(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183425
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】表示装置、サーバ装置および盛り上がり番組通知システム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/482 20110101AFI20231221BHJP
H04N 21/442 20110101ALI20231221BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231221BHJP
【FI】
H04N21/482
H04N21/442
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096928
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】岩原 拓生
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164FA04
5C164TC14S
5C164UB10S
5C164UB26S
5C164UB41P
5C164UD11S
5C164UD53P
5C164YA07
5L049BB08
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】盛り上がっている番組を通知することができる表示装置、サーバ装置、および盛り上がり番組通知システムを提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る表示装置は、映像を表示する表示部と、音を出力する音出力部と、前記表示部に表示される番組を識別する番組情報を取得する番組情報取得部と、前記番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、前記番組情報と前記状態情報とを対応付けてサーバ装置に送信する送信制御部と、前記サーバ装置において、異なる複数の表示装置から送信され、かつ同一の前記番組情報に対応付けられた複数の前記状態情報に基づいて、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を受信する受信制御部と、前記盛り上がり番組に基づいたお勧め情報を前記表示部および前記音出力部の少なくとも一方に出力可能な出力制御部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示する表示部と、
音を出力する音出力部と、
前記表示部に表示される番組を識別する番組情報を取得する番組情報取得部と、
前記番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
前記番組情報と前記状態情報とを対応付けてサーバ装置に送信する送信制御部と、
前記サーバ装置において、異なる複数の表示装置から送信され、かつ同一の前記番組情報に対応付けられた複数の前記状態情報に基づいて、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を受信する受信制御部と、
前記盛り上がり番組に基づいたお勧め情報を前記表示部および前記音出力部の少なくとも一方に出力可能な出力制御部と、を備える表示装置。
【請求項2】
前記出力制御部は、前記表示部に表示される番組が、前記盛り上がり番組とは異なる番組である場合、前記お勧め情報として、前記盛り上がり番組の番組名を示す情報および盛り上がりを示す情報の少なくとも1つを前記表示部に表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記出力制御部は、前記表示部に表示される番組が、前記盛り上がり番組とは異なる番組である場合、前記お勧め情報として、前記盛り上がり番組に選局を切り替えるための切替ボタンを前記表示部に表示する、請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記出力制御部は、前記表示部に表示される番組が、前記盛り上がり番組である場合、前記お勧め情報として、前記盛り上がり番組の盛り上がりを視覚的に認識可能な形態で表したアイコンを前記表示部に表示する、請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記送信制御部は、前記表示部への電源供給がオフである場合、前記表示装置に対応付けられた外部端末に、前記お勧め情報を送信する、請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記送信制御部は、所定時間毎に前記番組情報と前記状態情報とを対応付けて前記サーバ装置に送信する、請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
複数の表示装置のそれぞれから、視聴中の番組を識別する番組情報と、前記番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報と、を対応付けて受信する受信制御部と、
前記複数の表示装置から受信し、かつ同一の前記番組情報に対応付けられた複数の前記状態情報に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する判定部と、
前記盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を前記各表示装置に送信する送信制御部と、を備えるサーバ装置。
【請求項8】
前記判定部は、
前記同一の番組情報に対応付けられた前記複数の状態情報に基づいて、盛り上がり度合いを示す評価指標を算出する評価指標算出部と、
前記評価指標に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する盛り上がり判定部と、を有する、請求項7に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記受信制御部は、前記複数の表示装置のそれぞれから、視聴者ごとに、視聴者の属性を示す属性情報を前記状態情報に対応付けて受信し、
前記判定部は、
前記評価指標を補正する評価指標補正部をさらに有し、
前記評価指標補正部は、
前記同一の番組情報に対応付けられた前記属性に関する各項目の構成比率に基づいて、前記項目ごとの補正率を算出し、
前記表示装置の視聴者が有する前記項目の補正率を用いて、前記評価指標を補正する、請求項8に記載のサーバ装置。
【請求項10】
複数の表示装置と、
前記複数の表示装置のそれぞれに通信可能なサーバ装置と、を備え、
前記複数の表示装置のそれぞれは、
映像を表示する表示部と、
音を出力する音出力部と、
前記表示部に表示される番組を識別する番組情報を取得する番組情報取得部と、
前記番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
前記番組情報と前記状態情報とを対応付けて前記サーバ装置に送信する送信制御部と、
前記サーバ装置において、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を受信する受信制御部と、
前記盛り上がり番組に基づいたお勧め情報を前記表示部および前記音出力部の少なくとも一方に出力可能な出力制御部と、を有し、
前記サーバ装置は、
前記複数の表示装置のそれぞれから、前記番組情報と前記状態情報とを対応付けて受信する受信制御部と、
前記複数の表示装置から受信し、かつ同一の前記番組情報に対応付けられた複数の前記状態情報に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する判定部と、
前記盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を前記各表示装置に送信する送信制御部と、を有する、盛り上がり番組通知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置、サーバ装置および盛り上がり番組通知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、テレビ信号を受信して映像および音声を出力する携帯型視聴装置であって、視聴中の番組を識別する番組識別手段と、視聴者の状態を監視する状態監視手段と、所定時間の監視結果に基づいて状態をランク付けして当該番組に対する当該視聴者の状態順位とする順位決定手段と、を有する携帯型視聴装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の表示装置(携帯型視聴装置)では、単に、番組に対して視聴者がどれだけ興奮したかまたは熱中したかのランク付けを行った情報を番組提供者側に送信しているにすぎず、上記の表示装置の視聴者は世間で盛り上がっている番組がどのような番組であるかを知ることはできなかった。
【0005】
