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特開2023-183732制御装置、管理システム、および管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183732
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】制御装置、管理システム、および管理方法
(51)【国際特許分類】
   F03D 17/00 20160101AFI20231221BHJP
   H02P 9/00 20060101ALI20231221BHJP
   G06Q 10/20 20230101ALN20231221BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALN20231221BHJP
   H02P 101/15 20150101ALN20231221BHJP
【FI】
F03D17/00
H02P9/00 F
G06Q10/00 300
G06Q30/06 300
H02P101:15
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097399
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】000102692
【氏名又は名称】NTN株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 克義
【テーマコード(参考)】
3H178
5H590
5L049
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA40
3H178AA43
3H178BB59
3H178CC25
3H178DD08Z
3H178DD12Z
3H178DD50Z
3H178DD52X
5H590AA01
5H590CA14
5H590HA06
5H590HA19
5H590JA02
5H590JB02
5H590KK01
5H590KK04
5H590KK06
5H590KK07
5L049BB58
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】風力発電装置の異常を風力発電装置のユーザなどに認識させる。
【解決手段】検出ユニット45は、風力発電装置20の検出データを取得する。制御装置100は、検出データに基づいて、風力発電装置20の異常または異常予兆を示す異常情報を生成する。制御装置100は、ユーザ端末50に異常情報を送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
風力発電装置の検出データを取得する検出ユニットと、
前記検出データに基づいて、前記風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成する制御装置と、
端末装置とを備え、
前記制御装置は、前記端末装置に前記異常情報を送信する、管理システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記風力発電装置の異常部品を特定し、
前記異常情報は、前記異常部品を示す部品情報を含む、請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記管理システムは、前記風力発電装置に含まれる部品の配送に関する配送端末をさらに備え、
前記制御装置は、前記異常部品の代替部品を発注するための発注情報を前記配送端末に送信する、請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記風力発電装置のメンテナンス時期を特定し、
前記発注情報は、前記メンテナンス時期を含む、請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記部品情報に基づいて、前記メンテナンス時期を特定する、請求項4に記載の管理システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記風力発電装置が、前記メンテナンス時期まで駆動可能となるように、該風力発電装置の駆動を抑制するための処理を行う、請求項4または請求項5に記載の管理システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記発注情報を前記配送端末に送信するか否かを、前記端末装置のユーザに確認するための第1確認情報を前記端末装置に通知させる、請求項3~請求項5のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項8】
前記端末装置は、前記第1確認情報に応じて、前記発注情報を前記配送端末に送信することがユーザにより入力されたときに、前記発注情報を該配送端末に送信する、請求項7に記載の管理システム。
【請求項9】
前記代替部品として、第1部品および第2部品が規定されており、
前記制御装置は、前記第1部品および前記第2部品のいずれを発注するのかを確認するための第2確認情報を前記端末装置に通知させる、請求項3~請求項5のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項10】
前記端末装置は、前記第2確認情報に応じて、発注する部品がユーザにより入力されたときに、該部品を発注するための前記発注情報を該配送端末に送信する、請求項9に記載の管理システム。
【請求項11】
前記第2確認情報は、前記第1部品の価格および前記第2部品の価格を含む、請求項9に記載の管理システム。
【請求項12】
前記管理システムは、前記風力発電装置のメンテンナンスを行うメンテナンス者を搬送する搬送体の予約に関する予約端末をさらに備え、
前記制御装置は、前記搬送体を予約するための予約情報を前記予約端末に送信する、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項13】
前記管理システムは、前記風力発電装置のメンテンナンス者に関するメンテンナンス端末をさらに備え、
