(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183435
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】包装箱
(51)【国際特許分類】
B65D 5/42 20060101AFI20231221BHJP
B65D 5/22 20060101ALI20231221BHJP
B65D 5/64 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
B65D5/42 J
B65D5/22 G
B65D5/64 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096942
(22)【出願日】2022-06-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)販売日 2022年3月11日 販売場所 福島県くだもの消費拡大委員会 (2)販売日 2022年4月15日 販売場所 株式会社ファーマーズ・フォレスト (3)販売日 2022年5月26日 販売場所 株式会社ファーマーズ・フォレスト
(71)【出願人】
【識別番号】507334624
【氏名又は名称】株式会社福良梱包
(74)【代理人】
【識別番号】100131026
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 博
(74)【代理人】
【識別番号】100194124
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 まゆみ
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 良一
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA01
3E060AA03
3E060AB20
3E060BA21
3E060BB05
3E060BC02
3E060DA08
3E060DA09
3E060DA23
3E060EA09
3E060EA12
(57)【要約】
【課題】安定して段積することができ、かつ、上面の開口を覆うことができる包装箱を提供する。
【解決手段】上面が開口された収納部10と、収納部10の上面を覆う蓋20とを備える。収納部10は、例えば、一枚の紙を折り曲げて中空状の箱型に形成され、一方側縁には、第2側面起立部14、頂面部15、及び、第2側面垂下部16が折曲可能に一体形成されている。第2側面起立部14には、頂面部15及び第2側面垂下部16の一部を連続して切欠いた突出部17が連続して上に突出するように設けられている。蓋20は収納部10とは別体に形成され、収納部10の突出部17を突出させる突出部用開口21Aが設けられている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が開口された収納部と、前記収納部の上面を覆う蓋とを備えた包装箱であって、
前記収納部は、一方側縁に係合孔が形成された底面部と、前記底面部の他方側縁にて起立可能に一体形成された相対する一対の第1側面部と、前記第1側面部の両端部にて折曲可能に一体形成された第1折曲片と、前記底面部の一方側縁にて起立可能に一体形成された相対する一対の第2側面起立部と、前記第2側面起立部の上部に所定の平面幅で折曲可能に一体形成された頂面部と、前記頂面部に折曲可能に一体形成され、下部に前記係合孔に係合する係合片が突出して設けられた第2側面垂下部と、前記頂面部及び前記第2側面垂下部の一部を連続して切欠いて前記第2側面起立部から連続して上に突出させた突出部とを有し、前記底面部に対して前記第1側面部を起立させた状態で前記第1折曲片を前記底面部の一方側縁に沿うように折り曲げると共に、前記第2側面起立部を起立させて前記第1折曲片を覆うように前記頂面部及び前記第2側面垂下部を折り曲げて前記係合片を前記係合孔に係合させることにより組み立てられ、前記第2側面起立部の下側及び前記第2側面垂下部の下側には、前記蓋を係止するための係止切欠部が設けられ、
前記蓋は、前記収納部の上面を覆う蓋上面部と、前記蓋上面部の一方側縁に折曲可能に一体形成された相対する一対の蓋側面部と、前記蓋側面部の下部に折曲可能に一体形成され、前記収納部の前記係止切欠部に挿入することにより前記収納部に対して固定する挿入片とを有し、前記蓋上面部の一方側縁には前記収納部の前記突出部を突出させる突出部用開口が設けられた
