(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183701
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
D06F 33/52 20200101AFI20231221BHJP
D06F 34/04 20200101ALI20231221BHJP
D06F 34/08 20200101ALI20231221BHJP
【FI】
D06F33/52
D06F34/04
D06F34/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097351
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】森山 圭一
(72)【発明者】
【氏名】川口 弘暁
(72)【発明者】
【氏名】堀田 浩平
【テーマコード(参考)】
3B167
【Fターム(参考)】
3B167AA01
3B167AA02
3B167AE03
3B167AE05
3B167BA48
3B167BA91
3B167BA92
3B167HA01
3B167HA07
3B167HA08
3B167HA13
3B167HA16
3B167HA32
3B167HA45
3B167HA52
3B167HA53
3B167HA54
3B167JA45
3B167JC01
3B167JC17
3B167LA38
3B167LG11
3B167MA01
3B167MA03
3B167MA13
(57)【要約】
【課題】運転終了後に連続して新たな運転を容易に行うことができる衣類処理装置を提供する。
【解決手段】衣類処理装置は、衣類を収容可能な衣類収容部と、衣類収容部内に収容された衣類に対して所定の処理を行うための各種の運転を実行可能な運転処理部と、を備え、運転処理部は、運転の終了後に続けて新たな運転を連続して行う連続運転を実行可能である。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類を収容可能な衣類収容部と、
前記衣類収容部内に収容された前記衣類に対して所定の処理を行うための各種の運転を実行可能な運転処理部と、を備え、
前記運転処理部は、前記運転の終了後に続けて新たな運転を連続して行う連続運転を実行可能である、
衣類処理装置。
【請求項2】
ユーザによる操作を受け付ける複数の操作キーが表示される表示部を有し、前記運転に関する設定を行うための操作パネルを更に備え、
前記複数の操作キーは、前記連続運転の実行を選択するための連続運転実行キーが含まれる、
請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記連続運転実行キーは、前記運転が終了した場合に入力操作が受付可能となる、
請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記操作パネルは、前記連続運転実行キーが操作された場合に、前記衣類処理装置によって実行可能な複数種類の運転のうちいずれかを選択する入力操作を受け付ける状態となる、
請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記連続運転実行キーは、前記運転の種類に対応して複数設けられている、
請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記連続運転実行キーは、前回の前記運転において実行された前記運転の種類と同じ前記運転の種類を前記連続運転で実行させるためのものである、
請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記表示部への表示を行う表示処理を実行可能な表示処理部を更に備え、
複数の前記操作キーは、前記連続運転の実行を予約するための連続運転予約キーを含んでおり、
前記表示処理部は、前記衣類処理装置の電源投入後における初回の前記運転の種類の設定時に前記連続運転予約キーを表示させる処理を実行可能である、
請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記表示部への表示を行う表示処理を実行可能な表示処理部を更に備え、
複数の前記操作キーは、前記連続運転を実行しないで前記衣類処理装置の電源を切るための終了キーを含んでおり、
前記表示処理は、前記運転が終了した場合に、前記終了キーを表示させる処理を含む、
請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記表示部への表示を行う表示処理を実行可能な表示処理部と、
外部の装置と通信可能に接続する通信部と、を更に備え、
前記表示処理部は、前記外部の装置を用いて前記表示処理を実行するための命令を前記通信部を介して前記外部の装置に送信する処理を実行可能であり、
前記表示処理は、前記連続運転実行キーが操作された場合に、前記連続運転実行キーが操作されたことを表示させる処理を含む、
請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記表示処理は、前記連続運転実行キーが操作された後に、前記運転処理部によって前記連続運転が開始されたことを表示させる処理を含む、
請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記表示処理は、前記連続運転実行キーが操作された後に、前記運転処理部によって前記連続運転が完了する前に前記連続運転が中止された場合に、前記連続運転が中止されたことを表示させる処理を含む、
請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記表示処理は、前記連続運転実行キーが操作された後に、前記運転処理部によって前記連続運転が実行された場合に、前記連続運転が実行中であることを表示させる処理を含む、
請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
