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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183368
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28F 3/00 20060101AFI20231220BHJP
   F28F 19/02 20060101ALI20231220BHJP
   F28F 19/04 20060101ALI20231220BHJP
   F28D 9/00 20060101ALI20231220BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20231220BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
F28F3/00 311
F28F19/02 501C
F28F19/04 Z
F28D9/00
H01L23/46 Z
H05K7/20 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014107
(22)【出願日】2023-02-01
(31)【優先権主張番号】P 2022096484
(32)【優先日】2022-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100218132
【弁理士】
【氏名又は名称】近田 暢朗
(72)【発明者】
【氏名】杉本 明男
【テーマコード(参考)】
3L103
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
3L103AA01
3L103AA12
3L103BB20
3L103CC01
3L103DD13
3L103DD15
3L103DD57
3L103DD95
5E322AA05
5E322AA11
5E322CA06
5E322DA01
5E322EA02
5E322FA01
5F136CB07
5F136CB13
5F136CB17
5F136FA02
5F136FA03
(57)【要約】
【課題】熱伝導性能が高く、容易に製造および大型化可能な熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器1が、流路形成板10および温調板20を備える。流路形成板10は、流路面11と、流路面11に凹設された溝13とを有する。温調板20は、流路面11に重ねられたカバー面21と、カバー面21とは反対側で対象物9と近接する熱交換面22とを有する。溝13がカバー面21で覆われることで、熱媒流路2が構成される。流路形成板10および温調板20は、金属の板材から成形され、カバー面21および流路面11上にそれぞれ設けられた接着皮膜60を介して互いに接合される。接着皮膜60は、化成処理層61と、無極性樹脂からなる樹脂層62とを板材からこの順で積層することによって形成される。熱媒は、熱媒流路2を通流し、接着皮膜60が設けられた温調板20を介した固体伝熱により対象物9との間で熱交換を行う。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路面と、前記流路面に凹設された溝とを有する流路形成板と、
前記流路面に重ねられたカバー面と、前記カバー面とは反対側で対象物と近接する熱交換面とを有する温調板と、
前記溝が前記カバー面で覆われることによって構成され、前記対象物との間で熱交換を行う熱媒を通流させる熱媒流路と
を備え、
前記流路形成板および前記温調板は、金属の板材から成形され、前記カバー面および前記流路面上にそれぞれ設けられた接着皮膜を介して互いに接合され、前記接着皮膜が、前記板材の表面に対する化成処理により形成される化成処理層と、無極性樹脂からなる樹脂層とを前記板材からこの順で積層することにより形成されている、熱交換器。
【請求項2】
前記接着皮膜が、前記カバー面および前記溝の内面に設けられ、前記熱媒流路の内面が、前記接着皮膜で覆われている
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記接着皮膜の厚さが、10μm以下である
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記無極性樹脂が、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはポリオレフィンである
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記流路形成板の前記流路面とは反対側に設けられた断熱材を更に備える