そこで、本発明は、例えば、盛り上がっている番組を通知することができる表示装置、サーバ装置、および盛り上がり番組通知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る表示装置は、映像を表示する表示部と、音を出力する音出力部と、前記表示部に表示される番組を識別する番組情報を取得する番組情報取得部と、前記番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、前記番組情報と前記状態情報とを対応付けてサーバ装置に送信する送信制御部と、前記サーバ装置において、異なる複数の表示装置から送信され、かつ同一の前記番組情報に対応付けられた複数の前記状態情報に基づいて、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を受信する受信制御部と、前記盛り上がり番組に基づいたお勧め情報を前記表示部および前記音出力部の少なくとも一方に出力可能な出力制御部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係るサーバ装置は、複数の表示装置のそれぞれから、視聴中の番組を識別する番組情報と、前記番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報と、を対応付けて受信する受信制御部と、前記複数の表示装置から受信し、かつ同一の前記番組情報に対応付けられた複数の前記状態情報に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する判定部と、前記盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を前記各表示装置に送信する送信制御部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る盛り上がり番組通知システムは、複数の表示装置と、前記複数の表示装置のそれぞれに通信可能なサーバ装置と、を備え、前記複数の表示装置のそれぞれは、映像を表示する表示部と、音を出力する音出力部と、前記表示部に表示される番組を識別する番組情報を取得する番組情報取得部と、前記番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、前記番組情報と前記状態情報とを対応付けて前記サーバ装置に送信する送信制御部と、前記サーバ装置において、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を受信する受信制御部と、前記盛り上がり番組に基づいたお勧め情報を前記表示部および前記音出力部の少なくとも一方に出力可能な出力制御部と、を有し、前記サーバ装置は、前記複数の表示装置のそれぞれから、前記番組情報と前記状態情報とを対応付けて受信する受信制御部と、前記複数の表示装置から受信し、かつ同一の前記番組情報に対応付けられた複数の前記状態情報に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する判定部と、前記盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報を前記各表示装置に送信する送信制御部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】盛り上がり番組通知システムを示す概略図である。
【
図2】表示装置およびサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】表示装置による番組情報および状態情報の送信処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】サーバ装置の受信制御部が受信する番組情報および状態情報の一例である。
【
図6】表示部に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合におけるお勧め情報の一例である。
【
図7】表示部に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合におけるお勧め情報の第1変形例である。
【
図8】表示部に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合におけるお勧め情報の第2変形例である。
【
図9】表示部に表示される番組が、盛り上がり番組である場合におけるお勧め情報の一例である。
【
図10】表示部に表示される番組が、盛り上がり番組である場合におけるお勧め情報の別例である。
【
図11】表示装置によるお勧め情報の通知処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】表示装置およびサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図13】サーバ装置の受信制御部が受信する番組情報、状態情報および属性情報の一例である。
【
図14】ある番組において集計された属性に関する各項目の構成比率を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施の形態について説明する。なお、本明細書および図面において、同一または同等の要素には同一の符号を付することにより重複する説明は省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する場合がある。さらに、かかる実施の形態に示す構成要素の形態はあくまでも例示であって、これらの形態に限定されるものではない。
【0011】
図1を参照して、本実施形態での盛り上がり番組通知システム10の概要について説明する。
図1は、盛り上がり番組通知システム10を示す概略図である。
図1に示すように、盛り上がり番組通知システム10では、複数の表示装置100のそれぞれが、ネットワークNWを介してサーバ装置200に接続可能に構成されている。
【0012】
表示装置100は、画像(映像)信号に画像処理を行って画像(映像)を表示する装置である。表示装置100は、例えば、テレビ受信装置である。表示装置100は、放送信号から分離した画像(映像)信号や、外部機器から入力した画像(映像)信号に画像処理を行って画像(映像)を表示している。また、表示装置100は、放送信号から分離した音信号に音処理を行って音を出力している。
【0013】
サーバ装置200は、各表示装置100から送信される視聴者の状態を示す後述の状態情報D2に基づいて、番組が盛り上がっているか否かの判定処理を行う。本実施形態では、サーバ装置200が、番組が盛り上がっているか否かの判定処理を行っているが、これに限らず、外部端末や、表示装置100が上記の判定処理を行ってもよい。
【0014】
図2を用いて、表示装置100およびサーバ装置200の概要について説明する。
図2は、表示装置100およびサーバ装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0015】
表示装置100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、チューナ部140と、表示部150と、音出力部160と、撮像部170と、集音部180と、を有する。
【0016】
制御部110は、表示装置100を制御する。制御部110は、記憶部120に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現している。制御部110は、例えば、1つまたは複数のCPU(Central Processing Unit)等により構成されている。制御部110は、表示部150および音出力部160を制御している。
【0017】
記憶部120は、表示装置100の動作に必要な各種のプログラムや、各種データを記憶する。記憶部120は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)のような不揮発性メモリが用いられてもよいし、RAM(Random Access Memory)を含むように構成されてもよい。
【0018】
通信部130は、ネットワークNWに接続して通信するためのインタフェースである。通信部130は、ネットワークNWを介してサーバ装置200との通信を制御する。本実施形態では、通信部130は、ネットワークNWと無線通信で接続されているが、これに限らず、有線通信で接続されてもよい。
【0019】
チューナ部140は、利用者が所望するチャネルの周波数から、放送信号を受信する。チューナ部140は、外部アンテナから受信された放送信号や、有線放送局より送信された放送信号を受信し、制御部110に出力する。
【0020】
表示部150は、画像(映像)信号に画像処理が施された画像(映像)を表示する。表示部150は、例えば、複数のLEDを有するバックライトにより照明されて画像を表示する液晶パネルである。表示部150は、バックライトを有する構成に限らず、例えば、OLED(Organic Light Emitting Diode)等の自発光素子が配列された表示パネルであってもよい。
【0021】
音出力部160は、放送信号から分離された音信号に音処理が施された音を出力する。音出力部160は、例えば、スピーカである。
【0022】
撮像部170は、撮像範囲に入った対象を画像化するカメラである。撮像部170は、ステレオカメラであってもよいし、マルチスペクトルカメラであってもよい。
