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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183341
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】造形装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/393 20170101AFI20231220BHJP
   B29C 64/118 20170101ALI20231220BHJP
   B29C 64/209 20170101ALI20231220BHJP
   B29C 64/295 20170101ALI20231220BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20231220BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20231220BHJP
   B33Y 70/00 20200101ALI20231220BHJP
【FI】
B29C64/393
B29C64/118
B29C64/209
B29C64/295
B33Y30/00
B33Y50/02
B33Y70/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096905
(22)【出願日】2022-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】390029218
【氏名又は名称】世紀株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123559
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 俊和
(74)【代理人】
【識別番号】100177437
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 英子
(72)【発明者】
【氏名】戸田 寿之
(72)【発明者】
【氏名】バシャール サミウル
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AK12
4F213AK13
4F213AP05
4F213AR06
4F213WA25
4F213WB01
4F213WF41
4F213WL02
4F213WL32
4F213WL74
4F213WL87
(57)【要約】
【課題】温度により粘性等の物性値が変化する粘性材料を用いた造形において、緻密な温度調整を可能として効率よくきれいな造形を実現することのできる造形装置を提供すること。
【解決手段】造形装置1は、粘性材料Aを吐出するためのノズル4と、ノズル4へと粘性材料Aを供給するための材料供給部2と、ノズル4から吐出された粘性材料Aを受け止めるための上面6aを備えたテーブル6と、材料供給部2の動作並びにノズル4の移動及び/又はテーブル6の移動を制御する制御部10と、を備え、テーブル6の上面6a上にノズル4から吐出された粘性材料Aによる造形物を造形するものであって、ノズル4に接触して配置され、かつノズル4に対して着脱可能な第1熱交換部12を更に備え、第1熱交換部12が制御部10によって制御されることにより、ノズル4から吐出される粘性材料Aの温度が調整される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘性材料を吐出するためのノズルと、
前記ノズルへと前記粘性材料を供給するための材料供給部と、
前記ノズルから吐出された前記粘性材料を受け止めるための上面を備えたテーブルと、
前記材料供給部の動作並びに前記ノズルの移動及び/又は前記テーブルの移動を制御する制御部と、を備え、
前記テーブルの上面上に前記ノズルから吐出された前記粘性材料による造形物を造形する造形装置であって、
前記ノズルに接触して配置され、かつ当該ノズルに対して着脱可能な第1熱交換部を更に備え、
前記第1熱交換部が前記制御部によって制御されることにより、前記ノズルから吐出される前記粘性材料の温度が調整される造形装置。
【請求項2】
前記ノズルの温度を検出する第1温度センサを更に備え、
前記制御部は、前記第1温度センサからの温度情報に基づいて前記第1熱交換部を制御する、請求項1に記載の造形装置。
【請求項3】
前記材料供給部が前記粘性材料を貯留するための貯留部と、
前記貯留部に接触して配置され、かつ当該貯留部に対して着脱可能な第2熱交換部と、を更に備え、
