(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183694
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、ログ取得方法、及びログ取得プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 11/34 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
G06F11/34 176
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097343
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】塩沢 憲一
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GB09
5B042MA08
5B042MA11
5B042MA18
5B042MC40
(57)【要約】
【課題】効率的なログ取得処理を実行できる情報処理装置、情報処理システム、ログ取得方法、及びログ取得プログラムを提供する。
【解決手段】本開示に係る情報処理装置10は、生成部11と出力部12とを備える。生成部11は、無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する。出力部12は、前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する生成部と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
通信種別に基づいて前記複数セルをセルグループに分類する分類部と、をさらに備え、
前記生成部は、同じ前記セルグループに属するセルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる同一情報を削除した修正後ログを、セルグループ毎に生成し、
前記出力部は、前記基準ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、をセルグループ毎に出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通信種別は、無線アクセス方式、送受信方式、周波数帯域幅、またはベンダー種別である、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、基準ログに含まれる情報が、基準外ログに含まれる全ての情報を含む場合、前記修正後ログを生成しない、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記削除箇所を示す情報は、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の始点と、削除された情報の長さと、を用いて示される、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記削除箇所を示す情報は、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の始点及び終点、を用いて示される、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する生成部と、前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を送信する送信部と、を有する情報処理装置と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を受信する受信部と、
を備える情報処理システム。
【請求項8】
前記修正後ログに含まれる情報に対して、前記削除箇所を示す情報に基づいて前記基準外ログに含まれる情報の中から前記基準ログに含まれる情報と同一の情報を組み合わせることにより前記基準外ログを復元する復元部と、をさらに備えた、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成し、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する、
ログ取得方法。
【請求項10】
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する処理と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する処理と、
をコンピュータに実行させる、ログ取得プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、ログ取得方法、及びログ取得プログラム
に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、第5世代移動通信システム(5G)に関する通信技術が開発されている。5Gの電波は、直進性が高く、通信が切れやすいといった特性がある。そのため、安定したネットワーク運用を実現するためには動作検証が欠かせない。そこで、無線基地局装置システムにおける動作検証用のログを収集し、これらのログを用いて異常を検出することが提案されている。