運転状態を検出する検出部と、
前記表示部への表示を行う表示処理を実行可能な表示処理部と、
前記連続運転実行キーが操作された際に、前記検出部による検出結果と所定の閾値とに基づいて、前記連続運転を実行できるか否かを判定する判定処理を実行可能な判定処理部と、を更に備え、
前記表示処理部は、前記判定処理によって前記連続運転が実行不可であると判定された場合に、前記連続運転が実行できない状態である旨を表示させる処理を実行可能である、
請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項14】
外部の装置と通信可能に接続する通信部を更に備え、
前記表示処理部は、前記外部の装置を用いて前記表示処理を実行するための命令を前記通信部を介して前記外部の装置に送信する処理を実行可能であり、
前記表示処理部は、前記連続運転が実行できない状態である旨を表示させている状態で前記判定処理によって前記連続運転が実行可能であると判定された場合に、前記連続運転が実行できる状態になった旨を表示させる処理を実行可能である、
請求項13に記載の衣類処理装置。
【請求項15】
前記操作パネルは、液晶ディスプレイを含むタッチパネルディスプレイで構成されている、
請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の工程を順に自動運転を行い、自動運転が終了すると電源をオフにする洗濯機などの衣類処理装置が知られている。このような衣類処理装置では、運転終了後に継続して新たな運転を行う場合、ユーザは電源を入れ直してから運転内容の設定を行う必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば洗濯対象の衣類が、一度の洗濯運転では洗濯しきれない程度に多量にある場合に、初回の洗濯運転の終了後、洗濯機内の洗濯を行った衣類と洗濯機外のまだ洗濯を行っていない衣類とを入れ替えた後に、連続して洗濯運転を実施するユーザが存在する。しかしながら、従来構成では、洗濯運転の終了によって洗濯機は電源が切れてしまうため、ユーザは洗濯機内外の衣類を入れ替えた後に再度洗濯運転を実施しようとすると、再度電源を入れ直す必要があり、使い勝手が悪く不便が生じていた。
【0005】
そこで、運転終了後に連続して新たな運転を容易に行うことができる衣類処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係る衣類処理装置は、衣類を収容可能な衣類収容部と、前記衣類収容部内に収容された前記衣類に対して所定の処理を行うための各種の運転を実行可能な運転処理部と、を備え、前記運転処理部は、前記運転の終了後に続けて新たな運転を連続して行う連続運転を実行可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態による洗濯機の一例を概略的に示す斜視図
【
図2】第1実施形態による洗濯機の電気的構成の一例を示すブロック図
【
図3】第1実施形態による表示部に表示されるホーム画面の一例を示す図
【
図4】第1実施形態によるネットワークシステムの一例を概略的に示す図
【
図5】第1実施形態による運転終了後に表示部に表示される画面の一例を示す図
【
図6】第1実施形態による情報通信端末の電気的構成の一例を示すブロック図
【
図7】第1実施形態による表示処理によって情報通信端末に表示される情報の一例を示す図
【
図8】第1実施形態による制御部によって実行される連続運転が実行される場合の制御内容の一例を示すフローチャート
【
図9】第1実施形態による表示処理によって情報通信端末に表示される情報の他の例を示す図(その1)
【
図10】第1実施形態による表示処理によって情報通信端末に表示される情報の他の例を示す図(その2)
【
図11】第1実施形態による連続運転実行中に表示部に表示される画面の一例を示す図
【
図12】第1実施形態による連続運転実行中に洗濯機の表示処理によって情報通信端末に表示される情報の一例を示す図
【
図13】第2実施形態による洗濯機の電源投入後に表示部に表示される初期画面の一例を示す図
【
図14】第3実施形態による運転終了後に表示部に表示される画面の一例を示す図
【
図15】第4実施形態による複数の連続運転実行キーが表示部に表示される画面の一例を示す図
【
図16】第5実施形態による運転終了後に表示部に表示される画面の一例を示す図
【
図17】第6実施形態による洗濯機の電気的構成の一例を示すブロック図
【
図18】第6実施形態による判定処理によって連続運転が実行不可と判定された場合の表示部に表示される画面の一例を示す図
【
図19】第6実施形態による判定処理によって連続運転が実行できない状態から連続運転が実行可能になったと判定された場合の表示部に表示される画面の一例を示す図
【
図20】操作パネルについて、タッチパネルディスプレイ以外の構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、複数の実施形態による衣類処理装置について、図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。また、以下の実施形態において、構成要素等に付された第1、第2、・・・との語句は、類似した構成要素を単に区別するためのものであり、構成要素間の優劣や時間的要素を意味するものではない。
【0009】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について、
図1から
図8を参照して説明する。
図1に示す洗濯機10は、衣類に対して洗い、すすぎ、脱水、乾燥等の処理を施すことができる衣類処理装置の一例である。また、洗濯機10は、横軸又は斜め軸型のドラム式洗濯機である。洗濯機10は、縦軸型の洗濯機であるいわゆる全自動洗濯機であっても良い。洗濯機10は、
図1及び
図2に示すように、外箱11、扉12、衣類収容部13、モータ14、給水機構15、及び乾燥機構16を備えている。なお、
