(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183181
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】会議画面表示制御装置、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 65/4038 20220101AFI20231220BHJP
G06F 3/0482 20130101ALI20231220BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20231220BHJP
H04L 67/54 20220101ALI20231220BHJP
【FI】
H04L65/4038
G06F3/0482
G06F3/04817
H04L67/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096670
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】大野 智史
(72)【発明者】
【氏名】坂内 恒介
(72)【発明者】
【氏名】藤野 晴樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 大星
(72)【発明者】
【氏名】武田 透摩
(72)【発明者】
【氏名】田中 亮
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA26
5E555BA01
5E555BA02
5E555BA03
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA13
5E555BB02
5E555BB03
5E555BB05
5E555BB06
5E555BB13
5E555BC04
5E555BC18
5E555BD01
5E555BE12
5E555CA12
5E555CA24
5E555CB02
5E555CB12
5E555CB33
5E555CB34
5E555CB42
5E555CB74
5E555CC05
5E555DA02
5E555DB11
5E555DB18
5E555DB20
5E555DB53
5E555DC05
5E555DC13
5E555DD05
5E555DD06
5E555DD07
5E555EA05
5E555EA08
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】複数の会議が予定されている場合に、会議参加前に会議の識別情報および参加者を簡単かつ確実に確認できるようにし、かつ会議用端末として参加者端末を使用する場合に適した画面表示を可能にする。
【解決手段】会議ルームごとにルーム識別情報と参加者の識別情報とを含む会議ルーム情報を生成して、これらを会議ルーム一覧情報として参加者端末に表示する。そして、前記会議ルーム一覧情報のうちの任意の会議ルーム情報が選択された場合に、対応する会議ルームの会議構成を表す会議構成情報を生成して上記参加者端末に表示する。また、前記会議構成情報が表示されている状態で参加者の表示要求が入力された場合に、前記会議ルーム情報に含まれる前記参加者識別情報をもとに参加者一覧情報を生成して参加者端末に表示する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末を含む複数の参加者端末をネットワークを介してサーバ装置に接続し、前記サーバ装置の制御の下、前記複数の参加者端末間で会議通信を行うオンライン会議システムで使用される会議画面表示制御装置であって、
会議ルームごとにルーム識別情報と参加者の識別情報とを含む会議ルーム情報を生成すると共に、生成した複数の前記会議ルーム情報を一覧表示する会議ルーム一覧情報を生成し、生成した前記会議ルーム一覧情報を前記参加者端末に表示する第1の処理部と、
前記参加者端末において、前記会議ルーム一覧情報が表示された状態で、任意の会議ルームに関する構成の表示要求が入力された場合に、前記任意の会議ルームの前記会議ルーム情報をもとにその会議構成を表す会議構成情報を生成し、生成した前記会議構成情報を前記参加者端末に表示する第2の処理部と、
前記参加者端末において、前記会議ルーム一覧情報および前記会議構成情報の少なくとも一方が表示された状態で、前記任意の会議ルームにおける前記参加者の表示要求が入力された場合に、対応する前記会議ルーム情報に含まれる前記参加者の識別情報をもとに参加者一覧情報を生成し、生成した前記参加者一覧情報を前記参加者端末に表示する第3の処理部と
を具備する会議画面表示制御装置。
【請求項2】
前記参加者の識別情報は、会話目的で参加する通常参加者の識別情報と、傍聴目的で参加する傍聴参加者の識別情報とを含み、
前記第2の処理部は、前記会議ルーム一覧情報が表示された状態で、前記任意の会議ルームに関する構成の表示要求が入力された場合に、前記会議構成情報として、前記通常参加者および前記傍聴参加者それぞれの人員構成と関係性を図で表す情報を生成して、前記参加者端末に表示する
請求項1に記載の会議画面表示制御装置。
【請求項3】
前記第2の処理部は、前記会議構成情報として、第1の表示エリアと、前記第1の表示エリアの外周に接する状態で配置される第2の表示エリアとを有し、前記通常参加者を表すアイコンを前記第1の表示エリア内に表示し、前記傍聴参加者のアイコンを前記第2の表示エリアに表示する情報を生成する、請求項2に記載の会議画面表示制御装置。
【請求項4】
前記第3の処理部は、
前記会議ルーム一覧情報または前記会議構成情報が表示された状態で、前記通常参加者の表示要求が入力された場合に、対応する前記会議ルーム情報に含まれる前記通常参加者の識別情報をもとに前記通常参加者の一覧情報を生成して、前記参加者端末に表示する処理と、
前記会議ルーム一覧情報または前記会議構成情報が表示された状態で、前記傍聴参加者の表示要求が入力された場合に、対応する前記会議ルーム情報に含まれる前記傍聴参加者の識別情報をもとに前記傍聴参加者の一覧情報を生成して、前記参加者端末に表示する処理と
を行う、請求項2に記載の会議画面表示制御装置。
【請求項5】
前記会議構成情報、前記通常参加者の一覧情報または前記傍聴参加者の一覧情報が表示された状態で、新規参加者の入室要求が入力された場合に、前記会議構成情報、前記通常参加者の一覧情報または前記傍聴参加者の一覧情報を前記新規参加者の識別情報を含むように更新し、更新した前記会議構成情報、前記通常参加者の一覧情報または前記傍聴参加者の一覧情報と、会議に係る操作メニュー情報とを含む会議中画面情報を生成して、前記参加者端末に表示する第4の処理部を、さらに具備する請求項4に記載の会議画面表示制御装置。
【請求項6】
前記第4の処理部は、更新した前記通常参加者の一覧情報を生成する際に、前記通常参加者を、画像を共有する第1の参加者群と、音声のみを共有する第2の参加者群とに分類し、前記第1の参加者群に係る情報を前記第2の参加者群に係る情報より優先して表示するように表示位置を設定する処理を行う、請求項5に記載の会議画面表示制御装置。
