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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183294
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】防災設備の支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20231220BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096831
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000233826
【氏名又は名称】能美防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】弁理士法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石田 高嗣
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA00
(57)【要約】
【課題】防災対象物の管理者等と実際に点検を行う民間業者等のマッチングを行うことで、防災設備の保守点検の支援を行う。
【解決手段】防災設備の支援システムは、情報処理を行う管理サーバーを備え、管理サーバーは、利用者から送信された防災設備の保守点検に関する依頼情報を取得する依頼情報取得手段と、防災設備の保守点検作業を行う業者から送信された対応可能情報を取得する対応可能情報取得手段と、取得した業者毎の対応可能情報をデーターベース化するデーターベース構築手段と、依頼情報とデーターベース化された業者毎の対応可能情報に基づいて、対応可能業者を抽出する対応可能業者抽出手段とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理を行う管理サーバーを備え、
前記管理サーバーは、
利用者から送信された防災設備の保守点検に関する依頼情報を取得する依頼情報取得手段と、
防災設備の保守点検作業を行う業者から送信された対応可能情報を取得する対応可能情報取得手段と、
取得した業者毎の前記対応可能情報をデーターベース化するデーターベース構築手段と、
前記依頼情報とデーターベース化された業者毎の前記対応可能情報に基づいて、対応可能業者を抽出する対応可能業者抽出手段とを備えることを特徴とする防災設備の支援システム。
【請求項2】
前記管理サーバーは、
前記対応可能業者抽出手段が抽出した単数又は複数の対応可能業者に対して、前記依頼情報に基づく作業を実施する際の見積もり要求を送信する見積もり要求送信手段を備えることを特徴とする請求項1に記載された防災設備の支援システム。
【請求項3】
前記対応可能業者抽出手段は、
前記管理サーバーとネットワークを介して接続された業者情報端末のうち、抽出した対応可能業者の前記業者情報端末に対して、前記依頼情報を送信した利用者の連絡先情報を送信することを特徴とする請求項1に記載された防災設備の支援システム。
【請求項4】
前記対応可能業者抽出手段は、
前記管理サーバーとネットワークを介して接続された利用者情報端末に、抽出した業者の前記対応可能情報を送信することを特徴とする請求項1に記載された防災設備の支援システム。
【請求項5】
前記対応可能業者抽出手段は、
前記依頼情報に含まれる防災設備の現場位置の情報に基づいて、前記現場位置から業者居所までの距離を参照して前記対応可能業者を抽出することを特徴とする請求項1に記載された防災設備の支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災設備の支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
防災(例えば防火)対象物とされるビルやマンションなどの建物には、防災設備(例えば、消防用設備や警報設備など)が設置されている。防災設備に対しては、火災等の災害時に適切な防災機能が発揮されるように、定期的に保守点検を実施することが、防災対象物の関係者に対して義務付けられている。
【0003】
防災設備の保守管理に関する従来技術としては、例えば、火災感知器からの火災信号を受信して警報する受信機を設けた防災設備を、ネットワークに接続されたサーバーにより管理する防災設備の保守管理システムなどが提案されている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-175500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
防災設備の点検は、消防設備であれば、一般的に、防災対象物の管理者が民間業者に委託し、消防設備士又は消防設備点検資格者が点検を行って、その結果を管理者等が消防署等に報告することが求められている。しかしながら、万が一火災が発生した場合に、消防設備が正常に作動しないとなると大惨事に繋がり兼ねない中、消防設備点検報告率は、50.8%(2019年;消防庁「消防用設備等に係る最近の動向について」より)に留まっており、消防設備が正常に稼働することが確認された安全な物件(防災対象物)が少ないというのが実情である。
【0006】
