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特開2023-183386再配線構造物を含む半導体パッケージ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183386
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】再配線構造物を含む半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20231220BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20231220BHJP
   H10B 80/00 20230101ALN20231220BHJP
【FI】
H01L25/08 H
H01L23/12 501P
H10B80/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089022
(22)【出願日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0073062
(32)【優先日】2022-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】金 智英
(72)【発明者】
【氏名】金 眞▲よん▼
(72)【発明者】
【氏名】沈 智慧
(72)【発明者】
【氏名】尹 玉善
(57)【要約】
【課題】再配線構造物を含む半導体パッケージを提供する。
【解決手段】半導体パッケージは、配線構造物と、配線構造物を覆い、ポリマーを含む絶縁構造物とを含む再配線構造物と、再配線構造物上に配置され、配線構造物に連結されるように構成された半導体チップと、絶縁構造物に接する内側表面と、ホールを限定するホール側壁とを含み、無機絶縁物からなるパッシベーション絶縁膜と、ホールを介してパッシベーション絶縁膜を貫通して配線構造物に接し、パッシベーション絶縁膜のホール側壁に接する部分を含むパッド側壁を有する導電性パッドと、導電性パッド上に配置された外部連結端子と、を含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線構造物と、前記配線構造物を覆い、ポリマーを含む絶縁構造物とを含み、互いに反対側である第1面及び第2面を有する再配線構造物と、
前記再配線構造物の前記第1面上に配置され、前記配線構造物に含まれた少なくとも1つの第1配線パターンに連結されるように構成された半導体チップと、
前記再配線構造物の前記第2面を覆い、前記絶縁構造物に接する内側表面と、前記配線構造物のうち前記第2面に隣接した第2配線パターンに対応する位置に配置されるホールを限定するホール側壁とを含み、無機絶縁物からなるパッシベーション絶縁膜と、
前記ホールを介して前記パッシベーション絶縁膜を貫通して前記第2配線パターンに接し、前記パッシベーション絶縁膜の前記ホール側壁に接する部分を含むパッド側壁を有する導電性パッドと、
前記導電性パッド上に配置された外部連結端子と、を含む、半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第1面に垂直な方向において、前記パッシベーション絶縁膜の厚みは、前記導電性パッドの厚みより小さい、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記パッシベーション絶縁膜は、前記内側表面の反対側である外側表面を有し、
前記導電性パッドは、前記パッシベーション絶縁膜の前記外側表面より前記再配線構造物の前記第2面からさらに遠く突出している、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記導電性パッドは、前記パッシベーション絶縁膜の前記内側表面より前記パッシベーション絶縁膜から遠くなる方向にさらに突出している、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記パッシベーション絶縁膜は、前記第1面に垂直な方向に沿って前記導電性パッドとオーバーラップされる部分を含まない、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記絶縁構造物は、PID(photoimagable dielectric)からなり、
前記パッシベーション絶縁膜は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜またはそれらの組み合わせからなる、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記パッシベーション絶縁膜の前記ホール側壁は、前記パッシベーション絶縁膜のうち、前記導電性パッドから離隔された第1パッシベーション部分より前記再配線構造物の前記第2面からさらに遠く突出している、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記パッシベーション絶縁膜は、
前記導電性パッドから離隔された第1パッシベーション部分と、
前記第1パッシベーション部分から折り曲げられ、前記導電性パッドの前記パッド側壁に沿って、前記再配線構造物の前記第2面から遠くなる方向に延びた第2パッシベーション部分と、を含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記パッシベーション絶縁膜は、
前記導電性パッドから離隔された第1パッシベーション部分と、
前記第1パッシベーション部分から折り曲げられ、前記導電性パッドの前記パッド側壁に沿って、前記再配線構造物の前記第2面から遠くなる方向に延びた第2パッシベーション部分と、
前記第2パッシベーション部分から折り曲げられ、前記導電性パッドと前記外部連結端子との間で前記導電性パッドの外側表面に沿って延びた第3パッシベーション部分と、を含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
配線構造物と、前記配線構造物を覆い、ポリマーを含む絶縁構造物とを含み、互いに反対側である第1面及び第2面を有する再配線構造物と、
前記再配線構造物の前記第1面上に配置され、前記配線構造物に含まれた複数の第1配線パターンに連結されるように構成された半導体チップと、
前記再配線構造物の前記第2面を覆い、前記絶縁構造物に接する内側表面と、前記配線構造物のうち前記第2面に隣接した複数の第2配線パターンに対応する位置に配置される複数のホールを限定する複数のホール側壁とを含み、無機絶縁物からなるパッシベーション絶縁膜と、
前記複数のホールを介して、前記パッシベーション絶縁膜を貫通する複数の導電性パッドと、
前記複数の導電性パッド上に配置された複数の外部連結端子と、を含み、
前記複数の導電性パッドは、それぞれ前記複数の第2配線パターンのうち選択される1つの第2配線パターンに接し、
前記パッシベーション絶縁膜と前記複数の導電性パッドとの間に離隔された部分がないように、前記パッシベーション絶縁膜の前記複数のホール側壁は、それぞれ前記複数の導電性パッドのうち選択される1つの導電性パッドのパッド側壁に接している、半導体パッケージ。
【請求項11】
前記第1面に垂直な方向において、前記パッシベーション絶縁膜のうち、前記複数の導電性パッドから離隔された部分の厚みは、前記複数の導電性パッドそれぞれの厚みより小さい、請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
前記パッシベーション絶縁膜は、前記内側表面の反対側である外側表面を有し、
前記複数の導電性パッドは、それぞれ前記パッシベーション絶縁膜の前記外側表面より前記再配線構造物の前記第2面からさらに遠く突出している、請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記複数の導電性パッドは、それぞれ前記パッシベーション絶縁膜の前記内側表面より前記再配線構造物の前記第1面にさらに近く突出している、請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記パッシベーション絶縁膜と前記複数の導電性パッドは、前記第1面に垂直な方向に沿ってオーバーラップされないように配置されている、請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
前記絶縁構造物は、PID(photoimagable dielectric)からなり、
前記パッシベーション絶縁膜は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜またはそれらの組み合わせからなる、請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
前記再配線構造物の前記第1面上で前記半導体チップの周辺に配置され、前記配線構造物に含まれた複数の第3配線パターンに連結されるように構成された導電性ポストをさらに含み、
前記複数の導電性パッドは、前記配線構造物を介して前記半導体チップに連結されるように構成された第1導電性パッドと、前記配線構造物を介して前記導電性ポストに連結されるように構成された第2導電性パッドとを含む、請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項17】
ポリマーを含むPID(photoimagable dielectric)からなる絶縁構造物と、前記絶縁構造物内に配置された複数の配線パターンからなる配線構造物とを含み、互いに反対側である第1面及び第2面を有する再配線構造物と、
前記再配線構造物の前記第1面上に配置され、前記複数の配線パターンのうち選択される複数の第1配線パターンに連結されるように構成された半導体チップと、前記半導体チップの周辺に配置され、前記複数の配線パターンのうち選択される複数の第2配線パターンに連結されるように構成された複数の導電性ポストとを含むパッケージユニットと、
前記再配線構造物の前記第2面に接し、誘電率が7.5以下である無機絶縁物からなるパッシベーション絶縁膜と、
前記パッシベーション絶縁膜を貫通し、前記複数の配線パターンのうち選択される複数の第3配線パターンに接する複数の導電性パッドと、
前記複数の導電性パッド上に配置された複数のソルダーボールと、を含み、
前記パッシベーション絶縁膜は、前記複数の導電性パッドが貫通する複数のホールと、前記複数の導電性パッドと前記パッシベーション絶縁膜との間に離隔された部分がないように、前記複数の導電性パッドそれぞれのパッド側壁に接する複数のホール側壁とを含み、
前記複数の導電性パッドは、前記配線構造物を介して前記半導体チップに連結されるように構成された複数の第1導電性パッドと、前記配線構造物を介して前記複数の導電性ポストに連結されるように構成された複数の第2導電性パッドとを含む、半導体パッケージ。
【請求項18】
前記第1面に垂直な方向において、前記パッシベーション絶縁膜は、50nmないし500nmの範囲内で選択される第1厚みを有し、
前記第1面に垂直な方向において、前記複数の導電性パッドは、それぞれ0.15μmないし3.0μmの範囲内で選択される第2厚みを有する、請求項17に記載の半導体パッケージ。
【請求項19】
前記パッシベーション絶縁膜は、前記絶縁構造物に接する内側表面と、前記内側表面の反対側である外側表面とを有し、
