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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182991
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】ロボット、及びロボットシステム
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/08 20060101AFI20231220BHJP
【FI】
B25J13/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096325
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】征矢 佳之
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS15
3C707CV07
3C707CW07
3C707CX01
3C707CX03
3C707HS27
3C707HT17
3C707HT20
3C707HT26
3C707KS36
3C707KV04
(57)【要約】
【課題】歪み検出センサーは、動力伝達装置を構成する部材間の状態を検出することが難しい。
【解決手段】波動発生器、外歯歯車、及び内歯歯車を有する波動減速機と、前記波動発生器と接続するモーターと、前記外歯歯車と接続する外歯接続部材と、前記内歯歯車と接続する内歯接続部材と、前記モーターと接続するモーター接続部材と、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかを取付部材として、前記取付部材に取り付けられるセンサーと、前記センサーによって検出された検出結果に基づいて、前記取付部材と、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のうち前記取付部材と異なる被検出部材との間の相対位置を判別する位置判別部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
波動発生器、外歯歯車、及び内歯歯車を有する波動減速機と、
前記波動発生器と接続するモーターと、
前記外歯歯車と接続する外歯接続部材と、
前記内歯歯車と接続する内歯接続部材と、
前記モーターと接続するモーター接続部材と、
前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかを取付部材として、前記取付部材に取り付けられるセンサーと、
前記センサーによって検出された検出結果に基づいて、前記取付部材と、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のうち前記取付部材と異なる被検出部材との間の相対位置を判別する位置判別部と、
を備えるロボット。
【請求項2】
前記センサーは、近接センサーであり、前記被検出部材を検出する、
請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
波動発生器、外歯歯車、及び内歯歯車を有する波動減速機と、
前記波動発生器と接続するモーターと、
前記外歯歯車と接続する外歯接続部材と、
前記内歯歯車と接続する内歯接続部材と、
前記モーターと接続するモーター接続部材と、
前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかを第1取付部材として、前記第1取付部材に取り付けられる第1センサーと、
前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかのうち前記第1取付部材と異なる第2取付部材に取り付けられる第2センサーと、
前記第1センサーによって検出された第1検出結果及び前記第2センサーによって検出された第2検出結果に基づいて、前記第1取付部材と前記第2取付部材との間の相対位置を判別する位置判別部と、
を備えるロボット。
【請求項4】
前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかのうち前記第1取付部材、及び前記第2取付部材と異なる第3取付部材に取り付けられる第3センサーを備え、
前記位置判別部は、前記第1検出結果、前記第2検出結果、及び前記第3センサーによって検出された第3検出結果に基づいて、前記外歯接続部材と、前記内歯接続部材と、前記モーター接続部材との間の3部材相対位置を判別する、
請求項3に記載のロボット。
【請求項5】
前記第1センサー、及び前記第2センサーは、傾斜センサーである、
請求項3に記載のロボット。
【請求項6】
前記外歯接続部材は、アームであり、
前記内歯接続部材は、フランジであり、
前記第1取付部材は、前記アームであり、
前記第2取付部材は、前記フランジである、
請求項3に記載のロボット。
【請求項7】
ロボットと、前記ロボットを制御する制御装置と、を備えるロボットシステムであって、
前記ロボットは、
波動発生器、外歯歯車、及び内歯歯車を有する波動減速機と、
前記波動発生器と接続するモーターと、
前記外歯歯車と接続する外歯接続部材と、
前記内歯歯車と接続する内歯接続部材と、
前記モーターと接続するモーター接続部材と、
前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかを第1取付部材として、前記第1取付部材に取り付けられる第1センサーと、
前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかのうち前記第1取付部材と異なる第2取付部材に取り付けられる第2センサーと、を備え、
前記制御装置は、
前記第1センサー及び前記第2センサーによって検出された検出結果に基づいて、前記第1取付部材と前記第2取付部材との間の相対位置を判別する位置判別部を備える、
ロボットシステム。
【請求項8】
前記位置判別部は、
判別された前記相対位置を用いて、前記ロボットの保全時期を算出する、
請求項7に記載のロボットシステム。
【請求項9】
前記ロボットシステムは、ユーザーに報知する報知部を備え、
前記報知部は、前記位置判別部で算出された前記保全時期を報知する、
請求項8に記載のロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ロボット、及びロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットの関節等に搭載される動力伝達装置が知られている。特許文献1に記載される動力伝達装置は、インタナルギアと、フレックスギアと、波動発生器と、を備える。インタナルギアは、内周面に複数の内歯を有する。フレックスギアは、複数の外歯と、筒状部と、平板部と、を有する。波動発生器は、モーターに接続されるカムと、可撓性軸受とを有する。フレックスギアの平板部には、歪み検出センサーが設けられる。歪み検出センサーは、フレックスギアの歪みを検出する。歪み検出センサーは、フレックスギアに掛かるトルクの向きおよび大きさを検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-96103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載される歪み検出センサーは、動力伝達装置を構成する部材間の状態を検出することが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のロボットは、波動発生器、外歯歯車、及び内歯歯車を有する波動減速機と、前記波動発生器と接続するモーターと、前記外歯歯車と接続する外歯接続部材と、前記内歯歯車と接続する内歯接続部材と、前記モーターと接続するモーター接続部材と、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかを取付部材として、前記取付部材に取り付けられるセンサーと、前記センサーによって検出された検出結果に基づいて、前記取付部材と、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のうち前記取付部材と異なる被検出部材との間の相対位置を判別する位置判別部と、を備える。
【0006】
本開示のロボットは、波動発生器、外歯歯車、及び内歯歯車を有する波動減速機と、前記波動発生器と接続するモーターと、前記外歯歯車と接続する外歯接続部材と、前記内歯歯車と接続する内歯接続部材と、前記モーターと接続するモーター接続部材と、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかを第1取付部材として、前記第1取付部材に取り付けられる第1センサーと、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかのうち前記第1取付部材と異なる第2取付部材に取り付けられる第2センサーと、前記第1センサーによって検出された第1検出結果及び前記第2センサーによって検出された第2検出結果に基づいて、前記第1取付部材と前記第2取付部材との間の相対位置を判別する位置判別部と、を備える。
【0007】
本開示のロボットシステムは、ロボットと、前記ロボットを制御する制御装置と、を備えるロボットシステムであって、前記ロボットは、波動発生器、外歯歯車、及び内歯歯車を有する波動減速機と、前記波動発生器と接続するモーターと、前記外歯歯車と接続する外歯接続部材と、前記内歯歯車と接続する内歯接続部材と、前記モーターと接続するモーター接続部材と、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかを第1取付部材として、前記第1取付部材に取り付けられる第1センサーと、前記外歯接続部材、前記内歯接続部材、及び前記モーター接続部材のいずれかのうち前記第1取付部材と異なる第2取付部材に取り付けられる第2センサーと、を備え、前記制御装置は、前記第1センサー及び前記第2センサーによって検出された検出結果に基づいて、前記第1取付部材と前記第2取付部材との間の相対位置を判別する位置判別部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ロボットシステムの概略構成を示す図。
図2】第1駆動ユニットの概略構成を示す図。
図3】検出センサーを備える第1駆動ユニットの概略構成を示す図。
図4】ロボットシステムのブロック構成を示す図。
図5】2つの検出センサーを備える第1駆動ユニットの概略構成を示す図。
図6】ロボットシステムのブロック構成を示す図。
図7】2つの検出センサーを備える第1駆動ユニットの概略構成を示す図。
図8】2つの検出センサーを備える第1駆動ユニットの概略構成を示す図。
図9】3つの検出センサーを備える第1駆動ユニットの概略構成を示す図。
図10】第2駆動ユニットの概略構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、ロボットシステム100の概略構成を示している。ロボットシステム100は、ロボット1と、制御装置500と、を備える。図1に示すロボット1は、スカラ(SCARA:Selective Compliance Assembly Robot Arm)ロボットである。ロボット1は、複数の回転軸と、複数のアームと、Z軸の先端部と、を有する水平多関節ロボットである。ロボット1は、精密機器や、精密機器を構成する部品の給材、除材、搬送、組立等の作業を行う。
【0010】
図1を含む複数の図は、XYZ座標系を示している。X軸、及びY軸は、ロボット1の設置面に対して水平な軸である。Y軸は、図1に示す第1アーム11の延伸方向に対して水平な軸である。第1アーム11は、後述される。X軸は、図1に示す第1アーム11の延伸方向に対し垂直な軸である。Z軸は、設置面に対して鉛直な軸である。設置面からZ軸に沿って上方に向かう方向は、上方向と表す。設置面からZ軸に沿って、下方に向かう方向は、下方向と表す。
【0011】
ロボット1は、基台10と、第1アーム11と、第1駆動ユニット2と、第2アーム12と、第2駆動ユニット3と、作業ヘッド13と、配線引回し部18と、ロボット制御ユニット19と、を備える。
【0012】
基台10は、ロボット1を任意の設置面に取り付ける部分である。基台10は、床面等の設置面にボルト等によって固定される。基台10の設置面は、床面に限定されない。基台10の設置面は、壁、天井、移動可能な台車等である。
【0013】
第1アーム11は、第1駆動ユニット2を介して、基台10の上端部に連結される。第1アーム11は、基台10に対してZ軸に平行な第1軸J1を中心に回転可能に支持される。第1アーム11は、上方向から見たとき、第1軸J1を中心に時計回り方向、及び反時計回り方向に回転する。第1アーム11は、第2駆動ユニット3を介して、第2アーム12を支持する。第1アーム11は、アームの一例に対応する。
【0014】