例えば、特許文献1には、処理対象情報に関連付けられるログ情報を取得して管理する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に開示された情報処理装置は、ログの情報量を少なくするために、ログの容量を圧縮して管理している。このようなログ取得処理だけでは、無線基地局装置システムがサポートするセル数の増加に伴い、ログ数が増加することになり、ログの情報量を削減する効果は十分とはいえない。今後、さらに効率的なログ取得方法が望まれている。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みなされたものであって、効率的なログ取得処理を実行できる情報処理装置、情報処理システム、ログ取得方法、及びログ取得プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する生成部と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する出力部と、
を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る情報処理システムは、
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する生成部と、前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を送信する送信部と、を有する情報処理装置と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を受信する受信部と、
を備える。
【0008】
本開示の一態様に係るログ取得方法は、
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成し、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する。
【0009】
本開示の一態様に係るログ取得プログラムは、
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する処理と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示により効率的なログ取得処理を実行できる情報処理装置、情報処理システム、ログ取得方法、及びログ取得プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態1に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】実施の形態1に係るセル#aに関連付けられたログに含まれる情報とセル#bに関連付けられたログに含まれる情報を示す図である。
【
図3】実施の形態1に係るログ取得方法の流れを示すフローチャートである。
【
図4】実施の形態2に係る情報処理装置20の構成を示すブロック図である。
【
図5】実施の形態2に係るセル#1、セル#3に関連付けられたログに含まれる情報である。
【
図6】実施の形態2に係るセル#2、セル#4、セル#5に関連付けられたログに含まれる情報である。
【
図7】実施の形態2に係るログ取得方法の流れを示すフローチャートである。
【
図8】実施の形態3に係る情報処理システム100のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態を通じて本開示を説明するが、請求の範囲に係る開示を以下の実施の形態に限定するものではない。また、実施の形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0013】
<実施の形態1>
以下、図面を参照して本開示の実施の形態1について説明する。
図1は、実施の形態1に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1に係る情報処理装置10は、生成部11、出力部12を有する。
【0014】
生成部11は、無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定める。ここで、無線基地局が管理する複数セルのうち、基準セル以外のセルを基準外セルと称する。基準セルに関連付けられたログを基準ログ、基準外セルに関連付けられたログを基準外ログと称する。
生成部11は、基準外ログに含まれる情報の中から基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する。ここで、基準外ログに含まれる情報のうち、基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除情報と称する。また、削除された情報の長さを削除データ長と称する。
【0015】
図2を参照しながら、修正後ログに含まれる情報について説明する。
図2は、実施の形態1に係るセル#aに関連付けられたログに含まれる情報とセル#bに関連付けられたログに含まれる情報を示す図である。
図2におけるA、B、Cの情報は、少なくとも1つ以上の情報から成るパラメータを表す。
図2では、基準セルをセル#aとする。いずれのケースでも、セル#aに含まれる情報とセル#bに含まれる情報との同一の情報は、「AB」である。換言すると、削除情報は「AB」であり、修正後ログに含まれる情報は「C」となる。
【0016】
図2を参照しながら、削除情報の削除箇所を示す情報に関して説明する。ケース1、2のように削除情報「AB」が連結した並びになっている場合、「AB」の冒頭が始点n1、「AB」の末尾が位置n2となる。このとき、削除データ長L1は「AB」の長さとなる。
一方で、ケース3のように削除情報「AB」が連結した並びになっていない場合、「A」の冒頭が始点n1、「A」の末尾が位置n2となる。このとき、削除データ長L1は「A」の長さとなる。また、「B」の冒頭が始点n3、「B」の末尾が位置n4となる。削除データ長L3は「B」の長さとなる。
【0017】
