(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183306
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】原稿読取装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 5/06 20060101AFI20231220BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20231220BHJP
B65H 5/38 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
B65H5/06 P
G03G21/16 104
G03G21/16 133
G03G21/16 195
B65H5/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096847
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 伸義
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 智紀
(72)【発明者】
【氏名】森田 美帆
(72)【発明者】
【氏名】真原 毅
(72)【発明者】
【氏名】安達 偉人
(72)【発明者】
【氏名】石田 智睦
【テーマコード(参考)】
2H171
3F049
3F101
【Fターム(参考)】
2H171FA03
2H171HA14
2H171HA15
2H171HA22
2H171HA23
2H171HA24
2H171KA05
2H171LA13
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB03
2H171QB16
2H171QB32
2H171QC36
2H171RA01
2H171RA03
2H171RA05
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA19
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
2H171WA01
2H171WA16
2H171WA21
3F049AA04
3F049DA12
3F049DB02
3F049LA02
3F049LA05
3F049LB02
3F101FB17
3F101FE02
3F101LA02
3F101LA05
3F101LB02
(57)【要約】
【課題】移動部を露出位置に位置させたまま、開閉部を閉じることを抑制する。
【解決手段】原稿読取装置は、装置本体に設けられ、原稿が搬送される搬送路と、前記装置本体に設けられ、前記搬送路で搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、前記装置本体に設けられ、前記読取部の読取面を覆う位置と前記読取面を露出させる位置とに移動可能な移動部と、前記装置本体に開閉可能に設けられ、開位置において前記搬送路を開放する第一開閉部と、前記装置本体の側方に開閉可能又は着脱可能に設けられ、開位置又は取外し位置において前記移動部を露出させる第二開閉部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に設けられ、原稿が搬送される搬送路と、
前記装置本体に設けられ、前記搬送路で搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、
前記装置本体に設けられ、前記読取部の読取面を覆う位置と前記読取面を露出させる位置とに移動可能な移動部と、
前記装置本体に開閉可能に設けられ、開位置において前記搬送路を開放する第一開閉部と、
前記装置本体の側方に開閉可能又は着脱可能に設けられ、開位置又は取外し位置において前記移動部を露出させる第二開閉部と、
を備える原稿読取装置。
【請求項2】
前記第二開閉部は、下部に設けられた回転軸を中心として上部が回転されることで開閉される
請求項1に記載の原稿読取装置。
【請求項3】
前記回転軸は、前記読取面の上端の高さ以下の位置に配置されている
請求項2に記載の原稿読取装置。
【請求項4】
前記移動部は、回転軸を中心として回転されることで移動され、
前記第二開閉部の回転軸は、前記移動部の回転軸の高さ以下の位置に配置されている
請求項2に記載の原稿読取装置。
【請求項5】
前記第一開閉部は、下部に設けられた回転軸を中心として上部が回転されることで開閉され、
前記第二開閉部の回転軸は、前記第一開閉部の回転軸の高さ以下の位置に配置されている
請求項2に記載の原稿読取装置。
【請求項6】
前記第一開閉部は、前記第二開閉部と一体に開閉される
請求項1に記載の原稿読取装置。
【請求項7】
前記第二開閉部は、前記第一開閉部に対して開閉可能又は着脱可能に支持されている
請求項6に記載の原稿読取装置。
【請求項8】
前記第二開閉部の上下方向の寸法は、前記第一開閉部の上下方向の寸法よりも小さい
請求項1に記載の原稿読取装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置で読み取られた画像を記録媒体に形成可能な画像形成部と、
を備える画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成部が設けられた画像形成装置本体、
を備え、
前記原稿読取装置の装置本体は、前記画像形成装置本体の上方で前記画像形成装置本体に対して固定されている