【0023】
集音部180は、周囲の音を収集する。集音部180は、例えば、コンデンサマイク、ダイナミックマイク、またはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などである。
【0024】
サーバ装置200は、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、を有する。
【0025】
制御部210は、サーバ装置200を制御する。制御部210は、記憶部220に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現している。制御部210は、例えば、1つまたは複数のCPU(Central Processing Unit)等により構成されている。
【0026】
記憶部220は、サーバ装置200の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部220は、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部である。
【0027】
通信部230は、ネットワークNWに接続して通信するためのインタフェースである。通信部230は、ネットワークNWを介して表示装置100との通信を制御する。本実施形態では、通信部230は、ネットワークNWと有線通信で接続されているが、これに限らず、無線通信で接続されてもよい。
【0028】
以上の構成において、盛り上がり番組通知システム10では、各表示装置100は、表示部150に表示される番組を識別する番組情報D1と当該番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2とを取得し、番組情報D1と状態情報D2とを対応付けてサーバ装置200に送信する。サーバ装置200は、取得した複数の状態情報D2に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する。そして、サーバ装置200は、盛り上がっていると判定した番組(以下、盛り上がり番組と称する)に関する情報D3を、各表示装置100に送信する。各表示装置100では、取得した盛り上がり番組に基づいたお勧め情報D4を表示部150および音出力部160の少なくとも一方から出力する。
【0029】
まず、表示装置100の制御部110による番組情報D1および状態情報D2の送信処理について説明する。
【0030】
制御部110は、番組情報取得部111と、状態情報取得部112と、送信制御部113(表示装置側の送信制御部113)と、を含む(
図2参照)。
【0031】
番組情報取得部111は、表示部150に表示される番組を識別する番組情報D1を取得する。番組情報取得部111は、放送信号から番組情報D1を取得する。
【0032】
状態情報取得部112は、番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2を取得する。本実施形態では、状態情報D2は、視聴者が発する音の大きさを示す情報(例えば、音圧レベル[dB])である。また、状態情報取得部112は、状態情報D2として、各表示装置100における番組の視聴者ごとの音圧レベルではなく、全ての視聴者をまとめた音圧レベルを算出している。すなわち、状態情報取得部112は、1つの表示装置100につき、視聴者の人数に関わらず、1つの状態情報D2を取得する。
【0033】
状態情報取得部112は、集音部180から入力された音信号に基づいて、音圧レベルを算出する。音信号は、集音部180から常時入力されているものとする。
【0034】
まず、状態情報取得部112は、集音部180から入力された音信号に対して、放送信号から分離された音信号を除去する処理(音減算処理とも称する)を随時行う。音減算処理は、音出力部160と集音部180との距離に基づいて、音出力部160から集音部180までの音の減衰率と到達時間を予め算出し、集音部180から入力された音信号に対して、放送信号から分離された音信号と同強度の逆位相の音信号を足し合わせることによって行われる。これにより、表示装置100の音出力部160から出力される番組の音を除去できるため、集音部180から入力された音信号から、表示装置100の周囲の音(視聴者が発する音)のみを抽出することができる。
【0035】
次に、状態情報取得部112は、所定時間の間に入力され、かつ音減算処理が行われた音信号の時系列データの代表値に基づいて、音圧レベル(状態情報D2)を算出する。所定時間とは、例えば、10秒である。音信号の時系列データの代表値とは、例えば、音信号の時系列データの平均値であってもよいし、中央値であってもよいし、最大値であってもよい。
【0036】
なお、状態情報取得部112は、音減算処理が行われた音信号に基づいて、音圧レベル(状態情報D2)を算出しているが、これに限らず、音減算処理が行われていない音信号に基づいて、音圧レベル(状態情報D2)を算出してもよい。また、状態情報取得部112は、所定時間の間に入力された音信号の時系列データの代表値に基づいて、音圧レベル(状態情報D2)を算出しているが、これに限らず、所定のタイミングで入力された音信号に基づいて、音圧レベル(状態情報D2)を算出してもよい。
【0037】
また、状態情報取得部112は、後述のサーバ装置200に状態情報D2を送信する時間間隔である所定時間ごとに、状態情報D2を取得する。所定時間とは、例えば、10秒である。すなわち、本実施形態では、10秒ごとに、直近の10秒間に入力された音信号に基づいて、状態情報D2を取得している。
【0038】
なお、状態情報D2は、視聴者が発する音の大きさを示す情報に限らず、例えば、視聴者の動きの大きさを示す情報や、視聴者の表情を示す情報や、視聴者の体温を示す情報や、視聴者の発汗量を示す情報であってもよい。視聴者の動きの大きさを示す情報および視聴者の表情を示す情報は、例えば、撮像部170によって撮像される複数の画像データを用いて取得される。視聴者の体温を示す情報は、例えば、赤外線センサや、ユーザが装着する装着型の皮膚温度センサ等を用いて取得される。視聴者の発汗量を示す情報は、例えば、ユーザが装着する装着型の発汗センサ等を用いて取得される。
【0039】
送信制御部113は、所定時間ごとに、取得した番組情報D1と状態情報D2とを対応付けてサーバ装置200に送信する。また、送信制御部113は、番組情報D1および状態情報D2に加えて、各表示装置100を識別する識別情報(識別ID)を、対応づけてサーバ装置200に送信する。
【0040】
送信制御部113は、例えば、サーバ装置200からの送信要求に応じて、番組情報D1および状態情報D2をサーバ装置200に送信する。サーバ装置200は、所定時間ごとに、各表示装置100に対して、番組情報D1および状態情報D2の送信要求を行う。これにより、各表示装置100から略同一のタイミングで番組情報D1および状態情報D2がサーバ装置200に送信される。なお、送信制御部113は、サーバ装置200からの送信要求に応じて、番組情報D1および状態情報D2を送信しているが、これに限らず、例えば、予め定められた時刻ごとに、番組情報D1および状態情報D2を対応付けて送信してもよい。この場合、番組情報D1および状態情報D2に時刻情報が対応付けられるものとする。
【0041】
図3を用いて、表示装置100の制御部110による番組情報D1および状態情報D2の送信処理について説明する。
図3は、表示装置100の制御部110による番組情報D1および状態情報D2の送信処理の一例を示すフローチャートである。
図3に示す処理は、例えば、表示部150への電源供給がオンであることを検出したことを条件として開始される。
図3に示す処理は、所定時間毎に繰り返し行われるものとする。
図3に示す処理では、表示部150に表示される番組情報D1を取得しているものとする。
【0042】
S101において、制御部110は、集音部180から入力された音信号を取得して、S102に進む。
【0043】
S102において、制御部110は、入力された音信号に対して、音減算処理を行って、S103に進む。
【0044】
S103において、制御部110は、所定時間の間に入力され、かつ音減算処理が行われた音信号の時系列データの代表値に基づいて、音圧レベル(状態情報D2)を算出して、S104に進む。
【0045】
S104において、制御部110は、番組情報D1と音圧レベル(状態情報D2)とを対応付けてサーバ装置200に送信して、S101に戻る。
【0046】
なお、制御部110は、視聴する番組の選局が切り替えられた場合、上記制御フローを中断して、終了となる。
【0047】
次に、サーバ装置200の制御部210による番組が盛り上がっているか否かの判定処理について説明する。
【0048】
制御部210は、受信制御部211(サーバ装置側の受信制御部211)と、評価指標算出部212と、盛り上がり判定部213と、送信制御部214と、を含む(
図2参照)。
【0049】
受信制御部211は、複数の表示装置100のそれぞれから、通信部230を介して、番組情報D1および状態情報D2(音圧レベル)を対応付けて受信する。
【0050】
図4を用いて、受信制御部211が受信する番組情報D1および状態情報D2の一例について説明する。
