を取出部70に案内する開口である。
【0078】
案内部80は、第1受取部83と、第2受取部84と、開口85とを備える。第1受取部83は、第1記録ユニット20Aに装着された搬送ガイド60の前方Y1に位置する。第1受取部83は、第1記録ユニット20Aに装着された搬送ガイド60によって案内された記録後の媒体を受け取る。
【0079】
第2受取部84は、第2記録ユニット20Bに装着された搬送ガイド60の前方Y1に位置する。第2受取部84は、第2記録ユニット20Bに装着された搬送ガイド60によって案内された記録後の媒体を受け取る。開口85は、第1受取部83と案内通路81とを連通する開口である。記録後の媒体は、開口85を介して、第1受取部83から案内通路81に案内される。
【0080】
このように、案内部80は、搬送ガイド60によって案内された記録後の媒体を取出部70に案内する。特に、案内部80は、複数の記録ユニット20A,20Bのそれぞれにおいて搬送ガイド60によって案内された記録後の媒体を取出部70に案内する。
【0081】
また、取出部70は、搬送ガイド60によって案内された記録後の媒体を取り出し可能な状態で積載するように構成される。特に、取出部70は、複数の記録ユニット20A,20Bのそれぞれにおいて搬送ガイド60によって案内された記録後の媒体を取り出し可能な状態で積載する。
【0082】
<第1実施形態の作用>
第1実施形態の作用について説明する。
記録ユニット20が単独で使用される場合、積載部49に搬送ガイド60が取り付けられない。このような場合、排出部54から排出された記録後の媒体は、記録ユニット20の外部に排出されず、積載部49に積載される。
【0083】
一方、記録ユニット20が記録装置10に使用される場合、積載部49に搬送ガイド60が取り付けられる。このような場合、排出部54から排出された記録後の媒体は、積載部49に積載されずに、搬送ガイド60によって記録ユニット20の外部に案内される。
【0084】
特に、排出部54から排出された記録後の媒体は、排出部54から排出されるタイミングで、前後方向Yにおける半分以上の長さが第1領域64と当接する。搬送ガイド60に排出された記録後の媒体は、前方Y1に対して下り傾斜である第1領域64に沿って記録ユニット20の外部に案内される。
【0085】
そして、搬送ガイド60によって記録ユニット20の外部に案内された記録後の媒体は、案内部80を介して取出部70に案内される。これにより、記録装置10の前面12に設けられた取出口14から記録後の媒体が取り出し可能となる。
【0086】
<第1実施形態の効果>
第1実施形態の効果について説明する。
(1)積載部49を有する記録ユニット20に搬送ガイド60が装着されると、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に案内することができる。このため、記録ユニット20に搬送ガイド60を装着するか否かによって、排出部54から排出される媒体を積載部49に積載させるか記録ユニット20の外部に案内するかを切り替えることができる。したがって、記録後の媒体の排出に関連して汎用性を高めることができる。
【0087】
(2)排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に案内する場合に、積載部49に対して搬送ガイド60を取り付けることにより、媒体が積載されない積載部49を有効に活用することができる。また、記録ユニット20に安定して搬送ガイド60を取り付けることができる。
【0088】
(3)前方Y1に対して第1領域64を下り傾斜とすることにより、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に円滑に案内することができる。
(4)第2領域65よりも前方Y1に位置する第1領域64を、第2領域65と比較して、前方Y1に対して下り傾斜とすることにより、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に円滑に案内することができる。
【0089】
(5)媒体の前後方向Yにおける半分以上の長さの領域を第1領域64により案内することができる。このため、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に円滑に案内することができる。
【0090】
(6)第1領域64が水平面となす角度は、媒体の摩擦角よりも大きい。これによれば、排出部54によって排出される媒体を第1領域64において滑り易くすることができる。このため、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に円滑に案内することができる。
【0091】
(7)開閉カバー32が排出口33を開放した状態とすることで、積載面49Aの一部を構成する開閉カバー32まで搬送ガイド60を取り付けることができる。これにより、前方Y1に対して積載面49Aを構成する領域を確保することができるとともに、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に円滑に案内することができる。
【0092】
(8)第1収容部46と第2収容部47のとの両方を有する媒体収容部45を備えることにより、記録前の媒体と記録後の媒体との両方を収容可能となる。また、このような媒体収容部45を備える記録ユニット20であっても、搬送ガイド60を用いることにより、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に円滑に案内することができる。
