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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183114
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】封入装置及び封入物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 43/26 20060101AFI20231220BHJP
   B65B 7/02 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
B65B43/26 A
B65B7/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096562
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】508132470
【氏名又は名称】株式会社サム技研
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】幸 貴広
【テーマコード(参考)】
3E030
3E049
【Fターム(参考)】
3E030AA04
3E030BA02
3E030BB03
3E030BB05
3E030BC02
3E030CA02
3E030CC02
3E030DA06
3E030EA02
3E030EB03
3E030FA05
3E030FA06
3E030FA10
3E030GA04
3E049AA10
3E049AB06
3E049BA10
3E049CA04
3E049DB07
3E049EA02
3E049EB01
3E049EC02
(57)【要約】
【課題】剥離テープ付き糊付き袋から剥離テープを適切に剥がせなかった場合に生じ得る損失や手間を低減できる封入装置、及び、封入物の製造方法を提供すること。
【解決手段】袋内に内容物CNを封入する封入装置100であっては、剥離テープ付き糊付き袋E1の糊部EFGに貼り付けられた剥離テープSFTを剥がし取る剥離部110と、剥離テープ付き糊付き袋E1から剥離テープSFTを剥がし取れたか否かを検知する剥離チェック部120と、剥離テープSFTが剥がし取られて糊部EFGが露出した糊露出糊付き袋Ege内に、内容物CNを挿入する挿入部140と、剥離テープSFTを剥がし取れなかったと判断された剥離テープ付き糊付き袋Engに、挿入部140で内容物CNが挿入されるのを防止する挿入防止部130と、挿入部140で内容物CNが挿入された糊露出糊付き袋EgeのフラップEFを糊部EFGを介して袋本体部EBに固定する封入部180と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋内に内容物を封入する封入装置であって、
剥離テープ付き糊付き袋の糊部に貼り付けられた剥離テープを剥がし取る剥離部と、
上記剥離テープ付き糊付き袋から上記剥離テープを剥がし取れたか否かを検知する剥離チェック部と、
上記剥離テープが剥がし取られて上記糊部が露出した糊露出糊付き袋内に、上記内容物を挿入する挿入部と、
上記剥離テープを剥がし取れなかったと判断された上記剥離テープ付き糊付き袋に、上記挿入部で上記内容物が挿入されるのを防止する挿入防止部と、
上記挿入部で上記内容物が挿入された上記糊露出糊付き袋のフラップを上記糊部を介して袋本体部に固定する封入部と、を備える
封入装置。
【請求項2】
請求項1に記載の封入装置であって、
前記剥離テープ付き糊付き袋及び前記糊露出糊付き袋は、
前記フラップに前記糊部が形成されており、
前記挿入部は、
上記糊露出糊付き袋の前記袋本体部の袋入口を開口させる開口機構と、
開口した上記袋入口を通じて、上記袋本体部内に前記内容物を挿入する内容物挿入機構と、
上記袋本体部内に挿入される上記内容物と上記フラップに形成された上記糊部との接触を防止する接触防止機構と、を有する
封入装置。
【請求項3】
袋内に内容物を封入した封入物の製造方法であって、
剥離テープ付き糊付き袋の糊部に貼り付けられた剥離テープを剥がし取る剥離工程と、
上記剥離テープ付き糊付き袋から上記剥離テープを剥がし取れたか否かを検知する剥離チェック工程と、
上記剥離テープが剥がし取られて上記糊部が露出した糊露出糊付き袋内に、上記内容物を挿入する挿入工程と、
上記剥離テープを剥がし取れなかったと判断された上記剥離テープ付き糊付き袋を、上記挿入工程前に排出する排出工程、
上記内容物が挿入された上記糊露出糊付き袋のフラップを上記糊部を介して袋本体部に固定する封入工程と、を備える
封入物の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の封入物の製造方法であって、
前記剥離テープ付き糊付き袋及び前記糊露出糊付き袋は、
前記フラップに前記糊部が形成されており、
前記挿入工程は、
上記糊露出糊付き袋の前記袋本体部の袋入口を開口させる開口工程と、
前記内容物と上記フラップに形成された上記糊部との接触を防止しつつ、開口した上記袋入口を通じて、上記袋本体部内に前記内容物を挿入する内容物挿入工程と、を有する
封入物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋内に内容物を封入する封入装置、及び、袋内に内容物を封入した封入物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フラップ或いは袋本体部に設けた糊部に剥離テープが貼り付けられた袋(剥離テープ付き糊付き袋)を用い、この袋内に内容物を封入した封入物とするに当たっては、まず、剥離テープ付き糊付き袋の袋本体部内に内容物を挿入する。そしてその後に、剥離テープを剥がして糊部を露出させ、フラップを折り曲げ、糊部を介して袋本体部にフラップを固定する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-59033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、袋本体部内に内容物を挿入した剥離テープ付き糊付き袋について、その剥離テープを適切に剥がせなかった場合には、折り返したフラップを袋本体に適切に固定できないため、このような内容物挿入済みの袋を、不具合品として排出する必要がある。しかるに、この場合には、糊付き袋が無駄になるほか、不具合品内には内容物が挿入されているので、そのまま廃棄すれば内容物まで廃棄されることになる。その一方、個々の不具合品から挿入物を回収するには手間が掛かる。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、剥離テープ付き糊付き袋から剥離テープを適切に剥がせなかった場合に生じ得る損失や手間を低減できる封入装置、及び、封入物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するための本発明の一態様は、袋内に内容物を封入する封入装置であって、剥離テープ付き糊付き袋の糊部に貼り付けられた剥離テープを剥がし取る剥離部と、上記剥離テープ付き糊付き袋から上記剥離テープを剥がし取れたか否かを検知する剥離チェック部と、上記剥離テープが剥がし取られて上記糊部が露出した糊露出糊付き袋内に、上記内容物を挿入する挿入部と、上記剥離テープを剥がし取れなかったと判断された上記剥離テープ付き糊付き袋に、上記挿入部で上記内容物が挿入されるのを防止する挿入防止部と、上記挿入部で上記内容物が挿入された上記糊露出糊付き袋のフラップを上記糊部を介して袋本体部に固定する封入部と、を備える封入装置である。