図4は、受信制御部211が受信する番組情報D1および状態情報D2の一例である。受信制御部211が受信する番組情報D1および状態情報D2は、記憶部220に記憶される。
【0051】
図4に示すように、受信制御部211は、所定時間(例えば、t秒)ごとに、各表示装置100から、番組情報D1および状態情報D2を対応付けて受信する。
【0052】
例えば、受信制御部211は、ある時刻において、識別IDが「00001」の表示装置100から、番組情報D1(番組名「○○vs××」)と、状態情報D2(音圧レベル40[dB])と、を対応付けて取得し、識別IDが「00002」の表示装置100から、番組情報D1(番組名「○○特番」)と、状態情報D2(音圧レベル70[dB])と、を対応付けて受信している。受信制御部211は、他の表示装置100からも、同様に、番組情報D1と状態情報D2とを対応付けて受信している。
【0053】
そして、受信制御部211は、上記の時刻からt秒経過後に、識別IDが「00001」の表示装置100から、番組情報D1(番組名「○○vs××」)と、状態情報D2(音圧レベル80[dB])と、を対応付けて受信し、識別IDが「00002」の表示装置100から、番組情報D1(番組名「○○ニュース」)と、状態情報D2(音圧レベル20[dB])と、を対応付けて受信している。受信制御部211は、他の表示装置100からも、同様に、番組情報D1と状態情報D2とを対応付けて取得している。
【0054】
次に、異なる複数の表示装置100から受信し、かつ同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する判定部について説明する。本実施形態では、判定部は、例えば、評価指標算出部212と、盛り上がり判定部213とを含む。
【0055】
評価指標算出部212は、番組ごとに、複数の状態情報D2(音圧レベル)に基づいて、盛り上がり度合いを示す評価指標(以下、評価指標とも称する)を算出する。すなわち、同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2(音圧レベル)に基づいて、評価指標を算出する。
【0056】
評価指標は、例えば、同一の番組情報D1に対応付けられた全ての状態情報D2(音圧レベル)のうち、所定の閾値を超える状態情報D2(音圧レベル)の数である。所定の閾値は、予め定められた値であり、例えば、視聴者が音を発した場合に想定される音圧レベルの下限値である。
【0057】
なお、評価指標は、所定の閾値を超える状態情報D2(音圧レベル)の数に限らず、例えば、同一の番組情報D1に対応付けられた全ての状態情報D2(音圧レベル)のうち、所定の閾値を超えた状態情報D2(音圧レベル)の割合であってもよい。また、評価指標は、同一の番組情報D1に対応付けられた全ての状態情報D2(音圧レベル)の数であってもよいし、同一の番組情報D1に対応付けられた全ての状態情報D2(音圧レベル)を積算した値であってもよいし、同一の番組情報D1に対応付けられた全ての状態情報D2(音圧レベル)の平均値であってもよい。また、評価指標は、上記の複数の項目を組み合わせたものであってもよい。複数の項目を組み合わせたものを、評価指標とする場合、例えば、項目ごとに予め定められた重み付け係数を用いて、評価指標を算出すればよい。
【0058】
以下では、盛り上がり度合いを示す評価指標の算出例を示す。例えば、同一の番組情報D1に対応付けられた状態情報D2の数(本実施形態では、表示装置100の台数)が1000台であり、所定の閾値を超えた状態情報D2の数が300台である場合、「300台」を評価指標としてもよいし、「30%」を評価指標としてもよい。
【0059】
また、複数の項目を組み合わせたものを、盛り上がり度合いを示す評価指標とする場合、評価指標の算出式は、例えば、以下の式(1)で表される。
(盛り上がり度合いを示す評価指標)=(全ての状態情報D2の数)×(重み付け定数1)+(音圧平均)×(重み付け定数2)…式(1)
【0060】
この場合、同一の番組情報D1に対応付けられた状態情報D2の数が1000台で、音圧平均60[dB]、重み付け係数1が0.01、重み付け係数2が0.1である場合、上記の式(1)に基づいて、盛り上がり度を示す評価指標は、16となる。
【0061】
盛り上がり判定部213は、評価指標算出部212によって算出された評価指標に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する。盛り上がり判定部213は、例えば、評価指標が、所定の閾値T1を超えているか否かを判定し、所定の閾値T1を超えたと判定された場合に、番組が盛り上がっていると判定し、所定の閾値T1を超えないと判定された場合、番組が盛り上がっていないと判定する。所定の閾値T1は、予め定められた値であり、例えば、番組が盛り上がっていると想定される閾値である。
【0062】
なお、盛り上がり判定部213は、1つの閾値(所定の閾値T1)を用いて番組が盛り上がっているか否かを判定しているが、これに限らず、ユーザが設定した盛り上がり番組を通知する頻度レベルに応じて、異なる閾値を用いて、番組が盛り上がっているか否かを判定してもよい。
【0063】
この場合、表示装置100は、盛り上がり番組を通知する頻度レベルとして、例えば、高頻度、中頻度、低頻度の3つのレベルを、ユーザがリモコン等を用いて設定可能である。各頻度レベルには、それぞれ異なる閾値が対応付けられ、例えば、高頻度のレベルに設定される閾値は、低頻度のレベルに設定される閾値よりも低い値である。以上の構成において、サーバ装置200は、各表示装置100から、番組情報D1および状態情報D2を対応付けて受信する際に、各表示装置100においてユーザが設定した頻度レベル情報を合わせて受信する。そして、サーバ装置200の盛り上がり判定部213は、ユーザが設定した頻度レベルに対応する閾値を用いて、番組が盛り上がっているか否かを判定する。これにより、表示装置100ごとに盛り上がり番組を通知する頻度を変更することができる。
【0064】
送信制御部214は、盛り上がり判定部213において盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を各表示装置100に送信する。
【0065】
図5を用いて、盛り上がり番組に関する情報D3について説明する。
図5は、盛り上がり番組に関する情報D3の一例である。
図5に示すように、盛り上がり番組に関する情報D3とは、例えば、盛り上がり番組の番組名を示す情報である。なお、盛り上がり番組に関する情報D3は、盛り上がり番組の番組名を示す情報であるが、これに限らず、盛り上がり番組を識別可能な情報であればよく、例えば、盛り上がり番組の番組情報D1であってもよい。
【0066】
送信制御部214は、盛り上がり番組に関する情報D3を、時刻情報Sと対応付けて送信してもよい。時刻情報Sは、サーバ装置200の盛り上がり判定部213によって、盛り上がり番組であると判定された時刻を示す情報であってもよいし、サーバ装置200から、盛り上がり番組に関する情報D3に送信された時刻を示す情報であってもよいし、表示装置100から、番組情報D1および状態情報D2(音圧レベル)を対応付けて受信した時刻を示す情報であってもよい。
【0067】
なお、送信制御部214は、盛り上がり判定部213において、盛り上がっていると判定された全ての盛り上がり番組に関する情報D3を各表示装置100に送信してもよいし、盛り上がっていると判定された番組のうち、任意の盛り上がり番組(例えば、評価指標が最も高い盛り上がり番組)に関する情報D3を各表示装置100に送信してもよい。また、送信制御部214は、全ての表示装置100に、盛り上がり番組に関する情報D3を送信しているが、これに限らず、例えば、任意の表示装置100のみに、盛り上がり番組に関する情報D3を送信してもよい。
【0068】
次に、表示装置100の制御部110によるお勧め情報D4の通知処理について説明する。
【0069】
表示装置100の制御部110は、受信制御部114(表示装置側の受信制御部114)と、お勧め情報生成部115と、出力制御部116と、を含む(
図2参照)。
【0070】
受信制御部114は、通信部130を介して、サーバ装置200から盛り上がり番組に関する情報D3を取得する。
【0071】
お勧め情報生成部115は、盛り上がり番組に基づいたお勧め情報D4を生成する。お勧め情報D4は、盛り上がり番組を表示装置100のユーザにお勧めするための情報である。お勧め情報D4は、例えば、盛り上がり番組の番組名を示す情報151と、番組のジャンルを示す情報152と、番組の盛り上がりを示す情報153と、盛り上がり番組に選局を切り替えるための切替ボタン154と、後述のポップアップ画面Pを閉じるための閉じボタン155と、盛り上がりの種類を示す情報156との少なくともいずれかを含む情報である。
【0072】
番組名を示す情報151とは、例えば、番組名を示すテキスト文である。番組のジャンルを示す情報152とは、「ニュース/報道」「スポーツ」「情報/ワイドショー」等の番組の種類を示す情報である。番組の盛り上がりを示す情報153とは、例えば、番組の盛り上がりを示すテキスト文153aと、番組の盛り上がり度合いを視覚的に認識可能な形態で表したバロメータ153bと、拍手/炎/観客などの番組の盛り上がりを視覚的に認識可能な形態で表したアイコン153dとの少なくともいずれかを含む情報である。盛り上がりの種類を示す情報156は、例えば、「歓声」、「笑い声」、「泣き」、「緊迫」、「悲鳴」、「拍手」等の盛り上がりの種類を示すテキスト文である。