【請求項7】
前記第4の処理部は、前記会議中画面情報が表示されている状態で、画面の切替要求が入力された場合に、更新した前記会議構成情報、前記通常参加者の一覧情報および前記傍聴参加者の一覧情報間で表示対象を切り替える処理をさらに行う、請求項6に記載の会議画面表示制御装置。
【請求項8】
携帯端末を含む複数の参加者端末をネットワークを介してサーバ装置に接続し、前記サーバ装置の制御の下、前記複数の参加者端末間で会議通信を行うオンライン会議システムで使用される制御装置が実行する会議画面表示制御方法であって、
会議ルームごとにルーム識別情報と参加者の識別情報とを含む会議ルーム情報を生成すると共に、生成した複数の前記会議ルーム情報を一覧表示する会議ルーム一覧情報を生成し、生成した前記会議ルーム一覧情報を前記参加者端末に表示する過程と、
前記参加者端末において、前記会議ルーム一覧情報が表示された状態で、任意の会議ルームに関する構成の表示要求が入力された場合に、前記任意の会議ルームの前記会議ルーム情報をもとにその会議構成を表す会議構成情報を生成し、生成した前記会議構成情報を前記参加者端末に表示する過程と、
前記参加者端末において、前記会議ルーム一覧情報および前記会議構成情報の少なくとも一方が表示された状態で、前記任意の会議ルームにおける前記参加者の表示要求が入力された場合に、対応する前記会議ルーム情報に含まれる前記参加者の識別情報をもとに参加者一覧情報を生成し、生成した前記参加者一覧情報を前記参加者端末に表示する過程と
を具備する会議画面表示制御方法。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれかに記載の会議画面表示制御装置が具備する前記第1乃至第4の処理部の少なくとも1つが実行する処理を、前記会議画面表示制御装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の一態様は、例えばスマートフォンやタブレット型端末等の参加者端末を会議用端末として使用する場合に、会議用端末にオンライン会議画面を表示する会議画面表示制御装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業や学校等においては、働き方や受講方式の多様化や感染症防止等の観点から、ワークスペースや受講スペース等の参加場所を選ばないオンライン会議システムを導入するケースが増えている。
【0003】
オンライン会議システムは、例えば、複数の会議参加者の端末間をネットワークを介してクラウドまたはWeb上のサーバ装置に接続し、サーバ装置が各会議参加者の音声や映像を適宜選択または編集して会議画面を構成し各端末に転送することにより、複数の端末間における会議通信を可能にするものとなっている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、一般的なオンライン会議システムでは、会議が例えばメールやメッセージに記載されたURL(Uniform Resource Locator)により指定され、参加者がこのURLに対しアクセス操作することで会議に参加する形態が採用されている。このため、複数の会議が予定されていて、その中から参加対象の会議を特定しようとする場合、参加者はメールやメッセージの内容を逐一確認しなければならず、その操作が煩雑であるばかりか対象会議の選択を誤り易いという課題があった。また、例えば会議参加前に参加者が参加メンバーを確認しようとする場合にも、メールやメッセージの内容をもとに確認するかまたは別途問い合わせなければならず、その作業も面倒だった。
【0006】
さらに、会議用端末としてスマートフォンやタブレット型端末を使用する場合には、据置型のパーソナルコンピュータ等に比べ表示画面のサイズが小さい。このため、例えば会議画面や参加者リストなどの会議に係る種々の情報を表示しようとする場合に、これらの情報をどのように表示するかについても、検討課題の1つとなっている。
【0007】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、複数の会議が予定されている場合に、会議参加前に会議の識別情報および参加者を簡単かつ確実に確認できるようにし、かつ会議用端末として参加者端末を使用する場合に適した画面表示を可能にする技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためにこの発明に係る会議画面表示制御装置または方法の一態様は、携帯端末を含む複数の参加者端末間でネットワークを介して会議通信を行う際に、先ず会議ルームごとにルーム識別情報と参加者の識別情報とを含む会議ルーム情報を生成すると共に、生成した複数の前記会議ルーム情報を一覧表示する会議ルーム一覧情報を生成し、生成した前記会議ルーム一覧情報を前記参加者端末に表示する。そして、前記会議ルーム一覧情報が表示された状態で、任意の会議ルームに関する構成の表示要求が入力された場合に、前記任意の会議ルームの前記会議ルーム情報をもとにその会議構成を表す会議構成情報を生成し、生成した前記会議構成情報を前記参加者端末に表示する。また、前記会議ルーム一覧情報または前記会議構成情報が表示された状態で、前記任意の会議ルームにおける前記参加者の表示要求が入力された場合には、対応する前記会議ルーム情報に含まれる前記参加者の識別情報をもとに参加者一覧情報を生成し、生成した前記参加者一覧情報を前記参加者端末に表示するようにしたものである。
【0009】
この発明の一態様によれば、複数の会議ルームが用意されている場合に、会議ルームごとにルーム識別情報と参加者の識別情報とを含む会議ルーム情報が生成され、生成された会議ルーム情報が一覧表示される。このため、例えば会議ルームへの参加予定者は、上記会議ルーム情報の一覧情報により、会議ルームの識別情報、例えば種別や名称を把握することが可能となり、さらに会議構成情報および参加者一覧情報により、会議ルームの会議構成および参加者の一覧を確認することが可能となる。このため、参加予定者は会議ルームに関する情報を参加前に簡単かつ短時間に確認することが可能となり、さらに対象となる会議ルームに誤ることなく参加することが可能となる。
【0010】
さらに、上記会議ルーム一覧情報、会議構成情報および参加者一覧情報は、階層化されて1情報ずつ参加者端末に表示される。このため、参加者が表示サイズの小さい携帯端末を使用する場合でも、視認性の高い明瞭な情報表示を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
すなわちこの発明の一態様によれば、複数の会議が予定されている場合に、会議参加前に会議の識別情報および参加者を簡単かつ確実に確認できるようにし、かつ会議用端末として参加者端末を使用する場合に適した画面表示を可能にする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、この発明の一実施形態に係るオンライン会議システムの一例を示す概略構成図である。
【
図2】