図1において、洗濯機10の設置面側つまり鉛直下側を洗濯機10の下側とし、設置面と反対側つまり鉛直上側を洗濯機10の上側とする。また、外箱11に対して扉12側を洗濯機10の前側とし、扉12と反対側を後側とする。また、上下方向及び前後方向に直交する方向を左右方向とする。
【0010】
外箱11は、例えばステンレス鋼板等の金属又は樹脂材等の組合せによって中空箱状に形成されている。外箱11は、洗濯機10の外郭を構成している。外箱11は、前面側の中央部分に外箱11の内部と外部とを連通する開口部111を有している。扉12は、外箱11の前面側に設けられて、開口部111を開閉する。ユーザは、扉12を開いた状態で、開口部111を通じて、衣類収容部13から衣類の出し入れをすることができる。つまり、開口部111は、衣類の投入するための投入口である。
【0011】
衣類収容部13は、衣類を収容可能である。本実施形態の場合、衣類収容部13は、詳細は図示しないが、内部に水を貯留可能な水槽と、水槽内に回転可能に設けられた回転槽と、を有している。回転槽は、衣類を収容可能であって、モータ14によって回転駆動される。モータ14は、例えばアウトロータ型の三相ブラシレスDCモータで構成されている。また、水槽は、図示しない排水経路と接続されている。排水経路は、水槽内の水を機外に排水するためのものである。
【0012】
給水機構15は、例えば水道等の外部の水源から供給される水を衣類収容部13内に注水する機能を有する。給水機構15は、給水弁151を有している。給水弁151は、電磁的に開閉可能に構成されている。給水弁151は、外部の水源から図示しない注水ケースを介して水槽内に至る図示しない給水経路を開閉する。注水ケースは、例えば1回の洗濯運転に必要な洗濯処理剤の投入を受ける処理剤投入部を有している。処理剤投入部は、ユーザが洗濯処理剤を手動で投入する際に用いられる。処理剤投入部内に洗濯処理剤が投入された状態で給水弁151が開放されると、処理剤投入部内に投入された洗濯処理剤は、外部の水源から供給された水と混合されて水槽内に供給される。また、洗濯機10は、自動投入装置を備えていても良い。自動投入装置は、周知の構成であるため、詳細な説明は省略するが、複数回分の洗濯運転に必要な洗濯処理剤を貯留しておき、洗濯運転の進行に伴い所定量の洗濯処理剤を自動で水槽に投入する機能を有する。
【0013】
乾燥機構16は、衣類収容部13内に、衣類の乾燥用の温風を供給する機能を有する。乾燥機構16は、周知のように、例えばヒートポンプ式やヒータ式の加熱装置及び送風装置を有して構成されている。加熱装置によって生成された温風は、送風装置によって衣類収容部13内に供給される。
【0014】
また、洗濯機10は、
図2に示すように、検出部17、操作表示装置20、制御部30、及び通信部31を有している。制御部30及び通信部31は、それぞれ洗濯機側制御部30及び洗濯機側通信部31と称することができる。検出部17は、運転状態を検出するためのものである。検出部17は、例えばシャント抵抗器を含んだ電流検出回路等で構成されている。検出部17は、例えばモータ14の各相巻線に流れる電流値を検出可能に構成されている。検出部17は、電流検出回路の他に、衣類収容部13内の水を検知するための水位センサや外箱11内部の温度を検知するための温度センサ等の各種センサを含んで構成することができる。
【0015】
操作表示装置20は、例えば外箱11の天面の前側部分に設けられている。操作表示装置20は、電源スイッチ21及び操作パネル22を有している。電源スイッチ21は、洗濯機10の電源を入切するためのものである。電源スイッチ21は、例えばプッシュボタン等の機械式の押しボタンで構成されている。操作パネル22は、ユーザが運転や運転ごとのコースに関する設定を行うための入力操作等を受け付けるとともに、入力された操作内容及び運転状況等を表示する機能を有する。
【0016】
運転とは、複数の異なる工程が順に実行されるものを意味し、運転の種類としては、例えば洗濯運転、乾燥運転、及び洗濯乾燥運転が含まれる。洗濯運転は、洗濯のみを行う運転であり、例えば洗い工程、すすぎ工程、及び脱水工程が順番に行われる。乾燥運転は、乾燥のみを行う運転であり、例えば乾燥工程、送風工程、及びソフトキープ工程が順番に行われる。洗濯乾燥運転は、洗濯から乾燥までを連続的に行う運転である。各運転で実行される工程は、ユーザの要求等に応じて変更可能な構成としても良い。
【0017】
また、洗濯運転のコースは、例えば通常コース、スピードコース、つけおきコース、及びおしゃれ着コース等が選択可能に構成されている。乾燥運転のコースは、例えば通常コース、おしゃれ着コース、及び除菌消臭コース等が選択可能に構成されている。洗濯乾燥運転のコースは、例えば通常コース、スピードコース、及びつけおきコース等が選択可能に構成されている。
【0018】
操作パネル22は、表示部221を有している。表示部221は、ユーザに対して情報を提示する機能を有する。表示部221は、例えば液晶ディスプレイとタッチパネルとが相互に重ね合わせて配置されたタッチパネルディスプレイで構成されている。ユーザは、表示部221に対してタッチ操作が可能である。タッチパネルディスプレイは、情報の配置の自由度が高いため、ユーザに対して情報を把握しやすくすることができる。表示部221のタッチパネルは、例えば静電容量式が採用されている。タッチパネルは、静電容量式に限らず、抵抗膜方式等の他の方式を採用しても良い。
【0019】
表示部221には、ユーザによる操作を受け付ける複数の操作キー23が表示される。操作キー23は、操作の対象や内容を示す文字及び図形等によって構成されている。
図3に示すように、ユーザが電源スイッチ21を操作して洗濯機10の電源が投入されると、表示部221には、ホーム画面が表示される。ホーム画面とは、洗濯機10によって実行可能な複数種類の運転のうちいずれかを選択する入力操作を受け付ける状態の画面である。そして、ホーム画面では、操作キー23のうち、例えば洗濯キー231、洗乾キー232、乾燥キー233、コース選択キー234、及びスタートキー235が配置されている。
【0020】
洗濯キー231、洗乾キー232、及び乾燥キー233は、