第1駆動ユニット2は、基台10と第1アーム11とを連結する。第1駆動ユニット2は、基台10に搭載される。第1駆動ユニット2は、基台10に対して第1軸J1を中心に回転可能に、第1アーム11を支持する。第1駆動ユニット2は、第1アーム11を回転させる回転駆動力を発生させる。第1駆動ユニット2は、各種の検出を行う検出センサー50を備える。第1駆動ユニット2は、1以上の検出センサー50を備える。検出センサー50は、後述される。
【0015】
第2アーム12は、第2駆動ユニット3を介して、第1アーム11の先端部に連結される。第2アーム12は、第1アーム11に対してZ軸に平行な第2軸J2を中心に回転可能に支持される。第2アーム12は、上方向から見たとき、第2軸J2を中心に時計回り方向、及び反時計回り方向に回転する。第2アーム12は、作業ヘッド13を支持する。第2アーム12は、アームの一例に対応する。
【0016】
第2駆動ユニット3は、第1アーム11と第2アーム12とを連結する。第2駆動ユニット3は、第2アーム12に搭載される。第2駆動ユニット3は、第1アーム11に対して第2軸J2を中心に回転可能に、第2アーム12を支持する。第2駆動ユニット3は、第2アーム12を回転させる回転駆動力を発生させる。第2駆動ユニット3は、各種の検出を行う検出センサー50を備える。第2駆動ユニット3は、1以上の検出センサー50を備える。
【0017】
作業ヘッド13は、第2アーム12の先端部に配置される。作業ヘッド13は、部品の給材、除材、搬送、組立等の作業を行う。作業ヘッド13は、スプラインナット14と、ボールネジナット15と、スプラインシャフト16と、を備える。
【0018】
スプラインナット14とボールネジナット15は、第2アーム12の先端部に配置される。スプラインナット14とボールネジナット15は、同軸に配置される。スプラインナット14及びボールネジナット15には、スプラインシャフト16が挿通される。
【0019】
スプラインシャフト16は、第2アーム12に対して、Z軸と平行な第3軸J3を中心に回転可能に支持される。スプラインシャフト16は、Z軸に沿って上方向、もしくは下方向に移動可能に支持される。スプラインシャフト16の下方向のシャフト先端部16aには、図示しないエンドエフェクターが連結される。エンドエフェクターは、精密機器や部品を把持するもの、被加工物を加工するもの等である。
【0020】
配線引回し部18は、複数の電力線を案内する。配線引回し部18は、管状の部材である。電力線は、第2駆動ユニット3等の電子部品に電力を供給する配線である。複数の電力線は、配線引回し部18を通って、基台10の内部に案内される。複数の電力線は、ロボット制御ユニット19に接続される。配線引回し部18は、第2駆動ユニット3に設けられる検出センサー50と接続する信号線等を案内してもよい。
【0021】
ロボット制御ユニット19は、ロボット1の各種動作を制御する。ロボット制御ユニット19は、検出センサー50で検出された検出データを用いて、各種データを生成する。ロボット制御ユニット19は、生成した各種データを用いて、ロボット1の制御を行う。
【0022】
制御装置500は、ロボット1と通信可能に接続される。制御装置500は、ロボット1の駆動を制御する機能を有する。制御装置500は、ロボット1から各種データを取得する。制御装置500は、取得したデータに対してデータ処理を行う機能を有する。制御装置500は、モニター550を備える。
【0023】
モニター550は、各種画面を表示する。モニター550は、設定画面、動作状況表示画面、警告画面等を表示する。警告画面は、ユーザーに所定の情報を報知する画面である。モニター550は、液晶パネル、有機EL(electro-luminescence)パネル等で構成される。モニター550は、タッチ入力機能を有してもよい。モニター550は、報知部の一例に対応する。
【0024】
ロボットシステム100は、音声発生部、光信号発生部等を備えてもよい。音声発生部、光信号発生部等は、ユーザーに予め定めた情報を報知する。音声発生部、光信号発生部等は、制御装置500、もしくはロボット1に設けられてもよい。音声発生部、光信号発生部等は、制御装置500、及びロボット1とは別体で設けられてもよい。音声発生部、光信号発生部等は、報知部の一例に対応する。
【0025】
図2は、第1駆動ユニット2の概略構成を示している。図2は、第1駆動ユニット2の断面構成を示している。図2は、第1軸J1を通りYZ平面に平行な断面を示している。図2は、第1駆動ユニット2に接続される基台10の一部、及び第1アーム11の一部を示している。第1駆動ユニット2は、第2駆動ユニット3と同様の構成である。
【0026】
図2は、基台10の基台筐体101を示している。基台筐体101には、基台段差部102と、複数の基台ネジ孔103とが設けられる。基台段差部102は、基台筐体101の上方向の位置に設けられる。
【0027】
図2は、第1アーム11の第1アーム筐体111を示している。第1アーム筐体111には、第1アーム段差部113と複数の第1アーム挿通孔114とが設けられる。第1アーム段差部113は、第1アーム筐体111の下方向の位置に設けられる。
【0028】
第1駆動ユニット2は、駆動モーター20と、減速機30と、ユニット支持部材40と、を備える。減速機30は、波動発生機構31と、可撓性歯車33と、剛性歯車35と、クロスローラーベアリング37と、を備える。
【0029】
駆動モーター20は、駆動力を発生する。駆動モーター20は、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーターで構成される。駆動モーター20は、ローター21と、ステーター23と、第1ケース24と、第2ケース25と、第3ケース26と、エンコーダー28と、エンコーダー基板29と、を備える。また、駆動モーター20は、第1ベアリング271、及び第2ベアリング272を備える。駆動モーター20は、モーターの一例に対応する。
【0030】
ローター21は、回転体である。ローター21は、磁石211とモーター回転軸213とを備える。磁石211は、モーター回転軸213の外周面に固定される。磁石211は、環状に構成される。もしくは複数の磁石211が、モーター回転軸213の周方向に並べられる。磁石211には、複数の磁極が周方向に形成される。磁石211はステーター23に囲まれる。モーター回転軸213は、中心軸Aに沿って配置される。中心軸Aは、第1アーム11の回転の中心となる第1軸J1と一致する。モーター回転軸213は、円柱状である。モーター回転軸213のZ軸に沿った上方向、及び下方向の外径は、モーター回転軸213の中央部の外径よりも小さい。モーター回転軸213は、鉄等の軟磁性材料で構成される。モーター回転軸213は、後述する減速機30の波動発生機構31と連結し、駆動力を波動発生機構31に伝達する。
【0031】
ステーター23は、ローター21を回転させる回転力を発生させる。ステーター23は、ローター21を中心軸A周りに囲む。ステーター23は、円筒状に構成される。ステーター23は、鉄芯231とコイル232とを備える。鉄芯231は、コイル232内に設けられる。鉄芯231を有する複数のコイル232は、ローター21の周方向に所定間隔で配置される。
【0032】
ステーター23に交流電流が流された場合、ステーター23は電磁石となる。交流電流によって、電流の向きと大きさが交互に切り替わることにより、ステーター23はN極やS極に切り替わる。ステーター23は、ローター21の磁石211を引き付けたり反発させたりすることで、ローター21を回転させる。ステーター23は、モーター回転軸213を回転させる駆動部として機能する。
【0033】
第1ケース24は、駆動モーター20の外周の一部を覆う円筒形状のケースである。第1ケース24は、ステーター23の外周に配置される。第1ケース24は、摩耗等によってモーター回転軸213に偏心等が生じたときに、位置変動を生じる。第1ケース24は、駆動モーター20と接続するモーター接続部材の一例に対応する。
【0034】
第2ケース25は、駆動モーター20の外周の一部を覆うケースである。第2ケース25は、第1ケース24の下方向の位置に配置される。第2ケース25は、第2ベアリング272に接続される。第2ケース25は、第2ベアリング272を介して、モーター回転軸213を支持する。第2ケース25は、摩耗等によってモーター回転軸213に偏心等が生じたときに、位置変動を生じる。第2ケース25は、駆動モーター20と接続するモーター接続部材の一例に対応する。
【0035】
第3ケース26は、駆動モーター20の外周の一部を覆うケースである。第3ケース26は、第2ケース25の下方向の位置に配置される。第3ケース26は、第2ケース25に接続される。第3ケース26は、摩耗等によってモーター回転軸213に偏心等が生じたときに、位置変動を生じる。第3ケース26は、駆動モーター20と接続するモーター接続部材の一例に対応する。第3ケース26は、基板支持部261を支持する。
【0036】
エンコーダー28は、モーター回転軸213の回転を検出する回転検出器の一部を構成する。エンコーダー28は、モーター回転軸213の外周面に設けられる。エンコーダー28は、モーター回転軸213の下方向の端部に設けられる。モーター回転軸213が回転したとき、エンコーダー28は回転する。エンコーダー28は、第3ケース26に覆われる。
【0037】
エンコーダー基板29は、モーター回転軸213の回転を検出する回転検出器の一部を構成する。エンコーダー基板29は、エンコーダー28が回転したときに発生する信号を取り込む。エンコーダー基板29は、エンコーダー28の下方向の位置に設けられる。エンコーダー基板29は、第3ケース26に覆われる。エンコーダー基板29は、基板支持部261に支持される。
【0038】
第1ベアリング271は、モーター回転軸213を回転可能に支持する。第1ベアリング271は、内輪と外輪とを含む転がり軸受けである。第1ベアリング271の内輪は、モーター回転軸213の外周面に固定される。第1ベアリング271の外輪は、後述するベアリング支持部材41に支持される。
【0039】
第2ベアリング272は、モーター回転軸213を回転可能に支持する。第2ベアリング272は、内輪と外輪とを含む転がり軸受けである。第2ベアリング272の内輪は、モーター回転軸213の外周面に固定される。第2ベアリング272の外輪は、第2ケース25に支持される。
【0040】
減速機30は、波動歯車を用いた波動歯車減速機である。減速機30は、駆動モーター20のモーター回転軸213から入力された回転を減速する。減速機30は、減速した回転を外部に出力する。減速機30の出力側には、減速比に比例したトルクが出力される。減速機30は、波動減速機の一例に対応する。
【0041】
減速機30は、波動発生機構31と、可撓性歯車33と、剛性歯車35と、を備える。図2に示す波動発生機構31は、モーター回転軸213に係合する入力部として機能する。図2に示す可撓性歯車33は、モーター回転軸213の回転を出力する出力部として機能する。出力部は、可撓性歯車33に限定されない。剛性歯車35が出力部として機能してもよい。
【0042】
波動発生機構31は、モーター回転軸213によって入力された回転を減速する。波動発生機構31は、減速した回転を可撓性歯車33に伝達する。波動発生機構31は、波動発生部311と固定部318とを備える。波動発生機構31は、波動発生器の一例に対応する。
【0043】
波動発生部311は、モーター回転軸213によって伝達された回転を減速する楕円軸受である。波動発生部311は、モーター回転軸213に固定される。波動発生部311は、モーター回転軸213が回転したときに、回転する。波動発生部311は、本体部312と、減速機ベアリング313と、を備える。
【0044】
本体部312は、モーター回転軸213の外周面に固定される。本体部312は、第1ベアリング271の上方向の位置に設けられる。本体部312は、上方向から見た場合、外周が楕円形又は長円形に構成される。
【0045】
減速機ベアリング313は、本体部312を回転可能に支持する。減速機ベアリング313は、本体部312の外周に装着される。減速機ベアリング313は、転がり軸受である。減速機ベアリング313は、内輪部315と、外輪部316と、複数のボール317と、を備える。
【0046】
内輪部315は、弾性変形可能である。内輪部315は、本体部312の外周に嵌め込まれる。内輪部315は、本体部312の外周に沿って楕円形、又は長円形に弾性変形する。内輪部315の外周面は、複数のボール317を周方向に沿って転動させる。
【0047】
外輪部316は、弾性変形可能である。内輪部315が楕円形、又は長円形に弾性変形するとき、外輪部316は楕円形又は長円形に弾性変形する。外輪部316の内周面は、複数のボール317を周方向に沿って転動させる。
【0048】
複数のボール317は、内輪部315と外輪部316との間に配置される。複数のボール317は、図示しない保持器により保持されている。保持器は、複数のボール317を周方向に一定の間隔で保持する。
【0049】
固定部318は、波動発生機構31をモーター回転軸213の外周面に固定する。固定部318は、ネジまたはボルト等で構成される。固定部318は、波動発生部311の本体部312を、モーター回転軸213の外周面に固定する。
【0050】
