(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183156
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】毛髪化粧料組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/34 20060101AFI20231220BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20231220BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20231220BHJP
A61Q 5/00 20060101ALI20231220BHJP
A61K 8/86 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/81
A61K8/73
A61Q5/00
A61K8/86
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096635
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】502439647
【氏名又は名称】株式会社ダリヤ
(72)【発明者】
【氏名】吉田 瑞季
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AA122
4C083AA162
4C083AB032
4C083AB082
4C083AB172
4C083AB352
4C083AB362
4C083AB372
4C083AB412
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC112
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC182
4C083AC302
4C083AC482
4C083AC532
4C083AC692
4C083AC852
4C083AC892
4C083AD041
4C083AD042
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD131
4C083AD132
4C083AD281
4C083AD282
4C083AD432
4C083CC35
4C083CC36
4C083DD06
4C083EE05
4C083EE26
4C083EE27
(57)【要約】
【課題】塗布時ののびの良さ、洗い流し時の指通り、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感が良好な毛髪化粧料組成物を提供する。
【解決手段】(A)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、(B)アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、(C)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム、(E)ヒドロキシエチルセルロース、(F)ポリプロピレングリコール、(G)プロピレングリコール、ジプロピレングリコールおよびグリセリンを含有し、前記(A)成分の含有量が0.05~0.5%、前記(B)成分の含有量が0.1~0.7%である毛髪化粧料組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体
(B)アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体
(C)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース
(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム
(E)ヒドロキシエチルセルロース
(F)ポリプロピレングリコール
(G)プロピレングリコール、ジプロピレングリコールおよび濃グリセリン
を含有し、前記(A)成分の含有量が0.05~0.5質量%、前記(B)成分の含有量が0.1~0.7質量%である毛髪化粧料組成物。
【請求項2】
前記(C)成分の含有量が0.5~1.5質量%である請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
【請求項3】
前記(D)成分の含有量が0.03~0.6質量%である請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
【請求項4】
前記(E)成分の含有量が0.5~1.8質量%である請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
【請求項5】
前記(F)成分の含有量が0.5~6質量%である請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
【請求項6】
