(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001831
(43)【公開日】2023-01-06
(54)【発明の名称】乗物及び乗物の制御方法
(51)【国際特許分類】
B62M 6/50 20100101AFI20221226BHJP
B62H 5/16 20060101ALI20221226BHJP
B62K 13/00 20060101ALI20221226BHJP
B62K 5/027 20130101ALI20221226BHJP
【FI】
B62M6/50
B62H5/16
B62K13/00
B62K5/027
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021102809
(22)【出願日】2021-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】521431099
【氏名又は名称】カワサキモータース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】牧村 和樹
(72)【発明者】
【氏名】石井 宏志
(72)【発明者】
【氏名】中島 健志
(72)【発明者】
【氏名】鳴海 将
(72)【発明者】
【氏名】森田 浩和
【テーマコード(参考)】
3D011
【Fターム(参考)】
3D011AA02
(57)【要約】
【課題】乗物の走行モードの望ましくない利用を防止する。
【解決手段】乗物は、制御部と、認証部と、を備える。前記制御部は、乗物の走行モードを、原動機が出力した動力で走行する駆動モード、及び、前記駆動モードでの出力よりも出力が抑制された抑制モードの間で切替可能である。前記認証部は、運転者が乗物を前記駆動モードで使用する正当性を確認する。前記認証部による認証が成功したことを条件として、前記駆動モードでの動作が許容される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物の走行モードを、原動機が出力した動力で走行する駆動モード、及び、前記駆動モードでの出力よりも出力が抑制された抑制モードの間で切替可能な制御部と、
運転者が乗物を前記駆動モードで使用する正当性を確認する認証部と、
を備え、
前記認証部による認証が成功したことを条件として、前記駆動モードでの動作が許容されることを特徴とする乗物。
【請求項2】
請求項1に記載の乗物であって、
前記認証部による認証条件を満たさない場合に、前記抑制モードでの動作が可能であることを特徴とする乗物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の乗物であって、
通信部を備え、
運転者が携帯可能な認証用装置と前記通信部が通信することにより、前記認証部による認証が行われることを特徴とする乗物。
【請求項4】
請求項3に記載の乗物であって、
前記認証用装置と前記通信部は、無線により通信することを特徴とする乗物。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の乗物であって、
乗物の運転を実質的に阻止することで盗難を阻止する施錠状態と、施錠状態を解除する解錠状態と、の間で切替可能な盗難防止装置を備え、
前記認証用装置は、前記盗難防止装置を前記解錠状態にするキーを兼ねることを特徴とする乗物。
【請求項6】
請求項5に記載の乗物であって、
前記通信部は、
前記盗難防止装置を前記解錠状態とし、かつ、前記認証部による認証に成功する前記認証用装置と、
前記盗難防止装置を前記解錠状態とし、かつ、前記認証部による認証に失敗するキー装置と、
の両方と通信可能であることを特徴とする乗物。
【請求項7】
請求項3から5までの何れか一項に記載の乗物であって、
前記通信部は、前記認証用装置としての免許証と通信することにより、前記免許証に登録された情報である免許証情報を読取可能であり、
前記認証部による認証は、前記通信部が読み取った免許証情報に基づいて行われることを特徴とする乗物。
【請求項8】
請求項1から7までの何れか一項に記載の乗物であって、
前記認証部による認証条件が乗物ごとに異なることを特徴とする乗物。
【請求項9】
乗物の走行モードを、原動機が出力した動力で走行する駆動モード、及び、前記駆動モードでの出力よりも出力が抑制された抑制モードの間で切替可能であり、
前記駆動モードによる運転が許可された運転者による運転であることを示す認証条件が満たされたことを条件として、前記駆動モードでの動作が許容され、
前記認証条件が満たされない場合には、前記抑制モードでの動作が許容されることを特徴とする乗物の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行モードを切替可能な乗物に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、モーターによって駆動可能であり、2つの方法で駆動可能な車両を開示する。第1の駆動方法では、第1の操作子を用いてモーターを駆動させる。第2の駆動方法では、第1の操作子とは異なる第2の操作子を用いてモーターを駆動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような乗物において、運転者によっては、複数のうち何れかの走行モードでの走行が法規等によって制限され、又は、制限した方が好ましい場合がある。