可撓性歯車33は、弾性変形可能である。可撓性歯車33は、外輪部316の外周に配置される。可撓性歯車33は、外輪部316と剛性歯車35との間に設けられる。可撓性歯車33は、筒状部331と、外歯332と、鍔部333と、を備える。図2に示す可撓性歯車33は、シルクハット型の形状に構成される。可撓性歯車33は、外歯歯車の一例に対応する。
【0051】
筒状部331は、中心軸Aの径方向に撓み変形可能である。筒状部331は、波動発生機構31の上方向に延伸する。筒状部331は、外輪部316の外周に沿って、楕円形、又は長円形に変形する。
【0052】
外歯332は、外輪部316の外周に沿った位置に設けられる。外歯332は、筒状部331の下方向の端部位置に設けられる。外歯332は、筒状部331の外周に設けられる。外歯332は、剛性歯車35の内周と対向する位置に設けられる。
【0053】
鍔部333は、筒状部331の上方向の端部の位置に設けられる。鍔部333は、中心軸Aと直交する方向に延伸する。鍔部333は、第1アーム11の第1アーム段差部113の形状に対応するリング形状である。鍔部333は、鍔部333の上方向に位置する第1アーム11と接続する。
【0054】
鍔部333には、複数の鍔部挿通孔334が設けられる。複数の鍔部挿通孔334は、鍔部333の周方向に所定間隔で設けられる。鍔部挿通孔334は、第1アーム11に設けられた第1アーム挿通孔114と対向する位置に設けられる。第1アーム挿通孔114と鍔部挿通孔334には、第2ボルトB2が取り付けられる。第2ボルトB2によって、第1アーム11は、可撓性歯車33と接続される。第1アーム11は、外歯接続部材の一例に対応する。
【0055】
剛性歯車35は、中心軸Aと直交する方向に、実質的に撓まない剛体で構成される。剛性歯車35は、可撓性歯車33の外周に配置される。剛性歯車35は、可撓性歯車33の外周に沿ったリング形状である。剛性歯車35は、歯スジが中心軸Aに対して平行に構成される平歯車である。剛性歯車35は、歯スジが中心軸Aに対して傾斜するハスバ歯車、もしくはヤマバ歯車であってもよい。剛性歯車35は、取付部351と、内歯352と、を備える。剛性歯車35は、内歯歯車の一例に対応する。
【0056】
取付部351は、内歯352を支持する。取付部351は、可撓性歯車33の外周と対向する位置に設けられる。取付部351は、可撓性歯車33と対向する内周を有する。取付部351は、ユニット支持部材40と接続する。取付部351は、複数の取付部挿通孔353を有する。取付部挿通孔353は、Z軸に沿った孔である。
【0057】
内歯352は、取付部351の内周に設けられる。内歯352は、可撓性歯車33の外歯332と噛み合う。内歯352の歯数は、外歯332の歯数よりも多い。内歯352と外歯332が噛み合って回転することによって、減速機30は、駆動モーター20のモーター回転軸213の回転を減速する。減速機30は、減速した回転を可撓性歯車33を介して、第1アーム11に伝達する。
【0058】
クロスローラーベアリング37は、可撓性歯車33と剛性歯車35とを連結する。クロスローラーベアリング37は、中心軸Aと平行な回転軸を中心に回転可能である。クロスローラーベアリング37は、可撓性歯車33の鍔部333の下方向に配置される。クロスローラーベアリング37は、鍔部333の形状に対応したリング形状である。クロスローラーベアリング37は、剛性歯車35の上方向に配置される。クロスローラーベアリング37は、複数のローラー371と、ローラー内輪373と、ローラー外輪375と、を備える。
【0059】
複数のローラー371は、クロスローラーベアリング37の周方向に配置される。クロスローラーベアリング37の回転軸に対して、+45°傾斜したローラー371と-45°傾斜したローラー371とが、交互に配置される。複数のローラー371は、回転可能に支持される。
【0060】
ローラー内輪373は、剛性歯車35の取付部351の上方向の位置に設けられる。ローラー内輪373は、取付部351と接続する。ローラー内輪373には、内輪ネジ孔377が設けられる。内輪ネジ孔377は、取付部挿通孔353と対向する位置に設けられる。内輪ネジ孔377と取付部挿通孔353とには、第1ボルトB1が取り付けられる。第1ボルトB1によって、ローラー内輪373と取付部351は、接続される。
【0061】
ローラー外輪375は、可撓性歯車33の鍔部333の下方向の位置に設けられる。ローラー外輪375は、鍔部333と接続する。ローラー外輪375は、回転可能に支持される。ローラー外輪375は、可撓性歯車33の回転するときに、回転する。ローラー外輪375には、外輪ネジ孔379が設けられる。外輪ネジ孔379は、鍔部挿通孔334と対向する位置に設けられる。外輪ネジ孔379と鍔部挿通孔334とには、第2ボルトB2が取り付けられる。第2ボルトB2によって、ローラー外輪375と鍔部333は、接続される。ローラー外輪375は、外歯接続部材の一例に対応する。
【0062】
ローラー内輪373は、剛性歯車35を構成する取付部351と接続する。ローラー外輪375は、可撓性歯車33を構成する鍔部333と接続する。ローラー内輪373とローラー外輪375は、複数のローラー371を介して接続される。ローラー内輪373とローラー外輪375は、それぞれ個別に位置変動を生じる。ローラー内輪373と連結される剛性歯車35とローラー外輪375に連結される可撓性歯車33は、それぞれ個別に位置変動を生じる。
【0063】
取付部351には、取付部挿通孔353が設けられる。取付部挿通孔353には、第1ボルトB1が取り付けられる。第1ボルトB1は、取付部351と取付けプレート45とを連結する。取付部挿通孔353は、支持部材挿通孔411、及び第1挿通孔452に対向する位置に設けられる。
【0064】
波動発生機構31は、可撓性歯車33の内側に位置し、中心軸Aを中心に回転可能する。波動発生部311は、可撓性歯車33の筒状部331の内周面に接し、筒状部331を、楕円形又は長円形に撓ませる。波動発生機構31は、外歯332を剛性歯車35の内歯352に部分的に噛み合わせる。可撓性歯車33及び剛性歯車35は、中心軸Aを中心に回転し、外歯332と内歯352とを噛み合わさせる。
【0065】
波動発生機構31に駆動モーター20からの駆動力が入力されると、可撓性歯車33及び剛性歯車35は、互いの噛み合い位置を周方向に移動させながら、中心軸Aを中心に相対的に回転する。噛み合い位置の移動は、外歯332と内歯352の歯数差に起因して生じる。駆動モーター20のモーター回転軸213から、波動発生機構31に入力された回転が減速され、減速した回転が可撓性歯車33から出力される。出力側では、減速比に比例したトルクが得られる。
【0066】
ユニット支持部材40は、基台10に支持される。ユニット支持部材40は、基台10の上方向の位置に設けられる。ユニット支持部材40は、駆動モーター20の外周位置に設けられる。ユニット支持部材40は、ベアリング支持部材41と、取付けプレート45と、を備える。
【0067】
ベアリング支持部材41は、第1ベアリング271を介して、駆動モーター20を支持する。ベアリング支持部材41は、第1ケース24の上方向に位置に設けられる。ベアリング支持部材41は、駆動モーター20を取り囲むケースを兼ねる。ベアリング支持部材41は、第1ベアリング271を介して駆動モーター20を支持する。ベアリング支持部材41は、駆動モーター20に位置変動が生じたとき、駆動モーター20の位置変動の影響を受ける。ベアリング支持部材41には、支持部材挿通孔411が設けられる。支持部材挿通孔411は、取付部挿通孔353の下方向の位置に設けられる。ベアリング支持部材41は、モーター接続部材の一例に対応する。
【0068】
取付けプレート45は、基台10の基台筐体101に取り付けられる。取付けプレート45は、剛性歯車35と接続する。取付けプレート45は、中心軸Aを中心にしたリング形状に構成される。取付けプレート45は、基台10の基台段差部102と対応する形状に構成される。取付けプレート45は、剛性歯車支持部451と、基台接続部453と、を含む。取付けプレート45は、例えば、フランジである。取付けプレート45は、内歯接続部材の一例に対応する。
【0069】
剛性歯車支持部451は、剛性歯車35の取付部351と接続する。剛性歯車支持部451は、取付部351の下方向の位置に配置される。剛性歯車支持部451には、第1挿通孔452が設けられる。第1挿通孔452は、取付部挿通孔353と対向する位置に設けられる。第1挿通孔452と取付部挿通孔353には、第1ボルトB1が取り付けられる。第1ボルトB1によって、取付部351は、取付けプレート45に接続される。第1挿通孔452は、支持部材挿通孔411と対向する位置に設けられる。第1ボルトB1は、取付けプレート45と、剛性歯車35とを接続する。
【0070】
基台接続部453は、基台筐体101と接続する。基台接続部453は、基台10の上方向の位置に配置される。基台接続部453には、第2挿通孔454が設けられる。第2挿通孔454は、基台ネジ孔103と対向する位置に設けられる。第2挿通孔454と基台ネジ孔103には、第3ボルトB3が取り付けられる。第3ボルトB3によって、取付けプレート45は、基台10に取り付けられる。
【0071】
減速機30は、波動発生機構31と、可撓性歯車33と、剛性歯車35と、を備える。波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35は、それぞれ独立して駆動する。減速機30に摩耗等の劣化が生じたとき、波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35は、それぞれ個別に位置変動を生じる場合がある。
【0072】
波動発生機構31は、駆動モーター20と接続する。駆動モーター20は、第1ケース24、第2ケース25、第3ケース26等のケース部材、及びベアリング支持部材41と接続する。波動発生機構31に位置変動が生じたとき、駆動モーター20、ケース部材、及びベアリング支持部材41は、波動発生機構31の位置変動に従って、位置変動を生じる。
【0073】
可撓性歯車33は、第1アーム11、及びローラー外輪375と接続する。可撓性歯車33に位置変動が生じたとき、第1アーム11、及びローラー外輪375は、可撓性歯車33の位置変動に従って、位置変動を生じる。第1アーム11、もしくはローラー外輪375に他の部材が接続されていると、他の部材は、可撓性歯車33の位置変動に従って、位置変動を生じる。ここで、他の部材は、ボルトや接着剤によって、可撓性歯車33と直接、もしくは可撓性歯車33に固定される部材を介して固定される部材である。第1アーム11、もしくはローラー外輪375に接続される他の部材は、外歯接続部材の一例に対応する。
【0074】
剛性歯車35は、取付けプレート45と接続する。剛性歯車35に位置変動が生じたとき、取付けプレート45は、剛性歯車35の位置変動に従って、位置変動を生じる。取付けプレート45に他の部材が接続されていると、他の部材は、剛性歯車35の位置変動に従って、位置変動を生じる。ここで、他の部材は、ボルトや接着剤によって、剛性歯車35と直接、もしくは剛性歯車35に固定される部材を介して固定される部材である取付けプレート45に接続される他の部材は、内歯接続部材の一例に対応する。
【0075】
第1実施形態
第1実施形態は、1つの検出センサー50を用いて2つの部材の相対位置を検出する構成を示している。図3は、検出センサー50を備える第1駆動ユニット2の概略構成を示している。図3は、第1駆動ユニット2の断面構成を示している。図3は、検出センサー50の一例であるプレート検出センサー50aを備える第1駆動ユニット2を示している。図3に示す第1駆動ユニット2の構成は、プレート検出センサー50a以外、図2に示す第1駆動ユニット2の構成と同じである。プレート検出センサー50a以外の構成の詳細説明は、省略される。
【0076】
図3に示すプレート検出センサー50aは、ローラー外輪375に取り付けられる。プレート検出センサー50aは、取付けプレート45と対向する位置に取り付けられる。プレート検出センサー50aは、プレート検出センサー50aから取付けプレート表面45aまでの距離を検出する。プレート検出センサー50aは、プレート検出センサー50aと取付けプレート表面45aとの間の距離の変動である距離変動を検出してもよい。プレート検出センサー50aは、所定のタイミングの距離、もしくは距離変動を検出する。プレート検出センサー50aは、ロボット1が所定の動作を繰り返しているときに、予め定めたタイミングでの距離を検出する。プレート検出センサー50aは、ロボット1が所定の動作を繰り返しているときに、一連の動作中の距離変動を経時的に検出してもよい。プレート検出センサー50aは、検出された距離、もしくは距離変動をロボット制御ユニット19に送信する。プレート検出センサー50aは、センサーの一例に対応する。距離、及び距離変動は、検出結果の一例に対応する。
【0077】
