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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183103
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】モータユニット
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/24 20060101AFI20231220BHJP
【FI】
H02K5/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096542
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】柴田 僚介
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605AA04
5H605AA05
5H605BB05
5H605BB10
5H605CC01
5H605EA06
5H605GG06
(57)【要約】
【課題】モータユニットの作動時にそのモータユニットが採用された車両の乗員や装置の使用者が感知しやすいノイズを低減することを課題とする。
【解決手段】モータユニットは、モータケース内にモータ本体が収納されたモータユニットであって、前記モータ本体は、少なくとも前記モータケースの底板部に締結されるステータ締結部を有するステータを備え、前記モータケースは、前記底板部から立設された側壁部と、当該側壁部の前記底板部から離れた位置から前記モータケースの内周側に向かって延び、前記底板部との間に前記ステータを狭持する延設部と、を備え、前記延設部と前記底板部とによって前記ステータを狭持する部位の数は、前記ステータ締結部を用いて前記ステータを前記底板部に締結する部位の数よりも少ない。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータケース内にモータ本体が収納されたモータユニットであって、
前記モータ本体は、少なくとも前記モータケースの底板部に締結されるステータ締結部を有するステータを備え、
前記モータケースは、前記底板部から立設された側壁部と、当該側壁部の前記底板部から離れた位置から前記モータケースの内周側に向かって延び、前記底板部との間に前記ステータを狭持する延設部と、を備え、
前記延設部と前記底板部とによって前記ステータを狭持する部位の数は、前記ステータ締結部を用いて前記ステータを前記底板部に締結する部位の数よりも少ない、
モータユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ロータとステータとを備える回転機の一つであるモータ本体をモータケース内に収納し、ステータをボルトによってモータケースに締結する構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような構造は、車両の動力源や各種装置の動力源として採用されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-18068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来公知の構造においてステータをボルトによって締結する場合、ステータは、その軸心方向の一端側でモータケースに対して片持ち支持されており、この点は、特許文献1に開示された構造においても共通している。しかしながら、これらの従来の構造を車両や装置の動力源として採用した場合に、モータ本体が作動する際のステータ捩じり共振に起因して車両の乗員や装置の使用者が感知しやすいノイズが発生することがある。
【0005】
そこで、本明細書開示の発明は、モータユニットの作動時にそのモータユニットが採用された車両の乗員や装置の使用者が感知しやすいノイズを低減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書開示のモータユニットは、モータケース内にモータ本体が収納されたモータユニットであって、前記モータ本体は、少なくとも前記モータケースの底板部に締結されるステータ締結部を有するステータを備え、前記モータケースは、前記底板部から立設された側壁部と、当該側壁部の前記底板部から離れた位置から前記モータケースの内周側に向かって延び、前記底板部との間に前記ステータを狭持する延設部と、を備え、前記延設部と前記底板部とによって前記ステータを狭持する部位の数は、前記ステータ締結部を用いて前記ステータを前記底板部に締結する部位の数よりも少ない。
【発明の効果】
【0007】
本明細書開示の発明は、モータユニットの作動時にそのモータユニットが採用された車両の乗員や装置の使用者が感知しやすいノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は第1実施形態のモータユニットの平面図である。
図2図2図1におけるX1-X1線断面図である。
図3図3は第1実施形態のモータユニットの作動時と、比較例のモータユニットの作動時の周波数と振動レベルを比較して示すグラフである。
図4図4は第2実施形態のモータユニットの図2に対応する断面図である。
図5図5は蓋体を備えた第3実施形態のモータユニットの図2に対応する断面図である。
図6図6は第4実施形態のモータユニットの図1に対応する平面図である。
