(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183061
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】作業支援装置、作業支援方法および作業支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20231220BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20231220BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G09G5/36 520D
G09G5/38 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096463
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】深井 悠介
(72)【発明者】
【氏名】大秋 大輔
(72)【発明者】
【氏名】城戸 武志
【テーマコード(参考)】
5C182
【Fターム(参考)】
5C182AA05
5C182AA26
5C182AB13
5C182AB33
5C182AC03
5C182AC38
5C182BA29
5C182BC26
5C182CB11
5C182CB42
5C182DA52
(57)【要約】
【課題】作業支援装置においては、操作者が作業支援装置に表示される対象オブジェクトまでの距離感を、表示画像上において把握可能であることが好ましい。
【解決手段】現実画像における基準位置から対象オブジェクトへの方向を示す方向指示オブジェクトを表示する表示部と、基準位置から対象オブジェクトまでの距離を取得する距離取得部と、基準位置から対象オブジェクトへの方向に交差する方向における方向指示オブジェクトの幅を算出する算出部とを備え、算出部は、方向指示オブジェクトの基準位置側と対象オブジェクト側との間における一の位置の交差方向における幅を、距離に基づいて基準位置側から対象オブジェクト側にわたり算出し、表示部は、算出部により算出された幅で方向指示オブジェクトを表示する、作業支援装置を提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実画像における基準位置から、対象オブジェクトへの方向を示す方向指示オブジェクトを表示する表示部と、
前記基準位置から前記対象オブジェクトまでの距離を取得する距離取得部と、
前記基準位置から前記対象オブジェクトへの方向に交差する交差方向における、前記方向指示オブジェクトの幅を算出する算出部と、
を備え、
前記算出部は、前記方向指示オブジェクトの前記基準位置側と前記対象オブジェクト側との間における一の位置の前記交差方向における前記幅を、前記距離取得部により取得された前記距離に基づいて、前記基準位置側から前記対象オブジェクト側にわたり算出し、
前記表示部は、前記算出部により算出された前記幅で、前記方向指示オブジェクトを表示する、
作業支援装置。
【請求項2】
前記算出部は、前記基準位置から前記対象オブジェクトにかけて、前記交差方向における前記幅が減少するように、前記方向指示オブジェクトの前記幅を算出する、請求項1に記載の作業支援装置。
【請求項3】
前記交差方向における、前記方向指示オブジェクトの前記基準位置側の第1の幅、および、前記対象オブジェクト側の第2の幅は、予め定められている、請求項2に記載の作業支援装置。
【請求項4】
前記第1の幅は、前記方向指示オブジェクトにおける前記基準位置側の第1端部の、前記交差方向における前記幅であり、
前記第2の幅は、前記方向指示オブジェクトにおける前記対象オブジェクト側の第2端部の、前記交差方向における前記幅であり、
前記算出部は、前記第1端部から前記第2端部にわたり、前記交差方向における前記幅が減少するように、前記方向指示オブジェクトの前記幅を算出する、請求項3に記載の作業支援装置。
【請求項5】
前記算出部は、前記方向指示オブジェクトの前記一の位置における前記幅の、前記基準位置から前記対象オブジェクトへの方向の変化率を、前記距離に基づいて算出する、請求項1から4のいずれか一項に記載の作業支援装置。
【請求項6】
前記算出部は、前記方向指示オブジェクトの前記一の位置における前記幅の、前記基準位置から前記対象オブジェクトへの方向の変化率を、前記距離に基づいて算出する、請求項4に記載の作業支援装置。
【請求項7】
前記対象オブジェクトは、前記現実画像の視界外に配置され、
前記算出部は、前記現実画像における視界の境界位置における、前記方向指示オブジェクトの前記交差方向の第3の幅を、前記距離に基づいて算出し、
前記表示部は、前記方向指示オブジェクトの前記境界位置における前記幅を、前記算出部により算出された前記第3の幅で表示する、
請求項3、4および6のいずれか一項に記載の作業支援装置。
【請求項8】
前記算出部は、前記第3の幅と前記第1の幅とに基づいて、前記基準位置の移動量を算出する、請求項7に記載の作業支援装置。
【請求項9】
距離取得部が、現実画像における基準位置から、対象オブジェクトまでの距離を取得する距離取得ステップと、
算出部が、前記基準位置から前記対象オブジェクトへの方向に交差する交差方向における、方向指示オブジェクトの幅を算出する第1算出ステップであって、前記方向指示オブジェクトは、前記基準位置から前記対象オブジェクトへの方向を示す、第1算出ステップと、