【0093】
(9)当接面62を区画壁48と当接させることにより、搬送ガイド60の装着位置の位置決めを容易とすることができる。
(10)ユニット筐体23の内部に積載部49の一部が設けられる構成の場合、ユニット筐体23の内部から、記録ユニット20の外部に媒体を案内する必要がある。このような、記録ユニット20の外部に媒体を搬送することがより困難な構成であっても、搬送ガイド60を装着することにより、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に円滑に案内することができる。
【0094】
(11)ユニット筐体23に対してユニット本体24を閉位置から開位置に変位させることにより、ユニット本体24に搭載される記録部40などの各種部材を取り扱い易くすることができる。したがって、操作性を向上させることができる。
【0095】
(12)積載面49Aは、前方Y1に対して上り傾斜である。これによれば、記録後の媒体が積載部49から飛び出すことを抑制することができる。したがって、記録後の媒体の整列性を向上させることができる。
【0096】
(13)取出部70が記録ユニット20の下方Z2に位置する構成でも、記録ユニット20に搬送ガイド60を装着するか否かによって、排出部54から排出される媒体を積載部49に積載させるか記録ユニット20の外部に案内するかを切り替えることができる。したがって、記録後の媒体の排出に関連して汎用性を高めることができる。
【0097】
(14)搬送ガイド60によって記録ユニット20の外部に案内された媒体が、更に案内部80によって取出部70まで案内される。このため、排出部54から排出される媒体を取出部70に案内する確実性を高めることができる。
【0098】
(15)複数の記録ユニット20A,20Bのそれぞれから媒体が排出される場合でも、記録ユニット20に搬送ガイド60を装着するか否かによって、媒体を積載部49に積載させるか記録ユニット20の外部に案内するかを切り替えることができる。したがって、記録後の媒体の排出に関連して汎用性を高めることができる。
【0099】
(16)複数の記録ユニット20A,20Bのそれぞれから媒体が排出される場合であっても、搬送ガイド60によって記録ユニット20の外部に案内された媒体が、更に案内部80によって取出部70まで案内される。このため、排出部54から排出される媒体を取出部70に案内する確実性を高めることができる。
【0100】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明では、既に説明した実施形態と同じ構成について同一符号を付し、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0101】
<搬送ガイド60の構成>
図13に示すように、搬送ガイド60は、回転体66を備えてもよい。回転体66は、案内面63に設けられる。特に、回転体66は、案内面63のうち第1領域64に設けられるが、第2領域65に設けられてもよく、これらの組み合わせであってもよい。回転体66は、媒体を搬送するように構成される。
【0102】
<第2実施形態の効果>
第2実施形態の効果について説明する。
(17)搬送ガイド60は、媒体を搬送する回転体66を備える。このため、回転体66を用いることにより媒体を円滑に搬送することができる。したがって、排出部54から排出される媒体を記録ユニット20の外部に円滑に案内することができる。
【0103】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
<搬送ガイド60の構成>
図14に示すように、搬送ガイド60は、板形状であってもよい。搬送ガイド60は、積載部49に取り付けられなくてもよい。搬送ガイド60は、取付部67を備える。取付部67は、搬送経路TRを確保するように、搬送経路TRの幅方向Xの両側においてユニット本体24に吊り下げられるように取り付けられる。このため、搬送ガイド60は、排出部54からの媒体の排出を干渉することなく、取付部67を介してユニット本体24に取り付けることができる。このように、搬送ガイド60は、取付面61及び当接面62を備えなくてもよい。また、搬送ガイド60は、シート形状であってもよい。なお、取付部67の構成は、排出される媒体をガイドすることができるようにユニット本体24に対して取り付ける構成であれば、図14に示した構成に限らない。
【0104】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0105】
・積載面49Aは、水平面と平行な面であってもよい。つまり、積載面49Aは、水平面に沿った面であってもよい。積載面49Aは、前方Y1に対して下り傾斜であってもよい。
【0106】
・開閉カバー32は、排出口33を開放した状態で積載面49Aの全部を構成してもよい。
・開閉カバー32は、媒体収容部45に取り付けられるが、第1収容部46に取り付けられてもよく、第2収容部47に取り付けられてもよい。開閉カバー32は、ユニット本体24に取り付けられてもよい。開閉カバー32は、ユニット筐体23に取り付けられてもよい。
【0107】
・開閉カバー32は、記録ユニット20に対して着脱可能であってもよい。このように、開閉カバー32を取り外した場合に、媒体の前後方向Yの長さの半分を第2収容部47に積載可能とすることが好ましい。
