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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183466
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
A63F7/02 334
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096996
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】110001645
【氏名又は名称】弁理士法人谷藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今山 武成
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BC63
2C088DA23
2C088EA05
2C333AA11
2C333CA44
2C333CA77
(57)【要約】
【課題】遊技機の価格高騰をより適切なかたちで抑制する。
【解決手段】リーチ演出に、弱リーチ演出と、この弱リーチ演出よりも後段階に出現可能な強リーチ演出とを設け、リーチはずれ変動パターンでは、最後のリーチ演出が弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように構成する。また、外部接続基板に設けた、外部機器を接続可能な第1コネクタCN104は、信号端子Tdg1~Tdf3等と第1接地端子T424とを含む複数の端子を保持する絶縁体の端子保持部と、端子保持部の少なくとも一部を覆う金属製のカバー部とを備え、外部接続基板に、所定基板を介してアース線に接続される第2接地端子T301を有する第2コネクタCN103を設け、外部接続基板の基板本体に、第1接地端子T424と第2接地端子T301とカバー部173とを導通させる接地配線パターンPfgを設ける。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者に利益を付与するか否かを抽選する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて図柄を変動表示すると共に前記利益を付与する場合には前記図柄を特定態様で停止させる図柄表示手段と、
前記抽選結果に関する演出を、前記図柄表示手段による変動表示と共に、複数種類の変動パターンの何れかに従って実行させる演出制御手段と、
外部接続基板とを備え、
前記複数種類の変動パターンは、前記図柄がリーチ状態となった後、一又は複数段階のリーチ演出を経て、最後のリーチ演出において結果表示を行うリーチ変動パターンを含み、
前記リーチ変動パターンは、前記リーチ演出の段階が進むにつれて前記特定態様となる信頼度が高くなるように構成し、
前記外部接続基板に、外部機器を接続可能な第1コネクタを設けた
遊技機において、
前記リーチ演出には、弱リーチ演出と、該弱リーチ演出よりも後段階に出現可能な強リーチ演出とがあり、
前記リーチ変動パターンのうち、前記図柄が前記特定態様とならないはずれ変動に対応するリーチはずれ変動パターンでは、前記最後のリーチ演出が前記弱リーチ演出の場合よりも前記強リーチ演出の場合の方が前記結果表示の時間が長くなるように構成し、
前記第1コネクタは、信号端子と第1接地端子とを含む複数の端子を保持する絶縁体の端子保持部と、前記端子保持部の少なくとも一部を覆う金属製のカバー部とを備え、
前記外部接続基板に、所定基板を介してアース線に接続される第2接地端子を有する第2コネクタを設け、
前記外部接続基板の基板本体に、前記第1接地端子と前記第2接地端子と前記カバー部とを導通させる接地配線パターンを設けた
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機は、遊技者に利益を付与するか否かを抽選し、その抽選結果に基づいて図柄を変動表示すると共に利益を付与する場合には図柄を特定態様で停止させ、またその図柄変動中は、抽選結果に関する演出を複数種類の変動パターンの何れかに従って実行するように構成されている。
またこの種の遊技機には、外部機器に接続するための外部接続コネクタ(第1コネクタ)を備えた外部接続基板を搭載したものがある。例えば、パチンコ機で主流となっているいわゆるCR機では、遊技機本体の左側に設置されるCRユニット(外部機器)が、外部接続コネクタを介して外部接続基板に接続されている(例えば特許文献1)。CR機では、CRユニットにプリペイドカード、現金等が挿入された状態で、遊技機本体の前側の球貸ボタンが操作されることに基づいて、払出制御基板の制御によって払出手段が作動して球貸が行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-166205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近では部材供給量の低下に伴って部品価格が上昇し、その結果、遊技機の価格高騰に繋がっている。そのような背景から、遊技機の価格を抑える為の対策が求められている。
遊技機の価格高騰に対する対策としては、遊技部品等のハード面はもちろん、演出を含むソフト面についてもリユースや他の機種への流用を進めることが考えられる。ここで、後者については、演出を流用しても遊技者に飽きられないよう、従来よりも演出効果をより高めておく必要がある。また、リユースを促進するためには、リユースの可能性のある遊技部品等について十分なノイズ対策を行うことも重要である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機の価格高騰をより適切なかたちで抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、遊技者に利益を付与するか否かを抽選する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて図柄を変動表示すると共に前記利益を付与する場合には前記図柄を特定態様で停止させる図柄表示手段と、前記抽選結果に関する演出を、前記図柄表示手段による変動表示と共に、複数種類の変動パターンの何れかに従って実行させる演出制御手段と、外部接続基板とを備え、前記複数種類の変動パターンは、前記図柄がリーチ状態となった後、一又は複数段階のリーチ演出を経て、最後のリーチ演出において結果表示を行うリーチ変動パターンを含み、前記リーチ変動パターンは、前記リーチ演出の段階が進むにつれて前記特定態様となる信頼度が高くなるように構成し、前記外部接続基板に、外部機器を接続可能な第1コネクタを設けた遊技機において、前記リーチ演出には、弱リーチ演出と、該弱リーチ演出よりも後段階に出現可能な強リーチ演出とがあり、前記リーチ変動パターンのうち、前記図柄が前記特定態様とならないはずれ変動に対応するリーチはずれ変動パターンでは、前記最後のリーチ演出が前記弱リーチ演出の場合よりも前記強リーチ演出の場合の方が前記結果表示の時間が長くなるように構成し、前記第1コネクタは、信号端子と第1接地端子とを含む複数の端子を保持する絶縁体の端子保持部と、前記端子保持部の少なくとも一部を覆う金属製のカバー部とを備え、前記外部接続基板に、所定基板を介してアース線に接続される第2接地端子を有する第2コネクタを設け、前記外部接続基板の基板本体に、前記第1接地端子と前記第2接地端子と前記カバー部とを導通させる接地配線パターンを設けたものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、遊技機の価格高騰をより適切に抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係るパチンコ機の全体正面図である。
図2】同パチンコ機の分解斜視図である。
図3】同パチンコ機の要部平面図である。
図4】同パチンコ機の遊技盤の正面図である。
図5】同パチンコ機の背面図である。
図6】同パチンコ機の全体回路構成を示すブロック図である。
図7】同パチンコ機の外部接続基板の背面図である。
図8】同パチンコ機の外部接続基板の要部分解斜視図である。
図9】同パチンコ機の外部接続基板の第1面側のプリントパターンを示す図である。
図10】同パチンコ機の外部接続基板の第2面側のプリントパターンを示す図である。
図11】同パチンコ機の全体回路図のうちCRユニットに関連する部分のみを抜き出した部分回路図である。
図12】同パチンコ機の度数表示基板の回路図である。
図13】同パチンコ機の外部接続基板の回路図である。
図14】本発明の第2の実施形態に係るパチンコ機の全体正面図である。
図15】同パチンコ機の制御系のブロック図である。
図16】同パチンコ機の変動パターン選択テーブルを示す図である。
図17】同パチンコ機の変動パターンの概略構成を示す図である。
図18】同パチンコ機のSリーチ演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図19】同パチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図20】同パチンコ機のSPリーチ後演出(はずれの場合)のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図21】同パチンコ機のSPリーチ後演出(大当りの場合)のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図22】同パチンコ機の通常/復活大当り可動体演出におけるレインボー発光パターンの説明図である。
図23】本発明の第3の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図24】本発明の第4の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図25】本発明の第5の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図26】本発明の第6の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ前演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図27】本発明の第7の実施形態に係るパチンコ機のSPリーチ後演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図28】本発明の第8の実施形態に係るパチンコ機のSリーチ演出及びSPリーチ後演出のタイムチャートを示す図である。
図29】本発明の第9の実施形態に係るパチンコ機のSリーチ演出のタイムチャート及び演出内容を示す図である。
図30】外部接続基板のプリントパターン(第2面側)の変形例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1図13は本発明をパチンコ機に採用した一実施形態を例示している。本実施形態のパチンコ機を構成する遊技機本体1は、いわゆるCR機と呼ばれるもので、図1に示すように左側にCRユニット(外部機器)0を隣接させた状態でパチンコホールの島構造体に設置されている。
【0009】
図1図3において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
【0010】
前枠3は、内枠6と、その内枠6の前側に配置された前扉7とを備えている。前扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して内枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって内枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。
【0011】
外枠2は、図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に内枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
【0012】
内枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを例えば一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また内枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが例えば左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が例えば左下部に夫々配置されている。
【0013】
前扉7は、内枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、例えば窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、枠第1可動演出手段26、枠第2可動演出手段27、送風手段28等の各種演出手段が配置されている。
【0014】
扉ベース22の下部前側には、内枠6の後側に配置された払出手段31から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿32、その上皿32が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿33、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル34等が配置され、更に上皿32、下皿33等を前側から略覆う下装飾カバー35が装着されている。下装飾カバー35は前向きの膨出状に形成されており、その上部側には、図3に示すように遊技者が押下操作可能な演出ボタン36、十字操作手段37、音量調整操作手段38、光量調整操作手段39の他、CR操作パネル30が配置されている。CR操作パネル30は、CRユニット0に関する操作を行うためのもので、残高表示部30a、球貸ボタン30b、返却ボタン30c、球貸可能表示ランプ30d等を備えている。
【0015】
残高表示部30aは、CRユニット0に挿入されたプリペイドカード等の残高を表示するもの(外部機器に関する表示手段)で、3桁の7セグメント式表示部SEG1~SEG3(図12)で構成されており、残高の1/100の値が表示される。球貸ボタン30bは遊技者が球貸要求を行う際に操作するもの(外部機器に関する操作手段)で、スイッチSW1(図12)を備えている。返却ボタン30cは遊技者がカード等の返却要求を行う際に操作するもの(外部機器に関する操作手段)で、スイッチSW2(図12)を備えている。球貸可能表示ランプ30dは球貸可能であるか否かを示すもので、発光ダイオードLED1(図12)で構成されている。
【0016】
扉ベース22の背面側には、窓孔24aを後側から略塞ぐようにガラスユニット40が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金41aと、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金41bと、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金41cとがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成する前扉上ヒンジ金具42aが例えば左上部に、同じく前扉下ヒンジ金具42bが例えば左下部に夫々配置されている。
【0017】
また、下部補強板金41cの背面側には、球送りユニット43a、下皿案内ユニット43b等が装着されている。球送りユニット43aは、上皿32内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43bは、上皿32が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿33に案内するためのもので、例えば球送りユニット43aに隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
【0018】
遊技盤16は、図4に示すように、ベニヤ板等のベース板45の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に配置されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、大入賞ユニット49、普通入賞ユニット50等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。
【0019】
遊技盤16の複数のユニット部品47~50上には、普通図柄始動手段61、第1特別図柄始動手段62、第2特別図柄始動手段63、大入賞手段64、複数の普通入賞手段65等が設けられている。またベース板45の後側には、液晶表示手段(画像表示手段)66の他、液晶表示手段66の前側を移動可能な盤可動体67aを備えた盤可動演出手段67等が配置されている。
【0020】
中央表示枠ユニット47は、液晶表示手段66の表示枠を構成するもので、ベース板45に形成された前後方向貫通状の装着孔(図示省略)に対して前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット47は、ベース板45の前面に沿って装着孔の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板71と、液晶表示手段66の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板71の内周側で前向きに突設された装飾枠72と、その装飾枠72の左右の下端部間に配置されるステージ73とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠72の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路74aと右側の右流下経路74bとの何れかを流下する。
【0021】
中央表示枠ユニット47には、左流下経路74a側と右流下経路74b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路74a側に、遊技球が流入可能なワープ入口75が設けられている。左流下経路74aを流下中にワープ入口75に流入した遊技球は、ステージ73上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部76とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
【0022】
なお、中央表示枠ユニット47上には、普通図柄表示手段81、普通保留個数表示手段82、第1特別図柄表示手段83、第2特別図柄表示手段84等の各種表示手段が設けられている。もちろん、それら表示手段81~84は中央表示枠ユニット47上に限らず、遊技盤16の前側の任意の位置に前側から視認可能な状態で配置可能である。
【0023】
