(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183200
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】着色骨材及び前記着色骨材を用いた舗装用ブロック
(51)【国際特許分類】
E01C 5/06 20060101AFI20231220BHJP
【FI】
E01C5/06
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096699
(22)【出願日】2022-06-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】522236408
【氏名又は名称】大槻 一己
(74)【代理人】
【識別番号】100125645
【弁理士】
【氏名又は名称】是枝 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100145609
【弁理士】
【氏名又は名称】楠屋 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100149490
【弁理士】
【氏名又は名称】羽柴 拓司
(72)【発明者】
【氏名】大槻 一己
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AA01
2D051AF05
2D051AG03
2D051DA04
2D051DA16
2D051DA18
2D051DB02
2D051DC01
2D051DC03
(57)【要約】
【課題】廃ゴム若しくはスラグのリサイクル化が可能であると共に、安全性が高く、着色骨材を用いた製品の美観を大幅に向上させることが可能な着色骨材及び前記着色骨材を用いた歩き易さ等の機能を備えた舗装用ブロックの提供を課題とする。
【解決手段】廃ゴム若しくはスラグで構成される芯材30aと、芯材30aを被覆する被覆層Hとを備え、被覆層Hが、芯材30aが廃ゴムである場合には着色された1乃至複数の樹脂層で構成され、芯材30aがスラグである場合には着色された複数のセメント層で構成される着色骨材30及び前記着色骨材30を備える舗装用ブロックである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃ゴム若しくはスラグで構成される芯材と、前記芯材を被覆する被覆層とを備え、前記被覆層が、前記芯材が廃ゴムである場合には着色された1乃至複数の樹脂層で構成され、前記芯材がスラグである場合には着色された複数のセメント層で構成されることを特徴とする着色骨材。
【請求項2】
芯材がスラグである場合における被覆層として、着色された複数のセメント層を被覆する1乃至複数の樹脂層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の着色骨材。
【請求項3】
コンクリート製の基台と、前記基台の周囲に取り付けられる樹脂製の目地とを備え、前記基台の表面に、請求項1又は2に記載の着色骨材を配置してあると共に、前記目地に排水路を設けてあることを特徴とする舗装用ブロック。
【請求項4】
着色骨材は、切断面が露出していることを特徴とする請求項3に記載の舗装用ブロック。
【請求項5】
目地の下方に吸水性のシートを配置してあることを特徴とする請求項3に記載の舗装用ブロック。
【請求項6】
目地の下方に吸水性のシートを配置してあることを特徴とする請求項4に記載の舗装用ブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃ゴム若しくはスラグを用いた着色骨材及び前記着色骨材を用いた舗装用ブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
大量に発生する都市ゴミを処理するため、都市ゴミを焼却すると、焼却灰が発生する。焼却灰は、そのまま埋め立てられる場合もあるが、埋め立て場所の確保の観点から溶融炉を用いて減容している。また、下水道の普及によって下水汚泥も増加傾向にあり、下水汚泥も溶融炉を用いて減容している。
溶融炉を用いた焼却灰や下水汚泥の減容では、溶融炉内で焼却灰等を加熱し、含まれる有害物質を燃焼させつつ溶融し、生成した溶融物を溶融炉から排出して冷却固化させて溶融スラグとする。その際、焼却灰や廃棄物等に含まれる金属類を溶融物から分離して回収する。このようにして得られる溶融スラグは、廃棄物溶融スラグや下水汚泥溶融スラグとも呼ばれる。溶融スラグは、路盤や路床、インターロッキングブロックといったブロック、タイル等における骨材としてリサイクル(再利用)される。
ここで、ブロックやタイル、プレート等の成型体は、骨材と硬化したセメントとからなる成型体であり、土木資材等として利用される。ブロック等の成型体の製造は、例えば、セメントのペーストに骨材を添加して混合した後、所定の形状に成型し、その後、成型体のセメントのペーストを硬化させることにより行われる。
しかしながら、溶融スラグがリサイクル材料として使用される量は少なく、その大部分は埋め立てられている。また、溶融スラグは砂状で黒1色であるため、リサイクル材料として使用されることなく、海中投棄される場合もある。
溶融スラグのリサイクルに関する従来技術として、例えば下記特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1は、本願発明者の鋭意研究により生み出された発明で、熱の影響をほとんど受けることなく様々な場面で使用可能な溶融スラグをリサイクルした着色骨材を製造することができるというメリットがある。
