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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183939
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】端末装置、表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/72409 20210101AFI20231221BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231221BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20231221BHJP
   B41J 29/38 20060101ALN20231221BHJP
【FI】
H04M1/72409
H04N1/00 127B
G06F3/12 329
G06F3/12 305
G06F3/12 334
G06F3/12 310
G06F3/12 392
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097758
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】池田 岩音
(72)【発明者】
【氏名】倉本 博幸
(72)【発明者】
【氏名】今村 優衣
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5K127
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061CG02
2C061CG15
2C061HJ08
2C061HN05
2C061HN15
2C061HP00
2C061HQ01
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA37
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB35
5C062AB38
5C062AC34
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB22
5K127BB33
5K127DA12
5K127DA15
5K127GA14
5K127GD10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】画像処理装置から送信されるパケットを受信し、画像処理装置が位置する方向を検知して、位置する方向を表示部に表示する際、ユーザーにとって利便性が損なわれることを抑制する端末装置、表示制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】端末装置と複数の電子機器とが、第1、第2の無線通信方式で互いに通信を行う通信システムにおいて、端末装置100は、電子機器との近距離無線通信により、電子機器との間の距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部134と、電子機器との近距離無線通信により、端末装置に対する電子機器の方向を示す第1の方向情報を取得する方向情報取得部136と、距離情報に基づいて、第1の方向情報が電子機器における対象位置の方向を示すように、第1の方向情報の補正処理を行う。表示制御部140は、補正された第1の方向情報に基づき、対象位置の方向を表示部112に表示させる補正部138と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置であって、
電子機器との近距離無線通信により、前記端末装置と前記電子機器との間の距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記電子機器との前記近距離無線通信により、前記端末装置に対する前記電子機器の方向を示す第1の方向情報を取得する方向情報取得部と、
前記距離情報に基づいて、前記第1の方向情報が前記電子機器における対象位置の方向を示すように、前記第1の方向情報の補正処理を行う補正部と、
補正された前記第1の方向情報に基づき、前記対象位置の方向を表示部に表示させる表示制御部と、
を有する端末装置。
【請求項2】
前記補正部は、前記電子機器との距離が予め定められた閾値未満である場合に、前記補正処理を行う、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記補正部は、前記電子機器との距離と、前記電子機器に対する前記端末装置の方向に対応する角度と、前記第1の方向情報の補正量とを対応付けた情報に基づいて、前記補正処理を行う、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記補正部は、前記電子機器との距離と、前記電子機器に対する前記端末装置の方向に対応する角度と、前記近距離無線通信に用いられるアンテナと前記対象位置との位置関係とに基づいて、前記第1の方向情報の補正量を算出することによって、前記補正処理を行う、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項5】
前記対象位置は、前記電子機器の操作パネルに対応する位置である、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項6】
前記対象位置は、条件に応じて変更される、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項7】
前記電子機器に関するエラーが発生した場合に、
前記補正部は、前記第1の方向情報が前記エラーに関する前記対象位置の方向を示すように補正処理を行い、
前記表示制御部は、前記エラーに関する前記対象位置の方向を前記表示部に表示させる、
請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記端末装置が印刷機能を有する前記電子機器に印刷データを送信した場合に、
前記補正部は、前記第1の方向情報が前記電子機器の排紙トレイに対応する前記対象位置の方向を示すように補正処理を行い、
前記表示制御部は、前記排紙トレイに対応する前記対象位置の方向を前記表示部に表示させる、
請求項6に記載の端末装置。
【請求項9】
電子機器との近距離無線通信により、端末装置と前記電子機器との間の距離を示す距離情報を取得し、
前記電子機器との前記近距離無線通信により、前記端末装置に対する前記電子機器の方向を示す第1の方向情報を取得し、
前記距離情報に基づいて、前記第1の方向情報が前記電子機器における対象位置の方向を示すように、前記第1の方向情報の補正処理を行い、
補正された前記第1の方向情報に基づき、前記対象位置の方向を表示部に表示させる、
表示制御方法。
【請求項10】
電子機器との近距離無線通信により、端末装置と前記電子機器との間の距離を示す距離情報を取得するステップと、
前記電子機器との前記近距離無線通信により、前記端末装置に対する前記電子機器の方向を示す第1の方向情報を取得するステップと、
前記距離情報に基づいて、前記第1の方向情報が前記電子機器における対象位置の方向を示すように、前記第1の方向情報の補正処理を行うステップと、
補正された前記第1の方向情報に基づき、前記対象位置の方向を表示部に表示させるステップと、
をコンピューターに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末装置、表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、画像処理装置とBluetooth(登録商標)通信を行う端末を開示する。特許文献1にかかる端末は、画像処理装置から送信されるBluetoothパケットを受信し、受信したパケットを基に画像処理装置が位置する方向を検知して、検知した画像処理装置が位置する方向を表示部に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-29012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1にかかる技術では、画像処理装置のアンテナの方向を検知し、画像処理装置のアンテナの方向を表示部に表示している。したがって、端末を所持するユーザーが画像処理装置に対して所定距離以上近づくと、表示部に表示される方向が、所望の位置に対する方向(例えば画像処理装置の中央位置、又は画像処理装置の操作パネルの位置等に対する方向)からずれてしまうおそれがある。したがって、特許文献1にかかる技術では、ユーザーにとって利便性が損なわれるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示にかかる端末装置は、電子機器との近距離無線通信により、前記端末装置と前記電子機器との間の距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、前記電子機器との前記近距離無線通信により、前記端末装置に対する前記電子機器の方向を示す第1の方向情報を取得する方向情報取得部と、前記距離情報に基づいて、前記第1の方向情報が前記電子機器における対象位置の方向を示すように、前記第1の方向情報の補正処理を行う補正部と、補正された前記第1の方向情報に基づき、前記対象位置の方向を表示部に表示させる表示制御部と、を有する。
【0006】
また、本開示にかかる表示制御方法は、電子機器との近距離無線通信により、端末装置と前記電子機器との間の距離を示す距離情報を取得し、前記電子機器との前記近距離無線通信により、前記端末装置に対する前記電子機器の方向を示す第1の方向情報を取得し、前記距離情報に基づいて、前記第1の方向情報が前記電子機器における対象位置の方向を示すように、前記第1の方向情報の補正処理を行い、補正された前記第1の方向情報に基づき、前記対象位置の方向を表示部に表示させる。
【0007】
また、本開示にかかるプログラムは、電子機器との近距離無線通信により、端末装置と前記電子機器との間の距離を示す距離情報を取得するステップと、前記電子機器との前記近距離無線通信により、前記端末装置に対する前記電子機器の方向を示す第1の方向情報を取得するステップと、前記距離情報に基づいて、前記第1の方向情報が前記電子機器における対象位置の方向を示すように、前記第1の方向情報の補正処理を行うステップと、補正された前記第1の方向情報に基づき、前記対象位置の方向を表示部に表示させるステップと、をコンピューターに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1にかかる通信システムを示す図である。
