(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183406
(43)【公開日】2023-12-27
(54)【発明の名称】サーバシステム、情報処理システム、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
H04M 11/04 20060101AFI20231220BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
H04M11/04
G08B25/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098131
(22)【出願日】2023-06-14
(31)【優先権主張番号】P 2022096176
(32)【優先日】2022-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】六車 充
(72)【発明者】
【氏名】森田 卓也
(72)【発明者】
【氏名】名原 貴文
(72)【発明者】
【氏名】橋本 尚典
(72)【発明者】
【氏名】山口 剛史
【テーマコード(参考)】
5C087
5K201
【Fターム(参考)】
5C087AA10
5C087AA11
5C087AA19
5C087AA32
5C087DD24
5C087DD27
5C087DD29
5C087DD31
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG09
5C087GG66
5C087GG70
5K201AA07
5K201BA03
5K201CB10
5K201CB11
5K201EC06
(57)【要約】
【課題】施設に設けられた機器が備える接点に関する設定に基づいて情報を出力することができるサーバシステムを提供する。
【解決手段】サーバシステム10は、集合住宅100に設けられた第1機器41から第1機器41が接続された入力ポート33aへ入力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部14と、第1接点信号の状態を示す第1情報を取得する状態取得部15と、取得された設定情報及び第1情報に基づいて、第1接点信号の状態に基づく第2情報を出力する出力部16とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設けられた機器から前記機器が接続されたポートへ入力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部と、
前記接点信号の状態を示す第1情報を取得する状態取得部と、
取得された前記設定情報及び前記第1情報に基づいて、前記接点信号の状態に基づく第2情報を出力する出力部とを備える
サーバシステム。
【請求項2】
前記設定情報は、取得された前記第1情報がオン状態を示すときに出力される前記第2情報、及び、取得された前記第1情報がオフ状態を示すときに出力される前記第2情報の少なくとも一方を設定するための情報である
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記設定情報は、前記第2情報の出力先に関する情報を含む
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項4】
前記出力部は、取得された前記設定情報及び前記第1情報に基づいて、複数の出力先へ出力先ごとに異なる前記第2情報を出力する
請求項3に記載のサーバシステム。
【請求項5】
前記施設は、集合施設であり、
前記出力部は、前記集合施設内の出力先へ前記第2情報を出力する
請求項3に記載のサーバシステム。
【請求項6】
前記設定取得部は、互いに異なる設定者によって設定された、同一の前記接点信号に関する複数の前記設定情報を取得し、
前記出力部は、取得された複数の前記設定情報及び前記第1情報に基づいて、前記設定者ごとに異なる前記第2情報を出力する
請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバシステム。
【請求項7】
前記接点信号の状態の時系列変化は、コマンドとして認識可能であり、
前記設定情報は、前記コマンドの設定に関する情報を含む
請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバシステム。
【請求項8】
前記設定情報は、前記機器の設置場所に関する情報、及び、前記機器の計測対象となる場所に関する情報の少なくとも一方を含む
請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバシステム。
【請求項9】
前記施設は、集合施設であり、
前記機器の設置場所に関する情報、及び、前記機器の計測対象となる場所に関する情報の少なくとも一方は、前記集合施設の共用部に相当する場所を示す
請求項8に記載のサーバシステム。
【請求項10】
施設に設けられた機器が接続されたポートから前記機器へ出力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部と、
取得された前記設定情報に基づいて、前記ポートから前記機器へ前記接点信号を出力するための情報を出力する出力部とを備える
サーバシステム。
【請求項11】
施設に設けられた第1機器から前記第1機器が接続されたポートへ入力される第1接点信号に関する設定、及び、前記施設に設けられた第2機器が接続されたポートから前記第2機器へ出力される第2接点信号に関する設定の少なくとも一方の設定を受け付ける受付部と、
受け付けられた前記少なくとも一方の設定を示す設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を出力する出力部とを備える
情報処理システム。
【請求項12】
サーバシステムによって実行される情報処理方法であって、
施設に設けられた機器から前記機器が接続されたポートへ入力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得ステップと、
前記接点信号の状態を示す第1情報を取得する状態取得ステップと、
取得された前記設定情報及び前記第1情報に基づいて、前記接点信号の状態に基づく第2情報を出力する出力ステップとを含む
情報処理方法。
【請求項13】
サーバシステムによって実行される情報処理方法であって、
施設に設けられた機器が接続されたポートから前記機器へ出力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得ステップと、
取得された前記設定情報に基づいて、前記ポートから前記機器へ前記接点信号を出力するための情報を出力する出力ステップとを含む
情報処理方法。
【請求項14】
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
施設に設けられた第1機器から前記第1機器が接続されたポートへ入力される第1接点信号に関する設定、及び、前記施設に設けられた第2機器が接続されたポートから前記第2機器へ出力される第2接点信号に関する設定の少なくとも一方の設定を受け付ける受付ステップと、
受け付けられた前記少なくとも一方の設定を示す設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を出力する出力ステップとを含む
情報処理方法。
【請求項15】
請求項12~14のいずれか1項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバシステム、情報処理システム、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、集合住宅で用いられるインターホンシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、施設に設けられた機器が備える接点に関する設定に基づいて情報を出力することができるサーバシステム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るサーバシステムは、施設に設けられた機器から前記機器が接続されたポートへ入力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部と、前記接点信号の状態を示す第1情報を取得する状態取得部と、取得された前記設定情報及び前記第1情報に基づいて、前記接点信号の状態に基づく第2情報を出力する出力部とを備える。
