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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183464
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096994
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】110001645
【氏名又は名称】弁理士法人谷藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今山 武成
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BC22
2C088BC25
2C088DA07
2C088EB78
2C333AA11
2C333CA44
2C333CA77
(57)【要約】
【課題】リーチ変動パターンにおけるリーチ演出を適切に構成するとともに、電飾装置の点光りによる透光部の明度差を小さくすることにより発光時の見栄えをよくすることによってより効果的な演出を行うことが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】透光部78と、透光部78を発光させる複数のLED73とを有する電飾装置40において、透光部78の外縁に非透光部78を設け、LED73を、非透光部78の後側に配置する。また、一又は複数段階のリーチ演出を経て、最後のリーチ演出において結果表示を行うリーチ変動パターンでは、リーチ演出の段階が進むにつれて大当り(特定態様)となる信頼度が高くなり、リーチはずれ変動パターンでは、最後のリーチ演出が弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように構成する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者に利益を付与するか否かを抽選する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて図柄を変動表示すると共に前記利益を付与する場合には前記図柄を特定態様で停止させる図柄表示手段と、
前記抽選結果に関する演出を、前記図柄表示手段による変動表示と共に、複数種類の変動パターンの何れかに従って実行させる演出制御手段と、
電飾装置と、を備え、
前記複数種類の変動パターンは、前記図柄がリーチ状態となった後、一又は複数段階のリーチ演出を経て、最後のリーチ演出において結果表示を行うリーチ変動パターンを含み、
前記リーチ変動パターンは、前記リーチ演出の段階が進むにつれて前記特定態様となる信頼度が高くなるように構成し、
前記電飾装置は、透光部と、該透光部を発光させる複数の光源とを有する
遊技機において、
前記リーチ演出には、弱リーチ演出と、該弱リーチ演出よりも後段階に出現可能な強リーチ演出とがあり、
前記リーチ変動パターンのうち、前記図柄が前記特定態様とならないはずれ変動に対応するリーチはずれ変動パターンでは、前記最後のリーチ演出が前記弱リーチ演出の場合よりも前記強リーチ演出の場合の方が前記結果表示の時間が長くなるように構成し、
前記透光部の外縁に非透光部を設け、
前記光源を、前記非透光部の後側に配置した
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機では、遊技機本体の前側各部に電飾装置が配置されており、画像表示手段、可動体、音声出力手段等の他の演出手段と同期して所定の発光パターンで発光することにより、遊技状態に応じた演出を行うことが可能となっている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-154668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技機の演出効果を向上させるための施策としては、例えば、リーチ変動パターンにおけるリーチ演出の構成や電飾装置の発光性能を向上させることが考えられる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、リーチ変動パターンにおけるリーチ演出を適切に構成するとともに、電飾装置の点光りによる透光部の明度差を小さくすることにより発光時の見栄えをよくすることによって、より効果的な演出を行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、遊技者に利益を付与するか否かを抽選する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて図柄を変動表示すると共に前記利益を付与する場合には前記図柄を特定態様で停止させる図柄表示手段と、前記抽選結果に関する演出を、前記図柄表示手段による変動表示と共に、複数種類の変動パターンの何れかに従って実行させる演出制御手段と、電飾装置と、を備え、前記複数種類の変動パターンは、前記図柄がリーチ状態となった後、一又は複数段階のリーチ演出を経て、最後のリーチ演出において結果表示を行うリーチ変動パターンを含み、前記リーチ変動パターンは、前記リーチ演出の段階が進むにつれて前記特定態様となる信頼度が高くなるように構成し、前記電飾装置は、透光部と、該透光部を発光させる複数の光源とを有する遊技機において、前記リーチ演出には、弱リーチ演出と、該弱リーチ演出よりも後段階に出現可能な強リーチ演出とがあり、前記リーチ変動パターンのうち、前記図柄が前記特定態様とならないはずれ変動に対応するリーチはずれ変動パターンでは、前記最後のリーチ演出が前記弱リーチ演出の場合よりも前記強リーチ演出の場合の方が前記結果表示の時間が長くなるように構成し、前記透光部の外縁に非透光部を設け、前記光源を、前記非透光部の後側に配置したものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、より効果的な演出を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第1の実施形態に係るパチンコ機の全体正面図である。
図2】同パチンコ機の可動電飾装置の正面図である。
図3】同パチンコ機の可動電飾装置の分解斜視図である。
図4】同パチンコ機の可動電飾装置の正面断面図である。
図5】同パチンコ機の可動電飾装置の側面断面図である。
図6】同パチンコ機の可動電飾装置のLED列の説明図である。
図7】同パチンコ機の制御系のブロック図である。
図8】同パチンコ機の変動パターン選択テーブルを示す図である。
図9】同パチンコ機の変動パターンの概略構成を示す図である。
図10】同パチンコ機のSリーチ演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図11】同パチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図12】同パチンコ機のSPリーチ後演出(はずれの場合)のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図13】同パチンコ機のSPリーチ後演出(大当りの場合)のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図14】同パチンコ機の通常/復活大当り可動体演出におけるレインボー発光パターンの説明図である。
図15】本発明の第2の実施形態に係るパチンコ機の可動電飾装置の正面図である。
図16】同パチンコ機の可動電飾装置の正面断面図である。
図17】同パチンコ機の可動電飾装置の側面断面図である。
図18】同パチンコ機の可動電飾装置のLED列の説明図である。
図19】本発明の第3の実施形態に係るパチンコ機の可動電飾装置の正面断面図である。
図20】同パチンコ機の可動電飾装置のLED列の説明図である。
図21】本発明の第4の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図22】本発明の第5の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図23】本発明の第6の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図24】本発明の第7の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図25】本発明の第8の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ後演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図26】本発明の第9の実施形態に係るパチンコ機のSリーチ演出及びSPリーチ後演出のタイムチャートを示す図である。
図27】本発明の第10の実施形態に係るパチンコ機のSリーチ演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1図14は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4には、遊技盤5等が上部側に、遊技盤5の前側の遊技領域5aに向けて遊技球を発射する発射手段6、下部スピーカSP1等が下部側にそれぞれ配置されると共に、遊技盤5等の前側に対応してガラス扉7が、発射手段6、下部スピーカSP1等の前側に対応して前面板8がそれぞれヒンジ3と同じ側のヒンジ9により開閉自在に枢支されている。なお、ガラス扉7と前面板8とを一つの扉体で構成することにより一体的に開閉可能としてもよい。
【0009】
ガラス扉7には、その略中央に、遊技領域5aに対応するガラス窓7aが設けられ、またそのガラス窓7aの周囲には、上部スピーカSP2、電飾装置10等の各種演出手段が配置されている。電飾装置10は、前面側にLED11aが配設されたLED基板11と、そのLED基板11の前側に配置された発光レンズ部12とを備えている。ガラス扉7の前面側には、上部スピーカSP2等を前側から覆う合成樹脂製のガラス枠カバー13が設けられており、そのガラス枠カバー13の少なくとも一部が、透光性を有する発光レンズ部12となっている。発光レンズ部12には、内部のLED基板11等を前側から見えにくくするとともにLED11aから発せられた光を適度に拡散させるべく、凹凸加工等の光拡散処理が施されている。
【0010】
前面板8の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段6に供給するための上皿15が上部側に配置され、またその上皿15の下側には、例えば上皿15が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿16が左端側に、発射手段6を作動させるための発射ハンドル17が右端側に夫々設けられている。更に、例えば上皿15等を前側から覆う上皿カバー18上には、遊技者が押下操作可能な演出ボタン(所定操作手段)19等の各種操作手段が設けられている。なお、上皿カバー18上にも電飾手段を配置してもよい。
【0011】
遊技盤5の前面側には、発射手段6から発射された遊技球を案内するガイドレール20が環状に装着されると共に、そのガイドレール20の内側の遊技領域5aに、センターケース21、普通図柄始動手段22、特別図柄始動手段23、大入賞手段24、普通入賞手段25等の各種遊技部品が配置されている。
【0012】
センターケース21は、例えば遊技領域5aの略中央に配置されており、液晶式等の画像表示手段26に対応する略矩形状の表示窓27を備え、その表示窓27を取り囲む装飾枠28上に、普通図柄表示手段31、特別図柄表示手段32、普通保留個数表示手段33、第1特別保留個数表示手段34等の各種表示手段の他、ステージ35、可動演出手段36等が設けられている。
【0013】
ステージ35は、画像表示手段26の下部前側に左右方向に配置されており、センターケース21の側部、例えば左側に設けられたワープ入口35aに流入した遊技球を自由に転動させた後、例えば左右方向中央の中央落下部又はその左右両側の側部落下部から前側に落下させるようになっている。
【0014】
可動演出手段36は、可動電飾装置40と、この可動電飾装置40を移動可能に支持する可動体案内手段41と、可動電飾装置40を駆動する駆動手段42とを備えている。可動電飾装置(電飾装置,可動体)40は、左右方向の横長状に形成され、その前面側には任意の装飾(ここでは当該遊技機のタイトルである「カッパ伝説」の文字)が例えば立体的に形成されており、内部に配置されたLED73が点灯することによって所定部位(ここでは「カッパ伝説」の文字部分)が任意色で発光するようになっている。この可動電飾装置40の詳細については後述する。
【0015】
可動体案内手段41は、可動電飾装置40を画像表示手段26の表示画面26aの前面側に沿って所定方向(ここでは上下方向)に移動可能な状態で支持するもので、画像表示手段26の表示画面26aの左右両側に沿って上下方向に配置された一対の案内レール43を備え、それら各案内レール43によって可動電飾装置40の左右両端部が上下方向移動可能に支持されている。この可動体案内手段41により、可動電飾装置40は、画像表示手段26の上側の上部位置と、画像表示手段26の前側の下部位置との間で上下方向に移動可能であり、通常時は原点位置である上部位置に保持されている。
【0016】
駆動手段42は、例えばステッピングモータで構成され、装飾枠28の後側に配置されており、図示しないベルト等を介して可動電飾装置40を所定の動作パターンに従って上下方向に移動させることが可能となっている。
【0017】
普通図柄始動手段22は、普通図柄表示手段31による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲートにより構成され、センターケース21の左側に配置されており、遊技球の通過を検出可能な遊技球検出手段(図示省略)を備えている。
【0018】
普通図柄表示手段31は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、普通図柄始動手段22が遊技球を検出することに基づいてそれら複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段22による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合にははずれ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。
【0019】
普通図柄始動手段22による遊技球検出時に取得された普通乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通図柄表示手段31による図柄変動が開始される毎に順次消化される。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は普通保留個数表示手段33等によって遊技者に報知される。
【0020】
特別図柄始動手段23は、特別図柄表示手段32による図柄変動を開始させるためのもので、例えば上下2つの始動入賞手段23a,23bと、下始動入賞手段23bを開閉する開閉手段46と、始動入賞手段23a,23bに入賞した遊技球を夫々検出する遊技球検出手段(図示省略)とを備え、例えばセンターケース21の下側に配置されている。上始動入賞手段23aは開閉手段等を有しない非開閉式入賞手段で、ステージ35の中央落下部の真下に上向き開口状に配置されている。下始動入賞手段23bは、開閉手段46により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段で、上始動入賞手段23aの下側に配置されており、普通図柄表示手段31の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉手段46が所定時間閉状態から開状態に変化するように構成されている。
【0021】
特別図柄表示手段32は、特別図柄を変動表示するためのもので、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段23が遊技球を検出した場合(図柄始動条件が成立した場合)、即ち上下2つの始動入賞手段23a,23bの何れかに遊技球が入賞した場合に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段23a,23bへの入賞時に取得された特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には所定の大当り態様で、一致しない場合には例えばはずれ態様で停止するようになっている。特別図柄には、大当り態様及びはずれ態様が夫々1又は複数種類ずつ設けられている。なお、それら各態様には夫々数字図柄等を割り当ててもよいし、遊技者がその特別図柄の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのようなそれ自体としては特別な意味を持たない図柄を割り当ててもよい。