前記第2熱交換部が前記制御部によって制御されることにより、前記貯留部内に貯留された前記粘性材料の温度が調整される、請求項1に記載の造形装置。
【請求項4】
前記貯留部の温度を検出する第2温度センサを更に備え、
前記制御部は、前記第2温度センサからの温度情報に基づいて前記第2熱交換部を制御する、請求項3に記載の造形装置。
【請求項5】
前記第1熱交換部が、ペルチェ素子を有して構成される、請求項1に記載の造形装置。
【請求項6】
前記第2熱交換部が、ペルチェ素子を有して構成される、請求項3に記載の造形装置。
【請求項7】
前記粘性材料が、食品材料である、請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の造形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、造形装置に係り、特に食品材料等の粘性材料を立体形状に造形するための造形装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従前より、溶融樹脂等の粘性材料を用いた立体形状(いわゆる、3次元形状。)の造形が行われている。この造形においては、粘性材料をノズルから吐出しつつ、吐出された粘性材料をテーブル上に積層して造形を進めるのが一般的である。造形に際しては、ノズル及びテーブルの一方又は両方を直線的に移動させて双方の相対位置をXY方向に調整する。そして、ノズルやテーブルの移動と共に吐出量を制御することにより、所望の形状を得る。この種の装置として、いわゆる3Dプリンタと呼ばれるものがある。
【0003】
また、食品業界においても、立体形状の造形が必要とされる場合がある。例えば、ケーキの上面にクリーム等の食品材料を用いてバラの花等を象った、いわゆるフラワーケーキを造形装置で造形できれば効率がよい。また、あん、チョコレート、パン生地等の食品材料によって立体形状を効率よく造形したいとのニーズは存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-142469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、一般に、食品材料は温度により粘度が大きく変化し、食品材料の種類ごとに造形に適した温度範囲が存在する。食品材料がその温度範囲外となると、固すぎたり柔らかすぎたりしてしまい、きれいな造形が難しくなる。したがって、効率よくきれいな造形を実現するためには、ノズルから吐出する際の食品材料の温度を緻密に調整することが必要である。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、温度により粘性等の物性値が変化する粘性材料を用いた造形において、緻密な温度調整を可能として効率よくきれいな造形を実現することのできる造形装置を提供することを例示的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての造形装置は、粘性材料を吐出するためのノズルと、前記ノズルへと前記粘性材料を供給するための材料供給部と、前記ノズルから吐出された前記粘性材料を受け止めるための上面を備えたテーブルと、前記材料供給部の動作並びに前記ノズルの移動及び/又は前記テーブルの移動を制御する制御部と、を備え、前記テーブルの上面上に前記ノズルから吐出された前記粘性材料による造形物を造形する造形装置であって、前記ノズルに接触して配置され、かつ当該ノズルに対して着脱可能な第1熱交換部を更に備え、前記第1熱交換部が前記制御部によって制御されることにより、前記ノズルから吐出される前記粘性材料の温度が調整される。
【0008】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、温度により粘性等の物性値が変化する粘性材料を用いた造形において、緻密な温度調整を可能として効率よくきれいな造形を実現することのできる造形装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る造形装置の全体構成の概略を示す構成図である。
図2図1に示すノズルの拡大構成図である。
図3図2に示す第1熱交換部の別例を示す図である。
図4図1に示すホッパーの拡大構成図である。
図5図4に示す第2熱交換部の別例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態]
<造形装置1>