図2は、この発明の一実施形態に係る会議画面表示制御装置として使用される会議サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、この発明の一実施形態に係る会議画面表示制御装置として使用される会議サーバのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、
図3に示した会議サーバの制御部が実行する会議画面表示制御の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、
図4に示した会議画面表示制御のうち会議構成に係る情報の生成表示処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、
図4に示した会議画面表示制御のうち通常参加者に係る情報の生成表示処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、
図4に示した会議画面表示制御のうち傍聴参加者に係る情報の生成表示処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、会議参加前に参加者端末に表示される、会議ルーム一覧情報、会議バブル画面情報、通常参加者一覧情報および傍聴参加者一覧情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、会議参加中に参加者端末に表示される、会議バブル画面情報、通常参加者一覧情報および傍聴参加者一覧情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
【0014】
[一実施形態]
(構成例)
(1)システム
図1は、この発明の一実施形態に係るオンライン会議システムの全体構成の一例を示す図である。
【0015】
オンライン会議システムは、この発明の一実施形態に係る会議画面表示制御装置として使用される会議サーバSVを備えている。会議サーバSVには、会議参加者が使用する複数の参加者端末UT1~UTnが、ネットワークNWを介してそれぞれ接続可能となっている。
【0016】
上記参加者端末UT1~UTnとしては、例えば、スマートフォンやタブレット型端末等の携帯端末が使用されるが、ノート型または据置型のパーソナルコンピュータが含まれていてもよい。なお、上記参加者端末UT1~UTnは基本的に同一の構成からなるため、以後参加者端末UT1~UTnをまとめて参加者端末UTと称する。
【0017】
参加者端末UTは、ハードウェア構成として、プロセッサを備える制御部と、各種プログラムおよびデータを記憶する記憶部と、ネットワークNWとの間でデータの送受信を行う通信インタフェース部と、入力デバイスおよび表示デバイスを備えるデータ入出力部と、マイクロフォンおよびスピーカを備える音声入出力部とを備える。また、オンライン会議に使用されるソフトウェアとしては、ブラウザと、このブラウザ上で動作するオンライン会議用のアプリケーション・プログラムとを備える。
【0018】
オンライン会議用のアプリケーション・プログラムは、会議サーバSVのオンライン会議制御プログラムと協働して、参加者端末UTにおけるオンライン会議に係る所定の制御処理を実行する。具体的には、アプリケーション・プログラムは、会議サーバSVとの間にオンライン会議用の通信リンクが確立された状態で、会議参加者の音声、画像および文書等の各種データの送受信を行う。なお、オンライン会議用のアプリケーション・プログラムは、例えばWebRTC(Web Real-Time Communication)機能の仕組みを利用するものであってもよい。
【0019】
ネットワークNWは、例えばインターネットを基盤とし、インターネットに上記会議サーバSVおよび複数の参加者端末UTを接続するためのアクセスネットワークを備える。アクセスネットワークとしては、例えば有線または無線を使用する公衆通信ネットワークや、有線または無線を使用するLAN(Local Area Network)が使用されるが、他にもCATV(Cable Television)ネットワークなどが使用されてもよい。
【0020】
(2)会議サーバSV
図2および
図3は、それぞれ会議サーバSVのハードウェア構成およびソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
会議サーバSVは、例えばクラウド上またはWeb上に設置されるサーバコンピュータからなり、中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)等のハードウェアプロセッサを使用した制御部10を備える。そして、会議サーバSVは、制御部10に対し、バス50を介して、プログラム記憶部20およびデータ記憶部30を有する記憶ユニットと、通信インタフェース(以後インタフェースをI/Fと略称する)部40を接続したものとなっている。
【0022】
通信I/F部40は、制御部10の制御の下、ネットワークNWにより定義される通信プロトコル、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を使用して、複数の参加者端末UTとの間でそれぞれオンライン会議に係る情報データの送受信を行う。
【0023】
プログラム記憶部20は、例えば、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとを組み合わせて構成したもので、OS(Operating System)等のミドルウェアに加えて、この発明の一実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なオンライン会議制御プログラムと、オンライン会議に係る各種画面情報の表示制御を実行する会議画面表示制御プログラムを格納する。
【0024】
データ記憶部30は、例えば、記憶媒体として、HDDまたはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと組み合わせたもので、この発明の一実施形態に係る会議画面表示制御を実行する上で必要な主たるデータ記憶部として、会議登録情報記憶部31を備える。
【0025】
会議登録情報記憶部31は、会議ルームの設定する際に、例えば会議主催者が設定した会議登録情報を記憶するために使用される。会議登録情報には、会議ルームの識別情報と、会議ルームに参加する参加者の識別情報とが含まれる。会議ルーム識別情報は、例えば会議ルームの名称またはそれに代わるアイコンが用いられる。参加者の識別情報は、例えば参加者の氏名またはそれに代わる写真或いはアイコンが含まれる。また参加者は、会議に会話目的で参加する通常参加者と、傍聴目的で参加する傍聴参加者、つまり会議で発言せずに聞き耳を立てるだけの参加者とに分類され、参加者識別情報には上記参加目的を識別する情報も含まれる。
【0026】
またデータ記憶部30は、会議画面表示制御の過程で生成される情報データを一時保存するために、会議ルーム情報記憶部32、会議構成情報記憶部33、通常参加者情報記憶部34および傍聴参加者情報記憶部35を備えている。