【0022】
特別図柄始動手段23への遊技球入賞時に取得された特別乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、特別図柄表示手段32による図柄変動が開始される毎に順次消化される。特別乱数情報の記憶個数(特別保留個数)は、第1特別保留個数表示手段34、後述する第2特別保留個数表示手段49等によって遊技者に報知される。
【0023】
大入賞手段24は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板47を備えた開閉式入賞手段で、例えば特別図柄始動手段23の下側に配置されており、特別図柄表示手段32の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に発生する特別利益状態において、開閉板47が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
【0024】
また画像表示手段26は、演出図柄表示手段48、第2特別保留個数表示手段49等を構成している。演出図柄表示手段(図柄表示手段)48は、特別図柄表示手段32による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄(図柄)Pを変動表示するものである。演出図柄Pは、数字図柄その他の複数個の図柄で構成される図柄列を複数(図1の例では左右方向に3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄は、1~8等の数字、その他で構成される図柄本体部Paと、この図柄本体部Paに付随するキャラクタその他の装飾部Pbとの結合で構成されている。なお演出図柄Pは、拡大又は縮小、表示位置の変更、装飾部Pbの消去等、表示態様を任意に変化させることが可能である。
【0025】
演出図柄Pは、特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定態様となるように特別図柄の変動停止と略同時に最終停止する。なお演出図柄Pでは、例えば有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様(特定態様)、それ以外がはずれ演出態様となっており、特別図柄が大当り態様、はずれ態様となる場合には演出図柄Pは大当り演出態様、はずれ演出態様となる。
【0026】
また演出図柄Pの変動パターンは、3つの図柄列が夫々変動する通常変動で始まり、その通常変動で「2↓2」、「7↓7」等のリーチ状態が成立した場合には、一又は複数段階のリーチ演出を経て最終停止するように構成されており、通常変動からリーチ演出に発展して大当り演出態様又ははずれ演出態様となるのがリーチ変動パターン、通常変動からリーチ演出に発展することなくはずれ演出態様となるのが通常変動パターンである。
【0027】
リーチ変動パターンにおける各リーチ演出では、画像表示手段26等による任意の映像演出が行われるとともに、大当り演出態様/はずれ演出態様の何れかで変動停止するか、次段階のリーチ演出に発展するかを示す結果表示が行われるようになっている。
【0028】
本実施形態では、図9に示すように、「Nリーチ演出」、「Sリーチ演出」、「SPリーチ前演出」、「SPリーチ後演出」の4段階のリーチ演出が設けられている。Nリーチ演出では、大当り演出態様となる可能性は極めて低く、殆どの場合、はずれ演出態様で停止するか、次のSリーチ演出に発展するように制御される。また、SPリーチ前演出は、SPリーチ演出の前半部分を構成するもので、ここで大当り演出態様となって終了する場合はなく、はずれ演出態様で停止するか、次のSPリーチ後演出に発展するように制御される。SPリーチ後演出は、最終段階のリーチ演出であって次のリーチ演出に発展することはなく、大当り演出態様/はずれ演出態様の何れかで終了するように制御される。
【0029】
本実施形態では、図8(b)に示すように、大当り演出態様で最終停止するリーチ大当り変動パターンとして、Nリーチ演出まで発展して終了するNリーチ大当り変動パターン、Sリーチ演出まで発展して終了するSリーチ大当り変動パターン、SPリーチ後演出まで発展して終了するSPリーチ大当り変動パターンの3種類が設けられており、更にSPリーチ大当り変動パターンとしては、SPリーチ演出の異なるSPリーチ1~3大当り変動パターンの3種類が設けられている。なお上述したように、SPリーチ前演出で大当り演出態様となる場合はないから、SPリーチ1~3大当り変動パターンでは必ずSPリーチ後演出まで発展する。
【0030】
また本実施形態では、図8(a)に示すように、はずれ演出態様で最終停止するはずれ変動パターンとして、リーチ演出に発展することなく終了する通常変動パターン、Nリーチ演出まで発展して終了するNリーチはずれ変動パターン、Sリーチ演出まで発展して終了するSリーチはずれ変動パターン、SPリーチ前演出まで発展して終了するSPリーチ前はずれ変動パターン、SPリーチ後演出まで発展して終了するSPリーチ後はずれ変動パターンの5種類が設けられている。また、通常変動パターンは変動時間が15s(s=秒、以下同じ)、10s、5s、3sの4種類設けられ、Nリーチはずれ変動パターンは、最終停止図柄とリーチ図柄との差が-3,-2,-1,+1の4種類設けられ、SPリーチ前はずれ変動パターンとSPリーチ後はずれ変動パターンは、SPリーチ演出の異なる各3種類設けられている。
【0031】
第2特別保留個数表示手段49は、特別保留個数を報知するためのもので、特別保留個数分(最大4個)の保留表示画像Q4~Q1と、変動中の演出図柄Pに対応する変動中保留画像Q0とを表示画面26aの所定位置、例えば下部側に表示可能となっている。第2特別保留個数表示手段49は、特別図柄始動手段23への遊技球の入賞によって特別保留個数が増加した場合には、保留表示画像Q1~を待ち行列の最後尾(例えば左端側)に1個追加表示し、特別図柄の新たな変動が開始して特別保留個数が減少した場合には、例えば変動中保留画像Q0を消去すると共に、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば右側)に向けて1個分ずつシフトし、押し出された先頭の保留表示画像Q1を新たな変動中保留画像Q0に変化させるようになっている。
【0032】
また、遊技盤5上には、可動演出手段36の他にも、センターケース21等の各種遊技部品に電飾装置50が配置されている。電飾装置50は、前面側にLED51aが配設されたLED基板51と、そのLED基板51の前側に配置された発光レンズ部52とを備えている。発光レンズ部52は、装飾枠28の少なくとも一部に設けられた透光部により構成されている。発光レンズ部52には、内部のLED基板51等を前側から見えにくくするとともにLED51aから発せられた光を適度に拡散させるべく、凹凸加工等の光拡散処理が施されている。
【0033】
続いて、図2図5等を参照しつつ可動電飾装置40の構成について説明する。可動電飾装置40は、図2図5等に示すように、前カバー体71と、ベース体72と、複数のLED(光源,発光体)73が配置されたLED基板74とで構成されている。前カバー体71は、透光性を有する合成樹脂製で、前面板75と、この前面板75の外周に沿って後向きに延設された外周板76とを一体に備えている。前カバー体71の前面板75には、例えば横書きのゴシック体による「カッパ伝説」の文字列に対応する文字領域を除き、前面側に非透光処理が施されており(非透光部77)、これによって前面板75に「カッパ伝説」の横書き文字列を構成する透光文字部(透光部)78が形成されている。この透光文字部78は、図2に示すように、非透光部77により互いに分離された複数(ここでは14個)の透光領域78a~78nで構成されている。例えば「カ」の文字は一つの透光領域78aで構成され、「ッ」の文字は三つの透光領域78b~78dで構成されている。
【0034】
なお、非透光部77を形成するための非透光処理は、メッキ処理、非透光性シートの貼付等、任意である。また非透光部77は、完全な非透光性が要求されるものではなく、透光文字部78に比べて光の透過率が十分に小さければよい。また非透光処理は前カバー体71の外周板76の外面側にも施すことが望ましい。
【0035】
前カバー体71の前面板75は、透光文字部78を構成する「カッパ伝説」の横書き文字列の外形に沿ってそれよりも一回り大きな横長形状に形成されるとともに、透光文字部78を構成する各文字の外周に沿って略一定幅の非透光縁取り部77aが前向き突出状に形成されている。本実施形態ではこの非透光縁取り部77aから外側が非透光部77、非透光縁取り部77aよりも内側が透光文字部78となっている。なお、非透光縁取り部77aは、必ずしも前向き突出状に形成する必要はなく、その他の非透光部77と同じ厚さに形成してもよい。
【0036】
また図5に示すように、前カバー体71の内面側には、LED基板74等を前側から見えにくくするとともにLED73から発せられた光を適度に拡散させるべく、少なくとも透光文字部78に対応する領域にレンズカット加工その他の光拡散処理が施されている(光拡散部79)。
【0037】
なお図5では、透光文字部78の後側の領域だけでなく、非透光部77の後側の領域にも光拡散処理を施した例を示したが、透光文字部78の後側の領域にのみ光拡散処理を施し、非透光部77の後側の領域には光拡散処理を施さないようにしてもよい。また、非透光部77の後側にも光拡散処理を施す場合、非透光部77全体ではなく、LED73の前側に対応する一定領域にのみ光拡散処理を施してもよい。また、透光文字部78と非透光部77との両方に対応して光拡散処理を施す場合、透光文字部78の後側と非透光部77の後側とで光拡散処理の種類(例えばレンズカット加工の種類)を異ならせてもよい。この場合のレンズカット加工の種類は、ボールカット加工、ローレット加工、ダイヤカット加工、アイスカット加工等、任意である。また透光文字部78に関しては、その透光文字部78側(すなわち前面側)にも内面側と同じ、又は異なる種類のレンズカット加工を施してもよい。
【0038】
前カバー体71は、ベース体72の前側にねじ止め等により着脱自在に固定されている。ベース体72は、透光性を有しない合成樹脂製で、前カバー体71の外形と略同じ形状に形成された前面板81と、この前面板81の外周に沿って後向きに延設された外周板82とを一体に備え、前面板81の前面側に前カバー体71が固定されている。前カバー体71の後側がこのベース体72の前面板81により略閉鎖されることにより、前カバー体71内には発光室83が形成されている。なお、ベース体72の左右両端側には、案内レール43に対してスライド移動可能に装着されるレール接続部84が設けられている。
【0039】
LED基板74は、前カバー体71における外周板76の内面に沿う形状とすることにより、透光文字部78よりも大で且つ縁部が透光文字部78の外形に沿うように形成された基板本体85と、この基板本体85の前面側に配置された複数のLED73と、基板本体85の裏面側に配置されたコネクタ86とを備え、発光室83内の後部所定位置に配置された状態でベース体72の前面板81に対してねじ止め等により着脱自在に固定されている。
【0040】
ベース体72の前面板81には、基板支持用のボス87が前向き突出状に形成されており、このボス87により、LED基板74はベース体72との間に一定の隙間を保持した状態で支持されている。コネクタ86に接続されるハーネス88は、ベース体72に形成された開口部89を経て可動電飾装置40の後側に引き出され、中継基板等を介してサブ制御基板62に接続されている。
【0041】
LED基板74には、3×10=30個のLED73が、前カバー体71側の透光文字部78、即ち「カッパ伝説」の文字列に対応して配置されている。即ち、LED基板74には、図6に示すように、可動電飾装置40の短手方向(ここでは文字列の幅方向である上下方向)に配列された複数(ここでは3個)のLED73よりなるLED列(光源列)が、可動電飾装置40の長手方向(ここでは文字列の配列方向である左右方向)に複数(ここではA~Jの10組)配列されている。そして、LED基板74上のLED73は、LED列毎に異なるチャンネルで発光制御されるようになっている。これにより、LED73の発光状態(発光色や点灯/消灯等の発光態様)を文字列の配列方向に順次変化させるような発光制御を容易に行うことが可能である。
【0042】
なお図4では、30個のLED73を、所属するLED列を示すA~Jの符号(図6)と、それら各LED列内の番号を示す1~3の符号とを付加することにより区別している。例えば、LED列Aに属する1番目のLED73をLED73A1、LED列Bに属する3番目のLED73をLED73B3としている。
【0043】
また、30個のLED73は何れも、少なくとも一部が正面視において非透光部77の後側に重なるように、透光文字部78と非透光縁取り部77aとの境目に沿って非透光縁取り部77aの後側に配置されている。具体的には、互いに近接する複数の透光文字部78により挟まれた非透光部77(中間非透光部)に対応して配置されるLED73(ここではLED73G3,73I1,73I2,73J2)については、その非透光部77の略中央(各透光文字部78から略等距離の位置)に対応してその後側に配置されている。また、周囲を透光文字部78により略囲まれた非透光部77に対応して配置されるLED73(ここでは73F1)については、その非透光部77の略中央(周囲の透光文字部78から略等距離の位置)に対応してその後側に配置されている。これらの場合は、非透光部77の幅とLED73との大小関係に応じて、LED73の方が大であれば(例えばLED73I1)、LED73の一部分が透光文字部78側にはみ出した状態となるが、LED73の方が小であれば(例えばLED73J2,73J3)、LED73の全体が非透光部77の後側に重なった状態となる。
【0044】
一方、それら以外のLED73、即ち透光文字部78に対して十分な広さの非透光部77が接している場合には、その非透光部77に対応して配置されるLED73(ここではLED73A1~73A3,73B1~73B3等)については、LED73の縁部が非透光部77と透光文字部78との境目と前後に略一致するように配置されている。この場合、LED73の縁部は透光文字部78側にはみ出さないことが望ましいが、一部はみ出すように配置してもよい。
【0045】
このように、LED73を非透光部77の後側に配置することで、LED73から真正面に向けて発せられた光が透光文字部78に直接照射されることがない(又は少ない)ため、点光りを解消して透光文字部78の明度差を小さくすることが可能である。
【0046】
また複数の透光領域78a~78nのうち、複数のLED73が配置されている特定透光領域(ここでは透光領域78a,78d~78f,78h,78i,78n)については、各特定透光領域に対応するLED(特定光源)73が次のように配置されている。即ち、特定透光領域に対応する各LED73は、その特定透光領域に対応するその他のLED73のうちの少なくとも一つに対する直線経路全体が、正面視において特定透光領域内を通過するように配置されている。
【0047】
具体的には、特定透光領域78aに対応するLED73A1~73A3,73B1~73B3のうち、LED73A1に関しては、LED73A2に対する直線経路L1と、LED73A3に対する直線経路L2との各全体が正面視において特定透光領域78a内を通過している。同様に、LED73A2に関しては、LED73A1に対する直線経路L1と、LED73B1に対する直線経路L3との各全体が正面視において特定透光領域78a内を通過している。その他のLED73A3,73B1~B3に関しても同様である。これにより、複数のLED73による各発光領域が特定透光領域内で互いに重なりあうため、点光りによる透光文字部78の明度差をより小さくすることが可能である。
【0048】
また図4の部分拡大図に示すように、LED73は略矩形状に形成され、四辺のうちの所定対辺73a,73bに夫々3つの端子69a~69c,69d~69fが配置されている。そして、それら各端子69a~69c,69d~69fからは、夫々配線パターン70a~70c,70d~70fが、所定対辺73a,73bに対して垂直な方向に少なくとも所定距離Xまでまっすぐ平行に引き出された後、任意の方向に屈折し、或いはそのままビア等に接続されている。従って、LED基板74の縁部近傍に配置され、特に基板縁部までの距離が所定距離Xに満たないLED73については、図4の部分拡大図に示すように、端子69a~69c,69d~69fが設けられている所定対辺73a,73bとは別の、端子が設けられていない辺73cがLED基板74の縁部に向くように配置されている。これにより、LED73をLED基板74の縁部近傍に配置せざるを得ないにも拘わらず配線パターンの引き回しが容易になるという利点がある。