前記(G)成分の含有量が1.6~28質量%である請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪化粧料組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は優れた塗布時ののびの良さ、洗い流し時の指通り、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感を有する毛髪化粧料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年ヘアカラーリングやパーマネントが流行する中、毛髪のダメージに対するケアが一層重要性を増している。ヘアカラーリング剤のなかでも酸化染毛剤等の永久染毛剤や毛髪を明るくする脱色剤は、一般的にアルカリ剤を含有するため、毛髪に対する負荷が大きく、施術後には毛髪のきしみやごわつきを引き起こす原因となる。また、パーマ剤も同様に毛髪に対する負荷が大きい。その他にも、日々のブラッシングやヘアアイロンの使用等、日常生活においても毛髪がダメージを負う要因は様々あり、毛髪をケアするためのリンス、ヘアコンディショナー等の毛髪化粧料組成物の需要が高まっている。
【0003】
リンス、ヘアコンディショナー等の毛髪化粧料組成物には、毛髪を処理した際にすすぎ流し時の指通りの滑らかさのような使用感や、処理後の毛髪に触れた際の滑り感やまとまり感のような仕上がりの風合いの良さが消費者から求められている。
【0004】
それらの課題を解消するために塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体等の高分子化合物やシリコーン化合物、セルロース化合物などが配合される。
【0005】
特許文献1では、ヒドロキシエチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルセルロース、並びに、ポリクオタニウム-52が配合された毛髪処理剤が、すすぎ流す際の指通りが良く、かつ毛髪に触れたときの滑り感およびまとまり感が良好となる毛髪処理剤を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし特許文献1の毛髪処理剤は、髪をすすぎ流す際の指通りは検討されているが、塗布時ののびに関しては検討されていない。また、仕上がりの重要な要素であるまとまり感やしっとり感に関して検討されていない。
【0008】
したがって本発明は、塗布時ののびの良さ、洗い流し時の指通り、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感が良好な毛髪化粧料組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は鋭意検討した結果、(A)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、(B)アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、(C)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム、(E)ヒドロキシエチルセルロース、(F)ポリプロピレングリコール、(G)プロピレングリコール、ジプロピレングリコールおよびグリセリンを含有し、前記(A)成分の含有量が0.05~0.5%、前記(B)成分の含有量が0.1~0.7%である毛髪化粧料組成物が上記の課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、塗布時ののびの良さ、洗い流し時の指通り、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感が良好な毛髪化粧料組成物を提供する。
【0011】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明において含有量を示す単位は、特に明記しない限りすべて質量%である。
【0013】
本発明は塗布時のびの良さ、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感の観点から、(A)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体を含有する。
【0014】
本発明で用いられる前記(A)成分の含有量は、0.05~0.5%、好ましくは0.07~0.3%、より好ましくは0.1~0.25%がよい。前記(A)成分の含有量が0.05%未満の場合、塗布時ののびの良さ、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感が不十分である恐れがある。前記(A)成分の含有量が0.5%を超える場合、塗布時ののびが悪くなる恐れがある。
【0015】
本発明は塗布時ののびの良さおよび洗い流し時の指通りの観点から、(B)アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体を含有する。
【0016】
本発明で用いられる前記(B)成分の含有量は、0.1~0.7%、好ましくは0.15~0.5%、好ましくは0.2~0.4%がよい。前記(B)成分の含有量が0.1%未満の場合、塗布時ののびの良さおよび洗い流し時の指通りが不十分である恐れがある。前記(B)成分の含有量が0.7%を超える場合、塗布時ののびが悪くなる恐れがある。
【0017】
本発明は塗布時ののびの良さの観点から、(C)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースを含有する。
【0018】
