(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183721
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B41J 21/00 20060101AFI20231221BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231221BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
B41J21/00 Z
B41J29/38 201
B41J29/38 202
H04N1/00 127B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097382
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】市川 貴啓
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HJ06
2C061HK11
2C061HK19
2C061HN04
2C061HN05
2C061HN16
2C061HN19
2C187AC06
2C187AC08
2C187AD14
2C187BF60
2C187CC04
2C187DB21
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC38
(57)【要約】
【課題】会議の内容に応じた形態で会議資料を印刷することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置10は、通信部50と、制御部60と、画像形成部4とを備える。通信部50は、会議案内80を受信する。制御部60は、会議案内80の内容を分析して会議分類88を決定する。画像形成部4は、会議分類88に応じた形態で会議資料を印刷する。好ましくは、会議案内80は、タイトル81と、必須参加者82と、開始時刻84と、重要度87と、本文89と、添付資料90とが必須入力項目であり、任意参加者83と、終了時刻85と、会議場所86と、会議分類88とが任意入力項目である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会議案内を受信する通信部と、
前記会議案内の内容を分析して会議分類を決定する制御部と、
前記会議分類に応じた形態で会議資料を印刷する画像形成部と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記会議案内は、タイトルと、必須参加者と、開始時刻と、重要度と、本文と、添付資料とが必須入力項目であり、任意参加者と、終了時刻と、会議場所と、会議分類とが任意入力項目である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記通信部が受信した前記会議案内が会議分類を含む場合には、前記会議案内に含まれる前記会議分類をそのまま決定し、前記通信部が受信した前記会議案内が会議分類を含まない場合には、前記タイトル、前記本文、及び前記添付資料に基づいて前記会議分類を決定する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記会議分類を第1類、第2類、第3類、及び第4類のうちのいずれかに決定し、
前記第1類に分類される会議は、アイデア出し、スケジュール決めのような検討会に分類される会議であり、
前記第2類に分類される会議は、既に起こった事象を報告又は連絡する報告会に分類される会議であり、
前記第3類に分類される会議は、スキルアップ又は教育を実施する研修に分類される会議であり、
前記第4類に分類される会議は、前記第1類、前記第2類、及び前記第3類のいずれにも属さない会議である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記会議案内の内容を保存する記憶部を更に備えた、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記通信部が前記会議案内の更新を受信した場合には、保存した前記会議案内の内容を更新する、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記会議案内の内容を表示して前記内容の再設定の操作を受け付ける操作部を更に備えた、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記記憶部は、前記操作部が前記再設定の操作を受け付けた場合には、保存した前記会議案内の内容を更新する、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記操作部は、前記画像形成部における印刷形態の設定を表示して前記設定の修正の操作を更に受け付ける、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成部は、前記開始時刻の所定時間前に、前記添付資料を前記会議資料として印刷するジョブを開始する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記画像形成部は、前記会議場所がWeb会議を含む場合には、会議参加者の数からWeb参加者の数だけ前記会議資料の印刷部数を減らす、請求項2に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の印刷システムは、ユーザーが会議を行う際に、撮影装置により撮影された画像に対して顔画像認証を行い、顔画像認証の結果に基づいて所定のファイルを印刷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の印刷システムでは、会議の内容に応じた形態で会議資料を印刷することができなかった。