表示部が、前記方向指示オブジェクトを表示する第1表示ステップと、
を備え、
前記第1算出ステップは、前記算出部が、前記方向指示オブジェクトの前記基準位置側と前記対象オブジェクト側との間における一の位置の前記交差方向における前記幅を、前記距離取得ステップにおいて取得された前記距離に基づいて、前記基準位置側から前記対象オブジェクト側にわたり算出するステップであり、
前記第1表示ステップは、前記表示部が、前記第1算出ステップにおいて算出された前記幅で、前記方向指示オブジェクトを表示するステップである、
作業支援方法。
【請求項10】
コンピュータに、
現実画像における基準位置から対象オブジェクトまでの距離を取得する距離取得ステップと、
前記基準位置から前記対象オブジェクトへの方向に交差する交差方向における、方向指示オブジェクトの幅を算出する第1算出ステップであって、前記方向指示オブジェクトは前記基準位置から前記対象オブジェクトへの方向を示し、前記方向指示オブジェクトの前記基準位置側と前記対象オブジェクト側との間における一の位置の前記交差方向における前記幅を、前記距離取得ステップにおいて取得された前記距離に基づいて算出する第1算出ステップと、
前記方向指示オブジェクトを表示する第1表示ステップであって、前記第1算出ステップにおいて算出された前記幅で、前記方向指示オブジェクトを表示する第1表示ステップと、
を実行させるための作業支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業支援装置、作業支援方法および作業支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「他のユーザによって指示された位置に関する情報を、・・・提示可能とする。」と記載されている(要約書)。
特許文献2には、「第1の仮想空間上の所望の位置を、・・・第2のヘッドマウントディスプレイで識別可能に表示させる」と記載されている(要約書)。
特許文献3には、「利便性の高い情報提示が可能な表示制御装置等の提供。」と記載されている(要約書)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2005-174021号公報
[特許文献2] 特開2016-035742号公報
[特許文献3] 特開2020-132137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
作業支援装置においては、操作者が、作業支援装置に表示される対象オブジェクトまでの距離感を、表示画像上において把握可能であることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、作業支援装置を提供する。作業支援装置は、現実画像における基準位置から対象オブジェクトへの方向を示す方向指示オブジェクトを表示する表示部と、基準位置から対象オブジェクトまでの距離を取得する距離取得部と、基準位置から対象オブジェクトへの方向に交差する交差方向における、方向指示オブジェクトの幅を算出する算出部とを備える。算出部は、方向指示オブジェクトの基準位置側と対象オブジェクト側との間における一の位置の交差方向における幅を、距離取得部により取得された距離に基づいて、基準位置側から対象オブジェクト側にわたり算出する。表示部は、算出部により算出された幅で、方向指示オブジェクトを表示する。
【0005】
算出部は、基準位置から対象オブジェクトにかけて、交差方向における幅が減少するように、方向指示オブジェクトの幅を算出してよい。
【0006】
交差方向における、方向指示オブジェクトの基準位置側の第1の幅、および、対象オブジェクト側の第2の幅は、予め定められていてよい。
【0007】
第1の幅は、方向指示オブジェクトにおける基準位置側の第1端部の、交差方向における幅であってよい。第2の幅は、方向指示オブジェクトにおける対象オブジェクト側の第2端部の、交差方向における幅であってよい。算出部は、第1端部から第2端部にわたり、交差方向における幅が減少するように、方向指示オブジェクトの幅を算出してよい。
【0008】
算出部は、方向指示オブジェクトの一の位置における幅の、基準位置から対象オブジェクトへの方向の変化率を、距離に基づいて算出してよい。
【0009】
算出部は、方向指示オブジェクトの一の位置における幅の、基準位置から対象オブジェクトへの方向の変化率を、距離に基づいて算出してよい。
【0010】
対象オブジェクトは、現実画像の視界外に配置されてよい。算出部は、現実画像における視界の境界位置における、方向指示オブジェクトの交差方向の第3の幅を、距離に基づいて算出してよい。表示部は、方向指示オブジェクトの境界位置における幅を、算出部により算出された第3の幅で表示してよい。
【0011】
算出部は、第3の幅と第1の幅とに基づいて、基準位置の移動量を算出してよい。
【0012】