請求項9に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿読取装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ハウジングの一部を構成する外装カバーと、上記外装カバーに開閉自在に取り付けられた開閉カバーとを有し、上記外装カバーをハウジングから取り外すことにより、ハウジング内部のメンテナンスが可能な画像形成装置であって、上記外装カバーに保持され、ハウジング外部の空気をハウジング内に吸い込むためのファンと、上記ファンの駆動を制御する駆動制御手段と、上記開閉カバーの開閉に応じて切換えられる開閉検知スイッチと、上記開閉検知スイッチの切換え状態に基づいて、上記開閉カバーの開閉状態を報知するする報知手段と、上記ファンと上記駆動制御手段との電気的接続、および上記開閉検知スイッチと上記報知手段との電気的接続をするためのコネクタであって、上記外装カバーがハウジングから取り外される際に抜き外されるコネクタとを含むことを特徴とする画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
原稿読取装置としては、装置本体に設けられ、原稿を搬送する搬送路と、前記装置本体に設けられ、前記搬送路で搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、前記装置本体に設けられ、前記読取部の読取面を覆う覆い位置と前記読取面を露出させる露出位置とに移動可能な移動部と、前記装置本体に開閉可能に設けられ、開位置において前記搬送路を開放する開閉部と、を備える原稿読取装置が考えられる。
【0005】
当該原稿読取装置では、搬送路にて原稿が詰まる原稿詰まりが生じた場合、開閉部を開けることで、搬送路を開放して、原稿詰まりを解消できる。
【0006】
そして、当該原稿読取装置において、当該開閉部を開けることでのみ、移動部が露出される構成では、読取部の読取面を清掃する場合、当該開閉部を開けた後に、移動部を露出位置へ移動させて、読取面の清掃を行う必要がある。当該原稿読取装置では、原稿詰まりが生じた場合、移動部を移動させる必要がないため、読取面の清掃の際に、原稿詰まりが生じた際の操作と混同すると、移動部を露出位置に位置させたまま、開閉部を閉めてしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、開位置において搬送路を開放する開閉部を開けることでのみ、移動部が露出される場合に比べ、移動部を露出位置に位置させたまま、開閉部を閉じることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様は、装置本体に設けられ、原稿が搬送される搬送路と、前記装置本体に設けられ、前記搬送路で搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、前記装置本体に設けられ、前記読取部の読取面を覆う位置と前記読取面を露出させる位置とに移動可能な移動部と、前記装置本体に開閉可能に設けられ、開位置において前記搬送路を開放する第一開閉部と、前記装置本体の側方に開閉可能又は着脱可能に設けられ、開位置又は取外し位置において前記移動部を露出させる第二開閉部と、を備える。
【0009】
第2態様では、第1態様において、前記第二開閉部は、下部に設けられた回転軸を中心として上部が回転されることで開閉される。
【0010】
第3態様では、第2態様において、前記回転軸は、前記読取面の上端の高さ以下の位置に配置されている。
【0011】
第4態様では、第2態様において、前記移動部は、回転軸を中心として回転されることで移動され、前記第二開閉部の回転軸は、前記移動部の回転軸の高さ以下の位置に配置されている。
【0012】
第5態様では、第2態様において、前記第一開閉部は、下部に設けられた回転軸を中心として上部が回転されることで開閉され、前記第二開閉部の回転軸は、前記第一開閉部の回転軸の高さ以下の位置に配置されている。
【0013】
第6態様では、第1態様において、前記第一開閉部は、前記第二開閉部と一体に開閉される。
【0014】
第7態様では、第6態様において、前記第二開閉部は、前記第一開閉部に対して開閉可能又は着脱可能に支持されている。
【0015】
第8態様では、第1態様において、前記第二開閉部の上下方向の寸法は、前記第一開閉部の上下方向の寸法よりも小さい。
【0016】
第9態様は、第1態様から第8態様のいずれか1つの態様に係る原稿読取装置と、前記原稿読取装置で読み取られた画像を記録媒体に形成可能な画像形成部と、を備える。
【0017】
第10態様は、第9態様において、前記画像形成部が設けられた画像形成装置本体、を備え、前記原稿読取装置の装置本体は、前記画像形成装置本体の上方で前記画像形成装置本体に対して固定されている。
【発明の効果】
【0018】
第1態様の構成によれば、開位置において搬送路を開放する開閉部を開けることでのみ、移動部が露出される場合に比べ、移動部を露出位置に位置させたまま、開閉部を閉じることが抑制される。
【0019】
第2態様の構成によれば、第二開閉部が上部に設けられた回転軸を中心として下部が回転されることで開閉される場合に比べ、装置本体の側方における上方側から移動部へアクセスしやすい。
【0020】
第3態様の構成によれば、回転軸が読取面の上端の高さより高い位置に配置されている場合に比べ、移動部を露出させやすい。
【0021】
第4態様の構成によれば、第二開閉部の回転軸が移動部の回転軸の高さより高い位置に配置されている場合に比べ、移動部を露出させやすい。
【0022】
第5態様の構成によれば、第二開閉部の回転軸が第一開閉部の回転軸の高さより高い位置に配置されている場合に比べ、移動部を露出させやすい。
【0023】