前記複数の導電性パッドは、それぞれ前記パッシベーション絶縁膜の前記内側表面及び前記外側表面のうち選択された少なくとも1つの表面より前記パッシベーション絶縁膜から遠くなる方向に突出している、請求項17に記載の半導体パッケージ。
【請求項20】
前記絶縁構造物は、前記パッシベーション絶縁膜に接する第1表面と、前記複数の導電性パッドに接する複数の第2表面とを有し、
前記複数の第2表面は、それぞれ前記第1表面より前記再配線構造物の前記第1面にさらに近い、請求項17に記載の半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージに係り、特に再配線構造物を含む半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の発達によって、電子機器が次第に小型化、多機能化及び大容量化されつつある。これにより、データの入出力(I/O)のための連結端子の個数が増加した高集積化された半導体チップのために、再配線構造物を含む半導体パッケージが開発されている。前記半導体パッケージの信頼性を確保するために、前記再配線構造物に含まれた絶縁構造物が外部から化学的及び/または物理的に損傷されることを防止することができる構造及びその具現方法に係わる技術開発が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、再配線構造物に含まれた絶縁構造物が外部から化学的及び/または物理的に損傷されることを防止することができる構造を有することにより、信頼性が向上した半導体パッケージを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様による半導体パッケージは、配線構造物と、前記配線構造物を覆い、ポリマーを含む絶縁構造物とを含み、互いに反対側である第1面及び第2面を有する再配線構造物と;前記再配線構造物の前記第1面上に配置され、前記配線構造物に含まれた少なくとも1つの第1配線パターンに連結されるように構成された半導体チップと;前記再配線構造物の前記第2面を覆い、前記絶縁構造物に接する内側表面と、前記配線構造物のうち前記第2面に隣接した第2配線パターンに対応する位置に配置されるホールを限定するホール側壁とを含み、無機絶縁物からなるパッシベーション絶縁膜と;前記ホールを介して前記パッシベーション絶縁膜を貫通して前記第2配線パターンに接し、前記パッシベーション絶縁膜の前記ホール側壁に接する部分を含むパッド側壁を有する導電性パッドと;前記導電性パッド上に配置された外部連結端子と;を含む。
【0005】
本発明の他の態様による半導体パッケージは、配線構造物と、前記配線構造物を覆い、ポリマーを含む絶縁構造物とを含み、互いに反対側である第1面及び第2面を有する再配線構造物と;前記再配線構造物の前記第1面上に配置され、前記配線構造物に含まれた複数の第1配線パターンに連結されるように構成された半導体チップと;前記再配線構造物の前記第2面を覆い、前記絶縁構造物に接する内側表面と、前記配線構造物のうち前記第2面に隣接した複数の第2配線パターンに対応する位置に配置される複数のホールを限定する複数のホール側壁とを含み、無機絶縁物からなるパッシベーション絶縁膜と;前記複数のホールを介して、前記パッシベーション絶縁膜を貫通する複数の導電性パッドと;前記複数の導電性パッド上に配置された複数の外部連結端子と;を含み、前記複数の導電性パッドは、それぞれ前記複数の第2配線パターンのうち選択される1つの第2配線パターンに接し、前記パッシベーション絶縁膜と前記複数の導電性パッドとの間に離隔された部分がないように、前記パッシベーション絶縁膜の前記複数のホール側壁は、それぞれ前記複数の導電性パッドのうち選択される1つの導電性パッドのパッド側壁に接している。
【0006】
本発明のさらに他の態様による半導体パッケージは、ポリマーを含むPID(photoimagable dielectric)からなる絶縁構造物と、前記絶縁構造物内に配置された複数の配線パターンからなる配線構造物とを含み、互いに反対側である第1面及び第2面を有する再配線構造物と;前記再配線構造物の前記第1面上に配置され、前記複数の配線パターンのうち選択される複数の第1配線パターンに連結されるように構成された半導体チップと、前記半導体チップの周辺に配置され、前記複数の配線パターンのうち選択される複数の第2配線パターンに連結されるように構成された複数の導電性ポストとを含むパッケージユニットと;前記再配線構造物の前記第2面に接し、誘電率が7.5以下である無機絶縁物からなるパッシベーション絶縁膜と;前記パッシベーション絶縁膜を貫通し、前記複数の配線パターンのうち選択される複数の第3配線パターンに接する複数の導電性パッドと;前記複数の導電性パッド上に配置された複数のソルダーボールと;を含み、前記パッシベーション絶縁膜は、前記複数の導電性パッドが貫通する複数のホールと、前記複数の導電性パッドと前記パッシベーション絶縁膜との間に離隔された部分がないように、前記複数の導電性パッドそれぞれのパッド側壁に接する複数のホール側壁とを含み、前記複数の導電性パッドは、前記配線構造物を介して前記半導体チップに連結されるように構成された複数の第1導電性パッドと、前記配線構造物を介して前記複数の導電性ポストに連結されるように構成された複数の第2導電性パッドとを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態による半導体パッケージによれば、前記半導体パッケージの製造過程において、再配線構造物に含まれた絶縁構造物がパッシベーション絶縁膜により覆われている状態で、前記再配線構造物に含まれた配線構造物に電気的に連結可能なソルダーボールのような外部連結端子を形成する工程を遂行することができる。したがって、前記外部連結端子の形成工程中、フラックス(flux)に含まれる有機溶剤のような化学物質が、再配線構造物に含まれた前記絶縁構造物に浸透することを防止することができる。したがって、再配線構造物に含まれた絶縁構造物において化学物質により化学的損傷が生じるか、あるいは前記絶縁構造物において浮き現象や剥離現象のような物理的損傷が生じるなどの問題を防止することができ、これにより、半導体パッケージの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本発明の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図1B図1Aにおいて「EX1」で表示した部分の拡大断面図である。
図2】本発明の他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図3】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図4】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図5】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図6】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図7】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図8】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図9】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図10】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージを説明するための断面図である。
図11A】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11B】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11C】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11D】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11E】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11F】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11G】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11H】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11I】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11J】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11K】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11L】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図11M】本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図12A】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図12B】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図12C】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図12D】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図13A】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図13B】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図13C】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図13D】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図13E】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図13F】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図14A】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図14B】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図14C】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図15A】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図15B】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図15C】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