【0007】
上述の封入装置では、糊付き袋内に内容物を挿入する前に、剥離部で糊部に貼り付けられた剥離テープを剥がしてしまう。その後、剥離チェック部で剥離テープを剥がし取れたか否かを検知し、良好に剥離テープが剥がし取られて糊部が露出した糊露出糊付き袋については、挿入部で袋内に内容物を挿入する。そして、封入部でフラップを糊部を介して袋本体部に固定する。かくして、この封入装置を用いて、袋内に内容物を封入した封入物が得られる。
【0008】
一方、もし、剥離部で、剥離テープを適切に剥がせなかった場合、即ち、剥離チェック部で、袋から剥離テープを剥がし取れなかったと判断された場合には、剥離テープを剥がし取れなかったと判断された剥離テープ付き糊付き袋(以下、不具合袋ともいう)に、挿入部で内容物が挿入されるのを、挿入防止部によって防止する。このため、不具合袋と共に内容物が廃棄されることが無く、損失を低減できる。また、前述のように不具合品から内容物を回収する必要もなく、内容物を回収する手間も無くすことができる。
【0009】
上述の封入装置及び後述する製造方法で用いる「剥離テープ付き糊付き袋」には、糊部に剥離テープが貼り付けられた、各種の封筒(例えば、糊付き紙封筒、糊付きフィルム封筒、糊付きクッション封筒、糊付きアルミ蒸着フィルム封筒)や、食料品や衣類など各種の物品を封入する袋(紙製、樹脂フィルム製など)が含まれる。
また、フラップに糊部を形成した、いわゆるフラップ糊タイプの袋も、袋本体部(胴部)のうちフラップを折り曲げた場合にフラップが覆う部位に糊部を形成した、いわゆる胴糊タイプの袋も含まれる。また、マチを設けない袋のほか、マチを設けたマチ付き袋も含まれる。
【0010】
剥離テープ付き糊付き袋に設ける「糊部」としては、袋をなす紙や樹脂フィルムなどの素材に直接、糊材を塗布し乾燥して形成した糊部のほか、袋をなす素材に両面テープを貼り付けることにより、両面テープの剥離テープを除く部分(袋をなす素材と接着する第1粘着剤層、及び、基材、剥離テープとの間の第2粘着材層)も該当する。
また、剥離テープは、糊部の全体を覆うように形成されていれば良く、糊部よりも例えば袋幅方向に直交する袋深さ方向に幅広のテープでも良いし、糊部の平面寸法と同寸法であっても良い。
【0011】
上述の封入装置及び後述する製造方法で袋内に封入する内容物には、糊付き袋に封入する物であれば良く、例えば、ハガキ、グリーティングカード、書状、書籍、CD、雑貨、衣類、食料品などが挙げられる。
【0012】
挿入防止部は、剥離チェック部で、剥離テープを剥がし取れなかったと判断された剥離テープ付き糊付き袋(不具合袋)が発生した場合に、この不具合袋に、挿入部で内容物が挿入されるのを防止する。この挿入防止部としては、不具合袋を所定の排出部位に排出する袋排出機構が挙げられる。また、不具合袋が発生した場合に、人手により不具合袋を排出させるようにする処理部、例えば、剥離部及び剥離部から挿入部への糊露出糊付き袋の搬送や封入装置全体の処理の一時停止や低速化を生じさせる処理部が挙げられる。不具合袋の発生を知らせるモニタ画面表示、報知ランプの点灯、報知ブザーの発音などの報知処理を行う処理部も挙げられる。
【0013】
また、袋排出機構としては、剥離テープ付き糊付き袋の大きさや材質、重さ、剥離部から挿入部までの搬送手法を考慮して、適宜の機構を採用できるが、例えば、剥離部から挿入部に向かう搬送経路の途中の所定部位において、吸盤や粘着性を有する粘着部材などにより不具合袋を持ち上げたり、吸引ホースを用いて不具合袋を吸い取ったり、高圧エアーを吹き付けて不具合袋を吹き飛ばしたりして、所定の排出部位に移動させることで、搬送経路から不具合袋を排出する機構が挙げられる。
【0014】
(2)さらに、(1)に記載の封入装置であって、前記剥離テープ付き糊付き袋及び前記糊露出糊付き袋は、前記フラップに前記糊部が形成されており、前記挿入部は、上記糊露出糊付き袋の前記袋本体部の袋入口を開口させる開口機構と、開口した上記袋入口を通じて、上記袋本体部内に前記内容物を挿入する内容物挿入機構と、上記袋本体部内に挿入される上記内容物と上記フラップに形成された上記糊部との接触を防止する接触防止機構と、を有する封入装置とすると良い。
【0015】
この封入装置では、挿入部に、開口機構、内容物挿入機構のほか、接触防止機構を有している。このため、フラップに糊部が形成されおり、しかも、剥離テープが剥がし取られた糊露出糊付き袋を用いながらも、糊部に粘着する不具合を生じること無く、内容物を袋本体部内に挿入することができる。
【0016】
「開口機構」は、袋本体部の袋入口を開口させる機構であり、袋の材質や大きさ、挿入する内容物の大きさや材質などに応じて、適宜の開口機構を採用できる。例えば、袋本体部が、紙や樹脂フィルムなどからなり互いに袋厚み方向に重なる第1本体部と第2本体部を有する場合において、第1本体部のうち袋入口近くの第1袋入口部と、第2本体部のうち袋入口近くの第2袋入口部とに、それぞれ吸盤を吸着させる。そして、袋厚み方向でかつ逆側(互いを離す側)に吸盤を移動させて、袋入口を開口させる機構が挙げられる。
【0017】
「内容物挿入機構」は、袋入口を通じて袋本体部内に内容物を挿入する機構であり、内容物の大きさや材質、袋の材質や大きさなどに応じて、適宜の内容物挿入機構を採用できる。なお、内容物挿入機構は、開口機構とは別途の機構として構成することも出来るが、開口機構を構成する部材が、内容物挿入機構を構成する部材も兼ねるようにした場合も含む。例えば、袋入口内に挿入して袋入口を開口させる部材を、挿入する内容物を袋本体部内に案内する案内部材としても利用する場合などが挙げられる。
【0018】