前記制御装置は、前記メンテンナンス者を予約するためのメンテナンス情報を前記メンテンナンス端末に送信する、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項14】
風力発電装置の検出データを取得する検出ユニットから該検出データの入力を受付ける入力インタフェースと、
前記検出データに基づいて、前記風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成するプロセッサと、
端末装置に前記異常情報を送信する出力インタフェースとを備える、制御装置。
【請求項15】
風力発電装置の検出データを取得する検出ユニットから該検出データの入力を受付けることと、
前記検出データに基づいて、前記風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成することと、
端末装置に前記異常情報を送信することと、を備える、管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、管理システム、および管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特許第5510926号(特許文献1)には、風力発電装置のブレード用軸受の異常を検出する検出方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5510926号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の検出方法においては、風力発電装置の異常を風力発電装置のユーザなどに認識させることについては鑑みられてなかった。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、風力発電装置の異常を風力発電装置のユーザなどに認識させる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の管理システムは、検出ユニットと、制御装置と、端末装置とを備える。検出ユニットは、風力発電装置の検出データを取得する。制御装置は、検出データに基づいて、風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成する。制御装置は、端末装置に異常情報を送信する。
【0007】
本開示の制御装置は、入力インタフェースと、プロセッサと、出力インタフェースとを備える。入力インタフェースは、風力発電装置の検出データを取得する検出ユニットから該検出データの入力を受付ける。プロセッサは、検出データに基づいて、風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成する。出力インタフェースは、端末装置に異常情報を送信する。
【0008】
本開示の管理方法は、風力発電装置の検出データを取得する検出ユニットから該検出データの入力を受付けることと、検出データに基づいて、風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成することと、端末装置に異常情報を送信することと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、風力発電装置の異常を風力発電装置のユーザなどに認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の管理システムの構成例を説明するための図である。
図2】第1DBを説明するための図である。
図3】第2DBを説明するための図である。
図4】制御装置の機能ブロック図である。
図5】異常画像の一例を説明するための図である。
図6】第2確認情報の一例を説明するための図である。
図7】配送画像の一例を説明するための図である。
図8】メンテナンス画像の一例を説明するための図である。
図9】予約画像の一例を説明するための図である。
図10】制御装置などの処理を示すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
【0012】
図1は、本開示の管理システム10の構成例を示す図である。本開示の管理システム10は、少なくとも1つの風力発電装置20と、少なくとも1つの検出ユニット45と、制御装置100と、少なくとも1つのユーザ端末50と、少なくとも1つの配送端末71と、少なくとも1つのメンテナンス端末72と、少なくとも1つの予約端末73と、ネットワークNWとを備える。収集装置30と、制御装置100と、配送端末71と、メンテナンス端末72と、予約端末73と、ユーザ端末50とは、ネットワークNWを通じて、互いに通信可能である。
【0013】
風力発電装置20は、風力を受けて発電する装置である。風力発電装置20は、軸受けおよび発電機などを有する。検出ユニット45は、風力発電装置20に対応づけて設置される。検出ユニット45は、対応する風力発電装置20の部品を監視することにより該部品の検出データを取得する。検出データは、風力発電装置20の異常を検出するためのデータである。該部品は「検出対象部品」とも称される。
【0014】
図1の例では、検出ユニット45は、N(Nは1以上の整数)個のセンサS(S1~SN)と、収集装置30とにより構成されている。センサSは、風力発電装置20の物理量を検出する。物理量は、風力発電装置20の異常を検出可能な量であれば、如何なる量であってもよい。たとえば、センサSは、風力発電装置20の軸受けの振動を検出するセンサとしてもよく、該センサSが検出する物理量は、該振動の周波数となる。また、センサSは、風力発電装置20の発電機の発電量を検出するセンサとしてもよく、該センサSが検出する物理量は、該発電量となる。収集装置30は、N個のセンサが検出した物理量を収集する。そして、収集装置30は、収集された物理量を検出データとして制御装置100に送信する。
【0015】
なお、検出データは、センサが検出するデータではなく他のデータとしてもよい。検出ユニット45は、たとえば、カメラを含み、検出データは該カメラが撮像する画像としてもよい。
【0016】
