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特開2023-183042情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183042
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/93 20060101AFI20231220BHJP
   A01K 29/00 20060101ALI20231220BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20231220BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
H04N5/93
A01K29/00 B
H04N5/232 290
H04N5/77
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096416
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 光
【テーマコード(参考)】
5C053
5C122
【Fターム(参考)】
5C053HA21
5C053LA01
5C053LA11
5C053LA14
5C122EA42
5C122FH11
5C122FH14
5C122GA34
5C122HA86
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】他の動物に依存する動物が当該他の動物と一緒に居ない時に感じるストレスを適切に軽減させること。
【解決手段】
情報処理装置は、第1の動物に依存する関係のある第2の動物を、撮像装置が撮像して得られた画像を取得し、取得された前記画像に含まれる前記第2の動物の感情を決定し、前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合における前記第2の動物と同じ場所にいる前記第1の動物の画像および音声の少なくとも一方が保存されるように制御し、前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合に保存された前記第1の動物の画像および前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生されるように制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の動物に依存する関係のある第2の動物を、撮像装置が撮像して得られた画像を取得する取得手段と、
取得された前記画像に含まれる前記第2の動物の感情を決定する決定手段と、
前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合における前記第2の動物と同じ場所にいる前記第1の動物の画像および音声の少なくとも一方が保存されるように制御する保存制御手段と、
前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像、および前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生されるように制御する再生制御手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
取得された前記画像に含まれる被写体を検出し、検出された被写体が前記第1の動物であるか前記第2の動物であるかを検出する検出手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記保存制御手段は、
取得された前記画像から前記第1の動物および前記第2の動物の両方が検出された場合であって、かつ、前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合、取得された前記画像および取得された前記画像に対応する音声の少なくとも一方が保存されるように制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記保存制御手段は、
前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合、前記第2の動物の感情がポジティブな感情であるときを含む時間における前記第1の動物の画像および音声の少なくとも一方が保存されるように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記再生制御手段は、
前記撮像装置が設置されている場所に前記第1の動物が存在しない場合であって、かつ、前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像および前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生されるように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定手段は、前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像および前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生された後の、前記第2の動物の感情がポジティブな感情に変化したかを判定し、
前記第2の動物の感情がポジティブな感情に変化した際に再生されていた、前記第1の動物の画像または前記第1の動物の音声が優先的に再生されるように管理する管理手段をさらに有する。
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記再生制御手段は、
前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像または前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声のうち、前記優先的に再生されるように管理されている画像または音声から先に再生されるように制御する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
