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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183154
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】空間構成体
(51)【国際特許分類】
   E04H 15/00 20060101AFI20231220BHJP
   E04H 15/34 20060101ALI20231220BHJP
   G03B 21/64 20060101ALN20231220BHJP
   G03B 21/58 20140101ALN20231220BHJP
【FI】
E04H15/00
E04H15/34 Z
G03B21/64
G03B21/58
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096633
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】玉置 大典
(72)【発明者】
【氏名】中浦 創
【テーマコード(参考)】
2E141
2H021
【Fターム(参考)】
2E141AA08
2E141BB03
2E141CC03
2E141DD28
2E141EE03
2E141EE09
2H021AA02
2H021AA08
(57)【要約】
【課題】映像を適切に投影できる空間構成体を提供する。
【解決手段】内部に空間Sが設けられる空間構成体(1)であって、各々が空間Sを囲む複数の六角形の平面(2)と、複数の三角形の平面(4)とを備え、六角形の平面(2)と、三角形の平面(4)とは、空間Sを挟んで互いに向かい合って設けられ、複数の六角形の平面(2)の一つを底面として空間構成体(1)が設置された場合に、他の六角形の平面(2)が下方から上方に向かうにつれて、空間S側に向かって傾斜する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空間が設けられる空間構成体であって、
各々が前記空間を囲む複数の六角形の平面と、複数の三角形の平面とを備え、
前記六角形の平面と、前記三角形の平面とは、前記空間を挟んで互いに向かい合って設けられ、
複数の前記六角形の平面の一つを底面として前記空間構成体が設置された場合に、他の前記六角形の平面が下方から上方に向かうにつれて、前記空間側に向かって傾斜する
ことを特徴とする空間構成体。
【請求項2】
内部に空気が供給されることで所定の強度を備え、前記六角形の平面と、前記三角形の平面との各々が備える各辺に沿って延び、前記六角形の平面と、前記三角形の平面との各々を支持するフレーム部材と、
前記フレーム部材から着脱可能に設けられ、前記各辺の少なくとも一つに沿って延びる補強部材とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の空間構成体。
【請求項3】
前記六角形の平面と、前記三角形の平面との各々が備える少なくとも一つの辺には、当該辺と、前記フレーム部材とを着脱可能に連結するファスナが設けられる
ことを特徴とする請求項2に記載の空間構成体。
【請求項4】
前記六角形の平面と、前記三角形の平面との少なくともいずれか一方は、前記フレーム部材から少なくとも2辺が分離可能に設けられ、
前記補強部材は、前記空間構成体が設置される設置面に起立して設置された状態で、前記六角形の平面と、前記三角形の平面との少なくともいずれか一方を前記空間から離間する方向に延びた状態で支持可能に設けられる
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の空間構成体。
【請求項5】
前記補強部材を挿通可能な固定部が設けられ、
前記補強部材は、前記固定部に挿通された状態で、前記空間構成体が設置される設置面に固定可能に設けられる
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の空間構成体。
【請求項6】
他の前記空間構成体と連結可能な連結部が設けられる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空間構成体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばテントやパーティション等のように、所定の寸法を有する平面を備えるパネル状部材を備え、当該パネル状部材によって囲まれる空間を形成する構成体が知られている。