【0006】
本発明の一態様に係るサーバシステムは、施設に設けられた機器が接続されたポートから前記機器へ出力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部と、取得された前記設定情報に基づいて、前記ポートから前記機器へ前記接点信号を出力するための情報を出力する出力部とを備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、施設に設けられた第1機器から前記第1機器が接続されたポートへ入力される第1接点信号に関する設定、及び、前記施設に設けられた第2機器が接続されたポートから前記第2機器へ出力される第2接点信号に関する設定の少なくとも一方の設定を受け付ける受付部と、受け付けられた前記少なくとも一方の設定を示す設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を出力する出力部とを備える。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、サーバシステムによって実行される情報処理方法であって、施設に設けられた機器から前記機器が接続されたポートへ入力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得ステップと、前記接点信号の状態を示す第1情報を取得する状態取得ステップと、取得された前記設定情報及び前記第1情報に基づいて、前記接点信号の状態に基づく第2情報を出力する出力ステップとを含む。
【0009】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、サーバシステムによって実行される情報処理方法であって、施設に設けられた機器が接続されたポートから前記機器へ出力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得ステップと、取得された前記設定情報に基づいて、前記ポートから前記機器へ前記接点信号を出力するための情報を出力する出力ステップとを含む。
【0010】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、施設に設けられた第1機器から前記第1機器が接続されたポートへ入力される第1接点信号に関する設定、及び、前記施設に設けられた第2機器が接続されたポートから前記第2機器へ出力される第2接点信号に関する設定の少なくとも一方の設定を受け付ける受付ステップと、受け付けられた前記少なくとも一方の設定を示す設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を出力する出力ステップとを含む。
【0011】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明のサーバシステム等は、施設に設けられた機器が備える接点に関する設定に基づいて情報を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施の形態に係るサーバシステムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係るサーバシステムの動作例1のシーケンス図である。
【
図3】
図3は、動作例1における設定情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係るサーバシステムの動作例2のシーケンス図である。
【
図5】
図5は、動作例2における設定情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係るサーバシステムの動作例3のシーケンス図である。
【
図7】
図7は、動作例3における設定情報の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、コマンドの設定に関する情報を含む設定情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態に係るサーバシステムの動作例4のシーケンス図である。
【
図10】
図10は、配信用情報に基づく表示画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、第1機器とサーバシステムとを連携させるための設定画面の第1例を示す図である。
【
図12】
図12は、第1機器とサーバシステムとを連携させるための設定画面の第2例を示す図である。
【
図13】
図13は、第2機器とサーバシステムとを連携させるための設定画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0015】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0016】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係るサーバシステムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係るサーバシステムの機能構成を示すブロック図である。
【0017】
サーバシステム10は、集合住宅100に適用されるシステムである。集合住宅100は、施設または集合施設の一例であり、具体的には、マンション、寮、または、社宅などである。集合住宅100は、共用部101と、複数の専有部102とを備える。
【0018】
サーバシステム10は、記憶部13に記憶された設定情報に基づいて、集合住宅100における環境等の変化を検知し、検知した変化に応じた機器の制御を実行したり、検知した変化についての通知を行ったりすることができる。サーバシステム10は、例えば、集合住宅100に設けられた立体駐車場の水害対策として、水位センサによって立体駐車場の水位を検知し、水位が上昇すると立体駐車場を強制的にリフトアップするとともに、集合住宅100の管理会社の情報処理システム(第1情報処理システム50など)、及び、インターホン親機32(駐車場の利用者)へ通知情報を送信(出力)する。以下、このような制御または通知を、安全サービスとも記載する。
【0019】
安全サービスは、集合住宅100、及び、その居住者の安全を守るためのサービスである。安全サービスは、集合住宅100における停電、集合住宅100周辺の風速、集合住宅100の敷地内の凍結、集合住宅100周辺の気温などに基づいて行われる可能性がある。また、機器の制御内容、及び、通知内容、通知先などについても様々なバリエーションが考えられ、安全サービスの提供を行う事業者についても様々である。
【0020】
そこで、サーバシステム10の運営事業者は、どのような変化が検知されたときに、どのように機器を制御するか、どのような通知を行うかを設定するためのAPI(Application Programming Interface)を、安全サービスの提供を行う特定の事業者にあらかじめ開示(提供)しておく。
【0021】
これにより、特定の事業者は、APIを利用した設定用プログラム(例えば、設定用のGUIを実現するためのプログラム)を作成することで、当該設定用プログラムを用いて独自に上記設定(より詳細には、サーバシステム10の記憶部13に記憶される設定情報)を変更することができる。特定の事業者は、例えば、集合住宅100の管理事業者であるが、機械警備などのセキュリティサービスを提供する事業者、または、集合住宅100内の機器のメンテナンス事業者などのその他の事業者であってもよい。なお、本明細書中における機器は、設備の意味も含む広義の用語である。
【0022】
このように、サーバシステム10は、特定の事業者による安全サービスの提供を支援するシステムとして有用であり、サーバシステム10を用いた手法によれば、安全サービスごとに個別にシステムを構築する手法よりも効率的なサービス提供が実現できる。
【0023】