ことを特徴とする包装箱。
【請求項2】
前記突出部は、前記各第2側面起立部に対してそれぞれ間隔をあけて2個ずつ設けられ、前記挿入片は、前記各第2側面起立部にそれぞれ対応して、前記2個の突出部の間に対応する位置に設けられ、前記蓋側面部の下側には、前記挿入片の両側に前記突出部に対応して切り欠かれた突出部切欠部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段積することができる包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、イチゴ等の生鮮物は非常に傷みやすいことから、包装箱に収納して輸送されている。例えば、イチゴ等の生鮮物の包装箱としては、上面が開口された箱体の囲側板に通気用の切欠部を形成すると共に、側板口縁部の嵌合孔と該嵌合孔の延長上に設けた切溝に隅蓋板の嵌合片を挿着したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような包装箱では、輸送コストを低減するために多段積することが求められている。しかしながら、例えば、特許文献1に記載の包装箱では、段積した際の安定性が悪いので、段積して輸送する際には紐状の連結具等で連結し、輸送後にばらで販売する際には連結具を解かなければならず、手間がかかるという問題があった。更に、例えば、特許文献1に記載の包装箱では、上面が開口されているので、段積して輸送する際にも最上部の上面が開口され、また、ばらで販売する際にもそれぞれの上面が開口されてしまい、傷みやすいという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、安定して段積することができ、かつ、上面の開口を覆うことができる包装箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の包装箱は、上面が開口された収納部と、収納部の上面を覆う蓋とを備えたものであって、収納部は、一方側縁に係合孔が形成された底面部と、底面部の他方側縁にて起立可能に一体形成された相対する一対の第1側面部と、第1側面部の両端部にて折曲可能に一体形成された第1折曲片と、底面部の一方側縁にて起立可能に一体形成された相対する一対の第2側面起立部と、第2側面起立部の上部に所定の平面幅で折曲可能に一体形成された頂面部と、頂面部に折曲可能に一体形成され、下部に係合孔に係合する係合片が突出して設けられた第2側面垂下部と、頂面部及び第2側面垂下部の一部を連続して切欠いて第2側面起立部から連続して上に突出させた突出部とを有し、底面部に対して第1側面部を起立させた状態で第1折曲片を底面部の一方側縁に沿うように折り曲げると共に、第2側面起立部を起立させて第1折曲片を覆うように頂面部及び第2側面垂下部を折り曲げて係合片を係合孔に係合させることにより組み立てられ、第2側面起立部の下側及び第2側面垂下部の下側には、蓋を係止するための係止切欠部が設けられ、蓋は、収納部の上面を覆う蓋上面部と、蓋上面部の一方側縁に折曲可能に一体形成された相対する一対の蓋側面部と、蓋側面部の下部に折曲可能に一体形成され、収納部の係止切欠部に挿入することにより収納部に対して固定する挿入片とを有し、蓋上面部の一方側縁には収納部の突出部を突出させる突出部用開口が設けられたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、収納部において、底面部の一方側縁に、第2側面起立部、頂面部、及び、第2側面垂下部を一体形成し、第2側面起立部を起立させて第1折曲片を覆うように頂面部及び第2側面垂下部を折り曲げて係合片を係合孔に係合させることにより組み立てると共に、頂面部及び第2側面垂下部の一部を連続して切欠いて第2側面起立部から連続して上に突出させた突出部を設けるようにしたので、突出部を第2側面起立部の下端部よりも外側に位置させることができ、突出部の内側に第2側面起立部の下端部を配置して、複数の収納部を容易に段積することができる。よって、上に積んだ収納部を下の収納部の突出部により安定して保持することができる。
【0008】
また、突出部を突出させる突出部用開口を設けた蓋を備えるようにしたので、蓋により収納部の開口を覆い、収納物を保護することができると共に、蓋をした状態でも、蓋をしない状態でも、収納部を段積することができる。更に、蓋をした状態で段積すれば、蓋の蓋上面部と、収納部の底面部との摩擦により、より安定して段積することができる。