【0005】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、乗物の走行モードの望ましくない利用を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0007】
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の乗物が提供される。即ち、乗物は、制御部と、認証部と、を備える。前記制御部は、乗物の走行モードを、原動機が出力した動力で走行する駆動モード、及び、前記駆動モードでの出力よりも出力が抑制された抑制モードの間で切替可能である。前記認証部は、運転者が乗物を前記駆動モードで使用する正当性を確認する。前記認証部による認証が成功したことを条件として、前記駆動モードでの動作が許容される。
【0008】
これにより、正当な運転者のみが乗物を駆動モードで使用することができる。
【0009】
本発明の第2の観点によれば、以下の乗物の制御方法が提供される。即ち、乗物の走行モードを、原動機が出力した動力で走行する駆動モード、及び、前記駆動モードでの出力よりも出力が抑制された抑制モードの間で切替可能である。前記駆動モードによる運転が許可された運転者による運転であることを示す認証条件が満たされたことを条件として、前記駆動モードでの動作が許容される。前記認証条件が満たされない場合には、前記抑制モードでの動作が許容される。
【0010】
これにより、予め許可された運転者のみが乗物を駆動モードで使用することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、乗物の走行モードの望ましくない利用を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】第1実施形態の3輪型車両の電気的構成を示すブロック図。
【
図3】第2実施形態の3輪型車両の電気的構成を示すブロック図。
【
図4】第3実施形態の3輪型車両の電気的構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。初めに、
図1及び
図2を参照して、本発明の一実施形態に係る3輪型車両1の概要について説明する。
図1は、ナンバープレートが露出状態の3輪型車両1を示す斜視図である。
図2は、第1実施形態の3輪型車両1の電気的構成を示すブロック図である。
【0014】
以下の説明では、3輪型車両1に乗車した運転者から見た方向で、3輪型車両1の左右方向を定義する。従って、3輪型車両1が
図1に示すように直立している状態では、前後方向は車長方向に一致し、左右方向は車幅方向に一致する。また、上下方向(鉛直方向)は高さ方向に一致する。
【0015】
本実施形態に係る乗物は、3輪型車両(鞍乗型車両)1である。3輪型車両1は、前側(車長方向における一方側)に2つの前輪2,3を備え、後側(車長方向における他方側)に1つの後輪4を備える。
【0016】
3輪型車両1は、車体10を備える。車体10は、左前輪2、右前輪3及び後輪4を支持している。
【0017】
車体10は、3輪型車両1の骨格となるフレーム11を備える。フレーム11は、ベース部分11aと、左右輪連結部分11bと、シート支持部分11cと、ハンドル支持部分11dと、を有する。
【0018】
ベース部分11aは、前輪2,3と後輪4との間を車長方向に延びて、前後輪を支持する。左右輪連結部分11bは、ベース部分11aに接続されて、左前輪2と右前輪3とを連結して車幅方向に延びる。シート支持部分11cは、ベース部分11aから上方に延びて、シート15を支持する。ハンドル支持部分11dは、ベース部分11aから上方に延びて、ハンドル12を支持する。
【0019】
本実施形態では、3輪型車両1は、リーン型車両の一種である。リーン型車両とは、車体10の路面に対する姿勢を変更可能であり、操舵による旋回走行に伴って車体10が路面に対して傾斜状態となる車両を意味する。
図1では、3輪型車両1は、操舵のためのハンドル12が中立位置に操作され、かつ、車体10が路面に対して直立となっている状態(言い換えれば、通常の直進走行の状態)となっている。以下では、特に説明がない限り、この状態を前提として説明する。
【0020】
左前輪2と右前輪3とは、車幅方向に間隔をあけて隣り合うように並べられている。本実施形態では、それぞれの前輪2,3は、従動輪として機能する。左前輪2及び右前輪3は、車体10の路面に対する姿勢が変更可能となるように、フレーム11の前部に支持されている。各前輪2,3は、操舵輪として機能し、ハンドル12の回動操作に応じて向きが変化する。
【0021】
フレーム11の左右輪連結部分11bは、公知の平行リンク構造を有している。平行リンク構造は、各前輪2,3を、フレーム11のベース部分11aにそれぞれ連結する。この平行リンク構造によって、正面視において、ベース部分11aの姿勢変化に応じて、各前輪2,3の姿勢が連動して変化する。