「接触防止機構」は、袋本体部内に挿入される途中の内容物とフラップに形成され露出している糊部との接触を防止する機構であり、内容物の大きさや材質、袋の材質や大きさ、開口させる袋入口の大きさなどに応じて、適宜の接触防止機構を採用できる。例えば、袋本体部内に内容物を挿入するのに先立ち、露出している糊部をセパレータや内容物を袋入口を通じて袋本体部内に案内する案内板で覆った状態とする機構や、袋本体部に対して、糊部を有するフラップを、フラップの厚み方向に見て糊側とは逆側に折り曲げる又は反らせて、袋本体部内に挿入する内容物の通る予定の内容物通過予定領域から糊部を離間した状態とする機構が挙げられる。さらには、これらを重ねて採用することもできる。
なお、糊部を覆うセパレータや案内板としては、少なくとも糊部側の面のうち糊部付近の部位を、この糊部が粘着しない材質で構成したり粘着しない表面処理を施したものとすると良い。
【0019】
(3)上記課題を解決するための本発明の他の態様は、袋内に内容物を封入した封入物の製造方法であって、剥離テープ付き糊付き袋の糊部に貼り付けられた剥離テープを剥がし取る剥離工程と、上記剥離テープ付き糊付き袋から上記剥離テープを剥がし取れたか否かを検知する剥離チェック工程と、上記剥離テープが剥がし取られて上記糊部が露出した糊露出糊付き袋内に、上記内容物を挿入する挿入工程と、上記剥離テープを剥がし取れなかったと判断された上記剥離テープ付き糊付き袋を、上記挿入工程前に排出する排出工程と、上記内容物が挿入された上記糊露出糊付き袋のフラップを上記糊部を介して袋本体部に固定する封入工程と、を備える封入物の製造方法である。
【0020】
上述の封入の製造方法では、糊付き袋内に内容物を挿入する挿入工程前に、剥離工程で糊部に貼り付けられた剥離テープを剥がしてしまう。その後、剥離チェック工程で剥離テープを剥がし取れたか否かを検知し、良好に剥離テープが剥がし取られて糊部が露出した糊露出糊付き袋については、挿入工程で袋内に内容物を挿入する。そして、封入工程でフラップを糊部を介して袋本体部に固定する。かくして、この封入物の製造方法により、袋内に内容物を封入した封入物が得られる。
【0021】
一方、もし、剥離工程で、糊部の剥離テープを適切に剥がせなかった場合、即ち、剥離チェック工程で、剥離テープを剥がし取れなかったと判断された場合には、排出工程により、挿入工程前に不具合袋を排出する。このため、不具合袋と共に内容物が廃棄されることが無く、損失を低減できる。また、前述のように不具合品から内容物を回収する必要もなく、内容物を回収する手間も無くすことができる。
【0022】
排出工程は、剥離チェック工程で、剥離テープを剥がし取れなかったと判断された剥離テープ付き糊付き袋(不具合袋)が発生した場合、挿入工程前に、この不具合袋を排出する。即ち、この不具合袋に挿入工程で内容物が挿入されるのを防止する。この排出工程としては、袋排出機構を用いて不具合袋を所定の排出部位に排出する手法が挙げられる。また、人手により不具合袋を排出するようにしても良い。人手による場合には、人手による排出を容易にするため、例えば、剥離工程を行う剥離部及び剥離部から挿入工程を行う挿入部への糊露出糊付き袋の搬送や封入物を製造する封入装置全体の処理の一時停止や低速化を生じさせる処理を含めることもできる。不具合袋発生を知らせるモニタ画面表示、報知ランプの点灯、報知ブザーの発音などの報知処理を行う処理を含めることもできる。
【0023】
(4)さらに、(3)に記載の封入物の製造方法であって、前記剥離テープ付き糊付き袋及び前記糊露出糊付き袋は、前記フラップに前記糊部が形成されており、前記挿入工程は、上記糊露出糊付き袋の前記袋本体部の袋入口を開口させる開口工程と、前記内容物と上記フラップに形成された上記糊部との接触を防止しつつ、開口した上記袋入口を通じて、上記袋本体部内に前記内容物を挿入する内容物挿入工程と、を有する封入物の製造方法とすると良い。
【0024】
この封入物の製造方法では、挿入工程に、開口工程のほか、内容物とフラップの糊部との接触を防止しつつ、開口した袋入口を通じて袋本体部内に内容物を挿入する内容物挿入工程を有している。このため、フラップに糊部が形成されおり、しかも、剥離テープが剥がし取られた糊露出糊付き袋であっても、内容物が糊部に粘着する不具合を生じること無く、内容物を袋本体部内に挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施形態及び変形形態で用いる剥離前袋に係り、(a)は平面図、(b)は断面図である。
図2】剥離前袋の剥離テープを除去した糊露出袋に係り、(a)は平面図、(b)は断面図である。
図3】糊露出袋内にハガキを挿入した挿入済袋に係り、(a)は平面図、(b)は断面図である。
図4】挿入済袋のフラップを袋本体部に固定し封入した封入済袋及び包装済みハガキに係り、(a)は平面図、(b)は断面図である。
図5】実施形態及び変形形態に係る封入装置の概略構成を示す説明図である。
図6】実施形態及び変形形態に係る包装済みハガキの製造方法における、各手順を示すフローチャートである。
図7】実施形態の封入装置のうち剥離部及び剥離工程に係り、粘着テープを装着した剥離部に剥離前袋をセットした状態を示す説明図である。
図8】実施形態の封入装置のうち剥離部及び剥離工程に係り、粘着テープの粘着部位に剥離テープを貼り付けて剥離前袋を持ち上げた状態を示す説明図である。
図9】実施形態の封入装置のうち剥離部及び剥離工程に係り、粘着テープの粘着部位に剥離テープを貼り付けた剥離前袋を移動させて、セット位置にセットした状態を示す説明図である。
図10】実施形態の封入装置のうち剥離部及び剥離チェック部と剥離工程及び剥離チェック工程に係り、剥離前袋の剥離テープを剥がし取って糊露出袋とした状態、剥離チェック部概略構成を示す説明図である。
図11】実施形態の封入装置のうち排出部及び排出工程に係り、不具合袋を排出する排出部の概略構成を示す説明図である。
図12】実施形態の封入装置のうち挿入部及び挿入工程に係り、糊露出袋内にハガキを挿入する挿入部の概略構成を示す説明図である。
図13】変形形態の封入装置のうち挿入部及び挿入工程に係り、糊露出袋内にハガキを挿入する挿入部の概略構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態の封入装置100、及びこれを用いた包装済みハガキ(封入物)ECの製造方法を、図1図12を参照しつつ説明する。
先ず、本実施形態等の封入装置100等によって、剥離テープSFTを剥離し除去する剥離前袋Eについて説明する(図1(a),(b)参照)。剥離前袋E(後述する最上位の剥離前袋E1も同じ)は、樹脂フィルム、具体的には、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)からなる透明で、平面視、矩形状の袋である。この剥離前袋Eは、樹脂フィルムを底縁部EBBで折り返し、一方側側縁ES1及び他方側側縁ES2で溶断してシールされ製袋されてなり、袋入口EBOが開口する袋本体部EBと、この袋本体部EBから突出するフラップEFとからなる。