図15D】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同一構成要素に対しては同一参照符号を使用し、それらに係わる重複説明は省略する。
【0010】
図1Aは、本発明の実施形態による半導体パッケージ100を説明するための断面図である。図1Bは、図1Aにおいて「EX1」で表示した部分の拡大断面図である。
【0011】
図1A及び図1Bを参照すれば、半導体パッケージ100は、互いに反対側である第1面110A及び第2面110Bを有する再配線構造物110と、再配線構造物110の第1面110A上に配置された半導体チップSCを含むパッケージユニット10と、再配線構造物110の第2面110Bを覆うパッシベーション絶縁膜120と、パッシベーション絶縁膜120を貫通する複数の導電性パッド130とを含むものでもある。
【0012】
再配線構造物110は、配線構造物WSと、配線構造物WSを覆い、ポリマーを含む絶縁構造物114とを含む。配線構造物WSは、複数の配線パターン112を含む。複数の配線パターン112は、複数の導電性ビアパターン112A、複数の導電ラインパターン112B、及び複数の最外側配線パターン112Cを含む。複数の導電性パッド130の内側表面130Aは、それぞれ複数の最外側配線パターン112Cのうち選択される1つの最外側配線パターン112Cに接しうる。本明細書において、複数の導電性ビアパターン112A、複数の導電ラインパターン112B、及び最外側配線パターン112Cは、それぞれ配線パターン112とも称される。複数の導電性ビアパターン112A、複数の導電ラインパターン112B、及び複数の最外側配線パターン112Cそれぞれの一部は、垂直方向(Z方向)に互いに連結されうる。複数の導電性ビアパターン112A、複数の導電ラインパターン112B、及び複数の最外側配線パターン112Cそれぞれの他の一部は、絶縁構造物114により互いに絶縁されうる。
【0013】
例示的な実施形態において、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSは、銅(Cu)、チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)、チタン窒化物(TiN)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、レニウム(Re)、ベリリウム(Be)、ガリウム(Ga)、ルテニウム(Ru)またはそれらの組み合わせからなってもよい。
【0014】
絶縁構造物114は、再配線構造物110の第1面110Aから順に積層された第1ないし第4絶縁層114A、114B、114C、114Dを含む。しかし、再配線構造物110に含まれた配線構造物WS及び絶縁構造物114の構成は、図1Aに示したところに限定されず、多様な変形及び変更が可能である。
【0015】
絶縁構造物114は、PID(photoimagable dielectric)からなる。例示的な実施形態において、再配線構造物110に含まれた絶縁構造物114は、少なくとも1種のポリマーを含む。例えば、絶縁構造物114は、感光性ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリフェノール、ベンゾシクロブテン系ポリマー、またはそれらの組み合わせからなってもよい。絶縁構造物114は、光活性化合物(photo active compound)をさらに含んでもよい。前記光活性化合物は、ジアゾナフトキノン(DNQ)などからなるが、それに限定されるものではない。
【0016】
半導体チップSCは、半導体素子142と、半導体素子142の一面に配置された複数のチップパッド144とを含む。半導体チップSCは、複数のチップパッド144が再配線構造物110に向かうように再配線構造物110上に付着されうる。半導体チップSCに含まれた複数のチップパッド144は、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSから選択される少なくとも1つの配線パターン112に連結されるように構成されうる。
【0017】
パッシベーション絶縁膜120は、再配線構造物110の第2面110Bを覆うことができる。パッシベーション絶縁膜120は、絶縁構造物114のうち、再配線構造物110の第2面110Bを構成する表面に接しうる。パッシベーション絶縁膜120のうち、再配線構造物110の第2面110Bに接する部分は、垂直方向(Z方向)に沿って折り曲げられる部分を含まない。パッシベーション絶縁膜120は、絶縁構造物114に接する内側表面120Aと、内側表面120Aの反対側である外側表面120Bと、複数のホール(例えば、図11Jに示した複数のホール120H)を限定する複数のホール側壁120Wとを含む。前記複数のホールは、配線構造物WSのうち、第2面110Bに隣接した最外側配線パターン112に対応する位置に配置されうる。
【0018】
パッシベーション絶縁膜120は、誘電率が7.5以下である無機絶縁物からなる。例示的な実施形態において、パッシベーション絶縁膜は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、またはそれらの組み合わせからなってもよい。前記シリコン酸化膜は、SiO膜からなる。前記シリコン窒化膜は、Si膜からなる。
【0019】
複数の導電性パッド130は、それぞれ複数のホール側壁120Wのうち選択される1つのホール側壁120Wにより限定されるホールを介して、パッシベーション絶縁膜120を貫通し、配線構造物WSのうち、第2面110Bに隣接した最外側配線パターン112に連結されうる。複数の導電性パッド130は、それぞれ配線構造物WSのうち、第2面110Bに隣接した最外側配線パターン112に接する内側表面130Aと、内側表面130Aの反対側表面である外側表面130Bと、パッシベーション絶縁膜120のホール側壁120Wに対面するパッド側壁130Wとを含む。複数の導電性パッド130それぞれのパッド側壁130Wは、パッシベーション絶縁膜120のホール側壁120Wに接する部分を含む。パッシベーション絶縁膜120と複数の導電性パッド130それぞれとの間には、離隔された部分がない。これにより、絶縁構造物114は、パッシベーション絶縁膜120と複数の導電性パッド130それぞれとの空間を介して露出される部分がない。複数の導電性パッド130それぞれのパッド側壁130Wのうち、外側表面130Bに隣接した一部は、パッシベーション絶縁膜120のホール側壁120Wに接しない。
【0020】
図1A及び図1Bに示した半導体パッケージ100において、再配線構造物110の第1面110Aに垂直な方向(図1A及び図1BにおいてZ方向)において、パッシベーション絶縁膜120のうち、導電性パッド130から離隔された位置で絶縁構造物114を覆う部分の厚みT11は、導電性パッド130の厚みT12よりも小さい。複数の導電性パッド130は、それぞれパッシベーション絶縁膜120の外側表面120Bより再配線構造物110の第2面110Bからさらに遠く突出している。例えば、複数の導電性パッド130それぞれの一部は、パッシベーション絶縁膜120の外側表面120Bよりパッシベーション絶縁膜120から遠くなる方向に突出している。複数の導電性パッド130それぞれの内側表面130Aは、パッシベーション絶縁膜120の内側表面120Aと同一平面で延びる。パッシベーション絶縁膜120は、約50nmないし約500nmの範囲内で選択される厚みを有し、複数の導電性パッド130は、それぞれ約0.15μmないし約3.0μmの範囲内で選択される厚みを有するが、それらに限定されるものではない。
【0021】
パッシベーション絶縁膜120は、再配線構造物110の第1面110Aに垂直な方向(図1A及び図1BにおいてZ方向)に沿って導電性パッド130とオーバーラップされる部分を含まない。
【0022】
複数の導電性パッド130は、それぞれ銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、インジウム(In)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、レニウム(Re)、ベリリウム(Be)、ガリウム(Ga)、ルテニウム(Ru)のような金属またはそれらの合金からなるが、それらに限定されるものではない。例示的な実施形態において、複数の導電性パッド130は、それぞれ単一金属物質を含んでもよい。他の例示的な実施形態において、複数の導電性パッド130は、それぞれ各層が互いに異なる金属物質からなる多層構造を有することができる。
【0023】
再配線構造物110の第2面110B上で、複数の導電性パッド130上には、複数の外部連結端子150が配置されうる。複数の外部連結端子150は、それぞれ複数の導電性パッド130のうち選択される1つの導電性パッド130の外側表面130Bにも接する。例示的な実施形態において、複数の外部連結端子150は、それぞれスズ(Sn)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)またはそれらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。例示的な実施形態において、複数の外部連結端子150は、それぞれソルダーボール(solder ball)からなるが、それに限定されるものではない。
【0024】
図1Aに示したパッケージユニット10に含まれた半導体チップSCは、半導体基板を含む。前記半導体基板は、Si、Geのような半導体元素、またはSiC、GaAs、InAs、InPのような化合物半導体を含む。半導体チップSCは、活性面と、前記活性面に反対側である非活性面とを有することができる。例示的な実施形態において、半導体チップSCの前記活性面は、再配線構造物110に向かうように配置されうる。半導体チップSCは、多様な種類の複数の個別素子(individual devices)を含んでもよい。
【0025】
半導体チップSCは、チップパッド144、再配線構造物110及び導電性パッド130を介して、半導体チップSCの動作のための制御信号、電源信号及び接地信号のうち少なくとも1つを外部から提供されるか、半導体チップSCに保存されるデータ信号を外部から提供されるか、あるいは半導体チップSCに保存されたデータを外部に提供するように構成可能である。
【0026】
例示的な実施形態において、半導体チップSCは、ロジックチップまたはメモリチップとしうる。前記ロジックチップは、マイクロプロセッサとしうる。例えば、前記ロジックチップは、中央処理装置(central processing unit: CPU)、コントローラ、ASIC(application specific integrated circuit)などであってもよい。前記メモリチップは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)のような揮発性メモリチップ、またはPRAM(Phase-change Random Access Memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、RRAM(Resistive Random Access Memory)のような不揮発性メモリチップとしうる。例示的な実施形態において、前記メモリチップは、HBM(High Bandwidth Memory)DRAM半導体チップとしうる。
【0027】