始動入賞ユニット48は、中央表示枠ユニット47の下側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。大入賞ユニット49は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の右側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット50は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。
【0024】
普通図柄始動手段61は、普通図柄表示手段81による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する遊技球検出スイッチ(図示省略)を備えている。この普通図柄始動手段61は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71の前側に設けられており、右流下経路74bを流下する遊技球が通過可能となっている。
【0025】
普通図柄表示手段81は、普通図柄を変動表示するためのもので、例えば2個のLEDで構成されており、普通図柄始動手段61が遊技球を検出することに基づいて、普通図柄を構成するそれら2個のLEDが普通変動中発光パターンで発光した後、普通図柄始動手段61による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で変動を停止する。
【0026】
また、普通図柄表示手段81の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段61が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段82等によって遊技者に報知される。
【0027】
第1特別図柄始動手段62は、第1特別図柄表示手段83による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ(図示省略)を備えている。この第1特別図柄始動手段62は、始動入賞ユニット48に設けられ、ステージ73の中央落下部76に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路74a側のワープ入口75からステージ73を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路74bを流下してきた遊技球よりも左流下経路74aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。なお、この第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0028】
第2特別図柄始動手段63は、第2特別図柄表示手段84による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部78の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ(図示省略)を備えており、普通図柄表示手段81の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉部78が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。
【0029】
この第2特別図柄始動手段63は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71上で且つ普通図柄始動手段61の下流側に配置されており、右流下経路74bを流下してきた遊技球が入賞可能となっている。この第2特別図柄始動手段63に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0030】
第1特別図柄表示手段83は、第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段62が遊技球を検出することに基づいて第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段62による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第1大当り態様で、それ以外の場合には第1はずれ態様で変動を停止するようになっている。第1特別図柄表示手段83の変動後の停止図柄が第1大当り態様となった場合には第1特別利益状態が発生する。
【0031】
第2特別図柄表示手段84は、第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段63が遊技球を検出することに基づいて第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段63による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第2大当り態様で、それ以外の場合には第2はずれ態様で変動を停止するようになっている。第2特別図柄表示手段84の変動後の停止図柄が第2大当り態様となった場合には第2特別利益状態が発生する。
【0032】
また、第1特別図柄表示手段83の図柄変動中、第2特別図柄表示手段84の図柄変動中及び第1,第2特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段62,63が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合にはその第2特別図柄の保留記憶を1個消化して第2特別図柄の変動を行い、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合にはその第1特別図柄の保留記憶を1個消化して第1特別図柄の変動を行う。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動を優先的に行うようになっている。なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、液晶表示手段66等によって遊技者に報知される。
【0033】
大入賞手段64は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板79を備えた開閉式入賞手段で、大入賞ユニット49に設けられ、第2特別図柄始動手段63の下流側で且つ第1特別図柄始動手段62の上流側に配置されており、左流下経路74aを流下してきた遊技球よりも右流下経路74bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段64は、第1,第2特別図柄表示手段83,84の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当り態様(所定態様)で停止した場合に発生する第1,第2特別利益状態(利益状態)において、開閉板79が一又は複数種類の開放パターンの何れかに従って前側に開放して、その上に落下してきた遊技球を内部へと入賞させるようになっている。この大入賞手段64に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。なお以下の説明では、第1特別利益状態と第2特別利益状態とを合わせて「特別利益状態」(利益状態)という。
【0034】
また液晶表示手段66には、図4に示すように、第1,第2特別図柄表示手段83,84による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄80を変動表示可能である他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留画像X1~X4,Y1~Y4,変動中保留画像Z等の各種画像を表示可能となっている。
【0035】
また図5等に示すように、遊技盤16の裏側に配置された裏ケース90の背面側には、主制御基板91が格納された主制御基板ケース92、演出インターフェース基板93、液晶インターフェース基板94、液晶制御基板95、ROM基板96等が格納された演出基板ケース97が着脱自在に装着されている。
【0036】
また前枠3の裏側には、遊技盤16の裏側を開閉自在に覆う裏カバー101が着脱自在に装着されると共に、その上側に遊技球タンク102とタンクレール103とが、左右一側に払出手段31と払出通路104とが夫々装着されており、遊技球が大入賞手段64等の入賞口に入賞したとき、又はCRユニット0から球貸指令があったときに、遊技球タンク102内の遊技球をタンクレール103経由で払出手段31により払い出し、その遊技球を払出通路104経由で上皿32に案内するようになっている。なお、裏カバー101は、演出基板ケース97の略全体と主制御基板ケース92の上部側の一部分とを後側から覆うように配置されている。
【0037】
また、前枠3の裏側下部、即ち下部装着部15の裏側には基板装着台105が配置されており、この基板装着台105の背面側に、電源基板106が格納された電源基板ケース107、払出発射制御基板108が格納された払出発射基板ケース109、外部接続基板110が格納された外部接続基板ケース111が夫々着脱自在に装着されている。
【0038】
図6は本パチンコ機の全体回路構成を示すブロック図である。図6に示すように、本パチンコ機の全体回路構成は、遊技盤16側に搭載される盤側部材121と、前枠3側に搭載される枠側部材122とで構成されている。
【0039】
盤側部材121は、主制御基板91、演出インターフェース基板93、液晶インターフェース基板94、液晶制御基板95及びROM基板96の他、遊技盤中継基板123、LED接続基板124、主制御中継基板125、電源中継基板126、枠LED中継基板127等で構成されている。
【0040】
主制御基板91は、遊技制御を統括的に行うもので、普通図柄始動手段61や各入賞手段に設けられた遊技球検出スイッチ、第2特別図柄始動手段63や大入賞手段64に設けられたソレノイド、遊技盤16の各部に配置された磁気、電波、振動等の各種センサ等が、遊技盤中継基板123を介して接続されている。また主制御基板91には演出インターフェース基板93が接続されている。演出インターフェース基板93は、各種入出力バッファの他、液晶制御基板95からの指示に基づいて音声信号を再生する音声プロセッサ93a、再生される音声信号の元データである圧縮音声データ等を記憶する音声ROM93b、音声プロセッサ93aから出力される音声信号を受けるデジタルアンプ93c等を備えている。
【0041】
主制御中継基板125、電源中継基板126及び枠LED中継基板127は、盤側部材121を枠側部材122に接続するためのもので、主制御基板91は主制御中継基板125を介して払出発射制御基板108に接続され、演出インターフェース基板93は電源中継基板126を介して電源基板106に、枠LED中継基板127を介して枠下LED接続基板129に夫々接続されている。遊技盤16側の主制御中継基板125、電源中継基板126、枠LED中継基板127には、盤側第1~第3コネクタCN11a~CN13aが夫々遊技盤16の後側に対応して配置され、また内枠6側の遊技盤装着部14には、枠側第1~第3コネクタCN11b~CN13bが夫々盤側第1~第3コネクタCN11a~CN13aに対向するように配置されており、遊技盤16が内枠6の遊技盤装着部14に前側から装着されたとき、盤側第1~第3コネクタCN11a~CN13aが枠側第1~第3コネクタCN11b~CN13bに夫々結合されるようになっている。
【0042】
また演出インターフェース基板93には、液晶制御基板95、LED接続基板124等が接続されている。液晶制御基板95には、CGデータを記憶するCGROM96aを有するROM基板96が接続される他、液晶インターフェース基板94を介して液晶表示手段66が接続されている。またLED接続基板124には、遊技盤16側の各種LED基板の他、盤可動体67a等の可動体を駆動するモータ、ソレノイド等の可動体駆動手段、位置検出スイッチ等が接続されている。
【0043】
枠側部材122は、電源基板106、払出発射制御基板108を中心に構成されている。電源基板106は、AC24Vを受けて各種の直流電圧を出力するもので、払出発射制御基板108にDC5V,DC12V,DC35Vを、枠下LED接続基板129にDC12Vを夫々出力する他、電源中継基板126を介して演出インターフェース基板93にDC5V,DC12V,DC35Vを出力するようになっている。払出発射制御基板108にはバックアップ基板131が接続されており、払出発射制御基板108から主制御基板91に対しては、電源基板106から受けたDC5V,DC12V,DC35Vの他、バックアップ電源、電源異常信号等が、主制御中継基板125を介して出力される。
【0044】
また払出発射制御基板108には、発射手段17を構成する発射駆動手段17d、外部のホストコンピュータ等に各種情報を出力するための外部端子板132、外部のCRユニット0を接続するための外部接続基板110の他、枠中継基板134、受け皿中継基板135等が接続されている。
【0045】
枠中継基板134は、内枠6側に配置された払出手段31(払出モータ31a,払出計数スイッチ31b)、前扉・内枠開放スイッチ136等と払出発射制御基板108との接続を中継するものである。また受け皿中継基板135は、前扉7側の発射接続基板137、球詰まり検出基板138、度数表示基板139等と払出発射制御基板108との接続を中継するものである。発射接続基板137には、発射ハンドル34を構成する可変抵抗器34a、発射停止スイッチ34b、タッチセンサ34cの他、球送りユニット43aに設けられた球送りソレノイド43c等が接続されている。なお、度数表示基板139には、CR操作パネル30に配置される残高表示部30a、球貸ボタン30b、返却ボタン30c、球貸可能表示ランプ30d等が設けられている。
【0046】
また、枠下LED接続基板129には、内枠6側の下部スピーカ18の他、前扉7側の枠左下LED接続基板140が接続されている。枠左下LED接続基板140には、前扉7側の電飾を構成するLED基板141、発射ハンドル34に配置されたハンドルLED基板142、演出ボタン36やその内部のLED基板等が接続される演出ボタンLED接続基板143、上部スピーカ25等が接続されている。
【0047】
続いて、外部接続基板110の詳細、及びこの外部接続基板110を介したCRユニット0とその他の基板との接続関係について図7図13を参照しつつ説明する。なお、図7は外部接続基板110の背面図を、図8は外部接続基板110の要部分解斜視図を、図9図10は外部接続基板110の両面のプリント配線パターンを、図11は全体回路図のうちCRユニット0に関連する部分のみを抜き出した部分回路図を、図12は度数表示基板139の回路図を、図13は外部接続基板110の回路図を夫々示している。
【0048】
外部接続基板110は、図7図8に示すように、基板本体151と、その基板本体151の第1,第2面152,153のうちの第1面152側に装着された複数、例えば4つのコネクタCN101~CN104と、同じく基板本体151の第1面152側に保持金具FH1,FH2を介して装着されたヒューズFUとで構成されており、第1面152を後側に向けた状態で外部接続基板ケース111に格納され、遊技機本体1の背面下部に配置されている(図5)。
【0049】
基板本体151は略矩形状で、第1面152側には、上辺151aに沿ってコネクタCN101,CN102が、向かって右側の側辺151cに沿ってコネクタCN103が、下辺151bに沿ってコネクタCN104が夫々配置されるとともに、コネクタCN104の上側の側辺151c側にヒューズFUが横向きに配置されている。
【0050】
コネクタCN101は、一列状に配置された複数(16個)の端子T101~T116を備え、基板本体151の上辺151aに沿って横長状に配置されており、図11に示すように、度数表示中継ハーネス154を介して受け皿中継基板135のコネクタCN111に接続され、更に受け皿中継基板135のコネクタCN112から度数表示ハーネス155を介して度数表示基板139のコネクタCN121に接続されている。
【0051】
コネクタCN101及びこれに対応するコネクタCN121等の端子配列は図11図13に示すとおりである。図12に示すように、コネクタCN121(及びCN101)における第3端子は球貸可能表示ランプ30d(発光ダイオードLED1)の点灯信号TDLOに、第4端子は球貸ボタン30b(スイッチSW1)に対応する球貸スイッチ信号TDSに、第5端子は返却ボタン30c(スイッチSW2)に対応する返却スイッチ信号RESに、第7~9端子は残高表示部30aを構成する3つの7セグメント式表示部SEG3~SEG1の何れを表示対象とするかを指定するコモン信号DG3~DG1に、第10~16端子はコモン信号によって選択された7セグメント式表示部を構成する7つのセグメントの表示状態を夫々指定するためのセグメント信号SEG A~SEG Gに、夫々対応している。
【0052】
コネクタCN102は、一列状に配置された複数(6個)の端子T201~T206を備え、コネクタCN101の左側(第1面152に向かって右側)に隣接して横長状に配置されており、図11に示すように、外部接続信号ハーネス156を介して払出発射制御基板108のコネクタCN132に接続されている。
【0053】
コネクタCN102の端子配列は図11図13に示すとおりであり、第1,2,4,5端子は球貸制御信号PRDY,EXS,BRDY,BRQに夫々対応している。球貸制御信号PRDY,EXS,BRDY,BRQは、球貸制御に用いられるもの(遊技価値に関する信号)で、CRユニット0と払出発射制御基板108との間で送受信されるようになっている。
【0054】
球貸制御における信号の送受信について簡単に説明すると、払出発射制御基板108は、通常状態ではPRDY信号の出力状態をLOW(払出可能)に維持する(スタンバイ状態)ようになっている。その状態で、遊技者が球貸ボタン30bを押下操作し、それによってCRユニット0がONレベルの球貸スイッチ信号TDSを受信すると、CRユニット0はBRDY信号の出力状態をLOWとする(球貸可能信号)とともに、BRQ信号の出力状態をLOWとする(球貸要求信号)。
【0055】
それら球貸可能信号及び球貸要求信号を受信した払出発射制御基板108は、単位個数の払出が可能であることを条件に、EXS信号の出力状態をLOWとする(球貸準備信号)。この球貸準備信号を受信したCRユニット0が、BRQ信号の出力状態をHIGHに切り替えると(球貸指令信号)、払出発射制御基板108は、払出手段31を動作させて単位個数の遊技球の払出を行うとともに、その払出動作が完了することに基づいて、EXS信号の出力状態をHIGHとする(球貸完了信号)。
【0056】
コネクタ(第2コネクタ)CN103は、一列状に配置された複数(3個)の端子T301~T303を備え、基板本体151の側辺151cに沿って縦長状に配置されており、図11に示すように、外部接続電源ハーネス157を介して払出発射制御基板(所定基板)108のコネクタCN131に接続され、更に払出発射制御基板108のコネクタCN133から払出発射制御電源ハーネス158を介して電源基板(所定基板)106のコネクタCN151に接続され、更に電源基板106のコネクタCN152から電源ハーネス159を介して電源プラグ160及びアース端子161に接続されている。アース端子161は機外のアース線に接続される。
