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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183303
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】送電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/38 20060101AFI20231220BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20231220BHJP
   H02J 9/04 20060101ALI20231220BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
H02J3/38 180
H02J3/38 120
H02J3/32
H02J9/04
H02J7/34 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096843
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村松 奈美
【テーマコード(参考)】
5G015
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G015GA01
5G015JA52
5G015JA64
5G066HA11
5G066HA15
5G066HB06
5G066HB09
5G066JA02
5G066JB03
5G503AA01
5G503AA06
5G503BA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503DA05
5G503FA06
(57)【要約】
【課題】系統電力の停電時においても発電電力の余剰分を有効に利用することができる送電システムを得る。
【解決手段】送電システムSは、各建物Hに自然エネルギーを利用して発電する発電装置16が設けられており、送配電網14を介して建物H間の発電電力の送電が可能となっている。電力の送電を制御する送電制御装置10は、送配電網14の対応エリア内において系統電力の停電を検知した場合に、予め設定された建物Hの優先度に応じて、余剰電力量を有する建物Hから電力の不足している建物Hへ送配電網14を介して電力の送電を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物ごとに設けられ、自然エネルギーを利用して発電する発電装置と、
建物間の発電電力の送電を可能にする送配電網と、
建物間の発電電力の送電を制御する送電制御装置と、を有し、
前記送電制御装置は、発電電力量、使用電力量及び蓄電電力量に基づいて、各建物の余剰電力量と不足電力量を算出し、前記送配電網の対応エリア内において系統電力の停電を検知した場合に、予め設定された建物の優先度に応じて、余剰電力量を有する建物から電力の不足している建物へ前記送配電網を介して電力の送電を行う、
送電システム。
【請求項2】
前記送電制御装置は、建物の管理者が保有する通信端末から電力要求を受け付け可能とされ、
前記電力要求を送信した管理者の建物が電力の不足している建物であると判断する、請求項1に記載の送電システム。
【請求項3】
建物ごとに設けられ、前記発電装置で発電した電力を蓄電可能な蓄電池を有し、
前記送電制御装置は、停電時において、前記蓄電池の蓄電電力量が所定の閾値以上である建物が余剰電力を有する建物であると判断する、請求項1又は請求項2に記載の送電システム。
【請求項4】
前記送電制御装置は、余剰電力を有する建物の管理者が保持する通信端末へ電力の提供依頼を通知し、当該通知に対して前記管理者が電力の提供を許可する場合に、当該建物から電力の不足している建物へ電力の送電を行い、前記管理者が電力の提供を許可しない場合に、余剰電力を前記蓄電池へ蓄電させる、請求項3に記載の送電システム。
【請求項5】
前記送電制御装置は、電力の不足する複数の建物について、予め設定された複数の優先度評価項目に基づいて電力供給の優先順位を決定し、決定された優先順位に基づいて提供された余剰電力を複数の建物に送電する、請求項1に記載の送電システム。
【請求項6】
建物ごとに設けられ、前記発電装置で発電した電力を蓄電可能な蓄電池と、
前記蓄電池とは別に前記送配電網に設けられた中継バッテリと、を有し、
前記送電制御装置は、提供された余剰電力を前記中継バッテリに蓄電し、前記中継バッテリを経由して電力の不足する建物に電力を供給する、請求項1に記載の送電システム。
【請求項7】