【0027】
制御部10は、この発明の一実施形態に係る会議画面情報表示制御を実行するために必要な処理機能として、要求識別処理部11と、会議登録情報取得処理部12と、会議ルーム情報生成表示処理部13と、会議構成情報生成表示処理部14と、通常参加者情報生成表示処理部15と、傍聴参加者情報生成表示処理部16とを備える。これらの処理部11~15は、何れもプログラム記憶部20に格納されたアプリケーション・プログラムを制御部10のハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
【0028】
なお、上記処理部11~16の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
【0029】
要求識別処理部11は、会議画面の表示に際し参加者端末UTから送信される各種表示要求を通信I/F部40を介して受信して要求の種類を識別し、識別した表示要求を対応する処理を実行する処理部12~16に渡す。
【0030】
会議登録情報取得処理部12は、例えば会議を主催するホスト参加者の参加者端末UTから会議ルームの登録要求を受信した場合に、当該登録要求に続いて参加者端末UTから送信される会議登録情報を通信I/F部40を介して受信し、受信した会議登録情報を会議登録情報記憶部31に記憶する。
【0031】
会議ルーム情報生成表示処理部13は、上記会議登録情報記憶部31に記憶された会議登録情報をもとに、会議ルームごとに会議ルーム情報を生成し、生成した上記会議ルーム情報を会議ルーム情報記憶部32に記憶する。各会議ルーム情報は、例えば、会議ルームの名称と、当該会議ルームに参加中の参加者の識別情報とを含むように構成される。このうち参加者の識別情報は、参加者が複数の場合、各参加者のアイコンが通常参加者および傍聴参加者別に分けて配置される。
【0032】
また、会議ルーム情報生成表示処理部13は、参加者端末UTから会議画面表示要求を受信した場合に、上記会議ルーム情報記憶部32から各会議ルーム情報を読み出して、これらを一覧表示するための会議ルーム一覧情報を生成し、生成した上記会議ルーム一覧情報を通信I/F部40から要求元の参加者端末UTへ送信して表示させる。
【0033】
会議構成情報生成表示処理部14は、会議参加前または会議参加中の参加者が使用する参加者端末UTから送信される表示要求に応じて、会議ルームの構成を図を用いて表示する会議構成情報を生成する。そして会議構成情報生成表示処理部14は、生成した上記会議構成情報を通信I/F部40から要求元の参加者端末UTへ送信して表示させる処理を行う。この会議構成情報の生成表示処理の一例は、動作例において説明する。
【0034】
通常参加者情報生成表示処理部15は、会議参加前または会議参加中の参加者が使用する参加者端末UTから送信される通常参加者に関する表示要求に応じて、会議ルームに参加中の通常参加者を一覧表示するための通常参加者情報を生成する。そして通常参加者情報生成表示処理部15は、生成した上記通常参加者情報を通信I/F部40から要求元の参加者端末UTへ送信して表示させる処理を行う。この通常参加者情報の生成表示処理の一例についても、動作例において説明する。
【0035】
傍聴参加者情報生成表示処理部16は、会議参加前または会議参加中の参加者が使用する参加者端末UTから送信される傍聴参加者に関する表示要求に応じて、会議ルームに参加中の傍聴参加者を一覧表示するための傍聴参加者情報を生成する。そして傍聴参加者情報生成表示処理部16は、生成した上記傍聴参加者情報を通信I/F部40から要求元の参加者端末UTへ送信して表示させる処理を行う。この傍聴参加者情報の生成表示処理の一例についても、動作例において説明する。
【0036】
(動作例)
次に、以上のように構成された会議サーバSVの動作例を説明する。
図4は、会議サーバSVの制御部10により実行されるオンライン会議に係る画面表示制御の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0037】
(1)会議に係る情報の登録
会議主催者は、会議ルームを設定する場合、会議サーバSVにアクセスした後、自身の参加者端末UTにおいて会議登録情報を入力する。会議登録情報には、会議の開始予定日時および終了予定日時を含むスケジュール情報に加え、会議ルームの識別情報および会議ルームへの参加予定者の識別情報を入力する。会議ルームの識別情報としては、既に述べたように、例えば会議ルームの名称またはそれに代わるアイコンが用いられる。また、参加者の識別情報としては、例えば参加者の氏名またはそれに代わる写真或いはアイコンが用いられる。なお、参加予定者の識別情報は必ずしも入力しなくてもよい。
【0038】
会議サーバSVの制御部10は、会議主催者の参加者端末UTから送信される会議登録要求を、ステップS10において要求識別処理部11により検出すると、ステップS11において、会議登録情報取得処理部12の制御の下、上記会議主催者の参加者端末UTから送信される会議登録情報を通信I/F部40を介して受信し、受信した上記会議登録情報を会議登録情報記憶部31に記憶する。以後、新たな会議ルームの登録要求を受信するごとに、会議サーバSVは会議登録情報を受信し会議登録情報記憶部31に記憶する。
【0039】
(2)会議ルーム情報の生成と表示
会議サーバSVの制御部10は、例えば会議が始まる前に、会議ルーム情報生成表示処理部13の制御の下、ステップS12において、上記会議登録情報記憶部31に記憶されている会議登録情報をもとに、会議ルームごとに会議ルーム情報を生成する。会議ルーム情報は、会議ルームの名称と、会議ルームに参加中の参加者のアイコンとを含むように構成されるが、会議が始まる前の状態では参加者はまだ存在しないため、会議ルーム情報は会議ルームの名称のみが含まれた状態となる。
【0040】
会議ルームが解説されて会議が開始されると、当該会議ルームに参加した参加者のアイコンが会議登録情報記憶部31の対応する会議ルームの登録情報から読み出され、会議ルーム情報に追加される。
【0041】
さて、この状態である参加予定者が、参加前に参加対象の会議ルームを確認するために、自身の参加者端末UTから会議サーバSVに対し会議画面表示要求を送信したとする。
【0042】
これに対し、会議サーバSVの制御部10は、ステップS13で要求識別処理部11により上記会議画面表示要求を受信すると、会議ルーム情報生成表示処理部13の制御の下、ステップS14において、上記会議ルーム情報記憶部32から各会議ルーム情報を読み出し、これらを一覧表示するための会議ルーム一覧情報を生成する。そして、会議ルーム情報生成表示処理部13は、生成した上記会議ルーム一覧情報を通信I/F部40から要求元の参加者端末UTへ送信する。
【0043】
この結果、要求元の参加者端末UTの表示デバイスには、上記会議ルーム一覧情報が表示される。