【0057】
コネクタCN103及びこれに対応するコネクタCN131の端子配列は図11図13に示すとおりであり、第1端子(第2接地端子)はフレームグラウンドFGに、第2,3端子はAC24Vに夫々対応している。なお、コネクタCN133,CN151,CN152の端子配列は、図11に示すようにコネクタCN103,CN131とは若干異なっており、例えばコネクタCN152では、第1,第3端子がAC24Vに対応し電源プラグ160に接続されており、第2端子がフレームグラウンドFGに対応しアース端子161に接続されている。
【0058】
コネクタ(第1コネクタ)CN104は、二列状に配置された複数(25個)の端子T401~T425を備え、基板本体151の下辺151bに沿って横長状に配置されており、外部接続ハーネス171(図6)を介してCRユニット(外部機器)0に接続されている。
【0059】
コネクタCN104は、図7図8に示すように、先端側が筒状に形成された複数(25個)の端子T401~T425と、それら複数の端子T401~T425を保持する端子保持体172と、その端子保持体172の少なくとも一部を覆うカバー部173と、このカバー部173を端子保持体172と共に基板本体151に固定するためのコネクタ固定部174とを備えている。
【0060】
端子保持体(端子保持部)172は、絶縁性を有する樹脂製(絶縁体)で、横長状の略箱形に形成された本体部175と、その本体部175の前面175a側に突設されたソケット部176とを一体に備えている。ソケット部176は正面視略台形状で、端子保持孔176aが上底側に13個、下底側に12個の計25個形成されており、それら端子保持孔176aに夫々端子T401~T425の先端側が挿入・保持されている。また本体部175には、ソケット部176の左右両側に前後方向貫通状の挿通孔177が形成され、更に上面175b及び下面175cには、複数(ここでは各2個)の溝部178が前縁側から後向きに形成されている。
【0061】
カバー部173は、導電性を有する金属製で、ソケット部176の外周に沿う形状に形成されたソケットケース部181と、本体部175の前面175aに沿う形状に形成されたベース板182と、そのベース板182の上縁側及び下縁側から後向きに突設された突設部183とを一体に備えており、突設部183を溝部178に一致させた状態で端子保持体172に嵌め込まれている。ベース板182の左右両端側には、ハーネス側のコネクタ(プラグ側)を結合した状態でロックするためのΩ形状のロック部材184が縦軸廻りに揺動自在に支持されている。
【0062】
コネクタ固定部174は、カバー部173と同じく導電性を有する金属製で、カバー部173の左右両端側に夫々配置され、ベース板182の背面側から後向きに突設されている。このコネクタ固定部174が、端子保持体172側の挿通孔177を経て基板本体151に固定されることにより、カバー部173は端子保持体172と共に基板本体151に固定される。なお、基板本体151には、コネクタ固定部174の端部を挿通するための固定部挿通孔185と、端子T401~T425の端部を挿通するための端子挿通孔186とが形成されている。
【0063】
続いて、外部接続基板110の両面に形成されたプリントパターンに関し、図9図10及び図13を参照しつつ、コネクタCN104と他のコネクタCN101~CN103との接続関係について詳細に説明する。
【0064】
まず、フレームグラウンドFGに対応する配線パターン(接地配線パターン)Pfgは、コネクタCN104の第24端子(第1接地端子)T424と、コネクタCN103の第1端子(第2接地端子)T301とを接続しているが、更にカバー体導通部191においてコネクタCN104のカバー部173に接続している。
【0065】
即ち、配線パターンPfgは、その全体が基板本体151の片面側(ここでは第1面152側)に設けられており、図9に示すように、コネクタCN104の第24端子T424とカバー体導通部191とを接続する第1配線部P1fgと、カバー体導通部191とコネクタCN103の第1端子T301とを接続する第2配線部P2fgとで構成されている。
【0066】
ここで、カバー体導通部191は、コネクタCN104の両端側に対応して設けられ、夫々コネクタ固定部174(図8参照)に接続されている。第1配線部P1fgは、コネクタCN104に対する基板本体151の外側、即ち下辺151b側に設けられており、一対のカバー体導通部191,191と、コネクタCN104の第24端子T424とを互いに接続している。また、第2配線部P2fgは、基板本体151の側辺151cに沿って配設されている。
【0067】
このように、外部接続基板110では、フレームグラウンドFGに対応する配線パターン(接地配線パターン)Pfgを、コネクタCN104のカバー部173に導通させることにより、CRユニット0と接続するコネクタCN104に対するノイズ対策を強化している。
【0068】
AC24VA,AC24VBに対応する配線パターンPac24va,Pac24vbは、コネクタCN104の第1,25端子T401,T425と、コネクタCN103の第2,3端子T302,T303とを接続している。配線パターンPac24vaは、その途中に配置されているヒューズFUを除き、図10に示す第2面153側に配置されており、配線パターンPac24vbは、その全体が第2面153側に配置されている。
【0069】
また、球貸制御信号PRDY,EXS,BRDY,BRQに対応する配線パターンPprdy,Pexs,Pbrdy,Pbrqは、コネクタCN104の第13,12,11,23端子(第1信号端子)T413,T412,T411,T423と、コネクタCN102の第1,2,4,5端子T201,T202,T204,T205とを接続している。配線パターンPprdy,Pexs,Pbrdy,Pbrqは、コネクタCN104側の第1配線部P1prdy,P1exs,P1brdy,P1brqと、コネクタCN102側の第2配線部P2prdy,P2exs,P2brdy,P2brqと、それらを互いに接続するビアB1~B4とで構成されており、第1配線部P1prdy,P1exs,P1brdy,P1brqが図10に示す第2面153に、第2配線部P2prdy,P2exs,P2brdy,P2brqが図9に示す第1面152に夫々配置されている。
【0070】
また、残高表示部(表示手段)30aの表示に関するコモン信号DG1~DG3に対応する配線パターンPdg1~Pdg3は、コネクタCN104の第14~16端子(第2信号端子)T414~T416と、コネクタCN101の第9~7端子T109~T107とを接続している。配線パターンPdg1は、その全体が図10に示す第2面153側に配置されている。配線パターンPdg2,Pdg3は、コネクタCN104側の第1配線部P1dg2,P1dg3と、コネクタCN102側の第2配線部P2dg2,P2dg3と、それらを互いに接続するビアB5,B6とで構成されており、第1配線部P1dg2,P1dg3が図10に示す第2面153に、第2配線部P2dg2,P2dg3が図9に示す第1面152に夫々配置されている。
【0071】
また、残高表示部(表示手段)30aの表示に関するセグメント信号SEG A~SEG Gに対応する配線パターンPsega~Pseggは、コネクタCN104の第3~7,19,20端子(第2信号端子)T403~T407,T419,T420と、コネクタCN101の第10~16端子T110~T116とを接続している。配線パターンPsega~Psegcは、その全体が図10に示す第2面153側に配置されている。配線パターンPsegd~Pseggは、コネクタCN104側の第1配線部P1segd~P1seggと、コネクタCN101側の第2配線部P2segd~P2seggと、それらの間の第3配線部P3segd~P3seggと、第1配線部P1segd~P1seggと第3配線部P3segd~P3seggとを接続するビアB7~B10と、第3配線部P3segd~P3seggと第2配線部P2segd~P2seggとを接続するビアB11~B14とで構成されており、第1配線部P1segd~P1seggと第2配線部P2segd~P2seggが図10に示す第2面153に、第3配線部P3segd~P3seggが図9に示す第1面152に夫々配置されている。
【0072】
また、球貸ボタン(操作手段)30bの操作に関する球貸スイッチ信号TDSに対応する配線パターンPtdsは、コネクタCN104の第21端子(第3信号端子)T421と、コネクタCN101の第4端子T104とを接続している。配線パターンPtdsは、コネクタCN104側の第1配線部P1tdsと、コネクタCN101側の第2配線部P2tdsと、それらを互いに接続するビアB15とで構成されており、第1配線部P1tdsが図10に示す第2面153に、第2配線部P2tdsが図9に示す第1面152に夫々配置されている。
【0073】
また、返却ボタン(操作手段)30cの操作に関する返却スイッチ信号RESに対応する配線パターンPresは、コネクタCN104の第22端子(第3信号端子)T422と、コネクタCN101の第5端子T105とを接続している。配線パターンPresは、その全体が図10に示す第2面153側に配置されている。
【0074】
また、球貸可能表示ランプ30dの表示に関する点灯信号TDLOに対応する配線パターンPtdloは、コネクタCN104の第10端子T410と、コネクタCN101の第3端子T103とを接続している。配線パターンPtdloは、その全体が図10に示す第2面153側に配置されている。
【0075】
また、VLに対応する配線パターンPvlは、コネクタCN104の第17,18端子T417,T418と、コネクタCN102の第3端子T203と、コネクタCN101の第1,第2端子T101,T102とを接続しており、コネクタCN104側の第1,第2配線部P1vl,P2vlと、コネクタCN102側の第3配線部P3vlと、コネクタCN101側の第4配線部P4vlと、第1配線部P1vlと第3配線部P3vlとを接続するビアB16と、第3配線部P3vlと第4配線部P4vlとを接続するビアB17と、第1,第2配線部P1vl,P2vlを端子T417,T418以外の位置で接続するビアB18とで構成されている。第1配線部P1vlと第4配線部P4vlは図10に示す第2面153に配置され、第2配線部P2vlと第3配線部P3vlは図9に示す第1面152に配置されている。なお、第1配線部P1vlは、端子T417からコネクタCN104の内側に向けた引き出し部分の幅が、端子T404,T405との接触を避けて狭くなっているため、それを補うべく、第1面側に第2配線部P2vlを設け、コネクタCN104の内側においてビアB18で互いに接続している。
【0076】
また本実施形態では、コネクタCN104のPSI端子(第2端子T402)はラインフィルタグラウンドLGに対応する配線パターンPlgに接続されている。即ち、配線パターンPlgは、コネクタCN104の第2,8,9端子T402,T408,T409と、コネクタCN102の第6端子T206と、コネクタCN101の第6端子T106とを接続しており、コネクタCN104の第2,8,9端子T402,T408,T409を互いに接続する第1配線部P1lgと、コネクタCN104の第2端子T402とコネクタCN102の第6端子T206とを接続する第2配線部P2lgと、コネクタCN104の第8端子T408とコネクタCN101の第6端子T106とを接続する第3配線部P3lgとで構成されている。第1配線部P1lgは図9に示す第1面152に配置され、第2配線部P2lg、第3配線部P3lgは図10に示す第2面153に配置されている。
【0077】
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、外部接続基板110のコネクタ(第1コネクタ)CN104は、端子保持体(絶縁体)172により保持される複数の端子T401~T425と、それら複数の端子T401~T425を収容する金属製のカバー部173とを備え、コネクタ(第2コネクタ)CN103は、払出発射制御基板108及び電源基板106を介してアース端子161に接続される端子(第2接地端子)T301を有し、外部接続基板110の基板本体151に、コネクタ(第2コネクタ)CN103の端子(第2接地端子)T301とカバー部173とを導通させる接地配線パターンPfgを設けているため、コネクタ(第1コネクタ)CN104からのノイズによる悪影響を効果的に排除することが可能である。
【0078】
なお、コネクタ(第1コネクタ)CN104は、CRユニット(外部機器)0との間で遊技価値に関する信号PRDY,EXS,BRDY,BRQ等を伝送するための第1信号端子、同じく残高表示部30aの表示に関する信号DG1~DG3,SEG A~SEG Gを伝送するための第2信号端子、同じく球貸ボタン30b,返却ボタン30cの操作に関する信号を伝送するための第3信号端子を備えているため、それらの信号に対するノイズによる悪影響を排除して無用のトラブルの発生を防止できる。
【0079】
また、接地配線パターンPfgは、コネクタ(第2コネクタ)CN103の端子(第2接地端子)T301と、コネクタ(第1コネクタ)CN104の端子(第1接地端子)T424と、カバー部173とを導通させているため、カバー部173を効率的に接地することが可能である。
【0080】
また、カバー部173を基板本体151に固定するコネクタ固定部174を介して接地配線パターンPfgとカバー部173とを導通させているため、配線パターンを対応させるだけでカバー部173の接地が可能である。
【0081】
続いて、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて詳述する。図14図22は本発明をパチンコ機に採用した第2の実施形態を例示している。図14において、遊技機本体501は、矩形状の外枠502と、この外枠502の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ503により開閉自在に枢着された前枠504とを備えている。前枠504の前側には、遊技盤505等が上部側に、遊技盤505の前側の遊技領域505aに向けて遊技球を発射する発射手段506等が下部側にそれぞれ配置され、また遊技盤505等の前側に対応してガラス扉507が、発射手段506等の前側に対応して前面板508がそれぞれヒンジ503と同じ側のヒンジ509により開閉自在に枢支されている。なお、ガラス扉507と前面板508は一体的に開閉可能な構成としてもよい。
【0082】
前面板508の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段506に供給する上皿510が上部側に配置され、またその上皿510の下側には、例えば上皿510が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿511が左端側に、発射手段506を作動させるための発射ハンドル512が右端側に夫々設けられている。更に、例えば上皿510等を前側から覆う上皿カバー513上には、遊技者が押下操作可能な演出ボタン(所定操作手段)514等が設けられている。
【0083】
遊技盤505の前面側には、発射手段506から発射された遊技球を案内するガイドレール515が環状に装着されると共に、そのガイドレール515の内側の遊技領域505aに、センターケース517、普通図柄始動手段518、特別図柄始動手段519、大入賞手段520、普通入賞手段521等の各種遊技部品が配置されている。
【0084】
センターケース517は、例えば遊技領域505aの略中央に配置されており、液晶式等の画像表示手段522に対応する略矩形状の表示窓523を備え、その表示窓523を取り囲む装飾枠524上に、普通図柄表示手段525、特別図柄表示手段526、普通保留個数表示手段527、第1特別保留個数表示手段528等の各種表示手段の他、ステージ529、可動演出手段530等が設けられている。
【0085】
ステージ529は、画像表示手段522の下部前側に左右方向に配置されており、センターケース517の側部、例えば左側に設けられたワープ入口529aに流入した遊技球を自由に転動させた後、例えば左右方向中央の中央落下部又はその左右両側の側部落下部から前側に落下させるようになっている。
【0086】
可動演出手段530は、可動体531と、この可動体531を移動可能に支持する可動体案内手段532と、可動体531を駆動する駆動手段533とを備えている。可動体531には、任意の装飾体(ここでは当該遊技機のタイトルである「カッパ伝説」の文字)が例えば立体的に形成されており、後側(又は内部)に配置されたLED571が点灯することによって所定部位(ここでは「カッパ伝説」の文字部分)が任意色で発光するようになっている。
【0087】
可動体案内手段532は、可動体531を画像表示手段522の表示画面522aの前面側に沿って所定方向、例えば上下方向に移動可能な状態で支持するもので、画像表示手段522の表示画面522aの左右両側に沿って上下方向に配置された一対の案内レール534を備え、それら各案内レール534によって可動体531の左右両端部が上下方向移動可能に支持されている。この可動体案内手段532により、可動体531は、画像表示手段522の上側の上部位置と、画像表示手段522の前側の下部位置との間で上下方向に移動可能であり、通常時は原点位置である上部位置に保持されている。
【0088】
駆動手段533は、例えばステッピングモータで構成され、装飾枠524の後側に配置されており、図示しないベルト等を介して可動体531を所定の動作パターンに従って上下方向に移動させることが可能となっている。
【0089】
普通図柄始動手段518は、普通図柄表示手段525による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲートにより構成され、センターケース517の左側に配置されており、遊技球の通過を検出可能な遊技球検出手段(図示省略)を備えている。
【0090】
普通図柄表示手段525は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、普通図柄始動手段518が遊技球を検出することに基づいてそれら複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段518による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合にははずれ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。
【0091】
普通図柄始動手段518による遊技球検出時に取得された普通乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通図柄表示手段525による図柄変動が開始される毎に順次消化される。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は普通保留個数表示手段527等によって遊技者に報知される。
【0092】