本発明の第2の態様においては、作業支援方法を提供する。作業支援方法は、距離取得部が、現実画像における基準位置から対象オブジェクトまでの距離を取得する距離取得ステップと、算出部が、基準位置から対象オブジェクトへの方向に交差する交差方向における、方向指示オブジェクトの幅を算出する第1算出ステップであって、方向指示オブジェクトは、基準位置から対象オブジェクトへの方向を示す、第1算出ステップと、表示部が、方向指示オブジェクトを表示する第1表示ステップとを備える。第1算出ステップは、算出部が、方向指示オブジェクトの基準位置側と対象オブジェクト側との間における一の位置の交差方向における幅を、距離取得ステップにおいて取得された距離に基づいて、基準位置側から対象オブジェクト側にわたり算出するステップである。第1表示ステップは、表示部が、第1算出ステップにおいて算出された幅で、方向指示オブジェクトを表示するステップである。
【0013】
交差方向における、方向指示オブジェクトの基準位置側の第1の幅、および、方向指示オブジェクトの対象オブジェクト側の第2の幅は、予め定められていてよい。
【0014】
第1算出ステップは、算出部が、基準位置から対象オブジェクトへの方向にかけて、交差方向における幅が減少するように、方向指示オブジェクトの幅を算出するステップであってよい。
【0015】
作業支援方法は、距離取得部が、対象オブジェクトが現実画像の視界内に配置されるかを判定する判定ステップと、判定ステップにおいて、対象オブジェクトが現実画像の視界外に配置されると判定された場合、算出部が、現実画像における視界の境界位置における、方向指示オブジェクトの交差方向の第3の幅を、距離に基づいて算出する第2算出ステップと、表示部が、方向指示オブジェクトの境界位置における幅を、第2算出ステップにおいて算出された第3の幅で表示する第2表示ステップとをさらに備えてよい。
【0016】
作業支援方法は、算出部が、第3の幅と第1の幅とに基づいて、基準位置の移動量を算出する第3算出ステップをさらに備えてよい。
【0017】
本発明の第3の態様においては、作業支援プログラムを提供する。作業支援プログラムは、コンピュータに、現実画像における基準位置から対象オブジェクトまでの距離を取得する距離取得ステップと、基準位置から対象オブジェクトへの方向に交差する交差方向における、方向指示オブジェクトの幅を算出する第1算出ステップであって、方向指示オブジェクトは基準位置から対象オブジェクトへの方向を示し、方向指示オブジェクトの基準位置側と対象オブジェクト側との間における一の位置の交差方向における幅を、距離取得ステップにおいて取得された距離に基づいて算出する第1算出ステップと、方向指示オブジェクトを表示する第1表示ステップであって、第1算出ステップにおいて算出された幅で、方向指示オブジェクトを表示する第1表示ステップとを実行させる。
【0018】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一つの実施形態に係る作業支援装置100が表示する現実画像10の一例を示す図である。
【
図2】作業支援装置100のブロック図の一例を示す図である。
【
図3】
図1における基準位置P0および表示位置Pnの近傍を示す図である。
【
図4】作業支援装置100が表示する現実画像10の他の一例を示す図である。
【
図5】作業支援装置100が表示する現実画像10の他の一例を示す図である。
【
図6】作業支援装置100が表示する現実画像10の他の一例を示す図である。
【
図7】
図6における基準位置P0および表示位置Pnの近傍を示す図である。
【
図8】本発明の一つの実施形態に係る表示方法の一例を含むフローチャートである。
【
図9】本発明の一つの実施形態に係る表示方法の他の一例を含むフローチャートである。
【
図10】本発明の一つの実施形態に係る作業支援装置100が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0021】
図1は、本発明の一つの実施形態に係る作業支援装置100(後述)が表示する現実画像10の一例を示す図である。現実画像10は、拡張現実空間に表示される拡張現実画像であってよい。現実画像10は、3次元空間を表示する画像であってよい。現実画像10は、3次元ホログラフィーであってよく、両眼に提示する画像の視差等を利用した疑似的な3次元画像であってもよい。
図1においては、現実画像10により表示される3次元空間がXYZ座標系で示されている。XY面は水平面であってよく、Z軸方向は鉛直方向に平行な方向であってよい。
【0022】
作業支援装置100(後述)は、例えば、操作者に装着されるヘッドマウントディスプレイ(HMD)方式のウェアラブル端末である。作業支援装置100(後述)が当該ウェアラブル端末である場合、現実画像10は当該ヘッドマウントディスプレイ(HMD)に表示される。現実画像10は、作業支援装置100(後述)の操作者が視認する視界の一例である。
【0023】
現実画像10には、方向指示オブジェクト12および対象オブジェクト14が表示される。方向指示オブジェクト12は、仮想オブジェクトである。仮想オブジェクトは、現実世界には存在しないオブジェクトである。対象オブジェクト14は、現実オブジェクトであってよく、仮想オブジェクトであってもよい。現実オブジェクトは、現実世界に存在する構造物が現実画像10に表示されたオブジェクトであってよい。現実オブジェクトは、現実世界に存在する構造物であってもよい。
【0024】
