(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183185
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】グロメット及びワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
H02G 3/22 20060101AFI20231220BHJP
H01B 17/58 20060101ALI20231220BHJP
H01B 7/00 20060101ALI20231220BHJP
F16L 5/02 20060101ALI20231220BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
H02G3/22
H01B17/58 C
H01B7/00 301
F16L5/02 A
B60R16/02 622
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096676
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】野本 剛志
(72)【発明者】
【氏名】高木 歩
【テーマコード(参考)】
5G309
5G333
5G363
【Fターム(参考)】
5G309AA09
5G333AA09
5G333AB03
5G333AB16
5G333CB19
5G333EA02
5G333EB08
5G363AA01
5G363AA16
5G363BA02
5G363CB08
(57)【要約】
【課題】取付対象の貫通孔に嵌合部を挿入する際に必要とされる筒状部の引張力を低減可能なグロメット及びワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】グロメット10は、パネル30に設けられた貫通孔31の少なくとも一部を塞ぐ板状部121を有し、貫通孔に嵌合する本体部12と、板状部121の中心位置Oに対してずれた位置から突出する蛇腹部14と、を備える。本体部12は、板状部121において、蛇腹部14から中心位置Oを通過して板状部121の外縁122へ向かう第1方向(右方向)に沿って延びる補強リブ16と、補強リブ16を、第1方向と交わる第2方向(前後方向)に横断するように設けられた薄肉部18と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付対象に設けられた貫通孔の少なくとも一部を塞ぐ板状部を有し、前記貫通孔に嵌合する本体部と、
前記板状部の中心位置に対してずれた位置から突出する筒状部と、を備え、
前記本体部は、
前記板状部において、前記筒状部から前記中心位置を通過して前記板状部の外縁へ向かう第1方向に沿って延びる厚肉部と、
前記厚肉部を、前記第1方向と交わる第2方向に横断するように設けられた薄肉部と、を有する、
グロメット。
【請求項2】
前記厚肉部は、前記板状部における前記筒状部の周辺部から前記板状部の外縁に延在する、
請求項1に記載のグロメット。
【請求項3】
前記薄肉部は、前記厚肉部、及び前記板状部における前記厚肉部が設けられた箇所を、前記筒状部の突出方向に窪ませた溝の底部である、
請求項1に記載のグロメット。
【請求項4】
前記薄肉部の厚みは、前記板状部の厚みよりも薄い、
請求項1に記載のグロメット。
【請求項5】
前記本体部は、前記板状部の前記外縁に接続する壁部を有し、
前記薄肉部は、前記板状部から前記壁部に亘って設けられる、
請求項1に記載のグロメット。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のグロメットを備えた、ワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グロメット及びワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
車両等に電線を配索する際の防水などを目的として、ゴムなどの弾性体で構成されたグロメットが用いられる。グロメットは、車体パネル等に設けられた貫通孔に嵌合する嵌合部と、嵌合部と一体的に接続され内部に電線が挿通される筒状部とを有し、例えば、車両の車体とドアとの間に配索される電線に用いられるものがある。このグロメットをパネルの孔に取り付ける際には、パネルの奥側に嵌合部を配置し筒状部をパネルの孔内に挿入した状態で、作業者が筒状部を手前側に引っ張ることで、嵌合部をパネルの孔に嵌合させることができる。
【0003】
しかし、筒状部が嵌合部の中央ではなく片側にずれた位置に設けられているグロメットにおいては、作業者が筒状部を引っ張ると、筒状部から嵌合部の外縁に伝わる力が不均一となるため、嵌合の作業性がよくない。また、嵌合部における筒状部の設定位置が片側にずれている場合、嵌合部外縁のうち筒状部との距離が遠い部分を孔に嵌合させるために必要な挿入力は、筒状部が嵌合部の中央に設けられている場合の挿入力よりも高くなる。
【0004】