特別図柄始動手段519は、特別図柄表示手段526による図柄変動を開始させるためのもので、例えば上下2つの始動入賞手段519a,519bと、下始動入賞手段519bを開閉する開閉手段536と、始動入賞手段519a,519bに入賞した遊技球を夫々検出する遊技球検出手段(図示省略)とを備え、例えばセンターケース517の下側に配置されている。上始動入賞手段519aは開閉手段等を有しない非開閉式入賞手段で、ステージ529の中央落下部の真下に上向き開口状に配置されている。下始動入賞手段519bは、開閉手段536により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段で、上始動入賞手段519aの下側に配置されており、普通図柄表示手段525の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉手段536が所定時間閉状態から開状態に変化するように構成されている。
【0093】
特別図柄表示手段526は、特別図柄を変動表示するためのもので、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段519が遊技球を検出した場合(図柄始動条件が成立した場合)、即ち上下2つの始動入賞手段519a,519bの何れかに遊技球が入賞した場合に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段519a,519bへの入賞時に取得された特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には所定の大当り態様で、一致しない場合には例えばはずれ態様で停止するようになっている。特別図柄には、大当り態様及びはずれ態様が夫々1又は複数種類ずつ設けられている。なお、それら各態様には夫々数字図柄等を割り当ててもよいし、遊技者がその特別図柄の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのようなそれ自体としては特別な意味を持たない図柄を割り当ててもよい。
【0094】
特別図柄始動手段519への遊技球入賞時に取得された特別乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、特別図柄表示手段526による図柄変動が開始される毎に順次消化される。特別乱数情報の記憶個数(特別保留個数)は、第1特別保留個数表示手段528等によって遊技者に報知される。
【0095】
大入賞手段520は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板537を備えた開閉式入賞手段で、例えば特別図柄始動手段519の下側に配置されており、特別図柄表示手段526の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に発生する特別利益状態において、開閉板537が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
【0096】
また画像表示手段522は、演出図柄表示手段538、第2特別保留個数表示手段539等を構成している。演出図柄表示手段(図柄表示手段)538は、特別図柄表示手段526による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄(図柄)Pを変動表示するものである。演出図柄Pは、数字図柄その他の複数個の図柄で構成される図柄列を複数(図14の例では左右方向に3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄は、1~8等の数字、その他で構成される図柄本体部Paと、この図柄本体部Paに付随するキャラクタその他の装飾部Pbとの結合で構成されている。なお演出図柄Pは、拡大又は縮小、表示位置の変更、装飾部Pbの消去等、表示態様を任意に変化させることが可能である。
【0097】
演出図柄Pは、特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定態様となるように特別図柄の変動停止と略同時に最終停止する。なお演出図柄Pでは、例えば有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様(特定態様)、それ以外がはずれ演出態様となっており、特別図柄が大当り態様、はずれ態様となる場合には演出図柄Pは大当り演出態様、はずれ演出態様となる。
【0098】
また演出図柄Pの変動パターンは、3つの図柄列が夫々変動する通常変動で始まり、その通常変動で「2↓2」、「7↓7」等のリーチ状態が成立した場合には、一又は複数段階のリーチ演出を経て最終停止するように構成されており、通常変動からリーチ演出に発展して大当り演出態様又ははずれ演出態様となるのがリーチ変動パターン、通常変動からリーチ演出に発展することなくはずれ演出態様となるのが通常変動パターンである。
【0099】
リーチ変動パターンにおける各リーチ演出では、画像表示手段522等による任意の映像演出が行われるとともに、大当り演出態様/はずれ演出態様の何れかで変動停止するか、次段階のリーチ演出に発展するかを示す結果表示が行われるようになっている。
【0100】
本実施形態では、図17に示すように、「Nリーチ演出」、「Sリーチ演出」、「SPリーチ前演出」、「SPリーチ後演出」の4段階のリーチ演出が設けられている。Nリーチ演出では、大当り演出態様となる可能性は極めて低く、殆どの場合、はずれ演出態様で停止するか、次のSリーチ演出に発展するように制御される。また、SPリーチ前演出は、SPリーチ演出の前半部分を構成するもので、ここで大当り演出態様となって終了する場合はなく、はずれ演出態様で停止するか、次のSPリーチ後演出に発展するように制御される。SPリーチ後演出は、最終段階のリーチ演出であって次のリーチ演出に発展することはなく、大当り演出態様/はずれ演出態様の何れかで終了するように制御される。
【0101】
本実施形態では、図16(b)に示すように、大当り演出態様で最終停止するリーチ大当り変動パターンとして、Nリーチ演出まで発展して終了するNリーチ大当り変動パターン、Sリーチ演出まで発展して終了するSリーチ大当り変動パターン、SPリーチ後演出まで発展して終了するSPリーチ大当り変動パターンの3種類が設けられており、更にSPリーチ大当り変動パターンとしては、SPリーチ演出の異なるSPリーチ1~3大当り変動パターンの3種類が設けられている。なお上述したように、SPリーチ前演出で大当り演出態様となる場合はないから、SPリーチ1~3大当り変動パターンでは必ずSPリーチ後演出まで発展する。
【0102】
また本実施形態では、図16(a)に示すように、はずれ演出態様で最終停止するはずれ変動パターンとして、リーチ演出に発展することなく終了する通常変動パターン、Nリーチ演出まで発展して終了するNリーチはずれ変動パターン、Sリーチ演出まで発展して終了するSリーチはずれ変動パターン、SPリーチ前演出まで発展して終了するSPリーチ前はずれ変動パターン、SPリーチ後演出まで発展して終了するSPリーチ後はずれ変動パターンの5種類が設けられている。また、通常変動パターンは変動時間が15s(s=秒、以下同じ)、10s、5s、3sの4種類設けられ、Nリーチはずれ変動パターンは、最終停止図柄とリーチ図柄との差が-3,-2,-1,+1の4種類設けられ、SPリーチ前はずれ変動パターンとSPリーチ後はずれ変動パターンは、SPリーチ演出の異なる各3種類設けられている。
【0103】
第2特別保留個数表示手段539は、特別保留個数を報知するためのもので、特別保留個数分(最大4個)の保留表示画像Q4~Q1と、変動中の演出図柄Pに対応する変動中保留画像Q0とを表示画面522aの所定位置、例えば下部側に表示可能となっている。第2特別保留個数表示手段539は、特別図柄始動手段519への遊技球の入賞によって特別保留個数が増加した場合には、保留表示画像Q1~を待ち行列の最後尾(例えば左端側)に1個追加表示し、特別図柄の新たな変動が開始して特別保留個数が減少した場合には、例えば変動中保留画像Q0を消去すると共に、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば右側)に向けて1個分ずつシフトし、押し出された先頭の保留表示画像Q1を新たな変動中保留画像Q0に変化させるようになっている。
【0104】
図15は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図15において、541は主制御基板、542は演出制御基板で、これら各制御基板541,542は、遊技盤505の裏側の適宜箇所に、基板ケースに格納された状態で着脱自在に装着されている。なお、図15のブロック図では、主制御基板541、演出制御基板542以外の基板については省略している。
【0105】
主制御基板541は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段551、普通始動口チェック処理手段552、普通乱数記憶手段553、普通図柄処理手段554、普通図柄表示制御手段555、普通保留個数表示制御手段556、普通利益状態発生手段557、特別乱数作成処理手段561、特別始動口チェック処理手段562、特別乱数記憶手段563、特別図柄処理手段564、特別図柄表示制御手段565、第1特別保留個数表示制御手段566、特別利益状態発生手段567、特別遊技状態発生手段568、制御コマンド送信手段569等を備えている。
【0106】
普通乱数作成処理手段551は、変動後の普通図柄を当り態様とするか否かの判定に用いる当り判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段552は、普通図柄始動手段518による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段518が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段551で作成された当り判定乱数値等の普通乱数情報を1個取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段553に記憶させるように構成されている。
【0107】
普通図柄処理手段554は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、当り判定手段554a、普通停止図柄選択手段554b、変動時間選択手段554c等を備えている。当り判定手段554aは、普通図柄の変動後の停止図柄を当り態様とするか否か、即ち普通利益状態を発生させるか否かの抽選を行うもので、普通図柄表示手段525が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段553に1以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段553に記憶されている普通乱数情報の待ち行列からその先頭の当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/はずれの判定を行うように構成されている。
【0108】
普通停止図柄選択手段554bは、普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択するものである。本実施形態では、当り態様とはずれ態様に対応するのは各1種類の図柄のみであるため、当り判定機能による当り/はずれの判定結果に基づいて、当り判定の場合には「○」が、はずれ判定の場合には「×」が画一的に選択される。また、変動時間選択手段554cは普通図柄の変動時間を選択するものである。
【0109】
普通図柄表示制御手段555は、普通図柄処理手段554による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段525の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段525が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段553に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段525による普通図柄の変動を開始させ、変動時間選択手段554cで選択された変動時間が経過することに基づいて、普通停止図柄選択手段554bで選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
【0110】
普通保留個数表示制御手段556は、普通保留個数表示手段527の表示制御を行うもので、普通図柄始動手段518による遊技球の検出、及び普通図柄表示手段525による普通図柄の変動に基づいて、普通保留個数表示手段527により普通保留個数情報を表示させるようになっている。
【0111】
普通利益状態発生手段557は、当り判定手段554aによる判定結果が当り判定となることに基づいて普通図柄表示手段525の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に、特別図柄始動手段519を構成する下特別始動口519bの開閉手段536を例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させる普通利益状態を発生させるようになっている。
【0112】
特別乱数作成処理手段561は、大当り/はずれの判定に用いる大当り判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
【0113】
特別始動口チェック処理手段562は、特別図柄始動手段519への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、始動入賞手段519a,519bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段561で作成された大当り判定乱数値、図柄判定乱数値等よりなる特別乱数情報を取得し、その特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段563に記憶させるように構成されている。
【0114】
また、特別始動口チェック処理手段562は先読み判定手段562aを備えている。この先読み判定手段562aは、始動入賞手段519a,519bに遊技球が入賞したときに取得する特別乱数情報について、図柄変動に供されるよりも前の所定のタイミング、例えば特別乱数情報の取得時に、その特別乱数情報について先読み判定処理を実行するようになっている。この先読み判定処理では、先読み禁止中でないことを条件に、大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定結果を出力する。この先読み判定結果は、始動入賞手段519a,519bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留加算コマンドにより演出制御基板542等に伝達される。なお本実施形態では、この先読み判定処理により、上述した大当り判定だけでなく、変動パターンの種類についても判定を行う。
【0115】
特別図柄処理手段564は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、大当り判定手段564a、大当り・はずれ選択手段564b、変動パターン選択手段564c等を備えている。大当り判定手段(抽選手段)564aは、乱数抽選により大当り/はずれの判定、即ち特別利益状態を発生させるか否かの判定(遊技者に利益を付与するか否かの抽選)を行うもので、特別図柄表示手段526が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段563に1以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別乱数記憶手段563に記憶されている特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当り判定乱数値を取り出し、その大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定を行うように構成されている。
【0116】
大当り・はずれ選択手段564bは、大当り/はずれの種類を選択するもので、大当り判定手段564aによる判定結果がはずれの場合には、図16(a)に示すはずれ変動パターン選択テーブルと図柄判定乱数値とに基づいてはずれの種類を選択し、大当り判定手段564aによる判定結果が大当りの場合には、図16(b)に示す大当り変動パターン選択テーブルと図柄判定乱数値とに基づいて大当りの種類を選択する。
【0117】
はずれに関して、本実施形態では、はずれAとはずれBの2種類が設けられており、それらはずれA,Bの何れかが、図16(a)に示すように図柄判定乱数値に基づいて9:1等の任意の振分率で選択されるようになっている。はずれAは、図柄変動の開始時点の特別保留個数に応じて変動パターンの振り分けが異なるもので、図16(a)に示すように、特別保留個数0~3の夫々について、変動パターン乱数値の範囲と複数種類のはずれ変動パターンとの対応関係が規定されている。一方のはずれBは、図柄変動の開始時点の特別保留個数によって変動パターンの振り分けが変化しないもので、図16(a)に示すように、変動パターン乱数値の範囲と複数種類の変動パターンとの対応関係が1種類のみ規定されている。
【0118】
また大当りに関して、本実施形態では、10R通常、5R通常、10R確変、5R確変の4種類が設けられており、それらの何れかが、図16(b)に示すように図柄判定乱数値に基づいて1:4:1:4等の任意の振分率で選択されるようになっている。10R通常大当り、5R通常大当りは、後述する特別遊技状態として時短状態を発生させることとなる大当りで、特別利益状態では大入賞手段520による所定の単位開放動作を夫々10ラウンド,5ラウンド行うようになっている。ここで、単位開放動作とは、例えば大入賞手段520を開放してから所定時間(例えば28秒)経過するか、それまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に大入賞手段520を閉鎖する動作である。また、10R確変大当り,5R確変大当りは、後述する特別遊技状態として確変状態を発生させることとなる大当りで、特別利益状態では単位開放動作を夫々10ラウンド,5ラウンド行うようになっている。
【0119】
変動パターン選択手段564cは、演出図柄Pの変動パターンを複数の中から選択するもので、例えば大当り判定手段564aによる判定結果がはずれであり、大当り・はずれ選択手段564bによりはずれAが選択された場合には、その時点の特別保留個数と、特別乱数記憶手段563に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値とに基づいて複数のはずれ変動パターンの何れかを選択し(図16(a))、大当り判定手段564aによる判定結果がはずれであり、大当り・はずれ選択手段564bによりはずれBが選択された場合には、その時点の特別保留個数に拘わらず、特別乱数記憶手段563に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値に基づいて複数のはずれ変動パターンの何れかを選択し(図16(a))、大当り判定手段564aによる判定結果が大当りの場合には、大当り・はずれ選択手段564bにより選択された大当りの種類と、特別乱数記憶手段563に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値とに基づいて複数の大当り変動パターンの何れかを選択する(図16(b))ようになっている。