プレート検出センサー50aは、近接センサー、赤外線センサー、レーザーセンサー、超音波センサー等で構成される。プレート検出センサー50aは、距離、もしくは距離変動が検出できる検出手段であればよい。プレート検出センサー50aは、近接センサーであることが好ましい。近接センサーは、検出物が接近したことを非接触で検出することができる。近接センサーが出力する検出電流等に基づいて、近接センサーと検出物との間の距離、もしくは距離変動が検出できる。近接センサーは、応答周波数が高い。プレート検出センサー50aに近接センサーを用いることで、高精度の検出データが取得される。
【0078】
プレート検出センサー50aが取り付けられるローラー外輪375は、第2ボルトB2によって、可撓性歯車33に接続される。可撓性歯車33は、摩耗等の劣化によって位置変動を生じる。可撓性歯車33の位置が変位すると、可撓性歯車33に接続されるローラー外輪375の位置が変位する。ローラー外輪375の位置が変位すると、プレート検出センサー50aで検出される距離、及び距離変動が変位する。プレート検出センサー50aは、変位する距離、及び変位する距離変動を検出することができる。ローラー外輪375は、プレート検出センサー50aを支持するセンサー支持部材である。センサー支持部材であるローラー外輪375は、取付部材の一例に対応する。
【0079】
取付けプレート表面45aを有する取付けプレート45は、プレート検出センサー50aによって検出される。取付けプレート45は、ローラー外輪375とは異なる部材である。取付けプレート45は、第1ボルトB1によって、剛性歯車35の取付部351に接続される。剛性歯車35は、摩耗等の劣化によって位置変動を生じる。剛性歯車35の位置が変位すると、剛性歯車35に接続される取付けプレート45の位置が変位する。取付けプレート45の位置が変位すると、プレート検出センサー50aで検出される距離、及び距離変動が変位する。プレート検出センサー50aは、変位する距離、及び変位する距離変動を検出することができる。取付けプレート45は、プレート検出センサー50aで検出される被検出体である。被検出体である取付けプレート45は、被検出部材の一例に対応する。
【0080】
図4は、ロボットシステム100のブロック構成を示している。図4は、ロボット1、及び制御装置500のそれぞれの一部構成を示している。図4は、第2駆動ユニット3等を省略して示している。図4は、図3に示す第1駆動ユニット2を備えるロボット1を示している。
【0081】
ロボット1は、第1駆動ユニット2と、ロボット制御ユニット19と、ロボット記憶部60と、ロボット通信インターフェイス70と、を備える。第1駆動ユニット2には、図3に示すプレート検出センサー50aが取り付けられる。第1駆動ユニット2は、駆動モーター20を備える。駆動モーター20は、エンコーダー基板29を有する。
【0082】
駆動モーター20は、ロボット制御ユニット19の制御によって、駆動力を発生する。駆動モーター20は、発生させた駆動力によって、モーター回転軸213を回転させる。モーター回転軸213が回転することによって、モーター回転軸213に接続された波動発生機構31は、所定の方向に回転する。
【0083】
エンコーダー基板29は、エンコーダー28の回転を検出する。エンコーダー28は、モーター回転軸213に設けられる。モーター回転軸213が回転すると、エンコーダー28は回転する。エンコーダー基板29は、エンコーダー28の回転を検出することによって、モーター回転軸213の回転数、もしくは回転速度を検出する。エンコーダー基板29は、検出したモーター回転軸213の回転数、もしくは回転速度をロボット制御ユニット19に送信する。
【0084】
プレート検出センサー50aは、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の距離、もしくは距離変動を検出する。プレート検出センサー50aは、検出した距離、もしくは距離変動をロボット制御ユニット19に送信する。
【0085】
ロボット制御ユニット19は、ロボット1の各種動作を制御するコントローラーである。ロボット制御ユニット19は、一例として、CPU(Central Processing Unit)を有するプロセッサーである。ロボット制御ユニット19は、1又は複数のプロセッサーで構成されてもよい。ロボット制御ユニット19は、制御プログラムを実行することによって、動作制御部191、データ処理部193、及び通知制御部195として機能する。ロボット制御ユニット19は、位置判別部の一例に対応する。
【0086】
動作制御部191は、ロボット1の各種動作を制御する。動作制御部191は、第1駆動ユニット2、第2駆動ユニット3、及び作業ヘッド13の動作を制御する。動作制御部191は、第1駆動ユニット2の駆動モーター20を回転駆動させる。動作制御部191は、エンコーダー基板29、及びプレート検出センサー50aから送信された各種データを受信する。動作制御部191は、受信したデータをデータ処理部193に送信する。
【0087】
データ処理部193は、エンコーダー基板29、及びプレート検出センサー50aから送信されたデータを取得する。データ処理部193は、プレート検出センサー50aで検出された距離、もしくは距離変動を取得する。データ処理部193は、取得した距離、もしくは距離変動に基づいて、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の相対距離、もしくは相対距離変動を算出する。データ処理部193は、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の相対距離、もしくは相対距離変動を算出することによって、相対距離、もしくは相対距離変動を判別する。相対距離、及び相対距離変動は、相対位置の一例に対応する。
【0088】
データ処理部193は、プレート検出センサー50aで検出された距離に基づいて、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の相対距離を算出する。プレート検出センサー50aは、ロボット1が一連の動作を行っているとき、予め定められたタイミングで、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の距離を検出する。データ処理部193は、検出された距離に基づいて、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の相対距離を算出する。データ処理部193は、位置判別部の一例に対応する。
【0089】
データ処理部193は、算出された相対距離を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。データ処理部193は、予め記憶された閾値と算出された相対距離とを比較する。データ処理部193は、閾値と相対距離とを比較することによって、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定する。データ処理部193は、劣化度合によって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換する保全タイミングであるか否かを判定する。データ処理部193は、複数の閾値と相対距離とを比較してもよい。データ処理部193は、複数の閾値と相対距離とを比較することによって、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定する。データ処理部193は、劣化度合によって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換するタイミングを予測する。データ処理部193は、予測したタイミングを予測保全タイミングとして算出してもよい。保全タイミング、及び予測保全タイミングは、保全時期の一例に対応する。
【0090】
データ処理部193は、プレート検出センサー50aで検出された距離変動に基づいて、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の相対距離変動を算出する。プレート検出センサー50aは、ロボット1が一連の動作を行っているときのローラー外輪375と取付けプレート45との間の距離変動を検出する。データ処理部193は、検出された距離変動に基づいて、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の相対距離変動を算出する。
【0091】
データ処理部193は、算出された相対距離変動を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。プレート検出センサー50aは、一連の動作ごとの距離変動を検出する。データ処理部193は、距離変動の偏差を算出する。プレート検出センサー50aは、距離変動の偏差によって、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定する。データ処理部193は、算出された偏差が予め定めた偏差量よりも大きいとき、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換する保全タイミングであると判定する。データ処理部193は、偏差の経時変化を算出してもよい。データ処理部193は、偏差の経時変化を算出することによって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換するタイミングを予測する。データ処理部193は、予測されたタイミングを保全タイミングとして算出してもよい。
【0092】
通知制御部195は、通知データを生成する。通知制御部195は、ロボット通信インターフェイス70を介して、外部装置に送信する通知データを生成する。ロボット1が、図示しない通知機構を有している場合、通知制御部195は、通知機構に送信する通知データを生成する。通知データは、表示データ、音声データ等である。通知制御部195は、データ処理部193から、保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを取得する。通知制御部195は、取得した保全タイミング、もしくは予測保全タイミングをユーザーに通知させる通知データを生成する。
【0093】
通知制御部195は、一例として、予測保全タイミングを通知する表示データを生成する。通知制御部195は、生成した表示データをロボット通信インターフェイス70を介して、制御装置500に送信する。通知制御部195は、制御装置500のモニター550に表示データを表示させる。通知制御部195は、モニター550に表示データを表示させることによって、ユーザーに予測保全タイミングを報知する。
【0094】
ロボット記憶部60は、各種データや各種プログラムを記憶する。ロボット記憶部60は、ロボット制御ユニット19で実行される制御プログラムを記憶する。ロボット記憶部60は、プレート検出センサー50aで検出された距離、もしくは距離変動を記憶する。ロボット記憶部60は、データ処理部193で算出された相対距離、もしくは相対距離変動を記憶する。ロボット記憶部60は、データ処理部193で用いられる閾値を記憶する。ロボット記憶部60は、データ処理部193で生成された保全タイミング、予測保全タイミング等を記憶してもよい。ロボット記憶部60は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等で構成される。ロボット記憶部60は、ロボット制御ユニット19のワークエリアとして機能してもよい。
【0095】
ロボット通信インターフェイス70は、各種データや各種プログラムを送信、もしくは受信する。ロボット通信インターフェイス70は、制御装置500と通信接続する。ロボット通信インターフェイス70は、コンピューター等の外部装置と通信接続する。ロボット通信インターフェイス70は、所定の通信プロトコルに従って、有線、もしくは無線で、制御装置500、及び外部装置と接続する。ロボット通信インターフェイス70は、制御装置500にプレート検出センサー50aで検出された距離、もしくは距離変動を送信する。ロボット通信インターフェイス70は、制御装置500に表示データ、保全タイミング、予測保全タイミング等を送信してもよい。
【0096】
制御装置500は、ロボット1の動作を制御する。制御装置500は、ロボット1と通信可能に接続する。制御装置500は、制御ユニット510と、制御装置記憶部520と、通信インターフェイス530と、モニター550と、を備える。
【0097】
制御ユニット510は、制御装置500の各部を制御する。制御ユニット510は、一例として、CPUを有するプロセッサーである。制御ユニット510は、1又は複数のプロセッサーで構成されてもよい。制御ユニット510は、ロボット制御プログラムを実行することによって、指示部511、及び算出部513として機能する。
【0098】
指示部511は、ロボット1の動作を制御する指示データを生成する機能部である。指示部511は、ユーザーによって入力された入力データに基づいて、ロボット1の動作を指示する指示データを生成する。指示部511は、ユーザーによって入力された調整値に基づいて、ロボット1の動作を調整する調整データを生成してもよい。
【0099】