このような構成体には、複数の多角形状の平面を備え、膨脹可能なドーム形状のテントが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第102007002406号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、テントのような構成体の内部の空間で、ユーザが長時間滞在する場合、当該テントの平面に、プロジェクタ等の投影装置を用いて映像を投影する場合がある。
しかしながら、従来のテントのようにドーム形状を備える場合、例えば隣り合う複数の平面に亘って映像が投影されることで、投影画像の歪みやずれが生じる虞がある。
本発明は、映像を適切に投影できる空間構成体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、内部に空間が設けられる空間構成体であって、各々が前記空間を囲む複数の六角形の平面と、複数の三角形の平面とを備え、前記六角形の平面と、前記三角形の平面とは、前記空間を挟んで互いに向かい合って設けられ、複数の前記六角形の平面の一つを底面として前記空間構成体が設置された場合に、他の前記六角形の平面が下方から上方に向かうにつれて、前記空間の側に向かって傾斜することを特徴とする空間構成体である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、映像を適切に投影できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施の形態に係るテントの斜視図。
図2】テントの平面図。
図3】テントの側面図。
図4】六角形シートの平面図。
図5】フレーム部材と補強部材とを示す図。
図6】補強部材を示す斜視図。
図7】収納体を示す正面図。
図8】ユーザに保持された収納体を示す側面図。
図9】ペグとして用いられる補強部材を示す斜視図。
図10】タープポールとして用いられる補強部材を示す斜視図。
図11】複数のテントが互いに連結された状態を示す平面図。
図12】テントの側面に映像が投影された状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
各図面において、符号FRは、テント1が使用のために設置された状態における前方を示し、符号UPは、当該テント1の上方を示し、符号LHは、当該テント1の左方を示す。以下の説明において、特に説明がない限り、各方向は、これらのテント1の方向に沿った方向である。
【0009】
図1は、本発明の実施の形態に係るテント1の斜視図である。図1では、説明の便宜上、一側面に位置する六角形シート10が取り外された状態を示す。
図1に示すように、テント1は、例えば屋外に設置され、複数のパネルを備え、当該パネルによって囲まれる空間Sを形成するドーム状のシェルタである。なお、これに限らず、テント1は、屋内施設等に設置され、複数のパネルによって室内空間から区切られる空間Sを形成する区画体、所謂パーティションとしても機能する。
本実施の形態では、テント1は、ユーザUが起立可能な程度の高さ寸法を備える。
テント1は、本開示の「空間構成体」に相当する。
【0010】
テント1は、多面体構造を備える。本実施の形態のテント1は、4つの六角形状の平面と、4つの三角形状の平面とを備える8面体である。詳述すると、テント1は、平面視で六角形状の平面を形成する4つの六角形パネル2と、平面視で三角形状の平面を形成する4つの三角形パネル4とを備える。本実施の形態では、六角形パネル2と、三角形パネル4とは、いずれもナイロンやポリエステル等の布地で形成される。
【0011】
六角形パネル2は、六角形の辺である3つの長辺3と、当該長辺より短い長さ寸法を備える辺である短辺5とが交互に配置されることで六角形状が形成される。
六角形パネル2の各々は、各々が備える短辺5の各々が他の六角形パネル2の短辺5の各々に連結されることで互いに連結される。短辺5の各々は、当該短辺5の長さ寸法全体に亘って、他の六角形パネル2が備える短辺5に重なるように連結される。このため、六角形パネル2の各々は、互いに隣り合うように配置される。
なお、六角形パネル2の各辺は、任意の長さ寸法を備えてもよい。例えば、六角形パネル2の各辺は、互いに異なる長さ寸法であってもよいし、また例えば、全て同一の長さ寸法であってもよい。
【0012】
三角形パネル4は、連結された六角形パネル2の各々が備える長辺3の各々に囲まれる三角形状のパネルである。三角形パネル4の各辺は、いずれも長辺3と略同一の長さ寸法を備える。すなわち、三角形パネル4は、正三角形状に形成される。なおこれに限らず、三角形パネル4の各辺は、任意の長さ寸法を備えてもよい。例えば、三角形パネル4は、二等辺三角形状に形成されてもよい。
三角形パネル4の各辺は、当該辺の長さ寸法全体に亘って長辺3の各々に重なるように連結される。
【0013】
テント1の内部には、4つの六角形パネル2と、4つの三角形パネル4とで囲まれる空間Sが形成される。テント1では、六角形パネル2の各々と、三角形パネル4の各々とが空間Sを挟んで、互いの平面が向かい合い、且つ平行となるように配置される。