【0005】
本発明は、会議の内容に応じた形態で会議資料を印刷することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、通信部と、制御部と、画像形成部とを備える。前記通信部は、会議案内を受信する。前記制御部は、前記会議案内の内容を分析して会議分類を決定する。前記画像形成部は、前記会議分類に応じた形態で会議資料を印刷する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、会議の内容に応じた形態で会議資料を印刷することができる画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】画像形成システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】画像形成装置の構造の一例を示す概略図である。
【
図3】画像形成装置の回路構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
まず、
図1を参照して、実施形態に係る画像形成装置10を含む画像形成システム100について説明する。
図1は、画像形成システム100の構成の一例を示すブロック図である。
【0011】
図1に示されるように、画像形成システム100は、画像形成装置10と、第1情報処理装置11と、第2情報処理装置12と、第3情報処理装置13と、第4情報処理装置14とを備える。
【0012】
画像形成装置10は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)である。MFPは、複写機、プリンター、及びファクシミリの機能を兼ね備えた複合機である。画像形成装置10と、第1情報処理装置11~第4情報処理装置14とは、ネットワーク20を介して通信可能に接続されている。ネットワーク20は、例えばインターネットを含む。第1情報処理装置11~第4情報処理装置14のうち少なくとも第1情報処理装置11は、会議管理ツール15を有する。
【0013】
次に、
図1及び
図2を参照して、画像形成装置10の構造について説明する。
図2は、画像形成装置10の構造の一例を示す概略図である。
【0014】
図2に示されるように、画像形成装置10は、読取部1と、給送部2と、搬送部3と、画像形成部4と、定着部5と、排出部6とを備える。
【0015】
読取部1は、原稿Gの画像を読み取る。読取部1は、読み取った画像から画像データを生成する。給送部2は、複数のシートSを収容し、搬送部3へシートSを給送する。シートSは、例えば紙製又は合成樹脂製である。搬送部3は、複数の搬送ローラー対を含み、画像形成部4にシートSを搬送する。
【0016】
画像形成部4は、電子写真方式によってシートSにトナー像を形成する。画像形成部4は、感光体ドラムと、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、補給装置と、転写装置と、クリーニング装置と、除電装置とを含む。トナー像は、例えば原稿Gの画像を示す。定着部5は、トナー像を加熱及び加圧して、トナー像をシートSに定着させる。搬送部3は、トナー像の定着されたシートSを排出部6に搬送する。排出部6は、画像形成装置10の外部にシートSを排出する。
【0017】
次に、
図1~
図3を参照して、画像形成装置10の回路構成について説明する。
図3は、画像形成装置10の回路構成の一例を示すブロック図である。
【0018】
図3に示されるように、画像形成装置10は、操作部40と、通信部50と、制御部60と、記憶部70とを更に備える。
【0019】
操作部40は、種々のユーザー操作のための入力デバイスである。操作部40は、例えば、タッチパネル41と、複数の押しボタンとを含む。
【0020】
通信部50は、ネットワーク20を介して、少なくとも第1情報処理装置11との通信を実行する。制御部60は、通信部50を介してネットワーク20に接続される。
【0021】
記憶部70は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータープログラムを記憶する。記憶部70は、半導体メモリーのような主記憶装置と、ハードディスクドライブ(HDD)のような補助記憶装置とを含む。
【0022】
制御部60は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御部60は、記憶部70に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、読取部1、画像形成部4、操作部40、及び通信部50を含む画像形成装置10の各構成を制御する。
【0023】
次に、
図1~
図4を参照して、会議管理ツール15が発行する会議案内80の内容について説明する。
図4は、会議案内80の内容の一例を示す図である。
【0024】
図4に示されるように、会議案内80は、タイトル81と、必須参加者82と、任意参加者83と、開始時刻84と、終了時刻85と、会議場所86と、重要度87と、会議分類88と、本文89と、添付資料90とを含む。タイトル81、必須参加者82、開始時刻84、重要度87、本文89、及び添付資料90は、必須入力項目である。任意参加者83、終了時刻85、会議場所86、及び会議分類88は、任意入力項目である。
【0025】
重要度87は、「高」、「標準」、及び「低」のうちのいずれかに設定される。
【0026】
会議分類88は、第1類、第2類、第3類、及び第4類のうちのいずれかに設定される。第1類に分類される会議は、アイデア出し、スケジュール決めのような検討会に分類される会議である。第2類に分類される会議は、既に起こった事象を報告又は連絡する報告会に分類される会議である。第3類に分類される会議は、スキルアップ又は教育を実施する研修に分類される会議である。第4類に分類される会議は、第1類、第2類、及び第3類のいずれにも属さない会議である。