図3に示すように、第1領域221a内に設けられ、運転の種類ごとに対応して設けられた運転種類選択キーに相当する。第1領域221aは、洗濯機10の運転に関する設定を行うための情報が表示される領域である。ユーザは、これらの運転種類選択キー231~233のいずれを入力操作することで、当該運転種類選択キー231~233に対応する運転の種類を決定することができる。
【0021】
コース選択キー234及びスタートキー235は、
図3に示すように、第2領域221b内に設けられる。第2領域221bは、例えば第1領域221aの下部に設けられ、洗濯機10の基本的な設定を行うための図示しない設定キー等が表示される領域である。コース選択キー234は、図示しないコース選択画面に遷移させるための操作キーである。コース選択キー234に対する操作が行われると、選択されている運転の種類に対応したコースを選択するためのコース選択画面が表示部221に表示される。ユーザは、コース選択画面において、例えばコースの概要やコースに含まれる工程等を参照しながらコースを選択することができる。
【0022】
スタートキー235は、運転を開始するための操作キーである。スタートキー235に対する操作が行われると、選択されている運転種類及びコースで運転が開始される。また、スタートキー235は、洗濯機10の運転中に操作されることによりその運転を一時停止させる機能を有する。すなわち、スタートキー235は、洗濯機10の運転を一時停止するための操作キーも兼用している。
【0023】
制御部30は、例えばCPU301や、ROM、RAM、及び書き換え可能なフラッシュメモリなどの記憶領域302を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、洗濯機10の動作の制御や各種の処理を実行する。通信部31は、
図4に示すように、例えばアクセスポイント2及び電気通信回線60を介して外部の装置40、50と通信する機能を有する。この場合、通信部31は、アクセスポイント2に対し、Wi-Fi規格に準拠した無線LAN又は有線LANを用いて接続することができる。
【0024】
制御部30の記憶領域302は、洗濯機10を制御して各種の運転を実行するための洗濯機用のコンピュータプログラムを記憶している。制御部30は、操作パネル22にてユーザにより設定される内容に応じて、記憶領域302に記憶されているコンピュータプログラムをCPU301で実行することにより、運転処理部32及び表示処理部33をソフトウェアにより仮想的に実現する。なお、運転処理部32及び表示処理部33の一方又は両方の一部又は全部をハードウェアにより実現しても良いし、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現しても良い。
【0025】
運転処理部32は、衣類収容部13内に収容された衣類に対して所定の処理を行うための各種の運転を実行可能である。また、運転処理部32は、運転の終了後に続けて、電源を切ることなく新たな運転を連続して行う連続運転を実行可能である。運転の終了とは、各種の運転に含まれる一連の工程における最後の工程が終了した場合を意味し、運転の再開が予定される運転の途中の一時的な停止は含まない。また、新たな運転とは、各種の運転に含まれる一連の工程がはじめから開始される場合を意味する。新たな運転と前回の運転とは、同一であっても良いし異なっていても良い。具体的には、例えば洗濯運転の終了後に続けて洗濯運転を実行しても良いし、洗濯運転の終了後に続けて洗濯運転とは異なる乾燥運転や洗濯乾燥運転を実行しても良い。
【0026】
表示処理部33は、表示処理を実行可能である。表示処理は、所定の情報を、洗濯機10が備える操作パネル22の表示部221に表示を行う処理を含む。表示処理部33は、例えば表示処理を数秒から数分程度継続した後に表示処理を終了する又はユーザが操作パネル22等に対して所定の操作を行うことで表示処理を終了することができる。
図5に示すように、表示処理は、運転が終了した場合に、連続運転実行キー236を表示させる処理を含む。
【0027】
連続運転実行キー236は、連続運転の実行を選択するための操作キーである。連続運転実行キー236は、表示部221の上下方向のやや中央寄りの位置であって第1領域221aの例えば下端部付近に表示される。連続運転実行キー236は、例えば「続けて運転」との文字で構成することができる。この場合、連続運転実行キー236は、運転が終了した旨を示す情報具体的には「運転が終了しました」との文字とともに、第1領域221aに表示される。すなわち、連続運転実行キー236は、運転が終了した場合に入力操作が受付可能とすることができる。
【0028】
表示処理は、連続運転実行キー236が操作された場合に、表示部221にホーム画面を表示させる処理を含む。表示処理部33は、ユーザが連続運転実行キー236を操作すると、表示部221の画面をホーム画面に移行させる。そして、ユーザは、ホーム画面において、新たな運転で実行させる運転の種類を選択することができる。
【0029】
洗濯機10は、
図4に示すように、1つ又は複数の外部の装置40、50と通信可能に接続されてネットワークシステム1を構成する。ネットワークシステム1は、洗濯機10と、外部の装置40、50とを、インターネット回線や携帯電話回線若しくはLAN回線等の電気通信回線60を介して相互に通信可能に接続して構成されている。
【0030】
外部の装置40、50は、例えばそれぞれスマートフォンやタブレット端末等の情報通信端末40及びサーバー50で構成することができる。この場合、情報通信端末40は、ネットワークシステム1のユーザが使用することが想定される。サーバー50は、企業が運営することが想定される。外部の装置40、50は、ネットワークシステム1を構成するための専用の装置であっても良いし、ネットワークシステム1以外の用途にも用いることができる汎用品であっても良い。また、ネットワークシステム1は、サーバー50を備えていない構成としても良い。
【0031】
情報通信端末40は、