【0014】
図2は、テント1の平面図である。図3は、テント1の側面図である。
図2図3に示すように、本実施の形態では、テント1が使用される場合には、4つの六角形パネル2のうちの1つが設置面Gに接する面である底面となるように設置される。この設置面Gは、屋外であれば、地面に相当し、屋内であれば床面に相当する。
【0015】
以下、図1図3に示すように、テント1が使用のために設置された状態を設置状態という。この設置状態における六角形パネル2のうちの一つを前面とし、当該前面が配置される方向をテント1の前方とする。さらに、設置状態におけるテント1では、当該前面の左方をテント1の左方とする。
なおこれに限らず、テント1は、三角形パネル4のうちの1つが設置面Gに接する面である底面となるように設置されてもよい。
【0016】
設置状態におけるテント1について詳述すると、テント1では、底面に位置する六角形パネル2に向かい合う三角形パネル4が当該テント1の天面となる。テント1では、他の六角形パネル2と、他の三角形パネル4が当該テント1の側面を形成する。
【0017】
設置状態におけるテント1において、天面を形成する三角形パネル4の各辺は、側面を形成する六角形パネル2の各々の上端に位置する長辺3と共通の辺である。
底面を形成する六角形パネル2の長辺3は、側面を形成する三角形パネル4の各々の下端に位置する辺と共通の辺である。底面を形成する六角形パネル2の短辺5は、側面を形成する六角形パネル2の各々の下端に位置する短辺5と共通の辺である。
【0018】
さらに、側面を形成する六角形パネル2の各々において、上下方向に沿って延びる短辺5は、上下方向に沿って延びる長辺3の上方に位置する。これらの短辺5の各々は、上方に向かって延びるにつれて、テント1の内部側、すなわち空間Sの側に向かって傾斜する。
このため、側面を形成する六角形パネル2の各々の平面は、いずれもテント1の内部側、すなわち空間Sの側に向かって傾斜する。
【0019】
図4は、六角形シート10の平面図である。
六角形パネル2の各々は、平面を形成する六角形シート10と、当該六角形シート10を囲むように、六角形シート10の各辺に沿って延びるフレーム部材12とを備える。
図4に示すように、六角形シート10は、布地で形成されるシート状の部材である。側面を形成する三角形パネル4において、六角形シート10の下端側に位置する短辺5の両端には、係合部14が設けられる。係合部14は、線状のベルトが環状となるように六角形シート10に取り付けられたものである。
なお、これに限らず、係合部14は、六角形シート10の任意の箇所に、任意の数が取り付けられてもよい。
【0020】
フレーム部材12は、内部空間を備え、断面形状が環状の部材である。フレーム部材12は、六角形シート10と同じ材料で形成され、当該内部空間が気密となるように形成される。
フレーム部材12は、内部空間における圧力が所定値以上となるように、内部空間に空気が供給されることで、膨張し、所定の強度を備える枠状部材となる。枠状部材となったフレーム部材12は、六角形シート10を全周に亘って支持すると共に、テント1を自立可能に支持する。
【0021】
フレーム部材12の各々が備える内部空間は、例えば隣接する短辺5で互いに連結される。すなわち、フレーム部材12の各々が備える内部空間は、互いに連続した一つの空間である。
図3に示すように、本実施の形態では、底面を形成する六角形パネル2が備えるフレーム部材12の所定箇所に空気の供給、及び排出可能な開口である通気口16が設けられる。
なお、内部空間には、空気に限らず、他の気体や、液体が供給されてもよい。
【0022】
図3に示すように、底面を形成する六角形パネル2が備えるフレーム部材12の所定箇所には、固定部18が設けられる。固定部18は、線状のベルトが環状となるようにフレーム部材12に取り付けられたものである。本実施の形態では、固定部18は、底面を形成する六角形パネル2が備えるフレーム部材12の短辺5の各々の長手方向における略中央に設けられる。
【0023】
六角形シート10と、フレーム部材12とは、線ファスナ20によって連結される。線ファスナ20は、六角形シート10と、フレーム部材12との各辺の長手方向全体に亘って延びるように設けられる。六角形シート10の各辺には、当該辺の延びる方向に沿って、線ファスナ20の一対のエレメント22の一方が設けられる。同様に、フレーム部材12の内周に相当する位置には、フレーム部材12の各辺の延びる方向に沿って、線ファスナ20の一対のエレメント22の他方が設けられる。
【0024】