取得された前記画像に含まれる前記第2の動物の行動を決定する第2の決定手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像または前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声に、前記第2の決定手段が決定した行動を関連付けて管理する管理手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記再生制御手段は、
前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、前記第2の決定手段が決定した行動と類似する行動に関連付けて管理されている画像または音声から先に再生されるように制御する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記撮像装置が設置されている場所に前記第1の動物が存在するか否かを判定する判定手段をさらに有し、
前記撮像装置が設置されている前記場所に前記第1の動物が存在すると判定された場合、前記保存制御手段による処理が実行され、
前記撮像装置が設置されている前記場所に前記第1の動物が存在しないと判定された場合、前記再生制御手段による処理が実行される
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第2の動物はペットであり、前記第1の動物は前記ペットの飼い主である
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第2の動物は人間の幼児であり、前記第1の動物は前記幼児の親である
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記第2の動物は人間以外の動物の幼児であり、前記第1の動物は前記幼児の親である
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、所定の通知を行う通知手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
第1の動物に依存する関係のある第2の動物を、撮像装置が撮像して得られた画像を取得する取得ステップと、
取得された前記画像に含まれる前記第2の動物の感情を決定する決定ステップと、
前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合における前記第2の動物と同じ場所にいる前記第1の動物の画像および音声の少なくとも一方が保存されるように制御する保存制御ステップと、
前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、前記保存制御ステップの制御により保存された前記第1の動物の画像、および前記保存制御ステップの制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生されるように制御する再生制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータに請求項16に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像画像に基づく処理に関する。
【背景技術】
【0002】
自宅に設置されたカメラを用いて、飼い主が自宅にいないときのペットのストレス、または親がいないときの幼児等のストレスを軽減させる方法が提案されている。
【0003】
特許文献1には、カメラが自宅のペットを撮像して得られた画像に基づきペットの感情を決定して、ペットの感情を示す文言を飼い主の携帯端末に通知する方法が記載されている。そして、ペットの感情を確認した飼い主は、自宅のスピーカーから音声を出力するための呼びかけ指示をすることが記載されている。
【0004】
特許文献2には、ペットの鳴き声を検出した場合、画像表示装置にペット用の映像を自動で再生する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-170916号公報
【特許文献2】特開2015-115731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、飼い主が携帯端末から呼びかけ指示を行う必要がある。このため、飼い主が勤務中または移動中等の理由により携帯端末が使用できない場合、適切なタイミングで呼びかけ指示をすることができないことがある。
【0007】
また、特許文献2に開示された方法では、画像表示装置に表示される映像は、ペットの現在の感情は考慮されずに再生される。ペットの現在の感情に適さない映像が再生されてしまうと、ペットにストレスを与えてしまう虞がある。
【0008】
本開示は、他の動物に依存する動物が当該他の動物と一緒に居ない時に感じるストレスを適切に軽減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る情報処理装置は、第1の動物に依存する関係のある第2の動物を、撮像装置が撮像して得られた画像を取得する取得手段と、取得された前記画像に含まれる前記第2の動物の感情を決定する決定手段と、前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合における前記第2の動物と同じ場所にいる前記第1の動物の画像および音声の少なくとも一方が保存されるように制御する保存制御手段と、前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像、および前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生されるように制御する再生制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、他の動物に依存する動物が当該他の動物と一緒に居ない時に感じるストレスを適切に軽減させることを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】システム構成および情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2】情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3】主要な処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4】処理Aの流れの一例を示すフローチャートである。