【0049】
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、透光文字部(透光部)78と、この透光文字部78を発光させる複数のLED(光源)73とを有する可動電飾装置(電飾装置)40を備え、透光文字部78の外縁に非透光部77を設け、LED73を、非透光部77の後側に配置しているため、可動電飾装置40の点光りによる透光文字部78の明度差を小さくすることにより発光時の見栄えをよくすることが可能である。
【0050】
また、LED73を、透光文字部78と非透光部77との境目に、少なくとも一部分が可動電飾装置40に対する正面視において非透光部77の後側に重なるように配置しており、しかも非透光部77のうち、両側を透光文字部78で挟まれた中間非透光部については、幅方向略中央に対応してその後側にLED73を配置しているため、点光りを解消しつつ、透光文字部78全体をより明るく且つなるべく均等に発光させることが可能である。
【0051】
また、透光文字部78は、非透光部77により互いに分離された複数の透光領域78a~78nを備え、複数の透光領域78a~78nのうちの特定透光領域に対応して、その外周の非透光部77の後側に複数のLED73(以下、特定光源)を配置し、それら特定光源を、その他の特定光源のうちの少なくとも一つに対する直線経路全体が、可動電飾装置40に対する正面視において特定透光領域内を通過するように配置しているため、複数の特定光源による各発光領域が特定透光領域内で互いに重なりあうことにより、点光りによる透光文字部78の明度差をより小さくすることが可能である。
【0052】
また可動電飾装置40の短手方向に配列された複数のLED73よりなるLED列(光源列)を、可動電飾装置40の長手方向に複数配列し、LED列毎に異なるチャンネルでLED73を制御するように構成しているため、LED73の発光状態(発光色や点灯/消灯等の発光態様)を文字列の配列方向に順次変化させるような発光制御を容易に行うことが可能である。
【0053】
また、LED基板74を、少なくとも一部の縁部が透光文字部78の外形に沿う形状に形成し、LED基板74の縁部近傍のLED73に関しては、端子が設けられた所定対辺とは別の辺がLED基板74の縁部に向くように配置しているため、LED73をLED基板74の縁部近傍に配置せざるを得ないにも拘わらず配線パターンの引き回しが容易になるという利点がある。
【0054】
図7は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図7において、201は主制御基板、202は演出制御基板で、これら各制御基板201,202は、遊技盤5の裏側の適宜箇所に、基板ケースに格納された状態で着脱自在に装着されている。なお、図7のブロック図では、主制御基板201、演出制御基板202以外の基板については省略している。
【0055】
主制御基板201は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段211、普通始動口チェック処理手段212、普通乱数記憶手段213、普通図柄処理手段214、普通図柄表示制御手段215、普通保留個数表示制御手段216、普通利益状態発生手段217、特別乱数作成処理手段221、特別始動口チェック処理手段222、特別乱数記憶手段223、特別図柄処理手段224、特別図柄表示制御手段225、第1特別保留個数表示制御手段226、特別利益状態発生手段227、特別遊技状態発生手段228、制御コマンド送信手段229等を備えている。
【0056】
普通乱数作成処理手段211は、変動後の普通図柄を当り態様とするか否かの判定に用いる当り判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段212は、普通図柄始動手段22による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段22が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段211で作成された当り判定乱数値等の普通乱数情報を1個取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段213に記憶させるように構成されている。
【0057】
普通図柄処理手段214は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、当り判定手段214a、普通停止図柄選択手段214b、変動時間選択手段214c等を備えている。当り判定手段214aは、普通図柄の変動後の停止図柄を当り態様とするか否か、即ち普通利益状態を発生させるか否かの抽選を行うもので、普通図柄表示手段31が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段213に1以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段213に記憶されている普通乱数情報の待ち行列からその先頭の当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/はずれの判定を行うように構成されている。
【0058】
普通停止図柄選択手段214bは、普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択するものである。本実施形態では、当り態様とはずれ態様に対応するのは各1種類の図柄のみであるため、当り判定機能による当り/はずれの判定結果に基づいて、当り判定の場合には「○」が、はずれ判定の場合には「×」が画一的に選択される。また、変動時間選択手段214cは普通図柄の変動時間を選択するものである。
【0059】
普通図柄表示制御手段215は、普通図柄処理手段214による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段31の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段31が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段213に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段31による普通図柄の変動を開始させ、変動時間選択手段214cで選択された変動時間が経過することに基づいて、普通停止図柄選択手段214bで選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
【0060】
普通保留個数表示制御手段216は、普通保留個数表示手段33の表示制御を行うもので、普通図柄始動手段22による遊技球の検出、及び普通図柄表示手段31による普通図柄の変動に基づいて、普通保留個数表示手段33により普通保留個数情報を表示させるようになっている。
【0061】
普通利益状態発生手段217は、当り判定手段214aによる判定結果が当り判定となることに基づいて普通図柄表示手段31の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に、特別図柄始動手段23を構成する下特別始動口23bの開閉手段46を例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させる普通利益状態を発生させるようになっている。
【0062】
特別乱数作成処理手段221は、大当り/はずれの判定に用いる大当り判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
【0063】
特別始動口チェック処理手段222は、特別図柄始動手段23への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、始動入賞手段23a,23bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段221で作成された大当り判定乱数値、図柄判定乱数値等よりなる特別乱数情報を取得し、その特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段223に記憶させるように構成されている。
【0064】
また、特別始動口チェック処理手段222は先読み判定手段222aを備えている。この先読み判定手段222aは、始動入賞手段23a,23bに遊技球が入賞したときに取得する特別乱数情報について、図柄変動に供されるよりも前の所定のタイミング、例えば特別乱数情報の取得時に、その特別乱数情報について先読み判定処理を実行するようになっている。この先読み判定処理では、先読み禁止中でないことを条件に、大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定結果を出力する。この先読み判定結果は、始動入賞手段23a,23bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留加算コマンドにより演出制御基板202等に伝達される。なお本実施形態では、この先読み判定処理により、上述した大当り判定だけでなく、変動パターンの種類についても判定を行う。
【0065】
特別図柄処理手段224は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、大当り判定手段224a、大当り・はずれ選択手段224b、変動パターン選択手段224c等を備えている。大当り判定手段(抽選手段)224aは、乱数抽選により大当り/はずれの判定、即ち特別利益状態を発生させるか否かの判定(遊技者に利益を付与するか否かの抽選)を行うもので、特別図柄表示手段32が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段223に1以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別乱数記憶手段223に記憶されている特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当り判定乱数値を取り出し、その大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定を行うように構成されている。
【0066】
大当り・はずれ選択手段224bは、大当り/はずれの種類を選択するもので、大当り判定手段224aによる判定結果がはずれの場合には、図8(a)に示すはずれ変動パターン選択テーブルと図柄判定乱数値とに基づいてはずれの種類を選択し、大当り判定手段224aによる判定結果が大当りの場合には、図8(b)に示す大当り変動パターン選択テーブルと図柄判定乱数値とに基づいて大当りの種類を選択する。
【0067】
はずれに関して、本実施形態では、はずれAとはずれBの2種類が設けられており、それらはずれA,Bの何れかが、図8(a)に示すように図柄判定乱数値に基づいて9:1等の任意の振分率で選択されるようになっている。はずれAは、図柄変動の開始時点の特別保留個数に応じて変動パターンの振り分けが異なるもので、図8(a)に示すように、特別保留個数0~3の夫々について、変動パターン乱数値の範囲と複数種類のはずれ変動パターンとの対応関係が規定されている。一方のはずれBは、図柄変動の開始時点の特別保留個数によって変動パターンの振り分けが変化しないもので、図8(a)に示すように、変動パターン乱数値の範囲と複数種類の変動パターンとの対応関係が1種類のみ規定されている。
【0068】
また大当りに関して、本実施形態では、10R通常、5R通常、10R確変、5R確変の4種類が設けられており、それらの何れかが、図8(b)に示すように図柄判定乱数値に基づいて1:4:1:4等の任意の振分率で選択されるようになっている。10R通常大当り、5R通常大当りは、後述する特別遊技状態として時短状態を発生させることとなる大当りで、特別利益状態では大入賞手段24による所定の単位開放動作を夫々10ラウンド,5ラウンド行うようになっている。ここで、単位開放動作とは、例えば大入賞手段24を開放してから所定時間(例えば28秒)経過するか、それまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に大入賞手段24を閉鎖する動作である。また、10R確変大当り,5R確変大当りは、後述する特別遊技状態として確変状態を発生させることとなる大当りで、特別利益状態では単位開放動作を夫々10ラウンド,5ラウンド行うようになっている。
【0069】
変動パターン選択手段224cは、演出図柄Pの変動パターンを複数の中から選択するもので、例えば大当り判定手段224aによる判定結果がはずれであり、大当り・はずれ選択手段224bによりはずれAが選択された場合には、その時点の特別保留個数と、特別乱数記憶手段223に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値とに基づいて複数のはずれ変動パターンの何れかを選択し(図8(a))、大当り判定手段224aによる判定結果がはずれであり、大当り・はずれ選択手段224bによりはずれBが選択された場合には、その時点の特別保留個数に拘わらず、特別乱数記憶手段223に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値に基づいて複数のはずれ変動パターンの何れかを選択し(図8(a))、大当り判定手段224aによる判定結果が大当りの場合には、大当り・はずれ選択手段224bにより選択された大当りの種類と、特別乱数記憶手段223に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値とに基づいて複数の大当り変動パターンの何れかを選択する(図8(b))ようになっている。
【0070】
なお図8に示すように、リーチ変動パターンについてはリーチ演出の段階が進むにつれて大当り演出態様(特定態様)となる信頼度が高くなるように構成されているが、本実施形態では、Nリーチ変動パターンで大当り演出態様になることはなく、またSリーチ変動パターンについては大当り演出態様になる可能性はあるが、その確率は極めて低くなっている(1%未満)。また、SPリーチ前演出で大当り演出態様になることはなく、SPリーチ変動パターンで大当り演出態様になる場合は必ずSPリーチ後演出に発展する。
【0071】
特別図柄表示制御手段225は、特別図柄表示手段32の表示制御を行うもので、特別図柄表示手段32が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段223に1以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別図柄表示手段32による特別図柄の変動を開始させ、変動パターン選択手段224cにより選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、例えば大当り判定手段224aの判定結果がはずれの場合には所定のはずれ態様で、大当り判定手段224aの判定結果が大当りの場合には大当り・はずれ選択手段224bで選択された大当りの種類に応じた大当り態様で、特別図柄の変動を停止させるようになっている。
【0072】
第1特別保留個数表示制御手段226は、第1特別保留個数表示手段34の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段23による遊技球の検出、及び特別図柄表示手段32による特別図柄の変動に基づいて、第1特別保留個数表示手段34により特別保留個数情報を表示させるようになっている。
【0073】
特別利益状態発生手段227は、大入賞手段24が所定の開放パターンに従って開放する特別利益状態を発生させるもので、大当り判定手段224aによる判定結果が大当りとなることに基づいて特別図柄表示手段32による特別図柄の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に、大当り・はずれ選択手段224bにより選択された大当りの種類に応じて、大入賞手段24による単位開放動作を例えば5ラウンド,10ラウンドの何れかだけ繰り返し実行させるようになっている(図8(b))。
【0074】
特別遊技状態発生手段228は、特別利益状態の発生後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば大当り・はずれ選択手段224bにより選択された大当りの種類に応じて、例えば10R通常,5R通常大当りの場合には時短状態を、10R確変,5R確変大当りの場合には確変状態を発生させるように構成されている。