【0022】
後輪4は、車幅方向で車体10の中央位置に配置されている。後輪4は、フレーム11の後部に回転可能に支持されている。本実施形態では、後輪4は走行駆動力を路面に伝達する駆動輪として機能する。
【0023】
3輪型車両1は、シート15と、左右のペダル(操作子)16と、原動機として機能する電動モータ21と、バッテリー22と、コントローラ(制御部)23と、を備える。
【0024】
シート15は、フレーム11の車長方向中間部分のうち上側に設けられている。運転者は、シート15に跨るように座り、左右のペダル16に足を載せることができる。
【0025】
左右のペダル16は、シート15の下方に設けられている。シート15に跨った運転者が足でペダル16を踏む力を後輪4に伝達して、後輪4を人力で回転駆動することができる。従って、3輪型車両1は、運転者の人力で走行駆動する、いわゆる自転車としての機構を備える。
【0026】
電動モータ21は、本実施形態では、後輪4の車軸部分に設けられている。電動モータ21は、
図2に示すように、コントローラ23に電気的に接続されている。電動モータ21は、コントローラ23により制御され、後輪4を回転駆動することができる。
【0027】
電動モータ21は、運転者の人力が与えられていない状態で、駆動輪に動力を伝達させることができる。また、電動モータ21は、運転者の人力が与えられた状態に加えて、駆動輪に動力を伝達させることもできる。コントローラ23は、電動モータ21に適宜の指令を与えることによって、電動モータ21の出力を調整する。本実施形態では、コントローラ23は、運転者の与える人力に応じて、電動モータ21が駆動力を出力して支援するように制御する。即ち、本実施形態では、3輪型車両1は、運転者の人力を必要とせず走行可能な電動車として機能するとともに、運転者による走行駆動を電動支援する電動アシスト自転車としても機能する。
【0028】
本実施形態の3輪型車両1は、運転者の人力が不要な電動車モードと、運転者の人力が必要な自転車モードとの2つの走行形態を切り替えることができる。2つの走行形態が切り替わると、コントローラ23が電動モータ21に対して行う制御が変化する。
【0029】
電動車モードでは、原動機である電動モータ21が出力した動力で走行する。自転車モードでは、電動モータ21の出力は、電動車モードと比較して抑制される。電動車モードは、駆動モードの一例である。自転車モードは、抑制モードの一例である。
【0030】
自転車モードにおいて、電動車モードと比較して、利用域の全域でなく一部だけにおいて出力が抑制されても良い。自転車モードにおいて、例えば、電動モータ21によって出力される最大出力が抑制されてもよいし、電動モータ21によって走行可能な最大車速が抑制されても良い。自転車モードにおいて、所定車速を超えると、人力に対する電動モータ21の支援比率が下がっても良い。自転車モードにおいて、電動モータ21が動作可能な車速域が、電動車モードと比較して低く設定されても良い。自転車モードにおいて、電動モータ21が動力を全く発生させず、ゼロとなるように抑制されても良い。
【0031】
電動車モードでは、3輪型車両1が電動車として走行することが可能な出力条件を満足するように出力が設定される。自転車モードでは、3輪型車両1が自転車、本実施形態では電動アシスト自転車として走行することが可能な出力条件を満足するように出力が設定される。
【0032】
電動車モードで走行する場合、日本においては、運転免許を取得する等、運転のための要件が定められている。一方、自転車モードで走行する場合、日本においては、電動車モードよりも運転の要件が厳格でなく、運転免許を取得する必要もない。
【0033】
バッテリー22は、フレーム11の前後途中部のうち下側に設けられている。バッテリー22は、電動モータ21、コントローラ23及び各種の補器類等に電力を供給することができる。
【0034】
コントローラ23は、車体10の適宜の位置に設けられている。コントローラ23は、公知のコンピュータで構成されており、電動モータ21を制御することができる。
【0035】
3輪型車両1は、運転者が手で操作可能なアクセルレバー(操作子)13を備える。アクセルレバー13は、例えば、ハンドル12の近傍に配置される。3輪型車両1が電動車モードで走行する場合、運転者がアクセルレバー13を操作することで、電動モータ21が制御される。一方、3輪型車両1が自転車モードで走行する場合、運転者がペダル16を踏む踏力に基づいて電動モータ21が制御される。
【0036】
3輪型車両1は、表示装置17を備える。表示装置17は、シート15に座る運転者から容易に視認できるように、例えばハンドル12の中央部に配置されている。表示装置17は、例えば液晶ディスプレイであり、様々な情報を表示することができる。表示装置17には、運転者の指示を入力する入力部、例えばタッチパネル装置が設けられる。
【0037】