図6に示すように、制御部41、通信部42、入力部43、表示部44、及び出力処理部45を有している。制御部41及び通信部42は、それぞれ端末側制御部41及び端末側通信部42と称することができる。制御部41は、例えばCPU411や、ROM、RAM、及び書き換え可能なフラッシュメモリなどの記憶領域412を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、情報通信端末40の動作の制御や各種の処理を実行する。通信部42は、例えば電気通信回線60等を介して洗濯機10と通信する機能を有する。
【0032】
制御部41の記憶領域412は、情報通信端末40を洗濯機10と通信可能に接続してネットワークシステム1の構成要素として機能させるためのコンピュータプログラムを記憶している。このコンピュータプログラムは、例えば外部のサーバー50にいわゆるアプリケーションソフトウェアとして記憶されている。そして、制御部41は、外部のサーバー50からコンピュータプログラムをダウンロードしてインストールすることで、出力処理部45をソフトウェアとして仮想的に実現する。
【0033】
入力部43及び表示部44は、例えばタッチパネルディスプレイで構成することができる。出力処理部45は、洗濯機10からの直接の指示を受けて、又は洗濯機10からサーバー50を介した間接的な指示を受けて、その指示の内容に応じて表示部44の出力を制御する機能を有する。すなわち、出力処理部45は、洗濯機10からの指示を受けて表示部44に表示する内容を制御する機能を有する。
【0034】
例えば洗濯機10の表示処理部33は、情報通信端末40を用いて表示処理を実行するための命令を、通信部31を介して情報通信端末40に送信することができる。そして、出力処理部45は、
図7に示すように、洗濯機10から表示処理を実行する旨の命令を受信すると、その命令に基づいて表示部44に所定の情報441を表示させる。この場合、出力処理部45によって表示される所定の情報441は、連続運転実行キー236が操作された場合に、連続運転実行キー236が操作されたことを示す情報を含む。この場合、情報441は、例えば「続けて運転が選択されました」との文字を含めることができる。
【0035】
サーバー50は、例えばインターネット上に設けられた外部サーバーで構成することができ、データベースサーバー、Webサーバー、クラウドサーバーなどと称される。ネットワークシステム1は、洗濯機10と情報通信端末40との通信を、両者間で直接行う構成とすることもできるし、サーバー50を介して行う構成とすることもできる。
【0036】
洗濯機10と情報通信端末40との通信を、サーバー50を介して行う場合、サーバー50は、ネットワークシステム1の構築に必要な洗濯機10及び情報通信端末40に関する情報、例えば洗濯機10のシリアルナンバーやMACアドレスと、ユーザが設定したID及びパスワードとを紐づけして記憶することができる。そして、サーバー50は、ID及びパスワードが入力された情報通信端末40と、そのIDに紐づけされた洗濯機10との間での通信を仲介する。この場合、サーバー50は、いわゆる管理サーバーとして機能する。
【0037】
また、サーバー50は、上述したアプリケーションソフトウェアを保管することができる。この場合、サーバー50は、いわゆるアプリ保管サーバーとして機能する。なお、管理サーバーとアプリ保管サーバーとは、別の構成つまり別の場所に設置された異なる個体の装置であっても良い。
【0038】
次に、
図8を参照して、連続運転が実行される場合において運転処理部32及び表示処理部33で実行される制御内容の一例について説明する。なお、
図8の例において運転処理部32及び表示処理部33が実行する制御は、いずれも制御部30が主体となって実行するものとして説明する。
【0039】
制御部30は、電源スイッチ21に対する操作を受けて起動すると(
図8のスタート)、ステップS11において、ユーザによって操作された内容に従って、運転種類を設定する。運転種類を設定すると、制御部30は、ステップS12において、ユーザによって操作された内容に従って、運転種類に対応したコースを設定する。次に、制御部30は、ステップS13において、スタートキー235に対する操作受けると、設定された運転を開始する。制御部30は、ステップS14において、運転に含まれる一連の工程のうち最後の工程が完了したら、運転を終了する。
【0040】
次に、制御部30は、ステップS15において、運転が終了した旨を示す情報とともに連続運転実行キー236を表示部221に表示させる。そして、制御部30は、ステップS16において、連続運転実行キー236に対してユーザの操作が入力されたか否かを判断する。連続運転実行キー236に対する入力がされた場合(ステップS16でYES)、制御部30は、ステップS17において、情報通信端末40を用いて連続運転実行キー236が操作されたことをユーザに知らせる。ユーザへの報知を行うと、制御部30は、ステップS18に処理を移行し、操作パネル22の表示部221の画面をホーム画面に遷移させて、ステップS11に処理を戻し、ステップS11以降を実行する。
【0041】
一方、連続運転実行キー236に対する入力がない場合(ステップS16でNO)、制御部30は、ステップS19に処理を移行し、連続運転実行キー236を表示してから所定時間例えば5分程度経過したか否か又は例えばユーザによって電源スイッチ21に対する操作がされたか否かを判断する。連続運転実行キー236を表示してから所定時間が経過した場合又はユーザによって電源スイッチ21に対する操作がされた場合(ステップS19でYES)、制御部30は、ステップS20において洗濯機10の電源を落とし、一連の制御を終了させる。
【0042】
以上説明した実施形態によれば、洗濯機10は、衣類収容部13と、運転処理部32と、を備える。衣類収容部13は、衣類を収容可能である。運転処理部32は、衣類収容部13内に収容された衣類に対して所定の処理を行うための各種の運転を実行可能である。そして、運転処理部32は、運転の終了後に続けて新たな運転を連続して行う連続運転を実行可能である。