他の例示的な実施形態において、半導体チップSCは、モバイルシステム、例えば、モバイルフォン、MP3プレーヤ、ナビゲーション、PMPなどに利用されるSoC(System on Chip)タイプのAP(Application Processor)チップ、またはモバイルシステムにおいて利用されるDDR(Double Data Rate)SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)チップ(以下、「DDRチップ」という)であってもよい。
【0028】
図1A及び図1Bを参照して説明した半導体パッケージ100によれば、再配線構造物110に含まれた絶縁構造物114がパッシベーション絶縁膜120により覆われているので、半導体パッケージ100の製造過程において、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSに電気的に連結可能な外部連結端子150を形成する工程を遂行するとき、フラックス(flux)に含まれる有機溶剤のような化学物質が、再配線構造物110に含まれた前記絶縁構造物WSに浸透することを、パッシベーション絶縁膜120により防止することができる。したがって、絶縁構造物114が前記フラックスと接触しないので、絶縁構造物114において前記フラックス由来の化学物質により化学的損傷が生じるか、あるいは絶縁構造物114において浮き現象や剥離現象のような物理的損傷が生じるなどの問題を防止することができる。したがって、半導体パッケージ100の信頼性を向上させることができる。
【0029】
図2は、本発明の他の実施形態による半導体パッケージ200を説明するための断面図である。図2には、図1Aの「EX1」で表示した部分に対応する部分の拡大断面構成が示されている。図2において、図1A及び図1Bと同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0030】
図2を参照すれば、半導体パッケージ200は、図1A及び図1Bを参照して説明した半導体パッケージ100とほぼ同一構成を有する。但し、半導体パッケージ200において、再配線構造物210は、配線構造物WS2と、配線構造物WS2を覆い、ポリマーを含む絶縁構造物214とを含む。また、半導体パッケージ200は、図1A及び図1Bを参照して説明した複数の導電性パッド130の代わりに、複数の導電性パッド230を含む。導電性パッド230は、パッシベーション絶縁膜120を貫通し、配線構造物WS2に含まれた配線パターン212に電気的に連結されうる。導電性パッド230は、パッシベーション絶縁膜120の内側表面120Aよりパッシベーション絶縁膜120から遠くなる方向にさらに突出しており、パッシベーション絶縁膜120の外側表面120Bよりパッシベーション絶縁膜120から遠くなる方向にさらに突出している。
【0031】
パッシベーション絶縁膜120の内側表面120Aに垂直な方向(Z方向)において、導電性パッド230の内側表面230Aは、パッシベーション絶縁膜120の内側表面120Aより半導体チップSCを含むパッケージユニット10にさらに近い。パッシベーション絶縁膜120の内側表面120Aに垂直な方向(Z方向)において、導電性パッド230の外側表面230Bは、パッシベーション絶縁膜120の外側表面120Bより半導体チップSCを含むパッケージユニット10からさらに遠い。
【0032】
配線構造物WS2に含まれた複数の配線パターン212は、導電性パッド230の内側表面230Aに接する最外側配線パターン212Cを含む。絶縁構造物214は、再配線構造物210の第1面210Aから順に積層された第1ないし第4絶縁層114A、114B、114C、214Dを含み、第4絶縁層214Dは、パッシベーション絶縁膜120に接する第1表面214S1と、第1表面214S1から再配線構造物210の第1面210Aに向かってリセスされている第2表面214S2とを有することができる。第2表面214S2は、導電性パッド230の内側表面230Aに接しうる。
【0033】
例示的な実施形態において、最外側配線パターン212Cのうち、導電性パッド230の内側表面230Aに接する表面と、絶縁構造物214の第2表面214S2とは、同一平面で延びる。
【0034】
パッシベーション絶縁膜120の内側表面120Aに垂直な方向(Z方向)において、第2表面214S2は、第1表面214S1より再配線構造物210の第1面110A(図1A参照)に第1長さL2だけ近い。
【0035】
再配線構造物210、配線パターン212、絶縁構造物214及び導電性パッド230に係わるより詳細な構成は、図1A及び図1Bを参照して、再配線構造物110、配線パターン112、絶縁構造物114及び導電性パッド130について説明したところと同様である。
【0036】
図3は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージ300を説明するための断面図である。図3には、図1Aの「EX1」で表示した部分に対応する部分の拡大断面構成が示されている。図3において、図1A図1B及び図2と同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0037】
図3を参照すれば、半導体パッケージ300は、図2を参照して説明した半導体パッケージ200とほぼ同一構成を有する。但し、半導体パッケージ300において、再配線構造物310は、配線構造物WS3と、配線構造物WS3を覆い、ポリマーを含む絶縁構造物214とを含む。配線構造物WS3に含まれた複数の配線パターン312は、導電性パッド230の内側表面230Aに接する最外側配線パターン312Cを含む。最外側配線パターン312Cの一部は、導電性パッド230の内側表面230Aから導電性パッド230の内部に埋め込まれうる。
【0038】
絶縁構造物214は、パッシベーション絶縁膜120に接する第1表面214S1と、導電性パッド230の内側表面230Aに接する第2表面214S2とを有することができる。最外側配線パターン312Cは、導電性パッド230の内側表面230Aに接する絶縁構造物214の第2表面214S2より再配線構造物310の外側に向かって導電性パッド230の内部にさらに突出している。
【0039】
パッシベーション絶縁膜120の内側表面120Aに垂直な方向(Z方向)において、第2表面214S2は、第1表面214S1より、再配線構造物210のうち、半導体チップSCに対面する表面(図1Aにおいて第1面110Aに対応する表面)に第1長さL2だけ近い。
【0040】
再配線構造物310及び配線パターン312に係わるより詳細な構成は、図1A及び図1Bを参照して、再配線構造物110及び配線パターン112について説明したところと同様である。
【0041】
図4は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージ400を説明するための断面図である。図4には、図1Aの「EX1」で表示した部分に対応する部分の拡大断面構成が示されている。図4において、図1A及び図1Bと同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0042】
図4を参照すれば、半導体パッケージ400は、図1A及び図1Bを参照して説明した半導体パッケージ100とほぼ同一構成を有する。但し、半導体パッケージ400は、再配線構造物110の第2面110Bを覆うパッシベーション絶縁膜420を含む。導電性パッド130は、パッシベーション絶縁膜420を貫通し、配線構造物WSに含まれた配線パターン112に電気的に連結されうる。
【0043】
パッシベーション絶縁膜420の内側表面420Aは、再配線構造物110の第2面110Bをなす第4絶縁層114Dの表面に接しうる。パッシベーション絶縁膜420は、導電性パッド130から離隔された第1パッシベーション部分420P1と、第1パッシベーション部分420P1から折り曲げられ、導電性パッド130のパッド側壁130Wに沿って再配線構造物110の第2面110Bから遠くなる方向に延びた第2パッシベーション部分420P2とを含む。パッシベーション絶縁膜420のホール側壁420Wは、パッシベーション絶縁膜420のうち、導電性パッド130から離隔された第1パッシベーション部分420P1より再配線構造物110の第2面110Bからさらに遠く突出している。パッシベーション絶縁膜420に係わるより詳細な構成は、図1A及び図1Bを参照してパッシベーション絶縁膜120について説明したところと同様である。
【0044】
図5は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージ500を説明するための断面図である。図5には、図1Aの「EX1」で表示した部分に対応する部分の拡大断面構成が示されている。図5において、図1A及び図1Bと同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0045】
図5を参照すれば、半導体パッケージ500は、図1A及び図1Bを参照して説明した半導体パッケージ100とほぼ同一構成を有する。但し、半導体パッケージ500は、再配線構造物110の第2面110Bを覆うパッシベーション絶縁膜520を含む。導電性パッド130は、パッシベーション絶縁膜520を貫通し、配線構造物WSに含まれた配線パターン112に電気的に連結されうる。
【0046】
パッシベーション絶縁膜520の内側表面520Aは、再配線構造物110の第2面110Bをなす第4絶縁層114Dの表面に接しうる。パッシベーション絶縁膜520は、導電性パッド130から離隔された第1パッシベーション部分520P1と、第1パッシベーション部分520P1から折り曲げられ、導電性パッド130のパッド側壁130Wに沿って再配線構造物110の第2面110Bから遠くなる方向に延びた第2パッシベーション部分520P2と、第2パッシベーション部分520P2から折り曲げられ、導電性パッド130と外部連結端子150との間で導電性パッド130の外側表面130Bに沿って延びた第3パッシベーション部分520P3とを含む。パッシベーション絶縁膜520のホール側壁520Wは、パッシベーション絶縁膜520のうち、導電性パッド130から離隔された第1パッシベーション部分520P1より再配線構造物110の第2面110Bからさらに遠く突出している。パッシベーション絶縁膜520に係わるより詳細な構成は、図1A及び図1Bを参照してパッシベーション絶縁膜120について説明したところと同様である。
【0047】
図2ないし図5を参照して説明した半導体パッケージ200、300、400、500によれば、図1A及び図1Bを参照して説明した半導体パッケージ100と同様に、再配線構造物110、210に含まれた絶縁構造物114、214がパッシベーション絶縁膜120、420、520により覆われているので、半導体パッケージ200、300、400、500の製造過程において、再配線構造物110、210に含まれた配線構造物WS、WS2に電気的に連結可能な外部連結端子150を形成する工程を遂行するとき、フラックスに含まれる有機溶剤のような化学物質が、再配線構造物110、210に含まれた絶縁構造物114、214に浸透することを、パッシベーション絶縁膜120、420、520により防止することができる。したがって、絶縁構造物114、214が前記フラックスと接触しないので、絶縁構造物114、214において前記フラックス由来の化学物質により化学的損傷が生じるか、あるいは絶縁構造物114、214において浮き現象や剥離現象のような物理的損傷が生じるなどの問題を防止することができる。したがって、半導体パッケージ200、300、400、500の信頼性を向上させることができる。