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は、実施形態に係る造形装置1の全体構成の概略を示す構成図である。造形装置1は、材料供給部2、ノズル4、テーブル6、モータ8、制御部10を有して大略構成される。
【0012】
<材料供給部2>
材料供給部2は、粘性材料Aをノズル4へと供給するためのものである。材料供給部2は、粘性材料Aを貯留するためのホッパー2a及びホッパー2aとノズル4とを接続する供給管2bを有している。
【0013】
材料供給部2は、粘性材料Aをホッパー2aからノズル4へと供給し、ノズル4の吐出口4aから粘性材料Aを吐出するためのアクチュエータ2cを有している。アクチュエータ2cとしては、例えばモータやエアシリンダ等を適用することができる。このアクチュエータ2cが後述する制御部10と接続されており、制御部10による制御信号に基づき、ノズル4からの粘性材料Aの吐出量が制御される。
【0014】
ここで、粘性材料Aは、粘性を有する材料であればあらゆる材料が適用可能であり、例えば流体状の樹脂材料、シリコンゴム等のゴム材料、ゲル状物質等が考えられる。粘性材料Aとしては、例えば、あん、ゼリー、チョコレート、パン生地やクレープ生地等の食品材料も適用可能である。
【0015】
<ノズル4>
ノズル4は、材料供給部2から供給された粘性材料Aをテーブル6に向けて吐出するためのものである。ノズル4は、粘性材料Aを吐出するための吐出口4aを備えており、吐出口4aから吐出された粘性材料Aがテーブル6の上面(テーブル面)6aへと吐出される。なお、ノズル4は、造形物の形状に応じて適切な形状のものが適宜選択して用いられる。
【0016】
本実施形態では、ノズル4は固定されており、後述するモータ8によって駆動されたテーブル6が移動することにより、テーブル面6a上に粘性材料Aによる造形物が造形されるようになっている。テーブル6の移動は、テーブル面6aに沿って相互に直交するXY方向への移動であってもよい。また、モータ8の動作は、制御部10によって制御される。
【0017】
もちろん、テーブル6が固定されており、モータ8がノズル4をXY方向に移動するものであってもよい。また、ノズル4とテーブル6の両方がモータ8によって移動するような構成であってもよく、その場合において、ノズル4がXY方向のうち一方向へ移動可能であり、テーブル6がXY方向のうち他方向へ移動可能であってもよい。なお、ノズル4には第1熱交換部12が取り付けられるが、詳細は後述する。
【0018】
<テーブル6>
テーブル6は、吐出口4aから吐出された粘性材料Aをテーブル面6aで受け止め、粘性材料Aによる造形物を造形するための基台となる部分である。テーブル6は、モータ8によってXY方向に移動可能である。モータ8の動作は、制御部10によって制御される。
【0019】
<モータ8>
モータ8は、本実施形態では、テーブル6をXY方向に移動する、すなわち、テーブル面6aと平行な面内でテーブル6を自在に移動するためのものである。モータ8は、制御部10と接続され、制御部10からの制御信号に基づいてテーブル6の移動及び停止が制御されるようになっている。
【0020】
モータ8としては、サーボモータが適用可能であるが、例えばステッピングモータやその他のモータを適用することもできる。もちろん、移動及び停止位置の制御が可能な駆動源であれば、モータ8の代わりにそのような駆動源を用いることもできる。
【0021】
<制御部10>
制御部10は、材料供給部2の動作とテーブル6の移動とを制御するためのものである。制御部10は、造形装置1内に組み込まれて、演算処理装置と記憶装置とを有するコンピュータでもよいし、造形装置1と別体とされたシーケンサやパーソナルコンピュータでもよい。
【0022】
制御部10からの制御信号に基づいて、テーブル6がXY移動しつつ粘性材料Aがノズル4から吐出されることにより、テーブル面6a上に粘性材料Aの造形物が造形される。なお、本実施形態ではテーブル6が移動するが、テーブル6でなくノズル4が移動する場合は、又はテーブル6に加えてノズル4も移動する場合は、制御部10は、ノズル4を移動させるモータ(不図示)と接続されてそのモータに対して制御信号を送信することにより制御を実行する。
【0023】
<粘性材料の温度調整>
【0024】
[第1熱交換部12]
制御部10は、第1熱交換部12及び第1温度センサ14とも接続されている。図2は、ノズル4の概略構成を拡大して示す構成図である。ノズル4の吐出口4aの近傍位置に、第1熱交換部12及び第1温度センサ14が取り付けられている。
【0025】
