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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183898
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/12 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
D06F39/12 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097699
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】牧田 直大
(72)【発明者】
【氏名】川名 啓之
(72)【発明者】
【氏名】平澤 勇二
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AA01
3B165AA02
3B165AA05
3B165AA11
3B165AA12
3B165AA32
3B165AE01
3B165AE02
3B165BA33
3B165CA01
3B165CA11
3B165CB01
3B165CB31
3B165DW03
3B165DW05
3B165FA01
3B165GA12
3B165GH03
3B165GH04
(57)【要約】
【課題】本開示は、電子基板に水が浸入することを抑制できる洗濯機を提供する。
【解決手段】本開示における洗濯機は、筐体と、運転の指示を受け付ける操作部と、前記操作部の裏側に設けられ、前記操作部を介して操作が入力される電子基板と、前記筐体の外面から延伸した第1リブと、前記操作部の裏面に設けられ、前記第1リブが挿入される第1溝と、を備え、前記操作部は、前記外面から離隔して設けられ、前記第1リブと前記第1溝の底面との間の間隙幅は、前記第1リブの側面と前記第1溝の側面との間の間隙幅よりも大きい。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
運転の指示を受け付ける操作部と、
前記操作部の裏側に設けられ、前記操作部を介して操作が入力される電子基板と、
前記筐体の外面から延伸した第1リブと、
前記操作部の裏面に設けられ、前記第1リブが挿入される第1溝と、
を備え、
前記操作部は、前記外面から離隔して設けられ、
前記第1リブと前記第1溝の底面との間の間隙幅は、前記第1リブの側面と前記第1溝の側面との間の間隙幅よりも大きい、
洗濯機。
【請求項2】
前記第1リブより外側において、前記外面から延伸した第2リブと、
前記操作部の裏面に設けられ、前記第2リブが挿入される第2溝と、
をさらに備え、
前記筐体には、前記第1リブと前記第2リブとの間において、前記筐体の内方と連通する孔部が設けられている、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記操作部の裏面から延伸した第3リブをさらに備え、
前記第3リブは、前記孔部に挿入され、
前記第3リブは、前記操作部の裏面から前記電子基板よりも前記筐体の内方に延伸している、
請求項2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記第2リブは、前記筐体の外郭を成し、
前記第2リブは、前記外面から、水平方向に対して上向きに傾斜するように延伸して設けられている、
請求項2に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記第1リブと前記第2リブとの間を接続する第4リブをさらに備え、
前記第4リブは、前記孔部を覆う、
請求項2に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記第2リブは、前記第2溝の底面と当接する、
請求項2に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、操作基板を防水できる洗濯機を開示する。
【0003】
特許文献1における洗濯機は、収容部と、収容部を覆い、表示部及び操作ボタンを有する操作パネルと、操作パネルを介して操作が入力される操作基板と、操作パネルおよび収容部により構成され、操作基板を防水する防水手段と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-143988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、電子基板に水が浸入することを抑制できる洗濯機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における洗濯機は、筐体と、運転の指示を受け付ける操作部と、前記操作部の裏側に設けられ、前記操作部を介して操作が入力される電子基板と、前記筐体の外面から延伸した第1リブと、前記操作部の裏面に設けられ、前記第1リブが挿入される第1溝と、を備え、前記操作部は、前記外面から離隔して設けられ、前記第1リブと前記第1溝の底面との間の間隙幅は、前記第1リブの側面と前記第1溝の側面との間の間隙幅よりも大きい。