三角形パネル4は、六角形シート10と同じ材料で形成されるシート状の部材である。三角形パネル4と、フレーム部材12とは、線ファスナ20によって連結される。線ファスナ20は、三角形パネル4と、フレーム部材12との各辺の長手方向全体に亘って延びるように設けられる。三角形パネル4の各辺には、当該辺の延びる方向に沿って、線ファスナ20の一対のエレメント22の一方が設けられる。同様に、フレーム部材12の外周且つ長辺3に相当する位置には、フレーム部材12の長辺3の延びる方向に沿って、線ファスナ20の一対のエレメント22の他方が設けられる。
【0025】
このように、線ファスナ20が設けられることで、六角形シート10と、三角形パネル4とは、フレーム部材12から着脱可能に設けられる。さらに、線ファスナ20が六角形シート10と、三角形パネル4との全周に亘って設けられることで、ユーザU(図8)は、テント1の設置状態や、テント1の設置環境等に応じて、任意の辺の線ファスナ20を開け、テント1の出入口を好適な位置に設けることが可能である。
【0026】
また、六角形シート10を取り外した場合は、テント1は、より大きな開口を備え、当該開口を介して空間Sが外部の空間と連続する開放的な空間となる。一方、三角形パネル4を取り外した場合には、テント1は、より小さな開口を備える。このため、空間Sは、外部の空間からその大部分が隔てられ、内部に映像などが投影された場合に、ユーザUが没入し易い空間となる。このように、テント1は、用途に応じて好適な出入口を設けることが可能である。
【0027】
さらに、ユーザU(図8)は、六角形シート10と、三角形パネル4とのいずれかを取り外してテント1を使用することが可能である。これによって、テント1では、任意の位置に出入口を設けることが可能である。また例えば、ユーザUは、テント1の側面を形成する六角形シート10と、三角形パネル4とを取り外すことで、所謂パイプテントや、ガーデンパラソル等の屋外に設けられる庇として当該テント1を用いることが可能となる。
なお、テント1は、線ファスナ20に限らず、マジックテープ(登録商標)等の面ファスナや、スナップボタン等の点ファスナ、あるいはこれらを組み合わせて備えてもよい。
【0028】
図5は、フレーム部材12と、補強部材30とを示す図である。
図5に示すように、フレーム部材12の各辺には、当該各辺の延びる方向に沿って、複数の挿通部24が設けられる。挿通部24の各々は、線状のベルトが環状となるようにフレーム部材12の側面に取り付けられたものである。
【0029】
挿通部24の各々には、補強部材30が挿通される。
補強部材30は、所定の剛性を備える線状の部材である。当該補強部材30は、フレーム部材12の各辺に設けられ、当該辺と略同一の長さ寸法を備える。補強部材30の各々の両端は、すなわちフレーム部材12の角部で、長手方向に沿って隣り合う他の補強部材30の端部に互いに回動可能、且つ着脱可能に連結される。
このように、補強部材30がフレーム部材12の各辺に沿って設けられることで、テント1は、より高い強度を備えることができる。
さらに、補強部材30の各々は、フレーム部材12の各々から着脱可能に設けられる。
【0030】
図6は、補強部材30の分解斜視図である。
図6に示すように、補強部材本体32は、円柱状の部材である。補強部材本体32の一方の端部には、釘状に尖った先端部34が設けられる。補強部材本体32の他方の端部には、L字状の係止部36を備える。係止部36は、補強部材本体32の他方の端部から側面側に突出した後に先端部34側に延びる。補強部材本体32は、全体として、先端部34が尖った杭状に形成される。
【0031】
補強部材本体32の一方の端部には、カバー部材40が着脱可能に取り付けられる。カバー部材40は、補強部材本体32と略同形の一端が閉塞された円筒形状を備える部材である。カバー部材40の側面の所定箇所には、突出部42が設けられる。突出部42は、カバー部材40の側面から、当該カバー部材40の長手方向に交差する方向に突出する。
カバー部材40は、当該カバー部材40の他端から先端部34を覆うことで、補強部材本体32に取り付けられる。
【0032】
補強部材本体32の他方の端部には、連結部材44が着脱可能に取り付けられる。連結部材44は、円柱状に形成される部材である。連結部材44の側面の所定箇所には、孔部46が設けられる。孔部46は、連結部材44の長手方向に交差する方向に窪む平面視で円形の孔である。孔部46は、突出部42が挿通可能な内径を備える。
連結部材44は、当該連結部材44の長手方向が補強部材本体32の長手方向に沿うように、当該補強部材本体32の他方の端部に取り付けられる。
【0033】
補強部材30の各々は、一つの補強部材30の突出部42が他の補強部材30の孔部46に順に挿通されることで互いに連結される。このように連結された補強部材30の各々は、突出部42を回動軸として、互いに回動可能に取り付けられる。すなわち、フレーム部材12の各々に取り付けられた補強部材30の各々は、互いに回動可能に連結される。
【0034】