しかしながら、骨材の対象としてあくまで溶融スラグを用いるものであり、リサイクル化の有用な提案が望まれる廃ゴムを骨材の対象とするものではないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上記従来における問題点を解決し、廃ゴム若しくはスラグのリサイクル化が可能であると共に、安全性が高く、着色骨材を用いた製品の美観を大幅に向上させることが可能な着色骨材及び前記着色骨材を用いた歩き易さ等の機能を備えた舗装用ブロックの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するため、本発明の着色骨材は、廃ゴム若しくはスラグで構成される芯材と、前記芯材を被覆する被覆層とを備え、前記被覆層が、前記芯材が廃ゴムである場合には着色された1乃至複数の樹脂層で構成され、前記芯材がスラグである場合には着色された複数のセメント層で構成されることを第1の特徴としている。
また、本発明の着色骨材は、芯材がスラグである場合における被覆層として、着色された複数のセメント層を被覆する1乃至複数の樹脂層を更に備えることを第2の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、コンクリート製の基台と、前記基台の周囲に取り付けられる樹脂製の目地とを備え、前記基台の表面に、請求項1又は2に記載の着色骨材を配置してあると共に、前記目地に排水路を設けてあることを第3の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第3の特徴に加えて、着色骨材は、切断面が露出していることを第4の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第3の特徴に加えて、目地の下方に吸水性のシートを配置してあることを第5の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第4の特徴に加えて、目地の下方に吸水性のシートを配置してあることを第6の特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
上記第1の特徴による着色骨材によれば、芯材が廃ゴム若しくはスラグで構成されることから、廃ゴムやスラグのリサイクル化が可能となることで、資源の有効活用が可能で地球環境に優しい着色骨材とすることができる。
また、芯材を被覆する被覆層を備えることで、廃ゴムやスラグに残留する有害物質の放出を防止でき、安全性の高い着色骨材とすることができる。
更に、被覆層が着色された被覆層であることで、黒色である廃ゴムやスラグの表面が露出することなく、着色された被覆層が表面に出ることで、着色骨材を用いた製品の美観を大幅に向上させることができる。
【0008】
また、上記第2の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第1の特徴による作用効果に加えて、芯材がスラグである場合においても表面が柔らかい着色骨材とすることができる。
【0009】
また、上記第3の特徴による舗装用ブロックによれば、着色骨材として廃ゴムを用いる場合においては、歩行者が滑り難く、クッション性を備えた色鮮やかな舗装用ブロックとすることができる。また、着色骨材としてスラグを用いる場合においては、十分な強度や耐久性を備えた色鮮やかな舗装用ブロックとすることができる。更に、着色骨材がスラグを用いる場合においても1乃至複数の樹脂層を備える構成とすれば、クッション性を備えた舗装用ブロックとすることができる。
また、基台の周囲に樹脂製の目地を備える構成とすることで、隣接する舗装用ブロックの継ぎ目に樹脂製の目地を配置させることができる。よって、隣接する舗装用ブロックの継ぎ目に砂を配置していた場合には、雨や歩行による衝撃等で砂が消失することに伴う、砂埃が発生し易いという問題や、舗装用ブロックの収縮や緩和を受け止める緩衝材としての機能を失うという問題、舗装用ブロックの角が露出することで凹凸が生じ通行人が歩き難いという問題等の各種問題を解決可能な舗装用ブロックとすることができる。
更に、目地に排水路を設けることで、舗装用ブロックに雨水が溜まることを効果的に防止可能な舗装用ブロックとすることができる。
【0010】
また、上記第4の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第3の特徴による作用効果に加えて、着色骨材の切断面が露出することで、被覆層が年輪のように模様として現れ、一段と美観を向上させることが可能な舗装用ブロックとすることができる。
【0011】
また、上記第5の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第3の特徴による作用効果に加えて、目地の下方に吸水性のシートを備えることで、雨水の吸水、保水、蒸発を気候に合わせて行うことができ、温暖化防止作用やヒートアイランド現象の抑制効果があると共に、水害防止も可能な舗装用ブロックとすることができる。
【0012】