第6態様の構成によれば、第一開閉部が第二開閉部と別体で開閉される場合に比べ、搬送路を開放させやすい。
【0024】
第7態様の構成によれば、第二開閉部が装置本体に対して開閉可能に支持されている場合に比べ、搬送路を開放させやすい。
【0025】
第8態様の構成によれば、第二開閉部の上下方向の寸法が第一開閉部の上下方向の寸法よりも大きい場合に比べ、第二開閉部の小型化が図れる。
【0026】
第9態様の構成によれば、開位置において搬送路を開放する開閉部を開けることでのみ、移動部が露出される場合に比べ、画像不良が抑制される。
【0027】
第10態様の構成によれば、原稿読取装置の装置本体が画像形成装置本体の上方で画像形成装置本体に対して開閉可能である場合に比べ、装置構成を簡易にしつつ、移動部を露出位置に位置させたまま、開閉部を閉じることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す概略図である。
【
図2】本実施形態に係る原稿読取装置を示す概略図である。
【
図3】本実施形態に係る原稿読取装置の一部を示す概略図である。
【
図4】
図3に示される原稿読取装置において、第一開閉カバーを開いた状態を示す概略図である。
【
図5】
図3に示される原稿読取装置において、第二開閉カバーを開いた状態を示す概略図である。
【
図6】
図5に示される原稿読取装置において、読取部カバーを開いた状態を示す概略図である。
【
図7】比較例に係る原稿読取装置を示す概略図である。
【
図8】
図7に示される原稿読取装置において、読取部カバーを開いた状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0030】
(画像形成装置10)
本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す概略図である。
【0031】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方(具体的には鉛直上方)を示し、矢印DOは、装置の下方(具体的には鉛直下方)を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0032】
また、下記の説明では、「上下方向」を、「上方及び下方の両方」又は「上方及び下方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。「左右方向」を、「右方及び左方の両方」又は「右方及び左方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「左右方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。「前後方向」を、「前方及び後方の両方」又は「前方及び後方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0033】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。
【0034】
図1に示される画像形成装置10は、画像を形成する装置である。具体的には、画像形成装置10は、
図1に示されるように、画像形成装置本体11と、媒体収容部12と、媒体排出部18と、搬送部13と、画像形成部14と、原稿読取装置30と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部について説明する。
【0035】
(画像形成装置本体11)
図1に示される画像形成装置本体11は、画像形成部14が設けられた部分である。具体的には、画像形成装置本体11は、画像形成部14を含む画像形成装置10の各構成部が設けられる部分であり、画像形成装置10の各構成部を収容する筐体11Aを有している。
【0036】
本実施形態では、媒体収容部12、搬送部13、及び画像形成部14が、画像形成装置本体11(具体的には筐体11A)の内部に配置されている。また、媒体排出部18及び原稿読取装置30が、画像形成装置本体11(具体的には筐体11A)に対する上方側に配置されている。
【0037】
(媒体収容部12)
図1に示される媒体収容部12は、画像形成装置10において、記録媒体Pを収容する部分である。この媒体収容部12に収容された記録媒体Pが、画像形成部14へ搬送される。媒体収容部12に収容される記録媒体Pは、画像形成部14によって画像が形成される対象である。記録媒体Pとしては、例えば、用紙、及びフィルムなどがある。フィルムとしては、例えば、樹脂製フィルム、金属製フィルムなどがある。なお、記録媒体Pとしては、前述のものに限られず、種々の記録媒体を用いることが可能である。
【0038】
(媒体排出部18)
図1に示される媒体排出部18は、画像形成部14によって画像が形成された記録媒体Pが排出される部分である。この媒体排出部18は、画像形成装置本体11(筐体11A)における上方側であって、原稿読取装置30の下方側に配置されている。具体的には、媒体排出部18は、筐体11Aの上面にて形成されている。
【0039】
(搬送部13)
図1に示される搬送部13は、画像形成装置10において、記録媒体Pを搬送する構成部である。具体的には、搬送部13は、媒体収容部12に収容された記録媒体Pを媒体排出部18へ搬送する。本実施形態では、搬送部13は、
図1に示されるように、複数の搬送ロール等の搬送部材13Aを有しており、搬送部材13Aにより記録媒体Pを搬送する。なお、搬送部材13Aとしては、例えば、搬送ベルト及び搬送ドラム等の搬送部材であってもよく、種々の搬送部材を用いることが可能である。
【0040】
(画像形成部14)
