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特開2023-183424電力制御装置、充電管理システム、電力制御方法、充電管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183424
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】電力制御装置、充電管理システム、電力制御方法、充電管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/10 20060101AFI20231221BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231221BHJP
   B60L 53/62 20190101ALI20231221BHJP
【FI】
H02J7/10 A
H02J7/00 P
H02J7/00 S
B60L53/62
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094434
(22)【出願日】2022-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 宏実
(72)【発明者】
【氏名】田名部 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】宮原 信
(72)【発明者】
【氏名】石田 勝彦
(72)【発明者】
【氏名】大野 勉
(72)【発明者】
【氏名】川島 美一
(72)【発明者】
【氏名】小竹 生良
(72)【発明者】
【氏名】中田 国芳
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 裕介
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 翔太
(72)【発明者】
【氏名】黒羽 尭
(72)【発明者】
【氏名】松葉 明日華
(72)【発明者】
【氏名】江藤 めぐみ
(72)【発明者】
【氏名】田中 雄揮
(72)【発明者】
【氏名】山口 桂子
(72)【発明者】
【氏名】岡野 豊
(72)【発明者】
【氏名】石本 さや香
(72)【発明者】
【氏名】中山 憲幸
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 康弘
(72)【発明者】
【氏名】石氏 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】田中 聡
(72)【発明者】
【氏名】久保田 美穂
(72)【発明者】
【氏名】米原 圭彦
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA10
5G503CC02
5G503EA01
5G503EA08
5G503FA06
5G503FA14
5G503GD02
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC22
5H125BE01
5H125CD10
5H125DD02
5H125EE61
(57)【要約】
【課題】外部装置と充電設備との間の通信が維持できない場合が生じても、外部装置が充電処理の状態を把握できるようにする。
【解決手段】電力制御装置10は、電力制御装置10は充電器50より上流側に設けられており、制御部110、測定部120、通信部130、及び判断部140を備えている。制御部110は、充電器50へ流れる電流すなわち電線40を流れる電流のオンオフを制御する。測定部120は、充電器50に流れる電力量を特定可能な値、例えば電流の大きさを繰り返し測定する。通信部130は、電線40を流れる電流がオンになっている間、測定部120による測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信する。判断部140は、電力制御装置10と外部装置の間の通信が維持されていない場合に、制御部110に、電線40を流れる電流をオフにさせる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置であって、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記電流がオンになっている間、前記測定手段による測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信する通信手段と、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備える電力制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力制御装置において、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算処理装置である、電力制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電力制御装置において、
前記制御手段は、前記精算処理装置から充電開始指示を受信すると、前記電流をオンにする、電力制御装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の電力制御装置において、
前記判断手段は、前記精算処理装置から、充電を終了させるための情報を受信すると、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる、電力制御装置。
【請求項5】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信し、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得する第1取得手段と、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返す確認手段と、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する送信手段と、
を備える充電管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の充電管理装置において、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記電力量情報を用いて前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算手段を備える充電管理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の充電管理装置において、
前記精算手段は、前記送信手段が前記充電終了情報を送信する前に前記精算処理を行う、充電管理装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の充電管理装置において、
前記充電池への充電が開始する前に、前記車両の管理者の端末から、精算方法に関する精算方法情報を取得する第2取得手段を備え、
前記送信手段は、前記精算方法情報を取得した後に、前記電力制御装置に、前記充電池への充電を開始させるための情報を送信する、充電管理装置。
【請求項9】
請求項5~7のいずれか一項に記載の充電管理装置において、
前記確認手段は、前記電力制御装置に、前記充電池への充電を開始させるための情報を送信した後に、前記第1確認処理を開始する、充電管理装置。
【請求項10】
請求項5~7のいずれか一項に記載の充電管理装置において、
前記確認手段は、前記充電池への充電が終了した後に、前記第1確認処理を終了する、充電管理装置。
【請求項11】
請求項5~7のいずれか一項に記載の充電管理装置において、
前記確認手段は、さらに、前記端末との間の通信である第2通信が維持されていることを確認するための第2確認処理を繰り返し、
前記送信手段は、さらに、前記第2通信が維持されていない場合に、前記電力制御装置に、前記充電池の充電を終了させるための情報を送信する、充電管理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の充電管理装置において、
前記第2通信が維持されていない場合に、前記電力量情報を用いて前記充電池への充電に関する精算処理を行う精算手段を備える充電管理装置。
【請求項13】
請求項5~7のいずれか一項に記載の充電管理装置において、
前記充電池に充電された電力の電源又は当該電源の種類を証明するためのトークンを前記充電池に付与するトークン付与手段を備える充電管理装置。
【請求項14】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信する通信手段と、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備え、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得する第1取得手段と、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算手段と、
を備える充電管理システム。
【請求項15】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置が、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信し、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせる、電力制御方法。
