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特開2023-183531情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183531
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20231221BHJP
【FI】
G06Q30/02
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097095
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中司 智朱希
(72)【発明者】
【氏名】駒宮 大己
(72)【発明者】
【氏名】上杉 堅生
(72)【発明者】
【氏名】李 ナレ
(72)【発明者】
【氏名】横内 寿樹
(72)【発明者】
【氏名】水野 直
(72)【発明者】
【氏名】奥村 奈々
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】クライアントに対しアンケートの回答者に関する情報を事前に提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、アンケートのアンケート内容に関する情報を受け付ける受付部と、受付部によって受け付けられたアンケート内容と、過去のアンケートに関する回答実績とに基づき、アンケートに回答することが見込まれる見込み回答者を推定する推定部と、推定部によって推定された見込み回答者に関する情報を提供する提供部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンケートのアンケート内容に関する情報を受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた前記アンケート内容と、過去のアンケートに関する回答実績とに基づき、アンケートに回答することが見込まれる見込み回答者を推定する推定部と、
前記推定部によって推定された前記見込み回答者に関する情報を提供する提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記見込み回答者の分布を可視化した情報を提供すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記見込み回答者の居住エリアの分布を地図上に表示したグラフを提供すること
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記見込み回答者の性別毎の分布を可視化したグラフを提供すること
を特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
前記見込み回答者の年齢別の分布を可視化したグラフを提供すること
を特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部は、
前記アンケートの回答者の属性毎に希望回答数に関する情報を受け付け、
前記提供部は、
前記希望回答数の達成が見込まれるアンケートの見込み回答数に関する情報を提供すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受付部は、
前記アンケートの回答者に支払われるインセンティブに関する情報を受け付け、
前記推定部は、
前記インセンティブに基づき、前記見込み回答者を推定すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記受付部は、
前記アンケートの回答者に支払われるインセンティブと、アンケートの希望回答数とに関する情報を受け付け、
前記提供部は、
前記希望回答数に応じて、前記回答者に支払われるインセンティブに関する提案情報を提供すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記過去のアンケートに関する回答実績に基づき、アンケート内容と、アンケートに回答した回答者との関係を学習したモデルを生成する生成部
を備え、
前記推定部は、
前記生成部によって生成された前記モデルを用いて、前記見込み回答者を推定すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
アンケートのアンケート内容に関する情報を受け付ける受付工程と、
前記受付工程によって受け付けられた前記アンケート内容と、過去のアンケートに関する回答実績とに基づき、アンケートに回答することが見込まれる見込み回答者を推定する推定工程と、
前記推定工程によって推定された前記見込み回答者に関する情報を提供する提供工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
アンケートのアンケート内容に関する情報を受け付ける受付手順と、
前記受付手順によって受け付けられた前記アンケート内容と、過去のアンケートに関する回答実績とに基づき、アンケートに回答することが見込まれる見込み回答者を推定する推定手順と、