以下、このようなサーバシステム10の具体的な構成について説明する。サーバシステム10は、例えば、集合住宅100の外に位置する、1つまたは複数のサーバ装置によって実現されるシステムである。サーバシステム10の運営事業者は、例えば、インターホンシステム30を製造、販売する事業者であるが、特に限定されない。サーバシステム10の運営事業者は、後述の第1事業者及び第2事業者とは異なる事業者である。サーバシステム10は、具体的には、通信部11と、情報処理部12と、記憶部13とを備える。
【0024】
通信部11は、サーバシステム10が、インターネットなどの広域通信ネットワーク80を介して、インターホンシステム30(ゲートウェイ装置34)、第1情報端末51、及び、第2情報端末61などと通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部11によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0025】
情報処理部12は、上述の安全サービスを実現するための情報処理を行う。情報処理部12は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部12は、機能的な構成要素として、設定取得部14、状態取得部15、及び、出力部16を備える。設定取得部14、状態取得部15、及び、出力部16の機能は、例えば、情報処理部12を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部13に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0026】
記憶部13は、上記情報処理に必要な情報、及び、情報処理部12が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部13は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)によって実現されるが、半導体メモリなどによって実現されてもよい。
【0027】
ところで、
図1には、サーバシステム10に加えて、インターホンシステム30、第1機器41、第2機器42、第1情報処理システム50、及び、第2情報処理システム60も図示されている。以下、これらのシステムまたは機器の構成について説明する。
【0028】
インターホンシステム30は、集合住宅100内に設けられるシステムである。インターホンシステム30は、ロビーインターホン31、インターホン親機32、制御装置33、ゲートウェイ装置34、及び、オートロック式ドア35を備える。ロビーインターホン31、制御装置33、ゲートウェイ装置34、オートロック式ドア35は、集合住宅100の共用部101に設けられ、インターホン親機32は、集合住宅100の専有部102に設けられる。
【0029】
ロビーインターホン31は、集合住宅100のエントランス(つまり、共用部101)のオートロック式ドア35の外側(屋外側)に設けられる情報端末である。ロビーインターホン31は、例えば、オートロック式ドア35を制御する。ロビーインターホン31は、テンキー及び呼出ボタンなどによって構成されるユーザインターフェースを有し、集合住宅100への訪問者は、テンキーを通じて訪問先の部屋番号を入力することで、居住者と通話し、オートロック式ドア35の解錠を依頼することができる。
【0030】
インターホン親機32は、集合住宅100の専有部102に固定設置された情報端末である。インターホン親機32は、専有部102の居住者がロビーインターホン31またはインターホン子機(図示せず)を介して訪問者と通話するための情報処理などを行う。なお、インターホン子機は、いわゆるドアホンであり、専有部102の出入口の外側に設けられる。
【0031】
制御装置33は、集合住宅100内に設けられた装置間の通信(例えば、ロビーインターホン31とインターホン親機32との間の通信)の制御などを行う装置である。
【0032】
また、制御装置33は、複数の入力ポート33aを備え、入力ポート33aには、第1機器41が有線接続される。第1機器41から入力ポート33aへは第1接点信号が入力される。第1接点信号は、第1機器41が有する接点がオン状態(導通状態)であるかオフ状態(非導通状態)であるかを示す信号であり、制御装置33は、制御装置33が備える入力回路により、入力ポート33aに入力される第1接点信号の状態(オン状態またはオフ状態)を判断することができる。なお、第1機器41から入力ポート33aまでの通信経路上に無線通信を行う中継装置が介在するような場合もある。つまり、第1接点信号の伝送に無線通信が用いられる場合もある。
【0033】
また、制御装置33は、複数の出力ポート33bを備え、出力ポート33bには、第2機器42が有線接続される。出力ポート33bから第2機器42へは第2接点信号が出力される。第2接点信号は、制御装置33が備える出力回路に含まれる接点がオン状態(導通状態)であるかオフ状態(非導通状態)であるかを示す信号である。第2機器42は、第2機器42が備える入力回路により、出力ポート33bから出力される第2接点信号の状態(オン状態またはオフ状態)を判断することができる。出力ポート33bから第2機器42までの通信経路上に無線通信を行う中継装置が介在するような場合もある。つまり、第2接点信号の伝送に無線通信が用いられる場合もある。
【0034】
なお、制御装置33は、入力ポート33a及び出力ポート33bの一方を少なくとも1つ備えればよい。
【0035】
ゲートウェイ装置34は、ロビーインターホン31またはインターホン親機32などの集合住宅100に設けられた装置が、広域通信ネットワーク80を通じて、サーバシステム10などと通信するための通信装置である。
【0036】
オートロック式ドア35は、集合住宅100のエントランス(つまり、共用部101)に設けられた扉である。オートロック式ドア35は、解錠(または開放)されてから一定時間の経過後に自動的に施錠(または閉鎖)される。オートロック式ドア35が有する扉は、引き戸であってもよいし、開き戸であってもよい。なお、ここでの解錠は、例えば、オートロック式ドア35のロック機構(電気錠など)を解除することを意味する。開放は、例えば、ロック機構を解除した上でさらにオートロック式ドア35を開放することを意味する。
【0037】
第1機器41は、集合住宅100に設けられる機器であって、制御装置33の入力ポート33aに有線接続される機器である。第1機器41は、入力ポート33aに第1接点信号を出力することができる機器である。第1機器41は、例えば、水位センサ、停電センサ、風力センサ、路面凍結センサ、または、温度センサなどのセンサ(環境センサ)である。第1機器41は、例えば、災害に関連するセンシングを行うセンサであるが、機器の故障等を検知するためのセンサであってもよい。
【0038】
第1機器41は、センシング結果をオン状態及びオフ状態の2状態で出力する。例えば、第1機器41が水位センサである場合、水位が所定水位を超えると、水位センサから出力される接点信号の状態がオン状態及びオフ状態の一方から他方に変化する。
【0039】
第2機器42は、集合住宅100に設けられる機器であって、制御装置33の出力ポート33bに有線接続される機器である。第2機器42は、出力ポート33bから得られる第2接点信号を入力として動作する機器である。第2機器42は、例えば、警報器などである。第2機器42が警報器である場合、出力ポート33bから得られる接点信号の状態がオン状態及びオフ状態の一方から他方に変化すると警報を発する。
【0040】
第1情報処理システム50は、上述の安全サービスの提供を行う第1事業者が使用するシステムである。第1情報処理システム50は、第1情報端末51を備える。図示されないが、第1情報処理システム50は、第1情報端末51と広域通信ネットワーク80との間にサーバ装置等を備えてもよい。
【0041】
第1情報端末51は、第1事業者(より詳細には、第1事業者に所属する従業者)が、安全サービスに関する設定を行うために使用する情報端末である。第1情報端末51は、例えば、パーソナルコンピュータなどの据え置き型の情報端末であるが、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末であってもよい。例えば、第1情報端末51には、上述のAPIを利用した設定用プログラムがあらかじめインストールされる。第1情報端末51は、具体的には、通信部52と、受付部53と、情報処理部54と、記憶部55とを備える。
【0042】