図7図7は第4実施形態のモータユニットの図2に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては細部が省略されて描かれている場合もある。さらに、各図間に描かれている各要素の縮尺が異なっている場合がある。
【0010】
(第1実施形態)
<モータユニットの構成>
まず、図1及び図2を参照してモータユニット1Aの概略構成について説明する。モータユニット1Aは、モータ本体2と、このモータ本体2を収納するモータケース10を備えている。本実施形態のモータユニット1Aは、車両の駆動源として、図示しない車両に搭載される。モータユニット1Aは、モータケース10に装着される蓋体を備えるが、図1及び図2では、蓋体が取り外された状態が示されている。また、モータユニット1Aは、モータ本体2から延びる動力線を備えるが、図1及び図2では省略されている。なお、モータユニット1Aは、車両以外の各種の装置の動力源とすることもできる。
【0011】
[モータ本体]
モータ本体2は、ステータ3を備える。ステータ3は、概ね環状である所定の形状に打ち抜かれた複数枚の電磁鋼板を積層することで筒状に形成されたステータコア4にU相、V相及びW相の3相を形成するコイル5を装着することで形成されている。図2には、モータ本体2の軸AX方向の両端側に位置するコイルエンド5aが表れている。
【0012】
ステータコア4は、その外周縁の複数個所において、径方向外側に突出し、ステータ3をモータケース10に締結するための複数のステータ締結部を備えている。本実施形態では、第1ステータ締結部4a、第2ステータ締結部4b及び第3ステータ締結部4cが設けられている。第1ステータ締結部4aにはボルト孔4a1が設けられ、第2ステータ締結部4bにはボルト孔4b1が設けられ、第3ステータ締結部4cにはボルト孔4c1が設けられている。なお、ステータ締結部の数は、複数個であればこれに限定されるものではなく、例えば、4個としたり、5個としたりする等、適宜変更することができる。
【0013】
モータ本体2は、ステータ3と径方向で対抗するように設けられたロータ6を備える。ロータ6は、概ね環状である所定の形状に打ち抜かれた複数枚の電磁鋼板を積層することで筒状に形成されたロータコア7に回転軸部材8を装着することで形成されている。モータ本体2は、ロータ6に永久磁石を装備した、いわゆるIPM(Interior Permanent Magnet)モータであってもよいし、永久磁石を備えていないリラクタンスモータであってもよい。
【0014】
[モータケース]
つぎに、モータケース10について説明する。図2を参照すると、モータケース10は、底板部11と、底板部11から立設された側壁部12を備えている。図1を参照すると、側壁部12は、底板部11の外周縁部に沿って底板部11を囲うように筒状に形成されている。モータ本体2は、側壁部12で囲まれた領域内に収納されている。また、側壁部12は、その外側に向かって突設された蓋体取付部13と、モータユニット1Aを車両側に取り付けるための固定部14を備えている。本実施形態において、蓋体取付部13及び固定部14は、それぞれ3か所に設けられているが、これらの設置個所は、これに限定されるものではなく、その位置や数は適宜変更することができる。
【0015】
モータケース10は、側壁部12の底板部11から離れた位置からモータケース10の内周側に向かって延びた延設部としての延設部15を備えている。延設部15は、側壁部12の底板部11が位置する側と反対側に位置している縁部から連続して設けられている。延設部15は、図1に示すように、モータケース10内に収納されたモータ本体2が備える第1ステータ締結部4aと重なるように設けられている。延設部15には、ボルト孔15aが設けられている。延設部15を設けるための方法は問わない。例えば、材料から側壁部12となる部分を成形する際に、側壁部から延ばした部分を屈曲成形してもよいし、溶接によって形成するようにしてもよい。
【0016】
[モータ本体のモータケースへの締結]
つぎに、モータ本体2のモータケース10への締結について説明する。モータ本体2は、第1ステータ締結部4aが底板部11と延設部15との間に位置するようにモータケース10内に収納される。そして、ボルト9を延設部15が備えるボルト孔15a側から挿し込み、その先端を第1ステータ締結部4aが備えるボルト孔4a1を通過させ、底板部11まで到達させる。そして、延設部15と第1ステータ締結部4aとを共締めするようにボルト9を締め込み、底板部11と延設部15とによって第1ステータ締結部4aを狭持する。これにより、モータ本体2の軸AX方向の一端側に底板部11が接触し、他端側に延設部15が接触した状態とされる。
【0017】
モータ本体2は、第2ステータ締結部4bを備えるが、第2ステータ締結部4bに対しては、そのボルト孔4b1に挿し込んだボルト9を底板部11に到達させて締め込む。モータ本体2は、第3ステータ締結部4cを備えるが、第2ステータ締結部4bと同様に、そのボルト孔4c1に挿し込んだボルト9を底板部11に到達させて締め込む。つまり、複数のステータ締結部はいずれもモータケース10の底板部11に締結される。
【0018】
これにより、モータ本体2はモータケース10に締結される。なお、本実施形態では、一つの延設部15を設け、これを第1ステータ締結部4aと共締めすることで、第1ステータ締結部4aを底板部11と延設部15との間に狭持しているが、他のステータ締結部に対して延設部を設け、そのステータ締結部を底板部11と延設部15とで狭持するようにしてもよい。つまり、底板部11と延設部15とによって狭持されるステータ締結部は、少なくとも一つ存在していればよい。