図8に会議ルーム一覧情報の一例を示す。この例では、各会議ルーム情報が参加者数(通常参加者の数と傍聴参加者の数の合計)の多い順に、上から下方向に並べて表示された場合を示している。また、この例では、通常参加者および傍聴(聞き耳)参加者ごとに、それぞれ参加者のアイコンが所定数まで横方向に並べて表示され、参加者数が上記所定数を超える場合には全体の人数が上記アイコンの末尾に表示される。
【0044】
(3)会議ルームの詳細情報の生成と表示
上記会議ルーム一覧情報が表示された状態で、参加予定者は参加対象の会議ルームを確認するために所望の会議ルームを選択し、当該会議ルームの「ルーム名」、「ルーム内」および「聞き耳」のいずれを指定する。
【0045】
会議サーバSVの制御部10は、ステップS15において、要求識別処理部11により、上記会議ルーム一覧情報中のどの会議ルーム情報が選択されたかを判定し、かつ当該会議ルーム情報の「ルーム名」、「ルーム内」および「聞き耳」のいずれが指定されたかを判定する。そして、この判定結果に従い、以後、会議ルームの詳細情報として、会議構成情報、通常参加者情報および傍聴参加者情報のいずれかを生成し表示する処理を実行する。
【0046】
(3-1)会議構成情報の生成と表示
上記ステップS15により、ある会議ルームの「ルーム名」が指定されると、会議サーバSVの制御部10は、ステップS20において、会議構成情報生成表示処理部14の制御の下、会議構成情報を生成し表示するための一連の処理を以下のように実行する。
【0047】
図5は、会議構成情報生成表示処理部14が実行する処理の手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
【0048】
(3-1-1)参加前会議バブル画面情報の生成と表示
会議構成情報生成表示処理部14は、先ずステップS21において、会議ルーム情報記憶部32から、選択された上記会議ルーム情報を読み出し、読み出した上記会議ルーム情報と、予め記憶されている会議構成情報生成用のテンプレートデータとを用いて、例えば
図8に示す参加前の会議バブル画面情報を生成する。そして、生成した上記会議バブル画面情報を通信I/F部40から要求元の参加者端末UTへ送信し、当該参加者端末UTの表示デバイスに表示させる。
【0049】
図8に示す例では、参加者端末UTとして使用されるスマートフォンの表示画面に表示させるため、画面情報を縦長サイズとし、表示領域の中央部に円形の通常参加者表示エリアE1を配置すると共に、当該通常参加者表示エリアE1の外周に接してリング状をなす傍聴参加者表示エリアE2を配置している。そして、上記通常参加者表示エリアE1内に、当該会議ルームに参加中の各参加者のアイコンを表示し、上記傍聴参加者表示エリアE2に当該会議ルームの会話を傍聴中の各傍聴参加者、つまり聞き耳を立てている人のアイコンを表示する。但し、会議ルームを確認しようとする上記参加予定者のアイコンは、この時点ではまだ会議ルームに入室していないため表示されない。なお、会議ルームの名称は、画面最上部と上記通常参加者表示エリアE1の中央部にそれぞれ表示される。
【0050】
また、参加前会議バブル画面情報の画面上部位置には選択メニュー群が表示され、さらに画面下部位置には操作ボタン群が表示される。選択メニュー群は、「バブル」、「ルーム内」、「聞き耳」の3種類からなり、表示中のメニューに対応する「バブル」には下線が付されている。また、「ルーム内」および「聞き耳」には、それぞれ参加中の通常参加者および傍聴参加者の人数が表示される。
【0051】
操作ボタン群は、「入室」ボタンと「聞き耳」ボタンとからなる。「入室」ボタンは参加予定者が会議ルームに入室するために使用される。「聞き耳」ボタンは参加予定者が会議ルームを傍聴しようとするときに使用される。
【0052】
参加予定者は、自身の参加者端末UTにより上記参加前会議バブル画面情報を見ることで、選択した会議ルームの構成、つまり通常参加者および傍聴参加者の各人員構成と、両者間の関係を一目で確認することが可能となる。
【0053】
(3-1-2)参加前の通常参加者一覧情報または傍聴参加者一覧情報への表示切り替え
上記参加前会議バブル画面情報が表示された状態で、会議構成情報生成表示処理部14は、上記選択メニュー群の操作を監視する。そして、参加予定者が例えば「ルーム内」を選択操作すると、会議構成情報生成表示処理部14は通常参加者情報生成表示処理部15にその旨を通知する。通常参加者情報生成表示処理部15は、上記通知を受けて、後述する通常参加者情報の生成表示処理(ステップS30)に移行する。
【0054】
また、参加予定者が「聞き耳」を選択操作すると、会議構成情報生成表示処理部14は傍聴参加者情報生成表示処理部16にその旨を通知する。傍聴参加者情報生成表示処理部16は、上記通知を受けて、後述する傍聴参加者情報の生成表示処理(ステップS40)に移行する。
【0055】
従って、参加予定者は、参加前会議バブル画面情報が表示された状態で、必要に応じて上記メニュー操作を行うことで、当該会議ルームへの参加前に、既に参加中の通常参加者または傍聴参加者の各一覧情報をより詳しく確認することが可能となる。
【0056】
(3-1-3)通常参加者として会議ルームに参加する場合
上記参加前の会議バブル画面情報が表示された状態で、会議構成情報生成表示処理部14は、ステップS22、S25、S26においてそれぞれ「入室」ボタン、「聞き耳」ボタン、「戻り」ボタンの操作を監視している。
【0057】
この状態で、参加予定者が「入室」ボタンを押下したとする。この場合、会議構成情報生成表示処理部14は、当該参加予定者が通常参加者として入室したと認識し、ステップS23において参加中の会議バブル画面情報を生成する。そして、生成した参加中の会議バブル画面情報を参加者端末UTへ送信し、表示させる。
【0058】
図9に、上記参加中の会議バブル画面情報の一例を示す。
図9では図示していないが、参加中の会議バブル画面情報の通常参加者表示エリアE1には、上記入室した通常参加者のアイコンが会議ルーム情報記憶部32から読み出されて追加表示される。また、上記参加中の会議バブル画面情報の画面下部位置には、上記参加前の会議バブル画面情報操作ボタン群に代えて、マイクロフォン、カメラ、オーディオなどをオンオフ操作するための会議用の各操作ボタン群が表示される。
【0059】
さらに、参加中の会議バブル画面情報の画面上部位置にも、参加前の会議バブル画面情報と同様に「バブル」、「ルーム内」、「聞き耳」からなる選択メニューが表示される。会議構成情報生成表示処理部14は、ステップS24において上記選択メニューの操作を監視する。
【0060】
そして、参加者が例えば「ルーム内」を選択操作すると、会議構成情報生成表示処理部14は、参加中の状態を維持したまま、後述する通常参加者情報生成表示処理部15による通常参加者情報の生成表示処理(ステップと30)に移行する。
【0061】
また、参加者が「聞き耳」を選択操作すると、会議構成情報生成表示処理部14は、参加中の状態を維持したまま、後述する傍聴参加者情報生成表示処理部16による傍聴参加者情報の生成表示処理(ステップS40)に移行する。
【0062】
従って、参加者は、会議ルームに参加している状態でも、当該会議ルームに参加中の他の参加者について、通常参加者および傍聴参加者別にその一覧情報を確認することが可能となる。