前記蓄電池は、電動車両に搭載された蓄電池である、請求項3に記載の送電システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、近年、CO2削減などの環境目標を踏まえて、太陽光発電などを利用した発電装置を備える建物に関心が高まっている。このような建物では、発電装置で発電された電力に余剰が生じた場合に、積極的に売電することで電力の効率的な利用が図られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、自然エネルギーを利用した発電装置を備える建物が開示されている。この建物では、HEMSに入力された住民の予定に基づいて、住民が不在の間は積極的に電力会社に売電し、建物内の電力使用機器を停止させることで電力の効率的な利用を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-20488号公報
【0005】
ところで、発電電力の余剰分は、系統電力を供給する電力会社等に売電されることが一般的であるが、災害時などに系統電力の大規模な停電が発生した場合、これらの余剰電力を有効に利用することが難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、系統電力の停電時においても発電電力の余剰分を有効に利用することができる送電システムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様に係る送電システムは、建物ごとに設けられ、自然エネルギーを利用して発電する発電装置と、建物間の発電電力の送電を可能にする送配電網と、建物間の発電電力の送電を制御する送電制御装置と、を有し、前記送電制御装置は、発電電力量、使用電力量及び蓄電電力量に基づいて、各建物の余剰電力量と不足電力量を算出し、前記送配電網の対応エリア内において系統電力の停電を検知した場合に、予め設定された建物の優先度に応じて、余剰電力量を有する建物から電力の不足している建物へ前記送配電網を介して電力の送電を行う。
【0008】
第1の態様に係る送電システムでは、各建物に自然エネルギーを利用して発電する発電装置が設けられている。また、送配電網を介して建物間の発電電力の送電が可能となっている。電力の送電を制御する送電制御装置は、送配電網の対応エリア内において系統電力の停電を検知した場合に、予め設定された建物の優先度に応じて、余剰電力量を有する建物から電力の不足している建物へ送配電網を介して電力の送電を行う。これにより、災害時などに系統電力の停電が発生した場合に、所定のエリアの非常用電力として各建物の発電電力を共有することができる。また、電力送電は、予め設定された建物の優先度に応じて行われるため、送電の無駄を低減させ、系統電力の停電時においても発電電力の余剰分を有効に利用することができる。
【0009】
第2の態様に係る送電システムは、第1の態様に記載の構成において、前記送電制御装置は、建物の管理者が保有する通信端末から電力要求を受け付け可能とされ、前記電力要求を送信した管理者の建物が電力の不足している建物であると判断する。
【0010】
第2の態様に係る送電システムでは、建物の管理者が保有する通信端末から電力要求を受け付けた場合に、当該管理者の建物が電力の不足している建物として判断する。これにより、建物の住民等の要求に応じて電力の不足を判断することができ、電力需要のない無人の建物等に余剰電力が送電されることを抑制することができ、送電の無駄を低減させることができる。
【0011】
第3の態様に係る送電システムは、第1の態様又は第2の態様に記載の構成において、建物ごとに設けられ、前記発電装置で発電した電力を蓄電可能な蓄電池を有し、前記送電制御装置は、停電時において、前記蓄電池の蓄電電力量が所定の閾値以上である建物が余剰電力を有する建物であると判断する。
【0012】
第3の態様に係る送電システムでは、蓄電電力が所定の閾値以上である建物が余剰電力を有する建物であると判断する。これにより、電力の余剰がある建物では、災害等に長期間の停電が発生した場合に使用する電力を確保しつつ、余剰電力を提供することができる。
【0013】
第4の態様に係る送電システムは、第3の態様に記載の構成において、前記送電制御装置は、余剰電力を有する建物の管理者が保持する通信端末へ電力の提供依頼を通知し、当該通知に対して前記管理者が電力の提供を許可する場合に、当該建物から電力の不足している建物へ電力の送電を行い、前記管理者が電力の提供を許可しない場合に、余剰電力を前記蓄電池へ蓄電させる。
【0014】
第4の態様に係る送電システムでは、余剰電力が生じた建物の管理者へ提供依頼を通知し、管理者が許可した場合に限り他の建物へ電力を提供する。これにより、建物内の使用電力量が増大することが見込まれる場合などは管理者が電力の提供を拒否することができるため、管理者が建物内の利用状況を考慮して、余剰電力を供給することができる。
【0015】
第5の態様に係る送電システムは、第1の態様に記載の構成において、前記送電制御装置は、電力の不足する複数の建物について、予め設定された複数の優先度評価項目に基づいて電力供給の優先順位を決定し、決定された優先順位に基づいて提供された余剰電力を複数の建物に送電する。
【0016】
第5の態様に係る送電システムでは、予め設定された複数の優先度評価項目に基づいて電力供給の優先順位を決定する。これにより、電力の不足する建物が複数存在する場合に、優先度が高い建物から順番に電力を供給することができる。
【0017】