【0027】
この矩形状の剥離前袋Eにおいて、底縁部EBBに沿う方向を袋幅方向BWHとし、このうち、一方側側縁ES1に向かう方向を一方側BWH1、他方側側縁ES2に向かう方向を他方側BWH2とする。また、袋入口EBOと底縁部EBBとを結ぶ方向を袋深さ方向BDHとする。さらに、樹脂フィルムが折り重なる方向(図1(b)において上下方向)を袋厚み方向BTHとし、このうち、図1(b)において下に向かう方向を一方側BTH1、上に向かう方向を他方側BTH2とする。
【0028】
袋本体部EBは、折り重ねられて袋厚み方向BTHに重なる2枚の樹脂フィルムで構成されている。袋本体部EBのうち、一方側BTH1(図1(b)において下方)に位置し、フラップEFに連なる部位を第1本体部EB1とし、他方側BTH2(図1(b)において上方)に位置する部位を第2本体部EB2とする。
【0029】
フラップEFには、袋幅方向BWHに延びる糊部EFGが形成されると共に、この糊部EFGを覆うように、樹脂フィルムからなる矩形状の剥離テープSFTが粘着されている。剥離前袋Eは、いわゆるフラップ糊タイプの袋である。
剥離前袋Eにおいて、矩形状の剥離テープSFTは、袋幅方向BWHに一致する長手方向SLH(図中、上下方向)に延びている。
なお、剥離前袋Eとして、図1において破線で示すように、フラップEFには糊部を設けず、袋本体部EBのうち、袋入口EBO付近に袋幅方向BWHに延びる糊部EBGを形成し、これを覆うように剥離テープSBTを粘着した、いわゆる胴糊タイプの袋を用いても良い。
【0030】
後述する剥離工程S1(図6参照)において、封入装置100の剥離部110で、この剥離前袋Eの剥離テープSFTを剥ぎ取った袋が、糊露出袋Egeである(図2(a),(b)参照)。この糊露出袋Egeは、剥離テープSFTの除去により、糊部EFGが露出している。
【0031】
さらに、後述する挿入工程S4(図6参照)において、封入装置100の挿入部140で、この糊露出袋Egeの袋本体部EB内に内容物である所定枚数(本実施形態では5枚)を積み重ねたハガキCNを挿入した袋が、挿入済袋Einである(図3(a),(b)参照)。
【0032】
さらに、後述する封入工程S5において、封入装置100の封入部180で、この挿入済袋EinのフラップEFを折り曲げ、糊部EFGを介して袋本体部EBにフラップEFを固定して、ハガキ(内容物)CNの封入を行った袋が、封入済袋Eenである(図3(a),(b)参照)。また、封入済袋Eenとこの封入済袋Eenに封入されたハガキCNとで、包装済みハガキEC(封入物)となる。
【0033】
本実施形態の封入装置100は、図5に示すように、概略、剥離部110、剥離チェック部120、排出部(挿入防止部)130、挿入部140、及び、封入部180を有している。
【0034】
この封入装置100のうち剥離部110は、剥離前袋E(図1参照)の剥離テープSFTを剥離、除去して、糊露出袋Ege(図2参照)とする。剥離チェック部120では、糊露出袋Egeを検査して、剥離前袋Eから剥離テープSFTを剥がし取れたか否かを検知する。排出部130では、剥離チェック部120で、剥離テープSFTを剥がし取れなかったと判断された剥離前袋E(以下、不具合袋Engという)を排出して、この不具合袋Engに、挿入部140でハガキCNが挿入されるのを防止する。一方、剥離テープSFTが剥がし取られて糊部EFGが露出した糊露出袋Egeは、排出部130を通過する。挿入部140では、この糊露出袋Ege内にハガキCNを挿入して、挿入済袋Ein(図3参照)とする。なお、この挿入部140は、糊露出袋Egeの袋本体部EBの袋入口EBOを開口させる開口機構150、袋入口EBOを通じて袋本体部EB内にハガキCNを挿入するハガキ挿入機構(内容物挿入機構)160、及び、挿入されるハガキCNとフラップEFの糊部EFGとの接触を防止する接触防止機構170とを有している。さらに、封入部180では、挿入済袋EinのフラップEFを折り曲げて、フラップEFを糊部EFGを介して袋本体部EBに固定し、封入済袋EenにハガキCNが封入された包装済みハガキ(封入物)ECを完成する。
【0035】
そして、上述の封入装置100を用いた包装済みハガキ(封入物)ECの製造方法としては、概略、図6に示す以下の工程を経る。即ち、剥離工程S1において、剥離前袋E(図1参照)の糊部EFGに貼り付けられた剥離テープSFTを剥がし取る。即ち、糊露出袋(図2参照)を形成する。剥離チェック工程S2では、剥離前袋Eから剥離テープSFTを剥がし取れたか否かを検知する。ここでNo、即ち、剥がし取れなかったと判断された場合には、排出工程S3に進む。一方、ここでYes、即ち、剥がし取れた場合、即ち、糊露出袋Egeを形成できた場合には、挿入工程S4に進む。
【0036】
排出工程S3では、剥離テープSFTを剥がし取れなかったと判断された剥離前袋E、即ち、不具合袋Engを挿入工程S4を行う前に排出する。
【0037】
一方、挿入工程S4では、糊露出袋Ege内にハガキCNを挿入する。即ち、挿入済袋Ein(図3参照)を形成する。なお、この挿入工程S4は、糊露出袋Egeの袋本体部EBの袋入口EBOを開口させる開口工程S41と、ハガキCNとフラップEFに形成された糊部EFGとの接触を防止しつつ、開口した袋入口EBOを通じて、袋本体部EB内にハガキCNを挿入するハガキ挿入工程S42を有している。次に封入工程S5では、挿入済袋EinのフラップEFを糊部EFGを介して袋本体部EBに固定し、封入済袋EenにハガキCNが封入された包装済みハガキECの製造を完了する。
【0038】
次いで、本実施形態に係る封入装置100のうち剥離部110について説明する。剥離部110は、貼付機構20、剥離機構30、及び、粘着テープ移動機構40を備える。先ず、剥離部110のうち、貼付機構20について説明する。貼付機構20は、粘着テープガイド21、袋収容筒23、ガイド板24、袋保持台25、及び、台上下動機構26を有している。
【0039】
剥離前袋Eは、袋収容筒23内に収容される。具体的には、袋厚み方向BTHに積層した多数の剥離前袋Eを、矩形筒状の袋収容筒23内の袋保持台25上に載置する。袋保持台25は、図7に両矢印で示すように、台上下動機構26によって、上下方向に移動可能となっている。図7では、袋収容筒23内の剥離前袋Eは、いずれも、フラップEF及び剥離テープSFTが図中左側に位置し、底縁部EBBが図中右側に位置するように配置されている。なお、袋収容筒23内に積み重なって収容された多数の剥離前袋Eのうち、最も上に位置しており、剥離部110によって次に剥離テープSFTを剥がし取る袋を、最上位の剥離前袋E1とする。袋収容筒23のうち、剥離前袋Eの底縁部EBBが当接する底側面部23Bの上端部23BUには、後述するようにして、剥離前袋E1を移動させるのに伴い、底縁部EBBを送りロール対31のロールニップ31Nに案内するガイド板24が設けられている。