そこで、特許文献1では、嵌合部における筒状部の設定位置が片側にずれたグロメットにおいて、筒状部の外周面から嵌合部の外表面に外側リブを設け、嵌合部の内表面に外側リブと同方向に沿って延在し嵌合部の外縁に接続する内側リブを設けている。このように特許文献1では、グロメットに外側リブ及び内側リブを設けることで、筒状部からの引張力を嵌合部の外縁に伝達されやすくして、取付作業性の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載のグロメットにおいては、外側リブ及び内側リブによって嵌合部の外縁に伝わる引張力の不均等を改善し得る。しかしながら、特許文献1に記載のグロメットは、リブを設けたことにより嵌合部が撓み変形しづらくなるため、取付対象に設けられた貫通孔への嵌合時に高い引張力が必要となる。したがって、上記特許文献1に記載のグロメットは、依然として、引張力の低減において改良の余地があった。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、取付対象の貫通孔に嵌合部を挿入する際に必要とされる筒状部の引張力を低減可能なグロメット及びワイヤハーネスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明に係るグロメットは、下記を特徴としている。
取付対象に設けられた貫通孔の少なくとも一部を塞ぐ板状部を有し、前記貫通孔に嵌合する本体部と、
前記板状部の中心位置に対してずれた位置から突出する筒状部と、を備え、
前記本体部は、
前記板状部において、前記筒状部から前記中心位置を通過して前記板状部の外縁へ向かう第1方向に沿って延びる厚肉部と、
前記厚肉部を、前記第1方向と交わる第2方向に横断するように設けられた薄肉部と、を有する、
グロメット。
【0009】
また、前述した目的を達成するために、本発明に係るワイヤハーネスは、下記を特徴としている。
上記グロメットを備えた、ワイヤハーネス。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、取付対象の貫通孔に嵌合部を挿入する際に必要とされる筒状部の引張力を低減可能なグロメットを提供できる。
【0011】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るグロメットを備えたワイヤハーネスの斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示したグロメットを下方から視た斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1のIII-III断面図であり、本体部をパネルの貫通孔に嵌合する前の状態を示す図である。
【
図4】
図4は、
図3に示した断面図において、本体部をパネルの貫通孔に嵌合した後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。以下、説明の便宜上、
図1から
図4に示すように、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」、「前後方向」、「左右方向」及び「上下方向」を定義する。「前後方向」、「左右方向」及び「上下方向」は、互いに直交する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係るグロメット10を備えたワイヤハーネスWHの斜視図である。
図1には、取付対象の一例であるパネル30も示している。
図2は、
図1に示したグロメット10を下方から視た斜視図である。
図3は、
図1のIII-III断面図であり、本体部12を、パネル30の貫通孔31に嵌合する前の状態を示す図である。
図4は、
図3に示した断面図において、本体部12をパネル30の貫通孔31に嵌合した後の状態を示す図である。尚、
図1において、グロメット10に挿通されるハーネス本体5を二点鎖線で示しているが、
図2から
図4においてはハーネス本体5の図示を省略している。
【0015】
<グロメット10、ワイヤハーネスWH>
グロメット10は、ゴム又はエラストマー製の部材(成形品)であって、
図1に示すように、ハーネス本体5の所定位置に装着されて、ワイヤハーネスWHを形成する。ハーネス本体5は、一例として、複数の電線がコルゲートチューブや樹脂テープなどの外装品によってまとめられたものであり、端部にコネクタ等の接続部品が取り付けられている。ワイヤハーネスWHは、一例として、車両の車体パネルと、車体に対してヒンジ部等を介して連結されたドア等の可動部材との間に配置される。グロメット10は、パネル30の貫通孔31に取り付けられ、パネル30とハーネス本体5との間に水などの液体が浸入することを防止し、ハーネス本体5を保護する。
【0016】
グロメット10は、貫通孔31に嵌合する本体部12と、筒状部の一例である蛇腹部14と、を一体に有し、内部にハーネス本体5を挿通可能に形成される。
【0017】
<蛇腹部14>