図2に示すように、テント1には、空間Sに面する内側面のいずれかに、少なくとも一つの吊り下げベルト48が設けられる。吊り下げベルト48は、両端が2つのフレーム部材12に架け渡され、2つの六角形シート10と、三角形パネル4のいずれかの平面に沿って延びる帯状の部材である。本実施の形態では、吊り下げベルト48は、天面を形成する三角形パネル4の一つの角部に設けられる。
【0035】
この吊り下げベルト48には、例えばランタンやラジオ等を吊り下げることが可能である。このため、テント1では、吊り下げベルト48が設けられることで、当該テント1におけるユーザUの居住性を向上させることが可能である。また、吊り下げベルト48は、2つのフレーム部材12に架け渡されることで、より確実に当該吊り下げベルト48に吊り下げられるものを支持することが可能である。
【0036】
図3に示すように、テント1には、外部に露出する外側面のいずれかに、少なくとも一つの連結ベルト49が設けられる。連結ベルト49は、両端が2つのフレーム部材12に架け渡され、2つの六角形シート10と、三角形パネル4のいずれかの平面に沿って延びる帯状の部材である。本実施の形態では、連結ベルト49は、側面を形成する三角形パネル4の内、左右方向に位置する一対の三角形パネル4の上端に位置する角部に設けられる。
【0037】
図7は、収納体50の正面図である。図8は、ユーザUに保持された収納体50を示す側面図である。図7図8において、符号FRは、収納体50が使用のために設置された状態における前方を示し、符号UPは、収納体50の上方を示し、符号LHは、収納体50の左方を示す。図7では、説明の便宜上、収納体50からバッテリ52が取り出された状態を示す。
テント1は、収納体50に収納可能に形成される。収納体50は、図7図8に示すように、ユーザUが背中に背負って運搬可能な程度の寸法を備える直方体状の筐体である。収納体50の上部には、バッテリ52と、ポンプ54とが収められる。バッテリ52は、蓄電装置である。ポンプ54は、バッテリ52から供給される電力で駆動し、フレーム部材12に空気を供給する空気供給部として機能する。
収納体50の下方には、テント1を収納する収納空間である収納室51が設けられる。すなわち、テント1は、当該テント1を展開させる装置と一体に収納体50に収納される。
【0038】
図8に示すように、収納体50の側面には、操作パネル56が設けられる。操作パネル56には、電源ボタン等の操作子53や、交流電力入力端子、直流電力入力端子等の端子55が設けられる。このような端子55が設けられることで、例えば屋外であっても、発電機や、ソーラーパネル等の他の電力装置等から、端子55に接続された外部端子を介して、バッテリ52に電力を供給することが可能である。
なお、操作パネル56には、交流電力出力端子や直流電力出力端子が設けられてもよい。
【0039】
収納体50の背面には、一対の肩掛けベルト58が設けられる。当該肩掛けベルト58は、ユーザUがそれぞれを両肩に掛けることで、収納体50をリュックサックのように運搬可能とするものである。なお、これに限らず、肩掛けベルト58は、側面等の他の面に一つだけ設けられてもよい。
【0040】
このように、テント1は、バッテリ52と、ポンプ54と共に、収納体50に収められることで、当該テント1を展開させる装置と共にユーザUが容易に運搬できる。
【0041】
次いで、本実施の形態の動作について説明する。
上述の通り、テント1の六角形パネル2の各々と、三角形パネル4の各々とは、いずれも全体が布地で形成される。このため、フレーム部材12の内部に所定量以上の空気が存在しない場合、六角形パネル2の各々と、三角形パネル4の各々とは、いずれも折りたたむ等の変形が容易である。
上述の通り、フレーム部材12の各々に設けられる補強部材30の各々は、いずれも互いに回動可能に連結される。このため、補強部材30の各々は、全体を容易に折りたたむことが可能である。すなわち、テント1は、補強部材本体32の各々を折りたたむことで、六角形パネル2の各々と、三角形パネル4の各々を折りたたみ、収納室51に収めることが可能である。
【0042】
このように収納室51に収められたテント1を展開する場合には、ユーザUは、まず、テント1を収納室51から取り出し、一つの六角形パネル2の平面の全面が設置面Gである地面に対向するように、当該テント1を設置する。次いで、ユーザUは、チューブ等を介して通気口16と、ポンプ54とを接続する。この後、ポンプ54を起動すると、空気がフレーム部材12の各々の内部空間に送り出され、当該フレーム部材12の各々が膨張する。このフレーム部材12の各々が所定の強度を備える程度に膨張すると、六角形シート10と、三角形パネル4とが平坦面となりつつ展開する。さらに、補強部材30の各々が、フレーム部材12の各々が備える各辺に沿って展開する。
【0043】