【0040】
一方、袋収容筒23の上方には、粘着テープATの長手方向ALHの下流側ALD及び上流側ALUへの移動を案内する部材である、粘着テープガイド21が配置されている(図7参照)。粘着テープATは、巻出軸41に装着され、粘着テープガイド21のうち、図7において下部の、粘着面ガイド部21A、粘着部位形成部21B、貼付済み部位ガイド部21Cの各表面を経由し摺動して、巻取軸42で渦巻き状に巻き取られる。
【0041】
この粘着テープATは、紙、布、セロファン、OPPなどの樹脂フィルムからなる帯状のテープ基材の一方面に粘着材層(図示しない)を形成し、渦巻き状に巻き取られてなる。粘着テープATの粘着面ATSは、この粘着面ATSを剥離前袋Eの剥離テープSFTの外側面SFTSに貼り付けた場合に、剥離テープSFTに粘着したまま、糊部EFGから剥離テープSFTを確実に剥がし取り得る粘着力を有している。
【0042】
粘着テープガイド21のうち、図7において下部左寄りに位置し、左下側を向く平板斜面状の部位が、粘着面ガイド部21Aである。この粘着面ガイド部21Aには、巻出軸41に装着されたロール状の粘着テープATから巻き出され、粘着面ATSが露出した粘着テープATが接して配置されている。なお、粘着テープATの粘着面ATSも、粘着テープガイド21の外向き、即ち、図7中、左下側を向いている。
【0043】
一方、粘着テープガイド21のうち、図7において下部右寄りに位置し、右下側を向く平板斜面状の部位が、貼付済み部位ガイド部21Cである。この貼付済み部位ガイド部21Cには、粘着テープATのうち、巻取軸42で巻き取られる、貼付済み粘着テープ部ATRが接して配置されている。この貼付済み部位ガイド部21Cの傾斜は、粘着面ガイド部21Aの傾斜よりも緩い斜面とされている。後述するように、剥離前袋E1をセット位置PSに位置させるにあたり、剥離前袋E1を、あまり高く持ち上げずに、図7において大きく右方に移動させるためである。
【0044】
なお、貼付済み粘着テープ部ATRは、図7に示すように、粘着テープATの粘着面ATSに、剥離前袋Eから剥がされた剥離済み剥離テープSTの一部が、順に並んで貼り付いている。
【0045】
粘着テープガイド21のうち、粘着面ガイド部21Aと貼付済み部位ガイド部21Cとの間に位置し、下を向く緩い円弧面状の部位が、粘着部位形成部21Bである。この粘着部位形成部21Bにも、粘着面ATSが露出した粘着テープATが接して配置されており、粘着部位形成部21Bに倣って、粘着面ATSが下を向く緩い円弧面状の粘着部位ATPとされている。
【0046】
次いで、剥離部110のうち、剥離テープSFTを剥離前袋E1の糊部EFGから剥がし取る剥離機構30について説明する。剥離機構30は、送りロール対31とサクションコンベア33とを有する。このうち、送りロール対31は、上側送りロール31Aと下側送りロール31Bからなる。2つのロール31A,31B同士は互いに接して、ロールニップ31Nをなしている。送りロール対31をなす上側送りロール31Aと下側送りロール31Bとは、図示しない駆動機構により回転駆動されており、後述するように(図9参照)、剥離前袋E1をセット位置PSに配置する、即ち、剥離前袋E1の底縁部EBBをロールニップ31Nに挿入した配置にすると、剥離前袋E1を挟んで、図9において右側に向けて送る袋移動機構として構成されている。
【0047】
更に、図7において送りロール対31の下流側(右側)には、サクションコンベア33が配置されている。サクションコンベア33は、多数の吸気孔(図示しない)を有するサクションベルト34と、サクションベルト34を介して空気ARを吸入する吸気部35と、サクションベルト34を駆動するベルト駆動ロール36を有している。
【0048】
送りロール対31のうち、上側送りロール31Aの表面31ASは、剥離テープSFTが除去された剥離前袋Eの糊部EFGが貼り付かないように、フッ素樹脂加工などの非粘着表面処理が施されている。或いは、図7等において破線で示すように、上側送りロール31Aの表面31ASの一部に、ロールの軸線方向(図7において紙面に直交する方向)に延びる凹溝31ARを設けておき、糊部EFGが上側送りロール31Aに接触しないようにしても良い。
【0049】
ついで、剥離部110のうち、粘着テープ移動機構40について説明する。粘着テープ移動機構40は、巻出軸41、巻取軸42、巻出モータ43、及び、巻取モータ44を有する。このうち、ロール状に捲回された粘着テープATが装着された巻出軸41は、巻出モータ43によって回転・停止などの駆動制御がなされている。巻出軸41の回転により巻き出された粘着テープATは、前述した粘着テープガイド21の粘着面ガイド部21A等を経由して下流側ALDに進行し、剥離前袋E1から剥離された剥離済み剥離テープSTが順に並んで粘着した貼付済み粘着テープ部ATRとなって、巻取軸42に巻き取られる。この巻取軸42は、巻取モータ44によって駆動制御されている。
【0050】
本実施形態の剥離部110では、袋収容筒23内に収容されている最上位の剥離前袋E1と、巻出軸41と巻取軸42との間に架け渡されている一本の粘着テープATとは、これらを平面視した状態で、粘着テープATが延びる長手方向ALHが、剥離前袋E1の袋深さ方向BDHとほぼ平行にされている。しかも、粘着テープATの幅全体が剥離前袋E1に重なる姿勢に配置されている。即ち、粘着テープATが、一方側側縁ES1或いは他方側側縁ES2よりも袋幅方向BWHの外側に飛び出ていないので、最上位の剥離前袋E1以外の剥離前袋Eにも粘着して、複数の剥離前袋Eを重ねて送ったり、剥離前袋E1の剥離テープSFTの剥がし取りに失敗する虞が抑制されている。
【0051】
次に、本実施形態に係る剥離工程S1、具体的には、封入装置100の剥離部110を用いた剥離前袋E(最上位の剥離前袋E1)の剥離テープSFTの除去について説明する。前述したように、袋収容筒23内に剥離前袋Eが多数収容されている。また、巻出モータ43及び巻取モータ44により、巻出軸41及び巻取軸42の回動を制御し、粘着テープATの繰り出し量及び粘着テープATに掛かる張力を制御して、粘着テープガイド21のうち、粘着面ガイド部21A、粘着部位形成部21B、及び貼付済み部位ガイド部21Cに粘着テープATが接するようにする。且つ、粘着面ガイド部21A及び粘着部位形成部21Bに接する粘着テープATは、その粘着面ATSが外向きに露出している状態とする。なお前述したように、粘着テープATのうち、粘着テープガイド21の粘着部位形成部21Bに接する部位を、粘着部位ATPとする。
【0052】