通信部52は、第1情報端末51が、インターネットなどの広域通信ネットワーク80を介して、サーバシステム10などと通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部52によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0043】
受付部53は、第1機器41から第1機器41が接続された入力ポート33aへ入力される第1接点信号に関する設定、及び、出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定の少なくとも一方の設定を設定者(第1事業者に所属する従業者)から受け付ける。受付部53は、例えば、マウス、キーボード、または、タッチパネルなどの入力デバイスによって実現される。
【0044】
情報処理部54は、安全サービスに関する設定を実現するための情報処理を行う。情報処理部54は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部54は、機能的な構成要素として、出力部56を備える。出力部56の機能は、例えば、情報処理部54を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部55に記憶されたコンピュータプログラム(上述の設定用プログラムなど)を実行することによって実現される。
【0045】
記憶部55は、上記情報処理に必要な情報、及び、情報処理部54が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部55は、例えば、半導体メモリによって実現されるが、HDDによって実現されてもよい。
【0046】
第2情報処理システム60は、上述の安全サービスの提供を行う第2事業者が使用するシステムである。第2情報処理システム60は、第2情報端末61を備える。図示されないが、第2情報処理システム60は、第2情報端末61と広域通信ネットワーク80との間にサーバ装置等を備えてもよい。
【0047】
第2情報端末61は、第2事業者(より詳細には、第2事業者に所属する従業者)が、安全サービスに関する設定を行うために使用する情報端末である。第2情報端末61は、例えば、パーソナルコンピュータなどの据え置き型の情報端末であるが、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末であってもよい。例えば、第2情報端末61には、上述のAPIを利用した設定用プログラムがあらかじめインストールされる。第2情報端末61の具体的な構成は、第1情報端末51と同様であるため、詳細な説明が省略される。
【0048】
[動作例1]
サーバシステム10は、第1機器41(センサ)によって集合住宅100における環境等の変化が検知された場合に、集合住宅100内の機器または設備の制御、または、検知した変化についての通知などの安全サービスを提供することができる。この安全サービスの内容は、安全サービスの主たる提供者である第1事業者及び第2事業者等によって任意に変更することができる。以下、このようなサーバシステム10の動作例1について説明する。
図2は、サーバシステム10の動作例1のシーケンス図である。
【0049】
第1事業者の従業者(設定者とも記載される)は、設定用プログラムを実行中の第1情報端末51に対して安全サービスの設定(設定操作)を行い、受付部53は安全サービスの設定を受け付ける(S11)。安全サービスの設定は、言い換えれば、集合住宅100に設けられた第1機器41から入力ポート33aへ入力される第1接点信号に関する設定である。なお、ステップS11においては、例えば、第1情報端末51のディスプレイに設定用のGUI(Graphical User Interface)が表示される。
【0050】
出力部56は、受け付けられた設定を示す設定情報を生成する(S12)。
図3は、設定情報の一例を示す図である。
図3に示されるように、設定情報には、入力ポート33aの識別情報と、入力ポート33aに接続されている第1機器41の識別情報と、第1機器41の設置場所に関する情報と、安全サービスにおける制御または通知(以下、制御等とも記載される)の発動要件を示す情報と、制御等の内容を示す情報とが含まれる。
【0051】
入力ポート33aの識別情報は、具体的には、入力ポート33aの番号などである。第1機器41の識別情報は、具体的には、第1機器41の名称であるが、第1機器41の品番などであってもよい。
【0052】
第1機器41の設置場所に関する情報は、例えば、集合住宅100の共用部101に相当する場所を示す。共用部101に相当する場所とは、集合住宅100の共同玄関(エントランス)、または、駐車場などである。設定者は、例えば、ステップS11において第1情報端末51に表示されるGUIのプルダウンを操作することで、第1機器41の設置場所を一覧の中から選択する。
【0053】
なお、第1機器41がセンサ等の計測機器である場合、設定情報には、第1機器41の設置場所に関する情報に代えて、または、第1機器41の設置場所に関する情報に加えて、第1機器41の計測対象となる場所に関する情報が含まれてもよい。第1機器41の計測対象となる場所に関する情報は、例えば、集合住宅100の共用部101に相当する場所を示す。設定者は、例えば、ステップS11において第1情報端末51に表示されるGUIのプルダウンを操作することで、第1機器41の計測対象となる場所を一覧の中から選択する。
【0054】
設置場所に関する情報、または、計測対象となる場所に関する情報(以下、単に、場所に関する情報とも記載される)は、安全サービスとして通知が行われるときに「立体駐車場が浸水しています」というように、通知に場所に関する情報を含めるために設定される。また、一度設定された場所に関する情報が、ステップS11において第1情報端末51に表示される設定用のGUI上に表示されれば、その後の設定変更の際に設定者が設置場所を把握することが容易となる。
【0055】
制御等の発動要件を示す情報は、第1機器41から入力ポート33aに入力される第1接点信号がオン状態からオフ状態になったことが制御等の発動要件となるのか、第1接点信号がオフ状態からオン状態になったことが制御等の発動要件となるのかを示す情報である。なお、第1接点信号がオン状態からオフ状態になったとき、及び、第1接点信号がオフ状態からオン状態になったときのそれぞれに制御等を対応付けておくことで、それぞれの場合に制御等を発動させることも可能である。
【0056】
制御等の内容を示す情報は、上記の発動要件が満たされたときに行われる制御等の内容を示す情報であり、制御または通知の内容を示す情報と、制御または通知の宛先(後述の第2情報の出力先)に関する情報とを含む。
【0057】
出力部56は、以上のような設定情報を、通信部52を用いてサーバシステム10へ出力(送信)する(S13)。ステップS13において、設定情報は、APIに基づいて、サーバシステム10と第1情報処理システム50との間で規定された所定の形式で出力される。
【0058】
サーバシステム10の通信部11は、設定情報を受信する。設定取得部14は、通信部11によって受信された設定情報を取得し、記憶部13に記憶する(S14)。
【0059】
その後、インターホンシステム30の制御装置33は、第1機器41から入力ポート33aに入力される第1接点信号の状態の変化(オン状態からオフ状態への変化、または、オフ状態からオン状態の変化)を検知する(S15)。制御装置33は、第1接点信号の状態を示す第1情報を、ゲートウェイ装置34及び広域通信ネットワーク80を介してサーバシステム10へ送信する(S16)。第1情報には、具体的には、第1接点信号が入力された入力ポート33aの識別情報と、第1接点信号の状態(オン状態またはオフ状態)とが含まれる。
【0060】
サーバシステム10の通信部11は、第1情報を受信する。状態取得部15は、通信部11によって受信された第1情報を取得する(S17)。出力部16は、記憶部13に記憶された設定情報(ステップS14において設定取得部14によって取得された設定情報)及びステップS17において状態取得部15によって取得された第1情報に基づいて、第1接点信号の状態に基づく第2情報を出力する(S18)。第2情報は、機器または設備を制御するための制御情報、または、通知を行うための通知情報であり、設定情報によって定められた出力先へ出力される。