【0019】
なお、本実施形態では、延設部15と底板部11とによってステータ3を狭持する部位の数が1か所であるのに対し、ステータ締結部4a、4b、4cを用いてステータ3を底板部11に締結する部位は3か所である。つまり、延設部15と底板部11とによってステータ3を狭持する部位の数は、ステータ締結部4a、4b、4cを用いてステータ3を底板部11に締結する部位の数よりも少ない。
【0020】
<ノイズ低減効果>
つぎに、第1実施形態におけるノイズ低減効果について図3を参照しつつ、説明する。図3には、シミュレーションによって得られた第1実施形態のモータユニット1Aの作動時における周波数と振動レベルが、同じくシミュレーションによって得られた比較例のモータユニットの作動時の周波数と振動レベルと共に示されている。比較例のモータユニットは、第1実施形態における延設部15を備えておらず、第1ステータ締結部4aについても第2ステータ締結部4bや第3ステータ締結部4cと同様の要領で締結された態様である。つまり、比較例のモータユニットは、軸心方向の一端側でモータケースに対して片持ち支持された従来の構造を有している。なお、比較例のモータユニットの図示は省略する。
【0021】
図3を参照すると、ノイズ目標線が描かれている。ノイズ目標線は、モータユニット1Aを搭載した車両の設計にあたり、許容されるノイズの上限値として設定されている。従って、モータユニット1Aは、作動した時のノイズがノイズ目標線を下回っていることが求められる。そして、ノイズについては、ノイズ目標線を下回るだけでなく、そのピーク値がノイズ目標線から乖離しているほど乗員にとって快適な車両であると評価される。この観点に基づいて図3を参照すると、図3において破線で示された比較例では、周波数f1や周波数f2の近傍でピーク値が観察されており、そのピーク値は、ノイズ目標線に近い値を示している。これに対し、図3において実践で示された第1実施形態では、周波数f1や周波数f2の近傍における値が比較例における値よりも低下しており、ノイズ目標線との乖離量も大きくなっている。
【0022】
また、第1実施形態では、比較例と比較してピーク値が高周波側の周波数f3の近傍にシフトしている。これは、第1実施形態では、第1ステータ締結部4aを底板部11と延設部15とによって狭持したことから、ノイズの伝搬経路が変化しモータユニット1Aの共振周波数(ステータ捩じり共振)がずれたためであると考えられる。本実施形態では、上記のような締結態様を採用したことで、モータ本体2とモータケース10との締結における剛性が向上し、モータユニット1A全体としても、その剛性が向上していると考えられる。物体における共振周波数は、その剛性が高いほど、高周波側に表れるため、本実施形態におけるモータユニット1Aにおいても、その剛性が向上したことによってノイズのピーク値が高周波側にシフトしたと考えられる。
【0023】
ノイズは、その周波数が高いほど、車両の乗員に感知されにくい。このため、ノイズ目標線も周波数が高いほど許容される振動レベルが高く設定されている。本実施形態では、ノイズのピーク値が高周波側にシフトした結果、ノイズ目標線との乖離量が大きくなっている。これにより、車両の乗員がノイズを感知しにくくなり、車両の快適性が向上する。
【0024】
このように、第1実施形態のモータユニット1Aでは、モータ本体2が、底板部11と延設部15によって狭持され、モータ本体2が備えるステータ3をモータケース10に締結する第1ステータ締結部4aを備えている。このため、モータユニット1Aの作動時に車両の乗員が感知しやすいノイズを低減することができる。なお、モータユニット1Aが車両以外の装置に採用された場合には、モータユニット1Aは、その装置の使用者が感知しやすいノイズを低減することができる。
【0025】
(第2実施形態)
つぎに、図4を参照して、第2実施形態のモータユニット1Bについて説明する。第2実施形態のモータユニット1Bは、第1実施形態のモータユニット1Aにおけるモータケース10に代えてモータケース20を備えている。モータケース20は、第1実施形態のモータケース10と同様に、底板部21、側壁部22、蓋体取付部23を備えるが、側壁部12から延設された延設部15(図2参照)は備えていない。第2実施形態のモータケース20は、X2部を拡大して示すように、延設部15に代えて締結部材取付部25と、この締結部材取付部25の装着される締結部材26を備える。つまり、第2実施形態では、締結部材取付部25と締結部材26との組み合わせが、第1実施形態における延設部15と同様の機能を発揮する。なお、モータ本体2自体は、第1実施形態と異なるところがないため、以下の説明では同一の参照番号を用い、その詳細な説明は省略する。また、図4においても、蓋体は取り外した状態とされている。
【0026】
締結部材取付部25は、側壁部22の底板部21が位置する側と反対側に位置している縁部の近傍からその内側に向かって連続して設けられている。締結部材取付部25は、ボルト孔25aを備えている。締結部材26は、板状の部材であり、第1ボルト孔26aと第2ボルト孔26bを備えている。締結部材26は、第1ボルト孔26aと、締結部材取付部25が備えるボルト孔25aとに、ボルト27を挿通し、ナット28を締めることで締結部材取付部25に取り付けられる。これにより、締結部材26は、第1実施形態における延設部15と同様の状態とされる。