【0108】
・媒体収容部45は、第1収容部46と第2収容部47とのうち何れかを備えなくてもよい。
・記録装置10は、案内部80を備えずに、搬送ガイド60によって案内された記録後の媒体が取出部70に直接排出されてもよい。
【0109】
・搬送ガイド60は、区画壁48の区画面48Aに当接しない位置に取り付けられてもよい。
・搬送ガイド60は、積載面49Aに取り付け可能であれば、固定される構成があってもなくてもよい。言い換えると、搬送ガイド60は、積載部49に着脱可能であれば、固定される構成があってもなくてもよい。例えば、搬送ガイド60は、積載面49Aに載置されるものであってもよい。
【0110】
・回転体66は、媒体の搬送に伴う摩擦力により回転してもよく、駆動源からの駆動力により回転してもよい。
・案内面63には、リブの形成又は塗装などの低摩擦加工が施されていてもよい。
【0111】
・端部64Aは、排出部54よりも前方Y1ではなく、排出部54よりも後方Y2に位置してもよく、排出部54の下方Z2に位置してもよい。
・案内面63は、第1領域64を備えていれば、第2領域65を備えなくてもよい。
【0112】
・案内面63は、水平面と平行な面であってもよい。この場合、案内面63に回転体66が設けられることが好ましい。
・端部64Aの位置は、媒体の種類、媒体に記録されるデータ、排出部54からの媒体の排出速度に応じて、媒体が記録ユニット20の外部に案内されるものであればよい。また、端部64Aの位置は、全部の種類の媒体が記録ユニット20の外部に案内されなくても、一部の種類の媒体が記録ユニット20の外部に案内されればよい。
【0113】
・案内面63が水平面となる角度は、媒体の種類、媒体に記録されるデータ、排出部54からの媒体の排出速度に応じて、媒体が記録ユニット20の外部に案内されるものであればよい。また、案内面63が水平面となる角度は、全部の種類の媒体が記録ユニット20の外部に案内されなくても、一部の種類の媒体が記録ユニット20の外部に案内されればよい。
【0114】
・上記実施形態では、記録ユニット20としてシリアル式プリンターが採用されたが、これに限らない。例えば、記録ユニット20として、ラテラル式プリンターが採用されてもよく、ライン式プリンターが採用されてもよい。ラテラル式プリンターは、キャリッジが主走査方向と副走査方向との2方向に移動可能プリンターである。ライン式プリンターは、幅方向Xに一定のピッチで並ぶ複数のノズルを備え、媒体の幅に亘って液体を同時に吐出可能なプリンターである。
【0115】
・媒体は、用紙に限定されない。媒体は、樹脂製のフィルムやシート、樹脂と金属の複合体フィルム、ラミネートフィルム、織物、不織布、金属箔、金属フィルム、セラミックシート及び衣料などであってもよい。また、媒体は、ロール体から繰り出されるものであってもよい。
【0116】
・液体は、媒体に付着することで、この媒体に記録することができるものであれば任意に選択することができる。例えば、インクは、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含み、水性インク、油性インク、ジェルインク、ホットメルトインク等の各種組成物を包含するものとする。
【0117】
・記録ユニット20は、インクジェット式プリンターに限定されず、ドットインパクト式プリンターでもよい。
・記録ユニット20の記録方式は、インクジェット方式ではなく、レーザー方式であってもよい。
【0118】
・本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、所望の選択肢の1つ以上を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が2つであれば1つの選択肢のみ又は2つの選択肢の双方を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば1つの選択肢のみ又は2つ以上の任意の選択肢の組み合わせを意味する。
【0119】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0120】
(A)搬送ガイドは、媒体に記録を行う記録部と、前記記録部によって記録された媒体を排出する排出部と、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載部と、を有する記録ユニットに着脱可能である搬送ガイドであって、前記排出部から排出される媒体を前記記録ユニットの外部に案内する案内面を備える。
【0121】
この構成によれば、積載部を有する記録ユニットに搬送ガイドが装着されると、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に案内することができる。このため、記録ユニットに搬送ガイドを装着するか否かによって、排出部から排出される媒体を積載部に積載させるか記録ユニットの外部に案内するかを切り替えることができる。したがって、記録後の媒体の排出に関連して汎用性を高めることができる。
【0122】
(B)前記搬送ガイドは、前記積載部に対して取り付け可能である取付面を備えてもよい。
この構成によれば、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に案内する場合に、積載部に対して搬送ガイドを取り付けることにより、媒体が積載されない積載部を有効に活用することができる。また、記録ユニットに安定して搬送ガイドを取り付けることができる。