【0043】
これによれば、例えば洗濯対象の衣類が一度の洗濯運転では洗濯しきれない程度に多量にある場合に、洗濯運転の終了後、続けて洗濯運転を実施する際に、洗濯機内の洗濯を行った衣類と洗濯機外のまだ洗濯を行っていない衣類とを入れ替えた後に、再度電源を入れ直す必要がなくなる。更に、例えば乾燥に強いリネン類の衣類とウールや絹製等の乾燥に適さない衣類とを一緒に洗濯して、洗濯運転終了後、乾燥に適さない衣類を洗濯乾燥機から取り出して、乾燥運転を実施する際にも、再度電源を入れ直す必要がない。これにより、運転終了後に連続して新たな運転を容易に行うことができる。結果として、洗濯機10の使い勝手の向上を図ることができる。
【0044】
また、洗濯機10は、操作パネル22を更に備える。操作パネル22は、ユーザによる操作を受け付ける複数の操作キー23が表示される表示部221を有し、運転に関する設定を行うためのものである。そして、複数の操作キー23は、連続運転の実行を選択するための連続運転実行キー236が含まれる。これによれば、ユーザは、操作パネル22に配置される連続運転実行キー236を入力操作することによって、連続運転の実行を選択することができる。これにより、ユーザにとって連続運転をする際の操作がしやすくなる。よって、ユーザにとって使い勝手の向上を図ることができる。
【0045】
連続運転実行キー236は、運転が終了した場合に入力操作が受付可能となる。これによれば、例えば運転の実行中にユーザが誤って連続運転実行キー236を操作してしまい、ユーザが意図しない状況で連続運転の実行が選択されてしまうといった事態を防ぐことができる。
【0046】
また、操作パネル22は、連続運転実行キー236が操作された場合に、洗濯機10によって実行可能な複数種類の運転のうちいずれかを選択する入力操作を受け付ける状態となる。これによれば、連続運転実行キー236が操作された場合に、例えば表示部221の表示をホーム画面に遷移させることで、ユーザは連続運転で実行する運転の種類やコースの設定を円滑に行うことができるため、使い勝手が向上する。
【0047】
また、操作パネル22は、液晶ディスプレイを含むタッチパネルディスプレイで構成されている。これによれば、タッチパネルディスプレイは、例えば操作キー23の配置が容易に可能となる一方で、起動までに所定の時間を要する。そのため、運転処理部32によって実行される連続運転を用いて、運転終了後に電源を再度入れ直すことなく続けて新たな運転を実行可能とすることで、洗濯機10の電源投入時の操作パネル22の起動に要する時間を短縮することができる。これにより、洗濯機10の使い勝手を一層向上させることができる。
【0048】
洗濯機10は、表示処理部33及び通信部31を更に備える。表示処理部33は、表示部221への表示を行う表示処理を実行可能である。通信部31は、情報通信端末40と通信可能に接続する。表示処理部33は、情報通信端末40を用いて表示処理を実行するための命令を通信部31を介して情報通信端末40に送信する処理を実行可能である。そして、表示処理は、連続運転実行キー236が操作された場合に、連続運転実行キー236が操作されたことを表示させる処理を含む。これによれば、ユーザが保有する情報通信端末40を用いて表示処理を行うことができるため、ユーザは、表示処理が実行されたことを確認しやすくなる。そして、連続運転実行キー236が操作されたことを、情報通信端末40を用いてユーザに知らせることで、ユーザは洗濯機10の状況を確認しやすくなる。結果として、洗濯機10の使い勝手がより向上する。
【0049】
また、表示処理は、連続運転実行キー236が操作された後に、運転処理部32によって連続運転が開始されたことを表示させる処理を含めることができる。この場合、情報通信端末40の出力処理部45は、
図9の例に示すように、洗濯機10から表示処理を実行する旨の命令を受信すると、その命令に基づいて表示部44に所定の情報442を表示させる。所定の情報442は、連続運転実行キー236が操作された後に、運転処理部32によって連続運転が開始されたことを含む。この場合、情報442は、例えば「続けて運転が開始されました」との文字を含めることができる。これにより、ユーザは、例えばユーザの保有する情報通信端末40を用いて、連続運転が開始したことを容易に確認することができる。
【0050】
更に、表示処理は、連続運転実行キー236が操作された後に、運転処理部32によって連続運転が完了する前に連続運転が中止された場合に、連続運転が中止されたことを表示させる処理を含めることができる。この場合、情報通信端末40の出力処理部45は、
図10の例に示すように、洗濯機10から表示処理を実行する旨の命令を受信すると、その命令に基づいて表示部44に所定の情報443を表示させる。所定の情報443は、運転処理部32によって連続運転が完了する前に連続運転が中止された場合に、連続運転が中止されたことを含む。この場合、情報443は、例えば「続けて運転が中止されました」との文字を含めることができる。これにより、ユーザは、ユーザが保有する情報通信端末40を用いて、連続運転が完了する前に連続運転が中止されたことを確認することができるため、使い勝手が向上する。
【0051】
また、表示処理は、連続運転実行キー236が操作された後に、運転処理部32によって連続運転が実行された場合に、連続運転が実行中であることを表示させる処理を含めることができる。表示処理部33は、
図11の例に示すように、連続運転が実行中である場合に、連続運転が実行中であることを示す情報24を表示部221の第1領域221aに表示させる。情報24は、例えば「続けて運転中」との文字を含めることができる。そして、
図12の例に示すように、情報通信端末40の出力処理部45は、洗濯機10から表示処理を実行する旨の命令を受信すると、その命令に基づいて表示部44に所定の情報444を表示させる。情報444は、第1領域221aに表示される情報24と同様にすることができる。これによれば、ユーザは、洗濯機10が連続運転を実行中であることを容易に把握することができる。これにより、洗濯機10の状況が確認しやすくなり、ユーザにとって使い勝手を向上することができる。