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記流路形成板の前記流路面とは前記反対側の背面上に、前記接着皮膜が設けられ、前記断熱材が、前記接着皮膜を介して前記流路形成板に接合される
請求項5に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記断熱材を覆う保護部材を更に備える
請求項5に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記温調板が平板状に形成され、前記流路形成板およびこれに重ねられる前記温調板が、低背のパネル体を構成する
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記温調板の縁部から、前記流路形成板とは反対側へと立設された周壁を更に備え、
前記温調板および前記周壁が、前記対象物を収納する箱体を構成し、前記温調板が、前記箱体の底壁を形成する
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記温調板および前記周壁は、単一の金属の板材の折曲げにより一体に成形されている
請求項9に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品を適温に保って安定的に動作させるために、液冷式の熱交換器が用いられる場合がある。例えば、特許文献1に開示される熱交換器は、インナーフィンを内蔵したトレイ部材をカバー部材で閉塞することによって構成されている。液状の熱媒が、閉塞された空間内を通流し、熱交換器の外表面と接触している熱交換対象物との間で固体伝熱により熱交換を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-103060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の熱交換器では、蝋付けや拡散接合を避けて密閉構造を製作するため、カバー部材、トレイ部材、およびインナーフィンが、金属シートに熱融着フィルムおよび保護シートを積層してなるラミネート材で構成され、熱融着により互いに接合されている。しかし、熱融着フィルムの薄膜化には限界があり、30μm未満にまで厚みを低減することは技術的に難しいのが実情である。保護シートの厚みが累積されることも相まって、ラミネート材の熱抵抗が高くなり、熱交換器の熱伝導性能が低くなる。
【0005】
インナーフィンの内蔵により、熱媒と接触可能な熱交換器の表面積が増大するため、熱伝導性能の低下を緩和し得るとも考えられる。しかし、インナーフィンは、その複雑形状に照らして、製造方法に制約がある。上記の熱交換器では、金属シートに予めラミネート処理を施してから平易なプレス加工で複雑形状を成形するため、金属シートが箔状に形成されている。熱交換器の剛性が低くなり、利用可能な場面が限定されるおそれがある。金属シートにある程度の板厚を持たせて熱交換器の剛性を確保する場合には、深絞り成形または鋳造により複雑形状を成形した後に、ラミネート処理を施すことになる。複雑形状が付与された部材へのラミネート処理は煩雑であり、熱交換器の製造コストが高くなり、また、大型化が困難となる。
【0006】
本発明は、熱伝導性能が高く、容易に製造および大型化可能な熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、流路面と、前記流路面に凹設された溝とを有する流路形成板と、前記流路面に重ねられたカバー面と、前記カバー面とは反対側で熱交換の対象物と近接する熱交換面とを有する温調板と、前記溝が前記カバー面で覆われることにより構成され、前記対象物との間で熱交換を行う熱媒を通流させる熱媒流路とを備え、前記流路形成板および前記温調板は、金属の板材から成形され、前記流路面および前記カバー面上にそれぞれ設けられた接着皮膜を介して互いに接合され、前記接着皮膜が、前記板材の表面に対する化成処理により形成される化成処理層と、無極性樹脂からなる樹脂層とを前記板材からこの順で積層することにより形成されている、熱交換器を提供する。
【0008】
上記構成によれば、温調板のカバー面と流路形成板の流路面とが接着皮膜を介して接合される。カバー面および流路面は化成処理されるので、温調板および流路形成板の金属の素材に関わらず、無極性樹脂からなる接着層が接着性能を十分に発揮できる。接着皮膜が熱融着フィルムと同等の接着性能を発揮する状況下において、接着皮膜の厚さは、熱融着フィルムの数分の一から数十分の一程度にまで低減可能である。そのため、熱媒と対象物との間で熱抵抗が小さくなり、固体伝熱による抜熱または加熱を効率的に行うことができる。熱媒流路は、流路形成板の流路面に設けられた溝が、温調板のカバー面で閉塞されることにより構成される。フィンとは異なり、平易なプレス加工で実現可能な流路構造が採用される。そのため、熱交換器を容易に製造でき、また、熱交換器の大型化を容易に実現できる。
【0009】