【0075】
時短状態中は、例えば特別図柄に関して特別図柄表示手段32の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当り確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、下特別始動口23bの開閉手段46の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は特別利益状態が終了した時点で開始し、例えば特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
【0076】
確変状態中は、例えば時短状態と同様の各切り換えに加えて、大当り判定値の数が増加することにより、特別図柄が大当り態様となる確率が通常確率(例えば1/319)よりも高い高確率(例えば1/60)に切り換えられるようになっている。なお、確変状態は特別利益状態が終了した時点で開始し、例えば次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
【0077】
制御コマンド送信手段229は、所定の制御コマンドを演出制御基板202等に送信して制御指令を与えるためのもので、特別保留個数が増加したときに特別保留個数の加算を指定する保留加算コマンドを演出制御基板202側に送信する機能、特別図柄処理手段224による特別図柄処理に基づいて、特別図柄の変動開始時に、特別保留個数の減算を指定する保留減算コマンド、演出図柄Pの変動パターンを指定する変動パターンコマンド、特別図柄の停止図柄態様を指定する特別図柄コマンドをこの順序で演出制御基板202側に送信し、特別図柄の変動終了時に変動停止を指示する変動停止コマンドを演出制御基板202側に送信する機能等を備えている。
【0078】
演出制御基板(演出制御手段)202は、LED11a,51a,73、スピーカSP1,SP2、可動演出手段36、画像表示手段26等の各種演出手段による演出を制御するもので、保留加算コマンド受信時処理手段231、変動パターンコマンド受信時処理手段232、遊技中演出制御手段233等を備えている。なお、本実施形態では可動演出手段36を遊技盤5上にのみ配置しているが、可動演出手段は前枠4上に配置してもよいし、遊技盤5上と前枠4上との両方に配置してもよい。
【0079】
保留加算コマンド受信時処理手段231は、特別保留個数が増加した場合の処理を行うもので、先読み演出抽選手段231a等を備え、主制御基板201から保留加算コマンドを受信したときに、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段231aにより先読み演出に関する抽選を行い、その抽選結果等に応じて、保留表示画像Q1~を画像表示手段26の画面上に1個追加表示する保留変化演出シナリオをセットするようになっている。
【0080】
ここで「先読み演出」とは、先読み判定結果に基づく演出であって、「先読み連続演出」、「先読み保留変化演出」等がある。「先読み連続演出」は、先読み判定手段222aによる先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動(ターゲット変動)までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行するものである。例えば、先読み連続連出として「雨」、「雷」の2種類の演出態様が用意されている場合には、先読み判定結果に基づく先読み演出抽選手段231aの抽選によりそれらの何れかに当選すると、その特別乱数情報に対応するターゲット変動までの複数回の演出図柄変動において例えば背景画像として「雨」又は「雷」の画像が使用される。これにより、遊技者は連続演出の背景画像として「雨」、「雷」の何れが出現するかにより、ターゲット変動で大当りとなるか否か等を予測できる。
【0081】
また「先読み保留変化演出」は、先読み判定手段222aによる先読み判定結果に基づいて、保留表示画像Q1~Q4,変動中保留画像Q0を所定の表示態様で表示するもので、保留変化演出シナリオはこの先読み保留変化演出の抽選結果に応じて選択される。例えば、先読み保留変化演出に関して「ゾウ」、「ライオン」、「キリン」等の複数種類の保留表示態様があり、先読み判定結果に基づく先読み演出抽選手段231aの抽選によりそれらの何れかに当選した場合、例えば新たに保留表示画像を追加表示するとき、或いはその後の所定のタイミングで、その保留表示画像を当選した所定の表示態様で表示する。これにより、遊技者は保留表示画像の表示態様が「ゾウ」、「ライオン」、「キリン」、或いはそれ以外の何れであるかに応じて、その保留表示画像に対応する変動で大当りとなるか否か等を予測可能である。
【0082】
なお、先読み演出による予告の対象は大当りか否かに限られるものではなく、変動パターンの種類(例えばSPリーチまで発展するか否か)等でもよい。
【0083】
変動パターンコマンド受信時処理手段232は、特別図柄表示手段32による図柄変動を開始する場合の処理を行うもので、図柄変動内容決定手段232a等を備え、主制御基板201から保留減算コマンド、変動パターンコマンド及び特別図柄コマンドを例えば一定時間内に受信したときに、図柄変動内容決定手段232aが演出図柄Pの具体的な変動内容や予告演出に関する選択を行い、それらの結果等に応じて、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等をセットするようになっている。なお、この場合の保留変化演出シナリオでは、例えば変動中保留画像Q0を消去し、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の保留表示画像Q1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Q0に変化させる。
【0084】
図柄変動内容決定手段232aは、主制御基板201から受信した変動パターンコマンド等に基づいて、変動パターンの具体的演出内容を決定する。例えば、変動パターンコマンドによりSPリーチ大当り変動パターンが指定された場合には、最後のSPリーチ演出における結果表示を復活大当りとするか通常大当りとするか等について決定する。
【0085】
また図柄変動内容決定手段232aは、一又は複数種類の予告演出について実行するか否かの抽選を行い、実行する場合には更にその予告演出内容等についての抽選を行う。ここで予告演出とは、大当り態様、SPリーチ等の所定事象の出現を示唆する演出であって、いわゆる「SU予告」、「タイマ予告」、「プレミア予告」、「疑似連演出」、「ボタン演出」等がそれにあたる。
【0086】
なお、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等の各種演出シナリオは、例えばそのシナリオの実行開始時からの経過時間(ms)毎の各行に、各種演出手段、即ちLED11a,51a,73、スピーカSP1,SP2、可動演出手段36、画像表示手段26等による各演出内容が設定されている。この演出シナリオは、遊技中演出制御手段233により、各行に設定された演出を、行毎に設定されたタイミングで順次開始することによって実行される。
【0087】
続いて、本実施形態における演出図柄Pの変動パターン、特にリーチ変動パターンによる演出内容について具体的に説明するが、その前に変動パターンの概要について説明する。図9に示すように、演出図柄Pの変動パターンでは、まず通常変動が行われる。この通常変動では、全て(3つ)の図柄列が並行して高速変動した後、第1番目(例えば左)と第2番目(例えば右)の図柄列が同じ図柄で停止(仮停止)してリーチ状態が成立するか、リーチ状態を経ることなくはずれ演出態様で停止、確定する。前者がリーチ変動パターンで、後者が通常変動パターンである。本実施形態では、変動時間が異なる4種類の通常変動パターンが用意されている(図8(a))。
【0088】
リーチ変動パターンの場合(通常変動でリーチ状態が成立した場合)、通常変動後にNリーチ演出が行われる。Nリーチ演出では、任意の映像演出が実行された後、次のSリーチ演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、Nリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図8より明らかなように、本実施形態のNリーチ演出では大当り結果表示が行われることはなく(即ちNリーチ大当り変動パターンは選択されない)、Nリーチ演出で終了する場合には必ずはずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(Nリーチはずれ変動パターン)。
【0089】
Nリーチ演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSリーチ演出が行われる。このSリーチ演出でも、任意の映像演出が実行された後、次のSPリーチ演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、Sリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図8より明らかなように、本実施形態のSリーチ演出では大当り結果表示が行われる確率は0ではないが極めて低く(図8の例では、大当り確率を1/319とすると、Sリーチ変動パターンにおける大当り信頼度は約0.08%、Sリーチ変動パターンの出現率は約1.6%、Sリーチ変動パターンで大当りとなる頻度は約1/80000)、Sリーチ演出で終了する場合には高い確率ではずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(Sリーチはずれ変動パターン)。なお、Sリーチ演出で大当り結果表示が行われる確率(大当たり信頼度)は、好ましくは1%未満、より好ましくは0.5%未満、さらにより好ましくは0.2%未満で、0でもよい。
【0090】
Sリーチ演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSPリーチ前演出が行われる。このSPリーチ前演出では、任意の映像演出が実行された後、次のSPリーチ後演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、SPリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図8より明らかなように、本実施形態のSPリーチ前演出では大当り結果表示が行われることはなく(即ちSPリーチ前大当り変動パターンは選択されない)、SPリーチ前演出で終了する場合には必ずはずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(SPリーチ前はずれ変動パターン)。
【0091】
SPリーチ前演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSPリーチ後演出が行われる。このSPリーチ後演出では、任意の映像演出が実行された後、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、SPリーチ後演出の次のリーチ演出は存在しないため、このSPリーチ後演出で発展結果表示が行われることはない。
【0092】
続いて、本実施形態の複数種類のリーチ演出のうち、Sリーチ演出、SPリーチ前演出、SPリーチ後演出について具体的に説明する。まずSリーチ演出の具体例を、図10等に基づいて説明する。図10に示すように、Sリーチ演出の演出期間は、Sリーチ特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、発展結果表示、大当り結果表示、はずれ結果表示の何れかを実行する結果表示期間とで構成されている。
【0093】
また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が実行されるようになっている。この結果表示前演出は、結果表示に対する遊技者の期待感を盛り上げるための煽り期間と、その煽り期間から結果表示への移行時にいわゆるタメをつくるためのタメ期間(即ち待機期間)とで構成されている。
【0094】
Sリーチ演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図10(a1)に示すように、画像表示手段26にはSリーチ映像が表示されるとともに、そのSリーチ映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。Sリーチ映像では、Sリーチ用の特別背景241aの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像242a、その他の画像が表示されるようになっている。
【0095】
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図10(a2))、それまでのリーチ演出画像242aが煽り演出画像243aに変化する。この煽り演出画像243aは、未だ変動中の第3番目(例えば中央)の図柄列が停止する前の最終段階の演出を行うものであり、図10(a2)~(a3)の例では、大当り演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄と同一の)第1停止図柄候補(ここでは「7」)を第1キャラクタが、はずれ演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄とは異なる)第2停止図柄候補(ここでは「6」)を第2キャラクタが夫々ハンマーで繰り返し打撃し、どちらが先に停止図柄候補を破壊するかを競う内容となっている。
【0096】
この煽り演出画像243aは、時間経過に伴って徐々に盛り上がるように、例えば各キャラクタによる打撃ピッチが少しずつ速くなると共に各停止図柄候補のダメージが少しずつ進行し、何れかの停止図柄候補が破壊される直前の状態(図10(a3))で煽り期間が終了するように構成されている。なお図10の例では、煽り期間の長さは3sに設定されている。煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像243aは静止状態となり(図10(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像243aの静止状態が維持される。なお図10の例では、タメ期間の長さは1sに設定されている。
【0097】
そして、タメ期間が終了すると、その一分岐点で、発展結果表示、大当り結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像243aから繋がる形で開始される(結果表示期間)。このように、大当り/はずれ/発展の分岐を一点で行うことにより、大当り/はずれの分岐後に発展有無の分岐を行う場合に比べて効率よく演出を行うことができる。特に、本実施形態のSリーチ演出では大当り結果表示が行われる確率が極めて低いため(1%未満)、大当り/はずれの煽りを独立して行っても演出効果は低く、発展有無を含めて煽ることで効率的な演出が可能となる。
【0098】
大当り結果表示では大当り結果演出が行われる。この大当り結果演出では、第2停止図柄候補である「6」が破壊されて消滅し(図10(c1))、残った第1停止図柄候補である「7」で中図柄が停止する(図10(c2))。なお図10の例では、大当り結果演出の長さは7sに設定されている。
【0099】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、第1停止図柄候補である「7」が破壊されて消滅し(図10(d1))、残った第2停止図柄候補である「6」で中図柄が停止する(図10(d2))。その後、特別背景241aから通常背景240へと復帰する背景復帰演出(図10(d3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図10(d4))へ移行する。なお図10の例では、はずれ結果表示を構成するはずれ結果演出、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々3s,1s,2sに設定されており、合計時間は大当り結果表示の7sよりも短くなっている。
【0100】
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、第1,第2停止図柄候補である「7」,「6」の両方が同時に破壊されて消滅し(図10(b1))、その後にSPリーチへの発展を示す「発展」等の発展報知画像244aが表示される(図10(b2))。なお図10の例では、発展演出の長さは、大当り結果表示の7s、はずれ結果表示の6sよりも短い4sに設定されているが、発展演出の長さははずれ結果表示と同じでもよいし長くてもよい。