3輪型車両1は、ナンバープレート装置31を備える。ナンバープレート装置31には、ナンバープレート32が取り付けられている。ナンバープレート32は、電動車両としての走行を許可されるために、車両に装備されて、車両個別の識別番号(識別情報)が付されたプレートである。ナンバープレート32は、識別番号が容易に視認可能となるように配置されている。
【0038】
ナンバープレート装置31には、ナンバープレート表示切替装置35が設けられている。ナンバープレート表示切替装置35は、ナンバープレート32の表示を、自転車モードにおいて実質的に無効化するように動作する。
【0039】
ナンバープレート32の表示を実質的に無効にする方法は任意である。例えば、ナンバープレート表示切替装置35は、板状のカバー部材36を備えるように構成することができる。カバー部材36は、電動モータ等の適宜の駆動部により、ナンバープレート32を露出させる非被覆位置と、ナンバープレート32を覆う被覆位置と、の間で移動することができる。カバー部材36がナンバープレート32を被覆することにより、ナンバープレート32の識別番号が有効に表示されなくなる。
【0040】
3輪型車両1は、切替操作部材(操作部材)39を備える。切替操作部材39は、例えばスイッチ等により構成されている。切替操作部材39は、走行モードを電動車モードと自転車モードとの間で切り替えるために、運転者によって操作される。本実施形態において、切替操作部材39はナンバープレート32の近傍に配置されている。切替操作部材39の位置は任意に変更することができる。
【0041】
切替操作部材39は、ナンバープレート表示切替装置35及びコントローラ23に電気的に接続されている。切替操作部材39は、運転者によって選択された走行モードを示す信号を、ナンバープレート表示切替装置35及びコントローラ23に出力する。
【0042】
フレーム11が後輪4を支持する部分の近傍には、盗難防止装置としてのロック装置70が取り付けられている。
【0043】
ロック装置70は、公知のリングロック装置として構成されている。ロック装置70は、
図2に示すように、ハウジング71と、ロックバー72と、シリンダ部73と、を備える。
【0044】
ハウジング71は、フレーム11の適宜の位置に固定される。ハウジング71は、C字状に形成される。
【0045】
ロックバー72は、細長い円弧状に形成されている。ロックバー72は、ハウジング71に対し、円弧状の経路に沿ってスライド可能に支持されている。ロックバー72がスライド移動することで、ロックバー72がハウジング71の開放部を閉鎖する進出位置と、開放する退避位置と、の間で切り替えることができる。
【0046】
進出位置では、ロックバー72が後輪4のスポークに干渉するため、後輪4は回転することができない。ロックバー72の進出位置はロック装置70のロック状態に対応し、ロックバー72の退避位置はロック装置70のロック解除状態に対応する。
【0047】
シリンダ部73は、円柱状に形成されている。シリンダ部73にはキー穴が形成され、このキー穴に後述のキーを差し込むことができる。シリンダ部73は、ハウジング71に回転可能に支持されている。シリンダ部73に正しいキーを差し込んで回転させることで、ロック装置70をロック状態からロック解除状態に切り替えることができる。
【0048】
本実施形態において、ロック装置70を解錠可能なキーは、第1キー(認証用装置)81と、第2キー(キー装置)82と、の2種類がある。
【0049】
各キー81,82は、ロック装置70のシリンダ部73に差し込んで解錠可能なブレード部91を備える。第1キー81は、ブレード部91に加えてキー通信部95を備える。キー通信部95は、小型のコンピュータとして構成され、第1キー81の頭部に固定されている。キー通信部95には、図示しないアンテナが内蔵されている。キー通信部95は、コントローラ23が備える後述の通信部26と、無線により通信することができる。第1キー81のキー通信部95が備える図示しないメモリには、3輪型車両1を電動車モードで使用するための認証情報が記憶されている。第2キー82は、第1キー81と同様に、ロック装置70の解錠のためのブレード部92を備えるが、キー通信部95を備えていない。
【0050】
第1キー81は、例えば、運転免許を有している所有者によって用いられる。第2キー82は、免許を有していない、例えば所有者の子供によって用いられる。例えば、3輪型車両1の所有者は、3輪型車両1の提供を受けた際に、上述の複数のキー81,82を入手する。所有者は、電動車モードでの運転が認められる人間には、第1キー81での利用を促し、電動車モードでの運転が認められない人間には、第2キー82での利用を促す。
【0051】
上述したとおり、3輪型車両1の運転のために課せられている要件は、電動車モードと自転車モードとで異なっている。運転免許を所持していない運転者は、自転車モードでしか運転することができない。運転免許を所持している運転者は、電動車モードと自転車モードの両方での運転が可能である。
【0052】
1台の3輪型車両1を、複数の人間が共用する場合がある。また、1台の3輪型車両1が、不特定多数の者によって利用される場合も想定される。本実施形態では、3輪型車両1が、運転者に対して、電動車モードの運転に課せられている要件を満足するかどうか認証することで、電動車モードでの動作が可能かどうかを判断する。これによって、例えば、免許を取得していない運転者が電動車モードで運転することを防止し、自転車モードでの運転を促すことができる。