【0061】
出力部16は、具体的には、第1情報、及び、設定情報(
図3)を照合することで、制御装置33の入力ポート33aに接続された水位センサが出力する第1接点信号がオフ状態からオン状態に変化したときに、通知情報を第1情報処理システム50へ出力し、かつ、制御情報を集合住宅100の立体駐車場に設けられたリフト装置へ出力する。この結果、第1情報処理システム50を使用する第1事業者(例えば、集合住宅の管理事業者)は、水位が上昇したことの通知を受けつつ、立体駐車場を強制的にリフトアップし、車への浸水を抑制することができる。
【0062】
なお、出力部16は、少なくとも1つの出力先へ第2情報を出力すればよい。しかしながら、
図3に示されるように、設定情報において、同一の第1接点信号の状態の変化に対して複数種類の制御等の内容が対応付けられていれば、出力部16は、取得された設定情報及び第1情報に基づいて、複数の出力先へ出力先ごとに異なる第2情報を出力することができる。
【0063】
第2情報の出力先については、特に限定されない。第2情報が制御情報である場合には、第2情報の出力先は、基本的には、集合住宅100内に設けられた制御対象の機器である。つまり、出力部16は、集合住宅100内の出力先へ第2情報を出力する。しかしながら、第2情報の出力先は、集合住宅100外に設けられた制御対象の機器であってもよい。
【0064】
第2情報が通知情報である場合、第2情報の出力先は、第1情報処理システム50に限定されず、その他のシステムであってもよい。また、第2情報の出力先は、集合住宅100の居住者が使用する情報端末であってもよい。この場合の情報端末は、インターホン親機32または携帯端末(居住者が個人的に所有するスマートフォンまたはタブレット端末など)である。つまり、出力部16は、集合住宅100内の出力先へ第2情報を出力するといえる。
【0065】
上述の水位が上昇する例では、出力部16は、集合住宅100の低層階の居住者へは水位が上昇していることと避難すべきこととを通知し、集合住宅100の高層階の居住者へは水位が上昇している旨のみを通知する、というように、通知内容を区別することができる。同様に、出力部16は、水位が上昇している場所に近いA棟の居住者へは、水位が上昇していることと避難すべきこととを通知し、水位が上昇している場所から遠いB棟の居住者へは水位が上昇している旨のみを通知する、というように、通知内容を区別することもできる。つまり、出力部16は、取得された設定情報及び第1情報に基づいて、複数の出力先へ出力先ごとに異なる通知情報(第2情報)を出力することができる。
【0066】
以上説明したように、サーバシステム10は、集合住宅100に設けられた第1機器41から第1機器41が接続された入力ポート33aへ入力される接点信号に関する設定情報であって第1情報処理システム50との間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部14と、接点信号の状態を示す第1情報を取得する状態取得部15と、取得された設定情報及び第1情報に基づいて、接点信号の状態に基づく第2情報を出力する出力部16とを備える。
【0067】
このようなサーバシステム10は、集合住宅100に設けられた第1機器41が備える接点(第1機器41が出力する第1接点信号)に関する設定に基づいて第2情報を出力することができる。
【0068】
また、第1情報処理システム50(第1情報端末51)は、集合住宅100に設けられた第1機器41から第1機器41が接続された入力ポート33aへ入力される第1接点信号に関する設定を受け付ける受付部53と、受け付けられた設定を示す設定情報であってサーバシステム10との間で規定された所定の形式の設定情報を出力する出力部56とを備える。
【0069】
このような第1情報処理システム50は、安全サービスを提供する事業者が、第1機器41が備える接点(第1機器41が出力する第1接点信号)に関する設定を行うことを支援することができる。
【0070】
[動作例2]
なお、上記の動作例では、第1事業者の従業者が第1情報端末51に対して設定を行ったが、第2事業者の従業者が第2情報端末61に対して同様の設定を行うこともできる。以下、第1事業者の従業者、及び、第2事業者の従業者のそれぞれが、同一の前記接点信号に関する設定信号を行う動作例2について説明する。
図4は、サーバシステム10の動作例2のシーケンス図である。
【0071】
ステップS11~ステップS14の処理は動作例1と同様である。第2事業者の従業者(設定者とも記載される)は、設定用プログラムを実行中の第2情報端末61に対して安全サービスの設定(設定操作)を行い、第2情報端末61の受付部は安全サービスの設定を受け付ける(S11a)。安全サービスの設定は、言い換えれば、集合住宅100に設けられた第1機器41から入力ポート33aへ入力される第1接点信号に関する設定である。なお、ステップS11aにおいては、例えば、第2情報端末61のディスプレイに設定用のGUIが表示される。
【0072】
第2情報端末61の出力部は、受け付けられた設定を示す設定情報を生成する(S12a)。
図5は、設定情報の一例を示す図である。
図5の設定情報は、
図3の設定情報と同様に、第1機器41が出力する第1設定信号に関する設定情報である。
【0073】
第2情報端末61の出力部は、
図5のような設定情報を、第2情報端末61の通信部を用いてサーバシステム10へ出力(送信)する(S13a)。ステップS13aにおいて、設定情報は、APIに基づいて、サーバシステム10と第2情報処理システム60との間で規定された所定の形式で出力される。ここで、第1事業者(第1情報処理システム50)、及び、第2事業者(第2情報処理システム60)には、同一のAPIが開示(提供)されていることから、第1情報端末51が出力する設定情報と、第2情報端末61が出力する設定情報とは、同一の形式である。
【0074】
サーバシステム10の通信部11は、設定情報を受信する。設定取得部14は、通信部11によって受信された設定情報を取得し、記憶部13に記憶する(S14a)。
【0075】
その後、インターホンシステム30の制御装置33は、第1機器41から入力ポート33aに入力される第1接点信号の状態の変化(オン状態からオフ状態への変化、または、オフ状態からオン状態の変化)を検知する(S15)。制御装置33は、第1接点信号の状態を示す第1情報を、ゲートウェイ装置34及び広域通信ネットワーク80を介してサーバシステム10へ送信する(S16)。第1情報には、具体的には、第1接点信号が入力された入力ポート33aの識別情報と、第1接点信号の状態(オン状態またはオフ状態)とが含まれる。
【0076】
サーバシステム10の通信部11は、第1情報を受信する。状態取得部15は、通信部11によって受信された第1情報を取得する(S17)。出力部16は、記憶部13に記憶された複数の設定情報(ステップS14において取得された設定情報、及び、ステップS14aにおいて取得された設定情報)と、ステップS17において状態取得部15によって取得された第1情報とに基づいて、第1接点信号の状態に基づく第2情報を出力する(S18a)。第2情報は、機器または設備を制御するための制御情報、または、通知を行うための通知情報であり、設定情報によって定められた出力先へ出力される。
【0077】
出力部16は、具体的には、第1情報、及び、設定情報(
図3)を照合することで、制御装置33の入力ポート33aに接続された水位センサが出力する第1接点信号がオフ状態からオン状態に変化したときに、通知情報を第1情報処理システム50へ出力し、かつ、制御情報を集合住宅100の立体駐車場に設けられたリフト装置へ出力する。この結果、第1情報処理システム50を使用する第1事業者は、水位が上昇したことの通知を受けつつ、立体駐車場を強制的にリフトアップし、車への浸水を抑制することができる。
【0078】
さらに、出力部16は、第1情報、及び、設定情報(
図5)を照合することで、制御装置33の入力ポート33aに接続された水位センサが出力する第1接点信号がオフ状態からオン状態に変化したときに、通知情報を第2情報処理システム60へ出力する。この結果、第2情報処理システム60を使用する第2事業者は、水位が上昇したことの通知を受けることができる。
【0079】