【0048】
図6は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージ600を説明するための断面図である。図6において、図1A及び図1Bと同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0049】
図6を参照すれば、半導体パッケージ600は、再配線構造物110上に配置された第1パッケージユニット610を含む。第1パッケージユニット610は、FOWLP(fan out wafer level package)構造を有する半導体パッケージとしうる。第1パッケージユニット610は、図1A及び図1Bを参照してパッケージユニット10について説明したところとほぼ同一構成を有することができる。但し、第1パッケージユニット610は、再配線構造物110の第1面110A上で、半導体チップSCの周辺に配置された複数の導電性ポスト620をさらに含みうる。導電性ポスト620は、それぞれ再配線構造物110の配線構造物WSに含まれた配線パターン112に連結されるように構成されうる。複数の導電性ポスト620は、それぞれ銅(Cu)からなるが、それに限定されるものではない。
【0050】
複数の導電性ポスト620は、それぞれ再配線構造物110の第1面110A上に配置された複数の配線パターン612のうち選択される1つの配線パターン612を介して、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSに連結されうる。
【0051】
半導体チップSCと複数の導電性ポスト620それぞれとの空間は、モールディング層630で充填されうる。例示的な実施形態において、モールディング層630は、エポキシ系物質、熱硬化性物質、熱可塑性物質などからなってもよい。例えば、モールディング層630は、EMC(epoxy molding compound)からなる。他の例示的な実施形態において、モールディング層630は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4(Frame Retardant 4)、ビスマレイミドトリアジン(BT)、EMCなどを含むこともできる。
【0052】
第1パッケージユニット610上に上部再配線構造物640が配置されうる。上部再配線構造物640は、垂直方向(Z方向)に積層された複数の絶縁膜642と、複数の絶縁膜642のうち1つを貫通する複数の上部再配線パターン644とを含む。複数の上部再配線パターン644は、複数の導電性ビアパターン644A及び複数の導電ラインパターン644Bを含む。複数の導電性ビアパターン644A及び複数の導電ラインパターン644Bのうち一部は、垂直方向に互いに連結されうる。複数の導電性ビアパターン644A及び複数の導電ラインパターン644Bのうち一部は、複数の絶縁膜642により互いに絶縁されうる。
【0053】
例示的な実施形態において、複数の絶縁膜642のうち少なくとも一部の絶縁膜642は、互いに同一の物質からなる。他の例示的な実施形態において、複数の絶縁膜642のうち少なくとも一部の絶縁膜642は、互いに異なる物質からなることもできる。例えば、複数の絶縁膜642は、それぞれ感光性ポリイミド(photosensitive polyimide: PSPI)、シリコン酸化物またはシリコン窒化物からなる。
【0054】
例示的な実施形態において、複数の上部再配線パターン644は、銅(Cu)、チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)、チタン窒化物(TiN)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、レニウム(Re)、ベリリウム(Be)、ガリウム(Ga)、ルテニウム(Ru)またはそれらの組み合わせからなってもよい。
【0055】
上部再配線構造物640上に第2パッケージユニット680が配置されうる。第2パッケージユニット680は、半導体チップ(図示せず)を含む。上部再配線構造物640と第2パッケージユニット680との間に、複数の連結端子670が配置される。複数の連結端子670は、上部再配線構造物640の上部再配線パターン644に電気的に連結される。第2パッケージユニット680は、連結端子670、上部再配線構造物640、導電性ポスト620、再配線構造物110及び導電性パッド130の多様な組み合わせからなる電気的経路を介して、半導体チップSC及び/または外部連結端子150と電気的に連結されうる。
【0056】
例示的な実施形態において、第1パッケージユニット610に含まれた半導体チップSCと、第2パッケージユニット680に含まれた半導体チップは、互いに異なる機能を行う素子としうる。例えば、半導体チップSCは、ロジックチップであり、第2パッケージユニット680に含まれた半導体チップは、メモリチップであるとしうる。前記ロジックチップは、マイクロプロセッサとしうる。例えば、前記ロジックチップは、CPU、コントローラ、ASICとしうる。前記メモリチップは、DRAMやSRAMのような揮発性メモリチップ、またはPRAM、MRAM、FeRAM、RRAMのような不揮発性メモリチップとしうる。例示的な実施形態において、前記メモリチップは、HBM DRAM半導体チップとしうる。
【0057】
他の例示的な実施形態において、第1パッケージユニット610に含まれた半導体チップSCと、第2パッケージユニット680に含まれた半導体チップは、互いに同一または類似した機能を行う素子であってもよい。例えば、第1パッケージユニット610に含まれた半導体チップSCと、第2パッケージユニット680に含まれた半導体チップのうち少なくとも1つは、モバイルシステム、例えば、モバイルフォン、MP3プレーヤ、ナビゲーション、PMPなどに利用されるSoCタイプのAPチップ、またはモバイルシステムにおいて利用されるDDRチップとしうる。
【0058】
半導体パッケージ600において、複数の導電性パッド130のうち一部の導電性パッド130は、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSを介して半導体チップSCに連結されるように構成され、複数の導電性パッド130のうち他の一部の導電性パッド130は、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSを介して導電性ポスト620に連結されるように構成される。本明細書において、複数の導電性パッド130のうち、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSを介して半導体チップSCに連結される導電性パッド130は、第1導電性パッドと称され、複数の導電性パッド130のうち、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSを介して導電性ポスト620に連結される導電性パッド130は、第2導電性パッドと称される。
【0059】
図7は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージ700を説明するための断面図である。図7において、図1A図1B図2及び図6と同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0060】
図7を参照すれば、半導体パッケージ700は、図6を参照して説明した半導体パッケージ600とほぼ同一構成を有する。但し、半導体パッケージ700は、再配線構造物210を含む。再配線構造物210は、配線構造物WS2と、配線構造物WS2を覆い、ポリマーを含む絶縁構造物214とを含む。また、半導体パッケージ700は、パッシベーション絶縁膜120を貫通し、配線構造物WS2に含まれた配線パターン212に電気的に連結される複数の導電性パッド230を含む。
【0061】
絶縁構造物214は、再配線構造物210の第1面210Aから順に積層された第1ないし第4絶縁層114A、114B、114C、214Dを含む。第4絶縁層214Dは、パッシベーション絶縁膜120に接する第1表面214S1と、第1表面214S1より再配線構造物210の第1面210Aにさらに近い複数の第2表面214S2とを有することができる。複数の第2表面214S2は、それぞれ導電性パッド230の内側表面230Aに接しうる。
【0062】
複数の導電性パッド230は、それぞれ再配線構造物210の第2面210Bよりパッシベーション絶縁膜120から遠くなる方向にさらに突出しており、パッシベーション絶縁膜120の外側表面120Bよりパッシベーション絶縁膜120から遠くなる方向にさらに突出している。再配線構造物210、配線パターン212及び複数の導電性パッド230に係わるより詳細な構成は、図2を参照して説明した通りである。
【0063】
他の例示的な実施形態において、再配線構造物210の配線構造物WS2に含まれた複数の配線パターン212のうち、導電性パッド230の内側表面230Aに接する最外側配線パターン212Cの代わりに、図3を参照して説明した最外側配線パターン312Cを含むこともできる。
【0064】
図8は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージ800を説明するための断面図である。図8において、図1A図1B図4及び図6と同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0065】
図8を参照すれば、半導体パッケージ800は、図6を参照して説明した半導体パッケージ600とほぼ同一構成を有する。但し、半導体パッケージ800は、再配線構造物110の第2面110Bを覆うパッシベーション絶縁膜420を含む。複数の導電性パッド130は、それぞれパッシベーション絶縁膜420を貫通し、配線構造物WSに含まれた配線パターン112に電気的に連結されうる。パッシベーション絶縁膜420に係わるより詳細な構成は、図4を参照して説明した通りである。
【0066】
図9は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージ900を説明するための断面図である。図9において、図1A図1B図5及び図6と同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0067】
図9を参照すれば、半導体パッケージ900は、図6を参照して説明した半導体パッケージ600とほぼ同一構成を有する。但し、半導体パッケージ900は、再配線構造物110の第2面110Bを覆うパッシベーション絶縁膜520を含む。複数の導電性パッド130は、それぞれパッシベーション絶縁膜520を貫通し、配線構造物WSに含まれた配線パターン112に電気的に連結されうる。パッシベーション絶縁膜520に係わるより詳細な構成は、図5を参照して説明した通りである。
【0068】
図10は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージ1000を説明するための断面図である。図10において、図1A図1B及び図6と同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0069】