算出部513は、各種データを算出する。算出部513は、ロボット1から送信された距離、もしくは距離変動を取得する。取得する距離、もしくは距離変動は、プレート検出センサー50aで検出された距離、もしくは距離変動である。算出部513は、取得した距離、もしくは距離変動に基づいて、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の相対距離、もしくは相対距離変動を算出する。算出部513は、ローラー外輪375と取付けプレート45との間の相対距離、もしくは相対距離変動を算出することによって、相対距離、もしくは相対距離変動を判別する。算出部513は、位置判別部の一例に対応する。
【0100】
算出部513は、算出された相対距離、もしくは相対距離変動を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。算出部513は、劣化度合によって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換する保全タイミングであるか否かを判定する。算出部513は、劣化度合によって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換するタイミングを予測してもよい。算出部513は、算出されたタイミングを予測保全タイミングとして算出する。算出部513は、保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを通知する通知データを生成する。
【0101】
制御装置記憶部520は、各種データや各種プログラムを記憶する。制御装置記憶部520は、制御ユニット510で実行されるロボット制御プログラムを記憶する。制御装置記憶部520は、ロボット1から送信された距離、もしくは距離変動を記憶する。制御装置記憶部520は、ロボット1、もしくは算出部513から送信された保全タイミング、予測保全タイミングを記憶する。制御装置記憶部520は、算出部513で用いられる閾値を記憶してもよい。制御装置記憶部520は、ROMやRAM等で構成される。制御装置記憶部520は、制御ユニット510のワークエリアとして機能してもよい。
【0102】
通信インターフェイス530は、各種データや各種プログラム等を送信、または受信する。通信インターフェイス530は、ロボット1と通信接続する。通信インターフェイス530は、コンピューター等の外部装置と通信接続する。通信インターフェイス530は、所定の通信プロトコルに従って、有線、もしくは無線で、ロボット1、及び外部装置と接続する。通信インターフェイス530は、ロボット1から送信されるプレート検出センサー50aで検出された距離、もしくは距離変動を受信する。通信インターフェイス530は、ロボット1から送信される表示データ、保全タイミング、予測保全タイミング等を受信してもよい。
【0103】
モニター550は、各種画面を表示する。モニター550は、ロボット1から送信された表示データ、もしくは算出部513で生成された通知データに基づく画面を表示する。モニター550は、表示データもしくは、通知データに含まれる、保全タイミング、予測保全タイミング等を含む画面を表示する。モニター550は、保全タイミング、予測保全タイミング等を表示することによって、ユーザーに保全タイミング、予測保全タイミング等を報知する。
【0104】
図3、及び図4は、検出センサー50として、プレート検出センサー50aを示しているが、これに限定されない。プレート検出センサー50aの代わりに、ローラー外輪375を検出する検出センサー50が、取付けプレート45に設けられてもよい。検出センサー50が、取付けプレート45に設けられる場合、取付けプレート45は、検出センサー50を支持するセンサー支持部材である。取付けプレート45は、取付部材の一例に対応する。ローラー外輪375は、検出センサー50で検出される被検出体である。ローラー外輪375は、被検出部材の一例に対応する。
【0105】
検出センサー50は、第1ケース24に設けられてもよい。第1ケース24に設けられる検出センサー50は、取付けプレート45を検出する。第1ケース24は、駆動モーター20と接続する。取付けプレート45は、剛性歯車35の取付部351と接続する。第1ケース24は、検出センサー50を支持するセンサー支持部材である。第1ケース24は、取付部材の一例に対応する。取付けプレート45は、検出センサー50で検出される被検出体である。ベアリング支持部材41は、被検出部材の一例に対応する。
【0106】
ロボット1は、波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35を有する減速機30と、波動発生機構31と接続する駆動モーター20と、剛性歯車35と接続する取付けプレート45と、可撓性歯車33と接続するローラー外輪375と、駆動モーター20と接続する第1ケース24と、取付けプレート45、ローラー外輪375、及び第1ケース24のいずれかをセンサー支持部材として、センサー支持部材に取り付けられる検出センサー50と、検出センサー50によって検出された検出結果に基づいて、センサー支持部材と、取付けプレート45、ローラー外輪375、及び第1ケース24のうちセンサー支持部材と異なる被検出体との間の相対距離を判別するデータ処理部193と、を備える。
ロボット1は、センサー支持部材と被検出体との間の相対距離を判別する。ロボット1は、減速機30を構成する波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35の内の2部材の距離、もしくは距離変動を検出することができる。ロボット1は、減速機30の劣化時期を予測するためのデータを取得することができる。
【0107】
検出センサー50は、近接センサーであり、被検出体を検出する。
ロボット1は、センサー支持部材と被検出体との相対距離を精度良く検出することができる。
【0108】
第2実施形態
第2実施形態は、2つの検出センサー50を用いて2つの部材の相対距離を検出する構成を示している。図5は、2つの検出センサー50を備える第1駆動ユニット2の概略構成を示している。図5は、第1駆動ユニット2の断面構成を示している。図5は、2つの検出センサー50として、第1アームセンサー50bとプレートセンサー50cとを示している。図5に示す第1駆動ユニット2の構成は、第1アームセンサー50b、及びプレートセンサー50c以外、図2に示す第1駆動ユニット2の構成と同じである。第1アームセンサー50b、及びプレートセンサー50c以外の構成の詳細説明は、省略される。
【0109】
図5に示す第1アームセンサー50bは、第1アーム筐体111に取り付けられる。第1アームセンサー50bは、一例として、第1アームの傾きを検出する傾斜センサーである。第1アームセンサー50bは、水平面に対する第1アーム11の傾きを検出する。第1アームセンサー50bは、所定のタイミングのアーム傾き、もしくはアーム傾き変動を検出する。アーム傾きは、第1アーム11の水平面に対する傾きを示す。アーム傾き変動は、アーム傾きの経時変化を示す。第1アームセンサー50bは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、所定のタイミングでアーム傾きを検出する。第1アームセンサー50bは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、動作ごとのアーム傾き変動を検出する。第1アームセンサー50bは、検出されたアーム傾き、もしくはアーム傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。第1アームセンサー50bは、第1センサー、もしくは第2センサーの一例に対応する。アーム傾き、及びアーム傾き変動は、第1検出結果、もしくは第2検出結果の一例に対応する。
【0110】
第1アームセンサー50bは、傾斜センサーで構成されるが、傾斜センサーに限定されない。第1アームセンサー50bは、振動センサー、歪みセンサー等で構成されてもよい。第1アームセンサー50bは、距離、角度、角度変動、距離、距離変動のいずれかが検出できる検出手段であればよい。第1アームセンサー50bは、傾斜センサーであることが好ましい。傾斜センサーは、損耗が少なく、耐衝撃性に優れている。第1アームセンサー50bに傾斜センサーを用いることで、高精度の検出データが取得される。第1アームセンサー50bは、1軸の傾斜センサーでもよいし、2軸の傾斜センサーでもよい。
【0111】
第1アームセンサー50bが取り付けられる第1アーム筐体111は、第2ボルトB2によって、可撓性歯車33に接続される。可撓性歯車33は、摩耗等の劣化によって位置変動を生じる。可撓性歯車33の位置が変位すると、可撓性歯車33に接続される第1アーム筐体111の位置が変位する。第1アーム筐体111の位置が変位すると、第1アームセンサー50bで検出されるアーム傾き、及びアーム傾き変動が変位する。第1アームセンサー50bは、変位するアーム傾き、及び変位するアーム傾き変動を検出することができる。第1アーム11及び第1アーム筐体111は、第1アームセンサー50bを支持する第1センサー支持部材である。第1センサー支持部材である第1アーム11及び第1アーム筐体111は、第1取付部材、もしくは第2取付部材の一例に対応する。
【0112】
図5に示すプレートセンサー50cは、取付けプレート45に取り付けられる。プレートセンサー50cは、一例として、取付けプレート45の傾きを検出する傾斜センサーである。プレートセンサー50cは、水平面に対する取付けプレート45の傾きを検出する。プレートセンサー50cは、所定のタイミングのプレート傾き、もしくはプレート傾き変動を検出する。プレート傾きは、取付けプレート45の水平面に対する傾きを示す。プレート傾き変動は、プレート傾きの経時変化を示す。プレートセンサー50cは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、所定のタイミングでプレート傾きを検出する。プレートセンサー50cは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、動作ごとのプレート傾き変動を検出する。プレートセンサー50cは、検出されたプレート傾き、もしくはプレート傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。プレートセンサー50cは、第1センサー、もしくは第2センサーの一例に対応する。プレート傾き、及びプレート傾き変動は、第1検出結果、もしくは第2検出結果の一例に対応する。
【0113】
プレートセンサー50cは、傾斜センサーで構成されるが、傾斜センサーに限定されない。プレートセンサー50cは、振動センサー、歪みセンサー等で構成されてもよい。プレートセンサー50cは、距離、距離変動、角度、角度変動のいずれかが検出できる検出手段であればよい。プレートセンサー50cは、傾斜センサーであることが好ましい。プレートセンサー50cに傾斜センサーを用いることで、高精度の検出データが取得される。プレートセンサー50cは、1軸の傾斜センサーでもよいし、2軸の傾斜センサーでもよい。プレートセンサー50cは、第1アームセンサー50bと同じ構成であることが好ましい。
【0114】
第1アームセンサー50b、及びプレートセンサー50cは、傾斜センサーであることが好ましい。
ロボット1は、第1アーム11、及び取付けプレート45のそれぞれの傾き、もしくは傾き変動を精度よく検出することができる。
【0115】
プレートセンサー50cが取り付けられる取付けプレート45は、第1ボルトB1によって、剛性歯車35の取付部351に接続される。剛性歯車35は、摩耗等の劣化によって位置変動を生じる。剛性歯車35の位置が変位すると、剛性歯車35に接続される取付けプレート45の位置が変位する。取付けプレート45の位置が変位すると、プレートセンサー50cで検出されるプレート傾き、及びプレート傾き変動が変位する。プレートセンサー50cは、変位するプレート傾き、及び変位するプレート傾き変動を検出することができる。取付けプレート45は、プレートセンサー50cを支持する第2センサー支持部材である。第2センサー支持部材である取付けプレート45は、第1取付部材、もしくは第2取付部材の一例に対応する。
【0116】
第1アームセンサー50bは、第1アーム11に取り付けられ、プレートセンサー50cは、取付けプレート45に取り付けられる。第1センサー支持部材は、第1アーム11であり、第2センサー支持部材は、取付けプレート45である。
ロボット1は、可撓性歯車33と接続する第1アーム11のアーム傾き、及び剛性歯車35と接続する取付けプレート45のプレート傾きを検出することができる。ロボット1は、減速機30の変位を検出し易い。
【0117】
図6は、ロボットシステム100のブロック構成を示している。図6は、第2実施形態のロボットシステム100のブロック構成を示している。図6は、ロボット1、及び制御装置500のそれぞれの一部構成を示している。図6は、第2駆動ユニット3等を省略して示している。図6は、図5に示す第1駆動ユニット2を備えるロボット1を示している。図6に示すロボットシステム100の構成は、検出センサー50以外、図4に示すロボットシステム100の構成と同じである。図6は、図4に含まれるプレート検出センサー50aの代わりに第1アームセンサー50b、及びプレートセンサー50cを示している。第1アームセンサー50bで検出されるアーム傾き、もしくはアーム傾き変動は、ロボット制御ユニット19に送信される。プレートセンサー50cで検出されるプレート傾き、もしくはプレート傾き変動は、ロボット制御ユニット19に送信される。