現実世界に存在する構造物は、例えば非可動構造物である。非可動構造物とは、構造物の位置が変化する蓋然性の低い構造物を指す。当該非可動構造物は、例えば、建物の床、壁、床に載置された装置等である。対象オブジェクト14に対応する、現実世界の構造物は、可動構造物であってもよい。仮想オブジェクトは、例えば操作者を支援するための情報を入力、管理、表示するためのオブジェクトであってよい。
【0025】
方向指示オブジェクト12は、操作者の操作支援として作業支援装置100(後述)によって表示されるオブジェクトであってよい。
図1の例においては、方向指示オブジェクト12は、対象オブジェクト14における操作箇所を示す、テーパ状の矢印である。方向指示オブジェクト12は、3次元空間を表示する現実画像10に表示される角錐であってよく、円錐であってもよい。
【0026】
方向指示オブジェクト12の表示位置を、表示位置Pnとする。表示位置Pnは、対象オブジェクト14の表示位置である。本例においては、表示位置Pnは、テーパ状の矢印である方向指示オブジェクト12の先端の位置である。現実画像10における基準位置を、基準位置P0とする。基準位置P0は、方向指示オブジェクト12の表示位置Pnの基準位置である。基準位置P0は、例えば現実画像10の中央位置である。基準位置P0は、予め定められてよい。方向指示オブジェクト12は、基準位置P0から対象オブジェクト14への方向を示す。
【0027】
現実画像10には、基準領域16および副方向指示オブジェクト13がさらに表示されてよい。基準領域16は、基準位置P0を含む、予め定められた面積の領域であってよい。基準領域16は、作業支援装置100(後述)の操作者が基準位置P0を認識しやすくするための領域である。副方向指示オブジェクト13は、当該操作者が、基準位置P0から対象オブジェクト14への方向を認識しやすくするためのオブジェクトである。副方向指示オブジェクト13は、仮想オブジェクトである。副方向指示オブジェクト13は、基準領域16に表示されてよい。
【0028】
図2は、作業支援装置100のブロック図の一例を示す図である。作業支援装置100は、表示部66、距離取得部60および算出部62を備える。作業支援装置100は、制御部63を備えてよい。作業支援装置100は、コンピュータにより実現されてよい。制御部63は、当該コンピュータのCPUであってよい。制御部63および算出部62が、一つの当該CPUであってもよい。作業支援装置100がコンピュータにより実現される場合、当該コンピュータには、当該コンピュータを作業支援装置100として機能させるための処理プログラムがインストールされていてよく、後述する作業支援方法を実行させるため処理プログラムがインストールされていてもよい。
【0029】
作業支援装置100の各ブロックは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)等の単一の筐体に収容されてよく、複数の筐体に分散されて収容されてもよい。作業支援装置100の各ブロックが複数の筐体に分散されて収容される場合、各ブロックは無線により通信してよい。
【0030】
表示部66は、方向指示オブジェクト12を表示する。表示部66は、作業支援装置100の操作者に対して、方向指示オブジェクト12、対象オブジェクト14、副方向指示オブジェクト13および基準領域16を含む3次元空間の現実画像10を提供する。表示部66は、液晶表示装置、有機EL表示装置、ホログラム表示装置、または、その他の表示装置であってよい。制御部63は、現実画像10を表示するように表示部66を制御する。制御部63は、表示部66に表示させる現実画像10のデータを出力してよい。
【0031】
図3は、
図1における基準位置P0および表示位置Pnの近傍を示す図である。
図3において、対象オブジェクト14は省略されている。方向指示オブジェクト12における基準位置P0側の端部を第1端部E1とし、対象オブジェクト14側の端部を第2端部E2とする。第2端部E2の位置は、表示位置Pnと同じであってよい。基準位置P0から対象オブジェクト14までの距離を、距離dとする。本例においては、距離dは基準位置P0から表示位置Pnまでの距離である。
【0032】
基準位置P0から対象オブジェクト14への方向を、方向dr1とする。方向dr1に交差する方向を、交差方向dr2とする。方向dr2は、方向dr1に直交する方向であってよい。方向drにおいて、第1端部E1の位置を位置P1とし、第2端部E2の位置を位置P2とする。方向drにおいて、方向指示オブジェクト12の基準位置P0側と対象オブジェクト14側との間における一の位置を、位置Pmとする。本例においては、位置Pmは、位置P1と位置P2との間における一の位置である。
【0033】
交差方向dr2において、位置Pmにおける方向指示オブジェクト12の幅を、幅Wとする。交差方向dr2における、方向指示オブジェクト12の基準位置P0側の幅を第1の幅W1とし、対象オブジェクト14側の幅を第2の幅W2とする。本例においては、第1の幅W1は位置P1における方向指示オブジェクト12の幅Wであり、第2の幅W2は位置P2における方向指示オブジェクト12の幅Wである。
【0034】
第1の幅W1および第2の幅W2は、予め定められていてよい。第1の幅W1および第2の幅W2が予め定められているとは、第1の幅W1および第2の幅W2が、距離dにかかわらず一定であることを指す。第1の幅W1と第2の幅W2とは、異なっていてよい。第1の幅W1は、第2の幅W2よりも大きくてよい。
【0035】