図10を参照すれば、半導体パッケージ1000は、再配線構造物110上に配置された第1パッケージユニット1010を含む。第1パッケージユニット1010は、図1A及び図1Bを参照してパッケージユニット10について説明したところとほぼ同一構成を有することができる。但し、第1パッケージユニット1010は、FOPLP(fan out panel level package)構造を有する半導体パッケージとしうる。第1パッケージユニット1010上に上部再配線構造物1040が配置され、上部再配線構造物1040上に第2パッケージユニット680が配置されうる。
【0070】
第1パッケージユニット1010は、フレーム1020、半導体チップSC10及びモールディング層1030を含む。例示的な実施形態において、半導体チップSC10は、図6を参照して半導体チップSCについて説明したところとほぼ同一構成を有することができる。例示的な実施形態において、半導体チップSC10は、CPU、MPU(microprocessor unit)、GPU(graphic processor unit)またはAPであるとしうる。例示的な実施形態において、半導体チップSC10は、第2パッケージユニット680を制御するためのコントローラ半導体チップであってもよい。
【0071】
第1パッケージユニット1010において、フレーム1020は、複数の連結パッド1022、複数の導電性貫通ビア1024、及び複数のコア1026を含む。フレーム1020は、印刷回路基板からなる。複数のコア1026は、それぞれキャビティ1020Cを限定する構造を有することができ、平面(図10においてX-Y平面)視において四角リム(rim)状を有するプレートからなってもよい。
【0072】
複数の連結パッド1022、複数の導電性貫通ビア1024、及び複数のコア1026は、多重層構造をなすように配置されうる。複数の連結パッド1022のうち一部は、再配線構造物110に含まれた配線構造物WSに連結される。導電性貫通ビア1024は、それぞれ複数のコア1026のうち1つのコア1026を垂直方向(Z方向)に貫通し、連結パッド1022に連結される。
【0073】
例示的な実施形態において、複数のコア1026は、それぞれフェノール樹脂やエポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、またはそれらのうち選択された少なくとも1つの樹脂が無機フィラー及び/またはガラス繊維からなる芯材に含浸された絶縁物質を含んでもよい。例えば、複数のコア1026は、それぞれプリプレグ、ABF、FR4、四官能性エポキシ、ポリフェニレンエーテル、BT、エポキシ/ポリフェニレンオキシド、サーマウント(Thermount)、シアネートエステル、ポリイミド、液晶高分子(liquid crystal polymer)またはそれらの組み合わせからなる。
【0074】
例示的な実施形態において、複数の連結パッド1022は、それぞれED(electrolytically deposited)銅ホイル、RA(rolled-annealed)銅ホイル、ステンレススチールホイル、アルミニウムホイル、極薄銅ホイル、スパッタされた銅、または銅合金からなるが、それらに限定されるものではない。例示的な実施形態において、複数の導電性貫通ビア1024は、それぞれ銅、ニッケル、ステンレススチール、ベリリウム銅またはそれらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0075】
モールディング層1030は、複数のコア1026により限定されるキャビティ1020Cにおいて、複数のコア1026と半導体チップSC10との空間を充填する部分と、フレーム1020及び半導体チップSC10それぞれの上面を覆う部分とを含む。モールディング層1030の構成物質は、図6を参照してモールディング層630について説明したところとほぼ同一である。
【0076】
第1パッケージユニット610上に上部再配線構造物1040が配置されうる。上部再配線構造物1040は、垂直方向(Z方向)に積層された複数の絶縁膜1042と、複数の絶縁膜1042のうち1つを貫通する複数の上部再配線パターン1044と、複数の接続パッド1046とを含む。複数の上部再配線パターン1044は、複数の導電性ビアパターン1044A及び複数の導電ラインパターン1044Bを含む。複数の導電性ビアパターン1044A及び複数の導電ラインパターン1044Bの一部は、垂直方向に互いに連結されうる。複数の導電性ビアパターン1044A及び複数の導電ラインパターン1044Bの他の一部は、複数の絶縁膜1042により互いに絶縁されうる。複数の絶縁膜1042及び複数の上部再配線パターン1044に係わるより詳細な構成は、図6を参照して複数の絶縁膜642及び複数の上部再配線パターン644について説明した通りである。例示的な実施形態において、接続パッド1046は、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)またはそれらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0077】
上部再配線構造物1040と第2パッケージユニット680との間に、複数の連結端子670が配置されうる。複数の連結端子670は、それぞれ接続パッド1046を介して上部再配線パターン1044に連結される。
【0078】
複数の連結端子670は、上部再配線構造物1040の上部再配線パターン1044に電気的に連結されうる。第2パッケージユニット680は、連結端子670、上部再配線構造物1040、複数の連結パッド1022、複数の導電性貫通ビア1024、再配線構造物110及び導電性パッド130の多様な組み合わせからなる電気的経路を介して、半導体チップSC10及び/または外部連結端子150と電気的に連結されうる。
【0079】
図10には、半導体パッケージ1000において、半導体チップSC10と複数の外部連結端子150との間に、図6を参照して説明した構造を有する再配線構造物110、パッシベーション絶縁膜120及び複数の導電性パッド130を含む場合を例として説明したが、本発明が図10に示したところに限定されるものではない。他の例示的な実施形態において、半導体パッケージ1000は、再配線構造物110の代わりに、図7に示した再配線構造物210を含むこともできる。さらに他の例示的な実施形態において、半導体パッケージ1000は、パッシベーション絶縁膜120の代わりに、図8に示したパッシベーション絶縁膜420、または図9に示したパッシベーション絶縁膜520を含むこともできる。さらに他の例示的な実施形態において、半導体パッケージ1000は、複数の導電性パッド130の代わりに、図7に示した複数の導電性パッド230を含むこともできる。
【0080】
図6ないし図10を参照して説明した半導体パッケージ600、700、800、900、1000によれば、図1A及び図1Bを参照して説明した半導体パッケージ100と同様に、再配線構造物110、210に含まれた絶縁構造物114、214がパッシベーション絶縁膜120、420、520により覆われているので、半導体パッケージ600、700、800、900、1000の製造過程において、再配線構造物110、210に含まれた配線構造物WS、WS2に電気的に連結可能な外部連結端子150を形成する工程を遂行するとき、フラックスに含まれる有機溶剤のような化学物質が、再配線構造物110、210に含まれた絶縁構造物114、214に浸透することを、パッシベーション絶縁膜120、420、520により防止することができる。したがって、絶縁構造物114、214が前記フラックスと接触することがないので、絶縁構造物114、214において前記フラックス由来の化学物質により化学的損傷が生じるか、あるいは絶縁構造物114、214において浮き現象や剥離現象のような物理的損傷が生じるなどの問題を防止することができる。したがって、半導体パッケージ600、700、800、900、1000の信頼性を向上させることができる。
【0081】
以下、本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法について、具体的な例を挙げて詳細に説明する。
【0082】
図11Aないし図11Mは、本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。図11Aないし図11Mを参照して、図6に示した半導体パッケージ600の製造方法について説明する。図11Aないし図11Mにおいて、図1A図1B及び図6と同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0083】
図11Aを参照すれば、接着層54が付着されたテープ基板52を準備し、接着層54上に銅ホイル56を付着することができる。その後、銅ホイル56上にマスクパターンMP1を形成し、マスクパターンMP1を介して露出される銅ホイル56上に複数の配線パターン58を形成することができる。
【0084】
例示的な実施形態において、テープ基板52及び接着層54は、それぞれ有機物質を含んでもよい。例えば、テープ基板52は、ポリイミドからなる。マスクパターンMP1は、フォトレジストパターンからなる。複数の配線パターン58を形成するために、銅ホイル56を電極として使用する電気メッキ工程を遂行することができる。
【0085】
図11Bを参照すれば、図11Aの結果物からマスクパターンMP1を除去し、複数の配線パターン58それぞれの一部を露出させる開口を有するマスクパターンMP2を形成した後、前記開口を充填する複数の導電性ポスト620を形成することができる。
【0086】
例示的な実施形態において、マスクパターンMP2は、フォトレジストパターンからなる。複数の導電性ポスト620を形成するために、銅ホイル56を電極として使用する電気メッキ工程を遂行することができる。
【0087】
図11Cを参照すれば、図11Bの結果物からマスクパターンMP2を除去し、その結果、露出された銅ホイル56をエッチングすることができる。その結果、銅ホイル56のうち、複数の配線パターン58で覆われた部分のみがテープ基板52上に残ることになる。例示的な実施形態において、銅ホイル56のエッチング工程は、湿式に遂行されるが、それに限定されるものではない。銅ホイル56の一部がエッチングされた後、接着層54が露出される。テープ基板52上に残っている銅ホイル56及び配線パターン58の積層構造は、配線パターン612を構成することができる。以後の図面及び説明においては、銅ホイル56及び配線パターン58の積層構造を配線パターン612として図示及び説明する。
【0088】
図11Dを参照すれば、図11Cの結果物において露出された接着層54上に半導体チップSCが付着されうる。半導体チップSCは、複数のチップパッド144が配置された活性面が接着層54に向かうように配置される。その後、半導体チップSC及び複数の導電性ポスト620を覆うモールディング層630を形成することができる。
【0089】
図11Eを参照すれば、図11Dの結果物のモールディング層630上に第1キャリア基板72を付着することができる。第1キャリア基板72は、ガラス基板、シリコン基板及び金属基板のうちいずれか1つからなる。その後、接着層54及びテープ基板52を除去し、配線パターン612の銅ホイル56と複数のチップパッド144を露出させることができる。
【0090】
図11Fを参照すれば、図11Eの結果物において複数の配線パターン612及び複数のチップパッド144が上側に向かうように図11Eの結果物をひっくり返した状態で、複数の配線パターン612及び複数のチップパッド144上に再配線構造物110を形成することができる。
【0091】