【請求項16】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信する充電管理装置が、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得し、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返し、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する、充電管理方法。
【請求項17】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を用いた充電管理方法であって、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信し、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせ、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得し、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う、充電管理方法。
【請求項18】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置に、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御させ、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得させ、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信させ、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせる処理を行わせるプログラム。
【請求項19】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信する充電管理装置に、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得させ、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返させ、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力制御装置、充電管理装置、充電管理システム、電力制御方法、充電管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年は電気自動車の普及に伴い、街中に充電設備を設置することが検討されている。例えば特許文献1には、充電ステーションに設けられた充放電管理装置が、電気自動車に電力を供給する電力系統上に設けられた開閉器を制御することが記載されている。この文献において、充放電管理装置は、充電管理中央サーバから、需要家の充放電行動により享受できる報奨および充電・放電の実施に関する制約を定めた充放電報奨情報を受信し、この充放電報奨情報に基づいて充放電計画を作成する。
【0003】
また、特許文献2には、以下のことが記載されている。まず、車載通信装置は、給電装置及びサーバ装置と通信する。そして車載通信装置は、給電装置から車両への給電に係る処理の成功又は失敗を判定し、この判定結果をサーバ装置へ送信する。サーバ装置は、車載通信装置から送信された判定結果に基づいて、給電に係る処理の失敗の要因が給電装置又は車両のいずれであるかを判定し、この判定結果を車両へ通知する。
【0004】
また、特許文献3には、車両への充電制御の終了を検出し、充電制御の終了が異常な終了であると判定された場合に、充電制御の終了の要因に関するデータである終了要因デー
タを車両のユーザに通知することが記載されている。
【0005】
また特許文献4には、充電器と通信する管理サーバが、充電経過のメールを顧客端末に送信することが記載されている。特許文献4において、この通知のタイミングの例として、予想充電時間の50%、75%および90%が経過したとき、又は、充電完了予測の15分前、が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010-081722号公報
【特許文献2】特開2020-127312号公報
【特許文献3】特開2020-054163号公報
【特許文献4】特開2015-167459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
充電設備を介して車両の充電池に充電を行う場合、充電処理の経過を外部装置に繰り返し送信することが多い。この外部装置の一例は、充電に対する精算処理を行う精算処理装置、及び、車両の管理者の端末である。一方、充電中に、この外部装置と充電設備との間の通信が維持できないことがあり得る。この場合、外部装置が充電処理の状態を正確に把握できない、という問題が生じる。しかし、上述した特許文献1~4は、いずれも、このような課題については考慮されていない。
【0008】
本発明の目的の一例は、上述した課題を鑑み、外部装置と充電設備との間の通信が維持できない場合が生じても、外部装置が充電処理の状態を把握できるようにする、電力制御装置、充電管理装置、充電管理システム、電力制御方法、充電管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置であって、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記電流がオンになっている間、前記測定手段による測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信する通信手段と、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備える電力制御装置が提供される。
【0010】
本発明の一態様によれば、車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信し、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得する第1取得手段と、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返す確認手段と、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する送信手段と、
を備える充電管理装置が提供される。
【0011】
本発明の一態様によれば、
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し前記電力制御装置に送信する通信手段と、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備え、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得する第1取得手段と、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算手段と、
を備える充電管理システムが提供される。
【0012】
本発明の一態様によれば、車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置が、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信し、
前記通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせる、電力制御方法が提供される。
【0013】
本発明の一態様によれば、車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信する充電管理装置が、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得し、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返し、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する、充電管理方法が提供される。
【0014】
本発明の一態様によれば、車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を用いた充電管理方法であって、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信し、
前記通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせ、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得し、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う、充電管理方法が提供される。
【0015】
本発明の一態様によれば、車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置に、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御させ、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得させ、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信させ、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせる処理を行わせるプログラムが提供される。