以上説明したように、動作例2においては、サーバシステム10の設定取得部14は、互いに異なる設定者によって設定された、同一の第1接点信号に関する複数の設定情報を取得する。出力部16は、取得された複数の設定情報及び第1情報に基づいて、設定者ごとに異なる第2情報を出力する。
【0080】
このようなサーバシステム10は、集合住宅100に設けられた第1機器41が備える接点(第1機器41が出力する第1接点信号)に関する複数種類の設定に基づいて複数種類の第2情報を出力することができる。
【0081】
[動作例3]
動作例1及び動作例2においては、設定情報は、第1機器41から入力ポート33aへ入力される第1接点信号に関する設定を含む情報であるが、設定情報は、出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定を含んでいてもよい。
図6は、このような設定情報を用いた、サーバシステム10の動作例3のシーケンス図である。
【0082】
ステップS11~ステップS17の処理は動作例1と同様である。ただし、ステップS11において、第1情報端末51の受付部53は、第1接点信号に関する設定だけでなく、第2接点信号に関する設定を受け付ける。この結果、ステップS12において生成される設定情報には、出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定が含まれる。
図7は、このような設定情報の一例を示す図である。
【0083】
ステップS17の後、出力部16は、記憶部13に記憶された設定情報(ステップS14において設定取得部14によって取得された設定情報)及びステップS17において状態取得部15によって取得された第1情報に基づいて、出力ポート33bから第2機器42へ第2接点信号を出力するための第3情報を出力する(S18b)。ここでの第3情報は、第1接点信号の状態に基づく第2情報でもある。
【0084】
出力部16は、具体的には、制御装置33の入力ポート33aに接続された水位センサが出力する第1接点信号がオフ状態からオン状態に変化したときに、通信部11を用いて、第3情報を制御装置33へ出力(送信)する。第3情報を受信した制御装置33は、第2接点信号をオフ状態からオン状態に変化させる。言い換えれば、制御装置33は、オン状態の第2接点信号を出力ポート33bから第2機器42へ出力する。この結果、第2機器42が作動する。例えば、第2機器42が警報器である場合、警報が発せられる。
【0085】
以上説明したように、動作例3においては、サーバシステム10は、集合住宅100に設けられた第2機器42が接続された出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定情報であって第1情報処理システム50との間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部14と、取得された設定情報に基づいて、出力ポート33bから第2機器42へ第2接点信号を出力するための第3情報を出力する出力部16とを備える。
【0086】
このようなサーバシステム10は、集合住宅100に設けられた制御装置33が備える接点(制御装置33が出力する第2接点信号)に関する設定に基づいて第3情報を出力することができる。
【0087】
また、第1情報処理システム50(第1情報端末51)は、集合住宅100に設けられた第2機器42が接続された出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定を受け付ける受付部53と、受け付けられた設定を示す設定情報であってサーバシステム10との間で規定された所定の形式の設定情報を出力する出力部56とを備える。
【0088】
このような第1情報処理システム50は、安全サービスを提供する事業者が、制御装置33が備える接点(制御装置33が出力する第2接点信号)に関する設定を行うことを支援することができる。
【0089】
なお、動作例3においては、第1接点信号の状態の変化をトリガに第2接点信号が出力されたが、第1接点信号の状態の変化をトリガに第2接点信号が出力されることは必須ではなく、動作例3においては第1接点信号に関する設定の受付が省略されてもよい。例えば、第2接点信号は、サーバシステム10が、気象情報を管理するクラウドサーバから気象警報が発令されたことを示す警報情報を受信したことをトリガに出力されてもよい。このように、受付部53は、第1接点信号に関する設定、及び、第2接点信号に関する設定の少なくとも一方の設定を受け付ければよい。
【0090】
[変形例1]
上述のように、設定者は、設定情報において、第1接点信号がオン状態からオフ状態になったとき、及び、第1接点信号がオフ状態からオン状態になったときの少なくとも一方に制御等(第2情報)を対応付けることができる。つまり、設定情報は、第1情報がオン状態を示すときに出力される第2情報、及び、第1情報がオフ状態を示すときに出力される第2情報の少なくとも一方を設定するための情報である。
【0091】
ここで、制御装置33は、第1接点信号のオン状態及びオフ状態の切り替えが短期間に2回以上行われたことをコマンドとして認識することができる。言い換えれば、制御装置33は、第1接点信号の状態の時系列変化をコマンドとして認識することができる。短期間とは、例えば、数秒~数十秒程度の期間である。
【0092】
このように第1機器41から入力ポート33aにコマンドが入力される場合には、設定者は、このようなコマンドが検知されたときにどのような制御等を行うかを設定することができる。この場合、設定情報は、コマンドの設定に関する情報を含む。
図8は、コマンドの設定に関する情報を含む設定情報の一例を示す図である。
【0093】
図8の例では、電気錠(第1機器41の別の例)が出力する第1接点信号のオン状態(施錠状態)及びオフ状態(解錠状態)が短期間に繰り返された場合に、第1情報処理システム50へ通知情報が出力されるように設定されている。このような設定情報は、例えば、電気錠の施錠及び解錠の動作に異常な繰り返しが見受けられる(何者かが電気錠をこじあけようとしている)場合に、セキュリティサービスを提供する事業者に通知を行う、といった用途に適用することができる。
【0094】
[変形例2]
上記実施の形態では、設定情報は、サーバシステム10の記憶部13に記憶された。しかしながら、設定情報は、サーバシステム10からインターホンシステム30へ送信されて、インターホンシステム30に含まれる記憶部に記憶されてもよい。インターホンシステム30に含まれる記憶部は、例えば、インターホンシステム30に含まれるいずれかの機器(例えば、制御装置33など)によって備えられる記憶部である。
【0095】
このように、設定情報がインターホンシステム30に記憶されていれば、インターホンシステム30は、インターホンシステム30とサーバシステム10との通信が遮断された場合であっても、設定情報に基づく制御または通知を実行することができる。
【0096】
[動作例4]
次に、動作例1をより具体化した動作例(動作例4)について説明する。
図9は、サーバシステム10の動作例4のシーケンス図である。
【0097】
ステップS11~ステップS17の処理は動作例1と同様である。なお、ステップS11~S13の処理に代えて、サーバシステム10を使用する事業者が、第1事業者からヒアリングを行うことで設定情報を記憶部13に記憶してもよい。
【0098】
ステップS17の処理の後、サーバシステム10の出力部16は、制御装置33の入力ポート33aに接続された水位センサ(第1機器41)が出力する第1接点信号がオフ状態からオン状態に変化したときに、通知情報を第1情報端末51へ出力(送信)する(S19)。通知情報は、より具体的には、通信部11によって第1情報端末51へ送信される。通知情報は、例えば、設定用のAPIと異なる第1APIに基づいて、サーバシステム10と第1情報処理システム50との間で規定された所定の形式で送信される。
【0099】
第1情報端末51の通信部52は、通知情報を受信する。出力部56は、受信された通知情報に基づいて、配信用情報をサーバシステム10へ出力(送信)する(S20)。この場合の配信用情報は、例えば、車両への浸水を防ぐために、立体駐車場から車両を移動させることを通知するための情報である。配信用情報は、より具体的には、通信部52によってサーバシステム10へ送信される。配信用情報は、例えば、設定用のAPI、及び、上記第1APIとは異なる第2APIに基づいて、サーバシステム10と第1情報処理システム50との間で規定された所定の形式で送信される。