【0120】
なお図16に示すように、リーチ変動パターンについてはリーチ演出の段階が進むにつれて大当り演出態様(特定態様)となる信頼度が高くなるように構成されているが、本実施形態では、Nリーチ変動パターンで大当り演出態様になることはなく、またSリーチ変動パターンについては大当り演出態様になる可能性はあるが、その確率は極めて低くなっている(1%未満)。また、SPリーチ前演出で大当り演出態様になることはなく、SPリーチ変動パターンで大当り演出態様になる場合は必ずSPリーチ後演出に発展する。
【0121】
特別図柄表示制御手段565は、特別図柄表示手段526の表示制御を行うもので、特別図柄表示手段526が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段563に1以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別図柄表示手段526による特別図柄の変動を開始させ、変動パターン選択手段564cにより選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、例えば大当り判定手段564aの判定結果がはずれの場合には所定のはずれ態様で、大当り判定手段564aの判定結果が大当りの場合には大当り・はずれ選択手段564bで選択された大当りの種類に応じた大当り態様で、特別図柄の変動を停止させるようになっている。
【0122】
第1特別保留個数表示制御手段566は、第1特別保留個数表示手段528の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段519による遊技球の検出、及び特別図柄表示手段526による特別図柄の変動に基づいて、第1特別保留個数表示手段528により特別保留個数情報を表示させるようになっている。
【0123】
特別利益状態発生手段567は、大入賞手段520が所定の開放パターンに従って開放する特別利益状態を発生させるもので、大当り判定手段564aによる判定結果が大当りとなることに基づいて特別図柄表示手段526による特別図柄の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に、大当り・はずれ選択手段564bにより選択された大当りの種類に応じて、大入賞手段520による単位開放動作を例えば5ラウンド,10ラウンドの何れかだけ繰り返し実行させるようになっている(図16(b))。
【0124】
特別遊技状態発生手段568は、特別利益状態の発生後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば大当り・はずれ選択手段564bにより選択された大当りの種類に応じて、例えば10R通常,5R通常大当りの場合には時短状態を、10R確変,5R確変大当りの場合には確変状態を発生させるように構成されている。
【0125】
時短状態中は、例えば特別図柄に関して特別図柄表示手段526の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当り確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、下特別始動口519bの開閉手段536の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は特別利益状態が終了した時点で開始し、例えば特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
【0126】
確変状態中は、例えば時短状態と同様の各切り換えに加えて、大当り判定値の数が増加することにより、特別図柄が大当り態様となる確率が通常確率(例えば1/319)よりも高い高確率(例えば1/60)に切り換えられるようになっている。なお、確変状態は特別利益状態が終了した時点で開始し、例えば次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
【0127】
制御コマンド送信手段569は、所定の制御コマンドを演出制御基板542等に送信して制御指令を与えるためのもので、特別保留個数が増加したときに特別保留個数の加算を指定する保留加算コマンドを演出制御基板542側に送信する機能、特別図柄処理手段564による特別図柄処理に基づいて、特別図柄の変動開始時に、特別保留個数の減算を指定する保留減算コマンド、演出図柄Pの変動パターンを指定する変動パターンコマンド、特別図柄の停止図柄態様を指定する特別図柄コマンドをこの順序で演出制御基板542側に送信し、特別図柄の変動終了時に変動停止を指示する変動停止コマンドを演出制御基板542側に送信する機能等を備えている。
【0128】
演出制御基板(演出制御手段)542は、LED571、スピーカ572、可動演出手段530、画像表示手段522等の各種演出手段による演出を制御するもので、保留加算コマンド受信時処理手段581、変動パターンコマンド受信時処理手段582、遊技中演出制御手段583等を備えている。なお、LED571は、可動演出手段530の可動体531を含むセンターケース517の他、遊技盤505及び前枠504に多数配置され、スピーカ572は例えば前枠504の上部に2個、下部に1個配置されている(図14)。また、本実施形態では可動演出手段530を遊技盤505上にのみ配置しているが、可動演出手段は前枠504上に配置してもよいし、遊技盤505上と前枠504上との両方に配置してもよい。
【0129】
保留加算コマンド受信時処理手段581は、特別保留個数が増加した場合の処理を行うもので、先読み演出抽選手段581a等を備え、主制御基板541から保留加算コマンドを受信したときに、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段581aにより先読み演出に関する抽選を行い、その抽選結果等に応じて、保留表示画像Q1~を画像表示手段522の画面上に1個追加表示する保留変化演出シナリオをセットするようになっている。
【0130】
ここで「先読み演出」とは、先読み判定結果に基づく演出であって、「先読み連続演出」、「先読み保留変化演出」等がある。「先読み連続演出」は、先読み判定手段562aによる先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動(ターゲット変動)までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行するものである。例えば、先読み連続連出として「雨」、「雷」の2種類の演出態様が用意されている場合には、先読み判定結果に基づく先読み演出抽選手段581aの抽選によりそれらの何れかに当選すると、その特別乱数情報に対応するターゲット変動までの複数回の演出図柄変動において例えば背景画像として「雨」又は「雷」の画像が使用される。これにより、遊技者は連続演出の背景画像として「雨」、「雷」の何れが出現するかにより、ターゲット変動で大当りとなるか否か等を予測できる。
【0131】
また「先読み保留変化演出」は、先読み判定手段562aによる先読み判定結果に基づいて、保留表示画像Q1~Q4,変動中保留画像Q0を所定の表示態様で表示するもので、保留変化演出シナリオはこの先読み保留変化演出の抽選結果に応じて選択される。例えば、先読み保留変化演出に関して「ゾウ」、「ライオン」、「キリン」等の複数種類の保留表示態様があり、先読み判定結果に基づく先読み演出抽選手段581aの抽選によりそれらの何れかに当選した場合、例えば新たに保留表示画像を追加表示するとき、或いはその後の所定のタイミングで、その保留表示画像を当選した所定の表示態様で表示する。これにより、遊技者は保留表示画像の表示態様が「ゾウ」、「ライオン」、「キリン」、或いはそれ以外の何れであるかに応じて、その保留表示画像に対応する変動で大当りとなるか否か等を予測可能である。
【0132】
なお、先読み演出による予告の対象は大当りか否かに限られるものではなく、変動パターンの種類(例えばSPリーチまで発展するか否か)等でもよい。
【0133】
変動パターンコマンド受信時処理手段582は、特別図柄表示手段526による図柄変動を開始する場合の処理を行うもので、図柄変動内容決定手段582a等を備え、主制御基板541から保留減算コマンド、変動パターンコマンド及び特別図柄コマンドを例えば一定時間内に受信したときに、図柄変動内容決定手段582aが演出図柄Pの具体的な変動内容や予告演出に関する選択を行い、それらの結果等に応じて、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等をセットするようになっている。なお、この場合の保留変化演出シナリオでは、例えば変動中保留画像Q0を消去し、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の保留表示画像Q1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Q0に変化させる。
【0134】
図柄変動内容決定手段582aは、主制御基板541から受信した変動パターンコマンド等に基づいて、変動パターンの具体的演出内容を決定する。例えば、変動パターンコマンドによりSPリーチ大当り変動パターンが指定された場合には、最後のSPリーチ演出における結果表示を復活大当りとするか通常大当りとするか等について決定する。
【0135】
また図柄変動内容決定手段582aは、一又は複数種類の予告演出について実行するか否かの抽選を行い、実行する場合には更にその予告演出内容等についての抽選を行う。ここで予告演出とは、大当り態様、SPリーチ等の所定事象の出現を示唆する演出であって、いわゆる「SU予告」、「タイマ予告」、「プレミア予告」、「疑似連演出」、「ボタン演出」等がそれにあたる。
【0136】
なお、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等の各種演出シナリオは、例えばそのシナリオの実行開始時からの経過時間(ms)毎の各行に、各種演出手段、即ちLED571、スピーカ572、可動演出手段530、画像表示手段522等による各演出内容が設定されている。この演出シナリオは、遊技中演出制御手段583により、各行に設定された演出を、行毎に設定されたタイミングで順次開始することによって実行される。
【0137】
続いて、本実施形態における演出図柄Pの変動パターン、特にリーチ変動パターンによる演出内容について具体的に説明するが、その前に変動パターンの概要について説明する。図17に示すように、演出図柄Pの変動パターンでは、まず通常変動が行われる。この通常変動では、全て(3つ)の図柄列が並行して高速変動した後、第1番目(例えば左)と第2番目(例えば右)の図柄列が同じ図柄で停止(仮停止)してリーチ状態が成立するか、リーチ状態を経ることなくはずれ演出態様で停止、確定する。前者がリーチ変動パターンで、後者が通常変動パターンである。本実施形態では、変動時間が異なる4種類の通常変動パターンが用意されている(図16(a))。
【0138】
リーチ変動パターンの場合(通常変動でリーチ状態が成立した場合)、通常変動後にNリーチ演出が行われる。Nリーチ演出では、任意の映像演出が実行された後、次のSリーチ演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、Nリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図16より明らかなように、本実施形態のNリーチ演出では大当り結果表示が行われることはなく(即ちNリーチ大当り変動パターンは選択されない)、Nリーチ演出で終了する場合には必ずはずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(Nリーチはずれ変動パターン)。
【0139】
Nリーチ演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSリーチ演出が行われる。このSリーチ演出でも、任意の映像演出が実行された後、次のSPリーチ演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、Sリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図16より明らかなように、本実施形態のSリーチ演出では大当り結果表示が行われる確率は0ではないが極めて低く(図16の例では、大当り確率を1/319とすると、Sリーチ変動パターンにおける大当り信頼度は約0.08%、Sリーチ変動パターンの出現率は約1.6%、Sリーチ変動パターンで大当りとなる頻度は約1/80000)、Sリーチ演出で終了する場合には高い確率ではずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(Sリーチはずれ変動パターン)。なお、Sリーチ演出で大当り結果表示が行われる確率(大当たり信頼度)は、好ましくは1%未満、より好ましくは0.5%未満、さらにより好ましくは0.2%未満で、0でもよい。
【0140】
Sリーチ演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSPリーチ前演出が行われる。このSリーチ前演出では、任意の映像演出が実行された後、次のSPリーチ後演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、SPリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図16より明らかなように、本実施形態のSPリーチ前演出では大当り結果表示が行われることはなく(即ちSPリーチ前大当り変動パターンは選択されない)、SPリーチ前演出で終了する場合には必ずはずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(SPリーチ前はずれ変動パターン)。
【0141】
SPリーチ前演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSPリーチ後演出が行われる。このSPリーチ後演出では、任意の映像演出が実行された後、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、SPリーチ後演出の次のリーチ演出は存在しないため、このSPリーチ後演出で発展結果表示が行われることはない。
【0142】
続いて、本実施形態の複数種類のリーチ演出のうち、Sリーチ演出、SPリーチ前演出、SPリーチ後演出について具体的に説明する。まずSリーチ演出の具体例を、図18等に基づいて説明する。図18に示すように、Sリーチ演出の演出期間は、Sリーチ特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、発展結果表示、大当り結果表示、はずれ結果表示の何れかを実行する結果表示期間とで構成されている。
【0143】
また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が実行されるようになっている。この結果表示前演出は、結果表示に対する遊技者の期待感を盛り上げるための煽り期間と、その煽り期間から結果表示への移行時にいわゆるタメをつくるためのタメ期間(即ち待機期間)とで構成されている。
【0144】
Sリーチ演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図18(a1)に示すように、画像表示手段522にはSリーチ映像が表示されるとともに、そのSリーチ映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。Sリーチ映像では、Sリーチ用の特別背景601aの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像602a、その他の画像が表示されるようになっている。
【0145】
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図18(a2))、それまでのリーチ演出画像602aが煽り演出画像603aに変化する。この煽り演出画像603aは、未だ変動中の第3番目(例えば中央)の図柄列が停止する前の最終段階の演出を行うものであり、図18(a2)~(a3)の例では、大当り演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄と同一の)第1停止図柄候補(ここでは「7」)を第1キャラクタが、はずれ演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄とは異なる)第2停止図柄候補(ここでは「6」)を第2キャラクタが夫々ハンマーで繰り返し打撃し、どちらが先に停止図柄候補を破壊するかを競う内容となっている。
【0146】
この煽り演出画像603aは、時間経過に伴って徐々に盛り上がるように、例えば各キャラクタによる打撃ピッチが少しずつ速くなると共に各停止図柄候補のダメージが少しずつ進行し、何れかの停止図柄候補が破壊される直前の状態(図18(a3))で煽り期間が終了するように構成されている。なお図18の例では、煽り期間の長さは3sに設定されている。煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603aは静止状態となり(図18(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603aの静止状態が維持される。なお図18の例では、タメ期間の長さは1sに設定されている。
【0147】
そして、タメ期間が終了すると、その一分岐点で、発展結果表示、大当り結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603aから繋がる形で開始される(結果表示期間)。このように、大当り/はずれ/発展の分岐を一点で行うことにより、大当り/はずれの分岐後に発展有無の分岐を行う場合に比べて効率よく演出を行うことができる。特に、本実施形態のSリーチ演出では大当り結果表示が行われる確率が極めて低いため(1%未満)、大当り/はずれの煽りを独立して行っても演出効果は低く、発展有無を含めて煽ることで効率的な演出が可能となる。
【0148】
大当り結果表示では大当り結果演出が行われる。この大当り結果演出では、第2停止図柄候補である「6」が破壊されて消滅し(図18(c1))、残った第1停止図柄候補である「7」で中図柄が停止する(図18(c2))。なお図18の例では、大当り結果演出の長さは7sに設定されている。