前記推定手順によって推定された前記見込み回答者に関する情報を提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに対してアンケートの回答を求める情報処理装置がある。このような情報処理装置においては、例えば、クライアントから指定された回答数に達するまでアンケートの配信を行う(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-2251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、クライアントはアンケートの回答者を事前に把握することができなかった。そのため、クライアントに対しアンケートの回答者に関する情報を事前に提供する技術が求められている。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、クライアントに対しアンケートの回答者に関する情報を事前に提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、アンケートのアンケート内容に関する情報を受け付ける受付部と、前記受付部によって受け付けられた前記アンケート内容と、過去のアンケートに関する回答実績とに基づき、アンケートに回答することが見込まれる見込み回答者を推定する推定部と、前記推定部によって推定された前記見込み回答者に関する情報を提供する提供部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、クライアントに対しアンケートの回答者に関する情報を事前に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係るアンケート実績記憶部の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るインセンティブに基づく処理の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る提案情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る提供処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0010】
[実施形態]
〔1.情報処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0011】
図1に示す実施形態に係る情報処理装置100は、各利用者の端末装置(不図示)と連携し、各利用者の端末装置に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0012】
また、情報処理装置100は、各利用者の端末装置に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置100は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置100は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよい。
【0013】
なお、情報処理装置100は、利用者に関する利用者情報を取得可能である。例えば、情報処理装置100は、利用者の性別、年代、居住地域といった利用者の属性に関する情報を取得する。そして、情報処理装置100は、利用者を示す識別情報(利用者ID等)とともに利用者の属性に関する情報を記憶して管理する。
【0014】
また、情報処理装置100は、利用者の端末装置から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者の行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、情報処理装置100は、利用者の位置や日時の履歴である位置履歴を端末装置から取得する。また、情報処理装置100は、利用者が入力した検索クエリの履歴である検索履歴を検索サーバ(検索エンジン)から取得する。また、情報処理装置100は、利用者が閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴をコンテンツサーバから取得する。また、情報処理装置100は、利用者の商品購入や決済処理の履歴である購入履歴を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得する。また、情報処理装置100は、利用者のマーケットプレイスへの出品の履歴である出品履歴や販売履歴を電子商取引サーバや決済サーバから取得してもよい。
【0015】
また、情報処理装置100は、クライアント端末50からアンケートに関する情報を取得し、各利用者に対して回答を求めるWebサービスを実施する。
【0016】
クライアント端末50は、アンケートの設問者であるクライアントによって操作される端末である。後述するように、クライアントは、クライアント端末50を操作し、アンケートに関する情報を入力し、情報処理装置100に対してアンケートの実施を求める。
【0017】
ところで、クライアントは、アンケートを実際に行うまで、ユーザ属性毎の回答数を把握することができない。そのため、例えば、アンケートによっては、クライアントの希望に沿うアンケートの回答数を得られない場合も想定される。
【0018】
そこで、実施形態に係る情報処理装置100は、クライアントによって入力されたアンケートに基づき、回答者を推定し、クライアントに対して提供する。
【0019】
具体的には、図1に示すように、情報処理装置100は、過去のアンケートの回答実績に関する情報を記憶するアンケート履歴記憶部を有しており、アンケートの内容と、当該アンケートに回答した回答との関係性を学習したモデルを生成する(ステップS1)。ここでのモデルは、アンケート内容が入力された場合に、アンケートに対して回答する見込みがある見込み回答者に関する情報を出力するモデルである。
【0020】
つづいて、クライアント端末50が情報処理装置100にアクセスすると、クライアント端末50には、図1に示すようなアンケートの入力画面G1が表示される。例えば、クライアントは、クライアント端末50を操作し、各項目の入力を行う。図1に示す例では、入力画面G1に、「カテゴリ」、「テンプレート選択」、「タスク名」および「タスク説明文」に関する入力項目が含まれる場合を示す。
【0021】