【0016】
本発明の一態様によれば、車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信する充電管理装置に、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得させ、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返させ、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信させる、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様によれば、外部装置と充電設備との間の通信が維持できない場合が生じても、外部装置が充電処理の状態を把握できるようにする、電力制御装置、充電管理装置、充電管理システム、電力制御方法、充電管理方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態に係る電力制御装置及び充電管理装置の使用環境を示す図である。
図2】電力制御装置の概要を示す図である。
図3】充電管理装置の概要の第1例を示す図である。
図4】充電管理装置の概要の第2例を示す図である。
図5】充電管理装置の詳細例を説明するための図である。
図6】電力制御装置の要部のハードウェア構成例を示す図である。
図7】充電管理システムが行う処理の第1例を示すフローチャートである。
図8図7のステップS60の第1の詳細例を示すフローチャートである。
図9図7のステップS60の第2の詳細例を示すフローチャートである。
図10図7のステップS60の第3の詳細例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る電力制御装置10及び充電管理装置20の使用環境を示す図である。電力制御装置10及び充電管理装置20は、充電管理システムの少なくとも一部であり、充電器50を管理するために用いられる。充電器50は、街中の様々な場所に設置されており、車両60に搭載されている充電池62を充電する。車両60は、例えば電動車両であるが、いわゆるハイブリッド車両でもよい。
【0021】
充電器50は、電線40を流れる電流を用いて充電池62を充電する。充電器50は、充電池62に充電した電力量を測定する機能を有していなくてもよいし、有していてもよい。充電器50は、外部の装置と通信する機能を有していないが、この機能を有していてもよい。
【0022】
電力制御装置10は、電線40に流れる電流のオンオフを制御する。電線40を流れる電流の向きにおいて、電力制御装置10は充電器50より上流側に設けられている。このため、電力制御装置10が電流をオフにすると、充電器50は充電池62に充電できない。そして充電器50が充電池62に充電するとき、電力制御装置10は電流をオンにする。電力制御装置10は、例えば既存の充電器50の上流側に設置される。本実施形態において、電力制御装置10は、充電器50に供給される電流の大きさを制御することはできない。その理由は、この制御は充電器50又は車両60によって行われるためである。ただし、電力制御装置10は、この制御を行ってもよい。
【0023】
充電管理装置20は、電力制御装置10と通信する。例えば電力制御装置10は、充電管理装置20に、充電器50に流れる電力量を示す情報を送信する。充電管理装置20は、電力制御装置10から取得した情報を用いて様々な処理を行う。電力制御装置10は、複数の充電器50毎に設けられている。一方、充電管理装置20は、例えばクラウドサーバであり、複数の充電器50に対して一つ設けられている。
【0024】
また、充電管理装置20は、端末30と通信する。端末30は、車両60の管理者の端末、例えば車両60の使用者の携帯端末である。
【0025】
なお、充電池62に充電された電力は、通常、車両60で消費されるが、家庭用の蓄電池に充電する電力として利用されてもよい。
【0026】
図2は、電力制御装置10の概要を示す図である。電力制御装置10は、電線40を流れる電流の向きにおいて充電器50の上流側に設けられている。電線40のうち充電器50と電力制御装置10の間に位置する部分には、他の装置は設けられていない。
【0027】
電力制御装置10は、制御部110、測定部120、通信部130、及び判断部140を備えている。制御部110は、充電器50へ流れる電流すなわち電線40を流れる電流のオンオフを制御する。測定部120は、充電器50に流れる電力量を特定可能な値、例えば電流の大きさを繰り返し測定する。通信部130は、電線40を流れる電流がオンになっている間、測定部120による測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信する。外部装置は、例えば充電管理装置20であるが、端末30であってもよい。判断部140は、電力制御装置10と外部装置の間の通信が維持されていない場合に、制御部110に、電線40を流れる電流をオフにさせる。
【0028】
このように、判断部140は、電線40を流れた電力量を外部装置に通信できない場合に、制御部110に、電線40を流れる電流をオフにさせる。これにより、外部装置が把握している電力量と、充電池62に充電された電力量に差が生じることを抑制できる。すなわち、外部装置と電力制御装置10の間の通信が維持できない場合においても、外部装置は充電処理の状態を正確に把握できる。
【0029】
図3は、充電管理装置20の概要の第1例を示す図である。本図に示す例において、充電管理装置20は、第1取得部210及び精算部250を備えている。第1取得部210は、電力制御装置10から電力量情報を繰り返し取得する。精算部250は、第1取得部210が取得した電力量情報を用いて、充電池62に充電された電力量に対する精算処理を行う。
【0030】
図2を用いて説明したように、電力制御装置10を用いると、充電管理装置20が把握している電力量と、充電池62に充電された電力量に差が生じることを抑制できる。従って、精算部250は、精度よく充電池62の充電量に対する精算金額を算出できる。
【0031】
図4は、充電管理装置20の概要の第2例を示す図である。本図に示す例において、充電管理装置20は、第1取得部210、確認部220、及び送信部230を備えている。第1取得部210は、図3を用いて説明したように、充電器50に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得する。確認部220は、電力制御装置10との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返す。送信部230は、第1通信が維持されていない場合に、車両60の管理者の端末30に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する。端末30は、充電終了情報を受信すると、充電が終了したことを示す出力を行う。この出力は、画面への出力であるが、音声や振動など、他の方法による出力であってもよい。
【0032】
上記したように、電力制御装置10は、充電管理装置20との間の通信である第1通信が維持されていない場合に、充電器50に流れる電流をオフにする。そして充電管理装置20の送信部230は、第1通信が維持されていない場合に、車両60の管理者の端末30に充電終了情報を送信する。従って、車両60の管理者は、充電処理の状態を正確に把握できる。
【0033】
以下、本実施形態に係る電力制御装置10及び充電管理装置20の詳細例について説明する。
【0034】
図2に示したように、電力制御装置10は、制御部110、測定部120、通信部130、及び判断部140を備えている。
【0035】
制御部110は、充電器50へ流れる電流すなわち電線40を流れる電流のオンオフを制御する。制御部110は、例えば電線40に取り付けられたスイッチを有している。このスイッチは、電気な制御でオンオフの切り替えが可能になっており、電線40を電気的に遮断する機能を有している。具体的には、このスイッチがオンになると、電線40は電気を流すことができる。一方、このスイッチがオフになると、電線40は電気を流すことができない。
【0036】
測定部120は、電線40を流れる電流及び電流量の少なくとも一方を繰り返し測定する。測定部120は電線40に接続している。電線40を流れる電流の向きにおいて、測定部120は、制御部110より上流側に位置していてもよいし、下流側に位置していてもよい。
【0037】
通信部130は、外部措置と通信する。外部装置は、例えば、充電管理装置20及び端末30の双方であるが、これらのいずれか一方でもよい。例えば通信部130は、制御部110のスイッチがオンになっている間、測定部120の測定結果及びこの測定結果を処理した結果の少なくとも一方を、充電管理装置20及び端末30の一方又は双方に繰り返し送信する。充電管理装置20に送信される情報は、端末30に送信される情報と同一であってもよいし、一部が異なっていてもよい。通信部130が送信する情報の一例は、電力量情報である。電力量情報は、充電池62に充電を開始してから測定部120による測定時までの電力量、及び、前回の送信時から今回の送信時までの電力量、の少なくとも一方である。通信部130による送信頻度は、測定部120の測定頻度と同じであってもよいし、この測定頻度より少なくてもよい。