【0052】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、
図13を参照して説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態と連続運転の実行を選択する操作キーを表示するタイミングが異なる。具体的には、上記第1実施形態では、連続運転実行キー236は、運転が終了した場合に表示されていたのに対して、本実施形態では、ユーザが洗濯機10の電源を入れた場合に、連続運転予約キー237が表示される。連続運転予約キー237は、初回の運転終了後に、続けて連続運転の実行を予め予約するための操作キーである。連続運転予約キー237は、洗濯機10の電源投入後に最初に表示部221に表示される画面つまり初期画面に表示される。連続運転予約キー237は、例えば「続けて運転(予約)」との文字や記号によって構成されている。
【0053】
初期画面には、
図13に示すように、操作キー23のうち、例えば洗濯キー231、洗乾キー232、乾燥キー233、コース選択キー234、及びスタートキー235が配置されている。初期画面は、洗濯機10の電源投入後の初回の運転時に実行可能な複数種類の運転のうちいずれかを選択するための画面である。本実施形態の場合、表示処理部33は、洗濯機10の電源投入後における初回の運転の種類の設定時に連続運転予約キー237を表示させる処理を実行可能である。そして、ユーザは、連続運転予約キー237を操作することで、初回の運転開始前に、連続運転で実行する運転の種類及びコースの設定を行うことができる。
【0054】
このような第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。また、連続運転予約キー237を、初回の運転開始前に表示させることで、ユーザは予め連続運転の実行を選択することができる。これにより、例えば初回の運転終了後に洗濯機10内外の衣類を入れ替えた後に、連続運転で実施する運転の種類の設定等の操作をする必要がない。これにより、複数の運転に関する設定を一括して行えるため、利便性の向上を図ることができる。
【0055】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、
図14を参照して説明する。この第3実施形態では、連続運転実行キー236とともに終了キー238が表示される点が、上記第1実施形態と異なる。終了キー238は、連続運転を実行しないで洗濯機10の電源を切るための操作キーである。本実施形態の場合、表示処理は、運転が終了した場合に、終了キー238を表示させる処理を含む。
【0056】
運転が終了すると、
図14に示すように、連続運転の要否の判断を促すための例えば「続けて運転しますか?」等の文字とともに、「する」及び「しない」との文字が表示部221の第1領域221aに表示される。この場合、連続運転実行キー236は、「する」との文字で構成され、終了キー238は、「しない」との文字で構成されている。ユーザは、連続運転を行いたい場合、「する」の文字部分を操作し、一方連続運転を行わない場合、「しない」の文字部分を操作する。そして、ユーザが「する」を選択した場合、例えば表示部221の画面はホーム画面に移行され、ユーザは連続運転で実行する運転の種類等の設定を行う。一方、ユーザが「しない」を選択した場合、洗濯機10の電源が切られる。
【0057】
このような第3実施形態によれば、連続運転を行う場合は、ユーザが連続運転実行キー236を操作すればそのまま運転の種類の設定操作が可能となり、運転を終了する場合は、ユーザが終了キー238を操作すれば、例えばオートパワーオフによって所定時間経過後に電源が切られることを待つことなく電源を切ることができる。
【0058】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、
図15を参照して説明する。この第4実施形態では、連続運転実行キー236が複数設けられている点が、上記各実施形態と異なる。本実施形態の場合、連続運転実行キー236は、運転の種類に対応して複数設けられている。複数の連続運転実行キー236は、洗濯運転に対応した洗濯運転実行キー236a、洗濯乾燥運転に対応した洗乾運転実行キー236b、及び乾燥運転に対応した乾燥運転実行キー236cによって構成することができる。各連続運転実行キー236a~236cは、運転の種類に対応した文字を含んで構成されている。そして、表示処理は、運転が終了した場合に、複数の連続運転実行キー236a~236cを表示させる処理を含む。
【0059】
図15に示すように、運転が終了すると、各連続運転実行キー236a~236cが表示部221の第1領域221aに表示される。ユーザは、当該連続運転実行キー236a~236cのいずれかの連続運転実行キー236a~236cを選択操作することで、連続運転で実行する運転の種類を決定することができる。つまり、運転終了後に表示される画面において、ユーザは、連続運転で実行する運転の種類を選択することができる。
【0060】
このような第4実施形態によれば、運転の種類ごとに連続運転実行キー236a~236cを分けて表示することで、ユーザが実施したい運転の種類の設定を容易に行うことができる。そして、選択した運転の種類に対応したコースの設定に早く移行することができるため、使い勝手を良くすることができる。
【0061】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、
図16を参照して説明する。この第5実施形態では、連続運転実行キー236に割り当てられる機能及び表示される内容が、上記第1実施形態と異なる。具体的には、本実施形態の連続運転実行キー236は、前回の運転において実行された運転の種類と同じ運転の種類を連続運転で実行させるためのものである。連続運転実行キー236を操作すると、連続運転において前回の運転と同じ運転の種類が実行される。
【0062】