これによって、テント1は、自立し、且つ内部に空間Sが形成され、展開が完了する。このように、テント1では、空気が供給されることで膨張するフレーム部材12が設けられることで、空気の供給または排気によって、容易に展開及び収納が可能である。
なお、これに限らず、テント1は、手動のポンプ装置等で空気が送り込まれることで、展開されてもよい。
【0044】
このように展開されるテント1において、六角形パネル2の各々と、三角形パネル4の各々とは、いずれも略同一の距離を空けて、空間Sを挟んで対向して配置される。上述のように、テント1は、ユーザUが起立可能な程度の高さ寸法を備える。
これによって、空間Sは、起立した状態、及び着座した状態のいずれにおいても、ユーザUが両手を十分に広げられる程度の寸法となる。このため、テント1では、各辺の長さ寸法を短縮しつつ、より大きな寸法を備える空間Sが形成される。そして、テント1では、圧迫感や閉塞感を抑制し、ユーザUにとって高い居住性を備える空間Sを設けることができる。
【0045】
上述のように、テント1では、各辺の各々に沿って、フレーム部材12の各々、及び補強部材30の各々が設けられる。これによって、テント1では、より少ない本数のフレーム部材12、及び補強部材30で強度を向上させることができる。加えて、テント1では、収納時に、角部の各々で折り曲げることができる。このため、テント1では、展開や収納、及び運搬を容易に行うことができる。
【0046】
図9は、ペグとして用いられる補強部材30を示す斜視図である。
展開されたテント1は、所謂ペグ等の杭状の固定部材等が固定部18の各々に挿通されつつ、設置面Gに打ち込まれることで、当該設置面Gに固定される。
ここで、図9に示すように、テント1では、補強部材30のいずれかをテント1を設置面Gに固定する固定部材として用いることが可能である。
【0047】
具体的には、ユーザUは、フレーム部材12から補強部材30のいずれかを取り外し、カバー部材40と、連結部材44とを補強部材本体32から取り外す。そして、ユーザUは、補強部材本体32を固定部18に挿通しつつ、先端部34を設置面Gに差し込む。補強部材本体32が所定の長さ寸法で設置面Gに差し込まれると、係止部36と、補強部材本体32との間に固定部18が引っ掛けられる。これによって、テント1は、補強部材30を用いて固定される。このため、テント1は、他の固定部材を用いることなく、設置面Gに固定することができる。
【0048】
図10は、タープポールとして用いられる補強部材30を示す斜視図である。
上述の通り、六角形シート10と、三角形パネル4とは、いずれも全周に亘って、フレーム部材12から着脱可能に設けられる。このため、図10に示すように、テント1では、六角形シート10と、三角形パネル4とのいずれかの辺をフレーム部材12から取り外して、テント1から伸長するタープとして用いることができる。
【0049】
例えば、図10に示すように、ユーザUは、正面に位置する六角形シート10の上端に位置する短辺5以外の辺をフレーム部材12から取り外し、空間Sの反対側に延出させる。
次いで、ユーザUは、フレーム部材12から一対の補強部材30を取り外すと共に、カバー部材40を取り外す。そして、ユーザUは、補強部材本体32を係合部14に挿通しつつ、先端部34を設置面Gに差し込む。係止部36と、補強部材本体32との間に係合部14が係止されると、六角形シート10の下端側に位置する短辺5の両端の各々が一対の補強部材30に支持される。これによって、六角形シート10は、テント1から伸長するタープとして機能する。またこのとき、一対の補強部材30は、伸長する六角形シート10を支持するタープポールとして機能する。
これによって、テント1は、他の部材を用いることなく、タープやタープポールを設けることができる。
【0050】
図11は、複数のテント1が互いに連結された状態を示す平面図である。
上述の通り、テント1には、側面を形成する三角形パネル4の内、左右方向に位置する一対の三角形パネル4の上端に位置する角部に連結ベルト49が設けられる。本実施の形態では、複数のテント1の各々が備える連結ベルト49同士を例えばベルト状の部材やカラビナなどのリング状の部材等を用いて互いに固定することができる。
これによって、例えば図11に示すように、複数のテント1同士を互いに連結することができる。このため、複数のテント1を用いて、空間Sよりもより大きな空間を形成することができる。
【0051】
図12は、テント1の側面に映像Pが投影された状態を示す斜視図である。
上述の通り、テント1では、六角形シート10と、三角形パネル4とがフレーム部材12によって、平坦面となるように保持される。さらに、側面を形成する六角形パネル2の各々の平面は、いずれもテント1の内部側、すなわち空間S側に向かって傾斜する。
【0052】
図12に示すように、空間Sにおいて、プロジェクタ等の投影装置60を用いて、一つの六角形パネル2に映像Pが投影されると、当該映像Pが歪みなく、且つユーザUが見やすい投影角度で表示される。