第1熱交換部12は、ノズル4に接触して配置されており、ノズル4との間で熱交換を行うことによりノズル4の温度調整を行うものである。ノズル4の温度が調整された結果、吐出直前における粘性材料Aの温度調整が実現する。実施形態では、第1熱交換部12は、ノズル4に接触配置されたアルミブロック12a及びアルミブロック12aに接触配置されたペルチェ素子12bが適用される。第1熱交換部12は、それらに加えて、冷却フィンやファンを有してもよい。このように、第1熱交換部12を簡易な構成とすることにより、粘性材料Aの温度調整のために大型の装置やコスト増を不要とすることができる。
【0026】
第1熱交換部12の構成としてはこれに限られない。例えば、ノズル4の周囲に接触して巻き付けられた金属管(例えば、銅管。)12c、金属管12c内を流動する熱交換媒体12d、熱交換媒体12dを循環させるポンプ12e、熱交換媒体12dとの間で熱交換を行うための本体部12fを有して第1熱交換部12が構成されてもよい。(図3参照)。本体部12fは、例えば、冷却フィンとファンとを有して構成されてもよい。本体部12fは、例えばペルチェ素子を有して構成されてもよい。本体部12fは、ペルチェ素子と冷却フィンとファンとを有して構成されてもよい。本体部12fは、例えばヒータを有して構成されてもよい。
【0027】
第1熱交換部12は、ノズル4に対して着脱可能に構成される。第1熱交換部12をノズル4に対して着脱可能とすると、温度調整範囲の異なる複数の第1熱交換部12を予め準備しておくことで、第1熱交換部12を適宜交換して使用することができる。粘性材料Aの種類に応じて、すなわち必要な温度調整の範囲に応じて、適切な第1熱交換部12を選択して使用することができる。
【0028】
ノズル4の吐出口4aの近傍位置には、第1温度センサ14も取り付けられている。第1温度センサ14は、ノズル4の温度を検出するためのものであり、例えば、熱電対やサーミスタ等を適用することができる。実施形態では、第1温度センサ14によって計測されたノズル4の温度情報が制御部10に送信され、制御部10が、その温度情報に基づいて、第1熱交換部12での温度調整を制御するようになっている。それにより、適切なノズル4の温度管理が可能となり、ひいてはノズル4から吐出される粘性材料Aの温度管理が可能となる。
【0029】
[第2熱交換部16]
制御部10は、第2熱交換部16及び第2温度センサ18とも接続されている。図4は、ホッパー2aの概略構成を拡大して示す構成図である。ホッパー2aには、第2熱交換部16及び第2温度センサ18が取り付けられている。
【0030】
第2熱交換部16は、ホッパー2aに接触して配置されており、ホッパー2aとの間で熱交換を行うことによりホッパー2aの温度調整を行うものである。ホッパー2aの温度が調整された結果、ホッパー2a内に貯留された粘性材料Aの温度調整が実現する。実施形態では、第2熱交換部16の構成は第1熱交換部12の構成と略同様である。すなわち、第2熱交換部16としては、ホッパー2aに接触配置されたアルミブロック16a及びアルミブロック16aに接触配置されたペルチェ素子16bが適用される。第2熱交換部16は、それらに加えて、冷却フィンやファンを有してもよい。このように、第2熱交換部16を簡易な構成とすることにより、粘性材料Aの温度調整のために大型の装置やコスト増を不要とすることができる。
【0031】
第2熱交換部16の構成としてはこれに限られない。例えば、ホッパー2aの周囲に接触して巻き付けられた金属管(例えば、銅管。)16c、金属管16c内を流動する熱交換媒体16d、熱交換媒体16dを循環させるポンプ16e、熱交換媒体16dとの間で熱交換を行うための本体部16fを有して第2熱交換部16が構成されてもよい。(図5参照)。本体部16fは、例えば、冷却フィンとファンとを有して構成されてもよい。本体部16fは、例えばペルチェ素子を有して構成されてもよい。本体部16fは、ペルチェ素子と冷却フィンとファンとを有して構成されてもよい。本体部16fは、例えばヒータを有して構成されてもよい。
【0032】
第2熱交換部16は、ホッパー2aに対して着脱可能に構成される。第2熱交換部16をホッパー2aに対して着脱可能とすると、温度調整範囲の異なる複数の第2熱交換部16を予め準備しておくことで、第2熱交換部16を適宜交換して使用することができる。粘性材料Aの種類に応じて、すなわち必要な温度調整の範囲に応じて、適切な第2熱交換部16を選択して使用することができる。
【0033】