制御装置100は、検出データに基づいて、異常情報を生成する。ここで、異常情報とは、風力発電装置20の異常を示す情報または異常予兆を示す情報である。風力発電装置20の異常を示す情報は、異常が生じていること、および該異常が生じている箇所、部品(たとえば、軸受け)を示す情報である。また、風力発電装置20の異常予兆を示す情報は、現時点では異常が生じていないが、将来的に異常が生じることを示す情報である。また、異常予兆を示す情報は、将来的に異常が生じる箇所、部品を示す情報としてもよい。また、異常予兆を示す情報は異常が生じる時期をユーザAなどが特定可能な情報としてもよい。
【0017】
制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)102と、メモリ104と、通信I/F106とを有する。メモリ104は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などを含む。通信I/F106は、他の装置(たとえば、収集装置30、ユーザ端末50、配送端末71、メンテナンス端末72、および予約端末73など)と通信する。つまり、通信I/F106は、この他の装置と各種信号の送受信を行う。
【0018】
CPU102は、ROMに格納されているプログラムをRAM等に展開して実行する。ROMに格納されるプログラムは、制御装置100の処理手順が記されたプログラムである。ROMには、各種演算に用いられる後述のデータベース(DB:Data Base)も格納されている。制御装置100は、これらのプログラムおよびDBなどに従って、各種処理を実行する。処理については、ソフトウェアによるものに限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。なお、ユーザ端末50、配送端末71、メンテナンス端末72、および予約端末73のハードウェア構成も制御装置のハードウェア構成と同様である。
【0019】
配送端末71は、風力発電装置20に含まれる部品の配送に関する端末である。制御装置100は、風力発電装置20の異常を検出した場合には、該異常の原因となる部品を検出する。この部品は、風力発電装置20を構成する部品のうち、異常部品である。そして、制御装置100は、該異常部品の代替部品を発注する。配送端末71は、該発注を受ける端末である。具体的には、制御装置100は、代替部品を発注するための発注情報を配送端末71に送信する。配送端末71の表示画像は、該発注情報に基づいた発注画像を表示する。該画像には、たとえば、配送する代替部品、配送すべき住所、到着日時などを含む。発注画像を視認した担当者は、該発注情報に示されている代替部品を、上記住所および上記到着日時に到着するように、配送する。なお、担当者が配送せずに、たとえば、ロボットが自動的に配送するようにしてもよい。
【0020】
また、配送端末71は、風力発電装置20の部品を配送する配送業者が保有する端末である。なお、配送端末71は、該部品のメーカが保有する端末としてもよく、管理システム10(制御装置100)を提供する業者が保有する端末としてもよい。
【0021】
メンテナンス端末72は、風力発電装置20のメンテナンスに関する端末である。制御装置100は、風力発電装置20の異常を検出した場合には、メンテナンス業者が、該異常解消するためのメンテナンスを行う必要がある。そこで、制御装置100は、風力発電装置20のメンテナンスをメンテナンス業者に依頼する。メンテナンス端末72は、該メンテナンスの依頼を受ける端末である。具体的には、制御装置100は、メンテナンスを依頼するためのメンテナンス情報をメンテナンス端末72に送信する。メンテナンス端末72の表示画像は、該メンテナンス情報に基づいた依頼画像を表示する。該画像には、たとえば、メンテナンスする住所(つまり、風力発電装置20の住所)、メンテナンス日時などを含む。依頼画像を視認した担当者は、該画像で表示される住所および日時に、メンテナンス者が到着するように、メンテナンス者を手配する。なお、担当者が手配せずに、たとえば、メンテナンス端末72が自動的に手配するようにしてもよい。
【0022】
また、メンテナンス端末72は、風力発電装置20のメンテナンスを行うメンテナンス業者が保有する端末である。なお、メンテナンス端末72は、管理システム10(制御装置100)を提供する業者が保有する端末としてもよい。
【0023】
また、風力発電装置20に異常が生じている場合には、ユーザAまたはメンテナンス者は、風力発電装置20の設置場所に行く必要がある。以下では、ユーザAまたはメンテナンス者を、単に「ユーザAなど」とも称される。また、風力発電装置20が、ユーザAなどが徒歩で行けない場所に設置されている場合がある。この場所は、たとえば、洋上または山頂である。この場合には、ユーザAなどは搬送体55で風力発電装置20に搬送される。たとえば、風力発電装置20が洋上に設置されている場合には、搬送体55は、ユーザAなどを搬送する船舶となる。また、風力発電装置20が山に設置されている場合には、搬送体55は、ユーザAなどを搬送する車両となる。図1では、船舶にメンテナンス者Bが搬送されていることが示されている。
【0024】
予約端末73は、風力発電装置20の搬送体55の予約に関する端末である。たとえば、搬送体55を取扱っている搬送体55業者が、予約端末73を保持する。制御装置100は、風力発電装置20の異常を検出した場合には、搬送体55を予約する。予約端末73は、該搬送体55の予約を受ける端末である。具体的には、制御装置100は、搬送体55を予約するための予約情報を予約端末73に送信する。予約端末73の表示画像は、該予約情報に基づいた予約画像を表示する。該画像には、たとえば、搬送体55が使用される住所、搬送体55の使用日時(メンテナンス日時)などを含む。予約画像を視認した担当者は、該画像で表示される住所および日時に、搬送体55が到着するように、搬送体55を手配する。なお、担当者が手配せずに、たとえば、予約端末73が自動的に手配するようにしてもよい。
【0025】
ユーザ端末50は、ユーザAが保有する端末装置である。「ユーザA」とは、典型的には、風力発電装置20を保有している者を示す。また、ユーザ端末50は、典型的には、ユーザAが携帯可能な携帯端末である。携帯端末は、たとえば、スマートフォン、タブレットなどである。なお、ユーザ端末50は、たとえば、据置の端末(たとえば、デスクトップパソコン)としてもよい。また、ユーザ端末50は、専用のコンピュータ端末でもよい。ユーザ端末50の表示装置には、後述するように種々の画像が表示される。
【0026】