【0118】
ロボット制御ユニット19で動作するデータ処理部193は、アーム傾き、もしくはアーム傾き変動を取得する。データ処理部193は、プレート傾き、もしくはプレート傾き変動を取得する。
【0119】
データ処理部193は、一例として、取得したアーム傾き、及びプレート傾きに基づいて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度もしくは相対距離を判別する。アーム傾き、及びプレート傾きは、それぞれ、所定のタイミングでの水平面に対する傾きである。データ処理部193は、アーム傾きとプレート傾きの差分を算出することによって、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度を判別する。データ処理部193は、アーム傾きを用いて第1アーム11の位置を算出し、プレート傾きを用いて取付けプレート45の位置を算出する。データ処理部193は、算出された第1アーム11の位置、及び取付けプレート45の位置を用いて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対距離を判別する。相対角度及び相対距離は、相対位置の一例に対応する。
【0120】
データ処理部193は、取得したアーム傾き変動、及びプレート傾き変動に基づいて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度もしくは相対距離を判別してもよい。アーム傾き変動、及びプレート傾き変動は、それぞれ、ロボット1が一連の動作を行っているときの水平面に対する傾きの変化である。データ処理部193は、アーム傾き変動とプレート傾き変動の偏差を算出することによって、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度変動を判別する。データ処理部193は、アーム傾き変動を用いて第1アーム11の位置変動を算出し、プレート傾き変動を用いて取付けプレート45の位置変動を算出する。データ処理部193は、第1アーム11の位置と取付けプレート45の位置変動を用いて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対距離変動を判別する。相対角度変動及び相対距離変動は、相対位置の一例に対応する。
【0121】
データ処理部193は、相対角度、もしくは相対距離を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。データ処理部193は、予め記憶された閾値と相対角度、もしくは相対距離とを比較する。データ処理部193は、閾値と相対角度、もしくは相対距離とを比較することによって、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定する。データ処理部193は、劣化度合によって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換する保全タイミングであるか否かを判定する。データ処理部193は、複数の閾値と相対角度、もしくは相対距離とを比較してもよい。データ処理部193は、複数の閾値と相対角度、もしくは相対距離とを比較することによって、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定する。データ処理部193は、劣化度合によって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換するタイミングを予測してもよい。データ処理部193は、予測したタイミングを予測保全タイミングとして算出する。保全タイミング、及び予測保全タイミングは、保全時期の一例に対応する。
【0122】
データ処理部193は、相対角度変動、もしくは相対距離変動を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。データ処理部193は、相対角度変動、もしくは相対距離変動が予め定めた閾値よりも大きいとき、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換する保全タイミングであると判定する。データ処理部193は、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換するタイミングを予測する。データ処理部193は、予測したタイミングを予測保全タイミングとして算出する。
【0123】
通知制御部195は、通知データを生成する。通知制御部195は、ロボット通信インターフェイス70を介して、外部装置に送信する通知データを生成する。ロボット1が、図示しない通知機構を有している場合、通知制御部195は、通知機構に送信する通知データを生成する。通知データは、表示データ、音声データ等である。通知制御部195は、データ処理部193から、保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを取得する。通知制御部195は、取得した保全タイミング、もしくは予測保全タイミングをユーザーに通知させる通知データを生成する。
【0124】
通知制御部195は、一例として、予測保全タイミングを通知する表示データを生成する。通知制御部195は、生成した表示データをロボット通信インターフェイス70を介して、制御装置500に送信する。通知制御部195は、制御装置500のモニター550に表示データを表示させる。通知制御部195は、モニター550に表示データを表示させることによって、ユーザーに保全タイミングを報知する。
【0125】
ロボット制御ユニット19は、受信したアーム傾き、及びプレート傾きをロボット通信インターフェイス70を介して、制御装置500に送信してもよい。ロボット制御ユニット19は、受信したアーム傾き変動、及びプレート傾き変動をロボット通信インターフェイス70を介して、制御装置500に送信してもよい。制御装置500の制御ユニット510で動作する算出部513は、アーム傾き、もしくはアーム傾き変動を取得する。算出部513は、プレート傾き、もしくはプレート傾き変動を取得する。
【0126】
算出部513は、一例として、取得したアーム傾き、及びプレート傾きに基づいて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度もしくは相対距離を判別する。算出部513は、アーム傾きとプレート傾きの差分を算出することによって、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度を判別する。算出部513は、アーム傾きを用いて第1アーム11の位置を算出し、プレート傾きを用いて取付けプレート45の位置を算出する。算出部513は、算出された第1アーム11の位置、及び取付けプレート45の位置を用いて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対距離を判別する。
【0127】
算出部513は、取得したアーム傾き変動、及びプレート傾き変動に基づいて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度変動もしくは相対距離変動を判別してもよい。算出部513は、アーム傾き変動とプレート傾き変動の偏差を算出することによって、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度変動を判別する。算出部513は、アーム傾き変動を用いて、第1アーム11の位置変動を算出し、プレート傾き変動を用いて取付けプレート45の位置変動を算出する。算出部513は、算出された第1アーム11の位置変動、及び取付けプレート45の位置変動を用いて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対距離変動を判別する。
【0128】
算出部513は、相対角度、もしくは相対距離を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。算出部513は、予め記憶された閾値と相対角度、もしくは相対距離とを比較する。算出部513は、閾値と相対角度、もしくは相対距離とを比較することによって、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定する。算出部513は、劣化度合によって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換する保全タイミングであるか否かを判定する。算出部513は、複数の閾値と相対角度、もしくは相対距離とを比較してもよい。算出部513は、複数の閾値と相対角度、もしくは相対距離とを比較することによって、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定する。算出部513は、劣化度合によって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換するタイミングを予測する。算出部513は、予測したタイミングを予測保全タイミングとして算出してもよい。
【0129】
算出部513は、相対角度変動、もしくは相対距離変動を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。算出部513は、相対角度変動、もしくは相対距離変動によって、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定する。算出部513は、相対角度変動、もしくは相対距離変動が予め定めた閾値よりも大きいとき、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換する保全タイミングであると判定する。算出部513は、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30を交換するタイミングを予測する。算出部513は、予測したタイミングを予測保全タイミングとして算出する。
【0130】
モニター550は、算出部513で算出された保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを取得する。モニター550は、取得した保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを報知する。
【0131】
第3実施形態
第3実施形態は、2つの検出センサー50を用いて2つの部材の相対角度、もしくは相対距離を検出する構成を示している。第3実施形態で用いられる検出センサー50は、第2実施形態で用いられる検出センサー50と異なる。図7は、2つの検出センサー50を備える第1駆動ユニット2の概略構成を示している。図7は、第1駆動ユニット2の断面構成を示している。図7は、2つの検出センサー50として、第1アームセンサー50bとモーターケースセンサー50dとを示している。図7に示す第1アームセンサー50bは、図5に示す第1アームセンサー50bと同じである。図7に示す第1駆動ユニット2の構成は、第1アームセンサー50b及びモーターケースセンサー50d以外、図2に示す第1駆動ユニット2の構成と同じである。モーターケースセンサー50dは、図5に示すプレートセンサー50cの代わりに取り付けられる。モーターケースセンサー50d以外の構成の詳細説明は、省略される。
【0132】
図7に示すモーターケースセンサー50dは、第1ケース24に取り付けられる。モーターケースセンサー50dは、一例として、第1ケース24の傾きを検出する傾斜センサーである。モーターケースセンサー50dは、水平面に対する第1ケース24の傾きを検出する。モーターケースセンサー50dは、所定のタイミングのモーター傾き、もしくはモーター傾き変動を検出する。モーター傾きは、第1ケース24の水平面に対する傾きを示す。モーター傾き変動は、モーター傾きの経時変化を示す。モーターケースセンサー50dは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、所定のタイミングのモーター傾きを検出する。モーターケースセンサー50dは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、動作ごとのモーター傾き変動を検出する。モーターケースセンサー50dは、検出されたモーター傾き、もしくはモーター傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。モーターケースセンサー50dは、第1センサー、もしくは第2センサーの一例に対応する。モーター傾き、及びモーター傾き変動は、第1検出結果、もしくは第2検出結果の一例に対応する。
【0133】