前記接着皮膜が、前記カバー面および前記溝の内面に設けられ、前記熱媒流路の内面が、前記接着皮膜で覆われていてもよい。これにより、熱媒との化学反応を著しく低下させた無極性樹脂からなる接着皮膜が、金属製の流路形成板および温調板の板材と熱媒との間に介在することにより、流路形成板および温調板が熱媒で腐食することを防止できる。
【0010】
前記接着皮膜の厚さが、10μm以下であってもよい。これにより、フィルムが適用される場合と比べ、同等の接着性能を確保しながら熱抵抗を小さくすることができる。
【0011】
前記無極性樹脂が、ポリプロピレン(以下PP)、ポリエチレン(以下PE)、またはポリオレフィン(以下PO)であってもよい。このような樹脂を適用することで、薄い接着皮膜で金属の板材同士を接合するという構造を実現できる。なお、無極性樹脂は、金属板表面に設けられた化成処理層との化学結合を促進させるために酸変性させたものが望ましい。また、酸変性された無極性樹脂皮膜を形成させた後、その上に酸変性されない無極性樹脂皮膜を設けることがより望ましい。こうすることで、金属板化成処理層と接着皮膜(酸変性PP、PE、PO)との結合がより強固になるとともに、熱媒との反応性をさらに軽減できる。
【0012】
前記熱交換器は、前記流路形成板の前記流路面とは反対側に設けられた断熱材を更に備えてもよい。これにより、熱媒と外気との間における熱交換を抑制でき、対象物の温度を適温に管理しやすくなる。
【0013】
前記流路形成板の前記流路面とは前記反対側の背面上に、前記接着皮膜が設けられ、前記断熱材が、前記接着皮膜を介して前記流路形成板に接合されてもよい。これにより、断熱材を流路形成板に簡便に接合できる。
【0014】
前記熱交換器が、前記断熱材を覆う保護部材を更に備えてもよい。上記構成によれば、断熱材は、剛性などの強度を持つ必要がなく、断熱性能にフォーカスして材料を選定可能になる。外部からの衝撃に対する強さと断熱性能の高さとを両立した熱交換器を提供できる。
【0015】
前記温調板が平板状に形成され、前記流路形成板およびこれに重ねられる前記温調板が、低背のパネル体を構成してもよい。これにより、薄型の液冷式熱交換器を提供できる。
【0016】
前記熱交換器が、前記温調板の縁部から、前記流路形成板とは反対側へと立設された周壁を更に備え、前記温調板および前記周壁が、前記対象物を収納する箱体を構成し、前記温調板の前記熱交換面が、前記箱体の内底面を形成してもよい。これにより、対象物が箱体に収納されるべき部品、すなわち保護を要する部品である場合に、高い熱伝導性能を有する熱交換器が箱体の底部に付属する。箱体で対象物を保護することと、箱体内を適温に管理することとを両立できる。
【0017】
前記温調板および前記周壁は、単一の金属の板材の折曲げにより一体に成形されていてもよい。これにより、部品点数の削減が図られ、箱体の製造コストが低減する。また、箱体を構成する壁同士の継ぎ目が削減され、箱体のシール性が高くなる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、熱伝導性能が高く、容易に製造可能であり、容易に大型化可能な熱交換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の分解斜視図。
図2】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の平面図。
図3図2のIII-III線に沿って切断して示す熱交換器の断面図。
図4図3の拡大図。
図5】流路形成板および温調板の板材の製造装置を示す概念図。
図6】本発明の第2実施形態に係る熱交換器の分解斜視図。
図7】本発明の第2実施形態に係る熱交換器の平面図。
図8図7のVIII-VIII線に沿って切断して示す熱交換器の断面図。
図9図8の拡大図
図10A】本発明の第2実施形態に係る熱交換器の保護部材の展開図。
図10B】変形例に係る保護部材の展開図。
図11】本発明の第3実施形態に係る熱交換器の分解斜視図。
図12A】本発明の第3実施形態に係る熱交換器の箱体の展開図。
図12B】変形例に係る箱体の展開図。
図13】本発明の第3実施形態に係る熱交換器の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。全図を通じて同一のまたは対応する要素には同一の符号を付し、詳細な説明の重複を省略する。
【0021】
[第1実施形態]
図1図3を参照して、本実施形態に係る熱交換器1は、流路形成板10および温調板20を備える。両板10,20は、金属材料の板素材(図5を参照)から成形される。金属材料として、アルミニウム合金、鋼、および銅を例示できる。以下、両板10,20が、同一のアルミニウム合金で成形される場合を例にとり説明する。
【0022】