図2】実施の形態1にかかる通信システムを示す図である。
図3】実施の形態1にかかる端末装置の構成を示す図である。
図4】実施の形態1にかかる電子機器の構成を示す図である。
図5】実施の形態1にかかる端末装置で実行される処理を示すフローチャートである。
図6】実施の形態1にかかる端末装置で実行される処理を示すフローチャートである。
図7】実施の形態1にかかる端末装置で実行される処理を示すフローチャートである。
図8】実施の形態1にかかる電子機器と端末装置との位置関係を説明するための図である。
図9】実施の形態1にかかる補正処理の第1の例で使用される機種テーブルを例示する図である。
図10】実施の形態1にかかる補正処理の第2の例で使用される機種テーブルを例示する図である。
図11】比較例にかかる端末装置と電子機器との位置関係を示す図である。
図12】実施の形態1にかかる端末装置に表示される画面を例示する図である。
図13】実施の形態1にかかる端末装置に表示される画面を例示する図である。
図14】実施の形態1にかかる端末装置に表示される画面を例示する図である。
図15】実施の形態1にかかる端末装置に表示される画面を例示する図である。
図16】実施の形態1にかかる端末装置に表示される画面を例示する図である。
図17】実施の形態1にかかる端末装置に表示される画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態1)
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0010】
図1及び図2は、実施の形態1にかかる通信システム1を示す図である。図1は、実施の形態1にかかる通信システム1を模式的に示す図である。通信システム1は、端末装置100と、電子機器200とを有する。
【0011】
端末装置100は、例えば、スマートフォン又はタブレット端末等の携帯端末装置である。また、端末装置100は、PC(Personal Computer)等のコンピューター装置であってもよい。端末装置100は、少なくとも、表示部112を有する。端末装置100のその他の構成要素については、後述する。
【0012】
電子機器200は、例えばプリンターである。また、電子機器200は、例えば、複合機(MFP:Multifunction Peripheral)、プロジェクター装置、スキャナー等であってもよい。なお、印刷機能を有する複合機も、プリンターの一例である。なお、実施の形態1では、電子機器200が例えば複合機等のプリンターである場合について説明する。
【0013】
プリンターである電子機器200は、少なくとも、操作パネル220と、給紙トレイ232と、排紙トレイ234とを有する。操作パネル220は、例えば、表示デバイスと入力デバイスとが一体となったタッチパネルである。給紙トレイ232は、印刷媒体である用紙を、例えば用紙のサイズごとに格納する。排紙トレイ234には、画像が形成された用紙が排出される。電子機器200のその他の構成要素については、後述する。
【0014】
端末装置100及び電子機器200は、第1の無線通信方式による無線通信、及び第2の無線通信方式による無線通信で、互いに通信を行う。第1の無線通信方式は、第2の無線通信方式と比較して、通信速度が速く、通信可能な距離が長い規格である。第1の無線通信方式は、狭義には無線LAN(Local Area Network)であり、さらに具体的にはWi-Fi(登録商標)である。以下、第1の無線通信方式がWi-Fiである例について説明するが、第1の無線通信方式を他の通信方式としてもよい。
【0015】
第2の無線通信方式は、第1の無線通信方式と比較して、通信速度が遅く、通信可能な距離が短い規格である。したがって、第2の無線通信方式は、近距離無線通信を実現する規格である。また、第2の無線通信方式は、ビーコン信号の送信が可能な規格である。第2の無線通信方式は、狭義にはBluetoothであり、さらに具体的にはBLE(Bluetooth Low Energy)である。以下、第2の無線通信方式がBLEである例について説明するが、第2の無線通信方式を他の通信方式としてもよい。なお、BLEのビーコン信号とは、アドバタイズパケットに対応する。また、第1の無線通信方式がビーコン信号を送信可能であってもよい。第1の無線通信方式がWi-Fiであれば、電子機器200は、自身のSSID(Service Set Identifier)を周囲の機器に知らせるビーコン信号を送信してもよい。
【0016】
図2は、複数の電子機器200を有する通信システム1を例示する図である。図2に例示する通信システム1は、5台の電子機器200A~200Eと、端末装置100と、アクセスポイント10とを有する。アクセスポイント10は、例えば無線LANアクセスポイントである。なお、以降の説明において、電子機器200A~200Eを、それぞれ、プリンターA~プリンターEと称することがある。
【0017】
各電子機器200は、第2の無線通信方式に対応するBLEビーコンBbを送信(ブロードキャスト)する。なお、BLEビーコンBbは、BLE規格に準拠するビーコン信号である。端末装置100がBLEビーコンBbを受信することによって、端末装置100は、電子機器200を探索することができる。また、端末装置100がBLEビーコンBbを受信することによって、端末装置100は、端末装置100から電子機器200までの距離を示す距離情報を取得することができる。また、端末装置100及び電子機器200がBluetooth5.1以降の規格に対応している場合、端末装置100は、BLEビーコンBbを受信することによって、端末装置100に対する電子機器200の方向を示す第1の方向情報を取得することができる。詳しくは後述する。
【0018】
電子機器200A~200Bは、アクセスポイント10を介して、端末装置100と接続され得る。このとき、電子機器200がインフラストラクチャーモードで動作し、アクセスポイント10に接続している場合に、端末装置100がアクセスポイント10に無線接続することによって、端末装置100と電子機器200との無線通信が実行される。このような接続を、インフラ接続と称する。
【0019】
一方、電子機器200C~200Eは、アクセスポイント10を介さずに、直接、端末装置100と接続され得る。このとき、電子機器200が内部アクセスポイントを起動し、端末装置100が当該内部アクセスポイントに対して接続することで、端末装置100と電子機器200との通信が直接的に実行される。このような接続を、ダイレクト接続と称する。なお、端末装置100と電子機器200とのダイレクト接続は、WFD(Wi-Fi Direct)の規格に準拠する通信により行われてもよいし、Wi-Fiのアドホックモードを用いて行われてもよい。
【0020】
電子機器200C~200Eは、SSIDを含むWi-FiビーコンBwを送信(ブロードキャスト)する。なお、Wi-FiビーコンBwは、Wi-Fi規格に準拠するビーコン信号である。端末装置100がWi-FiビーコンBwを受信すると、Wi-FiビーコンBwに含まれるSSIDが表示される。また、このとき、電子機器200C~200Eの操作パネル220には、SSID、及び、接続のためのパスワードが表示される。端末装置100のユーザーが、操作パネル220に表示されたSSID及びパスワードを自身の端末装置100に設定することで、端末装置100は、電子機器200C~200Eとダイレクト接続される。
【0021】
図3は、実施の形態1にかかる端末装置100の構成を示す図である。端末装置100は、主要なハードウェア構成として、処理部102、記憶部104、第1無線通信部106、第2無線通信部108、表示部112及び操作部114を有する。処理部102、記憶部104、第1無線通信部106、第2無線通信部108、表示部112及び操作部114は、データバスなどを介して相互に接続されていてもよい。
【0022】
処理部102は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーである。処理部102は、複数のプロセッサーを有してもよい。処理部102は、制御処理及び演算処理等を行う演算装置としての機能を有する。処理部102は、記憶部104、第1無線通信部106、第2無線通信部108、表示部112及び操作部114の制御を行う。
【0023】
記憶部104は、例えばメモリー又はハードディスク等の記憶デバイスである。記憶部104は、例えばROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)等である。記憶部104は、処理部102によって実行される制御プログラム及び演算プログラム等を記憶するための機能を有する。また、記憶部104は、処理データ等を一時的に記憶するための機能を有する。記憶部104は、データベースを含み得る。
【0024】
第1無線通信部106は、第1の無線通信方式に準拠した無線通信を実行する無線通信デバイスである。第1無線通信部106は、例えば、Wi-Fi規格に準拠した無線通信を実行する。第2無線通信部108は、第2の無線通信方式に準拠した無線通信を実行する無線通信デバイスである。第2無線通信部108は、例えば、BLE規格に準拠した無線通信を実行する。
【0025】
表示部112及び操作部114は、ユーザーインターフェースである。表示部112は、各種情報をユーザーに対して表示するディスプレイ等で構成される。操作部114は、ユーザーからの入力操作を受け付けるボタン等で構成される。なお、表示部112及び操作部114は、タッチパネル等によって一体に構成されてもよい。
【0026】
また、端末装置100は、ソフトウェア構成として、基本ソフトウェアであるOS120(Operating System;オペレーティングシステム)と、印刷アプリケーション130とを有する。印刷アプリケーション130は、OS120の機能を用いて動作する、応用ソフトウェアである。印刷アプリケーション130は、構成要素として、探索処理部132、距離情報取得部134、方向情報取得部136、補正部138、表示制御部140、接続処理部150、印刷制御部160、及び、エラー判定部170を有する。
【0027】