【0063】
(3-1-4)傍聴参加者として会議ルームに参加する場合
一方、上記参加前の会議バブル画面情報が表示された状態で、参加予定者が「聞き耳」ボタンを押下したとする。この場合、会議構成情報生成表示処理部14は、ステップS25により当該参加予定者が傍聴参加者として入室したと認識し、その旨を傍聴参加者情報生成表示処理部16に通知する。傍聴参加者情報生成表示処理部16は、上記通知を受けて以後傍聴参加者情報の生成表示処理を実行するが、その説明は後述する。
【0064】
(3-1-5)参加前の会議ルーム一覧情報に表示画面を戻す場合
また、上記参加前の会議バブル画面情報が表示された状態で、参加予定者が他の会議ルームを確認するために「戻り」ボタンを押下したとする。この場合、会議構成情報生成表示処理部14は、会議ルーム情報生成表示処理部13にその旨を通知する。この結果、会議ルーム情報生成表示処理部13は、ステップS14において、例えば会議ルーム情報記憶部32からキャッシュ保存されている切り替え前の会議ルーム一覧情報を読み出し、読み出した上記会議ルーム一覧情報を上記参加予定者の参加者端末UTへ送信し、表示させる。
【0065】
(3-2)通常参加者情報の生成と表示
上記会議ルーム一覧情報が表示された状態で、参加者が任意の会議ルームを選択し、その「ルーム内」を指定したとする。この場合、会議サーバSVの制御部10は、ステップS30において、通常参加者情報生成表示処理部15の制御の下、通常参加者情報を生成し表示するための一連の処理を以下のように実行する。
【0066】
図6は、通常参加者情報生成表示処理部15が実行する処理の手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
【0067】
(3-2-1)参加前の通常参加者一覧情報の生成と表示
通常参加者情報生成表示処理部15は、先ずステップS31において、会議ルーム情報記憶部32から、選択指定された上記会議ルーム情報を読み出し、読み出した上記会議ルーム情報と、会議登録情報記憶部31に記憶された対応する会議ルームの会議登録情報とに基づいて、例えば
図8に示す参加前の通常参加者一覧情報を生成する。そして、生成した上記参加前の通常参加者一覧情報を通信I/F部40から要求元の参加者端末UTへ送信し、当該参加者端末UTに表示させる。
【0068】
図8に示す例では、会議ルームに参加中の通常参加者のアイコンと氏名の一覧が上下方向に一列に並べて配置された場合を示している。なお、上記通常参加者の数が多く、参加者端末UTの表示画面に一度に表示しきれない場合は、スクロール操作によりすべての通常参加者を表示可能である。但し、この時点では、上記参加予定者はまだ会議ルームに入室していないため、上記参加予定者のアイコンは通常参加者一覧に表示されない。なお、会議ルームの名称は、画面最上部に表示される。
【0069】
また、この参加前の通常参加者一覧情報の表示画面においても、画面上部位置に選択メニュー群が表示され、さらに画面下部位置に操作ボタン群が表示される。選択メニュー群は、「バブル」、「ルーム内」、「聞き耳」の3種類からなり、表示中のメニューに対応する「ルーム内」には下線が付され、さらに参加中の通常参加者の人数が表示される。また、「聞き耳」にも、参加中の傍聴参加者の人数が表示される。
【0070】
操作ボタン群は、「入室」ボタンと「聞き耳」ボタンとからなる。「入室」ボタンは参加予定者が会議ルームに入室するために使用される。「聞き耳」ボタンは参加予定者が会議ルームを傍聴しようとするときに使用される。
【0071】
参加予定者は、上記参加前の通常参加者一覧情報を見ることで、選択した会議ルームに参加中の通常参加者の人員構成をその氏名により詳しく確認することが可能となる。
【0072】
(3-2-2)参加前の会議バブル画面情報または傍聴参加者一覧情報への表示切り替え
上記参加前の通常参加者一覧情報が表示された状態で、通常参加者情報生成表示処理部15は、上記選択メニュー群の操作を監視する。そして、参加予定者が例えば「バブル」を選択操作すると、通常参加者情報生成表示処理部15は会議構成情報生成表示処理部14にその旨を通知する。会議構成情報生成表示処理部14は、上記通知を受けて、先に(3-1)で述べた会議構成情報の生成表示処理(ステップと20)を実行する。
【0073】
一方、参加予定者が「聞き耳」を選択操作すると、通常参加者情報生成表示処理部15は傍聴参加者情報生成表示処理部16にその旨を通知する。傍聴参加者情報生成表示処理部16は、上記通知を受けて、後述する傍聴参加者情報の生成表示処理(ステップS40)に移行する。
【0074】
従って、参加予定者は、参加前の通常参加者一覧情報が表示された状態においても、上記メニュー操作を行うことで、表示画面を参加前の会議バブル画面に切り替えて会議ルームの構成を確認することが可能となり、また表示画面を参加前の傍聴参加者一覧情報に切り替えて参加中の傍聴参加者を詳しく確認することが可能となる。
【0075】
(3-2-3)通常参加者として会議ルームに参加する場合
上記参加前の通常参加者一覧情報が表示された状態で、通常参加者情報生成表示処理部15は、ステップS32、S35、S36においてそれぞれ「入室」ボタン、「聞き耳」ボタン、「戻り」ボタンの操作を監視している。
【0076】
この状態で、参加予定者が「入室」ボタンを押下したとする。この場合、通常参加者情報生成表示処理部15は、当該参加予定者が通常参加者として入室したと認識し、ステップS33において参加中の通常参加者一覧情報を生成する。そして、通常参加者情報生成表示処理部15は、生成した上記参加中の通常参加者一覧情報を参加者端末UTへ送信し、表示させる。
【0077】
図9に、上記参加中の通常参加者一覧情報の一例を示す。この例では、参加中の各通常参加者の顔画像が二列で縦方向に表示される場合を示している。入室した上記参加者の顔画像も、上記参加中の通常参加者一覧に追加されて表示される。なお、参加中の通常参加者一覧情報における各参加者の顔画像の配列位置は、例えば、顔画像を共有して参加している参加者が優先して表示画面の上部から表示され、音声だけを共有して参加している参加者の画像は画面の下方側となるように表示される。この場合、音声だけを共有して参加している参加者の画像としては、例えば参加者のアイコンが表示される。
【0078】
また、上記参加中の通常参加者一覧情報の表示画面においても、その下部位置にはマイクロフォン、カメラ、オーディオなどをオンオフ操作するための会議用の各操作ボタン群が表示される。
【0079】
さらに、参加中の通常参加者一覧情報においても、その画面上部位置には、
図9に例示するように「バブル」、「ルーム内」、「聞き耳」からなる選択メニューが表示される。通常参加者情報生成表示処理部15は、ステップS34において上記選択メニューの操作を監視する。
【0080】
そして、参加者が例えば「バブル」を選択操作すると、通常参加者情報生成表示処理部15はその旨を会議構成情報生成表示処理部14に通知する。会議構成情報生成表示処理部14は、上記通知を受けると、参加中の状態を維持したまま、先に(3-1-3)で述べた参加中の会議バブル画面情報の生成表示処理を実行する。