流路形成板10および温調板20は、板厚方向が積層方向と対応するようにして互いに重ね合わされる。説明の便宜上、各図の紙面の方向と同様、両板10,20が水平姿勢であり、板厚方向および積層方向が鉛直に向けられ、温調板20が流路形成板10の上側に重ねられるものとする。ただし、熱交換器1の姿勢は、組立時も使用時もこれに限定されない。
【0023】
両板10,20は、平面視において互いに略合同であり、例えば、長方形状である。両板10,20は、両板10,20の側面が略面一となるようにして積層される。
【0024】
流路形成板10は、上側の流路面11と、その反対側の背面12とを有する。流路形成板10は、流路面11に凹設された溝13を更に有する。溝13は、断面U状の内面で囲まれ、上に開放され且つ非貫通である。本実施形態では、1本の溝13が、流路面11上で蛇行して延びる。溝13は、流路形成板10の側面には開放されておらず、溝13の両端部は、流路面11内に位置付けられている。
【0025】
温調板20は、下側のカバー面21と、その反対側の熱交換面22とを有し、平板状である。カバー面21が流路面11に上から重ねられることにより、溝13がカバー面21で閉塞される。これにより、流路形成板10および温調板20が、低背のパネル体を構成し、熱媒流路2が、その内部に形成される。熱媒流路2は、溝13の内面とカバー面21とによって画定される。熱媒流路2は、流路形成板10および温調板20の内部に密閉され、一端から他端に至るまで単一の系統で構成される。
【0026】
熱交換面22上には、熱交換の対象物9が近接している。対象物9は、発熱を伴って動作する電子部品、特に、その熱によって劣化や動作安定性の低下を生じる電子部品である。このような電子部品として、集積回路、インバータ、およびバッテリーを例示できる。熱交換器1は、例えば、電気自動車用バッテリーの冷却に用いられる。この場合、熱交換器1は、バッテリーとともに、車室またはトランクルームの下方に搭載される。
【0027】
図4に示された熱交換器1の詳細な断面形状を参照して、流路形成板10と温調板20とは、流路面11およびカバー面21上にそれぞれ設けられた接着皮膜60を介して熱融着により互いに接合される。接着皮膜60は、化成処理層50および樹脂層55を含む。化成処理層50および樹脂層55は、板材の表面から見てこの順に積層されている。
【0028】
熱融着は、パネルヒータ等の加熱器(不図示)で接着皮膜60を外側から加熱することにより実現される。炉のサイズの制約が製品のサイズに影響を及ぼす蝋付けと対比し、パネルヒータのような加熱器の大型化は容易である。複数の板材の接合によって密閉構造を製作するに際し、その製法に由来した熱交換器1のサイズ制約を軽減もしくは解消できる。
【0029】
流路面11は、化成処理されており、化成処理層51が流路面11の全面にわたり形成される。化成処理層51上に、全面にわたり樹脂層56が形成され、それにより接着皮膜61が設けられる。流路面11には溝13が形成されているが、接着皮膜61は、溝13の内面にも設けられている。本実施形態では、背面12には、接着皮膜60が設けられていない。
【0030】
カバー面21は、化成処理されており、化成処理層53がカバー面21の全面にわたり形成される。化成処理層53上に、全面にわたり樹脂層58が形成され、それによりカバー面21上に接着皮膜63が設けられる。熱交換面22には、接着皮膜60が設けられていない。
【0031】
化成処理は、化成型でも塗布型でもよく、また、クロム酸系皮膜処理法でも非クロム酸系皮膜処理法でもよい。クロム酸系皮膜処理として、クロム酸クロメート処理や、リン酸クロメート処理を例示できる。樹脂層55は、熱融着性を有する無極性樹脂からなる接着剤60a(図5を参照)を塗布することによって形成される。無極性樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはこれらが混成されたポリオレフィンを例示でき、特に、酸変性ポリオレフィンは、接着剤60aの素材となる無極性樹脂の好適例である。アルミニウム合金の表面が化成処理されているため、接着剤60aが無極性樹脂からなるものであっても、接着皮膜60が良好に定着する。これにより、アルミニウム合金の熱融着を実現できる。
【0032】
接着皮膜60は、数μm~数十μm程度の膜厚を有し、10μm以下であってもよい。接着皮膜60の膜厚は、一般的な熱融着フィルムの数十分の一程度に小さいが、熱融着フィルムと同等の接着性能を発揮することが可能である。
【0033】
図2および図3を参照し、熱交換器1は、熱媒流路2の一端部に開口する流入口3aと、熱媒流路2の他端部に開口する流出口4aとを有する。流入口3aおよび流出口4aは、流路形成板10に設けられ、溝13の底に形成される。
【0034】