【発明の効果】
【0007】
本開示における洗濯機は、電子基板に水が浸入することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1における洗濯機の前面図
図2】実施の形態1における洗濯機の概略縦断面図
図3】実施の形態1における洗濯機の筐体側取付部の前面図
図4】実施の形態1における洗濯機のA-A断面(図3)の断面図
図5図4における接続領域上部の拡大図
図6】実施の形態1における洗濯機のB-B断面(図3)の断面図
図7図6における接続領域上部の拡大図
図8】実施の形態1における洗濯機のC-C断面(図3)の断面図
図9】実施の形態1における洗濯機の操作パネルを取り外した状態のパネル側取付部のボタンケース付近の前面図
図10】実施の形態1における洗濯機のD-D断面(図9)の断面図
図11】実施の形態1における洗濯機のE-E断面(図3)の断面図
図12図10における通信部の接続箇所の拡大図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同
一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
【0010】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0011】
(実施の形態1)
[1-1.構成]
[1-1-1.洗濯機の全体構成]
図1に示すように、洗濯機100は、筐体101と、蓋体110と、操作表示部500と、洗剤ケース800と、を備える。
【0012】
操作表示部500は、筐体101の前面上部には、操作表示部500が取り付けられている。使用者は、洗濯運転の条件等を操作表示部500で入力し、洗濯運転を実行させる。なお、操作表示部500については、後ほど詳述する。
【0013】
洗剤ケース800は、筐体101に対して引き出し可能に収容されている。洗剤ケース800が収容された状態において、操作表示部500と洗剤ケース800の前面とは、面一に並ぶ。
【0014】
図2に示すように、筐体101は、貯水可能に設けられた水槽102と、水槽102内に回転可能に設けられた回転ドラム103と、を有する。水槽102および回転ドラム103は、前面が開口している。回転ドラム103の周面には、複数の通水孔104が設けられており、水槽102および回転ドラム103は、通水孔104により通水可能に連通している。回転ドラム103の後方には、回転ドラム103を回転する回転軸105が設けられている。回転軸105は、モータ(図示せず)に接続されている。
【0015】
蓋体110は、筐体101の前面に取り付けられている。蓋体110は、筐体101の前面に設けられた投入口111を開閉可能に覆っている。投入口111は、水槽102および回転ドラム103の内部空間と連通している。使用者は、蓋体110を開き、投入口111を通じて回転ドラム103内に洗濯物を投入する。
【0016】
水槽102の上方には、給水ホース(図示せず)と連結される給水弁121が開閉可能に設けられている。給水弁121が開かれると、給水ホースから筐体101内に水が導入される。筐体101内に導入された水は、給水経路(図示せず)および洗剤ケース800を通過し、水槽102内へ供給される。
【0017】
水槽102の下方には、排水経路130と、排水経路130の途中に設けられた排水弁131と、が設けられている。排水経路130の一端は、水槽102の内底面に設けられている排水口132に連結されており、排水経路130の他端は、筐体101の外部に設けられた排水ホース(図示せず)と連結されている。排水弁131が開かれると、水槽102内の水が、排水口132から排水経路130を通って、筐体101の外部に排出される。
【0018】
筐体101内には、制御装置(図示せず)が設けられている。制御装置は、モータ、給水弁121、排水弁131を制御して、洗い、すすぎ、脱水を逐次制御する。
【0019】
図1および図2に示すように、筐体101は、操作表示部500を取り付けるための筐体側取付部150を含む。筐体側取付部150は、筐体101の前面上部に配設されている。操作表示部500が筐体側取付部150に取り付けられた状態で、操作表示部500
と筐体側取付部150の前面(以下、筐体側取付部第1面151とする)とは、離隔している。
【0020】
なお、本実施の形態において、前面とは、前方を臨む面であればよく、前方に対して斜め上向きに設けられた面であってもよい。また、本実施の形態において、筐体側取付部150は、筐体101と別部材として設けられているが、筐体101と一体形成されていてもよい。