【0053】
次に、コントローラ23の構成について説明する。コントローラ23は、通信部26と、認証部27と、を備える。具体的に説明すると、コントローラ23は図示しないCPU、ROM、RAM等を備える。ROMには、本発明の制御方法を実現するためのプログラムが記憶されている。上記のハードウェアとソフトウェアの協働により、コントローラ23を、通信部26及び認証部27として動作させることができる。
【0054】
通信部26は、第1キー81が有しているキー通信部95と、無線通信により情報を送受信することができる。
【0055】
認証部27は、キー通信部95に認証情報を要求し、認証情報を取得した場合、認証条件が満たされているか否かを判定する。認証情報の要求、認証情報の取得は、通信部26を用いた無線通信によって行われる。
【0056】
認証の方式は任意である。単純な例を挙げると、認証部27は、キー通信部95から受信した認証情報としての鍵情報が、事前に定められた鍵情報と一致する場合に、認証条件が満たされていると判定することができる。予め、キー通信部95及び認証部27の両方に、鍵情報が記憶される。鍵情報は、例えば乱数を用いて定めた値とすることができる。鍵情報が3輪型車両1毎に異なっていると、セキュリティの向上の観点から好ましい。キー通信部95がICタグとしての機能を有し、RFID規格に従った認証方式によって認証が実現されても良い。
【0057】
第1キー81のキー通信部95がコントローラ23と通信した結果、認証部27の認証が成功した場合は、コントローラ23は、切替操作部材39による自転車モードから電動車モードへの切替を許容する。これにより、第1キー81が用いられた場合には、3輪型車両1は、電動車モード及び自転車モードのうち任意のモードで走行することができる。従って、電動車モードでの運転が認められた運転者は、第1キー81を用いることで、3輪型車両1の電動車モードと自転車モードを適宜切り替えて走行することができる。
【0058】
第2キー82は、コントローラ23と通信することができないので、認証部27の認証に失敗する。この場合、コントローラ23は、切替操作部材39による自転車モードから電動車モードへの切替を許容せず、強制的に自転車モードで動作するように制御する。従って、電動車モードでの運転が認められていない運転者は、第2キー82を用いることで、3輪型車両1を電動車モードで走行させることを防止できる。
【0059】
3輪型車両1の所有者は、第1キー81を使用することで、電動車モード及び自転車モードの両方で3輪型車両1を利用できる。一方で、所有者の子供は、第2キー82を使用することで、自転車モードだけで3輪型車両1を利用できる。運転者が免許を有していない場合、電動車モードでの走行が法規に違反する場合がある。3輪型車両1では、認証部27の認証条件を満たさない場合に電動車モードの利用が実質的に禁止されるので、不適正な走行モードでの3輪型車両1の利用を防止することができる。
【0060】
以上に説明したように、本実施形態の3輪型車両1は、コントローラ23と、認証部27と、を備える。コントローラ23は、3輪型車両1の走行モードを、電動車モード及び自転車モードの間で切替可能である。電動車モードでは、3輪型車両1は、電動モータ21が出力した動力で走行する。自転車モードでは、電動モータ21の出力は、駆動モードでの出力よりも抑制される。認証部27は、運転者による3輪型車両1の電動車モードでの使用が認められているか否かを示す正当性を確認する。認証部27による認証が成功したことを条件として、電動車モードでの動作が許容される。
【0061】
これにより、電動車モードでの運転が認められた運転者のみが3輪型車両1を電動車モードで使用することができる。
【0062】
本実施形態の3輪型車両1は、認証部27による認証条件を満たさない場合でも、自転車モードでの動作が可能である。
【0063】
これにより、認証条件を満たさない場合であっても、出力が抑制された自転車モードでの利用を行うことができ、利便性の低下を抑制することができる。
【0064】
本実施形態の3輪型車両1は、通信部26を備える。運転者が携帯可能な第1キー81と通信部26が通信することにより、認証部27による認証が行われる。これにより、第1キー81を適切に管理することで、正当でない者が電動車モードで3輪型車両1を利用することを防止することができる。本実施形態の3輪型車両1において、第1キー81と通信部26は、無線により通信する。これにより、ケーブル接続等の手間を省略できるので、認証作業が容易になる。
【0065】
本実施形態の3輪型車両1は、施錠状態と解錠状態との間で切替可能なロック装置70を備える。施錠状態で、ロック装置70は、3輪型車両1の運転を実質的に阻止することで盗難を阻止する。解錠状態では、施錠状態が解除される。第1キー81は、ロック装置70を解錠状態にするキーを兼ねる。
【0066】
これにより、解錠のための第1キー81を、認証用装置としても利用することができる。従って、認証用装置の携帯及び管理の手間を軽減できる。