詳細図示を省略するが、流入口3aおよび流出口4aには、液状の熱媒が通流する不図示の配管が接続される。熱媒を通流および循環させる閉回路が、熱交換器1の内外に設けられる。熱媒流路2は、熱交換器1の内部で閉回路の一部を構成している。熱交換器1の外部では、ポンプ、クーラ/ウォーマ、およびサーモスタットのように、熱媒の調温および循環のためのデバイスが閉回路上に介在する。流入口3aおよび流出口4aの少なくともいずれか一方(好ましくは両方)に、熱媒の逆流を阻止するように逆止弁が設けられていてもよい。ここでは、熱媒が流入口3aから熱媒流路2を経由して流出口4aに流れる方向が正流であり、流出口4aから流入口3aに流れる方向を逆流という。この場合には、逆止弁の端部に、上記した不図示の配管の端部を着脱可能に物理に接続するためのジョイント部が設けられる。このような構成を採用することで、熱媒の漏れを防ぐことでき、熱媒流路2に対して熱媒を容易に出し入れできる。そのため、代替フロンのような熱媒が使用される場合であっても、熱交換器1の製造が容易となる。また、ポンプで熱媒を圧送する場合に、流入口3a及び流出口4aに作用する送給圧をジョイント部で受け止めることができ、熱交換器1を保護できる。
【0035】
「熱媒」は、対象物9との間で熱交換を行う液体であり、対象物9の加熱または冷却に用いられる。熱媒の主成分は、水でも、エチレングリコールのような水以外の液体でもよく、例えばアンモニアのような溶質が溶解された水溶液でもよい。必要に応じて、熱媒には、消泡剤のような添加物が混入される。本例では、寒冷地を仕向地に含む車両のバッテリーの温度管理も可能にするため、不凍性を有するLLC(ロングライフクーラント)が熱媒に好適に用いられる。
【0036】
熱媒は、ポンプで圧送され、熱交換器1の外部から流入口3aを介して熱媒流路2の一端部に流入し、熱媒流路2を一端部から他端部まで通流し、熱媒流路2の他端部から流出口4aを介して熱交換器1の外部へと流出する。熱媒は、熱媒流路2を通流している過程で対象物9との間で熱交換を行い、その温度が変化する。熱交換器1から流出後、熱媒は、サーモスタットおよびクーラ/ウォーマの作用で目標の温度に調整され、ポンプで熱交換器1へと再び送られる。
【0037】
上記構成において、熱媒流路2内の熱媒と対象物9との間には、接着皮膜63および温調板20の板材とが介在し、対象物9と熱媒とは、これら介在物を介した固体伝熱によって熱交換を行う。接着皮膜60は上記のとおり非常に薄いため、熱媒と対象物9との間での熱抵抗が小さくなる。そのため、固体伝熱により、対象物9をこれよりも低温の熱媒で冷却することも、対象物9をこれよりも高温の熱媒で加熱することも、効率的に行うことができる。
【0038】
接着皮膜60は、流路面11およびカバー面21の両面に全面にわたって設けられる。熱媒流路2の内面(溝13の内面とカバー面21のうち溝13を覆う領域)は、全体にわたって接着皮膜60(61,63)で覆われる。これにより、金属製の流路形成板10および温調板20の板材に熱媒が直接的に接触することを防止できる。よって、流路形成板10および温調板20が熱媒で腐食することを防止できる。これは、熱媒がアルカリ性を有して両板10,20がアルミニウム合金製である場合に、両板10,20の板材の保護性が高まり、特に有益である。
【0039】
温調板20は平板状に形成され、流路形成板10および温調板20が、低背のパネル体を構成する。これにより、薄型の熱交換器1を提供できる。その平面積は、容易に大型化可能である。そのため、電動自動車のバッテリーの冷却に適用した際に、バッテリーの積載高さよりむしろ積載面積の拡大によりバッテリーの容積が確保される場合に、車両低床化の妨げとならずにバッテリーを広範に冷却できる。
【0040】
図5を参照して、接着皮膜60が設けられている板材の製造について説明する。図5に示す製造装置90は、アンコイラ91、化成処理部92、ロールコータ93、乾燥炉94、リコイラ95、および給送ローラ96を備える。アンコイラ91は、未処理の板材80aで形成されたコイル81を巻き解す。化成処理部92は、アンコイラ91から送られる板材80aに化成処理を施す。ロールコータ93は、化成処理された板材80bに接着剤60aを塗布する。乾燥炉94は、接着剤60aが塗布された板材80bに化成処理層50および接着層60を定着させる。リコイラ95は、接着皮膜60が設けられた板材80cを巻き取り、コイル82を再形成する。給送ローラ96は、板材の給送路を形成し、アンコイラ91からリコイラ95まで板材を給送路に沿って送る。
【0041】
本実施形態では、板材80aの片面のみが非処理表面とされる。化成処理部92では、被処理表面が洗浄され、清浄な被処理表面に対して化成処理が施される。ロールコータ93は、接着剤60aを貯留するタンク93aを備える。化成処理および接着剤60aの例は、上記したとおりである。ロールコータ93は、表面の一部が接着剤60aの液面以下に没入された補給ローラ93b、補給ローラ93bに外接する塗布ローラ93c、および塗布ローラ93cと僅かな間隙をあけて配置されたピンチローラ93dを備える。補給ローラ93bが回転すると、タンク93a内の接着剤60aが補給ローラ93bに付着する。板材80bが塗布ローラ93cとピンチローラ93dの間隙を通過する際、接着剤60aが板材80bの片面にのみ塗布される。