【0038】
判断部140は、充電管理装置20から、充電器50による充電を開始するための指示情報、すなわち充電開始情報を受信すると、制御部110に、電線40の電流をオンにさせる。また判断部140は、充電管理装置20から、充電を終了させるための情報を受信すると、制御部110に、電線40の電流をオフにさせる。
【0039】
また判断部140は、外部装置との通信が維持されていない場合に、制御部110に、電線40を流れる電流をオフにさせる。ここでの通信は、例えば、電力制御装置10と充電管理装置20の間の第1通信である。
【0040】
判断部140は、さらに、第1通信が維持されているか否かの確認処理を行う。この処理は、例えば、IEEE802.1ag/ITU-T Y.1731に定められた処理である。この確認処理には、例えばCC(Continuity check)が用いられてもよいし、LB(Loop Back)が用いられてもよいし、LT(Link Trace)が用いられてもよい。
【0041】
ここで、CCは、2つの装置間の通信において、相互にHelloパケットを送信することである。また、LBは、相手先にLoop Back Messageを送信し、Loop Back Responseの返信があったことで、通信が維持されていると判断することである。この場合、どちらがLoop Back Messageを送信してもよい。また、LTは、いわゆるリンクトレース機能である。
【0042】
なお、充電池62への充電が行われている間、電力制御装置10は端末30との間の通信を維持していてもよい。この場合、判断部140は、端末30との間の通信が維持されているか否かの確認処理を行ってもよい。この処理の一例は、例えば、IEEE802.1ag/ITU-T Y.1731に定められたCC、LB、又はLTである。
【0043】
判断部140は、制御部110が電線40の電流をオンにすると、その後に上記した確認処理を開始する。その後、判断部140は、制御部110が電線40の電流をオフにすると、上記した確認処理を終了する。
【0044】
図5は、充電管理装置20の詳細例を説明するための図である。充電管理装置20は、第1取得部210、確認部220、送信部230、第2取得部240、精算部250、及びトークン付与部260を備えており、精算処理装置としても機能する。
【0045】
第1取得部210は、図3を用いて説明したように、電力制御装置10から電力量情報を繰り返し取得する。
【0046】
確認部220は、図4を用いて説明したように、電力制御装置10との間の第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返す。第1確認処理の一例は、電力制御装置10との間で、IEEE802.1ag/ITU-T Y.1731に定められたCC、LB、又はLTを行うことである。
【0047】
また確認部220は、充電管理装置20と端末30の間の第2通信が維持されていることを確認するための第2確認処理を繰り返す。第2確認処理の一例も、充電管理装置20と端末30との間で、IEEE802.1ag/ITU-T Y.1731に定められたCC、LB、又はLTを行うことである。
【0048】
なお、確認部220は、電力制御装置10に、充電池62への充電を開始させるための情報を送信した後に、第1確認処理及び第2確認処理を開始するのが好ましい。また確認部220は、充電池62への充電が終了した後に、第1確認処理及び第2確認処理を終了するのが好ましい。これらのようにすると、充電管理装置20の通信量を削減できる。
【0049】
送信部230は、端末30に、電力制御装置10から取得した電力量情報に基づいた情報を送信する。送信される情報の一例は、充電池62に対する充電の進捗度合いを示す情報である。この情報は、例えば充電池62に充電された電力量、及び、充電すべき電力量に対する充電済みの電力量の割合、の少なくとも一方である。端末30は、送信部230から送信された情報を出力することにより、充電池62に対する充電の進捗度合いを車両60の管理者に認識させる。出力の一例は、表示である。
【0050】
送信部230は、さらに、第1通信が維持されていない場合に、端末30に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する。また、送信部230は、第2通信が維持されていない場合も、端末30に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する。端末30は、充電終了情報を受信すると、充電が終了したことを示す出力を行う。図4を用いて説明したように、この出力は、画面への出力であるが、音声や振動など、他の方法による出力であってもよい。
【0051】
また送信部230は、電力制御装置10に、充電開始情報、すなわち充電器50による充電を開始するための情報を送信する。上記したように、電力制御装置10の制御部110は、充電開始情報を受信すると、電線40の電流をオンにする。
【0052】
第2取得部240は、充電池62への充電が開始する前、すなわち送信部230が電力制御装置10に充電開始情報を送信する前に、端末30から、精算方法に関する精算方法情報を取得する。精算方法情報は、精算方法を指定する情報を含んでいる。精算方法を指定する情報は、例えばクレジットカード番号や銀行の口座番号など、電子的な決済を実行する際に支払元を特定するための情報である。ここで、ユーザの識別情報がクレジットカード番号や銀行の口座番号などに紐づいて記憶されている場合、精算方法情報は、ユーザの識別情報であってもよい。そして送信部230は、第2取得部240が精算方法情報を取得した後に、電力制御装置10に充電開始情報を送信する。電力制御装置10は、図2を用いて説明したように、充電開始情報を受信すると、電線40の電流をオンにする。
【0053】
また第2取得部240は、送信部230が電力制御装置10に充電開始情報を送信する前に、端末30から、充電池62の充電条件を取得する。充電条件は、充電池62への充電を停止するための充電停止条件を含んでいる。この条件は、例えば、充電池62へ充電すべき電力量を示していてもよいし、充電池62に満充電させることであってもよいし、充電池62への充電時間を示していてもよい。なお、充電池62へ充電すべき電力量は、kWhで示されていてもよいし、金額によって示されていてもよい。
【0054】
そして確認部220は、充電停止条件が満たされているか否かも判断する。この判断において、確認部220は、例えば第1取得部210が取得した電力量情報を用いる。なお、送信部230は、必要に応じて、充電停止条件を電力制御装置10に送信する。
【0055】
精算部250は、充電池62の充電が終了した場合に、第1取得部210が取得した電力量情報を用いて、充電池62に充電された電力量に対する精算処理を行う。「充電池62の充電が終了した場合」とは、例えば、第2取得部240が取得した充電停止条件を満たしたとき、第1通信の維持が確認できなくなったとき、及び、第2通信の維持が確認できなかったとき、のいずれかである。なお、精算部250は、第1通信が維持されていない場合、送信部230が端末30に充電終了情報を送信する前に、精算処理を行う。
【0056】
精算処理の詳細例は、以下の通りである。まず、精算部250は、第1取得部210が取得した電力量情報を用いて、充電池62に充電された電力量を特定する。そして精算部250は、この電力量を用いて精算金額を算出し、第2取得部240が取得した精算方法情報が示す方法を用いて、精算金額を決済する。
【0057】
なお、精算金額を算出する際、精算部250は、例えば、充電池62に充電された電力量に電力量の単価を乗ずる。ただし、精算部250は、以下のようにして精算金額を算出してもよい。まず、精算部250は、電力制御装置10が検出した単位時間当たりの電力量(又は電線40を流れる電流の大きさ)が基準値以上の間、充電池62に充電された電力量に電力量の単価を乗ずることにより精算金額を算出する。そして、充電池62への充電が進み、電力制御装置10が検出した単位時間当たりの電力量(又は電線40を流れる電流の大きさ)が基準値未満になった場合、それ以降の精算金額を、充電時間に単価を乗ずることにより算出する。
【0058】
後者の精算方法において、送信部230は、精算金額の算出方法が、充電時間に単価を乗ずる方法に切り替わったことを示す情報を、端末30に送信してもよい。この場合、端末30は、そのことを示す情報を画面に表示するとともに、充電を停止するための入力領域、例えば充電停止ボタンを画面に表示させる。端末30は、この欄に充電を停止することを示す情報が入力されると、そのことを示す情報を充電管理装置20に送信する。その後、充電管理装置20及び電力制御装置10は、例えば後述する図8のステップS606以降の処理を行う。
【0059】
なお、精算部250が精算処理を完了すると、送信部230は、その旨を示す情報を端末30に送信する。端末30は、精算処理が完了したことを示す出力を行う。この出力の一例は、画面に対する表示であるが、これに限定されない。
【0060】
トークン付与部260は、充電池62に充電された電力の電源又は当該電源の種類、及び充電池62に充電された電力量を証明するためのトークンを例えばウォレットアドレスに付与するための処理を行う。ウォレットアドレスは、充電池62の管理者または所有者に紐づいている場合もあれば、充電池62そのものに紐づいている場合もある。具体的には、トークンは、発電時に、発電された電力量に合わせて発行される。例えば太陽光を用いて発電された電力に対して発行されたトークンは、電力量を示すとともに、その電力のエネルギー源が太陽光であること、もしくは、その電力のエネルギー源が再生可能エネルギーであること、を示している。そしてこのトークンが、上記したウォレットアドレスに紐づけられる。トークンの発行及び管理には、ブロックチェーン技術が用いられる。このようにすると、充電池62に充電された電力が再生可能エネルギーに由来するものである場合、このトークンによりそれが証明される。