モーターケースセンサー50dは、傾斜センサーで構成されるが、傾斜センサーに限定されない。モーターケースセンサー50dは、振動センサー、歪みセンサー等で構成されてもよい。モーターケースセンサー50dは、距離、距離変動、角度、角度変動のいずれかが検出できる検出手段であればよい。モーターケースセンサー50dは、傾斜センサーであることが好ましい。モーターケースセンサー50dに傾斜センサーを用いることで、高精度の検出データが取得される。モーターケースセンサー50dは、1軸の傾斜センサーでもよいし、2軸の傾斜センサーでもよい。
【0134】
モーターケースセンサー50dが取り付けられる第1ケース24は、駆動モーター20に接続される。駆動モーター20は、波動発生機構31と接続する。波動発生機構31に摩耗等の劣化が生じると、駆動モーター20のモーター回転軸213は、位置変動を生じる。モーター回転軸213の位置が変位すると、駆動モーター20に接続される第1ケース24の位置が変位する。第1ケース24の位置が変位すると、モーターケースセンサー50dで検出されるモーター傾き、及びモーター傾き変動が変位する。モーターケースセンサー50dは、変位するモーター傾き、及び変位するモーター傾き変動を検出することができる。第1ケース24は、モーターケースセンサー50dを支持する第1センサー支持部材、もしくは第2センサー支持部材である。第1ケース24は、第1取付部材、もしくは第2取付部材の一例に対応する。
【0135】
ロボット制御ユニット19で動作するデータ処理部193は、第1アームセンサー50bで検出されたアーム傾き、もしくはアーム傾き変動を取得する。データ処理部193は、モーターケースセンサー50dで検出されたモーター傾き、もしくはモーター傾き変動を取得する。
【0136】
データ処理部193は、一例として、取得したアーム傾き、及びモーター傾きに基づいて、第1アーム11と第1ケース24との間の相対角度もしくは相対距離を判別する。アーム傾き、及びモーター傾きは、それぞれ、所定のタイミングでの水平面に対する傾きである。データ処理部193は、アーム傾きとモーター傾きの差分を算出することによって、第1アーム11と第1ケース24との間の相対角度を判別する。データ処理部193は、アーム傾きを用いて第1アーム11の位置を算出し、モーター傾きを用いて第1ケース24の位置を算出する。データ処理部193は、算出された第1アーム11の位置、及び第1ケース24の位置を用いて、第1アーム11と第1ケース24との間の相対距離を判別する。
【0137】
データ処理部193は、取得したアーム傾き変動、及びモーター傾き変動に基づいて、第1アーム11と第1ケース24との間の相対角度変動もしくは相対距離変動を判別してもよい。アーム傾き変動、及びモーター傾き変動は、それぞれ、ロボット1が一連の動作を行っているときの水平面に対する傾きの変化である。データ処理部193は、アーム傾き変動とモーター傾き変動の偏差を算出することによって、第1アーム11と第1ケース24との間の相対角度変動を判別する。データ処理部193は、アーム傾き変動を用いて第1アーム11の位置変動を算出し、モーター傾き変動を用いて第1ケース24の位置変動を算出する。データ処理部193は、算出された第1アーム11の位置変動、及び第1ケース24の位置変動を用いて、第1アーム11と第1ケース24との間の相対距離変動を判別する。
【0138】
データ処理部193は、相対角度変動等を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。データ処理部193は、劣化度合を判定することによって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30の保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを算出する。
【0139】
第4実施形態
第4実施形態は、2つの検出センサー50を用いて2つの部材の相対角度、もしくは相対距離を検出する構成を示している。図8は、2つの検出センサー50を備える第1駆動ユニット2の概略構成を示している。図8は、第1駆動ユニット2の断面構成を示している。図8は、2つの検出センサー50として、プレートセンサー50cとモーターケースセンサー50dとを示している。図8に示すプレートセンサー50cは、図5に示すプレートセンサー50cと同じである。図8に示すモーターケースセンサー50dは、図7に示すモーターケースセンサー50dと同じである。図8に示す第1駆動ユニット2の構成は、プレートセンサー50c及びモーターケースセンサー50d以外、図2に示す第1駆動ユニット2の構成と同じである。
【0140】
図8に示すプレートセンサー50cは、取付けプレート45に取り付けられる。プレートセンサー50cは、一例として、取付けプレート45の傾きを検出する傾斜センサーである。プレートセンサー50cは、プレート傾き、もしくはプレート傾き変動を検出する。プレートセンサー50cは、検出されたプレート傾き、もしくはプレート傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。プレートセンサー50cは、第1センサー、もしくは第2センサーの一例に対応する。プレート傾き、及びプレート傾き変動は、第1検出結果、もしくは第2検出結果の一例に対応する。
【0141】
図8に示すモーターケースセンサー50dは、第1ケース24に取り付けられる。モーターケースセンサー50dは、一例として、第1ケース24の傾きを検出する傾斜センサーである。モーターケースセンサー50dは、モーター傾き、もしくはモーター傾き変動を検出する。モーターケースセンサー50dは、検出されたモーター傾き、もしくはモーター傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。モーターケースセンサー50dは、第1センサー、もしくは第2センサーの一例に対応する。モーター傾き、及びモーター傾き変動は、第1検出結果、もしくは第2検出結果の一例に対応する。
【0142】
プレートセンサー50cが取り付けられる取付けプレート45は、第1ボルトB1によって、剛性歯車35の取付部351に接続される。取付けプレート45は、プレートセンサー50cを支持する第1センサー支持部材、もしくは第2センサー支持部材である。取付けプレート45は、第1取付部材、もしくは第2取付部材の一例に対応する。
【0143】
モーターケースセンサー50dが取り付けられる第1ケース24は、駆動モーター20に接続される。第1ケース24は、モーターケースセンサー50dを支持する第1センサー支持部材、もしくは第2センサー支持部材である。第1ケース24は、第1取付部材、もしくは第2取付部材の一例に対応する。
【0144】
ロボット制御ユニット19で動作するデータ処理部193は、プレートセンサー50cで検出されたプレート傾き、もしくはプレート傾き変動を取得する。データ処理部193は、モーターケースセンサー50dで検出されたモーター傾き、もしくはモーター傾き変動を取得する。
【0145】
データ処理部193は、一例として、取得したプレート傾き、及びモーター傾きに基づいて、取付けプレート45と第1ケース24との間の相対角度もしくは相対距離を判別する。データ処理部193は、取得したプレート傾き変動、及びモーター傾き変動に基づいて、取付けプレート45と第1ケース24との間の相対角度変動もしくは相対距離変動を判別してもよい。
【0146】
データ処理部193は、相対角度等を用いて、第1駆動ユニット2の劣化度合を判定してもよい。データ処理部193は、劣化度合を判定することによって、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30の保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを算出する。
【0147】
ロボット1は、波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35を有する減速機30と、波動発生機構31と接続する駆動モーター20と、可撓性歯車33と接続する第1アーム11と、剛性歯車35と接続する取付けプレート45と、駆動モーター20と接続する第1ケース24と、第1アーム11、取付けプレート45、及び第1ケース24のいずれかを第1センサー支持部材として、第1センサー支持部材に取り付けられる第1アームセンサー50bと、第1アーム11、取付けプレート45、及び第1ケース24のいずれかのうち第1センサー支持部材と異なる第2センサー支持部材に取り付けられるプレートセンサー50cと、第1アームセンサー50bによって検出されたアーム傾き及びプレートセンサー50cによって検出されたプレート傾きに基づいて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度を判別するデータ処理部193と、を備える。
ロボット1は、第1センサー支持部材と第2センサー支持部材との間の相対角度等を判別する。ロボット1は、減速機30を構成する波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35の内の2部材の相対角度等を検出することができる。ロボット1は、減速機30の劣化時期を予測するためのデータを取得することができる。
【0148】
ロボットシステム100は、ロボット1と、ロボット1を制御する制御装置500と、を備える。ロボット1は、波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35を有する減速機30と、波動発生機構31と接続する駆動モーター20と、可撓性歯車33と接続する第1アーム11と、剛性歯車35と接続する取付けプレート45と、駆動モーター20と接続する第1ケース24と、第1アーム11、取付けプレート45、及び第1ケース24のいずれかを第1センサー支持部材として、第1センサー支持部材に取り付けられる第1アームセンサー50bと、第1ケース24と、第1アーム11、取付けプレート45、及び第1ケース24のいずれかのうち第1センサー支持部材と異なる第2センサー支持部材に取り付けられるプレートセンサー50cと、を備える。制御装置500は、第1アームセンサー50b及びプレートセンサー50cによって検出された検出結果に基づいて、第1センサー支持部材と第2センサー支持部材との間の相対角度、もしくは相対距離を判別する算出部513を備える。
ロボットシステム100は、第1センサー支持部材と第2センサー支持部材との間の相対角度、もしくは相対距離を判別する。ロボットシステム100は、減速機30を構成する波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35の内の2部材の相対角度、もしくは相対距離を検出することができる。ロボットシステム100は、減速機30の劣化時期を予測するためのデータを取得することができる。
【0149】
算出部513は、判別された相対角度、もしくは相対距離を用いて、ロボット1の予測保全タイミングを算出する。
ロボットシステム100は、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30の保全タイミングを予測することが可能となる。
【0150】
ロボットシステム100は、ユーザーに報知するモニター550を備える。モニター550は、算出部513で算出された保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを報知する。
ユーザーは、第1駆動ユニット2、もしくは減速機30の保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを認識することができる。
【0151】
第5実施形態
第5実施形態は、3つの検出センサー50を用いて3つの部材の相対角度、もしくは相対距離を検出する構成を示している。図9は、3つの検出センサー50を備える第1駆動ユニット2の概略構成を示している。図9は、第1駆動ユニット2の断面構成を示している。図9は、3つの検出センサー50として、プレートセンサー50cとローラー外輪センサー50eと支持部材センサー50fとを示している。図9に示すプレートセンサー50cは、図5に示すプレートセンサー50cと同じ構成である。図9に示す第1駆動ユニット2の構成は、3つの検出センサー50以外、図2に示す第1駆動ユニット2の構成と同じである。
【0152】
図9に示すプレートセンサー50cは、取付けプレート45に取り付けられる。プレートセンサー50cは、一例として、取付けプレート45の傾きを検出する傾斜センサーである。プレートセンサー50cは、プレート傾き、もしくはプレート傾き変動を検出する。プレートセンサー50cは、検出されたプレート傾き、もしくはプレート傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。プレートセンサー50cは、第1センサーの一例に対応する。プレート傾き、及びプレート傾き変動は、第1検出結果の一例に対応する。
【0153】
プレートセンサー50cが取り付けられる取付けプレート45は、第1ボルトB1によって、剛性歯車35の取付部351に接続される。取付けプレート45は、プレートセンサー50cを支持する第1センサー支持部材である。第1センサー支持部材である取付けプレート45は、第1取付部材の一例に対応する。