図1に示される画像形成部14は、原稿読取装置30で読み取られた画像を記録媒体に形成可能な構成部である。具体的には、画像形成部14では、搬送部13(具体的には、搬送部材13A)によって搬送される記録媒体Pに対して、電子写真方式によりトナー画像(画像の一例)を形成する。さらに具体的には、画像形成部14は、
図1に示されるように、トナー像形成部20Y、20M、20C、20K(以下、20Y~20Kという)と、転写体24と、定着部26と、を有している。
【0041】
画像形成部14では、各トナー像形成部20Y~20Kが、帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を転写体24に形成する。さらに、画像形成部14では、転写体24に形成された各色のトナー像を記録媒体Pに転写し、該トナー像を定着部26にて記録媒体Pに定着する。このように、画像形成部14では、転写体24を介して画像を記録媒体Pに転写する中間転写方式を用いている。
【0042】
なお、画像形成部の一例としては、前述の画像形成部14に限られない。画像形成部の一例としては、例えば、各トナー像形成部20Y~20Kが、転写体24を介さずに、記録媒体Pに直接トナー像を形成する直接転写方式を用いてもよい。また、画像形成部の一例としては、記録媒体Pへインクを吐出して画像を形成する画像形成部であってもよく、記録媒体Pに画像を形成する機能を有するものであればよい。
【0043】
(原稿読取装置30)
図1に示される原稿読取装置30は、原稿Gの画像を読み取る装置である。具体的には、原稿読取装置30は、
図2に示されるように、原稿読取装置本体31と、原稿収容部32と、原稿排出部38と、搬送機構70と、読取部36、37と、読取部カバー40と、第一開閉カバー50と、第二開閉カバー60と、を備えている。以下、原稿読取装置30の各部について説明する。
【0044】
(原稿読取装置本体31)
図2及び
図3に示される原稿読取装置本体31は、装置本体の一例であり、原稿読取装置30の各構成部が設けられる部分であり、原稿読取装置30の各構成部を収容する筐体31Aを有している。
【0045】
原稿読取装置本体31は、
図1に示されるように、画像形成装置本体11の上方で画像形成装置本体11に対して固定されている。具体的には、原稿読取装置本体31は、媒体排出部18に対する左方側において、画像形成装置本体11の上端部に対して、下端部が固定されている。すなわち、原稿読取装置本体31は、画像形成装置本体11に対して回転等の相対移動をしない構成とされている。
【0046】
本実施形態では、搬送機構70、読取部36、37、及び読取部カバー40が、
図2及び
図3に示されるように、原稿読取装置本体31(具体的には筐体31A)の内部に配置されている。また、原稿収容部32及び原稿排出部38が、
図2に示されるように、原稿読取装置本体31(具体的には筐体31A)に対する右方側に配置されている。また、第一開閉カバー50が、原稿読取装置本体31(具体的には筐体31A)に対する左方側及び上方側に配置されている。また、第二開閉カバー60が、原稿読取装置本体31(具体的には筐体31A)に対する左方側に配置されている。すなわち、第二開閉カバー60は、原稿読取装置本体31(具体的には筐体31A)に対する原稿収容部32及び原稿排出部38とは反対側に配置されている。
【0047】
(原稿収容部32)
図2に示される原稿収容部32は、原稿読取装置30において、原稿Gを収容する部分である。原稿収容部32は、
図2に示されるように、原稿読取装置本体31から右斜め上方側へ延び出ており、原稿Gが積載されることで原稿Gを収容する。この原稿収容部32に収容された原稿Gが、読取部36、37へ搬送される。原稿収容部32に収容される原稿Gは、読取部36、37によって画像が読み取られる対象である。原稿Gとしては、例えば、用紙、及びフィルムなどがある。フィルムとしては、例えば、樹脂製フィルム、金属製フィルムなどがある。なお、原稿Gとしては、前述のものに限られず、種々の原稿を用いることが可能である。
【0048】
(原稿排出部38)
図2に示される原稿排出部38は、読取部36、37によって画像が読み取られた原稿Gが排出される部分である。原稿排出部38は、
図2に示されるように、原稿収容部32の下方側において原稿読取装置本体31から右斜め上方側へ延び出ており、原稿読取装置本体31から排出された原稿Gが積載されることで原稿Gを収容する。
【0049】
(搬送機構70)
図2及び
図3に示される搬送機構70は、原稿読取装置30において、原稿Gを搬送する機構である。具体的には、
図3に示されるように、搬送機構70は、原稿読取装置本体31に設けられており、原稿搬送路72と、複数の搬送部材74と、を有している。
【0050】
原稿搬送路72は、搬送路の一例であり、原稿Gが搬送される搬送路である。原稿搬送路72は、
図2に示されるように、原稿収容部32から原稿排出部38へ向かって、前後方向視にて、C字状に形成されている。前後方向視とは、前方及び後方の一方側から他方側へ向かって見た場合をいう。
【0051】
原稿搬送路72は、
図3に示されるように、具体的には、互いに対向する搬送路面73A、73Bによって、原稿読取装置本体31に設けられている。
【0052】
搬送部材74は、一対の搬送ロール74A、74Bで構成されており、原稿収容部32に収容された原稿Gを、原稿搬送路72に沿って原稿排出部38へ搬送する。なお、搬送部材74としては、例えば、搬送ベルト及び搬送ドラム等の搬送部材であってもよく、種々の搬送部材を用いることが可能である。
【0053】
(読取部36、37)
図2及び
図3に示される読取部36、37は、原稿読取装置本体31に設けられており、原稿搬送路72で搬送される原稿Gの画像を読み取る構成部である。