【0042】
流路形成板10も温調板20も、板材80cを素材として成形される。コイル82を巻き解し、巻き解された板材80cに対して抜き加工を施すことで、予め定められた平面積を有する長方形状の板材を得る。その板材に対してプレス加工を施すことで、溝13を形成する。これにより、溝13の内面も含めた流路面11の全面にわたり接着皮膜60(61)が形成された流路形成板10が得られる。また、巻き解された板材80cに対して抜き加工を施すことで、図1に示されたように予め定められた平面積を有する長方形状の板材を得る。この板材が、熱交換面22には接着皮膜60がなく、カバー面21の全面にわたり接着皮膜60(63)が設けられた温調板20となる。
【0043】
このように、流路形成板10および温調板20は平易なプレス加工で成形される。接着皮膜60の形成は、板材80cのコイル82の形成過程、すなわちプレス加工前に完了する。そのため、熱交換器1を簡便に製造することができ、また、熱交換器1の平面積を容易に大型化できる。
【0044】
[第2実施形態]
図6図10Bを参照し、上記実施形態との相違を中心にして、本発明の第2実施形態について説明する。
【0045】
図6図9に示すように、熱交換器1は、断熱材30および保護部材40を更に備える。断熱材30は、発泡樹脂で成形され、例えば直方体状に形成される。断熱材30は、平面視で流路形成板10および温調板20と略合同であり、板厚方向が積層方向と対応するようにして、側面が両板の側面10,20と略面一となるようにして、流路形成板10の下側に重ねられる。以下、これら3部材10,20,30が積層されたものを「積層体」と称することがある。
【0046】
断熱材30は、上側に流路形成板10の背面12を覆うカバー面36を有する。断熱材30は、カバー面36とは反対側(下側)の底面31と、カバー面36および底面31の辺縁同士を接続する4つの側面32~35とを更に有する。
【0047】
流路面11に非貫通の溝13が凹設される結果として、溝13の外面が背面12から下側へ突出し、凸部が背面12に形成される。断熱材30のカバー面36には、溝37が凹設される。流路形成板10の凸部が溝37に受容された状態で、流路形成板10の背面12(特に、溝13が形成されていない領域)と面接触する。断熱材30は、この面接触状態で流路形成板10に接合される。これにより、断熱材30を簡便かつ強固に流路形成板10に接合することができる。
【0048】
本実施形態では、流路形成板10の背面12にも、接着皮膜60(62)が設けられている。接着皮膜62は、溝13の外面も含め、背面12の全面にわたり設けられている。この接着皮膜62も、背面12上に形成された化成処理層52と、化成処理層52上に塗布された樹脂層57とで構成される。断熱材30は、接着皮膜62を介して流路形成板10に熱融着により接合される。この場合において、製造装置90(図5を参照)は、両面に接着皮膜60が形成された板材80cのコイル82を形成する。このコイル82を巻き解し、板材80cに抜き加工および曲げ加工を施すことにより、溝13の内面も外面も含め、流路形成面11および背面12の両面に接着皮膜60(61,62)が設けられた流路形成板10を得る。ただし、両面に皮膜を形成する場合に、2台のロールコータ93が片面ずつ樹脂層を塗布してもよい。ロールコータ93の台数に限らず、両面に皮膜を形成する場合には、2面に互いに異なる性状を有する樹脂層が塗布されてもよい。
【0049】
保護部材40は、金属(例えば、流路形成板10および温調板20と同種の金属)で成形される。保護部材40は、断熱材30を覆う。一例として、保護部材40は、矩形状の底壁41と、底壁41の4つの辺縁それぞれに立設された4つの側壁42~45とを備え、上方に開放された矩形箱状に形成されている。積層体は上開口を介して保護部材40内へと上から収納される。直方体状の断熱材30のうちカバー面36を除く5面31~35の全体が、保護部材40の5壁41~45の内面でそれぞれ覆われる。
【0050】
図10Aおよび図10Bを参照し、保護部材40は、例えば、単一の板材の折曲げ加工により箱状に構成される。底壁41は、4つの側壁42~45の各々と継ぎ目なく連続している。
【0051】
図10Aに示すように、板材は、平面視において、長方形の4つの角部から正方形を切り欠いた形状に形成されていてもよい。この場合、元の長方形の長辺の長さが、底壁41の長辺の長さと、側壁42~45の高さの2倍値との和である。また、元の長方形の短辺の長さが、底壁41の短辺の長さと、側壁42~45の高さの2倍値との和である。また、切り欠かれた正方形の一辺の長さが、側壁42~45の高さと等しい。中央から四方に突出する4片を谷折りで垂直に立たせることで、箱状の保護部材40が構成される。側壁42~45の角部は、必要に応じて接合される。