なお、上述した各構成要素は、例えば、処理部102の制御によって、プログラムを実行させることによって実現できる。より具体的には、印刷アプリケーション130の各構成要素は、記憶部104に格納されたプログラムを、処理部102が実行することによって実現され得る。また、必要なプログラムを任意の不揮発性記録媒体に記録しておき、必要に応じてインストールすることで、各構成要素を実現するようにしてもよい。
【0028】
また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。また、各構成要素は、例えばFPGA(field-programmable gate array)又はマイコン等の、ユーザーがプログラミング可能な集積回路を用いて実現してもよい。この場合、この集積回路を用いて、上記の各構成要素から構成されるプログラムを実現してもよい。
【0029】
探索処理部132は、第1の無線通信方式及び第2の無線通信方式を用いて、電子機器200を探索するための処理を行う。詳しくは後述する。距離情報取得部134は、電子機器200との近距離無線通信により、端末装置100と電子機器200との間の距離を示す距離情報を取得する。詳しくは後述する。方向情報取得部136は、電子機器との近距離無線通信により、端末装置100に対する電子機器200の方向を示す第1の方向情報を取得する。詳しくは後述する。
【0030】
補正部138は、第1の方向情報の補正処理を行う。補正部138は、距離情報に基づいて、第1の方向情報が電子機器200における対象位置の方向を示すように、第1の方向情報の補正処理を行う。詳しくは後述する。なお、補正部138は、電子機器200との距離が予め定められた閾値未満である場合に補正処理を行ってもよい。
【0031】
表示制御部140は、表示部112の表示を制御する。具体的には、表示制御部140は、探索処理部132による探索処理によって発見された電子機器200に関する情報を、表示部112に表示させるように制御を行う。表示制御部140は、補正された第1の方向情報に基づき、端末装置100に対する対象位置の方向を表示部112に表示させる。詳しくは後述する。
【0032】
また、補正部138は、電子機器200との距離と、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度と、第1の方向情報の補正量とを対応付けた情報に基づいて、補正処理を行ってもよい。また、補正部138は、電子機器200との距離と、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度と、近距離無線通信に用いられるアンテナと対象位置との位置関係とに基づいて、第1の方向情報の補正量を算出してもよい。詳しくは後述する。
【0033】
ここで、上述した対象位置は、表示部112にその方向が表示されるべき、電子機器200における位置に対応し得る。したがって、対象位置は、表示部112にその方向が表示されるとユーザーにとって利便性が高まるような、所望の方向に対応する。上述した対象位置は、電子機器200の操作パネル220に対応する位置であってもよい。また、対象位置は、条件に応じて変更されてもよい。また、電子機器200に関するエラーが発生した場合に、補正部138は、第1の方向情報をエラーに関する対象位置の方向を示すように補正処理を行ってもよい。この場合、表示制御部140は、エラーに関する対象位置の方向を表示部112に表示させてもよい。あるいは、端末装置100が印刷機能を有する電子機器200に印刷データを送信した場合に、補正部138は、第1の方向情報を、端末装置100に対する電子機器200の排紙トレイ234に対応する対象位置の方向を示すように補正処理を行ってもよい。この場合、表示制御部140は、排紙トレイ234に対応する対象位置の方向を表示部112に表示させてもよい。
【0034】
接続処理部150は、端末装置100と電子機器200とを通信可能に接続するための処理を行う。詳しくは後述する。印刷制御部160は、接続された電子機器200(プリンター)に印刷を実行させるための制御を行う。詳しくは後述する。印刷制御部160は、ユーザーの操作により印刷指示を受け付けた場合に、接続された電子機器200に印刷データを送信するように制御を行う。ここで、印刷指示は、印刷データを含む。なお、「印刷データ」とは、用紙に印刷される画像を示すデータである。エラー判定部170は、電子機器200に何らかのエラーが発生したか否かを判定する。詳しくは後述する。
【0035】
図4は、実施の形態1にかかる電子機器200の構成を示す図である。図4は、電子機器200がプリンターである場合について示している。電子機器200は、処理部202、記憶部204、第1無線通信部206、第2無線通信部208、印刷部210及びユーザーインターフェース212(UI:User Interface)を有する。処理部202、記憶部204、第1無線通信部206、第2無線通信部208、印刷部210及びユーザーインターフェース212は、データバスなどを介して相互に接続されていてもよい。
【0036】
処理部202は、例えばCPU等のプロセッサーである。処理部202は、複数のプロセッサーを有してもよい。処理部202は、制御処理及び演算処理等を行う演算装置としての機能を有する。処理部202は、記憶部204、第1無線通信部206、第2無線通信部208、印刷部210及びユーザーインターフェース212の制御を行う。
【0037】
記憶部204は、例えばメモリー又はハードディスク等の記憶デバイスである。記憶部204は、例えばROM又はRAM等である。記憶部204は、処理部202によって実行される制御プログラム及び演算プログラム等を記憶するための機能を有する。また、記憶部204は、処理データ等を一時的に記憶するための機能を有する。記憶部204は、データベースを含み得る。
【0038】
第1無線通信部206は、第1の無線通信方式に準拠した無線通信を実行する無線通信デバイスである。第1無線通信部206は、例えば、Wi-Fi規格に準拠した無線通信を実行する。第2無線通信部208は、第2の無線通信方式に準拠した無線通信を実行する無線通信デバイスである。第2無線通信部208は、例えば、BLE規格に準拠した無線通信を実行する。また、電子機器200C~200Eの第1無線通信部206は、所与の接続設定に従って内部アクセスポイントを起動してもよい。この場合、第1無線通信部206は、端末装置100からの接続要求を受け付ける。なお、接続設定とは、例えば、SSID及びパスフレーズの設定、あるいは通信周波数帯の設定である。通信周波数帯の設定とは、チャンネル設定に対応する。
【0039】
印刷部210は、用紙つまり印刷媒体に画像を形成するための印刷機能を有する。印刷部210は、印刷エンジンを含む。印刷エンジンとは、印刷媒体への画像の印刷を実行する機械的構成である。印刷エンジンは、例えば、電子写真方式でトナーにより印刷を行う機構を有してもよい。あるいは、印刷エンジンは、例えば、インクジェット方式により印刷を行う機構を有してもよい。また、印刷エンジンは、印刷媒体を搬送する搬送機構を有してもよい。
【0040】
ユーザーインターフェース212は、ボタン、キーボード、タッチパネル又はマウス等の入力装置と、ディスプレイ又はスピーカー等の出力装置とを有する。ユーザーインターフェース212は、入力装置と出力装置とが一体に構成されたものであってもよい。ユーザーインターフェース212は、ユーザーによるデータの入力の操作を受け付け、ユーザーに対して情報を出力する。ユーザーインターフェース212は、上述した操作パネル220を含む。
【0041】
図5図7は、実施の形態1にかかる端末装置100で実行される処理を示すフローチャートである。なお、図5に示したフローチャートの一部及び図6及び図7に示したフローチャートは、端末装置100で実行される表示制御方法に対応する。探索処理部132は、第1無線通信方式による探索処理を実行する(ステップS102)。つまり、探索処理部132は、第1無線通信方式により接続可能な電子機器200を探索する。
【0042】
具体的には、探索処理部132は、インフラ接続を行うことが可能な電子機器200について、以下のようにして探索を行う。図2の例では、探索処理部132は、電子機器200A~200Bについて、以下のようにして探索を行う。すなわち、探索処理部132は、端末装置100が接続しているアクセスポイント10のネットワーク上に、探索要求パケットを送信する。このとき、このアクセスポイント10に接続されている電子機器200A~200Bは、探索要求パケットに対して応答パケットを送信する。探索処理部132は、受信された応答パケットにより、アクセスポイント10に接続されている電子機器200を探索することができる。
【0043】
また、探索処理部132は、ダイレクト接続を行うことが可能な電子機器200について、以下のようにして探索を行う。図2の例では、探索処理部132は、電子機器200C~200Eについて、以下のようにして探索を行う。すなわち、端末装置100の第1無線通信部106は、電子機器200が送信するWi-FiビーコンBwを受信する。探索処理部132は、受信されたWi-FiビーコンBwにより、ダイレクト接続を行うことが可能な電子機器200を探索することができる。
【0044】
探索処理部132は、探索により発見された電子機器200を示す探索結果を取得する。このとき、探索処理部132は、応答パケット又はWi-FiビーコンBwに含まれる、電子機器200の識別情報及び電子機器200のアドレス情報を取得してもよい。識別情報は、例えば、電子機器200の製造番号であるが、これに限定されない。ダイレクト接続を行う電子機器200の識別情報は、SSIDであってもよい。また、アドレス情報は、電子機器200に固有のアドレスである。アドレス情報は、例えば、MAC(Media Access Control)アドレスであるが、これに限定されない。
【0045】
探索処理部132は、第2無線通信方式による探索処理を実行する(ステップS104)。具体的には、端末装置100の第2無線通信部108は、電子機器200が送信するBLEビーコンBbを受信する。探索処理部132は、受信されたBLEビーコンBbにより、電子機器200を探索することができる。探索処理部132は、探索により発見された電子機器200を示す探索結果を取得する。このとき、探索処理部132は、BLEビーコンBbに含まれる、電子機器200の識別情報及び電子機器200のアドレス情報を取得してもよい。
【0046】