【0067】
本実施形態の3輪型車両1において、認証部27による認証条件が、3輪型車両1ごとに異なる。
【0068】
これにより、認証のセキュリティを高めることができる。
【0069】
上記の実施形態では、無線による認証が行われているが、認証の手段はこれに限らない。例えば、ロック装置70に対して第1キーが差し込まれた場合は特定の信号を出力し、第2キーが差し込まれた場合は当該信号を出力しないようにロック装置70を構成することができる。ロック装置70は、例えば、以下のように構成することができる。ロック装置70は第1キー、第2キーの何れによっても解錠できるが、第1キーと第2キーとでブレード部の特定箇所の形状が異なっている。ロック装置70においては、差し込まれたキーにおける当該箇所の形状に応じて、ロック装置70が備える電気回路の開閉が切り替わる。この電気回路が出力する信号が、認証信号として認証部27に入力される。このように、無線通信に代えて機械的な認証手段を用いることにより、キー及び3輪型車両1の構成を簡素化することができる。
【0070】
上記の実施形態では、ロック装置70の解錠は手動で行われるが、ロック装置70に適宜のアクチュエータを備え、無線による認証に応じてアクチュエータがロックバー72を駆動して解錠状態となっても良い。アクチュエータは、後述の第2実施形態と同様に構成することができる。第1キー及び第2キーは、何れもキー通信部95を備え、認証情報をコントローラ23に無線によって送信することができる。第1キー及び第2キーは、何れもブレード部を備えていない非挿入型のキーである。第1キーのキー通信部95は、電動車モードと自転車モードの両方で使用できる旨を示す認証情報を、コントローラ23からの要求に応じて送信する。第2キーのキー通信部95は、自転車モードのみで使用できる旨を示す認証情報を、コントローラ23からの要求に応じて送信する。コントローラ23は、第1キー又は第2キーとの通信により認証に成功した場合、ロック装置70を自動的に解錠状態にする。この構成は、機械的な解錠と比較して、セキュリティを向上させることができる。第1キーが用いられた場合、ロック装置70が解錠されるとともに、電動車モード及び自転車モードの両方で3輪型車両1を走行させることが可能になる。第2キーが用いられた場合、ロック装置70が解錠されるとともに、自転車モードのみで3輪型車両1を走行させることが可能になる。3輪型車両1の使用(言い換えれば、ロック装置70の解錠)のための認証に成功しても、電動車モードの使用が許可されていなかった場合は、電動車モードで使用する正当性の認証に失敗した場合に含まれる。
【0071】
第1キーにおいて、ロック装置70を解錠するためのキーと、電動車モードの認証のためのキー通信部95とが、物理的に別々のキーであっても良い。3輪型車両1において、3輪型車両1を施錠及び解錠するための構成が省略されても良い。この場合、第1キーは、単にキー通信部95に相当する構成だけになり、第2キーは省略される。
【0072】
次に、第2実施形態を説明する。
図3は、第2実施形態の3輪型車両1pの電気的構成を示すブロック図である。なお、本実施形態以降の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0073】
第2実施形態では、ロック装置70の解錠のために、物理的なキーではなく携帯端末装置が用いられる。携帯端末装置は、3輪型車両1が備えるコントローラ23との間で、相互に無線通信が可能である。無線通信の規格は任意であるが、例えばBluetoothとすることができる。Bluetoothは登録商標である。
【0074】
本実施形態において、ロック装置70を解錠することが可能なキーは、第1携帯端末(認証用装置)81pと、第2携帯端末(キー装置)82pと、の2種類がある。
【0075】
第1携帯端末81p及び第2携帯端末82pは、それぞれ、無線による通信が可能な小型のコンピュータとして構成されている。第1携帯端末81p及び第2携帯端末82pは、例えば、公知のスマートフォンである。第1携帯端末81p及び第2携帯端末82pのそれぞれには、3輪型車両1pを管理するためのアプリケーションが予めインストールされている。
【0076】
第1携帯端末81pには、事前の適宜のタイミングで、ロック装置70の解錠のための認証情報と、電動車モードの使用のための認証情報と、が登録される。
【0077】
第2携帯端末82pには、事前の適宜のタイミングで、ロック装置70の解錠のための認証情報が登録される。ただし、第2携帯端末82pには、電動車モードの使用のための認証情報は登録されない。
【0078】
第1携帯端末81p及び第2携帯端末82pに認証情報が登録されるタイミングは、例えば、上記のアプリケーションのインストール時とすることができるが、これに限定されない。
【0079】
第1携帯端末81pは、例えば、免許を有している所有者によって用いられる。第2携帯端末82pは、免許を有していない、例えば所有者の子供によって用いられる。
【0080】