【0021】
[1-1-2.筐体側取付部および操作表示部の構成]
以下、本実施の形態において、操作表示部500が筐体側取付部150に取り付けられた状態で、操作表示部500と筐体側取付部150とが接続される領域を接続領域Pと定義して説明する。また、以下では、特段の断りが無い限り、操作表示部500の説明として、操作表示部500が筐体側取付部150(筐体101)に取り付けられている状態における説明をする。
【0022】
(筐体側取付部150)
図3に示すように、筐体側取付部150は、筐体側取付部第1面151と、筐体側取付部第1リブ161と、筐体側取付部第2リブ162と、筐体側取付部補強リブ163と、筐体側取付部水抜き孔164と、筐体側取付部接続リブ165と、を有する。
【0023】
図4および図6に示すように、筐体側取付部第1面151は、筐体側取付部150の前面を構成している。筐体側取付部第1面151は、鉛直に対して上側が後方へ向かうように傾斜して設けられている。
【0024】
図3に示すように、筐体側取付部第1リブ161および筐体側取付部第2リブ162は、接続領域Pの全周にわたって設けられている。筐体側取付部第2リブ162は、筐体側取付部第1リブ161よりも内側に形成されている。図4図7に示すように、筐体側取付部第1リブ161および筐体側取付部第2リブ162は、筐体側取付部第1面151から、水平面に対して上向きに傾斜するように、前方に向かって延伸して設けられている。筐体側取付部第1リブ161の外周面161aの一部は、操作表示部500が筐体側取付部150に取り付けられた状態で、筐体101(洗濯機100)の外郭を形成する。
【0025】
図3に示すように、筐体側取付部補強リブ163は、接続領域Pの上部および下部の筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162との間に、複数設けられている。図4および図5に示すように、筐体側取付部補強リブ163は、筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162とを接続している。
【0026】
図3に示すように、筐体側取付部水抜き孔164は、接続領域Pの上部および下部の筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162との間において、筐体側取付部補強リブ163が設けられていない部分に位置している。図6および図7に示すように、筐体側取付部水抜き孔164は、筐体101の内方に開口しており、筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162との間の領域と、筐体101の内方とを連通させている。
【0027】
図3および図8に示すように、筐体側取付部接続リブ165は、接続領域Pの左部および右部において、筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162との間を覆うように設けられている。
【0028】
筐体側取付部補強リブ163および筐体側取付部接続リブ165は、筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162とを接続することで、筐体側取付部第1面15
1に筐体側取付部水抜き孔164が設けられた状態においても、筐体側取付部第1面151の強度を向上させている。
【0029】
(操作表示部500)
図4図8に示すように、操作表示部500は、操作パネル501と、操作ボタン502(図1)と、パネル側取付部550と、を有する。
【0030】
図1に示すように、操作パネル501は、洗濯機100の前面において、使用者の入力を受け付ける。
【0031】
操作ボタン502は、第1操作ボタン511および第2操作ボタン512を含む。第1操作ボタン511および第2操作ボタン512は、操作パネル501に設けられた開口を通じて、表面側に露出している。第1操作ボタン511は、例えば、洗濯機100の電源のON/OFFを入力するボタンである。第2操作ボタン512は、例えば、洗濯運転の開始/停止を入力するボタンである。
【0032】
なお、本実施の形態において、操作表示部500の表面とは、操作表示部500が筐体101に取り付けられている状態の前面側、つまり、操作パネル501の前面を示す。また、操作表示部500の裏面とは、操作表示部500が筐体101に取り付けられている状態の後面側、つまり、パネル側取付部550の後面を示す。
【0033】
図4~7に示すように、操作パネル501の後面は、接着部材(図示せず)により、パネル側取付部550の表面に取り付けられている。操作パネル501は、鉛直に対して上側が後方へ向かうように傾斜している。本実施の形態において、操作パネル501と筐体側取付部第1面151とは、略平行に設けられている。
【0034】