探索処理部132は、探索結果の対応付け処理を行う(ステップS106)。具体的には、探索処理部132は、探索により発見された電子機器200のアドレス情報に基づいて、S102における第1の無線通信方式による探索結果とS104における第2の無線通信方式による探索結果とを対応付ける。このとき、表示制御部140は、対応付けられた探索結果を、表示部112に表示させるようにしてもよい。つまり、表示制御部140は、探索により発見された電子機器200に関する情報を表示部112に表示させるように、制御を行ってもよい。さらに、表示制御部140は、探索により発見された電子機器200に関する情報のリストであるデバイスリストを表示部112に表示させるように、制御を行ってもよい。
【0047】
さらに具体的には、探索処理部132は、第1の無線通信方式による探索結果に含まれるアドレス情報と第2の無線通信方式による探索結果に含まれるアドレス情報とを照合する。探索処理部132は、照合の結果、一致するアドレス情報の探索結果を、同じ電子機器200の探索結果であるとして、対応付ける。なお、第1の無線通信方式による探索結果は、Wi-Fi等の第1の無線通信方式により接続可能な電子機器200を示している。一方、第2の無線通信方式による探索処理で使用されるBLEビーコンBbは、第1の無線通信方式による探索処理で使用される応答パケット及びWi-FiビーコンBwでは取得されないような、付加的な情報を含むことができる。したがって、探索結果の対応付けによって、Wi-Fi等の第1の無線通信方式により接続可能な電子機器200の、付加的な情報を示すことができる。
【0048】
なお、付加的な情報は、例えば、電子機器200の状態を示すステータス情報である。ステータス情報は、例えば、電子機器200が動作状態にあるか、アイドル状態にあるか、エラー状態にあるかを示し得る。動作状態とは、電子機器200が自身の機能を用いて印刷等のジョブを実行している状態である。アイドル状態とは、電子機器200がジョブを実行しておらず、ジョブ投入を待機している状態である。エラー状態とは、何らかのエラーが電子機器200に発生しており、電子機器200がジョブを実行できない状態である。例えば、電子機器200がプリンターである場合、エラー状態とは、インク/トナー切れ、用紙等の印刷媒体切れ、印刷媒体の詰まり、部品故障等が発生している状態である。動作状態とは、新規ジョブを即座に実行することができない状態である。アイドル状態とは、新規ジョブを即座に実行可能な状態である。エラー状態とは、ジョブを実行するためにユーザーによる対応が必要な状態である。
【0049】
距離情報取得部134は、BLE又はBluetooth等の近距離無線通信により、発見された電子機器200の距離情報を取得する(ステップS110)。具体的には、距離情報取得部134は、受信されたBLEビーコンBbの電波強度を示す電波強度情報を取得する。なお、電波強度情報は、受信電波強度又は受信信号強度に対応し得る。距離情報取得部134は、電波強度情報を用いて、端末装置100と電子機器200との間の距離を推定する。
【0050】
すなわち、BLEビーコンBbの電波強度が強いほど、そのBLEビーコンBbを送信した電子機器200と端末装置100との間の距離は近い。逆に、BLEビーコンBbの電波強度が弱いほど、そのBLEビーコンBbを送信した電子機器200と端末装置100との間の距離は遠い。例えば、BLE規格のひとつであるiBeacon(登録商標)の場合、ビーコン信号を発信する範囲を、「Immediate」(近接)、「Near」(近い)、「Far」(遠い)の3種類から設定できる。ここで、例えば、「Immediate」が数cm程度、「Near」が数m程度、「Far」が10m程度の距離に対応する。このようにして、距離情報取得部134は、端末装置100と電子機器200との間の距離を示す距離情報を取得する。
【0051】
あるいは、距離情報取得部134は、BLEビーコンBbの電波強度に基づいて、そのBLEビーコンBbを送信した電子機器200と端末装置100との間の距離を演算してもよい。一般的に、電波強度は距離の2乗に反比例して弱くなることが知られている。よって、基準となる距離での電波強度がわかっていれば、実際に受信したBLEビーコンBbの電波強度に基づいて、端末装置100と電子機器200との間の距離を演算できる。この場合、BLEビーコンBbが、基準電波強度情報を含むようにする。そして、距離情報取得部134は、基準電波強度情報と、電波強度情報とに基づいて、端末装置100と電子機器200との間の距離を演算する。これにより、距離情報取得部134は、端末装置100と電子機器200との間の距離を示す距離情報を取得する。
【0052】
方向情報取得部136は、BLE又はBluetooth等の近距離無線通信により、発見された電子機器200それぞれの方向情報を取得する(ステップS112)。具体的には、方向情報取得部136は、Bluetooth5.1以降の規格で定められている方向検知機能を用いて、端末装置100に対する電子機器200の方向を示す第1の方向情報を取得する。さらに具体的には、方向情報取得部136は、電子機器200から送信されたBLEビーコンBbについて、端末装置100における電波の受信角度つまり到来角(AoA:Angle of Arrival)を算出する。なお、到来角AoAは、特許文献1に記載されたAoA方式で算出され得る。すなわち、端末装置100は、複数のアンテナを有している。端末装置100は、複数のアンテナで電波つまりBLEビーコンBbを受信する。端末装置100の方向情報取得部136は、複数のアンテナ間の距離と、複数のアンテナで受信された電波の位相差とに基づいて、複数のアンテナが並ぶ方向に対する角度である到来角AoAを算出する。
【0053】
補正部138は、端末装置100と電子機器200との距離が予め定められた閾値未満であるか否かを判定する(ステップS114)。具体的には、補正部138は、S110の処理で取得された距離情報に示される距離が、閾値未満であるか否かを判定する。電子機器200との距離が閾値未満でない場合(S114のNO)、後述するS116の処理は省略される。一方、電子機器200との距離が閾値未満であるである場合(S114のYES)、補正部138は、第1の方向情報の補正処理を行う(ステップS116)。つまり、補正部138は、第1の方向情報が、端末装置100に対する電子機器200における対象位置の方向を示すように、第1の方向情報の補正処理を行う。S116の処理の内容については後述する。なお、電子機器200における対象位置は、例えば、操作パネル220に対応する位置である。しかしながら、上述したように、対象位置は、条件に応じて変更され得る。
【0054】
なお、S110~S116の処理は、以降のタイミングでも、適宜、実行され得る。例えば、電子機器200は、BLEビーコンBbを、所定時間ごとに送信してもよい。この場合、端末装置100は、S110~S116の処理を、BLEビーコンBbを受信するごとに行ってもよい。あるいは、端末装置100は、後述するS120、S140、S170及びS180の処理の前に、S110~S116の処理を行ってもよい。また、後述するS172~S180の処理は、任意のタイミングで実行され得る。
【0055】
同様に、S102~S106の処理は、以降のタイミングでも、適宜、実行され得る。例えば、電子機器200は、Wi-FiビーコンBwを、所定時間ごとに送信してもよい。この場合、端末装置100は、S102の処理を、Wi-FiビーコンBwを受信するごとに行ってもよい。また、端末装置100が所定時間ごとに探索要求パケットを送信する場合、端末装置100は、S102の処理を、応答パケットを受信するごとに行ってもよい。また、端末装置100は、S104の処理を、BLEビーコンBbを受信するごとに行ってもよい。そして、端末装置100は、上記のようにS102及びS104が実行されるごとに、S106の処理を行ってもよい。
【0056】
表示制御部140は、発見された電子機器200の方向表示の制御を行う(ステップS120)。具体的には、表示制御部140は、第1の方向情報で示される方向を示す方向表示を表示部112に表示させるように、制御を行う。ここで、S116の補正処理が実行されなかった場合、第1の方向情報は、電子機器200のアンテナ(後述する無線基板240)の方向を示し得る。したがって、この場合、表示制御部140は、電子機器200のアンテナの方向を示す方向表示を、表示部112に表示させる。
【0057】
一方、S116の処理が実行された場合、表示制御部140は、補正された第1の方向情報に基づき、端末装置100に対する電子機器200の対象位置の方向を表示部112に表示させる。ここで、S120の前に実行されるS116の処理において、対象位置は、電子機器200の操作パネル220に対応する位置である。つまり、補正部138は、対象位置を操作パネル220の位置として、補正処理を行う。言い換えると、補正部138は、第1の方向情報が、端末装置100に対する操作パネル220の方向を示すように、第1の方向情報の補正処理を行う。そして、表示制御部140は、端末装置100に対する電子機器200の操作パネル220の方向を、表示部112に表示させる。なお、表示制御部140は、何らかのメッセージを、表示部112に表示させてもよい。
【0058】
接続処理部150は、印刷等のジョブを実行すべき電子機器200が選択されたか否かを判定する(ステップS130)。例えば、接続処理部150は、表示制御部140の制御によって表示部112に表示された電子機器200のデバイスリストに対してユーザーが1つの電子機器200を選択する操作を行うことによって、電子機器200が選択されたか否かを判定する。例えば、ユーザーが、タッチパネルである表示部112に表示された電子機器200のデバイスリストのうちの1つの電子機器をタップすると、タップされた電子機器200が選択されたこととなる。電子機器200が選択されない場合(S130のNO)、接続処理部150は、S130の処理を繰り返す。
【0059】
一方、電子機器200が選択された場合(S130のYES)、接続処理部150は、選択された電子機器200の接続方式が、インフラ接続かダイレクト接続かを判定する(ステップS132)。この判定は、選択された電子機器200が、S102の処理で、探索要求パケットに対する応答パケットによって発見されたのか、あるいは、Wi-FiビーコンBwによって発見されたのかに応じて、判定されてもよい。このケースにおいて、選択された電子機器200が応答パケットによって発見された場合、接続処理部150は、選択された電子機器200の接続方式がインフラ接続であると判定する。一方、選択された電子機器200がWi-FiビーコンBwによって発見された場合、接続処理部150は、選択された電子機器200の接続方式がダイレクト接続であると判定する。