本実施形態において、ロック装置70pは、解錠のためのアクチュエータ74を備えている。アクチュエータ74は、例えばソレノイド又はモータとすることができるが、これに限定されない。アクチュエータ74は、コントローラ23に電気的に接続されている。
【0081】
コントローラ23は、ロック装置70pの解錠のために認証を行う解錠認証部28を備える。解錠認証部28の構成は、認証部27と殆ど同様である。解錠認証部28による認証に成功しない限り、ロック装置70pを解錠することはできない。
【0082】
解錠認証部28の認証形式は、認証部27と同様とすることができる。解錠認証部28の認証のための鍵情報と、認証部27の認証のための鍵情報は、互いに異なる。
【0083】
第1携帯端末81pを携帯する3輪型車両1pの所有者が、3輪型車両1pの利用を開始する場合を考える。
【0084】
先ず、コントローラ23の解錠認証部28は、通信部26により第1携帯端末81pと通信して、ロック装置70の解錠のための認証情報を要求する。この要求に応じて、第1携帯端末81pは認証情報を送信する。この第1段階の認証に成功すると、コントローラ23はロック装置70のアクチュエータ74を制御し、ロック装置70を施錠状態から解錠状態に切り替える。
【0085】
第1段階の認証に成功すると、コントローラ23の認証部27は、通信部26により第1携帯端末81pと通信して、電動車モードの使用のための認証情報を要求する。この要求に応じて、第1携帯端末81pは認証情報を送信する。第2段階の認証に成功すると、コントローラ23は、切替操作部材39による自転車モードから電動車モードへの切替を許容する。これにより、3輪型車両1pは、電動車モード及び自転車モードのうち任意のモードで走行することができる。
【0086】
次に、第2携帯端末82pを有する子供が、3輪型車両1pの利用を開始する場合を考える。
【0087】
コントローラ23が第2携帯端末82pと通信する場合は、解錠認証部28の認証には成功するが、認証部27の認証に失敗することになる。従って、3輪型車両1pは、自転車モードでのみの走行が可能になる。
【0088】
以上に説明したように、本実施形態の3輪型車両1pにおいて、通信部26は、第1携帯端末81pと、第2携帯端末82pと、の両方と通信可能である。第1携帯端末81pは、ロック装置70を解錠状態とし、かつ、認証部27による認証に成功する。第2携帯端末82pは、ロック装置70を解錠状態とし、かつ、認証部27による認証に失敗する。
【0089】
これにより、運転者が携帯する装置に応じて、電動車モード及び自転車モードの両方で使用できる状態と、自転車モードでのみ使用できる状態と、を適切に切り替えることができる。
【0090】
次に、第3実施形態を説明する。
図4は、第3実施形態の3輪型車両1qの電気的構成を示すブロック図である。
【0091】
第3実施形態の3輪型車両1qにおいては、運転者が携帯する運転免許証(免許証)81qが、認証用装置として機能する。第1携帯端末81pは図示しない半導体チップを備える。この半導体チップに、運転者に付与された運転免許に関する各種の情報が記憶されている。
【0092】
3輪型車両1qは、カードリーダ29を備える。カードリーダ29の場所は任意であるが、例えば
図1のハンドル12に取り付けることができる。
【0093】
カードリーダ29は、通信部26を備える。通信部26は、公知の近距離無線通信規格によって、運転免許証81qが記憶している情報を読み取ることができる。運転免許証81q及びカードリーダ29は、RFID装置の一種である。
【0094】
コントローラ23の認証部27は、通信部26が読み取った運転免許証81qの情報が有効であるか否かを判定する。有効か否かの判定は、例えば、免許の有効期限の末日が現在の日付以降であるか否かにより行うことができる。運転免許証81qの情報が有効であった場合、認証部27は、認証条件を満たすと判定する。これに伴って、コントローラ23は、切替操作部材39による自転車モードから電動車モードへの切替を許容する。
【0095】
運転免許証81qを携帯していない者(所有者の子供を含む)に関しては、認証部27の認証に成功しないので、3輪型車両1qを自転車モードでのみ使用することができる。本実施形態の3輪型車両1qでは盗難防止のための構成が省略されているが、適宜の盗難防止装置が設けられても良い。
【0096】
以上に説明したように、本実施形態の3輪型車両1qにおいて、通信部26は、認証用装置としての運転免許証81qと通信することにより、免許証に登録された情報である免許証情報を読取可能である。認証部27による認証は、通信部26が読み取った免許証情報に基づいて行われる。
【0097】
これにより、電動車モードで3輪型車両1qを使用する正当性を免許証によって確認することができる。
【0098】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。変更は単独で行われても良いし、複数の変更が任意に組み合わせて行われても良い。
【0099】
認証は任意の形式で行うことができる。例えば、運転者がパスワードを表示装置17に入力し、当該パスワードが正しいかことを認証部27の認証条件とすることができる。パスワードの代わりに暗証番号が用いられても良い。このように、電子的に予め記憶された情報以外による認証が行われる場合も本発明に含まれる。