図16に示すように、連続運転実行キー236は、例えば「繰り返し運転」との文字で構成することができる。運転に対応したコースは、前回の運転と同一の内容で自動的に設定される構成としても良いし、前回の運転と異なる内容つまりユーザが任意のコースを設定できる構成としても良い。この第5実施形態によれば、連続運転実行キー236が操作された場合に、連続運転における運転の内容が前回の運転と同じ運転の内容に設定されるため、運転の設定に関する操作の手間を省くことができる。結果として、早期に連続運転を実行させることができるため、運転にかかる全体的な時間短縮を図ることができる。
【0063】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、
図17から
図19を参照して説明する。ここで、洗濯機10の電源が切られることなく運転が連続して複数回実行されると、洗濯機10内部の例えばモータ14等の電装部品に異常な温度上昇が生じてしまい、洗濯機10の故障等を招くおそれがある。そこで、この第6実施形態では、洗濯機10は、
図17に示すように、判定処理部34を備えている。この場合、制御部30は、操作パネル22にてユーザにより設定される内容に応じて、記憶領域302に記憶されているコンピュータプログラムをCPU301で実行することにより、判定処理部34をソフトウェアにより仮想的に実現する。なお、判定処理部34の一方又は両方の一部又は全部をハードウェアにより実現しても良いし、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現しても良い。
【0064】
判定処理部34は、判定処理を実行可能である。判定処理は、ユーザによって連続運転実行キー236が操作された際に、検出部17による検出結果と所定の閾値とに基づいて、連続運転を実行できるか否かを判定する処理を含む。この場合、判定処理部34は、例えば検出部17が検出したモータ14の各相巻線に流れる電流値からモータ14の温度であるモータ温度を検出可能に構成されている。所定の閾値とは、例えばモータ温度が110℃に設定されている。モータ温度が110℃とは、モータ14を流れる電流値としては5.3Aに相当する。
【0065】
本実施形態の場合、判定処理は、連続運転実行キー236が操作された際に、モータ温度が110℃以上であった場合には、連続運転は実行不可であると判定する処理を含む。一方、判定処理は、連続運転実行キー236が操作された際に、モータ温度が110℃未満であった場合には、連続運転は実行可能であると判定する処理を含む。なお、検出部17を用いてモータ14に流れる電流値からモータ温度を間接的に検出する構成に限らず、例えば温度センサ等を用いてモータ温度を直接的に検出する構成としても良い。
【0066】
また、本実施形態では、表示処理部33は、判定処理によって連続運転が実行不可であると判定された場合に、連続運転が実行できない状態である旨を表示させる処理を実行可能である。この場合、表示処理部33は、連続運転が実行できない状態である旨を示す情報25を表示部221の第1領域221aに表示させることができる。情報25は、
図18に示すように、例えば「洗濯機内部が高温のため、しばらく時間をおいてから運転開始してください。」との文字や記号等を含めることができる。
【0067】
このような第6実施形態によれば、判定処理部によって、モータ14の温度つまりモータ14の負荷に応じて連続運転の実行可否を判定することができる。そのため、運転が連続して行われることによる洗濯機10の故障を未然に防ぐことができる。そして、連続運転が実行できないことをユーザに知らせることで、ユーザは洗濯機10の状態を容易に把握することができる。
【0068】
更に、表示処理部33は、連続運転が実行できない状態である旨を表示させている状態で、判定処理によって連続運転が実行可能であると判定された場合に、連続運転が実行できる状態になった旨を表示させる処理を実行可能である。具体的には、表示処理部33は、連続運転が実行できない状態である旨を表示部221に表示させている状態で、モータ14が冷却されてモータ14のモータ温度が閾値未満例えば110℃未満となった場合に、連続運転が実行できる状態になった旨を示す情報26とともに、連続運転実行キー236を表示部221の第1領域221aに表示させることができる。情報26は、
図19に示すように、例えば「運転開始が可能となりました。」との文字を含めることができる。
【0069】
また、外部の装置40の出力処理部45は、洗濯機10から表示処理を実行する旨の命令を受信すると、その命令に基づいて表示部44に情報26と同様の情報つまり連続運転が実行できる状態になった旨を表示させることができる。これによれば、ユーザは、例えばユーザの保有する情報通信端末40を用いて、連続運転が実行できない状態から連続運転の実行が可能になったことを容易に確認することができる。
【0070】
また、操作パネル22は、
図20に示すように、タッチパネルディスプレイ以外の表示デバイス例えばLED等の光源及びシート状の部材等によって構成しても良い。この場合、複数の操作キー23は、例えば静電容量式のタッチセンサで構成することができる。また、複数の操作キー23の一部は、機械式の押しボタンで構成しても良い。
なお、上記各実施形態では、衣類処理装置の適用例として洗濯機について説明したが、衣類処理装置としては、洗濯機能がない乾燥専用の乾燥機や衣類の除菌や消臭等を行うための装置にも適用できる。
また、上記各実施形態は、相互に組み合わせることができる。また、2以上の実施形態の特徴部分のみを抽出して組み合わせることもできる。
以上、本発明の複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0071】
10…洗濯機(衣類処理装置)、13…衣類収容部、17…検出部、22…操作パネル、221…表示部、23…操作キー、236…連続運転実行キー、237…連続運転予約キー、238…終了キー、31…通信部、32…運転処理部、33…表示処理部、34…判定処理部、40、50…外部の装置