出力部12は、基準ログと、修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、を出力する。出力部12は、例えば、基準ログと、修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、をディスプレイに出力してもよい。他の例として、出力部12は、基準ログと、修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、を他の端末装置に送信してもよい。
【0018】
続いて、実施の形態1に係るログ取得方法を説明する。
図3は、実施の形態1に係るログ取得方法の流れを示すフローチャートである。まず、生成部11は、無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定める(ST1)。次に、生成部11は、基準外ログに含まれる情報の中から基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する(ST2)。次に、出力部12は、生成部11が定めた基準ログと、生成部11が生成した修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、を出力する(ST3)。
【0019】
このように、実施の形態1に係る情報処理装置10は、無線基地局が管理する複数セルに関連付けられたログに含まれる情報のうち、同一の情報を削除して、出力する。そのため、ログに含まれる情報容量、及び情報転送時間の削減ができる。これにより、無線基地局が管理するセルが増加した場合であっても、増加するログに含まれる情報を抑制することができるため、効率的なログ取得処理が可能となる。
【0020】
<実施の形態2>
以下、図面を参照して本開示の実施の形態2について説明する。
図4は、実施の形態2に係る情報処理装置20の構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る情報処理装置20は、分類部23、生成部21、出力部22を有する。
以下では、無線基地局が複数セルを管理していることを前提とする。
【0021】
分類部23は、複数セルを通信種別に基づいて、複数のセルグループに分類する。通信種別は、例えば、無線アクセス方式、送受信方式、周波数帯域幅、またはベンダー種別である。無線アクセス方式は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、NR(New Radio)である。送受信方式は、例えば、TDD(Time Division Duplex)、FDD(Frequency Division Duplex)である。
複数セルは、少なくとも2つ以上のセルグループに分類されてもよい。分類部23は、あらかじめ設定された通信種別に基づいて複数セルをセルグループに分類する。
【0022】
生成部21は、同じセルグループに属した複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定める。基準セルは、セルグループ毎に定められる。ここで、同じセルグループに属した複数セルのうち、基準セル以外のセルを基準外セルと称する。基準セルに関連付けられたログを基準ログ、基準外セルに関連付けられたログを基準外ログと称する。
生成部21は、基準外ログに含まれる情報の中から基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する。修正後ログは、セルグループ毎に生成される。ここで、基準外ログに含まれる情報のうち、基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除情報と称する。また、削除された情報の長さを削除データ長と称する。
【0023】
生成部21は、基準ログに含まれる情報と基準外ログに含まれる情報とが異なる場合、基準外ログに含まれる情報の中から基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する。
【0024】
一方で、生成部21は、基準ログに含まれる情報が、基準外ログに含まれる全ての情報を含む場合、修正後ログを生成しない。
【0025】
出力部22は、セルグループ毎に、生成部21が定めた基準ログと、生成部21が生成した修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、を出力する。出力部22は、例えば、基準ログと、修正後ログと、、削除情報の削除箇所を示す情報と、をディスプレイに出力してもよい。他の例として、出力部22は、基準ログと、修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、を他の端末装置に送信してもよい。
【0026】
削除情報の削除箇所を示す情報は、基準外ログにおける基準ログに含まれる情報と同一の情報の始点と、削除された情報の長さと、を用いて示される。
【0027】
また、削除情報の削除箇所を示す情報は、基準外ログにおける基準ログに含まれる情報と同一の情報の始点及び終点、を用いて示されてもよい。
【0028】
出力部22は、生成部21が定めた基準ログと、生成部21が生成した修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、をユーザーの要求内容に応じて出力してもかまわない。ユーザーは、セルグループ毎に要求する内容を変えることができる。例えば、出力部22は、動作検証の際に調査したい内容のコマンド入力に対応した、生成部21が定めた基準ログと生成部21が生成した修正後ログとを出力する。
【0029】
以下では、セルが5つである場合を例にして、情報処理装置20におけるログ取得処理ついて説明する。また、複数セルにおけるそれぞれの無線アクセス方式は、セル#1=LTE、セル#2=NR、セル#3=LTE、セル#4=NR、セル#5=NRとする。
【0030】