第6の態様に係る送電システムは、第1の態様に記載の構成において、建物ごとに設けられ、前記発電装置で発電した電力を蓄電可能な蓄電池と、前記蓄電池とは別に前記送配電網に設けられた中継バッテリと、を有し、前記送電制御装置は、提供された余剰電力を前記中継バッテリに蓄電し、前記中継バッテリを経由して電力の不足する建物に電力を供給する。
【0018】
第6の態様に係る送電システムでは、提供された余剰電力を中継バッテリに蓄電し、中継バッテリを経由して電力の不足する建物に供給する。これにより、複数の建物の余剰電力の総量を中継バッテリの蓄電量で推定することができ、余剰電力の管理を容易にすることができる。
【0019】
第7の態様に係る送電システムは、第3の態様に記載の構成において、前記蓄電池は、電気自動車に搭載された蓄電池とされている。
【0020】
第7の態様に係る送電システムでは、電動車両に搭載された蓄電池の蓄電電力を考慮して余剰電力の有無を判断することができるため、建物内の電力に限らず、電動車両の使用電力にも自然エネルギーを利用した発電電力を効率的に利用することができる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明に係る送電システムによれば、系統電力の停電時においても発電電力の余剰分を有効に利用することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態に係る送電システムの全体構成を示す概略図である。
図2】実施形態に係る建物と送配設電網を示す概略図である。
図3】実施形態に係る送電制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】実施形態にかかる送電制御装置の機能構成を示すブロック図である。
図5】優先度評価項目の一例を示す表である。
図6】建物の優先度評価の一例を示す表である。
図7】実施形態に係るHEMS装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図8】実施形態に係るHEMS装置の機能構成を示すブロック図である。
図9】実施形態に係る送電処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図1図9を参照して、本実施形態に係る送電システムSについて説明する。
【0024】
図1に示されるように、本実施形態の送電システムSは、建物間の電力の送電を制御する制御装置としての送電制御装置10と、建物Hの使用電力を制御する制御装置としてのHEMS(Home Energy Management System)装置12を含んで構成されている。そして、送電制御装置10及びHEMS装置12は、ネットワークNによって接続されている。なお、ネットワークNには複数の建物Hに設けられたHEMS装置12が接続されているが、図1では説明の便宜上、二戸の建物Hと二つのHEMS装置12のみが図示されている。
【0025】
(送電制御装置10)
送電制御装置10は、送配電網14で繋がった複数の建物Hの発電電力量、使用電力量及び蓄電電力をモニタリングする。また、複数の建物Hの発電電力量、使用電力量及び蓄電電力に基づいて各建物Hの余剰電力量と不足電力量を算出し、余剰電力を有する建物Hから電力の不足している他の建物Hへ送配電網14を介して電力の送電を行う。
【0026】
(建物H)
図2に示すように、本明細書においては、送電システムSが適用される建物Hを、戸建て住宅として説明するが、本発明の実施形態はこれに限らない。送電システムSは、例えば戸建て住宅のほか集合住宅に適用できるし、事務所ビルや商業施設、病院や図書館などの非住戸系施設に適用することもできる。
【0027】
(発電装置16)
建物Hには、自然エネルギーを利用して発電する発電装置16が設けられている。本実施形態では、太陽光を受けて発電する太陽電池を備える太陽光発電装置を例として説明する。発電装置16は、季節や日照条件などに応じて、発電電力が時間的に変動する電源である。発電装置16は変換装置18に接続され、発電装置16の発電電力は、変換装置18に供給される。
【0028】
(蓄電池60)
蓄電池60は、建物Hに設けられている定置型蓄電池である。蓄電池60は、例えばリチウムイオン電池等の二次電池を備えている。蓄電池60は変換装置18に接続され、変換装置18から供給された電力により充電される。また、蓄電池60は、放電することにより変換装置18へ電力を供給することもできる。
【0029】
また、蓄電池60は、複数の建物Hを繋ぐ閉じた電力系統を構成する送配電網14に接続されている。送配電網14は、蓄電池60よりも蓄電容量の大きな中継バッテリ70を有している。建物Hの蓄電池60は、中継バッテリ70を経由して他の建物Hの蓄電池60と電気的に接続されている。蓄電池60は、放電することにより、中継バッテリ70へ電力を供給することもできる。本実実施形態では、蓄電池60から中継バッテリ70へ供給された余剰電力が中継バッテリ70に蓄電された後、中継バッテリ70から電力の不足している他の建物Hの蓄電池60へ供給される。
【0030】
(分電盤80)