本実施の形態においては、少なくとも1つの配送業者が、それぞれ、少なくとも1つの配送端末71を保持している。また、少なくとも1つのメンテナンス業者が、それぞれ、少なくとも1つのメンテナンス端末72を保持している。また、少なくとも1つの予約業者が、それぞれ、少なくとも1つの予約端末73を保持している。なお、変形例として、1つの業者が、配送端末71、メンテナンス端末72、および予約端末73のうち少なくとも2つの端末を保有していてもよい。
【0027】
[データベース]
次に、制御装置100が保持するデータベース(DB:Data Base)を説明する。図2は、第1DBを説明するための図である。上述のように、管理システム10は、少なくとも1つの風力発電装置20を備える。該少なくとも1つの風力発電装置20の各々に、該風力発電装置20を識別するためのID(identification)(風力発電装置ID)が規定されている。図2の第1DBにおいては、風力発電装置ID毎に、ユーザIDと、メンテナンス端末アドレスと、予約端末アドレスと、第2DBのIDとが対応づけられている。
【0028】
ユーザIDは、ユーザAを識別するためのIDである。なお、図2では特に図示しないが、ユーザIDには、該ユーザIDにより示されるユーザAが保有するユーザ端末50のアドレスなども規定されている。
【0029】
上述のように、管理システム10は、少なくとも1つのメンテナンス端末72を備える。第1DBでは、該少なくとも1つのメンテナンス端末72の各々のアドレスが規定されている。
【0030】
このように、図2の例では、第1DBにおいて、風力発電装置IDに、メンテナンス端末アドレスが対応づけられている。したがって、たとえば、風力発電装置IDと、風力発電装置IDにより示されている該風力発電装置20が設置されている場所に近い位置に設置されているメンテナンス業者のメンテナンス端末アドレスと、を対応づけることができる。
【0031】
また、上述のように、管理システム10は、少なくとも1つの予約端末73を備える。第1DBでは、該少なくとも1つの予約端末73の各々のアドレスが規定されている。
【0032】
このように、図2の例では、第1DBにおいて、風力発電装置IDに、予約端末アドレスが対応づけられている。したがって、たとえば、風力発電装置IDと、風力発電装置IDにより示されている該風力発電装置20が設置されている場所に、ユーザAなどを搬送できる搬送体55を予約する予約業者の予約端末アドレスと、を対応づけることができる。
【0033】
風力発電装置20には、搬送体55を必要としない場所に設置されている場合がある。このような場所とは、たとえば、平地である。このように、平地に設置されている風力発電装置20の風力発電装置IDには、予約端末アドレスは対応付けられていない。図2の例では、風力発電装置IDがW2である風力発電装置は平地に設置されていることから、該W2である風力発電装置IDには、予約端末アドレスが対応付けられていない(図2では、「-」が記載されている)。
【0034】
図3は、第2DBを説明するための図である。図3の第2DBにおいては、部品ID毎に、代替部品IDと、価格と、配送端末のアドレスとが対応付けられている。
【0035】
部品IDは、風力発電装置20を構成する部品のIDである。該部品は、典型的には、検出対象部品である。また、部品IDにより示される検出対応部品は、1種類である場合もあるし、同一の形状で2種類以上ある場合もある。検出対応部品が同一の形状で2種類ある場合とは、たとえば、該2種類の検出対応部品のメーカが異なる場合である。また、部品IDは、たとえば、部品の型番である。
【0036】
図3の例では、部品IDがA1である部品、および部品IDがA3である部品については、1種類である。一方、部品IDがA2である部品については、代替部品として、部品IDがA21である部品と、部品IDがA22である部品とがある。
【0037】
また、価格は、該価格に対応付けられている部品IDにより示される部品の値段である。配送端末のアドレスは、該アドレスに対応付けられている部品IDにより示される部品の配送業者の配送端末のアドレスである。
【0038】
このように第2DBは、風力発電装置20に含まれる検出対象部品のそれぞれについて規定されているデータベースである。つまり、第1DBでは、風力発電装置IDに第2DBのIDが対応付けられている。これは、風力発電装置IDに対応する第2DBは、該風力発電装置IDにより示される風力発電装置20に含まれる検出対象部品のそれぞれについて規定されている。
【0039】
[制御装置の機能ブロック図]
図4は、制御装置100の機能ブロック図である。制御装置100は、受信部112と、処理部114と、送信部116と、記憶部118とを有する。記憶部118には、第1DB141と、第2DB142とが格納されている。
【0040】
受信部112は、収集装置30からの検出データと、ユーザ端末50からユーザAによる入力情報とを受信する。たとえば、各収集装置30は、所定期間(たとえば、1時間)ごとに、検出データと、該収集装置30に対応付けられている風力発電装置20の風力発電装置IDとを制御装置100に出力する。受信部112は、該検出データと風力発電装置IDとを受信する。また、ユーザ端末50は、該ユーザ端末50にユーザ入力されたときに、該入力に応じた入力情報を制御装置100に出力する。
【0041】
受信部112は、受信した情報を処理部114に出力する。処理部114は、該情報に応じた処理を実行する。処理部114は、検出データに基づいて、異常情報を生成する。異常情報は、上述のように、風力発電装置の異常または異常予兆を示す情報である。
【0042】
たとえば、検出データが、風力発電装置20の軸受けの振動の周波数を含む場合を説明する。この場合には、処理部114は、該周波数が正常範囲に属する場合には、該周波数を出力した収集装置30に対応する風力発電装置20の軸受けは正常であると判断する。また、処理部114は、該周波数が異常範囲に属する場合には、該周波数を出力した収集装置30に対応する風力発電装置20の軸受けは異常であると判断する。さらに、処理部114は、風力発電装置20の軸受けが異常であると判断した場合には、該異常である部品を特定する。たとえば、周波数が異常値である場合には、検出対象部品である軸受けを異常部品として判断する。該異常部品を示す情報は、「部品情報」とも称される。