【0149】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、第1停止図柄候補である「7」が破壊されて消滅し(図18(d1))、残った第2停止図柄候補である「6」で中図柄が停止する(図18(d2))。その後、特別背景601aから通常背景600へと復帰する背景復帰演出(図18(d3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図18(d4))へ移行する。なお図18の例では、はずれ結果表示を構成するはずれ結果演出、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々3s,1s,2sに設定されており、合計時間は大当り結果表示の7sよりも短くなっている。
【0150】
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、第1,第2停止図柄候補である「7」,「6」の両方が同時に破壊されて消滅し(図18(b1))、その後にSPリーチへの発展を示す「発展」等の発展報知画像604aが表示される(図18(b2))。なお図18の例では、発展演出の長さは、大当り結果表示の7s、はずれ結果表示の6sよりも短い4sに設定されているが、発展演出の長さははずれ結果表示と同じでもよいし長くてもよい。
【0151】
続いて、SPリーチ前演出の具体例を、図19等に基づいて説明する。図19に示すように、SPリーチ前演出の演出期間は、SPリーチ前特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、発展結果表示、はずれ結果表示の何れか(大当り結果表示は対象外)を実行する結果表示期間とで構成されている。また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が実行されるようになっている。この結果表示前演出は、Sリーチ演出の場合(図18)と同様、煽り期間とタメ期間(即ち待機期間)とで構成されている。なお、このSPリーチ前演出は、大当り演出態様(特定態様)となることのない非当りリーチ演出の一例である。
【0152】
SPリーチ前演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図19(a1)に示すように、画像表示手段522にはSPリーチ前映像が表示されるとともに、そのSPリーチ前映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。SPリーチ前映像では、SPリーチ前用の特別背景601bの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像602b、その他の画像が表示されるようになっている。
【0153】
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図19(a2))、それまでのリーチ演出画像602bが煽り演出画像603bに変化する。図19(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像603bは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。ところで、本実施形態のSPリーチ前演出(非当りリーチ演出)では、上述したように大当り結果表示が出現することはないため、この煽り期間の演出(結果表示前演出)は、遊技者に無用の期待感を抱かせないよう、大当りを想起させない演出内容とすることが望ましい。そこで本実施形態では、「モンスターを倒せば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示605を、煽り演出画像603bと並行して表示するようになっている(図19(a2),(a3))。これにより、遊技者はモンスター(敵)が倒れても大当りと誤解することがなく、遊技者に有利な結果(発展)にも拘わらず無駄に失望感を抱かせることを防止できる。図19の例では、煽り期間の長さはSリーチ演出(図18)と同じく3sに設定されている。
【0154】
なお、説明表示605を、「モンスターを攻撃せよ」等の演出の説明と、「成功で○○に発展」等の結果の説明とで構成し、それらを同時に、或いは交互に表示するように構成してもよい。
【0155】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603bは静止状態となり(図19(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603bの静止状態が維持される。このタメ期間中も説明表示605の表示は継続される。なお図19の例では、タメ期間の長さはSリーチ演出(図30)と同じく1sに設定されている。
【0156】
そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603bから繋がる形で開始される。
【0157】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、モンスターへの攻撃が失敗に終わり(図19(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図19(c2))。その後、特別背景601bから通常背景600へと復帰する背景復帰演出を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示へ移行する。なお図19の例では、はずれ結果演出の長さは4sでSリーチ演出の場合(図18)の3sよりも長くなっているが、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sでSリーチ演出の場合と同じである。
【0158】
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、攻撃が成功してモンスターが倒れ(図19(b1))、その後にSPリーチ後演出への発展を示す「発展」等の発展報知画像604bが表示される(図19(b2))。なお図19の例では、発展演出の長さはSリーチ演出の場合と同じ4sに設定されているが、SPリーチ前演出における発展演出の長さをSリーチ演出における発展演出の長さより長くしてもよい。また、発展演出の長さをはずれ結果表示と同じにしてもよいし長くしてもよい。
【0159】
また発展結果表示として、図19に示すような発展演出(通常発展演出)の他に、はずれ結果表示の後または途中で復活演出を経て発展報知画像を表示する復活発展演出を実行可能としてもよい。この復活発展演出の場合、復活演出の実行タイミングは、はずれ結果表示における背景復帰演出の前でも後でもよいが、背景復帰演出の前とすることが望ましい。
【0160】
続いて、SPリーチ後演出(特定リーチ演出)の具体例を、図20図21等に基づいて説明する。なお、図20ははずれ結果表示を実行する場合を、図21は大当り結果表示を実行する場合を夫々示している。図20図21に示すように、SPリーチ後演出の演出期間は、SPリーチ後特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、大当り結果表示(図21)、はずれ結果表示(図20)の何れか(発展結果表示は対象外)を実行するための結果表示期間とで構成されている。
【0161】
また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が行われる。このSPリーチ後演出における結果表示前演出は、いわゆるボタン演出で、演出ボタン514の操作が有効となる操作有効期間が到来することを示唆する操作有効期間示唆演出を備え、その操作有効期間示唆演出の終了後に操作有効期間が開始されるようになっている。
【0162】
SPリーチ後演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図20(a1)に示すように、画像表示手段522にはSPリーチ後映像が表示されるとともに、そのSPリーチ後映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。SPリーチ後映像では、SPリーチ後用の特別背景601cの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像602c、その他の画像が表示されるようになっている。
【0163】
その後、リーチ映像表示期間終盤には操作有効示唆演出が開始される。この操作有効示唆演出では、操作有効期間中の操作対象である演出ボタン514を示す操作対象画像606を画面上にフェードイン(操作対象画像を形成)させるように構成されている。この操作対象画像606のフェードインは、図20(a2)~(a4)の例では、操作対象画像606が遠くから回転しながら近付いてくるような演出内容となっている。なお、操作有効示唆演出中の操作対象画像606の表示態様は任意であるが、遊技者が操作有効期間中であると誤解しないよう、少なくとも操作有効期間中の表示態様とは異ならせる必要がある。なお、操作対象画像606のフェードインは、例えば操作有効示唆演出の終了時、即ち操作有効期間の開始時に完了する(図20(a4))。このように、操作対象画像が画面上に形成(表示)され始めてから形成されるまでの演出が操作有効示唆演出であり、その間の操作対象画像が操作有効示唆画像となる。
【0164】
また本実施形態では、操作有効期間の開始時、即ち操作対象画像606のフェードイン(操作対象画像の形成)の完了と略同時に、操作態様を報知するための「PUSH!」の文字と矢印画像等よりなる操作態様報知画像607と、操作有効期間の進行状況を報知するための進行状況報知画像608とが新たに表示される(図20(a4))。進行状況報知画像608は、帯状のゲージの長さが操作有効期間の時間経過に従って100%から0%まで縮小するように構成されている(図20(a5))。なお図20の例では、操作有効期間の開始から満了までの操作有効時間が3sに、その前の操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも長い4sに夫々設定されている。
【0165】
この操作有効期間中に遊技者が演出ボタン514を押下操作することによって演出実行条件が成立すると、その時点で操作有効期間が終了するとともに結果表示(はずれ結果表示と大当り結果表示の何れか)が開始される。このように、結果表示の開始タイミングは遊技者操作に依存して変化する一方、変動時間は既に決められているため、遊技者の操作タイミング(即ち結果表示の開始タイミング)の変化分を吸収するための時間調整(後述する)を結果表示中に行う必要がある。ここで、その時間調整に要する時間が長いと演出に違和感が生じるため、その意味では操作有効時間は短い方が望ましいが、操作有効期間が短くなると遊技者が操作機会を逃してしまう可能性が高まる。そこで本実施形態では、時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間をなるべく短く(ここでは3s)するとともに、それによる遊技者の操作機会の逸失を防止すべく、操作有効時間(3s)よりも長い操作有効示唆演出(ここでは4s)を操作有効期間の直前に実行するようになっている。
【0166】
なお、演出ボタン514に関する演出実行条件としては、演出ボタン514が一回操作された場合に成立する一撃実行条件、演出ボタン514が複数回連続的に操作されることによって成立する連打実行条件、演出ボタン514が操作された状態が継続することによって成立する長押し実行条件等が考えられるが、本実施形態では一撃実行条件を採用している。
【0167】
図20(A1),(A2)は、何れもはずれ結果表示のタイムチャートであるが、図20(A1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン514が操作された場合を、図20(A2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン514が操作された場合を夫々示している。なお、操作有効期間中に演出ボタン514が操作されなかった場合(操作条件が成立しなかった場合)は、操作有効期間の満了時に、演出ボタン514が操作された場合と同一の、又は異なるはずれ結果表示を開始するように構成してもよい。
【0168】
図20(A1),(A2)に示すように、はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止した後(図20(b1))、演出ボタン514の操作タイミング、即ちはずれ結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図20(b2))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
【0169】
図20(A1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図20(A2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。このように、本実施形態のはずれ結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、はずれ結果演出を実行した後、通常画面表示に切り替える前(ここでは背景復帰演出の前)に行うようになっている。これにより、ループ待機演出の時間が長くなっても、はずれ結果表示の終盤(背景復帰演出、通常画面表示)から次変動にかけてのテンポを損なうことがなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
【0170】
なお、ループ待機演出は、画像表示手段522上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED571による発光演出については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、はずれに対応する発光態様で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ572からの音声出力については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、はずれに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板541から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
【0171】
その後、特別背景601cから通常背景600へと復帰する背景復帰演出を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示へ移行する。なお図20の例では、はずれ結果演出の最短長さは5sで、Sリーチ演出の場合(3s)、SPリーチ前演出の場合(4s)よりも長くなっているが、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sでSリーチ演出、SPリーチ前演出の場合と同じである。
【0172】
また図20の例では、操作有効時間(ここでは3s)は、はずれ結果演出の演出時間(ここでは最短5s)よりも短くなっている。これにより、時間調整のためのループ待機演出の演出時間がはずれ結果演出の演出時間に占める割合を1/2未満とすることができ、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
【0173】
以上のように本実施形態では、リーチはずれ演出パターンにおいては、最後のリーチ演出が弱リーチ演出(例えばSリーチ演出)の場合(図18)とそれよりも後段階に出現可能な(即ち弱リーチ演出よりも大当りとなる期待度が高い)強リーチ演出(例えばSPリーチ後演出)の場合(図20)とを比較すると、弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように設定されている。これにより、大当り信頼度が低く遊技者の期待が小さいリーチ変動パターンの場合は結果表示の時間を短くしてテンポを上げ、大当り信頼度が高く遊技者の期待が大きいリーチ変動パターンの場合は結果表示の時間を長くして演出効果を高めることが可能である。また、このように演出効果を高めることで、演出を他の機種に流用しても遊技者に飽きられにくくすることができ、結果として遊技機のコスト削減が可能となる。
【0174】
また本実施形態では、弱リーチ演出(例えばSリーチ演出)の場合よりも強リーチ演出(例えばSPリーチ後演出)の場合の方がはずれ結果演出の時間は長くなっているが、背景復帰演出と通常画面表示の時間は同じである。なお、弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように設定する場合、背景復帰演出と通常画面表示のうちの一方を弱リーチ演出の場合と強リーチ演出の場合とで同じにし、背景復帰演出と通常画面表示のうちの他方とはずれ結果演出とを弱リーチ演出の場合と強リーチ演出の場合とで異ならせてもよい。
【0175】
また図21(A1),(A2),(B1),(B2)は、何れも大当り結果表示のタイムチャートであるが、図21(A1),(A2)は通常大当り結果表示を、図21(B1),(B2)は復活大当り結果表示を夫々示している。ここで、復活大当り結果表示(図21(B1),(B2))は、はずれ結果演出を実行した後、可動体の動作を伴う復活大当り可動体演出に続いて復活大当り結果演出を実行するように構成されているのに対し、通常大当り結果表示(図21(A1),(A2))は、はずれ結果演出を実行することなく、可動体の動作を伴う通常大当り可動体演出に続いて通常大当り結果演出を実行するように構成されている。
【0176】
なお、図21(A1),(A2)に示す通常大当り結果表示と、図21(B1),(B2)に示す復活大当り結果表示の何れを実行するかについては、主制御基板541側から特定の変動パターン(例えばSPリーチ1大当り変動パターン)に対応する変動パターンコマンドを受信したときに、演出制御基板542側の図柄変動内容決定手段582a(図21)で決定される。従って、通常大当り結果表示の場合と復活大当り結果表示の場合とで変動時間は同一であり、従って通常大当り結果表示と復活大当り結果表示の演出時間、各結果表示の終了タイミングも同一である。即ち、通常大当り結果表示と復活大当り結果表示とで、当落分岐のタイミング(演出ボタン514が操作されて結果表示が開始されるタイミング)から図柄が確定停止するまでの時間が同一である。
【0177】
また、通常大当り結果表示を示す図21(A1),(A2)のうち、図21(A1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン514が操作された場合を、図21(A2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン514が操作された場合を夫々示している。同様に、復活大当り結果表示を示す図21(B1),(B2)のうち、図21(B1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン514が操作された場合を、図21(B2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン514が操作された場合を夫々示している。なお、操作有効期間中に演出ボタン514が操作されなかった場合(操作条件が成立しなかった場合)は、操作有効期間の満了時に、演出ボタン514が操作された場合と同一の、又は異なる大当り結果表示を開始するように構成してもよい。