分電盤80は、電力系統90からの交流電力を、建物H内の電気機器である負荷100に分配する。分電盤80には、電力系統90から交流電力が供給される。また、分電盤80に接続された分岐電路には負荷100が接続されている。分岐電路には、分電盤80から交流電力が供給され、負荷100は、分岐電路に供給される交流電力により動作する。さらに、分電盤80は、変換装置18に接続されており、変換装置18に交流電力を供給することができる。
【0031】
(コネクタ110)
コネクタ110は、電動車両Vの充電用のコネクタに着脱自在に接続される接続端子である。電動車両Vは蓄電池120を内蔵しており、蓄電池120に充電された電気エネルギーを用いて走行する。コネクタ110は変換装置18に接続され、変換装置18から供給された電力により蓄電池120が充電される。また、蓄電池120は、放電することにより変換装置18へ電力を供給することもできる。
【0032】
電動車両Vとしては、電動機の出力によって走行する電気自動車のほか、エンジンの出力と電動機の出力とを組み合わせて走行するプラグインハイブリッド車を適用することができる。
【0033】
(変換装置18)
変換装置18の動作は、HEMS装置12よって制御される。HEMS装置12は、発電装置16と接続されている。変換装置18は、発電装置16からの直流電圧を昇圧することができる。
【0034】
変換装置18は、蓄電池60が出力する直流電力を所定の大きさの直流電力に変換することができる。また、変換装置18は、直流電力を所定の大きさの直流電力に変換し、変換した直流電力を蓄電池60に出力することができる。
【0035】
変換装置18は、蓄電池120が出力する直流電力を所定の大きさの直流電力に変換することができる。また、変換装置18は、直流電力を所定の大きさの直流電力に変換し、変換した直流電力を蓄電池120に出力することができる。
【0036】
変換装置18は、電力系統90と「発電装置16、蓄電池60及び蓄電池120」との間において、直流電圧から交流電圧、又は交流電圧から直流電圧への変換を行うことができる。これにより、変換装置18は、「発電装置16、蓄電池60及び蓄電池120」からの直流電力を交流電力に変換して「負荷100や電力系統90」へ出力する機能と、電力系統90からの交流電力を直流電力に変換して「蓄電池60及び蓄電池120」へ出力する機能と、を有している。
【0037】
(HEMS装置12)
HEMS装置12は、建物Hにおける電力管理及び制御を実施する制御装置である。HEMS装置12は、発電装置16の発電電力を、変換装置18を介して蓄電池60や蓄電池120に充電することができる。あるいは、発電装置16の発電電力を、変換装置18を介して分電盤80に接続された負荷100や電力系統90に供給することができる。
【0038】
また、HEMS装置12は、電力系統90から供給された電力を、変換装置18を介して蓄電池60や蓄電池120に充電することができる。さらに、HEMS装置12は、蓄電池60や蓄電池120に充電する順序や充電量を制御することができる。
【0039】
また、HEMS装置12は、蓄電池60に充電された電力を、変換装置18を介して分電盤80に接続された負荷100に供給することができる。また、HEMS装置12は、蓄電池120に充電された電力を、変換装置18を介して分電盤80に接続された負荷100に供給することができる。
【0040】
(送電制御装置10のハードウェア構成)
図3は、送電制御装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。この図3に示されるように、送電制御装置10は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)20、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)24、ストレージ26、通信I/F(通信インタフェース)28及び入出力I/F(入出力インタフェース)30を含んで構成されている。各構成は、バス32を介して相互に通信可能に接続されている。
【0041】
CPU20は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU20は、ROM22又はストレージ26からプログラムを読み出し、RAM24を作業領域としてプログラムを実行する。CPU20は、ROM22又はストレージ26に記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。
【0042】
ROM22は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM24は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ26は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。本実施形態では、ROM22又はストレージ26には、送電処理を行うためのプログラム及び各種データなどが格納されている。
【0043】