図5】処理Bの流れの一例を示すフローチャートである。
図6】ペットの状態変化を判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】処理Aの流れの一例を示すフローチャートである。
図8】処理Bの流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本開示の技術を実施するための形態について説明する。なお、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、以下の実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本開示の技術の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
【0013】
<第1の実施形態>
[システム構成]
図1は、本実施形態のシステムの構成例を示す図である。本実施形態のシステム1は、情報処理装置100、携帯端末109、およびネットワークカメラ110を有する。情報処理装置100、携帯端末109、およびネットワークカメラ110は、ネットワーク108を介してデータなどを互いに送受信可能に構成されている。
【0014】
ネットワークカメラ110は、スピーカーなどの音声出力部112、および画像を表示するための表示部111、マイクなどの音声入力部113が含まれているものとして説明する。また、ネットワークカメラ110は、ユーザの自宅に設置されているものとして説明する。
【0015】
ネットワークカメラ110は、ネットワークカメラ110が設置されている場所に存在している被写体を撮像して得られた画像のデータを生成する。画像は、静止画および動画像のいずれでもよい。本実施形態では、ネットワークカメラ110が撮像して得られた画像は動画像であるものとして説明を行う。また、ネットワークカメラ110は、自宅にいるユーザ(飼い主)などの音声を録音する。動画像と音声を合わせたデータを映像データとよぶことがある。また、被写体は、飼い主、および飼い主のペットの少なくとも一方であるものとして本実施形態の説明を行う。
【0016】
ネットワークカメラ110は、ネットワーク108を経由して画像のデータおよび音声のデータを受信して、それぞれのデータの少なくとも1つに基づく再生をすることができる。即ち、画像のデータに基づく画像を表示部111へ表示する、および音声のデータに基づく音声を音声出力部112から出力することができる。
【0017】
なお、表示部111、音声出力部112、および音声入力部113は、ネットワークカメラ110とは別の装置としてシステム1に含まれている構成でもよい。その場合、表示部111、音声出力部112、および音声入力部113は、ネットワークカメラ110の設置場所(自宅)と同じ場所に設置されるものとする。また、ネットワークカメラ110と独立した装置である、表示部111、音声出力部112、および音声入力部113は、ネットワーク108等を介してデータを送受信可能に構成されているものとする。ネットワークカメラ110が撮像して得られた画像のデータおよび録音して得られた音声のデータは、情報処理装置100へ送信される。
【0018】
携帯端末109は、ペットの飼い主であるユーザが所持している端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット等である。携帯端末109は、例えば、情報処理装置100から出力された通知を表示する。情報処理装置100の機能の詳細については後述する。
【0019】
[情報処理装置のハードウェア構成]
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。情報処理装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、記憶装置104、UI106、およびネットワークI/F107を有する。
【0020】
CPU101は、RAM103をワークメモリとして、ROM102および記憶装置104に記憶されたOSおよびプログラムを実行して、各種処理の演算や論理判断などを行う。さらに、CPU101は、システムバス105に接続された各構成を制御する。RAM103は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。記憶装置104は、ハードディスクドライブまたは各種インタフェースによって接続された外部記憶装置などであり、本実施形態の各種処理に係るプログラムおよびデータを保存する。
【0021】
UI106は、情報処理装置100とユーザとの間の入出力を媒介する装置であり、音声を出力するスピーカー、画像を表示するディスプレイ、およびユーザの入力を受け付けるキーボード等で実現することができる。ネットワークI/F107は、ネットワーク108を介して、携帯端末109、またはネットワークカメラ110等の外部装置とのデータのやり取りを中継するためのインタフェースである。
【0022】
なお、情報処理装置100はCPU101とは異なる専用の1又は複数のハードウェアあるいはGPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。そして、CPU101による処理の少なくとも一部をGPUあるいは専用のハードウェアが行うようにしてもよい。専用のハードウェアの例としては、ASIC(特定用途向け集積回路)、及びDSP(デジタルシグナルプロセッサ)等がある。
【0023】
[情報処理装置の機能構成]
図2は、本実施形態に係る情報処理装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、本実施形態に係る情報処理装置100の機能構成について説明する。情報処理装置100は、飼い主位置判定部201、データ取得部202、被写体検出部203、状態決定部204、画像管理部205、保存制御部206、指示部207、および再生制御部208を有する。これらの各機能部は、CPU101が、ROM102や記憶装置104に記憶されたプログラムをRAM103に展開し、後述する各フローチャートに従った処理を実行することにより実現される。そして、CPU101は、各処理の実行結果をRAM103に記録する。他にも例えば、CPU101を用いたソフトウェア処理の代替としてFPGAなどのハードウェアが利用されてもよい。ハードウェアによって機能部を構成する場合には、図2の各機能部の処理に対応させた演算部や回路を構成すればよい。または、各機能部は、ソフトウェアと専用ICなどのハードウェアとの協働で実現されてもよいし、一部またはすべての機能がハードウェアのみで実現されてもよい。