【0178】
図21(A1),(A2)に示すように、通常大当り結果表示では、最初に通常大当り可動体演出が行われる。この通常大当り可動体演出では、図21(b1)~(b3)に示すように、可動体531が所定の通常大当り動作パターンで動作し、画像表示手段522上ではその可動体531の動作に対応する任意の画像演出が行われるとともに中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)と同じ図柄で停止し、またLED571は所定の通常大当り発光パターンで発光するようになっている。図21の例では、通常大当り動作パターンは、可動体531が原点位置(上部位置)から画像表示手段522の前側の下部位置まで高速降下し(図21(b1))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図21(b2),(b3))ように構成されている。
【0179】
また、通常大当り発光パターンは、いわゆるレインボー発光パターンで、図22(a)に示すように、可動体531の発光部、即ち「カッパ伝説」の文字が、所定方向(例えば左右方向)に流れる虹色で発光するようになっている。このレインボー発光パターンは、所定周期で循環するように構成されており、通常大当り可動体演出が開始されてから終了するまでの5sの間に1周期分の発光データが所定回数繰り返し実行される。なお、可動体531のLEDだけでなく、それ以外の遊技盤505側、前枠504側のLEDについても同様のレインボー発光パターンで発光させてもよい。また、演出ボタン514が操作されたタイミング、即ち通常大当り可動体演出の開始時に、通常大当りに対応する発光態様(例えばレインボー点滅)で発光させた後、レインボー発光パターンによる発光を繰り返し行うようにしてもよい。
【0180】
通常大当り可動体演出の終了後は通常大当り結果演出が行われる。この通常大当り結果演出では、大当りを祝福する祝福演出(図21(b4))を行った後、演出ボタン514の操作タイミング、即ち通常大当り結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図21(b5))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
【0181】
図21(A1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図21(A2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。このように、本実施形態の通常大当り結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、通常可動体演出の後に行われる大当り結果演出の終盤、即ち大当り確定前に行うようになっている。これにより、ボタン操作のタイミングを起点に、大当りとなることを報知する可動体演出と、大当りとなることを祝福する結果演出とが連続的に実行され、その一連の流れはループ待機演出の影響を受けないため、演出の爽快感を損なうことなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
【0182】
なお、ループ待機演出は、画像表示手段522上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED571による発光演出については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、通常大当りに対応する発光態様(例えばレインボー点滅)で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様(レインボー発光パターン)を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ572からの音声出力については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、通常大当りに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板541から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
【0183】
また図21の例では、通常大当り結果表示における通常大当り可動体演出の長さは5s、通常大当り結果演出の最短長さは8sに夫々設定されている。
【0184】
また図21(B1),(B2)に示すように、復活大当り結果表示では、まず図20(A1),(A2)に示すはずれ結果表示と同様の演出が行われる。即ち、最初にはずれ結果演出(図21(c1),(c2))が行われた後、特別背景601bから通常背景600へと復帰する背景復帰演出(図21(c3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図21(c4))へ移行する。はずれ結果演出では、中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止した後(図21(c1))、演出ボタン514の操作タイミング、即ちはずれ結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図21(c2))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
【0185】
図21(B1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図21(B2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。
【0186】
なお、ループ待機演出は、画像表示手段522上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED571による発光演出については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、はずれに対応する発光態様で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ572からの音声出力については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、はずれに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板541から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
【0187】
また図21の例では、復活大当り結果表示におけるはずれ結果演出の最短長さは5s、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sで、何れもはずれ結果表示(図20(A1),(A2))の場合と同じである。
【0188】
通常画面表示の次には復活大当り可動体演出が行われる。この復活大当り可動体演出では、図21(c5)~(c7)に示すように、可動体531が所定の復活大当り動作パターンで動作し、画像表示手段522ではその可動体の動作に対応する任意の画像演出が行われるとともに、リーチ図柄とは異なる「6」で一旦停止していた中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)と同じ図柄に変化し、またLED571は所定の復活大当り発光パターンで発光するようになっている。なお、この復活大当り可動体演出の演出時間(3s)は通常大当り可動体演出の演出時間(5s)よりも短くなっている。
【0189】
図21の例では、復活大当り動作パターンは、可動体531が原点位置(上部位置)から画像表示手段522の前側の下部位置まで高速降下し(図21(c5))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図21(c6),(c7))ように構成されている。このように、復活大当り動作パターンは、通常大当り動作パターン(図21(b1)~(b3))と可動体531の動作内容は略同じで、演出時間が異なっている。この演出時間の相違分は、例えば下部位置での停止時間や移動速度(例えば原点位置への復帰速度)を異ならせることで調整されている。
【0190】
また、復活大当り可動体演出の際に画像表示手段522に表示される演出画像の内容は、通常大当り可動体演出の際に画像表示手段522に表示される演出画像の内容とは異なっている。その復活大当り可動体演出と通常大当り可動体演出における演出画像の内容の相違は、演出時間の相違による可動体531の動作の相違(下部位置での停止時間や移動速度の相違)のみに基づくものであってもよいし、異なるキャラクタが登場するなど、可動体531の動作の相違を超えたものであってもよい。
【0191】
また、復活大当り発光パターンは、いわゆるレインボー発光パターンで、図22(b)に示すように、可動体531の発光部、即ち「カッパ伝説」の文字が、所定方向(例えば左右方向)に流れる虹色で発光するようになっている。図22(b)に示す復活大当り発光パターンと図22(a)に示す通常大当り発光パターンは、共通の発光パターンデータを使用して同じ周期で実行されるようになっており、両者が異なるのは演出時間の長短に基づく繰り返し数のみである。なお、可動体531上のLEDだけでなく、それ以外の遊技盤505上、前枠504上のLEDについても同様のレインボー発光パターンで発光させてもよい。
【0192】
このように、通常大当り可動体演出と復活大当り可動体演出で同じ可動体531を用いて異なる演出を行うことにより、コストを削減しつつ演出効果を高めることが可能である。
【0193】
復活大当り可動体演出の終了後には、大当りを祝福する内容の復活大当り結果演出(図21(c8))が行われる。図21の例では、この復活大当り可動体演出の演出時間は2sで、通常大当り可動体演出の演出時間(最短8s)よりも短くなっている。
【0194】
なお以上説明したように、本実施形態の復活大当り結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、はずれ結果演出を実行した後、通常画面表示に切り替える前(ここでは背景復帰演出の前)に行うことで、時間調整を終えた後に復活大当り結果演出を実行するようになっている。これにより、ループ待機演出の時間が長くなっても、ボタン操作からはずれ結果演出への繋がりが損なわれず、また大当りとなることを報知する可動体演出から大当りとなることを祝福する結果演出への一連の流れは影響を受けないため、演出の爽快感を損なうことなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
【0195】
また本実施形態のSPリーチ後演出では、通常大当り結果表示と復活大当り結果表示の終了タイミングは同一であり、遊技者によるボタン操作のタイミングを同一とすると両者は演出時間も同一である。
【0196】
図23は本発明の第3の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示前演出において、最終停止図柄としてリーチ図柄及びその直前直後の図柄以外の図柄を用いた煽り演出を実行することにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
【0197】
図23は、第2の実施形態の図19に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図23(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像602dが煽り演出画像603dに変化する。煽り演出画像603dは、未だ変動中の第3番目(例えば中央)の図柄列が停止する前の最終段階の演出を行うものであり、図23(a2)~(a3)の例では、リーチ図柄(ここでは「7」)との差が-2の第1停止図柄候補(ここでは「5」)を第1キャラクタが、リーチ図柄(ここでは「7」)との差が-3の第2停止図柄候補(ここでは「4」)を第2キャラクタが夫々ハンマーで繰り返し打撃し、どちらが先に停止図柄候補を破壊するかを競う内容となっている。
【0198】
このように、本実施形態のSPリーチ前演出における結果表示前演出では、最終停止図柄としてリーチ図柄(ここでは「7」)及びその直前直後の図柄(ここでは「6」,「8」)以外の図柄を用いた煽り演出を実行するようになっている。
【0199】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603dは静止状態となり(図23(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603dの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603dから繋がる形で開始される。
【0200】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、第1停止図柄候補である「5」が破壊され(図23(c1))、残った第2停止図柄候補である「4」で中図柄が停止する(図23(c2))。その後、背景復帰演出(図23(c3))を経て通常画面表示(図23(c4))へ移行する。また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、第2停止図柄候補である「4」が破壊され(図23(b1))、その後にSPリーチ後への発展を示す「発展」等の発展報知画像604dが表示される(図23(b2))。
【0201】
このように、本実施形態のSPリーチ前演出における結果表示前演出では、最終停止図柄としてリーチ図柄及びその直前直後の図柄以外の図柄を用いた煽り演出を実行するため、その煽り演出の結果がどちらになっても遊技者が大当りと誤解することがなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
【0202】
なお本実施形態においても、第2の実施形態と同様、「4を破壊すれば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、煽り演出画像603dと並行して実行してもよい。
【0203】
図24は本発明の第4の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示前演出において、成功(勝ち)と失敗(負け)を含む複数種類の演出結果のうち、成功(勝ち)の演出結果を使用しないことにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
【0204】
図24は、第2の実施形態の図19に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図24(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像602eが煽り演出画像603eに変化する。図24(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像603eは、モンスター(敵)に倒されたカッパ(味方)が再び立ち上がろうとする内容となっている。
【0205】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603eは静止状態となり(図24(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603eの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603eから繋がる形で開始される。
【0206】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、倒れたカッパは立ち上がることができず負け(失敗)となり(図24(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図24(c2))。その後、背景復帰演出(図24(c3))を経て通常画面表示(図24(c4))へ移行する。
【0207】
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、カッパが再び立ち上がり(図24(b1))、その後にSPリーチ後への発展を示す「発展」等の発展報知画像604eが表示される(図24(b2))。このように、本実施形態の発展演出では、カッパが立ち上がっただけでモンスターとの勝負に勝ったわけではないから、遊技者がこれを見て大当りと誤解することはなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
【0208】
なお本実施形態においても、第2の実施形態と同様、「立ち上がることができれば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、煽り演出画像603eと並行して実行してもよい。
【0209】
図25は本発明の第5の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示では、他のリーチ演出における大当り結果表示で行われる特定発光パターン(レインボー発光パターン)以外の発光パターンでLEDを発光させることにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
【0210】
図25は、第2の実施形態の図19に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図25(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像602fが煽り演出画像603fに変化する。図25(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像603fは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。なお本実施形態では、「モンスターを倒せば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を煽り演出画像603fと並行して実行するようにはなっていないが、第2の実施形態と同様にそのような説明表示を表示するようにしてもよい。
【0211】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603fは静止状態となり(図25(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603fの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603fから繋がる形で開始される。
【0212】
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、モンスターへの攻撃が失敗に終わり(図25(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図25(c2))。その後、背景復帰演出(図25(c3))を経て通常画面表示(図25(c4))へ移行する。