方向指示オブジェクトの外縁を、外縁15とする。外縁15については、後述する。
【0036】
距離取得部60(
図2参照)は、基準位置P0から対象オブジェクト14までの距離dを取得する。本例においては、基準位置P0(
図1参照)から表示位置Pn(
図1参照)までの距離dを取得する。算出部62は、交差方向dr2における方向指示オブジェクト12の幅Wを算出する。算出部62(
図2参照)は、交差方向dr2における一の位置Pmの幅Wを、距離dに基づいて算出する。算出部62は、距離dに基づいて、幅Wを基準位置P0側から対象オブジェクト14側にわたり算出する。本例においては、算出部62は幅Wを位置P1から位置P2にわたり算出する。
【0037】
表示部66(
図2参照)は、算出部62(
図2参照)により算出された幅Wで、方向指示オブジェクト12を表示する。表示部66は、算出部62により基準位置P0側から対象オブジェクト14側にわたり算出された幅Wで、方向指示オブジェクト12を表示する。表示部66は、第1端部E1を基準位置P0に表示してよく、第2端部E2を対象オブジェクト14の位置(表示位置Pn)に表示してよい。
【0038】
図4および
図5は、作業支援装置100が表示する現実画像10の他の一例を示す図である。
図5における、基準位置P0から対象オブジェクト14までの距離dは、
図4における距離dよりも小さい。
図5の対象オブジェクト14に対応する、現実世界の構造物は、
図4の対象オブジェクト14に対応する、現実世界の構造物よりも、作業支援装置100の操作者に近くに配置されている。
【0039】
本例の作業支援装置100において、方向指示オブジェクト12の第1の幅W1(
図3参照)および第2の幅W2(
図3参照)は、予め定められている。このため、表示部66は、距離dにかかわらず、第1の幅W1および第2の幅W2を一定に表示する。表示部66は、一の位置Pm(
図3参照)における幅Wを、基準位置P0側から対象オブジェクト14側にわたり、算出部62により算出された幅Wで表示する。このため、
図4の例では、
図5の例よりも、方向指示オブジェクト12が細長く表示される。このため、作業支援装置100の操作者は、基準位置P0から対象オブジェクト14までの距離dを、直感的に理解しやすくなる。
【0040】
算出部62(
図2参照)は、基準位置P0から対象オブジェクト14にかけて、幅W(
図3参照)が減少するように、方向指示オブジェクト12の幅Wを算出してよい。本例においては、算出部62は、第1端部E1(
図3参照)から第2端部E2(
図3参照)にわたり幅Wが減少するように、幅Wを算出する。
【0041】
基準位置P0から対象オブジェクト14にかけて幅Wが減少するとは、基準位置P0から対象オブジェクト14にかけて、幅Wが一様に減少することを指してよい。幅Wが一様に減少するとは、方向指示オブジェクト12の外縁15(
図3参照)が、方向dr1に対して基準位置P0から対象オブジェクト14にかけて同じ傾きである場合を指す。
【0042】
基準位置P0から対象オブジェクト14にかけて幅Wが減少するとは、基準位置P0から対象オブジェクト14にかけて、幅Wが非一様に減少することを指してもよい。幅Wが非一様に減少するとは、方向指示オブジェクト12の外縁15(
図3参照)の方向dr1に対する傾きが、一の位置Pmに依存して変化することを指す。幅Wが非一様に減少するとは、一の位置Pmにおいて、幅Wがステップ状に減少する場合も含んでよい。
【0043】
本例においては、方向指示オブジェクト12の外縁15は、位置P1から位置P2まで同じ傾きである。即ち、本例においては、表示部66(
図2参照)は方向指示オブジェクト12をテーパ状に表示する。
【0044】
算出部62(
図2参照)は、方向指示オブジェクト12の位置Pmにおける幅Wの、方向dr1における変化率を、距離dに基づいて算出してよい。本例においては、当該変化率とは、外縁15の上述した傾きを指す。上述したとおり、本例の第1の幅W1および第2幅W2は、予め定められている。このため、算出部62は、距離dが大きいほど幅Wの変化率を小さく算出してよく、距離dが小さいほど幅Wの変化率を大きく算出してよい。
【0045】
図6は、作業支援装置100が表示する現実画像10の他の一例を示す図である。本例においては、対象オブジェクト14は現実画像10の視界外に配置されている。作業支援装置100の操作者は、対象オブジェクト14を視認不可能であるとする。
【0046】
図7は、
図6における基準位置P0および表示位置Pnの近傍を示す図である。方向dr1における現実画像10の視界の境界位置を、境界位置Pbとする。境界位置Pbと位置P1との距離を、距離d1とする。境界位置Pbと位置P2との距離を、距離d2とする。距離dは、距離d1と距離d2との和に等しい。
【0047】
位置Pbにおける方向指示オブジェクト12の交差方向dr2の幅を、第3の幅W3とする。本例において、算出部62(
図2参照)は、第3の幅W3を距離dに基づいて算出する。算出部62は、距離dと距離d1との比に基づいて第3の幅W3を算出してよく、距離dと距離d2との比に基づいて第3の幅W3を算出してもよく、距離d1と距離d2との比に基づいて第3の幅W3を算出してもよい。
【0048】
第3の幅W3は、第1の幅W1と異なっていてよく、第2の幅W2と異なっていてよい。算出部62(