このように、テント1では、投影装置60によって投影される映像Pが歪みなく、且つユーザUが見やすい投影角度のとなる内側面を設けることができる。このため、テント1では、空間Sに滞在するユーザUに快適な空間を提供することができる。
【0053】
上述した実施形態は、本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0054】
上述した実施形態では、挿通部24の各々は、線状のベルトが環状となるようにフレーム部材12の側面に取り付けられたものとしたが、これに限らず、例えば、フレーム部材12の各辺に沿って延びるように設けられる袋形状であってもよい。この場合、補強部材30の各々は、挿通部24の内部に収められる。
【0055】
上述した実施形態では、補強部材30は、一つずつがタープポールとして用いられるとしたが、これに限らず、テント1では、複数の補強部材30を組み合わせて、長手方向の長さ寸法を任意の長さに設定可能なタープポールを形成可能であってもよい。この場合、例えば、補強部材30の各々は、一方が側面にレール形状を備え、他方が側面にスライダを備え、当該レール形状にスライダをかみ合わせて連結することで、互いの長手方向に摺動可能に形成されてもよい。さらに、このように連結された補強部材30の各々は、互いの摺動方向の任意の位置で固定可能に設けられてもよい。
これによって、テント1では、タープポールを任意の高さに設けることができ、タープを当該テント1から任意の角度で伸長させて設けることが可能である。
【0056】
上述した実施形態では、補強部材30の各々は、フレーム部材12の各々に取り付けられた状態で収納体50に収納可能としたが、これに限らず、収納時には、取り外されてもよい。この場合、補強部材30の各々は、テント1が空気を供給され、六角形パネル2の各々と三角形パネル4の各々とが展開した後に挿通部24の各々に挿通され、互いに連結されてもよい。さらに、この場合においても、補強部材30の各々は、テント1と共に収納体50に収納可能である。
【0057】
上述した実施形態では、係合部14は、線状のベルト部材が環状となるように六角形シート10に取り付けられたものであるとした。しかしながらこれに限らず、係合部14は、六角形シート10の任意の箇所に設けられ、補強部材30を挿通可能な貫通孔であってもよい。この場合、係合部14は、グロメット等で補強されてもよい。
【0058】
上述した実施形態では、六角形パネル2、及び三角形パネル4の各々の一辺と略同一の長さ寸法を備える補強部材30が設けられるとした。しかしながらこれに限らず、補強部材30は、六角形パネル2、及び三角形パネル4の複数の辺に亘って延びる部材であってもよい。この場合、当該補強部材30は、六角形パネル2、及び三角形パネル4の各々の角部で回動、あるいは屈曲可能に形成されることが望ましい。
【0059】
上述した実施形態における水平、及び垂直等の方向や各種の形状は、特段の断りがない限り、それら方向や形状と同じ作用効果を奏するいわゆる均等の範囲を含む。
【0060】
[上記実施の形態によりサポートされる構成]
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
【0061】
(構成1)内部に空間が設けられる空間構成体であって、各々が前記空間を囲む複数の六角形の平面と、複数の三角形の平面とを備え、前記六角形の平面と、前記三角形の平面とは、前記空間を挟んで互いに向かい合って設けられ、複数の前記六角形の平面の一つを底面として前記空間構成体が設置された場合に、他の前記六角形の平面が下方から上方に向かうにつれて、前記空間側に向かって傾斜することを特徴とする空間構成体。
この構成によれば、空間構成体側面が空間構成体内部に向かって傾斜することで、プロジェクト投影の角度を空間構成体内のユーザが見やすい角度に設定することができる。加えて、空間構成体では、傾斜する平面を六角形の面に設定することで、プロジェクト投影できる面積をより大きくすることができる。
【0062】
(構成2)内部に空気が供給されることで所定の強度を備え、前記六角形の平面と、前記三角形の平面との各々が備える各辺に沿って延び、前記六角形の平面と、前記三角形の平面との各々を支持するフレーム部材と、前記フレーム部材から着脱可能に設けられ、前記各辺の少なくとも一つに沿って延びる補強部材とを備えることを特徴とする構成1に記載の空間構成体。
この構成によれば、フレーム部材に沿って補強部材を設けることで、空間構成体の強度を向上させることができる。
【0063】
(構成3)前記六角形の平面と、前記三角形の平面との各々が備える少なくとも一つの辺には、当該辺と、前記フレーム部材とを着脱可能に連結するファスナが設けられることを特徴とする構成2に記載の空間構成体。