【0101】
続いて、SPリーチ前演出の具体例を、図11等に基づいて説明する。図11に示すように、SPリーチ前演出の演出期間は、SPリーチ前特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、発展結果表示、はずれ結果表示の何れか(大当り結果表示は対象外)を実行する結果表示期間とで構成されている。また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が実行されるようになっている。この結果表示前演出は、Sリーチ演出の場合(図10)と同様、煽り期間とタメ期間(即ち待機期間)とで構成されている。なお、このSPリーチ前演出は、大当り演出態様(特定態様)となることのない非当りリーチ演出の一例である。
【0102】
SPリーチ前演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図11(a1)に示すように、画像表示手段26にはSPリーチ前映像が表示されるとともに、そのSPリーチ前映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。SPリーチ前映像では、SPリーチ前用の特別背景241bの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像242b、その他の画像が表示されるようになっている。
【0103】
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図11(a2))、それまでのリーチ演出画像242bが煽り演出画像243bに変化する。図11(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像243bは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。ところで、本実施形態のSPリーチ前演出(非当りリーチ演出)では、上述したように大当り結果表示が出現することはないため、この煽り期間の演出(結果表示前演出)は、遊技者に無用の期待感を抱かせないよう、大当りを想起させない演出内容とすることが望ましい。そこで本実施形態では、「モンスターを倒せば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示245を、煽り演出画像243bと並行して表示するようになっている(図11(a2),(a3))。これにより、遊技者はモンスター(敵)が倒れても大当りと誤解することがなく、遊技者に有利な結果(発展)にも拘わらず無駄に失望感を抱かせることを防止できる。図11の例では、煽り期間の長さはSリーチ演出(図10)と同じく3sに設定されている。
【0104】
なお、説明表示245を、「モンスターを攻撃せよ」等の演出の説明と、「成功で○○に発展」等の結果の説明とで構成し、それらを同時に、或いは交互に表示するように構成してもよい。
【0105】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像243bは静止状態となり(図11(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像243bの静止状態が維持される。このタメ期間中も説明表示245の表示は継続される。なお図11の例では、タメ期間の長さはSリーチ演出(図10)と同じく1sに設定されている。
【0106】
そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像243bから繋がる形で開始される。
【0107】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、モンスターへの攻撃が失敗に終わり(図11(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図11(c2))。その後、特別背景241bから通常背景240へと復帰する背景復帰演出(図11(c3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図11(c4))へ移行する。なお図11の例では、はずれ結果演出の長さは4sでSリーチ演出の場合(図10)の3sよりも長くなっているが、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sでSリーチ演出の場合と同じである。
【0108】
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、攻撃が成功してモンスターが倒れ(図11(b1))、その後にSPリーチ後演出への発展を示す「発展」等の発展報知画像244bが表示される(図11(b2))。なお図11の例では、発展演出の長さはSリーチ演出の場合と同じ4sに設定されているが、SPリーチ前演出における発展演出の長さをSリーチ演出における発展演出の長さより長くしてもよい。また、発展演出の長さをはずれ結果表示と同じにしてもよいし長くしてもよい。
【0109】
また発展結果表示として、図11に示すような発展演出(通常発展演出)の他に、はずれ結果表示の後または途中で復活演出を経て発展報知画像を表示する復活発展演出を実行可能としてもよい。この復活発展演出の場合、復活演出の実行タイミングは、はずれ結果表示における背景復帰演出の前でも後でもよいが、背景復帰演出の前とすることが望ましい。
【0110】
続いて、SPリーチ後演出(特定リーチ演出)の具体例を、図12図13等に基づいて説明する。なお、図12ははずれ結果表示を実行する場合を、図13は大当り結果表示を実行する場合を夫々示している。図12図13に示すように、SPリーチ後演出の演出期間は、SPリーチ後特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、大当り結果表示(図13)、はずれ結果表示(図12)の何れか(発展結果表示は対象外)を実行するための結果表示期間とで構成されている。
【0111】
また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が行われる。このSPリーチ後演出における結果表示前演出は、いわゆるボタン演出で、演出ボタン19の操作が有効となる操作有効期間が到来することを示唆する操作有効期間示唆演出を備え、その操作有効期間示唆演出の終了後に操作有効期間が開始されるようになっている。
【0112】
SPリーチ後演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図12(a1)に示すように、画像表示手段26にはSPリーチ後映像が表示されるとともに、そのSPリーチ後映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。SPリーチ後映像では、SPリーチ後用の特別背景241cの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像242c、その他の画像が表示されるようになっている。
【0113】
その後、リーチ映像表示期間終盤には操作有効示唆演出が開始される。この操作有効示唆演出では、操作有効期間中の操作対象である演出ボタン19を示す操作対象画像246を画面上にフェードイン(操作対象画像を形成)させるように構成されている。この操作対象画像246のフェードインは、図12(a2)~(a4)の例では、操作対象画像246が遠くから回転しながら近付いてくるような演出内容となっている。なお、操作有効示唆演出中の操作対象画像246の表示態様は任意であるが、遊技者が操作有効期間中であると誤解しないよう、少なくとも操作有効期間中の表示態様とは異ならせる必要がある。なお、操作対象画像246のフェードインは、例えば操作有効示唆演出の終了時、即ち操作有効期間の開始時に完了する(図12(a4))。このように、操作対象画像が画面上に形成(表示)され始めてから形成されるまでの演出が操作有効示唆演出であり、その間の操作対象画像が操作有効示唆画像となる。
【0114】
また本実施形態では、操作有効期間の開始時、即ち操作対象画像246のフェードイン(操作対象画像の形成)の完了と略同時に、操作態様を報知するための「PUSH!」の文字と矢印画像等よりなる操作態様報知画像247と、操作有効期間の進行状況を報知するための進行状況報知画像248とが新たに表示される(図12(a4))。進行状況報知画像248は、帯状のゲージの長さが操作有効期間の時間経過に従って100%から0%まで縮小するように構成されている(図12(a5))。なお図12の例では、操作有効期間の開始から満了までの操作有効時間が3sに、その前の操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも長い4sに夫々設定されている。
【0115】
この操作有効期間中に遊技者が演出ボタン19を押下操作することによって演出実行条件が成立すると、その時点で操作有効期間が終了するとともに結果表示(はずれ結果表示と大当り結果表示の何れか)が開始される。このように、結果表示の開始タイミングは遊技者操作に依存して変化する一方、変動時間は既に決められているため、遊技者の操作タイミング(即ち結果表示の開始タイミング)の変化分を吸収するための時間調整(後述する)を結果表示中に行う必要がある。ここで、その時間調整に要する時間が長いと演出に違和感が生じるため、その意味では操作有効時間は短い方が望ましいが、操作有効期間が短くなると遊技者が操作機会を逃してしまう可能性が高まる。そこで本実施形態では、時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間をなるべく短く(ここでは3s)するとともに、それによる遊技者の操作機会の逸失を防止すべく、操作有効時間(3s)よりも長い操作有効示唆演出(ここでは4s)を操作有効期間の直前に実行するようになっている。
【0116】
なお、演出ボタン19に関する演出実行条件としては、演出ボタン19が一回操作された場合に成立する一撃実行条件、演出ボタン19が複数回連続的に操作されることによって成立する連打実行条件、演出ボタン19が操作された状態が継続することによって成立する長押し実行条件等が考えられるが、本実施形態では一撃実行条件を採用している。
【0117】
図12(A1),(A2)は、何れもはずれ結果表示のタイムチャートであるが、図12(A1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン19が操作された場合を、図12(A2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン19が操作された場合を夫々示している。なお、操作有効期間中に演出ボタン19が操作されなかった場合(操作条件が成立しなかった場合)は、操作有効期間の満了時に、演出ボタン19が操作された場合と同一の、又は異なるはずれ結果表示を開始するように構成してもよい。
【0118】
図12(A1),(A2)に示すように、はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止した後(図12(b1))、演出ボタン19の操作タイミング、即ちはずれ結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図12(b2))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
【0119】
図12(A1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図12(A2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。このように、本実施形態のはずれ結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、はずれ結果演出を実行した後、通常画面表示に切り替える前(ここでは背景復帰演出の前)に行うようになっている。これにより、ループ待機演出の時間が長くなっても、はずれ結果表示の終盤(背景復帰演出、通常画面表示)から次変動にかけてのテンポを損なうことがなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
【0120】
なお、ループ待機演出は、画像表示手段26上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED11a51a,73等による発光演出については、演出ボタン19が操作されたタイミングで、はずれに対応する発光態様で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカSP1,SP2からの音声出力については、演出ボタン19が操作されたタイミングで、はずれに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板201から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
【0121】
その後、特別背景241cから通常背景240へと復帰する背景復帰演出を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示へ移行する。なお図12の例では、はずれ結果演出の最短長さは5sで、Sリーチ演出の場合(3s)、SPリーチ前演出の場合(4s)よりも長くなっているが、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sでSリーチ演出、SPリーチ前演出の場合と同じである。
【0122】
また図12の例では、操作有効時間(ここでは3s)は、はずれ結果演出の演出時間(ここでは最短5s)よりも短くなっている。これにより、時間調整のためのループ待機演出の演出時間がはずれ結果演出の演出時間に占める割合を1/2未満とすることができ、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
【0123】
以上のように本実施形態では、リーチはずれ演出パターンにおいては、最後のリーチ演出が弱リーチ演出(例えばSリーチ演出)の場合(図10)とそれよりも後段階に出現可能な(即ち弱リーチ演出よりも大当りとなる期待度が高い)強リーチ演出(例えばSPリーチ後演出)の場合(図12)とを比較すると、弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように設定されている。これにより、大当り信頼度が低く遊技者の期待が小さいリーチ変動パターンの場合は結果表示の時間を短くしてテンポを上げ、大当り信頼度が高く遊技者の期待が大きいリーチ変動パターンの場合は結果表示の時間を長くして演出効果を高めることが可能である。
【0124】
また本実施形態では、弱リーチ演出(例えばSリーチ演出)の場合よりも強リーチ演出(例えばSPリーチ後演出)の場合の方がはずれ結果演出の時間は長くなっているが、背景復帰演出と通常画面表示の時間は同じである。なお、弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように設定する場合、背景復帰演出と通常画面表示のうちの一方を弱リーチ演出の場合と強リーチ演出の場合とで同じにし、背景復帰演出と通常画面表示のうちの他方とはずれ結果演出とを弱リーチ演出の場合と強リーチ演出の場合とで異ならせてもよい。
【0125】
また図13(A1),(A2),(B1),(B2)は、何れも大当り結果表示のタイムチャートであるが、図13(A1),(A2)は通常大当り結果表示を、図13(B1),(B2)は復活大当り結果表示を夫々示している。ここで、復活大当り結果表示(図13(B1),(B2))は、はずれ結果演出を実行した後、可動体の動作を伴う復活大当り可動体演出に続いて復活大当り結果演出を実行するように構成されているのに対し、通常大当り結果表示(図13(A1),(A2))は、はずれ結果演出を実行することなく、可動体の動作を伴う通常大当り可動体演出に続いて通常大当り結果演出を実行するように構成されている。
【0126】
なお、図13(A1),(A2)に示す通常大当り結果表示と、図13(B1),(B2)に示す復活大当り結果表示の何れを実行するかについては、主制御基板201側から特定の変動パターン(例えばSPリーチ1大当り変動パターン)に対応する変動パターンコマンドを受信したときに、演出制御基板202側の図柄変動内容決定手段232a(図7)で決定される。従って、通常大当り結果表示の場合と復活大当り結果表示の場合とで変動時間は同一であり、従って通常大当り結果表示と復活大当り結果表示の演出時間、各結果表示の終了タイミングも同一である。即ち、通常大当り結果表示と復活大当り結果表示とで、当落分岐のタイミング(演出ボタン19が操作されて結果表示が開始されるタイミング)から図柄が確定停止するまでの時間が同一である。