図5および図7に示すように、パネル側取付部550は、パネル側取付部第1溝551と、パネル側取付部第2溝552と、パネル側取付部第1リブ561と、を有する。
【0035】
パネル側取付部第1溝551およびパネル側取付部第2溝552は、パネル側取付部550の裏面に設けられた溝である。パネル側取付部第1溝551は、接続領域Pにおいて、パネル側取付部第2溝552よりも外側に位置する。
【0036】
パネル側取付部第1溝551には、筐体側取付部第1リブ161が挿入される。図5および図7に示すように、パネル側取付部第1溝551の底面551aと、筐体側取付部第1リブ161の先端161bと、は、当接する。筐体側取付部第1リブ161は、接続領域Pの最も外側に位置しており、パネル側取付部第1溝551の底面551aと筐体側取付部第1リブ161の先端161bとが当接していることにより、操作表示部500が筐体側取付部150に取り付けられた状態で、操作表示部のがたつきが抑制される。
【0037】
パネル側取付部第2溝552には、筐体側取付部第2リブ162が挿入される。図5および図7に示すように、パネル側取付部第2溝552の底面552aと、筐体側取付部第2リブ162の先端162aと、は、離隔している。パネル側取付部第2溝552の底面552aと筐体側取付部第2リブ162の先端162aとの間の間隙幅は、パネル側取付部第2溝552の側面552bと筐体側取付部第2リブ162の側面162bとの間の間隙幅よりも広い。なお、本実施の形態において、パネル側取付部第2溝552の底面552aと筐体側取付部第2リブ162の先端162aとの間の間隙幅は、2.2mmであり、パネル側取付部第2溝552の側面552bと筐体側取付部第2リブ162の側面162bとの間の間隙幅は、0.3mmである。
【0038】
図5および図7に示すように、パネル側取付部第1リブ561は、パネル側取付部第1溝551とパネル側取付部第2溝552との間に設けられており、パネル側取付部550の後面から延伸している。パネル側取付部第1リブ561は、筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162との間の領域に挿入される。図7に示すように、パネル側取付部第1リブ561は、筐体側取付部水抜き孔164に挿入されている。
【0039】
なお、以上では、図4図7を用いて、主に接続領域Pの上部の構造を説明したが、接続領域Pの側部および下部は、基本的に接続領域Pの上部と同様の構造をしているので、説明を省略した。
【0040】
図8に示すように、接続領域Pの側部には、筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162との間を覆う筐体側取付部接続リブ165が設けられている。パネル側取付部第1リブ561は、筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162と筐体側取付部接続リブ165とに囲まれる溝に挿入されている。 (ボタンケース570)
図9に示すように、パネル側取付部550の右部には、ボタンケース570が設けられている。ボタンケース570は、操作ボタン502が設けられるように、パネル側取付部550において窪んで設けられている。ボタンケース570は、下部が上部に対して前方に位置するように傾斜して設けられている。
【0041】
第1操作ボタン511は、第1ボタン軸部511aを有している。第2操作ボタン512は、第2ボタン軸部512aを有している。第1操作ボタン511および第2操作ボタン512は、それぞれ、第1ボタン軸部511aおよび第2ボタン軸部512aを通じて、ボタンケース570の内側壁に固定されている。
【0042】
図9に示すように、ボタンケース570には、ボタンケース水抜き孔571が設けられている。ボタンケース水抜き孔571は、ボタンケース570の最下端に設けられている。ボタンケース水抜き孔571は、筐体側取付部150に設けられた筐体側ボタン用水抜き孔170(図10)と連通している。筐体側ボタン用水抜き孔170は、筐体101の内方と連通している。
【0043】
ボタンケース570には、ボタンケース570の内側面からボタンケース水抜き孔571に向かって下方傾斜している第1傾斜面572および第2傾斜面573が設けられている。第1傾斜面572は、第1操作ボタン511の下方かつ第2操作ボタン512の上方に位置している。第2傾斜面573は、第2操作ボタン512の下方に位置している。
【0044】
操作パネル501に設けられた操作ボタン502を露出させるための開口と、操作ボタン502と、の間の間隙501aから、ボタンケース570内に水が浸入した場合に、第1傾斜面572および第2傾斜面573によって水がボタンケース水抜き孔571に誘導される。ボタンケース水抜き孔571に誘導された水は、筐体側ボタン用水抜き孔170を通って筐体101内に落下する。これにより、ボタンケース570内において残水することを抑制できる。