【0100】
サーバシステム10の通信部11は、配信用情報を受信する。出力部16は、受信された配信用情報を、対象のインターホン親機32へ出力(送信)する(S21)。ここでの対象のインターホン親機32は、立体駐車場の下段側(浸水の影響を受ける側)を契約している居住者の専有部102に設けられたインターホン親機32である。対象のインターホン親機32へ配信用情報を送信するために、ステップS14において記憶部13に記憶される設定情報においては、対象のインターホン親機32の識別情報(専有部102の部屋番号など)が含まれる。
【0101】
対象のインターホン親機32は、広域通信ネットワーク80、ゲートウェイ装置34、及び、制御装置33を介して配信用情報を受信する。対象のインターホン親機32は、配信用情報を受信すると、インターホン親機32が備える表示部(ディスプレイ)に、配信用情報に基づく表示画面を表示する(S22)。
図10は、配信用情報に基づく表示画面の一例を示す図である。
【0102】
以上説明したように、サーバシステム10は、第1機器41が出力する第1接点信号の状態の変化に応じて第1情報端末51へ通知情報を送信し、これにより、サーバシステム10は、第1情報端末51から配信用情報を受信し、受信した配信用情報を対象のインターホン親機32へ送信(配信)することができる。
【0103】
[変形例3]
上記実施の形態では、入力ポート33a及び出力ポート33bは、制御装置33によって備えられた。ここで、インターホン親機32が入力ポート及び出力ポートを備えてもよい。
【0104】
インターホン親機32が備える入力ポートに接続される第1機器41とサーバシステム10とを連携させる場合、インターホン親機32の施工を行う作業者等は、第1機器41とサーバシステム10とを連携させるための設定を行う。
図11、及び、
図12は、第1機器41とサーバシステム10とを連携させるための設定画面の一例を示す図である。
図11、及び、
図12に示される設定画面は、インターホン親機が備える表示部(ディスプレイ)に表示される設定画面である。
【0105】
図11の設定画面における回路1~8のそれぞれは、インターホン親機32が備える入力ポート(入力回路)に相当する。例えば、回路2に接続された第1機器41とサーバシステム10とを連携させる場合、回路2の変更ボタンが押下されると、
図12の設定画面が表示される。
【0106】
施工業者は、
図12の設定画面において、サーバ連携機器1~3のいずれかを選択する(チェックをオンする)ことで、第1機器41とサーバシステム10とを連携させることができる。つまり、インターホン親機32は、第1機器41から回路2に入力される第1接点信号の状態の変化を検知したときに、第1接点信号の状態を示す第1情報をサーバシステム10へ送信することができる。
【0107】
また、インターホン親機32が備える出力ポートに接続される第2機器42とサーバシステム10とを連携させる場合、インターホン親機32の施工を行う作業者等は、第2機器42とサーバシステム10とを連携させるための設定を行う。
図13は、第2機器42とサーバシステム10とを連携させるための設定画面の一例を示す図である。
図13に示される設定画面は、インターホン親機32が備える表示部(ディスプレイ)に表示される設定画面である。
【0108】
インターホン親機32は、出力ポートに相当する移報回路を備え、移報回路には、警報ブザー等の第2機器42が接続される。
図13は、移報回路の設定画面である。なお、移報とは、警報ブザー等によりインターホン親機32が設置された専有部102内に、音または光などで報知を行うことを意味する。
【0109】
施工業者は、
図13の設定画面において、サーバ連携機器1を選択する(チェックをオンする)ことで、第2機器42とサーバシステム10とを連携させることができる。つまり、インターホン親機32は、サーバシステム10からの情報を受信したときに、移報回路から第2機器42へ第2接点信号を出力することができる。
【0110】
以上、インターホン親機32に接続される第1機器41または第2機器42と、サーバシステム10とを連携させるための設定画面について説明した。なお、
図1では図示されないが、施設100の管理室に設けられる管理者用親機(管理者用のインターホン親機32)が入力ポート及び出力ポートを備えてもよい。この場合も、管理者用親機に接続される第1機器41または第2機器42と、サーバシステム10とを連携させるための設定は、例えば、管理者用親機が備える表示部(ディスプレイ)に表示される、
図11~
図13のような設定画面を通じて行われる。
【0111】
また、制御装置33に接続される第1機器41または第2機器42と、サーバシステム10とを連携させるための設定も、
図11~
図13のような設定画面を通じて行われてもよい。
【0112】
[効果等]
本明細書の開示内容から導き出される発明は、例えば以下のような発明である。
【0113】
発明1は、施設に設けられた第1機器41から第1機器41が接続された入力ポート33aへ入力される接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部14と、第1接点信号の状態を示す第1情報を取得する状態取得部15と、取得された設定情報及び第1情報に基づいて、第1接点信号の状態に基づく第2情報を出力する出力部16とを備えるサーバシステム10である。他のシステムは、例えば、第1情報処理システム50または第2情報処理システム60である。
【0114】
このようなサーバシステム10は、施設に設けられた第1機器41が備える接点に関する設定に基づいて第2情報を出力することができる。
【0115】
発明2は、設定情報は、取得された第1情報がオン状態を示すときに出力される第2情報、及び、取得された第1情報がオフ状態を示すときに出力される第2情報の少なくとも一方を設定するための情報である、発明1のサーバシステム10である。
【0116】
このようなサーバシステム10は、施設に設けられた第1機器41が備える接点がオン状態であるかオフ状態であるかの設定に基づいて第2情報を出力することができる。
【0117】
発明3は、設定情報は、第2情報の出力先に関する情報を含む、発明1または発明2のサーバシステム10である。
【0118】
このようなサーバシステム10は、設定された出力先に第2情報を出力することができる。
【0119】
発明4は、出力部16は、取得された設定情報及び第1情報に基づいて、複数の出力先へ出力先ごとに異なる第2情報を出力する、発明3のサーバシステム10である。
【0120】
このようなサーバシステム10は、複数の出力先へ出力先ごとに異なる第2情報を出力することができる。
【0121】
発明5は、施設は、集合施設であり、出力部16は、集合施設内の出力先へ第2情報を出力する、発明3または発明4のサーバシステム10である。
【0122】
このようなサーバシステム10は、集合施設内の出力先に第2情報を出力することができる。
【0123】
発明6は、設定取得部14は、互いに異なる設定者によって設定された、同一の第1接点信号に関する複数の設定情報を取得する。出力部16は、取得された複数の設定情報及び第1情報に基づいて、設定者ごとに異なる第2情報を出力する、発明1~発明5のいずれかのサーバシステム10である。
【0124】
このようなサーバシステム10は、施設に設けられた第1機器41が備える接点(第1機器41が出力する第1接点信号)に関する複数種類の設定に基づいて複数種類の第2情報を出力することができる。
【0125】
発明7は、第1接点信号の状態の時系列変化は、コマンドとして認識可能であり、設定情報は、コマンドの設定に関する情報を含む、発明1~発明6のいずれかのサーバシステム10である。
【0126】
このようなサーバシステム10は、施設に設けられた第1機器41が備える接点の状態の時系列変化に基づいて第2情報を出力することができる。
【0127】
発明8は、設定情報は、第1機器41の設置場所に関する情報、及び、第1機器41の計測対象となる場所に関する情報の少なくとも一方を含む、発明1~発明7のいずれかのサーバシステム10である。
【0128】
このようなサーバシステム10は、第2情報の出力により、第1機器41の設置場所、及び、第1機器41の計測対象となる場所の少なくとも一方を通知することができる。