【0127】
また、通常大当り結果表示を示す図13(A1),(A2)のうち、図13(A1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン19が操作された場合を、図13(A2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン19が操作された場合を夫々示している。同様に、復活大当り結果表示を示す図13(B1),(B2)のうち、図13(B1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン19が操作された場合を、図13(B2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン19が操作された場合を夫々示している。なお、操作有効期間中に演出ボタン19が操作されなかった場合(操作条件が成立しなかった場合)は、操作有効期間の満了時に、演出ボタン19が操作された場合と同一の、又は異なる大当り結果表示を開始するように構成してもよい。
【0128】
図13(A1),(A2)に示すように、通常大当り結果表示では、最初に通常大当り可動体演出が行われる。この通常大当り可動体演出では、図13(b1)~(b3)に示すように、可動電飾装置40が所定の通常大当り動作パターンで動作し、画像表示手段26上ではその可動電飾装置40の動作に対応する任意の画像演出が行われるとともに中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)と同じ図柄で停止し、またLED11a,51a,73等は所定の通常大当り発光パターンで発光するようになっている。図13の例では、通常大当り動作パターンは、可動電飾装置40が原点位置(上部位置)から画像表示手段26の前側の下部位置まで高速降下し(図13(b1))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図13(b2),(b3))ように構成されている。
【0129】
また、通常大当り発光パターンは、いわゆるレインボー発光パターンで、図14(a)に示すように、可動電飾装置40の発光部、即ち「カッパ伝説」の文字が、所定方向(例えば左右方向)に流れる虹色で発光するようになっている。このレインボー発光パターンは、所定周期で循環するように構成されており、通常大当り可動体演出が開始されてから終了するまでの5sの間に1周期分の発光データが所定回数繰り返し実行される。なお、可動電飾装置40のLED73だけでなく、それ以外の遊技盤5側、前枠4側のLED11a,51aについても同様のレインボー発光パターンで発光させてもよい。また、演出ボタン19が操作されたタイミング、即ち通常大当り可動体演出の開始時に、通常大当りに対応する発光態様(例えばレインボー点滅)で発光させた後、レインボー発光パターンによる発光を繰り返し行うようにしてもよい。
【0130】
通常大当り可動体演出の終了後は通常大当り結果演出が行われる。この通常大当り結果演出では、大当りを祝福する祝福演出(図13(b4))を行った後、演出ボタン19の操作タイミング、即ち通常大当り結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図13(b5))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
【0131】
図13(A1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図13(A2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。このように、本実施形態の通常大当り結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、通常可動体演出の後に行われる大当り結果演出の終盤、即ち大当り確定前に行うようになっている。これにより、ボタン操作のタイミングを起点に、大当りとなることを報知する可動体演出と、大当りとなることを祝福する結果演出とが連続的に実行され、その一連の流れはループ待機演出の影響を受けないため、演出の爽快感を損なうことなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
【0132】
なお、ループ待機演出は、画像表示手段26上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED11a,51a,73等による発光演出については、演出ボタン19が操作されたタイミングで、通常大当りに対応する発光態様(例えばレインボー点滅)で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様(レインボー発光パターン)を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカSP1,SP2からの音声出力については、演出ボタン19が操作されたタイミングで、通常大当りに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板201から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
【0133】
また図13の例では、通常大当り結果表示における通常大当り可動体演出の長さは5s、通常大当り結果演出の最短長さは8sに夫々設定されている。
【0134】
また図13(B1),(B2)に示すように、復活大当り結果表示では、まず図12(A1),(A2)に示すはずれ結果表示と同様の演出が行われる。即ち、最初にはずれ結果演出(図13(c1),(c2))が行われた後、特別背景241bから通常背景240へと復帰する背景復帰演出(図13(c3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図13(c4))へ移行する。はずれ結果演出では、中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止した後(図13(c1))、演出ボタン19の操作タイミング、即ちはずれ結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図13(c2))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
【0135】
図13(B1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図13(B2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。
【0136】
なお、ループ待機演出は、画像表示手段26上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED11a,51a,73等による発光演出については、演出ボタン19が操作されたタイミングで、はずれに対応する発光態様で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカSP1,SP2からの音声出力については、演出ボタン19が操作されたタイミングで、はずれに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板201から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
【0137】
また図13の例では、復活大当り結果表示におけるはずれ結果演出の最短長さは5s、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sで、何れもはずれ結果表示(図12(A1),(A2))の場合と同じである。
【0138】
通常画面表示の次には復活大当り可動体演出が行われる。この復活大当り可動体演出では、図13(c5)~(c7)に示すように、可動電飾装置40が所定の復活大当り動作パターンで動作し、画像表示手段26ではその可動体の動作に対応する任意の画像演出が行われるとともに、リーチ図柄とは異なる「6」で一旦停止していた中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)と同じ図柄に変化し、またLED11a,51a,735等は所定の復活大当り発光パターンで発光するようになっている。なお、この復活大当り可動体演出の演出時間(3s)は通常大当り可動体演出の演出時間(5s)よりも短くなっている。
【0139】
図13の例では、復活大当り動作パターンは、可動電飾装置40が原点位置(上部位置)から画像表示手段26の前側の下部位置まで高速降下し(図13(c5))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図13(c6),(c7))ように構成されている。このように、復活大当り動作パターンは、通常大当り動作パターン(図13(b1)~(b3))と可動電飾装置40の動作内容は略同じで、演出時間が異なっている。この演出時間の相違分は、例えば下部位置での停止時間や移動速度(例えば原点位置への復帰速度)を異ならせることで調整されている。
【0140】
また、復活大当り可動体演出の際に画像表示手段26に表示される演出画像の内容は、通常大当り可動体演出の際に画像表示手段26に表示される演出画像の内容とは異なっている。その復活大当り可動体演出と通常大当り可動体演出における演出画像の内容の相違は、演出時間の相違による可動電飾装置40の動作の相違(下部位置での停止時間や移動速度の相違)のみに基づくものであってもよいし、異なるキャラクタが登場するなど、可動電飾装置40の動作の相違を超えたものであってもよい。
【0141】
また、復活大当り発光パターンは、いわゆるレインボー発光パターンで、図14(b)に示すように、可動電飾装置40の発光部、即ち「カッパ伝説」の文字が、所定方向(例えば左右方向)に流れる虹色で発光するようになっている。図14(b)に示す復活大当り発光パターンと図14(a)に示す通常大当り発光パターンは、共通の発光パターンデータを使用して同じ周期で実行されるようになっており、両者が異なるのは演出時間の長短に基づく繰り返し数のみである。なお、可動電飾装置40上のLED73だけでなく、それ以外の遊技盤5上、前枠4上のLED11a,51aについても同様のレインボー発光パターンで発光させてもよい。
【0142】
このように、通常大当り可動体演出と復活大当り可動体演出で同じ可動電飾装置40を用いて異なる演出を行うことにより、コストを削減しつつ演出効果を高めることが可能である。
【0143】
復活大当り可動体演出の終了後には、大当りを祝福する内容の復活大当り結果演出(図13(c8))が行われる。図13の例では、この復活大当り可動体演出の演出時間は2sで、通常大当り可動体演出の演出時間(最短8s)よりも短くなっている。
【0144】
なお以上説明したように、本実施形態の復活大当り結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、はずれ結果演出を実行した後、通常画面表示に切り替える前(ここでは背景復帰演出の前)に行うことで、時間調整を終えた後に復活大当り結果演出を実行するようになっている。これにより、ループ待機演出の時間が長くなっても、ボタン操作からはずれ結果演出への繋がりが損なわれず、また大当りとなることを報知する可動体演出から大当りとなることを祝福する結果演出への一連の流れは影響を受けないため、演出の爽快感を損なうことなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
【0145】
また本実施形態のSPリーチ後演出では、通常大当り結果表示と復活大当り結果表示の終了タイミングは同一であり、遊技者によるボタン操作のタイミングを同一とすると両者は演出時間も同一である。
【0146】
図15図18は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、透光部内に、非透光部よりなる非透光文字部を設け、非透光文字部の後側にLEDを配置した例を示している。本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、可動電飾装置における透光部/非透光部の配置と、それに伴うLEDの配置及び可動電飾装置の形状のみである。以下、第1の実施形態と異なる分を中心に可動電飾装置の構成について説明する。
【0147】
本実施形態の可動電飾装置250は、図15図17に示すように、第1の実施形態の可動電飾装置40と同様、前カバー体251と、ベース体252と、複数のLED(光源)253が配置されたLED基板254とで構成されている。前カバー体251は、透光性を有する合成樹脂製で、前面板255と、この前面板255の外周に沿って後向きに延設された外周板256とを一体に備えている。前カバー体251の前面板255には、例えば横書きのゴシック体による「カッパ伝説」の文字列に対応する文字領域(非透光文字部257a)と、それらの各文字を個別に取り囲む枠領域(非透光枠部257b)とに対して前面側に非透光処理が施されており、これによって前面板255には、矩形状に形成された五つの透光部258内に夫々非透光文字部257aを構成する「カ」,「ッ」,「パ」,「伝」,「説」の文字が形成されている。なお、前カバー体251の前面板255は、非透光枠部257bの外形に沿って横長矩形状に形成されている。
【0148】
非透光部257a,257bを形成するための非透光処理は、メッキ処理、非透光性シートの貼付等、任意である。また非透光部257a,257bは、完全な非透光性が要求されるものではなく、透光部258に比べて光の透過率が十分に小さければよい。また非透光処理は前カバー体251の外周板256の外面側にも施すことが望ましい。
【0149】
また、前カバー体251の内面側には、図17に示すように、LED基板254等を前側から見えにくくするとともにLED253から発せられた光を適度に拡散させるべく、少なくとも透光部258に対応する領域にレンズカット加工その他の光拡散処理が施されている(光拡散部259)。
【0150】
なお図17では、透光部258の後側の領域だけでなく、非透光部257a,257bの後側の領域にも光拡散処理を施した例を示したが、透光部258の後側の領域にのみ光拡散処理を施し、非透光部257a,257bの後側の領域には光拡散処理を施さないようにしてもよい。また、非透光部257a,257bの後側にも光拡散処理を施す場合、非透光部257a,257b全体ではなく、LED253の前側に対応する一定領域にのみ光拡散処理を施してもよい。また、透光部258と非透光部257a,257bとの両方に対応して光拡散処理を施す場合、透光部258の後側と非透光部257a,257bの後側とで光拡散処理の種類(例えばレンズカット加工の種類)を異ならせてもよい。この場合のレンズカット加工の種類は、ボールカット加工、ローレット加工、ダイヤカット加工、アイスカット加工等、任意である。また透光部258に関しては、その透光部258側(すなわち前面側)にも内面側と同じ、又は異なる種類のレンズカット加工を施してもよい。
【0151】
前カバー体251は、ベース体252の前側にねじ止め等により着脱自在に固定されている。ベース体252は、透光性を有しない合成樹脂製で、前カバー体251の外形と略同じ形状に形成された前面板261と、この前面板261の外周に沿って後向きに延設された外周板262とを一体に備え、前面板261の前面側に前カバー体251が固定されている。前カバー体251の後側がこのベース体252の前面板261により略閉鎖されることにより、前カバー体251内には発光室263が形成されている。なお、ベース体252の左右両端側には、案内レール43に対してスライド移動可能に装着されるレール接続部264が設けられている。
【0152】
LED基板254は、前カバー体251における外周板256の内面に沿う横長矩形状に形成された基板本体265と、この基板本体265の前面側に配置された複数のLED253と、基板本体265の裏面側に配置されたコネクタ266とを備え、発光室263内の後部所定位置に配置された状態でベース体252の前面板261に対してねじ止め等により着脱自在に固定されている。
【0153】