【0081】
また、参加者が「聞き耳」を選択操作すると、通常参加者情報生成表示処理部15はその旨を傍聴参加者情報生成表示処理部16に通知する。傍聴参加者情報生成表示処理部16は、上記通知を受けると、後述する傍聴参加者情報の生成表示処理(ステップS40)に移行する。
【0082】
従って、参加者は、会議ルームに参加している状態でも、表示画面を会議バブル画面情報に切り替えて会議ルームの構成を確認することが可能となり、また表示画面を傍聴参加者一覧情報に切り替えることで当該会議ルームに参加中の傍聴参加者を確認することが可能となる。
【0083】
(3-2-4)傍聴参加者として会議ルームに参加する場合
一方、上記参加前の通常参加者一覧情報が表示された状態で、参加予定者が「聞き耳」ボタンを押下したとする。この場合、通常参加者情報生成表示処理部15は、ステップS35により当該参加予定者が傍聴参加者として入室したと認識し、その旨を傍聴参加者情報生成表示処理部16に通知する。傍聴参加者情報生成表示処理部16は、上記通知を受けると、以後傍聴参加者情報の生成表示処理を実行するが、その説明は後述する。
【0084】
(3-2-5)参加前の会議ルーム一覧情報に表示画面を戻す場合
上記参加前の通常参加者一覧情報が表示された状態で、参加予定者が他の会議ルームを確認するために「戻り」ボタンを押下したとする。この場合、通常参加者情報生成表示処理部15は、会議ルーム情報生成表示処理部13にその旨を通知する。この結果、会議ルーム情報生成表示処理部13は、ステップS14において、例えば会議ルーム情報記憶部32からキャッシュ保存されている切り替え前の会議ルーム一覧情報を読み出し、読み出した上記会議ルーム一覧情報を上記参加予定者の参加者端末UTへ送信し、表示させる。
【0085】
(3-3)傍聴参加者一覧情報の生成と表示
上記会議ルーム一覧情報が表示された状態で、参加者が任意の会議ルームを選択し、その「聞き耳」を指定したとする。この場合、会議サーバSVの制御部10は、ステップS40において、傍聴参加者情報生成表示処理部16の制御の下、傍聴参加者情報を生成し表示するための一連の処理を以下のように実行する。
【0086】
図7は、傍聴参加者情報生成表示処理部16が実行する処理の手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
【0087】
(3-3-1)参加前の傍聴参加者一覧情報の生成と表示
傍聴参加者情報生成表示処理部16は、先ずステップS41において、会議ルーム情報記憶部32から、選択指定された上記会議ルーム情報を読み出し、読み出した上記会議ルーム情報と、会議登録情報記憶部31に記憶された対応する会議ルームの会議登録情報とに基づいて、例えば
図8に示す参加前の傍聴参加者一覧情報を生成する。そして、生成した上記参加前の傍聴参加者一覧情報を通信I/F部40から要求元の参加者端末UTへ送信し、当該参加者端末UTに表示させる。
【0088】
図8に示す例では、会議ルームに参加中の傍聴参加者のアイコンと氏名の一覧が上下方向に一列に並べて配置された場合を示している。なお、上記傍聴参加者の数が多く、参加者端末UTの表示画面に一度に表示しきれない場合は、スクロール操作によりすべての傍聴参加者を表示可能である。但し、この時点では、上記参加予定者はまだ会議ルームに入室していないため、上記参加予定者のアイコンは傍聴参加者一覧に表示されない。なお、会議ルームの名称は、画面最上部に表示される。
【0089】
また、この参加前の傍聴参加者一覧情報の表示画面においても、画面上部位置に選択メニュー群が表示され、さらに画面下部位置に操作ボタン群が表示される。選択メニュー群は、「バブル」、「ルーム内」、「聞き耳」の3種類からなり、表示中のメニューに対応する「聞き耳」には下線が付され、さらに参加中の傍聴参加者の人数が表示される。また、「ルーム内」にも、参加中の通常参加者の人数が表示される。
【0090】
操作ボタン群は、「入室」ボタンと「聞き耳」ボタンとからなる。「入室」ボタンは参加予定者が会議ルームに入室するために使用される。「聞き耳」ボタンは参加予定者が会議ルームを傍聴しようとするときに使用される。
【0091】
参加予定者は、上記参加前の傍聴参加者一覧情報を見ることで、選択した会議ルームに参加中の傍聴参加者の人員構成をその氏名により詳しく確認することが可能となる。
【0092】
(3-3-2)参加前の会議バブル画面情報または通常参加者一覧情報への表示切り替え
上記参加前の傍聴参加者一覧情報が表示された状態で、傍聴参加者情報生成表示処理部16は、上記選択メニュー群の操作を監視する。そして、参加予定者が例えば「バブル」を選択操作すると、傍聴参加者情報生成表示処理部16は会議構成情報生成表示処理部14にその旨を通知する。会議構成情報生成表示処理部14は、上記通知を受けて、先に(3-1)で述べた会議構成情報の生成表示処理(ステップと20)を実行する。
【0093】
一方、参加予定者が「ルーム内」を選択操作すると、傍聴参加者情報生成表示処理部16は通常参加者情報生成表示処理部15にその旨を通知する。通常参加者情報生成表示処理部15は、上記通知を受けて、先に(3-2)で述べた通常参加者情報の生成表示処理(ステップS30)に移行する。
【0094】
従って、参加予定者は、参加前の傍聴参加者一覧情報が表示された状態においても、上記メニュー操作を行うことで、表示画面を参加前の会議バブル画面に切り替えて会議ルームの構成を確認することが可能となり、また表示画面を参加前の通常参加者一覧情報に切り替えて参加中の通常参加者を詳しく確認することが可能となる。
【0095】
(3-3-3)傍聴参加者として会議ルームに参加する場合
上記参加前の傍聴参加者一覧情報が表示された状態で、傍聴参加者情報生成表示処理部16は、ステップS42、S45、S46においてそれぞれ「聞き耳」ボタン、「入室」ボタン、「戻り」ボタンの操作を監視している。
【0096】
この状態で、参加予定者が「聞き耳」ボタンを押下したとする。この場合、傍聴参加者情報生成表示処理部16は、当該参加予定者が傍聴参加者として入室したと認識し、ステップS43において参加中の傍聴参加者一覧情報を生成する。そして、傍聴参加者情報生成表示処理部16は、生成した上記参加中の傍聴参加者一覧情報を参加者端末UTへ送信し、表示させる。
【0097】
図9に、上記参加中の傍聴参加者一覧情報の一例を示す。この例では、参加中の各傍聴参加者のアイコンと氏名が縦方向に一列に表示される場合を示している。新たに参加した上記参加者のアイコンと氏名も、上記参加中の傍聴参加者一覧に追加されて表示される。
【0098】
また、上記参加中の傍聴参加者一覧情報の表示画面においても、その下部位置にはマイクロフォン、カメラ、オーディオなどをオンオフ操作するための会議用の各操作ボタン群が表示される。
【0099】
さらに、参加中の傍聴参加者一覧情報においても、その画面上部位置には、