【0060】
また、BLEビーコンBbが、そのBLEビーコンBbを送信した電子機器200の接続方式を示す情報を含んでもよい。このケースにおいて、選択された電子機器200がS104の処理でBLEビーコンBbによって発見された場合、接続処理部150は、BLEビーコンBbに含まれる接続方式を示す情報を用いて、接続方式を判定してもよい。あるいは、接続処理部150は、選択された電子機器200に関する情報に固有のSSIDが含まれる場合に、選択された電子機器200の接続方式がダイレクト接続であると判定してもよい。一方、接続処理部150は、選択された電子機器200に関する情報にアクセスポイント10に関するSSIDが含まれる場合に、選択された電子機器200の接続方式がインフラ接続であると判定してもよい。
【0061】
なお、電子機器200が選択された場合、表示制御部140は、デバイスリストにおいて、選択された電子機器200を、選択されていない電子機器200と区別可能に表示してもよい。例えば、表示制御部140は、デバイスリストにおいて、選択された電子機器200を、選択されていない電子機器200よりも目立つように表示してもよい。
【0062】
選択された電子機器200の接続方式がインフラ接続である場合(S132の「インフラ接続」)、接続処理部150は、インフラ接続により端末装置100を電子機器200と接続するための処理を行う(ステップS134)。この場合、接続処理部150は、上述したように、アクセスポイント10を介して端末装置100を電子機器200と接続するように、処理を行う。このとき、接続処理部150は、第1無線通信部106を制御して、第1の無線通信方式で端末装置100と電子機器200とが接続するように、制御を行ってもよい。
【0063】
一方、選択された電子機器200の接続方式がダイレクト接続である場合(S132の「ダイレクト接続」)、表示制御部140は、選択された電子機器200の方向表示の制御を行う(ステップS140)。S140の処理は、上述したS120の処理と実質的に同様であってもよい。但し、S140の処理において表示部112に表示されるメッセージが、S120の処理の場合と異なり得る。すなわち、S140の処理では、表示部112は、電子機器200の操作パネル220に表示されるパスワードを端末装置100に入力するように促すメッセージを表示してもよい。また、上述したように、S140の処理の前に、S110~S116の処理が実行され得る。したがって、表示制御部140は、第1の方向情報で示される方向を示す方向表示を表示部112に表示させるように、制御を行う。S116の処理が実行された場合、表示制御部140は、補正された第1の方向情報で示される方向、つまり対象位置を示す方向表示を表示部112に表示させるように、制御を行う。
【0064】
接続処理部150は、ダイレクト接続に必要なパスワードが端末装置100に入力されたか否かを判定する(ステップS150)。具体的には、接続処理部150は、ユーザーが操作部114を操作すること等によってパスワードが入力されたか否かを判定する。パスワードが入力されない場合(S150のNO)、接続処理部150は、S150の処理を繰り返す。
【0065】
一方、パスワードが入力された場合(S150のYES)、接続処理部150は、端末装置100を電子機器200とダイレクト接続するための処理を行う(ステップS152)。この場合、接続処理部150は、上述したように、端末装置100と電子機器200とを、アクセスポイント10を介さないで、直接接続するように、処理を行う。このとき、接続処理部150は、第1無線通信部106を制御して、第1の無線通信方式で端末装置100と電子機器200とが接続するように、制御を行ってもよい。
【0066】
印刷制御部160は、印刷指示があるか否かを判定する(ステップS160)。具体的には、印刷制御部160は、ユーザーが操作部114を操作すること等により、印刷指示を受け付けたか否かを判定する。印刷指示がない場合(S160のNO)、印刷制御部160は、S160の処理を繰り返す。一方、印刷指示がある場合(S160のYES)、印刷制御部160は、印刷指示に含まれる印刷データを、端末装置100と接続されている電子機器200に送信するように、制御を行う(ステップS162)。印刷制御部160は、第1無線通信部106を制御して、第1の無線通信方式で電子機器200に印刷データを送信するように、制御を行ってもよい。これにより、プリンターである電子機器200は、印刷データに対応する画像を印刷媒体に形成するようにして、印刷を行う。上述したように、印刷データに対応する画像が形成された印刷媒体は、排紙トレイ234に排出される。
【0067】
表示制御部140は、選択された電子機器200の方向表示の制御を行う(ステップS170)。S170の処理は、上述したS120の処理と実質的に同様であってもよい。但し、S170の処理において表示部112に表示されるメッセージが、S120の処理の場合と異なり得る。すなわち、S170の処理では、表示部112は、選択された電子機器200に端末装置100が印刷データを送信した旨を示すメッセージを表示してもよい。また、上述したように、S170の処理の前に、S110~S116の処理が実行され得る。したがって、表示制御部140は、第1の方向情報で示される方向を示す方向表示を表示部112に表示させるように、制御を行う。したがって、表示制御部140は、第1の方向情報で示される方向を示す方向表示を表示部112に表示させるように、制御を行う。S116の処理が実行された場合、表示制御部140は、補正された第1の方向情報で示される方向、つまり対象位置を示す方向表示を表示部112に表示させるように、制御を行う。
【0068】
また、S170の処理で方向が示される対象位置が、S120の処理の場合と異なり得る。すなわち、S170の処理では、ユーザーは、排紙トレイ234に関心がある。したがって、端末装置100の表示部112に、端末装置100に対する排紙トレイ234の方向が示されることが、ユーザーにとって好ましい。
【0069】
したがって、端末装置100が印刷データを電子機器200に送信した場合、対象位置は、電子機器200の排紙トレイ234に対応する位置に変更されてもよい。そして、補正部138は、第1の方向情報が、端末装置100に対する排紙トレイ234に対応する対象位置の方向を示すように補正処理(S116)を行ってもよい。そして、表示制御部140は、端末装置100に対する排紙トレイ234に対応する対象位置の方向を表示部112に表示させてもよい。
【0070】
エラー判定部170は、電子機器200でエラーが発生したか否かを判定する(ステップS172)。具体的には、エラー判定部170は、エラーが発生したことを示すエラー情報を取得したか否かを判定してもよい。エラー判定部170は、電子機器200からエラーが発生したことを示すエラー情報を端末装置100が受信したことで、エラーが発生したと判定してもよい。あるいは、エラー判定部170は、電子機器200との接続が遮断された場合に、エラーが発生したと判定してもよい。あるいは、エラー判定部170は、S102~S104の処理で、存在するはずの電子機器200が発見されない場合に、エラーが発生したと判定してもよい。
【0071】
エラーは、例えば、電子機器200が端末装置100との接続に異常が発生したこと、電子機器200の動作に不具合が発生したこと、及び、印刷中に紙詰まり等のトラブルが発生したこと等に対応する。上述したエラー情報は、例えば、電子機器200から送信されるBLEビーコンBbに含まれていてもよい。エラー情報は、例えば、エラーの種類、及び、電子機器200において当該エラーに関する位置を示し得る。「エラーに関する位置」とは、エラーの原因を示す表示がなされている位置、又は、エラーが解消される操作に関するスイッチ等の位置に対応する。「エラーに関する位置」とは、例えば、エラーに関するLED(Light Emitting Diode)の位置、又は、エラーに関するボタンの位置である。
【0072】
電子機器200でエラーが発生していない場合(S172のNO)、S172の処理が繰り返される。一方、電子機器200でエラーが発生した場合(S172のYES)、表示制御部140は、エラーが発生した電子機器200の方向表示の制御を行う(ステップS180)。S180の処理は、上述したS120の処理と実質的に同様であってもよい。但し、S180の処理において表示部112に表示されるメッセージが、S120の処理の場合と異なり得る。すなわち、S180の処理では、表示部112は、電子機器200にエラーが発生した旨を示すメッセージを表示してもよい。また、上述したように、S180の処理の前に、S110~S116の処理が実行され得る。したがって、表示制御部140は、第1の方向情報で示される方向を示す方向表示を表示部112に表示させるように、制御を行う。S116の処理が実行された場合、表示制御部140は、補正された第1の方向情報、つまり対象位置で示される方向を示す方向表示を表示部112に表示させるように、制御を行う。
【0073】
また、S180の処理で方向が示される対象位置が、S120の処理の場合と異なり得る。すなわち、S180の処理では、ユーザーは、エラーに関する位置に関心がある。したがって、端末装置100の表示部112に、エラーに関する位置に対する方向が示されることが、ユーザーにとって、好ましい。
【0074】
したがって、電子機器200にエラーが発生した場合、対象位置は、電子機器200において発生したエラーに関する位置に変更されてもよい。そして、補正部138は、第1の方向情報がエラーに関する対象位置の方向を示すように補正処理(S116)を行ってもよい。そして、表示制御部140は、エラーに関する対象位置の方向を表示部112に表示させてもよい。
【0075】
図6は、図5に示したフローチャートにおけるS116の補正処理の第1の例を示す図である。また、図7は、図5に示したフローチャートにおけるS116の補正処理の第2の例を示す図である。まず、図6に示した第1の例について説明する。
【0076】
補正部138は、電子機器200の機種を特定する(ステップS12)。具体的には、補正部138は、電子機器200から受信されたBLEビーコンBbに含まれる機種情報を用いて、電子機器200の機種を特定してもよい。あるいは、インフラ接続を行う電子機器200の場合、補正部138は、電子機器200から受信された応答パケットに含まれる機種情報を用いて、電子機器200の機種を特定してもよい。