【0054】
読取部36は、
図3に示されるように、原稿搬送路72の途中であって、C字状の原稿搬送路72の内周側に配置されている。読取部36は、画像を読み取る読取面36Aを有している。この読取面36Aは、原稿搬送路72を搬送される原稿Gの一方の面に対向しており、読取部36は、読取面36Aを通じて、原稿搬送路72を搬送される原稿Gの一方の面の画像を読み取る。なお、読取面36Aは、原稿Gを案内する案内面(すなわち搬送路面)としても機能する。
【0055】
読取部37は、
図3に示されるように、原稿搬送路72における読取部36に対する搬送方向下流側であって、C字状の原稿搬送路72の外周側に配置されている。読取部37は、画像を読み取る読取面37Aを有している。この読取面37Aは、原稿搬送路72を搬送される原稿Gの他方の面に対向しており、読取部37は、読取面37Aを通じて、原稿搬送路72を搬送される原稿Gの他方の面の画像を読み取る。なお、読取面37Aは、原稿Gを案内する案内面(すなわち搬送路面)としても機能する。
【0056】
読取部36、37は、一例として、CIS(Contact Image Sensor)と称される密着型のイメージセンサが用いられる。なお、読取部36、37としては、密着型のイメージセンサに限られず、他のイメージセンサであってもよく、原稿Gの画像を読み取り可能な構成部であればよい。
【0057】
(読取部カバー40)
図2及び
図3に示される読取部カバー40は、移動部の一例であり、原稿読取装置本体31に設けられている。具体的には、読取部カバー40は、
図3に示されるように、読取部36の読取面36Aに対して対向する位置(具体的には読取部36の下方側)に配置されている。
【0058】
この読取部カバー40は、読取部36の読取面36Aを覆う覆い位置(
図6において二点鎖線で示される位置)と、読取部36の読取面36Aを露出させる露出位置(
図6において実線で示される位置)とに移動可能とされている。
【0059】
具体的には、読取部カバー40は、搬送方向下流側の部分(具体的には左方側の部分)であって、読取面36A側の部分(具体的には上方側の部分)に回転軸42を有している。読取部カバー40は、回転軸42を中心に回転されることで、覆い位置(
図6において二点鎖線で示される位置)と露出位置(
図6において実線で示される位置)との間で移動される。
【0060】
読取部カバー40は、覆い位置に位置する状態において、読取部36の読取面36Aに対向する対向面43を有している。対向面43は、読取部カバー40が覆い位置に位置する状態において、原稿Gの他方の面に対向して原稿Gを案内する案内面(すなわち搬送路面)を構成する。すなわち、対向面43は、読取面36Aとで搬送路を形成している。このように、読取部カバー40は、覆い位置に位置する状態において、原稿Gを案内する案内部として機能する。
【0061】
(第一開閉カバー50)
図2及び
図3に示される第一開閉カバー50は、第一開閉部の一例であり、原稿読取装置本体31に開閉可能に設けられ、開位置において原稿搬送路72を開放する構成部である。
【0062】
第一開閉カバー50は、
図3に示されるように、原稿読取装置本体31に対する側方側(具体的には左方側)に配置されたカバー本体54と、原稿読取装置本体31に対する上方側に配置された上部56と、を有している。
【0063】
カバー本体54は、
図3に示されるように、上下方向に沿って、原稿読取装置本体31に対する側方側(具体的には左方側)に設けられている。具体的には、カバー本体54は、原稿読取装置本体31に対する側方側(具体的には左方側)において、原稿読取装置本体31の下部から上部へ向かって延びている。さらに、カバー本体54は、原稿読取装置30の側部を構成しており、カバー本体54の側面(具体的には左側面)が、原稿読取装置30の側面(具体的には左側面)を構成している。本実施形態では、カバー本体54は、読取部36及び読取部カバー40に対する側方側(具体的には左方側)に配置されている。
【0064】
上部56は、
図3に示されるように、左右方向に沿って、原稿読取装置本体31に対する上方側に設けられている。具体的には、上部56は、原稿読取装置本体31に対する上方側で、カバー本体54の上部から右方側へ延び出ている。上部56は、原稿読取装置30の上部を構成しており、上部56の上面が、原稿読取装置30の上面を構成している。この上部56及びカバー本体54によって、第一開閉カバー50は、前後方向視にて、L字状に形成されている。
【0065】
さらに、第一開閉カバー50は、下部に設けられた回転軸52を有しており、この回転軸52周りに開閉可能に原稿読取装置本体31に支持されている。回転軸52は、具体的には、カバー本体54における下方側の部分であって且つ読取部カバー40側の部分(具体的には右方側の部分)に設けられている。
【0066】
第一開閉カバー50は、回転軸52を中心として上部が回転されることで、開位置(
図4に示される位置)と閉位置(
図3に示される位置)との間で開閉される。具体的には、第一開閉カバー50は、閉位置から左方側へ略90度、傾倒することで開位置へ回転される。なお、開位置とは、第一開閉カバー50が原稿読取装置本体31に対して開かれた状態となる位置であり、閉位置とは、第一開閉カバー50が原稿読取装置本体31に対して閉じた状態となる位置である。
【0067】
本実施形態では、第一開閉カバー50に対して第二開閉カバー60が支持されており、第一開閉カバー50は、第二開閉カバー60と一体に開閉される。このため、
図4に示されるように、第一開閉カバー50が開位置へ回転されると、第二開閉カバー60も原稿読取装置本体31に対して開けられた状態となる。