【0009】
加えて、突出部を各第2側面起立部に対してそれぞれ間隔をあけて2個ずつ設け、挿入片を各第2側面起立部にそれぞれ対応して、2個の突出部の間に対応する位置に設けると共に、蓋側面部の下側に、挿入片の両側に突出部に対応して切り欠いた突出部切欠部を設けるようにすれば、突出部と突出部切欠部とを合わせることにより、一方側縁方向における移動も抑制することができ、より安定して保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る包装箱の収納部の展開図である。
【
図2】本発明の一実施の形態に係る包装箱の蓋の展開図である。
【
図3】本発明の一実施の形態に係る包装箱を一方向から見た側面図である。
【
図4】本発明の一実施の形態に係る包装箱を他方向から見た分解側面図である。
【
図5】本発明の一実施の形態に係る包装箱を段積した状態を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施の形態に係る包装箱の収納部10の展開図である。
図2は、包装箱の蓋20の展開図である。
図3は、包装箱を一方向から見た側面図であり、(A)は収納部10に蓋20をした状態を表し、(B)は収納部10と蓋20とを分解して表すものである。
図4は、包装箱を収納部10と蓋20とを分解して他方向から見た分解側面図である。
図5は、包装箱を蓋20を付けて段積した状態を表すものである。この包装箱は、上面が開口された収納部10と、収納部10の上面を覆う蓋20とを備えており、例えば、段ボールや厚紙等の紙により構成されている。
【0013】
収納部10は、例えば、一枚の紙を折り曲げて中空状の箱型に形成されている。収納部10は、例えば、一方側縁に係合孔11Aが形成された底面部11と、底面部11の他方側縁にて起立可能に一体形成された相対する一対の第1側面部12と、第1側面部12の両端部にて折曲可能に一体形成された第1折曲片13とを有している。
【0014】
底面部11は例えば矩形状であり、係合孔11Aは例えば一対の一方側縁に沿って間隔を開けて2個ずつ設けられている。係合孔11Aの形状は例えば矩形状とすることが好ましい。第1側面部12は例えば矩形状であり、底面部11の一対の他方側縁に折り曲げ線10Aを介して連続して設けられている。第1折曲片13は例えば矩形状の一部が切り欠かれた形状を有しており、第1側面部12の両端部に折り曲げ線10Bを介して連続して設けられている。第1折曲片13の先端側下端部には、例えば、後述する蓋20の挿入片23を通すための係止切欠部13Aが切り欠かれて設けられていることが好ましい。また、第1折曲片13の上端部には、例えば、少なくとも後述する突出部17に対応する位置に、上部切欠部13Bが切り欠かれて設けられていることが好ましい。突出部17を折り曲げた際に邪魔にならないようにするためである。
【0015】
また、収納部10は、例えば、底面部11の一方側縁にて起立可能に一体形成された相対する一対の第2側面起立部14と、第2側面起立部14の上部に所定の平面幅で折曲可能に一体形成された頂面部15と、頂面部15に折曲可能に一体形成され、下部に係合孔11Aに係合する係合片16Aが突出して設けられた第2側面垂下部16と、頂面部15及び第2側面垂下部16の一部を連続して切欠いて第2側面起立部14から連続して上に突出させた突出部17とを有している。
【0016】
第2側面起立部14は例えば矩形状であり、底面部11の一対の一方側縁に折り曲げ線10Cを介して連続して設けられている。第2側面起立部14の下側、例えば、具体的には下端部には、蓋20を係止するための係止切欠部14Aが設けられている。係止切欠部14Aは例えば矩形状に切り欠かれており、幅方向の両側に外側に向かい切り込みが形成されていることが好ましい。後述する蓋20の挿入片23を固定するためである。係止切欠部14Aの矩形状の切り欠き部分は、例えば、コの字状の切り込みを開放側が折り曲げ線10Cに沿うように入れ、折り曲げ線10Cで折り曲げることにより開口が形成されるように構成することが好ましい。頂面部15は、第2側面起立部14の底面部11と反対側に折り曲げ線10Dを介して連続して設けられている。頂面部15の平面幅は、第1折曲片13を覆うことができる幅であれば限定はなく、収納部10を構成する紙の厚みに応じて決定することが好ましい。