本発明で用いられる前記(C)成分の含有量は、好ましくは0.5~1.5%、より好ましくは0.6~1.3%、さらに好ましくは0.7~1.2%がよい。前記(C)成分の含有量が0.5%未満の場合もしくは1.5%を超える場合、塗布時ののびが悪くなる恐れがある。
【0019】
本発明は仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感の観点から、(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガムを含有する。
【0020】
本発明で用いられる前記(D)成分の含有量は、好ましくは0.03~0.6%、より好ましくは0.05~0.4%、さらに好ましくは0.07~0.3%がよい。前記(D)成分の含有量が0.03%未満の場合、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感が不十分である恐れがある。前記(D)成分の含有量が0.6%を超える場合、塗布時ののびが悪くなる恐れがある。
【0021】
本発明は塗布時のびの良さの観点から、(E)ヒドロキシエチルセルロースを含有する。
【0022】
本発明で用いられる前記(E)成分の含有量は、好ましくは0.5~1.8%、より好ましくは0.6~1.5%、さらに好ましくは0.7~1.2%がよい。前記(E)成分の含有量が0.5%もしくは1.8%を超える場合、塗布時ののびが悪くなる恐れがある。
【0023】
本発明は仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感の観点から、(F)ポリプロピレングリコールを含有する。
【0024】
本発明で用いられる前記(F)成分の数平均分子量は、特に限定されないが、まとまり感を向上させる観点から、好ましくは500~5,000が、より好ましくは700~1,300であり、さらに好ましくは700である。
【0025】
本発明で用いられる前記(F)成分の具体的な例としては、アデカノールDP-7(数平均分子量:700、株式会社ADEKA製)、アデカノールDP-13(数平均分子量:1300、株式会社ADEKA製)等が挙げられる。
【0026】
本発明で用いられる前記(F)成分の含有量は、好ましくは0.5~6%、より好ましくは1~5%、さらに好ましくは2~4%がよい。前記(F)成分の含有量が0.5%未満の場合、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感が不十分である恐れがある。前記(F)成分の含有量が6%を超える場合、洗い流し時の指通りが悪くなる恐れがある。
【0027】
本発明は洗い流し時の指通り、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感の観点から、(G)プロピレングリコール、ジプロピレングリコールおよびグリセリンを含有する。
【0028】
本発明で用いられる前記(G)成分の含有量は、好ましくは1.6~28%、より好ましくは4~21%、さらに好ましくは6.7~17.5%がよい。前記(G)成分が1.6%未満の場合、洗い流し時の指通り、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感が不十分である恐れがある。前記(G)成分の含有量が28%を超える場合、塗布時ののびおよび洗い流し時の指通りが悪くなる恐れがある。
【0029】
本発明は塩基性染料やHC染料を含有することで、ヘアカラートリートメント組成物としても使用することもできる。
【0030】
塩基性染料としては、特に限定されないが、例えば、赤色213号、赤色214号、塩基性青3、塩基性青6、塩基性青7、塩基性青26、塩基性青41、塩基性青124、塩基性茶4、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性緑1、塩基性緑4、塩基性橙1、塩基性橙2、塩基性橙31、塩基性赤1、塩基性赤2、塩基性赤22、塩基性赤46、塩基性赤51、塩基性赤76、塩基性紫1、塩基性紫2、塩基性紫3、塩基性紫10、塩基性紫16、塩基性黄11、塩基性黄28、塩基性黄57、塩基性黄87等が挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一種以上を含有することができる。
【0031】
HC染料としては、特に限定されないが、例えば、2-アミノ-6-クロロ-4ニトロフェノ-ル、2-アミノ-3-ニトロフェノ-ル、4-アミノ-3-ニトロフェノ-ル、3-メチルアミノ-4-ニトロフェノキシエタノ-ル、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HC青2、HC青6、HC青9、HC青11、HC青12、HC青13、HC青15、HC青16、HC橙1、HC橙2、HC橙3、HC赤1、HC赤3、HC赤8、HC赤11、HC紫1、HC紫2、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC黄6、HC黄11、HC黄14、HC黄15等が挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一種以上を含有することができる。
【0032】