「カテゴリ」は、実施するアンケートのカテゴリを示し、「テンプレート選択」は、アンケートのテンプレート選択を示す。「タスク名」および「タスク説明文」は、それぞれアンケート名、アンケートの説明文を示す。なお、「タスク説明文」は、アンケート内容の一例に対応する。
【0022】
クライアント端末50において、クライアントが入力画面G1の各項目に関する入力を終えると、クライアント端末50は、情報処理装置100に対してアンケート情報を送信する(ステップS2)。
【0023】
情報処理装置100は、クライアント端末50から受け取ったアンケート情報に基づき、クライアントが入力したアンケートに対して回答を行う見込みがある見込み回答者を推定する(ステップS3)。
【0024】
ステップS3の推定において、情報処理装置100は、たとえば、見込み回答者の分布を推定し、その結果を回答者情報としてクライアント端末50へ提供する(ステップS4)。
【0025】
そして、クライアント端末50は、情報処理装置100から受け取った回答者情報を画面に表示する。図2は、実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【0026】
図2に示すように、例えば、回答者情報に関する表示画面は、性別、年齢および地域毎の見込み回答者の分布に関する情報が表示され、アンケートを実施する回答者の属性を指定することが可能である。
【0027】
回答者情報に関する表示画面は、見込み回答者を性別、年齢、地域(居住エリア)別の分布を可視化したグラフが表示される。例えば、性別においては、見込み回答者の性別毎の割合を可視化したグラフが表示され、年齢については、見込み回答者の年齢別の割合を示すグラフが表示される。なお、図2に示す例では、これらグラフが棒グラフである場合について示しているが、円グラフなどその他のグラフとすることにしてもよい。
【0028】
また、図2に示すように、見込み回答者の地域については、見込み回答者の居住地域の分布を地図上に表示したグラフが表示される。例えば、地図上の円の大きさは、その地区に居住する見込み回答者数に対応し、円の内部に表示される地名は、その地域の名称を示す。
【0029】
つまり、この場合、クライアントは、見込み回答者数を円の大きさおよびその名称によって見込み回答者の地理的な分布を視覚的に認識することができる。
【0030】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、クライアントが入力したアンケート内容に基づき、見込み回答者を推定し、推定した見込み回答者に関する情報を提供する。
【0031】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100によれば、クライアントに対しアンケートの回答者に関する情報を事前に提供することができる。
【0032】
〔2.情報処理装置の構成例〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成例について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0033】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークと有線又は無線で接続される。
【0034】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図3に示すように、記憶部120は、ユーザ情報記憶部121と、アンケート実績記憶部122と、モデル記憶部123とを有する。
【0035】
(ユーザ情報記憶部121)
ユーザ情報記憶部121は、ユーザ情報を記憶する。ユーザ情報記憶部121は、アンケートの回答者に関する各種ユーザ情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、「ユーザID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目の情報を記憶する。
【0036】
(アンケート実績記憶部122)
アンケート実績記憶部122は、過去のアンケート実績に関する情報を記憶する。図4は、実施形態に係るアンケート実績記憶部122の一例を示す図である。図4に示すように、アンケート実績記憶部122は、「アンケートID」、「クライアントID」、「アンケート内容」、「アンケート期間」、「回答者情報」といった項目を有する。
【0037】
「アンケートID」は、各アンケートを識別するための識別子であり、「クライアントID」は、各アンケートを設定したクライアントを識別するための識別子である。「アンケート内容」は、対応するアンケートの内容を示し、「アンケート期間」は、アンケートを行った期間を示す。
【0038】
「回答者情報」は、対応するアンケートに対して実際に回答した回答者(ユーザ)に関する情報を示す。例えば、ここでの回答者情報の項目には、回答者のユーザIDおよび回答した日時に関する情報が格納される。
【0039】
(モデル記憶部123)
モデル記憶部123は、モデルに関する情報を記憶する。ここでのモデルは、アンケート内容と、回答者との関係性を学習したモデルである。後述するように、モデルは、生成部132によって生成される。
【0040】
(制御部130)
制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、情報処理装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図3に示す例では、制御部130は、受付部131と、生成部132と、推定部133と、提供部134とを有する。
【0041】
(受付部131)
受付部131は、通信部110を介して、クライアント端末50からアンケートの入力結果に関するアンケート情報を受け付ける。受付部131は、アンケート情報を受け付けると、アンケート実績記憶部122に登録するとともに、推定部133へ渡す。