通信I/F28は、送電制御装置10が建物HのHEMS装置12及び電動車両V等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、CAN(Controller Area Network)、イーサネット(登録商標)、LTE(Long Term Evolution)、FDDI(Fiber Distributed Data Interface)、Wi-Fi(登録商標)などの規格が用いられる。
【0044】
入出力I/F30は、入力装置34及び表示装置36と電気的に接続されている。入力装置34は、送電制御装置10に対して所定の指示を入力するための装置であり、例えば、マウス及びキーボードなどを含んで構成されている。表示装置36は、送電制御装置10から出力された情報を表示するためのディスプレイなどの装置である。
【0045】
(送電制御装置10の機能構成)
送電制御装置10は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。送電制御装置10が実現する機能構成について図4を参照して説明する。
【0046】
図4に示されるように、送電制御装置10は、機能構成として、電力監視部210、停電検知部220、電力要求受付部230、優先順位決定部240及び送電制御部250を含んで構成されている。なお、各機能構成は、CPU20がROM22又はストレージ26に記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0047】
電力監視部210は、建物Hの発電電力量、使用電力量及び蓄電電力量を監視する。発電電力量とは、発電装置16で発電された電力量である。使用電力量とは、建物Hの負荷100で使用されている電力量である。蓄電電力量とは、蓄電池60及び蓄電池120に蓄電された電力量である。
【0048】
本実施形態の一例では、電力監視部210は、所定の時間的周期に基づいて建物HのHEMS装置12から送信された発電電力量、使用電力量及び蓄電電力量を受信する。
【0049】
電力監視部210は、送配電網14によって繋がれた複数の建物Hを対象に、余剰電力量と不足電力量を監視する。具体的に、電力監視部210は、負荷100で使用される使用電力を上回る発電電力が発生しており、且つ、建物Hの蓄電電力量が所定の閾値以上である場合に、使用電力を差し引いた発電電力を余剰電力として算出する。
【0050】
また、電力監視部210は、建物Hの負荷100に対する系統電力の供給状態を監視すする。この電力監視部210の機能により、各建物Hにおける系統電力の使用量及び系統電力の停電の発生を検知することができる。
【0051】
停電検知部220は、送配電網14の対応エリア内で発生した停電を検知する機能を有する。具体的に、停電検知部220は、電力監視部210で行われる系統電力の供給状態の監視により、対応エリア内の建物Hで発生した系統電力の停電を検知する。
【0052】
電力要求受付部230は、各建物HのHEMS装置12から送信される電力要求を受け付ける機能を有する。電力要求受付部230は、送配電網14で繋がれた対応エリア内の全ての建物Hから、常時、電力要求を受け付けてもよいし、対応エリア内で停電が発生した場合に限り電力要求を受け付けてもよい。
【0053】
本実施形態においては、電力要求受付部230において電力要求を受け付けた建物Hが電力の不足している建物であると判断される。
【0054】
なお、これに限らず、例えば、電力監視部210の機能により、系統電力の停電が発生する直前の系統電力の使用量が所定の閾値以上であった建物Hを電力の不足している建物として判断することもできる。
【0055】
優先順位決定部240は、電力の不足する建物Hが複数存在した場合に、予め設定された複数の優先度評価項目に基づいて電力供給の優先順位を決定する。具体的に、優先順位決定部240は、予め設定した複数の優先度評価項目のそれぞれに対してスコアを算出し、各建物Hについて算出されたスコア順に優先度を決定する。ここで、図5を参照して、優先度評価項目の一例について説明する。
【0056】
図5は、複数の優先度評価項目について予め設定されたスコアテーブルの例を示している。優先順位決定部240は、例えば、図5に一例として示すスコアテーブルを参照して各建物Hの優先度評価項目のスコアを算出する。そして、図6に示すように、優先度評価項目のそれぞれに対してスコアを算出し、各建物Hの総スコア順に優先順位を決定する。
【0057】
本実施形態の一例では、優先度評価項目に「地区評価」「建物種別」及び「契約電力」が含まれる。
【0058】
「地区評価」は、送配電網14の対応エリア内の複数の地区に分類されている。各地区は、地区毎に設定された取り用途に応じてスコアが設定されている。土地用途の一例としては、「商業地」、「住宅地」、「工業地」及び「農耕地」等である。例えば、人口密度の高い「商業地」のスコアを人口密度の低い「農耕地」のスコアよりも高く設定することで、電力需要の高い人口密集エリアに建つ建物Hのスコアを優先的に挙げることができる。
【0059】
また、「商業地」と「住宅地」のスコアは、停電発生時の時間帯を考慮してスコアを変更してもよい。例えば、日中に停電が発生した場合は、人口密度の高い「商業地」のスコアを「住宅地」よりも高く設定し、夜間に停電が発生した場合は、「住宅地」のスコアを「商業地」よりも高く設定してもよい。