蛇腹部14は、 複数の電線を内部に挿通可能な円筒形状を有する。蛇腹部14は、一端が本体部12に接続され、他端が図示しない嵌合部材に接続される。蛇腹部14は、その長手方向において大径部と小径部とが交互に連なる形状、換言すれば、縦断面が凹凸を呈する形状を有し、曲げ変形が容易に形成されている。蛇腹部14は、後述するように、板状部121の中心位置Oに対してずれた位置から、上方に突出する。
【0018】
<本体部12>
本体部12は、板状部121と、壁部の一例である環状壁部125と、係止凹部123と、リップ部124と、を有し、パネル30に設けられた貫通孔31に嵌合可能に構成される。
【0019】
板状部121は、上下方向に視た平面視(以下、単に平面視という)において、パネル30に設けられた貫通孔31の少なくとも一部を塞ぐ平板状部材である。板状部121は、その外縁122が、平面視において、二つの半円の弧が一対の線分で接続された長円形状を有する。板状部121の外縁122は、パネル30の貫通孔31に対応した形状を有し、貫通孔31よりも小さいサイズとされる。
【0020】
板状部121には、中心位置Oに対してずれた位置から、蛇腹部14が上方に突出するように設けられる。すなわち、蛇腹部14は、その中心が板状部121の中心位置Oからずれた位置に配置されるように、板状部121に接続される。中心位置Oは、
図1において一点鎖線で示す、左右方向に延びる仮想直線と前後方向に延びる仮想直線との交点である。左右方向に延びる仮想直線は、板状部121の前後方向の幅の中心を通り、前後方向に延びる仮想直線は、板状部121の左右方向の幅の中心を通る。
【0021】
環状壁部125は、上端縁が板状部121の外縁122に接続され、下端縁が係止凹部123を介してリップ部124に接続される。係止凹部123及びリップ部124は、環状壁部125の全周に亘って設けられる。環状壁部125は、下端縁の近傍に第1部分125aを有する。第1部分125aは、本体部12がパネル30の貫通孔31に嵌合した状態(
図4参照)において貫通孔31の外部に突出する部分である。
図4に示す、本体部12がパネル30の貫通孔31に嵌合した状態(
図4参照)において、係止凹部123は、底面が貫通孔31の内周面に接触し、リップ部124は、パネル30の表面に接触して、パネル30との間を水密に保つ。
【0022】
本体部12は、厚肉部の一例である補強リブ16と、薄肉部18とを有する。
【0023】
<補強リブ16、薄肉部18>
補強リブ16は、板状部121の下面において、蛇腹部14から、
図1に示す中心位置Oを通過して板状部121の外縁122へ向かう、第1方向の一例である右方向に沿って延びる。板状部121にこのような補強リブ16を設けることにより、板状部121の厚みを抑えつつ、本体部12の強度を担保できる。補強リブ16は、
図3に示すように、板状部121の厚みd1即ち上下方向のサイズよりも厚みd2が大きい略直方体形状を有する。補強リブ16は、板状部121における蛇腹部14の周辺部から板状部121の外縁122に延在する。補強リブ16は、右側端部が、外縁122の下方において、環状壁部125の内周面に接続する(
図3及び
図4参照)。補強リブ16は、右側の端部近傍が、環状壁部125に近づくにつれて厚みd2が小さくなるように形成される。
【0024】
薄肉部18は、補強リブ16を、前後方向に横断するように、板状部121の下面に設けられる。前後方向は、第1方向と交わる第2方向の一例である。補強リブ16を横断するように薄肉部18を設けることにより、蛇腹部14を、
図3の矢印A1で示す方向に引っ張って、本体部12を貫通孔31に挿入する場合に、本体部12の外形、具体的には環状壁部125の第1部分125aが、矢印A2方向に撓みやすくなる。薄肉部18は、補強リブ16、及び板状部121における補強リブ16が設けられた箇所を、蛇腹部14の突出方向(上方向)に窪ませた溝の底部である。
図3に示すように、薄肉部18の厚みd3は、板状部121の厚みd1よりも薄い。薄肉部18は、板状部121の下面から環状壁部125の内周面に亘って設けられ、薄肉部18の前後端部は、それぞれ第1部分125aに位置する。この構成により、本体部12は、板状部121及び環状壁部125が薄肉部18で撓みやすくなるため、蛇腹部14の引張力を一層低減できる。
【0025】
また、補強リブ16が、環状壁部125に近づくにつれて厚みd2が小さくなるように形成されることにより、第1部分125aが矢印A2方向に変形しやすくなる。
【0026】
<パネル30へのグロメット10の取付>
上記構成のグロメット10をパネル30に取り付ける際、作業者は、ハーネス本体5が内部に挿通されたグロメット10を、パネル30の下方に本体部12が位置し、蛇腹部14が貫通孔31を介してパネル30の上方に突出するように配置する(
図1及び
図3参照)。作業者が蛇腹部14を掴んで上方に引っ張ると(
図3の矢印A1参照)、本体部12は、環状壁部125が貫通孔31の内縁に当接し、本体部12が左右方向に沿って縮径する方向に弾性変形しながら貫通孔31内に挿入される。このとき、本体部12は、板状部121が薄肉部18で撓むため、第1部分125aにおける蛇腹部14の取付位置から最も離間した箇所が、矢印A2の方向に変形しやすくなる。
【0027】