【0017】
第2側面垂下部16は、例えば、矩形状の一部が切り欠かれ、かつ、下部に係合片16Aが突出された形状を有しており、頂面部15の第2側面起立部14と反対側に折り曲げ線10Eを介して連続して設けられている。係合片16Aは、例えば、第2側面垂下部16の下端辺に沿って係合孔11Aと対応する位置に間隔を開けて2個ずつ設けられている。係合片16Aは、例えば、矩形状に突出して形成されていることが好ましい。係合片16Aの長さ(突出量)は、係合孔11Aに係合することができればよいが、例えば、収納部10を構成する紙の厚み程度とすることが好ましい。底面部11の下側に突出すると邪魔になり好ましくないからである。
【0018】
第2側面垂下部16の下側、例えば、具体的には下端部には、蓋20を係止するための係止切欠部16Bが第2側面起立部14の係止切欠部14Aに対応する位置に切り欠かれて設けられている。係止切欠部16Bは、後述する蓋20の挿入片23を通すことができるように係止切欠部14Aよりも大きく形成されていることが好ましい。また、係止切欠部16Bの上側には、上側に拡大するように例えば半円形状の拡大切欠部16Cが切り欠かれていることが好ましい。収納部10を解体する際に、指などを引っかけて容易に広げることができるようにするためである。
【0019】
突出部17は、収納部10を段積した際に、上に積まれた収納部10の下部を保持するためのものである。突出部17は、例えば、底面部11から折り曲げられた第2側面起立部14に連続して上に突出されているので、収納部10の下部、すなわち第2側面起立部14の下端部よりも外側に位置させることができる。また、突出部17は、頂面部15及び第2側面垂下部16の一部を連続して切欠いているので、十分な高さを得ることができ、上に積まれた収納部10の下部を安定して保持することができるようになっている。
【0020】
突出部17は、例えば、折り曲げ線10Dを介して第2側面起立部14に連続して設けられていることが好ましい。すなわち、第2側面起立部14と頂面部15との間の折り曲げ線10Dが連続して設けられていることが好ましい。突出部17を利用する必要がない場合には、容易に折り曲げることができるようにするためである。突出部17は、各第2側面起立部14に対してそれぞれ間隔をあけて2個ずつ設けられていることが好ましい。後述する蓋20の突出部切欠部22Aと組み合わせることにより、収納部10を段積した際に、一方側縁方向(一方側縁の延在方向)Xにおける移動を抑制するためである。なお、2個の突出部17の間に位置する頂面部15の部分は、切り取られていることが好ましい。組み立てを容易とするためである。
【0021】
収納部10は、例えば、底面部11に対して第1側面部12を起立させた状態で第1折曲片13を底面部11の一方側縁に沿うように折り曲げると共に、第2側面起立部14を起立させて第1折曲片13を覆うように頂面部15及び第2側面垂下部16を折り曲げて係合片16Aを係合孔11Aに係合させることにより組み立てられる。
【0022】
蓋20は、収納部10とは別体として設けられており、例えば、一枚の紙を折り曲げて形成される。蓋20は、収納部10の上面を覆う蓋上面部21と、蓋上面部21の一方側縁に折曲可能に一体形成された相対する一対の蓋側面部22と、蓋側面部21の下部に折曲可能に一体形成され、収納部10の係止切欠部14A,13A,16Bに挿入することにより収納部10に対して固定する挿入片23とを有している。
【0023】
蓋上面部21は例えば矩形状であり、収納部10の上面に対応した大きさに形成されている。蓋上面部21の一対の一方側縁には、収納部10の突出部17を突出させる突出部用開口21Aがそれぞれ設けられている。突出部用開口21Aは、一方側縁に沿って、蓋側面部22にも拡大して設けられていることが好ましい。蓋の取り付け取り外しを容易とするためである。
【0024】
蓋側面部22は例えば矩形状の一部が切り欠かれた形状を有しており、収納部10の第2側面起立部14に対応した大きさに形成されている。蓋側面部22は、例えば、蓋上面部21の両側の一方側縁に折り曲げ線20Aを介して連続して設けられている。蓋側面部22の下側、例えば、具体的には下端部には、挿入片の両側に突出部17に対応して切り欠かれた突出部切欠部22Aが設けられていることが好ましい。突出部17と組み合わせることにより、収納部10を段積した際に、一方側縁方向Xにおける移動を抑制するためである。