このような実情の一因として考えられるのは、防災対象物の管理者等と実際に点検等を行う民間業者との間の連携が十分に取れていないことにあると考えられ、実際問題として、防災対象物の管理者等が防災設備の点検を委託しようとしても、どの業者にどの設備のどのような点検を委託すればよいのか、分からないというのが現状である。
【0007】
本発明は、このような事情に対処するために提案されたものであり、防災対象物の管理者等と実際に点検等を行う民間業者等のマッチングを行うことで、防災設備の保守点検・整備・施工等の支援を行うこと、などを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するために、本発明は、以下の構成を具備するものである。
情報処理を行う管理サーバーを備え、前記管理サーバーは、利用者から送信された防災設備の保守点検に関する依頼情報を取得する依頼情報取得手段と、防災設備の保守点検作業を行う業者から送信された対応可能情報を取得する対応可能情報取得手段と、取得した業者毎の前記対応可能情報をデーターベース化するデーターベース構築手段と、前記依頼情報とデーターベース化された業者毎の前記対応可能情報に基づいて、対応可能業者を抽出する対応可能業者抽出手段とを備えることを特徴とする防災設備の支援システム。
【発明の効果】
【0009】
このような特徴を有する本発明によると、防災対象物の管理者等と実際に点検等を行う民間業者等のマッチングを行って防災設備の保守点検・整備・施工等を支援することで、防災設備の点検報告率を高めることができ、ひいては安全が確保された防災対象物を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る防災設備の支援システムのシステム構成を示した説明図。
図2】依頼情報取得手段の入力フォーマット例を示した説明図。
図3】対応可能情報取得手段の入力フォーマット例を示した説明図。
図4】本発明の実施形態に係る防災設備の支援システムの利用形態の一例を示した説明図。
図5】管理サーバーから依頼者の利用者情報端末に送信される「対応可能業者リスト」の送信例を示した説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る防災設備の支援システム(以下、支援システム)1のシステム構成を示している。
【0013】
この支援システム1は、情報処理を行う管理サーバー10を備えている。管理サーバー10は、情報を蓄積してデーターベース11を構築することができ、また、データーベース11を構築した情報等の処理を行うことができる。データーベース11としては、一例として、入力情報から構築される管理データーベース11Aと予め備えられる地図データーベース11Bを有している。
【0014】
管理サーバー10は、ネットワークNを介して、防災設備の保守点検等の支援を希望する利用者が所有又は管理する情報端末(以下、利用者情報端末)20に接続されている。利用者情報端末20は、ネットワークNを介して管理サーバー10と情報の送受信を行うことができるものであればよく、PC等の固定端末、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末など、どのような形態の情報端末であっても構わない。利用者情報端末20は、例えば、管理サーバー10の管理者が運営する情報サイトへの登録によって管理サーバー10に接続可能になる。
【0015】
また、管理サーバー10は、ネットワークNを介して、地域毎に点在する防災設備の保守点検作業を行う業者が所有又は管理する情報端末(以下、業者情報端末)30に接続されている。ここでの地域は、日本全国を対象としてもよいし、利用者により近い業者を容易に選別できるように、県や市町村等、或いは独自のブロック地域を作って、小分けした地域ごとに業者情報端末30をグループ化してもよい。業者情報端末30も、利用者情報端末20と同様に、ネットワークNを介して管理サーバー10と情報の送受信を行うことができるものであれば、どのような形態の情報端末であっても構わない。業者情報端末30も、例えば、管理サーバー10の管理者が運営する情報サイトへの登録によって管理サーバー10に接続可能になる。
【0016】
管理サーバー10は、その情報処理機能として、依頼情報取得手段10A、対応可能情報取得手段10B、データーベース構築手段10C、対応可能業者抽出手段10D、見積もり要求送信手段10Eを備えている。なお、ここに示した情報処理機能は一例であり、これらに関連する他の情報処理機能を併せて備えることができる。以下に前述した各情報処理機能の具体例を説明する。
【0017】
依頼情報取得手段10Aは、利用者から送信された防災設備の保守点検に関する依頼情報を取得するものであり、例えば、図2に示すような入力フォーマットを利用者情報端末20の表示画面に表示させて依頼情報の入力を促す。依頼情報取得手段10Aにおける入力フォーマットは、例えば、管理サーバー10の情報サイトに利用者情報端末20からアクセスすることで利用者情報端末20の表示画面に出力される。そして、入力フォーマットに入力された情報は、適宜コード化されるなどして、管理サーバー10に送信される。
【0018】
依頼情報取得手段10Aの入力フォーマットには、基本情報として、「依頼者情報」C1、「物件情報」C2、「設備情報」C3、「依頼作業情報」C4などが含まれる。
【0019】
「依頼者情報」C1は、防災設備の保守点検の依頼者を特定する情報であり、「氏名」、「住所」、「連絡先」などの情報入力を促す入力画面が出力される。
【0020】