【0052】
図10Bに示すように、板材は、平面視において、上記の切欠きがない長方形でもよい。この場合、上記同様の4片を谷折りするとともに、切り欠かれず残された角部を正方形の2辺に沿って山折りし、正方形の対角線に沿って山折りすることで、箱状の保護部材40が構成される。本例では、側壁42~45同士も継ぎ目なく連続する。角部は、正方形を折り曲げたことにより直角三角形状の2片が重なった状態で、箱状の保護部材40の内側に配置される。直角三角形状の2片は、正方形の2辺のいずれかの辺に沿って山折りすることで、側壁42~45のいずれかの内面に重ねられる。
【0053】
保護部材40の製作に際しては、温調板20と同様、片面のみに接着皮膜60が形成された板材80cが用いられる(図5を参照)。このような板材80cのコイル82を巻き解し、板材80cに対して抜き加工を施し、図10Aまたは図10Bに示されるように予め定められた形状の板材を得る。その板材に対して予め定められた折り線に沿って曲げ加工を施すことで、外面には接着被膜60がなく、内面の全面にわたり接着皮膜64が形成された箱状の保護部材40が構成される(図9も参照)。この接着皮膜64も、板材の内面上に形成された化成処理層54と、化成処理層54上に塗布された樹脂層59とで構成される。断熱材30の底面31および側面32~35は、保護部材40の内面に接着皮膜64を介して熱融着により接合される。これにより、保護部材40の積層体への接合強度が高くなる。
【0054】
図7および図8を参照し、熱交換器1は、第1実施形態よりも積層方向において大きい寸法を有することから、流入口3aを熱交換器1の外部と連通させる流入路3bと、流出口4aを熱交換器1の外部と連通させる流出路4bとを有する。流入路3bおよび流出路4bは、流入口3aおよび流出口4aから下方へ延びる。本実施形態では、単なる一例として、流入路3bおよび流出路4bが、そのまま直線的に延び、保護部材40の底壁41の外面上で開口する。熱交換器1外の配管が、流入路3bおよび流出路4bにそれぞれ接続される。流入路3bおよび流出路4bは、熱媒を循環させる閉回路の一部を構成する。熱媒は、熱交換器1の外部から流入路3bおよび流入口3aを介して熱媒流路2の一端部に流入する。また、熱媒は、熱媒流路2の他端部から流出口4aおよび流出路4bを介して熱交換器1の外部へと流出する。
【0055】
本実施形態においても、固体伝熱により、対象物9をこれよりも低温の熱媒で冷却することも、対象物9をこれよりも高温の熱媒で加熱することも、効率的に行うことができる。また、熱交換器1が薄型に保たれる。
【0056】
流路形成板10の背面12に断熱材30を設けている。そのため、熱媒と外気との間における熱交換を抑制でき、対象物9を適温に管理しやすくなる。特に、寒冷地で対象物9を加熱する必要がある場合に、熱媒の熱が外気に逃げるのを抑制でき、対象物9を容易に適温に保つことができる。
【0057】
断熱材30は、保護部材40で覆われる。そのため、断熱材30は、剛性などの強度を持つ必要がなく、断熱性能にフォーカスして材料を選定可能になる。そのため、外部からの衝撃に対する強さと断熱性能の高さとを両立した熱交換器1を提供できる。特に、電気自動車のバッテリーの冷却に適用する場合、熱交換器1が、車両の床面の下方に取り付けられ、保護部材40の底壁41が路面と近接することが考えられる。走行中に路面から飛散する異物から断熱材30を保護でき、熱交換器1の長寿命化が図られる。
【0058】
両面に全面にわたり接着皮膜61,62が設けられた流路形成板10も、内面に全面わたり接着皮膜64が設けられた箱型の保護部材40も、平易なプレス加工で成形される。接着皮膜60の形成は、プレス加工前に完了する。そのため、熱交換器1を簡便に製造することができ、また、熱交換器1の平面積を容易に大型化できる。
【0059】
[第3実施形態]
図11図13を参照し、上記実施形態との相違を中心にして、本発明の第3実施形態について説明する。図11に示すように、熱交換器1は、平面視で矩形状の温調板20の辺縁に流路形成板10とは反対側(上側)に立設された周壁25を備え、温調板20と周壁25が、矩形状の箱体29を構成する。周壁25の上端部に、全体として窓枠状のフランジ26が設けられる。4つの周壁25a,25b,25c,25dが、温調板20の4つの辺縁それぞれに設けられ、4つのフランジ26a,26b,26c,26dが、4つの周壁25a~dの上端部それぞれに設けられている。
【0060】
図12Aおよび図12Bの展開図に示すように、温調板20、周壁25、およびフランジ26は、1枚の板材の曲げ加工によって一体化されている。図12Aおよび図12Bに示す板材では、上記実施形態の温調板20および保護部材40と同様、片面にのみ接着皮膜60が塗布され、この塗布面とは反対側の面が図示されている。下記のとおり折り曲げることにより、箱体29が構成される。その箱体29においては、温調板20の下面(すなわち、カバー面21)、周壁25の外面、およびフランジ26の下面上に、接着皮膜が形成される。一方、温調板20の上面(すなわち、熱交換面22)、周壁25の内面、およびフランジ26の上面上には、接着皮膜が形成されない。