一方、粘着テープATのうち、粘着テープガイド21の貼付済み部位ガイド部21Cに接する部位及びそれよりも下流側ALDの粘着テープATは、多数の剥離前袋Eの剥離テープSFTを剥がし取った後には、図7等に示すように、剥離済み剥離テープSTの一部が、順に並んで貼り付いている貼付済み粘着テープ部ATRとなっている。
【0053】
この状態において、台上下動機構26を用いて、剥離前袋Eを保持している袋保持台25を上昇させて、多数の剥離前袋Eのうち最上位の剥離前袋E1の剥離テープSFT(図1参照)を、粘着テープATの粘着部位ATPに押しつける。これにより、剥離テープSFTの外側面SFTSに粘着テープATの粘着部位ATPを粘着させる。粘着テープATの粘着部位ATPは、剥離テープSFTが粘着した粘着済み部位ATQとなる。
【0054】
その後、台上下動機構26により袋保持台25を下降させると、図8に示すように、最上位の剥離前袋E1については、剥離テープSFTに粘着テープATの貼付済み部位ATQが粘着しているため、剥離前袋E1のフラップEF近傍が持ち上げられた姿勢となる。一方、最上位の剥離前袋E1以外の剥離前袋Eは、袋保持台25の下降と共に下降する(図8参照)。即ち、粘着テープATによって、最上位の剥離前袋E1のみが選択されて、粘着テープATの貼付済み部位ATQと共に移動可能な状態となる。
【0055】
そこで、巻出モータ43及び巻取モータ44により、巻出軸41及び巻取軸42の回動を制御し、粘着テープATを巻き出して、図9に示すように、粘着テープATの貼付済み部位ATQを粘着テープガイド21の貼付済み部位ガイド部21Cに沿って下流側ALD(図9において、右上側)に移動させると共に、最上位の剥離前袋E1をも、図中、右側に移動させる。すると、剥離前袋E1の底縁部EBBは、ガイド板24に案内されて、送りロール対31のロールニップ31Nに届くセット位置PSまで移動される。これにより、剥離前袋E1は、送りロール対31による移動が可能となる。この説明から理解できるように、巻出軸41等からなる粘着テープ移動機構40は、送りロール対31(袋移動機構)によって剥離前袋E1を移動可能とするセット位置PSまで移動させる袋セット機構をも兼ねている。
【0056】
セット位置PSまで移動した剥離前袋E1は、送りロール対31に挟まれて、図中右側に送られる。一方、モータ43,44によって巻出軸41及び巻取軸42を回動不能にロックし、粘着テープATを移動不能としておく。このため、粘着テープATの貼付済み部位ATQに粘着している剥離テープSFTは、剥離前袋E1の図中右側への進行と共に、剥離前袋E1から剥がし取られて、糊部EFGが露出した糊露出袋Egeとなる(図10図2参照)。
【0057】
そして、送りロール対31から排出された糊露出袋Egeは、サクションコンベア33のサクションベルト34に吸着されつつ、更に図10において下流側(右側)に送られる。
【0058】
なお、剥がし取られた剥離テープSFTは、剥離済み剥離テープSTとして、粘着テープATの貼付済み部位ATQに粘着したままとなる。このため、剥離済み剥離テープSTは、自由に移動することはできず、粘着テープATの貼付済み粘着テープ部ATRと共に、巻取軸42に巻き取られる。このため、剥離済み剥離テープSTをコンパクトにかつ容易に処分できる。
【0059】
剥離テープSFTを剥離前袋E1から剥がし取った後には、巻出モータ43及び巻取モータ44により、巻出軸41及び巻取軸42の回動を制御し、粘着テープATを巻き戻して上流側ALUに移動させる。但し、再び、粘着テープガイド21の粘着部位形成部21Bに接して、粘着テープATの粘着面ATSが外向きに露出し、剥離テープSFTを粘着可能な状態の粘着部位ATPを構成するように、巻き戻し量を調整する。
【0060】
次いで、本実施形態に係る剥離チェック工程S2、具体的には、封入装置100の剥離チェック部120を用いた、剥離前袋E(最上位の剥離前袋E1)から剥離テープSFTを剥がし取れたか否かの検知について、図10を参照して説明する。剥離チェック部120は、サクションコンベア33の上方に配置され、このサクションコンベア33によって搬送される糊露出袋Egeにおいて、糊部EFGを覆う剥離テープSFTが存在しているか否かを検知する第1剥離テープセンサ121と、これを制御し剥離テープSFTの存否を判断する剥離チェック制御部122とを備えている。なお、第1剥離テープセンサ121としては、糊部EFGを覆う剥離テープSFTの存否を検知できるセンサであれば良く、例えば、反射型の光センサ、透過型の光センサ、超音波センサ、糊部EFGを撮像するカメラと撮影した画像からフラップEF上の剥離テープSFTの有無を判断する画像処理装置などを用い得る。
【0061】
ここで、第1剥離テープセンサ121によって、糊部EFG上に剥離テープSFTが検知された場合には、剥離テープSFTの剥がし取りに失敗し、サクションコンベア33によって搬送されている袋は、除去されているはずの剥離テープSFTが糊部EFG上に残存している不具合袋Engであると判断できる。そこで、剥離チェック工程S2においてNoとする。
【0062】
一方、糊部EFG上に剥離テープSFTが検知されなかった場合には、剥離テープSFTの剥がし取りに成功し、サクションコンベア33によって搬送されている袋は、剥離テープSFTが除去されて糊部EFGが露出した糊露出袋Egeであると判断できる。そこで、剥離チェック工程S2においてYesとする。
【0063】
なお、第1剥離テープセンサ121を用い、サクションコンベア33によって搬送されている糊露出袋Egeの糊部EFGを覆う剥離テープSFTの存否を検知するのに代えて、或いはこれと共に、図10に破線で示す第2剥離テープセンサ123を用い、剥離部110の粘着テープAT上に、剥離前袋E1から剥がし取った剥離済み剥離テープSTが存在しているか否かを検知するようにしても良い。この第2剥離テープセンサ123は、剥離済み剥離テープSTの存否を検知できるセンサであれば良く、例えば、反射型の光センサ、透過型の光センサ、超音波センサ、粘着テープATを撮像するカメラと撮影した画像から粘着テープAT上の剥離済み剥離テープSTの有無を判断する画像処理装置などを用い得る。
【0064】
ついで、本実施形態に係る排出工程S3、具体的には、封入装置100の排出部130を用いた、不具合袋Engの排出について、図11を参照して説明する。排出部130は、概ね、サクションコンベア135と、袋移動排出部132と、これらの駆動を制御する排出制御部131とからなる。サクションコンベア135は、前述のサクションコンベア33に続いて糊露出袋Egeを搬送し、続くサクションコンベア38に糊露出袋Egeを渡す。
【0065】