また、上記第6の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第4の特徴による作用効果に加えて、目地の下方に吸水性のシートを備えることで、雨水の吸水、保水、蒸発を気候に合わせて行うことができ、温暖化防止作用やヒートアイランド現象の抑制効果があると共に、水害防止も可能な舗装用ブロックとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る着色骨材を用いた舗装用ブロックを示す図で、(a)は全体平面図、(b)は全体斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る着色骨材を用いた舗装用ブロックを構成する第5の模様領域の拡大断面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る着色骨材を用いた舗装用ブロックの変形例を示す図で、(a)は変形例1を示す全体斜視図、(b)は変形例2を示す全体平面図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態に係る着色骨材を用いた舗装用ブロックを示す図で、(a)は全体平面図、(b)は舗装用ブロックを構成する第5の模様領域の拡大断面図である。
【
図5】本発明の第3の実施形態に係る着色骨材を用いた舗装用ブロックを示す全体平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、各図面を参照して、本発明の実施形態に係る着色骨材及び前記着色骨材を用いた舗装用ブロックを説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は特許請求の範囲に記載の本発明を限定するものではない。
また、本発明の着色骨材は、舗装用ブロックとしての用途の他、例えば、カラーポール、車止め、歩道、遊歩道、樹木の根本カバー、溝蓋、道路の縁石、擁壁、道路の脇の壁、工場の壁、住宅のエントランスやベランダ、防波堤、レンガ、タイル、インターロッキング等、多種多様な用途に用いることが可能である。
【0015】
まず、
図1、
図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る着色骨材30及び前記着色骨材30を用いた舗装用ブロック1を説明する。
本発明の第1の実施形態に係る着色骨材30を用いた舗装用ブロック1は、
図1に示すように、略矩形状の形状をなし、歩道等に敷設される舗装用ブロックである。
【0016】
この舗装用ブロック1は、基台10と、目地20と、着色骨材30と、接着剤40とで構成される。
【0017】
前記基台10は、舗装用ブロック1の骨格をなすもので、コンクリートで形成されている。
また、本実施形態においては、矩形状のコンクリートブロックを用いると共に、表面の所定領域に着色骨材30を配置するための5つの模様領域M1、模様領域M2、模様領域M3、模様領域M4、模様領域M5を備える構成としてある。この模様領域M1~模様領域M5は、基台10を製造する際に所定形状の型を用いることで、基台10の所定領域に凹状の空洞部を設けることで形成することができる。
なお、基台10の外形や模様領域の形状、数、配置位置等は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
【0018】
前記目地20は、舗装用ブロック1の緩衝材となるものである。
本実施形態においては
図1に示すように、基台10の外周に目地を設ける構成としてある。また、目地として、本実施形態においては、樹脂製の目地を用いる構成としてある。具体的には、二液混合型の弾力性を備えた硬化樹脂、より具体的には、変性シリコーンポリマーとエポキシ樹脂を主成分とする二成分混合常温硬化接着剤を用いる構成としてある。また、目地を着色するための顔料を添加する構成としてある。なお、顔料としては、使用環境に合わせ、適宜の顔料を用いることができる。
更に、添加剤として、ガラス繊維、防ウイルス剤、防菌剤、防虫剤など、各種添加剤を添加する構成としてもよい。
また、本実施形態においては、目地20の外周に排水路21を設ける構成としてある。具体的には、平面視において半円形状で、目地20の鉛直方向に貫通した溝を目地20の外周に所定の間隔を空けて形成することで排水路21を設ける構成としてある。勿論、排水路21の形状、大きさ、配置位置、数は本実施形態のものに限るものではなく、舗装用ブロック1の下方に雨水を排水可能なものであれば、適宜変更可能である。
なお、排水路21は、例えば、目地20を形成する際に所定形状の型を用いることで形成することができる。
また、本実施形態においては、基台10の周囲に接着剤を介して目地20を取り付ける構成としてある。勿論、基台10に対する目地20の取り付け方法はこのような方法に限るものではなく、舗装用ブロック1の使用環境に合わせて適宜変更可能である。例えば、型枠を用いて基台10の周囲に目地20を形成する樹脂を含む材料を流し込むことで基台10の周囲に目地20を取り付ける構成としてもよい。
【0019】
前記着色骨材30は、既述した模様領域M1~模様領域M5に接着剤40を介して配置されるリサイクル素材を芯材とする着色された骨材である。
この着色骨材30は、
図2に示すように、芯材30aと、1乃至複数の被覆層Hで構成される。
前記芯材30aは、着色骨材の骨格を構成するもので、本実施形態においては、廃ゴムで構成されている。より具体的には、廃ゴムをチップ状にした粒状のもの(粒状の集合物を含む)で構成されている。なお、廃ゴムとしては、例えば、廃タイヤをリサイクルした素材を使用することができるが、これに限るものではない。また、芯材30aの大きさ、形状等も本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
更に、芯材30aの素材も廃ゴムに限るものではなく、リサイクル可能な素材であれば適宜変更可能である。例えば、溶融スラグや鉄鋼スラグ等のスラグや、コンクリート、軽石、瓦、レンガ、ガラス、ブロック、タイル、自然の砂、砕石粒、岩石粒、鉱石粒、珪砂等を用いる構成としてもよい。
【0020】
前記被覆層Hは、芯材30aの外周を完全に被覆するためのものである。
