(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183846
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】車両
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20230101AFI20231221BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097617
(22)【出願日】2022-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100205833
【弁理士】
【氏名又は名称】宮谷 昂佑
(72)【発明者】
【氏名】林 雅敏
(72)【発明者】
【氏名】山根 丈亮
(72)【発明者】
【氏名】藤井 大悟
(72)【発明者】
【氏名】辰本 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】堺 拓郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049CC51
(57)【要約】
【課題】置き配された荷物の盗難を未然に防ぐことが可能な技術を提供する。
【解決手段】車両10の制御部11は、不審人物又は不審車両が追跡していると判定すると、アラートの発出、配送先ユーザへの通知、置き配の中断、ルートの変更、及びセキュリティボックスの設置の何れかを含む対処行動を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不審人物又は不審車両が追跡していると判定すると、アラートの発出、配送先ユーザへの通知、置き配の中断、ルートの変更、及びセキュリティボックスの設置の何れかを含む対処行動を実行する制御部を備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動運転配達システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、荷物の搬送に供する車両が第三者によって追跡され、置き配された荷物が第三者によって盗難される可能性があった。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、置き配された荷物の盗難を未然に防ぐことが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る車両は、不審人物又は不審車両が追跡していると判定すると、アラートの発出、配送先ユーザへの通知、置き配の中断、ルートの変更、及びセキュリティボックスの設置の何れかを含む対処行動を実行する制御部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一実施形態によれば、置き配された荷物の盗難を未然に防ぐことが可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について説明する。
【0010】
図1を参照して、本開示の実施形態に係るシステム1の概要について説明する。
【0011】
システム1は、車両10と、情報処理装置20と、を備える。車両10及び情報処理装置20は、ネットワーク30と通信可能に接続される。
【0012】
車両10は、任意の配送先に無人又は有人で荷物を配送することが可能な任意の車両を含む。車両10は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む制御部11と、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む通信部12と、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む記憶部13と、任意の衛星測位システムに対応する少なくとも1つの受信機を含む取得部14と、車両10の周囲を撮像可能な任意の撮像モジュールを含む撮像部15と、車両10への荷物の積載及び車両10に積載された荷物の置き配場所への荷下ろしを可能にする任意の駆動機構を含む駆動部16と、を備える。
【0013】
情報処理装置20は、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバ等のコンピュータである。情報処理装置20は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む制御部21と、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む通信部22と、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む記憶部23と、を備える。
【0014】
ネットワーク30は、インターネット、少なくとも1つのWAN(wide area network)、少なくとも1つのMAN(metropolitan area network)、又はこれらの任意の組合せを含む。ネットワーク30は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの任意の組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN(local area network)、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。
【0015】
図1を参照して、本実施形態の概要を説明する。車両10の制御部11は、不審人物又は不審車両が追跡していると判定すると、アラートの発出、配送先ユーザへの通知、置き配の中断、ルートの変更、及びセキュリティボックスの設置の何れかを含む対処行動を実行する。
【0016】
本実施形態によれば、置き配された荷物の盗難を未然に防ぐことが可能な技術を提供することができる。
【0017】
本実施形態に係るシステム1により実行される情報処理方法の一実施形態を説明する。
【0018】
ステップS1:車両10の制御部11は、車両10によるユーザへの荷物の配送に関する配送情報を取得する。
【0019】
具体的には、車両10の制御部11は、通信部12を介して、情報処理装置20の記憶部23に任意の方法で予め記憶された、車両10によるユーザへの荷物の配送に関する配送情報を受信する。なお、配送情報は、例えば配送先の位置情報、ユーザが所持するスマートフォン等の電話番号及びメールアドレス、並びに配送する荷物の品名等を含んでもよいが、これらに限られない。
【0020】
ステップS2:車両10の制御部11は、ステップS1において取得した配送情報に含まれる配送先の位置情報に基づいて、配送先まで車両10を移動させる。
【0021】
具体的には、車両10の制御部11は、取得部14及び撮像部15によって取得した情報を用いて、車両10のステアリング制御、アクセル制御、及びブレーキ制御等を実行することによって、配送先まで車両10を自動走行させる。なお、自動走行は、例えばSAE(Society of Automotive Engineers)において定義されるレベル1乃至5を含むが、これらに限られない。
【0022】
ステップS3:車両10の制御部11は、不審人物又は不審車両が追跡しているか否かを判定する。不審人物又は不審車両が追跡していると判定された場合、プロセスはステップS4に進む。一方、不審人物又は不審車両が追跡していないと判定された場合、車両10によるユーザへの荷物の配送が実行され、その後プロセスは終了する。
【0023】
具体的には、車両10の制御部11は、任意の画像認識技術を用いて、撮像部15によって取得した車両10の周囲の画像から不審人物又は不審車両が追跡しているか否かを判定する。例えば、車両10の制御部11は、所定時間以上の追跡を継続している人物又は車両が存在するか否かを車両10の周囲の画像から判定してもよい。また、例えば、車両10の制御部11は、自車両のルート変更を任意の方法で実施した場合であっても、所定時間以上の追跡を継続している人物又は車両が存在するか否かを車両10の周囲の画像から判定してもよい。なお、ルート変更は、任意のルート変更を含んでもよく、或いは現在向かっている配送先を後回しにして行われる、残りの配送先の何れかへのルート変更を含んでもよいが、これらに限られない。
【0024】
なお、ステップS3の処理は、必ずしも車両10の走行中に実行されなくてもよい。例えば、ステップS3の処理は、車両10の駆動部16が配送先において車両10から荷物を降ろしている間に実行されてもよい。
【0025】
ステップS4:車両10の制御部11は、アラートの発出、配送先ユーザへの通知、置き配の中断、ルートの変更、及びセキュリティボックスの設置、の何れかの行動を含む対処行動を実行する。
【0026】
具体的には、車両10の制御部11は、例えば車両10に搭載された任意の警報機を動作させることによって、不審人物又は不審車両が追跡している旨を周囲に通報するアラートを発出する対処行動を実行する。あるいは、車両10の制御部11は、通信部12を介して、不審人物又は不審車両が追跡している旨を、ユーザが所持するスマートフォン等に通知する対処行動を実行する。あるいは、車両10の制御部11は、現在実行中の置き配を中断し、当該置き配に係る荷物を倉庫に戻す対処行動を実行する。あるいは、車両10の制御部11は、現在走行中のルートを変更する対処行動を実行する。あるいは、車両10の制御部11は、配送先に到着した際に駆動部16を動作させることによって、車両10に予め搭載されたセキュリティボックスを配送先(例えばユーザの自宅の玄関前等)に設置する対処行動を実行する。
【0027】
以上述べたように、本実施形態に係る車両10の制御部11は、不審人物又は不審車両が追跡していると判定すると、アラートの発出、配送先ユーザへの通知、置き配の中断、ルートの変更、及びセキュリティボックスの設置の何れかを含む対処行動を実行する。
【0028】
かかる構成によれば、置き配された荷物の盗難を未然に防ぐことが可能な技術を提供することができる。
【0029】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 システム
10 車両
11 制御部
12 通信部
13 記憶部
14 取得部
15 撮像部
16 駆動部
20 情報処理装置
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
30 ネットワーク