【0024】
飼い主位置判定部201は、ネットワークカメラ110が設置されている場所(自宅)に飼い主がいるか否かを判定する。例えば、飼い主の携帯端末109が、自宅に設置されているWi-Fiルータに接続されている場合、自宅に飼い主がいると判定する。なお、ネットワークカメラ110が撮像して得られた画像を解析して自宅にユーザがいるか否かを判定してもよい。
【0025】
データ取得部202は、ネットワークカメラ110が撮像して得られた画像のデータを、ネットワーク108を経由して取得する。また音声入力部113が録音して得られた音声のデータを取得する。
【0026】
被写体検出部203は、データ取得部202が取得した画像に含まれる被写体を検出する。例えば、検出される被写体は、飼い主およびペットである。なお、被写体を検出する処理は、ネットワークカメラ110で行ってもよい。
【0027】
さらに被写体検出部203は、検出した被写体が、飼い主またはペットのいずれかであるかを検出する。例えば、飼い主およびペットそれぞれの画像を、記憶装置104に予め登録しておく。そして、被写体検出部203は、登録された飼い主の画像およびペットの画像それぞれと被写体の類似度を決定し、被写体がペットであるか飼い主であるかを検出する。
【0028】
状態決定部204は、被写体検出部203で検出した被写体がペットである場合、被写体の感情(状態)を決定する。状態決定部204が決定する感情(状態)は、ポジティブな感情(の状態)であるかネガティブの感情(の状態)であるか等である。ポジティブな感情のとは、喜んでいる、嬉しい、元気等である。一方、ネガティブな感情とは、寂しい、悲しい、元気がない等である。
【0029】
ペットの感情(状態)を決定する方法は限定しない。例えば、入力データをペットの画像とし、ペットの感情(ポジティブな感情の状態またはネガティブな感情の状態)を正解データとした教師あり学習をすることで機械学習によって構築された学習済みモデルを生成する。そして、その学習済みモデルに撮像画像から切り出されたペットの画像を入力して得られた出力値に基づき、ペットの状態を判定すればよい。他にも、ペットの感情ごとの画像を、記憶装置104に予め登録しておく。そして、登録された画像と現在のペットの画像の類似度を判定し、類似度が高い画像に関連付けられている感情を、ペットの感情として決定してもよい。
【0030】
保存制御部206は、データ取得部202が取得したデータ(画像および音声の少なくとも一方のデータ)のうち、後述する画像管理部205によって管理されるデータを決定する。決定の方法は後述する。
【0031】
画像管理部205は、保存制御部206によって決定された画像および音声のデータを、記憶装置104等の記憶部に記録して管理する。なお、画像管理部205は、画像および音声のデータをネットワークカメラ110の不図示の記憶部に保存させて管理してもよいし、他の外部のストレージに保存して管理してもよい。
【0032】
再生制御部208は、ネットワークカメラ110の表示部111を介して自宅にいるペットに見せるための画像、またはネットワークカメラ110の音声出力部112を介して自宅にいるペットに聞かせるための音声のデータを選択する。即ち、本実施形態の再生制御部208は、自宅のペットの状態がネガティブな感情の状態からポジティブな感情の状態になるような画像および音声を選択する。具体的には、再生制御部208は、画像管理部205が管理しているデータを選択する。
【0033】
指示部207は、ネットワークカメラ110に対して処理を実行するように指示を行う。ネットワークカメラ110は、指示部207の指示に含まれる処理を実行する。例えば、指示部207は、再生制御部208が選択したデータが画像のデータである場合は、ネットワークカメラ110の表示部111に表示して再生されるようにネットワークカメラ110に指示する。指示部207は、再生制御部208が選択したデータが音声のデータである場合は、ネットワークカメラ110の音声出力部112から再生されるようにネットワークカメラ110に指示する。
【0034】
[フローチャート]
図3は、情報処理装置100の処理の流れについて説明するためのフローチャートである。図3に示すフローチャートに示す一連の処理は、CPU101がROM102に保存されたプログラムをRAM103に展開し実行することによって実現される。また、図3におけるステップの一部または全部の機能をASICや電子回路等のハードウェアで実現してもよい。なお、各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味し、以後のフローチャートにおいても同様とする。
【0035】
S301において飼い主位置判定部201は、ネットワークカメラ110が設置されておりペットがいる場所に飼い主がいるか否かを判定する。場所は、飼い主の自宅であるものとして説明する。ペットと飼い主とが自宅にいると飼い主位置判定部201が判定した場合(S301がYES)、S302に進む。
【0036】
S302では、飼い主が自宅にいる場合の処理Aが行われる。処理Aの詳細については、図4を用いて後述する。処理Aが完了した後にS304に進む。
【0037】
一方、飼い主が自宅にいないと飼い主位置判定部201が判定した場合(S301がNO)、S303に進む。S303では処理Bが行われる。処理Bの詳細については、図5を用いて後述する。処理Bが完了した後、S304に進む。
【0038】
S304においてCPU101は、ネットワークカメラ110の電源がOFFか否かを判定する。ネットワークカメラ110の電源がOFFとCPU101が判定した場合(S304がYES)、本フローチャートの処理を終了する。一方、ネットワークカメラ110の電源がOFFとCPU101が判定した場合(S304がNO)、S301に戻る。
【0039】
S301に戻った後に、再度、処理Aまたは処理Bが行われる場合、先に処理Aまたは処理Bが実行されていた場合、数フレーム後または数分後のフレームに対して、処理Aまたは処理Bが行われる。このように、ネットワークカメラ110の電源がOFFになるまでS301~S303を繰り返す。