分類部23は、あらかじめ設定された通信種別に基づいてセル#1~#5をセルグループに分類する。ここでは、あらかじめ設定された通信種別は、無線アクセス方式とする。分類部23は、無線アクセス方式に基づいて、セル#1、セル#3をセルグループAに、セル#2、セル#4、セル#5をセルグループBに分類する。
【0031】
続いて、
図5、
図6を参照しながら、生成部21について説明する。
図5は、実施の形態2に係るセル#1、セル#3に関連付けられたログに含まれる情報である。
図6は、実施の形態2に係るセル#2、セル#4、セル#5に関連付けられたログに含まれる情報である。
図5及び
図6に示した情報は、ログ情報の一般的な構成要素であるパラメータ名称、及びパラメータ値を表す。
図5及び
図6に示したセルにおける同じ行のログ情報は、同種類の情報を表すパラメータを示している。同種類の情報を表すパラメータは、例えば、セルの識別情報、基地局情報である。
ここでは、セルグループAにおける基準セルをセル#1、セルグループBにおける基準セルをセル#2とする。
【0032】
まず、
図5を参照しながら、セルグループAにおける修正後ログについて説明する。生成部21は、セル#1、セル#3に関連付けられたログに含まれる情報のうち、同じ行同士を比較する。セル#1、セル#3のログに含まれる情報の相違点は、セル#1が「パラメータ2-1(defg)」であるのに対して、セル#3が「パラメータ2-1(OPQR)」となっている点である。すなわち、修正後ログは、「OPQR」となる。
【0033】
次に、
図5を参照しながら、セルグループAにおける削除情報の削除箇所を示す情報について説明する。ここで、削除情報は、基準外ログであるセル#3に含まれる。セル3に含まれる削除情報の始点n1(#3)は、セル#3の「パラメータ1」の冒頭を表すアドレスを用いて示されてもよい。セル3に含まれる削除情報の終点n2(#3)は、セル#3の「パラメータ2-1(」の末尾を表すアドレスを用いて示されてもよい。このとき、削除データ長L1は、「パラメータ1(abc)、パラメータ2(パラメータ2-1(」の長さとなる。
セル3に含まれる削除情報の始点n3(#3)は、セル#3の「),パラメータ2-2」の冒頭を表すアドレスを用いて示されてもよい。また、セル3に含まれる削除情報の終点n4(#3)は、セル#3の「パラメータn(xyz)」を表すアドレスを用いて示されてもよい。このとき、削除データ長L2は、「),パラメータ2-2(hij))、パラメータ3(klmn)・・・パラメータn(xyz)」の長さとなる。
【0034】
続いて、
図6を参照しながら、セルグループBにおける修正後ログについて説明する。セルグループBにおける基準セルは、セル#2である。セル#2とセル#4、及びセル#2とセル#5に関連付けられたログに含まれる情報を比較する。このとき、セルグループAと同様に、セルに関連付けられたログに含まれる情報の比較は、セル#2、セル#4、及びセル#5に関連付けられたログに含まれる情報のうち、同じ行同士を比較する。
セル#2、セル#4のログ情報の相違点は、セル#2が「パラメータ2-1(α)」であるのに対して、セル#4が「パラメータ2-1(αβ)」となっている点である。一方で、セル#2、セル#5のログ情報の相違点は、セル#2が「パラメータ2-1(α)」であるのに対して、セル#5が「パラメータ2-1(αβγ)」となっている点である。すなわち、修正後ログは、「β」及び「βγ」となる。
【0035】
次に、
図6を参照しながら、セルグループBにおける削除情報の削除箇所を示す情報について説明する。ここで、基準外ログであるセル#4とセル#5のそれぞれに削除情報が含まれる。
セル#4に含まれる削除情報の始点n1は、セル#4の「パラメータ1」の冒頭を表すアドレスを用いて示されてもよい。また、セル#4に含まれる削除情報の終点n2は、セル#4の「パラメータ2-1(α」の末尾を表すアドレスを用いて示されてもよい。このとき、削除データ長L1は、「パラメータ1(123)、パラメータ2(パラメータ2-1(α」の長さとなる。
セル#4に含まれる削除情報の始点n3は、セル#4の「))」の冒頭を表すアドレスを用いて示されてもよい。また、セル#4に含まれる削除情報の終点n4は、セル#4の「パラメータn(×××)」の末尾を表すアドレスを用いて示されてもよい。このとき、削除データ長L2は、「))、パラメータ3(456)、・・・パラメータn(×××)」の長さとなる。
一方で、セル#5に含まれる削除情報の始点n1は、セル#5の「パラメータ1」の冒頭を表すアドレスを用いて示されてもよい。また、セル#5に含まれる削除情報の終点n2は、セル#5の「パラメータ2-1(α」の末尾を表すアドレスを用いて示されてもよい。このとき、削除データ長L1は、「パラメータ1(123)、パラメータ2(パラメータ2-1(α」の長さとなる。
セル#5に含まれる削除情報の始点n3は、セル#5の「))」の冒頭を表すアドレスを用いて示されてもよい。また、セル#5に含まれる削除情報の終点n4は、セル#5の「パラメータn(×××)」の末尾を表すアドレスを用いて示されてもよい。このとき、削除データ長L2は、「))、パラメータ3(456)、・・・パラメータn(×××)」の長さとなる。
【0036】
出力部22は、セルグループA及びセルグループBにおける基準ログと、修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、を出力する。
このとき、削除情報の削除箇所を示す情報は、削除情報の始点と、削除データ長を用いて示される。また、削除情報の削除箇所を示す情報は、削除情報の始点と終点を用いて示されてもよい。
【0037】