【0027】
会議資料の印刷設定は、会議分類88及び重要度87に応じて決定される。
【0028】
会議分類88が第1類、第2類、又は第3類に設定されている場合には、画像形成装置10の印刷設定に基づいて、会議資料の印刷設定を変更できる。例えば、会議分類88が第3類に設定されている場合には、印刷設定が「会議資料を人数分の部数だけ印刷し、各ページにメモ欄をつける設定」である。会議分類88が第4類に設定されている場合には、画像形成装置10の基本印刷設定で紙出力を行う。
【0029】
重要度87が「高」に設定されている場合には、会議分類88に従わず、紙出力をする。重要度87が「標準」に設定されている場合には、会議分類88の設定に従って紙出力をする。重要度87が「低」に設定されている場合には、会議分類88の設定に従わず、紙出力をしない。
【0030】
画像形成装置10において、通信部50は、会議案内80を受信する。制御部60は、機械学習を用いて会議案内80の内容を分析し、会議分類88を決定する。画像形成部4は、会議分類88に応じた形態で会議資料を印刷する。
【0031】
制御部60は、通信部50が受信した会議案内80が会議分類88を含む場合には、会議案内80に含まれる会議分類88をそのまま決定する。制御部60は、通信部50が受信した会議案内80が会議分類88を含まない場合には、タイトル81、本文89、及び添付資料90に基づいて会議分類88を、第1類、第2類、第3類、及び第4類のうちのいずれかに決定する。
【0032】
記憶部70は、会議案内80の内容を保存する。記憶部70は、通信部50が会議案内80の更新を受信した場合には、保存した会議案内80の内容を更新する。
【0033】
操作部40は、会議案内80の内容を表示して、その再設定の操作を受け付ける。記憶部70は、操作部40が会議案内80の再設定の操作を受け付けた場合には、保存した会議案内80の内容を更新する、操作部40は、画像形成部4における印刷形態の設定を表示して、印刷形態の設定の修正の操作を更に受け付ける。
【0034】
画像形成部4は、開始時刻84の所定時間前に、添付資料90を会議資料として印刷するジョブを開始する。所定時間とは、例えば、5分である。
【0035】
画像形成部4は、会議場所86がWeb会議を含む場合には、必須参加者82及び任意参加者83の合計数からWeb参加者の数だけ会議資料の印刷部数を減らす。
【0036】
次に、
図1~
図5を参照して、制御部60の動作について説明する。
図5は、制御部60の動作の一例を示すフローチャートである。
【0037】
ステップS101:制御部60は、
図5に示されるように、会議管理ツール15から会議案内80を受け取る。ステップS101の処理が完了すると、制御部60の処理がステップS103へ進む。
【0038】
ステップS103:制御部60は、会議案内80の中に会議分類88の設定があるか否かを判定する。会議分類88の設定があると制御部60が判定した場合(ステップS103でYes)には、制御部60の処理がステップS107へ進む。会議分類88の設定がないと制御部60が判定した場合(ステップS103でNo)には、制御部60の処理がステップS105へ進む。
【0039】
ステップS105:制御部60は、会議案内80の文章に基づく機械学習を用いて会議分類88を設定し、これを記憶部70に保存する。ステップS105の処理が完了すると、制御部60の処理がステップS107へ進む。
【0040】
ステップS107:制御部60は、会議案内80の内容に変更があるか否かを判定する。会議案内80の内容に変更があると制御部60が判定した場合(ステップS107でYes)には、制御部60の処理がステップS101へ戻る。会議案内80の内容に変更がないと制御部60が判定した場合(ステップS107でNo)には、制御部60の処理がステップS109へ進む。
【0041】
ステップS109:制御部60は、会議場所86の情報に基づいてWeb会議があるか否かを判定する。Web会議があると制御部60が判定した場合(ステップS109でYes)には、制御部60の処理がステップS111へ進む。Web会議がないと制御部60が判定した場合(ステップS109でNo)には、制御部60の処理がステップS113へ進む。
【0042】
ステップS111:制御部60は、Web参加者の数だけ会議資料の印刷部数を減らす。ステップS111の処理が完了すると、制御部60の処理がステップS113へ進む。
【0043】
ステップS113:制御部60は、会議案内80に適した印刷態様で会議資料が印刷されるように、画像形成部4を制御する。ステップS113の処理が完了すると、制御部60の処理が終了する。
【0044】
実施形態によれば、会議の内容に応じた形態で会議資料を印刷することができる画像形成装置10が提供される。
【0045】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0046】
実施形態では、画像形成装置10が電子写真方式であった。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置10はインクジェット方式でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、画像形成装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0048】
4 画像形成部
10 画像形成装置
40 操作部
50 通信部
60 制御部
70 記憶部
80 会議案内
81 タイトル
82 必須参加者
83 任意参加者
84 開始時刻
85 終了時刻
86 会議場所
87 重要度
88 会議分類
89 本文
90 添付資料