【0061】
図12Aに示すように、板材は、中央の温調板20と、温調板20から四方に突出する4つの周壁25a~dと、各周壁25a~dに連設されたフランジ26a~dとを備える。各周壁25a~dが温調板20に対して谷折りされ、各フランジ26a~dが対応する周壁25a~dに対して山折りされることで、箱体29が構成される。本例では、周壁25a~dの谷折り時に辺縁同士を整合させるべく、展開状態において、一辺の長さが周壁25の高さと同等の正方形が切り欠かれる。周壁25a~d同士は必要に応じて接合される。
【0062】
図12Bに示すように、板材は、図12Aに示された正方形を切り欠かずに残しつつ、フランジ26と当該正方形との間に切れ込み28を有したものであってもよい。切れ込み28の長さは、フランジ26の突出長と同等である。この場合、各周壁25a~dが温調板20に対して谷折りされると同時に、正方形が直角に交わる2辺に沿って山折りされ且つ対角線に沿って山折りされる。切れ込み28があるため、フランジ26a~dが連設されていても、正方形部を直角三角形状の2片に折り重ねることができる。当該2片は、周壁25a~dの内面に沿うようにして折り曲げられる。最後に、図12Aと同様にして、各フランジ26a~dが対応する周壁25a~dに対して山折りされる。
【0063】
図13を参照し、流路形成板10は、上記実施形態と同様に、温調板20のカバー面21に接合される。断熱材30は、流路形成板10の下面側に設けられるベース部30aと、ベース部30aの周囲に設けられた外囲部30bとを有する。外囲部30bは、ベース部30aと略面一の下面を形成する一方、ベース部30aよりも高位の上面を有する。外囲部30bの上面は、フランジ26の下面に接着皮膜を介して接合される。保護部材40は、断熱材30の外囲部30bを覆う。その成形方法は、上記実施形態と同様である。
【0064】
この熱交換器1は、全体として箱体に構成され、温調板20および流路形成板10が、箱体29の底壁を構成する。対象物9は、箱体29内に収容され、箱体29の内底面を成す熱交換面22上に載置される。対象物9がバッテリーの場合、外部からの衝撃の保護する必要性がある。熱交換器1はこのような対象物9を保護することが可能であり、また、箱体29内で熱が籠ることを抑制することができる。
【0065】
これまで本発明の実施形態について説明したが、上記構成は本発明の趣旨の範囲内で適宜変更、追加および削除可能である。
【0066】
上記実施形態では、断熱材30を流路形成板10の背面12側に設けるに際し、発泡処理済かつ所要サイズへの整形済の樹脂体が流路形成板10に接合されたが、断熱材30の設け方はこれに限定されない。例えば、まず、両面に接着皮膜が塗布された板素材を、流路形成板に求められるサイズの長方形状に整形し、発泡剤を分散させた樹脂シートを当該板素材の片面(後に「背面12」として機能させる)に接着する。樹脂シートが接着された板素材にプレス加工を施し、溝13を形成する。その後、発泡剤のガス化温度まで樹脂シートおよび板素材を加熱する。これにより、断熱材30が設けられた流路形成板10を簡便に製造可能になる。
【0067】
断熱材30は、単品でも複数の発泡樹脂体で構成されていてもよく、大型化にも容易に対応可能である。断熱材30を備えれば対象物9の加熱による保温が簡便になるが、熱交換器1に要求される主たる機能が対象物9の冷却である場合には、断熱材および保護部材は適宜省略可能である。熱交換器1の適用対象は、寒冷地が仕向地に含まれた電気自動車用のバッテリーに限定されない。バッテリー以外の部品の温度管理に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0068】
1 熱交換器
2 熱媒流路
3a 流入口
3b 流入路
4a 流出口
4b 流出路
9 対象物
10 流路形成板
11 流路面
12 カバー面
13 溝
20 温調板
21 カバー面
22 熱交換面
25,25a~d 周壁
26,26a~d フランジ
29 箱体
30 断熱材
30a ベース部
30b 外囲部
31 底面
32~35 側面
36 カバー面
37 溝
40 保護部材
41 底壁
42~45 側壁
50~54 化成処理層
55~59 樹脂層
60~64 接着皮膜
80a~c 板材
81,82 コイル
90 製造装置
91 アンコイラ
92 化成処理部
93 ロールコータ
93a タンク
93b 補給ローラ
93c 塗布ローラ
93d ピンチローラ
94 乾燥炉
95 リコイラ
96 給送ローラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図13