【0154】
図9に示すローラー外輪センサー50eは、ローラー外輪375に取り付けられる。ローラー外輪センサー50eは、一例として、ローラー外輪375の傾きを検出する傾斜センサーである。ローラー外輪センサー50eは、水平面に対するローラー外輪375の傾きを検出する。ローラー外輪センサー50eは、所定のタイミングの外輪傾き、もしくは外輪傾き変動を検出する。外輪傾きは、ローラー外輪375の水平面に対する傾きを示す。外輪傾き変動は、外輪傾きの経時変化を示す。ローラー外輪センサー50eは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、所定のタイミングで外輪傾きを検出する。ローラー外輪センサー50eは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、動作ごとの外輪傾き変動を検出する。ローラー外輪センサー50eは、検出された外輪傾き、もしくは外輪傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。ローラー外輪センサー50eは、第2センサーの一例に対応する。外輪傾き、及び外輪傾き変動は、第2検出結果の一例に対応する。
【0155】
ローラー外輪センサー50eが取り付けられるローラー外輪375は、第2ボルトB2によって、可撓性歯車33に接続される。ローラー外輪375は、ローラー外輪センサー50eを支持する第2センサー支持部材である。第2センサー支持部材であるローラー外輪375は、第2取付部材の一例に対応する。
【0156】
図9に示す支持部材センサー50fは、ベアリング支持部材41に取り付けられる。支持部材センサー50fは、一例として、ベアリング支持部材41の傾きを検出する傾斜センサーである。支持部材センサー50fは、水平面に対するベアリング支持部材41の傾きを検出する。支持部材センサー50fは、所定のタイミングの支持部材傾き、もしくは支持部材傾き変動を検出する。支持部材傾きは、ベアリング支持部材41の水平面に対する傾きを示す。支持部材傾き変動は、支持部材傾きの経時変化を示す。支持部材センサー50fは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、所定のタイミングで支持部材傾きを検出する。支持部材センサー50fは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、動作ごとの支持部材傾き変動を検出する。支持部材センサー50fは、検出された支持部材傾き、もしくは支持部材傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。支持部材センサー50fは、第3センサーの一例に対応する。支持部材傾き、及び支持部材傾き変動は、第3検出結果の一例に対応する。
【0157】
支持部材センサー50fが取り付けられるベアリング支持部材41は、駆動モーター20に接続される。ベアリング支持部材41は、支持部材センサー50fを支持する第3センサー支持部材である。第3センサー支持部材であるベアリング支持部材41は、第3取付部材の一例に対応する。
【0158】
ロボット制御ユニット19で動作するデータ処理部193は、プレートセンサー50cで検出されたプレート傾き、もしくはプレート傾き変動を取得する。データ処理部193は、ローラー外輪センサー50eで検出された外輪傾き、もしくは外輪傾き変動を取得する。データ処理部193は、支持部材センサー50fで検出された支持部材傾き、もしくは支持部材傾き変動を取得する。
【0159】
データ処理部193は、取得したプレート傾き、外輪傾き、及び支持部材傾きに基づいて、取付けプレート45とローラー外輪375とベアリング支持部材41との間の3部材間相対角度もしくは3部材間相対距離を判別する。データ処理部193は、取付けプレート45とローラー外輪375との相対角度を算出した後、取付けプレート45とベアリング支持部材41との相対角度を算出する。3部材間相対角度、及び3部材間相対距離は、3部材相対位置の一例に対応する。
【0160】
データ処理部193は、取得したプレート傾き変動、外輪傾き変動、及び支持部材傾き変動に基づいて、取付けプレート45とローラー外輪375とベアリング支持部材41との間の3部材間相対角度変動もしくは3部材間相対距離変動を判別する。データ処理部193は、取付けプレート45とローラー外輪375との相対角度変動を算出した後、取付けプレート45とベアリング支持部材41との相対角度変動を算出する。3部材間相対角度変動、及び3部材間相対距離変動は、3部材相対位置の一例に対応する。
【0161】
ローラー外輪375、ベアリング支持部材41、及び取付けプレート45のいずれかのうち、取付けプレート45及びローラー外輪375と異なるベアリング支持部材41に取り付けられる支持部材センサー50fを備え、データ処理部193は、プレート傾き、外輪傾き、及び支持部材センサー50fによって検出された支持部材傾きに基づいて、ローラー外輪375と、ベアリング支持部材41と、取付けプレート45との間の3部材相対傾きを判別する。
ロボット1は、減速機30を構成する波動発生機構31、可撓性歯車33、及び剛性歯車35の相対角度、もしくは相対距離を算出することができる。ロボット1は、より精度よく、減速機30の劣化、もしくは劣化時期を検出することができる。
【0162】
第6実施形態
第6実施形態は、2つの検出センサー50を有する第2駆動ユニット3で2つの部材の相対角度、もしくは相対距離を検出する構成を示している。図10は、第2駆動ユニット3の概略構成を示している。図10は、第2駆動ユニット3の断面構成を示している。第2駆動ユニット3は、2つの検出センサー50を備える。図10は、2つの検出センサー50として、第1検出センサー50gと第2検出センサー50hとを示している。図10に示す第2駆動ユニット3の構成は、図2に示す第1駆動ユニット2を上下に反転させた構成と同じである。
【0163】
図10は、第2アーム12の第2アーム筐体121を示している。第2アーム筐体121には、第2アーム段差部122と複数の第2アーム挿通孔123とが設けられる。第2アーム段差部122は、第2アーム筐体121の上方向の位置に設けられる。
【0164】
第2駆動ユニット3に含まれる取付けプレート45は、第2アーム段差部122と接触する。第2挿通孔454と第2アーム挿通孔123には、第4ボルトB4が取り付けられる。取付けプレート45は、第4ボルトB4によって、第2アーム12に接続される。
【0165】
図10に示す第1検出センサー50gは、第1アーム筐体111に取り付けられる。第1検出センサー50gは、一例として、第1アーム11の傾きを検出する傾斜センサーである。第1検出センサー50gは、水平面に対する第1アーム11の傾きを検出する。第1検出センサー50gは、所定のタイミングのアーム傾き、もしくはアーム傾き変動を検出する。第1検出センサー50gは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、所定のタイミングでアーム傾きを検出する。第1検出センサー50gは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、動作ごとのアーム傾き変動を検出する。第1検出センサー50gは、検出されたアーム傾き、もしくはアーム傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。第1検出センサー50gは、第1センサー、もしくは第2センサーの一例に対応する。アーム傾き、及びアーム傾き変動は、第1検出結果、もしくは第2検出結果の一例に対応する。
【0166】
第1検出センサー50gが取り付けられる第1アーム筐体111は、第2ボルトB2によって、可撓性歯車33に接続される。第1アーム11及び第1アーム筐体111は、第1検出センサー50gを支持する第1センサー支持部材である。第1センサー支持部材である第1アーム11及び第1アーム筐体111は、第1取付部材、もしくは第2取付部材の一例に対応する。
【0167】
図10に示す第2検出センサー50hは、取付けプレート45に取り付けられる。第2検出センサー50hは、一例として、取付けプレート45の傾きを検出する傾斜センサーである。第2検出センサー50hは、水平面に対する取付けプレート45の傾きを検出する。第2検出センサー50hは、所定のタイミングのプレート傾き、もしくはプレート傾き変動を検出する。第2検出センサー50hは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、所定のタイミングでプレート傾きを検出する。第2検出センサー50hは、ロボット1が一連の動作を繰り返しているときに、動作ごとにプレート傾き変動を検出する。第2検出センサー50hは、検出されたプレート傾き、もしくはプレート傾き変動をロボット制御ユニット19に送信する。第2検出センサー50hは、第1センサー、もしくは第2センサーの一例に対応する。プレート傾き、及びプレート傾き変動は、第1検出結果、もしくは第2検出結果の一例に対応する。
【0168】
第2検出センサー50hが取り付けられる取付けプレート45は、第1ボルトB1によって、剛性歯車35の取付部351に接続される。取付けプレート45は、第2検出センサー50hを支持する第2センサー支持部材である。第2センサー支持部材である取付けプレート45は、第1取付部材、もしくは第2取付部材の一例に対応する。
【0169】
ロボット制御ユニット19で動作するデータ処理部193は、第1検出センサー50gで検出されたアーム傾き、もしくはアーム傾き変動を取得する。データ処理部193は、第2検出センサー50hで検出されたプレート傾き、もしくはプレート傾き変動を取得する。
【0170】
データ処理部193は、一例として、取得したアーム傾き、及びプレート傾きに基づいて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度もしくは相対距離を判別する。データ処理部193は、取得したアーム傾き変動、及びプレート傾き変動に基づいて、第1アーム11と取付けプレート45との間の相対角度もしくは相対距離を判別してもよい。
【0171】
データ処理部193は、相対角度等を用いて、第2駆動ユニット3の劣化度合を判定してもよい。データ処理部193は、劣化度合を判定することによって、第2駆動ユニット3、もしくは減速機30の保全タイミング、もしくは予測保全タイミングを算出する。
【符号の説明】
【0172】
1…ロボット、2…第1駆動ユニット、3…第2駆動ユニット、10…基台、11…第1アーム、12…第2アーム、13…作業ヘッド、14…スプラインナット、15…ボールネジナット、16…スプラインシャフト、16a…シャフト先端部、18…配線引回し部、19…ロボット制御ユニット、20…駆動モーター、21…ローター、23…ステーター、24…第1ケース、25…第2ケース、26…第3ケース、28…エンコーダー、29…エンコーダー基板、30…減速機、31…波動発生機構、33…可撓性歯車、35…剛性歯車、37…クロスローラーベアリング、40…ユニット支持部材、41…ベアリング支持部材、45…取付けプレート、45a…取付けプレート表面、50…検出センサー、50a…プレート検出センサー、50b…第1アームセンサー、50c…プレートセンサー、50d…モーターケースセンサー、50e…ローラー外輪センサー、50f…支持部材センサー、50g…第1検出センサー、50h…第2検出センサー、60…ロボット記憶部、70…ロボット通信インターフェイス、100…ロボットシステム、101…基台筐体、102…基台段差部、103…基台ネジ孔、111…第1アーム筐体、113…第1アーム段差部、114…第1アーム挿通孔、121…第2アーム筐体、122…第2アーム段差部、123…第2アーム挿通孔、191…動作制御部、193…データ処理部、195…通知制御部、211…磁石、213…モーター回転軸、231…鉄芯、232…コイル、261…基板支持部、271…第1ベアリング、272…第2ベアリング、311…波動発生部、312…本体部、313…減速機ベアリング、315…内輪部、316…外輪部、317…ボール、318…固定部、331…筒状部、332…外歯、333…鍔部、334…鍔部挿通孔、351…取付部、352…内歯、353…取付部挿通孔、371…ローラー、373…ローラー内輪、375…ローラー外輪、377…内輪ネジ孔、379…外輪ネジ孔、411…支持部材挿通孔、451…剛性歯車支持部、452…第1挿通孔、453…基台接続部、454…第2挿通孔、500…制御装置、510…制御ユニット、511…指示部、513…算出部、520…制御装置記憶部、530…通信インターフェイス、550…モニター、A…中心軸、B1…第1ボルト、B2…第2ボルト、B3…第3ボルト、B4…第4ボルト、J1…第1軸、J2…第2軸、J3…第3軸。
図1
図2
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図10