【0040】
[ペットと飼い主が一緒に自宅にいる場合に実行される処理]
図4は、本実施形態の情報処理装置100によって実行される処理Aの流れについて説明するためのフローチャートである。処理Aは、自宅のペットが飼い主と一緒にいる場合に実行される処理である。
【0041】
S401においてデータ取得部202は、ネットワークカメラ110が撮像して得られた画像を取得する。ネットワークカメラ110から受信された画像が動画像である場合は、例えば、1フレーム分または数フレーム分の画像が取得される。そして、被写体検出部203は、データ取得部202が取得したネットワークカメラ110の画像から被写体を検出して、飼い主およびペットが被写体として含まれているか否かを判定する。飼い主およびペットの両方が取得された画像に含まれると被写体検出部203が判定した場合(S401がYES)、S402に進む。
【0042】
S402において状態決定部204は、S401で取得された画像に含まれるペットの状態を決定する。即ち、状態決定部204は、ペットの状態がポジティブの感情の状態かネガティブな感情の状態かを決定する。
【0043】
S403において状態決定部204は、決定されたペットの状態がポジティブの感情の状態か否かを判定する。ペットの状態がポジティブの感情の状態であると状態決定部204が判定した場合(S403がYES)、S404に進む。
【0044】
S404において保存制御部206は、ペットの状態がポジティブの感情の状態である時において、ネットワークカメラ110が飼い主を撮像して得られた画像、または音声入力部113が飼い主の声を録音して得られた音声が保存されるように制御する。例えば、S401で取得された画像には飼い主が含まれているので、S401で取得された画像および、その画像に対応する飼い主の音声の少なくとも一方を、画像管理部205に保存させ管理させる。または、ペットの状態がポジティブの感情の状態と決定された時を含む前後の時間で、ネットワークカメラ110が撮像して得られた画像および音声入力部113が録音して得られた音声の少なくとも一方が保存されるように制御されてもよい。
【0045】
そして、画像管理部205は、保存制御部206が決定した飼い主の画像および音声の少なくとも一方のデータを保存する。データの保存完了後、処理Aは終了する。よって、S404の処理が複数回実行されることで、ペットのポジティブな感情の状態のときの飼い主の画像および音声のデータが蓄積されていくことになる。
【0046】
一方、ペットの状態がポジティブな感情の状態でないと状態決定部204が判定した場合(S403がNO)、または、飼い主とペットとの両方が撮像画像に含まれていないと被写体検出部203が判定した場合(S401がNO)、処理Aを終了する。即ち、S404はスキップされる。
【0047】
[飼い主が自宅にいない場合に実行される処理]
図5は、本実施形態の情報処理装置100の処理Bの流れについて説明するためのフローチャートである。処理Bは、ペットが飼い主と一緒いない場合に実行される処理である。
【0048】
例えば、自宅にネットワークカメラ110が設置されていて、ペットが自宅にいて、飼い主が自宅外にいる場合、処理Bが実行される。
【0049】
S501においてデータ取得部202は、ネットワークカメラ110が撮像して得られた画像を取得する。ネットワークカメラ110から受信された画像が動画像である場合は、例えば、1フレーム分または数フレーム分の画像が取得される。そして、被写体検出部203は、データ取得部202が取得したネットワークカメラ110の画像から被写体を検出して、ペットが被写体として含まれているか否かを判定する。取得された画像にペットが含まれると被写体検出部203が判定した場合(S501がYES)、S502に進む。
【0050】
S502において状態決定部204は、S501で取得された画像に含まれるペットの状態を決定する。即ち、状態決定部204は、ペットの状態がポジティブの感情の状態かネガティブな感情の状態かを決定する。
【0051】
S503において状態決定部204は、決定されたペットの状態がネガティブの感情の状態か否かを判定する。ペットの状態がネガティブの感情の状態であると状態決定部204が判定した場合(S503がYES)、S504に進む。
【0052】
S504において状態決定部204は、ペットの状態がネガティブな感情の状態であることを表す所定の通知を飼い主の携帯端末109に送信する。携帯端末109には、ペットの現在の状態がネガティブな感情の状態であることの通知が表示される。このため、自宅外にいる飼い主は、ペットの状態を知ることができる。
【0053】
S505において再生制御部208は、処理Aによって保存され画像管理部205が管理しているデータを選択する。そして、再生制御部208は、選択されたデータを、ネットワーク108を経由して、ネットワークカメラ110に送信されるようにする。即ち、選択されたデータがネットワークカメラ110の表示部111または音声出力部112で再生されるように制御する。指示部207は、再生制御部208が選択したデータが画像のデータである場合は、表示部111に表示されるようにネットワークカメラ110に指示する。指示部207は、再生制御部208が選択したデータが音声のデータである場合は、音声出力部112で再生されるようにネットワークカメラ110に指示する。
【0054】
S505の処理の結果、自宅に設置された表示部111に再生制御部208が選択した画像が表示される。また、音声出力部112から再生制御部208が選択した音声が再生される。再生制御部208が選択したデータは、ペットがポジティブの感情の状態のときの飼い主の画像、またはペットがポジティブの感情の状態のときに録音された飼い主の音声である。このため、ネガティブな感情の状態のペットを、ポジティブな感情の状態にするための適切なデータが再生される。
【0055】
なお、犬および猫の聴覚は人間よりも優れており音声だけでも飼い主を認識することができる。よって、ペットが犬または猫である場合、S505では音声だけが再生されるようにデータが選択されてもよい。また、音声と画像の両方を選択して音声と画像の両方が再生された方がペットの感情を改善させる効果は大きいため、音声と画像の両方が再生された方がより好ましい。
【0056】