ベース体252の前面板261には、基板支持用のボス267が前向き突出状に形成されており、このボス267により、LED基板254はベース体252との間に一定の隙間を保持した状態で支持されている。コネクタ266に接続されるハーネス268は、ベース体252に形成された開口部269を経て可動電飾装置250の後側に引き出され、中継基板等を介して演出制御基板202に接続されている。
【0154】
LED基板254には、3×9=27個のLED253が、前カバー体251側の非透光文字部257a、即ち「カッパ伝説」の文字列に対応して配置されている。即ち、LED基板254には、図18に示すように、可動電飾装置250の短手方向(ここでは文字列の幅方向である上下方向)に配列された複数(ここでは3個)のLED253よりなるLED列(光源列)が、可動電飾装置250の長手方向(ここでは文字列の配列方向である左右方向)に複数(ここではA~Iの9組)配列されている。そして、LED基板254上のLED253は、LED列毎に異なるチャンネルで発光制御されるようになっている。これにより、LED253の発光状態(発光色や点灯/消灯等の発光態様)を文字列の配列方向に順次変化させるような発光制御を容易に行うことが可能である。
【0155】
なお図16では、27個のLED253を、所属するLED列を示すA~Iの符号(図18)と、それら各LED列内の番号を示す1~3の符号とを付加することにより区別している。例えば、LED列Aに属する1番目のLED253をLED253A1、LED列Bに属する3番目のLED253をLED253B3としている。
【0156】
また、27個のLED253は、何れも非透光文字部257aの後側に配置されており、しかもその配置位置は正面視で非透光文字部257aの幅方向略中央となっている。これにより、LED253から真正面に向けて発せられた光が透光部258に直接照射されることがない(又は少ない)ため、点光りを解消して透光部258の明度差を小さくすることが可能であるとともに、非透光文字部257aのシルエットをよりはっきりと浮かび上がらせることが可能である。
【0157】
図19図20は本発明の第3の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、LED253を、非透光文字部257aの後側だけでなく非透光枠部257bの後側にも配置した例を示している。本実施形態が第2の実施形態と異なるのはLED253の配置のみである。以下、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0158】
本実施形態のLED基板254には、3×16=48個のLED253が、前カバー体251側の非透光文字部257aと非透光枠部257bとに対応して配置されている。即ち、図20に示すように、LED基板254には、可動電飾装置250の短手方向(ここでは文字列の幅方向である上下方向)に配列された複数(ここでは3個)のLED253よりなるLED列(光源列)が、可動電飾装置250の長手方向(ここでは文字列の配列方向である左右方向)に複数(ここではA~Pの16組)配列されている。そして、LED基板254上のLED253は、LED列毎に異なるチャンネルで発光制御されるようになっている。これにより、LED253の発光状態(発光色や点灯/消灯等の発光態様)を文字列の配列方向に順次変化させるような発光制御を容易に行うことが可能である。
【0159】
なお図19では、48個のLED253を、所属するLED列を示すA~Pの符号と、それら各LED列内の番号を示す1~3の符号とを付加することにより区別している。例えば、LED列Aに属する1番目のLED253をLED253A1、LED列Bに属する3番目のLED253をLED253B3としている。
【0160】
また、48個のLED253は、何れも非透光文字部257aと非透光枠部257bとの何れかの後側に配置されている。そして、透光部258の内側に配置されている非透光文字部257aに対応するLED253(例えばLED253B2,253B3)は、正面視で非透光文字部257aの幅方向略中央に配置されている。また、透光部258の外側に配置されている非透光枠部257bに対応するLED253のうち、二つの透光部258により挟まれた非透光枠部257bに対応して配置されるLED253(例えばLED253D2,253G2等)については、その非透光枠部257bの略中央(各非透光枠部257bから略等距離の位置)に対応してその後側に配置されており、それら以外のLED253、即ち透光部258に対して十分な広さの非透光枠部257bが接している場合には、その非透光枠部257bに対応して配置されるLED253(ここではLED253A1~253A3,253B1,253C3等)については、LED253の縁部が非透光枠部257bと透光部258との境目と前後に略一致するように配置されている。なお何れの場合も、LED253の縁部は透光部258側にはみ出さないことが望ましいが、一部はみ出すように配置してもよい。
【0161】
LED253をこのように配置していることにより、LED253から真正面に向けて発せられた光が透光部258に直接照射されることがない(又は少ない)ため、点光りを解消して透光部258の明度差を小さくすることが可能であるとともに、非透光文字部257aのシルエットをよりはっきりと浮かび上がらせることが可能である。
【0162】
また図19の部分拡大図に示すように、LED253は略矩形状に形成され、四辺のうちの所定対辺253a,253bに夫々3つの端子69a~69c,69d~69fが配置されている。そして、それら各端子69a~69c,69d~69fからは、夫々配線パターン70a~70c,70d~70fが、所定対辺253a,253bに対して垂直な方向に少なくとも所定距離Xまでまっすぐ平行に引き出された後、任意の方向に屈折し、或いはそのままビア等に接続されている。従って、横長矩形状に形成されたLED基板254の縁部近傍に配置され、特に基板縁部までの距離が所定距離Xに満たないLED253(LED253A1~253A3,253B1等)については、図19の部分拡大図に示すように、端子69a~69c,69d~69fが設けられている所定対辺253a,253bとは別の、端子が設けられていない辺253cがLED基板254の縁部に向くように配置されている。なお、LED253は、LED基板254の角部近傍を避けて配置されている(例えばLED253A1)。これにより、本実施形態のようにLED253をLED基板254の縁部近傍に配置せざるを得ない場合でも配線パターンの引き回しが容易になるという利点がある。
【0163】
図21は本発明の第4の実施形態を例示し、第1(~第3)の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示前演出において、最終停止図柄としてリーチ図柄及びその直前直後の図柄以外の図柄を用いた煽り演出を実行することにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
【0164】
図21は、第1の実施形態の図11に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図21(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像242dが煽り演出画像243dに変化する。煽り演出画像243dは、未だ変動中の第3番目(例えば中央)の図柄列が停止する前の最終段階の演出を行うものであり、図21(a2)~(a3)の例では、リーチ図柄(ここでは「7」)との差が-2の第1停止図柄候補(ここでは「5」)を第1キャラクタが、リーチ図柄(ここでは「7」)との差が-3の第2停止図柄候補(ここでは「4」)を第2キャラクタが夫々ハンマーで繰り返し打撃し、どちらが先に停止図柄候補を破壊するかを競う内容となっている。
【0165】
このように、本実施形態のSPリーチ前演出における結果表示前演出では、最終停止図柄としてリーチ図柄(ここでは「7」)及びその直前直後の図柄(ここでは「6」,「8」)以外の図柄を用いた煽り演出を実行するようになっている。
【0166】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像243dは静止状態となり(図21(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像243dの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像243dから繋がる形で開始される。
【0167】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、第1停止図柄候補である「5」が破壊され(図21(c1))、残った第2停止図柄候補である「4」で中図柄が停止する(図21(c2))。その後、背景復帰演出(図21(c3))を経て通常画面表示(図21(c4))へ移行する。また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、第2停止図柄候補である「4」が破壊され(図21(b1))、その後にSPリーチ後への発展を示す「発展」等の発展報知画像244dが表示される(図21(b2))。
【0168】
このように、本実施形態のSPリーチ前演出における結果表示前演出では、最終停止図柄としてリーチ図柄及びその直前直後の図柄以外の図柄を用いた煽り演出を実行するため、その煽り演出の結果がどちらになっても遊技者が大当りと誤解することがなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
【0169】
なお本実施形態においても、第1の実施形態と同様、「4を破壊すれば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、煽り演出画像103dと並行して実行してもよい。
【0170】
図22は本発明の第5の実施形態を例示し、第1(~第3)の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示前演出において、成功(勝ち)と失敗(負け)を含む複数種類の演出結果のうち、成功(勝ち)の演出結果を使用しないことにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
【0171】
図22は、第1の実施形態の図11に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図22(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像242eが煽り演出画像243eに変化する。図22(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像243eは、モンスター(敵)に倒されたカッパ(味方)が再び立ち上がろうとする内容となっている。
【0172】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像243eは静止状態となり(図22(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像243eの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像243eから繋がる形で開始される。
【0173】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、倒れたカッパは立ち上がることができず負け(失敗)となり(図22(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図22(c2))。その後、背景復帰演出(図22(c3))を経て通常画面表示(図22(c4))へ移行する。
【0174】
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、カッパが再び立ち上がり(図22(b1))、その後にSPリーチ後への発展を示す「発展」等の発展報知画像244eが表示される(図22(b2))。このように、本実施形態の発展演出では、カッパが立ち上がっただけでモンスターとの勝負に勝ったわけではないから、遊技者がこれを見て大当りと誤解することはなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
【0175】
なお本実施形態においても、第1の実施形態と同様、「立ち上がることができれば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、煽り演出画像243eと並行して実行してもよい。
【0176】
図23は本発明の第6の実施形態を例示し、第1(~第3)の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示では、他のリーチ演出における大当り結果表示で行われる特定発光パターン(レインボー発光パターン)以外の発光パターンでLEDを発光させることにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
【0177】
図23は、第1の実施形態の図11に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図23(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像242fが煽り演出画像243fに変化する。図23(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像243fは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。なお本実施形態では、「モンスターを倒せば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を煽り演出画像243fと並行して実行するようにはなっていないが、第1の実施形態と同様にそのような説明表示を表示するようにしてもよい。
【0178】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像243fは静止状態となり(図23(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像243fの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像243fから繋がる形で開始される。
【0179】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、モンスターへの攻撃が失敗に終わり(図23(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図23(c2))。その後、背景復帰演出(図23(c3))を経て通常画面表示(図23(c4))へ移行する。
【0180】
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、発展可動体演出(図23(b1)~(b3))が行われる。この発展可動体演出では、可動電飾装置40が所定の発展動作パターンで動作し、画像表示手段26ではその可動電飾装置40の動作に対応する任意の画像演出(ここでは攻撃が成功してモンスターが倒れる内容)が行われるとともにSPリーチ後演出への発展を示す「発展」等の発展報知画像244fが表示され、また可動電飾装置40のLED73は所定の発展発光パターンで発光するようになっている。
【0181】
図23の例では、発展動作パターンは、可動電飾装置40が原点位置(上部位置)から画像表示手段26の前側の下部位置まで高速降下し(図23(b1))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図23(b2),(b3))ように構成されている。このように、発展動作パターンは、通常大当り動作パターン(図13(b1)~(b3))と可動電飾装置40の動作内容は略同じで、演出時間が異なっている。この演出時間の相違分は、例えば下部位置での停止時間や移動速度(例えば原点位置への復帰速度)を異ならせることで調整されている。
【0182】
また、発展可動体演出の際に画像表示手段26に表示される演出画像の内容は、通常大当り可動体演出(図13)の際に画像表示手段26に表示される演出画像の内容とは異なっている。また、発展発光パターンは、通常大当り発光パターン、即ちレインボー発光パターン(特定発光パターン)とは異なる発光パターン(発光させない場合を含む)となっている。
【0183】