【0043】
さらに、処理部114は、風力発電装置20が異常であると判断した場合には、該異常を解消するためのメンテナンス時期を特定する。処理部114は、部品情報と所定情報とに基づいて、メンテナンス時期を特定する。部品情報は、該部品情報により示される異常部品の代替部品を手配可能な第1時期を含む。また、所定情報は、たとえば、メンテナンススケジュールと、搬送体55の利用可能な第2時期と、メンテナンス者を派遣可能な第3時期とのうち少なくとも1つを含む。
【0044】
メンテナンススケジュールは、たとえば、ユーザAなどにより設定される。一般的に、夏季では温度が高くなるためメンテナンス者の負担が増大してしまう。したがって、メンテナンススケジュールとしては、ユーザAなどにより夏季以外の期間が設定される。
【0045】
また、処理部114が異常部品を特定し、該異常部品を交換する必要があると判断した場合には、該異常部品の代替品が必要となる。そこで、処理部114は、検出データとともに送信された風力発電装置IDと、第1DBとに基づいて、第2DBのIDを特定する。そして、第2DBのIDにより示される該第2DBを参照して、異常部品に対応する配送端末アドレスを特定する。さらに、処理部114は、該配送端末アドレスに、第1問合せ信号を送信する。第1問合せ信号は、第1時期(異常部品の代替部品の配送時期)を問い合わせるための信号である。配送端末71は、第1問合せ信号を受信すると、第1時期を特定する。たとえば、配送業者が、代替部品を保持している場合には、直ぐに代替部品を発送できる。一方、配送業者が、代替部品を保持していない場合には、配送業者は代替部品の手配などを行う必要があるため、代替部品の発送に時間を要する。配送端末71は、第1時期を特定すると、制御装置100に対して、該第1時期を送信する。
【0046】
また、処理部114が、風力発電装置IDにより示される風力発電装置のメンテナンスに搬送体55が必要であるか否かを判断する。たとえば、風力発電装置IDに予約端末アドレスが対応付けられていれば、搬送体55が必要であると判断する。一方、風力発電装置IDに予約端末アドレスが対応付けられていなければ、搬送体55が必要ではないと判断する。
【0047】
処理部114は、搬送体55が必要であると判断した場合には、第1DBを参照して、検出データとともに送信された風力発電装置IDに対応する予約端末アドレスを特定する。さらに、処理部114は、該予約端末アドレスに、第2問合せ信号を送信する。第2問合せ信号は、第2時期(搬送体55の利用可能時期)を問い合わせるための信号である。たとえば、予約端末を保持する搬送体55業者は、搬送体55の利用状況を確認することにより、第2時期を特定する。予約端末73は、第2問合せ信号を受信すると、制御装置100に対して、第2時期を送信する。
【0048】
また、処理部114が、風力発電装置IDにより示される風力発電装置のメンテナンスにメンテナンス者が必要であるか否かを判断する。たとえば、処理部114が検出した異常が軽微な異常である場合にはメンテナンス者は必要ではなく、ユーザAがメンテナンス可能であると判断する。一方、処理部114が検出した異常が重篤な異常である場合にはメンテナンス者は必要であると判断する。以下では、メンテナンス者が必要ではない異常(軽微な異常)は、「第1異常」とも称される。また、メンテナンス者が必要である異常(重篤な異常)は、「第2異常」とも称される。
【0049】
処理部114は、メンテナンス者が必要であると判断した場合には、第1DBを参照して、検出データとともに送信された風力発電装置IDに対応するメンテナンス端末アドレスを特定する。さらに、処理部114は、該メンテナンス端末アドレスに第3問合せ信号を送信する。第3問合せ信号は、第3時期(メンテナンス者の派遣可能時期)を問い合わせるための信号である。たとえば、メンテナンス端末を保持するメンテナンス業者は、メンテナンス者の派遣状況を確認することにより、第3時期を特定する。メンテナンス端末72は、第3問合せ信号を受信すると、制御装置100に対して、第3時期を送信する。
【0050】
処理部114は、第1時期~第3時期に基づいてメンテナンス時期を特定する。たとえば、処理部114は、第1時期~第3時期の重複時期をメンテナンス時期として特定する。
【0051】
また、風力発電装置20の異常が第1異常である場合には、風力発電装置IDに対応するユーザIDのユーザ端末50に「異常は、軽微な異常であるため、ユーザAがメンテナンス可能である旨」を示す情報を表示させる。また、この場合には、処理部114は、第3時期を特定せずに、第1時期および第2時期に基づいてメンテナンス時期を特定する。たとえば、処理部114は、第1時期および第2時期の重複時期をメンテナンス時期として特定する。
【0052】
また、処理部114は、異常部品についてのメンテナンス時期を特定した場合には、該異常部品を含む風力発電装置20を、メンテナンス時期まで駆動可能となるように、該風力発電装置20の駆動を抑制するための抑制処理を行う。抑制処理は、たとえば、風力発電装置20のブレードの向きを変更することにより、回転トルクを低減させる処理である。図4の例では、送信部116が、異常部品を含む風力発電装置20に対して制御情報を送信することにより、該風力発電装置20に抑制処理を直接的に実行させる。
【0053】
なお、変形例として、抑制処理は、抑制処理を示す抑制情報を送信部116がユーザ端末50に対して送信する処理としてもよい。ユーザ端末50は、抑制情報を受信すると、該抑制情報に基づいた抑制画像を表示する。抑制画像は、たとえば、「メンテナンス時期である2022年A月B日C時まで、抑制処理を行ってください」という文字の画像を、ユーザ端末50の表示領域に表示させる。この文字画像を視認したユーザAは、風力発電装置20に対して抑制処理を実行させる。このように、制御装置100は、風力発電装置20に抑制処理を関節的に実行させるようにしてもよい。
【0054】
また、処理部114は、異常部品を特定すると、該異常部品を発注するための発注情報を配送端末71に送信部116から送信する。また、処理部114は、搬送体55を必要であるとは判断した場合には、該搬送体55を予約するための予約情報を予約端末73に送信する。また、処理部114は、異常部品を特定すると、該異常部品を示す部品情報を含む異常情報をユーザ端末50に送信する。