本体部12が左右方向に沿って内側に撓んだ状態から、作業者が蛇腹部14をさらに上方に引っ張ると、第1部分125aが貫通孔31の内縁を乗り越えて弾性復元によりパネル30の上方に位置される。この結果、本体部12は、
図4に示すように、係止凹部123の底面が貫通孔31の内縁に接触して、貫通孔31に嵌合する。
【0028】
<グロメット10、ワイヤハーネスWHの作用効果>
以上説明したように、グロメット10は、蛇腹部14が板状部121の中心位置Oからずれた位置にあるが、本体部12の内部に補強リブ16を設け、補強リブ16を横断するように薄肉部18を設けることで、板状部121が薄肉部18で撓みやすくなる。よって、グロメット1は、内部に薄肉部18を設けない場合と比較して、蛇腹部14を引っ張る力が小さくても、本体部12を容易に撓ませて、パネル30の貫通孔31に嵌合可能となり、嵌合作業性が向上する。したがって、グロメット10を備えたワイヤハーネスWHを車両等に配索する際、グロメット10の挿入力を低減して嵌合作業性を向上できる。
【0029】
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。例えば、上記実施形態では、板状部121が平板状であったが、板状部は平面に限らず湾曲面を有していてもよい。
【0030】
また、上記実施形態では、板状部121の外縁122が平面視で長円形状を有したが、板状部の外縁形状は長円形に限定されず、円形等任意の形状であってもよい。さらに、筒状部は、中空であれば蛇腹形状でなくてもよく、円筒状、角筒状であってもよい。この場合、板状部外縁の平面視形状における重心位置を板状部の中心位置として、筒状部が、この中心位置からずれて配置される場合に、本発明は有用である。
【0031】
ここで、上述した本発明の実施形態に係るグロメット及びワイヤハーネスの特徴をそれぞれ以下[1]~[6]に簡潔に纏めて列記する。
【0032】
[1] 取付対象(パネル30)に設けられた貫通孔(31)の少なくとも一部を塞ぐ板状部(121)を有し、前記貫通孔に嵌合する本体部(12)と、
前記板状部(121)の中心位置(O)に対してずれた位置から突出する筒状部(蛇腹部14)と、を備え、
前記本体部(12)は、
前記板状部において、前記筒状部(蛇腹部14)から前記中心位置(O)を通過して前記板状部の外縁(122)へ向かう第1方向(右方向)に沿って延びる厚肉部(補強リブ16)と、
前記厚肉部(補強リブ16)を、前記第1方向と交わる第2方向(前後方向)に横断するように設けられた薄肉部(18)と、を有する、
グロメット(10)。
【0033】
上記[1]の構成のグロメットによれば、本体部において厚肉部を横断するように薄肉部を設けることで、厚肉部によって板状部を補強しながら、板状部が薄肉部で撓むことにより、筒状部を引っ張る力が小さくても、本体部を貫通孔に挿通させて嵌合することができる。
【0034】
[2] 前記厚肉部(補強リブ16)は、前記板状部における前記筒状部の周辺部から前記板状部の外縁(122)に延在する、
上記[1]に記載のグロメット。
【0035】
上記[2]の構成のグロメットによれば、厚肉部により、板状部を筒状部の周辺部から外縁に亘って補強できる。
【0036】
[3] 前記薄肉部(18)の厚み(d3)は、前記板状部(121)の厚み(d1)よりも薄い、
上記[1]に記載のグロメット。
【0037】
上記(3)の構成のグロメットによれば、薄肉部が板状部よりも薄くされることにより、薄肉部が容易に撓むので、グロメット外形を容易に弾性変形させることができる。
【0038】
[4] 前記本体部(12)は、前記板状部(121)の前記外縁(122)に接続する壁部(環状壁部125)を有し、
前記薄肉部(18)は、前記板状部から前記壁部に亘って設けられる、
上記[1]に記載のグロメット。
【0039】
上記[4]の構成のグロメットによれば、薄肉部が板状部から壁部に亘って設けられるので、板状部及び壁部を撓ませて、グロメットの外形を容易に弾性変形させることができる。
【0040】
[5] 前記薄肉部(18)は、前記厚肉部、及び前記板状部における前記厚肉部が設けられた箇所を、前記筒状部の突出方向(上方向)に窪ませた溝の底部である、
上記[1]に記載のグロメット。
【0041】
上記[5]の構成のグロメットによれば、溝に沿って板状部を撓ませることができる。
【0042】
[6] 上記[1]から[5]のいずれか一に記載のグロメット(10)を備えた、ワイヤハーネス(WH)。
【0043】
上記[6]の構成のワイヤハーネスによれば、グロメットの本体部において厚肉部を横断するように薄肉部を設ける。この構成により、厚肉部によって板状部を補強しながら、板状部が薄肉部で撓むので、筒状部を引っ張る力が小さくても、本体部を貫通孔に挿通させて嵌合することができる。
【符号の説明】
【0044】
5 ハーネス本体
10 グロメット
12 本体部
14 蛇腹部
16 補強リブ(厚肉部)
18 薄肉部
30 パネル
31 貫通孔
121 板状部
122 外縁
123 係止凹部
124 リップ部
125 環状壁部
125a 第1部分
A1、A2 矢印
O 中心位置
WH ワイヤハーネス