【0073】
出力制御部116は、お勧め情報D4を表示部150および音出力部160の少なくとも一方に出力する。
【0074】
図6から
図8までを用いて、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合に表示部150に表示されるお勧め情報D4について説明する。
図6は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合におけるお勧め情報D4の一例である。
図7は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合におけるお勧め情報D4の第1変形例である。
図8は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合におけるお勧め情報D4の第2変形例である。出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、表示部150に重ねて表示されるポップアップ画面P上にお勧め情報D4を表示する。
【0075】
図6に示すように、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、ポップアップ画面P上に、お勧め情報D4として、盛り上がり番組の番組名を示す情報151と番組のジャンルを示す情報152と番組の盛り上がりを示す情報153と盛り上がり番組に選局を切り替えるための切替ボタン154と、を所定時間表示する。
【0076】
本実施形態では、番組名を示す情報151は、番組名である「○○vs××」を示すテキスト文である。また、番組のジャンルを示す情報152は、番組のジャンルである「スポーツ」を示すテキスト文である。また、番組の盛り上がりを示す情報153として、「今この番組が熱い!!」等の番組の盛り上がりを示すテキスト文153aを表示する。また、切替ボタン154は、「視聴する」と表示されたボタンである。なお、お勧め情報D4を音出力部160に出力する場合、番組名を示す情報151と番組のジャンルを示す情報152と番組の盛り上がりを示す情報153とを音として出力すればよい。
【0077】
視聴者が、リモコンによって、切替ボタン154を選択した場合、制御部110は、表示部150に表示される番組を、現在視聴中の番組から盛り上がり番組へと選局を切り替える。これにより、視聴者は、盛り上がり番組を番組表等から探す手間を省けるため、容易に盛り上がり番組へと選局を切り替えることができる。
【0078】
選局が盛り上がり番組へ切り替えられた場合、出力制御部116は、表示部150に、視聴していた元の番組に選局を切り替えるための戻るボタン(図示せず)を一時的に表示する。ユーザが、リモコンによって、戻るボタン(図示せず)を選択した場合、制御部110は、表示部150に表示される番組を、盛り上がり番組から元の番組へと選局を切り替える。これにより、視聴者は、盛り上がり番組が気に入らなかった場合であっても、元の番組にスムーズに選局を切り替えることができる。
【0079】
なお、視聴者が切替ボタン154を選択して、盛り上がり番組に選局を切り替えた場合、表示部150に、現在視聴中の番組と、盛り上がり番組とを一時的に2画面で表示させてもよい。
【0080】
なお、切替ボタン154、閉じボタン155、および戻るボタン(図示せず)は、ユーザがリモコンを操作することにより、選択されるが、これに限らず、ユーザが表示部150に表示される上記のボタンをタッチすることにより、選択される構成であってもよい。この場合、表示部150は、タッチパネルによって構成される。また、出力制御部116は、お勧め情報D4をポップアップ画面P上に表示しているが、これに限らず、表示部150に表示される番組上に重ねて表示してもよい。
【0081】
図7に示すように、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、ポップアップ画面P上に、ポップアップ画面Pを閉じるための閉じボタン155をさらに表示させてもよい。
図6に示す例では、ポップアップ画面Pを所定時間表示した後、ポップアップ画面Pを閉じる構成としているが、これに限らず、
図7に示すように、ポップアップ画面Pをユーザが閉じる構成としてもよい。
【0082】
図8に示すように、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、ポップアップ画面P上に、番組の盛り上がりを示す情報153として、番組の盛り上がり度合いを視覚的に認識可能な形態で表したバロメータ153bを表示してもよい。
【0083】
バロメータ153bは、例えば、盛り上がり度合いを段階的に表示するための6つの表示ブロック153cを有する。6つの表示ブロック153cは、例えば、直線状に並べて配置される。盛り上がり度合いの高さに応じて、左側の表示ブロック153cから順にLED等によって点灯させることで、ユーザは番組の盛り上がり度合いを視覚的に認識することができる。また、6つの表示ブロック153cは、盛り上がり度合いが高い側ほど色濃く表示されることが好ましい。盛り上がり度合いとは、例えば、予め定められた評価指標の基準値(例えば、最大値)に対する実際の評価指標の割合から決定される。
【0084】
なお、バロメータ153bは、盛り上がり度合いを段階的に表示する表示形態を有しているが、これに限らず、例えば、盛り上がり度合いを連続的に表示する表示形態を有してもよい。
【0085】
また、
図8に示すように、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、ポップアップ画面P上に、盛り上がりの種類を示す情報156を表示してもよい。
図8に示す例では、盛り上がりの種類を示す情報156は、「歓声」を示すテキスト文である。盛り上がりの種類を示す情報156は、集音部180から入力された音信号に基づいて、盛り上がりの種類を特定している。盛り上がりの種類の特定には、例えば、フィルタを利用したバンドパスや、機械学習を用いた音声認識処理などが用いられればよい。また、上記の方法に加えて、撮像部170によって撮像された撮像画像を用いて、盛り上がりの種類の特定精度を向上させてもよい。
【0086】
なお、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、盛り上がり番組の番組名を示す情報151と番組のジャンルを示す情報152と番組の盛り上がりを示す情報153と盛り上がり番組に選局を切り替えるための切替ボタン154とを表示しているが、これに限らず、例えば、盛り上がり番組の番組名を示す情報151及び番組の盛り上がりを示す情報153の少なくとも1つを表示部150に表示してもよい。
【0087】
例えば、出力制御部116は、盛り上がり番組の番組名を示す情報151のみを表示する場合、盛り上がり番組の番組名を示す情報151に盛り上がり番組に選局を切り替えるための切替ボタン154を埋め込んでもよい。これにより、ユーザが、リモコンによって、盛り上がり番組の番組名を示す情報151を選択することで、表示部150に表示される番組を、現在視聴中の番組から盛り上がり番組へと選局を切り替えることができる。
【0088】
また、出力制御部116は、番組の盛り上がりを示す情報153のみを表示する場合、番組の盛り上がりを示す情報153として、例えば、「盛り上がっている番組がありますよ」等のテキスト文を用いてもよいし、盛り上がり番組に関連したアイコン(例えば、野球中継であれば、バットのアイコン)を用いてもよい。また、出力制御部116は、番組の盛り上がりを示す情報153に盛り上がり番組に選局を切り替えるための切替ボタン154を埋め込んでもよい。これにより、ユーザが、リモコンによって、番組の盛り上がりを示す情報153を選択することで、表示部150に表示される番組を、現在視聴中の番組から盛り上がり番組へと選局を切り替えることができる。
【0089】
また、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、お勧め情報D4を表示部150に同時に表示しているが、これに限らず、表示部150に階層化して表示してもよい。以下では、盛り上がり番組の番組名を示す情報151と、番組の盛り上がりを示す情報153と、を階層化して表示する場合について説明する。
【0090】
この場合、出力制御部116は、まず、番組の盛り上がりを示す情報153として、例えば、「盛り上がっている番組がありますよ」等のテキスト文を表示部150に表示する。そして、ユーザが、リモコンによって、番組の盛り上がりを示す情報153を選択した場合、出力制御部116は、1又は複数の盛り上がり番組の番組名を示す情報151を表示する。そして、ユーザが、リモコンによって、任意の盛り上がり番組の番組名を示す情報151を選択した場合、制御部110は、表示部150に表示される番組を、現在視聴中の番組から選択した盛り上がり番組へと選局を切り替える。以上のように、お勧め情報D4を階層化して表示することで、表示部150に同時に表示される表示項目を減らすことができるため、番組視聴の妨げになることを防止できる。