【0123】
(C)前記搬送ガイドにおいて、前記案内面は、第1領域を有し、前記第1領域は、水平面と交差するように傾斜する面であってもよい。この構成によれば、(A)と同じ効果を奏する。
【0124】
(D)前記搬送ガイドにおいて、前記第1領域は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に対して下り傾斜であってもよい。
この構成によれば、排出方向に対して第1領域を下り傾斜とすることにより、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0125】
(E)前記搬送ガイドにおいて、前記案内面は、第2領域を有し、前記第1領域は、前記第2領域よりも、前記排出方向に位置し、前記第1領域は、前記第2領域よりも、前記排出方向に対して下り傾斜であってもよい。
【0126】
この構成によれば、第2領域よりも排出方向に位置する第1領域を、第2領域と比較して、排出方向に対して下り傾斜とすることにより、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0127】
(F)前記搬送ガイドにおいて、前記第1領域は、前記排出方向の上流における端部を有し、前記端部は、前記排出部よりも前記排出方向に位置し、前記端部と前記排出部との距離は、媒体の前記排出方向における長さの半分よりも短くてもよい。
【0128】
この構成によれば、媒体の排出方向における半分以上の長さの領域を第1領域により案内することができる。このため、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0129】
(G)前記搬送ガイドにおいて、前記第1領域が水平面となす角度は、媒体の摩擦角よりも大きくてもよい。
この構成によれば、排出部によって排出される媒体を第1領域において滑り易くすることができる。このため、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0130】
(H)前記搬送ガイドにおいて、前記案内面は、媒体を搬送する回転体を有してもよい。
この構成によれば、回転体を用いることにより媒体を円滑に搬送することができる。したがって、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0131】
(I)記録ユニットは、前記搬送ガイドと、前記記録部と、前記排出部と、前記積載部と、を備える。この構成によれば、(A)と同じ効果を奏する。
(J)前記記録ユニットは、前記記録部を収容するユニット筐体と、媒体を排出する排出口と、前記排出口を開閉可能である開閉カバーと、を備え、前記積載部は、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載面を有し、前記排出口は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に向かう前記ユニット筐体の前面に設けられ、前記開閉カバーは、前記排出口を開放した状態で前記積載面の一部又は全部を構成してもよい。
【0132】
この構成によれば、開閉カバーが排出口を開放した状態とすることで、積載面の一部又は全部を構成する開閉カバーまで搬送ガイドを取り付けることができる。これにより、排出部から媒体が排出される排出方向に対して積載面を構成する領域を確保することができるとともに、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0133】
(K)前記記録ユニットは、前記記録部を収容するユニット筐体と、媒体を収容する媒体収容部と、を備え、前記媒体収容部は、前記記録部に搬送する記録前の媒体を収容する収容部と、前記積載部と、を有してもよい。
【0134】
この構成によれば、収容部と積載部との両方を有する媒体収容部を備えることにより、記録前の媒体と記録後の媒体との両方を収容可能となる。また、このような媒体収容部を備える記録ユニットであっても、搬送ガイドを用いることにより、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0135】
(L)前記記録ユニットは、媒体を排出する排出口と、前記排出口を開閉可能である開閉カバーと、を備え、前記積載部は、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載面を有し、前記排出口は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に向かう前記ユニット筐体の前面に設けられ、前記開閉カバーは、前記排出口を開放した状態で前記積載面の一部又は全部を構成してもよい。
【0136】
この構成によれば、開閉カバーが排出口を開放した状態とすることで、積載面の一部又は全部を構成する開閉カバーまで搬送ガイドを取り付けることができる。これにより、排出部から媒体が排出される排出方向に対して積載面を構成する領域を確保することができるとともに、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0137】
(M)前記記録ユニットにおいて、前記媒体収容部は、区画壁を有し、前記区画壁は、前記排出部から媒体が排出される排出方向の上流における前記積載部の端部に位置し、前記搬送ガイドは、前記区画壁と当接する当接面を有してもよい。
【0138】