【0061】
図6は、電力制御装置10の要部のハードウェア構成例を示す図である。電力制御装置10は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0062】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0063】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0064】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0065】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどのリムーバブルメディア、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置であり、記録媒体を有している。ストレージデバイス1040の記録媒体は電力制御装置10の各機能(例えば通信部130及び判断部140)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。
【0066】
入出力インタフェース1050は、電力制御装置10と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0067】
ネットワークインタフェース1060は、電力制御装置10をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。電力制御装置10は、ネットワークインタフェース1060を介して充電管理装置20及び端末30と通信してもよい。
【0068】
なお、充電管理装置20のハードウェア構成も、電力制御装置10の要部のハードウェア構成と同様である。この場合、ストレージデバイス1040は、充電管理装置20の各機能(例えば第1取得部210、確認部220、送信部230、第2取得部240、精算部250、及びトークン付与部260)を実現するプログラムモジュールを記憶している。
【0069】
図7は、図1に示した充電管理システムが行う処理の第1例を示すフローチャートである。車両60の管理者は、充電池62を充電するとき、充電池62を充電器50に接続する。また車両60の管理者は、端末30に、充電器50の識別情報、精算方法情報、及び充電条件を入力する。なお、充電器50に、この充電器50の識別情報を示すコード(例えば2次元コード)が表示されていた場合、又は、このコードを示すシートや紙が貼られている場合、車両60の管理者は、端末30にこのコードを読み取らせることにより、充電器50の識別情報を入力してもよい。また、充電器50に当該充電器50の識別情報を表示されていた場合、又は、この識別情報を示すシートや紙が貼られている場合、車両60の管理者は、端末30にこの識別情報を撮影させ、文字認識処理を行わせることにより、充電器50の識別情報を入力してもよい。
【0070】
そして端末30は、充電器50の識別情報、精算方法情報、及び充電条件を充電管理装置20に送信する。充電管理装置20の第2取得部240は、これらの情報を取得する(ステップS10)。次いで第2取得部240は、取得した精算方法情報が示す精算方法が有効であるか否かの認証処理を行う(ステップS20)。この認証処理が成功すると、送信部230は、電力制御装置10に、充電開始情報を送信する(ステップS30)。
【0071】
電力制御装置10の判断部140は、充電管理装置20から充電開始情報を受信すると、制御部110に、電線40の電流をオンにさせる。すると、充電器50は、充電池62への充電を開始する。また電力制御装置10の判断部140及び充電管理装置20の確認部220は、第1通信が維持されているか否かの第1確認処理を開始する(ステップS40)。
【0072】
また、測定部120は、電線40を流れる電流及び電流量の少なくとも一方を繰り返し測定する。そして通信部130は、充電管理装置20に、電力量情報の送信を開始する。電力量情報は、図2を用いて説明したように、充電池62に充電を開始してから測定部120による測定時までの電力量、及び、前回の送信時から今回の送信時までの電力量、の少なくとも一方である(ステップS50)。なお、通信部130による電力量情報の送信は繰り返し行われる。
【0073】
その後、電力制御装置10及び充電管理装置20は、充電終了のための処理及び精算処理を行う(ステップS60)。ステップS60で行われる処理の詳細例については、図8図10を用いて後述する。なお、図8図10に示す処理は、互いに並列して行われる。
【0074】
また、ステップS60において、充電管理装置20の送信部230は、端末30に、充電池62に対する充電の進捗度合いを示す情報、例えば充電池62に充電された電力量を繰り返し送信する。そして端末30は、送信部230から送信された情報を出力することにより、充電池62に対する充電の進捗度合いを車両60の管理者に認識させる。この出力は、例えば画面への表示によって行われる。この際、端末30は、画面に、充電を停止することを示す情報の入力欄、例えば充電停止ボタンを表示させてもよい。
【0075】
そして管理者は、充電池62への充電を停止したい場合、端末30に、充電を停止することを示す情報を入力する。この入力は、端末30の画面に表示されている充電停止ボタンを選択することであってもよい。すると、端末30は、そのことを示す情報を充電管理装置20に送信する。その後、充電管理装置20及び電力制御装置10は、図8を用いて後述するステップS606以降の処理を行う。
【0076】
図8は、図7のステップS60の第1の詳細例を示すフローチャートである。本図に示す例は、充電終了条件が満たされるまで充電が行われた場合を示している。充電器50が充電池62への充電を行っている間、充電管理装置20の確認部220は、充電停止条件が満たされたか否かの判断を繰り返し行う。そして充電停止条件が満たされる(ステップS602)と、送信部230は、充電を終了させるための情報を電力制御装置10に送信する(ステップS606)。
【0077】
その後、電力制御装置10の判断部140は、制御部110に、電線40の電流をオフにさせるとともに、確認処理も終了する。また通信部130は、電力量情報の送信を終了する(ステップS608)。これにより、電力制御装置10と充電管理装置20の間の通信量を削減できる。
【0078】
また充電管理装置20の精算部250は精算処理を行う。そして充電管理装置20のトークン付与部260は、トークンの付与処理を行う(ステップS610)。その後、充電管理装置20の送信部230は、端末30に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する(ステップS612)。
【0079】
なお、ステップS602に示した処理は、電力制御装置10の判断部140が行ってもよい。この場合、充電管理装置20の送信部230は、充電停止条件を電力制御装置10に送信する。そして電力制御装置10の判断部140は、この充電停止条件が満たされた場合に、制御部110に電線40を流れる電流をオフにさせる。その後、判断部140は、通信部130に、充電が終了したことを示す情報を充電管理装置20に送信させる。その後、充電管理装置20は、ステップS610以降の処理を行う。
【0080】
図9は、図7のステップS60の第2の詳細例を示すフローチャートである。本図に示す例は、充電池62への充電中に第1通信すなわち電力制御装置10と充電管理装置20の間の通信が遮断した場合を示している。
【0081】
充電管理装置20の確認部220は、第1通信が維持されていないことを検出する(ステップS603)。すると、充電管理装置20は、ステップS610及びステップS612に示した処理を行う。ここで行われる処理は、図8を用いて説明した通りである。
【0082】
また、電力制御装置10は、第1通信が維持されていないことを検出する(ステップS604)と、ステップS608に示した処理を行う。ここで行われる処理は、図8を用いて説明した通りである。
【0083】
図10は、図7のステップS60の第3の詳細例を示すフローチャートである。本図に示す例は、充電池62への充電中に第2通信すなわち充電管理装置20と端末30の間の通信が遮断した場合を示している。
【0084】
第2通信が遮断する(ステップS605)と、電力制御装置10及び充電管理装置20は、ステップS606以降の処理を行う。これらの処理は、図8を用いて説明した通りである。
【0085】
なお、図7のステップS40において、電力制御装置10の判断部140が、電力制御装置10と端末30の間の通信が維持されているか否かの確認処理を開始してもよい。この場合、この通信が維持されなくなった場合に、そのことが電力制御装置10の判断部140から充電管理装置20の確認部220に通知される。そして、電力制御装置10はステップS608に示した処理を行い、また、充電管理装置20はS610,S612に示した処理を行う。この処理も、図8図10に示した処理と並列して行われる。
【0086】