ホッパー2aには、第2温度センサ18も取り付けられている。第2温度センサ18は、ホッパー2aの温度を検出するためのものであり、例えば、第1温度センサ14と同様に、熱電対やサーミスタ等を適用することができる。実施形態では、第2温度センサ18によって計測されたホッパー2aの温度情報が制御部10に送信され、制御部10が、その温度情報に基づいて、第2熱交換部16での温度調整を制御するようになっている。それにより、適切なホッパー2aの温度管理が可能となり、ひいてはホッパー2a内で貯留された粘性材料Aの温度管理が可能となる。
【0034】
この造形装置1は、上記のような第1熱交換部12、第1温度センサ14、第2熱交換部16、第2温度センサ18を有しており、それらが制御部10に接続されているので、ホッパー2aにおいてもノズル4においても粘性材料Aの緻密な温度調整が可能となる。粘性材料Aの温度管理のために大型の装置やコスト増を必要としない。
【0035】
また、第1熱交換部12及び第2熱交換部16はそれぞれノズル4及びホッパー2aに対して着脱可能であるので、粘性材料Aに応じて適切な熱交換部12、16を適宜選択して使用することができる。第1熱交換部12と共に第1温度センサ14もノズル4に対して着脱可能であってもよく、また、第2熱交換部16と共に第2温度センサ18もホッパー2aに対して着脱可能であってもよい。
【0036】
第1熱交換部12や第2熱交換部16の構成は、上記に説明したものに限られず、制御部10による制御が可能で熱交換効率がよく、かつ小型で着脱可能であれば、種々の構成を適用することができる。第1温度センサ14や第2温度センサ18の素子についても上記に説明したものに限定されない。
【0037】
粘性材料Aを用いた造形において、粘性材料Aの温度を適切に調整するために、造形装置1が第1熱交換部12及び第1温度センサ14を有していれば充分であれば、第2熱交換部16及び第2温度センサ18を不要とすることができる。また、粘性材料Aの温度を適切に調整するために、造形装置1が第2熱交換部16及び第2温度センサ18を有していれば充分であれば、第1熱交換部12及び第1温度センサ14を不要とすることができる。
【0038】
造形装置1が第1熱交換部12を有する場合において、より簡易な構成とするために第1温度センサ14を不要とすることができる。造形装置1が第2熱交換部16を有する場合において、より簡易な構成とするために第2温度センサ18を不要とすることができる。
【0039】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
【0040】
なお、本発明は以下の趣旨を含むものとする。
(趣旨1)
粘性材料を吐出するためのノズルと、
前記ノズルへと前記粘性材料を供給するための材料供給部と、
前記ノズルから吐出された前記粘性材料を受け止めるための上面を備えたテーブルと、
前記材料供給部の動作並びに前記ノズルの移動及び/又は前記テーブルの移動を制御する制御部と、を備え、
前記テーブルの上面上に前記ノズルから吐出された前記粘性材料による造形物を造形する造形装置であって、
前記ノズルに接触して配置され、かつ当該ノズルに対して着脱可能な第1熱交換部を更に備え、
前記第1熱交換部が前記制御部によって制御されることにより、前記ノズルから吐出される前記粘性材料の温度が調整される造形装置。
【0041】
(趣旨2)
前記ノズルの温度を検出する第1温度センサを更に備え、
前記制御部は、前記第1温度センサからの温度情報に基づいて前記第1熱交換部を制御してもよい。
【0042】
(趣旨3)
前記材料供給部が前記粘性材料を貯留するための貯留部と、
前記貯留部に接触して配置され、かつ当該貯留部に対して着脱可能な第2熱交換部と、を更に備え、
前記第2熱交換部が前記制御部によって制御されることにより、前記貯留部内に貯留された前記粘性材料の温度が調整されてもよい。
【0043】
(趣旨4)
前記貯留部の温度を検出する第2温度センサを更に備え、
前記制御部は、前記第2温度センサからの温度情報に基づいて前記第2熱交換部を制御してもよい。
【0044】
(趣旨5)
前記第1熱交換部が、ペルチェ素子を有して構成されてもよい。
【0045】
(趣旨6)
前記第2熱交換部が、ペルチェ素子を有して構成されてもよい。
【0046】
(趣旨7)
前記粘性材料が、食品材料であってもよい。
【符号の説明】
【0047】
A:粘性材料
1:造形装置
2:材料供給部
2a:ホッパー
2b:供給管
2c:アクチュエータ
4:ノズル
4a:吐出口
6:テーブル
6a上面(テーブル面)
8:モータ
10:制御部
12:第1熱交換部
12a、16a:アルミブロック
12b、16b:ペルチェ素子
12c、16c:金属管
12d、16d:熱交換媒体
12e、16e:ポンプ
12f、16f:本体部
14:第1温度センサ
16:第2熱交換部
18:第2温度センサ



図1
図2
図3
図4
図5