本実施形態においては、被覆層Hとして、添加剤、顔料を含有した接着剤(樹脂層)を用いる構成としてある。また、
図2に示すように、本実施形態においては、芯材30aを1層若しくは2層の被覆層で被覆させる構成としてある。勿論、芯材30aの外周を被覆する被覆層Hの数は本実施形態のものに限るものではなく、芯材30aを3層以上の被覆層Hで被覆させる構成としてもよい。
なお、添加剤としては、強化ガラス繊維、セラミック粉、蓄光材、香料、磁粉、チタン繊維、カーボン繊維、金粉、銀粉、植毛材、肥料材、殺虫剤、害虫駆除剤、抗菌剤、防かび剤、珪砂、鉱石粉、高性能AE減水剤、収縮低減剤等の1乃至複数種を舗装用ブロック1の使用環境に合わせて適宜使用することができる。
また、接着剤としては、ウレタン樹脂系接着剤、軟質エポキシ樹脂系接着剤、過酸化物架橋タイプアクリル樹脂系接着剤、軟質ポリエステル樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤等を適宜使用することができる。
【0021】
次に、着色骨材30の製造方法を説明する。
まず、プライマーに強化ガラス繊維を混入したものを芯材30a全体に塗布し、芯材30aにプライマー膜を形成させる。
その後、所定の添加剤と顔料とを混合した接着剤の中にプライマー膜を備える芯材30aを投入し、芯材30aの色が見えなくなるまで包含加工を行う。
そして、所定時間乾燥させることで、1回目の被覆層Hによる芯材30aの被覆が完了する。
その後は、1回目とは顔料の色を変えた接着剤にて、芯材30aの2回目の被覆を上記と同様の工程により行う。
以上により、
図2に示すように、芯材30aが第1の被覆層31若しくは第1の被覆層(樹脂層)31及び第2の被覆層(樹脂層)32で被覆されてなる着色骨材30が製造される。
そして、このように製造された着色骨材30は、接着剤40と混練した後、模様領域M1~模様領域M5を形成する凹所に一定量投入し、一定の圧力を掛けることで表層が均一で一定の密度を有する模様領域M1~模様領域M5が形成される。つまり、着色骨材30は、模様領域M1~模様領域M5の表面だけでなく、内部にも配置されることになる。
なお、プライマーとしては、ポリエステル系、ポリアクリル系、エポキシ樹脂系またはエチレンー酢酸ビニル系のプライマーを使用することができる。
また、接着剤40としては、ウレタン樹脂系接着剤、軟質エポキシ樹脂系接着剤、過酸化物架橋タイプアクリル樹脂系接着剤、軟質ポリエステル樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤等を適宜使用することができる。
【0022】
このような構成からなる本発明の第1の実施形態に係る着色骨材30及び着色骨材30を用いた舗装用ブロック1は以下の効果を奏する。
【0023】
芯材30aが廃ゴムで構成されることから、廃ゴムのリサイクル化が可能となることで、資源の有効活用が可能で地球環境に優しい着色骨材とすることができる。
また、芯材30aを被覆する1乃至複数の被覆層(樹脂層)Hを備えることで、廃ゴムに残留する有害物質の放出を防止でき、安全性の高い着色骨材30とすることができる。この効果は、被覆層Hの数が多くなるほど高まるものである。
更に、被覆層Hが着色された被覆層Hであることで、黒色である廃ゴムの表面が露出することなく、着色された被覆層Hが表面に出ることで、着色骨材30を用いた舗装用ブロック1の美観を大幅に向上させることができる。
上記の各種効果は、芯材30aとしてスラグ等の各種リサイクル素材を用いた場合も同様である。
また、各種添加剤を含有する構成とすれば、それぞれの添加剤が備える効果を有する着色骨材30とすることができる。例えば、蓄光材を含有する場合は蓄光性の着色骨材30として活用できる。また、香料を含有する場合は芳香性の着色骨材30として活用できる。また、磁粉または鉱石粉を含有する場合は健康増進機能を有する着色骨材30として活用できる。更に、金粉または銀粉を含有する場合は装飾用着色骨材30として活用できる。
【0024】
また、歩行者が滑り難く、クッション性を備えた色鮮やかな舗装用ブロック1とすることができる。また、着色骨材30としてスラグを用いる場合においては、十分な強度や耐久性を備えた色鮮やかな舗装用ブロック1とすることができる。
また、基台10の周囲に樹脂製の目地20を備える構成とすることで、隣接する舗装用ブロック1の継ぎ目に樹脂製の目地20を配置させることができる。よって、隣接する舗装用ブロックの継ぎ目に砂を配置していた場合には、雨や歩行による衝撃等で砂が消失することに伴う、砂埃が発生し易いという問題や、舗装用ブロックの収縮や緩和を受け止める緩衝材として機能を失うという問題、舗装用ブロックの角が露出することで凹凸が生じ通行人が歩き難いという問題等の各種問題を解決可能な舗装用ブロック1とすることができる。
また、目地20に排水路21を設けることで、舗装用ブロックに雨水が溜まることを効果的に防止可能で水害の発生を抑止可能な舗装用ブロックとすることができる。
更に、目地20に各種添加剤を加える構成とすれば、それぞれの添加剤が備える効果を有する目地20とすることができる。例えば、防ウイルス剤を含有する場合は防ウイルス性を備えた目地20として活用できる。
【0025】
次に、
図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る舗装用ブロック1の変形例1、2を説明する。
【0026】
まず
図3(a)を参照して、本発明の第1の実施形態に係る舗装用ブロック1の変形例1を説明する。