「物件情報」C2は、依頼者が所有又は管理する物件であって依頼対象の防災設備(以下、対象設備)が設置されている物件を特定する情報であり、「所在地」や「物件タイプ」などの情報入力を促す入力画面が出力される。図示の例では、「物件タイプ」として、「マンション」、「ビル」、「病院」、「個人住宅」、「その他」を選択できる選択入力画面が表示されている。
【0021】
「設備情報」C3は、対象設備に関する情報であり、対象設備を特定するための入力画面と対象設備の詳細情報の入力を促す入力画面が出力される。図示の例では、対象設備を特定するために、火災報知器等の「警報設備」、「防災・防排煙設備」、「消火設備」、「その他」を選択入力する画面が表示されている。図示の例の他、警報設備等の対象設備はこれらに限定されない。また、対象設備の詳細情報としては、対象設備のメーカー名や型番等の入力を促す入力画面が出力される。
【0022】
「依頼作業情報」C4は、どのような保守点検作業を依頼するか等の情報である。一例として、依頼項目は、「誤作動・故障」、「改修工事」、「部品交換」、「避難訓練指導」、「点検」、「その他」を選択入力する画面が出力され、対応希望日の年月日の入力を促す入力画面や事前訪問の有無を選択する入力画面や見積もり希望の有無を選択する入力画面などが出力される。
【0023】
対応可能情報取得手段10Bは、防災設備の保守点検作業を行う業者から送信された対応可能情報を取得するものであり、例えば、図3に示す入力フォーマットを業者情報端末30の表示画面に表示させて情報入力を促す。対応可能情報取得手段10Bにおける入力フォーマットは、例えば、管理サーバー10の情報サイトに業者情報端末30からアクセスすることで業者情報端末30の表示画面に出力される。そして、入力フォーマットに入力された情報は、適宜コード化されるなどして、管理サーバー10に送信される。
【0024】
対応可能情報取得手段10Bの入力フォーマットには、基本情報として、「業者情報」S1、「対応可能物件情報」S2、「対応可能設備情報」S3、「対応可能作業情報」S4、「作業者情報」S5などの対応可能情報が含まれる。
【0025】
「業者情報」S1は、防災設備の保守点検作業を行う業者を特定する情報であり、「会社名」、「所在地」、「連絡先」などの情報入力を促す入力画面が出力される。
【0026】
「対応可能物件情報」S2は、業者が保守点検作業の対応が可能な物件を特定する情報であって、図示の例では、「物件タイプ」として、「マンション」、「ビル」、「病院」、「個人住宅」、「その他」を選択できる選択入力画面が表示されている。また、図示の例では、対応可能な物件の規模に関して、「大」、「中」、「小」の選択入力画面が出力されている。物件の規模について、防災対象物の延べ面積によって、大規模、中規模、小規模と区分することができる。
【0027】
「対応可能設備情報」S3は、業者が対応可能な対象設備に関する情報であり、対象設備を特定するための入力画面と対象設備の詳細情報の入力を促す入力画面が出力される。図示の例では、対応可能設備として、「警報設備」、「防災・防排煙設備」、「消火設備」、「その他」を選択入力する画面が表示されている。図示の例の他、警報設備等の対象設備はこれらに限定されない。また、対象設備の詳細情報としては、対象設備のメーカー名や型番等の入力を促す入力画面が出力される。
【0028】
「対応作業情報」S4は、業者が対応可能な作業項目に関する情報である。一例として、対応可能な作業項目は、「誤作動・故障」、「改修工事」、「部品交換」、「避難訓練指導」、「点検」、「その他」を選択入力する画面が出力され、「その他の具体例」として、対応可能な作業に関する情報の入力画面などが出力される。
【0029】
「作業者情報」S5は、業者が保有する作業者に関する情報であり、「作業者人数」や「所得資格情報」の入力画面が出力される。「所得資格情報」は、防災設備の保守点検を行うに際して必要な資格の保有情報であり、一例としては、消防設備士、電気工事士、建築士等の資格を保有しているか否かの情報等である。
【0030】
データーベース構築手段10Cは、取得した業者毎の対応可能情報をデーターベース化するものであり、対応可能情報取得手段10Bが取得した情報を基にした管理データーベース11Aを構築する。管理データーベース11Aは、管理サーバー10の情報サイトに登録された業者(登録業者)に関するデーターベースであり、対応可能情報取得手段10Bの入力フォーマットによってエントリーされた情報が登録業者毎にデーターベース化されている。
【0031】
対応可能業者抽出手段10Dは、依頼情報とデーターベース化された業者毎の対応可能情報に基づいて、対応可能業者を抽出するものであり、特定の利用者情報端末20から依頼情報取得手段10Aの入力フォーマットに基づく情報が入力された場合、即ち、特定の利用者から防災設備の保守点検に関する依頼情報が入力された場合に、依頼情報取得手段10Aが取得した情報に基づいて管理データーベース11Aを照会することで、依頼情報に対応できる業者を抽出する。
【0032】
見積もり要求送信手段10Eは、対応可能業者抽出手段10Dが抽出した単数又は複数の対応可能業者に対して、依頼情報に基づく作業を実施する際の見積もり要求を送信する。具体的には、見積もり要求送信手段10Eは、依頼情報取得手段10Aが見積もり希望有の情報を取得した場合に、対応可能業者抽出手段10Dが抽出した対応可能業者の業者情報端末30に対して依頼情報を送信して、これに対しての見積もりを要求する指示を行う。