【0060】
「建物種別」は、「避難施設」、「医療施設」、「商業施設」、「在宅医療設備住宅」及び「一般住宅」に分類される。これらの分類には、停電発生時において、電力供給を復旧する優先度の高い種別から順に高いスコアが設定されている。例えば、「避難施設」、「医療施設」及び在宅医療の設備を有する「在宅医療設備住宅」は、「一般住宅」よりも高いスコアが設定される。
【0061】
なお、「在宅医療設備」は、建物Hの住民に在宅医療レベルに応じてスコアを算出してもよい。例えば、在宅医療による要介護者が存在しない建物のスコアを0とし、要介護者がいる場合や在宅医療の内容に応じて0から100のスコアで算出する。
【0062】
「契約電力」は、各建物Hにおいて系統電力を供給する電力会社との間で契約された契約電力の大きさ毎に分類され、対応するスコアが設定されている。例えば、契約電力の大きさに応じて0から100のスコアの算出を行う。これにより、世帯人数の多い建物Hに対して優先的に余剰電力を供給することができる。
【0063】
送電制御部250は、余剰電力を有する建物Hから電力の不足している他の建物Hへ送配電網14を介して電力の送電を行う。ここで、本実施形態の一例では、送電制御部250は、余剰電力を有する建物Hの管理者に電力の提供に対する許可を得た場合に送電を行う。
【0064】
具体的に、送電制御部250は、建物Hの管理者の所有する通信端末へ電力の提供依頼を通知し、当該通知に対して管理者が電力の提供を許可する場合に、管理者の建物Hから電力の不足する他の建物Hへ余剰電力が送電される。本実施形態では、建物HのHEMS装置12を「通信端末」とする例について説明するが、これに限らず、管理者が所有するスマートフォンやタブレット等の通信端末でもよい。
【0065】
送電制御部250は、管理者の通信端末から送信されや電力の提供を許可する許可通知を受信した場合に、当該管理者の建物Hの余剰電力を送配電網14の中継バッテリ70へ送電させ蓄電する。その後、優先順位決定部240の機能で決定した優先順位に基づいて、中継バッテリ70に蓄電された電力を他の建物Hへ送電させる。
【0066】
(HEMS装置12のハードウェア構成)
図7は、HEMS装置12のハードウェア構成を示すブロック図である。この図7に示されるように、HEMS装置12は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)40、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)44、ストレージ46、通信I/F(通信インタフェース)48及び入出力I/F(入出力インタフェース)50を含んで構成されている。各構成は、バス52を介して相互に通信可能に接続されている。
【0067】
CPU40は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU40は、ROM42又はストレージ46からプログラムを読み出し、RAM44を作業領域としてプログラムを実行する。CPU40は、ROM42又はストレージ46に記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。
【0068】
ROM42は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM44は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ46は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。本実施形態では、ROM42又はストレージ46には、各種処理を行うためのプログラム及び各種データなどが格納されている。
【0069】
通信I/F48は、HEMS装置12が送電制御装置10や蓄電池60、電動車両V、負荷100等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、CAN、イーサネット(登録商標)、LTE、FDDI、Wi-Fi(登録商標)などの規格が用いられる。入出力I/F50は、入力装置54及び表示装置56と電気的に接続されている。入力装置54は、建物Hの住民の操作により、HEMS装置12に対して所定の指示を入力するための装置であり、表示装置56は、HEMS装置12から出力された情報を表示する。例えば、入力装置54と表示装置56は、タッチパネル式の操作ディスプレイで構成されている。また、入出力I/F50は、変換装置18及びコネクタ110と電気的に接続されている。
【0070】
(HEMS装置12の機能構成)
HEMS装置12は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。HEMS装置12が実現する機能構成について図8を参照して説明する。
【0071】
図8に示されるように、HEMS装置12は、機能構成として、データ通信部410、送電切替部420及び受電切替部430を含んで構成されている。なお、各機能構成は、CPU40がROM42又はストレージ46に記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0072】