【0213】
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、発展可動体演出(図25(b1)~(b3))が行われる。この発展可動体演出では、可動体531が所定の発展動作パターンで動作し、画像表示手段522ではその可動体531の動作に対応する任意の画像演出(ここでは攻撃が成功してモンスターが倒れる内容)が行われるとともにSPリーチ後演出への発展を示す「発展」等の発展報知画像604fが表示され、また可動体531のLED571は所定の発展発光パターンで発光するようになっている。
【0214】
図25の例では、発展動作パターンは、可動体531が原点位置(上部位置)から画像表示手段522の前側の下部位置まで高速降下し(図25(b1))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図25(b2),(b3))ように構成されている。このように、発展動作パターンは、通常大当り動作パターン(図21(b1)~(b3))と可動体531の動作内容は略同じで、演出時間が異なっている。この演出時間の相違分は、例えば下部位置での停止時間や移動速度(例えば原点位置への復帰速度)を異ならせることで調整されている。
【0215】
また、発展可動体演出の際に画像表示手段522に表示される演出画像の内容は、通常大当り可動体演出(図21)の際に画像表示手段522に表示される演出画像の内容とは異なっている。また、発展発光パターンは、通常大当り発光パターン、即ちレインボー発光パターン(特定発光パターン)とは異なる発光パターン(発光させない場合を含む)となっている。
【0216】
このように本実施形態では、可動体531のLED571を通常大当り発光パターン(ここではレインボー発光パターン)とは異なる発展発光パターンで発光させるように構成されているため、通常大当り結果演出における通常大当り動作パターンと動作内容が略同じ発展動作パターンで可動体531を動作させているにも拘わらず、遊技者がこれを見て大当りと誤解することはなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
【0217】
図26は本発明の第6の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、結果表示前演出(煽り演出、タメ期間)よりも前から表示するように構成した例を示している。
【0218】
図26は、第2の実施形態の図19に対応するものである。図26に示すように、本実施形態のSPリーチ前演出では、最初に画像表示手段522上にリーチタイトル611が表示された後(図26(a1))、「モンスターを倒せば発展」等の説明表示605が、所定時間(例えば2s程度)画面の略中央に大きく表示される(図26(a2))。そして、その説明表示605が縮小されて画面の周辺部(例えば上部)に退避した後(図26(a3))、キャラクタ等によるリーチ演出画像602b等によるリーチ演出が進行する。
【0219】
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図26(a4))、説明表示605が引き続き表示された状態で、それまでのリーチ演出画像602bが煽り演出画像603bに変化する。図26(a4)~(a5)の例では、図19の場合と同様、煽り演出画像603bは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。
【0220】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603bは静止状態となり(図26(a5))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603bの静止状態が維持される。なお、このタメ期間中も説明表示605の表示は継続される。タメ期間が終了した後の結果表示期間の演出については第2の実施形態(図19)と共通であるため、ここでは説明を省略する。
【0221】
以上説明したように、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示は、結果表示前演出(煽り演出、タメ期間)中だけでなく、それよりも前から表示するように構成してもよい。
【0222】
図27は本発明の第7の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、操作有効示唆演出中に操作対象画像を形成し、その操作対象画像の形成完了から所定時間経過後に操作有効期間を開始するように構成した例を示している。
【0223】
図27は、第2の実施形態の図20図21に対応するものである。図27に示すように、本実施形態のSPリーチ後演出では、リーチ映像表示期間終盤に操作有効示唆演出が開始される。本実施形態の操作有効示唆演出では、その演出期間(4s)が、ボタン形成期間(3s)と、そのボタン形成期間に続くボタン形成後待ち期間(1s)とで構成されている。ボタン形成期間は、演出ボタン514を示す操作対象画像606を形成する期間であって、図27(a2)~(a4)に示すように、例えば画面上で操作対象画像606の透過率が100%から徐々に小さくなって次第に鮮明になり、ボタン形成期間の終了時点でその透過率が0%に達して操作対象画像606が完成する(図27(a4))ようになっているが、このボタン形成の過程は任意である。ボタン形成後待ち期間は、操作対象画像606の形成完了から操作有効期間が開始されるまでの待ち時間で、操作対象画像606は形成完了時の表示状態が維持される。
【0224】
また、ボタン形成後待ち期間の後半にはゲージ形成後待ち期間(0.5s)が設けられている。このゲージ形成後待ち期間は、操作有効期間の進行状況を報知するための進行状況報知画像608を開始待ちの状態(例えばゲージが100%のまま停止している状態)で維持する期間で、ボタン形成後待ち期間が開始されてから第1時間(ここでは0.5s)経過後に開始され、その開始時点で進行状況報知画像608が画面上に表示される(図27(a5))。
【0225】
ゲージ形成後待ち期間(及びボタン形成後待ち期間)は、ゲージ形成後待ち期間の開始から第2時間(ここでは0.5s)経過後に終了し、操作有効期間が開始される。操作有効期間が開始されると、操作態様を報知するための「PUSH!」の文字と矢印画像等よりなる操作態様報知画像607が表示される(図27(a6))とともに進行状況報知画像608のゲージ変化が開始される(図27(a6)~(a7))。
【0226】
以上説明したように、本実施形態では、操作有効示唆演出中における操作対象画像606の形成完了から所定時間経過後に操作有効期間を開始するように構成されており、しかも操作対象画像606の形成完了から第1時間(0.5s)経過後に進行状況報知画像608を開始待ちの状態で表示し、その進行状況報知画像608の表示開始から第2時間(0.5s)経過後に操作有効期間を開始するように構成されているため、その後の時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間を短くしても、それによる遊技者の操作機会の逸失をより確実に防止できる。
【0227】
図28は本発明の第8の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、強リーチ演出(ここではSPリーチ後演出)における操作有効示唆演出の演出時間を、弱リーチ演出(ここではSリーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間よりも長くした例を示している。なお上述したとおり、強リーチ演出は、弱リーチ演出よりも特定態様となる期待度が高いリーチ演出である。
【0228】
図28(b)は、本実施形態のSPリーチ後演出(強リーチ演出の一例)における操作有効示唆演出及び操作有効期間に関するタイムチャートで、これは第2の実施形態(図20)と同一である。また図28(a)は、本実施形態のSリーチ演出(弱リーチ演出の一例)における操作有効示唆演出及び操作有効期間に関するタイムチャートである。第2の実施形態(図18)では、Sリーチ演出の結果表示前演出はボタン演出ではなかったが、本実施形態のSリーチ演出(図28(a))では、SPリーチ後演出と同様にボタン演出を実行するものとし、結果表示期間の前に操作有効示唆演出及び操作有効期間を設けている。
【0229】
図28(a),(b)より明らかなように、本実施形態では、SPリーチ後演出(強リーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間(ここでは4s)が、Sリーチ演出(弱リーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間(ここでは2s)よりも長くなっている。また、操作有効期間の開始から満了までの操作有効時間についてはSリーチ演出とSPリーチ後演出とで同一(共に3s)となっており、操作有効示唆演出と操作有効期間とを合わせた結果表示前演出の演出時間が、Sリーチ演出(弱リーチ演出)よりもSPリーチ後演出(強リーチ演出)の方が長くなっている。なお、SPリーチ後演出における操作有効示唆演出の演出時間(4s)は操作有効時間(3s)より長いのに対し、Sリーチ演出における操作有効示唆演出の演出時間(2s)は操作有効時間(3s)より短くなっている。
【0230】
このように本実施形態では、SPリーチ後演出(強リーチ演出)に関しては、第2の実施形態と同様、その後の時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間(ここでは3s)をなるべく短くするとともに、それによる遊技者の操作機会の逸失を確実に防止すべく、操作有効時間(3s)よりも長い操作有効示唆演出(ここでは4s)を操作有効期間の直前に実行するようになっているが、Sリーチ演出(弱リーチ演出)に関しては、遊技者の操作機会の逸失よりもリーチ演出による演出効果を高めることを優先すべく操作有効示唆演出(ここでは2s)を操作有効時間(3s)よりも短くしている。
【0231】
図29は本発明の第9の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、結果表示前演出の前に、次のリーチ演出まで発展すること(又はその可能性が高いこと)を示す発展予告演出を実行可能とし、その発展予告演出が出現するか否かに応じて結果表示前演出の内容を異ならせるように構成した例を示している。
【0232】
図29は、第2の実施形態の図18に対応するもので、当該図柄変動における通常変動中(リーチ状態となる前)に、SPリーチ後演出(次のリーチ演出の更に次のリーチ演出)まで発展すること(又はその可能性が高いこと)を示す発展予告演出が実行された場合の、Sリーチ演出における結果表示前演出の内容を示している。なお、発展予告演出が実行されない場合のSリーチ演出における結果表示前演出の内容は、第2の実施形態(図18)と同様であるとする。
【0233】
図29の例では、当該図柄変動における通常変動中に、青信号を示す予告画像612が画面上に表示されている(発展予告演出)。この青信号の予告画像612は、当該図柄変動でSPリーチ後演出(所定のリーチ演出)まで発展することを示すもので、当該予告画像612が表示された場合にはその後に100%の確率でSPリーチ後演出まで発展するようになっている。
【0234】
そして、この予告画像612が表示された場合には、SPリーチ後演出に到達するまでのリーチ演出においては、予告画像612が表示されなかった場合(図18)とは異なり、発展を前提とする内容の結果表示前演出が実行されるようになっている。即ち図29(a3)~(a4)に示す煽り演出画像603gは、大当り演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄と同一の)第1停止図柄候補(ここでは「7」)と、はずれ演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄とは異なる)第2停止図柄候補(ここでは「6」)との両方に対してキャラクタが爆弾を仕掛けて点火する内容となっている。
【0235】
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603gは静止状態となり(図29(a4))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603gの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示が、一時停止していた煽り演出画像603gから繋がる形で開始される。この発展演出では、第1,第2停止図柄候補である「7」,「6」の両方が同時に爆破され(図29(b1))、その後にSPリーチへの発展を示す「発展」等の発展報知画像604aが表示される(図29(b2))。なお、発展結果表示の内容は、予告画像612が表示されなかった場合(図18)と同一(即ち共通の演出データを使用)であってもよい。
【0236】
以上説明したように、所定の(次の)リーチ演出まで発展することを示す発展予告演出が出現するか否かに応じて、結果表示前演出の内容を異ならせることで、所定のリーチ演出まで発展することが明らかであるか否かに応じてより適切な結果表示前演出を実行することが可能となる。
【0237】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第1の実施形態と、第2~第9の実施形態とは、全く別の遊技機として具現化されているが、前者と後者とを適切に結合することによって同一の遊技機として具現化できることは言うまでもない。例えば、第1の実施形態に係る遊技機上で、第2~第9の実施形態に係る遊技機と同様の演出を実行するように構成することが可能である。その際、図4に示す盤可動体67aを、図14に示す「カッパ伝説」の装飾が施された可動体531と同様の構成に変更するなど、両遊技機を、それらの相違点に伴って適宜適合させればよい。
【0238】
第1の実施形態では、外部接続基板110における接地配線パターンPfgを、コネクタCN104の左右のカバー体導通部191を介してカバー部173に導通させた例を示したが、図30に示すように、二つのカバー体導通部191のうちの一方のみを介して接地配線パターンPfgをカバー部173に導通させてもよい。
【0239】
第1の実施形態では、接地配線パターンPfgをコネクタCN101~CN104と同じ面(第1面152)に配置した例を示したが、接地配線パターンPfgをコネクタCN101~CN104とは別の面(第2面153)に配置してもよい。
【0240】
第1の実施形態では、CRユニット0とアース端子161とを接続する配線パターンとカバー部173とを導通させたが、それ以外の配線パターンによりカバー部173をアース端子161と導通させてもよい。
【0241】
第1の実施形態では、度数表示基板139を受け皿中継基板135を介して外部接続基板110(及びCRユニット0)に接続した例を示したが、これに限られるものではなく、度数表示基板139を受け皿中継基板135等を介することなく外部接続基板110(及びCRユニット0)と接続してもよいし、度数表示基板139を払出発射制御基板108を介して外部接続基板110(及びCRユニット0)と接続してもよい。
【0242】
外部接続基板110に接続する外部機器はCRユニット0に限られるものではなく、遊技機に併設される機器であって、遊技価値に関する情報を取り扱うものであればよい。
【0243】
第4の実施形態(図24)の変形例として、非当りリーチ演出の結果表示前演出で対戦型の演出を行い、引き分けと負けの何れかの演出結果となるように構成し、引き分けの場合に次のリーチ演出に発展させることにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成してもよい。
【0244】
第7の実施形態(図27)では、操作対象画像606の形成完了(ボタン形成期間の終了)から第1時間(0.5s)経過後に進行状況報知画像608を表示するように構成した例を示したが、操作対象画像606の形成完了と略同時に進行状況報知画像608を表示し、その後のボタン形成後待ち期間は進行状況報知画像608を開始待ちの状態で表示するように構成してもよい。
【0245】
第8の実施形態(図28)では、強リーチ演出の場合は操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも長く、弱リーチ演出の場合は操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも短くなるように設定した例を示したが、弱リーチ演出と強リーチ演出との何れかの場合に操作有効示唆演出の演出時間と操作有効時間とを略同じに設定してもよい。
【0246】
第9の実施形態(図29)では、発展予告演出が出現した場合についても煽り、タメの結果表示前演出を実行するように構成したが、発展予告演出が出現した場合は煽り、タメの結果表示前演出を実行することなく発展結果表示を行うように構成してもよい。また、第9の実施形態(図29)では発展予告演出を通常変動中に実行するように構成したが、発展予告演出をリーチ後(例えばNリーチ演出中)に実行するように構成してもよい。
【0247】
また第9の実施形態(図29)では、当該図柄変動中に発展予告演出を実行する例を示したが、発展予告演出を、当該図柄変動(ターゲット変動)の開始前に実行する先読み演出として実行してもよい。この先読み演出は、上述した先読み連続演出と先読み保留変化演出のどちらでもよい。先読み連続演出を発展予告演出とする場合、ターゲット変動がSPリーチ変動パターンとなる旨の先読み判定結果が得られることを条件に、ターゲット変動までの複数回の演出図柄変動で「雪」の背景画像を使用することが考えられる。また先読み保留変化演出を発展予告演出とする場合、ターゲット変動がSPリーチ変動パターンとなる旨の先読み判定結果が得られることを条件に、そのターゲット変動に対応する保留表示画像を「●(赤丸)」等の特定画像とすることが考えられる。
【0248】
第3~第9の実施形態は、夫々第2の実施形態を一部変更したものとなっているが、第3~第9の実施形態のうちの2以上を適宜組み合わせてもよい。また、第1~第9の実施形態のうちの2以上を適宜組み合わせてもよい。
【0249】
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。
【符号の説明】
【0250】
0 CRユニット(外部機器)
106 電源基板(所定基板)
108 払出発射制御基板(所定基板)
110 外部接続基板
151 基板本体
172 端子保持体(端子保持部)
173 カバー部
174 コネクタ固定部
538 演出図柄表示手段(図柄表示手段)
542 演出制御基板(演出制御手段)
564a 大当り判定手段(抽選手段)
T301 コネクタCN103の第1端子(第2接地端子)
T424 コネクタCN104の第24端子(第1接地端子)
CN104 コネクタ(第1コネクタ)
CN103 コネクタ(第2コネクタ)
Pfg 接地配線パターン
図1
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