このように本実施形態では、可動電飾装置40のLED73を通常大当り発光パターン(ここではレインボー発光パターン)とは異なる発展発光パターンで発光させるように構成されているため、通常大当り結果演出における通常大当り動作パターンと動作内容が略同じ発展動作パターンで可動電飾装置40を動作させているにも拘わらず、遊技者がこれを見て大当りと誤解することはなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
【0184】
図24は本発明の第7の実施形態を例示し、第1(~第3)の実施形態を一部変更して、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、結果表示前演出(煽り演出、タメ期間)よりも前から表示するように構成した例を示している。
【0185】
図24は、第1の実施形態の図11に対応するものである。図24に示すように、本実施形態のSPリーチ前演出では、最初に画像表示手段26上にリーチタイトル301が表示された後(図24(a1))、「モンスターを倒せば発展」等の説明表示245が、所定時間(例えば2s程度)画面の略中央に大きく表示される(図24(a2))。そして、その説明表示245が縮小されて画面の周辺部(例えば上部)に退避した後(図24(a3))、キャラクタ等によるリーチ演出画像242b等によるリーチ演出が進行する。
【0186】
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図24(a4))、説明表示245が引き続き表示された状態で、それまでのリーチ演出画像242bが煽り演出画像243bに変化する。図24(a4)~(a5)の例では、図11の場合と同様、煽り演出画像243bは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。
【0187】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像243bは静止状態となり(図24(a5))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像243bの静止状態が維持される。なお、このタメ期間中も説明表示245の表示は継続される。タメ期間が終了した後の結果表示期間の演出については第1の実施形態(図11)と共通であるため、ここでは説明を省略する。
【0188】
以上説明したように、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示は、結果表示前演出(煽り演出、タメ期間)中だけでなく、それよりも前から表示するように構成してもよい。
【0189】
図25は本発明の第8の実施形態を例示し、第1(~第3)の実施形態を一部変更して、操作有効示唆演出中に操作対象画像を形成し、その操作対象画像の形成完了から所定時間経過後に操作有効期間を開始するように構成した例を示している。
【0190】
図25は、第1の実施形態の図12図13に対応するものである。図25に示すように、本実施形態のSPリーチ後演出では、リーチ映像表示期間終盤に操作有効示唆演出が開始される。本実施形態の操作有効示唆演出では、その演出期間(4s)が、ボタン形成期間(3s)と、そのボタン形成期間に続くボタン形成後待ち期間(1s)とで構成されている。ボタン形成期間は、演出ボタン19を示す操作対象画像246を形成する期間であって、図25(a2)~(a4)に示すように、例えば画面上で操作対象画像246の透過率が100%から徐々に小さくなって次第に鮮明になり、ボタン形成期間の終了時点でその透過率が0%に達して操作対象画像246が完成する(図25(a4))ようになっているが、このボタン形成の過程は任意である。ボタン形成後待ち期間は、操作対象画像246の形成完了から操作有効期間が開始されるまでの待ち時間で、操作対象画像246は形成完了時の表示状態が維持される。
【0191】
また、ボタン形成後待ち期間の後半にはゲージ形成後待ち期間(0.5s)が設けられている。このゲージ形成後待ち期間は、操作有効期間の進行状況を報知するための進行状況報知画像248を開始待ちの状態(例えばゲージが100%のまま停止している状態)で維持する期間で、ボタン形成後待ち期間が開始されてから第1時間(ここでは0.5s)経過後に開始され、その開始時点で進行状況報知画像248が画面上に表示される(図25(a5))。
【0192】
ゲージ形成後待ち期間(及びボタン形成後待ち期間)は、ゲージ形成後待ち期間の開始から第2時間(ここでは0.5s)経過後に終了し、操作有効期間が開始される。操作有効期間が開始されると、操作態様を報知するための「PUSH!」の文字と矢印画像等よりなる操作態様報知画像247が表示される(図25(a6))とともに進行状況報知画像248のゲージ変化が開始される(図25(a6)~(a7))。
【0193】
以上説明したように、本実施形態では、操作有効示唆演出中における操作対象画像246の形成完了から所定時間経過後に操作有効期間を開始するように構成されており、しかも操作対象画像246の形成完了から第1時間(0.5s)経過後に進行状況報知画像248を開始待ちの状態で表示し、その進行状況報知画像248の表示開始から第2時間(0.5s)経過後に操作有効期間を開始するように構成されているため、その後の時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間を短くしても、それによる遊技者の操作機会の逸失をより確実に防止できる。
【0194】
図26は本発明の第9の実施形態を例示し、第1(~第3)の実施形態を一部変更して、強リーチ演出(ここではSPリーチ後演出)における操作有効示唆演出の演出時間を、弱リーチ演出(ここではSリーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間よりも長くした例を示している。なお上述したとおり、強リーチ演出は、弱リーチ演出よりも特定態様となる期待度が高いリーチ演出である。
【0195】
図26(b)は、本実施形態のSPリーチ後演出(強リーチ演出の一例)における操作有効示唆演出及び操作有効期間に関するタイムチャートで、これは第1の実施形態(図12)と同一である。また図26(a)は、本実施形態のSリーチ演出(弱リーチ演出の一例)における操作有効示唆演出及び操作有効期間に関するタイムチャートである。第1の実施形態(図10)では、Sリーチ演出の結果表示前演出はボタン演出ではなかったが、本実施形態のSリーチ演出(図26(a))では、SPリーチ後演出と同様にボタン演出を実行するものとし、結果表示期間の前に操作有効示唆演出及び操作有効期間を設けている。
【0196】
図26(a),(b)より明らかなように、本実施形態では、SPリーチ後演出(強リーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間(ここでは4s)が、Sリーチ演出(弱リーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間(ここでは2s)よりも長くなっている。また、操作有効期間の開始から満了までの操作有効時間についてはSリーチ演出とSPリーチ後演出とで同一(共に3s)となっており、操作有効示唆演出と操作有効期間とを合わせた結果表示前演出の演出時間が、Sリーチ演出(弱リーチ演出)よりもSPリーチ後演出(強リーチ演出)の方が長くなっている。なお、SPリーチ後演出における操作有効示唆演出の演出時間(4s)は操作有効時間(3s)より長いのに対し、Sリーチ演出における操作有効示唆演出の演出時間(2s)は操作有効時間(3s)より短くなっている。
【0197】
このように本実施形態では、SPリーチ後演出(強リーチ演出)に関しては、第1の実施形態と同様、その後の時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間(ここでは3s)をなるべく短くするとともに、それによる遊技者の操作機会の逸失を確実に防止すべく、操作有効時間(3s)よりも長い操作有効示唆演出(ここでは4s)を操作有効期間の直前に実行するようになっているが、Sリーチ演出(弱リーチ演出)に関しては、遊技者の操作機会の逸失よりもリーチ演出による演出効果を高めることを優先すべく操作有効示唆演出(ここでは2s)を操作有効時間(3s)よりも短くしている。
【0198】
図27は本発明の第10の実施形態を例示し、第1(~第3)の実施形態を一部変更して、結果表示前演出の前に、次のリーチ演出まで発展すること(又はその可能性が高いこと)を示す発展予告演出を実行可能とし、その発展予告演出が出現するか否かに応じて結果表示前演出の内容を異ならせるように構成した例を示している。
【0199】
図27は、第1の実施形態の図10に対応するもので、当該図柄変動における通常変動中(リーチ状態となる前)に、SPリーチ後演出(次のリーチ演出の更に次のリーチ演出)まで発展すること(又はその可能性が高いこと)を示す発展予告演出が実行された場合の、Sリーチ演出における結果表示前演出の内容を示している。なお、発展予告演出が実行されない場合のSリーチ演出における結果表示前演出の内容は、第1の実施形態(図10)と同様であるとする。
【0200】
図27の例では、当該図柄変動における通常変動中に、青信号を示す予告画像302が画面上に表示されている(発展予告演出)。この青信号の予告画像302は、当該図柄変動でSPリーチ後演出(所定のリーチ演出)まで発展することを示すもので、当該予告画像302が表示された場合にはその後に100%の確率でSPリーチ後演出まで発展するようになっている。
【0201】
そして、この予告画像302が表示された場合には、SPリーチ後演出に到達するまでのリーチ演出においては、予告画像302が表示されなかった場合(図10)とは異なり、発展を前提とする内容の結果表示前演出が実行されるようになっている。即ち図27(a3)~(a4)に示す煽り演出画像243gは、大当り演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄と同一の)第1停止図柄候補(ここでは「7」)と、はずれ演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄とは異なる)第2停止図柄候補(ここでは「6」)との両方に対してキャラクタが爆弾を仕掛けて点火する内容となっている。
【0202】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像243gは静止状態となり(図27(a4))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像243gの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示が、一時停止していた煽り演出画像243gから繋がる形で開始される。この発展演出では、第1,第2停止図柄候補である「7」,「6」の両方が同時に爆破され(図27(b1))、その後にSPリーチへの発展を示す「発展」等の発展報知画像244aが表示される(図27(b2))。なお、発展結果表示の内容は、予告画像302が表示されなかった場合(図10)と同一(即ち共通の演出データを使用)であってもよい。
【0203】
以上説明したように、所定の(次の)リーチ演出まで発展することを示す発展予告演出が出現するか否かに応じて、結果表示前演出の内容を異ならせることで、所定のリーチ演出まで発展することが明らかであるか否かに応じてより適切な結果表示前演出を実行することが可能となる。
【0204】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態の可動電飾装置の構成については、センターケース21等、遊技盤5上の遊技部品に固定的に配置された電飾装置50や、前枠4側に固定的に配置された電飾装置10等にも同様に適用可能である。もちろん、前枠4側に可動電飾装置を設ける場合にも同様に適用可能である。
【0205】
第1の実施形態では、透光部を文字形状(透光文字部78)とした例を示したが、この場合の透光部は文字形状のものに限られるものではなく、ロゴマーク等の図形やキャラクタ等の絵柄など、どのようなものでもよい。また、第2,第3の実施形態では、透光部内に文字形状の非透光部(非透光文字部257a)を配置した例を示したが、この場合の非透光部についても文字形状のものに限られるものではなく、ロゴマーク等の図形やキャラクタ等の絵柄など、どのようなものでもよい。
【0206】
実施形態では、透光性を有する前カバー体71,251の一部に非透光処理を施すことによって透光部と非透光部とを形成するように構成したが、例えば非透光性の第1部材と透光性の第2部材とを組み合わせる(例えば文字形状の開口部を有する第1部材の裏側に第2部材を嵌め合わせる)ことにより透光部と非透光部とを形成するように構成してもよい。
【0207】
実施形態では、電飾装置を遊技機本体1の正面に向けて配置した例を示したが、前枠4の上部側の電飾装置を斜め下向きに配置するなど、例えば正面が遊技者側に向くように、電飾装置を遊技機本体1の正面に対して斜めに配置してもよい。この場合、電飾装置のLED(光源)は、遊技機本体1に対する正面視ではなく、その電飾装置に対する正面視において非透光部の後側に配置することが望ましい。
【0208】
実施形態では、同一チャンネルのLED列に属するLEDを3個としたが、2個或いは4個以上としてもよい。
【0209】
第5の実施形態(図22)の変形例として、非当りリーチ演出の結果表示前演出で対戦型の演出を行い、引き分けと負けの何れかの演出結果となるように構成し、引き分けの場合に次のリーチ演出に発展させることにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成してもよい。
【0210】
第8の実施形態(図25)では、操作対象画像246の形成完了(ボタン形成期間の終了)から第1時間(0.5s)経過後に進行状況報知画像248を表示するように構成した例を示したが、操作対象画像246の形成完了と略同時に進行状況報知画像248を表示し、その後のボタン形成後待ち期間は進行状況報知画像248を開始待ちの状態で表示するように構成してもよい。
【0211】
第9の実施形態(図26)では、強リーチ演出の場合は操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも長く、弱リーチ演出の場合は操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも短くなるように設定した例を示したが、弱リーチ演出と強リーチ演出との何れかの場合に操作有効示唆演出の演出時間と操作有効時間とを略同じに設定してもよい。
【0212】
第10の実施形態(図27)では、発展予告演出が出現した場合についても煽り、タメの結果表示前演出を実行するように構成したが、発展予告演出が出現した場合は煽り、タメの結果表示前演出を実行することなく発展結果表示を行うように構成してもよい。また、第10の実施形態(図27)では発展予告演出を通常変動中に実行するように構成したが、発展予告演出をリーチ後(例えばNリーチ演出中)に実行するように構成してもよい。
【0213】
また第10の実施形態(図27)では、当該図柄変動中に発展予告演出を実行する例を示したが、発展予告演出を、当該図柄変動(ターゲット変動)の開始前に実行する先読み演出として実行してもよい。この先読み演出は、上述した先読み連続演出と先読み保留変化演出のどちらでもよい。先読み連続演出を発展予告演出とする場合、ターゲット変動がSPリーチ変動パターンとなる旨の先読み判定結果が得られることを条件に、ターゲット変動までの複数回の演出図柄変動で「雪」の背景画像を使用することが考えられる。また先読み保留変化演出を発展予告演出とする場合、ターゲット変動がSPリーチ変動パターンとなる旨の先読み判定結果が得られることを条件に、そのターゲット変動に対応する保留表示画像を「●(赤丸)」等の特定画像とすることが考えられる。
【0214】
第4~第10の実施形態は、夫々第1~第3の実施形態を一部変更したものとなっているが、第4~第10の実施形態のうちの2以上を適宜組み合わせてもよい。また、第1~第10の実施形態のうちの2以上を適宜組み合わせてもよい。
【0215】
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。
【符号の説明】
【0216】
40 可動電飾装置
48 演出図柄表示手段(図柄表示手段)
73 LED(光源)
77 非透光部
78 透光文字部(透光部)
78a
~78n 透光領域
202 演出制御基板(演出制御手段)
224a 大当り判定手段(抽選手段)
253 LED(光源)
257a 非透光文字部(非透光部)
257b 非透光枠部(非透光部)
258 透光部
図1
図2
図3
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