【0027】
そして、第1ステータ締結部4aを底板部21と締結部材26との間に配置し、第2ボルト孔26bと第1ステータ締結部4aが備えるボルト孔4a1にボルト9を挿通させて締め込む。これにより、第1ステータ締結部4aを底板部21と締結部材26とに狭持させた状態とすることができる。なお、第2ステータ締結部4bと第3ステータ締結部4cについても、第1実施形態と同様の要領で底板部21に締結させる。
【0028】
このように、第2実施形態においても第1実施形態と同様にモータ本体2をモータケース20に締結し、モータユニット1Bを得ることができる。モータユニット1Bも第1実施形態のモータユニット1Aと同様の効果を得ることができる。
【0029】
(第3実施形態)
つぎに、図5を参照して、第3実施形態のモータユニット1Cについて説明する。第3実施形態のモータユニット1Cは、第1実施形態のモータユニット1Aにおけるモータケース10に代えてモータケース30を備えている。モータケース30は、第1実施形態のモータケース10と同様に、底板部31、側壁部32、蓋体取付部33を備えるが、側壁部12から延設された延設部15(図2参照)は備えていない。また、モータケース30は、第2実施形態が備えていた締結部材取付部25及び締結部材26(図4参照)も備えていない。なお、モータ本体2自体は、第1実施形態と異なるところがないため、以下の説明では同一の参照番号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0030】
第1実施形態や第2実施形態では、蓋体についての説明を省略していたが、ここでは、蓋体40について説明する。蓋体40は、モータケース30が備える蓋体取付部33に取り付けられる取付部41を備える。取付部41にはボルト孔41aが設けられており、このボルト孔41aと蓋体取付部33に設けられたボルト孔33aにボルト34を挿通し、ナット35を締めることで、蓋体40は、モータケース30に取り付けられる。蓋体40には、回転軸部材8を回転可能に支持するベアリング42を備えている。
【0031】
蓋体40は、第1ステータ締結部4aに対応する位置に押圧部43を備える。押圧部43は、蓋体40がモータケース30に取り付けられた状態で、第1ステータ締結部4aの上方に位置する。押圧部43にはボルト孔43aが設けられている。押圧部43は、側壁部32の上縁にも接触しており、側壁部32から延設された状態となることから第1実施形態における延設部15(図2参照)に相当し、延設部15と同様の機能を発揮することができる。
【0032】
蓋体40をモータケース30に取り付けることで第1ステータ締結部4aは、底板部31と押圧部43との間に位置する。そして、ボルト孔43aとボルト孔4a1にボルト9を挿通し、締め込むことで、第1ステータ締結部4aを底板部31と押圧部43とに狭持させた状態とすることができる。なお、第2ステータ締結部4bと第3ステータ締結部4cについても、第1実施形態と同様の要領で底板部21に締結させる。
【0033】
このように、第3実施形態においても第1実施形態と同様にモータ本体2をモータケース30に締結し、モータユニット1Cを得ることができる。モータユニット1Cも第1実施形態のモータユニット1Aと同様の効果を得ることができる。
【0034】
(第4実施形態)
つぎに、図6及び図7を参照して第4実施形態のモータユニット1Dについて説明する。第4実施形態のモータユニット1Dは、第1実施形態のモータユニット1Aにおけるモータケース10に代えてモータケース50を備えている。モータケース50は、第1実施形態のモータケースが備える延設部15に代えて、延設部151を備える。延設部151が設けられている位置は、延設部15が設けられている位置と異なっている。第1実施形態における延設部15は、第1ステータ締結部4aの位置に合わせて設けられていた。これに対し、第4実施形態の延設部151は、いずれのステータ締結部とも重ならない位置に設けられている。図7を参照すると、延設部151は、ボルト91によってステータ3に固定されている。一方、第1ステータ締結部4a、第2ステータ締結部4b及び第3ステータ締結部4cは、ボルト9によって底板部11に固定されている。なお、第4実施形態のその他の構成は、第1実施形態と異なることがないため、共通する構成要素については同一の参照番号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0035】
このように、第4実施形態においても第1実施形態と同様にモータ本体2をモータケース50に締結し、モータユニット1Dを得ることができる。モータユニット1Dも第1実施形態のモータユニット1Aと同様の効果を得ることができる。
【0036】
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
【符号の説明】
【0037】
1A、1B、1C モータユニット 2 モータ本体
3 ステータ 4 ステータコア
4a 第1ステータ締結部 4b 第2ステータ締結部
4c 第3ステータ締結部 6 ロータ
7 ロータコア 8 回転軸部材
9 ボルト 10、20、30 モータケース
11、21、31 底板部 12、22、23 側壁部
13、23、33 蓋体取付部 14 固定部
15、151 延設部 25 締結部材取付部
26 締結部材 40 蓋体
43 押圧部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7