データ通信部410は、建物Hの発電電力量、使用電力量、及び蓄電電力量、建物Hへの系統電力の供給状況に関する情報を送電制御装置10に送信する。具体的に、データ通信部410は、通信I/F48を介して変換装置18と通信を行い、発電装置16による発電電力量を算出し、発電電力量を送電制御装置10に送信する。また、データ通信部410は、通信I/F48を介して負荷100と通信を行い、負荷100の使用電力量を算出し、送電制御装置10に送信する。また、データ通信部410は、通信I/F48を介して蓄電池60及び電動車両Vと通信を行い、蓄電池60及び蓄電池120の蓄電電力量を算出し、送電制御装置10に送信する。また、データ通信部410は、通信I/F48を介して分電盤80と通信を行い、建物Hに供給されている系統電力の電力量を算出し、送電制御装置10に送信する。
【0073】
また、データ通信部410は、送電制御装置10へ電力要求を送信する機能を有する。この電力要求は、建物Hの管理者等によってHEMS装置12Bに所定の入力操作が行われることにより送信される構成としてもよい。若しくは、建物Hにおいて停電が発生する直前の系統電力の使用量が所定の閾値以上であった場合にHEMS装置12Bから自動で送信される構成としてもよい。
【0074】
送電切替部420は、送電制御装置10から送信された送電コマンドを受信して、蓄電池60に蓄電された電力を中継バッテリ70に供給する。なお、蓄電池60を介さずに、変換装置18から直接中継バッテリ70に余剰電力を供給してもよい。
【0075】
受電切替部430は、送電制御装置10から送信された受電コマンドを受信して、中継バッテリ70から供給される電力を受電する。受電した電力は、蓄電池60又は蓄電池120に充電される。
【0076】
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0077】
(送電処理)
送電処理の流れの一例について、図9に示されているシーケンス図を用いて説明する。なお、送電制御装置10における処理は、CPU20が電力監視部210、停電検知部220、電力要求受付部230、優先順位決定部240及び送電制御部250として機能することにより実現される。また、HEMS装置12における処理は、CPU40がデータ通信部410、送電切替部420及び受電切替部430として機能することにより実現される。
【0078】
なお、図9のシーケンス図では、余剰電力を有する建物Hに設けられたHEMS装置12を符号「12A」で示し、電力の不足する建物Hに設けられたHEMS装置12を「符号12B」で示している。
【0079】
ステップS102、及びステップS104では、各建物HのHEMS装置12A,12Bから送電制御装置10へ電力量データが送信される。具体的には、各建物Hの発電電力量、使用電力量、蓄電電力量及び系統電力の供給状態に関するデータが送信される。
【0080】
ステップS106では、送電制御装置10が電力監視部210の機能に基づいて、送配電網14の対応エリア内の停電の発生を検知する。
【0081】
ステップS108では、電力の不足している建物のHEMS装置12Bから電力要求が送信され、送電制御装置10は、電力要求受付部230の機能により電力要求を受け付ける。
【0082】
ステップS110では、送電制御装置10が、電力要求受付部230の機能により、対応エリア内の建物Hから電力要求があるか否かについて判断する。電力要求があると判断した場合、ステップS112の処理へ進む。一方、電力要求がないと判断した場合、電力の不足する建物が存在しないと判断して送電処理を終了する。
【0083】
ステップS112では、送電制御装置10が、送電制御装置10が、電力監視部210の機能に基づいて、蓄電電力量が所定の閾値以上の建物Hが存在するか否かを判定する。蓄電電力量が所定の閾値以上の建物Hが存在すると判定された場合、ステップS114の処理に進む。一方、蓄電電力量が所定の閾値以上の建物Hが存在しないと判定された場合、余剰電力を有する建物Hが存在しないと判断して送電処理を終了する。
【0084】
ステップS114では、送電制御装置10が、優先順位決定処理を行う。具体的には、送電制御装置10は、優先順位決定部240の機能により、予め設定された複数の優先度評価項目に対してスコアを算出し、算出されたスコアに基づいて複数の建物Hについて電力供給の優先順位を決定する。本実施形態では、送電制御装置10のストレージ26に予めスコアテーブル又はスコア算出用の数式などが格納されており、このスコアテーブル又は数式を用いてスコアが算出される。
【0085】
ステップS116では、送電制御装置10が、送電制御部250の機能により、余剰電力を有すると判断された建物Hの管理者に電力の提供依頼通知を送信する。本実施形態では、余剰電力を有する建物HのHEMS装置12Aに提供依頼通知が送信される。
【0086】
ステップS118では、HEMS装置12Aから送電制御装置10へ応答通知が送信される。なお、この応答通知によって、管理者が電力の提供を許可する開始時間と終了時間を設定可能にしてもよい。
【0087】