【0091】
図9および
図10を用いて、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組である場合に表示部150に表示されるお勧め情報D4について説明する。
図9は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組である場合におけるお勧め情報D4の一例である。
図10は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組である場合におけるお勧め情報D4の別例である。出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組である場合、表示部150に表示される番組上にお勧め情報D4を重ねて表示する。
【0092】
出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組である場合、お勧め情報D4として、番組の盛り上がりを示す情報153を所定時間表示する。番組の盛り上がりを示す情報153として、番組の盛り上がりを視覚的に認識可能な形態で表したアイコン153dを表示する。アイコン153dは、例えば、
図9に示すような拍手を表すアイコンや、
図10に示すような観客が盛り上がっている状態を表すアイコンである。アイコン153dは、表示部150の表示画面における端部に重ねて表示される。例えば、
図9に示す拍手を表すアイコン153dは、表示画面の左右の辺に沿って配置され、
図10に示す観客が盛り上がっている状態を表すアイコン153dは、表示画面の下辺に沿って配置される。これにより、番組の視聴の妨げになることなく、番組が盛り上がっていることをユーザに伝えることができる。なお、お勧め情報D4を音出力部160に出力する場合、盛り上がり番組の番組名を示す情報151と番組のジャンルを示す情報152と番組の盛り上がりを示す情報153を音として出力すればよい。お勧め情報D4を音出力部160に出力する場合、番組の盛り上がりを示す情報153として、例えば、番組の盛り上がりを示すテキスト文153aや、歓声を表す音を出力してもよい。
【0093】
表示装置100の表示部150への電源供給がオフである場合、送信制御部113は、外部端末に、お勧め情報D4を送信する。外部端末は、例えば、当該表示装置100に予め対応付けられた端末である。外部端末は、例えば、スマートフォンである。外部端末は、表示装置100およびサーバ装置200の少なくとも一方と接続可能に構成される。
【0094】
この場合、お勧め情報D4として、例えば、盛り上がり番組の番組名を示す情報151と、番組のジャンルを示す情報152と、番組の盛り上がりを示す情報153と、を外部端末に送信する。これにより、番組を視聴していないユーザに対して、外部端末を通じて、盛り上がっている番組を知らせることができる。
【0095】
なお、お勧め情報D4には、時刻情報Sを対応付けて通知してもよい。また、お勧め情報D4は、表示装置100の記憶部120や、外部端末の記憶部に記憶され、ユーザがリモコン等を操作することによって、過去に通知されたお勧め情報D4を再度通知する構成としてもよい。これにより、例えば、表示装置100において録画していた盛り上がり番組を後から視聴する際に、時刻情報Sを参照することによって、当該番組が盛り上がっている時間帯を把握することができるため、利便性が向上される。
【0096】
図11を用いて、表示装置100の制御部110によるお勧め情報D4の通知処理について説明する。
図11は、表示装置100によるお勧め情報D4の通知処理の一例を示すフローチャートである。
【0097】
S201において、制御部110は、盛り上がり番組に関する情報D3を受信したか否かを判定する。S201において、盛り上がり番組に関する情報D3を受信したと判定された場合、すなわち、S201においてYesの場合、S202に進む。S201において、盛り上がり番組に関する情報D3を受信していないと判定された場合、すなわち、S201においてNoの場合、S201に戻る。
【0098】
S202において、制御部110は、表示部150への電源供給がオンであるか否かを判定する。S202において、表示部150への電源供給がオンであると判定された場合、すなわち、S202においてYesの場合、S204に進む。S202において、表示部150への電源供給がオフであると判定された場合、すなわち、S202においてNoの場合、S203に進む。
【0099】
S203において、制御部110は、表示装置100に対応付けられた外部端末にお勧め情報D4を送信して、S201に戻る。
【0100】
S204において、制御部110は、視聴中の番組が、盛り上がり番組とは異なる番組であるか否かを判定する。S204において、視聴中の番組が、盛り上がり番組とは異なる番組であると判定された場合、すなわち、S204においてYesの場合、S206に進む。S204において、視聴中の番組が、盛り上がり番組であると判定された場合、すなわち、S204においてNoの場合、S205に進む。
【0101】
S205において、制御部110は、表示部150に、拍手/炎/観客などの番組の盛り上がりを視覚的に認識可能な形態で表したアイコン153dを所定時間表示して、S201に戻る。
【0102】
S206において、制御部110は、表示部150のポップアップ画面P上に、お勧め情報D4を所定時間表示して、S207に進む。
【0103】
S207において、制御部110は、ポップアップ画面P上の切替ボタン154が選択されたか否かを判定する。S207において、切替ボタン154が選択されたと判定された場合、すなわち、S207においてYesの場合、S208に進む。S207において、切替ボタン154が選択されていないと判定された場合、すなわち、S207においてNoの場合、S201に戻る。
【0104】
S208において、制御部110は、盛り上がり番組に選局を切り替えて、表示部150に元の番組に戻るための戻るボタン(図示せず)を所定時間表示して、S209に進む。
【0105】
S209において、制御部110は、戻るボタン(図示せず)が選択されたか否かを判定する。S209において、戻るボタン(図示せず)が選択されたと判定された場合、すなわち、S209においてYesの場合、S210に進む。戻るボタン(図示せず)が選択されていないと判定された場合、すなわち、S209においてNoの場合、S201に戻る。
【0106】
S210において、制御部110は、視聴していた元の番組に選局を切り替えて、S201に戻る。
【0107】
以上の構成において、1つの表示装置100につき、視聴者の人数に関わらず、1つの状態情報D2を取得しているが、これに限らず、1つの表示装置100につき、視聴者ごとの状態情報D2を取得してもよい。
【0108】
図12を用いて、盛り上がり番組通知システム10aについて説明する。盛り上がり番組通知システム10aは、盛り上がり番組通知システム10の変形例である。盛り上がり番組通知システム10aは、複数の表示装置100aと、サーバ装置200aとを有する。
図12は、表示装置100aおよびサーバ装置200aのハードウェア構成を示すブロック図である。以下では、盛り上がり番組通知システム10と異なる点についてのみ説明する。
【0109】
まず、表示装置100aについて説明する。
【0110】
集音部180aは、例えば、複数のマイクが配列された構成を有するアレイマイクである。集音部180aは、複数の視聴者(音源)の方向を特定することで、視聴者ごとの音を収集することができる。また、撮像部170による撮像画像を用いて、視聴者の動きや、視聴者の口の動きを検知することで、集音部180aによって収集される音を視聴者ごとに分離する精度を高めてもよい。
【0111】
図12に示すように、表示装置100aの制御部110は、番組情報取得部111と、状態情報取得部112と、送信制御部113と、受信制御部114と、お勧め情報生成部115と、出力制御部116と、属性情報取得部117と、を含む。
【0112】
番組情報取得部111は、表示部150に表示される番組を識別する番組情報D1を取得する。
【0113】
状態情報取得部112は、視聴者ごとに、状態情報D2(音圧レベル)を取得する。すなわち、1つの表示装置100aにつき、視聴者の人数に応じて1または複数の状態情報D2を取得する。
【0114】
属性情報取得部117は、視聴者の属性を示す属性情報D5を取得する。属性情報取得部117は、視聴者ごとに属性情報D5を取得する。属性情報D5とは、例えば、性別、年齢層、視聴地域、および趣味の少なくとも1つの属性を示す情報である。属性情報D5は、属性ごとに、複数の項目が予め定められ、当該複数の項目の中から、何れかの項目に該当する情報である。例えば、性別に関しては、「男」、「女」の項目が予め定められている。例えば、年齢層に関しては、「キッズ層」、「ヤング層」、「ミドル層」、「シニア層」の項目が予め定められている。視聴地域、趣味に関しても、それぞれ複数の項目が予め定められている。
【0115】