本変形例1は、既述した本発明の第1の実施形態に係る舗装用ブロック1に吸水性のシート50を備える構成としたものである。その他の構成は既述した本発明の第1の実施形態に係る舗装用ブロック1と同様であることから、同一部材、同一機能を果たすものには同一番号、同一記号を付し、以下詳細な説明は省略するものとする。
具体的には、本変形例1においては
図3(a)に示すように、目地20の下方に吸水性のシート50を配置してある。
なお、本変形例1においては、詳しくは図示していないが、目地20よりも下方に露出する基台10の外周に、接着剤を介して吸水性のシート50を巻き付けることで、目地20の下方に吸水性のシート50を配置する構成としてある。勿論、吸水性のシート50の配置方法はこのような方法に限るものではなく、適宜変更可能である。
また、本変形例1においては、吸水性のシート50として、紙製の吸水性シートを複数層に重ねて用いる構成としてある。勿論、吸水性のシート50の素材や厚みはこのようなものに限るものではなく、適宜変更可能である。
【0027】
このように、目地20の下方に吸水性のシート50を配置することで、雨水の吸水、保水、蒸発を気候に合わせて行うことができ、温暖化防止作用やヒートアイランドの抑止作用のある舗装用ブロック1とすることができる。ひいては、市民生活の快適化を促進可能な舗装用ブロック1とすることができる。
【0028】
次に、
図3(b)を参照して、本変形例2においては、既述した本発明の第1の実施形態に係る舗装用ブロック1に対して、目地20に設ける排水路の形状と配置位置を変更したものである。具体的には、目地20の外周よりも内側に平面視円形の貫通孔を設けることで、目地20に排水路22を設ける構成としてある。
なお、排水路22は、例えば、目地20の製造時に型を用いて形成したり、目地20の形成後に孔あけ加工を施したりすることで形成することができる。
このような排水路22の構成とすることで、隣接する舗装用ブロック1との間に隙間が生じ難く、敷設が容易な舗装用ブロック1とすることができる。
なお、排水路22の形状、大きさ、配置位置等は本変形例2のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
【0029】
次に、
図4を参照して、本発明の第2の実施形態に係る着色骨材60及び着色骨材60を用いた舗装用ブロック2を説明する。
本発明の第2の実施形態に係る着色骨材60及び着色骨材60を用いた舗装用ブロック2は、既述した本発明の第1の実施形態に係る着色骨材30及び着色骨材30を用いた舗装用ブロック1に対して、芯材及び被覆層の素材と、複数の着色骨材60を連結させる連結材の素材とを変更したものである。
具体的には、芯材60aとしてスラグを用い、被覆層Hとして各種添加剤を含有するセメントを用いる構成としてある。また、複数の着色骨材60を連結させる連結材としてコンクリート70を用いる構成としてある。
なお、スラグとしては、溶融スラグ、鉄鋼スラグなど、各種スラグを用いることができる。
また、添加剤としては、強化ガラス繊維、セラミック粉、蓄光材、香料、磁粉、チタン繊維、カーボン繊維、金粉、銀粉、植毛材、肥料材、殺虫剤、害虫駆除剤、抗菌剤、防かび剤、珪砂、鉱石粉、高性能AE減水剤、収縮低減剤等の1乃至複数種を舗装用ブロック2の使用環境に合わせて適宜使用することができる。
また本変形例2においては、
図4(b)に示すように、被覆層Hとして、第1の被覆層61、第2の被覆層62、第3の被覆層63の3種類の被覆層を備える着色骨材60とする構成としてある。
【0030】
このように芯材60aとしてスラグを用いる構成とすることで、スラグのリサイクル化が可能となることで、資源の有効活用が可能で地球環境に優しい着色骨材とすることができる。
また、芯材60aを被覆する複数の被覆層Hを備えることで、スラグに残留する有害物質の放出を防止でき、安全性の高い着色骨材60とすることができる。この効果は、被覆層Hの数が多くなるほど高まるものである。
更に、被覆層Hが着色された被覆層Hであることで、黒色であるスラグの表面が露出することなく、着色された被覆層Hが表面に出ることで、着色骨材60を用いた舗装用ブロック2の美観を大幅に向上させることができる。
また、各種添加剤を含有する構成とすれば、それぞれの添加剤が備える効果を有する着色骨材60とすることができる。例えば、蓄光材を含有する場合は蓄光性の着色骨材60として活用できる。また、香料を含有する場合は芳香性の着色骨材60として活用できる。また、磁粉または鉱石粉を含有する場合は健康増進機能を有する着色骨材60として活用できる。また、金粉または銀粉を含有する場合は装飾用着色骨材60として活用できる。また、高性能AE減水剤や収縮低減剤を含有する場合は硬化したセメントとスラグとに隙間が生じることを防止でき、より強度の高い着色骨材60として活用できる。また、抗菌剤や抗ウイルス剤を含有する場合はコロナウイルス等の各種ウイルスの感染防止機能を有する着色骨材60として活用できる。
【0031】
なお、着色骨材60及び着色骨材60を用いた舗装用ブロック2は以下の方法により製造することができる。
まず、プライマーに強化ガラス繊維を混入したものを芯材60a全体に塗布し、芯材60aにプライマー膜を形成させる。
その後、所定の添加剤と顔料とを混合したセメントペーストの中にプライマー膜を備える芯材60aを投入し、芯材60aの色が見えなくなるまで包含加工を行う。
そして、所定時間乾燥させることで、1回目の被覆層Hによる芯材60aの被覆が完了する。
その後は、1回目とは顔料の色を変えた所定の添加剤を混合したセメントペーストにて、芯材60aの2回目以降の被覆を上記と同様の工程により行う。
以上により、