【0055】
[表示画面]
次に、各端末が表示する表示画面を説明する。ユーザ端末50は、異常情報を受信すると、該異常情報を通知する。ここで、「通知」とは、情報をユーザAに認識させるための処理である。「通知」は、該情報を表示する処理と、該情報を示す音声を出力する処理とを含む。本実施の形態においては、「通知」は、該情報を表示する処理である構成を説明する。
【0056】
ユーザ端末50は、異常情報を受信すると、異常情報に基づく画像(以下、「異常画像」とも称される。)を表示する。図5は、異常画像の一例を説明するための図である。異常画像200は、画像201と、画像211とを含む。図5では、ユーザ端末50の表示装置の表示領域50Aに異常画像200が表示されている例が示されている。
【0057】
画像201は、部品情報(異常部品を示す画像)を示す画像である。つまり、画像201は、異常部品をユーザAに認識させるための画像である。図5の例では、画像201は、「部品A2の異常が発生しております。」という文言画像である。この文言画像の表示により、ユーザAは、部品A2の異常が発生していることを認識できる。
【0058】
画像211は、第1確認情報を示す画像である。第1確認情報は、発注情報を配送端末71に送信するか否かを、ユーザ端末50のユーザAに確認するための情報である。画像211は、「部品A2を発注しますか?」という文字画像202と、YESボタン203と、NOボタン204とを含む。
【0059】
たとえば、ユーザAが、部品A2の発注を所望する場合には、YESボタン203を操作する。また、ユーザAが、部品A2の発注を所望しない場合、たとえば、ユーザAが部品A2を所有している場合には、NOボタン204を操作する。
【0060】
表示装置異常部品の代替部品が1つである場合には、第1確認情報(画像211)に応じて、発注情報を配送端末71に送信することがユーザAにより入力されたとき(つまり、YESボタン203が操作されたとき)に、発注情報を該配送端末に送信する。
【0061】
また、図3でも説明したように、本実施の形態においては、部品A2の代替部品は、第1部品A21と、第2部品A22とがある。そこで、本実施の形態においては、制御装置100は、異常部品の代替部品が複数ある場合には、該複数の代替部品のうちいずれの代替部品を発注するかをユーザAに確認する。
【0062】
図6は、第2確認情報212を示す画像の一例である。第2確認情報212は、第1部品A21および第2部品A22のいずれを発注するのかを確認するための情報である。第2確認情報212は、画像220と、画像221と、画像222と、送信ボタン223と、取消ボタン224を含む。
【0063】
画像220は、「どちらの部品にしますか?」という文字画像である。画像221は、部品A21という文言と、部品A21の価格(C21円)を示す文言とを含む。また、画像222は、部品A22という文言と、部品A22の価格(C22円)を示す文言とを含む。また、価格C21円と、価格C22円とは、第2DBで規定されている価格である。
【0064】
たとえば、ユーザAが、部品A21の発注を所望する場合には、部品A21を指定した後に、送信ボタン223を操作する。また、ユーザAが、部品A22の発注を所望する場合には、部品A22を指定した後に、送信ボタン223を操作する。また、ユーザAが、部品A21および部品A22のいずれの発注も所望しない場合、たとえば、ユーザAが部品A21または部品A22を所有している場合には、取消ボタン224を操作する。
【0065】
なお、特に図示しないが、代替部品が1種類である部品(たとえば、部品A1)については、図5の確認画面においては、第1確認情報の画像211とともに、該部品A1の価格を示す画像も表示される。
【0066】
また、制御装置100は、風力発電装置20のメンテナンスを依頼するか否かを確認するための画像をユーザ端末50に表示させるようにしてもよい。また、制御装置100は、搬送体55を予約するか否かを確認するための画像をユーザ端末50に表示させるようにしてもよい。
【0067】
図7は、配送端末71が表示する配送画像711の一例である。配送画像711は、制御装置100から送信された配送情報に基づいた画像である。配送画像711は、配送端末71の表示装置の表示領域71Aに表示される。
【0068】
図7の例では、配送画像711は、画像712と、画像713とを含む。画像712は、メンテナンス時期を示す画像である。図7の例での画像712は、「メンテナンス時期は、M1~M2を予定しております」という文字画像である。画像713は、発送させる部品を示す画像である。図7の例での画像713は、「M1に到着するように部品A21を発送してください」という文字画像である。
【0069】
配送端末71を有する配送業者の担当者は、配送画像711を視認することにより、発送させる部品、および配送する時期を認識できる。
【0070】
図8は、メンテナンス端末72が表示するメンテナンス画像721の一例である。メンテナンス画像721は、制御装置100から送信されたメンテナンス情報に基づいた画像である。メンテナンス画像721は、メンテナンス端末72の表示装置の表示領域72Aに表示される。
【0071】
図8の例では、メンテナンス画像721は、画像722と、画像723とを含む。画像722は、メンテナンス時期を示す画像である。図8の例での画像722は、「メンテナンス時期は、M1~M2を予定しております」という文字画像である。画像723は、メンテナンス時期にメンテナンス者を派遣することを示す画像である。図8の例での画像723は、「M1にメンテナンス者を派遣してください」という文字画像である。
【0072】
メンテナンス端末72を有するメンテナンス業者の担当者は、メンテナンス画像721を視認することにより、メンテナンス者を派遣する時期を認識できる。
【0073】
図9は、予約端末73が表示する予約画像731の一例である。予約画像731は、制御装置100から送信された予約情報に基づいた画像である。予約画像731は、予約端末73の表示装置の表示領域73Aに表示される。
【0074】
図9の例では、予約画像731は、画像732と、画像733とを含む。画像732は、メンテナンス時期を示す画像である。図9の例での画像732は、「メンテナンス時期は、M1~M2を予定しております」という文字画像である。画像733は、メンテナンス時期に船舶を使用することを示す画像である。図9の例での画像733は、「M1~M2での船舶を予約してください」という文字画像である。