なお、S504およびS505は並列して処理してもよい。または、S505の処理は、S504で通知を受けた飼い主の指示があった場合に実行されてもよい。または、ユーザの指示によらないでS505を実行する自動モードと、ユーザの指示に基づきS505が実行される手動モードと、を有していてもよい。そして、自動モードと手動モードとは切替可能に構成されていてもよい。また、飼い主が応答できない場合のみユーザの指示によらないでS505を実行するモードが含まれていてもよい。
【0057】
S505による再生完了後に、処理Bは終了する。一方、ペットの状態がネガティブな感情の状態でないと状態決定部204が判定した場合(S503がNO)、または、取得された画像にペットが含まれていないと被写体検出部203が判定した場合(S501がNO)、処理Bを終了する。即ち、S504およびS505はスキップされる。
【0058】
以上説明したように本実施形態では、飼い主とペットがコミュニケーションを行っているときのようなペットがポジティブな感情の状態の場合における、飼い主の画像および音声の少なくとも一方を保存して蓄積しておく(処理A)。そして、ペットが飼い主と離れてネガティブな感情な状態の場合、蓄積しておいた画像および音声の少なくとも一方をペットに対して見せる(聞かせる)ように再生する(処理B)。
【0059】
このため本実施形態によれば、飼い主の不在時におけるペットのネガティブな感情の状態を改善しペットのストレスを軽減することができる。ペットは放置されていると心身のバランスを崩して病気になる場合があることから、ペットの健康状態が悪くなることを抑制できる。特に、ペットにとって愛着がある飼い主の画像および音声の少なくとも一方を使用することで、安定してペットのストレスを軽減できる。さらに飼い主にとっても、外出時はペットを放置している不安や罪悪感に苛まれることがあるが、本実施形態によれば飼い主の不安や罪悪感を軽減できる。
【0060】
<第2の実施形態>
本実施形態では、処理Bにおける図5のS505でデータが再生された後のペットの状態の変化を判定し、この状態変化の判定結果を考慮して、次回再生するデータを選択する方法を説明する。本実施形態では、第1の実施形態からの差分を中心に説明する。特に明記しない部分については第1の実施形態と同じ構成および処理である。
【0061】
図6は、処理BにおけるS505の処理の結果として画像または音声がネットワークカメラ110で再生された後、ペットの状態の変化を判定する処理の流れについて説明するためのフローチャートである。即ち、本実施形態では、図5のフローチャートのS505の後に、図6のフローチャートの処理が実行される。
【0062】
S601において指示部207は、処理BにおけるS505の結果、表示部111に表示された画像を見た後のペット、または音声出力部112から出力された音声を聞いた後のペットを撮像するように、ネットワークカメラ110に指示する。
【0063】
S602において状態決定部204は、S601の撮像の結果得られた画像に基づき現在のペットの状態を決定する。
【0064】
S603において状態決定部204は、S602で決定されたペットの状態と、処理Bの図5のS502で決定された飼い主の画像または音声が再生される前のペットの状態と、を比較して、ペットの状態に変化があったかを判定する。即ち、状態決定部204は、S602で決定されたペットの状態が、ポジティブな感情の状態であった場合はペットの状態に変化があったと判定する。
【0065】
そして、画像管理部205は、ペットの状態変化の判定結果を保存する。例えば、ペットの状態がポジティブな感情の状態に変化したときに再生されていた飼い主の画像または音声のデータを、効果があったデータとして管理しておく。例えば、画像管理部205は、効果があったこと示すフラグと関連付けて飼い主の画像または音声のデータを管理する。
【0066】
また、本実施形態では、処理Bにおける図5のS505の処理において、S603で保存されたペットの状態変化の判定結果を参照して、ネットワークカメラ110で再生されるデータを制御する。具体的には、次に処理Bが実行される場合、図5のS505の処理では、効果があったデータとして管理されている飼い主の画像または音声のデータが優先的に再生されるようにデータが選択される。例えば、S505において再生制御部208は、有効を示すフラグと関連付けられているデータから先に再生されるようにデータを選択する。
【0067】
そして、再生制御部208は、有効を示すフラグと関連付けられているデータが全て再生されたら、次にフラグが関連付けられていないデータが再生されるようにデータを選択する。なお、ペットの状態がネガティブな感情から変化しなかったデータが音声データである場合は、音量を大きくして再生することが好ましい。
【0068】
以上説明したように本実施形態によれば、再生した画像または音声がペットのネガティブな感情の状態を改善する効果があったかを判定することができる。このため、飼い主との直接のコミュニケーションではペットの状態が改善したが、画像または音声を再生した場合は効果がなかったデータを決定することができる。よって、効果のあるデータを優先して再生することで、ペットのネガティブな感情の状態をより適切に改善することができる。
【0069】
<第3の実施形態>
本実施形態では、処理Aおよび処理Bにおいてペットの感情に加えてペットの行動を決定して、ペットの行動にさらに基づき、再生するデータを選択する方法を説明する。本実施形態では、第1の実施形態からの差分を中心に説明する。特に明記しない部分については第1の実施形態と同じ構成および処理である。
【0070】
本実施形態の情報処理装置100には、図2の機能部に加えて不図示の行動決定部が含まれるものとする。行動決定部が画像に含まれるペットの行動を決定する。行動決定の方法は、例えば、入力データをペットの画像とし、数から数十パターンのペットの行動を正解データとした教師あり学習をすることで、機械学習によって構築された学習済みモデルを生成する。そして、その学習済みモデルに画像から切り出されたペットの画像を入力して得られた出力値に基づきペットの行動を決定する。決定されるペットの行動とは、例えば、弱々しく吠えている、強く吠えている、ウロウロ徘徊している等である。
【0071】
図7は、本実施形態の処理Aの流れについて説明するためのフローチャートである。S701~S702は、S401~S402と同じ処理であるため説明を省略する。