ステップS120では、送電制御装置10は、送電制御部250の機能により、応答通知を参照して、管理者が余剰電力の提供を許可したか否かについて判定する。電力の提供を許可したと判定した場合、ステップS122の処理に進み、HEMS装置12Aに送電コマンドを送信する。これにより、HEMS装置12Aの制御により、建物Hの余剰電力が中継バッテリ70に供給され、蓄電される。
【0088】
一方、電力の提供を許可しなかったと判定した場合、建物Hの余剰電力は、引き続き蓄電池60又は蓄電池120に蓄電され(S126)、ステップS102の処理に戻る。
【0089】
ステップS124では、送電制御装置10は、送電制御部250の機能により、HEMS装置12Bに受電コマンドを送信する。これにより、HEMS装置12Bの制御により、建物Hの蓄電池60又は蓄電池120に余剰電力が供給される。
【0090】
以上のように、本実施形態の送電システムSでは、各建物Hに自然エネルギーを利用して発電する発電装置16が設けられている。また、送配電網14を介して建物間の発電電力の送電が可能となっている。電力の送電を制御する送電制御装置10は、送配電網14の対応エリア内において系統電力の停電を検知した場合に、予め設定された建物の優先度に応じて、余剰電力量を有する建物Hから電力の不足している建物Hへ送配電網14を介して電力の送電を行う。これにより、災害時などに系統電力の停電が発生した場合に、所定のエリアの非常用電力として各建物Hの発電電力を共有することができる。また、予め設定された建物の優先度に応じて電力の送電が行われるため、送電の無駄を低減させ、系統電力の停電時においても発電電力の余剰分を有効に利用することができる。
【0091】
送電システムSでは、建物Hの管理者が保有するHEMS装置12(通信端末)から電力要求を受け付けた場合に、当該管理者の建物Hを電力の不足している建物として判断する。これにより、建物Hの住民等の要求に応じて電力の不足を判断することができ、電力需要のない無人の建物H等に余剰電力が送電されることを抑制することができ、送電の無駄を低減させることができる。
【0092】
送電システムSでは、余剰電力が生じた建物Hの管理者へ提供依頼を通知し、管理者が許可した場合に限り他の建物Hへ電力を提供する。これにより、建物内の使用電力量が増大することが見込まれる場合などは管理者が電力の提供を拒否することができるため、管理者が建物H内の利用状況を考慮して、余剰電力を供給することができる。
【0093】
送電システムSでは、予め設定された複数の優先度評価項目に基づいて電力供給の優先順位を決定する。これにより、電力の不足する建物Hが複数存在する場合に、優先度が高い建物から順番に電力を供給することができる。
【0094】
送電システムSでは、提供された余剰電力を中継バッテリ70に蓄電し、中継バッテリ70を経由して電力の不足する建物に供給する。これにより、複数の建物Hの余剰電力の総量を中継バッテリ70の蓄電量で推定することができ、余剰電力の管理を容易にすることができる。
【0095】
送電システムSでは、電動車両Vに搭載された蓄電池120の蓄電電力を考慮して余剰電力の有無を判断することができるため、建物H内の電力に限らず、電動車両Vの使用電力にも自然エネルギーを利用した発電電力を効率的に利用することができる。
【0096】
[補足説明]
以上、実施形態に係る送電システムSについて説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、自然エネルギーを利用した発電装置16として太陽光発電装置の例を説明したがこれに限らない。風力発電装置や地熱発電装置でもよい。
【0097】
また、図5に示す優先度評価項目は一例であり、本発明はこれに限定されない。図5に示す複数の項目のうち、一部の項目によって電力供給の優先順位を決定してもよいし、図5に示す項目に別の項目を付加してもよい。
【0098】
さらに、上記実施形態でCPU20がプログラムを読み込んで実行した処理を、CPU20以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、上記処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせで実行してもよく、例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0099】
さらに、上記実施形態では、ストレージ26及びストレージ46に種々のデータを記憶させる構成としたが、これに限定されない。例えば、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的記録媒体を記憶部としてもよい。この場合、これらの記録媒体に各種プログラム及びデータなどが格納されることとなる。
【符号の説明】
【0100】
10 送電制御装置
12 HEMS装置(通信端末)
14 送配電網
16 発電装置
60 蓄電池
70 中継バッテリ
90 系統電力
120 蓄電池
H 建物
S 送電システム
V 電動車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9