【0077】
補正部138は、特定された機種に対応する機種テーブルを特定する(ステップS14)。具体的には、端末装置100の記憶部104は、予め、電子機器200の様々な機種に対応する機種テーブルを予め記憶している。補正部138は、S12の処理で特定された機種に対応する機種テーブルを特定する。機種テーブルについては後述する。
【0078】
補正部138は、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度βを取得する(ステップS16)。具体的には、補正部138は、電子機器200から送信されたBLEビーコンBbについて、電子機器200における電波の送信角度つまり放射角(AoD:Angle of Departure)を検出する。なお、放射角AoDは、特許文献1に記載されたAoD方式で算出され得る。すなわち、電子機器200は、複数のアンテナを有している。電子機器200は、複数のアンテナから電波つまりBLEビーコンBbを放射する。端末装置100の補正部138は、複数のアンテナ間の距離と、複数のアンテナから送信された電波の位相差とに基づいて、複数のアンテナが並ぶ方向に対する角度である放射角AoDを算出する。なお、電子機器200における複数のアンテナ間の距離を示す情報、及び、複数のアンテナから電波を送信するタイミングを示す情報は、事前に、端末装置100に知らされているとする。これらの情報は、BLEビーコンBbに含まれていてもよい。これにより、補正部138は、第2の方向情報を取得する。
【0079】
あるいは、端末装置100は、BLEビーコン等の電波を放射してもよい。そして、電子機器200は、端末装置100から送信されたBLEビーコン等の電波について、電子機器200における電波の受信角度つまり到来角AoAを検出してもよい。なお、到来角AoAは、特許文献1に記載された方法で算出され得る。すなわち、電子機器200は、複数のアンテナを有している。電子機器200は、複数のアンテナで電波を受信する。電子機器200は、複数のアンテナ間の距離と、複数のアンテナで受信された電波の位相差とに基づいて、複数のアンテナが並ぶ方向に対する角度である到来角AoAを算出する。そして、電子機器200は、到来角AoAを示す第2の方向情報を、端末装置100に送信する。これにより、補正部138は、第2の方向情報を取得する。
【0080】
ここで、角度βは、上述した複数のアンテナを有する無線基板と対象位置とが並ぶ方向に対する、端末装置100の方向の角度に対応する。したがって、補正部138は、複数のアンテナが並ぶ方向に対する無線基板と対象位置とが並ぶ方向の角度と、第2の方向情報(放射角AoD又は到来角AoA)とから、角度βを算出する。
【0081】
図8は、実施の形態1にかかる電子機器200と端末装置100との位置関係を説明するための図である。図8には、端末装置100及び電子機器200が示されている。また、図8に示された電子機器200の図は、電子機器200を上から見た模式図である。電子機器200は、対象位置に対応する操作パネル220を有する。また、図8の例では、電子機器200において、電子機器200の正面側の面200aから見て、操作パネル220の左側に、無線基板240が設けられている。なお、電子機器200における無線基板240の位置は、各電子機器200の機種に応じて異なり得る。したがって、無線基板240と操作パネル220の位置関係も、電子機器200の機種に応じて異なり得る。
【0082】
無線基板240には、BLEビーコン及びWi-Fiビーコン等の電波を送受信するためのアンテナが設けられている。したがって、S110の処理で得られる距離情報は、端末装置100と電子機器200の無線基板240との間の距離を示し得る。また、S112の処理で得られる第1の方向情報は、端末装置100に対する、電子機器200の無線基板240の方向を示し得る。ここで、図8のように、無線基板240と端末装置100とを線Ln1で結ぶとする。なお、線Ln1は、端末装置100の基準点P1と無線基板240の基準点P2とを結ぶとする。また、説明のため、端末装置100の複数のアンテナが端末装置100の正面側の面100aに平行に並んで配置されているとする。このとき、面100aに対する線Ln1の角度αが、端末装置100に対する、電子機器200の無線基板240の方向、つまり第1の方向情報に対応する。また、線Ln1の長さLが、端末装置100と電子機器200(無線基板240)との間の距離に対応する。なお、端末装置100の複数のアンテナは、面100aに平行に並んで配置される必要はない。
【0083】
また、無線基板240と操作パネル220とを線Ln2で結ぶとする。なお、線Ln2は、無線基板240の基準点P2と操作パネル220の基準点P3とを結ぶとする。そして、無線基板240と操作パネル220との間の距離をlとする。このとき、lは、線Ln2の長さに対応する。また、線Ln2で示される方向は、無線基板240と操作パネル220とが並ぶ方向に対応する。このとき、上述した角度βは、基準点P2における、線Ln2に対する線Ln1の角度に対応する。言い換えると、角度βは、線Ln2と線Ln1とが成す角度に対応する。
【0084】
また、操作パネル220と端末装置100とを線Ln3で結ぶとする。なお、線Ln3は、操作パネル220の基準点P3と端末装置100の基準点P1とを結ぶとする。このとき、基準点P1における、線Ln1に対する線Ln3の角度が、第1の方向情報で示される角度αの補正量Δαに対応する。言い換えると、補正量Δαは、線Ln1と線Ln3とが成す角度に対応する。ここで、基準点P1,P2,P3を結ぶ線Ln1,Ln2,Ln3によって形成される三角形Tr1を考える。上述したように、線Ln2の長さは、無線基板240と操作パネル220との間の距離lに対応し、距離lは、電子機器200の機種に応じて定められる。そして、基準点P2における角度β、及び、線Ln1の長さに対応する距離Lは、上述した処理によって取得されている。したがって、三角形Tr1は、一意に定められ得る。したがって、補正量Δαも、一意に定められ得る。
【0085】
補正部138は、機種テーブルを参照して、距離L及び角度βに対応する補正量Δαを取得する(ステップS18)。ここで、機種テーブルは、電子機器200との距離Lと、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度βと、第1の方向情報で示される角度αの補正量Δαとを対応付けた情報である。したがって、補正部138は、この機種テーブルに基づいて、第1の方向情報の補正処理を行う。
【0086】
図9は、実施の形態1にかかる補正処理の第1の例で使用される機種テーブルを例示する図である。端末装置100は、電子機器200の様々な機種に対応する機種テーブル群Tb1を予め記憶している。機種テーブル群Tb1は、機種Aに対応する機種テーブル、機種Bに対応する機種テーブル、及び、機種Bに対応する機種テーブルを含む。
【0087】
そして、例えばS12の処理で電子機器200の機種が「機種A」と特定されたとする。この場合、S14の処理において、補正部138は、機種Aに関する機種テーブルTbAを特定する。そして、補正部138は、機種テーブルTbAにおいて、上述した処理で取得された距離Lと角度βとに対応する補正量Δαを取得する。
【0088】
図9に例示された機種テーブルTbAでは、距離Lの範囲と、角度βの範囲と、補正量Δαとが、対応付けられている。例えば、距離LがL1~L2(L1以上L2未満)であり、角度βがβ1~β2(β1以上β2未満)である場合、機種テーブルTbAを用いて、補正部138は、補正量ΔαをΔα112とする。また、距離LがL1~L2であり、角度βがβ2~β3(β2以上β3未満)である場合、機種テーブルTbAを用いて、補正部138は、補正量ΔαをΔα123とする。また、距離LがL2~L3(L2以上L3未満)であり、角度βがβ1~β2である場合、機種テーブルTbAを用いて、補正部138は、補正量ΔαをΔα212とする。
【0089】
補正部138は、取得された補正量Δαにより、端末装置100に対する電子機器200の角度αを補正する(ステップS20)。これにより、補正された角度αに対応する方向は、対象位置の方を向くようになり得る。図8の例では、補正された角度αをα’とすると、α’=α+Δαと補正されるので、補正後の角度α’に対応する方向つまり線Ln3の方向は、対象位置である操作パネル220の方を向いている。したがって、補正された第1の方向情報は、端末装置100に対する対象位置の方向を示し得る。つまり、補正部138は、第1の方向情報が端末装置100に対する電子機器における対象位置の方向を示すように、第1の方向情報の補正処理を行う。
【0090】
なお、図9に例示された機種テーブルでは、距離Lの範囲と、角度βの範囲と、補正量Δαとが対応付けられているが、このような構成に限られない。機種テーブルにおいて、複数の値の距離Lそれぞれと、複数の値の角度βそれぞれと、補正量Δαとが対応付けられてもよい。この場合において、S110の処理で取得された距離又はS16の処理で取得された角度βが機種テーブルに示された距離に一致しない場合は、補間処理を行ってもよい。
【0091】
なお、同じ機種の電子機器200であっても、対象位置が異なれば、無線基板240と対象位置との距離lも異なり得る。したがって、対象位置が異なれば、機種テーブルも異なることに留意されたい。つまり、例えば機種Aについて、対象位置が操作パネル220である場合と、排紙トレイ234である場合と、エラーに関する位置である場合とで、異なる機種テーブルが予め設けられている。例えば、S170の処理の前において、補正部138は、距離lが無線基板240と排紙トレイ234との間の距離である場合の機種テーブルを用いて、補正処理を行ってもよい。
【0092】
次に、図7に示した第2の例について説明する。補正部138は、S12の処理と同様にして、電子機器200の機種を特定する(ステップS32)。補正部138は、特定された機種に応じた距離lを取得する(ステップS34)。ここで、上述したように、距離lは、電子機器200における無線基板240と対象位置との間の距離に対応する。また、距離lは、補正処理における補正パラメーターに対応する。
【0093】