図2参照)は、距離dと距離d1との比と、第1の幅W1と第3の幅W3との比とが等しくなるように、第3の幅W3を算出してよい。第3の幅W3は、第1の幅W1よりも小さく、且つ、第2の幅W2よりも大きくてよい。
【0049】
表示部66(
図2参照)は、境界位置Pbにおける方向指示オブジェクト12の幅Wを、算出部62(
図2参照)により算出された第3の幅W3で表示してよい。本例においては、境界位置Pbにおける方向指示オブジェクト12の第3の幅W3が距離dに基づいて算出され、境界位置Pbにおける方向指示オブジェクト12の幅Wを、表示部66が当該第3の幅W3で表示する。このため、作業支援装置100の操作者は、現実画像10の視界外に配置される対象オブジェクト14までの、基準位置P0からの距離dを、直感的に理解しやすくなる。作業支援装置100の操作者は、対象オブジェクト14が現実画像10の視界外に配置される場合であっても、基準位置P0から対象オブジェクト14までの距離感を直観的に把握しやすくなる。
【0050】
算出部62(
図2参照)は、第3の幅W3と第1の幅W1とに基づいて、基準位置P0の移動量を算出してよい。作業支援装置100がヘッドマウントディスプレイ(HMD)方式のウェアラブル端末である場合、基準位置P0の移動量とは、作業支援装置100の操作者が当該ウェアラブル端末を移動させることにより、現実画像10において対象オブジェクト14が視認可能になる、基準位置P0の移動量を指してよい。当該移動量は、操作者への支援情報として数値にて表示部66(
図2参照)に表示されてよい。
【0051】
作業支援装置100がヘッドマウントディスプレイ(HMD)方式のウェアラブル端末である場合、作業支援装置100の操作者は、算出部62(
図2参照)により算出された移動量を参照して当該ウェアラブル端末を移動させ得る。これにより、作業支援装置100の操作者は、現実画像10の視界外に配置されていた対象オブジェクト14を、現実画像10の視界内で視認できるようになる。移動量は1回表示されてよく、移動量が複数回更新されるごとに、異なる移動量が表示されてもよい。
【0052】
算出部62(
図2参照)は、第3の幅W3と第1の幅W1とに基づいて、距離d2を基準位置P0の移動量と算出してよく、距離d2よりも大きな距離を、基準位置P0の移動量と算出してもよい。対象オブジェクト14の端部であって、方向dr1において基準位置P0から最も離隔した端部を、端部e(
図7参照)とする。
図7の例の場合、算出部62は、第3の幅W3と第1の幅W1とに基づいて、距離d2に、表示位置Pnから対象オブジェクト14の端部eまでの距離を足し合わせた距離を、基準位置P0の移動量と算出してもよい。
【0053】
図8は、本発明の一つの実施形態に係る作業支援方法の一例を含むフローチャートである。本発明の一つの実施形態に係る作業支援方法は、作業支援装置100(
図2参照)における作業支援方法の一例である。作業支援方法は、距離取得ステップS100、第1算出ステップS102および第1表示ステップS104を備える。作業支援方法は、視点位置取得ステップS90、視界範囲設定ステップS92、基準位置P0取得ステップS94、表示位置Pn取得ステップS96を備えてよい。
【0054】
視点位置取得ステップS90は、距離取得部60(
図2参照)が、作業支援装置100の操作者の視点位置を取得するステップである。当該視点位置は、現実画像10における基準位置P0と同じであってよく、異なっていてもよい。
【0055】
視界範囲設定ステップS92は、制御部63(
図2参照)が、視点位置取得ステップS90において取得された視点位置に基づいて、作業支援装置100の操作者の視界範囲を設定するステップである。視界範囲設定ステップS92は、算出部62(
図2参照)が当該視界範囲を算出し、算出された当該視界範囲を制御部63が設定するステップであってよい。当該視界範囲は、現実画像10(
図1参照)の視界範囲である。
【0056】
基準位置P0取得ステップS94は、距離取得部60(
図2参照)が、現実画像10(
図1参照)における基準位置P0を取得するステップである。基準位置P0は、予め設定されていてよい。基準位置P0は、例えば現実画像10の中央位置である。
【0057】
表示位置Pn取得ステップS96は、距離取得部60(
図2参照)が、現実画像10(
図1参照)における表示位置Pnを取得するステップである。表示位置Pn取得ステップS96は、距離取得部60が現実画像10(
図1参照)における対象オブジェクト14(
図1参照)の位置を取得し、取得した当該位置に基づいて表示位置Pnを取得するステップであってよい。
【0058】
距離取得ステップS100は、距離取得部60(
図2参照)が、現実画像10(
図1参照)における基準位置P0から対象オブジェクト14までの距離d(
図3参照)を取得するステップである。第1算出ステップS102は、算出部62(
図2参照)が、交差方向dr2(
図3参照)における、方向指示オブジェクト12の幅W(
図3参照)を算出するステップである。第1算出ステップS102は、算出部62が、基準位置P0側と対象オブジェクト14側との間における一の位置Pm(
図3参照)の方向指示オブジェクト12の幅W(
図3参照)を、距離取得ステップS100において取得された距離dに基づいて、基準位置P0側から対象オブジェクト14側にわたり算出するステップである。
【0059】