以上、本実施形態によれば、電力制御装置10は、電力制御装置10と充電管理装置20の間の第1通信が維持できていない場合、すなわち電線40を流れた電力量を充電管理装置20が受信できない場合に、電線40を流れる電流をオフにさせる。これにより、充電管理装置20が把握している電力量と、充電池62に充電された電力量に差が生じることを抑制できる。すなわち、充電管理装置20と電力制御装置10の間の通信が維持できない場合においても、充電管理装置20は充電処理の状態を正確に把握できる。
【0087】
また、車両60の管理者の端末30に充電終了情報を送信する。従って、車両60の管理者は、充電が終了したことを把握できる。
【0088】
また、充電管理装置20は、電力制御装置10と充電管理装置20の間の第1通信が維持できていない場合、それまでに電力制御装置10から受信した電力量情報を用いて精算金額を算出する。このため、算出される精算金額の精度は高くなる。
【0089】
(第2の実施形態)
本実施形態に係る電力制御装置10及び充電管理装置20は、以下の機能をさらに有している点を除いて、第1の実施形態に係る電力制御装置10及び充電管理装置20と同様である。
【0090】
まず、充電器50は、車両60の充電池62に充電されている電力を電線40に流すことが可能である。例えば電線40が建物や施設の電線につながっている場合、この建物や施設の電気機器は、充電池62を電源として動作可能である。そして電力制御装置10の測定部120は、充電池62から電線40に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する。そして電力制御装置10の通信部130は、測定部120による測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し充電管理装置20に送信する。
【0091】
充電管理装置20の第1取得部210は、電力量情報を繰り返し取得する。そして精算部250は、充電池62の電力を使用した電気機器の管理者から充電池62の管理者へ支払うべき金額を算出する。例えば精算部250は、電力量情報が示す電力量に所定の単価を乗ずることにより、この金額を算出する。ここで用いられる所定の単価は、単位電力量当たりの単価、例えば1kWh当たりの価格である。
【0092】
なお、充電池62の電力を使用した電気機器の管理者から充電池62の管理者へ支払うべき金額が、充電器50の使用時間に単位時間当たりの単価を乗じた値になる、と契約などにより予め設定されていることがある。この場合、精算部250は、電力量情報が示す電力量に所定の係数を乗ずることにより、充電器50の使用時間に相当する値を算出し、この値に単位時間当たりの単価を乗ずることにより、上記した金額を算出する。
【0093】
そして精算部250は、予め決められた精算方法により、上記した金額の精算処理を行う。
【0094】
なお、電力制御装置10及び充電管理装置20は、本実施形態に示した機能のみを有していてもよい。
【0095】
本実施形態によっても、充電管理装置20と電力制御装置10の間の通信が維持できない場合においても、充電管理装置20は充電処理の状態を正確に把握できる。また、充電池62の電力を車両60以外の電気機器が使用した場合、充電管理装置20は、充電池62の電力を使用した電気機器の管理者から充電池62の管理者への精算処理も行える。また、この精算金額が、充電器50の使用時間に単位時間当たりの単価を乗じた値と予め設定されている場合においても、充電管理装置20は、電力の使用量に応じた精算金額を設定できる。
【0096】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。例えば、電力制御装置10と充電管理装置20の間の通信が維持されているか否かを確認する第1確認処理は、上記した例に限定されない。同様に、充電管理装置20と端末30の間の通信が維持されているか否かを確認する第2確認処理は、上記した例に限定されない。
【0097】
また、電力制御装置10が、充電管理装置20を兼ねていてもよい。
【0098】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0099】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1.車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置であって、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記電流がオンになっている間、前記測定手段による測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信する通信手段と、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備える電力制御装置。
2.上記1に記載の電力制御装置において、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算処理装置である、電力制御装置。
3.上記2に記載の電力制御装置において、
前記制御手段は、前記精算処理装置から充電開始指示を受信すると、前記電流をオンにする、電力制御装置。
4.上記2又は3に記載の電力制御装置において、
前記判断手段は、前記精算処理装置から、充電を終了させるための情報を受信すると、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる、電力制御装置。
5.車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信し、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得する第1取得手段と、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返す確認手段と、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する送信手段と、
を備える充電管理装置。
6.上記5に記載の充電管理装置において、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記電力量情報を用いて前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算手段を備える充電管理装置。
7.上記6に記載の充電管理装置において、
前記精算手段は、前記送信手段が前記充電終了情報を送信する前に前記精算処理を行う、充電管理装置。
8.上記6又は7に記載の充電管理装置において、
前記充電池への充電が開始する前に、前記車両の管理者の端末から、精算方法に関する精算方法情報を取得する第2取得手段を備え、
前記送信手段は、前記精算方法情報を取得した後に、前記電力制御装置に、前記充電池への充電を開始させるための情報を送信する、充電管理装置。
9.上記5~8のいずれか一項に記載の充電管理装置において、
前記確認手段は、前記電力制御装置に、前記充電池への充電を開始させるための情報を送信した後に、前記第1確認処理を開始する、充電管理装置。
10.上記5~9のいずれか一項に記載の充電管理装置において、
前記確認手段は、前記充電池への充電が終了した後に、前記第1確認処理を終了する、充電管理装置。
11.上記5~10のいずれか一項に記載の充電管理装置において、
前記確認手段は、さらに、前記端末との間の通信である第2通信が維持されていることを確認するための第2確認処理を繰り返し、
前記送信手段は、さらに、前記第2通信が維持されていない場合に、前記電力制御装置に、前記充電池の充電を終了させるための情報を送信する、充電管理装置。
12.上記11に記載の充電管理装置において、
前記第2通信が維持されていない場合に、前記電力量情報を用いて前記充電池への充電に関する精算処理を行う精算手段を備える充電管理装置。
13.上記5~12のいずれか一項に記載の充電管理装置において、
前記充電池に充電された電力の電源又は当該電源の種類を証明するためのトークンを前記充電池に付与するトークン付与手段を備える充電管理装置。
14.車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信する通信手段と、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備え、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得する第1取得手段と、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算手段と、
を備える充電管理システム。
15.上記14に記載の充電管理システムにおいて、
前記電力制御装置が、さらに、上記2~4のいずれか一項に記載の構成を有する、充電管理システム。
16.上記14又は15に記載の充電管理システムにおいて、
前記充電管理装置が、さらに、上記6~13のいずれか一項に記載の構成を有する、充電管理システム。
17.車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置が、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信し、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせる、電力制御方法。
18.上記17に記載の電力制御方法において、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算処理装置である、電力制御方法。