再配線構造物110を形成するために、まず、複数の配線パターン612及び複数のチップパッド144を覆う第1絶縁層114Aを形成し、第1絶縁層114Aをパターニングし、パターニングされた第1絶縁層114A上に、配線構造物WSの一部を構成する導電性ビアパターン112A及び導電ラインパターン112Bを形成し、得られた結果物上に第2絶縁層114Bを形成し、第2絶縁層114Bをパターニングし、パターニングされた第2絶縁層114B上に、配線構造物WSの他の一部を構成する導電性ビアパターン112A及び導電ラインパターン112Bを形成し、得られた結果物上に第3絶縁層114Cを形成し、第3絶縁層114Cをパターニングし、パターニングされた第3絶縁層114C上に、配線構造物WSのさらに他の一部を構成する導電性ビアパターン112A及び導電ラインパターン112Bを形成し、得られた結果物上に第4絶縁層114Dを形成し、第4絶縁層114Dをパターニングし、パターニングされた第4絶縁層114Dを介して露出される複数の導電ラインパターン112B上に、配線構造物WSのさらに他の一部を構成する最外側配線パターン112Cを形成する工程を遂行することができる。第1ないし第4絶縁層114A、114B、114C、114Dは、再配線構造物110の絶縁構造物114を構成することができる。
【0092】
図11Gを参照すれば、図11Fの結果物において、接着層74を利用して再配線構造物110上に第2キャリア基板76を付着することができる。第2キャリア基板76は、ガラス基板、シリコン基板、金属基板またはそれらの組み合わせからなる。
【0093】
その後、第1キャリア基板72(図11F参照)を除去し、モールディング層630の露出面を平坦化し、複数の導電性ポスト620の上面を露出させることができる。その後、半導体チップSC、複数の導電性ポスト620及びモールディング層630上に、上部再配線構造物640を形成することができる。上部再配線構造物640を形成するために、図11Fを参照して再配線構造物110の形成について説明したところと類似した工程を遂行することができる。
【0094】
図11Hを参照すれば、図11Gの結果物から第2キャリア基板76及び接着層74を除去し、再配線構造物110の絶縁構造物114及び複数の最外側配線パターン112Cを露出させることができる。その後、絶縁構造物114及び複数の最外側配線パターン112Cを覆う予備パッシベーション絶縁膜120Pを形成することができる。
【0095】
予備パッシベーション絶縁膜120Pは、誘電率が7.5以下である無機絶縁物からなりうる。例示的な実施形態において、予備パッシベーション絶縁膜120Pは、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜またはそれらの組み合わせからなる。前記シリコン酸化膜は、SiO膜からなる。前記シリコン窒化膜は、Si膜からなる。予備パッシベーション絶縁膜120Pは、約50nmないし約500nmの範囲内で選択される厚みを有することができるが、それに限定されるものではない。
【0096】
図11Iを参照すれば、図11Gの結果物において、予備パッシベーション絶縁膜120P上にマスクパターンMP3を形成することができる。
【0097】
例示的な実施形態において、マスクパターンMP3は、フォトレジストパターンからなる。前記フォトレジストパターンは、(メト)アクリレート共重合体、スチレン系共重合体、ノボラックなどをベースとする塩基可溶性樹脂(バインダー樹脂)、架橋剤及び光ラジカル発生剤を含んでもよい。マスクパターンMP3を形成するために、フォトレジスト膜を形成した後に露光し、前記フォトレジスト膜の露光領域にある前記光ラジカル発生剤が反応性ラジカルを生成して架橋反応を惹起することができる。これにより、前記フォトレジスト膜の露光領域は、現像液に対して不溶性になりうる。前記露光は、i-ライン(365nm)、248nm照射線、193nm照射線、極紫外線または電子ビームを利用して行うが、それらに限定されるものではない。その後、前記フォトレジスト膜の非露光領域を現像液で除去し、マスクパターンMP3を形成することができる。前記現像液は、2.38重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液からなるが、それに限定されるものではない。
【0098】
図11Jを参照すれば、図11Iの結果物において、マスクパターンMP3をエッチングマスクとして利用して、予備パッシベーション絶縁膜120Pをエッチングし、パッシベーション絶縁膜120を形成することができる。パッシベーション絶縁膜120は、絶縁構造物114の第4絶縁層114Dと最外側配線パターン112Cとを露出させる複数のホール120Hを有することができる。複数のホール120Hそれぞれの内部において、パッシベーション絶縁膜120のホール側壁120Wが露出されうる。
【0099】
図11Kを参照すれば、図11Jの結果物からマスクパターンMP3を除去し、パッシベーション絶縁膜120の外側表面120Bを露出させ、複数のホール120Hを充填し、パッシベーション絶縁膜120の外側表面120B上に突出する複数の導電性パッド130を形成することができる。
【0100】
複数の導電性パッド130が形成された後、パッシベーション絶縁膜120の複数のホール120Hにおいて絶縁構造物114が露出されないように、複数の導電性パッド130とパッシベーション絶縁膜120との間に離隔された部分がない。
【0101】
図11Lを参照すれば、図11Kの結果物において、複数の導電性パッド130上にフラックス80を付与することができる。フラックス80は、複数の導電性パッド130それぞれの露出表面と、パッシベーション絶縁膜120のうち、複数の導電性パッド130それぞれの周辺領域とに接しうる。再配線構造物110に含まれた絶縁構造物114は、パッシベーション絶縁膜120及び複数の導電性パッド130で覆われているので、フラックス80は、絶縁構造物114に接しない。
【0102】
フラックス80は、複数の導電性パッド130上に残留する所望しない酸化物を除去する役割と、図11Mを参照して後述する複数の外部連結端子150を形成するためにリフロー(reflow)工程を遂行する間に純金属の再酸化を防止する役割とを行うことができる。フラックス80は、樹脂系物質を主成分とする材料からなってもよい。例示的な実施形態において、フラックス80は、金属塩や無機酸などを含む無機系フラックス、ポリエチレングリコールなどの水溶性溶剤を含む水溶性フラックス、またはロジンなどの樹脂を主材料として含む樹脂系フラックスからなる。他の例示的な実施形態において、フラックス80は、有機酸、アミン化合物、アミンのハロゲン塩、またはそれらの組み合わせからなる活性剤を含むこともできる。フラックス80は、エチレングリコールエーテル、エチレングリコール、グリコールアセテート、芳香族アルコールまたはそれらの組み合わせからなる溶剤を含むこともできる。
【0103】
比較例として、絶縁構造物114を覆うパッシベーション絶縁膜120の形成工程を省略する場合、図11Lを参照して説明する工程において、複数の導電性パッド130上にフラックス80が付与されるとき、フラックス80が絶縁構造物114にも接することになる。絶縁構造物114がPIDからなる場合には、絶縁構造物114が新水性基を有するポリマーを含み、このとき、フラックス80に含まれた溶剤が絶縁構造物114に浸透しうる。そのような状態で、複数の外部連結端子150を形成するために比較的高温雰囲気でリフロー工程を遂行すれば、絶縁構造物114に浸透したフラックス80の構成成分、例えば、グリコール系溶剤による絶縁構造物114の化学的損傷、あるいは絶縁構造物114において浮き現象や剥離現象のような物理的損傷が生じる。
【0104】
本発明による半導体パッケージの製造方法によれば、複数の導電性パッド130上にフラックス80が付与されるとき、絶縁構造物114がパッシベーション絶縁膜120で覆われているので、絶縁構造物114へのフラックス80の浸透がパッシベーション絶縁膜120により遮断され、絶縁構造物114がフラックス80により化学的及び/または物理的に損傷される恐れがない。
【0105】
図11Mを参照すれば、図11Lの結果物において、複数の導電性パッド130上に複数の外部連結端子150を形成することができる。
【0106】
例示的な実施形態において、複数の外部連結端子150を形成するために、図11Lの結果物において、フラックス80上に複数のソルダーボールを接触させ、前記複数のソルダーボールをその融点以上の温度に加熱してリフローさせる工程を遂行することができる。複数の外部連結端子150が形成された後、それら周辺に残っているフラックス80の残留物を洗浄により除去することができる。
【0107】
その後、図6に示したように、図11Mの結果物において、上部再配線構造物640上に複数の連結端子670を形成し、複数の連結端子670上に第2パッケージユニット680を付着し、半導体パッケージ600を形成することができる。
【0108】
図12Aないし図12Dは、本発明の他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。図12Aないし図12Dを参照して、図7に示した半導体パッケージ700の例示的な製造方法について説明する。図12Aないし図12Dには、図7の「EX7」で表示した部分に対応する部分の工程順序による拡大断面構成が示されている。図12Aないし図12Dにおいて、図1A図1B図7及び図11Aないし図11Mと同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0109】
図12Aを参照すれば、図11Aないし図11Jを参照して説明した工程を遂行することができる。但し、図11Jを参照して説明したところと同様に、予備パッシベーション絶縁膜120Pのエッチング工程を遂行するとき、エッチング雰囲気でエッチング対象膜のエッチング選択比、エッチング終了時点などを制御し、パッシベーション絶縁膜120が形成された後、複数のホール120Hを介して露出される絶縁構造物214及び複数の最外側配線パターン212Cそれぞれの一部をさらにエッチングすることができる。その結果、パッシベーション絶縁膜120に接する第1表面214S1、及び第1表面214S1からリセスされた第2表面214S2を有する第4絶縁層214Dを含む絶縁構造物214と、最外側配線パターン212Cを含む複数の配線パターン212とが得られる。
【0110】
図12Bを参照すれば、図11Kを参照して説明したところと同様な方法により、図12Aの結果物からマスクパターンMP3を除去し、パッシベーション絶縁膜120を露出させ、複数のホール120Hを充填し、第4絶縁層214Dの第2表面214S2を覆う複数の導電性パッド230を形成することができる。
【0111】
図12Cを参照すれば、図11Lを参照して説明したところと同様な方法により、複数の導電性パッド230上にフラックス80が付与されうる。このとき、絶縁構造物214がパッシベーション絶縁膜120及び複数の導電性パッド230で覆われているので、フラックス80は、絶縁構造物214に接しない。
【0112】
図12Dを参照すれば、図11Mを参照して説明したところと同様な方法により、図12Cの結果物において、複数の導電性パッド130上に複数の外部連結端子150を形成し、図7に示した半導体パッケージ700を製造することができる。
【0113】