【0072】
S703において情報処理装置100の行動決定部は、S701で取得された画像に含まれるペットの行動を決定する。
【0073】
S704はS403と同じ処理である。ペットの状態がポジティブの感情の状態であると状態決定部204が判定した場合(S704がYES)、S705に進む。
【0074】
S705において保存制御部206は、S404と同様に、ネットワークカメラ110が飼い主を撮像して得られた画像、および音声入力部113が飼い主の声を録音して得られた音声の少なくとも一方を保存するように画像管理部205に指示する。
【0075】
そして、画像管理部205は、ペットがポジティブの感情の状態のときの飼い主の画像および音声のデータを、S703で決定されたペットの行動と関連付けて保存する。
【0076】
図8は、本実施形態の処理Bの流れについて説明するためのフローチャートである。S801~S802は、S501~S502と同じ処理であるため説明を省略する。
【0077】
S803において情報処理装置100における行動決定部は、S801で取得された画像に含まれるペットの行動を決定する。
【0078】
S804はS503と、S805はS504と同じ処理である。ペットの状態がネガティブな感情の状態であると状態決定部204が判定した場合(S804がYES)、S805~S806の処理が行われる。
【0079】
S806において再生制御部208は、処理Aによって保存され画像管理部205が管理しているデータを選択する。本実施形態では、画像管理部205が管理しているデータのうち、S803で決定された現在のペットの行動に類似する行動に関連付けられているデータが優先して選択される。行動が類似するかの判定方法は、例えば、行動にカテゴリーを関連付けておいて、カテゴリーが同じ行動は、類似する行動であると判定すればよい。
【0080】
そして、再生制御部208は、選択されたデータがネットワークカメラ110の表示部111または音声出力部112で再生されるように、選択されたデータを、ネットワーク108を経由してネットワークカメラ110に送信されるようにする。
【0081】
ペットの行動には複数のパターンがある。このため、本実施形態の処理Aでは、ペットの行動毎に対応する飼い主の画像および音声が保存されるように処理される。そして、本実施形態の処理Bでは、現在のペットの行動に関連する飼い主の画像または音声を選択して送信する。このため本実施形態によれば、より適切な画像および音声をペットに対して再生することができる。
【0082】
なお、本実施形態の処理Aにける図7のS703では、飼い主とペットとの間で、飼い主がペットを撫でる、飼い主がペットにエサを与える等の物理的な接触があったか否かについても決定してもよい。そして、物理的な接触が無いと決定された場合、画像管理部205は、ペットの行動に加えて物理的な接触が無かったことをさらに関連付けて飼い主のデータを保存することが好ましい。この場合、処理Bにおける図8のS806では、物理的な接触がないと関連付けられた画像または音声のデータが優先して再生されるように制御されることが好ましい。画像または音声を用いたコミュニケーションでは、物理的な接触はできないため、物理的な接触があったときに撮像または録音されたデータでは、ペットの状態を改善する効果が弱いと推測されるためである。
【0083】
<その他の実施形態>
上述の実施形態では、ネットワークカメラ110と情報処理装置100とは異なる装置であるものとして説明したが、ネットワークカメラ110に情報処理装置100が含まれるような一体型の装置でもよい。または、情報処理装置100の機能の少なくとも一部がネットワークカメラ110において実現されてもよい。
【0084】
上述の実施形態では、被写体がペットとペットの飼い主の場合の実施形態について説明したが、上述の実施形態に適用される被写体はペットと飼い主に限られない。上述の実施形態において、ペットを、他の動物によらなければ単独でネガティブな感情からポジティブな感情になること困難である動物(他の動物に依存する関係にある動物)に置き変え、飼い主を当該他の動物に置き変えて適用してもよい。例えば、人間の親と幼児について、上述の実施形態を適用してもよい。または、または、人間以外の動物(例えばペット)の親と当該動物の子の場合にも適用可能である。ペットの親と子に適用する場合は、S504の通知はそのペットの飼い主に通知が行われるようにして、それ以外のステップでは飼い主とあるとこをペットの親に置き変えて適用すればよい。
【0085】
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0086】
<その他>
上述した実施形態の開示は、以下の構成を含む。
【0087】
(構成1)
第1の動物に依存する関係のある第2の動物を、撮像装置が撮像して得られた画像を取得する取得手段と、
取得された前記画像に含まれる前記第2の動物の感情を決定する決定手段と、
前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合における前記第2の動物と同じ場所にいる前記第1の動物の画像および音声の少なくとも一方が保存されるように制御する保存制御手段と、
前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、
前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像、および前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生されるように制御する再生制御手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【0088】
(構成2)
取得された前記画像に含まれる被写体を検出し、検出された被写体が前記第1の動物であるか前記第2の動物であるかを検出する検出手段をさらに有する
ことを特徴とする構成1に記載の情報処理装置。
【0089】
(構成3)
前記保存制御手段は、
取得された前記画像から前記第1の動物および前記第2の動物の両方が検出された場合であって、かつ、前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合、
取得された前記画像および取得された前記画像に対応する音声の少なくとも一方が保存されるように制御する