表示ステップS104は、第1算出ステップS102において算出された幅Wで、表示部66(
図2参照)が方向指示オブジェクト12(
図1参照)を表示するステップである。これにより、上述したとおり、このため、作業支援装置100の操作者は、基準位置P0から対象オブジェクト14までの距離dを、直感的に理解しやすくなる。
【0060】
第1算出ステップS102は、算出部62(
図2参照)が、基準位置P0から対象オブジェクト14への方向(方向dr1、
図3参照)にかけて、交差方向dr2(
図3参照)における方向指示オブジェクト12の幅Wが減少するように、当該幅Wを算出するステップであってよい。第1算出ステップS102は、算出部62が、第1端部E1(
図3参照)から第2端部E2(
図3参照)にわたり、テーパ状の幅Wを算出するステップであってもよい。
【0061】
図9は、本発明の一つの実施形態に係る作業支援方法の他の一例を含むフローチャートである。本発明の一つの実施形態に係る作業支援方法は、判定ステップS101、第2算出ステップS106、第2表示ステップS108および第3算出ステップS110をさらに備える点で、
図8に示される作業支援方法と異なる。
【0062】
判定ステップS101は、距離取得部60(
図2参照)が、対象オブジェクト14が現実画像10(
図7参照)の視界内に配置されるかを判定するステップである。判定ステップS101は、距離取得部60が、距離dおよび距離d1(
図7参照)を取得し、取得した距離dと距離d1との大小関係に基づいて、対象オブジェクト14が現実画像10(
図7参照)の視界内に配置されるかを判定するステップであってよい。
【0063】
判定ステップS101において、対象オブジェクト14が現実画像10(
図7参照)の視界内に配置されると判定された場合、作業支援方法は第1算出ステップS102に進む。判定ステップS101において、対象オブジェクト14が現実画像10(
図7参照)の視界外に配置されると判定された場合、作業支援方法は第2算出ステップS106に進む。
【0064】
第2算出ステップS106は、判定ステップS101において対象オブジェクト14が現実画像10の視界外(
図7参照)に配置されると判定された場合、算出部62(
図2参照)が、境界位置Pb(
図7参照)における、方向指示オブジェクト12の第3の幅W3(
図7参照)を、距離d(
図7参照)に基づいて算出するステップである。第2表示ステップS108は、表示部66(
図2参照)が、方向指示オブジェクト12の境界位置Pbにおける幅Wを、第2算出ステップS106において算出された第3の幅W3で表示するステップである。これにより、作業支援装置100の操作者は、現実画像10の視界外に配置される対象オブジェクト14までの、基準位置P0からの距離dを、直感的に理解しやすくなる。
【0065】
第2表示ステップS108において表示部66(
図2参照)により表示される方向指示オブジェクト12の表示態様は、第1表示ステップS104において表示部66により表示される方向指示オブジェクト12の表示態様と異なっていてよい。例えば、第1表示ステップS104において、表示部66は方向指示オブジェクト12を青色で表示し、第2表示ステップS108において、表示部66は方向指示オブジェクト12を赤色で表示してよい。これにより、作業支援装置100の操作者は、対象オブジェクト14が現実画像10の視界内外のいずれに配置されるかを、容易に理解できる。
【0066】
作業支援方法は、第2表示ステップS108の後、第3算出ステップS110に進んでよい。第3算出ステップS110は、算出部62(
図2参照)が、第3の幅W3と第1の幅W1(
図7参照)とに基づいて、基準位置P0の移動量を算出するステップである。作業支援装置100がヘッドマウントディスプレイ(HMD)方式のウェアラブル端末である場合、作業支援装置100の操作者は、第3算出ステップS110において算出された移動量、当該ウェアラブル端末を移動させてよい。これにより、作業支援装置100の操作者は、現実画像10の視界外に配置されていた対象オブジェクト14を、現実画像10の視界内で視認できるようになる。
【0067】
図10は、本発明の一つの実施形態に係る作業支援装置100が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の一例を示す図である。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る作業支援装置100に関連付けられる操作、または、作業支援装置100の一または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該一または複数のセクションを実行させることができ、またはコンピュータ2200に、本発明の作業支援方法に係る各段階(
図8および
図9参照)を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ2200に本明細書に記載されたフローチャート(
図8および
図9)およびブロック図(
図2)におけるブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0068】