19.上記18に記載の電力制御方法において、
前記電力制御装置は、前記精算処理装置から充電開始指示を受信すると、前記電流をオンにする、電力制御方法。
20.上記18又は19に記載の電力制御方法において、
前記電力制御装置は、前記精算処理装置から、充電を終了させるための情報を受信すると、前記電流をオフにする、電力制御方法。
21.車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信する充電管理装置が、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得し、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返し、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信する、充電管理方法。
22.上記21に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置は、前記第1通信が維持されていない場合に、前記電力量情報を用いて前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う充電管理方法。
23.上記22に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置は、前記送信手段が前記充電終了情報を送信する前に前記精算処理を行う、充電管理方法。
24.上記22又は23に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置は、
前記充電池への充電が開始する前に、前記車両の管理者の端末から、精算方法に関する精算方法情報を取得し、
前記精算方法情報を取得した後に、前記電力制御装置に、前記充電池への充電を開始させるための情報を送信する、充電管理方法。
25.上記21~24のいずれか一項に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置は、前記電力制御装置に、前記充電池への充電を開始させるための情報を送信した後に、前記第1確認処理を開始する、充電管理方法。
26.上記21~25のいずれか一項に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置は、前記充電池への充電が終了した後に、前記第1確認処理を終了する、充電管理方法。
27.上記21~26のいずれか一項に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置は、
前記端末との間の通信である第2通信が維持されていることを確認するための第2確認処理を繰り返し、
前記第2通信が維持されていない場合に、前記電力制御装置に、前記充電池の充電を終了させるための情報を送信する、充電管理方法。
28.上記27に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置は、前記第2通信が維持されていない場合に、前記電力量情報を用いて前記充電池への充電に関する精算処理を行う、充電管理方法。
29.上記21~28のいずれか一項に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置は、前記充電池に充電された電力の電源又は当該電源の種類を証明するためのトークンを前記充電池に付与する充電管理方法。
30.車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を用いた充電管理方法であって、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信し、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせ、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得し、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う、充電管理方法。
31.上記30に記載の充電管理方法において、
前記電力制御装置が、さらに、上記18~20のいずれか一項に記載の処理を行う、充電管理方法。
32.上記30又は31に記載の充電管理方法において、
前記充電管理装置が、さらに、上記22~29のいずれか一項に記載の処理を行う、充電管方法。
33.車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置に、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御させ、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得させ、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信させ、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせる処理を行わせるプログラム。
34.上記33に記載のプログラムにおいて、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行う精算処理装置である、プログラム。
35.上記34に記載のプログラムにおいて、
前記電力制御装置に、前記精算処理装置から充電開始指示を受信すると、前記電流をオンにさせる処理を行わせる、プログラム。
36.上記34又は35に記載のプログラムにおいて、
前記電力制御装置、前記精算処理装置から充電を終了させるための情報を受信すると、前記電流をオフにさせる処理を行わせる、プログラム。
37.車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられた電力制御装置と通信する充電管理装置に、
前記電力制御装置から、前記充電池に供給された電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し取得させ、
前記電力制御装置との間の通信である第1通信が維持されていることを確認するための第1確認処理を繰り返させ、
前記第1通信が維持されていない場合に、前記車両の管理者の端末に、充電が終了したことを示す充電終了情報を送信させる、プログラム
38.上記37に記載のプログラムにおいて、
前記充電管理装置に、前記第1通信が維持されていない場合に、前記電力量情報を用いて前記充電池に充電された電力量に対する精算処理を行わせるプログラム。
39.上記38に記載のプログラムにおいて、
前記充電管理装置に、前記送信手段が前記充電終了情報を送信する前に前記精算処理を行わせる、プログラム。
40.上記38又は39に記載のプログラムにおいて、
前記充電管理装置に、
前記充電池への充電が開始する前に、前記車両の管理者の端末から、精算方法に関する精算方法情報を取得させ、
前記精算方法情報を取得した後に、前記電力制御装置に前記充電池への充電を開始させるための情報を送信させる、プログラム。
41.上記37~40のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記充電管理装置に、前記電力制御装置に前記充電池への充電を開始させるための情報を送信した後に、前記第1確認処理を開始させる、プログラム。
42.上記37~41のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記充電管理装置に、前記充電池への充電が終了した後に、前記第1確認処理を終了すさせる、プログラム。
43.上記37~42のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記充電管理装置に、
さらに、前記端末との間の通信である第2通信が維持されていることを確認するための第2確認処理を繰り返させ、
さらに、前記第2通信が維持されていない場合に、前記電力制御装置に、前記充電池の充電を終了させるための情報を送信させる、プログラム。
44.上記43に記載のプログラムにおいて、
前記充電管理装置に、前記第2通信が維持されていない場合に、前記電力量情報を用いて前記充電池への充電に関する精算処理を行わせるプログラム。
45.上記37~44のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記充電管理装置に、前記充電池に充電された電力の電源又は当該電源の種類を証明するためのトークンを前記充電池に付与する処理を行わせるプログラム。
46.上記33~45のいずれか一項に記載のプログラムを記憶した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0100】
10 電力制御装置
20 充電管理装置
30 端末
40 電線
50 充電器
60 車両
62 充電池
110 制御部
120 測定部
130 通信部
140 判断部
210 第1取得部
220 確認部
230 送信部
240 第2取得部
250 精算部