すなわち、出力部22は、基準ログとしてセル#1に関連付けられたログに含まれる情報、修正後ログとして「OPQR」、削除情報の始点及び削除データ長としてセル#3における削除情報の始点及び削除データ長を出力する。あるいは、出力部22は、基準ログとしてセル#1に関連付けられたログに含まれる情報、修正後ログとして「OPQR」、削除情報の始点及び終点としてセル#3における削除情報の始点及び終点を出力する。
さらに、出力部22は、基準ログとしてセル#2に関連付けられたログに含まれる情報、修正後ログとして「β」及び「βγ」、削除情報の始点及び削除データ長としてセル#4及びセル#5における削除情報の始点及び削除データ長を出力する。あるいは、出力部22は、基準ログとしてセル#2に関連付けられたログに含まれる情報、修正後ログとして「β」及び「βγ」、削除情報の始点及び終点としてセル#4及び#5における削除情報の始点及び終点を出力する。
【0038】
続いて、実施の形態2に係るログ取得方法を説明する。
図7は、実施の形態2に係るログ取得方法の流れを示すフローチャートである。まず、分類部23は、通信種別に基づいて複数セルをセルグループに分類する(ST01)。次に、生成部21は、セルグループ毎に、同じセルグループに属する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定める(ST02)。次に、生成部21は、セルグループ毎に、基準外ログに含まれる情報の中から基準ログに含まれる同一情報を削除した修正後ログを生成する(ST03)。続いて、出力部22は、セルグループ毎に、生成部21が生成した基準ログと、修正後ログと、削除情報の削除箇所を示す情報と、を出力する(ST04)。
【0039】
このように、実施の形態2に係る情報処理装置20は、無線基地局が管理する複数セルを通信種別に基づいて分類する。同分類に属したセルに関連付けられたログに含まれている情報のうち、同一情報を削除して、出力する。そのため、ログに含まれる情報容量、及び情報転送時間の削減ができる。これにより、無線基地局が管理するセルが増加した場合であっても、増加するログに含まれる情報を抑制することができるため、効率的なログ取得処理が可能となる。
【0040】
<実施の形態3>
以下、図面を参照して本開示の実施の形態3について説明する。
図8は、実施の形態3に係る情報処理システム100のブロック図である。実施の形態3に係る情報処理システム100は、情報処理装置30、受信装置40を有する。
【0041】
情報処理装置30は、分類部33、生成部31、出力部32を有する。分類部33、生成部31、送信部32は、実施の形態2に係る分類部23、生成部21、出力部22と同様であるため、説明を省略する。
また、情報処理装置30は、分類部33を有しなくても構わない。この場合、生成部31、送信部32は、それぞれ実施の形態1に係る生成部11、出力部12と同様である。
【0042】
受信装置40は、受信部41、復元部42を有する。受信装置40は、復元部42を有しなくても構わない。
【0043】
受信部41は、情報処理装置30が出力した基準ログと、修正後ログと、基準外ログにおける基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報、を受信する。送受信方法は、有線でも無線ネットワークでも構わない。無線ネットワークは、例えば、LTEなどの通信回線規格を用いた無線通信網を含む。無線ネットワークは、無線LAN(Local Area Network)又は第5世代移動通信システムなどの無線通信網を含んでいてもよい。
【0044】
復元部42は、修正後ログに含まれる情報に対して、削除箇所を示す情報に基づいて基準外ログに含まれる情報の中から基準ログに含まれる情報と同一の情報を組み合わせることにより基準外ログを復元する。例えば、
図5に示したセル#3では、復元部42は修正後ログである「OPQR」に対して、削除箇所を示す情報である始点n1、終点n2、始点n3、終点n4に基づき、削除情報を組み合わせてセル#3を復元する。あるいは、復元部42は修正後ログである「OPQR」に対して、削除箇所を示す情報である始点n1、始点n3、削除データ長L1、削除データ長L2に基づき、削除情報を組み合わせてセル#3を復元する。
【0045】
このように、実施の形態3に係る情報処理システム100は、無線基地局が管理する複数セルに関連付けられたログに含まれる情報のうち、同一情報を削除して、出力する。実施の形態3に係る情報処理システム100は、削除情報と削除情報の始点及び終点とを復元する。そのため、ログ含まれる情報容量、及び情報転送時間の削減ができ、受信側で復元して動作検証をおこなえる。
【0046】
上述したステップST1乃至ステップST3および、ステップST01乃至ステップST04は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行させるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。プログラムによって実行されてもよい。
【0047】
なお、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施の形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0048】
以上、本開示を上記実施の形態に即して説明したが、本開示は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
【0049】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する生成部と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
(付記2)
通信種別に基づいて前記複数セルをセルグループに分類する分類部と、をさらに備え、