【0129】
発明9は、施設は、集合施設であり、第1機器41の設置場所に関する情報、及び、第1機器41の計測対象となる場所に関する情報の少なくとも一方は、集合施設の共用部101に相当する場所を示す、発明8のサーバシステム10である。
【0130】
このようなサーバシステム10は、第2情報の出力により、第1機器41に関連する、集合施設の共用部101に相当する場所を通知することができる。
【0131】
発明10は、施設に設けられた第2機器42が接続された出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得部14と、取得された設定情報に基づいて、出力ポート33bから第2機器42へ第2接点信号を出力するための情報を出力する出力部16とを備える、サーバシステム10である。他のシステムは、例えば、第1情報処理システム50または第2情報処理システム60である。
【0132】
このようなサーバシステム10は、施設に設けられた、出力ポート33bを有する機器(制御装置33)が備える接点に関する設定に基づいて、第2情報を出力することができる。
【0133】
発明11は、施設に設けられた第1機器41から第1機器41が接続された入力ポート33aへ入力される第1接点信号に関する設定、及び、施設に設けられた第2機器42が接続された出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定の少なくとも一方の設定を受け付ける受付部53と、受け付けられた少なくとも一方の設定を示す設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を出力する出力部56とを備える、第1情報処理システム50(または第2情報処理システム60)である。他のシステムは、例えば、サーバシステム10である。
【0134】
このような第1情報処理システム50は、事業者が、第1機器41が備える接点、または、出力ポート33bを有する機器(制御装置33)に関する設定を行うことを支援することができる。
【0135】
発明12は、サーバシステム10によって実行される情報処理方法である。情報処理方法は、施設に設けられた第1機器41から第1機器41が接続された入力ポート33aへ入力される第1接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得ステップと、第1接点信号の状態を示す第1情報を取得する状態取得ステップと、取得された設定情報及び第1情報に基づいて、第1接点信号の状態に基づく第2情報を出力する出力ステップとを含む。他のシステムは、例えば、第1情報処理システム50または第2情報処理システム60である。
【0136】
このような情報処理方法は、施設に設けられた第1機器41が備える接点に関する設定に基づいて第2情報を出力することができる。
【0137】
発明13は、サーバシステム10によって実行される情報処理方法である。情報処理方法は、施設に設けられた第2機器42が接続された出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を取得する設定取得ステップと、取得された設定情報に基づいて、出力ポート33bから第2機器42へ第2接点信号を出力するための情報を出力する出力ステップとを含む。他のシステムは、例えば、第1情報処理システム50または第2情報処理システム60である。
【0138】
このような情報処理方法は、施設に設けられた、出力ポート33bを有する機器(制御装置33)が備える接点に関する設定に基づいて第2情報を出力することができる。
【0139】
発明14は、第1情報処理システム50(または第2情報処理システム60)によって実行される情報処理方法である。情報処理方法は、施設に設けられた第1機器41から第1機器41が接続された入力ポート33aへ入力される第1接点信号に関する設定、及び、施設に設けられた第2機器42が接続された出力ポート33bから第2機器42へ出力される第2接点信号に関する設定の少なくとも一方の設定を受け付ける受付ステップと、受け付けられた少なくとも一方の設定を示す設定情報であって他のシステムとの間で規定された所定の形式の設定情報を出力する出力ステップとを含む。他のシステムは、例えば、サーバシステム10である。
【0140】
このような情報処理方法は、事業者が、第1機器41が備える接点、または、出力ポート33bを有する機器(制御装置33)に関する設定を行うことを支援することができる。
【0141】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0142】
例えば、上記実施の形態では、サーバシステムは、集合住宅に適用されたが、集合住宅以外の施設に適用されてもよい。例えば、サーバシステムは、オフィス、工場、研究施設、医療施設、または、宿泊施設等の施設に適用されてもよい。
【0143】
また、上記実施の形態では、入力ポート及び出力ポートは、インターホンシステムに含まれる制御装置によって備えられたが、インターホン親機、ロビーインターホン、またはゲートウェイ装置等に備えられてもよい。また、入力ポート及び出力ポートは、インターホンシステムに無関係の、集合住宅(施設)に設けられた機器に備えられてもよい。
【0144】
また、第1機器が入力ポートに直接的に接続されることは必須ではなく、第1機器及び入力ポートの間には、有線通信または無線通信により第1接点信号を中継する中継装置が介在してもよい。同様に、出力ポートに第2機器が直接的に接続されることは必須ではなく、出力ポート及び第2機器の間には、有線通信または無線通信により第2接点信号を中継する中継装置が介在してもよい。
【0145】
また、サーバシステムは、複数の装置(例えば、複数のサーバ)によって実現されてもよいし、単一の装置(例えば、単一のサーバ)として実現されてもよい。サーバシステムが複数の装置によって実現される場合、サーバシステムが備える構成要素(特に、機能的な構成要素)は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0146】
また、第1情報処理システムは、複数の装置(例えば、サーバ及び第1情報端末)によって実現されてもよいし、単一の装置(例えば、第1情報端末)として実現されてもよい。第1情報処理システムが複数の装置によって実現される場合、第1情報処理システムが備える構成要素(特に、機能的な構成要素)は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。第2情報処理システムについても同様である。
【0147】
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置(ブロードバンドルータなど)が介在してもよい。
【0148】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0149】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0150】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0151】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0152】
例えば、本発明は、上記実施の形態のサーバシステムなどのコンピュータが実行する情報処理方法、または、上記実施の形態の第1情報処理システムなどのコンピュータが実行する情報処理方法として実現されてもよい。本発明は、コンピュータにこれらの情報処理方法を実行させるためのプログラム(コンピュータプログラムプロダクト)として実現されてもよい。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0153】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0154】
10 サーバシステム(他のシステム)
14 設定取得部
15 状態取得部
16 出力部
33a 入力ポート
33b 出力ポート
41 第1機器
42 第2機器
50 第1情報処理システム(他のシステム)
53 受付部
56 出力部
60 第2情報処理システム(他のシステム)
100 集合住宅(施設)
101 共用部