【0075】
予約端末73を有する予約業者の担当者は、予約画像731を視認することにより、船舶の使用時期を確認できる。
【0076】
[フローチャート]
図10は、ユーザ端末50の処理と、制御装置100の処理とを示すフローチャートの一例である。図10のフローチャートは、上述の所定期間(たとえば、1時間)経過する毎に開始される。
【0077】
まず、ステップS2において、制御装置100は、検出ユニット45から検出データを取得する。次に、ステップS3において、制御装置100は、検出データに基づいて、異常情報を生成する。次に、ステップS4において、制御装置100は、異常情報をユーザ端末50に送信する。
【0078】
ステップS6において、ユーザ端末50は、異常情報を表示する(図5および図6参照)。次に、ステップS8において、ユーザ端末50は、該ユーザ端末50に対してメンテナンスの依頼がユーザAにより入力されたか否かを判断する。ステップS8においては、図5のYESボタン203が操作されたとき、または、図6の送信ボタン223が操作されたときに、YESと判断される。一方、図5のNOボタン204が操作されたとき、または、図6の取消ボタン224が操作されたときに、ステップS8においてはNOと判断される。
【0079】
ステップS8でNOと判断された場合には、処理は終了する。また、ステップS8でYESと判断された場合には、処理は、ステップS10に進む。ステップS10において、ユーザ端末50は、依頼情報を制御装置100に送信する。依頼情報は、検出された異常が第2異常である場合には、メンテナンス業者にメンテナンスを依頼し、異常部品の代替部品の発注を配送端末71に依頼し、搬送体55の予約を予約端末73に依頼するための情報である。なお、検出された異常が第1異常である場合には、依頼情報は、異常部品の代替部品の発注を配送端末71に依頼し、搬送体55の予約を予約端末73に依頼するための情報である。
【0080】
制御装置100は、依頼情報を受信すると、ステップS12において、発注情報を配送端末71に送信する。また、ステップS12において、制御装置100は、メンテナンス情報をメンテナンス端末72に送信する。また、ステップS12において、制御装置100は、必要に応じて、予約情報を予約端末73に送信する。図10のステップS12の処理は、検出された異常が第2異常である場合の処理である。
【0081】
配送端末71は、発注情報に応じた画像(図7参照)を表示する。また、メンテナンス端末72は、メンテナンス情報に応じた画像(図8参照)を表示する。また、予約端末73は、予約情報に応じた画像(図9参照)を表示する。
【0082】
[作用・効果]
図4に示すように、制御装置100は、検出データに基づいて、風力発電装置20の風力発電装置20の異常または異常予兆を示す異常情報を生成する。そして、制御装置100は、異常情報をユーザ端末50に異常情報を送信する。そして、ユーザ端末50は、異常情報を通知する(図5の画像201参照)。このような構成によれば、管理システム10は、ユーザ端末50の保有者(ユーザA)に、風力発電装置20の異常情報を認識させることができる。
【0083】
また、制御装置100は、風力発電装置20の異常部品を特定し、異常情報は、異常部品を示す部品情報を含む(図5の画像201参照)。このような構成によれば、管理システム10は、ユーザ端末50の保有者に、風力発電装置20の異常である部品を認識させることができる。
【0084】
また、管理システム10は、風力発電装置20に含まれる部品の配送に関する配送端末71をさらに備える。図4に示すように、制御装置100は、異常部品の代替部品を発注するための発注情報を配送端末71に送信する。このような構成によれば、制御装置100は、異常部品の代替部品を自動で手配できる。したがって、ユーザAの負担を軽減できる。
【0085】
また、図4に示すように、制御装置100は、風力発電装置20のメンテナンス時期を特定し、発注情報は、メンテナンス時期を含む。このような構成によれば、メンテナンス時期に代替部品が到着されるように、依頼可能であることから、たとえば、ユーザAによる代替部品の在庫を低減できる。
【0086】
図4に示すように、制御装置100は、第1時期を特定し、該第1時期に基づいてメンテナンス時期を特定する。つまり、制御装置100は、部品情報に基づいてメンテナンス時期を特定する。このような構成によれば、自動でメンテナンス時期を決定できる。
【0087】
図4に示すように、制御装置100は、風力発電装置20が、メンテナンス時期まで駆動可能となるように、該風力発電装置20の駆動を抑制するための処理を行う。このような構成によれば、メンテナンス時期まで風力発電装置20を駆動できることから、風力発電装置20の発電処理を停止させたときと比較して、発電量の低減を抑制できる。
【0088】
図5に示すように、制御装置100は、発注情報を配送端末に送信するか否かを、ユーザ端末50のユーザAに確認するための第1確認情報をユーザ端末50に通知させる(図5の画像211参照)。このような構成によれば、発注情報を配送端末71に送信するか否かをユーザAに判断させることができることから、ユーザAの利便性を向上させることができる。
【0089】
ユーザ端末50は、第1確認情報に応じて、発注情報を配送端末71に送信することがユーザAにより入力されたときに、発注情報を該配送端末に送信する(図10のステップS8およびステップS10参照)。このような構成によれば、発注情報を配送端末に送信することがユーザAにより入力されたときに、発注情報を該配送端末に送信することから、ユーザAの意志を反映させた部品の発注を行うことができる。
【0090】
図3に示すように、第2DBにおいては、代替部品の候補として、第1部品および第2部品が規定されており、制御装置100は、第1部品および第2部品のいずれを発注するのかを確認するための第2確認情報をユーザ端末50に通知させる(図6参照)。このような構成によれば、第1部品および第2部品のいずれを発注するのかをユーザAに判断させることができることから、ユーザAの利便性を向上させることができる。
【0091】