図10は、実施の形態1にかかる補正処理の第2の例で使用される機種テーブルを例示する図である。端末装置100は、電子機器200の様々な機種に対応する機種テーブルTb2を予め記憶している。機種テーブルTb2において、機種と、距離lとが対応付けられている。なお、図10に例示した機種テーブルTb2は、対象位置が操作パネル220である場合のものであるとする。機種Aでは、無線基板240と操作パネル220との距離lは、laである。機種Bでは、無線基板240と操作パネル220との距離lは、lbである。機種Cでは、無線基板240と操作パネル220との距離lは、lcである。
【0094】
なお、第1の例と同様に、同じ機種の電子機器200であっても、対象位置が異なれば、無線基板240と対象位置との距離lも異なり得る。したがって、対象位置が異なれば、機種テーブルも異なることに留意されたい。例えば、S170の処理の前において、補正部138は、距離lが無線基板240と排紙トレイ234との間の距離である場合の機種テーブルを用いて、補正処理を行ってもよい。
【0095】
補正部138は、S16の処理と同様にして、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度βを取得する(ステップS36)。補正部138は、距離L、距離l及び角度βを用いて、補正量Δαを算出する(ステップS38)。具体的には、補正部138は、端末装置100と無線基板240と対象位置とで成す三角形について、正弦定理を用いて、補正量Δαを算出する。
【0096】
図8を用いて説明する。図8に例示された、基準点P1,P2,P3を結ぶ線Ln1,Ln2,Ln3によって形成される三角形Tr1について、正弦定理により、以下の式(1)が成り立つ。
l/sin(Δα)=L/sin(180°-β-Δα) ・・・(1)
【0097】
したがって、補正部138は、式(1)を満たすΔαを算出することで、第1の方向情報の補正処理を行う。なお、この式(1)は、距離l、及び、無線基板240が操作パネル220のどちら側にあるかによるので、アンテナを有する無線基板240と対象位置である操作パネル220との位置関係によるものである。つまり、補正部138は、電子機器200との距離Lと、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度βと、アンテナと対象位置との位置関係とに基づいて、第1の方向情報の補正量Δαを算出することによって、補正処理を行う。
【0098】
補正部138は、取得された補正量Δαにより、端末装置100に対する電子機器200の角度αを補正する(ステップS40)。これにより、第1の例と同様に、補正された角度αに対応する方向は、対象位置の方を向くようになり得る。つまり、補正部138は、第1の方向情報が電子機器における対象位置の方向を示すように、第1の方向情報の補正処理を行う。
【0099】
図11は、比較例にかかる端末装置900と電子機器200との位置関係を示す図である。図11にかかる比較例は、特許文献1にかかる技術に対応する。矢印Aで示すように、端末装置900が電子機器200から十分離れている場合、端末装置900の表示部912に表示される方向表示InDは、電子機器200のおおよその方向を示していると言える。そして、端末装置900が電子機器200から十分離れている場合は、端末装置900の表示部112には電子機器200のおおよその方向を示す方向表示InDが表示されていれば、問題はない。
【0100】
一方、矢印ArAで示すように、端末装置900を所持するユーザーが電子機器200の方に移動して、矢印Bで示すように、端末装置900が電子機器200に対して所定距離以上近づいたとする。この場合、表示部912に表示される方向表示InDは、無線基板240の方向を示している。ここで、端末装置が電子機器200に近づいた場合、方向表示InDは、操作パネル220等の、ユーザーが注目する対象位置の方向を示すことが望ましいと考えられる。しかしながら、無線基板240の位置が電子機器200において操作パネル220等の対象位置から離れている場合、方向表示InDの方向は、所望の方向からずれてしまうおそれがある。したがって、比較例では、ユーザーにとって利便性が損なわれるおそれがある。
【0101】
これに対し、本実施の形態において、補正部138は、距離情報に基づいて、第1の方向情報が、端末装置100に対する電子機器200における対象位置の方向を示すように、第1の方向情報の補正処理を行うように構成されている。そして、表示制御部140は、補正された第1の方向情報に基づき、端末装置100に対する対象位置の方向を表示部112に表示させるように構成されている。これにより、電子機器200の所望の位置(例えば電子機器200の操作パネル220の位置)に向かう方向からずれた方向表示が表示されることを抑制することができる。したがって、ユーザーにとって利便性が向上する。
【0102】
また、本実施の形態において、補正部138は、電子機器200との距離が予め定められた閾値未満である場合に補正処理を行うように構成されていてもよい。これにより、端末装置100が電子機器200から十分離れている場合といった、電子機器200のおおよその方向が表示されれば十分であるような場合にまで、補正処理を行うことが抑制される。したがって、処理負荷が増大することが抑制される。
【0103】
また、本実施の形態において、補正部138は、電子機器200との距離と、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度と、第1の方向情報の補正量とを対応付けた情報に基づいて、補正処理を行うように構成されていてもよい。また、補正部138は、電子機器200との距離と、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度と、近距離無線通信に用いられるアンテナと対象位置との位置関係とに基づいて、第1の方向情報の補正量を算出するように構成されていてもよい。前者のように構成されていることによって、後者の構成と比較して、簡易な処理によって、補正処理を行うことができる。一方、後者のように構成されていることによって、前者の構成と比較して、より正確に補正処理を行うことができる。また、後者のように構成されていることによって、前者の構成に必要な対応付け情報(テーブル)が不要となる。すなわち、電子機器200との距離と、電子機器200に対する端末装置100の方向に対応する角度と、第1の方向情報の補正量とを対応付けるような複雑な情報を予め準備しておくことが、不要となる。
【0104】
また、本実施の形態において、対象位置は、電子機器200の操作パネル220に対応する位置であってもよい。これにより、操作パネル220という、ユーザーが注目する可能性が高い対象の方向を、表示部112に表示させることができる。したがって、ユーザーにとって利便性が向上する。
【0105】
また、対象位置は、条件に応じて変更されてもよい。これにより、ユーザーが注目する可能性が高い位置が条件に応じて変化する場合に、対象位置も変更される。したがって、ユーザーにとって利便性が向上する。
【0106】
また、本実施の形態において、電子機器200に関するエラーが発生した場合に、補正部138は、第1の方向情報をエラーに関する対象位置の方向を示すように補正処理を行うように構成されてもよい。この場合、表示制御部140は、エラーに関する対象位置の方向を表示部112に表示させるように構成されてもよい。これにより、ユーザーは、電子機器200に発生しているエラーに関する位置を、容易に把握することができる。したがって、ユーザーにとって利便性が向上する。
【0107】
また、本実施の形態において、端末装置100が印刷機能を有する電子機器200に印刷データを送信した場合に、補正部138は、第1の方向情報を排紙トレイ234に対応する対象位置の方向を示すように補正処理を行うように構成されてもよい。この場合、表示制御部140は、排紙トレイ234に対応する対象位置の方向を表示部112に表示させるように構成されてもよい。これにより、ユーザーは、排紙トレイ234の位置を、容易に把握することができる。したがって、ユーザーにとって利便性が向上する。
【0108】
図12図17は、実施の形態1にかかる端末装置100に表示される画面を例示する図である。図12図15は、対象位置が操作パネル220に対応する位置である場合について例示する。図12は、実施の形態1にかかる端末装置100に表示されるデバイスリストを例示する図である。図12は、プリンターA~プリンターE(電子機器200A~200E)が発見された場合のデバイスリストLtを示している。図12は、デバイスリストLtで各プリンターに関する方向表示を示す例を示している。
【0109】
図12に例示するデバイスリストLtは、端末装置100からの距離が近い順に、各プリンター(電子機器200)を表示している。図12の例では、端末装置100から各プリンターまでの距離は、プリンターD、プリンターC、プリンターB、プリンターA、プリンターEの順で近い。なお、デバイスリストLtにおけるプリンターの表示順は、端末装置100からの距離が近い順でなくてもよい。このことは、他の図におけるデバイスリストLtにおいても同様である。
【0110】
また、図12に例示するデバイスリストLtは、端末装置100に対する各プリンターの方向を示す方向表示InDを含む。方向表示InDは、各プリンターについて、第1の方向情報で示される方向を矢印の向きで示している。ここで、端末装置100とプリンターとの間の距離が閾値未満である場合、そのプリンターに関する方向表示InDは、補正処理がなされた方向、つまり操作パネル220の方向を示している。
【0111】
図12に例示するデバイスリストLtにおいて、プリンターDの方向が、端末装置100に対するプリンターDの方向を示す方向表示InDdにより示されている。方向表示InDdは、プリンターDの方向が端末装置100に対して右方向であることを示している。また、デバイスリストLtにおいて、プリンターCの方向が、端末装置100に対するプリンターCの方向を示す方向表示InDcにより示されている。方向表示InDcは、プリンターCの方向が端末装置100に対して左斜め前方向であることを示している。
【0112】
また、デバイスリストLtにおいて、プリンターBの方向が、端末装置100に対するプリンターBの方向を示す方向表示InDbにより示されている。方向表示InDbは、プリンターBの方向が端末装置100に対して右斜め前方向であることを示している。また、デバイスリストLtにおいて、プリンターAの方向が、端末装置100に対するプリンターAの方向を示す方向表示InDaにより示されている。方向表示InDaは、プリンターAの方向が端末装置100に対して前方向であることを示している。また、デバイスリストLtにおいて、プリンターEの方向が、端末装置100に対するプリンターEの方向を示す方向表示InDeにより示されている。方向表示InDeは、プリンターEの方向が端末装置100に対して左斜め後方向であることを示している。