【0068】
さらに、第一開閉カバー50には、搬送ロール74A及び搬送路面73Aが設けられており、搬送ロール74A及び搬送路面73Aと一体に開閉される。このため、
図4に示されるように、第一開閉カバー50が開位置へ回転されると、搬送ロール74A及び搬送路面73Aが、搬送ロール74B及び搬送路面73Bから離間して、搬送路面73Aが露出する共に、一対の搬送ロール74A、74Bの接触状態(すなわちニップ状態)が解除される。このようにして、原稿搬送路72が開放される。すなわち、第一開閉カバー50は、開位置において、原稿搬送路72を開放する。
【0069】
第一開閉カバー50は、例えば、原稿搬送路72において、原稿Gの詰まり(以下、ジャムという)が生じた場合に、ジャムに係る原稿Gを原稿搬送路72から取り除くために開位置へ回転される。したがって、第一開閉カバー50は、ジャム解消用の開閉カバーといえる。
【0070】
本実施形態では、カバー本体54は、読取部カバー40に対する側方側(具体的には左方側)に配置されている。このため、第一開閉カバー50が開位置へ回転されると、読取部カバー40が露出する。本実施形態では、第一開閉カバー50の回転軸52は、読取部カバー40の回転軸42よりも上方側に配置されている。このため、回転軸52が回転軸42よりも下方側に配置される場合に比べ、読取部カバー40を露出させる量が小さい。
【0071】
(第二開閉カバー60)
図2及び
図3に示される第二開閉カバー60は、第二開閉部の一例であり、原稿読取装置本体31の側方に開閉可能に設けられており、開位置において読取部カバー40を露出させる構成部である。
【0072】
第二開閉カバー60は、
図3に示されるように、第一開閉カバー50のカバー本体54(すなわち上下方向)に沿って設けられている。具体的には、第二開閉カバー60は、カバー本体54の左側の側部において、カバー本体54の下部から上方側へ向かって延び出ている。第二開閉カバー60の上下方向の寸法は、第一開閉カバー50の上下方向の寸法よりも小さくなっている。
【0073】
第二開閉カバー60は、カバー本体54と共に、原稿読取装置30の側部を構成しており、第二開閉カバー60の側面(具体的には左側面)は、カバー本体54の側面(具体的には左側面)と共に、原稿読取装置30の側面(具体的には左側面)を構成している。本実施形態では、第二開閉カバー60は、読取部36及び読取部カバー40に対する側方側(具体的には左方側)に配置されている。
【0074】
さらに、第二開閉カバー60は、下部に設けられた回転軸62を有しており、この回転軸62周りに開閉可能に第一開閉カバー50に対して支持されている。回転軸62は、具体的には、カバー本体54における下方側の部分であって且つ左方側の部分に設けられている。
【0075】
また、回転軸62は、読取部36の読取面36Aの上端の高さ以下の位置に配置されている。また、回転軸62は、読取部カバー40の回転軸42の高さ以下の位置に配置されている。さらに、回転軸62は、第一開閉カバー50の回転軸52の高さ以下の位置に配置されている。
【0076】
第二開閉カバー60は、回転軸62を中心として上部が回転されることで、開位置(
図5において実線で示される位置)と閉位置(
図5において二点鎖線で示される位置)との間で開閉される。具体的には、第二開閉カバー60は、
図5に示されるように、閉位置から左方側へ略90度、傾倒することで開位置へ回転される。なお、開位置とは、第二開閉カバー60が原稿読取装置本体31に対して開かれた状態となる位置であり、閉位置とは、第二開閉カバー60が原稿読取装置本体31に対して閉じた状態となる位置である。
【0077】
本実施形態では、第二開閉カバー60は、読取部カバー40に対する側方側(具体的には左方側)に配置されている。このため、第二開閉カバー60が開位置へ回転されると、読取部カバー40が露出する。
【0078】
第二開閉カバー60は、例えば、読取部36の読取面36Aを清掃する場合に、
図5に示されるように、開位置へ回転されることで読取部カバー40を露出させ、その後、
図6に示されるように、読取部カバー40が露出位置へ回転されて、読取面36Aの清掃が実行される。したがって、第二開閉カバー60は、読取部36の読取面36Aの清掃用の開閉カバーといえる。
【0079】
なお、第二開閉カバー60は第一開閉カバー50と異なり、第二開閉カバー60には、搬送ロール74A、74B及び搬送路面73A、73Bが設けられていない。このため、第二開閉カバー60が開位置へ回転されても原稿搬送路72は、開放されない。
【0080】
(本実施形態に係る作用)
原稿読取装置30は、前述のように、原稿読取装置本体31に開閉可能に設けられ、開位置において原稿搬送路72を開放する第一開閉カバー50と、原稿読取装置本体31の側方に開閉可能に設けられており、開位置において読取部カバー40を露出させる第二開閉カバー60と、を備えている。
【0081】
このため、原稿搬送路72においてジャムが生じた場合に、
図4に示されるように、第一開閉カバー50を開位置へ回転して、ジャムに係る原稿Gを原稿搬送路72から取り除くことが可能となる。
【0082】
一方、読取部36の読取面36Aを清掃する場合に、
図5に示されるように、第二開閉カバー60を開位置へ回転して読取部カバー40を露出させ、その後、
図6に示されるように、読取部カバー40を露出位置へ回転して、読取面36Aを清掃可能となる。
【0083】
ここで、
図7及び
図8に示されるように、第二開閉カバー60が備えられず、第一開閉カバー50を開けることのみで読取部カバー40が露出される形態(以下、形態Aという)では、原稿搬送路72においてジャムが生じた場合、及び、読取部36の読取面36Aを清掃する場合の両方の場合において、第一開閉カバー50を開く必要がある。