260 トークン付与部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-09-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置であって、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記電流がオンになっている間、前記測定手段による測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信する通信手段と、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備え、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う精算処理装置である、電力制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力制御装置において、
前記外部装置は、複数の前記電力制御装置と通信する、電力制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電力制御装置において、
前記制御手段は、前記精算処理装置から充電開始指示を受信すると、前記電流をオンにする、電力制御装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の電力制御装置において、
前記判断手段は、前記精算処理装置から、充電を終了させるための情報を受信すると、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる、電力制御装置。
【請求項5】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信する通信手段と、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備え、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得する第1取得手段と、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う精算手段と、
を備える充電管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の充電管理システムにおいて、
複数の前記電力制御装置を備え、
前記充電管理装置は、前記複数の電力制御装置と通信する、充電管理システム。
【請求項7】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置が、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信し、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせ
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う精算処理装置である、電力制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の電力制御方法において、
前記外部装置は、複数の前記電力制御装置と通信する、電力制御方法。
【請求項9】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を用いた充電管理方法であって、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信し、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせ、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得し、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う、充電管理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の充電管理方法において、
前記外部装置は、複数の前記電力制御装置と通信する、充電管理方法。
【請求項11】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置に、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御させ、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得させ、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信させ、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせる処理を行わせ、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う精算処理装置であるプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記外部装置は、複数の前記電力制御装置と通信する、プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置であって、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記電流がオンになっている間、前記測定手段による測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信する通信手段と、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備え、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う精算処理装置であり、複数の前記電力制御装置と通信する、電力制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力制御装置において、
前記制御手段は、前記精算処理装置から充電開始指示を受信すると、前記電流をオンにする、電力制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか一項に記載の電力制御装置において、
前記判断手段は、前記精算処理装置から、充電を終了させるための情報を受信すると、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる、電力制御装置。
【請求項4】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御する制御手段と、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信する通信手段と、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記制御手段に、前記電流をオフにさせる判断手段と、
を備え、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得する第1取得手段と、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う精算手段と、
を備える充電管理システム。
【請求項5】
請求項に記載の充電管理システムにおいて、
複数の前記電力制御装置を備え、
前記充電管理装置は、前記複数の電力制御装置と通信する、充電管理システム。
【請求項6】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置が、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信し、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせ、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う精算処理装置であり、複数の前記電力制御装置と通信する、電力制御方法。
【請求項7】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置と、
前記電力制御装置と通信する充電管理装置と、
を用いた充電管理方法であって、
を備え、
前記電力制御装置は、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御し、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得し、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し前記充電管理装置に送信し、
前記充電管理装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせ、
前記充電管理装置は、
前記電力制御装置から前記電力量情報を繰り返し取得し、
前記電力量情報を用いて、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う、充電管理方法。
【請求項8】
請求項に記載の充電管理方法において、
前記外部装置は、複数の前記電力制御装置と通信する、充電管理方法。
【請求項9】
車両に搭載された充電池を充電する充電器の上流側に設けられる電力制御装置に、
前記充電器へ流れる電流のオンオフを制御させ、
前記充電器に流れる電力量を特定可能な値を繰り返し取得させ、
前記電流がオンになっている間、前記電力量を特定可能な電力量情報を繰り返し外部装置に送信させ、
前記外部装置との間の通信が維持されていない場合に、前記電流をオフにさせる処理を行わせ、
前記外部装置は、前記充電池に充電された電力量に対する精算金額を算出するとともに当該精算金額に対する精算処理を行う精算処理装置であり、複数の前記電力制御装置と通信する、プログラム。