前記生成部は、同じ前記セルグループに属するセルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる同一情報を削除した修正後ログを、セルグループ毎に生成し、
前記出力部は、前記基準ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、をセルグループ毎に出力する、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記通信種別は、無線アクセス方式、送受信方式、周波数帯域幅、またはベンダー種別である、
付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記生成部は、基準ログに含まれる情報が、基準外ログに含まれる全ての情報を含む場合、前記修正後ログを生成しない、
付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記削除箇所を示す情報は、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の始点と、削除された情報の長さと、を用いて示される、
付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記削除箇所を示す情報は、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の始点及び終点、を用いて示される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記生成部は、前記基準ログに含まれる情報と前記基準外ログに含まれる情報とが異なる場合、前記基準外ログに含まれる情報の中から前記基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した前記修正後ログを生成する、
付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記出力部は、前記基準ログと前記修正後ログをユーザーの要求内容に応じて出力する、
付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記9)
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する生成部と、前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を送信する送信部と、を有する情報処理装置と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を受信する受信部と、
を備える情報処理システム。
(付記10)
前記情報処理装置は、通信種別に基づいて前記複数セルをセルグループに分類する分類部と、をさらに備え、
前記生成部は、同じ前記セルグループに属するセルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる同一情報を削除した修正後ログを、セルグループ毎に生成し、
前記送信部は、前記基準ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、をセルグループ毎に出力する、
付記9に記載の情報処理システム。
(付記11)
前記修正後ログに含まれる情報に対して、前記削除箇所を示す情報に基づいて前記基準外ログに含まれる情報の中から前記基準ログに含まれる情報と同一の情報を組み合わせることにより復元する復元部と、をさらに備えた、
付記9または10に記載の情報処理システム。
(付記12)
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成し、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する、
ログ取得方法。
(付記13)
通信種別に基づいて前記複数セルをセルグループに分類し、
前記セルグループと同じグループに属するセルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる同一情報を削除した修正後ログを、セルグループ毎に生成し、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、をセルグループ毎に出力する、
付記12に記載のログ取得方法。
(付記14)
無線基地局が管理する複数セルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる情報と同一の情報を削除した修正後ログを生成する処理と、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、を出力する処理と、
をコンピュータに実行させる、ログ取得プログラム。
(付記15)
通信種別に基づいて前記複数セルをセルグループに分類する処理をさらに備え、
前記セルグループと同じグループに属するセルのうち、1つのセルを基準セルとして定め、前記基準セル以外の基準外セルに関連付けられた基準外ログに含まれる情報の中から前記基準セルに関連付けられた基準ログに含まれる同一情報を削除した修正後ログを、セルグループ毎に生成し、
前記基準ログと、前記修正後ログと、前記基準外ログにおける前記基準ログに含まれる情報と同一の情報の削除箇所を示す情報と、をセルグループ毎に出力する、
ことをコンピュータに実行させる、付記14に記載のログ取得プログラム。
【符号の説明】
【0050】
10、20、30 情報処理装置
100 情報処理システム
11、21、31 生成部
12、22 出力部
23、33 分類部
32 送信部
41 受信部
42 復元部
L1.L2 削除データ長
n1、n3 始点
n2、n4 終点