本発明の毛髪化粧料組成物は前記必須成分の他に、通常の化粧品、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば、油性成分、界面活性剤、保湿剤、前記(A)~(D)成分を除く高分子、キレート剤、蛋白誘導体、加水分解蛋白、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、ビタミン類、防腐剤、色素、顔料、粉体、紫外線吸収剤、香料等から選ばれる少なくとも1種以上を、効果を損なわない範囲で含有することができる。ただし、これら例示に限定されるものではない。
【0033】
本発明における毛髪化粧料組成物の20℃条件下における粘度は、特に限定されないが、毛髪への塗布のしやすさの観点から、好ましくは10,000~70,000mPa・s、より好ましくは10,000~50,000mPa・sがよい。
【0034】
本発明における毛髪化粧料組成物の20℃条件下における粘度は、常法にて調製して得られた毛髪化粧料組成物を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃で1日間静置し調温した後に、B型粘度計(モデル:デジタル粘度計TVB-10M、東機産業株式会社製)により、4号ローターにて1分間、回転速度12rpmの条件下で測定したものである。
【0035】
本発明における毛髪化粧料組成物の20℃の条件下におけるpHは、特に限定されないが、3~7であることが好ましい。
【0036】
本発明における毛髪化粧料組成物の20℃の条件におけるpHは、常法にて調製して得られた毛髪化粧料組成物を20℃で1日間静置し調温した後に、ガラス電極式水素イオン濃度指示計(F-71、株式会社堀場製作所製)にて測定したものである。
【実施例0037】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0038】
本明細書に示す評価試験において、毛髪化粧料組成物に含まれる成分およびその含有量を種々変更しながら実施した。各成分の含有量を示す単位は全て質量%であり、これを常法にて調製した。
【0039】
本明細書に示す評価試験方法において、「塗布時ののびの良さ」、「洗い流し時の指通り」、「仕上がりのまとまり感」および「仕上がりのしっとり感」について以下の方法で評価した。
【0040】
「評価用ウィッグ」
表1に記載の脱色剤組成物を1剤:2剤:3剤=2:3:1の割合で混合し、ウィッグ(人毛黒髪100%、クィーン・カットNo775N、株式会社ビューラックス製)に対し200g均一に塗布した。30分間放置した後、水で十分洗い流し、シャンプー(GREEN BOTTLE ボタニカルリッチシャンプー ラグジュアリーベルガモットの香り。株式会社ダリヤ製)で洗浄した後、ドライヤーを用いて乾燥させ、評価用ウィッグとした。
【0041】
【0042】
「塗布時ののびの良さ」
実施例および比較例で得られた毛髪化粧料組成物に関し、専門のパネラー15人で塗布時ののびの良さの評価試験を行った。前記評価用ウィッグを40℃のぬるま湯にて濡らして、シャンプー(GREEN BOTTLE ボタニカルリッチシャンプー ラグジュアリーベルガモットの香り、株式会社ダリヤ製)を用いて洗浄し、タオルドライをした。実施例および比較例で得られた毛髪化粧料組成物20gを評価用ウィッグに均一に塗布し、塗布時ののびの良さを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が、塗布時ののびが良いと感じた。
4:15人中10人以上12人以下が、塗布時ののびが良いと感じた。
3:15人中7人以上9人以下が、塗布時ののびが良いと感じた。
2:15人中4人以上6人以下が、塗布時のびが良いと感じた。
1:15人中3人以下が、塗布時ののびが良いと感じた。
【0043】
「洗い流し時の指通り」
実施例および比較例で得られた毛髪化粧料組成物に関し、専門のパネラー15人で洗い流し時の指通りの評価試験を行った。前記評価用ウィッグを40℃のぬるま湯にて濡らして、シャンプー(GREEN BOTTLE ボタニカルリッチシャンプー ラグジュアリーベルガモットの香り、株式会社ダリヤ製)を用いて洗浄し、タオルドライをした。実施例および比較例で得られた毛髪化粧料組成物20gに評価用ウィッグに均一に塗布し、5分間放置した後、40℃のぬるま湯で洗い流し、指通りを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が、指通りが良いと感じた。
4:15人中10人以上12人以下が、指通りが良いと感じた。
3:15人中7人以上9人以下が、指通りが良いと感じた。
2:15人中4人以上6人以下が、指通りが良いと感じた。
1:15人中3人以下が、指通りが良いと感じた。
【0044】
「仕上がりのまとまり感」
実施例および比較例で得られた毛髪化粧料組成物に関し、専門のパネラー15人で仕上がりのまとまり感の評価試験を行った。前記評価用ウィッグを40℃のぬるま湯にて濡らして、シャンプー(GREEN BOTTLE ボタニカルリッチシャンプー ラグジュアリーベルガモットの香り、株式会社ダリヤ製)を用いて洗浄し、タオルドライをした。実施例および比較例で得られた毛髪化粧料組成物20gを評価用ウィッグに均一に塗布し、5分間放置した後、40℃のぬるま湯で十分洗い流し、タオルドライ後にドライヤーを用いて乾燥させ、仕上がりのまとまり感を官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が、仕上がりのまとまり感があると感じた。
4:15人中10人以上12人以下が、仕上がりのまとまり感があると感じた。
3:15人中7人以上9人以下が、仕上がりのまとまり感があると感じた。