【0084】
すなわち、原稿搬送路72においてジャムが生じた場合に、
図7に示されるように、第一開閉カバー50を開位置へ回転して、ジャムに係る原稿Gを原稿搬送路72から取り除く。一方、読取部36の読取面36Aを清掃する場合では、
図8に示されるように、第一開閉カバー50を開位置へ回転して読取部カバー40を露出させ、その後、読取部カバー40を露出位置へ回転して、読取面36Aを清掃する。
【0085】
前述のように、原稿搬送路72においてジャムが生じた場合では、読取部カバー40を移動させる必要がないため、読取部36の読取面36Aの清掃の際に、ジャムが生じた際の操作と混同すると、読取部カバー40を露出位置に位置させたまま、第一開閉カバー50を閉めてしまうおそれがある。
【0086】
これに対して、本実施形態では、原稿搬送路72においてジャムが生じた場合に、第一開閉カバー50を開閉し、読取部36の読取面36Aを清掃する場合に、第二開閉カバー60を開閉するように、用途に応じて、開閉する開閉カバーを使い分けることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、形態Aに比べ、読取部カバー40を露出位置に位置させたまま、第二開閉カバー60を閉じることが抑制される。この結果、形態Aに比べ、原稿Gの画像の読み取り不良に起因する画像不良が抑制される。
【0087】
また、本実施形態では、第二開閉カバー60は、下部に設けられた回転軸62を中心として上部が回転されることで開閉される。
【0088】
このため、第二開閉カバー60が上部に設けられた回転軸62を中心として下部が回転されることで開閉される場合に比べ、原稿読取装置本体31の側方における上方側から読取部カバー40へアクセスしやすい。
【0089】
また、本実施形態では、第二開閉カバー60の回転軸62は、読取部36の読取面36Aの上端の高さ以下の位置に配置されている。
【0090】
このため、第二開閉カバー60の回転軸62が、読取部36の読取面36Aの上端の高さより高い位置に配置されている場合に比べ、読取部カバー40を露出させやすい。
【0091】
また、本実施形態では、第二開閉カバー60の回転軸62が、読取部カバー40の回転軸42の高さ以下の位置に配置されている。
【0092】
このため、第二開閉カバー60の回転軸62が、読取部カバー40の回転軸42の高さより高い位置に配置されている場合に比べ、読取部カバー40を露出させやすい。
【0093】
また、本実施形態では、第二開閉カバー60の回転軸62は、第一開閉カバー50の回転軸52の高さ以下の位置に配置されている。
【0094】
このため、第二開閉カバー60の回転軸62が、第一開閉カバー50の回転軸52の高さより高い位置に配置されている場合に比べ、読取部カバー40を露出させやすい。
【0095】
また、本実施形態では、第一開閉カバー50は、第二開閉カバー60と一体に開閉される。
【0096】
このため、第一開閉カバー50が、第二開閉カバー60と別体で開閉される場合に比べ、原稿搬送路72を開放させやすい。
【0097】
本実施形態では、第二開閉カバー60は、第一開閉カバー50に対して支持されている。このため、第二開閉カバー60が原稿読取装置本体31に対して開閉可能に支持されている場合に比べ、原稿読取装置本体31を開放させやすい。
【0098】
本実施形態では、第二開閉カバー60の上下方向の寸法は、第一開閉カバー50の上下方向の寸法よりも小さくなっている。
【0099】
このため、第二開閉カバー60の上下方向の寸法が、第一開閉カバー50の上下方向の寸法よりも大きい場合に比べ、第二開閉カバー60の小型化が図れる。
【0100】
また、本実施形態では、原稿読取装置本体31は、
図1に示されるように、画像形成装置本体11の上方で画像形成装置本体11に対して固定されている。
【0101】
このため、原稿読取装置本体31が画像形成装置本体11の上方で画像形成装置本体11に対して開閉可能である場合に比べ、画像形成装置10の装置構成を簡易にしつつ、読取部カバー40を露出位置に位置させたまま、第二開閉カバー60を閉じることが抑制される。
【0102】
(読取部カバー40の変形例)
本実施形態では、読取部カバー40は、回転軸42を中心に回転されることで、覆い位置(
図6において二点鎖線で示される位置)と露出位置(
図6において実線で示される位置)との間で移動される構成とされていたが、これに限られない。読取部カバー40としては、例えば、スライド移動等の直線移動により、覆い位置と露出位置との間で移動される構成であってもよく、覆い位置と露出位置とに移動可能な構成部であればよい。
【0103】
(第一開閉カバー50の変形例)
本実施形態では、第一開閉カバー50は、第二開閉カバー60と一体に開閉されていたが、これに限られない。例えば、第一開閉カバー50は、第二開閉カバー60と別体で開閉される構成であってもよく、開位置において原稿搬送路72を開放する構成部であればよい。
【0104】
(第二開閉カバー60の変形例)
本実施形態では、第二開閉カバー60は、下部に設けられた回転軸62を中心として上部が回転されることで開閉されていたが、これに限られない。第二開閉カバー60は、例えば、上部に設けられた回転軸62を中心として下部が回転されることで開閉される構成であってもよく、開位置において読取部カバー40を露出させる構成部であればよい。
【0105】
また、本実施形態では、第二開閉カバー60の回転軸62は、読取部36の読取面36Aの上端の高さ以下の位置に配置されていたが、これに限られない。例えば、第二開閉カバー60の回転軸62が、読取部36の読取面36Aの上端の高さより高い位置に配置されている構成であってもよい。