図13Aないし図13Fは、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。図13Aないし図13Fを参照して、図6に示した半導体パッケージ600の例示的な他の製造方法について説明する。図13Aないし図13Fには、図6の「EX6」で表示した部分に対応する部分の工程順序による拡大断面構成が示されている。図13Aないし図13Fにおいて、図1A図1B図6及び図11Aないし図11Mと同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0114】
図13Aを参照すれば、図11Aないし図11Gを参照して説明した工程を遂行し、図11Gの結果物から第2キャリア基板76及び接着層74を除去し、再配線構造物110の絶縁構造物114及び複数の最外側配線パターン112Cを露出させることができる。その後、図11Kを参照して説明したところと同様な方法により、露出された複数の最外側配線パターン112C上に複数の導電性パッド130を形成することができる。複数の導電性パッド130は、それぞれ最外側配線パターン112Cの周辺で第4絶縁層114Dの一部表面を覆うように形成される。
【0115】
図13Bを参照すれば、図11Hを参照して説明したところと同様な方法により、図13Aの結果物上で、絶縁構造物114及び複数の導電性パッド130の露出された表面を覆う予備パッシベーション絶縁膜PLを形成することができる。予備パッシベーション絶縁膜PLに係わるより詳細な構成は、図11Hを参照して予備パッシベーション絶縁膜120Pについて説明した通りである。予備パッシベーション絶縁膜PLは、複数の導電性パッド130により、複数の折曲部を有することができる。
【0116】
図13Cを参照すれば、図11Iを参照して説明したところと同様に、図13Bの結果物において、予備パッシベーション絶縁膜PL上にマスクパターンMP4を形成することができる。マスクパターンMP4に係わるより詳細な構成は、図11Iを参照してマスクパターンMP3について説明したところとほぼ同様である。マスクパターンMP4は、予備パッシベーション絶縁膜PLのうち、導電性パッド130の周辺にある比較的低い段差部分は覆うものの、導電性パッド130上の比較的高い段差部分は覆わないように形成可能である。
【0117】
図13Dを参照すれば、図11Jを参照して説明したところと同様に、図13Cの結果物において、マスクパターンMP4をエッチングマスクとして利用して、予備パッシベーション絶縁膜PLをエッチングして導電性パッド130を露出させ、パッシベーション絶縁膜120を形成することができる。
【0118】
予備パッシベーション絶縁膜PLのエッチング工程を遂行するとき、エッチング雰囲気でエッチング対象膜のエッチング選択比、エッチング終了時点などを制御し、パッシベーション絶縁膜120が形成された後、パッシベーション絶縁膜120と導電性パッド130との間で絶縁構造物114が露出されないようにすることができる。
【0119】
図13Eを参照すれば、図13Dの結果物からマスクパターンMP4を除去した後、図11Lを参照して説明したところと同様な方法により、導電性パッド230上にフラックス80が付与される。
【0120】
図13Fを参照すれば、図11Mを参照して説明したところと同様な方法により、図13Eの結果物において、複数の導電性パッド130上に複数の外部連結端子150を形成し、図6に示した半導体パッケージ600を製造することができる。
【0121】
図14Aないし図14Cは、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。図14Aないし図14Cを参照して、図8に示した半導体パッケージ800の例示的な製造方法について説明する。図14Aないし図14Cには、図8の「EX8」で表示した部分に対応する部分の工程順序による拡大断面構成が示されている。図14Aないし図14Cにおいて、図1A図1B図8及び図11Aないし図11Mと同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0122】
図14Aを参照すれば、図13Aないし図13Cを参照して説明した工程を遂行することができる。その後、図13Dを参照して説明したところと同様な方法により、図13Cの結果物において、マスクパターンMP4をエッチングマスクとして利用して、予備パッシベーション絶縁膜PLをエッチングして導電性パッド130を露出させ、パッシベーション絶縁膜420を形成することができる。このとき、予備パッシベーション絶縁膜PLのエッチング終了時点を制御し、パッシベーション絶縁膜420が、導電性パッド130から離隔された第1パッシベーション部分420P1と、第1パッシベーション部分420P1から折り曲げられ、導電性パッド130のパッド側壁130Wに沿って再配線構造物110から遠くなる方向に延びた第2パッシベーション部分420P2とを含むように、パッシベーション絶縁膜420を形成することができる。パッシベーション絶縁膜420が形成された後、パッシベーション絶縁膜420と導電性パッド130との間で絶縁構造物114が露出されない。
【0123】
図14Bを参照すれば、図14Aの結果物からマスクパターンMP4を除去した後、図11Lを参照して説明したところと同様な方法により、導電性パッド130上にフラックス80が付与される。このとき、絶縁構造物114がパッシベーション絶縁膜420及び導電性パッド130で覆われているので、導電性パッド130上にフラックス80が付与されるとき、絶縁構造物114へのフラックス80の浸透が防止されうる。特に、パッシベーション絶縁膜420は、第1パッシベーション部分420P1と、第1パッシベーション部分420P1から折り曲げられ、導電性パッド130のパッド側壁130Wを覆う第2パッシベーション部分420P2とを含むので、フラックス80がパッシベーション絶縁膜420と導電性パッド130との界面を介して浸透する可能性があるとしても、フラックス80が絶縁構造物114に達するまで必要な浸透経路が長くなる。したがって、導電性パッド130上にフラックス80が付与されるとき、絶縁構造物114へのフラックス80の浸透をさらに効果的に防止することができる。
【0124】
図14Cを参照すれば、図11Mを参照して説明したところと同様な方法により、図14Bの結果物において、導電性パッド130上に外部連結端子150を形成し、図8に示した半導体パッケージ800を製造することができる。
【0125】
図15Aないし図15Dは、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するために製造順序によって順次に示す断面図である。図15Aないし図15Dを参照して、図9に示した半導体パッケージ900の例示的な製造方法について説明する。図15Aないし図15Dには、図9の「EX9」で表示した部分に対応する部分の工程順序による拡大断面構成が示されている。図15Aないし図15Dにおいて、図1A図1B図9及び図11Aないし図11Mと同一参照符号は同一部材を示し、ここで、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0126】
図15Aを参照すれば、図13A及び図13Bを参照して説明した工程を遂行することができる。その後、図13Cを参照して説明したところと同様な方法により、予備パッシベーション絶縁膜PL上にマスクパターンMP5を形成することができる。マスクパターンMP5に係わるより詳細な構成は、図11Iを参照してマスクパターンMP3について説明したところとほぼ同様である。但し、マスクパターンMP5は、予備パッシベーション絶縁膜PLのうち、導電性パッド130の周辺にある比較的低い段差部分は完全に覆い、導電性パッド130上の比較的高い段差部分は一部のみ覆うように形成可能である。
【0127】
図15Bを参照すれば、図13Dを参照して説明したところと同様な方法により、図15Aの結果物において、マスクパターンMP5をエッチングマスクとして利用して、予備パッシベーション絶縁膜PLをエッチングして導電性パッド130の外側表面130Bを露出させ、パッシベーション絶縁膜520を形成することができる。パッシベーション絶縁膜520は、導電性パッド130から離隔された第1パッシベーション部分520P1と、第1パッシベーション部分520P1から折り曲げられ、導電性パッド130のパッド側壁130Wに沿って再配線構造物110の第2面110Bから遠くなる方向に延びた第2パッシベーション部分520P2と、第2パッシベーション部分520P2から折り曲げられ、導電性パッド130と外部連結端子150との間で導電性パッド130の外側表面130Bに沿って延びた第3パッシベーション部分520P3とを含むように形成可能である。パッシベーション絶縁膜520が形成された後、パッシベーション絶縁膜520と導電性パッド130との間で絶縁構造物114が露出されない。
【0128】
図15Cを参照すれば、図14Aの結果物からマスクパターンMP5を除去した後、図11Lを参照して説明したところと同様な方法により、導電性パッド130上にフラックス80が付与される。このとき、絶縁構造物114がパッシベーション絶縁膜520及び導電性パッド130で覆われているので、導電性パッド130上にフラックス80が付与されるとき、絶縁構造物114へのフラックス80の浸透が防止されうる。特に、パッシベーション絶縁膜520は、第1パッシベーション部分520P1と、第1パッシベーション部分520P1から折り曲げられ、導電性パッド130のパッド側壁130Wを覆う第2パッシベーション部分520P2と、導電性パッド130の外側表面130Bに沿って延びた第3パッシベーション部分520P3とを含むので、フラックス80がパッシベーション絶縁膜520と導電性パッド130との界面を介して浸透する可能性があるとしても、フラックス80が絶縁構造物114に達するまで必要な浸透経路が長くなる。したがって、導電性パッド130上にフラックス80が付与されるとき、絶縁構造物114へのフラックス80の浸透をさらに効果的に防止することができる。
【0129】
図15Dを参照すれば、図11Mを参照して説明したところと同様な方法により、図15Cの結果物において、導電性パッド130上に外部連結端子150を形成し、図9に示した半導体パッケージ900を製造することができる。
【0130】
以上、本発明を、好ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想及び範囲内において、当該分野における通常の知識を有する者により多様な変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0131】
10 パッケージユニット
100 半導体パッケージ
110 再配線構造物
110A 第1面
110B 第2面
112 配線パターン
112A 導電性ビアパターン
112B 導電ラインパターン
112C 最外側配線パターン
114 絶縁構造物
114A 第1絶縁層
114B 第2絶縁層
114C 第3絶縁層
114D 第4絶縁層
120 パッシベーション絶縁膜
120W ホール側壁
130 導電性パッド
142 半導体素子
144 チップパッド
150 外部連結端子
SC 半導体チップ
WS 配線構造物
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図11G
図11H
図11I
図11J
図11K
図11L
図11M
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図15D