ユーザ端末50は、第2確認情報に応じて、発注する部品がユーザAにより入力されたときに、該部品を発注するための発注情報を配送端末71に送信する(図6参照)。このような構成によれば配送される代替部品の候補として、第1部品および第2部品が存在する場合でも、ユーザAが選択できることから、ユーザAの利便性を向上させることができる。
【0092】
また、第2確認情報は、第1部品の価格および第2部品の価格を含む(図6参照)。このような構成によれば、ユーザAは、第1部品の価格および第2部品の価格を考慮して、選択できることから、ユーザAの利便性を向上させることができる。
【0093】
また、図1に示すように、管理システム10は、風力発電装置20のメンテナンスを行うメンテナンス者を搬送する搬送体55の予約に関する予約端末73をさらに備える。図4に示すように、制御装置100は、搬送体55を予約するための予約情報を予約端末73に送信する。このような構成によれば、搬送体55を自動で予約できる。
【0094】
また、図1に示すように、管理システム10は、風力発電装置20のメンテナンス者に関するメンテナンス端末72をさらに備える。図4に示すように、制御装置100は、メンテナンス者を予約するためのメンテナンス情報をメンテナンス端末72に送信する。このような構成によれば、メンテナンス者を自動で手配できる。
【0095】
[変形例]
上述の実施の形態においては、ユーザ端末50は、風力発電装置20のユーザAが保有する端末である構成が説明された。しかしながら、ユーザ端末50は、該ユーザAとは異なる人物が保有していてもよい。たとえば、ユーザ端末50は、メンテナンス業者の担当者が保有していてもよい。このような構成によれば、異常情報をメンテナンス業者の担当者に認識させることができる。
【0096】
[付記]
(第1項) 本開示の管理システムは、検出ユニットと、制御装置と、端末装置とを備える。検出ユニットは、風力発電装置の検出データを取得する。制御装置は、検出データに基づいて、風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成する。制御装置は、端末装置に異常情報を送信する。
【0097】
(第2項) 第1項に記載の管理システムにおいて、制御装置は、風力発電装置の異常部品を特定する。異常情報は、異常部品を示す部品情報を含む。
【0098】
(第3項) 第2項に記載の管理システムにおいて、管理システムは、風力発電装置に含まれる部品の配送に関する配送端末をさらに備える。制御装置は、異常部品の代替部品を発注するための発注情報を配送端末に送信する。
【0099】
(第4項) 第3項に記載の管理システムにおいて、制御装置は、風力発電装置のメンテナンス時期を特定する。発注情報は、メンテナンス時期を含む。
【0100】
(第5項) 第4項に記載の管理システムであって、制御装置は、部品情報に基づいて、メンテナンス時期を特定する。
【0101】
(第6項) 第4項または第5項に記載の管理システムにおいて、制御装置は、風力発電装置が、メンテナンス時期まで駆動可能となるように、該風力発電装置の駆動を抑制するための処理を行う。
【0102】
(第7項) 第3項~第6項のいずれか1項に記載の管理システムにおいて、制御装置は、発注情報を配送端末に送信するか否かを、端末装置のユーザに確認するための第1確認情報を端末装置に通知させる。
【0103】
(第8項) 第7項に記載の管理システムにおいて、端末装置は、第1確認情報に応じて、発注情報を配送端末に送信することがユーザにより入力されたときに、発注情報を該配送端末に送信する。
【0104】
(第9項) 第3項~第8項のいずれか1項に記載の管理システムにおいて、対応情報は、代替部品の候補として、第1部品および第2部品が規定されている。制御装置は、第1部品および第2部品のいずれを発注するのかを確認するための第2確認情報を端末装置に通知させる。
【0105】
(第10項) 第9項に記載の管理システムにおいて、端末装置は、第2確認情報に応じて、発注する部品がユーザにより入力されたときに、該部品を発注するための発注情報を該配送端末に送信する。
【0106】
(第11項) 第9項または第10項に記載の管理システムにおいて、第2確認情報は、第1部品の価格および第2部品の価格を含む。
【0107】
(第12項) 第1~第11のいずれか1項に記載の管理システムにおいて、管理システムは、風力発電装置のメンテンナンスを行うメンテナンス者を搬送する搬送体の予約に関する予約端末をさらに備える。制御装置は、搬送体を予約するための予約情報を予約端末に送信する。
【0108】
(第13項) 第1項~第12項のいずれか1項に記載の管理システムにおいて、管理システムは、風力発電装置のメンテンナンス者に関するメンテンナンス端末をさらに備える。制御装置は、メンテンナンス者を予約するためのメンテナンス情報をメンテンナンス端末に送信する。
【0109】
(第14項) 本開示の制御装置は、入力インタフェースと、プロセッサと、出力インタフェースとを備える。入力インタフェースは、風力発電装置の検出データを取得する検出ユニットから該検出データの入力を受付ける。プロセッサは、検出データに基づいて、風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成する。出力インタフェースは、端末装置に異常情報を送信する。
【0110】
(第15項) 本開示の管理方法は、風力発電装置の検出データを取得する検出ユニットから該検出データの入力を受付けることと、検出データに基づいて、風力発電装置の異常または異常予兆を示す異常情報を生成することと、端末装置に異常情報を送信することと、を備える。
【0111】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0112】
10 管理システム、20 風力発電装置、30 収集装置、45 検出ユニット、50 ユーザ端末、55 搬送体、71 配送端末、72 メンテナンス端末、73 予約端末、104 メモリ、112 受信部、114 処理部、116 送信部、118 記憶部、200 異常画像、202 文字画像、711 配送画像、721 メンテナンス画像、731 予約画像。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10