【0045】
(操作基板600)
図4および図6に示すように、操作表示部500と筐体側取付部150との間には、操作基板600が設けられている。操作基板600は、操作パネル501、操作ボタン502および制御装置と、電気的に接続されている。操作基板600は、操作パネル501および操作ボタン502を介して操作が入力され、また、操作パネル501に運転状況などの情報を表示させる。操作基板600は、操作パネル501および操作ボタン502で入力された指示を、制御装置に伝達させる。操作基板600は、接続領域Pの最も内側に設
けられており、接続領域Pにおいて、パネル側取付部第2溝552および筐体側取付部第2リブ162よりも内側に設けられている。
【0046】
(通信部700)
図11に示すように、筐体側取付部150の内方には、通信部700が設けられている。通信部700は、外部端末(図示せず)と通信するための通信装置701と、通信装置701を覆う通信部カバー750と、を含む。
【0047】
筐体側取付部150には、筐体側係止部171と、筐体側取付部溝172と、筐体側突起部173と、が設けられている。筐体側係止部171は、筐体側取付部第1面151の後面から延伸して設けられている。筐体側取付部溝172は、筐体側係止部171の内側において、筐体側取付部第1面151の後面に設けられている。筐体側突起部173は、筐体側係止部171の外側において、筐体側取付部第1面151の後面に設けられている。
【0048】
通信部カバー750には、通信部カバー係止部751が設けられている。通信部カバー係止部751が、筐体側係止部171と係合されることで、通信部カバー750が筐体側取付部150に取り付けられる。通信部カバー750の側壁である通信部カバー側壁752は、筐体側取付部溝172に挿入される。
【0049】
図12に示すように、通信部カバー750が筐体側取付部150に取り付けられた状態で、通信部カバー係止部751の先端は、筐体側突起部173と当接し、通信部カバー側壁752の先端752aは、筐体側取付部溝172の底面172aと離隔している。筐体側取付部溝172の底面172aと通信部カバー側壁752の先端752aとの間の間隙幅は、筐体側取付部溝172の側壁172bと通信部カバー側壁752の周面752bとの間の間隙幅よりも広い。
【0050】
[1-2.動作]
以上のように構成された洗濯機100について、その動作および作用を以下説明する。
【0051】
[1-2-1.接続領域における水の流れ]
以下では、主に、筐体101の上方から、筐体側取付部第1リブ161の外周面161aに水がかかった場合における、接続領域Pの上部(図5および図7に図示の範囲)での水の流れを説明する。
【0052】
筐体101の上方から水が掛かると、筐体側取付部第1リブ161の外周面161aとパネル側取付部第1溝551との間の間隙から、接続領域Pの内部に水が浸入する。接続領域Pの上部において、筐体側取付部第1リブ161は、筐体側取付部第1面151から、水平面に対して上向きに傾斜するように延伸して設けられているので、筐体側取付部第1リブ161の外周面161aとパネル側取付部第1溝551との間の間隙は、水平より下向きに開口している。これにより、接続領域Pの上部に掛かった水が、筐体側取付部第1リブ161の外周面161aとパネル側取付部第1溝551との間の間隙から接続領域Pの内部に浸入することを抑制できる。
【0053】
筐体側取付部第1リブ161の外周面161aとパネル側取付部第1溝551との間の間隙から接続領域Pの内部に浸入した水は、筐体側取付部第1リブ161とパネル側取付部第1溝551との間の間隙を通り、パネル側取付部第1リブ561の上面を流下する。筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162との間には、筐体101の内方と連通した筐体側取付部水抜き孔164が設けられており、パネル側取付部第1リブ561は、筐体側取付部水抜き孔164に挿入されている。これにより、パネル側取付部第
1リブ561の上面を流下する水の大半は、パネル側取付部第1リブ561により筐体側取付部水抜き孔164に案内され、筐体側取付部水抜き孔164から筐体101の内方に落下する。
【0054】
接続領域Pにおいて、筐体側取付部水抜き孔164から流出しなかった水の一部は、毛細管現象により、筐体側取付部第2リブ162の上面とパネル側取付部第2溝552との間の間隙を通過し、筐体側取付部第2リブ162の先端162a側へと移動する。パネル側取付部第2溝552の底面552aと筐体側取付部第2リブ162の先端162aとの間の間隙幅は、パネル側取付部第2溝552の側面552bと筐体側取付部第2リブ162の側面162bとの間の間隙幅よりも広く形成されている。水は、毛細管現象によって、幅が狭い方向へと進む性質がある。そのため、水は、狭い間隙幅のパネル側取付部第2溝552の側面552bと筐体側取付部第2リブ162の側面162bとの間の間隙幅から、広い間隙幅のパネル側取付部第2溝552の底面552aと筐体側取付部第2リブ162の先端162aとの間へと流れようとしない。これにより、水が筐体側取付部第2リブ162の先端162aより接続領域Pの内方へと浸入することを抑制できる。