図4(b)に示すように、芯材60aが第1の被覆層61~第3の被覆層63で被覆されてなる着色骨材60が製造される。
そして、このように製造された着色骨材60は、コンクリート70と混練した後、模様領域M1~模様領域M5を形成する凹所に一定量投入し、一定の圧力を掛けることで表層が均一で一定の密度を有する模様領域M1~模様領域M5が形成される。つまり、着色骨材60は、模様領域M1~模様領域M5の表面だけでなく、内部にも配置されることになる。
なお、プライマーとしては、ポリエステル系、ポリアクリル系、エポキシ樹脂系またはエチレンー酢酸ビニル系のプライマーを使用することができる。
【0032】
次に、
図5を参照して、本発明の第3の実施形態に係る舗装用ブロック3を説明する。
本発明の第3の実施形態に係る舗装用ブロック3は、既述した本発明の第1の実施形態に係る舗装用ブロック1に対して、着色骨材の種類と配置位置とを変更したものである。
具体的には、
図5に示すように、模様領域M1~M5には着色骨材30を配置し、模様領域M1~M5を除く基台10の表面及び目地20の表面には着色骨材60を配置する構成としたものである。つまり、廃ゴムを芯材とする着色骨材30と、スラグを芯材とする着色骨材60とを組み合わせて基台10の表面に配置する構成としたものである。
なお、目地20に着色骨材60を配置する方法は、例えば、目地20の製造工程において、樹脂や添加剤を混練する際に着色骨材60を投入することにより配置可能となる。勿論、このような方法に限るものではなく、目地20に着色骨材60を配置可能な方法であれば、如何なる方法を用いてもよい。
このような構成とすることで、廃ゴムが備える特性(クッション性等)とスラグが備える特性(耐久性等)との両方を兼ね備えた舗装用ブロック3とすることができる。加えて、廃ゴムが備える特性(クッション性等)とスラグが備える特性(耐久性等)とのどちらの特性を優先したいかによって、着色骨材30と着色骨材60との含有量を適宜変更するだけで、それぞれの特性に富んだ舗装用ブロック3とすることができる。よって、一段と利便性が高く、使用用途の広い舗装用ブロック3とすることができる。特に、目地20にスラグを芯材60aとする着色骨材60を配置することで、耐久性が高く、摩耗し難い目地20とすることができる。
【0033】
なお、既述した本発明の実施形態及び変形例に係る舗装用ブロック1~3においては、芯材が被覆層Hで完全に被覆された着色骨材30及び着色骨材60を用いる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではない。例えば、着色骨材として、切断面が露出しているものを用いる構成としてもよい。このような構成とすることで、被覆層が年輪のように模様として現れ、一段と美観を向上させることが可能な舗装用ブロックとすることができる。
【0034】
また、既述した本発明の実施形態及び変形例に係る舗装用ブロック1~3においては、排水路を目地20に設ける構成としたが、このような構成に加えて、基台10の所定箇所に貫通孔を設けることで排水路を設ける構成としてもよい。このように基台10に排水路を設けることで、一段と雨水の排水が容易な舗装用ブロックとすることができる。
【0035】
また、既述した本発明の実施形態及び変形例に係る舗装用ブロック1~3においては、基台10の表面の一部の領域を模様領域とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、基台10の表面の全面に模様領域を設けるような構成としてもよい。
また、既述した本発明の第3の実施形態においては、着色骨材30を模様領域に配置し、着色骨材60を基台10の表面及び目地20の表面に配置することで、着色骨材30と着色骨材60との配置位置を分ける構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、例えば、模様領域内に着色骨材30と着色骨材60とを併存させて配置するような構成としてもよい。
【0036】
また、芯材がスラグである場合における被覆層として、着色された複数のセメント層を被覆する1乃至複数の樹脂層(接着剤層)を更に備える構成としてもよい。このような構成とすることで、芯材がスラグである場合においても表面が柔らかい着色骨材とすることができる。なお、着色された複数のセメント層を被覆する1乃至複数の樹脂層(接着剤層)を形成する方法としては、例えば、着色骨材30の製造方法と同様の方法を用いることができるが、この方法に限るものではない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明によれば、廃ゴム若しくはスラグのリサイクル化が可能であると共に、安全性が高く、着色骨材を用いた製品の美観を大幅に向上させることができることから、着色骨材及び着色骨材を用いた舗装用ブロックの分野における産業上の利用性が高い。
【符号の説明】
【0038】
1 舗装用ブロック
2 舗装用ブロック
3 舗装用ブロック
10 基台
20 目地
21 排水路
22 排水路
30 着色骨材
30a 芯材
31 第1の被覆層
32 第2の被覆層
40 接着剤
50 吸水性のシート
60 着色骨材
60a 芯材
61 第1の被覆層
62 第2の被覆層
63 第3の被覆層
70 コンクリート
H 被覆層
M1 第1の模様領域
M2 第2の模様領域
M3 第3の模様領域
M4 第4の模様領域
M5 第5の模様領域
【手続補正書】
【提出日】2022-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃ゴム若しくはスラグで構成される芯材と、前記芯材を包含した状態で被覆する被覆層とを備え、前記被覆層が、前記芯材が廃ゴムである場合には着色された1乃至複数の樹脂層で構成され、前記芯材がスラグである場合には着色された複数のセメント層で構成されることを特徴とする着色骨材。