属性情報取得部117は、例えば、集音部180aから入力された視聴者ごとの音信号に基づいて、視聴者ごとに、性別に関する項目(属性情報D5)を特定してもよい。また、属性情報取得部117は、例えば、集音部180aから入力された視聴者ごとの音信号に基づいて、視聴者ごとに、年齢層に関する項目(属性情報D5)を特定してもよい。性別や年齢層に関する項目の特定には、例えば、フィルタを利用したバンドパスや、機械学習を用いた音声認識処理などが用いられればよい。また、上記の方法に加えて、撮像部170によって撮像された撮像画像を用いて、性別や、年齢層に関する項目の特定精度を向上させてもよい。性別や、年齢層に関する項目の特定ができない場合は、属性情報は「なし」としてもよい。
【0116】
また、属性情報D5は、表示装置100aにおいて、ユーザがリモコン等を用いて入力可能に構成してもよい。この場合、属性情報取得部117は、例えば、ユーザがリモコンを用いて、属性ごとに、複数の項目から、何れかの項目を選択することで、属性情報D5を取得する。
【0117】
送信制御部113は、番組情報D1と、視聴者ごとの状態情報D2と、視聴者ごとの属性情報D5と、を対応付けてサーバ装置200aに送信する。
【0118】
次に、サーバ装置200aについて説明する。
【0119】
図12に示すように、サーバ装置200aの制御部210は、受信制御部211と、評価指標算出部212と、盛り上がり判定部213と、送信制御部214と、評価指標補正部215と、を含む。
【0120】
図13を用いて、受信制御部211が受信する番組情報D1、状態情報D2および属性情報D5について説明する。
図13は、受信制御部211が受信する番組情報D1、状態情報D2および属性情報D5の一例である。受信制御部211はが受信する番組情報D1、状態情報D2および属性情報D5は、記憶部220に記憶される。
【0121】
図13に示すように、受信制御部211は、複数の表示装置100aのそれぞれから、番組情報D1と、視聴者ごとの状態情報D2と、視聴者ごとの属性情報D5と、を対応付けて取得する。
【0122】
評価指標算出部212は、同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、盛り上がり度合いを示す評価指標を算出する。
【0123】
以下では、盛り上がり度合いを示す評価指標の算出例を示す。例えば、複数の状態情報D2(音圧レベル)の平均値を、評価指標とする場合、評価指標の算出式は、以下の式(2)で表される。
(盛り上がり度を示す評価指標)=(音圧合計)/(視聴人数)…式(2)
【0124】
例えば、同一の番組情報D1に対応付けられた状態情報D2の数、すなわち、視聴者の人数が5人で、音圧レベルが20[dB]の視聴者が4人で、音圧レベルが10[dB]の視聴者が1人の場合、上記の式(2)に基づいて、盛り上がり度を示す評価指標は、音圧レベル18[dB]である。
【0125】
以上のように、視聴者ごとの状態情報D2を取得可能とすることで、視聴者の人数を加味して評価指標を算出することができる。ゆえに、評価指標の算出精度を高めることができる。
【0126】
以下では、
図13および
図14を用いて、評価指標の補正の一例を説明する。
図14は、ある番組において集計された属性に関する各項目の構成比率を示す表である。
【0127】
図14に示すように、評価指標補正部215は、同一の番組情報D1に対応付けられた属性に関する各項目の構成比率を算出する。
図14に示すように、例えば、番組名「○○vs××」において、性別に関する属性では、「男」項目の割合は75%で、「女」項目の割合は、25%である。年齢、視聴地域、趣味に関する属性についても、同様に、属性に関する各項目の構成比率がそれぞれ算出されている。
【0128】
評価指標補正部215は、属性に関する各項目の構成比率に基づいて、項目ごとの補正率を算出する。項目ごとの補正率は、例えば、項目の基準となる割合に対する実際の割合の比率である。項目の基準となる割合として、例えば、サーバ装置200aに接続される全ての表示装置100aの視聴者の属性に関する各項目の構成比率を採用してもよいし、予め定められた割合を採用してもよい。本変形例では、「男」項目に関する基準となる割合は50%で、かつ「女」項目に関する基準となる割合は50%とする。
【0129】
例えば、性別に関する属性では、「男」項目に関する補正率は、75%(実際の割合)を50%(基準となる割合)で除した値である1.5であり、「女」項目に関する補正率は、25%(実際の割合)を50%(基準となる割合)で除した値である0.5である。同様に、年齢層、視聴地域、趣味に関する属性においても、項目ごとに補正率が算出される。
【0130】
次に、評価指標補正部215は、表示装置100aの視聴者が有する項目の補正率を用いて評価指標を補正する。
【0131】
まず、視聴者が一人の場合について説明する。以下では、性別に関する属性を例に挙げて説明する。
図13に示すように、識別IDが「00001」である表示装置100aでは、視聴者が有する性別に関する項目は、「男」項目である。
【0132】
評価指標補正部215は、視聴者が有する項目の補正率を用いて、評価指標を補正する。具体的には、「男」項目に関する補正率を評価指標に乗じることで、評価指標を補正する。例えば、
図14に示す例では、番組名「○○vs××」において算出される評価指標である4.8に、補正率1.5を乗じた値である7.2に評価指標を補正する。同様に、年齢層、視聴地域、および趣味に関する属性についても、視聴者が有する項目の補正率を、評価指標に乗じることで、評価指標を補正する。
【0133】
次に、視聴者が複数人の場合について説明する。以下では、性別に関する属性を例に挙げて説明する。
図13に示すように、識別IDが「00002」である表示装置100aでは、「男」項目を有する視聴者が1人で、「女」項目を有する視聴者が3人である。すなわち、「男」項目の視聴者の割合は、25%であり、「女」項目の視聴者の割合は、75%である。
【0134】
評価指標補正部215は、複数の視聴者が有する各項目の構成比率と、当該項目の補正率とに基づいて、評価指標を補正する。上記の例では、「男」項目に関する補正率である1.5に25%を乗じた値と、「女」項目に関する補正率である0.5に75%を乗じた値とを積算した値である0.75を、評価指標である4.8に乗じることで、評価指標を補正する。同様に、年齢層、視聴地域、および趣味に関する属性についても、複数の視聴者が有する各項目の構成比率と、当該項目の補正率とに基づいて、評価指標を補正する。
【0135】
これにより、表示装置100aの視聴者の属性に応じて、表示装置100aに適した評価指標を用いることができるため、表示装置100aの視聴者に適した番組を盛り上がり番組として通知することができる。
【0136】
なお、評価指標補正部215は、評価指標を補正しているが、これに限らず、例えば、盛り上がり判定部213において番組が盛り上がっているか否かを判定するための閾値(例えば、所定の閾値T1)を補正してもよい。
図13に示す識別IDが「00001」である表示装置100aでは、補正率の高い「男」項目の割合が大きいため、所定の閾値T1を下げるように補正し、
図13に示す識別IDが「00002」である表示装置100aでは、補正率の低い「女」項目の割合が大きいため、所定の閾値T1を上げるように補正すればよい。
【0137】
なお、上記の変形例では、各視聴者が、性別、年齢層、視聴地域、および趣味等の複数の属性情報D5を有しているが、これに限らず、例えば、1つの属性情報D5だけを有していてもよい。また、表示装置100aの視聴者の属性に応じて、表示装置100aに適した評価指標を用いる構成としているが、これに限らず、例えば、表示装置100aの視聴者の視聴履歴に基づいて、視聴頻度の高いジャンルを判定し、当該判定結果に基づいて、評価指標を補正してもよい。
【0138】
なお、上記の実施形態では、テレビ放送のような映像放送を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、ラジオ放送のような音声放送について、盛り上がり番組を通知する構成であってもよい。この場合、映像を表示する表示部150については必須の構成要素ではなく、音を出力する音出力部160を有する音出力装置であればよい。この場合、音出力装置は、チューナ部140が受信した音声放送に関する放送信号を受信し、当該放送信号から分離した音信号に音処理を行って音出力部160から音を出力するものとする。また、音出力装置は、音声放送を聴く視聴者の状態情報を取得するための撮像部170や集音部180等を有し、音声番組についても、上記の実施形態と同様の構成を適用し、盛り上がり番組を通知することができる。
【0139】
以上の構成において、表示装置100は、映像を表示する表示部150と、音を出力する音出力部160と、表示部150に表示される番組を識別する番組情報D1を取得する番組情報取得部111と、番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2を取得する状態情報取得部112と、番組情報D1と状態情報D2とを対応付けてサーバ装置200に送信する送信制御部113と、サーバ装置200において、異なる複数の表示装置100から送信され、かつ同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を受信する受信制御部114と、盛り上がり番組に基づいたお勧め情報D4を表示部150および音出力部160の少なくとも一方に出力可能な出力制御部116と、を備える。