【0055】
接続領域Pにおいて、筐体側取付部水抜き孔164から流出しなかった水の一部は、接続領域Pの左部および右部において、筐体側取付部第1リブ161と、筐体側取付部第2リブ162と、筐体側取付部接続リブ165と、に囲まれた領域を流下し、接続領域Pの下部に移動する。接続領域Pの左部および右部において、筐体側取付部接続リブ165には、筐体101の内方と連通する孔が設けられていないので、接続領域Pの下部に向かって、水がスムーズに流下できる。接続領域Pの下部に移動した水は、接続領域Pの下部に設けられた筐体側取付部水抜き孔164から、筐体101の内方に落下する。
【0056】
[1-2-2.通信部における水の流れ]
筐体側取付部水抜き孔164から筐体101内に落下した水の一部は、通信部700の上部に落下する。通信部700の上部において、水は、通信部カバー係止部751と筐体側係止部171との間の間隙を通過して、通信部カバー側壁752と筐体側取付部溝172との間の間隙に浸入する。筐体側取付部溝172の底面172aと通信部カバー側壁752の先端751aとの間の間隙幅は、筐体側取付部溝172の側壁172bと通信部カバー側壁752の周面751bとの間の間隙幅よりも広く設けられている。これにより、水が、毛細管現象により筐体側取付部溝172の底面172aと通信部カバー側壁752の先端751aとの間の間隙より内方へと浸入することを抑制できる。そのため、通信基板が水に濡れて故障することを抑制できる。
【0057】
[1-3.効果]
以上のように、本実施の形態において、洗濯機100は、筐体101と、操作表示部500と、操作基板600と、筐体側取付部第2リブ162と、パネル側取付部第2溝552と、を備える。操作表示部500は、運転の指示を受け付ける。操作基板600は、操作表示部500の裏側に設けられ、操作表示部500を介して操作が入力される。筐体側取付部第2リブ162は、筐体101の筐体側取付部第1面151から延伸している。パネル側取付部第2溝552は、操作表示部500の裏面に設けられ、筐体側取付部第2リブ162が挿入される。操作表示部500は、筐体101の前面から離隔して設けられている。筐体側取付部第2リブ162とパネル側取付部第2溝552の底面552aとの間の間隙幅は、筐体側取付部第2リブ162の側面162bとパネル側取付部第2溝552の側面552bとの間の間隙幅よりも大きい。
【0058】
これにより、筐体側取付部第2リブ162とパネル側取付部第2溝552との間の間隙に浸入した水が、毛細管現象により、筐体側取付部第2リブ162とパネル側取付部第2溝552の底面との間より内方へ浸入することを抑制できる。そのため、操作基板600
が水に濡れて故障することを抑制できる。
【0059】
本実施の形態のように、洗濯機100は、筐体側取付部第2リブ162より外側において、筐体側取付部第1面151から延伸した筐体側取付部第1リブ161と、操作表示部500の裏面に設けられ、筐体側取付部第1リブ161が挿入されるパネル側取付部第1溝551と、をさらに備え、筐体101には、筐体側取付部第2リブ162と筐体側取付部第1リブ161との間において、筐体101の内方と連通する筐体側取付部水抜き孔164が設けられてもよい。
【0060】
これにより、筐体側取付部第1リブ161とパネル側取付部第1溝551との間の間隙に浸入した水を、筐体側取付部水抜き孔164を通じて、筐体101と操作表示部500との間から筐体101の内方へ逃がすことができる。
【0061】
本実施の形態のように、洗濯機100は、操作表示部500の裏面から延伸したパネル側取付部第1リブ561をさらに備え、パネル側取付部第1リブ561は、筐体側取付部水抜き孔164に挿入され、パネル側取付部第1リブ561は、操作表示部500の裏面から、操作基板600よりも筐体101の内方に延伸してもよい。
【0062】
これにより、パネル側取付部第1リブ561は、筐体側取付部第1リブ161とパネル側取付部第1溝551との間の間隙に浸入した水を、操作基板600よりも筐体101の内方に案内し、筐体側取付部水抜き孔164から筐体101の内方へ逃がすことができる。
【0063】
本実施の形態のように、筐体側取付部第1リブ161は、筐体101の外郭を成し、筐体側取付部第1リブ161は、筐体側取付部第1面151から、水平方向に対して上向きに傾斜するように延伸して設けられてもよい。
【0064】
これにより、筐体101の外方に露出する筐体側取付部第1リブ161とパネル側取付部第1溝551との間の間隙が、水平より下向きに開口する。そのため、筐体側取付部第1リブ161の上部に掛かった水が、筐体側取付部第1リブ161とパネル側取付部第1溝551との間の間隙から、筐体101と操作表示部500との接続領域Pの内部に浸入することを抑制できる。