【0106】
また、本実施形態では、第二開閉カバー60の回転軸62が、読取部カバー40の回転軸42の高さ以下の位置に配置されていたが、これに限られない。例えば、第二開閉カバー60の回転軸62が、読取部カバー40の回転軸42の高さより高い位置に配置されている構成であってもよい。
【0107】
また、本実施形態では、第二開閉カバー60の回転軸62は、第一開閉カバー50の回転軸52の高さ以下の位置に配置されていたが、これに限られない。例えば、第二開閉カバー60の回転軸62が、第一開閉カバー50の回転軸52の高さより高い位置に配置されている構成であってもよい。
【0108】
本実施形態では、第二開閉カバー60は、第一開閉カバー50に対して支持されていたが、これに限られない。例えば、第二開閉カバー60が原稿読取装置本体31に対して開閉可能に支持されている構成であってもよい。
【0109】
本実施形態では、第二開閉カバー60の上下方向の寸法は、第一開閉カバー50の上下方向の寸法よりも小さくなっていたが、これに限られない。例えば、第二開閉カバー60の上下方向の寸法が、第一開閉カバー50の上下方向の寸法よりも大きくなっていてもよい。
【0110】
また、本実施形態では、第二開閉カバー60は、原稿読取装置本体31の側方に開閉可能に設けられていたが、これに限られない。第二開閉カバー60は、原稿読取装置本体31の側方に、第一開閉カバー50又は原稿読取装置本体31に対して着脱可能に設けられる構成であってもよい。この場合では、第二開閉カバー60は、第一開閉カバー50又は原稿読取装置本体31取り外された取外し位置において読取部カバー40を露出させる。
【0111】
(原稿読取装置本体31の変形例)
本実施形態では、原稿読取装置本体31は、
図1に示されるように、画像形成装置本体11の上方で画像形成装置本体11に対して固定されていたが、これに限られない。例えば、原稿読取装置本体31が画像形成装置本体11の上方で画像形成装置本体11に対して開閉可能である構成であってもよい。
【0112】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0113】
(((1)))
装置本体に設けられ、原稿が搬送される搬送路と、
前記装置本体に設けられ、前記搬送路で搬送される原稿の画像を読み取る読取部と、
前記装置本体に設けられ、前記読取部の読取面を覆う位置と前記読取面を露出させる位置とに移動可能な移動部と、
前記装置本体に開閉可能に設けられ、開位置において前記搬送路を開放する第一開閉部と、
前記装置本体の側方に開閉可能又は着脱可能に設けられ、開位置又は取外し位置において前記移動部を露出させる第二開閉部と、
を備える原稿読取装置。
(((2)))
前記第二開閉部は、下部に設けられた回転軸を中心として上部が回転されることで開閉される
(((1)))に記載の原稿読取装置。
(((3)))
前記回転軸は、前記読取面の上端の高さ以下の位置に配置されている
(((2)))に記載の原稿読取装置。
(((4)))
前記移動部は、回転軸を中心として回転されることで移動され、
前記第二開閉部の回転軸は、前記移動部の回転軸の高さ以下の位置に配置されている
(((2)))又は(((3)))に記載の原稿読取装置。
(((5)))
前記第一開閉部は、下部に設けられた回転軸を中心として上部が回転されることで開閉され、
前記第二開閉部の回転軸は、前記第一開閉部の回転軸の高さ以下の位置に配置されている
(((2)))~(((4)))のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(((6)))
前記第一開閉部は、前記第二開閉部と一体に開閉される
(((1)))~(((5)))のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(((7)))
前記第二開閉部は、前記第一開閉部に対して開閉可能又は着脱可能に支持されている
(((6)))に記載の原稿読取装置。
(((8)))
前記第二開閉部の上下方向の寸法は、前記第一開閉部の上下方向の寸法よりも小さい
(((1)))~(((7)))のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(((9)))
(((1)))~(((8)))のいずれか1つに記載の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置で読み取られた画像を記録媒体に形成可能な画像形成部と、
を備える画像形成装置。
(((10)))
前記画像形成部が設けられた画像形成装置本体、
を備え、
前記原稿読取装置の装置本体は、前記画像形成装置本体の上方で前記画像形成装置本体に対して固定されている
(((9)))に記載の画像形成装置。
【符号の説明】
【0114】
10 画像形成装置
11 画像形成装置本体
11A 筐体
12 媒体収容部
13 搬送部
13A 搬送部材
14 画像形成部
18 媒体排出部
20Y、20M、20C、20K トナー像形成部
24 転写体
26 定着部
30 原稿読取装置
31 原稿読取装置本体
31A 筐体
32 原稿収容部
36 読取部
36A 読取面
37 読取部
37A 読取面
38 原稿排出部
40 読取部カバー
42 回転軸
43 対向面
50 第一開閉カバー
52 回転軸
54 カバー本体
56 上部
60 第二開閉カバー
62 回転軸
70 搬送機構
72 原稿搬送路
73A 搬送路面
73B 搬送路面
74 搬送部材
74A 搬送ロール
74B 搬送ロール
G 原稿
P 記録媒体