【0100】
生体認証が行われても良い。例えば、表示装置17に指紋認証デバイスに備え、認証部27が指紋認証を行うように構成することができる。また、3輪型車両1,1p,1qが撮像装置を備え、認証部27が画像による認証(例えば、顔認証)を行うように構成することができる。
【0101】
運転者が3輪型車両1,1p,1qを電動車モードで使用する正当性の条件は、必ずしも厳密ではなく、様々に解釈することができる。例えば、運転免許証の有無にかかわらず、単に3輪型車両1,1p,1qの所有者であれば、電動車モードでの運転が認められているものとして正当性を有していると判断されても良い。また、年齢が所定以上であれば正当性を有していると判断されても良い。個人を特定する例えばIDカードによって本人確認ができれば正当性を有していると判断されても良い。
【0102】
前述の第3実施形態では、運転免許証81qの有効期限が切れていないことが認証の条件となっている。これに代えて、運転免許証81qの半導体チップに記憶されている情報から氏名及び生年月日を読み取って、コントローラ23に予め登録された氏名及び生年月日と一致することを認証の条件としても良い。
【0103】
第2実施形態のコントローラ23において、携帯端末毎に、電動車モードの使用を許可するか否かを登録しても良い。
【0104】
例えば、3輪型車両1pの使用を許可する端末の識別情報として、第1携帯端末81p及び第2携帯端末82pの識別情報がコントローラ23に登録されるとともに、第1携帯端末81p及び第2携帯端末82pのそれぞれの鍵情報についてもコントローラ23に登録される。更に、第1携帯端末81pについては電動車モードの使用を許可し、第2携帯端末82pについては電動車モードの使用を許可しない旨、コントローラ23に登録される。認証の過程で、認証部27は、運転者が携帯している端末から識別情報を受信することで、当該携帯端末を特定する。携帯端末の認証に成功すれば、コントローラ23はロック装置70pを解錠するとともに、当該携帯端末について電動車モードの使用が許可されているか否かの情報を参照して、電動車モードの動作を許容又は阻止するように制御する。
【0105】
上記の構成で、携帯端末の認証に成功しても、当該携帯端末について電動車モードの使用が許可されていなかった場合は、電動車モードで使用する正当性の認証に失敗した場合に含まれる。
【0106】
コントローラ23が有線通信ポートを備えても良い。この場合、第1携帯端末81p又は第2携帯端末82pを通信ケーブルによってコントローラ23に接続することで、通信部26が有線通信を行い、認証のための情報の送受信を行うことができる。
【0107】
盗難防止装置としてのロック装置70,70pは、上記の構成に限定されない。例えば、ロック装置は、後輪4をロックすることに代えて、例えば前輪2,3、ハンドル12等をロックしても良い。3輪型車両1,1p,1qの走行又は運転のために必要な部材をロックできれば、運転を実質的に阻止することができる。
【0108】
本発明は、3輪型車両1に限られず、2輪車又は4輪車等、3以外の車輪数の車両に対しても同様に適用できる。例えば2輪車において、出力が抑制されてアシスト自転車として機能する走行モード(抑制モード)と、出力の抑制が解除されて原動車両として機能する走行モード(駆動モード)を切り替える構成に適用することができる。自転車モードは、運転者の踏力を支援するアシスト機能に代えて、人力、例えば踏力のみによる走行動力であって、モータによる支援がなされない場合を抑制モードとしても良い。
【0109】
例えばアシスト自転車の場合は、抑制モードでは、ペダルが第1操作子となって、第1操作子の回転に応じてモータ出力が調整される。また、駆動モードでは、ペダルとは異なる第2操作子、例えば、アクセルレバーの操作量に応じてモータ出力が調整される。原動車両として設定される外観形状(例えば、ナンバープレート露出状態)であれば駆動モードとして、自転車として設定される外観形状(例えば、ナンバープレート非露出状態)であれば、抑制モードとして制御されても良い。
【0110】
乗物の駆動源として、電動モータ21以外、例えば内燃機関が用いられても良い。
【0111】
上記の実施形態では、電動モードでの運転の条件が運転免許である場合を想定しているが、他の要件によって電動モードでの運転が認められても良い。例えば私有地利用の場合等、運転免許とは異なる任意の条件に応じて、電動モードでの運転が認められても良い。例えば、運転免許とは異なる試験に合格すること、又は、独自に定められる条件(年齢、伸長、経験年数、運転エリア)に応じて、電動モードを運転する正当性が設定されても良い。
【符号の説明】
【0112】
1 3輪型車両
21 電動モータ(原動機)
23 コントローラ(制御部)
26 通信部
27 認証部
29 カードリーダ(読取装置)
70,70p ロック装置(盗難防止装置)
81 第1キー(認証用装置)
81p 第1携帯端末(認証用装置)
81q 運転免許証(認証用装置、免許証)
82 第2キー(キー装置)
82p 第2携帯端末(キー装置)