【0042】
また、受付部131は、通信部110を介して、各種ユーザ情報を受け付け、ユーザ情報をユーザ情報記憶部121に登録する。
【0043】
(生成部132)
生成部132は、過去のアンケートに関する回答実績に基づき、アンケート内容と、アンケートに回答した回答者との関係を学習したモデルを生成する。生成部132は、アンケート実績記憶部122に登録されたアンケート実績に基づき、アンケート内容と、アンケートの回答者との関係性を学習したモデルを生成し、モデル記憶部123に登録する。
【0044】
例えば、生成部132は、アンケート内容に基づき、属性毎の見込み回答者数を推定するモデルを生成する。ここでの属性とは、回答者の性別、年齢、居住エリア(地域)等のデモグラフィック属性であるが、興味・関心などのサイコグラフィック属性を含むようにしてもよい。
【0045】
なお、モデルは、任意の種別のモデルが採用可能である。例えば、生成部132は、SVM(Support Vector Machine)やDNN(Deep Neural Network)をモデルとして採用してもよい。ここで、DNNは、CNN(Convolutional Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)であってもよい。また、RNNは、LSTM(Long short-term memory)等であってもよい。すなわち、モデルは、任意の形式のモデルが採用可能である。また、モデルは、例えば、CNNとRNNとを組み合わせたモデル等、複数のモデルを組み合わせることで実現されるモデルであってもよい。
【0046】
学習は、例えばディープニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)を利用したディープラーニング(深層学習)等である。また、データマイニングやその他の機械学習アルゴリズムを利用してもよい。生成部132は、上述した各種の学習手法により、モデルの学習を行う。
【0047】
また、生成部132は、過去のアンケート実績に基づき、アンケート内容に加え、アンケートの回答者に支払われるインセンティブを学習データとして、モデルの学習を行うようにしてもよい。なお、ここでのインセンティブは、例えば、後述するように、情報処理装置100が提供するWebサービスで使用可能なポイントであるが、クーポンや引換券等であってもよい。
【0048】
(推定部133)
推定部133は、受付部131によって受け付けられたアンケート内容と、過去のアンケートに関する回答実績とに基づき、アンケートに回答することが見込まれる見込み回答者を推定する。
【0049】
例えば、推定部133は、アンケート内容をモデル記憶部123に記憶されたモデルへ入力し、その出力値に基づき、見込み回答者を推定する。推定部133は、例えば、見込み回答者の属性(性別、年齢、地域)毎の回答者数をそれぞれ推定する。
【0050】
そして、推定部133によって推定された見込み回答者に関する情報は、提供部134を介してクライアント端末50へ送られ、例えば、図2に示したように、クライアント端末50に表示される。
【0051】
また、推定部133は、アンケートの回答者に支払われるインセンティブに基づき、見込み回答者を推定するようにしてもよい。図5は、実施形態に係るインセンティブに基づく処理の一例を示す図である。
【0052】
例えば、クライアント端末50には、図1に示す入力画面G1を下にスクロールすると、謝礼ポイントの入力画面G2が表示される。なお、謝礼ポイントは、アンケートの回答者に支払われるインセンティブの一例である。
【0053】
例えば、クライアントは、任意に謝礼ポイントを追加することができ、謝礼ポイントを追加すると、これらの情報がクライアント端末50から情報処理装置100へ送信され、推定部133は、アンケート内容や、謝礼ポイントに関する情報をモデルに入力することで、見込み回答者を推定する。
【0054】
そして、推定部133が見込み回答者を推定すると、例えば、図2に示した回答予測画面が更新される。これにより、クライアントは、アンケート内容、および、謝礼ポイントを適宜変更することで、自身の希望する見込み回答者の分布に近づけることができる。
【0055】
(提供部134)
図3の説明に戻り、提供部134について説明する。提供部134は、推定部133によって推定された見込み回答者に関する情報をクライアント端末50へ提供する。例えば、図2に示したように、提供部134は、見込み回答者の属性分布を示すグラフを表示するための情報をクライアント端末50に対し提供する。
【0056】
また、提供部134は、クライアント端末50に対して、提案情報を提供するようにしてもよい。図6は、実施形態に係る提案情報の一例を示す図である。例えば、図6に示すように、クライアント端末50には、図1に示す入力画面G1を下にスクロールすると、希望回答数を設定するための入力画面G3が表示される。
【0057】
ここで、希望回答数とは、アンケートの希望回答数であり、例えば、図6に示すように、クライアントは、回答者の属性と、希望回答数とを入力することができる。同図に示す例では、「20代男性」に「1000回」回答を希望していることを示す。
【0058】
この場合、提供部134は、例えば、推定部133の推定結果に基づき、希望回答数に達するためのアンケートの総実施回数に関する見込み情報を提案情報として提供する。なお、提供部134は、総実施回数に限らず、例えば、アンケートの実施期間に関する情報を提案情報として提供することにしてもよい。
【0059】
また、提供部134は、例えば、希望回答数に達するための謝礼ポイントを提案する提案情報を提供するようにしてもよい。この場合、例えば、提供部134は、複数の謝礼ポイントに関する情報をモデル記憶部123のモデルに入力し、希望回答数に達する謝礼ポイントを探索し、その謝礼ポイントに関する情報を提案情報としてクライアント端末50へ提供する。