2:15人中4人以上6人以下が、仕上がりのまとまり感があると感じた。
1:15人中3人以下が、仕上がりのまとまり感があると感じた。
【0045】
「仕上がりのしっとり感」
実施例および比較例で得られた毛髪化粧料組成物に関し、専門のパネラー15人で仕上がりのしっとり感の評価試験を行った。前記評価用ウィッグを40℃のぬるま湯にて濡らして、シャンプー(GREEN BOTTLE ボタニカルリッチシャンプー ラグジュアリーベルガモットの香り、株式会社ダリヤ製)を用いて洗浄し、タオルドライをした。実施例および比較例で得られた毛髪化粧料組成物20gを評価用ウィッグに均一に塗布し、5分間放置した後、40℃のぬるま湯で十分洗い流し、タオルドライ後にドライヤーを用いて乾燥させ、仕上がりのしっとり感を官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が、仕上がりのしっとり感があると感じた。
4:15人中10人以上12人以下が、仕上がりのしっとり感があると感じた。
3:15人中7人以上9人以下が、仕上がりのしっとり感があると感じた。
2:15人中4人以上6人以下が、仕上がりのしっとり感があると感じた。
1:15人中3人以下が、仕上がりのしっとり感があると感じた。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
表2~表8に示す実施例1~45より、「塗布時ののびの良さ」、「洗い流し時の指通り」、「仕上がりのまとまり感」および「仕上がりのしっとり感」に関してそれぞれ良好な結果が得られた。
【0054】
以下に当該組成物の処方例を挙げる。実施例46または47に示す毛髪化粧料組成物より、「塗布時ののびの良さ」、「洗い流し時の指通り」、「仕上がりのまとまり感」および「仕上がりのしっとり感」に関してそれぞれ良好な結果が得られた。
【0055】
<実施例46>
(毛髪トリートメント組成物)
成分 含有量(%)
(A)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.13
(B)アクリルアミド・アクリル酸
・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体 0.25
(C)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]
ヒドロキシエチルセルロース 1.00
(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]
グァーガム 0.10
(E)ヒドロキシエチルセルロース 1.00
(F)ポリプロピレングリコール 3.00
(G)プロピレングリコール 10.00
(G)ジプロピレングリコール 1.00
(G)グリセリン 2.00
エチレングリコール 6.00
ポリオキシエチレン(30)ポリオキシプロピレン(6)
デシルテトラデシルエーテル 0.50
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム 0.18
クエン酸 0.07
クエン酸ナトリウム 0.12
パラオキシ安息香酸メチル 0.20
香料 0.20
水溶性コラーゲン 0.01
ヒバマタエキス 0.01
海水 0.01
ラベンダー油 0.01
イランイラン花油 0.01
ダマスクバラ花油 0.01
精製水 74.19
合計 100.00
・pH(20℃):5.30
・粘度(20℃):32,000mPa・s
【0056】
<実施例46>
(ヘアカラートリートメント組成物)
成分 含有量(%)
(A)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.13
(B)アクリルアミド・アクリル酸
・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体 0.25
(C)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]
ヒドロキシエチルセルロース 1.00
(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]
グァーガム 0.10
(E)ヒドロキシエチルセルロース 1.00
(F)ポリプロピレングリコール(数平均分子量:700) 3.00
(G)プロピレングリコール 10.00
(G)ジプロピレングリコール 1.00
(G)グリセリン 2.00
塩基性赤51 0.01
塩基性茶16 0.03
塩基性青124 0.02
エチレングリコール 6.00
ポリオキシエチレン(30)ポリオキシプロピレン(6)
デシルテトラデシルエーテル 0.50
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム 0.18
クエン酸 0.07
クエン酸ナトリウム 0.12
パラオキシ安息香酸メチル 0.20
香料 0.20
水溶性コラーゲン 0.01
ヒバマタエキス 0.01
海水 0.01
ラベンダー油 0.01
イランイラン花油 0.01
ダマスクバラ花油 0.01
精製水 74.13
合計 100.00
・pH(20℃):5.20
・粘度(20℃):33,000mPa・s
本願発明によれば、毛髪化粧料組成物に関して塗布時ののびの良さ、洗い流し時の指通り、仕上がりのまとまり感および仕上がりのしっとり感が良好な毛髪化粧料組成物を提供する。