この構成によれば、当接面を区画壁と当接させることにより、搬送ガイドの装着位置の位置決めを容易とすることができる。
(N)前記記録ユニットは、前記記録部を収容するユニット筐体を備え、前記積載部の一部又は全部は、前記ユニット筐体の内部に設けられてもよい。
【0139】
この構成によれば、ユニット筐体の内部に積載部の一部又は全部が設けられる構成であっても、搬送ガイドを装着することにより、排出部から排出される媒体を記録ユニットの外部に円滑に案内することができる。
【0140】
(O)前記記録ユニットは、少なくとも前記記録部が搭載されるユニット本体と、前記ユニット本体を収容するように構成されるユニット筐体と、を備え、前記ユニット本体は、閉位置と開位置との間で変位可能であり、前記閉位置は、前記ユニット本体が前記ユニット筐体に収容される位置であり、前記開位置は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に前記ユニット本体が前記ユニット筐体から突出する位置であってもよい。
【0141】
この構成によれば、ユニット筐体に対してユニット本体を閉位置から開位置に変位させることにより、ユニット本体に搭載される記録部を取り扱い易くすることができる。したがって、操作性を向上させることができる。
【0142】
(P)前記記録ユニットにおいて、前記積載部は、前記排出部から排出される媒体を積載可能である積載面を有し、前記積載面は、前記排出部から媒体が排出される排出方向に対して上り傾斜である、又は、水平面に沿った面であってもよい。
【0143】
この構成によれば、記録後の媒体が積載部から飛び出すことを抑制することができる。したがって、記録後の媒体の整列性を向上させることができる。
(Q)記録装置は、前記搬送ガイドと、前記記録部と、前記排出部と、前記積載部と、前記搬送ガイドによって案内された媒体を取り出し可能な状態で積載する取出部と、を備え、前記取出部は、前記搬送ガイドよりも下方に位置する。
【0144】
この構成によれば、取出部が記録ユニットの下方に位置する記録装置であっても、記録ユニットに搬送ガイドを装着するか否かによって、排出部から排出される媒体を積載部に積載させるか記録ユニットの外部に案内するかを切り替えることができる。したがって、記録後の媒体の排出に関連して汎用性を高めることができる。
【0145】
(R)前記記録装置は、前記搬送ガイドによって案内された媒体を前記取出部に案内する案内部を備えてもよい。
この構成によれば、搬送ガイドによって記録ユニットの外部に案内された媒体が、更に案内部によって取出部まで案内される。このため、排出部から排出される媒体を取出部に案内する確実性を高めることができる。
【0146】
(S)記録装置は、前記記録ユニットを複数備え、複数の前記記録ユニットは、鉛直方向に積載され、複数の前記記録ユニットのそれぞれにおいて前記搬送ガイドによって案内された媒体を取り出し可能な状態で積載する取出部を有し、前記取出部は、前記搬送ガイドよりも下方に位置する。
【0147】
この構成によれば、複数の記録ユニットのそれぞれから媒体が排出される場合であっても、記録ユニットに搬送ガイドを装着するか否かによって、排出部から排出される媒体を積載部に積載させるか記録ユニットの外部に案内するかを切り替えることができる。したがって、記録後の媒体の排出に関連して汎用性を高めることができる。
【0148】
(T)前記記録装置は、複数の前記記録ユニットのそれぞれにおいて前記搬送ガイドによって案内された媒体を前記取出部に案内する案内部を備えてもよい。
この構成によれば、複数の記録ユニットのそれぞれから媒体が排出される場合であっても、搬送ガイドによって記録ユニットの外部に案内された媒体が、更に案内部によって取出部まで案内される。このため、排出部から排出される媒体を取出部に案内する確実性を高めることができる。
【符号の説明】
【0149】
D1…第1距離、D2…第2距離、M…媒体、MW…媒体幅、RA…記録領域、TR…搬送経路、X…幅方向、X1…第1幅方向、X2…第2幅方向、Y…前後方向、Y1…前方、Y2…後方、Z…鉛直方向、Z1…上方、Z2…下方、10…記録装置、11…筐体、12…前面、13…開閉扉、14…取出口、15…表示部、16…タッチパネル、20…記録ユニット、20A…第1記録ユニット、20B…第2記録ユニット、21…前面、22…天面、23…ユニット筐体、24…ユニット本体、30…収容量視認部、31…操作パネル、32…開閉カバー、32A…回転軸、32B…第1面、32C…第2面、33…排出口、34…液体収容部、35…廃液収容部、36…廃液収容体、40…記録部、41…キャリッジ、42…液体吐出ヘッド、43…支持部、44…読取部、45…媒体収容部、46…第1収容部、46A…第1収容面、47…第2収容部、47A…第2収容面、48…区画壁、48A…区画面、49…積載部、49A…積載面、51…搬送部、52…反転部、53…搬送ローラー対、54…排出部、55…排出駆動ローラー、55A…第1排出駆動ローラー、55B…第2排出駆動ローラー、55C…駆動軸、56…排出従動ローラー、56A~56G…従動ローラー、60…搬送ガイド、61…取付面、62…当接面、63…案内面、64…第1領域、64A…端部、65…第2領域、66…回転体、67…取付部、70…取出部、71…載置面、72…取出領域、73…受取口、80…案内部、81…案内通路、82…案内排出口、83…第1受取部、84…第2受取部、85…開口。
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