【0033】
図4は、支援システム1の利用形態の一例を示している。この例では、利用者情報端末20から管理サーバー10に、依頼情報取得手段10Aの入力フォーマットに応じた依頼情報が入力されると、管理サーバー10は、対応可能業者抽出手段10Dが依頼情報に対する対応可能業者を抽出し、「対応可能業者リスト」を依頼情報が入力された利用者情報端末20に送信する。「対応可能業者リスト」には、抽出された単数又は複数の対応可能業者の対応可能情報が掲載されている。
【0034】
対応可能業者抽出手段10Dの具体的な抽出方法を示すと、対応可能業者抽出手段10Dは、入力された依頼情報と対応可能情報とを照合し、一致する項目が多い業者をマッチングしたとして抽出する。そして、利用者情報端末20、マッチングした業者を1件表示したり、複数の業者をマッチング率が高い順番など所定の順序でリスト表示したりすることができる。
【0035】
一つの利用形態としては、依頼情報を入力した利用者(依頼者)は、管理サーバー10から送られてきた「対応可能業者リスト」を参照して、自ら対応可能業者に連絡することで、見積もりを含む各種対応要求をすることができる。この利用形態において、依頼者は、業者に関する情報を何ら持っていなくても、依頼情報を入力フォーマットに応じて入力するだけで、対応可能な業者の情報を取得することができる。
【0036】
この際、依頼者は、対応が可能かどうか分からない複数の業者に対して、個別に依頼情報を送信する手間が省けるので、効率的に対応可能業者を探し出すことができる。また、管理サーバー10から送られてくる「対応可能業者リスト」によって、管理サーバー10が運営する情報サイトに登録されている優良業者の情報を比較することができるので、自分に合った業者を適正に見つけ出すことができる。
【0037】
管理サーバー10は、見積もり要求送信手段10Eによって、一括して、対応可能業者抽出手段10Dが抽出した対応可能業者の業者情報端末30に対して、見積もり要求を送信する。この見積もり要求には、依頼情報を送信した利用者(依頼者)の連絡先情報を含む依頼情報が併せて送信される。これによって、抽出された対応可能業者は、送られてきた依頼情報に基づいて見積もりを作成することができる。そして、作成された見積もりは、管理サーバー10から送信されてきた依頼者の連絡先情報に基づいて、各対応可能業者が個別に依頼者に提示することができる。この際、各対応可能業者は、従業員や過去に対応した主な物件の情報などのアピール情報、或いは個別の契約情報等を、併せて依頼者に対して提示することができる。
【0038】
なお、前述した例では、対応可能業者が作成した見積もりを、対応可能業者が個別に依頼者に提示する例を示したが、対応可能業者が作成した見積もりを管理サーバー10が受信して、管理サーバー10経由で依頼者の利用者情報端末20に送信するようにしてもよい。また、管理サーバー10が行う見積もり要求は、利用者情報端末20からの要求指示に基づいて送信されるようにしてもよい。
【0039】
図5は、管理サーバー10から依頼者の利用者情報端末20に送信される「対応可能業者リスト」の送信例を示している。この例では、管理サーバー10のデーターベース11に収められている地図データーベース11Bを用いて、地図情報に併せて、抽出された対応可能業者の位置情報(所在地)と対象設備の位置情報(現場位置:例えば、物件所在地)を表示している。この際、管理サーバー10の対応可能業者抽出手段10Dは、依頼情報に含まれる防災設備の現場位置の情報に基づいて、現場位置から業者居所までの距離を参照して対応可能業者を抽出する。
【0040】
そして、現場位置と抽出された対応可能業者の位置の関係から、現場までの到達時間(到達距離に基づいて計算する)を予測して併せて表示できるようにし、図示のように、表示画面(入力画面)にて選択した対応可能業者の位置をタップすることで、何分後に到着するかを表示するようにしてもよい。
【0041】
このような利用形態によると、緊急時の対応が必要な場合に、抽出された対応可能業者の位置を地図上にて確認することができると共に、現場位置までの到達時間を把握することができるので、地理的に緊急対応が可能な業者を優先的に選択することが可能になる。
【0042】
以上説明した本発明の実施形態に係る支援システム1によると、防災対象物の管理者等と実際に点検を行う民間業者等のマッチングを行って防災設備の保守点検を支援することができる。これにより、防災設備の点検報告率を高めることができ、ひいては安全が確保された防災対象物を増やすことができる。
【0043】
また、業者側からすると、業者の得意分野を対応可能情報に含めてエントリーすることができ、管理サーバー10から送られてくる依頼者の連絡先情報に基づいて、依頼者へのメッセージやアピール情報などを個別に送信することができるので、新規顧客開拓の営業活動をこの支援システムを利用して行うことができるようになり、営業予算の低コスト化を実現することができる。
【符号の説明】
【0044】
1:支援システム,10:管理サーバー,11:データーベース,
11A:管理データーベース,11B:地図データーベース,
10A:依頼情報取得手段,10B:対応可能情報取得手段,
10C:データーベース構築手段,10D:対応可能業者抽出手段,
10E:見積もり要求送信手段,
20:利用者情報端末,30:業者情報端末,N:ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5