【0140】
これにより、サーバ装置200に接続された複数の表示装置100からの視聴者の状態情報D2に基づいて、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組を通知することができる。
【0141】
また、プログラムは、プロセッサを、表示装置100の表示部150に表示される番組を識別する番組情報D1を取得する番組情報取得部111と、番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2を取得する状態情報取得部112と、番組情報D1と状態情報D2とを対応付けてサーバ装置200に送信する送信制御部113と、サーバ装置200において、異なる複数の表示装置100から送信され、かつ同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を受信する受信制御部114と、盛り上がり番組に基づいたお勧め情報D4を表示部150および音出力部160の少なくとも一方に出力可能な出力制御部116として機能させる。
【0142】
また、表示装置100の盛り上がり番組の通知方法は、表示部150に表示される番組を識別する番組情報D1を取得するステップと、番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2を取得するステップと、番組情報D1と状態情報D2とを対応付けてサーバ装置200に送信するステップと、サーバ装置200において、異なる複数の表示装置100から送信され、かつ同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を受信するステップと、盛り上がり番組に基づいたお勧め情報D4を表示部150および音出力部160の少なくとも一方に出力可能なステップと、を有する。
【0143】
また、表示装置100において、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、お勧め情報D4として、盛り上がり番組の番組名を示す情報151および盛り上がりを示す情報153の少なくとも1つを表示部150に表示する。これにより、盛り上がり番組を通知することができる。
【0144】
また、表示装置100において、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組とは異なる番組である場合、お勧め情報D4として、盛り上がり番組に選局を切り替えるための切替ボタン154を表示部150に表示する。これにより、視聴者は、盛り上がり番組を番組表等から探す手間を省けるため、容易に盛り上がり番組へと選局を切り替えることができる。
【0145】
また、表示装置100において、出力制御部116は、表示部150に表示される番組が、盛り上がり番組である場合、お勧め情報D4として、番組の盛り上がりを視覚的に認識可能な形態で表したアイコン153dを表示部150に表示する。これにより、視聴中の番組が盛り上がっていることを把握することができる。
【0146】
また、表示装置100において、送信制御部113は、表示部150への電源供給がオフである場合、表示装置100に対応付けられた外部端末に、お勧め情報D4を送信する。これにより、番組を視聴していないユーザに対して、外部端末を通じて、盛り上がっている番組を知らせることができる。
【0147】
また、表示装置100において、送信制御部113は、所定時間毎に番組情報D1と状態情報D2とを対応付けてサーバ装置200に送信する。
【0148】
また、サーバ装置200は、複数の表示装置100のそれぞれから、視聴中の番組を識別する番組情報D1と、番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2と、を対応付けて受信する受信制御部211と、複数の表示装置100から受信し、かつ同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する判定部と、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を各表示装置100に送信する送信制御部214と、を備える。
【0149】
これにより、サーバ装置200に接続された複数の表示装置100からの視聴者の状態情報D2に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定することができる。
【0150】
また、プログラムは、プロセッサを、複数の表示装置100のそれぞれから、視聴中の番組を識別する番組情報D1と、番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2と、を対応付けて受信する受信制御部211と、複数の表示装置100から受信し、かつ同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する判定部と、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を各表示装置100に送信する送信制御部214として機能させる。
【0151】
また、サーバ装置200の盛り上がり番組の通知方法は、複数の表示装置100のそれぞれから、視聴中の番組を識別する番組情報D1と、番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2と、を対応付けて受信するステップと、複数の表示装置100から受信し、かつ同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定するステップと、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を各表示装置100に送信するステップと、を有する。
【0152】
また、サーバ装置200において、判定部は、同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、盛り上がり度合いを示す評価指標を算出する評価指標算出部212と、評価指標に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する盛り上がり判定部213と、を有する。
【0153】
また、サーバ装置200aにおいて、受信制御部211は、複数の表示装置100aのそれぞれから、視聴者ごとに、視聴者の属性を示す属性情報D5を状態情報D2に対応付けて受信する。また、判定部は、評価指標を補正する評価指標補正部215をさらに有する。また、評価指標補正部215は、同一の番組情報D1に対応付けられた属性に関する各項目の構成比率に基づいて、項目ごとの補正率を算出し、表示装置100aの視聴者が有する項目の補正率を用いて、評価指標を補正する。これにより、表示装置100aの視聴者の属性に応じて、表示装置100aに適した評価指標を用いることができるため、表示装置100aの視聴者に適した番組を盛り上がり番組として通知することができる。
【0154】
また、盛り上がり番組通知システム10は、複数の表示装置100と、複数の表示装置100のそれぞれに通信可能なサーバ装置200と、を備える。複数の表示装置100のそれぞれは、映像を表示する表示部150と、音を出力する音出力部160と、表示部150に表示される番組を識別する番組情報D1を取得する番組情報取得部111と、番組を視聴する視聴者の状態を示す状態情報D2を取得する状態情報取得部112と、番組情報D1と状態情報D2とを対応付けてサーバ装置200に送信する送信制御部113と、サーバ装置200において、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を受信する受信制御部114と、盛り上がり番組に基づいたお勧め情報D4を表示部150および音出力部160の少なくとも一方に出力可能な出力制御部116と、を有する。サーバ装置200は、複数の表示装置100のそれぞれから、番組情報D1と状態情報D2とを対応付けて受信する受信制御部211と、複数の表示装置100から受信し、かつ同一の番組情報D1に対応付けられた複数の状態情報D2に基づいて、番組が盛り上がっているか否かを判定する判定部と、盛り上がっていると判定された盛り上がり番組に関する情報D3を各表示装置100に送信する送信制御部214と、を有する。
【0155】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0156】
10 盛り上がり番組通知システム、10a 盛り上がり番組通知システム、100 表示装置、100a 表示装置、111 番組情報取得部、112 状態情報取得部、113 送信制御部、114 受信制御部、116 出力制御部、150 表示部、151 盛り上がり番組の番組名を示す情報、153 盛り上がりを示す情報、153d アイコン、154 切替ボタン、160 音出力部、200 サーバ装置、200a サーバ装置、211 受信制御部、212 評価指標算出部、213 盛り上がり判定部、214 送信制御部、215 評価指標補正部、D1 番組情報、D2 状態情報、D3 盛り上がり番組に関する情報、D4 お勧め情報、D5 属性情報