本発明の一つの実施形態に係るコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218を含む。CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218は、ホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200は、通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等の入出力ユニットをさらに含む。通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等は、入出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータは、ROM2230およびキーボード2242等のレガシの入出力ユニットをさらに含む。ROM2230およびキーボード2242等は、I/Oチップ2240を介して入出力コントローラ2220に接続されている。
【0069】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作することにより、各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはRAM2214の中に、CPU2212によって生成されたイメージデータを取得することにより、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0070】
通信インターフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、読み取ったプログラムまたはデータを、RAM2214を介してハードディスクドライブ2224に提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取るか、または、プログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0071】
ROM2230は、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、または、コンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。I/Oチップ2240は、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ2220に接続してよい。
【0072】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い、情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0073】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0074】
CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにしてよい。CPU2212は、RAM2214上のデータに対し、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0075】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理されてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示に記載された、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索または置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、結果をRAM2214に対しライトバックしてよい。
【0076】
CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、第2の属性値を読み取ることにより、予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0077】
上述したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能である。プログラムは、当該記録媒体によりコンピュータ2200に提供されてよい。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0079】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0080】
10・・・現実画像、12・・・方向指示オブジェクト、13・・・副方向指示オブジェクト、14・・・対象オブジェクト、15・・・外縁、16・・・基準領域、60・・・距離取得部、62・・・算出部、63・・・制御部、66・・・表示部、100・・・作業支援装置、2200・・・コンピュータ、2201・・・DVD-ROM、2210・・・ホストコントローラ、2212・・・CPU、2214・・・RAM、2216・・・グラフィックコントローラ、2218・・・ディスプレイデバイス、2220・・・入出力コントローラ、2222・・・通信インターフェース、2224・・・ハードディスクドライブ、2226・・・DVD-ROMドライブ、2230・・・ROM、2240・・・I/Oチップ、2242・・・キーボード