サクションコンベア135も、前述のサクションコンベア33と同様、多数の吸気孔(図示しない)を有するサクションベルト136と、サクションベルト136を介して空気ARを吸入する吸気部137と、サクションベルト136を駆動するベルト駆動ロール138およびベルト従動ロール139を有している。なお、排出制御部131は、吸気部137おける空気ARの吸入制御及びベルト駆動ロール138の駆動制御をも行う。一方、袋移動排出部132は、排出吸盤133A,133B、及び、排出吸盤133Aの持ち上げや排出部位(図示しない)への移動を行う持上げ移動部134を有しており、これらの制御も排出制御部131で行う。
【0066】
先ず、剥離チェック工程S2においてYes、即ち、剥離チェック部120において、サクションコンベア33で搬送されている袋が糊露出袋Egeであると判断された場合には、袋移動排出部132は作動させず、この糊露出袋Egeを、サクションコンベア33,135,38の順に受け渡して、後述する挿入部140に向けて搬送を継続する。
【0067】
一方、剥離チェック工程S2においてNo、即ち、剥離チェック部120において、サクションコンベア33で搬送されている袋が不具合袋Engであると判断された場合には、図11に示すように、不具合袋Engがサクションコンベア135のサクションベルト136上に位置しているタイミングで、排出吸盤133A,133Bを不具合袋Engの袋本体部EBにそれぞれ吸着させると共に、吸気部137による吸気を停止し、サクションベルト136上から不具合袋Engを脱離可能とする。さらに、持上げ移動部134により、排出吸盤133A,133B及びこれらに吸着された不具合袋Engを持ち上げ、排出部位まで移動させる。回収ボックス(図示しない)などの排出部位では、排出吸盤133A,133Bによる吸引を停止して不具合袋Engを分離し排出する。なお、上述の持上げ移動部134による不具合袋Engの排出に代えて、圧縮空気を用いて不具合袋Engを回収ボックスに向けて吹き飛ばして排出するなど、他の手法によって、不具合袋Engを排出しても良い。
【0068】
かくして、不具合袋Engが排出され、後述する挿入部140に搬送されて、ハガキCNが挿入されることが防止される。しかも、剥離前袋E1から剥離テープSFTの剥がし取りを失敗しても、ハガキCNを挿入する前の不具合袋Engのみを排出し廃棄すれば足りる。このため、従来に比して、剥離テープSFTの剥がし取り失敗による損失を、低減できる。また、袋内にハガキCNが挿入された不具合品からハガキCNなどの内容物を回収する必要もなく、回収の手間も無くすことができる。
【0069】
ついで、本実施形態に係る挿入工程S4、具体的には、封入装置100の挿入部140を用いた、糊露出袋Ege内へのハガキCNの挿入について、図12を参照して説明する。挿入部140は、前述したように、剥離部110から搬送された糊露出袋Egeの袋本体部EBの袋入口EBOを開口させる開口機構150、袋入口EBOを通じて袋本体部EB内にハガキCNを挿入するハガキ挿入機構160、及び、挿入されるハガキCNとフラップEFの糊部EFGとの接触を防止する接触防止機構170とを有している。
【0070】
このうち、開口機構150は、多数の吸気孔(図示しない)を有し、載置した糊露出袋Egeの袋本体部EBのうち図中下側の第1本体部EB1及びフラップEFを吸引して、糊露出袋Egeを保持するサクションテーブル151、サクションテーブル151を介して空気ARを吸入する吸気部152、糊露出袋Egeの袋本体部EBの底縁部EBBを当接させて、糊露出袋Egeの位置決めを行う底側当接板153を有している。更に、袋本体部EBの図中上側の第2本体部EB2のうち、袋入口EBO付近の第2入口部EB2Iに吸着し、図中両矢印で示すように、この第2入口部EB2Iを円弧状の軌跡を通って持ち上げ、袋入口EBOを開口させる持上げ吸盤155、吸気部152の吸気及び持上げ吸盤155の吸着や移動を制御する駆動制御部156をも有している。
【0071】
なお、上述したように、袋本体部EBの図中下側の第1本体部EB1は、その全体がサクションテーブル151に吸引され保持されるので、第1本体部EB1の袋入口EBO付近の第1入口部EB1Iもサクションテーブル151に吸引され保持されている。このため、持上げ吸盤155による第2入口部EB2Iの持ち上げにより、袋入口EBOを開口させることができる。
【0072】
また、ハガキ挿入機構160は、先端部161Sを糊露出袋Egeの開口した袋入口EBO内に挿入し、ハガキCNに挿入を案内するセパレータ兼用案内板161と、ハガキCNの後端部CNB(図中、左端部)に当接し、ハガキCNを押して図中矢印に示す方向に移動させ、袋入口EBOを通じて糊露出袋Egeの袋本体部EB内にハガキCNを挿入するプッシャ162を有する。なお本実施形態では、セパレータ兼用案内板161は、挿入されるハガキCNとフラップEFの糊部EFGと間に介在して、両者の接触を防止する接触防止機構170をも兼ねている。セパレータ兼用案内板161は、少なくともフラップEFの糊部EFG付近に位置させる部位を、糊部EFGが粘着し難い材質で構成しておく、或いは非粘着化処理を施しておくと良い。
【0073】
この挿入部140を用いて、以下のようにして、糊露出袋Ege内へのハガキCNを挿入する挿入工程S4を行う。先ず、開口工程S41として、糊露出袋Egeをサクションテーブル151に搬送し、底縁部EBBを底側当接板153に当接させて糊露出袋Egeの位置決めを行い、吸気部152により、糊露出袋Egeをサクションテーブル151に吸着保持させる。次いで、袋本体部EBの第2本体部EB2の第2入口部EB2Iに持上げ吸盤155を吸着させ、図中両矢印で示すように、持上げ吸盤155と共に第2入口部EB2Iを円弧状の軌跡を通って持ち上げ、袋本体部EBの袋入口EBOを開口させる。
【0074】
さらに、挿入工程S4のハガキ挿入工程S42として、セパレータ兼用案内板161の先端部161Sを、開口させた袋入口EBO内に挿入する。これにより、フラップEFの糊部EFGは、セパレータ兼用案内板161に覆われるため、次述するハガキCNの挿入の際に、ハガキCNが糊部EFGに粘着するのを防止できる。
【0075】
その後、プッシャ162で、セパレータ兼用案内板161上に載置したハガキCNの後端部CNBを押して、ハガキCNを図中右側に移動させ、袋入口EBOを通じて袋本体部EB内にハガキCNを挿入する。これにより、挿入済袋Einが形成される(図3参照)。
【0076】
この本実施形態の挿入工程S4を行うに当たり、封入装置100の挿入部140に、開口機構150、ハガキ挿入機構160のほか、接触防止機構170を有しているので、フラップEFに糊部EFGが形成されおり、しかも、剥離テープSFTが剥がし取られた糊露出袋Egeを用いながらも、糊部EFGに粘着する不具合を生じること無く、ハガキCNを袋本体部EB内に挿入することができる。
【0077】