【請求項2】
芯材がスラグである場合における被覆層として、着色された複数のセメント層を被覆する1乃至複数の樹脂層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の着色骨材。
【請求項3】
コンクリート製の基台と、前記基台の周囲に基台の表層と面一となるように取り付けられる着色された樹脂製の目地とを備え、前記基台及び前記目地の表面に、請求項1又は2に記載の着色骨材を前記基台の表層及び前記目地の表層と均一な状態で配置してあると共に、前記目地に排水路を設けてあることを特徴とする舗装用ブロック。
【請求項4】
着色骨材は、切断面が露出していることを特徴とする請求項3に記載の舗装用ブロック。
【請求項5】
目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて配置してあることを特徴とする請求項3に記載の舗装用ブロック。
【請求項6】
目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて配置してあることを特徴とする請求項4に記載の舗装用ブロック。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記課題を達成するため、本発明の着色骨材は、廃ゴム若しくはスラグで構成される芯材と、前記芯材を包含した状態で被覆する被覆層とを備え、前記被覆層が、前記芯材が廃ゴムである場合には着色された1乃至複数の樹脂層で構成され、前記芯材がスラグである場合には着色された複数のセメント層で構成されることを第1の特徴としている。
また、本発明の着色骨材は、芯材がスラグである場合における被覆層として、着色された複数のセメント層を被覆する1乃至複数の樹脂層を更に備えることを第2の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、コンクリート製の基台と、前記基台の周囲に基台の表層と面一となるように取り付けられる着色された樹脂製の目地とを備え、前記基台及び前記目地の表面に、請求項1又は2に記載の着色骨材を前記基台の表層及び前記目地の表層と均一な状態で配置してあると共に、前記目地に排水路を設けてあることを第3の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第3の特徴に加えて、着色骨材は、切断面が露出していることを第4の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第3の特徴に加えて、目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて配置してあることを第5の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第4の特徴に加えて、目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて配置してあることを第6の特徴としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記第1の特徴による着色骨材によれば、芯材が廃ゴム若しくはスラグで構成されることから、廃ゴムやスラグのリサイクル化が可能となることで、資源の有効活用が可能で地球環境に優しい着色骨材とすることができる。
また、芯材を包含した状態で被覆する被覆層を備えることで、廃ゴムやスラグに残留する有害物質の放出を防止でき、安全性の高い着色骨材とすることができる。
更に、被覆層が着色された被覆層であることで、黒色である廃ゴムやスラグの表面が露出することなく、着色された被覆層が表面に出ることで、着色骨材を用いた製品の美観を大幅に向上させることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また、上記第5の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第3の特徴による作用効果に加えて、目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて備えることで、雨水の吸水、保水、蒸発を気候に合わせて行うことができ、温暖化防止作用やヒートアイランド現象の抑制効果があると共に、水害防止も可能な舗装用ブロックとすることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
また、上記第6の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第4の特徴による作用効果に加えて、目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて備えることで、雨水の吸水、保水、蒸発を気候に合わせて行うことができ、温暖化防止作用やヒートアイランド現象の抑制効果があると共に、水害防止も可能な舗装用ブロックとすることができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート製の基台と、前記基台の周囲に基台の表層と面一となるように取り付けられる着色された樹脂製の目地とを備え、前記基台及び前記目地の表面に、着色骨材を前記基台の表層及び前記目地の表層と均一な状態で配置してあると共に、前記目地に排水路を設けてあり、前記着色骨材が、廃ゴム若しくはスラグで構成される芯材と、前記芯材を包含した状態で被覆する被覆層とを備え、前記芯材が廃ゴムである場合には前記被覆層が着色された1乃至複数の樹脂層で構成され、前記芯材がスラグである場合には前記被覆層が着色された複数のセメント層で構成されることを特徴とする舗装用ブロック。