【0113】
図13は、実施の形態1にかかる端末装置100に表示されるデバイスリストLtを用いてプリンターを選択する例を示している。図13は、プリンターA~プリンターE(電子機器200A~200E)が発見された場合のデバイスリストを示している。図13に例示するデバイスリストは、端末装置100からの距離が近い順に、各プリンター(電子機器200)を表示している。一方、図13に例示するデバイスリストは、図12に例示するデバイスリストと異なり、方向表示を示していない。図13の例では、端末装置100から各プリンターまでの距離は、プリンターD、プリンターC、プリンターB、プリンターA、プリンターEの順で近い。
【0114】
図13の例では、端末装置100に表示されたデバイスリストを用いて、ユーザーがプリンターBを選択する。この場合、ユーザーがプリンターBを選択すると、図13に例示するように、端末装置100の表示部112は、端末装置100に対するプリンターBの方向を示す方向表示InDを表示する。また、図13の例のように、表示部112は、端末装置100とプリンターBとの間の距離「3.1m」を表示してもよい。また、図13の例のように、表示部112は、「選択したプリンターの距離・方向」といったメッセージを表示してもよい。ここで、端末装置100とプリンターBとの間の距離が閾値未満である場合、補正部138の補正処理により、方向表示InDは、電子機器200の操作パネル220の方向を示している。
【0115】
図14は、実施の形態1にかかる端末装置100がプリンターである電子機器200とダイレクト接続を行う際に端末装置100の表示部112に表示される画面を例示する図である。図14は、図5に示したフローチャートのS140の処理で表示部112に表示される画面を例示する。
【0116】
図14に例示するように、端末装置100の表示部112は、選択されたプリンターの方向を示す方向表示InDを表示する。ここで、端末装置100とプリンターとの間の距離が閾値未満である場合、補正部138の補正処理により、方向表示InDは、端末装置100に対する電子機器200の操作パネル220の方向を示している。
【0117】
また、図14の例のように、表示部112は、端末装置100とプリンターとの間の距離「3.1m」を表示してもよい。また、図14の例のように、表示部112は、「選択したプリンターの距離・方向」といったメッセージを表示してもよい。さらに、図14の例のように、表示部112は、「プリンターの操作パネルに表示されるパスワードを端末装置に入力してください」といったメッセージMeAを表示してもよい。このメッセージMeAは、プリンター(電子機器200)の操作パネル220に表示されるパスワードを端末装置100に入力するように促すメッセージである。
【0118】
図15は、実施の形態1にかかる端末装置100がプリンターである電子機器200に印刷データを送信した際に端末装置100の表示部112に表示される画面を例示する図である。図15は、図5に示したフローチャートのS170の処理で表示部112に表示される画面を例示する。
【0119】
図15に例示するように、端末装置100の表示部112は、選択されたプリンターの端末装置100に対する方向を示す方向表示InDを表示する。ここで、端末装置100とプリンターとの間の距離が閾値未満である場合、補正部138の補正処理により、方向表示InDは、端末装置100に対する電子機器200の操作パネル220の方向を示している。
【0120】
また、図15に例示するように、表示部112は、端末装置100とプリンターとの間の距離「3.1m」を表示してもよい。また、図15に例示するように、表示部112は、「選択したプリンターの距離・方向」といったメッセージを表示してもよい。さらに、図15に例示するように、表示部112は、「プリンターに印刷データを送信しました」といったメッセージMeBを表示してもよい。このメッセージMeBは、選択されたプリンター(電子機器200)に印刷データを送信した旨を示すメッセージである。
【0121】
図16は、実施の形態1にかかる端末装置100がプリンターである電子機器200に印刷データを送信した際に端末装置100の表示部112に表示される画面を例示する図である。図16は、図5に示したフローチャートのS170の処理で表示部112に表示される画面を例示する。ここで、図16は、対象位置が排紙トレイ234に対応する位置である場合について例示する。そして、図16の例では、端末装置100とプリンターとの間の距離が閾値未満であるとする。この場合、補正部138の補正処理により、方向表示InDは、端末装置100に対する電子機器200の排紙トレイ234の方向を示している。これにより、ユーザーは、排紙トレイ234の位置を容易に把握することができる。したがって、ユーザーにとって利便性が向上する。
【0122】
また、図16に例示するように、方向表示InDが端末装置100に対する排紙トレイ234の方向を示している場合、表示部112は、「排紙トレイを確認してください」といったメッセージMe1を表示してもよい。また、図16に例示するように、表示部112は、図15に例示されたメッセージMeBを表示してもよい。
【0123】
図17は、実施の形態1にかかる電子機器200にエラーが発生した際に端末装置100の表示部112に表示される画面を例示する図である。図17は、図5に示したフローチャートのS180の処理で表示部112に表示される画面を例示する。ここで、図17は、対象位置がエラーに関する位置である場合について例示する。そして、図17の例では、端末装置100とプリンターとの間の距離が閾値未満であるとする。この場合、補正部138の補正処理により、方向表示InDは、端末装置100に対する、電子機器200におけるエラーに関する位置の方向を示している。図17の例では、エラーに関する位置は、エラーに関するLEDの位置に対応する。これにより、ユーザーは、エラーに関するLEDの位置を容易に把握することができる。したがって、ユーザーにとって利便性が向上する。
【0124】
また、図17に例示するように、方向表示InDが、端末装置100に対するエラーに関するLEDの位置の方向を示している場合、表示部112は、「LEDが点灯しているか確認してください」といったメッセージMe2を表示してもよい。また、図17に例示するように、表示部112は、「プリンターにエラーが発生しました」といったメッセージMeCを表示してもよい。このメッセージMeCは、プリンターにエラーが発生したことをユーザーに知らせるためのメッセージである。
【0125】
(変形例)
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、図2に示した通信システム1は、5台の電子機器200を有するが、通信システム1が有する電子機器200の数は任意である。
【0126】
また、上述したフローチャートにおける各処理の順序は、適宜、変更可能である。また、上述したフローチャートにおける各処理のうちの1つ以上は、省略され得る。例えば、図5に示したフローチャートにおいて、S102の処理とS104の処理の順序は逆でもよい。あるいは、S102の処理及びS104の処理は、互いに並行に実行されてもよい。また、S110の処理とS112の処理の順序は逆でもよい。あるいは、S110の処理及びS112の処理は、互いに並行に実行されてもよい。また、S172~S180の処理は省略されてもよい。また、S160~S170の処理は省略されてもよい。また、S130~S152の処理は省略されてもよい。
【0127】
また、上述した例において、S120及びS140の処理における対象位置は操作パネル220に対応する位置としたが、この場合の対象位置は、操作パネル220に対応する位置でなくてもよい。例えば、この場合の対象位置は、電子機器200の中央位置であってもよい。
【0128】
また、対象位置は、S170及びS180の処理において変更されなくてもよい。つまり、印刷データが電子機器200送信された場合及び電子機器200にエラーが発生した場合であっても、対象位置は、操作パネル220に対応する位置のままであってもよい。しかしながら、上記の場合に対象位置を変更することによって、ユーザーにとっての利便性がさらに向上する。
【0129】
上述の例において、プログラムは、コンピューターに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピューターに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピューター可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピューター可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリー、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリー技術、CD-ROM、digital versatile disk(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピューター可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピューター可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【符号の説明】
【0130】
1…通信システム、10…アクセスポイント、100…端末装置、102…処理部、104…記憶部、106…第1無線通信部、108…第2無線通信部、112…表示部、114…操作部、130…印刷アプリケーション、132…探索処理部、134…距離情報取得部、136…方向情報取得部、138…補正部、140…表示制御部、150…接続処理部、160…印刷制御部、170…エラー判定部、200…電子機器、202…処理部、204…記憶部、206…第1無線通信部、208…第2無線通信部、210…印刷部、212…ユーザーインターフェース、220…操作パネル、232…給紙トレイ、234…排紙トレイ、240…無線基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17