図9に例示するように「バブル」、「ルーム内」、「聞き耳」からなる選択メニューが表示される。傍聴参加者情報生成表示処理部16は、ステップS44において上記選択メニューの操作を監視する。
【0100】
そして、参加者が例えば「バブル」を選択操作すると、傍聴参加者情報生成表示処理部16はその旨を会議構成情報生成表示処理部14に通知する。会議構成情報生成表示処理部14は、上記通知を受けると、参加中の状態を維持したまま、先に(3-1-3)で述べた参加中の会議バブル画面情報の生成表示処理を実行する。
【0101】
また、参加者が「ルーム内」を選択操作すると、傍聴参加者情報生成表示処理部16はその旨を通常参加者情報生成表示処理部15に通知する。通常参加者情報生成表示処理部15は、上記通知を受けると、先に(3-2-3)で述べた参加中の通常参加者情報の生成表示処理に移行する。
【0102】
従って、参加者は、会議ルームに参加している状態でも、表示画面を会議バブル画面情報に切り替えて会議ルームの構成を確認することが可能となり、また表示画面を通常参加者一覧情報に切り替えることで当該会議ルームに参加中の通常参加者を確認することが可能となる。
【0103】
(3-3-4)通常参加者として会議ルームに参加する場合
一方、上記参加前の傍聴参加者一覧情報が表示された状態で、参加予定者が「入室」ボタンを押下したとする。この場合、傍聴参加者情報生成表示処理部16は、ステップS45により当該参加予定者が通常参加者として入室したと認識し、その旨を会議構成情報生成表示処理部14に通知する。会議構成情報生成表示処理部14は、上記通知を受けると、以後先に(3-1-3)に述べた参加中の会議バブル画面情報の生成表示処理を実行する。
【0104】
なお、傍聴参加者情報生成表示処理部16は、参加予定者が通常参加者として入室した旨を通常参加者情報生成表示処理部15に通知し、これにより参加中の通常参加者情報を参加者端末UTに表示させるようにしてもよい。
【0105】
(3-3-5)参加前の会議ルーム一覧情報に表示画面を戻す場合
上記参加前の傍聴参加者一覧情報が表示された状態で、参加予定者が他の会議ルームを確認するために「戻り」ボタンを押下したとする。この場合、傍聴参加者情報生成表示処理部16は、会議ルーム情報生成表示処理部13にその旨を通知する。この結果、会議ルーム情報生成表示処理部13は、ステップS14において、例えば会議ルーム情報記憶部32からキャッシュ保存されている切り替え前の会議ルーム一覧情報を読み出し、読み出した上記会議ルーム一覧情報を上記参加予定者の参加者端末UTへ送信し、表示させる。
【0106】
(4)表示の終了
会議サーバSVの制御部10は、参加者の会議ルームからの退出または会議画面の表示終了を監視する。そして、参加者が会議ルームから退出するか、または会議画面の表示終了操作を行うと、会議サーバSVの制御部10は、ステップS16において表示終了と判定し、会議画面の表示を終了する。
【0107】
(効果)
以上述べたように一実施形態では、会議ルームごとに会議ルーム情報を生成してその一覧情報を参加者端末UTに表示する。そして、会議ルーム一覧情報が表示された状態で、任意の会議ルームのルーム名が指定された場合に、当該会議ルームの構成を表す参加前の会議バブル画面情報を生成して参加者端末UTに表示する。また、上記会議ルーム一覧情報または上記参加前の会議構成情報が表示された状態で、ルーム内または聞き耳が指定された場合にはそれぞれ通常参加者一覧情報または傍聴者一覧情報を生成して参加者端末UTに表示するようにしている。
【0108】
従って、例えば会議ルームへの参加予定者は、会議ルーム情報の一覧情報により、どのような会議ルームが設定されているかを把握することが可能となり、さらに会議バブル画面情報、通常参加者一覧情報および傍聴参加者一覧情報を選択的に表示することで、会議ルームの構成を参加前に確認することができ、さらには、通常参加者および傍聴参加者の一覧情報により参加者を通常参加者と傍聴参加者とに分けてそれぞれ詳細に確認することが可能となる。このため、参加予定者は会議ルームに関する情報を参加前に簡単かつ短時間に確認することが可能となり、かつ参加対象の会議ルームを誤ることもなくなる。
【0109】
さらに、会議ルーム一覧情報、会議バブル画面情報、通常参加者一覧情報および傍聴参加者一覧情報が、参加予定者の操作に応じて階層化されて参加者端末UTに表示される。このため、参加者端末として表示サイズの小さい携帯端末を使用する場合でも、視認性の高い明瞭な情報表示を行うことが可能となる。
【0110】
[その他の実施形態]
(1)一実施形態では、会議ルーム一覧情報において、会議ルームに参加中の通常参加者および傍聴参加者のアイコンを表示するようにした。しかし、それに限らず、例えば開催前の会議ルームについては、参加予定の通常参加者および傍聴参加者のアイコンを表示するようにしてもよい。
【0111】
(2)一実施形態では、会議バブル画面情報および傍聴参加者一覧情報について、参加前と参加中のデザインを同一としたが、例えば色を変えることでデザインを異ならせるようにしてもよい。このようにすると、参加前と参加中の画面の識別を行いやすくすることができる。
【0112】
(3)一実施形態では、会議画面の表示制御に係るすべての処理を会議サーバSVにより一括して実行する場合を例にとって説明した。すなわち、この発明に係る画面表示制御装置のすべての機能を会議サーバSVに設ける場合を例にとって説明した。
【0113】
しかし、この発明はそれに限るものではなく、例えば、会議サーバSVには、ルーム一覧情報のみを生成して参加者または参加予定者の端末へ送信する機能のみを設け、各端末UTにおいて、会議サーバSVから受信した上記会議ルーム一覧情報をもとに、ルーム詳細情報、ルーム参加者情報およびルーム傍聴者情報を生成し表示するようにしてもよい。このようにすると、画面表示制御に係る処理を会議サーバSVと端末UTとで分散して実行することが可能となり、これにより会議サーバSVの処理負荷を軽減することが可能となる。
【0114】
以上、この発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点においてこの発明の例示に過ぎない。この発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、この発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0115】
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0116】
SV…会議サーバ
UT1~UTn,UT…参加者端末
NW…ネットワーク
10…制御部
11…要求識別処理部
12…会議登録情報取得処理部
13…会議ルーム情報生成表示処理部
14…会議構成情報生成表示処理部
15…通常参加者情報生成表示処理部
16…傍聴参加者情報生成表示処理部
20…プログラム記憶部
30…データ記憶部
31…会議登録情報記憶部
32…会議ルーム情報記憶部
33…会議構成情報記憶部
34…通常参加者情報記憶部
35…傍聴参加者情報記憶部
40…通信I/F
50…バス