ことを特徴とする構成2に記載の情報処理装置。
【0090】
(構成4)
前記保存制御手段は、
前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合、前記第2の動物の感情がポジティブな感情であるときを含む時間における前記第1の動物の画像および音声の少なくとも一方が保存されるように制御する
ことを特徴とする構成1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0091】
(構成5)
前記再生制御手段は、
前記撮像装置が設置されている場所に前記第1の動物が存在しない場合であって、かつ、前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、
前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像および前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生されるように制御する
ことを特徴とする構成1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0092】
(構成6)
前記決定手段は、前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像および前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生された後の、前記第2の動物の感情がポジティブな感情に変化したかを判定し、
前記第2の動物の感情がポジティブな感情に変化した際に再生されていた、前記第1の動物の画像または前記第1の動物の音声が優先的に再生されるように管理する管理手段をさらに有する
ことを特徴とする構成1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0093】
(構成7)
前記再生制御手段は、
前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像または前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声のうち、前記優先的に再生されるように管理されている画像または音声から先に再生されるように制御する
ことを特徴とする構成6に記載の情報処理装置。
【0094】
(構成8)
取得された前記画像に含まれる前記第2の動物の行動を決定する第2の決定手段をさらに有する
ことを特徴とする構成1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0095】
(構成9)
前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の画像または前記保存制御手段の制御により保存された前記第1の動物の音声に、前記第2の決定手段が決定した行動を関連付けて管理する管理手段をさらに有する
ことを特徴とする構成8に記載の情報処理装置。
【0096】
(構成10)
前記再生制御手段は、
前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、前記第2の決定手段が決定した行動と類似する行動に関連付けて管理されている画像または音声から先に再生されるように制御する
ことを特徴とする構成9に記載の情報処理装置。
【0097】
(構成11)
前記撮像装置が設置されている場所に前記第1の動物が存在するか否かを判定する判定手段をさらに有し、
前記撮像装置が設置されている前記場所に前記第1の動物が存在すると判定された場合、前記保存制御手段による処理が実行され、
前記撮像装置が設置されている前記場所に前記第1の動物が存在しないと判定された場合、前記再生制御手段による処理が実行される
ことを特徴とする構成1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0098】
(構成12)
前記第2の動物はペットであり、前記第1の動物は前記ペットの飼い主である
ことを特徴とする構成1から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0099】
(構成13)
前記第2の動物は人間の幼児であり、前記第1の動物は前記幼児の親である
ことを特徴とする構成1から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0100】
(構成14)
前記第2の動物は人間以外の動物の幼児であり、前記第1の動物は前記幼児の親である
ことを特徴とする構成1から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0101】
(構成15)
前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、所定の通知を行う通知手段をさらに有する
ことを特徴とする構成1から14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0102】
(構成16)
第1の動物に依存する関係のある第2の動物を、撮像装置が撮像して得られた画像を取得する取得ステップと、
取得された前記画像に含まれる前記第2の動物の感情を決定する決定ステップと、
前記第2の動物の感情がポジティブな感情であると決定された場合における前記第2の動物と同じ場所にいる前記第1の動物の画像および音声の少なくとも一方が保存されるように制御する保存制御ステップと、
前記第2の動物の感情がネガティブな感情であると決定された場合、
前記保存制御ステップの制御により保存された前記第1の動物の画像、および前記保存制御ステップの制御により保存された前記第1の動物の音声の少なくとも一方が再生されるように制御する再生制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【0103】
(構成17)
コンピュータに構成1から15のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0104】
202 データ取得部
204 状態決定部
206 保存制御部
208 再生制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8