さらに、本実施形態に係る封入工程S5では、具体的には、封入装置100の封入部180を用いた、挿入済袋EinのフラップEFを糊部EFGを介して袋本体部EBに固定して、封入済袋Een内にハガキCNが封入された包装済みハガキECが製造できる。なお、この封入工程S5は、従来の剥離前袋EにハガキCNを挿入し、さらに剥離テープSFTを剥がした後に行う封入工程と同様の手法を採用すれば良いので、詳細な説明の記載を省略する。
【0078】
(変形形態)
上述の実施形態の封入装置100では、挿入部140(図12参照)において、上面が平坦なサクションテーブル151を用い、載置した糊露出袋Egeの袋本体部EBのみならずフラップEFまで平坦に保って保持する。そして、セパレータ兼用案内板161の先端部161Sを開口させた袋入口EBO内に差し入れ、このセパレータ兼用案内板161を、挿入されるハガキCNとフラップEFの糊部EFGとの接触を防止する接触防止機構170としても兼用する。その上で、プッシャ162でハガキCNの後端部CNBを押して、セパレータ兼用案内板161上を移動させて、袋入口EBOを通じて袋本体部EB内にハガキCNを挿入する。
【0079】
これに対し、本変形形態の挿入工程S4に用いる封入装置200の挿入部240では、図13に示すように、開口機構250として、実施形態と同様、上面が平坦なサクションテーブル251を用いるが、載置した糊露出袋Egeの袋本体部EBのみを平坦に保って保持可能な大きさとしてある。即ち、糊露出袋EgeのフラップEFはサクションテーブル251に保持されていない。
なお、この場合でも、実施形態と同様に、持上げ吸盤155によって第2入口部EB2Iを持ち上げて、袋本体部EBの袋入口EBOを開口させることができる。
【0080】
一方、本変形形態の挿入部240は、接触防止機構270として、反らし吸盤273と、これを駆動制御する吸盤駆動制御部274とを有している。そして、サクションテーブル251よりも図中左側に突出したフラップEFは、反らし吸盤273に吸着されて、図中両矢印で示すように、第1本体部EB1とフラップEFとの境界を中心とした円弧状に反り返らせておく。
【0081】
さらに、挿入部240は、ハガキ挿入機構260として、先端部261Sを有する案内板261及びプッシャ262を有している。そして、ハガキ挿入機構260の先端部261Sを糊露出袋Egeの開口した袋入口EBO内に挿入し、プッシャ262でハガキCNの後端部CNBを押して図中矢印に示す方向に移動させ、袋入口EBOを通じて糊露出袋Egeの袋本体部EB内にハガキCNを挿入する。
【0082】
このように、ハガキ挿入機構260の案内板261とは別に、接触防止機構270によって、挿入するハガキCNとフラップEFの糊部EFGとの接触を防止するようにしても良い。なお、案内板261のうち、少なくともフラップEFの糊部EFGに近い部位を、糊部EFGが粘着し難い材質で構成しておく、或いは非粘着化処理を施しておくと、さらに好ましい。
【0083】
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、剥離部110では、粘着テープATを摺動させる粘着面ガイド部21A、粘着部位形成部21B、及び、貼付済み部位ガイド部21Cの各表面を下部に形成した粘着テープガイド21を用いた例を示した。しかし、これに代えて複数のロールを用い、これらのロールの間に架け渡した粘着テープATが、粘着テープガイド21の各部を摺動するのと同様の移動をするように、各ロールを配置しても良い。
【0084】
実施形態等では、貼付機構20のうち、粘着テープガイド21を静置する一方、袋収容筒23内の袋保持台25上に多数の糊付き袋Eを積み重ねて収容し、袋保持台25により多数の糊付き袋Eを上昇させて、最上位の多数の糊付き袋E1の剥離テープSFTを、粘着テープATの粘着部位ATPに粘着させて貼付済み部位ATQを形成し、その後、袋保持台25と共に各糊付き袋Eを下降させた。
しかし、貼付機構のうち、袋収容筒23内に多数の糊付き袋Eを積み重ねて収容するのに代えて、例えば、サクションコンベア等の移送機構を用いて、個々の糊付き袋Eを順に粘着テープガイド21の下方に移送する。その後、単一の糊付き袋EのフラップEFを上昇させる、或いは粘着テープガイド21を下降させて、当該糊付き袋Eの剥離テープSFTを粘着テープATの粘着部位ATPに粘着させて貼付済み部位ATQを形成し、その後、単一の糊付き袋Eを下降させる、或いは粘着テープガイド21を上昇させるようにしても良い。
さらに、上述のサクションコンベア等の移送機構を、剥離機構(袋移動機構)としても用いて、この移送機構により糊付き袋Eを更に下流側に移送して、粘着テープATの貼付済み部位ATQに対する糊付き袋Eの相対移動を生じさせて、剥離テープSFTを糊部EFGから剥がし取るようにしても良い。
【0085】
また、実施形態及び変形形態では、挿入部140,240のハガキ挿入機構160,260において、プッシャ162,262でハガキCNの後端部CNBを押してハガキCNを図中矢印に示す方向に移動させた。しかし、図12図13において円内に示すように、L字状の可動爪部163或いは逆L字状の可動爪部164で図中矢印方向にハガキCNの後端部CNBを押して、ハガキCNを図中矢印に示す方向に移動させ、袋入口EBOを通じて糊露出袋Egeの袋本体部EB内にハガキCNを挿入するようにしても良い。
【0086】
また、実施形態及び変形形態では、案内板161,261の先端部161S,261Sを糊露出袋Egeの開口した袋入口EBO内に挿入し、糊露出袋Egeの袋本体部EB内にハガキCNを挿入した。しかし、フラップEFを十分に折り曲げるなどにより、挿入するハガキCNがフラップEFの糊部EFGに接触しないようにできれば良く、案内板161,261の先端部161S,261Sを糊露出袋Egeの開口した袋入口EBO内に挿入しない配置とすることもできる。
【符号の説明】
【0087】
E,E1 剥離前袋(剥離テープ付き糊付き袋)
EB 袋本体部
EBO 袋入口
EF フラップ
EFG,EBG 糊部
Ege 糊露出袋(糊露出糊付き袋)
Eng 不具合袋(剥離テープを剥がし取れなかったと判断された剥離テープ付き糊付き袋)
Ein 挿入済袋(内容物が挿入された糊露出糊付き袋)
Een 封入済袋
CN ハガキ(内容物)
EC 包装済みハガキ(封入物)
100,200 封入装置
110 剥離部
20 貼付機構
30 剥離機構
40 粘着テープ移動機構(袋セット機構)
120 剥離チェック部
130 排出部(挿入防止部)
140,240 挿入部
150,250 開口機構
160,260 ハガキ挿入機構(内容物挿入機構)
170,270 接触防止機構
180 封入部
S1 剥離工程
S2 剥離チェック工程
S3 排出工程
S4 挿入工程
S41 開口工程
S42 ハガキ挿入工程(内容物挿入工程)
S5 封入工程
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13