【0065】
本実施の形態のように、洗濯機100は、筐体側取付部第2リブ162と筐体側取付部第1リブ161との間を接続する筐体側取付部補強リブ163をさらに備え、筐体側取付部補強リブ163は、筐体側取付部水抜き孔164を覆ってもよい。
【0066】
これにより、筐体側取付部第1リブ161と筐体側取付部第2リブ162との間における強度を向上させることができる。
【0067】
本実施の形態のように、筐体側取付部第1リブ161は、パネル側取付部第1溝551の底面と当接してもよい。
【0068】
これにより、操作表示部500が筐体101に取り付けられた状態で、操作表示部500がたつくことを抑制できる。
【0069】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素
を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0070】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0071】
実施の形態1では、洗濯機の例として、ドラム式洗濯機である洗濯機100を説明した。洗濯機は、ドラム式洗濯機に限定されず、縦型洗濯機、二槽式洗濯機、ドラム式洗濯乾燥機、縦型洗濯乾燥機であってもよい。
【0072】
実施の形態1では、操作部が設けられる筐体の外面として、筐体101の前面を構成する筐体側取付部第1面151を説明した。操作部が設けられる筐体の外面は、筐体側取付部第1面151に限定されず、筐体の上面であってもよい。なお、筐体の上面とは、上面とは、上方を臨む面であればよく、上方に対して斜め前向きに設けられた面であってもよい。
【0073】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0074】
(技術1)
筐体と、運転の指示を受け付ける操作パネルを有する操作部と、操作パネルの裏側に設けられ、操作パネルを介して操作が入力される電子基板と、筐体の外面から延伸した第1リブと、操作部の裏面に設けられ、第1リブが挿入される第1溝と、を備え、操作部は、外面から離隔して設けられ、第1リブと第1溝の底面との間の間隙幅は、第1リブの側面と第1溝の側面との間の間隙幅よりも大きい、洗濯機。
【0075】
(技術2)
第1リブより外側において、外面から延伸した第2リブと、操作部の裏面に設けられ、第2リブが挿入される第2溝と、をさらに備え、筐体には、第1リブと第2リブとの間において、筐体の内方と連通する孔部が設けられた、技術1記載の洗濯機。
【0076】
(技術3)
操作部の裏面から延伸した第3リブをさらに備え、第3リブは、孔部に挿入され、第3リブの先端は、電子基板よりも筐体の内方側に位置する、技術2に記載の洗濯機。
【0077】
(技術4)
第2リブは、筐体の外郭を成し、第2リブは、外面から、水平方向に対して上向きに傾斜するように延伸して設けられた、技術2または3に記載の洗濯機。
【0078】
(技術5)
第1リブと第2リブとの間を接続する第4リブをさらに備え、第4リブは、孔部を覆う、技術2~4のいずれか1項に記載の洗濯機。
【0079】
(技術6)
第2リブは、第2溝の底面と当接する、技術2~5のいずれか1項に記載の洗濯機。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本開示は、洗濯機に適用可能である。
【符号の説明】
【0081】
100 洗濯機
101 筐体
102 水槽
103 回転ドラム
104 通水孔
105 回転軸
110 蓋体
111 投入口
121 給水弁
130 排水経路
131 排水弁
132 排水口
150 筐体側取付部
151 筐体側取付部第1面(外面)
161 筐体側取付部第1リブ(第2リブ)
162 筐体側取付部第2リブ(第1リブ)
163 筐体側取付部補強リブ(第4リブ)
164 筐体側取付部水抜き孔(孔部)
165 筐体側取付部接続リブ(第4リブ)
171 筐体側係止部
172 筐体側取付部溝
173 筐体側突起部
500 操作表示部(操作部)
501 操作パネル
502 操作ボタン
511 第1操作ボタン
512 第2操作ボタン
550 パネル側取付部
551 パネル側取付部第1溝(第2溝)
552 パネル側取付部第2溝(第1溝)
561 パネル側取付部第1リブ(第3リブ)
570 ボタンケース
571 ボタンケース水抜き孔
572 第1傾斜面
573 第2傾斜面
600 操作基板(電子基板)
700 通信部
701 通信装置
750 通信部カバー
751 通信部カバー係止部
752 通信部カバー側壁
800 洗剤ケース
図1
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