【請求項2】
芯材がスラグである場合における被覆層として、着色された複数のセメント層を被覆する1乃至複数の樹脂層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の舗装用ブロック。
【請求項3】
着色骨材は、切断面が露出していることを特徴とする請求項2に記載の舗装用ブロック
【請求項4】
目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて配置してあることを特徴とする請求項3に記載の舗装用ブロック。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記課題を達成するため、本発明の舗装用ブロックは、コンクリート製の基台と、前記基台の周囲に基台の表層と面一となるように取り付けられる着色された樹脂製の目地とを備え、前記基台及び前記目地の表面に、着色骨材を前記基台の表層及び前記目地の表層と均一な状態で配置してあると共に、前記目地に排水路を設けてあり、前記着色骨材が、廃ゴム若しくはスラグで構成される芯材と、前記芯材を包含した状態で被覆する被覆層とを備え、前記芯材が廃ゴムである場合には前記被覆層が着色された1乃至複数の樹脂層で構成され、前記芯材がスラグである場合には前記被覆層が着色された複数のセメント層で構成されることを第1の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第1の特徴に加えて、芯材がスラグである場合における被覆層として、着色された複数のセメント層を被覆する1乃至複数の樹脂層を更に備えることを第2の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第2の特徴に加えて、着色骨材は、切断面が露出していることを第3の特徴としている。
また、本発明の舗装用ブロックは、上記第3の特徴に加えて、目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて配置してあることを第4の特徴としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記第1の特徴による舗装用ブロックによれば、芯材が廃ゴム若しくはスラグで構成されることから、廃ゴムやスラグのリサイクル化が可能となることで、資源の有効活用が可能で地球環境に優しい舗装用ブロックとすることができる。
また、着色骨材として廃ゴムを用いる場合においては、歩行者が滑り難く、クッション性を備えた色鮮やかな舗装用ブロックとすることができる。また、着色骨材としてスラグを用いる場合においては、十分な強度や耐久性を備えた色鮮やかな舗装用ブロックとすることができる。
また、芯材を包含した状態で被覆する被覆層を備えることで、廃ゴムやスラグに残留する有害物質の放出を防止でき、安全性の高い舗装用ブロックとすることができる。
更に、被覆層が着色された被覆層であることで、黒色である廃ゴムやスラグの表面が露出することなく、着色された被覆層が表面に出ることで、着色骨材を用いた製品の美観を大幅に向上させることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、基台の周囲に樹脂製の目地を備える構成とすることで、隣接する舗装用ブロックの継ぎ目に樹脂製の目地を配置させることができる。よって、隣接する舗装用ブロックの継ぎ目に砂を配置していた場合には、雨や歩行による衝撃等で砂が消失することに伴う、砂埃が発生し易いという問題や、舗装用ブロックの収縮や緩和を受け止める緩衝材としての機能を失うという問題、舗装用ブロックの角が露出することで凹凸が生じ通行人が歩き難いという問題等の各種問題を解決可能な舗装用ブロックとすることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
更に、目地に排水路を設けることで、舗装用ブロックに雨水が溜まることを効果的に防止可能な舗装用ブロックとすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、上記第2の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第1の特徴による作用効果に加えて、着色骨材がスラグを用いる場合においても1乃至複数の樹脂層を備える構成とすれば、クッション性を備えた舗装用ブロックとすることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また、上記第3の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第2の特徴による作用効果に加えて、着色骨材の切断面が露出することで、被覆層が年輪のように模様として現れ、一段と美観を向上させることが可能な舗装用ブロックとすることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
また、上記第4の特徴による舗装用ブロックによれば、上記第3の特徴による作用効果に加えて、目地よりも下方に露出する基台の外周に吸水性のシートを複数層に積層させて備えることで、雨水の吸水、保水、蒸発を気候に合わせて行うことができ、温暖化防止作用やヒートアイランド現象の抑制効果があると共に、水害防止も可能な舗装用ブロックとすることができる。