この構成によれば、フレーム部材沿いにファスナを有することで、任意の面を開閉することができ、入り口や窓として使用できる。加えて、空間構成体を複数個並べ、接する面を開くことでより大きな空間を作り出すことができる。
【0064】
(構成4)前記六角形の平面と、前記三角形の平面との少なくともいずれか一方は、前記フレーム部材から少なくとも2辺が分離可能に設けられ、前記補強部材は、前記空間構成体が設置される設置面に起立して設置された状態で、前記六角形の平面と、前記三角形の平面との少なくともいずれか一方を前記空間から離間する方向に延びた状態で支持可能に設けられることを特徴とする構成2または構成3に記載の空間構成体。
この構成によれば、任意の平面を開き、タープ状の空間構成体に変形する場合に、補強部材をタープポールとしても使用することができる。
【0065】
(構成5)前記補強部材を挿通可能な固定部が設けられ、前記補強部材は、前記固定部に挿通された状態で、前記空間構成体が設置される設置面に固定可能に設けられることを特徴とする構成2から構成4のいずれか一項に記載の空間構成体。
この構成によれば、固定部に固定部材を貫通可能とすることができ、補強部材を固定部材に代えて用いることができる。
【0066】
(構成6)他の前記空間構成体と連結可能な連結部が設けられることを特徴とする構成1から構成5のいずれか一項に記載の空間構成体。
この構成によれば、傾斜面を形成する六角形平面の側方に連結部を設けることで、数の制限なく空間構成体を連結させることができる。
【符号の説明】
【0067】
1 テント(空間構成体)
2 六角形パネル
4 三角形パネル(三角形の平面)
10 六角形シート(六角形の平面)
12 フレーム部材
18 固定部
20 線ファスナ
24 挿通部
30 補強部材
48 吊り下げベルト
49 連結ベルト
60 投影装置
G 設置面
P 映像
S 空間
U ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-12-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空間が設けられる空間構成体であって、
各々が前記空間を囲む複数の六角形の平面と
複数の三角形の平面と
内部に空気が供給されることで所定の強度を備え、前記六角形の平面と前記三角形の平面との各々が備える各辺に沿って延び、前記六角形の平面と前記三角形の平面との各々を支持するフレーム部材と、
前記フレーム部材から着脱可能に設けられ、前記各辺の少なくとも一つに沿って延びる補強部材と、
を備え、
前記六角形の平面と、前記三角形の平面とは、前記空間を挟んで互いに向かい合って設けられ、
複数の前記六角形の平面の一つを底面として前記空間構成体が設置された場合に、他の前記六角形の平面が下方から上方に向かうにつれて、前記空間側に向かって傾斜する
ことを特徴とする空間構成体。
【請求項2】
前記六角形の平面と、前記三角形の平面との各々が備える少なくとも一つの辺には、当該辺と、前記フレーム部材とを着脱可能に連結するファスナが設けられる
ことを特徴とする請求項に記載の空間構成体。
【請求項3】
前記六角形の平面と、前記三角形の平面との少なくともいずれか一方は、前記フレーム部材から少なくとも2辺が分離可能に設けられ、
前記補強部材は、前記空間構成体が設置される設置面に起立して設置された状態で、前記六角形の平面と、前記三角形の平面との少なくともいずれか一方を前記空間から離間する方向に延びた状態で支持可能に設けられる
ことを特徴とする請求項または請求項に記載の空間構成体。
【請求項4】
前記補強部材を挿通可能な固定部が設けられ、
前記補強部材は、前記固定部に挿通された状態で、前記空間構成体が設置される設置面に固定可能に設けられる
ことを特徴とする請求項または請求項に記載の空間構成体。
【請求項5】
他の前記空間構成体と連結可能な連結部が設けられる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空間構成体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明は、内部に空間が設けられる空間構成体であって、各々が前記空間を囲む複数の六角形の平面と複数の三角形の平面と、内部に空気が供給されることで所定の強度を備え、前記六角形の平面と前記三角形の平面との各々が備える各辺に沿って延び、前記六角形の平面と前記三角形の平面との各々を支持するフレーム部材と、前記フレーム部材から着脱可能に設けられ、前記各辺の少なくとも一つに沿って延びる補強部材と、を備え、前記六角形の平面と、前記三角形の平面とは、前記空間を挟んで互いに向かい合って設けられ、複数の前記六角形の平面の一つを底面として前記空間構成体が設置された場合に、他の前記六角形の平面が下方から上方に向かうにつれて、前記空間側に向かって傾斜することを特徴とする空間構成体である。