【0025】
挿入片23は、蓋側面部22の蓋上面部21と反対側に折り曲げ線20Bを介して連続して設けられている。挿入片23は、各第2側面起立部14にそれぞれ対応して、2個の突出部17の間に対応する位置に設けられていることが好ましい。挿入片23の横方向の幅は、例えば、蓋側面部22の側から先端部に向かい、拡大された後、狭くなっていることが好ましい。係止切欠部14Aに容易に挿入することができるようにすると共に、挿入した後は抜けにくくするためである。なお、係止切欠部14Aの矩形状の切り欠き部分の幅は、挿入片23の先端部及び基端部よりも広く、拡大部分よりも狭く形成されていることが好ましい。
【0026】
蓋20は、例えば、蓋上面部21を収納部10の上に載置し、蓋側面部22及び挿入片23を折り曲げて、挿入片23を収納部10の係止切欠部14A,13A,16Bに挿入することにより収納部10に対して固定することができる。
【0027】
この包装箱は、例えば、段積して用いることができる。段積の際には、例えば、下の収納部10の突出部17を立てた状態で、突出部17の内側に、上に積む収納部10の下部、すなわち第2側面起立部14の下端部を配置して載置する。蓋20は付けた状態でも、付けない状態でも、段積することができる。蓋を付けた状態で段積する場合には、例えば、下の収納部10の突出部17に、上に積む包装箱の蓋側面部22の突出部切欠部22Aを対応させて載置する。
【0028】
このように本実施の形態によれば、収納部10において、底面部11の一方側縁に、第2側面起立部14、頂面部15、及び、第2側面垂下部16を一体形成し、第2側面起立部14を起立させて第1折曲片13を覆うように頂面部15及び第2側面垂下部16を折り曲げて係合片16Aを係合孔11Aに係合させることにより組み立てると共に、頂面部15及び第2側面垂下部16の一部を連続して切欠いて第2側面起立部14から連続して上に突出させた突出部17を設けるようにしたので、突出部17を第2側面起立部14の下端部よりも外側に位置させることができ、突出部17の内側に第2側面起立部14の下端部を配置して、複数の収納部10を容易に段積することができる。よって、上に積んだ収納部10を下の収納部10の突出部17により安定して保持することができる。
【0029】
また、突出部17を突出させる突出部用開口21Aを設けた蓋20を備えるようにしたので、蓋20により収納部10の開口を覆い、収納物10を保護することができると共に、蓋20をした状態でも、蓋20をしない状態でも、収納部10を段積することができる。更に、蓋20をした状態で段積すれば、蓋20の蓋上面部21と、収納部10の底面部11との摩擦により、より安定して段積することができる。
【0030】
加えて、突出部17を各第2側面起立部14に対してそれぞれ間隔をあけて2個ずつ設け、挿入片23を各第2側面起立部14にそれぞれ対応して、2個の突出部17の間に対応する位置に設けると共に、蓋側面部22の下側に、挿入片23の両側に突出部17に対応して切り欠いた突出部切欠部22Aを設けるようにすれば、突出部17と突出部切欠部22Aとを合わせることにより、一方側縁方向Xにおける移動も抑制することができ、より安定して保持することができる。
【0031】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、各構成要素について具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、他の構成要素を備えていてもよい。また、各構成要素の具体的な形について図面に示して説明したが、他の形状を有するように構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
包装箱に用いることができる。
【符号の説明】
【0033】
10…収納部、10A,10B,10C,10D,10E…折り曲げ線、11…底面部、11A…係合孔、12…第1側面部、13…第1折曲片、13A…係止切欠部、13B…上部切欠部、14…第2側面起立部、14A…係止切欠部、15…頂面部、16…第2側面垂下部、16A…係合片、16B…係止切欠部、16C…拡大切欠部、17…突出部、20…蓋、20A,20B…折り曲げ線、21…蓋上面部、21A…突出部用開口、22…蓋側面部、22A…突出部切欠部、23…挿入片