【0060】
〔3.処理フロー〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する処理フローについて説明する。図7は、実施形態に係る提供処理の一例を示すフローチャートである。
【0061】
図7に示すように、情報処理装置100は、クライアント端末50からアンケート情報を受け付ける(ステップS101)。つづいて、情報処理装置100は、クライアント端末50から受け付けたアンケート情報のアンケート内容に基づき、見込み回答者を推定する(ステップS102)。
【0062】
つづいて、情報処理装置100は、クライアント端末50に対し、見込み回答者に関する回答者情報を提供する(ステップS103)。そして、情報処理装置100は、処理を終了する。
【0063】
〔4.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置100は、アンケートのアンケート内容に関する情報を受け付ける受付部131と、受付部131によって受け付けられたアンケート内容と、過去のアンケートに関する回答実績とに基づき、アンケートに回答することが見込まれる見込み回答者を推定する推定部133と、推定部133によって推定された見込み回答者に関する情報を提供する提供部134とを備える。
【0064】
また、提供部134は、見込み回答者の分布を可視化した情報を提供する。また、提供部134は、見込み回答者の居住地域の分布を地図上に表示したグラフを提供する。また、提供部134は、見込み回答者の年齢別の分布を可視化したグラフを提供する。
【0065】
また、受付部131は、回答者の属性毎に希望回答数に関する情報を受け付け、提供部134は、希望回答数の達成が見込まれるアンケートの見込み回答数に関する情報を提供する。
【0066】
また、受付部131は、アンケートの回答者に支払われるインセンティブに関する情報を受け付け、推定部133は、インセンティブに基づき、見込み回答者を推定する。また、受付部131は、アンケートの回答者に支払われるインセンティブと、アンケートの希望回答数とに関する情報を受け付け、提供部134は、希望回答数に応じて、回答者に支払われるインセンティブに関する提案情報を提供する。
【0067】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、過去のアンケートに関する回答実績に基づき、アンケート内容と、アンケートに回答した回答者との関係を学習したモデルを生成する生成部132を備え、推定部133は、生成部132によって生成されたモデルを用いて、見込み回答者を推定する。
【0068】
上述した各処理のいずれかもしくは組合せにより、本願に係る情報処理装置は、クライアントに対しアンケートの回答者に関する情報を事前に提供することができる。
【0069】
〔5.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る情報処理装置100は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0070】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0071】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USBメモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0072】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、例えば、USB等により実現される。
【0073】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0074】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0075】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0076】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0077】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0078】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0079】
〔6.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0080】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0081】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0082】
例えば、上述した情報処理装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0083】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0084】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0085】
50 クライアント端末
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 ユーザ情報記憶部
122 アンケート実績記憶部
123 モデル記憶部
130 制御部
131 受付部
132 生成部
133 推定部
134 提供部
図1
図2
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図8